(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023504
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置のための落下応答手順
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240214BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240214BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/65
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023203955
(22)【出願日】2023-12-01
(62)【分割の表示】P 2020549764の分割
【原出願日】2019-03-28
(31)【優先権主張番号】18165141.5
(32)【優先日】2018-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ベサント ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】コロット ギョーム
(72)【発明者】
【氏名】プルン ジェニファー アーネスティン エマ
(57)【要約】
【課題】エアロゾル発生装置のための落下検出および関連する応答手順に関し、特に一つ以上の加速度値に応答して開始される応答手順を提供する。
【解決手段】エアロゾル発生装置のための応答手順は、少なくとも一つの加速度値を使用して落下または衝撃を検出すること、およびコントローラを使用して少なくとも一つの応答手順を開始することを含む。加速度値は、エアロゾル発生装置に結合された少なくとも一つの加速度計によって提供される。応答手順は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、診断ルーチンを実施することと、紛失装置状態を監視すること、およびソフトシャットダウンまたは再起動を開始することを含みうる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源を有するエアロゾル発生装置で使用するための方法であって、前記方法が、
少なくとも一つの加速度値を受信することと、
前記少なくとも一つの加速度値に基づいて落下または衝撃を検出することと、
前記落下または衝撃を検出した後に少なくとも一つの応答手順を開始することであって、前記少なくとも一つの応答手順が、前記エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ソフトシャットダウンまたは再起動を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、紛失装置状態を監視すること、永続性または不揮発性メモリに前記落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、および診断ルーチンを開始することのうちの少なくとも一つを含む、開始することと、を含む、方法。
【請求項2】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル化器に動作可能に結合されて、エアロゾル発生基体からエアロゾルを発生するように構成された電源と、
少なくとも一つの加速度値を測定するように構成された少なくとも一つの加速度計と、
前記電源および前記加速度計に動作可能に結合されたコントローラであって、請求項1に記載の方法を実施するように構成されたプロセッサを含む、コントローラと、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項3】
プログラム可能電気回路で実行されると、前記プログラム可能電気回路に、請求項1に記載の方法を実行させる、格納されたコンピュータプログラムを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記方法がさらに、前記少なくとも一つの加速度値に基づいて、前記落下または衝撃の終了を検出することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項5】
前記応答手順のうちの少なくとも一つが、前記落下または衝撃の前記終了を検出する前に開始される、請求項4に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項6】
前記応答手順のうちの少なくとも一つが、前記落下または衝撃の前記終了を検出した後に開始される、請求項4または5に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項7】
前記機械的変更が、エアロゾル発生基体容器を密封すること、加圧された容器を密封解除すること、および前記電源を電気的および機械的に分離することのうちの少なくとも一つを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項8】
永続性または不揮発性メモリ内への前記落下または衝撃に関連付けられた前記データが、落下または衝撃、タイムスタンプ、最大加速度値、落下持続時間、落下高さ、インパクト値、診断フラグ、静的動作持続時間、落下カウント、および装置設定のうちの少なくとも一つを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項9】
前記方法がさらに、落下または衝撃の差異を判定することを含む、請求項8に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項10】
前記応答手順のうちの少なくとも一つが、落下または衝撃、時間閾値を超える落下持続時間、最大加速度値、高さ閾値を超える落下高さ、およびインパクト閾値を超えるインパクト値のうちの少なくとも一つに応答して開始される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項11】
前記少なくとも一つの応答手順が、優先順位またはユーザーの好みに応じて開始される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項12】
前記診断ルーチンを開始することが、前記落下または衝撃の前記終了後に前記診断ルーチンを実施すること、永続性または不揮発性メモリにフラグを書き込んで次の装置起動後に前記診断ルーチンを実施すること、前記落下または衝撃に関連する警告を表示すること、および永続性または不揮発性メモリに前記落下または衝撃を格納することのうちの少なくとも一つを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項13】
前記診断ルーチンが、エアロゾル化器の抵抗値をチェックすることを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項14】
前記紛失装置状態を監視することが、
前記落下または衝撃を検出した後に前記エアロゾル発生装置の静的位置持続時間を検出すること、および、
前記静的位置持続時間が紛失時間閾値を超えるのに応答して、紛失信号を伝達することを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【請求項15】
前記外部装置インターフェースに対する前記修正を開始することが、前記外部電源と前記エアロゾル発生装置の前記電源との間の充電ルーチンを停止することを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法、装置、または記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置のための落下検出および関連する応答手順に関し、特に一つ以上の加速度値に応答して開始される応答手順に関する。
【背景技術】
【0002】
カトマイザー式電子たばこなどの手持ち式エアロゾル発生装置が公知であり、これは吸入可能なエアロゾルを発生するために蒸発される液体または加熱される固体材料(たばこを含み得る)を利用する。これらの装置は、従来の燃焼式紙巻たばこに代わる体験を提供しうる。一部の装置は、従来の紙巻たばこに類似した外観と感触を採用してもよく、これは親しみやすく、取り扱いが簡単で、携帯型で、かつ製造が簡単であり得る。従来的な紙巻たばことは対照的に、電子たばこは、落下または衝撃のインパクトに起因して損傷されうる電子回路およびその他の構成要素を有しうる。こうした損傷は、装置の適切な機能に望ましくない影響を及ぼしかねない。顧客ケアによって装置の保守点検を行うことは、装置がどのように損傷されたかが分からなければ困難でありうる。
【0003】
特に損傷された時に、落下または衝撃に応答して実施される、装置の望ましい機能を促進する応答手順をエアロゾル発生装置に提供することが有益であろう。また、落下後に装置を紛失した場合に、エアロゾル発生装置を見つけることを容易にする応答手順を提供することが有益であろう。さらに、装置が損傷された場合に、エアロゾル発生装置の適切な保守点検を容易にする応答手順を提供することが有益であろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示の様々な態様は、コントローラを使用して、少なくとも一つの加速度値に基づいて落下または衝撃を検出することに関する。加速度値は、エアロゾル発生装置に結合された少なくとも一つの加速度計によってコントローラに提供されうる。
【0005】
本開示の様々な態様は、落下または衝撃の検出に伴い開始される応答手順に関する。応答手順は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、診断ルーチンを開始すること、紛失装置状態を監視すること、およびソフトシャットダウンまたは再起動を開始することのうちの少なくとも一つを含む。
【0006】
