(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023410
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】ミスアライメントの自己補正を用いる分光装置
(51)【国際特許分類】
G01J 3/14 20060101AFI20240214BHJP
G01J 3/36 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G01J3/14
G01J3/36
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023199993
(22)【出願日】2023-11-27
(62)【分割の表示】P 2020522922の分割
【原出願日】2018-10-29
(31)【優先権主張番号】62/578,354
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/821,591
(32)【優先日】2017-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516270935
【氏名又は名称】ストレイティオ
【氏名又は名称原語表記】STRATIO
【住所又は居所原語表記】2nd Floor, 106, Myeongdal-ro, Seocho-gu, Seoul 06668 Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】ジェヒュン リー
(72)【発明者】
【氏名】ヨンシク キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨル ナ
(72)【発明者】
【氏名】ジュヒュン カン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】回転ミスアライメントなどのミスアライメントを低減させる分光装置を提供する。
【解決手段】分光装置は、入力アパーチャ1106と、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107と、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成された光を分散させるように構成されたプリズム・アセンブリ1310とを含む。プリズム・アセンブリは、第1のプリズムと、第1のプリズムとは異なる第2のプリズムと、第1のプリズムおよび第2のプリズムとは異なる第3のプリズムとを含め複数のプリズムを含む。第1のプリズムは、第2のプリズムと機械的に結合され、第2のプリズムは、第3のプリズムと機械的に結合される。分光装置は、プリズム・アセンブリからの分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセット1109と、アレイ検出器1112とを含む。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を分析するための装置であって、
光を受けるための入力アパーチャと、
前記入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセットと、
前記1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成されたプリズム・アセンブリであって、前記プリズム・アセンブリが第1のプリズムと、前記第1のプリズムとは異なる第2のプリズムと、前記第1のプリズムおよび前記第2のプリズムとは異なる第3のプリズムとを含む複数のプリズムを含み、前記第1のプリズムが前記第2のプリズムと機械的に結合され、前記第2のプリズムが前記第3のプリズムと機械的に結合される、プリズム・アセンブリと、
前記プリズム・アセンブリからの前記分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセットと、
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットからの前記光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器と、
を備える装置。
【請求項2】
前記第1のプリズムが前記第2のプリズムと光学的に結合され、前記第2のプリズムが前記第3のプリズムと光学的に結合される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プリズム・アセンブリが、前記第1のプリズム、前記第2のプリズムおよび前記第3のプリズムとは異なる第4のプリズム、ならびに前記第1のプリズム、前記第2のプリズム、前記第3のプリズムおよび前記第4のプリズムとは異なる第5のプリズムを含み、
前記第3のプリズムが、前記第4のプリズムと機械的に結合され、
前記第4のプリズムが、前記第5のプリズムと機械的に結合される、
請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第2のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第3のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第4のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第5のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第1のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第2のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合され、
前記第2のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第3のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合され、
前記第3のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第4のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合され、
前記第4のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第5のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合される、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第2のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行であり、
前記第2のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第3のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行であり、
前記第3のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第4のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行であり、
前記第4のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第5のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行である、
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第5のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第1のプリズムの前記第3の表面が、前記第1のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に垂直であり、
前記第5のプリズムの前記第3の表面が、前記第5のプリズムの前記第2の光学表面に実質的に垂直である、
請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
前記第2のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第3のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第4のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第1のプリズムの前記第3の表面が、前記第2のプリズムの前記第3の表面、前記第3のプリズムの前記第3の表面、前記第4のプリズムの前記第3の表面、および前記第5のプリズムの前記第3の表面に実質的に平行である、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2のプリズムの前記第1の光学表面と前記第2のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度が、前記第2のプリズムの前記第2の光学表面と前記第2のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度に対応し、
前記第3のプリズムの前記第1の光学表面と前記第3のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度が、前記第3のプリズムの前記第2の光学表面と前記第3のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度に対応し、
前記第4のプリズムの前記第1の光学表面と前記第4のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度が、前記第4のプリズムの前記第2の光学表面と前記第4のプリズムの前記第3の表面とにより規定される角度に対応する、
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1のプリズムの前記第1の光学表面が、前記第5のプリズムの前記第2の光学表面に実質的に平行である、
請求項3乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のプリズムおよび前記第5のプリズムが同じ形状を有する、請求項3乃至9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のプリズムがリトロー・プリズムであり、前記第2のプリズムが三角形部材プリズムであり、前記第3のプリズムが三角形部材プリズムであり、前記第4のプリズムが三角形部材プリズムであり、そして前記第5のプリズムがリトロー・プリズムである、請
求項3乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のプリズムが等辺プリズムであり、
前記第3のプリズムが等辺プリズムであり、
前記第4のプリズムが等辺プリズムである、
請求項3乃至11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第2のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第3のプリズムが、第1の光学表面、および前記第1の光学表面とは異なりそして非平行である第2の光学表面を有し、
前記第1のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第2のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合され、
前記第2のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第3のプリズムの前記第1の光学表面と光学的に結合される、
請求項1または2に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第2のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行であり、
前記第2のプリズムの前記第2の光学表面が、前記第3のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に平行である、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第3のプリズムが、前記第1の光学表面および前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有し、
前記第1のプリズムの前記第3の表面が、前記第1のプリズムの前記第1の光学表面に実質的に垂直であり、
前記第3のプリズムの前記第3の表面が、前記第3のプリズムの前記第2の光学表面に実質的に垂直である、
請求項13または14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2のプリズムが、前記第2のプリズムの前記第1の光学表面および前記第2のプリズムの前記第2の光学表面とは異なりそして非平行である第3の表面を有する、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2のプリズムの前記第3の表面が、前記第1のプリズムの前記第3の表面および前記第3のプリズムの前記第3の表面に実質的に平行である、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第2のプリズムの前記第1の光学表面と前記第2のプリズムの前記第3の表面とが、第1の角度を規定し、
前記第2のプリズムの前記第2の光学表面と前記第2のプリズムの前記第3の表面とが、第2の角度を規定し、
前記第2の角度が前記第1の角度に対応する
請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1のプリズムの前記第1の光学表面が、前記第3のプリズムの前記第2の光学表面に実質的に平行である、
請求項13乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1のプリズムおよび前記第3のプリズムが同じ形状を有する、請求項13乃至19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のプリズムがリトロー・プリズムであり、前記第2のプリズムが三角形部材プリズムであり、前記第3のプリズムがリトロー・プリズムである、請求項13乃至20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記第2のプリズムが等辺プリズムである、請求項13乃至21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記プリズム・アセンブリは、前記プリズム・アセンブリが前記1つまたは複数のレンズの第1のセットからの前記光を受けるように構成された入射表面を有し、
前記プリズム・アセンブリは、前記プリズム・アセンブリが前記1つまたは複数のレンズの第2のセットに向けて前記分散された光を伝送するように構成された出射表面を有し、
前記プリズム・アセンブリの前記入射表面が、前記プリズム・アセンブリの前記出射表面に実質的に平行である、
請求項1乃至22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記プリズム・アセンブリの各々のプリズムが、600nmから1500nmまでの波長範囲の光を分散させるように構成される、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記第1のプリズムが、第1の材料から作られ、
前記第2のプリズムが、前記第1の材料とは異なる第2の材料から作られ、
前記第1の材料が第1のアッベ数を有し、前記第2の材料が前記第1のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する、
請求項1乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記第3のプリズムが、第3の材料から作られ、
前記第2のプリズムが、前記第3の材料とは異なる第2の材料から作られ、
前記第3の材料が第3のアッベ数を有し、前記第2の材料が前記第3のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する、
請求項1乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記第1のプリズムが、第1の材料から作られ、
前記第2のプリズムが、前記第1の材料とは異なる第2の材料から作られ、
前記第3のプリズムが、前記第2の材料とは異なる第3の材料から作られ、
前記第1の材料が、第1のアッベ数を有し、
前記第3の材料が、第3のアッベ数を有し、
前記第2の材料が、前記第1のアッベ数および前記第3のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する、
請求項1乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1の材料および前記第3の材料は同一である、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記第1のアッベ数が30よりも大きく、
前記第2のアッベ数が50よりも小さく、
前記第3のアッベ数が30よりも大きい、
請求項27または28に記載の装置。
【請求項30】
前記第1のアッベ数が40よりも大きく、
前記第2のアッベ数が40よりも小さく、
前記第3のアッベ数が40よりも大きい、
請求項27または28に記載の装置。
【請求項31】
前記プリズム・アセンブリの各々のプリズムが、基準屈折率の20%以内である屈折率を有する、
請求項1乃至30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記プリズム・アセンブリの各々のプリズムが、前記基準屈折率の20%以内である屈折率を有する接着剤を使用して前記プリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される、
請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットによって集光された前記光が、600nmから1500nmまでの波長範囲の光を含む、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記アレイ検出器が、可視波長成分および短波長赤外波長成分を電気信号に変換することができる連続検出器アレイを含む、請求項1乃至33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記連続検出器アレイが、1500nm波長の光に対して少なくとも20%の量子効率を有する、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記連続検出器アレイが、600nm波長の光に対して少なくとも20%の量子効率を有する、請求項34または35に記載の装置。
【請求項37】
前記連続検出器アレイが、ゲルマニウム検出器アレイである、請求項34乃至36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記連続検出器アレイが、光を検知するためのデバイスの二次元アレイを含む、請求項34乃至37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記アレイ検出器が、電荷変調デバイスの二次元アレイを含む、請求項1乃至38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記入力アパーチャが、直線的なアパーチャである、請求項1乃至39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記入力アパーチャが、前記入力アパーチャ上で受けた前記光の透過を阻止するようにコーティングされたガラス基板の第1の部分と、前記第1の部分とは異なりそして前記入力アパーチャ上で受けた前記光の少なくとも一部分の透過を可能にするように構成された前記基板の第2の部分とを有する基板を含む、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
被検物からの光を前記入力アパーチャの上へと集光するための1つまたは複数のレンズの第3のセットをさらに含む、請求項1乃至41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
前記可視波長成分に対応する光および前記短波長赤外波長成分に対応する光を同時に放出するように構成された広帯域光源をさらに含む、請求項1乃至42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記可視波長成分に対応する光を放出するように構成された1つまたは複数の可視光源と、前記短波長赤外波長成分に対応する光を放出するように構成された1つまたは複数の短波長赤外光源とをさらに含む、請求項1乃至43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記入力アパーチャおよび前記1つまたは複数のレンズの第1のセットは、前記入力アパーチャからの前記光がいずれの鏡によっても反射されずに前記1つまたは複数のレンズの第1のセットを通過するように配置される、
請求項1乃至44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記1つまたは複数のレンズの第1のセットおよび前記プリズム・アセンブリは、前記1つまたは複数のレンズの第1のセットからの前記光がいずれの鏡によっても反射されずに前記プリズム・アセンブリを通過するように配置される、
請求項1乃至45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記プリズム・アセンブリおよび前記1つまたは複数のレンズの第2のセットは、前記プリズム・アセンブリからの前記光がいずれの鏡によっても反射されずに前記1つまたは複数のレンズの第2のセットを通過するように配置される、
請求項1乃至46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットおよび前記アレイ検出器は、前記1つまたは複数のレンズの第2のセットからの前記光がいずれの鏡によっても反射されずに前記アレイ検出器に導かれるように配置される、
請求項1乃至47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットおよび前記アレイ検出器は、前記1つまたは複数のレンズの第2のセットからの前記光が1つの鏡だけにより反射された後で前記アレイ検出器に導かれるように配置される、
請求項1乃至47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
1つまたは複数のプリズムのセットと、
前記1つまたは複数のプリズムのセットとは異なりそして前記1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第1のプリズムと、
前記1つまたは複数のプリズムのセットおよび前記第1のプリズムとは異なりそして前記1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第2のプリズムと、
前記1つまたは複数のプリズムのセット、前記第1のプリズムおよび前記第2のプリズムとは異なりそして前記1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第3のプリズムと
を備える、プリズム・アセンブリ。
【請求項51】
前記第3のプリズムが、前記第1のプリズムとは別である、
請求項50に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項52】
前記プリズム・アセンブリは、
前記第2のプリズムが、前記第1のプリズムとは別である、および/または
前記第3のプリズムが、前記第2のプリズムとは別である、
のうちの少なくとも1つによって特徴づけられる、
請求項50または51に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項53】
前記第1のプリズムが、第1の材料から作られる、
請求項50乃至52のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項54】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、前記第1の材料とは異なる第2の材料から作られる、
請求項53に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項55】
前記第2のプリズムが、前記第1の材料および前記第2の材料とは異なる第3の材料から作られる、
請求項54に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項56】
前記第3のプリズムが、前記第1の材料から作られる、
請求項55に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項57】
