(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023528
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】タッチデバイス、その駆動方法、およびタッチシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240214BHJP
G06F 3/046 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G06F3/041 510
G06F3/041 420
G06F3/041 640
G06F3/046 B
G06F3/041 430
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204855
(22)【出願日】2023-12-04
(62)【分割の表示】P 2022012022の分割
【原出願日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0013508
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0169036
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
3.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
【住所又は居所原語表記】3F Dasan Tower,49,Daewangpangyo-ro 644 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do 463-400,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】金 世曄
(72)【発明者】
【氏名】金 本冀
(72)【発明者】
【氏名】禹 炯旭
(72)【発明者】
【氏名】文 皓俊
(72)【発明者】
【氏名】李 煥熙
(72)【発明者】
【氏名】金 鍾植
(72)【発明者】
【氏名】趙 永鎬
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スタイラスペンによるタッチ感知性能を向上させることができるタッチデバイス、その駆動方法及びタッチシステムを提供する。
【解決手段】電子デバイスは、共振回路を含むスタイラスの位置を検出するタッチデバイスであって、複数の電極を有するタッチ電極層21と、複数の電極から感知信号を受信してスタイラスペン10aの位置を決めるタッチコントローラーと、を含む。複数の電極は、共振回路によって複数の電極に誘導された電流の方向が互いに逆である電極を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共振回路を含むスタイラスの位置を検出するタッチデバイスであって、
表示パネルと、
前記表示パネルの上に位置するウィンドウと、
前記表示パネルと前記ウィンドウとの間の複数の電極と、
前記複数の電極の一端に対応して接続されている複数のトレースと、
前記複数の電極から感知信号を受信して前記ウィンドウに近接したスタイラスの位置を決めるタッチコントローラーと、を含み、
前記複数の電極の他端は、開放されており、
前記複数の電極は、前記共振回路によって前記複数の電極に誘導された電流の方向が互いに逆である電極を含む、タッチデバイス。
【請求項2】
前記複数の電極の一部は、タッチ領域に位置し、
前記複数のトレースは、前記タッチ領域の周縁に位置し、
前記複数のトレースは、前記共振回路によって前記複数のトレースに誘導された電流の方向が互いに逆であるトレースを含む、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項3】
前記複数の電極には、対応して連結されたトレースと同じ方向の電流が誘導される、請求項2に記載のタッチデバイス。
【請求項4】
前記複数の電極には、対応して連結されたトレースと異なる方向の電流が誘導される、請求項2に記載のタッチデバイス。
【請求項5】
前記複数の電極は、第1方向に延長された複数の第1電極を含み、
前記複数のトレースは、前記第1方向と交差する第2方向に延長されており、前記複数の第1電極の一部の第1電極の一端に連結された第1トレースと、前記複数の第1電極の他の一部の第1電極の他端に連結された第2トレースとを含む、請求項2に記載のタッチデバイス。
【請求項6】
前記タッチコントローラーは、前記誘導された電流の方向が互いに逆である電極間を前記スタイラスの位置として決定する、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項7】
前記タッチコントローラーは、前記誘導された電流の大きさの差が最大である電極間を前記スタイラスの位置として決定する、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項8】
前記複数の電極と同一層に形成された複数のダミー電極および前記複数のダミー電極を互いに連結する複数のブリッジを含むアンテナをさらに含み、
前記アンテナが前記共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、前記タッチコントローラーは、前記アンテナに駆動信号を印加する、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項9】
前記複数の電極それぞれは、2つの信号入力端を含み、
前記複数の電極それぞれが前記共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、前記タッチコントローラーは、前記2つの信号入力端のうちの一方は接地し、他方は駆動信号を印加する、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項10】
前記複数の電極それぞれは、2つの信号入力端を含み、
前記複数の電極それぞれが前記共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、前記タッチコントローラーは、前記2つの信号入力端に互いに逆位相の駆動信号を印加する、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項11】
前記複数の電極と異なる層に形成される磁場遮蔽層をさらに含む、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項12】
前記表示パネルは、フォールディング軸に沿ってフォールディングされるフォールディング領域と前記フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、
前記磁場遮蔽層は、前記フォールディング領域および前記非フォールディング領域に全て対応して位置する、請求項11に記載のタッチデバイス。
【請求項13】
前記表示パネルは、フォールディング軸に沿ってフォールディングされるフォールディング領域と前記フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、
前記磁場遮蔽層は、前記非フォールディング領域に対応して離隔して位置する、請求項11に記載のタッチデバイス。
【請求項14】
前記複数の電極は、メタルメッシュ(metal mesh)から形成される、請求項1に記載のタッチデバイス。
【請求項15】
共振回路を含むスタイラスの位置を検出するタッチデバイスの駆動方法であって、
複数の電極に駆動信号を出力する段階と、
前記複数の電極から感知信号を受信する段階-前記感知信号は、前記共振回路によって前記複数の電極に互いに反対方向に誘導された電流を含む-と、
前記感知信号から前記スタイラスの位置を決める段階と、を含み、
前記タッチデバイスは、前記複数の電極の一端に対応して接続されている複数のトレースをさらに含み、
前記複数の電極の他端は、開放されている、タッチデバイスの駆動方法。
【請求項16】
前記複数の電極の一部は、タッチ領域に位置し、
前記複数のトレースは、前記タッチ領域の周縁に位置し、
前記感知信号は、前記共振回路によって前記複数のトレースに互いに反対方向に誘導される電流を含む、請求項15に記載のタッチデバイスの駆動方法。
【請求項17】
前記複数の電極には、対応して連結されたトレースと同じ方向の電流が誘導される、請求項16に記載のタッチデバイスの駆動方法。
【請求項18】
前記複数の電極には、対応して連結されたトレースと異なる方向の電流が誘導される、請求項16に記載のタッチデバイスの駆動方法。
【請求項19】
前記スタイラスの位置を決める段階は、
前記誘導された電流の方向が互いに逆である電極間を前記スタイラスの位置として決定する段階を含む、請求項15に記載のタッチデバイスの駆動方法。
【請求項20】
前記スタイラスの位置を決める段階は、
前記誘導された電流の大きさの差が最大である電極間を前記スタイラスの位置として決定する段階を含む、請求項15に記載のタッチデバイスの駆動方法。
【請求項21】
共振回路を含むスタイラスと、
複数の電極から感知信号を受信して前記スタイラスの位置を決めるタッチセンサーであって、前記複数の電極の一端に対応して接続されている複数のトレースをさらに含む、タッチセンサーと、を含み、
前記複数の電極の他端は、開放されており、
前記複数の電極は、前記共振回路によって前記複数の電極に誘導された電流の方向が互いに逆である電極を含む、タッチシステム。
【請求項22】
前記複数の電極の一部はタッチ領域に位置し、
前記複数のトレースは、前記タッチ領域の周縁に位置し、
前記複数のトレースは、前記共振回路によって前記複数のトレースに誘導された電流の方向が互いに逆であるトレースを含む、請求項21に記載のタッチシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチデバイス、その駆動方法、およびタッチシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、スマートフォン(smart phone)、ノートパソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末機、PDA(personal digital assistants)、PMP(portable multimedia player)、ナビゲーション、スレートPC(slate PC)、タブレットPC(tablet PC)、ウルトラブック(ultrabook)、ウェアラブルデバイス(wearable device)などの多様な電子デバイスにはタッチセンサーが備えられる。
【0003】
このような電子デバイス内でのタッチセンサーは、イメージを表示する表示パネル上に位置するか、または電子デバイスの一部分に位置し得る。ユーザがタッチセンサーをタッチして電子デバイスと相互作用することによって、電子デバイスは、直観的なユーザインターフェースをユーザに提供することができる。
【0004】
ユーザは精巧なタッチ入力のために、スタイラスペンを使用することができる。スタイラスペンは、内部にバッテリーおよび電子部品が備えられているかどうかによってアクティブ(active)スタイラスペンとパッシブ(passive)スタイラスペンに区分される。
【0005】
