(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023369
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】組織除去収容システム
(51)【国際特許分類】
A61B 50/30 20160101AFI20240214BHJP
【FI】
A61B50/30
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023197943
(22)【出願日】2023-11-22
(62)【分割の表示】P 2021515010の分割
【原出願日】2019-09-20
(31)【優先権主張番号】62/734,093
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503000978
【氏名又は名称】アプライド メディカル リソーシーズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ペスカドール シーザー
(72)【発明者】
【氏名】ヴェラスコ ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア メーガン
(72)【発明者】
【氏名】ペレツ デリック
(57)【要約】 (修正有)
【課題】細切除去処置前及び/又は細切除去処置中の組織収容システム及び方法に関する。
【解決手段】開口部を通って限られた空間に挿入されるように構成された組織除去及び/又は収容バッグ10を含む組織除去収容システムが提供される。バッグは、圧縮状態、部分的圧縮状態、及び/又は非圧縮状態又は位置を有する支持体又はリング12を有する。バッグは、エンクロージャ16又は支持体に結合されたエンクロージャを画定するフィルム14を含むこともでき、エンクロージャは、閉じ込め状態と、配備又は閉じ込められていない状態とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織収容バッグであって、
開放端の境界を定める内周を有するリングを含み、
前記リングは、前記リングによって境界が定められた前記開放端が遮られない最初の非圧縮状態から、前記リングによって境界が定められた前記開放端が部分的に遮られる圧縮状態に変形可能であり、
前記組織収容バッグは、
内部及び閉鎖端を有するエンクロージャを形成するために前記リングに結合されたフィルムを含み、
前記エンクロージャの前記内部は、前記リングによって境界が定められた前記開放端を介してアクセス可能であり、前記フィルム及び前記エンクロージャの前記内部は、前記最遠位端を含む前記フィルムがリングに隣接する位置に閉じ込められた閉じ込め状態から前記フィルムの最遠位端が前記リングから離れて延びる配備状態に拡張可能であり、
前記組織収容バッグは、
前記リングに結合されたストラップを含み、
前記ストラップは締結状態を有し、前記締結状態の前記ストラップは、前記圧縮状態のリング及び同時に前記閉じ込め状態の前記フィルムを固定する、ストラップと、
を備える、組織収容バッグ。
【請求項2】
前記ストラップは非締結状態を有し、該非締結状態において、前記ストラップが前記リングを圧縮状態から開放すると同時に、前記フィルムを閉じ込め状態から解放する、請求項1に記載の組織収容バッグ。
【請求項3】
前記ストラップは、前記リング及び前記フィルムに取り付けられる、請求項2に記載の組織収容バッグ。
【請求項4】
前記ストラップは、それ自身にヒートシールされ、前記ストラップを前記リング及び前記フィルムに結合する、請求項3に記載の組織収容バッグ。
【請求項5】
前記リングの内周はある直径を有し、前記ストラップは、前記リングの前記内周の直径よりも大きい長さを有する、請求項1に記載の組織収容バッグ。
【請求項6】
前記ストラップは、前記ストラップを前記締結状態から前記非締結状態に解放可能に取り付けるファスナー取付具を含む、請求項2に記載の組織収容バッグ。
【請求項7】
前記ファスナー取付具は、前記ストラップをそれ自身に解放可能に結合する、請求項6に記載の組織収容バッグ。
【請求項8】
前記ストラップは、外面及び内面を有し、前記ファスナー取付具は、前記ストラップの前記内面上に配置された結合部及び受け部を含む、請求項6に記載の組織収容バッグ。
【請求項9】
前記結合部は、前記ストラップの第1の端部の近傍に配置され、前記受け部は、前記ストラップの第2の端部の近傍に位置する、請求項8に記載の組織収容バッグ。
【請求項10】
前記ストラップの前記第1の端部は、前記リングに結合され、前記ストラップの前記第2の端部は、前記リングに結合されない、請求項8に記載の組織収容バッグ。
【請求項11】
前記ストラップの前記第2の端部は、前記リングに結合され、前記ストラップの前記第1の端部は、前記リングに結合されない、請求項8に記載の組織収容バッグ。
【請求項12】
前記ストラップと反対の位置で前記リングに結合されたタブをさらに備える、請求項1又は11に記載の組織収容バッグ。
【請求項13】
前記ストラップの前記位置に対して前記リング上のある位置に結合された第1のタブと、前記第1のタブと前記ストラップとの間で前記リング上のある位置に結合された第2のタブとをさらに備える、請求項1又は11に記載の組織収容バッグ。
【請求項14】
前記ストラップは、前記タブよりも長い、請求項12に記載の組織収容バッグ。
【請求項15】
前記タブは、前記ストラップが通り抜けることができる開口部を画定するループを有する、請求項12又は14に記載の組織収容バッグ。
【請求項16】
前記ストラップが前記ループを通り抜けた状態で、非締結状態であり、当該非締結状態において、前記リングによって境界が定められた前記開放端は遮られ、もはや最初の非圧縮状態での遮られていない状態ではなく、前記圧縮状態での前記リングほどは遮られない状態にある、請求項15に記載の組織収容バッグ。
【請求項17】
前記タブの前記ループは、前記タブがそれ自身に結合されることによって形成される、請求項16に記載の組織収容バッグ。
【請求項18】
前記タブの前記ループは、前記ストラップの幅以上の直径を有する、請求項15、16、又は17に記載の組織収容バッグ。
【請求項19】
前記ストラップは、前記タブの前記ループの直径よりも大きい幅を有する、請求項15、16、又は17に記載の組織収容バッグ。
【請求項20】
前記タブは、前記リングから離れて延び、前記ストラップは、前記リング及び前記タブから離れて延びる、請求項15、16、又は17に記載の組織収容バッグ。
【請求項21】
前記リングに沿って3つの異なる象限に位置する3つのタブと、前記リングに沿って前記3つのタブのいずれかによって占められない第4の象限に位置するストラップとをさらに備える、請求項1又は11に記載の組織収容バッグ。
【請求項22】
前記タブは、積層布で作られている、請求項12に記載の組織収容バッグ。
【請求項23】
前記リングに取り付けられたひもをさらに備える、請求項1又は12に記載の組織収容バッグ。
【請求項24】
前記ストラップは、前記ひもの長さよりも短い長さを有する、請求項23に記載の組織収容バッグ。
【請求項25】
タグをさらに備え、前記リングに取り付けられない前記ひもの一端は、前記タグに取り付けられる、請求項23に記載の組織収容バッグ。
【請求項26】
前記タグ及び前記タグに取り付けられた前記ひもの複数部分は、患者の体腔の外側に配置され、前記リング及びフィルムは、前記患者の体腔内に位置決めされる、請求項25に記載の組織収容バッグ。
【請求項27】
前記リングは、前記フィルムの厚さよりも大きい厚さを有する、請求項1又は26に記載の組織収容バッグ。
【請求項28】
前記リングは、前記組織収容バッグの長手軸を横切る方向にのみ変形可能である、請求項1又は27に記載の組織収容バッグ。
【請求項29】
前記最初の非圧縮状態の前記リングの前記開放端は、円形開口部を画定する、請求項1又は28に記載の組織収容バッグ。
