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特開2024-23533医療機器のためのガスの混合および測定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023533
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】医療機器のためのガスの混合および測定
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/00 20060101AFI20240214BHJP
   A61M 16/12 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A61M16/00 343
A61M16/00 345
A61M16/12
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204891
(22)【出願日】2023-12-04
(62)【分割の表示】P 2022054460の分割
【原出願日】2015-05-27
(31)【優先権主張番号】62/003,423
(32)【優先日】2014-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ、バン、シャルクウィク
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー、ジェームズ、ニューランド
(72)【発明者】
【氏名】レイチェル、グレイブズ
(72)【発明者】
【氏名】ウェンジー、ロビン、リャン
(72)【発明者】
【氏名】ウィニー、ヨン、ジャン-フー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ガス送給システムおよび方法は、ガスを混合しかつ混合ガスの特性を測定するための典型的なガス送給システムの改善を図る。
【解決手段】ガス加湿システムは、測定室および混合室を含む。混合室は、測定室に到達する前のガスの混合を改善する1つ以上の混合要素を有する。超音波感知を使用して、測定室内でガスの特性または特徴を測定する。バッフルまたはベーンを使用して、ガスの流れが測定室へ移動するときに、混合室を通るガスの流れを制御しかつ方向付け得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸ガス送給装置のための呼吸ガス測定装置であって、前記呼吸ガス測定装置は、
ガス測定室であって、前記ガス測定室の第1の端部から前記ガス測定室の第2の端部までのガス流路を含み、下流方向が、前記ガス流路に沿って前記第1の端部から前記第2の端部に向かって定義され、および上流方向が、前記ガス流路に沿って前記第2の端部から前記第1の端部に向かって定義される、ガス測定室;
コントローラ;
前記ガス測定室の前記第1の端部に位置決めされた第1の超音波センサーであって、第1の測定フェーズにおいて下流方向の音響パルス列を送信し、第2の測定フェーズにおいて上流方向の音響パルス列を検出し、かつ前記コントローラに信号を送るように構成されている、第1の超音波センサー;
前記ガス測定室の前記第2の端部に位置決めされた第2の超音波センサーであって、前記第2の測定フェーズにおいて前記上流方向の音響パルス列を送信し、前記第1の測定フェーズにおいて前記下流方向の音響パルス列を検出し、かつ前記コントローラに信号を送るように構成されている、第2の超音波センサー;
前記ガス流路内を流れる前記ガスの湿度を測定するように構成された湿度センサー;
前記ガス流路内を流れる前記ガスの圧力を測定するように構成されている、圧力センサー;および
前記ガス流路内を流れる前記ガスの温度を測定するように構成されている、温度センサー;
を含み、
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記第1の超音波センサーから受信された信号と前記第2の超音波センサーから受信された信号と前記温度センサーから受信された信号と前記圧力センサーから受信された信号とに基づいて、ガスの流量を決定するように構成されており、
前記コントローラは、前記第1の超音波センサーから受信された信号、前記第2の超音波センサーから受信された信号、前記温度センサーから受信された信号、および前記湿度センサーから受信された信号の少なくとも一部に基づいてガス濃度を決定する、呼吸ガス測定装置。
【請求項2】