アクティブスタイラスペンは、パッシブスタイラスペンに比べて基本性能が優れ、付加的な機能(筆圧、ホバリング、ボタン)を提供できる長所があるが、バッテリーの充電中には使用しにくい短所がある。
【0006】
パッシブスタイラスペンは、アクティブスタイラスペンに比べて価格が安く、バッテリーを必要としない長所があるが、アクティブスタイラスペンに比べて精巧なタッチ認識が難しい短所がある。
【0007】
特に、パッシブスタイラスペンのうち、EMR(Electro-Magnetic Resonance)方式のペンの場合、デジタイザ(digitizer)がペンに電磁気信号を伝達した後、デジタイザにペンから共振信号が入力される。このようなデジタイザには、ペンによるタッチ情報を受信するために磁気信号によって電流を誘導できるコイルが細かく配列されている。このようなデジタイザは電子デバイスの小型化、薄型化に対応できず、柔軟に設計することもできない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、一つの層の上に実現できるタッチデバイス、その駆動方法、およびタッチシステムを提供する。
【0009】
また、本発明は、スタイラスペンによるタッチ感知性能を向上させることができるタッチデバイス、その駆動方法、およびタッチシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態によるタッチデバイスは、共振回路を含むスタイラスの位置を検出するタッチデバイスであって、表示パネルと、表示パネルの上に位置するウィンドウと、表示パネルとウィンドウとの間の複数の電極と、複数の電極から感知信号を受信してウィンドウに近接したスタイラスの位置を決めるタッチコントローラーとを含み得る。
【0011】
複数の電極の一部は、タッチ領域に位置し、タッチデバイスは、タッチ領域の周縁に位置し、複数の電極に対応して連結されている複数のトレースをさらに含み、複数のトレースは共振回路によって複数のトレースに誘導された電流の方向が互いに逆であるトレースを含み得る。
【0012】
複数の電極には、対応して連結されたトレースと同じ方向の電流が誘導され得る。
【0013】
複数の電極には、対応して連結されたトレースと異なる方向の電流が誘導され得る。
【0014】
複数の電極は、第1方向に延長された複数の第1電極を含み、複数のトレースは、第1方向と交差する第2方向に延長されており、複数の第1電極の一部の第1電極の一端に連結された第1トレースと、複数の第1電極の他の一部の第1電極の他端に連結された第2トレースとを含み得る。
【0015】
タッチコントローラーは、誘導された電流の方向が互いに逆である電極間をスタイラスの位置として決定することができる。
【0016】
タッチコントローラーは、誘導された電流の大きさの差が最大である電極間をスタイラスの位置として決定することができる。
【0017】
複数の電極と同一層に形成された複数のダミー電極および複数のダミー電極を互いに連結する複数のブリッジを含むアンテナをさらに含み、アンテナが共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、タッチコントローラーは、アンテナに駆動信号を印加して共振回路を感知させる磁気信号を出力することができる。
【0018】
複数の電極それぞれは、2つの信号入力端を含み、複数の電極それぞれが共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、タッチコントローラーは、2つの信号入力端のうちの一方に接地し、他方には駆動信号を印加することができる。
【0019】
複数の電極それぞれは、2つの信号入力端を含み、複数の電極それぞれが共振回路を共振させる電磁気信号を出力するように、タッチコントローラーは、2つの信号入力端に互いに逆位相の駆動信号を印加して共振回路を感知させる磁気信号を出力することができる。
【0020】
複数の電極と異なる層に形成される磁場遮蔽層をさらに含み得る。
【0021】
表示パネルは、フォールディング軸に沿ってフォールディングされるフォールディング領域と、フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、磁場遮蔽層は、フォールディング領域および非フォールディング領域の両方に対応して位置し得る。
【0022】
表示パネルは、フォールディング軸に沿ってフォールディングされるフォールディング領域と、フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、磁場遮蔽層は、非フォールディング領域に対応して離隔して位置し得る。
【0023】
複数の電極は、メタルメッシュ(metal mesh)から形成され得る。
【0024】
本発明の一実施形態によるタッチデバイスの駆動方法は、共振回路を含むスタイラスの位置を検出するタッチデバイスの駆動方法であって、複数の電極に駆動信号を出力する段階と、複数の電極から感知信号を受信する段階-感知信号は、共振回路によって複数の電極に互いに反対方向に誘導された電流を含む-と、感知信号からスタイラスの位置を決める段階と、を含む。
【0025】
複数の電極の一部は、タッチ領域に位置し、タッチデバイスは、タッチ領域の周縁に位置し、複数の電極に対応して連結されている複数のトレースをさらに含み、感知信号は、共振回路によって複数のトレースに互いに反対方向に誘導される電流を含み得る。
【0026】
複数の電極には、対応して連結されたトレースと同じ方向の電流が誘導され得る。
【0027】
複数の電極には、対応して連結されたトレースと異なる方向の電流が誘導され得る。
【0028】
スタイラスの位置を決める段階は、誘導された電流の方向が互いに逆である電極間をスタイラスの位置として決定する段階を含み得る。
【0029】
スタイラスの位置を決める段階は、誘導された電流の大きさの差が最大である電極間をスタイラスの位置として決定する段階を含み得る。
【0030】
本発明の一実施形態によるタッチシステムは、共振回路を含むスタイラスと、複数の電極から感知信号を受信してスタイラスの位置を決めるタッチセンサーとを含み、複数の電極は、共振回路によって複数の電極に誘導された電流の方向が互いに逆である電極を含み得る。
【0031】
複数の電極の一部は、タッチ領域に位置し、タッチセンサーは、タッチ領域の周縁に位置し、複数の電極に対応して連結されている複数のトレースをさらに含み、複数のトレースは、共振回路によって複数のトレースに誘導された電流の方向が互いに逆であるトレースを含み得る。
【0032】
スタイラスは電源をさらに含み、共振回路は電源によって共振することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の実施形態によれば、タッチデバイスの製造コストを下げることができる長所がある。
【0034】
本発明の実施形態によれば、より薄く、小さいフォームファクターを提供できる長所がある。
【0035】
本発明の実施形態によれば、スタイラスペンから出力される信号のSNR(signal-noise-ratio)を改善できる長所がある。
【0036】
本発明の実施形態によれば、タッチ入力の受信感度を向上させることができる長所がある。
【0037】
本発明の実施形態によれば、より正確なタッチ位置を算出できる長所がある。
【0038】
本発明の実施形態によれば、パームリジェクションを行うことができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1a】スタイラスペンと電子デバイスを示す概念図である。
【
図1b】スタイラスペンと電子デバイスを示す概念図である。
【
図2】スタイラスペンと電子デバイスの間の信号伝達動作を概略的に示す図である。
【
図3a】
図1aの電子デバイスの一部の積層構造を概略的に示す図である。
【
図3b】
図1bの電子デバイスの一部の積層構造を概略的に示す図である。
【
図3c】
図1bの電子デバイスの一部の積層構造を概略的に示す図である。
【
図4】電子デバイスを概略的に示すブロック図である。
【
図5】実施形態によるスタイラスペンを示す図である。
【
図6】一実施形態によるタッチデバイスの一部を概略的に示す図である。
【
図7】一実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の一例を示す図である。
【
図8】一実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の他の例を示す図である。
【
図9】一実施形態によるタッチデバイス上にスタイラスペンが位置している場合を示す図である。
【
図10】実施形態によるタッチデバイスの信号測定方法を示すグラフである。
【
図11】一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図12】一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図13】他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図14】他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図15】一実施形態によるタッチデバイス上にスタイラスペンが位置している場合を示す図である。
【
図16】一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図17】一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図18】他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図19】他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【
図20】電子デバイスを概略的に示すブロック図である。
【
図21】他の実施形態によるタッチデバイスの一部を概略的に示す図である。
【
図22】他の実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の一例を示す図である。
【
図23】タッチモジュールおよびホストを示すブロック図である。
【
図24】タッチモジュールからホストに提供されるタッチデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本明細書の多様な実施形態を添付した図面を参照して記載する。しかし、これは本明細書に記載された技術を特定の実施形態に限定するものではなく、本明細書の実施形態の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、および/または代替物(alternatives)を含むものと理解しなければならない。図面の説明で、類似の構成要素に対しては同一の参照符号が用いられる。
【0041】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図面に示されたところに限定されない。図面において、様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0042】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるとする時、これは他の部分の「直上に」ある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上に」あるとする時には、中間に他の部分がないことを意味する。また、対象部分の「上に」というのは、対象部分の上または下に位置することを意味するものであり、必ずしも重力方向を基準として上側に位置することを意味するものではない。