【請求項30】
前記圧縮状態の前記リングの前記開放端は、狭められた開口部を画定する、請求項1又は29に記載の組織収容バッグ。
【請求項31】
前記リングに結合された前記フィルムは、前記リングの外周全体を覆う、請求項1又は30に記載の組織収容バッグ。
【請求項32】
前記フィルムは、熱可塑性ウレタンで作られている、請求項1又は31に記載の組織収容バッグ。
【請求項33】
前記フィルムは、互いに結合されると共に前記リングに結合され、側壁及び閉鎖端を形成し、前記エンクロージャの内部を画定する複数のフィルムを含む、請求項1又は31に記載の組織収容バッグ。
【請求項34】
前記フィルムは、それ自身の上に折り重ねられ、側壁及び閉鎖端を形成するために、一対の第1の側端が互いに取り付けられ、一対の第2の側端が互いに取り付けられ、前記エンクロージャの前記内部を画定する、請求項1又は31に記載の組織収容バッグ。
【請求項35】
前記エンクロージャは、前記リングの前記内周によって画定された内径を有する、請求項1又は31に記載の組織収容バッグ。
【請求項36】
前記エンクロージャは、前記リングの外面によって画定された前記リングの外径よりも大きい外径を有する、請求項1又は35に記載の組織収容バッグ。
【請求項37】
前記フィルムは前記リングと接触状態にあり、前記リングは、その周りに前記フィルムを巻き取ることができない、請求項1又は36に記載の組織収容バッグ。
【請求項38】
前記フィルムは、前記組織収容バッグの長手軸に沿う方向に重ね合わせることができる、請求項1又は37に記載の組織収容バッグ。
【請求項39】
前記閉じ込め状態において、前記フィルムは、前記リングの外周まで及びその内部に重ね合わされる、請求項1又は38に記載の組織収容バッグ。
【請求項40】
配備状態では、前記フィルムは、前記リングの外周から離れてその外側に拡張される、請求項1又は39に記載の組織収容バッグ。
【請求項41】
前記フィルムは、前記フィルムの挿入構成への折り畳みを引き起こすために予備成形されたしわを有する、請求項1又は40に記載の組織収容バッグ。
【請求項42】
前記リングは、前記圧縮状態から最初の非圧縮状態に戻る所定の弾力性を有する、請求項1又は41に記載の組織収容バッグ。
【請求項43】
前記フィルムに取り付けられ、前記リングと前記閉鎖端との間に配置されたシンチをさらに備える、請求項1、21、又は42に記載の組織収容バッグ。
【請求項44】
前記シンチは、前記リングの近傍かつその下方に配置される、請求項43に記載の組織収容バッグ。
【請求項45】
前記シンチは、二重シンチであり、一端は、前記フィルムの外側に配置され、他端は、前記フィルムの外側で反対側に配置され、前記二重シンチの前記端部の反対方向に前記バッグから離れるの移動は、前記フィルムを締め付け、前記バッグの前記閉鎖端から前記リングの開放端までの経路を閉じる、請求項43又は44に記載の組織収容バッグ。
【請求項46】
前記シンチは、前記フィルムに取り付けられて熱融着されたフィルムストリップ内に配置される、請求項43又は45に記載の組織収容バッグ。
【請求項47】
前記フィルムストリップは、前記シンチの1又は2以上の端部が貫通して延びる開口部を有する、請求項46に記載の組織収容バッグ。
【請求項48】
前記シンチは、前記フィルムの折り畳まれた部分の中に配置される、請求項43又は45に記載の組織収容バッグ。
【請求項49】
組織収容バッグと、
患者の体腔への前記組織収容バッグの挿入を容易にするように構成された外科用器具と、
を備え、
前記外科用器具が、前記組織収容バッグのリングを圧縮状態から非圧縮状態に及び前記組織収容バッグのフィルムを閉じ込め状態から配備状態に変換する、又は、前記組織収容バッグの前記リングを非圧縮状態から部分的圧縮状態に変換する、組織収容システム。
【請求項50】
組織収容バッグと、
前記組織収容バッグの支持体が圧縮状態であり、前記組織収容バッグの前記フィルムが閉じ込め状態である助けの下で、前記組織収容バッグを、患者の体腔に挿入する手段と、
を備える、組織収容システム。
【請求項51】
組織収容バッグと、
前記組織収容バッグの支持体を圧縮状態から非圧縮状態に、前記組織収容バッグのフィルムを閉じ込め状態から配備状態に変換する手段と、
を備える、組織収容システム。
【請求項52】
組織収容バッグと、
前記組織収容バッグの支持体を、前記組織収容バッグのフィルムが配備状態である状態で非圧縮状態から部分的圧縮状態に変換する手段と、
を備える、組織収容システム。
【請求項53】
組織収容バッグを準備する方法であって、
リング及び前記リングに結合されたフィルムを含む組織収容バッグを提供するステップであって、前記フィルムは、エンクロージャを画定する、ステップと、
前記リングを圧縮状態に置くステップと、
前記フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、
前記リングを圧縮状態に及び前記フィルムを閉じ込め状態に固定するステップと、
を含む、方法。
【請求項54】
前記リングを圧縮状態に及び前記フィルムを閉じ込め状態に固定するステップは、前記リングに結合されたストラップを前記リングの複数の部分及び前記フィルムの複数の部分の周りに巻き付けるステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ストラップをそれ自身に締結するステップをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
組織収容バッグを配備する方法であって、
リングと、前記リングに結合されたフィルムと、前記リング及び前記フィルムに結合されたストラップとを備える組織収容バッグを提供するステップを含み、前記フィルムは、エンクロージャを画定し、
前記方法は、
前記リングを圧縮状態に置き、前記フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、
前記リングに結合された前記ストラップを前記リングの複数の部分及び前記フィルムの複数の部分の周りに巻き付けるステップと、
前記ストラップをそれ自身に締結するステップと、
前記組織収容バッグを、前記リングが圧縮状態であり、前記フィルムが閉じ込め状態にある状態で、限られた空間に挿入するステップと、を含み、
前記フィルム全体は、重ね合わされて前記リングに隣接して配置されかつ前記リングの外周の中に固定され、前記リングは、狭くなった開口部を画定し、砂時計形状を有し、
前記方法は、
前記ストラップをそれ自身から外して前記フィルムを閉じ込め状態から及び前記リングを圧縮状態から解放するステップ、を含む、
方法。
【請求項57】
検体を取り出す方法であって、
リング及び前記リングに結合されたフィルムを含む組織収容バッグを提供するステップを含み、前記フィルムは、エンクロージャを画定し、
前記方法は、
前記リングを圧縮状態に、前記フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、
前記リングを圧縮状態に、前記フィルムを閉じ込め状態に固定するステップと、
前記組織収容バッグを、前記リングが圧縮状態であり、前記フィルムが閉じ込め状態にある状態で患者の体腔に挿入するステップと、
前記フィルムを閉じ込め状態から配備状態に、前記リングを圧縮状態から非圧縮状態に解放するステップと、
検体を、非圧縮状態のリングによって画定された開口部を通して、配備状態のフィルムによって画定されたエンクロージャの中に置くステップと、
前記フィルムが配備状態のままである間に、前記リングを部分的圧縮状態に固定するために、前記リングによって画定された前記開口部を部分的に閉じるステップと、
前記フィルムが前記患者の体腔内に残ったままで、部分的圧縮状態の前記リングを前記患者の体腔の外に取り出すステップと、
前記リングを、非圧縮状態に移すために部分的圧縮状態から解放するステップと、
前記検体を前記エンクロージャから前記リングの前記開口部を通して外に取り出すステップと、