前記第1のプリズムおよび前記第3のプリズムが、同一の形状を有する、
請求項50乃至56のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項58】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、反射的に対称な形状を有する、
請求項50乃至57のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項59】
前記第2のプリズムが、反射的に対称な形状を有する、
請求項50乃至58のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項60】
前記プリズム・アセンブリが、光軸を規定し、
前記第1のプリズムが、第1の光学表面および第2の光学表面を含め少なくとも2つの光学表面を有し、前記第1の光学表面が前記光軸に垂直ではない、
請求項50乃至59のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項61】
前記第1のプリズムの前記第2の光学表面が、前記光軸に垂直ではない、
請求項60に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項62】
前記第3のプリズムが、第1の光学表面および第2の光学表面を含め少なくとも2つの光学表面を有し、前記第1の光学表面が前記光軸に垂直ではない、
請求項60または61に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項63】
前記第3のプリズムの前記第2の光学表面が、前記光軸に垂直ではない、
請求項62に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項64】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、単一プリズムを含む、
請求項50乃至63のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項65】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、2つのプリズムから構成される、
請求項50乃至63のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項66】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、3つのプリズムから構成される、
請求項50乃至63のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項67】
前記1つまたは複数のプリズムのセットが、4つ以上のプリズムから構成される、
請求項50乃至52のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリ。
【請求項68】
光を分析するための装置であって、
光を受けるための入力アパーチャと、
前記入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセットと、
請求項50乃至67のいずれか一項に記載のプリズム・アセンブリであり、前記プリズム・アセンブリが、前記1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成される、プリズム・アセンブリと、
前記プリズム・アセンブリからの前記分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセットと、
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットからの前記光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器と
を備える、装置。
【請求項69】
光を分析するための方法であって、
請求項1乃至49および68のいずれか一項に記載の前記装置を用いて光を受けるステップと、
それぞれの波長について前記受光した光の強度を得るために前記装置の前記アレイ検出器からの電気信号を処理するステップと
を含む、方法。
【請求項70】
前記光が、可視波長成分および短波長赤外波長成分を含み、
前記可視波長成分のうちの少なくとも一部分および短波長赤外波長成分のうちの少なくとも一部分が、前記アレイ検出器に同時に当たり、
前記アレイ検出器からの前記電気信号を処理するステップが、前記可視波長成分についての強度情報および前記短波長赤外波長成分の強度情報を取得するステップを含む、
請求項69に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、一般に、分光装置などの光を分析するための装置に関する。とりわけ、開示した実施形態は、回転ミスアライメントなどのミスアライメントを低減させる光を分析するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
分光装置は、光を分析するために使用される装置である。分光装置は、典型的には、色に基づいて光を分散し、分離した色成分(しばしば「スペクトル」と呼ばれる)を記録するおよび/または測定する。分光装置は、光を放出する、反射する、または吸収する物体の検出、認識、同定、およびさらなる分析のために使用される。
【0003】
しかしながら、従前の分光装置は、正確な動作のために較正をしばしば必要とする。例えば、同じ製造業者により生産された分光装置でも、装置毎のバラツキを有することがあり、そのため製造業者は、分光装置を出荷する前に各々の分光装置を較正する必要がある。加えて、分光装置内の光学部品が、使用中、輸送中、および/または保管中に機械的な力(例えば、衝撃および振動)のために動くことがあり、分光装置を頻繁に再較正する必要がある。このことが、分光装置の使い勝手ならびに分光装置の精度および再現性を低下させ、これが従前の分光装置の用途を制限していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、ミスアライメントの減少を伴う、光を分析するための装置(例えば、分光装置)に対する必要性がある。このような装置は、強く、頻繁な較正を必要としない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上に記述した制限および欠点を克服する多数の実施形態が、下記により詳細に提示される。これらの実施形態は、較正および再較正に関する必要性の減少を伴う、光を分析するための装置および方法を提供する。
【0006】
加えて、短波長赤外線は、可視光では利用できない情報を提供する。短波長赤外光および可視光の両方を集めることおよび分析することは、短波長赤外線および可視光を放出する、反射する、または吸収する物体の検出、認識、同定、およびさらなる分析を向上させることができる。
【0007】
しかしながら、従前の機器は、可視光および赤外光の両方を分析することに関して効率的には設計されていない。このような機器は、典型的には、異なる波長領域用に別々の検出器および別々の光学部品を有する。例えば、このような機器は、可視光を分析するための可視光検出器および付随する光学部品を含み、そして赤外光を分析するための赤外光検出器および付随する光学部品を別々に含む。このような機器は、かさばり、重く、そして高価であり、このことが従前の機器の用途を制限していた。本明細書において説明する実施形態のうちのいくつかは、可視光および短波長赤外光の分析用のデバイスを使用するための装置および方法を提供する。
【0008】
下記により詳細に説明するように、いくつかの実施形態は、光を分析するための装置を包含する。装置は、光を受けるための入力アパーチャと、入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセットと、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成されたプリズム・アセンブリとを含む
。プリズム・アセンブリは、第1のプリズムと、第1のプリズムとは異なる第2のプリズムと、第1のプリズムおよび第2のプリズムとは異なる第3のプリズムとを含む複数のプリズムを含む。第1のプリズムは、第2のプリズムと機械的に結合され、第2のプリズムは、第3のプリズムと機械的に結合される。装置は、プリズム・アセンブリからの分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセットと、1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器とをやはり含む。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、光を分析するための方法は、本明細書において説明するいずれかの装置を用いて光を受けるステップと、それぞれの波長について受光した光の強度を得るために装置のアレイ検出器からの電気信号を処理するステップとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、可視光および短波長赤外光を同時に分析するための装置は、可視波長成分および短波長赤外波長成分を含む光を受けるための入力アパーチャと、入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセットと、可視波長成分および短波長赤外波長成分を含み、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成された1つまたは複数の分散光学素子と、可視波長成分および短波長赤外波長成分を含み、1つまたは複数の分散光学素子からの分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセットと、可視波長成分の強度を示す電気信号および短波長赤外波長成分の強度を示す電気信号を含む電気信号へと1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光を変換するために構成されたアレイ検出器とを含む。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、可視光および短波長赤外光を同時に分析するための方法は、可視波長成分のうちの少なくとも一部分および短波長赤外波長成分のうちの少なくとも一部分が装置のアレイ検出器の上に同時に当たるように本明細書において説明するいずれか装置を用いて可視波長成分および短波長赤外波長成分を含む光を受けるステップと、可視波長成分の強度および短波長赤外波長成分の強度を得るためにアレイ検出器からの電気信号を処理するステップとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、光を検知するためのデバイスは、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域と、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域とを含む。第2の半導体領域は、第1の半導体領域の上方に配置されており、第1の型は、第2の型とは異なる。デバイスは、第2の半導体領域の上方に配置されたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層の上方に配置されたゲートと、第2の半導体領域に電気的につなげられたソースと、第2の半導体領域に電気的につなげられたドレインとを含む。第2の半導体領域は、ゲート絶縁層のほうを向いて配置されている上面を有し、そして第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面に対して反対側に配置されている底面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の底面を含み、かつ上側部分とは相互に排他的である下側部分をやはり有する。第1の半導体領域は、第2の半導体領域の上側部分および下側部分の両者と接触している。第1の半導体領域は、少なくともゲートの下に位置する場所のところで第2の半導体領域の上側部分と接触している。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、光を検知するためのデバイスを形成する方法は、シリコン基板の上方に、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域を形成するステップと、シリコン基板の上方に、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域を形成するステップとを含む。第2の半導体領域は、第1の半導体領域の上方に配置されている。第1の型は、第2の型とは異なる。方法は、第2の半導体領域の上方にゲート絶縁層を形成するステップをやはり含む。第2の半導体領域の1つまたは複数
の部分は、ソースおよびドレインを画定するためにゲート絶縁層から露出される。第2の半導体領域は、ゲート絶縁層に面している上面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面に対して反対側である底面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の底面を含み、かつ上側部分とは相互に排他的である下側部分を有する。第1の半導体領域は、第2の半導体領域の上側部分および下側部分の両者と接触している。第1の半導体領域は、少なくともゲートの下に位置する場所のところで第2の半導体領域の上側部分と接触している。方法は、ゲート絶縁層の上方に配置されたゲートを形成するステップをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、センサ・アレイを形成する方法は、上に記載した方法のうちのいずれかを使用して共通シリコン基板上に複数のデバイスを同時に形成するステップを含む。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、センサ回路は、光検知素子を含み、光検知素子が、ソース端子、ゲート端子、ドレイン端子、およびボディ端子を有する。センサ回路は、ソース端子、ゲート端子、およびドレイン端子を有する選択トランジスタをやはり含む。選択トランジスタのドレイン端子は、光検知素子のソース端子に電気的につなげられている、または選択トランジスタのソース端子は、光検知素子のドレイン端子に電気的につなげられている。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、コンバータ回路は、光検知素子のソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられていない、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかに対応する第1のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられた入力端子を有する第1のトランスインピーダンス増幅器を含む。第1のトランスインピーダンス増幅器は、光検知素子からの電流入力を電圧出力へと変換するように構成されている。コンバータ回路は、2つの入力端子を有する差動増幅器をやはり含み、2つの入力端子のうちの第1の入力端子が、第1のトランスインピーダンス増幅器の電圧出力に電気的につなげられ、2つの入力端子のうちの第2の入力端子が、光検知素子によって供給されるベース電流に対応する電圧を供給するように構成されている電圧源に電気的につなげられている。差動増幅器は、電圧出力と電圧源によって供給される電圧との間の電圧差に基づいて電圧を出力するように構成されている。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、画像センサ・デバイスは、センサのアレイを含む。センサのアレイ内のそれぞれのセンサは、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかを含む。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、方法は、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかの光検知素子を光にあてるステップを含む。方法は、光検知素子のソース端子に一定電圧を供給するステップと、光検知素子のドレイン電流を測定するステップとをやはり含む。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、方法は、上に記載した画像センサ・デバイスのうちのいずれかのセンサのアレイを光のパターンにあてるステップを含む。方法は、センサのアレイ内のそれぞれのセンサの光検知素子に対して、それぞれのセンサの光検知素子のソース端子にそれぞれの電圧を供給するステップと、光検知素子のドレイン電流を測定するステップとをやはり含む。
【0020】
このように、記載した方法、デバイス、および装置は、可視光および短波長赤外光を分析する際の効率的で、小型で、低価格の装置を提供する。このような方法、デバイス、および装置は、可視光および短波長赤外光を分析するための従来の方法、デバイス、および装置を補完するまたは置き換えることができる。
【0021】
前述の態様ならびに追加の態様およびその実施形態をより良く理解するために、添付の図面とともに、下記の実施形態の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【
図1B】いくつかの実施形態による、
図1Aに図示した半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【
図2A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【
図2B】いくつかの実施形態による、
図2Aに図示した半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【
図3】いくつかの実施形態による例示的なバンド図である。
【
図4A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成を図示する模式図である。
【
図4B】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。
【
図5】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【
図6】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図7A】いくつかの実施形態による例示的な3T-APS回路の図である。
【
図7B】いくつかの実施形態による例示的な1T-MAPS回路の図である。
【
図8A】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8B】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8C】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8D】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8E】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8F】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8G】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図8H】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
【
図9A】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
【
図9B】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
【
図9C】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
【
図10】いくつかの実施形態による例示的な画像センサ・デバイスの図である。
【
図11A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作るための例示的な方法の図である。
【
図11B】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作るための例示的な方法の図である。
【
図11C】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作るための例示的な方法の図である。
【
図11D】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作るための例示的な方法の図である。
【
図11E】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作るための例示的な方法の図である。
【
図12A】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図12B】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図12C】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図12D】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図12E】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図13】いくつかの実施形態による分光装置の図である。
【
図14A】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図14B】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図14C】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図15A】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図15B】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図15C】いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図16】いくつかの実施形態による、それぞれの光学素子の回転により引き起こされるスペクトルのシフトの図である。
【
図17】いくつかの実施形態による、三構成部材プリズム・アセンブリおよび五構成部材プリズム・アセンブリにより引き起こされる画像歪の図である。
【
図18A】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図18B】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図18C】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図18D】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図18E】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図18F】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリおよびその構成部材の図である。
【
図19B】いくつかの実施形態による、
図18A~
図18Bに示したプリズム・アセンブリを用いる分光装置内の光線の図である。
【
図20A】いくつかの実施形態による、
図19Bに示した分光装置内の光の分散の図である。
【
図20B】いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリの移動によって引き起こされるスペクトルのシフトの図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
類似の参照番号は、複数の図の全体を通して対応する部品を参照する。
【0024】
特に記述がない限り、図は正確な縮尺では描かれていない。
【0025】
相補型金属-酸化膜-半導体(CMOS)センサおよび電荷変調デバイスなどの、旧来の光センサは、暗電流および量子効率と弱いチャネル変調との間のトレードオフに苦しんでいる。
【0026】
加えて、問題は、短波長赤外光を検出しようとするときに深刻になる。シリコンが(シリコンのバンド・ギャップと対応する)1100nmよりも長い波長を有する光に対して透明であると考えられるので、シリコンから作られた旧来のセンサは、短波長赤外光(例えば、1400nmから3000mmの波長範囲内の光)を検知し撮像するためには適切ではない。
【0027】
インジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)およびゲルマニウム(Ge)から作られた赤外センサは、大きな暗電流に苦しめられている。多くのInGaAsおよびセンサは、低温(例えば、-70℃)で動作するように冷却される。しかしながら、冷却することは、冷却ユニットのコスト、冷却ユニットに由来するデバイスのサイズの増加、デバイスを冷却するための動作時間の増加、およびデバイスを冷却するための電力消費の増加などの、多くの理由のために不利である。