【0043】
本明細書において、「有する」、「有し得る」、「含む」、または「含み得る」などの用語は相応する特徴(例えば、数値、機能、動作または部品のような構成要素)の存在を示し、追加機能の存在を排除しない。
【0044】
本明細書において、「AまたはB」、「Aまたは/およびBのうちの少なくとも1つ」、または「Aまたは/およびBのうちの1つまたはそれ以上」などの用語はそれらと共に列挙された項目のすべての可能な組み合わせを含む。例えば、「AまたはB」、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、または「AまたはBのうちの少なくとも1つ」は(1)少なくとも1つのAを含むか、(2)少なくとも1つのBを含むか、(3)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBを含むことを意味する。
【0045】
本明細書で使用される「第1」および「第2」のような用語は、手順および/または重要度にかかわらず多様な構成要素を用いることができ、構成要素を制限せず1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いられる。例えば、第1ユーザ装置および第2ユーザ装置は、手順または重要度にかかわらず互いに他のユーザ装置を示す。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素で命名されることができ、同様に、第2構成要素も第1構成要素で命名されることができる。
【0046】
構成要素(例えば、第1構成要素)が他の構成要素(例えば、第2構成要素)と「(作動的または通信的に)結合される((operatively or communicatively)coupled with/to)」、または「連結される(connected to)」場合、構成要素は、他の構成要素と直接結合されてもよく、他の構成要素(例えば、第3構成要素)を介して連結されてもよいことを理解するだろう。反対に、ある構成要素(例えば、第1構成要素)が他の構成要素(例えば、第2構成要素)と「直接結合されて」いるか、「直接接続されて」いる時、構成要素と他の構成要素の間に他の構成要素(例えば、第3構成要素)が中間に存在しないことが理解されるだろう。
【0047】
本明細書で使用される「構成される(または設定される)(configured to)」という表現は、状況に応じて、例えば、「適合な(suitable for)」、「能力を有する(having the capacity to)」、「設計された(designed to)」、「適応する(adapted to)」、「作られる(made to)」、または「可能である(capable of)」と相互交換的に用いられる。「構成(または設定)」という用語は、必ずしもハードウェア水準で「特別に設計された(specifically designed to)」を意味するものではない。代わりに、「~から構成された装置」という表現は、装置が特定状況で他の装置または部品と共に「可能である」ということを意味する。例えば、「A、BおよびCを行うように構成された(または設定された)プロセッサー」は当該動作を行うための専用プロセッサー(例えば、エンベデッドプロセッサー)、またはメモリ装置に記憶された1つ以上のソフトウェアプログラムを実行することによって当該動作を行うことができる汎用プロセッサー(generic-purpose processor)(例えば、CPUまたはアプリケーションプロセッサー(application processor))を意味する。
【0048】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのことで他の実施形態の範囲を限定しようとするものではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。技術的や科学的な用語を含んでここで用いられる用語は、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書で使用される用語中、一般的に用いられる辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上で有する意味と同一または類似の意味を有することと解釈すべきであり、本明細書で明白に定義されない限り、理想的な意味や過度に形式的な意味に解釈されない。場合によっては、本明細書で定義された用語であっても、本明細書の実施形態を排除するように解釈してはいけない。
【0049】
本明細書の多様な実施形態による電子デバイスは、例えば、スマートフォン、タブレットPC(tablet personal computer)、携帯電話(mobile phone)、ビデオフォン、電子書籍リーダー(e-book reader)、ラップトップPC(laptop personal computer)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、モバイル医療機器、カメラ(camera)、またはウェアラブル装置(wearable device)のうちの少なくとも一つを含み得る。多様な実施形態によれば、ウェアラブル装置はアクセサリータイプ(例えば、時計、指輪、腕輪、アンクレット、ネックレス、メガネ、コンタクトレンズまたはヘッドマウントディスプレイ(head mounted device、HMD)、織物または衣類一体型(例えば、電子衣類)、身体装着型(例えば、スキンパッド(skin pad)またはタトゥー)、および生体移植型(例えば、植込み型回路(implantable circuit))のうちの少なくとも一つを含み得る。
【0050】
以下、図面を参照して、実施形態によるタッチデバイスおよびその駆動方法について説明する。
【0051】
図1aおよび
図1bは、スタイラスペンと電子デバイスを示す概念図である。
【0052】
図1aを参照すると、スタイラスペン10は、電子デバイス2のタッチスクリーン20の周りで電子デバイス2またはタッチスクリーン20から出力される信号を受信し、タッチスクリーン20に信号を送信することができる。
【0053】
図1bを参照すると、電子デバイス2は折り畳むことができる。スタイラスペン10は、フォルダブル電子デバイス2のタッチスクリーン20の周りで電子デバイス20またはタッチスクリーン20から出力される信号を受信し、タッチスクリーン20に信号を送信することができる。
【0054】
長方形状のフォルダブル電子デバイス2またはそれに含まれるタッチスクリーン20などの部材において、平面上左側に位置する長辺を第1長辺LS1、右側に位置する長辺を第2長辺LS2、上側に位置する短辺を第1短辺SS1、下側に位置する短辺を第2短辺SS2と称する。
【0055】
フォルダブル電子デバイス2は、第1短辺SS1および第2短辺SS2を横切るフォールディング軸(AXIS_F)を基準にして所定のフォールディング方向に沿って折り畳まれる。つまり、フォルダブル電子デバイス2は、フォールディング軸(AXIS_F)を基準にしてフォールディング方向に沿って折り畳まれた状態(folded state)と展開した状態(unfolded state)への転換が可能である。
【0056】
図2は、スタイラスペンと電子デバイスの間の信号伝達動作を概略的に示す図である。
図2の(a)を参照すると、タッチスクリーン20aは、デジタイザ29、ディスプレイパネル251、タッチ電極層21、およびウィンドウ22を含む。
【0057】
パッシブスタイラスペンのうちのEMR(Electro-Magnetic Resonance)方式のペンの場合、デジタイザ(digitizer)29がEMR方式のスタイラスペン10aに磁気信号Bを伝達すれば、スタイラスペン10aに含まれている共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、デジタイザ33にスタイラスペン10aから共振された磁気信号Bが入力される。
【0058】
デジタイザ29は、ディスプレイパネル251の下に取り付けられ、導電性のアンテナループが複数個形成されているFPCB(Flexible Printed Circuit Boardd)とアンテナループによって生成された磁場を遮断し、アンテナループが磁場を形成するとき、他の電気的素子、構成要素で生成できる渦電流を遮断するフェライトシート(ferrite sheet)を含む。
【0059】
FPCBには、共振信号が入力される位置を感知するための複数のアンテナループが複数のレイヤーから構成される。一つのアンテナループは、少なくとも一つの他のアンテナループとZ軸方向に重畳した形態を有する。これによってFPCBの厚さが厚くなる。したがって、デジタイザ29を使用する場合、電子デバイス2の薄型化、小型化は困難である。
【0060】
このようなデジタイザ29がフォルダブル/フレキシブル電子デバイス2に搭載される場合、折り畳まれるときのフォールディング領域に取り付けられるFPCBに変形が発生することがある。反復的な折り畳みによってアンテナループを形成する配線部材にストレスが加わり、結果として配線部材に損傷をもたらすことになる。フェライトシートは、アンテナループによって発生した磁場が電子デバイス2内部に及ぼす影響を遮断する。フェライトシートも厚さが厚く、電子デバイス2の折り畳みが発生するとき、変形しやすく、反復的な折り畳みによって損傷し得る。
【0061】
図2の(b)を参照すると、タッチスクリーン20cは、ディスプレイパネル251、タッチ電極層21、およびウィンドウ22を含む。
【0062】
共振回路を含むスタイラスペン10の場合、タッチ電極層21の電極がスタイラスペン10に磁気信号Bを伝達すると、スタイラスペン10に含まれている共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、タッチ電極層21の電極がスタイラスペン10から共振された電磁気信号(Eおよび/またはB)が入力される。抵抗が小さいメタルメッシュ(metal mesh)でタッチ電極層21の電極を形成する場合、スタイラスペン10からの磁気信号の検出が可能になる。
【0063】
同様に、デジタイザ29と比較すると、タッチスクリーン20cは、磁気信号をスタイラスペン10に伝達するための追加的なユニットやモジュールを必要としないので、タッチスクリーン20bの薄型化が可能になり、製造コストにおいても長所がある。
【0064】
図2の(c)を参照すると、タッチスクリーン20bは、ループコイル264、ディスプレイパネル251、タッチ電極層21、およびウィンドウ22を含む。
【0065】
共振回路を含むスタイラスペン10の場合、ループコイル264がスタイラスペン10に磁気信号Bを伝達すると、スタイラスペン10に含まれている共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、タッチ電極層21の電極にスタイラスペン10から共振された電磁気信号(Eおよび/またはB)が入力される。
【0066】
デジタイザ29と比較すると、ループコイル264は、タッチ位置を検出するための磁気信号Bを受信しないので、配線構造が簡単で、タッチスクリーン20bの薄型化が可能になる。したがって、電子デバイス2の薄型化、小型化が可能になる。また、ループコイル264は、多様な大きさで多様な位置に形成されるので、このようなタッチスクリーン20bは、フォルダブル/フレキシブル電子デバイス2にも適用可能である。