を含む、方法。
【請求項58】
前記リングを圧縮状態に、前記フィルムを閉じ込め状態に固定するステップは、前記リングに結合されたストラップを前記リングの複数の部分及び前記フィルムの複数の部分の周りに巻き付けるステップと、前記ストラップをそれ自身に締結するステップとを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記フィルムを閉じ込め状態から配備状態に、前記リングを圧縮状態から非圧縮状態に解放する前記ステップは、前記ストラップをそれ自身から外すステップをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記フィルムが配備状態のままである間に、前記リングを部分的圧縮状態に固定するために前記リングによって画定された前記開口部を部分的に閉鎖するステップは、前記ストラップを前記リングに結合されたタブによって画定されたループに通すステップと、前記リングによって画定された前記開口部を狭くするために前記ストラップを前記ループに通して引き寄せるステップとをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記フィルムが前記患者の体腔内に残ったままで、部分的圧縮状態の前記リングを前記患者の体腔の外に取り出すステップは、前記ループに通された前記ストラップ及び前記リングに結合されたひもの端部を把持するステップと、前記ストラップ及び前記ひの端部を前記患者の体腔の外に引き寄せるステップとをさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記リングを、非圧縮状態に移すために部分的圧縮状態から解放するステップは、前記ひも及び前記ストラップを解放して、前記リングが非圧縮状態に弾性戻りする際に前記ストラップが前記ループから抜けることを可能にするステップをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記エンクロージャの一部を前記リングと前記フィルムとの間で閉じるステップをさらに含む、請求項57及び62に記載の方法。
【請求項64】
前記エンクロージャの一部を前記リングと前記フィルムとの間で閉じるステップは、シンチ手段を前記フィルムから引き寄せるステップをさらに含み、前記シンチは、前記フィルムに結合され前記リングより下方に配置される、請求項63に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2018年9月20日出願の米国特許仮出願第62/734,093号の利益を主張するものであり、その開示内容全体は、引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本出願は、一般的に、組織除去システム及び方法に関し、より詳細には、細切除去処置前及び/又は細切除去処置中の組織収容システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
特定の外科的処置中に取り出された検体は、検体収納及び採取を必要とする。1つのこのような例示的な外科手術において、腹腔鏡下子宮全摘術などの単一の部位の婦人科処置は、特に大きな子宮の場合、検体の容積が外科的空間の大部分を占める可能性があるので、外科的空間及び周囲の状況の視覚化には限界がある。このため、アクセス部位からの検体の完全な視覚化は、このような場合には達成されず、視覚化を可能にするために腹腔鏡をアクセス部位の近位で連続的に操作する必要がある。また、制限された外科的空間に起因して、この狭い外科的空間内での検体の位置変更又は一般的に移動は難しい。加えて、腹腔鏡下子宮全摘術において、子宮は、切断され、授動されて、収集される。子宮は、トロカール又は大きさが2.5cm-4cmの範囲の切開部を介して除去され、その結果、検体採取及び収容の困難さが増す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような検体をこの処置又は他の処置で回収及び収容する方法及びシステムには欠点があり、このような方法及びシステムの改良が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施形態によれば、収容システムが提供される。収容システムは、人体開口を通して挿入されるように構成された収容バッグを含み、様々な実施形態において、トロカール切開部の大きさよりも大きい様々な検体の大きさを収容するように構成される。収容バッグは、細切除去又は他の同様の外科的処置中に不要な組織の潜在的な広がり又は移動を軽減するように構成される。
【0006】
様々な実施形態によれば、組織収容バッグは、開放端の境界を定める内周を有する支持体又はリングを備え、リングは、リングによって境界が定められ、開放端が遮られない最初の非圧縮状態から、リングによって境界が定められた開放端が部分的に遮られる圧縮状態に変形可能である。バッグは、内部及び閉鎖端を有するエンクロージャを形成するためにリングに結合されたフィルムをさらに備え、エンクロージャの内部は、リングによって境界が定められた開放端を介してアクセス可能である。フィルム及びエンクロージャの内部は、最遠位端を含むフィイルムがリングに隣接する位置に閉じ込められた閉じ込め状態からフィルムの最遠位端がリングから離れて延びる配備状態に拡張可能である。様々な実施形態において、バッグは、リングに結合されたストラップを備え、締結状態のストラップは、圧縮状態のリング及び同時に閉じ込め状態のフィルムを固定する。様々な実施形態において、ストラップは、非締結状態を有し、ストラップは、リングを圧縮状態から、同時にフィルムを閉じ込め状態から解放する。様々な実施形態において、ストラップは、それ自身を解放可能に結合するファスナー取付具を有する。様々な実施形態において、バッグは、ストラップの反対の位置でリングに結合されたタブを有する。様々な実施形態において、バッグは、ストラップの位置に対してリング上のある位置に結合された第1のタブと、第1のタブとストラップとの間でリング上のある位置に結合された第2のタブとを有する。
【0007】
様々な他の実施形態によれば、組織収容システムが提供される。システムは、組織収容バッグと、患者の体腔への組織収容バッグの挿入を容易にするように構成された外科用器具と、を備え、外科用器具が、組織収容バッグのリングを圧縮状態から非圧縮状態に及び組織収容バッグのフィルムを閉じ込め状態から配備状態に変換する、又は、組織収容バッグのリングを非圧縮状態から部分的圧縮状態に変換する。
【0008】
様々な実施形態によれば、組織収容バッグを準備する方法は、リングと、リングに結合されたフィルムを含む組織収容バッグを提供するステップであって、フィルムは、エンクロージャを画定する、ステップと、リングを圧縮状態に置くステップと、フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、及び/又は、リングを圧縮状態に及びフィルムを閉じ込め状態に固定するステップとを含む。
【0009】
様々な実施形態によれば、組織収容バッグを配備する方法が提供される。この方法は、リング又は支持体と、リングに結合されたフィルムと、リング及びフィルムに結合されたストラップとを含む組織収容バッグを提供するステップであって、フィルムは、エンクロージャを画定する、ステップと、リングを圧縮状態に、フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、リングに結合されたストラップをリングの複数の部分及びフィルムの複数の部分の周りに巻き付けるステップと、ストラップをそれ自身に締結するステップと、組織収容バッグを、リングが圧縮状態であり、フィルムが閉じ込め状態にある状態で、限られた空間に挿入するステップであって、フィルム全体は、重ね合わせされてリングに隣接して配置されかつリングの外周の中に固定され、リングは、狭くなった開口部を画定し、砂時計形状を有する、ステップと、及び/又は、ストラップをそれ自体から外してフィルムを閉じ込め状態から及びリングを圧縮状態から解放するステップとを含む。