本開示の様々な態様は、プログラム可能電気回路で実行されると、プログラム可能電気回路に、応答手順のうちの少なくとも一つを実行させる、格納されたコンピュータプログラムを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0007】
本開示の一態様では、電源を有するエアロゾル発生装置で使用するための方法は、少なくとも一つの加速度値を受信すること、少なくとも一つの加速度値に基づいて、落下または衝撃を検出すること、および落下または衝撃を検出した後に少なくとも一つの応答手順を開始することを含む。少なくとも一つの応答手順は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ソフトシャットダウンまたは再起動を開始することと、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、紛失装置状態を監視すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すると、および診断ルーチンを開始することを含む。
【0008】
本開示の別の態様では、エアロゾル発生装置は、エアロゾル化器に動作可能に結合されてエアロゾル発生基体からエアロゾルを発生するように構成された電源を含む。エアロゾル発生装置はまた、少なくとも一つの加速度値を測定するように構成された少なくとも一つの加速度計を含む。エアロゾル発生装置はさらに、電源および加速度計に動作可能に結合されたコントローラを含む。コントローラは、本開示の方法を実施するように構成されたプロセッサを含む。
【0009】
本開示の別の態様では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プログラム可能電気回路で実行されると、プログラム可能電気回路に、本方法を実行させる、格納されたコンピュータプログラムを含む。
【0010】
一つ以上の態様では、方法は、少なくとも一つの加速度値に基づいて、落下または衝撃の終了を検出することを含む。
【0011】
一つ以上の態様では、応答手順のうちの少なくとも一つは、落下または衝撃の終了を検出する前に開始される。
【0012】
一つ以上の態様では、応答手順のうちの少なくとも一つは、落下または衝撃の終了を検出した後に開始される。
【0013】
一つ以上の態様では、機械的変更は、エアロゾル発生基体容器を密封すること、加圧された容器を密封解除すること、電源を電気的および機械的に分離することのうちの少なくとも一つを含む。
【0014】
一つ以上の態様では、永続性または不揮発性メモリ内への落下または衝撃に関連付けられたデータは、落下または衝撃、タイムスタンプ、最大加速度値、落下持続時間、落下高さ、インパクト値、診断フラグ、静的動作持続時間、落下カウント、および装置設定のうちの少なくとも一つを含む。
【0015】
一つ以上の態様では、方法はさらに、落下または衝撃の差異を判定することを含む。
【0016】
一つ以上の態様では、少なくとも一つの応答手順は、落下または衝撃、時間閾値を超える落下持続時間、最大加速度値、高さ閾値を超える落下高さ、およびインパクト閾値を超えるインパクト値のうちの少なくとも一つに応答して開始される。
【0017】
一つ以上の態様では、少なくとも一つの応答手順は、優先順位またはユーザーの好みに応じて開始される。
【0018】
一つ以上の態様では、診断ルーチンを開始することは、落下または衝撃の終了後に診断ルーチンを実施すること、永続性または不揮発性メモリにフラグを書き込んで次の装置スタートアップ後に診断ルーチンを実施すること、落下または衝撃に関連する警告を表示すること、および永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃を格納することのうちの少なくとも一つを含む。
【0019】
一つ以上の態様では、診断ルーチンは、エアロゾル化器の抵抗値をチェックすることを含む。
【0020】
一つ以上の態様では、紛失装置状態を監視することは、落下または衝撃を検出した後にエアロゾル発生装置の静的動作持続時間を検出すること、および静的位置持続時間が紛失時間閾値を超えるのに応答して紛失信号を通信することを含む。
【0021】
一つ以上の態様では、外部装置インターフェースに対する修正を開始することは、外部電源とエアロゾル発生装置の電源との間の充電ルーチンを停止することを含む。
【0022】
有利なことに、落下検出および関連する応答手順をエアロゾル発生装置で利用することは、落下または衝撃の前、間、または後の電力、熱、データ、または消耗品の保護管理を容易にしうる。応答手順は、ユーザーがエアロゾル発生装置を紛失していることにまだ気づいていない場合であっても、落下または衝撃の後に、エアロゾル発生装置を見つけるのに役立つ情報をユーザーに提供しうる。応答手順はまた、装置がどのように損傷されたかを理解することによって、損傷されたエアロゾル発生装置の顧客ケアを容易にしうる。この開示の利益を有する当業者には、その他の利益が明らかとなるであろう。
【0023】
本明細書で使用されるすべての科学的および技術的な用語は、別途指定のない限り、当業界で一般に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
【0024】
「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するために、エアロゾル発生基体を使用するように構成された装置を指す。エアロゾル発生装置はまた、アトマイザー、カトマイザーまたはヒーターなどのエアロゾル化器を含むことが好ましい。
【0025】
「エアロゾル発生基体」という用語は、ユーザーによって吸入されるエアロゾルを形成しうる揮発性化合物を加熱に伴い放出する装置または基体を指す。適切なエアロゾル発生基体は植物由来材料を含んでもよい。例えば、エアロゾル発生基体は、加熱に伴いエアロゾル発生基体から放出される、揮発性のたばこ風味化合物を含有する、たばこまたはたばこ含有材料を含んでもよい。加えて、または別の方法として、エアロゾル発生基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル発生基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル発生基体は室温にて液体であることが好ましい。例えば、エアロゾル形成基体は、液体溶液、懸濁液、分散液またはこれに類するものであってもよい。一部の好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は、グリセロール、プロピレングリコール、水、ニコチン、および随意に一つ以上の風味剤を含む。エアロゾル発生基体はニコチンを含むことが好ましい。
【0026】
「たばこ材料」という用語は、例えばたばこブレンドまたは風味付きたばこを含むたばこを含む材料または物質を指す。
【0027】
「カトマイザー」という用語は、電子たばこの一部であるカートリッジおよびアトマイザーの組み合わせを指す。
【0028】
「落下」または「落下している」という用語は本明細書で使用される場合、重力が物体に作用して、地球の重心に向かう加速度の変化が引き起こされる、物体の状態を指す。重力によって引き起こされる加速度は、重心に向かって1Gである。地球上の1Gは、地球の重心に向かって約9.8m/s2である。
【0029】
「自由落下」または「自由落下している」という用語は本明細書で使用される場合、物体の加速度を変化させる任意のその他の著しい力を伴わずに重力によって物体が落下する、物体の状態を指す。地球上の自由落下状態にある物体は、地球の重心に向かって落下しうる。
【0030】
「衝撃」という用語は、物体の急激な加速または減速を指し、一過性の物理的励起として記述されうる。衝撃は、例えば、物体が地面に衝突するときに、落下の結果として生じうる。衝撃と落下または自由落下の差異は、急激な加速または減速を検出することに基づいて判定されうる。
【0031】
「インパクト」という用語は、地面などの別の物体と衝突するのに伴う物体の結果を指す。インパクトは、衝突による加速、減速、力またはその他の効果の観点から記述されうる。
【0032】
「加速度計」という用語は、人または物体によって経験される自由落下または加速に対する加速度として記述されうる、適切な加速度を測定する任意の適切な装置を指す。
【0033】
「開始する」という用語は、プロセスを開始する動作を指す。プロセスは、複数の動作を含みうる。例えば、シールの開封、または密封解除は、コントローラによって開始されてもよく、コントローラは、コマンドまたは信号をアクチュエータに送信し、アクチュエータがシールの開封を物理的に実行する。プロセスの動作の一部またはすべては、プロセスを開始する構成要素によって実行されうる。例えば、アクチュエータは、シールを開封するすべての動作を実行するコントローラの一部とみなされてもよい。
【0034】
ある特定の頻繁に使用される用語を上記に定義したが、本開示の応答手順は本明細書に、より詳細に記載される。一般に、応答手順は、落下または衝撃を検出するのに応答して、エアロゾル発生装置によって開始されうる。手順は、落下または衝撃を検出する前、間、または後など、様々な時点で開始されうる。
【0035】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置としての使用、および応答手順を実行するための様々な構成要素を含みうる。例えば、エアロゾル発生装置は、ハウジング、加速度計、コントローラ、電源、外部装置インターフェース、アクチュエータ、通信インターフェース、加圧された容器、ディスプレイ、スピーカー、スイッチ、吸煙センサー、エアロゾル化器、およびエアロゾル発生基体のうちの少なくとも一つを含みうる。特定の構成要素は、コントローラ、電源、外部装置インターフェース、スイッチ、吸煙センサー、エアロゾル化器、およびエアロゾル発生基体のうちの一つ以上など、一般的な使用中のエアロゾルの発生に寄与するために含まれうる。特定の構成要素は、加速度計、コントローラ、電源、アクチュエータ、通信インターフェース、ディスプレイ、およびスピーカーのうちの一つ以上などの応答手順の実行に寄与するために含まれうる。