前記ガスが2種のガスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2種のガスが酸素および空気を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記下流方向の音響パルス列または前記上流方向の音響パルス列が、複数の音響パルスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記下流方向の音響パルス列または前記上流方向の音響パルス列が、単一の音響パルスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ガスの特徴が、ガスの濃度、流量、または速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1および第2の超音波センサーが、固有共振周波数で励起されるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラが、前記下流方向の音響パルス列に対して下流の飛行時間を決定するように構成され、前記コントローラが、前記上流方向の音響パルス列に対して上流の飛行時間を決定するように構成され、および前記コントローラが、少なくとも部分的に前記下流の飛行時間および前記上流の飛行時間に基づいて、前記ガスの特徴を決定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
熱伝達用コンポーネントをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記熱伝達用コンポーネントは、プリント回路基板又は成形品の表面に形成されたトラック、あるいは前記測定装置内に集積された導電路である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
呼吸ガス送給装置のための呼吸ガス測定装置の第1の端部から前記呼吸ガス測定装置の第2の端部までのガス流路に沿って、前記呼吸ガス測定装置を通って流れるガスの特徴を決定する方法であって、前記呼吸ガス測定装置は、前記第1の端部に位置決めされた第1の超音波センサーと、前記第2の端部に位置決めされた第2の超音波センサーとを含み、下流方向が、前記ガス流路に沿って前記第1の端部から前記第2の端部に向かって定義され、および上流方向が、前記ガス流路に沿って前記第2の端部から前記第1の端部に向かって定義され、前記方法は:
前記第1の超音波センサーから下流方向の音響パルス列を送信し、かつ前記第2の超音波センサーにおいて前記下流方向の音響パルス列を検出するステップ;
少なくとも部分的に前記下流方向の音響パルス列に基づいて、下流の飛行時間を決定するステップ;
前記第2の超音波センサーから上流方向の音響パルス列を送信し、かつ前記第1の超音波センサーにおいて前記上流方向の音響パルス列を検出するステップ;
少なくとも部分的に前記上流方向の音響パルス列に基づいて、上流の飛行時間を決定するステップ;
前記ガス流路内を流れる前記ガスの温度を測定するステップ;
前記ガス流路に沿って流れる前記ガスの湿度を検出するステップ;
圧力センサーを用いて、前記ガス流路内を流れる前記ガスの圧力を決定するステップ; 少なくとも部分的に、前記下流の飛行時間、前記上流の飛行時間、前記温度、及び前記圧力に基づいて、前記ガスの流速を決定するステップ;
少なくとも部分的に、前記下流の飛行時間、前記上流の飛行時間、前記温度、及び前記湿度に基づいて、ガス濃度を決定するステップ;
を備える、方法。
【請求項12】
前記下流方向の音響パルス列または前記上流方向の音響パルス列が、複数の音響パルスを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記下流方向の音響パルス列または前記上流方向の音響パルス列が、単一の音響パルスを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の超音波センサーから第2の下流方向の音響パルス列を送信し、かつ前記第2の超音波センサーにおいて前記第2の下流方向の音響パルス列を検出するステップ;
少なくとも部分的に前記下流方向の音響パルス列と前記第2の下流方向の音響パルス列との平均値に基づいて、前記下流の飛行時間を決定するステップ;
前記第2の超音波センサーから第2の上流方向の音響パルス列を送信し、かつ前記第1の超音波センサーにおいて前記第2の上流方向の音響パルス列を検出するステップ;および