【0028】
さらにその上、可視光および赤外光の両方を分析するための従前の機器は、典型的には、異なる波長領域に対して別々の検出器および別々の光学部品を有する。例えば、このような機器は、可視光を分析するための可視光検出器および付随する光学部品を含み、そして赤外光を分析するための赤外光検出器および付随する光学部品を別に含む。このような機器は、かさばり、重く、そして費用がかかり、このことが従前の機器の用途を制限している。
【0029】
上記の問題に対処するデバイス、装置、および方法が、本明細書において説明される。可視光および短波長赤外光の両方を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器を含む装置を提供することによって、小型で、軽量で、低価格のデバイスおよび装置を、可視光および短波長赤外光を分析するために提供することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、このようなデバイスおよび装置が、ハイパースペクトル・イメージング用に使用され、これにより集めた光の空間分析(例えば、集めた光の空間分布の分析)を可能にする。
【0031】
ある種の実施形態を参照し、その例を添付の図面に図示する。基礎となる原理を実施形態とともに説明するとはいえ、特許請求の範囲の範囲をこれらの特定の実施形態だけに限定するつもりがないことが理解されるであろう。対照的に、特許請求の範囲は、特許請求の範囲の範囲内である代替形態、修正形態、および等価物を包含するものとする。
【0032】
その上、下記の説明では、数多くの具体的な詳細を、本発明の深い理解を提供するために記述する。しかしながら、これらの特定の詳細を用いずに本発明を実行することができることが、当業者にとっては明白であろう。他の事例では、基礎となる原理の態様を不明瞭にすることを避けるために、当業者には良く知られている方法、手順、構成要素、およびネットワークを詳細には説明しない。
【0033】
第1の、第2の、等の用語を、様々な要素を説明するために本明細書において使用することがあるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことが、やはり理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素をもう1つの要素と区別するために使用されるに過ぎない。例えば、第1の半導体領域を、第2の半導体領域と呼ぶことができ、同様に、特許請求の範囲の範囲から逸脱せずに、第2の半導体領域を、第1の半導体領域と呼ぶことができる。第1の半導体領域および第2の半導体領域は、両者とも半導体領域であるが、これらは同じ半導体領域ではない。
【0034】
本明細書において実施形態の説明で使用する用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためであり、特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。明細書および別記の特許請求の範囲において使用するように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明確に特に指示しない限り、同様に複数形を含むものとする。本明細書において使用するように「および/または」という用語は、関連する列挙した項目のうちの1つまたは複数の任意の組合せおよびすべての可能な組合せを呼び、かつ包含することがやはり理解されるであろう。この明細書において使用されるときに
、「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語が、記述した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはこれらのグループの存在または追加を排除しないことが、さらに理解されるであろう。
【0035】
図1Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイス100の部分断面図である。
【0036】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、ゲート制御型電荷変調デバイス(GCMD)と呼ばれる(本明細書においては、ゲート制御型電荷変調デバイスとやはり呼ばれる)。
【0037】
デバイス100は、第1の型のドーパント(例えば、リンまたはヒ素などの、n型半導体)を用いてドープされた第1の半導体領域104および第2の型のドーパント(例えば、ホウ素などの、高濃度のp型半導体、これはp+の記号を使用してしばしば示される)を用いてドープされた第2の半導体領域106を含む。第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104の上方に配置されている。第1の型(例えば、n型)は、第2の型(例えば、p型)とは異なる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104の上をおおって配置されている。
【0038】
デバイスは、第2の半導体領域106の上方に配置されたゲート絶縁層110およびゲート絶縁層110の上方に配置されたゲート112を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、第2の半導体領域106の上をおおって配置されている。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、第2の半導体領域106と接触している。いくつかの実施形態では、ゲート112は、ゲート絶縁層110の上をおおって配置されている。いくつかの実施形態では、ゲート112は、ゲート絶縁層110と接触している。
【0039】
デバイスは、第2の半導体領域106に電気的につなげられたソース114および第2の半導体領域106に電気的につなげられたドレイン116をやはり含む。
【0040】
第2の半導体領域106は、ゲート絶縁層110のほうに向かって配置されていている上面120を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面120に対して反対側に配置されていている底面122をやはり有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面120を含む上側部分124を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の底面122を含む下側部分126をやはり有する。下側部分126は、上側部分124とは相互に排他的である。本明細書において使用するように、上側部分124および下側部分126は、第2の半導体領域106の異なる部分を呼ぶ。このように、いくつかの実施形態では、上側部分124と下側部分126との物理的な分離がない。いくつかの実施形態では、下側部分126は、上側部分124ではない第2の半導体領域106の部分を呼ぶ。いくつかの実施形態では、上側部分124は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、または10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124は、ソース114からドレイン116まで一様な厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124および下側部分126は、ゲート112の直下の水平な位置のところで同じ厚さを有する。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1の型がn型であり、第2の型がp型である。例えば、第1の半導体領域は、n型半導体を用いてドープされ、そしてソース114、ドレイン116、およびソース114とドレイン116との間のチャネルは、p型半導体を用いてドー
プされ、これはPMOS構造と呼ばれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1の型がp型であり、第2の型がn型である。例えば、第1の半導体領域は、p型半導体を用いてドープされ、そしてソース114、ドレイン116、およびソース114とドレイン116との間のチャネルは、n型半導体を用いてドープされ、これはNMOS構造と呼ばれる。
【0043】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲルマニウムを含む。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、ゲルマニウムを含む。ゲルマニウムの直接バンド・ギャップ・エネルギーは、室温でほぼ0.8eVであり、これは、1550nmの波長に対応する。このように、(例えば、第1の半導体領域および第2の半導体領域内に)ゲルマニウムを含む半導体光センサ・デバイスは、シリコンだけを含む(例えば、ゲルマニウムのない)半導体光センサ・デバイスよりも短波長赤外光に対してより敏感である。
【0044】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、酸化物層(例えば、SiO2、GeOx、ZrOx、HfOx、SixNy、SixOyNz、TaxOy、SrxOyまたはAlxOy)を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、酸窒化物層(例えば、SiON)を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、HfO2、HfSiO、またはAl2O3などの、ハイ-κ誘電体材料を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の半導体領域104の下方に配置された基板絶縁層108を含む。基板絶縁層は、SiO2、GeOx、ZrOx、HfOx、SixNy、SixOyNz、TaxOy、SrxOyおよびAlxOyのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、ハイ-κ誘電体材料を含む。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、基板絶縁層108の上をおおって配置されている。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、基板絶縁層108と接触している。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、基板102(例えば、シリコン基板)の上をおおって配置されている。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、基板102と接触している。
【0046】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第2の型(例えば、p型)のドーパントを用いてドープされたゲルマニウムを含む第3の半導体領域108を含む。第3の半導体領域108は、第1の半導体領域104の下方に配置されている。
【0047】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106中の第2の型のドーパントのドーピング濃度は、第3の半導体領域108中の第2の型のドーパントのドーピング濃度よりも高い。例えば、第2の半導体領域106は、(例えば、1万原子当たり1ドーパント原子以上の濃度の)p+ドーピングを有し、第3の半導体領域108は、(例えば、1億原子当たり1ドーパント原子の濃度の)pドーピングを有する。
【0048】
いくつかの実施形態では、デバイスは、シリコン基板102を含む。例えば、第3の半導体領域108、第1の半導体領域104、および第2の半導体領域106は、シリコン基板102の上をおおって形成される。
【0049】
いくつかの実施形態では、ゲート112は、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化ケイ素、および金属のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、ゲート112は、多結晶ゲルマニウム、非晶質ゲルマニウム、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化ケイ素、および金属のうちの1つまたは複数から構成される。
【0050】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0052】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0053】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、100nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、1nmと100nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、5nmと50nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、50nmと100nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと40nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと30nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと20nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、20nmと30nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、30nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、40nmと50nmとの間の厚さを有する。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、1000nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、1nmと1000nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、5nmと500nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、500nmと1000nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと500nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと100nmとの間の厚さを有する。
【0055】
図1Aは、平面AAをやはり示し、その上で
図1Bに図示した図が取られている。
【0056】
図1Bは、いくつかの実施形態による、
図1Aに図示した半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【0057】
図1Bには、第1の半導体領域104、第2の半導体領域106、ゲート絶縁層110、ゲート112、基板絶縁層または第3の半導体領域108、および基板102が図示されている。簡単のために、これらの要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0058】
図1Bに示したように、第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上側部分124および下側部分126の両者と接触している。第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の下に位置する場所のところで第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の直下に位置する場所のところで第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上面120の少なくとも端部において第2の半導体領域106の上面120と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所のところで第2の半導体領域106の上面120の少なくとも端部において第2の半導体領域106の上面120と接触している。
【0059】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、ソース114(
図1A)からドレイン116(
図1A)まで延びかつ上面120および底面122とは異なる第1の側面(例えば、上側部分124の側面128と下側部分126の側面130との組合せ)を有する。第2の半導体領域106は、ソース114(
図1A)からドレイン116(
図1A)まで延びかつ上面120および底面122とは異なる第2の側面(例えば、上側部分124の側面132と下側部分126の側面134との組合せ)を有する。第1の側面および第2の側面は、第2の半導体領域106の反対側に位置する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の側面の一部128を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第2の側面の一部132を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所のところで第1の側面の一部128を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触しており、そして第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所のところで第2の側面の一部132を介して第2の半導体領域106の上側部分124とやはり接触している。
【0060】
いくつかの実施形態では、上側部分124の側面128は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、または10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面132は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、または10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面128は、下側部分126の側面130の厚さよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面132は、下側部分126の側面134の厚さよりも薄い厚さを有する。
【0061】
図2A~
図2Bは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作原理を図説するために下記で使用される。しかしながら、
図2A~
図2Bおよび説明する原理は、特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。
【0062】
図2Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【0063】
図2Aに図示したデバイスは、
図1Aに図示したデバイスに類似している。簡単のために、
図1Aに関連して上に説明した要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0064】
図2Aでは、第1の半導体領域104は、n型半導体を用いてドープされる。第2の半導体領域106は、p型半導体を用いて高濃度にドープされる。第3の半導体領域108は、p型半導体を用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108は、p型半導体を用いて低濃度にドープされる。
【0065】
電圧VGがゲート112に印加されているときに、ポテンシャル井戸202が、第2の半導体領域106とゲート絶縁層110との間に形成される。デバイス(特に、第1の半導体領域104)に光をあてているときに、光生成キャリアが発生する。電圧VGがゲート112に印加されているときに、光生成キャリアはポテンシャル井戸202へ移動する。
【0066】
図2Bは、いくつかの実施形態による、
図2Aに図示した半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【0067】
図2Bは、
図2Aに類似している。簡単のために、
図1Bに関連して上に説明した同じ要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0068】
図2Bには、第2の半導体領域106とゲート絶縁層110との間に位置するポテンシャル井戸202への光生成キャリアの移動経路を示す。光生成キャリアは、第2の半導体領域106の側面を通ってポテンシャル井戸202へと到達する。いくつかの実施形態では、光生成キャリアの少なくとも一部分は、第2の半導体領域106の底面を直接通過してポテンシャル井戸202に達する。第2の半導体領域106が薄く、かつ第2の半導体領域106とポテンシャル井戸202との間の障壁が低い(例えば、Geのバンド・ギャップよりも小さい)という理由で、これは可能である。光生成キャリアが第2の半導体領域106の底面を通って移動するときには、キャリア再結合が、第2の半導体領域106中で起きることがある。
【0069】
第1の半導体領域104とポテンシャル井戸202との間のこの直接接触は、光生成キャリアの第1の半導体領域104からポテンシャル井戸202への移動を著しく増加させる。このように、量子効率を大きくするために、厚い第1の半導体領域104を使用することができ、一方で、オン/オフ信号変調を大きくするために、光生成キャリアは、ポテンシャル井戸202へ効果的に輸送される。
【0070】
光をあてないときに、デバイスは、ある程度のドレイン電流(本明細書においてはIoffと呼ばれる)を有するはずである。しかしながら、デバイスに光をあてると、光生成キャリアは、ドレイン電流を変調する(例えば、ドレイン電流は、Ionまで増加する)。
【0071】
図3は、いくつかの実施形態による例示的なバンド図を図説する。
図3が半導体光センサ・デバイスの動作原理を図説するために使用されるとはいえ、
図3および説明する原理は、特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。
【0072】
図3のバンド図は、半導体光センサ・デバイスのゲートから半導体光センサ・デバイスの基板までの電子のエネルギー・レベルを表す。
【0073】
GCMDを、チャネルの周りに接続された小さなキャパシタンスおよび大きなキャパシタンスを有するように表すことができる。
【0074】
バンド図(a)は、デバイスがオフ状態であることを表す。
【0075】
バンド図(b)は、入射光が基板領域内で吸収され、キャリアが小さなキャパシタンス内で光生成されることを表す。埋め込み正孔チャネルおよび基板内で擬フェルミ準位スプリットがある。
【0076】
バンド図(c)は、低キャパシタンス領域からの光生成キャリアが、適正なゲート・バ
イアスで自動的に大きなキャパシタンス領域(酸化物-表面界面)へと搬送されることを表す。酸化物-表面界面に搬送された光生成キャリアは、ソース/ドレインと埋め込み正孔チャネルとの間のバンド・ベンディングを減少させ、結局はドレイン電流を増加させる。
【0077】
入射光のあるチャネルのバンドは、低いゲート電圧でのバンドに類似しており、これがバンド図(d)に表されている。
【0078】
図4Aおよび
図4Bは、半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成およびマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。
図4Aおよび
図4Bの模式図は、半導体光センサ・デバイスを上から下に見た図に基づいている。しかしながら、様々な要素の相対的なサイズおよび位置を表すために、
図4Aおよび
図4Bの模式図を使用すること、および
図4Aおよび
図4Bの模式図が断面図ではないことに留意すべきである。
【0079】
図4Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成を図示する模式図である。
【0080】
図4Aは、デバイスがゲート406、ソース402、およびドレイン404を有することを図示する。デバイスは、ソース402からドレイン404まで延びるチャネル412をやはり含む。チャネル412は、典型的には第2の半導体領域によって画定される。例えば、チャネル412の形状は、第2の半導体領域を形成する際のイオン注入のパターンによって画定される。ソース402は、チャネル412との複数のコンタクト408を有し、ドレイン404は、チャネル412との複数のコンタクト410を有する。
【0081】
図4Bは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。
【0082】
図4Bは、デバイスがソース402とドレイン404との間に複数のチャネル414を有することを除いて
図4Aに類似している。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、ソース402とドレイン404との間に複数のチャネル414を画定する。