【0036】
エアロゾル発生装置は、充電または再充電されうる。電源は、エアロゾル発生装置が様々な場所で使用されうるように、携帯型であってもよい。特別に設計された充電器は、エアロゾル発生装置に動作可能に結合して、エアロゾル発生装置の携帯型電源を充電しうる。エアロゾル装置充電器は、動作可能に結合された時にエアロゾル発生装置の携帯型電源を充電するための電気エネルギーを貯蔵しうる別の携帯型電源を含みうる。充電器は、携帯型電源の少なくとも一つを再充電するために、壁コンセントなどの非携帯型電源に接続されてもよい。
【0037】
エアロゾル装置充電器は、エアロゾル発生装置の外部にあり、エアロゾル発生装置に取り外し可能なように結合可能であってもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、充電器のインターフェースに動作可能に結合されうる充電インターフェースを含みうる、外部装置インターフェースを含みうる。充電器は、充電器に結合されたエアロゾル発生装置をユーザーが保持および搬送しうるように、携帯型であってもよい。充電器の一例は、Philip Morris Products SA(ヌーシャテル、スイス)が販売するIQOS充電器である。
【0038】
ハウジングは、エアロゾル発生装置の構成要素を収容するのに使用されうる。一部の構成要素は、ハウジングに結合されうる。ハウジングは、ユーザーの手によって保持され、ユーザーの口によって吸煙されるのに適したサイズおよび形状を提供しうる。ハウジングは、一つの部分に一体的に形成されてもよく、または複数の部分と一緒に取り外し可能なように結合されてもよい。
【0039】
エアロゾル発生装置は、コントローラ部分および消耗部分を含みうる。ハウジングは、コントローラ部分と消耗部分との間に分割されてもよい。一般に、コントローラ部分は、交換が意図されていない構成要素を含んでもよく、消耗部分は、エアロゾル発生装置の有用な寿命にわたって交換することが意図される構成要素を含んでもよい。例えば、コントローラ部分は、スイッチ、吸煙センサー、エアロゾル化器の少なくとも一部、加速度計、コントローラ、電源、アクチュエータ、通信インターフェース、ディスプレイ、またはスピーカーを含みうる。消耗部分は、例えば、エアロゾル発生基体またはエアロゾル化器の一部を含みうる。コントローラおよび消耗部分は、永久的または取り外し可能なように一緒に結合されうる。消耗部分はその全体が交換されてもよく、または消耗部分の様々な構成要素が取り外されて交換されてもよい。消耗部分はまた、口部分として記述されてもよく、ユーザーが吸煙するのを容易にするためのマウスピースを含んでもよい。
【0040】
エアロゾル発生基体は、任意の適切な形態をとりうる。例えば、基体は固体または液体であってもよい。基体は、ハウジングの消耗部分に結合されうる、基板ハウジングまたはカートリッジ内に収容されてもよい。エアロゾル化器は、エアロゾル発生基体に動作可能に結合され、起動されるとエアロゾルを発生させうる。
【0041】
エアロゾル化器はまた、エアロゾル発生装置のハウジングに結合されうる。一部またはすべてのエアロゾル化器は、ハウジングの消耗部分に結合されてもよい。一部またはすべてのエアロゾル化器は、ハウジングのコントローラ部分に結合されてもよい。
【0042】
エアロゾル化器は、エアロゾル発生基体からエアロゾルを発生させるために任意の適切な技術を利用し得る。一部の事例では、エアロゾル化器はエアロゾル発生基体に熱的結合または流体結合されてもよい。エアロゾル化器は、様々なタイプのエアロゾル発生基体での使用に適合しうる。
【0043】
エアロゾル化器は、固体エアロゾル発生基体で使用するための加熱用ブレードを含みうる。加熱用ブレードは、ハウジングのコントローラ部分に結合され、電源から電力を受け取り、消耗部分に取り外し可能なように結合されてもよい。例えば、エアロゾルを発生するために、基体は固体基体を含むヒートスティックの形態で提供されてもよい。加熱用ブレードは、ヒートスティックの中に挿入され、加熱されて固体基体からエアロゾルを生成しうる。固体基体は、たばこなどの喫煙材料であってもよい。加熱ブレードによってヒートスティックに提供された熱は、喫煙材料を燃焼させない場合がある。
【0044】
エアロゾル化器は、ヒーター、ヒーターコイル、化学的熱源(炭素熱源など)、または基体を加熱してエアロゾルを発生させる任意の適切な手段を含んでもよい。エアロゾル化器は、ハウジングのコントローラ部分に結合されて、電源から電力を受けることができ、基体に隣接して配置されてもよい。例えば、エアロゾル化器は、ヒーターの形態で提供されてもよく、基体は基体ハウジング内に収容されてもよい。ヒーターの発熱体は、基体ハウジングに隣接して配置され、かつ加熱されて液体または固体基体からエアロゾルを生成してもよい。エアロゾル化器の一部はまた、ハウジングの消耗部分に結合されてもよい。例えば、ヒーターコイルは、消耗部分に結合されたサセプタと、基体を加熱するためにエネルギーをサセプタに伝達するように構成されたコントローラ部分に結合された誘導コイルとを含んでもよい。
【0045】
エアロゾル化器はアトマイザーを含みうる。液体エアロゾル発生基体は、基体ハウジング内に収容されて、アトマイザーと流体連通していてもよい。アトマイザーは、液体基体からエアロゾルを機械的に発生させる場合があるが、これは温度に依存する必要はない。
【0046】
エアロゾル化器は、ニコチン供与源および乳酸供与源を有するエアロゾル発生基体との併用に適合可能であり得る。ニコチン供与源は収着要素(ニコチンが上に吸着されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)芯など)を含んでもよく、これは第一の区画を形成するチャンバーの中に挿入されうる。乳酸供与源は、乳酸が上に吸着された収着要素(PTFE芯など)を含んでもよく、これは第二の区画を形成するチャンバーの中に挿入されうる。エアロゾル化器は、ニコチン供与源と乳酸供与源の両方を加熱するためのヒーターを含んでもよい。次に、ニコチンベイパーは気相で乳酸ベイパーと反応してエアロゾルを形成する。
【0047】
エアロゾル化器は、ニコチン粒子を含有するカプセルを有し、キャビティ内に配置されたエアロゾル発生基体との併用に適合可能であり得る。ユーザーの吸入中に、気流はカプセルを回転しうる。回転はニコチン粒子を懸濁およびエアロゾル化しうる。
【0048】
スイッチは、ハウジングのコントローラ部分に結合されてもよい。スイッチは、ユーザーによってアクセス可能なように、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。スイッチは、ユーザーからの入力を受容するために任意の適切な機構を利用してもよい。例えば、スイッチはボタンまたはレバーを含んでもよい。ユーザーによって押下される、切り替えられる、または別の方法で操作されることに応答して、スイッチは起動または機能停止されてもよい。
【0049】
スイッチは、一つ以上の機能と関連付けられうる。特に、スイッチの係合は、エアロゾル発生装置の様々な機能を開始しうる。例えば、エアロゾル化器は、スイッチの係合に応答して起動されうる。スイッチは、エアロゾル化器またはその他の構成要素の電源をオンにする(例えば、起動)および電源をオフにする(例えば、停止)ために使用されうる。
【0050】
追加的に、またはスイッチの代替として、吸煙センサーは、エアロゾル化器を起動するためにエアロゾル化器に動作可能に結合されうる。吸煙センサーは、エアロゾル発生装置のコントローラに動作可能に結合されてもよい。吸煙センサーは、消耗部分のマウスピース上のユーザーによる吸入を検出しうる。吸煙センサーは、ユーザーが装置で吸入または吸煙する時を検出するために、エアロゾル発生装置の中の気流チャネル内に位置付けられうる。吸煙は、吸煙センサーを使用してコントローラによって検出され得る。吸煙センサーの非限定的なタイプは、振動膜、圧電センサー、メッシュ様膜、圧力センサー(例えば、容量式圧力センサー)、および気流スイッチのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0051】
スイッチは、エアロゾル発生装置のユーザーインターフェースの一部として記述されうる。ユーザーインターフェースは、触覚、視覚、聴覚、味覚、または嗅覚など、ユーザーの感覚のいずれかと相互作用する任意の構成要素を含みうる。
【0052】
また、スピーカーは、ユーザーインターフェースの一部として記述されうる。スピーカーは、ハウジングのコントローラ部分に結合されうる。スピーカーは、スピーカーによって生成された音声がユーザーに聞こえるように、ハウジング内またはハウジング上に配置されうる。スピーカーは、携帯型エアロゾル発生装置の音声を生成するのに適した任意のサイズおよびタイプとしうる。スピーカーは単純であってもよく、ブザーを含んで一つ以上の音色を生成してもよい。スピーカーは、ブザーよりも高い忠実性を有し、音声音または音楽音も提供する能力を有しうる。
【0053】
ディスプレイはまた、ユーザーインターフェースの一部として記述されてもよい。ディスプレイは、ハウジングのコントローラ部分に結合されうる。ディスプレイは、ディスプレイがユーザーに見えるように、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。ディスプレイは、携帯型エアロゾル発生装置上に映像を表示するのに適した任意のサイズおよびタイプとしうる。ディスプレイは、単純であってもよく、光発光ダイオードなどの単一の光源、一つ以上のピクセル、または一つ以上の色を含んでもよい。ディスプレイは、単一の光源よりも高い解像度を有する場合があり、画像を表示できる場合がある。
【0054】