少なくとも部分的に前記上流方向の音響パルス列と前記第2の上流方向の音響パルス列との平均値に基づいて、前記上流の飛行時間を決定するステップ
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ガスの前記特徴が、ガスの濃度、流量、または速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の超音波センサーから下流方向の音響パルス列を送信するステップが、固有共振周波数で前記第1の超音波センサーを励起させることを含み、および前記第2の超音波センサーから上流方向の音響パルス列を送信するステップが、前記固有共振周波数で前記第2の超音波センサーを励起させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記ガスが酸素および空気を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記ガスの前記特徴を決定するステップが、式:
【数1】
(式中、
avgは、前記下流の飛行時間と前記上流の飛行時間との平均値を表し、Aavgは、空気に対する下流および上流の飛行時間の平均値を表し、かつOavgは、酸素に対する下流および上流の飛行時間の平均値を表す)
を使用して、容積百分率として酸素濃度を決定することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ガスの前記特徴を決定するステップが、式:
F(lpm)=k×[(G-G)-f
(式中、
kは、前記装置の幾何学的態様に対する定数因子を表し、Gは、前記上流の飛行時間を表し、Gは、前記下流の飛行時間を表し、かつfは、式:
【数2】
(式中、
は、空気に対する較正補正を表し、fは、酸素に対する較正補正を表し、かつxは、容積百分率として酸素濃度を表す)
を使用して決定される較正補正を表す)
を使用して、所与の酸素濃度に対するリットル毎分での流量を決定することを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
任意の先行出願の参照による援用
本出願と一緒に出願されたとして出願データシートにおいて特定される国外または国内の優先権を主張するあらゆる出願が、37 CFR 1.57下において参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概して、医療用ガス送給システムに関する。より詳細には、本開示のいくつかの特徴、態様、および利点は、異なる呼吸ガスを混合しかつ混合ガスの特性または特徴を測定する呼吸ガス送給システムに関する。
【背景技術】
【0003】
ガス送給システムを使用して、呼吸ガスを患者にもたらし得る。ガス送給システムは、患者にもたらされるガスを調節する加湿器を含み得る。ガスは、送給前に加熱および/または加湿され得る。ガスは、患者用インターフェースと流体連通するチューブを経由して、患者に送給される。100%の相対湿度および37℃で患者に送給されるガスは、一般的に、空気が鼻から肺までの気道を通過するときに生じる変質から生じる空気の特性を模している。これは、肺における効率的なガスの交換および換気を促進し、気道における防御機構を支援し、かつ治療中の患者の快適さを高め得る。場合によっては、酸素療法に使用されるガス送給システムは、患者に酸素を提供し得る。酸素は、空気と混合されて、所望のまたは目標とされる治療を患者に施し得る。そのような場合には、ガス送給システムは、酸素濃度を監視して、所望量または目標量が患者に送給され、かつ酸素の浪費を減少させるかまたは防止することを保証し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で開示する少なくとも1つの実施形態の態様は、ガスを混合しかつ混合ガスの特性を測定するための典型的な手法に関連付けられた問題があるという認識を含む。典型的なガス送給システムは、ガスの組み合わせ、例えば酸素と空気とを使用し得るが、これらを十分に混合していない可能性がある。そのようなガスの組み合わせの特性を測定するために使用されるセンサーは、信頼性を欠く結果を生じ得る。流量およびガスの濃度の測定は、両方とも、不十分なガスの混合による影響を受け得る。混合室は、ガスを十分に混合できるようにするために使用され得る。しかしながら、典型的な混合室のサイズは、ガス送給システムを嵩張らせ得るか、または不必要に大きくし得る。典型的な混合室は、乱流を誘発し、複数種のガスの混合を促し得る。しかしながら、乱流は、音響的に雑音のあるプロセスを生じさせ、かつガスの特性、例えばガスの流量、ガスの濃度などを測定するときに困難を生じ得る。いくつかのシステムは、超音波センサーを使用して、ガスの流れの方向に対してほぼ垂直に圧力波を誘発することによって、濃度などのガスの特性を測定し得る。これらのシステムのいくつかは、超音波センサーの対を互いにごく接近させて位置決めし、それにより、システムの感度を高め得る。そのようなシステムでは、1つ以上の追加的なセンサーを使用して、ガスの流量を決定し得る。