【0067】
ループコイル264は、アンテナループが位置した基板およびフェライトシートを含む。アンテナループは、銅、銀などの導体材料からなる。アンテナループは、基板以外にもタッチ電極層21と同一層に位置することができ、この場合、アンテナループは、メタルメッシュ、ITO、グラフェン、銀ナノワイヤなどの高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料からなる。また、アンテナループはウィンドウの下に位置し、この場合、基板はループコイル264に含まれないことがある。
【0068】
前記タッチ電極層21は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極と、第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極と、を含む。
図2ではタッチ電極層21を一つの層として示しているが、第1タッチ電極と第2タッチ電極は互いに異なる層にそれぞれ配置されてもよく、互いに重畳して配置されてもよく、互いに重畳せずに配置されてもよく、第1タッチ電極と第2タッチ電極の間に別の層を介してもよいが、これらに限定されない。
【0069】
図2の(d)を参照すると、タッチスクリーン20dは、ディスプレイパネル251、タッチ電極層21、およびウィンドウ22を含む。
【0070】
共振回路を含むアクティブスタイラスペン10’の場合、アクティブスタイラスペン10’に含まれている共振回路は、アクティブスタイラスペン10’内の電源(例えば、電力を貯蔵するためのバッテリー(二次電池を含む)およびEDLC(electric double layered capacitor)などのキャパシタ)を用いて共振する。そうすると、タッチ電極層21の電極にスタイラスペン10’から共振された電磁気信号(Eおよび/またはB)が入力される。抵抗が小さいメタルメッシュでタッチ電極層21の電極を形成する場合、スタイラスペン10’からの磁気信号の検出が可能になる。アクティブスタイラスペン10’は、電磁気信号を生成するために共振回路だけでなく、電源を使用して所定の周波数を有する電磁気信号(Eおよび/またはB)を出力する回路を含んでもよい。また、アクティブスタイラスペン10’は、共振回路と所定の周波数を有する電磁気信号(Eおよび/またはB)を出力する回路を全て含むこともできる。
【0071】
タッチスクリーン20dは、磁気信号をスタイラスペン10’に伝達せずにスタイラスペン10’から電磁気信号を受信できる。つまり、タッチスクリーン20dは、スタイラスペン10’に含まれている共振回路を共振させる信号を生成するための追加的なユニットやモジュールを必要としないので、タッチスクリーン20dの薄型化、小型化が可能になり、消費電力と製造コストにおいても長所がある。
【0072】
次に、
図3a~
図3cを参照して、
図2の(b)のタッチスクリーン20bの構造について詳細に説明する。
【0073】
図3aは、
図1aの電子デバイスの一部の積層構造を概略的に示す図である。
【0074】
図3aを参照すると、ディスプレイパネル251は、基板2510上に配置された回路駆動層2512を含んでもよい。回路駆動層2512は、映像を表示する画素の発光層2514を駆動する回路を含んでもよい。例えば、回路駆動層2512は、複数の薄膜トランジスターとキャパシタを含んでもよい。
【0075】
回路駆動層2512上には発光層2514が配置される。発光層2514は有機発光層を含む。発光層2514は、回路駆動層2512から伝達する駆動信号によって多様な輝度で発光することができる。
【0076】
発光層2514上には共通電極層2516が配置される。共通電極層2516は、スリット形状の少なくとも一つの開口を有する。
【0077】
共通電極層2516上には封止層2518が配置される。封止層2518は、無機膜または無機膜と有機膜の積層膜を含んでもよい。他の例としては、封止層2518としてガラスや封止フィルムなどを適用することができる。
【0078】
封止層2518上にはタッチ電極層21またはタッチ電極などが配置される。タッチ電極層21は、タッチ入力を認識する層であって、タッチ部材の機能を行うことができる。タッチ電極層21は、複数のタッチ領域とタッチ電極とを含む。
【0079】
タッチ電極層21上には偏光層23が配置される。偏光層23は、外光の反射を減らす役割を果たす。偏光層23は粘着層を介してタッチ電極層21上に取り付けられる。偏光層23は省略することもできる。
【0080】
偏光層23上には保護層22が配置される。保護層22は、例えばウィンドウ部材を含む。保護層22は、光学透明接着剤などによって偏光層23上に取り付けられる。
【0081】
ディスプレイパネル251の下には磁場遮蔽層24が配置される。磁場遮蔽層24は、磁場を遮断するフェライトシートを含む。その他にも磁場遮蔽層24は、基板2510の下に接着されたフェライト粉末を含んでもよい。磁場遮蔽層24は、タッチ電極層21および/またはスタイラスペン10が磁場を形成するとき、他の電気的素子、構成要素で生成できる渦電流を遮断することができる。
【0082】
図3bおよび
図3cは、
図1bの電子デバイスの一部の積層構造を概略的に示す図である。
【0083】
図3bの積層構造は、
図3aの積層構造と同様であるが、フォールディング軸(AXIS_F)を基準にしてフォルダブル電子デバイス2が折り畳まれるときのフォールディングされる領域(以下、フォールディング領域という、FA)に磁場遮蔽層24が配置され得る。さらに、磁場シールド層24は、折り畳み領域FAを除いて、少なくとも1つの領域に配置され得る。
【0084】
図3cの積層構造は、
図3bの積層構造と比較して、フォールディング領域FAまたはフォールディング領域FAに含まれる一つの領域を除いて磁場遮蔽層24が配置され得る。例えば、磁場遮蔽層24は、フォールディング領域FAと長辺LS1の間の領域に位置する第1シート24aおよびフォールディング領域FAと長辺LS2の間の領域に位置する第2シート24bを含んでもよい。磁場遮蔽層24は、2つのシート以外に複数のシートを含んでもよく、この場合でも磁場遮蔽層24は、ディスプレイパネル251後面のフォールディング領域FAを除いた領域またはフォールディング領域FAの一部を除いた領域に配置され得る。
【0085】
次に、
図4を参照して、実施形態による電子デバイス2について説明する。
【0086】
図4は、電子デバイスを概略的に示すブロック図である。
【0087】
図4に示すように、電子デバイス2は、無線通信部210、メモリ220、インターフェース部230、電源供給部240、ディスプレイ部250、タッチモジュール260、および制御部270などを含む。
図4に示した構成要素は電子デバイスを具現するために必ずしも必要なものではないので、本明細書で説明する電子デバイスは、前記に列挙された構成要素より多いか、または少ない構成要素を有する。
【0088】
より具体的には、前記構成要素のうち、無線通信部210は、電子デバイス2と無線通信システムの間、電子デバイス2と他の電子デバイス2の間、または電子デバイス2と外部サーバーの間の無線通信を可能にする一つ以上のモジュールを含み得る。また、前記無線通信部210は、電子デバイス2を一つ以上のネットワークに連結する一つ以上のモジュールを含み得る。
【0089】
このような無線通信部210は、無線インターネットモジュール211および近距離通信モジュール212などを含み得る。
【0090】
無線インターネットモジュール211は、無線インターネット接続のためのモジュールであって、電子デバイス2に内蔵される。無線インターネットモジュール211は、無線インターネット技術による通信網から無線信号を送受信するように構成される。無線インターネット技術としては、例えば、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)Direct、DLNA(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、NR(New Radio)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)などがあり、前記無線インターネットモジュール211は前記に列挙されていないインターネット技術まで含む範囲で少なくとも一つの無線インターネット技術によりデータを送受信することになる。
【0091】
近距離通信モジュール212は、近距離通信(Short range communication)をためのものであって、ブルートゥース(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi、Wi-Fi Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)の技術のうちの少なくとも一つを使用して近距離通信を支援することができる。このような、近距離通信モジュール212は、近距離無線通信網(Wireless Area Networks)を介して電子デバイス2と無線通信システムの間、電子デバイス2と無線通信可能なデバイスの間、または電子デバイス2と外部サーバーが位置したネットワークの間の無線通信を支援することができる。前記近距離無線通信網は近距離無線個人通信網(Wireless Personal Area Networks)であり得る。
【0092】
ここで、無線通信可能なデバイスは、本発明による電子デバイス2とデータを相互交換可能な(または連動可能な)移動端末(mobile terminal、例えば、スマートフォン、タブレットPC、ノートブック(notebook)など)であり得る。近距離通信モジュール212は、電子デバイス2周辺に前記電子デバイス2と通信可能な無線通信可能デバイスを感知(または認識)することができる。さらに、制御部270は、前記感知された無線通信可能なデバイスが一実施形態による電子デバイス2と通信するように認証されたデバイスの場合、電子デバイス2で処理されるデータの少なくとも一部を、前記近距離通信モジュール212を介して無線通信可能なデバイスに伝送できる。したがって、無線通信可能なデバイスの使用者は、電子デバイス2で処理されるデータを、無線通信可能なデバイスを介して利用することができる。
【0093】
また、メモリ220は、電子デバイス2の多様な機能を支援するデータを保存する。メモリ220は、電子デバイス2で駆動される多数の応用プログラム(application program)またはアプリケーション(application))、電子デバイス2の動作のためのデータ、命令語を保存できる。
【0094】
インターフェース部230は、電子デバイス2に連結される多様な種類の外部機器との通路の役割を果たす。このようなインターフェース部230は、有/無線ヘッドセットポート(port)、外部充電器ポート(port)、有/無線データポート(port)、メモリカード(memory card)ポート、識別モジュールが備えられた装置を連結するポート(port)、オーディオI/O(Input/Output)ポート(port)、ビデオI/Oポート(port)、イヤホンポート(port)のうちの少なくとも一つを含み得る。
【0095】