エアロゾル発生装置は、加圧された容器を含みうる。加圧された容器は、エアロゾルを発生するために、加圧下にあるベイピングの準備ができたエアロゾルまたは加圧下にある液体を充填されたカートリッジである。加圧された容器は、カートリッジの貯蔵容量を拡張し、より多くの吸入体験を提供するために使用されうる。この加圧された容器は、スキューバダイビングまたは喘息吸入器で使用されるものと同様に、空気びんに類似している。
【0055】
エアロゾル発生装置の外部装置インターフェースは、通信インターフェースを含みうる。通信インターフェースは、ハウジングのコントローラ部分に結合されうる。通信インターフェースは、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。
【0056】
通信インターフェースは、他の装置を動作可能に結合して、有線または無線接続を介してデータを伝達するために使用されうる。通信インターフェースは、一つ以上のネットワークに接続されてもよい。例えば、通信インターフェースは、Sigfox companyまたはLoRa Alliance organizationの技術を使用するものなど、省電力広域ネットワーク(LPWAN)に接続されうる。
【0057】
通信インターフェースは、遠隔ユーザー装置に動作可能に結合されてもよい。例えば、遠隔ユーザー装置は、スマートフォン、タブレット、またはエアロゾル発生装置に遠い他の装置であり得る。遠隔ユーザー装置は、エアロゾル発生装置に接続する独自の通信インターフェースを含みうる。エアロゾル発生装置の通信インターフェースは、インターネットに直接、または遠隔ユーザー装置(例えば、スマートフォン)を介して、またはLPWANなどのネットワークを介して間接的に接続されてもよい。
【0058】
通信インターフェースは、無線通信用のアンテナを含みうる。無線通信インターフェースは、Bluetooth Low EnergyなどのBluetoothプロトコルを利用しうる。通信インターフェースは、有線通信用のミニユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを含みうる。有線通信インターフェースはまた、充電のための電力接続としても使用されうる。
【0059】
外部装置インターフェースは、有線通信インターフェースと一体型である、またはこれと別個であってよく、電源に動作可能に結合されて電源を再充電する充電インターフェースを含みうる。電源は、ハウジングのコントローラ部分に結合されうる。電源はハウジング内またはハウジング上に配置されうる。電源は、ハウジングに取り外し可能なように取り付けられてもよく(交換することが意図される)または永久的に結合されてもよい(交換することが意図されない)。
【0060】
電源は、様々な構成要素に電力を提供しうる。電源は少なくともエアロゾル化器に動作可能に結合されうる。電源は、コントローラを使用してエアロゾル化器に動作可能に結合されてもよい。
【0061】
電源は電池であってもよい。電池は使い捨てまたは再充電可能であってもよい。
【0062】
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの加速度計を含みうる。加速度計は、ハウジングのコントローラ部分に結合されうる。加速度計は、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。加速度計は、エアロゾル発生装置の加速度を検出するのに適した任意のサイズおよびタイプとしうる。加速度計は、少なくとも一つの加速度値を測定しうる。一般に、加速度計は、エアロゾル発生装置に印加される任意の加速力を記述する一つ以上の測定された加速度値を提供しうる。
【0063】
加速度計は3軸加速度計であってもよく、これは各軸に対して一つの、3つの異なる加速度値を測定するために使用されうる。各軸は、他の軸と直交してもよい。加速度計によって測定される加速度値は、正規化されて、単一の値で表されうる。たとえば、正規化された加速度値A
Nは、個々の加速度値の二乗の合計の平方根に等しくてもよい。3軸加速度計を使用する場合、正規化された加速度値は、式1に従って計算されうる。
【数1】
(1)
【0064】
ここでANは正規化された加速度値であり、Axは第一の軸(x軸)に沿った加速度値であり、AYは第一の軸に直交する第二の軸(y軸)に沿った加速度値であり、Azは、第一および第二の軸に直交する第三の軸(z軸)に沿った加速度値である。加速度計は、個々の加速度値を報告または提供してもよく、随意に正規化された加速度値を提供してもよい。
【0065】
一般に、加速度値が大きいことは、装置に印加される加速度が大きいことを意味しうる。装置が静的位置にある装置として記述されうる、装置が地球に対して移動していない場合に、装置にかかる唯一の加速度は、地球の重力でありうる。例えば、ユーザーは、重力による装置の移動に抵抗するように、装置を保持または格納しうる。静止している場合、正規化された加速度値は、約1Gに等しくありうる。地球の重力よりも大きな力は、約1Gよりも大きな個々の、または正規化された加速度値をもたらしうる。
【0066】
自由落下の間、個々の、および正規化された加速度値を分析して、様々な落下特性を判定しうる。例えば、正規化された加速度値は、自由落下の間約0Gでありうる。したがって、正規化された加速度値が約0Gに等しい場合、自由落下が検出されうる。
【0067】
自由落下の終了は、装置が着地したときに起こりうる。自由落下の終了は、装置の減速(例えば、重力とは反対の加速)によってマークされてもよく、そのため、正規化された加速度値は、落下の終了時において0Gから非0Gへと短期間で移行しうる。この減速は衝撃として記述されうる。例えば、正規化された加速度値は、装置が地面に衝突する時に急激な変動を有しうる。例えば、正規化された値は、1秒未満内に0~1に変化しうる。衝撃の終了は、正規化された加速度値が約1に等しい、静的位置に装置が戻ることによってマークされうる。
【0068】
一部の衝撃は落下の終了時に起こりうるが、すべての落下が衝撃と共に終了するわけではなく、すべての衝撃が落下と共に開始するわけではない。例えば、ユーザーによって保持されている装置は、ぶつけられて、落下を伴わない衝撃を引き起こす動作へと作用する場合がある。別の例として、装置は、落下したが、ユーザーによってつかまれた、または加速度の急激な変化を伴わずに静かに着地して、衝撃を伴わない落下を引き起こす場合がある。
【0069】
装置が投げられた場合、装置が投げられるにつれて水平方向または垂直方向の加速度値が増大するが、装置が自由落下状態の落下を開始した後は、水平方向または垂直方向の加速度値は約0Gに等しくなりうる。これは、装置が大きな力で投げられた場合にも当てはまり、その結果、正規化された加速度値は、装置が放出される前に1Gを超え、最終的に、正規化された加速度値は、装置が自由落下状態で落下を開始した後に約0Gに等しくなりうる。
【0070】
コントローラは、加速度計に動作可能に結合されて、個別化された加速度値または正規化された加速度値などの少なくとも一つの加速度値を受信してもよい。コントローラは、ハウジングのコントローラ部分に結合されてもよい。コントローラは、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。コントローラは、電源、エアロゾル化器、アクチュエータ、スイッチ、ディスプレイ、スピーカー、吸煙センサー、または通信インターフェースなど、他の構成要素にも結合されうる。
【0071】
コントローラは、落下または衝撃が検出されたかどうかを判定するために使用されうる。コントローラは、いつ応答手順を開始するかを判定するために使用されうる。特に、エアロゾル発生装置のコントローラは、プロセッサおよびメモリを含みうる。例えば、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行することができるプログラム可能電気回路を含みうる。コントローラの機能は、ファームウェアで実装されうる。少なくとも一つの応答手順は、メモリなどの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に格納されて、プロセッサが落下または衝撃を検出するのに応答してプロセッサによって開始されうる。応答手順は、コンピュータプログラムとしてメモリに格納されてもよい。コンピュータプログラムは、一つ以上のアクチュエータなど、エアロゾル発生装置の一つ以上の構成要素を制御しうる。
【0072】
一部の事例では、コントローラは、加速度計を含むものとして記述されうる。加速度計は、コントローラのプロセッサと一体型であってもよい。例えば、プロセッサおよび加速度計は、同一のチップ上または同一の集積回路に形成されてもよい。しかしながら、プロセッサは、加速度計に結合された別個の構成要素であってもよい。
【0073】
加速度値を受信するために、コントローラは、加速度値を測定および判定するためのサンプリングレートまたは周波数を使用してもよい。サンプリングレートまたは周波数の各サイクルに対して、一つのサンプルが取られうる。一つのサンプルは、一組の測定値に対応しうる。例えば、コントローラは、少なくとも一つの加速度計をサンプリングレートで使用して、個々の加速度値の測定値を取ってもよく、一組の測定値それぞれに応答して正規化された加速度値を判定しうる。一つの正規化された加速度値は、一組の測定値またはサンプルのそれぞれに対して判定されうる。
【0074】
サンプリングレートは、経時的に一定であってもよく、または均一であってもよい。しかしながら、サンプリングレートは時間が均一ではなく、装置のニーズに応じて調整されうる。高速のサンプリングレートは、落下または衝撃を検出するために必要な時間を短縮しうる。しかし、高速のサンプリングレートは、次の充電までに使用可能な時間(例えば、電池寿命)を減少させうる。各サンプルまたは一組の測定値に対応する値、またはデータは、メモリ内に格納されてもよい。格納された値は、自由落下または衝撃の特性を判定するためにプロセッサによって使用されうる。
【0075】