【0010】
様々な実施形態によれば、検体を取り出す方法が提供される。この方法は、リング又は支持体、及び、リングに結合されたフィルムを含む組織収容バッグを提供するステップであって、フィルムは、エンクロージャを画定する、ステップと、リングを圧縮状態に、フィルムを閉じ込め状態に置くステップと、リングを圧縮状態に、フィルムを閉じ込め状態に固定するステップと、組織収容バッグを、リングが圧縮状態であり、フィルムが閉じ込め状態にある状態で患者の体腔に挿入するステップと、フィルムを閉じ込め状態から配備状態 に、リングを圧縮状態から非圧縮状態に解放するステップと、検体を、非圧縮状態のリングによって画定された開口部を通して、配備状態のフィルムによって画定されたエンクロージャの中に置くステップと、フィルムが配備状態のままである間に、リングを、部分的圧縮状態に固定するために、リングによって画定された開口部を部分的に閉じるステップと、フィルムが患者の体腔内に残ったままで、部分的圧縮状態のリングを患者の体腔の外に取り出すステップと、リングを、非圧縮状態に移すために部分的圧縮状態から解放するステップと、及び/又は、検体をエンクロージャからリングの開口部を通して外に取り出すステップとを含む。この方法は、様々な実施形態において、エンクロージャの一部をリング又は支持体とフィルムとの間で閉じるステップと、及び/又は、エンクロージャの一部をリング又は支持体とフィルムとの間でシンチをフィルムから引き寄せることによって閉じるステップであって、シンチは、フィルムに結合されリングより下方に配置される、ステップとを含むことができる。
【0011】
様々な実施形態によれば、組織収容バッグが提供される。バッグは、エンクロージャに結合された支持体又はリング、又はエンクロージャを画定するフィルム、及びストラップ、タブ、ひも、及び/又は、シンチ、又はこれらの何らかの組み合わせのうちの少なくとも1つを備える。
【0012】
特徴部は上記及び下記の説明を参照して添付図面と併せて考えることでより深く理解されるようになるので、本発明の多くの付随する特徴部は、容易に理解することができる。
【0013】
本発明は、図面を通して参照番号が同様の部品を示す添付図面と合わせてさらに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の様々な実施形態による収容バッグの上面斜視図である。
【
図2】本発明の様々な実施形態による収容バッグの上面図である。
【
図3】本発明の様々な実施形態による収容バッグの側面図である。
【
図4】本発明の様々な実施形態による収容バッグの側面斜視図である。
【
図5】本発明の様々な実施形態による収容バッグの上面斜視図である。
【
図6】本発明の様々な実施形態による収容バッグの下面斜視図である。
【
図7】本発明の様々な実施形態による、挿入状態又は圧縮状態/閉じ込め状態の収容バッグの上面図である。
【
図8】本発明の様々な実施形態による様々な状態、位置、又は構成の収容バッグの様々な実施形態の側面図である。
【
図9】本発明の様々な実施形態による様々な状態、位置、又は構成の収容バッグの様々な実施形態の側面図である。
【
図10】本発明の様々な実施形態による様々な状態、位置、又は構成の収容バッグの様々な実施形態の側面図である。
【
図11】本発明の様々な実施形態による様々な状態、位置、又は構成の収容バッグの様々な実施形態の側面図である。
【
図12】本発明の様々な実施形態による、被覆体又は体壁を介して限られた空間に挿入される外科用器具又は工具関連して圧縮/閉じ込め位置又は状態の収容バッグの様々な実施形態の側面図である。
【
図13】本発明の様々な実施形態による収容バッグのストラップ及び/又は把持部及び支持体又はリングのうちの1つの斜視側面図である。
【
図14】本発明の様々な実施形態による収容バッグのストラップ及び/又は把持部及び支持体又はリングのうちの1つの斜視側面図である。
【
図15】本発明の様々な実施形態によるストラップ及びファスナー取付具の上面図である。
【
図16】本発明の様々な実施形態によるシンチ及びフィルムの側面図である。
【
図17】本発明の様々な実施形態によるシンチ及びフィルムの側面図である。
【
図18】本発明の様々な実施形態によるシンチ及びフィルムの側面図である。
【
図19】本発明の様々な実施形態による収容バッグの把持部又はタブのループに通されたストラップの上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
例えば、婦人科処置中に取り出された検体は、検体収納及び採取が必要である。様々な実施形態によれば、検体は、寸法縮小される前に収容バッグに入れられて採取される。1つのこのような例示的な外科手術、例えば、腹腔鏡下子宮全摘術において、検体、例えば、子宮は、切断され、授動されて、収容バッグ内に収集される。検体は、腹腔鏡検査アクセスポート、トロカールを介して又は体壁の切開部又は患者の開口部を介して体壁の表面に露出される。切開部の大きさ又は長さは、2.5cm~4cmの範囲とすることができる。
【0016】
収容バッグの配置及び外科的空間内の検体の収容は、特に大きい検体、例えば、20週及び/又は1,000グラムより大きい子宮を含み、さらに、腹腔鏡下子宮全摘術などの一部の外科的処置において難しい場合がある。腹部内の限られた空間は、収容バッグを配置するための空間を最小限にする。また、腹腔鏡下子宮全摘術などの単一の部位での婦人科処置は、特に大きい子宮の場合、検体の容積が外科的空間の大部分を占める可能性があるので、外科的空間及び周囲の限られた視覚化をもたらす。このため、アクセス部位からの検体の完全な視覚化は、このような場合には達成されず、視覚化を可能にするために腹腔鏡をアクセス部位の近位で連続的に操作する必要がある。さらに、外科的空間の視覚化は、かなりの外科的空間を占める可能性がある収容バッグの追加によって妨げられる場合がある。また、限られた外科的空間に起因して、制限された外科的空間内での検体に対するバッグの位置変更又は概して移動は難しい。このため、検体の大きさ及び配備状態での収容バッグの大きさは、視認性及び外科医の作業領域を制限する可能がある。
【0017】
加えて、大きな検体の収容は、検体をバッグに入れるためにバッグのより多くの操作を必要とする可能性がある。さらに、バッグの操作は、バッグ自体、特にその構成、大きさ、及び/又は形状によって制限される可能性がある。1つの実施例におけるバッグのフィルムは、滑らかかつ耐久性のある表面をもたらすと共に、可能性のある組織外傷又は諸問題を回避するために粗面又は研磨面を最小限に抑えるように配置される。しかしながら、このような表面は、収容バッグを把持して操作する能力も最小限にする。さらに、様々な実施形態における収容バッグのリングは、回収前の検体の外周を取り囲む。このため、検体の収容は、収容バッグを占める検体容積の大部分を含む。収容バッグのリングを包む又は別の方法で覆うフィルムによって、例えば、切開部又は人体開口部までの、バッグ開口部の操作も難しくなる。フィルム上の摩擦がなければ、バッグの滑り又は想定外の動きが生じる場合がある。このため、検体の配置、収容、及び回収は、バッグ、及び収容バッグの操作の容易性及び能力に依存する可能性がある。
【0018】
様々な実施形態によれば、例えば、