電源供給部240には制御部270の制御下で外部の電源、内部の電源が印加され、電子デバイス2に含まれている各構成要素に電源を供給する。このような電源供給部240はバッテリーを含み、前記バッテリーは、内蔵型バッテリーまたは取り外し可能なバッテリーであり得る。
【0096】
ディスプレイ部250は、電子デバイス2で処理される情報を表示(出力)する。例えば、ディスプレイ部250は、電子デバイス2で駆動される応用プログラムの実行画面情報、またはこのような実行画面情報によるUI(User Interface)、GUI(Graphic User Interface)情報を表示することができる。
【0097】
ディスプレイ部250は、LCDディスプレイ(liquid crystal displayay)、OLED(organic light emitting diode)ディスプレイ、電子インクディスプレイ(e-ink display)、量子ドット(quantum dot)発光ディスプレイ、マイクロLED(Light emitting diode)ディスプレイなどを含み得る。
【0098】
ディスプレイ部250は、映像を表示するディスプレイパネル251と、ディスプレイパネル251と連結されて映像を表示するための信号をディスプレイパネル251に供給するディスプレイコントローラー252と、を含む。例えば、ディスプレイパネル251には複数のスキャン線、複数のデータ線などの信号線で連結された複数の画素と、スキャン線でスキャン信号を供給するスキャン駆動/受信部が配置され、ディスプレイコントローラー252は、データ線に印加するデータ信号を生成するデータ駆動ICと映像信号を処理してディスプレイ部250の全般的な動作を制御するタイミングコントローラー、電源管理(power management)ICなどを含み得る。
【0099】
タッチモジュール260は、静電容量方式を利用してタッチ領域に加わるタッチ(またはタッチ入力)を感知する。一例として、タッチモジュール260は、特定部位に発生する静電容量、電圧、または電流などの変化を電気的な入力信号に変換するように構成される。タッチモジュール260は、タッチ領域上にタッチを加えるタッチ客体がタッチモジュール260上にタッチされる位置、面積、タッチ時の静電容量などを検出できるように構成される。ここで、タッチ客体は、前記タッチセンサーにタッチを印加する物体であって、例えば、使用者の身体部位(指、手のひらなど)、パッシブ(passive)またはアクティブ(active)方式のスタイラスペン10などであり得る。
【0100】
タッチモジュール260は、タッチ電極が位置するタッチセンサー261と、タッチセンサー261に駆動信号を印加し、タッチセンサー261から感知信号を受信して、制御部270および/またはディスプレイコントローラー252にタッチデータを伝達するタッチコントローラー262と、を含む。
【0101】
タッチコントローラー262は、複数の第1タッチ電極のうちの少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加し、感知信号を受信する第1駆動/受信部、複数の第2タッチ電極のうちの少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加し、感知信号を受信する第2駆動/受信部、および第1駆動/受信部と第2駆動/受信部の動作を制御し、第1および第2駆動/受信部から出力される感知信号を使用してタッチ位置を取得するMCU(micro control unit)を含み得る。
【0102】
ディスプレイパネル251はタッチセンサー261と相互レイヤー構造をなすか、または一体型に形成され、タッチスクリーン20と称することもある。
【0103】
制御部270は電子デバイス2の駆動を制御し、電子デバイス2のタッチ感知結果に対応してタッチ座標情報を出力することができる。また、制御部270は、タッチ感知結果に対応して駆動信号の周波数を変更することができる。
【0104】
制御部270は前記応用プログラムに関連した動作以外にも、通常、電子デバイス2の全般的な動作を制御する。制御部270は、上述した構成要素を介して入力または出力される信号、データ、情報などを処理するか、またはメモリ220に貯蔵された応用プログラムを駆動することによって、使用者に適切な情報または機能を提供または処理することができる。
【0105】
また、制御部270は、メモリ220に貯蔵された応用プログラムを駆動するために、
図4と共に見た構成要素のうちの少なくとも一部を制御することができる。さらに、制御部270は前記応用プログラムの駆動のために、電子デバイス2に含まれている構成要素のうちの少なくとも二つ以上を互いに組み合わせて動作させることができる。
【0106】
上記でタッチモジュール260はディスプレイ部250と共に電子デバイス2に含まれるものとして説明したが、電子デバイス2はタッチモジュール260のみを含むこともできる。
【0107】
図5は、実施形態によるスタイラスペンを示す図である。
【0108】
図5のスタイラスペンは共通してハウジング内の共振回路部12を含む。
【0109】
共振回路部12はLC共振回路であって、タッチスクリーン20から出力される駆動信号に共振できる。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含み得る。共振のため、共振回路部12の共振周波数と駆動信号の周波数は同一または極めて類似しなければならない。スタイラスペン10a、10bの共振周波数は、スタイラスペン10a、10bの共振回路部12の設計値による。
図2の(b)の電極21または
図2の(c)のループコイル264が駆動信号による電磁場を発生させると、スタイラスペン10a、10bの共振回路部12は、磁場の変化によって受信した信号を利用して共振する。
【0110】
スタイラスペン10a、10bの素子はハウジングに収容される。ハウジングは、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、エンタシス(entasis)形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に限定されない。ハウジングは内部が空いているので、その内部に共振回路部12のようなスタイラスペン10a、10bの素子を収容できる。このようなハウジングは非導電性物質からなる。
【0111】
図5の(a)に示すように、EMR方式のスタイラスペン10aは、芯体11aと共振回路部12とを含む。共振回路部12は、インダクタ部14とキャパシタ部13とを含む。インダクタ部14は、芯体11aが貫通するフェライトコア115と、フェライトコア115の外面に巻線されたコイル116とを含む。
【0112】
芯体11aの一端部はペン先であって、フェライトコア115から突出する。芯体11aは導体、例えば導電性金属や導電性粉末を混入した硬質樹脂からなる電極芯で構成される。
【0113】
フェライトコア115には、例えば、円柱形状のフェライト材料に芯体11aを挿通させるための所定直径(例えば1mm)の軸心方向の貫通孔が形成されている。
【0114】
コイル116は、フェライトコア115の軸心方向の全体長さにわたって巻線されるか、または一部の長さにわたって巻線される。コイル116は、キャパシタ部13に電気的に連結される。
【0115】
キャパシタ部13は、並列に接続された複数のキャパシタを含む。プリント基板上の各キャパシタは互いに異なるキャパシタンスを有し、製造工程内でトリミング(trimming)される。
【0116】
図5の(b)に示すように、ECR(Electrically Coupled Resonance)方式のスタイラスペン10bは、導電性チップ11bと共振回路部12とを含む。共振回路部12は、インダクタ部14とキャパシタ部13とを含む。インダクタ部14は、フェライトコア115と、フェライトコア115の外面に巻線されたコイル116とを含む。
【0117】
導電性チップ11bは、少なくとも一部が導電性物質(例えば、金属、導電性ゴム、導電性織物、導電性シリコーンなど)で形成されることができ、これらに限定されない。
【0118】
コイル116は、フェライトコア115の軸心方向の全体長さにわたって巻線されるか、または一部の長さにわたって巻線される。コイル116は、キャパシタ部13に電気的に連結される。
【0119】
キャパシタ部13は、並列に接続された複数のキャパシタを含む。プリント基板上の各キャパシタは互いに異なるキャパシタンスを有し、製造工程内でトリミング(trimming)される。
【0120】
以下、
図5で説明したスタイラスペンからの共振信号を使用してタッチを検出する方法について説明する。
【0121】
図6は、一実施形態によるタッチデバイスの一部を概略的に示す図である。
【0122】
一実施形態によるタッチモジュール(つまり、タッチデバイス)260は、タッチセンサー261、およびタッチセンサー261を制御するタッチコントローラー262を含む。タッチコントローラー262は、タッチセンサー261と信号を送受信する第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、および制御部2624を含む。
【0123】
タッチセンサー261は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極121-1~121-nを含む。例えば、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第2方向に延長された形態を有し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第1方向に延長された形態を有する。タッチセンサー261内で、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1方向に沿って配列され、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2方向に沿って配列される。
【0124】
第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信できる。
【0125】
上記ではタッチセンサー261が相互キャパシタンス方式で具現されることを説明したが、タッチセンサー261は自己キャパシタンス方式で具現されることができ、相互キャパシタンス方式でのタッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、第1駆動/受信部2620、および第2駆動/受信部2622を適切に変形するか、新たなコンポーネントを追加するか、または一部構成要素を省略して自己キャパシタンス方式に適合するように修正することは通常の技術者に容易であろう。
【0126】
つまり、タッチセンサー261は、自己キャパシタンス方式のタッチ電極を複数個含むことができ、この場合、タッチ電極はドット(dot)形態に配列され、上記で説明したように一方向に延長された形態に配列されることもできる。
【0127】
次に、
図7を参照して電極およびトレースについて説明する。
【0128】
図7は、一実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の一例を示す図である。
【0129】
タッチセンサーは、タッチ電極111、121とダミー電極が連結されたアンテナを含む。例えば、複数のダミー電極121Dがタッチ電極111、121と同一層に位置し、複数のダミー電極121Dのうちの一部がブリッジ121Bによって互いに連結される。ブリッジ121Bは、トレース112を通じてパッド113a、113bに連結される。