様々なタイプのメモリがコントローラに使用されうる。メモリは、揮発性メモリを含みうる。揮発性メモリは、メモリがパワーアップされている(オンにされる)間の、プロセッサによる使用のためのデータを格納するために使用されうる。データは、揮発性メモリがパワーダウンする(オフになる)と、喪失しうる。携帯型エアロゾル発生装置での使用に適した任意のタイプの揮発性メモリが使用されうる。例えば、揮発性メモリは、静的または動的ランダムアクセスメモリ(SRAMまたはDRAM)を含みうる。
【0076】
コントローラのメモリは、不揮発性メモリ(例えば、永続性メモリ)を含みうる。不揮発性メモリは、メモリがパワーダウンして再びパワーアップされた後であっても、プロセッサによる使用のためのデータを格納するのに使用されうる。携帯型エアロゾル発生装置での使用に適した任意のタイプの不揮発性メモリが使用されうる。例えば、不揮発性メモリは、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NV-RAM)または電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEP-ROM)を含みうる。永続性メモリまたは不揮発性メモリを使用することにより、診断ルーチンまたは診断テストが完了した後、またはエアロゾル発生装置がリセットされた後であっても、格納されたデータが利用可能となりうる。
【0077】
サンプリングレートは、プロセッサが、装置に対する損傷を引き起こしうる典型的な落下の終了前に装置が落下していると判定することを可能にするように選択されうる。正規化された加速度値が閾値未満に降下すると、自由落下が検出されうる。自由落下を検出するための一つの技術は、一つのサンプルのみを使用しうる。例えば、サンプリングレートは、約100Hzであってもよく、これは、0.01秒毎に一つのサンプルが取られることを意味する。自由落下は、落下の開始後最大0.01秒である、装置が落下を開始した後のサンプルで検出されうる。式2によると、装置は、装置が自由落下にあると判定するのに使用されうる一つのサンプルが取られる前に、自由落下において0.5ミリメートルの最大距離D落下しうる。
D(メートル)=1/2*1G*t(秒)2 (2)
【0078】
ここで、地球上の1Gはおよそ9.8m/s2である。装置が自由落下を受けているとプロセッサが判定することができるまでに、幾らかの追加的な計算時間が必要となりうるが、これは、サンプル間の時間よりも少なくとも何倍も小さい場合がある。閾値は、携帯型エアロゾル発生装置に適した任意の値としうる。閾値は、典型的な使用の間の落下または衝撃の誤識別を最小化することと、損傷を与える可能性のある落下をロバストに検出することとのバランスを取るように選択されうる。閾値は、約0以上、約0.1以上、約0.2以上、約0.3以上、約0.4以上、約0.5以上、約0.6以上、約0.7以上、約0.8以上、または約0.9以上でありうる。閾値は、約1未満でありうる。
【0079】
自由落下は、一つ以上のサンプルを使用してプロセッサによって検出されうる。自由落下を検出するための一つの技術は、二つ以上のサンプル、または複数のサンプルを使用しうる。装置が手を振っているユーザーによって保持されると、加速度が変動しうる。装置の移動によって引き起こされる加速度の変化に起因して、二つ以上のサンプルを使用することは、単一のサンプルと比較してよりロバストな自由落下検出を提供しうる。
【0080】
自由落下を検出する一実施例では、サンプリングレートは約50Hzであり、自由落下は、落下の開始後最大0.40秒である、装置が落下を開始した後に20個のサンプルを検出しうる。式2によると、装置は、装置が自由落下にあると判定するのに使用されうる20個のサンプルが取られる前に、自由落下において196ミリメートルの最大距離D落下しうる。例えば、装置が連続した20個のサンプルについて0Gを検出する場合、装置は自由落下が起きていると判定しうる。装置が自由落下を受けているとプロセッサが判定することができるまでに、幾らかの追加的な計算時間が必要となりうるが、これは、サンプル間の時間よりも少なくとも何倍も小さい場合がある。サンプルレートは、第一の検出されたサンプルが、ユーザーの手によって提供される力に起因して、著しく1Gを超える、例えば7Gを超える場合に、約100Hzまたは約200Hzに増大しうる。これにより装置は、装置が床に到達する前に自由落下を判定することが可能になりうる。サンプルの数は、例えば、第一の検出されたサンプルが1Gを著しく超える場合、例えば10個のサンプルに減少されうる。一方、サンプリングレートは、第一の検出されたサンプルが約1Gに等しい場合、例えば、10Hzに減少されうる。サンプルの数は、例えば、第一の検出されたサンプルが1Gを著しく超える場合、例えば10個に減少されうる。
【0081】
落下の終了時の衝撃は、経時的な加速度値の変化を使用して検出されうる。落下発生の検出後、少なくとも二つのサンプルを使用して衝撃が検出されうる。加速度値対時間に関連するサンプル間の傾斜が計算されうる。例えば、100Hzのサンプルレートを使用すると、サンプルは約0に等しい正規化された加速度値を有しうるが、0.01秒後に取られる後続の第二のサンプルは、約1に等しい正規化された加速度値を有しうる。経時的な加速度値または傾斜の変化は、約100に等しい。プロセッサは、閾値変化値または閾値傾斜を超えたときに、衝撃が生じたと判定しうる。閾値傾斜は、約100以下、約90以下、約80以下、約70以下、約60以下、約50以下、約40以下、約30以下、約20以下、約10以下、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3以下、約2以下、または約1以下でありうる。閾値傾斜は、約1以上、約2以上、約3以上、約4以上、約5以上、約6以上、約7以上、約8以上、約9以上、約10以上、約20以上、約30以上、約40以上、約50以上、約60以上、約70以上、約80以上、約90以上、または約100以上でありうる。
【0082】
落下または衝撃を検出する前に、コントローラは、加速度値を受信および一時的に格納しうるが、これは落下または衝撃の開始を判定するために使用されうる。一実施例では、衝撃は、加速度値の急激な変動に基づいて判定されうる。衝撃が検出されると、衝撃前の一部の履歴データが分析されて、落下持続時間および落下高さなどの落下の特性が判定され、発生した落下の開始を判定するのに使用されうる。例えば、落下を伴わない、その他のタイプの衝撃については、履歴データが利用されない場合がある。
【0083】
プロセッサは、落下または衝撃を検出した後に、少なくとも一つの応答手順を開始してもよい。落下または衝撃に関連する異なる瞬間が検出され、応答手順を開始するためのトリガとして使用されうる。落下または衝撃を検出することは、落下の開始を検出すること、落下の終了を検出すること、衝撃の開始を検出すること、または衝撃の終了を検出することを含む。例えば、一部の応答手順は、装置が地面に衝突する前に、損傷を防止するために落下の開始を検出した直後に開始されてもよい。一部の応答手順は、装置が地面に衝突した後に、損傷を診断するために衝撃の終了を検出した後にのみ開始されてもよい。例えば、衝撃の終了は、正規化された加速度値が約1になって静的位置を示すのに応答して判定されうる。
【0084】
一つ以上のアクチュエータは、ハウジングに結合されてもよい。アクチュエータは、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。一般に、アクチュエータは、エアロゾル発生装置の少なくとも一つの構成要素に動作可能に結合されて、構成要素の機械的変更に影響を及ぼしうる。アクチュエータは、コントローラに動作可能に結合されてコマンドまたは信号を受信し、機械的変更に影響を及ぼしうる。例えば、アクチュエータは、エアロゾル発生基体の基体容器を密封または密封解除しうる。アクチュエータは、加圧された容器を密封または密封解除しうる。アクチュエータは電源を分離しうる。特に、アクチュエータは、電源を電気的および機械的に分離しうる。例えば、電源の電気的および機械的分離は、ユーザーが電源をエアロゾル発生装置のその他の構成要素に手動で電気的に再接続することを必要とする場合がある。エアロゾル発生装置は、再接続まで任意の構成要素に電力供給しない場合がある。
【0085】
コントローラなどの一つ以上の構成要素は、中央処理装置(CPU)、コンピュータ、論理アレイ、またはエアロゾル発生装置の中に入る、またはエアロゾル発生装置の外に出るデータを方向付ける能力を有するその他の装置などのプロセッサを含んでもよい。コントローラは、メモリ、プロセッシング、および通信ハードウエアを有する一つ以上のコンピューティングデバイスを含んでもよい。コントローラは、コントローラの様々な構成要素をまとめて連結するために、またはコントローラに動作可能に連結された他の構成要素と連結するために使用される回路を含んでもよい。コントローラの機能は、ハードウエアによって、かつ/または非一時的コンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータ命令として実施されてもよい。
【0086】
コントローラのプロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/または等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路のうちの任意の一つ以上を含んでもよい。一部の実施例において、プロセッサは、一つ以上のマイクロプロセッサ、一つ以上のコントローラ、一つ以上のDSP、一つ以上のASIC、および/または一つ以上のFPGA、ならびにその他のディスクリート論理回路または集積論理回路の任意の組み合わせなどの複数の構成要素を含んでもよい。本明細書のコントローラまたはプロセッサに帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウエア、またはこれらの任意の組み合わせとして具現化されうる。本明細書にはプロセッサベースのシステムとして記載されているが、代替的なコントローラは、リレーおよびタイマーなどの他の構成要素を利用し、単独またはマイクロプロセッサベースのシステムと組み合わせて、望ましい結果を達成することができる。