【0005】
本明細書で開示するガス送給システムおよび方法は、典型的なガス送給システムの改善を図る。ガス送給システムの測定装置は、混合室内に同軸の配置構成で位置決めされた測定室を含み得る。同軸の室の配置構成は、測定装置を通るガスの経路長を増加させ得るが、線形または直列の室の配置構成と比べて、よりコンパクトなままにする。混合室は、ガスが測定室に移動する前に、ガスを十分に混合するように構成され得る。混合室内の混合要素が、ガスの渦流を誘発して混合を促し、これは、ほとんどまたはまったく乱流を用いずに達成され得る。少なくとも1つの超音波センサーは測定室の各端部に配置されて、ガスの流れに沿ってガスの特性または特徴を測定し得る。ガスの濃度、流量、および速度は、超音波センサーを使用して測定され得る。
【0006】
他の実施形態は、ガスの乱流による混合を促進するように構成されたバッフルと、測定室でのガスの特性の測定を改善するようにガスを線状にするように構成されたベーンとを含む、混合室を含み得る。
【0007】
本開示の少なくとも1つの態様は、ガス測定室と、コントローラと、第1および第2の超音波センサーとを含むガス測定装置に関する。ガス測定室は、ガス測定室の第1の端部から第2の端部までのガス流路を含む。下流方向が、ガス流路に沿って第1の端部から第2の端部に向かって定義される。上流方向が、ガス流路に沿って第2の端部から第1の端部に向かって定義される。第1の超音波センサーは、ガス測定室の第1の端部に位置決めされる。第1の超音波センサーは、第1の測定フェーズにおいて下流の音響パルス列を送信するように構成される。第1の超音波センサーは、第2の測定フェーズにおいて上流の音響パルス列を検出するように構成される。第1の超音波センサーは、コントローラに信号を送るように構成される。第2の超音波センサーは、ガス測定室の第2の端部に位置決めされる。第2の超音波センサーは、第2の測定フェーズにおいて上流の音響パルス列を送信するように構成される。第2の超音波センサーは、第1の測定フェーズにおいて下流の音響パルス列を検出するように構成される。第2の超音波センサーは、コントローラに信号を送るように構成される。コントローラは、少なくとも部分的に第1の超音波センサーから受信された信号および第2の超音波センサーから受信された信号に基づいて、ガスの特徴を決定するように構成される。
【0008】
ガスは、2種のガスを含み得る。2種のガスは、酸素および空気を含み得る。下流の音響パルス列は、複数の音響パルスを含み得る。上流の音響パルス列は、複数の音響パルスを含み得る。下流の音響パルス列は、単一の音響パルスを含み得る。上流の音響パルス列は、単一の音響パルスを含み得る。ガスの特徴は、ガスの濃度、流量、または速度のうちの少なくとも1つを含み得る。第1の超音波センサーは、固有共振周波数で励起されるように構成され得る。第2の超音波センサーは、固有共振周波数で励起されるように構成され得る。コントローラは、下流の音響パルス列に対して下流の飛行時間を決定するように構成され得る。コントローラは、上流の音響パルス列に対して上流の飛行時間を決定するように構成され得る。コントローラは、少なくとも部分的に下流の飛行時間および上流の飛行時間に基づいて、ガスの特徴を決定するように構成され得る。
【0009】
本開示の少なくとも1つの態様は、装置の第1の端部から第2の端部までのガス流路に沿って装置を通って流れるガスの特徴を決定する方法であって、装置は、第1の端部に位置決めされた第1の超音波センサーと、第2の端部に位置決めされた第2の超音波センサーとを含む、方法に関する。下流方向が、ガス流路に沿って第1の端部から第2の端部に向かって定義される。上流方向が、ガス流路に沿って第2の端部から第1の端部に向かって定義される。
【0010】