【0130】
タッチコントローラー262は、スタイラスペン10を共振させるためにアンテナ121Aに駆動信号を印加することができる。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含むことができ、所定の周波数を有する交流電圧または交流電流であり得る。このような駆動信号の周波数と大きさは、制御部2624の制御により変更される。具体的には、タッチコントローラー262は、隣接した2つのブリッジ121Bのうちの一方に駆動信号を印加し、他方は接地させる。
【0131】
タッチ電極111、121は、タッチ領域の周縁に位置する周辺領域のトレース112、122a、122bを通じてパッド113a、113bに連結されている。第1タッチ電極111-1、111-2、111-3、...は、それぞれのトレース112に対応して連結されており、第2タッチ電極121-1、121-2、121-3、...は、それぞれのトレース122a、122bに対応して連結されている。
【0132】
タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bは同一層に形成される。タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bはメタルメッシュ、銀ナノワイヤなどの高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成される。しかし、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bは異なる層に配置されてもよく、ITO、グラフェンで製造してもよいが、これらに限定されない。
【0133】
パッド113a、113bはタッチコントローラー262に接続されており、タッチコントローラー262の信号(例えば、駆動信号)をタッチ電極111、121に伝達し、タッチ電極111、121からの信号(例えば、感知信号)をタッチコントローラー262に伝達する。
【0134】
図8は、一実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の他の例を示す図である。
【0135】
図7と同様に、タッチ電極111、121は、タッチ領域の周縁に位置する周辺領域のトレース112、122a、122bを通じてパッド113a、113bに連結されている。
【0136】
一つのタッチ電極は2つの信号入力端を有し、2つの信号入力端は2つのトレースに対応して連結されている。例えば、第2タッチ電極121-9はU字状の電極であって、上側に位置する第1信号入力端TE1と下側に位置する第2信号入力端TE2とを有する。
【0137】
2つの信号入力端のうちの一方はスイッチを通じて接地に連結されるか、または駆動/受信部2620に連結される。例えば、第1信号入力端TE1は駆動/受信部2620に連結されており、第2信号入力端TE2はスイッチ(SW)に連結されている。スイッチ(SW)は、第2信号入力端TE2を接地または駆動/受信部2620に連結させる。
【0138】
タッチコントローラー262は、スタイラスペン10を共振させるために一つの信号入力端を接地に連結させ、駆動信号を印加することができる。タッチコントローラー262は、2つの信号入力端から同時に感知信号を受信できる。また、一般的なフィンガータッチのための駆動時、タッチコントローラー262は2つの信号入力端に同じ位相の駆動信号を印加することもできる。
【0139】
上記では一つの信号入力端を接地に連結させ、駆動信号を印加することを説明したが、タッチコントローラー262は、2つの信号入力端に互いに逆位相の駆動信号を印加することもできる。
【0140】
次に、
図9を参照してタッチスクリーン20上にスタイラスペン10aまたは10bが位置した場合、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bに誘導される信号について説明する。
【0141】
図9は、一実施形態によるタッチデバイス上にスタイラスペンが位置している場合を示す図である。
【0142】
図9に示すように、スタイラスペン10a、10bのインダクタ部14はタッチスクリーン20上で、第1タッチ電極111-5、111-6の間、第2タッチ電極121-8、121-9の間に位置する。
【0143】
スタイラスペン10a、10bは、アンテナ121Aまたは2つの信号入力端を有するタッチ電極111、121に印加された駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。このような電流Irは、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bに渦電流(eddy current)を引き起こす。このような渦電流は、電流Ir方向の反対方向に形成される。
【0144】
したがって、インダクタ部14の左側(-X軸方向)に位置する第1タッチ電極111-4、111-5には-Y軸方向に電流Ia1、Ia2が形成され、インダクタ部14の右側(+X軸方向)に位置する第1タッチ電極111-6、111-7には+Y軸方向に電流Ia3、Ia4が形成される。つまり、第1タッチ電極111-1~111-5に誘導される電流の方向と第1タッチ電極111-6~111-10に誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0145】
インダクタ部14の上側(+Y軸方向)に位置する第2タッチ電極121-7、121-8には-X軸方向に電流Ib1、Ib2が形成され、インダクタ部14の下側(-Y軸方向)に位置する第2タッチ電極121-9、121-10には+X軸方向に電流Ib3、Ib4が形成される。つまり、第2タッチ電極121-1~121-8に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0146】
インダクタ部14の左側に位置するトレース122aには-Y軸方向に電流Ic1、Ic2が形成され、インダクタ部14の右側に位置するトレース122bには+Y軸方向に電流Ic3、Ic4が形成される。つまり、トレース122aに誘導される電流の方向とトレース122bに誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0147】
また、第2タッチ電極121-1~121-8に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-1~121-8に連結されたトレース122aに誘導される電流の方向は同じである。第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に連結されたトレース122bに誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0148】
一時点において電流の方向をパッド113a、113bを基準にしてみると、第2タッチ電極121-1~121-8からパッド113aに電流が入り込むことができる。第2タッチ電極121-9~121-16とこれに連結されたトレース122bに誘導される電流の大きさによってパッド113bから第2タッチ電極121-9~121-16に引き出されるか、または第2タッチ電極121-9~121-16からパッド113bに電流が引き込まれる。ただし、
図9ではスタイラスペン10のインダクタ部14がトレース122bに比べて第2タッチ電極121-9~121-16にさらに近くに位置するので、第2タッチ電極121-9~121-16からパッド113bに電流が引き込まれる。
【0149】
これとは別に、
図5の(b)のスタイラスペン10bの場合、電場信号Eをタッチ電極111、121に出力するので、第1タッチ電極111-5、111-6と第2タッチ電極121-8、121-9に印加される電場信号Eによる感知信号が受信される。
【0150】
これに関連して、
図10を参照して信号測定方法について説明する。
【0151】
図10は、実施形態によるタッチデバイスの信号測定方法を示すグラフである。
【0152】
図10は、互いに反対方向の電流が誘導される第2タッチ電極121-8の電圧変化V8と第2タッチ電極121-9の電圧変化V9を示す。
【0153】
第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は電圧変化による感知信号を測定するために、駆動信号の周波数に対応して電圧変化をサンプリングした。少なくとも一つのサンプリング時点(I、Q、IB、QB)は、駆動信号の周波数に関連して周期的に設定できる任意のタイミングである。例えば、IとIの間の期間は駆動信号の半周期と同じである。
【0154】
感知信号は、I時点で測定した電圧値とIB時点で測定した電圧値の差(ΔI)および/またはQ時点で測定した電圧値とQB時点で測定した電圧値の差(ΔQ)を含む。
【0155】
次に、
図11および
図12を参照して、
図5の(b)のスタイラスペン10bによる感知信号について説明する。
【0156】
図11および
図12は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【0157】
図11は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0158】
図11に示すように、第1タッチ電極111-1~111-5と第1タッチ電極111-6~111-10の間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB1は、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1~111-4、111-7~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0159】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを通じて電場信号Eを第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に出力するので、これによる感知信号AE1が受信される。
【0160】
第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AC1は、感知信号AB1と感知信号AE1が結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC1の大きさの差が最大である2つの第1タッチ電極111-5、111-6の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0161】
図12は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0162】
図12に示すように、第2タッチ電極121-1~121-8と第2タッチ電極121-9~121-16の間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB2は第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に誘導された電流の大きさは他の第2タッチ電極121-1~121-7、121-10~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0163】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを通じて電場信号Eを第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に出力するので、これによる感知信号AE2が受信される。