図4Bの各チャネル414は、ソース402の1つのコンタクト408とドレイン404の1つのコンタクト410とを接続する。このように、
図4Bにおけるチャネル414の幅は、
図4Aにおけるチャネル412の幅よりも狭い。チャネルの狭くなった幅は、デバイスの大きなキャパシタンス領域(例えば、第2の半導体領域とゲート絶縁層との界面)への光生成キャリアの搬送を容易にすると考えられている。
【0083】
図5は、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【0084】
図5は、複数の半導体光センサ・デバイス(例えば、デバイス502-1および502-2)が共通基板上に形成されていることを図示する。複数のデバイスは、センサ・アレイを形成する。
図5が2つの半導体光センサ・デバイスを図示しているけれども、センサ・アレイは、2つよりも多くの半導体光センサ・デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、半導体光センサ・デバイスの二次元アレイを含む。
【0085】
図5は、ビア506がデバイス502-1および502-2のゲート112、ソース、およびドレインを接続するために形成されることをやはり図示する。
【0086】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502-1および502-2)は、共通平面上に第1の半導体領域104を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第1の半導体領域104は、(例えば、第1の半導体領域104のエピタ
キシャル成長を使用して)同時に形成される。
【0087】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502-1および502-2)は、共通平面上に第2の半導体領域106を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第2の半導体領域106は、(例えば、イオン注入を使用して)同時に形成される。
【0088】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502-1および502-2)は、共通平面上に第3の半導体領域108を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第3の半導体領域108は、(例えば、ゲルマニウム・アイランドのエピタキシャル成長を使用して)同時に形成される。
【0089】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、1つまたは複数のトレンチによって分離されている。例えば、デバイス502-1およびデバイス502-2は、トレンチによって分離されている。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレンチは、絶縁体で埋められている。いくつかの実施形態では、トレンチは、シャロー・トレンチ・アイソレータである。
【0090】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通シリコン基板102上に形成された別々のゲルマニウム・アイランド上に配置されている。例えば、いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108(例えば、ゲルマニウム・アイランド)は、基板102上に形成され、そしてデバイス502-1および502-2の残りは、第3の半導体領域108の上をおおって形成される。
【0091】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスの上をおおうパッシベーション層を含む。例えば、パッシベーション層504は、
図5のデバイス502-1および502-2の上をおおって配置されている。
【0092】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスの間にパッシベーション層504を含む。例えば、パッシベーション層504は、
図5のデバイス502-1および502-2の間に配置されている。
【0093】
図6は、いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路を図示する。
【0094】
センサ回路は、光検知素子602を含む。光検知素子602は、ソース端子、ゲート端子、ドレイン端子、およびボディ端子を有する。センサ回路は、ソース端子、ゲート端子、およびドレイン端子を有する選択トランジスタ604をやはり含む。いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のドレイン端子は、光検知素子602のソース端子と(例えば、点606のところで)電気的につなげられている。いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のソース端子は、光検知素子602のドレイン端子と(例えば、点606のところで)電気的につなげられている。
【0095】
いくつかの実施形態では、光検知素子は、GCMD(例えば、デバイス100、
図1A)である。
【0096】
いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられていない光検知素子602のソース端子またはドレイン端子は、グランドに接続される。例えば、V2がグランドに接続される。
【0097】
いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のソース端子またはドレイン端子に
電気的につなげられている光検知素子602のソース端子またはドレイン端子は、グランドに接続されない。例えば、点606はグランドに接続されない。
【0098】
いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられていない光検知素子602のソース端子またはドレイン端子は、第1の電圧源に電気的につなげられている。例えば、V2は、第1の電圧源に接続される。
【0099】
いくつかの実施形態では、第1の電圧源は、グランドとは異なる電圧などの、第1の一定電圧を供給する。
【0100】
いくつかの実施形態では、光検知素子620のソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられていない選択トランジスタ604のソース端子またはドレイン端子は、第2の電圧源に電気的につなげられている。例えば、V1は、第2の電圧源に接続される。いくつかの実施形態では、第2の電圧源は、第2の一定電圧を供給する。
【0101】
いくつかの実施形態では、センサ回路は、2つのトランジスタを含むに過ぎず、2つのトランジスタは、選択トランジスタ604を含む。いくつかの実施形態では、センサ回路は、光検知素子のゲートに電気的につなげられているゲート制御トランジスタをやはり含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、センサ回路は、1つのトランジスタを含むに過ぎず、1つのトランジスタは、選択トランジスタ604である。
【0103】
図6のセンサ回路は、1トランジスタ・モディファイド・アクティブ・ピクセル・センサ(1T-MAPS)とここでは呼ばれ、その理由は、センサ回路が1つのトランジスタおよびモディファイド・アクティブ・ピクセル・センサを含むためである。1T-MAPSと3トランジスタ・アクティブ・ピクセル・センサ(3T-APS)と呼ばれる従来型のセンサ回路との間の相違を、
図7A~
図7Bに関連して下記に説明する。
【0104】
図7Aは、いくつかの実施形態による例示的な3T-APS回路を図示する。
【0105】
3T-APS回路は、光検知素子(例えば、フォトダイオード)および3つのトランジスタ:リセット・トランジスタMrst、ソース・フォロア・トランジスタMsf、および選択トランジスタMselを含む。
【0106】
リセット・トランジスタMrstは、リセット・スイッチとして働く。例えば、Mrstは、ゲート信号RSTを受け取り、このゲート信号は、光検知素子をリセットするためにリセット電圧、Vrstが光検知素子に供給されることを可能にする。
【0107】
ソース・フォロア・トランジスタMsfは、バッファとして機能する。例えば、Msfは、光検知素子から入力(例えば、電圧入力)を受け取り、この入力は、高電圧Vddが選択トランジスタMselのソースに出力されることを可能にする。
【0108】
選択トランジスタMselは、読出しスイッチとして働く。例えば、Mselは、行選択信号ROWを受け取り、この行選択信号は、ソース・フォロア・トランジスタMsfからの出力が列ラインに供給されることを可能にする。
【0109】
図7Bは、いくつかの実施形態による例示的な1T-MAPS回路を図示する。
【0110】
図6に関連して上に説明したように、1T-MAPS回路は、1つの光検知素子(例え
ば、GCMD)および1つのトランジスタ、すなわち、選択トランジスタMselを含む。
【0111】
選択トランジスタMselは、行選択信号ROWを受け取り、この行選択信号は、列ラインからの電流が光検知素子の入力へと流れることを可能にする。あるいは、選択トランジスタMselに与えられる行選択信号ROWは、光検知素子からの電流が列ラインへと流れることを可能にする。いくつかの実施形態では、列ラインは、一定電圧に設定されている。
【0112】
いくつかの実施形態では、1T-MAPS回路は、リセット・スイッチを必要としない、その理由は、GCMDに蓄えられた光生成キャリアが短時間(例えば、0.1秒)で消失するためである。
【0113】
図7Aに図示した3T-APS回路と
図7Bに図示した1T-MAPS回路との比較は、1T-MAPS回路が3T-APS回路よりもはるかに小さなサイズを有することを示す。このように、1T-MAPS回路は、同じ材料から作られた3T-APS回路よりもさらにコスト面で有利である。加えて、小さなサイズのお蔭で、より多くの1T-MAPS回路を、3T-APS回路よりもダイの同じ面積に設置することができ、これによってダイ上のピクセルの数を増加させる。
【0114】
図8A~
図8Hは、いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路を図示する。
図8A~
図8Hでは、スイッチ記号は、選択トランジスタを表す。
【0115】
図8A~
図8Dは、PMOS型GCMDを含む例示的なセンサ回路を図示する。
【0116】
図8Aでは、GCMDのゲートが、グランドV
Gに接続され、GCMDのドレインが、低圧電圧源V
1(例えば、グランド)に接続される。GCMDのソースが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、一定電圧V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、高圧電圧源V
DDに接続される。
【0117】
図8Bでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのドレインが、低圧電圧源V
1(例えば、グランド)に接続される。GCMDのソースが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、スイッチが、一定電圧V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、高圧電圧源V
DDに接続される。
【0118】
図8Cでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのソースが、高圧電圧源V
DDに接続される。GCMDのドレインが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、一定電圧、V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、高圧電圧源V
DD2に接続される。
【0119】
図8Dでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのソースが、高圧電圧源V
DDに接続される。GCMDのドレインが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、可変電圧、V
variableに接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、高圧電圧源V
DD2に接続される。
【0120】
図8E~
図8Hは、NMOS型GCMDを含む例示的なセンサ回路を図示する。
【0121】
図8Eでは、GCMDのゲートおよびドレインが、高圧電圧源V
DDに接続される。GCMDのソースが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、
一定電圧V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、グランドに接続される。
【0122】
図8Fでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのドレインが、高圧電圧源V
DDに接続される。GCMDのソースが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、一定電圧、V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、グランドに接続される。
【0123】
図8Gでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのソースが、グランドに接続される。GCMDのドレインが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、一定電圧、V
constant2に接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、グランドに接続される。
【0124】
図8Hでは、GCMDのゲートが、一定電圧V
constant1に接続され、GCMDのソースが、グランドに接続される。GCMDのドレインが、スイッチ(または選択トランジスタ)に接続され、このスイッチが、可変電圧、V
variableに接続される。いくつかの実施形態では、ボディが、グランドに接続される。
【0125】
図8A~
図8Hでは、GCMD内のドレイン電流は、GCMDに光があたっているかどうかに応じて変化する。このように、いくつかの実施形態では、GCMDは、GCMDに光があたっているときにI
onを供給し、GCMDに光があたっていないときにI
offを供給する電流源としてモデル化される。
【0126】
図9A~
図9Cは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路を図示する。
【0127】
図9Aは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路902を図示する。
【0128】
コンバータ回路902は、第1のトランスインピーダンス増幅器904(例えば、演算増幅器)を含み、これは、第1のセンサ回路(例えば、
図6のセンサ回路)の選択トランジスタのソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられた入力端子(例えば、GCMDなどの、光検知素子からI
GCMDを受け取る入力端子)を有し、第1のセンサ回路は、光検知素子のソース端子またはドレイン端子(例えば、
図6において電圧V
1を有する端子)に電気的につなげられていない。第1のトランスインピーダンス増幅器904は、光検知素子からの電流入力(例えば、I
GCMD)を電圧出力(例えば、V
tamp)へと変換するように構成されている。
【0129】
コンバータ回路902は、2つの入力端子を有する差動増幅器906をやはり含む。2つの入力端子のうちの第1の入力端子は、第1のトランスインピーダンス増幅器904の電圧出力(例えば、Vtamp)に電気的につなげられ、2つの入力端子のうちの第2の入力端子は、光検知素子によって供給されるベース電流に対応する電圧(例えば、VBASE)を供給するように構成されている電圧源に電気的につなげられている。差動増幅器は、電圧出力(例えば、Vtamp)と電圧源によって供給される電圧(例えば、VBASE)との間の電圧差に基づいて電圧(例えば、Vdamp)を出力するように構成されている。いくつかの実施形態では、差動増幅器906は、演算増幅器を含む。いくつかの実施形態では、差動増幅器906は、トランジスタ長後尾対(long tailed pair)を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、コンバータ回路922は、差動増幅器906の出力(例えば、Vtamp)に電気的につなげられたアナログ-ディジタル・コンバータ908を含み、このアナログ-ディジタル・コンバータは、差動増幅器906の出力(例えば、電圧出
力)(例えば、Vtamp)をディジタル信号へと変換するように構成される。
【0131】
図9Bは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路912を図示する。コンバータ回路912は、
図9Aに図示したコンバータ回路902に類似している。
図9Aに関連して説明した特徴のいくつかは、コンバータ回路912にも当てはまり得る。簡単のために、このような特徴の説明を、ここでは繰り返さない。
【0132】
図9Bは、いくつかの実施形態では、コンバータ回路912内の第1のトランスインピーダンス増幅器904が演算増幅器910を含むことを図示している。演算増幅器910は、第1のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子またはドレイン端子(例えば、
図6において電圧V
1を有する端子)に電気的につなげられている非反転入力端子を有する。演算増幅器910は、基準電圧V
REFを供給する基準電圧源に電気的につなげられている反転入力端子をやはり有する。演算増幅器910は、出力端子を有し、抵抗値Rを有する抵抗器は、抵抗器の第1の端部で非反転端子に、そして抵抗器の第1の端部に対して反対側である第2の端部で出力端子に電気的につなげられている。
【0133】
動作では、電圧出力Vtampは、次のように決定される:
Vtamp=VREF+R・IGCMD
さらにその上、GCMDからの電流を、次のようにモデル化することができる:
IGCMD=Ioff (光なし)
IGCMD=IΔ+Ioff (光)
いくつかの実施形態では、ベース電流は、光検知素子が実質的に光を受けていないときに、光検知素子によって供給される電流(例えば、Ioff)に対応する。Ioffが第1のトランスインピーダンス増幅器904によって変換されると、対応する電圧VBASEは、次のように決定される:
VBASE=VREF+R・Ioff
その時には、VtampとVBASEとの間の電圧差は、次の通りである:
Vtamp-VBASE=R・IΔ
差動増幅器906の電圧出力Vdampは、次の通りである:
Vdamp=A・R・IΔ
ここで、Aは、差動増幅器906の差動利得である。いくつかの実施形態では、差動利得は、1、2、3、5、10、20、50、および100のうちの1つである。
【0134】
図9Bは、いくつかの実施形態では、電圧源がディジタル-アナログ・コンバータ(DAC)916であることをやはり図示する。例えば、DAC916は、VBASEを供給するように構成されている。
【0135】
図9Cは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路922を図示する。コンバータ回路922は、
図9Aに図示したコンバータ回路902および
図9Bに図示したコンバータ回路912に類似している。
図9Aおよび
図9Bに関連して説明した特徴のいくつかは、コンバータ回路922にも当てはまり得る。例えば、いくつかの実施形態では、コンバータ回路922は、ディジタル-アナログ・コンバータ916を含む。いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器904は、演算増幅器910を含む。簡単のために、このような特徴の説明を、ここでは繰り返さない。
【0136】
図9Cは、(VBASEを供給する)電圧源が、第1のセンサ回路とは異なる第2のセンサ回路に電気的につなげられた入力端子を有する第2のトランスインピーダンス増幅器914であることを図示する。いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器914の入力端子は、第2のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子またはドレイン端子に電気的につなげられている。いくつかの実施形態では、第2のセンサ回路の
光検知素子は、光学的におおわれ、その結果、第2のセンサ回路の光検知素子は、光を受けることを妨げられている。このように、第2のセンサ回路は、第2のトランスインピーダンス増幅器914へI
offを供給する。第2のトランスインピーダンス増幅器914は、I
offをVBASEへ変換する。いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器914は、演算増幅器を含む。
【0137】
いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器904は、マルチプレクサを介して複数のセンサ回路のそれぞれのセンサ回路に電気的につなげられるように構成されている。例えば、コンバータ回路922は、マルチプレクサ916につなげられている。マルチプレクサは、列アドレスを受け取って、複数の列ラインのうちの1つを選択する。各列ラインは、各々がROW信号を受け取る選択トランジスタを有する複数のセンサ回路につなげられている。このように、列アドレスおよびROW信号に基づいて、センサ回路の二次元アレイ内の1つのセンサ回路が選択され、選択されたセンサ回路からの電流出力が、マルチプレクサ916を介して第1のトランスインピーダンス増幅器904へ供給される。
【0138】
図9A~
図9Cが選択した実施形態を図示するとはいえ、コンバータ回路は、
図9A~
図9Cにおいて説明した特徴のサブセットを含むことができる(例えば、コンバータ回路922を、第2のトランスインピーダンス増幅器914なしにマルチプレクサ916につなげることができる)ことに留意されたい。いくつかの実施形態では、コンバータ回路は、
図9A~
図9Cに関して説明しなかったさらなる特徴を含む。
【0139】
図10は、いくつかの実施形態による例示的な画像センサ・デバイスを図示する。
【0140】
いくつかの実施形態によれば、画像センサ・デバイスは、センサのアレイを含む。センサのアレイ内のそれぞれのセンサは、センサ回路(例えば、
図8A~
図8H)を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、画像センサ・デバイスは、コンバータ回路(例えば、
図9A~
図9C)を含む。
【0142】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の行を含む(例えば、センサの少なくとも2つの行が、
図10には図示されている)。それぞれの行内のセンサに関して、選択トランジスタのゲート端子は、共通選択ラインに電気的につなげられている。例えば、
図10に示したように、上の行のセンサ回路のゲート端子は、同じ信号ラインに電気的につなげられている。
【0143】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の列を含む(例えば、センサの少なくとも3つの列が、
図10には図示されている)。それぞれの列内のセンサに関して、選択トランジスタのソース端子またはドレイン端子のうちの一方(すなわち、選択トランジスタのソース端子または選択トランジスタのドレイン端子のいずれか)は、共通列ラインに電気的につなげられている。例えば、
図10に示したように、センサの左列内の選択トランジスタのドレイン端子は、同じ列ラインに電気的につなげられている。
【0144】
図11A~
図11Eは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法を図示する。
【0145】
図11Aは、半導体光センサ・デバイスを形成するステップを図示し、シリコン基板102上に第3の半導体領域108を形成するステップを含む。いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108は、基板102上にエピタキシャル成長される。
【0146】
図11Bは、シリコン基板102の上方に、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域104を形成するステップを図示する。
【0147】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の半導体領域104をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0148】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の半導体領域104を成長させている間に、第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0149】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、イオン注入プロセスまたは気相拡散プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、イオン注入プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、気相拡散プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。