方法は、第1の超音波センサーから下流の音響パルス列を送信するステップを含む。方法は、第2の超音波センサーにおいて下流の音響パルス列を検出するステップを含む。方法は、少なくとも部分的に下流の音響パルス列に基づいて、下流の飛行時間を決定するステップを含む。方法は、第2の超音波センサーから上流の音響パルス列を送信するステップを含む。方法は、第1の超音波センサーにおいて上流の音響パルス列を検出するステップを含む。方法は、少なくとも部分的に上流の音響パルス列に基づいて、上流の飛行時間を決定するステップを含む。方法は、少なくとも部分的に下流の飛行時間および上流の飛行時間に基づいて、ガスの特徴を決定するステップを含む。下流の音響パルス列は、複数の音響パルスを含み得る。上流の音響パルス列は、複数の音響パルスを含み得る。下流の音響パルス列は、単一の音響パルスを含み得る。上流の音響パルス列は、単一の音響パルスを含み得る。
【0011】
方法は、第1の超音波センサーから第2の下流の音響パルス列を送信するステップを含み得る。方法は、第2の超音波センサーにおいて第2の下流の音響パルス列を検出するステップを含み得る。方法は、少なくとも部分的に下流の音響パルス列と第2の下流の音響パルス列との平均値に基づいて、下流の飛行時間を決定するステップを含み得る。方法は、第2の超音波センサーから第2の上流の音響パルス列を送信するステップを含み得る。方法は、第1の超音波センサーにおいて第2の上流の音響パルス列を検出するステップを含み得る。方法は、少なくとも部分的に上流の音響パルス列と第2の上流の音響パルス列との平均値に基づいて、上流の飛行時間を決定するステップを含み得る。ガスの特徴は、ガスの濃度、流量、または速度のうちの少なくとも1つを含み得る。第1の超音波センサーから下流の音響パルス列を送信するステップは、固有共振周波数で第1の超音波センサーを励起させることを含み得る。第2の超音波センサーから上流の音響パルス列を送信するステップは、固有共振周波数で第2の超音波センサーを励起させることを含み得る。
【0012】
ガスは、酸素および空気を含み得る。ガスの特徴を決定するステップは、容積百分率として酸素濃度を決定することを含み得る。この決定は、空気中の酸素以外のガスの濃度に、ガスに対する下流および上流の飛行時間の平均と、空気に対する下流および上流の飛行時間の平均との差を乗算し、その乗算結果を、酸素に対する下流および上流の飛行時間の平均と、空気に対する下流および上流の飛行時間の平均との差で除算し、その後、その除算結果に、空気の酸素濃度を加算することによって行われる。
【0013】
ガスの特徴を決定するステップは、上流の飛行時間から下流の飛行時間を減算し、その減算結果から、混合ガスに対する較正補正を減算し、その後、その減算結果に、装置の幾何学的態様に関する定数因子を乗算することによって、所与の酸素濃度に対するリットル毎分での流量を決定することを含み得る。混合ガスに対する較正補正は、空気に対する較正補正を、酸素に対する較正補正から減算し、その減算結果に、所与の酸素濃度と20.9(百分率で表わされる空気の酸素濃度)との差を乗算し、その乗算結果を、空気中の酸素以外のガスの容積百分率としての濃度によって除算し、その後、空気に対する較正補正を加算することによって決定され得る。
【0014】
本開示の少なくとも1つの態様は、ガス混合室およびガス測定室を含むガス送給装置に関する。ガス混合室は、ガス源からのガスを受け入れるように構成される。ガス混合室は、ガス混合室の第1の端部から第2の端部までのガス流路を含む。ガス混合室は、ガス流路内に置かれた少なくとも1つの混合要素を含む。ガス測定室は、ガス混合室からのガスを受け入れるように構成される。ガス測定室は、ガス測定室の第1の端部から第2の端部までのガス流路を含む。ガス測定室は、ガス混合室内で同軸に置かれている。少なくとも1つの混合要素は、ガスがガス測定室のガス流路に入る前に、ガス混合室のガス流路内でガスを混合するように構成される。
【0015】
少なくとも1つの混合要素は、ガス混合室のガス流路からガス測定室のガス流路まで流れるガスの乱流を減少させるように構成されたベーンを含み得る。少なくとも1つの混合要素は、ガス混合室のガス流路の長さを増加させるように構成されたバッフルを含み得る。ガス混合室は、2種以上のガスを受け入れるように構成され得る。ガス混合室は、受け入れたガスを混合するように構成され得る。装置は、ガス測定室の第1の端部に位置決めされた第1の超音波センサーを含み得る。装置は、ガス測定室の第2の端部に位置決めされた第2の超音波センサーを含み得る。
【0016】
開示されるシステムおよび方法のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点を、以下の図面に関して説明し、これら図面は、開示される実施形態を説明するものであり、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】ガス送給システムの例示的な実施形態を示す。