【0164】
第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AC2は、感知信号AB2と感知信号AE2が結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC2の大きさの差が最大である2つの第2タッチ電極121-8、121-9の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0165】
次に、
図13および
図14を参照して、
図5の(a)のスタイラスペン10aによる感知信号について説明する。
【0166】
図13および
図14は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【0167】
図13は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0168】
図13に示すように、第1タッチ電極111-1~111-5と第1タッチ電極111-6~111-10の間の電流方向は反対に誘導されるので、第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AB3は、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1~111-4、111-7~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0169】
この場合、制御部2624は、感知信号AB3の符号が逆になり、それぞれの信号の大きさが大きい2つの第1タッチ電極111-5、111-6の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。この場合、制御部2624は、感知信号AB3を微分して最大値を有する領域をタッチ地点と決定することができる。
【0170】
図14は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0171】
図14に示すように、第2タッチ電極121-1~121-8と第2タッチ電極121-9~121-16の間の電流方向は反対に誘導されるので、第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AB4は第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に誘導された電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1~121-7、121-10~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0172】
この場合、制御部2624は、感知信号AB4の符号が逆になり、それぞれの信号の大きさが大きい2つの第2タッチ電極121-8、121-9の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0173】
次に、
図15を参照して、タッチスクリーン20上にスタイラスペン10aまたはスタイラスペン10bが位置している場合、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bに誘導される信号について説明する。
【0174】
図15は、一実施形態によるタッチデバイス上にスタイラスペンが位置している場合を示す図である。
【0175】
図15に示すように、スタイラスペン10a、10bのインダクタ部14はタッチスクリーン20上で、第1タッチ電極111-2、111-3の間、第2タッチ電極121-2、121-3の間に位置する。
【0176】
スタイラスペン10a、10bは、アンテナ121Aまたは2つの信号入力端を有するタッチ電極111、121に印加された駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。このような電流Irは、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bに渦電流(eddy current)を引き起こす。このような渦電流は、電流Ir方向の反対方向に形成される。
【0177】
したがって、インダクタ部14の左側(-X軸方向)に位置する第1タッチ電極111-1、111-2には-Y軸方向に電流Ia1、Ia2が形成され、インダクタ部14の右側(+X軸方向)に位置する第1タッチ電極111-3、111-4には+Y軸方向に電流Ia3、Ia4が形成される。つまり、第1タッチ電極111-1および111-2に誘導される電流の方向と第1タッチ電極111-3~111-10に誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0178】
インダクタ部14の上側(+Y軸方向)に位置する第2タッチ電極121-1、121-2には-X軸方向に電流Ib1、Ib2が形成され、インダクタ部14の下側(-Y軸方向)に位置する第2タッチ電極121-3、121-4、121-9、121-10には+X軸方向に電流Ib3、Ib4、Ib5、Ib6が形成される。つまり、第2タッチ電極121-1および121-2に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-3~121-16に誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0179】
インダクタ部14の左側に位置するトレース122aには-Y軸方向に電流Ic1~Ic4が形成され、インダクタ部14の右側に位置するトレース122bには+Y軸方向に電流Ic5、Ic6が形成される。つまり、トレース122aに誘導される電流の方向とトレース122bに誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0180】
また、第2タッチ電極121-1および121-2に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-1および121-2に連結されるトレース122aに誘導される電流の方向は同じである。第2タッチ電極121-3~121-8に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-3~121-8に連結されるトレース122aに誘導される電流の方向は互いに逆である。第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に連結されるトレース122bに誘導される電流の方向は互いに逆である。
【0181】
一時点において電流の方向をパッド113a、113bを基準にしてみると、第2タッチ電極121-1および121-2からパッド113aに電流が引き込まれる。第2タッチ電極121-3~121-16とこれに連結されるトレース122a、122bに誘導される電流の大きさによりパッド113a、113bから第2タッチ電極121-3~121-16に引き出されるか、または第2タッチ電極121-3~121-16からパッド113a、113bに電流が引き込まれる。
【0182】
これとは別に、
図5の(b)のスタイラスペン10bの場合、電場信号Eをタッチ電極111、121に出力するので、第1タッチ電極111-2、111-3と第2タッチ電極121-2、121-3に印加される電場信号Eによる感知信号が受信される。
【0183】
次に、
図16および
図17を参照して、
図5の(b)のスタイラスペン10bによる感知信号について説明する。
【0184】
図16および
図17は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【0185】
図16に示すように、第1タッチ電極111-1および第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3~111-10の間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB5は、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に誘導される電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1、111-4~111-10に誘導される電流の大きさよりさらに大きい。
【0186】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを通じて電場信号Eを第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に出力するので、これによる感知信号AE5が受信される。
【0187】
第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AC5は、感知信号AB5と感知信号AE5が結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC5の大きさの差が最大である2つの第1タッチ電極111-2、111-3の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0188】
図17は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0189】
図17に示すように、第2タッチ電極121-1および第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3~121-16の間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB6は、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に誘導される電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1、121-4~121-16に誘導される電流の大きさよりさらに大きい。
【0190】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを通じて電場信号Eを第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に出力するので、これによる感知信号AE6が受信される。
【0191】
第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AC6は、感知信号AB6と感知信号AE6が結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC6の大きさの差が最大である2つの第2タッチ電極121-2、121-3の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0192】
次に、
図18および
図19を参照して、
図5の(a)のスタイラスペン10aによる感知信号について説明する。
【0193】
図18および