【0150】
図11Cは、シリコン基板102の上方に、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域106を形成するステップを図示する。第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104の上方に配置されている。第1の型(例えば、n型)は、第2の型(例えば、p型)とは異なる。
【0151】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0152】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106を成長させている間に、第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0153】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスまたは気相拡散プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、気相拡散プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。
【0154】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104がイオン注入プロセスまたは気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104がイオン注入プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104が気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。
【0155】
図11Dは、第2の半導体領域106の上方にゲート絶縁層110を形成するステップを図示する。第2の半導体領域106の1つまたは複数の部分は、ソースおよびドレインを画定するようにゲート絶縁層110から露出される。例えば、ゲート絶縁層110は、
ソースおよびドレインを露出させるために(例えば、マスクを使用して)パターン・エッチされる。
【0156】
図1Aおよび
図1Bに関連して説明したように、第2の半導体領域106は、ゲート絶縁層110に面している上面を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面に対して反対側である底面を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の底面を含み、かつ上側部分とは相互に排他的である下側部分を有する。第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上側部分および下側部分の両者と接触している。第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の下に位置する場所のところで第2の半導体領域106の上側部分と接触している。
【0157】
図11Eは、ゲート絶縁層110の上方に配置されたゲート112を形成するステップを図示する。
【0158】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイを形成する方法は、共通シリコン基板上に複数のデバイスを同時に形成するステップを含む。例えば、複数のデバイスの第3の半導体領域を、単一のエピタキシャル成長プロセスにおいて同時に形成することができる。引き続いて、複数のデバイスの第1の半導体領域を、単一のエピタキシャル成長プロセスにおいて同時に形成することができる。その後で、複数のデバイスの第2の半導体領域を、単一のイオン注入プロセスにおいて同時に形成することができる。同様に、複数のデバイスのゲート絶縁層を同時に形成することができ、そして複数のデバイスのゲートを同時に形成することができる。
【0159】
いくつかの実施形態によれば、光を検知するための方法は、光検知素子(例えば、
図6のGCMD)を光にあてるステップを含む。
【0160】
方法は、(例えば、選択トランジスタ604(
図6)に一定電圧V
1を印加し、かつV
Rを印加することによって)光検知素子のソース端子に一定電圧を供給するステップをやはり含む。GCMD上の光の強度に基づいて、GCMDのドレイン電流は変化する。
【0161】
いくつかの実施形態では、方法は、光検知素子(例えば、GCMD)のドレイン電流に基づいて光の強度を決定するステップを含む。ドレイン電流の変化は、光が光検知素子によって検出されているかどうかを示す。
【0162】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップ(例えば、ドレイン電流I
GCMDをV
tampに変換するステップ、
図9A)を含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するために、トランスインピーダンス増幅器(例えば、トランスインピーダンス増幅器904、
図9A)を使用するステップを含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、本明細書において説明したいずれかのコンバータ回路(例えば、
図9A~
図9C)を使用するステップを含む。
【0165】
いくつかの実施形態では、方法は、センサ回路の選択トランジスタ(例えば、選択トランジスタ604、
図6)を起動させるステップを含む。選択トランジスタを起動させるステップは、ドレイン電流が選択トランジスタを通って流れることを可能にし、これによって、ドレイン電流の測定を可能にする。
【0166】
いくつかの実施形態では、一定電圧が、光検知素子を光にあてる前に光検知素子のソース端子に供給される。例えば、
図6では、選択トランジスタ604は、光検知素子602を光にあてる前に起動される。
【0167】
いくつかの実施形態では、一定電圧が、光検知素子を光にあてるステップに引き続いて、光検知素子のソース端子に供給される。例えば、
図6では、選択トランジスタ604は、光検知素子602を光にあてた後で起動される。
【0168】
いくつかの実施形態によれば、光学画像を検出するための方法は、本明細書(例えば、
図10)において説明したいずれかのセンサのアレイを光のパターンにあてるステップを含む。
【0169】
方法は、センサのアレイ内のそれぞれのセンサの光検知素子に対して、それぞれの画像センサの光検知素子のソース端子にそれぞれ電圧を供給するステップをやはり含む。例えば、それぞれのセンサの選択トランジスタ(例えば、選択トランジスタ604、
図6)を起動させて、それぞれ電圧を供給し、これによってそれぞれのセンサのドレイン電流の測定を可能にする。
【0170】
方法は、光検知素子(例えば、光検知素子602)のドレイン電流を測定するステップをさらに含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれ電圧を同時に受け取る。例えば、それぞれの電圧は、複数の光検知素子の同時の読出しのために、複数の光検知素子(例えば、同じ行内の光検知素子)に同時に印加される。
【0172】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれの電圧を連続的に受け取る。例えば、それぞれの電圧は、複数の光検知素子の連続的な読出しのために、複数の光検知素子(例えば、同じ列内の光検知素子)に連続に印加される。
【0173】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、同じ電圧を受け取る。
【0174】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、バッチで測定される。例えば、同じ行内の光検知素子のドレイン電流は、バッチで(例えば、セットとして)測定される。
【0175】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。例えば、同じ行内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。
【0176】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、連続的に測定される。例えば、同じ列内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。
【0177】
【0178】
図12A~
図12Eでは、分光装置は、可視波長成分(例えば、600nmなどの可視波長を有する光)および短波長赤外波長成分(例えば、1500nmなどの短波長赤外波長を有する光)を含む光を受けるための入力アパーチャ1106を含む。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106により受光した光は、(例えば、600nmから1500nmまでの光)の可視波長から短波長赤外波長までの範囲にわたる連続するスペクト
ルを有する。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106により受光した光は、1つもしくは複数の可視波長および/または1つもしくは複数の短波長赤外波長の別々のピークを有する。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、入力アパーチャ上で受光した光の透過を遮るようにコーティングされた基板の第1の部分および入力アパーチャ上で受光した光の少なくとも一部分の透過を可能にするように構成された基板の、第1の部分とは異なる第2の部分(例えば、第2の部分は、第1の部分とは重ならない)を有する基板を含む。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、ガラス基板を含む。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、サファイア基板を含む。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、可視光および短波長赤外光に対して光学的に透明であるプラスチック基板(例えば、ポリカーボネート基板)を含む。いくつかの実施形態では、コーティングは、入ってくる光(例えば、試料または対象物体からの光)に面する基板の表面上に位置する。いくつかの実施形態では、コーティングは、入ってくる光から遠くに面する基板の表面上に位置する。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、直線的なアパーチャ(例えば、入射スリット)である。入力アパーチャ1106は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方を透過するように構成される。例えば、入力アパーチャ1106は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方に透明である(例えば、入力アパーチャ1106は、可視波長範囲および短波長赤外波長範囲で少なくとも60%の透過率を有する)。いくつかの実施形態では、入力アパーチャ1106は、特定の波長範囲の光の透過を減少させるように構成される(例えば、入力アパーチャ1106は、紫外光の透過を減少させるように構成される)。
【0179】
分光装置は、入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセット1107をやはり含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107は、入力アパーチャからの光をコリメートするように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107は、可視波長および短波長赤外波長における1つまたは複数の収差(例えば、色収差)を減少させるように構成される複層レンズを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107は、三層レンズまたは多数のレンズの任意の他の組合せ(例えば、一緒に接着された多数のレンズもしくは多数の別々のレンズ)を含む。1つまたは複数のレンズの第1のセット1107は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方を透過するように構成される。
【0180】
分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光を分散させるように構成された、分散光学素子1108(例えば、プリズム)などの、1つまたは複数の分散光学素子をさらに含む。1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光は、可視波長成分および短波長赤外波長成分を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の分散光学素子は、1つまたは複数の透過型分散光学素子(例えば、体積ホログラフィ透過型格子)を含む。1つまたは複数の分散光学素子は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方を透過するように構成される。
【0181】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の分散光学素子は、1つまたは複数のプリズムを含む。回折格子は、多数の次数の光を分散させるように構成され、そして特定の波長の光が、多数の方向へと分散される。このように、2つの異なる波長成分を、同じ方向へと分散させることができる(例えば、500nm光の2次の回折および1000nm光の1次の回折が重なり、同様に500nm光の3次の回折、750nm光の2次の回折および1500nm光の1次の回折が重なる)。このことが、分光装置により同時に分析されることが可能な波長範囲を制限する。プリズムは、特定の波長の光を多数の方向には分散させない。このように、プリズムの使用は、同時に分析することが可能な光の波長範囲を著しく大きくできる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムは、1つまたは複数の等辺プリズムを含む。
【0182】
分光装置は、分散させた光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセット1109を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109は、可視波長および短波長赤外波長における1つまたは複数の収差(例えば、色収差)を減少させるように構成される複層レンズを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109は、三層レンズまたは多数のレンズの任意の他の組合せ(例えば、一緒に接着された多数のレンズもしくは多数の別々のレンズ)を含む。1つまたは複数のレンズの第2のセット1109は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方を透過するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109によって集光された光は、600nmから1500nmまでの波長範囲の光を含む。
【0183】
分光装置は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109からの光を電気信号へと変換するために構成されたアレイ検出器1112(例えば、
図10に図示した画像センサ・デバイスなどの、本明細書において説明したゲート制御型電荷変調デバイスの二次元アレイ)を含む。電気信号は、可視波長成分の強度を示す電気信号および短波長赤外波長成分の強度を示す電気信号を含む。
【0184】
いくつかの実施形態では、アレイ検出器1112は、可視波長成分および短波長赤外波長成分を電気信号に変換することができる連続検出器アレイを含む(例えば、信号検出器アレイは、可視波長成分の強度を示す電気信号および短波長赤外波長成分の強度を示す電気信号の両方を発生する)。
【0185】
いくつかの実施形態では、連続検出器アレイは、1500nm波長の光に対して少なくとも20%の量子効率を有する。いくつかの実施形態では、連続検出器アレイは、600nm波長の光に対して少なくとも20%の量子効率を有する。いくつかの実施形態では、連続検出器アレイは、ゲルマニウム検出器アレイである。
【0186】
いくつかの実施形態では、連続検出器アレイは、光を検知するためのデバイスの二次元アレイ(例えば、光を検知するためのデバイスの100×100アレイ)を含む。いくつかの実施形態では、デバイスの二次元アレイの各々のデバイスは、電荷変調デバイスである。いくつかの実施形態では、デバイスの二次元アレイの各々のデバイスは、電荷変調デバイスである。いくつかの実施形態では、連続検出器アレイは、光を検知するためのデバイスの一次元アレイ(例えば、光を検知するためのデバイスの100×1アレイ)を含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、アレイ検出器1112は、光を検知するためのデバイスの二次元アレイである。このような実施形態では、分光装置を、ハイパースペクトル・イメージング用に使用することができる。
【0188】
図12A~
図12Eでは、アレイ検出器1112が、入力アパーチャ1106から1つまたは複数のレンズの第2のセット1109までの光学経路により規定される平面(例えば、入力アパーチャ1106から1つまたは複数のレンズの第1のセット1107までの光学経路、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107から分散光学素子1108までの光学経路、分散光学素子1108から1つまたは複数のレンズの第2のセット1109までの光学経路を取り囲む平面)に平行に配置される。いくつかの実施形態では、アレイ検出器1112は、入力アパーチャ1106から1つまたは複数のレンズの第2のセット1109までの光学経路のうちのいずれかに実質的に平行である(例えば、アレイ検出器1112の垂線とそれぞれの光学経路とにより規定される角度は、例えば、45度、60度、または75度よりも大きい)。例えば、いくつかのケースでは、アレイ検出器11
12は、分光装置の底面上に平らに横たわる。これは、分光装置の大きさをさらに減少させる。
【0189】
分光装置は、検出窓1101、試料を照明するための1つもしくは複数の光源(例えば、可視光源1102および/もしくは赤外光源1103)、ならびに/または被検物(もしくは試料)からの光を入力アパーチャの上へと集光させるための1つまたは複数のレンズの第3のセット1104を任意選択で含む。例えば、1つまたは複数のレンズの第3のセット1104は、被検物からの拡散反射を入力アパーチャの上へと集光する。検出窓1101および1つまたは複数のレンズの第3のセット1104は、可視波長成分および短波長赤外波長成分の両方を透過するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光源は、可視波長成分に対応する光および短波長赤外波長成分に対応する光を同時に放出するように構成された広帯域光源を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光源は、可視波長成分に対応する光を放出するように構成された1つまたは複数の可視光源(例えば、可視光源1102)および短波長赤外波長成分に対応する光を放出するように構成された1つまたは複数の短波長赤外光源(例えば、短波長赤外光源1103)を含む。
【0190】
いくつかの実施形態では、分光装置は、光を導くため1つまたは複数の鏡を含む。
図12Aでは、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109からの光をアレイ検出器1112に向けて反射するように構成された鏡1110を含む。いくつかの実施形態では、鏡1110からの光の光軸は、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107と1つまたは複数の分散光学素子(例えば、分散光学素子1108)との間の光軸に実質的に平行である(例えば、鏡1110からの光の光軸と、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107と1つまたは複数の分散光学素子との間の光軸とにより形成される角度は30度以下である)。
図12Aでは、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109とアレイ検出器1112との間に鏡1110および鏡1111を含む。鏡1110は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109からの光を鏡1111に中継するように構成される。いくつかの実施形態では、鏡1111は、鏡1110からの光をアレイ検出器1112に向けて90度だけ反射するように構成される。
【0191】
図12Aでは、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第3のセット1104からの光を入力アパーチャ1106に向けて中継するための鏡1105をやはり含む。
【0192】
検出器アレイ1112を含め、
図12Aに図示した分光装置全体の大きさは、長さ4.3cm掛ける幅3.3cm掛ける高さ0.7cm、またはこれ以下である。
【0193】
【0194】
図12Bでは、
図12Aには示されていない追加の構成要素がやはり描かれている。例えば、1つまたは複数のバッフルが、可視光源1102および赤外光源1103に隣接して設置された。
【0195】
図12Cに図示した分光装置は、入力アパーチャ1106が1つまたは複数のレンズの第3のセット1104と鏡1105との間に配置されることを除いて
図12Aに図示した分光装置に類似している。このように、鏡1105は、入力アパーチャ106からの光を1つまたは複数のレンズの第1のセット107に向けて反射するように構成される。
【0196】
図12Dに図示した分光装置は、鏡1105および1110が使用されないことを除いて
図12Aおよび
図12Cに図示した分光装置に類似している。代わりに、入力アパーチャ1106および1つまたは複数のレンズの第1のセット1107が直線的に配置される
(例えば、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107の光軸が入力アパーチャ1106と一直線に並べられる)。
【0197】
いくつかの実施形態では、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を1つまたは複数の分散光学素子に向けて反射するように構成された1つまたは複数の鏡を含み、その結果、1つまたは複数の分散光学素子からの分散された光が1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光に実質的に平行である(例えば、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光と1つまたは複数の分散光学素子からの分散された光とが、30度未満、20度未満、15度未満、10度未満、または5度未満の角度を形成する)。いくつかの実施形態では、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を1つまたは複数の分散光学素子に向けて反射するように構成された少なくとも2つの鏡を含み、その結果、1つまたは複数の分散光学素子からの分散された光が1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光に実質的に平行である。例えば、
図12Eに図示した分光装置は、
図12Eに図示した分光装置が1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光を1つまたは複数の分散光学素子1108に向けて反射するように構成された鏡1113および1114を含み、その結果、1つまたは複数の分散光学素子1108からの分散された光が1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光に実質的に平行であることを除いて
図12Dに図示した分光装置に類似している。
図12Eに示した構成は、小型の分光装置を可能にする。例えば、
図12Eに示した分光装置の大きさは、長さ10cm掛ける幅1.5cm掛ける高さ0.7cm、またはこれ以下である。
【0198】