図2】同軸の室の配置構成にある混合室および測定室の例示的な実施形態を示す。
図3】同軸の室の配置構成にある混合室および測定室の例示的な実施形態を示す。
図4】同軸の室の配置構成にある混合室および測定室の例示的な実施形態を示す。
図5】同軸の室の配置構成にある混合室および測定室の別の例示的な実施形態を示す。
図6】同軸の室の配置構成にある混合室および測定室の別の例示的な実施形態を示す。
図7】室の端部に超音波センサーを備える測定室の例示的な実施形態を示す。
図8A】どのように制御システムがガスの特徴を決定するかを示す、超音波センサーによって取得された測定値を例示的に示すプロットである。
図8B】どのように制御システムがガスの特徴を決定するかを示す、超音波センサーによって取得された測定値を例示的に示すプロットである。
図8C】どのように制御システムがガスの特徴を決定するかを示す、超音波センサーによって取得された測定値を例示的に示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ガス送給システムは、患者に呼吸ガスを送給するように構成され得る。呼吸ガスは、目標とされるまたは所望の特性を有するように調節され得る。これらの特性は、患者に治療効果をもたらすか、治療中の患者の快適さを高めるか、またはそうでなければ患者の呼吸を改善するように選択され得る。いくつかのガス送給システムは、複数のガスの混合ガスを患者にもたらすように構成され得る。例えば、ガス送給システムは、酸素と混合された空気を患者にもたらすように構成され得る。混合ガス中の酸素濃度は、制御フィードバックループを使用して、ガス送給システムによって測定および維持され得る。例えば、ガス送給システムは、混合ガス中の成分ガスの濃度を測定するように構成された測定装置と、少なくとも部分的に測定装置によってもたらされた測定値に基づいて、成分ガスのうちの少なくとも1種の成分ガスの混合ガスへの寄与を調整する弁を制御するように構成されたコントローラとを含み得る。測定装置は、混合ガスが測定され得る測定室に混合ガスが入る前に、成分ガスを効率的に混合するように構成された混合室を含み得る。そのような測定装置によってもたらされる測定の精度は、測定前にガスを十分に混合しない他の機器によってもたらされる測定よりも優れていることができる。
【0019】
例として、ガス送給システムは、2種の成分ガスを混合し、かつ1つ以上の制御弁によって、成分ガスのうちの少なくとも1種の成分ガスの混合ガスへの寄与を制御するように構成され得る。ガス送給システムは、成分ガスを実質的に均質な二成分混合ガスに混合するように構成され得る。ガス送給システムは、測定室を通るガスの流れに沿って圧力波を生成しかつそれを検出して成分ガスのガス濃度または相対比率を決定するように構成された超音波変換器またはセンサーを含み得る。超音波センサーの出力は、ガスの特性または特徴を示す信号であり得る。ガス送給システムは、測定室の外側の周りのらせんガス流路に沿ってガスの流れを方向付けるように構成された混合室を含み得、測定室は、混合室内で同軸に置かれている。同軸の室の配置構成は、ガスの効率的な混合を促進するために比較的長いガス流路、ならびに測定精度を高めるために超音波センサー間に比較的長い距離を提供する。いくつかの実施形態では、ガス送給システムは、バッフルおよび/またはベーンを含み得る。ガス送給システムは、少なくとも部分的に成分ガスの濃度に基づいて、1つ以上の制御弁を動作し、混合ガス中のガスの目標とされるまたは所望の相対比率を維持し得る。
【0020】
ガス送給システム
図1は、患者18に呼吸ガスを送給するように構成された例示的なガス送給システム1を示す。ガス送給システム1は、送風器アセンブリ2、加湿器4、送風器導管12、患者導管14、および患者用インターフェース16を含む。送風器アセンブリ2は、送風器10および測定装置20を含む。加湿器4は、加湿室6と、加湿室6内の流体を加熱するように構成された加熱器8とを含む。いくつかの実施形態では、送風器導管12は、ガスを送風器アセンブリ2から加湿器4まで送り、および患者導管14は、加湿ガスを加湿器4から患者用インターフェース16まで送る。いくつかの実施形態では、送風器導管12および患者導管14のそれぞれは、吸息導管、呼息導管、乾燥ライン、または患者18をガス源に接続するように構成された任意の他の形態の導管、チューブ、または回路を含み得る。患者18は、患者用インターフェース16を介して加湿ガスを受ける。