図19は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示すグラフである。
【0194】
図18は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0195】
図18に示すように、第1タッチ電極111-1および第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3~111-10の間の電流方向は反対に誘導されるので、第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AB7は、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に誘導される電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1、111-4~111-10に誘導される電流の大きさよりさらに大きい。
【0196】
この場合、制御部2624は、感知信号AB7の符号が逆になり、それぞれの信号の大きさが大きい2つの第1タッチ電極111-2、111-3の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0197】
図19は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0198】
図19に示すように、第2タッチ電極121-1および第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3~121-16の間の電流方向は反対に誘導されるので、第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AB8は、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3で反対符号を有する。また、インダクタ部14に近いほどさらに大きい電流が誘導されるので、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に誘導される電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1、121-4~121-16に誘導される電流の大きさよりさらに大きい。
【0199】
この場合、制御部2624は、感知信号AB8の符号が逆になり、それぞれの信号の大きさが大きい2つの第2タッチ電極121-2、121-3の間をタッチ地点と決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを用いて計算することができる。
【0200】
次に、
図20を参照して、
図2の(c)のタッチスクリーン20cを有する電子デバイス2について説明する。
【0201】
図20は、電子デバイスを概略的に示すブロック図である。
【0202】
図20の電子デバイスは、
図4の電子デバイスに比べて、ループコイル264と、ループコイル264に駆動信号を印加するコイルドライバー263をさらに含む。
【0203】
ループコイル264は、タッチスクリーン20の周りに配置されるか、または電子デバイス2内の任意の位置に配置され得る。ループコイル264は、RFID、NFCなどの近距離通信モジュール212のアンテナで構成することもできる。駆動信号は、所定の周波数を有する交流電圧または交流電流を含む。
【0204】
図21は、一実施形態によるタッチデバイスの一部を概略的に示す図である。
【0205】
図21のタッチデバイスは、
図6のタッチデバイスに比べて、ループコイル264、ループコイル264を駆動するコイルドライバー263をさらに含む。
【0206】
コイルドライバー263は、ループコイル264に駆動信号を印加する。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含むことができ、所定の周波数を有する交流電圧または交流電流である。このような駆動信号の周波数と大きさは制御部2624の制御により変更される。
【0207】
スタイラスペン10a、10bは、ループコイル264に印加される駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。
【0208】
図22は、他の実施形態によるタッチデバイスの電極およびトレースの配置形態の一例を示す図である。
【0209】
タッチセンサー内のタッチ電極111、121はタッチ領域の周縁に位置する周辺領域のトレース112、122a、122bを通じてパッド113a、113bに連結されている。第1タッチ電極111-1、111-2、111-3、...は、それぞれのトレース112に対応して連結されており、第2タッチ電極121-1、121-2、121-3、...は、それぞれのトレース122a、122bに対応して連結されている。
【0210】
タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bは同一層に形成される。タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bはメタルメッシュ、銀ナノワイヤなどの高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成される。しかし、タッチ電極111、121とトレース112、122a、122bは異なる層に配置されてもよく、ITO、グラフェンで製造してもよいが、これらに限定されない。
【0211】
パッド113a、113bはタッチコントローラー262に接続されており、タッチコントローラー262の信号(例えば、駆動信号)をタッチ電極111、121に伝達し、タッチ電極111、121からの信号(例えば、感知信号)をタッチコントローラー262に伝達する。
【0212】
図23は、タッチモジュールおよびホストを示すブロック図であり、
図24は、タッチモジュールからホストに提供されるタッチデータの一例を示す図である。
【0213】
図23を参照すると、ホスト270は、タッチモジュール260に含まれているタッチコントローラー262にタッチデータの提供を受けることができる。例えば、ホスト270は、モバイル向けSoC(System on Chip)、アプリケーションプロセッサー(AP:Application Processor)、メディアプロセッサー(Media Processor)、マイクロプロセッサー、中央処理装置(CPU:Central Processing Unitnit)、またはこれと類似した装置であり得る。
【0214】
タッチモジュール260は、1フレームが終了した後、1フレーム中に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達できる。
【0215】
図23および
図24を参照すると、タッチデータ600はタッチモジュール260からホスト270に伝達され、タッチカウントフィールド610および少なくとも一つのタッチエンティティフィールド612、614を含む。また、タッチデータ600には、スタイラスペン10からのセンサー入力データ、共振信号変更を示すデータなどをさらに含み得る。
【0216】
タッチカウントフィールド610には、1フレーム区間の間に入力されたタッチの個数を示す値を書き込むことができる。タッチエンティティフィールド612、614はそれぞれのタッチ入力に対する情報を示すフィールドを含む。例えば、タッチエンティティフィールド612、614はフラグフィールド620、X軸座標フィールド621、Y軸座標フィールド622、Z値フィールド623、面積フィールド624、タッチアクションフィールド625を含む。
【0217】
タッチエンティティフィールド612、614の個数はタッチカウントフィールド610に書き込まれた値と同じ値でもよい。
【0218】
フラグフィールド620にはタッチ客体を示す値が書き込まれる。例えば、指、手のひら、およびスタイラスペンは互いに異なる値がフラグフィールド620に書き込まれる。X軸座標フィールド621とY軸座標フィールド622には計算されたタッチ座標を示す値が書き込まれる。Z値フィールド623には感知信号の信号強度に対応する値が書き込まれる。面積フィールド624にはタッチされた領域の面積に対応する値が書き込まれる。
【0219】
実施形態によれば、タッチデータ600が伝達されたホスト270は面積フィールド624の値を使用して、タッチ面積が臨界値より大きい場合タッチ客体が指であると判断し、タッチ面積が臨界値以下である場合タッチ客体がスタイラスペン10であると判断する。
【0220】
実施形態によれば、タッチデータ600が伝達されたホスト270はフラグフィールド620の値を使用して、タッチ客体が指またはスタイラスペン10であるかを識別することもできる。
【0221】
本明細書に開示された多様な実施形態による電子デバイスは多様な形態の装置であり得る。電子デバイスは、例えば、携帯用通信装置(例えば、スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、カメラ、ウェアラブル装置、または家電装置を含み得る。本発明の実施形態による電子デバイスは上述した装置に限定されない。
【0222】
本明細書の多様な実施形態およびこれに使用された用語は本明細書に記載された技術的特徴を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、当該実施形態の多様な変更、均等物、または代替物を含むことに理解されなければならない。図面の説明で、類似の構成要素に対しては類似の参照符号が用いられる。アイテムに対応する名詞の単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0223】
本明細書において、「AまたはB」、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、「AまたはBのうちの少なくとも一つ、」「A、BまたはC、」「A、B、およびCのうちの少なくとも一つ」、および「A、B、またはCのうちの少なくとも一つ」などの用語それぞれは、それらと共に列挙された項目のすべての可能な組み合わせを含み得る。「第1」または「第2」のような用語は単に当該構成要素を他の構成要素と区別するために用いられ、当該構成要素は他の側面(例えば、重要性または手順)に限定されない。ある構成要素(例えば、第1構成要素)が他の構成要素(例えば、第2構成要素)と「(作動的または通信的に)という用語とともに、またはそのような用語の記載なく、「結合される」または「連結される」と言及された場合、それは、ある構成要素が他の構成要素と直接的に(例えば、有線で)、無線で、または第3構成要素を介して連結されることを意味する。
【0224】
本明細書で使用される用語「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウエアで具現されたユニットを含むことができ、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、または回路などの用語と相互互換的に用いられる。モジュールは、一体に構成された部品または一つまたはそれ以上の機能を行う、前記部品の最小単位またはその一部であり得る。例えば、一実施形態によれば、モジュールはASIC(application-specific integrated circuit)の形態で具現される。