いくつかの実施形態では、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を1つまたは複数の分散光学素子に向けて反射するように構成された1つまたは複数の鏡を含み、その結果、1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光が1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光に実質的に平行である(例えば、1つまたは複数のレンズの第1のセットの光軸と1つまたは複数のレンズの第2のセットの光軸とが30度未満、20度未満、15度未満、10度未満、または5度未満の角度を形成する)。いくつかの実施形態では、分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を1つまたは複数の分散光学素子に向けて反射するように構成された少なくとも2つの鏡を含み、その結果、1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光が1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光に実質的に平行である。例えば、
図12Eに図示した分光装置は、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光を1つまたは複数の分散光学素子1108に向けて反射する鏡1113および1114を含み、その結果、1つまたは複数の分散光学素子1108からの分散された光が1つまたは複数のレンズの第1のセット1107からの光に実質的に平行である。
【0199】
いくつかの実施形態によれば、可視光および短波長赤外光を同時に分析するための方法は、可視波長成分のうちの少なくとも一部分および短波長赤外波長成分のうちの少なくとも一部分が装置のアレイ検出器の上に同時に当たるように上に説明した装置のいずれかの実施形態を用いて可視波長成分および短波長赤外波長成分を含む光を受けるステップと、可視波長成分の強度および短波長赤外波長成分の強度を得るためにアレイ検出器からの電気信号を処理するステップとを含む。
【0200】
図13は、いくつかの実施形態による分光装置を図示する。
【0201】
図13に図示した分光装置は、プリズム・アセンブリ1310が鏡1113および1114と分散光学素子1108との組合せの代わりに使用されることを除いて
図12Eに示した分光装置に類似している。この出願の発明者は、1つまたは複数の鏡(例えば、鏡1113または1114)などの光学素子の回転が分光装置のミスアライメントに寄与することを見出した。この出願の発明者は、鏡1113および1114と分散光学素子110
8との組合せをプリズム・アセンブリ1310で置き換えることにより(分散光学素子1108に対する)1つまたは複数の鏡1113および1114の回転によって引き起こされる分光装置のミスアライメントを低減した、このことが
図16に関してさらに説明される。加えて、
図13に示した分光装置は、
図12Eに示した分光装置よりももっと小型であり(もっと細く)、このことが分光装置の可搬性を向上させる。
【0202】
このように、
図13に示した分光装置(例えば、光を分析するための装置)は、光を受けるための入力アパーチャ1106と、入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセット1107と、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成されたプリズム・アセンブリ1310とを含む。プリズム・アセンブリは、第1のプリズムと、第1のプリズムとは異なる第2のプリズムと、第1のプリズムおよび第2のプリズムとは異なる第3のプリズムとを含め複数のプリズム(例えば、3つのプリズムを有する
図14Aに示したプリズム・アセンブリ1310または5つのプリズムを有する
図15Aに示したプリズム・アセンブリ)を含む。第1のプリズムは、第2のプリズムと機械的に結合され、第2のプリズムは、第3のプリズムと機械的に結合される。分光装置は、プリズム・アセンブリからの分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセット1109と、1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器1112とをやはり含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、
図13に示した分光装置は、
図12A~
図12Eに関して説明した分光装置の1つまたは複数の特性および特徴を有する。簡潔のために、そのような詳細は、本明細書においては繰り返さない。
【0204】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリ1310および1つまたは複数のレンズの第2のセット1109は、プリズム・アセンブリ1310からの光がいずれの鏡によっても反射されずに1つまたは複数のレンズの第2のセット1109を通過するように配置される(例えば、
図13)。
【0205】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109およびアレイ検出器は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109からの光がいずれの鏡によっても反射されずにアレイ検出器1112に導かれるように配置される。
【0206】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109およびアレイ検出器は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109からの光が1つだけの鏡(例えば、
図13では鏡1111)により反射された後でアレイ検出器1112に導かれるように配置される。
【0207】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107の光軸は、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109の光軸に平行である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107の光軸は、プリズム・アセンブリ1310の光軸に平行である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109の光軸は、プリズム・アセンブリ1310の光軸に平行である。これが小型の分光装置を可能にする。
【0208】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107の光軸は、プリズム・アセンブリ1310の入射表面に垂直である。
【0209】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のレンズの第2のセット1109の光軸は、プリズム・アセンブリ1310の出射表面に垂直である。
【0210】
図14A~
図14Cは、いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリ1310およびその構成要素を図示する。
【0211】
図14Aに示したプリズム・アセンブリ1310は、3つのプリズム:第1のプリズム1420、第2のプリズム1430、および第3のプリズム1440を含む。いくつかの実施形態では、(例えば、接着剤を使用して)第1のプリズム1420は、第2のプリズム1430に機械的に結合され、そして第2のプリズム1430は、第3のプリズム1440に機械的に結合される。このことが、第2のプリズム1430および第3のプリズム1440に対する第1のプリズム1420の回転を減少させまたは取り去り、そして第3のプリズム1440に対する第2のプリズム1430の回転を減少させまたは取り去る。加えて、プリズム・アセンブリ1310の入射表面の回転が、プリズム・アセンブリ1310の出射表面の回転によって補正される。例えば、プリズム・アセンブリ1310の入射表面の回転により引き起こされる屈折した光の方向の何らかの変化が、プリズム・アセンブリ1310の出射表面の回転によって減少する。このように、分光装置内のミスアライメントは、プリズム・アセンブリ1310を使用することによって減少する。
【0212】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は直角三角形プリズムであり、第2のプリズム1430は三角プリズムであり、そして第3のプリズム1440は直角三角形プリズムである。
【0213】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420が第2のプリズム1430と光学的に結合され、そして第2のプリズム1430が第3のプリズム1440と光学的に結合される。例えば、第1のプリズム1420からの透過した光は第2のプリズム1430に入射し、そして第2のプリズム1430からの透過した光は第3のプリズム1440に入射する。
【0214】
図14Bは、
図14Aに示したプリズム・アセンブリ1310の分解側面図である。第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422および第2の光学表面1424を有する。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は、第3の表面1426を有する。いくつかの実施形態では、第3の表面1426は、光学表面(例えば、第3の光学表面)である。例えば、第3の表面1426は、光学的平坦度および表面粗さ必要条件(例えば、λ/20平坦度および20-10スクラッチ-ディグ)を満足する。いくつかの実施形態では、第3の表面1426は、非光学表面である(例えば、第3の表面1426は光学的平坦度または表面粗さ必要条件を満足しない)。第2のプリズム1430は、第1の光学表面1432および第2の光学表面1434を有する。いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430は、第3の表面1436を有する。いくつかの実施形態では、第3の表面1436は、光学表面(例えば、第3の光学表面)である。いくつかの実施形態では、第3の表面1436は、非光学表面である。第3のプリズム1440は、第1の光学表面1442および第2の光学表面1444を有する。いくつかの実施形態では、第3のプリズム1440は、第3の表面1446を有する。いくつかの実施形態では、第3の表面1446は、光学表面(例えば、第3の光学表面)である。いくつかの実施形態では、第3の表面1446は、非光学表面である。第2のプリズム1430に関して、第1の光学表面1432と第3の表面1436とは第1の角度1433を規定し、そして第2の光学表面1434と第3の表面1436とは第2の角度1435を規定する。
【0215】
いくつかの実施形態では、第1の角度1433は10°と30°との間である。いくつかの実施形態では、第1の角度1433は15°と25°との間である。いくつかの実施形態では、第1の角度1433は18°と22°との間である。いくつかの実施形態では、第1の角度1433は10°と20°との間である。いくつかの実施形態では、第1の
角度1433は13°と17°との間である。
【0216】
いくつかの実施形態では、第2の角度1435は10°と30°との間である。いくつかの実施形態では、第2の角度1435は15°と25°との間である。いくつかの実施形態では、第2の角度1435は18°と22°との間である。いくつかの実施形態では、第2の角度1435は10°と20°との間である。いくつかの実施形態では、第2の角度1435は13°と17°との間である。
【0217】
いくつかの実施形態では、第1の角度1433および第2の角度1435は同じである。いくつかの実施形態では、第1の角度1433は第2の角度1435とは異なる。
【0218】
第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422、および第1の光学表面1422とは異なりそして非平行である第2の光学表面1424を有する。第2のプリズム1430は、第1の光学表面1432、および第1の光学表面1432とは異なりそして非平行である第2の光学表面1434を有する。第3のプリズム1440は、第1の光学表面1442、および第1の光学表面1442とは異なりそして非平行である第2の光学表面1444を有する。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第2の光学表面1424が第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と光学的に結合される(例えば、第1のプリズム1420の第2の光学表面1424からの透過した光が第2のプリズム1430の第1の光学表面1432を通って入射する)。第2のプリズム1430の第2の光学表面1434が第3のプリズム1440の第1の光学表面1442と光学的に結合される(例えば、第2のプリズム1430の第2の光学表面1434からの透過した光が第3のプリズム1440の第1の光学表面1442を通って入射する)。
【0219】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第2の光学表面1424は、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432に実質的に平行である(例えば、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第2の光学表面1434は、第3のプリズム1440の第1の光学表面1442に実質的に平行である(例えば、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。
【0220】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422および第2の光学表面1424とは異なりそして非平行である第3の表面1426を有し、そして第3のプリズム1440は、第1の光学表面1442および第2の光学表面1442とは異なりそして非平行である第3の表面1436を有する。第1のプリズム1420の第3の表面1426は、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422に対して実質的に垂直である(例えば、80°と100°との間の角度を有する)(例えば、第1のプリズム1420はリトロー・プリズムである)。第3のプリズム1440の第3の表面1446は、第3のプリズム1440の第2の光学表面1444に対して実質的に垂直である(例えば、80°と100°との間の角度を有する)(例えば、第3のプリズム1440はリトロー・プリズムである)。
【0221】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430は、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432および第2のプリズム1430の第2の光学表面1434とは異なりそして非平行である第3の表面1436を有する。
【0222】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第3の表面1436は、第1のプリズム1420の第3の表面1426および第3のプリズム1440の第3の表面1446に実質的に平行である。
【0223】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と第2のプリズム1430の第3の表面1436とは、第1の角度を規定し、そして第2のプリズム1430の第2の光学表面1434と第2のプリズム1430の第3の表面1436とは、第2の角度を規定する。第2の角度は、第1の角度に対応する(例えば、第2の角度および第1の角度は同じである)。例えば、第2のプリズム1430は、等辺三角形の形状を持つ断面を有する。
【0224】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422は、第3のプリズム1440の第2の光学表面1444に実質的に平行である(例えば、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリ1310は、直角プリズムの形状を有する。
【0225】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420および第3のプリズム1440は、同じ形状を有する(例えば、第1のプリズム1420および第3のプリズム1440の両方とも同じ寸法を有する)。
【0226】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420はリトロー・プリズムであり、第2のプリズム1430は三角形部材プリズムであり、そして第3のプリズム1440はリトロー・プリズムである。
【0227】
いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、等辺プリズム(例えば、等辺三角形プリズム)である。
【0228】
図14Bは、プリズム・アセンブリが3つの異なる別個のプリズムを組み合わせることによって作られることを図示しているが、いくつかの実施形態では、第1のプリズムおよび第3のプリズムが一体的に形成される。
【0229】
図14Cは、第1のプリズム1420および第2のプリズム1430が接着剤1450によって機械的に結合され、そして第2のプリズム1430および第3のプリズム1440が接着剤1450によって機械的に結合されることを図示する。
【0230】
図15A~
図15Cは、いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成要素を図示する。
【0231】
図15Aに示したプリズム・アセンブリは、
図15Aに示したプリズム・アセンブリが5つのプリズム:第1のプリズム1420、第2のプリズム1430、第3のプリズム1460、第4のプリズム1470、および第5のプリズム1480を含むことを除いて
図14Aに示したプリズム・アセンブリに類似している。例えば、プリズム・アセンブリは、第1のプリズム1420、第2のプリズム1430、および第3のプリズム1460に加えて、(i)第1のプリズム1420、第2のプリズム1430、および第3のプリズム1460とは異なる第4のプリズム1470、ならびに(ii)第1のプリズム1420、第2のプリズム1430、第3のプリズム1460、および第4のプリズム1470とは異なる第5のプリズム1480を含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420が第2のプリズム1430に機械的に結合され、第2のプリズム1430が第3のプリズム1460に機械的に結合され、第3のプリズム1460が第4のプリズム1470に機械的に結合され、そして第4のプリズム1470が第5のプリズム1480に機械的に結合される。このことが、第2のプリズム1430、第3のプリズム1460、第4のプリズム1470、および第5のプリズム1480に対する第1のプリズム1420の回転を減少させまたは取り去り、第3のプ
リズム1460、第4のプリズム1470、および第5のプリズム1480に対する第2のプリズム1430の回転を減少させまたは取り去り、第4のプリズム1470、および第5のプリズム1480に対する第3のプリズム1460の回転を減少させまたは取り去り、そして第5のプリズム1480に対する第4のプリズム1470の回転を減少させまたは取り去る。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は直角三角形プリズムであり、第2のプリズム1430は(直角三角形プリズム以外の)三角プリズムであり、第3のプリズム1460は(直角三角形プリズム以外の)三角プリズムであり、第4のプリズム1470は(直角三角形プリズム以外の)三角プリズムであり、そして第5のプリズム1480は直角三角形プリズムである。
【0233】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420が第2のプリズム1430と光学的に結合され、第2のプリズム1430が第3のプリズム1460と光学的に結合され、第3のプリズム1460が第4のプリズム1470と光学的に結合され、そして第4のプリズム1470が第5のプリズム1480と光学的に結合される。例えば、第1のプリズム1420からの透過した光は第2のプリズム1430に入射し、第2のプリズム1430からの透過した光は第3のプリズム1460に入射し、第3のプリズム1460からの透過した光は第4のプリズム1470に入射し、そして第4のプリズム1470からの透過した光は第5のプリズム1480に入射する。プリズム・アセンブリによって分散された光は、第5のプリズム1480から伝送される。
【0234】
図15Bは、
図15Aに示したプリズム・アセンブリの分解側面図である。第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422、および第1の光学表面1422とは異なりそして非平行である第2の光学表面1424を有する。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422および第2の光学表面1424とは異なりそして非平行である第3の表面1426をやはり有する。第2のプリズム1430は、第1の光学表面1432、および第1の光学表面1432とは異なりそして非平行である第2の光学表面1434を有する。いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430は、第1の光学表面1432および第2の光学表面1434とは異なりそして非平行である第3の表面1436をやはり有する。第3のプリズム1460は、第1の光学表面1462、および第1の光学表面1462とは異なりそして非平行である第2の光学表面1464を有する。いくつかの実施形態では、第3のプリズム1460は、第1の光学表面1462および第2の光学表面1464とは異なりそして非平行である第3の表面1466をやはり有する。第4のプリズム1470は、第1の光学表面1472、第1の光学表面1472とは異なりそして非平行である第2の光学表面1474、ならびに第1の光学表面1472および第2の光学表面1474とは異なりそして非平行である第3の表面1476を有する。第5のプリズム1480は、第1の光学表面1482、第1の光学表面1482とは異なりそして非平行である第2の光学表面1484、ならびに第1の光学表面1482および第2の光学表面1484とは異なる第3の表面1486を有する。
【0235】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第2の光学表面1424が第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と光学的に結合される(例えば、第1のプリズム1420の第2の光学表面1424からの透過した光が第2のプリズム1430の第1の光学表面1432を通って入射する)。いくつかの実施例では、第2のプリズム1430の第2の光学表面1434が第3のプリズム1460の第1の光学表面1462と光学的に結合される(例えば、第2のプリズム1430の第2の光学表面1434からの透過した光が第3のプリズム1460の第1の光学表面1462を通って入射する)。いくつかの実施例では、第3のプリズム1460の第2の光学表面1464が第4のプリズム1470の第1の光学表面1472と光学的に結合される(例えば、第3のプリズム1460の第2の光学表面1464からの透過した光が第4のプリズム1470の第1の光学表面1472を通って入射する)。いくつかの実施例では、第4のプリズム1470の第
2の光学表面1474が第5のプリズム1480の第1の光学表面1482と光学的に結合される(例えば、第4のプリズム1470の第2の光学表面1474からの透過した光が第5のプリズム1480の第1の光学表面1482を通って入射する)。
【0236】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420は、第1の光学表面1422および第2の光学表面1424とは異なりそして非平行である第3の表面1426を有する。いくつかの実施例では、第5のプリズム1480は、第1の光学表面1482および第2の光学表面1484とは異なりそして非平行である第3の表面1486を有する。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第3の表面1426は、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422に対して実質的に垂直である(例えば、80°と100°との間の角度を有する)(例えば、第1のプリズム1420はリトロー・プリズムである)。いくつかの実施形態では、第5のプリズム1480の第3の表面1486は、第5のプリズム1480の第2の光学表面1484に対して実質的に垂直である(例えば、80°と100°との間の角度を有する)(例えば、第5のプリズム1480はリトロー・プリズムである)。
【0237】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430は、第1の光学表面1432および第2の光学表面1434とは異なりそして非平行である第3の表面1436を有する。いくつかの実施形態では、第3のプリズム1460は、第1の光学表面1462および第2の光学表面1464とは異なりそして非平行である第3の表面1466を有する。いくつかの実施形態では、第4のプリズム1470は、第1の光学表面1472および第2の光学表面1474とは異なりそして非平行である第3の表面1476を有する。いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第3の表面1426は、第2のプリズム1430の第3の表面1436、第3のプリズム1460の第3の表面1466、第4のプリズム1470の第3の表面1476、および第5のプリズム1480第3の表面1486に実質的に平行である(例えば、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。