【0087】
一つ以上の実施形態において、例示的なシステム、方法、およびインターフェースは、一つ以上のプロセッサおよび/またはメモリを含みうるコンピューティング装置を使用する、一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実施されてもよい。本明細書に記載のプログラムコードおよび/または論理は、入力データ/情報に適用されて、本明細書に記載の機能性を実施し、かつ所望の出力データ/情報を生成してもよい。出力データ/情報は、本明細書に記載の通り、または周知の様式で適用されるであろう通りに、一つ以上の他の装置および/または方法に、入力として適用されてもよい。上記を考慮すると、本明細書に記載の通りのコントローラ機能が、当業者に周知の任意の様態で実施されてもよいことは容易に明らかであろう。
【0088】
応答手順は、一つ以上のパラメータに応答して開始されてもよい。例えば、少なくとも一つの応答手順は、落下または衝撃を検出すること、落下持続時間が時間閾値を超えると判定すること、落下高さが高さ閾値を超えると判定すること、またはインパクト値がインパクト閾値を超えると判定することのうちの少なくとも一つに応答して開始されうる。落下高さは、式2に記述される落下距離として計算されうる。時間および落下高さの二つのパラメータは、インパクト値に関連しうる。より大きなインパクト値を予測するために、より大きな落下持続時間または落下高さが使用されうる。より大きなインパクト値は、装置に対するより大きな損傷、または異なるタイプの損傷をもたらしうる。特定の応答手順は、一定の閾値を超えているか、または超えていないことに応答して開始するのにより有用でありうる。一実施例では、電源を電気的および機械的に分離することは、落下持続時間が時間閾値を超える、または落下高さが高さ閾値を超えると判定することに応答して開始されてもよい。別の実施例として、インパクト閾値などの特定の閾値を超える場合に、特定の診断手順が開始されてもよい。
【0089】
応答手順は、優先順位に従って開始されてもよく、これはユーザーの好みによって調整されうる。優先順位は、例えば、直接的に装置を損傷から保護しうる応答手順にその他のタイプの応答手順よりもより高い優先度を置きうる。直接的に装置を損傷から保護しうる応答手順の非制限的な例は、基体容器を密封すること、加圧された容器を密封解除すること、または電源を分離することを含む。ユーザーの好みは、落下または衝撃の検出に応答して、ユーザーがどの応答手順を実行したいかを示しうる。ユーザーの好みは、ユーザーによって、またはユーザープロファイルまたは履歴に応じて自動的に調整されてもよい。優先順位またはユーザーの好みは、落下または衝撃に応答して開始されるべき応答手順の一部またはすべてを含みうる。
【0090】
応答手順は、プロセッサによって開始される様々な動作を含みうる。例えば、応答手順は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ソフトシャットダウンまたは再起動を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、紛失装置状態を監視すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、落下または衝撃を判定すること、または診断ルーチンを開始することのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0091】
一部の応答手順は、落下または衝撃の終了前に開始することが特に適切でありうるが、一部は落下または衝撃の終了後が特に適切でありうる。落下または衝撃の終了前に開始することが特に適切でありうる応答手順の非制限的な実施例は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、診断ルーチンを開始すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、またはソフトシャットダウンまたは再起動を開始することを含む。落下または衝撃の終了を検出した後に開始することが特に適切でありうる応答手順の非制限的な実施例は、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、診断ルーチンを開始すること、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、または紛失装置状態を監視することを含む。
【0092】
応答手順の一部は、落下を伴わない衝撃自体に応答して開始するのに特に適している場合がある。落下を伴わない衝撃に対して特に適切でありうる応答手順の非制限的な実施例は、診断ルーチンを開始すること、永続性または不揮発性メモリに衝撃に関連付けられたデータを格納すること、またはソフトシャットダウンまたは再起動を開始することを含む。
【0093】
エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始することは、装置の少なくとも一つの構成要素を機械的または物理的に変化させうる。変更は、落下を検出した後に開始されうる。特に、変更は、落下の終了前に機械的変更が完了しうるように、落下の開始を検出した後に開始されうる。例えば、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始することは、基体容器を密封すること、加圧された容器を密封解除すること、または電源を分離することを含みうる。
【0094】
一実施例では、基体容器を密封することは、ニコチン液体タンクを密封しうる。この応答手順は、エアロゾル発生基体が電子たばこ液体(eリキッド)である場合に特に有用でありうる。コントローラは、ニコチン液体タンクに流体連通した弁を閉じるよう動作可能に結合されたアクチュエータにコマンドまたは信号を送信することによって基体容器の密封を開始して、eリキッド開口部を閉じうる。密封は、落下後の衝撃に起因する損傷から装置を保護するのに役立ちうる。例えば、eリキッド開口部を閉じることは、落下終了後の装置内のeリキッドの漏れを防止しうる。
【0095】
別の実施例では、加圧された容器を密封解除することは、特に落下の終了前に、加圧された内容物を有する容器を空にするために使用されうる。加圧された容器は、加圧されていない容器またはカートリッジと比較してより多くの液体を貯蔵するために使用されてもよく、これは使用寿命の延長をもたらしうる。加圧された容器はまた、加圧されたエアロゾルを貯蔵するために使用されてもよい。コントローラは、加圧された容器と流体連通している弁を開くよう動作可能に連結されたアクチュエータにコマンドまたは信号を送信することによって加圧された容器の密封解除を開始して、容器開口部を閉じうる。密封は、落下後の衝撃に起因する損傷から装置を保護するのに役立ちうる。例えば、衝撃に関連付けられたインパクトは容器を変形させうる(例えば、弾性的または可塑的に)が、これにより容器の内側の圧力にスパイクが引き起こされるように容積が急激に減少して、容器が破断しうる。容器の加圧された破断は、その他の構成要素に対する損傷を引き起こす場合があり、容器からの漏れを引き起こす場合もある。落下の終了前に加圧された容器を密封解除することにより、こうした破断および漏れをもたらす圧力破断が防止されうる。
【0096】
さらに別の実施例では、電源を分離することは、電源を電子回路の残りから電気的および機械的に分離することを含みうる。コントローラは、電源と装置の少なくとも一つのその他の構成要素との間に動作可能に結合されたアクチュエータにコマンドまたは信号を送信することによって電源の分離を開始して、電源への電気的接続を物理的に破断しうる。電源を分離することにより、地面との衝突により引き起こされる電気的損傷が防止されうる。例えば、溶接または構成要素が破断または移動して、落下後の衝撃に起因した短絡を引き起こしうる。電力を除去することにより、構成要素に対する電気短絡に起因する電気的損傷が防止されうる。この応答手順は、他の応答手順よりも優先されうる。電源を電気的および機械的に切り離すことにより、コントローラまたはメモリがパワーダウンし、これにより、格納することが望ましくありうるデータのメモリへの書き込みが停止されて加速度計が作動することが防止されうる。一部の事例では、電源を分離することは、優先順位において最も優先度の低い応答手順でありうる。また、電源を分離することは、予測されるインパクトが特定の閾値未満である場合には開始されない場合がある。インパクトの程度は、例えば、落下持続時間または落下高さに基づいて予測されうる。
【0097】
外部装置インターフェースに対する修正を開始することは、装置と別の装置との間の動作可能な結合を変化させうる。修正は、落下を検出した後に開始されうる。特に、修正は、落下の終了前に修正が完了しうるように、落下の開始を検出した後に開始されうる。一実施例では、外部装置インターフェースに対する修正を開始することは、外部電源とエアロゾル発生装置の電源との間の充電ルーチンを停止しうる。外部電源は、エアロゾル発生装置の電源を充電するために使用されうるエアロゾル装置充電器としうる。この応答手順は、エアロゾル発生装置およびエアロゾル装置充電器が落下の影響を受けやすい場合、例えば、両方とも携帯可能であるときに特に有用でありうる。充電ルーチンを停止することは、電源を分離すること、例えば、電源を互いに、またはその他の構成要素から電気的および随意に機械的に分離することを含みうる。充電ルーチンを停止することにより、短絡に起因する一部の構成要素に対する電気的損傷が防止されうる。
【0098】