図1-7に示すように、収容バッグ10は、支持体又はリング12とリング12に取り付けられた1又は複数のフィルム1とと備え、密閉空間又はエンクロージャ16を形成するようになっている。様々な実施形態において、支持体は、二重内腔リングであり、他の実施形態において、支持体は、収容バッグの開口部又は近位端を画定する又はその境界を定めるように成形、サイズ決定、及び配置される。様々な実施形態において、フィルムは、リングと同じ材料で作製され、1つの実施形態において、フィルムは、熱可塑性ウレタンで作製されている。様々な実施形態において、リングは、フィルムの厚さ又は幅よりも大きい厚さ又は幅を有する。様々な実施形態において、リングは、内径及び外径を有し、エンクロージャは、画定された内径及び外径を有する。様々な実施形態において、エンクロージャの内径及び外径は、リングの内径及び外径よりも大きい。従って、フィルムは、フィルム14によって画定された又は境界が定められたエンクロージャ16の中に挿入された検体を取り囲むように配置される。様々な実施形態によれば、フィルム及び/又はリングによって画定されたエンクロージャは、様々な形状、寸法を有し、特定の検体、又は、トロカール、切開部の大きさよりも大きい様々な検体サイズを捕らえて収容するように、及び/又は、不要な組織の潜在的な広がり又は移動を軽減するように構成されている。様々な実施形態において、フィルム及び/又はリングによって画定されたエンクロージャは、体腔の中で及び/又はそこから外での収容バッグの配備、操作、及び/又は取り出しを助けるために様々な形状及び/又は寸法を有するように配置される。
【0019】
支持体又はリング12は、圧縮可能又は変形可能であり、様々な実施形態において、収容バッグの長手軸を横切る方向にのみ圧縮可能である。このため、リングは、所定のパターン、例えば円形の境界を定める最初の非圧縮状態と、リングが狭くなった又は閉じられた開口部、例えば、細長い卵形又は平らな砂時計パターンの境界を定める圧縮状態とを有する。様々な実施形態によれば、フィルム14は、圧縮可能であり、収容バッグの長手軸に沿った又はこの長手軸に平行な方向に巻き取られるか又は積み重ねられるように配置される。様々な実施形態において、リングが圧縮状態にある場合、収容バッグは、リングによって境界が定められた内周まで及び/又はその中にフィルム、例えばフィルム全長をまとめる、引き寄せる、束ねる、又は圧縮するために巻き取られる、折り畳まれる、積み重ねられる、又は扇のように折り畳まれる。様々な実施形態における収容バッグのフィルムは、リングまで及び/又はリングに当接して巻き取られる巻き取り状態と、フィルムがリングから離れて回転又は延在することができる配備又は非拘束状態とを有する。このような状態、構成、及び動作は
図8-12に示される。
【0020】
収容バッグは、支持体又はリング12、フィルム14、又はその何らかの組み合わせの上に又はその周りに配置された1又は2以上の細長いストリップ、タブ、又はストラップ22をさらに備える。様々な実施形態において、細長いストラップは、ポリウレタンフィルム又はポリエステル積層布ストラップである。様々な実施形態によれば、フィルムは、1又は2以上のストラップによって閉じ込められる、又は積み重ね又は閉じ込め状態に保たれる。様々な実施形態において、ストラップは、リングを圧縮状態に及びフィルムを閉じ込め状態に保持するために、積み重ねられたフィルム及びリングの一部に巻き付けられる。使用上、1つの実施形態において、外科医は、、患者の切開部又は開口部に挿入するために又はそこを通すために、ストラップを積み重ねられたフィルム及びリングの周りで細長い形状に巻き付ける。
【0021】
収容バッグは、1又は2以上のストラップ22に取り付けられた又は一体化された1又は2以上のファスナー又はコネクタ24をさらに備える。様々な実施形態において、1又は2以上のファスナーは、リング12、フィルム14、又はその何らかの組み合わせに取り付けらる。ファスナー又はコネクタは、ストラップ22のうちの1つに取り付けられるか又は一体化され、様々な実施形態において、リングを圧縮状態で及びフィルムを閉じ込め状態で動作的に固定し、このため、様々な実施形態において、収容バッグを挿入状態で置く及び/又は維持する。バッグが患者の体腔に挿入されて置かれると、ファスナーが解除され、バッグは、配備状態に拡張することができる。様々な実施形態において、バッグ全体は、患者の体内にその全体が挿入されて置かれるように構成される。様々な実施形態において、ファスナーは、把持具又は類似の外科手術又は腹腔鏡検査器具を使用してファスナー24を有するストラップを掴んで反対方向に引くことによって解除又は解放される。様々な実施形態において、ファスナーは、ストラップの1つの部分上に配置されたスナップ又は結合部、及び結合部から遠位でストラップの別の部分上に配置された受け取り部を有するスナップ形式の取付具である。様々な実施形態において、ファスナー構成は、ストラップ又はタブ22によって覆われたままであり、従って、バッグの挿入及び操作を妨げないように露出しないように構成される。
【0022】
様々な実施形態において、収容バッグは、操作用引きひも又はループ32、及び係留タグ34を含むか又はそれらをさらに備える。操作用引きひも及び係留タグは、体の外部にあるが、バッグの残りの部分は体腔に完全に挿入されている。様々な実施形態によれば、操作用引きひも及び係留タグは、バッグを操作するために、並びにバッグ及びバッグと一緒に何らかの検体を患者からの取り出すのを助けるために、ユーザの外部からのアクセスを可能にする、即ち、体腔内にはない。
【0023】
様々な実施形態によれば、収容バッグは、支持体又はリング12、フィルム14、又はその何らかの組み合わせ上に又はその周りに配置された1又は2以上のストリップ、突出部、タブ、又は掴み部26をさらに備える。様々な実施形態において、掴み部は、ポリウレタンフィルム又はポリエステル積層布の掴み部である。様々な実施形態によれば、1又は2以上の掴み部は、患者の体からバッグの取り出しを助けるアンカー又は把持点をもたらす。様々な実施形態において、1又は2以上の掴み部又はタブ26は、ループとして形成され、及び/又は、収容バッグの取り出し又は操作を助けるために、把持具又は他の同様の外科用器具のための掴み手段をもたらすテクスチャード加工面又は他の表面特徴部を有する。また、掴み部は、バッグ及びその中に収容された何らかの検体の開放及び/又は格納を妨げないように構成される。また、様々な実施形態において、掴み部は、バッグ及び/又は検体の取り出し、配置、又は操作を邪魔しないように又はそれらと干渉しないように設けられる。捕らえられた検体が収容バッグの近位部分と共に体の表面又はその外部に持って来られると、様々な実施形態において、検体は、これを把持してバッグから取り出すことによって及び/又は体外手作業による細切除去を実行することによって採取することができる。様々な実施形態において、少なくとも2つの掴み部又はタブは、様々な角度から又は1又は2以上の器具を使用してバッグを操作するために水平領域及び/又は安定領域をもたらすのを助けるために、互い及び/又は1又は2以上のタブから約90°で設けられている。
【0024】
様々な実施形態によれば、
図7-12に示すように、収容バッグを圧縮状態/閉じ込め状態で外科的空間に挿入することは、収容バッグ又は他の解剖学的特徴の視覚化を損なうことはない。バッグのフィルムをストラップ及びファスナー構成で固定することによって作り出された細長い形状又は狭い形状によって、小さな切開部を通したバッグの挿入、外科的空間への配置が容易になり、外科医の視界又は視覚化の妨害が最小限になる。
【0025】
様々な実施形態において、ユーザー又は外科医は、収容バッグのフィルムを積み重ね、巻き取り、折り畳み、又は扇に折り畳み、ストラップ及びファスナーを使用して固定することができる。ストラップ及びファスナーの位置によって、ユーザーは、例えば、
図7に示すように、フィルム14を閉じ込めることができる。閉じ込められると、外科医は、収容バッグを、切開部又はアクセスプラットフォームを通って、アクセスを必要とする他の解剖学的特徴部を妨げない空間に導入して置くことができる。閉じ込められたバッグは、例えば、タブ又はストラップの余剰分又は一部を把持してファスナーから引き離すための把持具を使用してファスナーを外すことによって、配備又は解放することができる。収容バッグは、解放されると元の又は最初の形状、状態、又は構成に戻る。