【0238】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と第2のプリズム1430の第3の表面1436とにより規定される角度は、第2のプリズム1430の第2の光学表面1434と第2のプリズム1430の第3の表面1436とにより規定される角度に対応する(例えば、第2のプリズム1430は、等辺三角形の形状を持つ断面を有する)。いくつかの実施形態では、第3のプリズム1460の第1の光学表面1462と第3のプリズム1460の第3の表面1466とにより規定される角度は、第3のプリズム1460の第2の光学表面1464と第3のプリズム1460の第3の表面1466とにより規定される角度に対応する(例えば、第3のプリズム1460は、等辺三角形の形状を持つ断面を有する)。いくつかの実施形態では、第4のプリズム1470の第1の光学表面1472と第4のプリズム1470の第3の表面1476とにより規定される角度は、第4のプリズム1470の第2の光学表面1474と第4のプリズム1470の第3の表面1476とにより規定される角度に対応する(例えば、第4のプリズム1470は、等辺三角形の形状を持つ断面を有する)。
【0239】
いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と第2のプリズム1430の第3の表面1436とにより規定される角度は、第3のプリズム1460の第1の光学表面1462と第3のプリズム1460の第3の表面1466とにより規定される角度に対応する。いくつかの実施形態では、第2のプリズム1430の第1の光学表面1432と第2のプリズム1430の第3の表面1436とにより規定される角度は、第4のプリズム1470の第1の光学表面1472と第4のプリズム1470の第3の表面1476とにより規定される角度に対応する。
【0240】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422は、第5のプリズム1480の第2の光学表面1484に実質的に平行である(例えば、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422と第5のプリズム1480の第2の光学表面1484とは、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリは、直角三角形プリズムの形状を有する。
【0241】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420および第5のプリズム1480は、同じ形状を有する(例えば、第1のプリズム1420および第5のプリズム1480は、同じ寸法を有する)。
【0242】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1420はリトロー・プリズムであり、第2のプリズム1430は三角形部材プリズムであり、第3のプリズム1460は三角形部材プリズムであり、第4のプリズム1470は三角形部材プリズムであり、そして第5のプリズム1480はリトロー・プリズムである。
【0243】
いくつかの実施形態では、第2のプリズムは等辺プリズム(例えば、等辺三角形プリズム)であり、第3のプリズム1460は等辺プリズム(例えば、等辺三角形プリズム)であり、そして第4のプリズム1470は等辺プリズム(例えば、等辺三角形プリズム)である。
【0244】
図15Bは、プリズム・アセンブリが5つの異なる別個のプリズムを組み合わせることによって作られていることを図示しているが、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムが一体的に形成される。例えば、いくつかの実施形態では、第1のプリズム、第3のプリズムおよび第5のプリズムが、一体的に形成され、ならびに/または第2のプリズムおよび第4のプリズムが、一体的に形成される。
【0245】
図15Cは、第1のプリズム1420および第2のプリズム1430が接着剤1450によって機械的に結合され、第2のプリズム1430および第3のプリズム1460が接着剤1450によって機械的に結合され、第3のプリズム1460および第4のプリズム1470が接着剤1450によって機械的に結合され、そして第4のプリズム1470および第5のプリズム1480が接着剤1450によって機械的に結合されることを図示する。
【0246】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリは、入射表面(例えば、第1のプリズム1420の第1の光学表面1422などの、第1のプリズムの第1の光学表面)を有し、これを通してプリズム・アセンブリは、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を受けるように構成される。プリズム・アセンブリは、出射表面(例えば、プリズム・アセンブリ1310のケースでは、第3のプリズム1440の光学表面1444などの、最後のプリズムの第2の光学)を有し、これを通してプリズム・アセンブリは、分散させた光を1つまたは複数のレンズの第2のセットに向けて伝送するように構成される。プリズム・アセンブリの入射表面は、プリズム・アセンブリの出射表面に実質的に平行である(例えば、20°以下、15°以下、または10°以下の角度を有する)。このことが、プリズム・アセンブリの前後で光軸を維持することを容易にし、これが順に分光装置の直線的な構成を可能にする。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリは、直角プリズムの形状を有する。
【0247】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、600nmから1500nmまでの波長範囲の光を分散させるように構成される。例えば、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、1500nmの波長を有する光から600nmの波長を有する光を分散するように構成される。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの
各々のプリズムは、600nmの波長を有する光および1500nmの波長を有する光を分散するように構成される。
【0248】
いくつかの実施形態では、第1のプリズムは第1の材料から作られ、第2のプリズムは第1の材料とは異なる第2の材料から作られ、そして第1の材料は第1のアッベ数を有し、第2の材料は第1のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する(例えば、第1のプリズムが50のアッベ数を有する材料から作られ、第2のプリズムが30のアッベ数を有する材料から作られる)。
【0249】
いくつかの実施形態では、第3のプリズムは第3の材料から作られ、第2のプリズムは第3の材料とは異なる第2の材料から作られ、そして第3の材料は第3のアッベ数を有し、第2の材料は第3のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する(例えば、第3のプリズムが50のアッベ数を有する材料から作られ、第2のプリズムが30のアッベ数を有する材料から作られる)。
【0250】
いくつかの実施形態では、第1のプリズムは第1の材料から作られ、第2のプリズムは第1の材料とは異なる第2の材料から作られ、そして第3のプリズムは第2の材料とは異なる第3の材料から作られる。第1の材料は第1のアッベ数を有し、第3の材料は第3のアッベ数を有し、第2の材料は第1のアッベ数および第3のアッベ数よりも小さい第2のアッベ数を有する(例えば、第1のプリズムが50のアッベ数を有する材料から作られ、第2のプリズムが30のアッベ数を有する材料から作られ、そして第3のプリズムが40のアッベ数を有する材料から作られる)。
【0251】
いくつかの実施形態では、第1の材料および第3の材料は同一である(例えば、第1のプリズムが50のアッベ数を有する材料から作られ、第2のプリズムが30のアッベ数を有する材料から作られ、そして第3のプリズムが50のアッベ数を有する材料から作られる)。
【0252】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリが5つのプリズムを含むときには、第1のプリズムは第1の材料から作られ、第2のプリズムは第2の材料から作られ、第3のプリズムは第2の材料から作られ、第4のプリズムは第2の材料から作られ、そして第5のプリズムは第1の材料から作られる。
【0253】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリが5つのプリズムを含むときには、第1のプリズムは第1の材料から作られ、第2のプリズムは第2の材料から作られ、第3のプリズムは第1の材料から作られ、第4のプリズムは第2の材料から作られ、そして第5のプリズムは第1の材料から作られる。
【0254】
いくつかの実施形態では、第1の材料は、蛍石クラウン、リン酸塩クラウン、重リン酸塩クラウン、ホウケイ酸塩クラウン、バリウム・クラウン、重クラウン、クラウン、ランタン・クラウン、超重クラウン、バリウム軽フリント、クラウン/フリント、ランタン重フリント、ランタン・フリント、バリウム・フリント、バリウム重フリント、超軽フリント、軽フリント、フリント、重フリント、亜鉛クラウン、ショート・フリントから選択される。
【0255】
いくつかの実施形態では、第2の材料は、蛍石クラウン、リン酸塩クラウン、重リン酸塩クラウン、ホウケイ酸塩クラウン、バリウム・クラウン、重クラウン、クラウン、ランタン・クラウン、超重クラウン、バリウム軽フリント、クラウン/フリント、ランタン重フリント、ランタン・フリント、バリウム・フリント、バリウム重フリント、超軽フリント、軽フリント、フリント、重フリント、亜鉛クラウン、ショート・フリントから選択さ
れる。
【0256】
いくつかの実施形態では、第3の材料は、蛍石クラウン、リン酸塩クラウン、重リン酸塩クラウン、ホウケイ酸塩クラウン、バリウム・クラウン、重クラウン、クラウン、ランタン・クラウン、超重クラウン、バリウム軽フリント、クラウン/フリント、ランタン重フリント、ランタン・フリント、バリウム・フリント、バリウム重フリント、超軽フリント、軽フリント、フリント、重フリント、亜鉛クラウン、ショート・フリントから選択される。
【0257】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は30よりも大きく、第2のアッベ数は50よりも小さく、そして第3のアッベ数は30よりも大きい。
【0258】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は40よりも大きく、第2のアッベ数は40よりも小さく、そして第3のアッベ数は40よりも大きい。
【0259】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は35よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は40よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は45よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は50よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は55よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は60よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は65よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は70よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は75よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は80よりも大きい。
【0260】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は40よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は45よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は50よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は55よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は60よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は65よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は70よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は75よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は80よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は85よりも小さい。
【0261】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は20と70との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は35と85との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は45と75との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は55と65との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は30と80との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は40と70との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は50と60との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は45と90との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は55と85との間である。いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は65と75との間である。
【0262】
いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は45よりも小さい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は40よりも小さい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は35よりも小さい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は30よりも小さい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は25よりも小さい。
【0263】
いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は45よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は40よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は3
5よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は30よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は25よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は20よりも大きい。
【0264】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は20と70との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は35と85との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は45と75との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は55と65との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は30と80との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は40と70との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は50と60との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は45と90との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は55と85との間である。いくつかの実施形態では、第2のアッベ数は65と75との間である。
【0265】
いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は35よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は40よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は45よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は50よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は55よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は60よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は65よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は70よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は75よりも大きい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は80よりも大きい。
【0266】
いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は40よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は45よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は50よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は55よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は60よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は65よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は70よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は75よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は80よりも小さい。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は85よりも小さい。
【0267】
いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は20と70との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は35と85との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は45と75との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は55と65との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は30と80との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は40と70との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は50と60との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は45と90との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は55と85との間である。いくつかの実施形態では、第3のアッベ数は65と75との間である。
【0268】
いくつかの実施形態では、第1のアッベ数は40と70との間であり、第2のアッベ数は20と40との間であり、そして第3のアッベ数は40と70との間である。
【0269】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の20%以内である屈折率を有する。例えば、基準屈折率が1.5であるときには、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、1.2と1.8との間の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の15%以内である屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは
、基準屈折率の10%以内である屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の5%以内である屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の3%以内である屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の1%以内である屈折率を有する。
【0270】
いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.5と1.9との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.6と1.8との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.65と1.75との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.6と1.9との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.7と1.8との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.5と1.8との間である。いくつかの実施形態では、基準屈折率は1.6と1.7との間である。
【0271】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の20%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。例えば、
図14Cおよび
図15Cに示したように、プリズムは接着剤1450によって互いに張り付けられる。基準屈折率が1.5であるときには、接着剤は1.2と1.8との間である屈折率を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の15%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の10%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の5%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の3%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリの各々のプリズムは、基準屈折率の1%以内である屈折率を有する接着剤を使用してプリズム・アセンブリの1つまたは複数のプリズムと結合される。
【0272】
図16は、いくつかの実施形態によるそれぞれの光学素子の回転によって引き起こされるスペクトルのシフトを図示する。
【0273】