ソフトシャットダウンまたは再起動の開始により、装置の操作状態が変化しうる。コントローラは、落下または衝撃を検出した後にソフトシャットダウンまたは再起動を開始しうる。ソフトシャットダウンは、装置から電力を非常に迅速に取り除きうる。ソフトシャットダウンは、電力を取り除く前に特定のパラメータを不揮発性または永続性メモリに格納しうる。ソフトシャットダウンでは、メモリなどの一部の構成要素がパワーダウンされない場合がある。一実施例では、ソフトシャットダウンは、シャットダウンが落下の終了前に完了しうるように、落下の開始を検出した後に開始されうる。ソフトシャットダウンは、短絡に起因する一部の構成要素に対する電気的損傷を防止しうる。その他の応答手順を開始した場合には、ソフトシャットダウンは、シャットダウン後はコントローラまたはアクチュエータなどの一部の構成要素がパワーダウンして機能しなくなる場合があるため、優先度が低い場合がある。
【0099】
再起動は、一部またはすべての構成要素がパワーダウンするソフトシャットダウン、および一定期間後の一部またはすべての構成要素に対する電力の復元を含みうる。例えば、電力は、短時間(例えば、最大数秒)後に復元されてもよい。再起動の使用は、一般的に、ユーザーが装置を手動でオンする必要がないように、落下の終了後に装置を自動的に通常の動作に戻しうる。
【0100】
ヒトが知覚できるビーコンを生成することは、ユーザーが装置を見つけることを容易にするようアラートをユーザーに提供しうる。ヒトが知覚できるビーコンは、落下または衝撃を検出した後に開始されてもよい。ビーコンは、ユーザーを装置に向けて案内するように、少なくとも一つのヒトの感覚を使用して知覚されうる。例えば、ヒトが知覚できるビーコンは、スピーカーからのブザーの音などの可聴ビーコンを含む。ブザーの音は、ユーザーが装置に近づくほど大きくなりうる。この応答手順は、ユーザーが落下後に装置を紛失した場合、特にユーザーが装置を見えない場合に特に有用でありうる。これは、装置の紛失の防止に役立ちうる。一実施例では、コントローラは、装置が静的位置にありうる時に落下または衝撃の終了を検出した後にヒトが知覚できるビーコンを生成することを開始しうる。装置は、ヒトが知覚できるビーコンが開始される前の特定の期間の間静的でありうる。別の実施例では、コントローラは、落下または衝撃の開始を検出した後にヒトが知覚できるビーコンの生成を開始して、装置が落下している、または衝撃を経験していることをユーザーに報知しうる。
【0101】
紛失装置状態を監視することは、装置が紛失した可能性があることをユーザーに報知するために、追加的な動作が取られうるがどうかを判定するために使用されうる。この応答手順は、ヒトが知覚できるビーコンが使用されていないとき、または、ヒトが知覚できるビーコンが使用された後に、装置が長期間静的位置にあるときに特に有用でありうる。
【0102】
装置が、落下後に長期間静的位置にあると、ユーザーが近くにいない可能性が高くなりうる。一実施例では、コントローラは、装置の静的位置持続時間を検出してもよく、これは、少なくとも一つの加速度計値が、落下または衝撃の終了後の紛失時間閾値を超えることに基づきうる。
【0103】
紛失装置状態を監視することは、静的位置持続時間に応答して特定の動作を実施することを含みうる。一実施例では、紛失信号がユーザーに伝達されうる。装置は、遠隔ユーザー装置などのユーザーの別の装置に動作可能に結合されてもよい。特に、エアロゾル発生装置は、通信インターフェースを使用してLPWANに動作可能に結合されてもよい。紛失信号は、LPWANを介してサーバーに伝達されて、エアロゾル発生装置が紛失した可能性が高いことを示しうる。サーバーは、装置が紛失した可能性が高いとのメッセージをユーザーに送信してもよく、装置が紛失した場所の推定を提供してもよい。推定位置は、ユーザーに、例えば、ユーザーのスマートフォンに送信されてもよく、これは、装置の推定位置を表示するのに使用されうる。
【0104】
永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃に関連付けられたデータを格納することは、落下または衝撃後の装置の連続的な動作を容易にしうる。データは、落下または衝撃の開始または終了後に格納されうる。一実施例では、データを格納することは、落下の終了において衝撃のためにコントローラのファームウェアを準備することの一部でありうる。この応答手順は、動作の現在の状態が格納されうるため、ユーザーが落下後に最小限の中断で装置を使用することを望む場合に特に有用でありうる。さらに、この応答手順は、落下または衝撃についての格納されたデータに基づいて、損傷の性質を診断する際に特に有用でありうる。データは有用な任意の情報を含みうる。データの非制限的なタイプには、落下または衝撃、落下または衝撃の瞬間のタイムスタンプ、最大加速度値、落下持続時間、落下高さ、インパクト値、診断フラグ、静的動作持続時間、落下カウント、または装置設定を含む。落下または衝撃のタイプは、一つ以上の加速度計値に基づいてコントローラによって判定されうる。落下または衝撃のタイプは、例えば、自由落下または衝撃(落下を伴わない)を含みうる。落下または衝撃の差異は、タイプを判定するために判定されうる。最大加速度値(最大正規化加速度値など)は、落下または衝撃の開始の前後に測定されうる。インパクト値は、例えば、インパクト力の観点からのインパクトの程度、加速または減速の変化、またはインパクト(例えば、損傷)の潜在的な結果を示しうる。診断フラグは、例えば、落下持続時間、落下高さ、またはインパクトが特定の閾値を超えるときに有効化されうる。落下カウントは、装置の寿命にわたる落下の数を格納しうる。装置設定は、落下または衝撃前の装置の最後の動作構成を示しうる。
【0105】
特定のデータは、落下または衝撃によって引き起こされる損傷の診断に特に有用でありうる。診断は、顧客ケアによる装置の適切な修理の促進において有用でありうる。顧客ケアは、落下カウントを検討して、装置が前回の損傷に晒されたかどうか、または装置が修理可能である可能性が高いか、または保証期間内の修理に対して適格であるかどうかを判定しうる。顧客ケアはまた、落下カウントが高い、または閾値を超える場合に、装置に注意を払うようユーザーを促進しうる。また、落下または衝撃を判定することは、顧客ケアが、装置が修理可能である可能性が高いか、または保証期間内の修理に対して適格であるかどうかを判定するのに有用でありうる。例えば、放物自由落下は、特に落下の開始前の最大加速度値が、装置が大きな力で投げられたことを示す場合には、保証期間内の修理に対して適格でない場合がある。
【0106】
診断ルーチンを開始することは、装置に損傷の程度の計算を提供しうる。この応答手順は、損傷がユーザーに外部的に見えないが、コントローラによって開始される診断ルーチンを使用して捕捉されうる場合に特に有用でありうる。診断ルーチンは、エアロゾル化器の抵抗値をチェックすることを含みうる。例えば、エアロゾル化器が加熱用ブレードを含む場合、ブレードの全体的な抵抗は、その完全性の表示として測定されうる。予想される抵抗よりも高いことは、加熱用ブレードが破断していることを示しうる。エアロゾル発生基体がeリキッドを含む場合、エアロゾル化器の加熱メッシュなどの発熱体の抵抗が測定されうる。予期される抵抗よりも低いことは、eリキッドがメッシュに漏出したことを意味しうる。これに応じて、コントローラは、装置の通常の動作を防止する、またはeリキッドとの不必要な接触を防止するようユーザーに警告しうる。高い抵抗は、メッシュが破断したことを意味しうる。実施されうるその他の診断は、電池回路、圧力センサー要素の診断、または充電要素の診断を含みうる。
【0107】
診断ルーチンの開始の非制限的な実施例は、落下または衝撃の終了後に診断ルーチンを実施すること、永続性または不揮発性メモリにフラグを書き込んで次の装置スタートアップ後に診断ルーチンを実施すること、落下または衝撃に関連する警告を表示すること、およびを永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃を格納することを含む。一実施例では、診断ルーチンは、落下持続時間、落下高さ、またはインパクトが特定の閾値を超えた場合に、落下または衝撃が終了した後にのみ実施されうる。別の実施例では、永続性または不揮発性メモリにフラグを書き込むまたは有効化することにより、コントローラに、完全な診断、または自己テストを開始させ、装置が次にスタートアップする時に装置が損傷されるかどうかを確認させうる。この応答手順は、装置の自動ソフトシャットダウンまたは再起動を伴う場合がある。ただし、装置はフラグを使用するために自動的にシャットダウンまたは再起動する必要はない。フラグは、装置を漸進的スタートアップに入れて、構成要素がパワーオンした時の装置の異なる構成要素をチェックさせうる。さらなる実施例では、落下または衝撃に関連する警告を表示することは、ユーザーに報告を提供し、装置に注意を払うようユーザーを促しうる。また、警告は診断ルーチンの結果に関連しうる。さらに別の実施例では、永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃を格納することは、顧客ケアによって実施される診断ルーチンで使用されうる。
【0108】
エアロゾル発生装置のための応答手順は、一つ以上の図面を参照して理解されうる。概略図は必ずしも実寸に比例しておらず、また図示の目的で提示されるものであり、限定するものではない。図面は本開示で説明される一つ以上の態様を描写する。ただし、図面に描写されていないその他の態様が本開示の範囲に含まれることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【
図1】
図1は、ユーザーがエアロゾル発生装置を使用しうる環境を示す。
【
図2】
図2は、加速度計を有する
図1のエアロゾル発生装置の断面図を示す。
【
図3】
図3は、
図1のエアロゾル発生装置のコントローラ部分および消耗部分の概略断面図を示す。
【
図4】
図4は、例えば、
図1のエアロゾル発生装置で使用するための、落下または衝撃を検出した後に一つ以上の応答手順を開始するように装置を構成する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0110】
図1は、ユーザー12がエアロゾル発生装置14を使用しうる環境10を示す。図示した通り、エアロゾル発生装置14は地面16に向かって落下している。装置14は、自由落下などの軌道18を取りうる。装置14は、地面16に衝突し、装置に対する衝撃20をもたらしうる。エアロゾル装置充電器は、装置14に結合されてもよく、装置と共に落下する場合がある。