【0026】
様々な実施形態において、検体の配置及び収容は、操作に左右され、収容バッグの出入り口又は開口部に取り付けられた1又は2以上のタブ又は掴み部26があると、検体のバッグ中の配置及び収容が容易になる。様々な実施形態において、1又は2以上の掴み部、ストラップ、及び/又はひもループの位置決めによって、収容バッグの出入り口又は開口部を管理すること、及び/又は、検体、バッグ、又はその何らかの組み合わせの外周部を取り囲むこと、及び/又は、検体バッグ配置容易にするために外科医がバッグの操作を制御するのを可能にするのが容易になる。様々な実施形態において、1又は2以上の掴み部及び/又はストラップは、積層布から作製され、掴み部及び/又はストラップを把持してバッグの操作を管理するのを助けるために追加の摩擦特性をもたらす。加えて、様々な実施形態によれば、掴み部及び/又はストラップ上に又はそれによって形成された貫通開口部又はループによって、外科医は、バッグを操作するために、把持するか又はその中に腹腔鏡検査器具を挿入することができる。
【0027】
様々な実施形態において、例えば
図19に示すように、1又は2以上の細長いストラップは、把持部又はタブの開口部、隙間、又は形成ループの中に動作的に挿入され貫通する。このため、結合部が形成され、従って、患者からの検体及びバッグの収容及び/又は取り出しに役立つ。様々な実施形態において、結合部は、遠位に又は患者から離れて又は患者体腔の外へ移動される腹部の外側のひもループの助けを借りて、腹部の表面までのバッグの平行様式での取り出しを助けるので、例えば、外科手術用部位又はアクセス部位から極端な角度で取り出しが行われる場合に、検体又はその一部がバッグから落下する又はあふれ出る可能性が低減又は排除される。
【0028】
様々な実施形態によれば、ファスナー及びストラップは、収容バッグの素早い係合及び解放を可能にする。様々な実施形態において、ストラップ及び/又は掴み部は、互いに対向して設けられ、別々に把持して結び付けることができるような大きさ及び/又は形状である。様々な他の実施形態において、ストラップの一面のピン又は突出部は、ストラップの反対面上のキー溝、孔、開口部、又は隙間に挿入されるように設けられ、取り外し可能に固定されており、それによって収容バッグの閉じ込め及び配備のための係合及び解放構成をもたらす。
【0029】
様々な実施形態によれば、ストラップ及び/又は掴み部は、積層布で作製される。様々な実施形態において、ストラップ及び/又は掴み部は、患者の内部び患者の外部でのタブ及び/又は掴み部の把持又は操作を容易にかつそれを妨げないように特定の生地特性及び/又は摩擦特性を有する。様々な実施形態において、リングの内周は、特定の直径を有し、ストラップは、リングの内周の直径よりも大きい長さを有する。様々な実施形態において、ストラップは、掴み部又はタブよりも長い。様々な実施形態において、タブは、ループを画定するか又はこれに取り付けられたループを有し、ループは、ストラップが貫通して通り抜けできる開口部を画定する。様々な実施形態において、タブのループは、タブがタブ自体に結合されることによって形成され、様々な実施形態において、ストラップがループを通り抜けると、リングは部分的圧縮状態にあり、リングによって境界が定められた開放端は塞がれ、もはや最初の非圧縮状態での塞がれていない状態ではないが、圧縮状態でのリングほどは塞がれていない。様々な実施形態において、タブのループは、ストラップの幅以上の直径を有する。様々な実施形態において、ストラップは、タブのループの直径よりも大きい幅を有する。様々な実施形態において、バッグは、リング又は支持体に沿って異なる2/3の象限に位置する2つ/3つのタブを備え、ストラップはリングに沿って、何れの2つ/3つのタブで占められていない第3/第4象限に位置し、バッグの支持、配備、固定、及び/又は操作を容易にするようになっている。
【0030】
様々な実施形態によれば、収容バッグは、シンチ(cinch)41を備える。シンチは、様々な実施形態において、バッグの開放端と閉鎖端との間でフィルムの周りに配置された糸ひも、糸、又はひもである。検体が収容バッグ内に入ると、外科医は、シンチを引き寄せるか又は引っ張ることによってバッグの出入り口又は開口部の近くでバッグの上端又は近位部を閉じることができる。様々な実施形態において、シンチは、二重シンチであり、外科医は、例えば、腹腔鏡検査器具又は把持具を使用して、シンチ又はシンチ把持領域の両端を反対方向に同時に引っ張ることによって収容バッグの一部を閉じることができる。様々な実施形態において、バッグの複数の部分、例えばバッグの出入り口又は開口部が閉鎖状態又はより閉じ込められた状態にあるので、シンチは、検体又はその複数部分が収容バッグから落下するのを防止することができ、さらにバッグの取り出しを助けることができる。
【0031】
様々な実施形態において、1又は2以上のタブ又は掴み部は、約1.5インチから2.0インチの長さであり、様々な実施形態において、約1.75インチである。1又は2以上のストラップは、約4.25インチから約7.0インチの長さであり、様々な実施形態において、約6.7インチである。ストラップ及び/又は掴み部は、約0.018インチから約0.023インチの厚さであり、様々な実施形態において、約0.019インチである。様々な実施形態において、少なくとも1つの掴み部は、約0.05インチから1.25インチの幅であり、様々な実施形態において、約0.75インチである。少なくとも1つのストラップは、約0.05インチから0.75インチの幅であり、様々な実施形態において、約0.625インチである。このため、ストラップ及び/又は掴み部は、収容バッグ及び/又は検体又はその複数部分の挿入、操作、及び取り出しを容易にするように構成されている。加えて、様々な実施形態によれば、ストラップ及び/又は掴み部の大きさ及び/又は形状は、腹腔鏡検査器具による掴み部の操作、係合、及び解放を保証又は容易にするように構成されている。さらに、様々な実施形態によれば、ストラップの長さは、フィルム及びリングを閉じ込め状態/圧縮状態に捕らえるか又は閉じ込めて、バッグを閉じ込める又は解放する又は配備するために、ファスナー及び/又はタブの係合及び/又は解放を保証又は容易にするように構成されている。
【0032】
様々な実施形態において、リング又は支持体の底部からシンチ及び/又はそのひもの部位までの距離は、約1.5インチから2.25インチであり、様々な実施形態において、約1.5インチである。様々な実施形態において、シンチの部位は、検体容積の大部分が捕捉されかつ大きすぎない、例えば、1.5インチ未満であることを保証し、これは、リング又は支持体がバッグを閉鎖する動きに抗することができるので、外科医がシンチを操作するのをより難しくする場合がある。
【0033】
様々な実施形態によれば、
図13に示すように、1又は2以上のストラップ及び/又は掴み部は、1又は2以上のヒートシールによって支持体12に取り付けられている。ヒートシールの間の距離21は、支持体12の幅及び/又は高さよりも大きい。他の実施形態において、
図14に示すように、支持体の上端又は1又は2以上の側端に沿って延在する、ストラップ及び/又は掴み部上の1又は2以上のシール又は接着剤は、リングに対する1又は2以上のストラップ及び/又は掴み部の固定を実現するように施すことができる。このため、ストラップ及び/又は掴み部の一端は、支持体の一部が配置される内腔を形成する。様々な実施形態において、1又は2以上のストラップ及び/又は掴み部は、支持体に直接、接合又は接着される。様々な実施形態によれば、支持体に対するストラップのヒートシール及び/又は取付具の間の距離は、ストラップが支持体上の所定位置のままであり、なおかつその作動又はフィルムと支持体との間の結合を妨げないことを保証する。
【0034】