図16では、チャート1610およびチャート1620は、
図12Eに示した鏡(例えば、鏡1113)の回転の効果を図示する。チャート1610は、鏡がデフォルト角度位置(例えば、θ=0°)であるときに、スポット1612により表された第1の波長およびスポット1614により表された第2の波長の両方が検出器の上に投影されることを図示する。チャート1610は、鏡が1°だけ回転したときに、スポット1622により表された第1の波長は検出器の上に投影されるが、第2の波長は検出器によっては検出されない(例えば、第2の波長に対応するスポットが検出器の外に投影される)ことを図示する。加えて、検出器上のスポット1622の位置は、検出器上のスポット1612の位置とは異なる。このことが、検出器の上での同じ波長の位置の違いを説明するために較正をしばしば必要とする。
【0274】
対照的に、
図16では、チャート1630およびチャート1640は、
図13に示したプリズム・アセンブリ(例えば、プリズム・アセンブリ1310)の回転の効果を図示する。チャート1630は、プリズム・アセンブリがデフォルト角度位置(例えば、θ=0°)である構成とプリズム・アセンブリが1°だけ回転した構成との間でそれぞれの波長の位置に著しい違いがないことを図示する。
【0275】
このように、
図16は、プリズム・アセンブリを用いる分光装置が、1つまたは複数の鏡および従来の分散光学素子を用いる分光装置よりも光学部品(例えば、鏡またはプリズム)の何らかの回転ミスアライメントに対してより強いことを示す。
【0276】
プリズム・アセンブリを用いる分光装置は、プリズム・アセンブリが回転したときでさえアライメントを上手く維持できる。このように、プリズム・アセンブリを用いる分光装置は、プリズム・アセンブリの角度位置の何らかの変動に鈍感であり、このような分光装置をより簡単に製造できる。加えて、このような分光装置は、プリズム・アセンブリの角度位置の何らかの変化に対してより強く、これが順に分光装置がそれ自体の較正を維持することを可能にする。このことは、分光装置が、プリズム・アセンブリの角度位置を変化させることがある機械的な衝撃、振動、および温度変化を受けることがある現場用途にとって特に有用である。
【0277】
図17は、いくつかの実施形態による三構成部材プリズム・アセンブリおよび五構成部材プリズム・アセンブリによって引き起こされる画像歪を図示する。
【0278】
図17では、プロット1710は三構成部材プリズム・アセンブリ(例えば、
図14Aに示したプリズム・アセンブリ1310)によって引き起こされる画像歪を図示し、そしてプロット1720は五構成部材プリズム・アセンブリ(例えば、
図15Aに示したプリズム・アセンブリ)によって引き起こされる画像歪を図示する。
図17は、五構成部材プリズム・アセンブリが三構成部材プリズム・アセンブリよりも小さな歪しか引き起こさないことを示す(例えば、五構成部材プリズム・アセンブリは三構成部材プリズム・アセンブリよりも60%以上小さな歪しか引き起こさない)。このように、画像歪を減少させることが必要であるいくつかの実施形態では、分光装置は5つのプリズムを用いるプリズム・アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、追加のプリズムを用いるプリズム・アセンブリ(例えば、7つのプリズムまたは9つのプリズムを用いるプリズム・アセンブリ)が使用される。
【0279】
図18Aおよび
図18Bは、いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリ1800およびその構成部材を図示する。プリズム・アセンブリ1800の前面図および側面図が
図18Aに示される。プリズム・アセンブリ1800の前面図は、4つのプリズム1810、1820、1830、および1840を示し、そしてプリズム・アセンブリ1800の側面図は、プリズム1840の側面図を示す。
【0280】
プリズム・アセンブリ1800は、1つまたは複数のプリズムのセット(例えば、1つまたは複数のプリズムのセット1820)、1つまたは複数のプリズムのセットとは異なりそして1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第1のプリズム(例えば、プリズム1810)、1つまたは複数のプリズムのセットおよび第1のプリズムとは異なりそして1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第2のプリズム(例えば、プリズム1830)、1つまたは複数のプリズムのセット、第1のプリズムおよび第2のプリズムとは異なりそして1つまたは複数のプリズムのセットと機械的に結合される第3のプリズム(例えば、プリズム1840)を含む。
【0281】
プリズム・アセンブリ1800の光軸は、プリズム・アセンブリ1800の長さに沿って延びる。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリ1800の光軸は、プリズム・アセンブリ1800の底面(これは、いくつかのケースでは、
図18Aに示したように、プリズム1810の底面、プリズム1830の底面、およびプリズム1840の底面を含む)に平行である。
【0282】
いくつかの実施形態では、第3のプリズムは、第1のプリズムとは別である。いくつか
の実施形態では、第2のプリズムは、第1のプリズムとは別である。いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、第3のプリズムとは別である。
【0283】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリは、下記のうちの少なくとも1つによって特徴づけられる:第2のプリズムが第1のプリズムとは別である;および第3のプリズムが第2のプリズムとは別である。例えば、いくつかのケースでは、第2のプリズムは、第1のプリズムとは別であるが、第3のプリズムは、第2のプリズムとは別々ではない(例えば、第3のプリズムおよび第2のプリズムは一体化されている)。いくつかのケースでは、第2のプリズムは、第1のプリズムとは別々ではない(例えば、第1のプリズムおよび第2のプリズムは一体化されている)が、第3のプリズムは、第2のプリズムとは別である。いくつかのケースでは、第2のプリズムは、第1のプリズムとは別であり、そして第3のプリズムは、第2のプリズムとは別である。
【0284】
いくつかの実施形態では、第1のプリズムは、第1の材料から作られる。いくつかの実施形態では、第1の材料は、FCD1、N-PK52A、S-FPL51、J-FK01、H-FK61、FCD10A、H-FK71、FCD100、S-FPL53、FCD515、S-FPM2、J-PSKH1、H-ZPK5、FCD600、FCD705、PCD4、N-PSK53A、S-PHM52、J-PSK02、H-ZPK1A、PCD40、PCD51、S-FPM2、J-PSKH4、H-ZPK3、LAC8、N-LAK8、S-LAL、J-LAK8、H-LaK7A、LAC14、N-LAK14、S-LAL14、J-LAK14、H-LaK51A、TAC8、N-LAK34、S-LAL18、J-LAK18、H-LaK52、FD60-W、N-SF6、S-TIH、J-SF6HS、H-ZF7LAGT、FD225、S-NPH、1W、J-SFH1、H-ZF71、E-FDS1-W、N-SF66、S-NPH、H-ZF62、E-FDS2、FDS16-W、FDS18-W、S-NPH、H-ZF88、FDS20-W、FDS24、FDS90-SG、N-SF57、S-TIH53W、J-SF03、H-ZF52GT、NBFD10、N-LASF40、S-LAH60V、J-LASF010、H-ZLaF53B、NBFD13、N-LASF43、S-LAH53V、J-LASF03、H-ZLaF52A、NBFD15-W、J-LASFH6、H-ZLaF56B、NBFD30、TAF1、N-LAF34、S-LAH66、J-LASF016、H-LaF50B、TAF3D、N-LASF44、S-LAH65VS、J-LASF015、H-ZLaF50E、TAFD5G、N-LASF41、S-LAH55VS、J-LASF05、H-ZLaF55D、TAFD25、N-LASF46B、S-LAH95、J-LASFH13HS、H-ZLaF75B、TAFD30、N-LASF31A、S-LAH58、J-LASF08、H-ZLaF68N、TAFD32、TAFD33、TAFD35、J-LASFH9、H-ZLaF4LA、TAFD37A、H-ZLaF78B、TAFD40、J-LASFH17HS、H-ZLaF90、TAFD45、J-LASFH21、H-ZLaF89L、TAFD55、S-LAH79、J-LASFH16、およびTAFD65からなる群から選択した。
【0285】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、第1の材料とは異なる第2の材料から作られる。いくつかの実施形態では、第2の材料は、FCD1、N-PK52A、S-FPL51、J-FK01、H-FK61、FCD10A、H-FK71、FCD100、S-FPL53、FCD515、S-FPM2、J-PSKH1、H-ZPK5、FCD600、FCD705、PCD4、N-PSK53A、S-PHM52、J-PSK02、H-ZPK1A、PCD40、PCD51、S-FPM2、J-PSKH4、H-ZPK3、LAC8、N-LAK8、S-LAL、J-LAK8、H-LaK7A、LAC14、N-LAK14、S-LAL14、J-LAK14、H-LaK51A、TAC8、N-LAK34、S-LAL18、J-LAK18、H-LaK52、FD60-W、N-SF6、S-TIH、J-SF6HS、H-ZF7LAGT、FD2
25、S-NPH、1W、J-SFH1、H-ZF71、E-FDS1-W、N-SF66、S-NPH、H-ZF62、E-FDS2、FDS16-W、FDS18-W、S-NPH、H-ZF88、FDS20-W、FDS24、FDS90-SG、N-SF57、S-TIH53W、J-SF03、H-ZF52GT、NBFD10、N-LASF40、S-LAH60V、J-LASF010、H-ZLaF53B、NBFD13、N-LASF43、S-LAH53V、J-LASF03、H-ZLaF52A、NBFD15-W、J-LASFH6、H-ZLaF56B、NBFD30、TAF1、N-LAF34、S-LAH66、J-LASF016、H-LaF50B、TAF3D、N-LASF44、S-LAH65VS、J-LASF015、H-ZLaF50E、TAFD5G、N-LASF41、S-LAH55VS、J-LASF05、H-ZLaF55D、TAFD25、N-LASF46B、S-LAH95、J-LASFH13HS、H-ZLaF75B、TAFD30、N-LASF31A、S-LAH58、J-LASF08、H-ZLaF68N、TAFD32、TAFD33、TAFD35、J-LASFH9、H-ZLaF4LA、TAFD37A、H-ZLaF78B、TAFD40、J-LASFH17HS、H-ZLaF90、TAFD45、J-LASFH21、H-ZLaF89L、TAFD55、S-LAH79、J-LASFH16、およびTAFD65からなる群から選択される。
【0286】
いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、第1の材料および第2の材料とは異なる第3の材料から作られる。いくつかの実施形態では、第3の材料は、FCD1、N-PK52A、S-FPL51、J-FK01、H-FK61、FCD10A、H-FK71、FCD100、S-FPL53、FCD515、S-FPM2、J-PSKH1、H-ZPK5、FCD600、FCD705、PCD4、N-PSK53A、S-PHM52、J-PSK02、H-ZPK1A、PCD40、PCD51、S-FPM2、J-PSKH4、H-ZPK3、LAC8、N-LAK8、S-LAL、J-LAK8、H-LaK7A、LAC14、N-LAK14、S-LAL14、J-LAK14、H-LaK51A、TAC8、N-LAK34、S-LAL18、J-LAK18、H-LaK52、FD60-W、N-SF6、S-TIH、J-SF6HS、H-ZF7LAGT、FD225、S-NPH、1W、J-SFH1、H-ZF71、E-FDS1-W、N-SF66、S-NPH、H-ZF62、E-FDS2、FDS16-W、FDS18-W、S-NPH、H-ZF88、FDS20-W、FDS24、FDS90-SG、N-SF57、S-TIH53W、J-SF03、H-ZF52GT、NBFD10、N-LASF40、S-LAH60V、J-LASF010、H-ZLaF53B、NBFD13、N-LASF43、S-LAH53V、J-LASF03、H-ZLaF52A、NBFD15-W、J-LASFH6、H-ZLaF56B、NBFD30、TAF1、N-LAF34、S-LAH66、J-LASF016、H-LaF50B、TAF3D、N-LASF44、S-LAH65VS、J-LASF015、H-ZLaF50E、TAFD5G、N-LASF41、S-LAH55VS、J-LASF05、H-ZLaF55D、TAFD25、N-LASF46B、S-LAH95、J-LASFH13HS、H-ZLaF75B、TAFD30、N-LASF31A、S-LAH58、J-LASF08、H-ZLaF68N、TAFD32、TAFD33、TAFD35、J-LASFH9、H-ZLaF4LA、TAFD37A、H-ZLaF78B、TAFD40、J-LASFH17HS、H-ZLaF90、TAFD45、J-LASFH21、H-ZLaF89L、TAFD55、S-LAH79、J-LASFH16、およびTAFD65からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、第1の材料から作られる。
【0287】
いくつかの実施形態では、第3のプリズムは、第1の材料から作られる。いくつかの実施形態では、第3のプリズムは、第1の材料、第2の材料、および第3の材料とは異なる第4の材料から作られる。
【0288】
いくつかの実施形態では、第1のプリズムおよび第3のプリズムは、同一の形状を有する。
【0289】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、反射的に対称な形状を有する(例えば、
図18Aに示した1つまたは複数のプリズムのセットの前面図は、光軸に垂直である軸に対して反射的に対称である形状を有する)。
【0290】
いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、反射的に対称な形状を有する(例えば、
図18Aに示した第2のプリズムの前面図は、光軸に垂直である軸に対して反射的に対称である形状を有する)。例えば、
図18Aに示した第2のプリズムは、二等辺三角形の形状を有する。
【0291】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリは、(例えば、プリズム・アセンブリの長さに沿った)光軸を規定し、そして第1のプリズムが第1の光学表面および第2の光学表面を含め少なくとも2つの光学表面を有し、第1の光学表面が光軸に垂直ではない。例えば、
図18Bに示したプリズム1810の第1の表面1812は、光学表面でありそして(
図18Bの水平軸に沿った)光軸に垂直ではない。
【0292】
いくつかの実施形態では、第1のプリズムの第2の光学表面は、光軸に垂直ではない。例えば、
図18Bに示したプリズム1810の第2の表面1814は、光学表面でありそして光軸に垂直ではない。
【0293】
いくつかの実施形態では、第3のプリズムは、第1の光学表面および第2の光学表面を含め少なくとも2つの光学表面を有し、第1の光学表面が光軸に垂直ではない。例えば、第3のプリズム1840の第1の表面1842は、光学表面でありそして光軸に垂直ではない。
【0294】
いくつかの実施形態では、第3のプリズムの第2の光学表面は、光軸に垂直ではない。例えば、第3のプリズム1840の第2の表面1844は、光学表面でありそして光軸に垂直ではない。
【0295】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、単一プリズム(例えば、
図18Bに示したプリズム1820)を含む。
【0296】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセット1820の表面1822、1824、1826および1828ならびにプリズム1830の表面1832および1834は、光学表面である(例えば、各々の表面は、λ/4などのλ/2以下の表面凹凸、および40-20スクラッチ-ディグまたは20-10スクラッチ-ディグなどの60-40スクラッチ-ディグまたはより優れた表面品質を有する)。
【0297】
いくつかの実施形態では、第1のプリズム1810の表面1816および1818、1つまたは複数のプリズムのセット1820の表面1829、第2のプリズム1830の表面1836、第3のプリズム1840の表面1846および1848は非光学表面である。いくつかの実施形態では、表面1816、1818、1829、1836、1846および1848のうちの1つまたは複数は、光の透過を妨げるために(例えば、光学的に不透明な材料を用いて)コーティングされる。
【0298】
いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリ1800は、50mm未満(例えば、45mm、40mm、35mm、30mm、等)である長さを有する。いくつかの実施形
態では、プリズム・アセンブリ1800は、10mm未満(例えば、9.5mm、9.0mm、8.5mm、8mm、等)である高さ(例えば、最上部表面と底面との間の距離)を有する。いくつかの実施形態では、プリズム・アセンブリ1800は、8mm未満(例えば、7.5mm、7.0mm、6.5mm、6.0mm、等)である幅(例えば、前面と後面との間の距離)を有する。
【0299】
いくつかの実施形態では、表面1812および1818は、90°と180°との間(例えば、120°、130°、140°、または150°などの、100°と170°との間、110°と160°との間、等)である角度を形成する。いくつかの実施形態では、表面1816および1818は、互いに実質的に垂直である。いくつかの実施形態では、表面1812および1814は、70°と130°との間(例えば、80°と120°との間、90°と110°との間、95°と105°との間、等)である角度を形成する。いくつかの実施形態では、表面1814および1816は、30°と80°との間(例えば、40°と70°との間、40°と50°との間、50°と60°との間、60°と70°との間、等)である角度を形成する。いくつかの実施形態では、表面1832および1836は、10°と60°との間(例えば、20°と50°との間、20°と30°との間、30°と40°との間、40°と50°との間、等)である角度を形成する。
【0300】
図18Cおよび
図18Dは、いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材を図示する。
図18Cおよび
図18Dに示したプリズム・アセンブリは、
図18Cおよび
図18Dに示した1つまたは複数のプリズムのセットが2つのプリズム1850および1860を含むことを除いて
図18Aおよび
図18Bに示したプリズム・アセンブリ1800に類似している。
【0301】
このように、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、(
図18Cおよび
図18Dに示したように)2つのプリズムから構成される。
【0302】
いくつかの実施形態では、プリズム1850は、プリズム1860の表面1862と結合される表面1852を有する。いくつかの実施形態では、表面1852および表面1862は非光学表面(例えば、λ/2よりも大きい表面凹凸および/または60-40スクラッチ-ディグよりも悪い表面品質を有する表面)である。いくつかの実施形態では、表面1852および1862のうちの1つまたは複数は、光の透過を妨げるために(例えば、光学的に不透明な材料を用いて)コーティングされる。
【0303】
図18Eおよび
図18Fは、いくつかの実施形態によるプリズム・アセンブリおよびその構成部材を図示する。
図18Eおよび
図18Fに示したプリズム・アセンブリは、
図18Eおよび
図18Fに示した1つまたは複数のプリズムのセットが少なくとも2つのプリズム1870および1880を含むことを除いて
図18Aおよび
図18Bに示したプリズム・アセンブリ1800に類似している。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、プリズム1890をやはり含む。
【0304】
このように、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、3つのプリズム(例えば、プリズム1870、1880、および1890)から構成される。いくつかの実施形態では、プリズム1870の表面1872およびプリズム1880の表面1882は、非光学表面である。いくつかの実施形態では、表面1872および1882のうちの1つまたは複数は、光の透過を妨げるために(例えば、光学的に不透明な材料を用いて)コーティングされる。
【0305】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプリズムのセットは、4つ以上のプリズムを含む。
【0306】
【0307】
図19Bは、いくつかの実施形態にしたがって
図18A~
図18Bに示したプリズム・アセンブリを用いる分光装置内の光線を図示する。
図19Bに示した分光装置は、プリズム・アセンブリ1800がプリズム・アセンブリ1310の代わりに使用されることを除いて
図13に示した分光装置に類似している。
【0308】
プリズム・アセンブリ1800は、1つまたは複数のレンズの第1のセット1107が1つまたは複数のレンズの第2のセット1109の光軸に平行である光軸を有する配置を
図19Bに示した分光装置が有することを可能にする。このことは、順に、小型の分光装置構成を可能にする(例えば、分光装置の幅が
図12A~
図12Eに示した他の分光装置に比較して縮小される)。
【0309】
いくつかの実施形態によれば、光を分析するための装置(例えば、
図19Bに示した分光装置)は、光を受けるための入力アパーチャ、入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセット、および本明細書において説明したいずれかのプリズム・アセンブリを含む。プリズム・アセンブリは、1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成される。装置は、プリズム・アセンブリからの分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセット、および1つまたは複数のレンズの第2のセットからの光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器もやはり含む。
【0310】
図20Aは、いくつかの実施形態による、
図19Bに示した分光装置内の光の分散を図示する。異なる波長(例えば、700nm、750nm、800nm、850nm、900nm、950nm、および1000nm)を有する光は、分散されそしてアレイ検出器の上のそれぞれの場所に集光される。
【0311】
図20Bは、いくつかの実施形態による、プリズム・アセンブリの移動より引き起こされるスペクトルのシフトを図示する。
【0312】
図20Bに示したように、(紙面内のプリズム・アセンブリの光軸に垂直であるy方向のまたは紙面外のプリズム・アセンブリの光軸に垂直であるx方向の)プリズム・アセンブリの回転または並進移動は、スペクトルの小さなシフトを生じさせるに過ぎない。このように、
図18A~
図18Fに示したプリズム・アセンブリは、光学部品(例えば、鏡またはプリズム)の何らかの回転または並進移動によるミスアライメントに対して、1つまたは複数の鏡および従来の分散光学素子を用いる分光装置よりもより強い分光装置を可能にする。
【0313】
説明の目的で上記の説明を、具体的な実施形態を参照して説明してきている。しかしながら、上記の例示的な検討は、網羅的でも、開示した厳密な形態に本発明を限定するものでもない。多くの修正形態および変形形態が、上記の教示の観点において可能である。実施形態は、本発明の原理およびその実際的な応用を最も良く説明するために選択され説明されており、これによって、当業者が本発明および想定される特定の使用に適するような様々な修正形態をともなう様々な実施形態を上手く利用することを可能にする。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を分析するための装置であって、
光を受けるための入力アパーチャと、
前記入力アパーチャからの光を中継するように構成された1つまたは複数のレンズの第1のセットと、
前記1つまたは複数のレンズの第1のセットからの光を分散させるように構成されたプリズム・アセンブリであって、前記プリズム・アセンブリが第1のプリズムと、前記第1のプリズムとは異なる第2のプリズムと、前記第1のプリズムおよび前記第2のプリズムとは異なる第3のプリズムとを含む複数のプリズムを含み、前記第1のプリズムが前記第2のプリズムと機械的に結合され、前記第2のプリズムが前記第3のプリズムと機械的に結合される、プリズム・アセンブリと、
前記プリズム・アセンブリからの前記分散された光を集光するように構成された1つまたは複数のレンズの第2のセットと、
前記1つまたは複数のレンズの第2のセットからの前記光を電気信号に変換するために構成されたアレイ検出器と、
を備える装置。
【外国語明細書】