【0111】
エアロゾル発生装置14は、スマートフォン28などの遠隔ユーザー装置に動作可能に結合されうる。スマートフォン28は、データを通信またはデータを伝達するために、エアロゾル発生装置14に動作可能に結合されうる。スマートフォン28はまた、インターネット24に接続されうる。一部の事例では、エアロゾル発生装置14は、スマートフォン28を使用してインターネット24に接続されうる。
【0112】
エアロゾル発生装置14は、LPWANなどのネットワーク22に動作可能に結合されてもよい。ネットワーク22はさらに、インターネット24、サーバー26、または両方に接続されうる。一部の事例では、ネットワーク22は、インターネット24を使用してサーバー26に接続されうる。スマートフォン28をエアロゾル発生装置14に接続できない場合、エアロゾル発生装置は、なおもネットワーク22に接続することができる。
【0113】
図2は、加速度計30を有するエアロゾル発生装置14の断面図である。図示した通り、加速度計30は、エアロゾル発生装置14のコントローラ部分32に結合されうる。コントローラ部分は、消耗部分34に結合されうる。コントローラ部分32は、コントローラ38および電源40を含みうるが、これらは加速度計30およびその他の構成要素に電力供給しうる。消耗部分34は、例えば、カートリッジの形態で、エアロゾル発生基体36を含みうる。
【0114】
図3は、コントローラ部分32および消耗部分34を有するエアロゾル発生装置14の概略断面図であり、様々な構成要素をより詳細に示している。図示した通り、電源40は、充電インターフェース42を使用してコントローラ38に動作可能に結合される。電源40は、取り外し可能であってもよい。
【0115】
コントローラ38は、マイクロコントローラなどのプロセッサ44を含んでもよい。プロセッサ44は、装置14の様々な機能を実行するように構成されうる。プロセッサは、スイッチ46に動作可能に結合されて、装置14の電力をオンオフしうる。プロセッサ44は、吸煙センサー48およびエアロゾル化器54に動作可能に結合されうる。吸煙センサー48は、エアロゾル化器54を起動させてエアロゾル発生基体36からエアロゾルを生成するのに使用されうる。プロセッサ44は、LEDなどのディスプレイ50、およびブザー52などのスピーカー52に動作可能に結合されうる。ディスプレイ50およびスピーカー52は、ヒトが知覚できる情報をユーザーに提供するのに使用されうる。スピーカー52は、聴覚近く内で紛失した場合に、ユーザーが装置14を見つけるのに役立つビーコンを生成しうる。
【0116】
図示した通り、プロセッサ44は、加速度計30に動作可能に結合されうる。一部の事例では、二つ以上の加速度計30がプロセッサ44に動作可能に結合されてもよい。プロセッサ44は、落下または衝撃の検出を容易にするために加速度計30によって提供される加速度値を経時的に受信しうる。
【0117】
エアロゾル発生装置14は、通信インターフェース56を含みうる。通信インターフェース56は、有線または無線を介して、充電器またはスマートフォンなどの外部構成要素に接続するのに使用されうる。
【0118】
コントローラ38は、メモリ58または非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含みうる。メモリ58は格納されたコンピュータプログラムを含んでもよく、これは、プロセッサ44などのプログラム可能電気回路で実行されると、プログラム可能電気回路に、格納されたコンピュータプログラムによって定義される方法を実行させる。
【0119】
図4は、落下または衝撃を検出した後に一つ以上の応答手順を開始するよう装置を構成する方法100のフローチャートを示す。方法100は、プロセッサ102で開始しうるが、ここでコントローラのプロセッサは、加速度計から少なくとも一つの加速度値を要求しうる。要求は、一つ以上のサンプルを含みうる。要求は、サンプリングレートに従って定期的に行われうる。方法100は、プロセス104へと続きうる。
【0120】
プロセス104において、少なくとも一つの加速度値に基づいて、装置が落下または衝撃を経験したかどうかが判定される。また、落下または衝撃の終了が判定されうる。
【0121】
落下または衝撃が検出されない場合、方法100はプロセス106へと続くが、ここではさらなる動作は行われない。方法100は、プロセス102を繰り返しうる。落下または衝撃が検出される場合、方法100はプロセス108へと続きうる。
【0122】
プロセス108において、一つ以上の応答手順が開始されうる。例えば、コントローラのプロセッサは、応答手順の一部またはすべてを開始しうるが、これは、優先順位またはユーザーの好みに応じて実施されうる。落下に応答して、損傷を緩和するために、一部の応答手順が落下または衝撃の終了前に開始されうる。衝撃に応答して、装置が正常な動作に戻るのを助けるために、一部の応答手順が落下または衝撃の終了後に開始されうる。
【0123】
一部の応答手順は、落下または衝撃、時間閾値を超える落下持続時間、最大加速度値、高さ閾値を超える落下高さ、およびインパクト閾値を超えるインパクト値などの特定の条件に応答して開始されうる。
【0124】
応答手順は、エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ソフトシャットダウンまたは再起動を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、紛失装置状態を監視すること、落下または衝撃に関連付けられたデータを永続性または不揮発性メモリに格納すること、および診断ルーチンを開始することのうちの少なくとも一つを含みうる。少なくとも一つの応答手順を開始した後、方法100はプロセス110へと続きうる。
【0125】
プロセス110において、開始された応答手順は、装置の一部またはすべての特徴が機能していることを確認するための診断ルーチンを実施するためにプロセッサによって実行されうる。診断ルーチンを実施することは、落下または衝撃の終了後に診断ルーチンを実施すること、永続性または不揮発性メモリにフラグを書き込んで次の装置スタートアップ後に診断ルーチンを実施すること、落下または衝撃に関連する警告を表示すること、および永続性または不揮発性メモリに落下または衝撃を格納することのうちの少なくとも一つを含みうる。方法100は、プロセス112へと続きうる。
【0126】
プロセス112において、開始された応答手順は、不揮発性または永続性メモリに有用なデータを格納するためにプロセッサによって実行されうる。一部の有用なデータは、一般に揮発性メモリにのみ格納されうる。格納する有用なデータは、落下または衝撃、タイムスタンプ、最大加速度値、落下持続時間、落下高さ、インパクト値、診断フラグ、静的動作持続時間、落下カウント、および装置設定のうちの少なくとも一つを含みうる。
【0127】
さらに、衝撃または落下の一部の特徴は、後の診断または修理のための有用なデータとして不揮発性または永続性メモリに格納されうる。特徴は、落下または衝撃の差異を判定するために使用されうる。方法100は、プロセス114へと続きうる。
【0128】
プロセス114において、開始された応答手順は、装置をパワーダウンするためにプロセッサによって実行されうる。装置は比較的迅速にパワーダウンされうる。特に、装置は、装置がインパクトを生じるまでにパワーダウンされうる。装置がパワーダウンされる一方、方法100は終了する、または再起動されうる。例えば、方法100は、装置が再び完全にパワーオンし、診断ルーチンが完了した後に、プロセス102に戻りうる。
【0129】
上述の特定の実施形態は本発明を例示することが意図される。しかしながら、他の実施形態は、特許請求の範囲に定義されるように本発明の範囲から逸脱することなく作製されてもよく、上述の特定の実施形態は制限的であるように意図されていないことが理解されるべきである。
【0130】
本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0131】
「または」は本明細書で使用される場合、一般的に、その内容によって明らかにそうでないことが定められている限り、「および/または」を含めた意味で使用される。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
【0132】
本明細書で使用される「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「備える」、「備えている」、またはこれに類するものは制約のない意味で使用され、また概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「から成る(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0133】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図しない。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源を有するエアロゾル発生装置で使用するための方法であって、前記方法が、
少なくとも一つの加速度値を受信することと、
前記少なくとも一つの加速度値に基づいて落下または衝撃を検出することと、
前記落下または衝撃を検出した後に少なくとも一つの応答手順を開始することであって、前記少なくとも一つの応答手順が、前記エアロゾル発生装置内の機械的変更を開始すること、外部装置インターフェースに対する修正を開始すること、ソフトシャットダウンまたは再起動を開始すること、ヒトが知覚できるビーコンを生成すること、紛失装置状態を監視すること、永続性または不揮発性メモリに前記落下または衝撃に関連付けられたデータを格納すること、および診断ルーチンを開始することのうちの少なくとも一つを含む、開始することと、を含む、方法。