図15において、様々な実施形態によれば、ストラップ22及びファスナー24が示されている。例示するように、1つの実施形態において、ファスナー24は、タブから延びて、ファスナーの受け部27上の隙間又は開口部に取り外し可能に結合されることになる1又は2以上の突出部又はピンを有する取り付け部25を備える。様々な実施形態において、取り付け部及び/又は受け部は、ストラップに一体化又は接着され、様々な実施形態において、各部分の位置は反転している。様々な実施形態によれば、突出及び隙間結合は、摩擦嵌合である。様々な実施形態において、ファスナーは、フック/ループ型構成である。様々な実施形態において、取り付け部及び/又は受け部は、ストラップに溶着され、様々な実施形態において、取り付け部及び/又は受け部は、ストラップを貫通し、それぞれの取り付け部又は受け部の孔又は隙間を通して圧入された1又は2以上のボスピンである。
【0035】
図16-18を参照すると、様々な実施形態において、収容バッグは、シンチ41を備える。様々な実施形態において、フィルム43の1又は2以上のストリップは、収容バッグのフィルムに封止されている。様々な実施形態において、フィルムストリップは、収容バッグのフイルムと同じ材料で作製されている。様々な実施形態において、フィルムストリップは、約7.5インチの長さで約0.75インチの幅であり、結果的にシンチの複数の部分を取り囲んで捕捉するために収容バッグのフィルムに上端及び下端で封止されている。様々な実施形態において、開口部又は貫通孔は、1又は2以上のひもループをフィルムストリップに送り込んでこれを通すのを可能にするために、フィルムストリップ及び/又はバッグのフィルムの一端又は両端に設けられるか又は作られている。様々な実施形態において、ひもループは、両端上で固定、接着、又は結び付けられ、各側面には単一のループのみが露出する。様々な実施形態において、1又は2以上のクリップ、タブ、又は掴み部がひもに取り付けられており、シンチのひもを把持する又はアクセスするためのより広い領域を提供するようになている。様々な実施形態において、フィルムストリップは、何らかの周囲組織を干渉するのを防ぐように、又はバッグの挿入、取り出し、又は操作を妨げるのを防ぐようにシンチを覆うために又は露出しない状態に保つために設けられている。
【0036】
様々な実施形態において、
図18に示すように、シンチのひもを取り囲む又は捕捉するための封止ひも領域45は、バッグのフィルムをそれ自身の上に折り重ねて、ひも領域を作り出すことによって提供される。ひも領域を封止又は形成した後、フィルムの余剰部又は付加部は、フィルムの反対端でリングを取り付けるために使用されて同様に封止される。バッグのフィルムの縁部が封止されると、ひも又はひもループの撚糸を挿入して結び付けるか又は取り付けて、シンチを形成することができる。様々な実施形態によれば、シンチ41は、バッグのフィルム又はフィルムストリップのフィルムの複数の開口部又は隙間にひも又はひもループを送り込んで通すことによって形成することができ、他の実施形態において、何らかの周囲組織と干渉するのを防ぐために又はバッグの挿入、取り出し、又は操作を妨げるのを防ぐために、シンチを覆うために又は露出しない状態に保つために追加のフィルム又はフィルムストリップによって覆うことができる。
【0037】
様々な実施形態において、シンチは、二重シンチであり、一端は、フィルムの外側に配置され、他端は、フィルムの外側で反対側に配置され、二重シンチの各端部の反対方向にバッグから離れる移動は、フィルムを締め付け、バッグの閉鎖端からバッグの開放端までの経路を閉じる。様々な実施形態において、シンチは、フィルムに取り付けられて熱融着されたフィルムストリップ内に及び/又はシンチの1又は2以上の端部が貫通して延びる開口部を有するフィルムストリップ内に配置される。
【0038】
様々な実施形態において、支持体又はリングは、長円形又は非円形とすることができ、同様の形状を有する開放端又は開口部を画定することができる。様々な実施形態において、支持体又はリングは、フィルムの厚さよりも大きい厚さを有し、様々な実施形態において、リングは、バッグの長手軸を横切る方向にのみ変形可能である。様々な実施形態において、リング又は支持体は、圧縮状態から最初の非圧縮状態に戻る所定の弾力性又はばね定数を有する。様々な実施形態において、最初の非圧縮状態のリングは、円形開口部を画定し、圧縮状態のリングは、狭くなった開口部を画定する。
【0039】
様々な実施形態において、リングに結合されたフィルムは、リングの外周全体を覆う。様々な実施形態において、フィルムは、不透過性であり、貫通する隙間又は開口部がないモノリシックフィルムシートである。様々な実施形態において、フィルムは、フィルムの挿入構成への折り畳みを引き起こすために予備成形されたしわを有する。様々な実施形態において、フィルムは、互いに結合されると共にリングに結合され、側壁及び閉鎖端を形成し、エンクロージャの内部を画定する複数のフィルムを備える。様々な実施形態において、フィルムは、それ自身の上に折り重ねられ、側壁及び閉鎖端を形成するために、一対の第1の側端が互いに取り付けられ、一対の第2の側端が互いに取り付けられ、エンクロージャの内部を画定する。様々な実施形態において、バッグのエンクロージャは、リングの内周によって画定された内径を有し、及び/又は、エンクロージャは、リングの外周によって画定されたリングの外径よりも大きい外径を有する。様々な実施形態において、フィルムは、リングと接触状態にあり、リングは、その周りでフィルムを巻き取ることができず、及び/又は、フィルムは、組織収容バッグの長手軸に沿う方向に重ね合わせることができる。様々な実施形態において、閉じ込め状態において、フィルムは、リングの外周まで及びその内部に重ね合わせられる。様々な実施形態において、配備状態では、フィルムは、リングの外周から離れてその外側に拡張される。様々な実施形態において、エンクロージャは、フィルムの閉じ込め状態で最小充填容積であり、フィルムの配備状態で最大充填容積である。
【0040】
様々な組織収容バッグの様々な操作態様によれば、バッグは、配備のために準備され、患者の体腔又は外科手術用シミュレーター又はトレーニングマシンなどの限られた空間に配備され、及び/又は、シミュレーションの有無を問わず、検体を限られた空間から取り出すために利用することができる。このため、様々な実施形態によれば、圧縮状態のリング又は支持体及び閉じ込め状態のフィルムを、限られた空間へ配置、固定、及び挿入することができる。様々な実施形態において、フィルムは、閉じ込め状態から配備状態に解放され、リングは、圧縮状態から非圧縮状態に解放され、及び/又は、検体は、非圧縮状態のリングによって画定された開口部を通って、配備状態のフィルムによって画定されたエンクロージャに入れることができる。様々な実施形態において、フィルムが配備状態のままの間に、リングによって画定された開口部又は開放端は部分的に閉じることができる、及び/又は、リングは部分的圧縮状態で固定することができる。様々な実施形態において、フィルムが限られた空間内にある状態で、リングは、部分的圧縮状態で限られた空間の外に取り出され、リングは、非圧縮状態に移るために部分的圧縮状態から解放される。検体は、リングの開口部を介して、エンクロージャから外へ取り出すことができる。様々な実施形態において、リング又は支持体とフィルムとの間のエンクロージャは、閉じること、及び/又は、シンチをフィルムから引っ張ることによって閉じることができる。様々な実施形態において、外科用器具又は工具を利用して、バッグ及びその複数部分を挿入、相互作用、及び/又は操作することができ、このような工具又は装置は、把持具などとすることができ、及び/又は、これらの措置の一部又は全部を別々に実行する工具又は器具セットを備えることができる。
【0041】
バッグ及び関連した付属品及びそれら実用使用の例は、米国特許出願第14/885,072号、米国特許出願第15/068366号、及び米国特許出願第15/498,157号に記載されており、これらの開示内容全体は引用によって本明細書に組み込まれる。上記の説明は、何らかの当業者が組織収納用具又はシステムを製作及び使用して本明細書で説明する方法を実行すること可能にするために提示され、これらの発明を実行する発明者が企図する最良の形態を説明している。しかしながら、当業者には様々な修正が依然として明らかであろう。これらの修正は、本開示の範囲内であることが企図されている。このような実施形態の種々の実施形態又は態様は、様々な図に示されるとともに本明細書を通じて説明されている。しかしながら、別個に図示又は説明されているが、各実施形態及びその態様は、明記されない限り、他の実施形態及びその態様のうちの1又は2以上と組み合わせることができることに留意されたい。単に本明細書を読みやすくするために、各組み合わせは明示的に説明されていない。
【0042】
本発明は、特定の態様で説明されるが、当業者には多くのさらなる修正及び変更が明らかであろう。従って、本発明は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、サイズ、形状及び材料の様々な変化を含む、具体的に説明した以外の方法で実施することができることを理解されたい。従って、本発明の実施形態は、全ての点において、例示的かつ非制限的と見なす必要がある。
【符号の説明】
【0043】
10 収容バッグ
12 リング
14 フィルム
16 エンクロージャ
22 ストラップ
26 掴み部
32 ループ
34 係留タグ
41 シンチ
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織収容バッグであって、
開放端を定める内周を有するリングを含み、
前記リングは、前記リングによって定められた前記開放端が遮られない最初の非圧縮状態から、前記リングによって定められた開放端が部分的に遮られた圧縮状態に変形可能であり、
組織収容バッグは、
前記リングに接続され、内部及び閉鎖端を有するエンクロージャを形成するフィルムを含み、
前記エンクロージャの前記内部は、前記リングによって定められた開放端を介してアクセス可能であり、前記フィルムは、前記フィルムの遠位端を含む前記フィルムが前記リングに隣接する位置に閉じ込められた閉じ込め状態にあり、
組織収容バッグは、
前記リングに接続されたストラップを含み、
前記ストラップはファスナー取付具を含み、前記ファスナー取付具は前記ストラップをそれ自体に解放可能に接続し、前記ストラップを締結状態から非締結状態に解放可能に取り付けるように構成され、前記締結状態のストラップがリングを圧縮状態で固定し、同時にフィルムを閉じ込め状態で固定し、前記非締結状態の前記ストラップが前記リングを圧縮状態から解放し、同時に前記フィルムを閉じ込め状態から解放する、
組織収容バッグ。
【請求項2】
前記ストラップが前記リングと前記フィルムに取り付けられている請求項1に記載の組織収容バッグ。
【請求項3】
前記ファスナー取付具が、前記ストラップ上に配置された結合部及び受け部を有する請求項1に記載の組織収容バッグ。
【請求項4】
前記か都合部が前記ストラップの第1の端部の近傍に配置され、前記受け部が前記ストラップの第2の端部の近傍に配置されている請求項3に記載の組織収容バッグ。
【請求項5】
前記ストラップの前記第1の端部が前記リングに結合され、前記ストラップの前記第2の端部が前記リングに結合されていない、請求項4に記載の組織収容バッグ。
【請求項6】
前記ストラップの前記第2の端部が前記リングに結合され、前記ストラップの前記第1の端部が前記リングに結合されていない、請求項4に記載の組織収容バッグ。
【請求項7】
組織収容バッグであって
開放端を定める内周を有するリングを含み、
前記リングは、前記リングによって定められた前記開放端が遮られない最初の非圧縮状態から、前記リングによって定められた開放端が部分的に遮られた圧縮状態に変形可能であり、
前記組織収容バッグは、
前記リングに接続され、内部及び閉鎖端を有するエンクロージャを形成するフィルムを含み、
前記エンクロージャの前記内部は、前記リングによって定められた開放端を介してアクセス可能であり、前記フィルムは、前記フィルムの遠位端を含む前記フィルムが前記リングに隣接する位置に閉じ込められた閉じ込め状態にあり、
前記組織収容バッグは、
前記リングに結合され、開口部を定めるするループを有するタブと、
前記リングに接続され、前記タブの前記ループの前記開口部に通すことができるように構成されたストラップと、を含み、
前記ストラップが前記ループに通された状態で、前記リングは、前記リングによって定められた前記開放端が閉じられ、部分的に圧縮された状態にあり、最初の非圧縮状態での遮られていない状態ではなく、前記圧縮された状態の前記リングほどは遮られない状態にある、
組織収容バッグ。
【請求項8】
前記タブが、前記ストラップの反対の位置でリングに結合されている、請求項7に記載の組織収容バッグ。
【請求項9】
前記ストラップと前記ストラップの反対に位置する前記タブとの間の前記リング上の位置で前記リングに結合された別のタブをさらに含む、請求項8記載の組織収容バッグ。
【請求項10】
前記タブの前記ループが、前記タブがそれ自体に結合されることにより形成される、請求項8記載の組織収容バッグ。
【請求項11】
前記ストラップが、前記ストラップを締結状態または非締結状態に置くように構成されたファスナー取付具を含み、締結状態の前記ストラップが前記リングを圧縮状態で固定し、同時にフィルムを閉じ込め状態で固定し、前記非締結状態のストラップが前記リングを圧縮状態から解放し、同時に前記フィルムを閉じ込め状態から解放する、請求項7に記載の組織収容バッグ。
【請求項12】
前記リングに取り付けられたひもをさらに含む、請求項1又は7に記載の組織収容バッグ。
【請求項13】
前記ストラップが前記ひもの長さより短い長さを有する、請求項12に記載の組織収容バッグ。
【請求項14】
タグをさらに備え、前記リングに取り付けられていない前記ひもの一端は前記タグに取り付けられている請求項13記載の組織収容バッグ。
【請求項15】
前記フィルムが、互いに連結されると共に前記リングに連結され、側壁及び閉鎖端を形成し、前記エンクロージャの内部を画定する複数のフィルムを含む、請求項14に記載の組織収容バッグ。
【請求項16】
前記フィルムが、配備状態において、前記リングの外周から離れて外側に延びている、請求項12に記載の組織収容バッグ。
【請求項17】
前記フィルムは、前記フィルムの挿入構成への折り畳みを引き起こすために予備成形されたしわを有する、請求項1、7または16に記載の組織収容バッグ。
【請求項18】
前記フィルムに取り付けられ、前記リングと前記閉鎖端との間に配置されたシンチをさらに備え、前記シンチが、一端が前記フィルムの外側に配置され、他端が前記フィルムの外側の反対側に配置された二重シンチであり、前記二重シンチの端部の反対方向に前記バッグから離れる移動が前記フィルムを締め付け、前記フィルムの前記閉鎖端から前記リングの前記開放端までの経路を閉じる、請求項1又は7に記載の組織収容バッグ。
【請求項19】
前記フィルムに取り付けられ、前記リングと前記閉鎖端との間に配置されたシンチをさらに備え、前記シンチが、前記フィルムに取り付けられたフィルムストリップ内に配置されている、請求項1又は7に記載の組織収容バッグ。
【請求項20】
前記フィルムストリップが、前記シンチの1又は2以上の端部が貫通して延びる開口部を有する、請求項19に記載の組織収容バッグ。
【請求項21】
前記フィルムに取り付けられ、前記リングと前記閉鎖端との間に配置されたシンチをさらに備え、前記シンチが、前記フィルムの折り畳まれた部分の中に配置されている、請求項1又は7に記載の組織収容バッグ。
【請求項22】
前記タブの前記ループの前記開口部に前記ストラップを通すように構成された外科用器具をさらに含む、請求項7に記載の組織収容バッグ。
【請求項23】
前記ストラップを前記締結状態から前記非締結状態に移動させるように構成された外科用器具をさらに含む請求項1又は11に記載の組織収容バッグ。
【外国語明細書】