【0021】
本明細書で説明するように、送風器10は、ガス源、換気器、流れ発生器、ファン、またはこれらの組み合わせなどを含み得る。いくつかの実施形態では、送風器10は、測定装置20に空気をもたらすように構成される。いくつかの実施形態では、測定装置20は、さらに、第2のガスまたは追加的なガスを受け取って、送風器10によってもたらされた空気と混合するように構成される。
【0022】
本明細書で説明するように、患者用インターフェース16は、鼻マスク、口マスク、フルフェイスマスク、鼻カニューレ、鼻枕、気管マスク、ガス注入器などを含み得る。本明細書で開示するシステムおよび方法は、侵襲性または非侵襲性の治療と一緒に、およびいくつかの実施形態では、腹腔鏡による治療と一緒に使用され得る。
【0023】
患者18に送給されるガスは、空気、酸素、二酸化炭素、亜酸化窒素、または上述のガスのいずれかの組み合わせを含み得る。他のガスまたはガスの組み合わせも、本開示の範囲内にあり得ることが理解される。例として、測定装置20は、2種の成分ガスを混合して、患者18に二成分混合ガスをもたらすように構成され得る。二成分混合ガス中の成分ガスのそれぞれは、純ガスまたは複数種のガスの混合物を含み得る。二成分混合ガスの特定の例は、酸素と空気の混合物であり、ここでは、空気および酸素は、空気自体が酸素を含む混合ガスであっても、二成分混合ガスの成分ガスであるとみなされる。本開示は、酸素および空気の二成分混合ガスに作用する装置およびシステムについて説明するが、装置およびシステムは、任意の二成分混合ガスに同様に作用することが理解される。
【0024】
測定装置20は、送風器10および/または追加的なガス源からのガスを混合し、実質的に十分に混合した混合ガスを患者18にもたらすように構成され得る。本明細書では、実質的に十分に混合した混合ガスは、実質的に均質な混合ガスを含み得る。例として、実質的に均質な混合ガスは、実質的に混合されかつ全体的に均一温度(例えば、混合物内でのばらつきが臨床的に関連しないように、十分に一貫性があるかまたは均一である温度)である混合ガスを指し得る。別の例として、実質的に均質な混合ガスは、ガスの濃度勾配および/または温度勾配に関して実質的に均一であり、濃度および/または温度の高測定値と低測定値とのいずれの差も臨床的に関連しないようにする混合ガスを指し得る。対照的に、不均質混合ガスは、例えば、ガスの特性または特徴(例えば、流量または温度)において過渡変化を示すことがあり、これは、ガスの測定に不正確さを生じ得る。実質的に均質な混合ガスに対して、不均質な混合ガスよりも迅速に、より正確なガスの測定が達成され得るため、測定装置20が、実質的に均質な混合ガスを提供することが有利であり得る。
【0025】
ガス送給システム1では、過渡状態(例えば、ガスの濃度が変化している期間)は、測定装置20のないシステムに対してよりも短いことができ、これにより、サンプリングレートをより速くすることを可能にする。したがって、ガスの濃度の変化を検出するのに費やす時間は、ガスが測定装置20を通過するのに費やす時間と同様であり得る。測定装置20によってこれらの変化を検出するのに費やす時間は、少なくとも部分的に測定装置20の容積、およびガス送給システム1を通るガスの流量に依存し得る。
【0026】
少なくとも部分的に、例えば、限定されるものではないが、プリント回路基板(PCB)または成形品の表面に形成されたトラック、測定装置20に集積された導電路など、測定装置20を通って流れるガスから測定装置20のハウジングへの熱伝達を増大させかつガスから環境への熱伝達を減少させる測定装置20の特徴に起因して、感知精度は向上し得る。これは、測定精度に対するステム効果の影響を低下させるのを促進し得る。ハウジングの壁付近で高流量であると、ガスとハウジングとの間に高い割合の熱伝達を生じ得、これにより、温度変化に対するハウジングの材料の応答時間を改善し、したがって、測定フェーズの期間中、ハウジング温度がほぼ均一のままとなることを保証し得る。これは、センサー間の実際の距離と、計算された酸素濃度の精度に影響を及ぼし得る較正距離との関係に対する温度の影響に少なくとも部分的に基づいて、ガスの濃度を決定するときに重要であり得る。測定経路長に影響を及ぼし得る温度の変化と共に生じ、それにより外部パラメータに対する感度を低下させる寸法の変化を少なくするまたは最小限にするように、ハウジングの材料特性が選択され得る。
【0027】
酸素または他の補助ガス、例えば、限定されるものではないが、二酸化炭素が、壁面源、ガス容器などからガス送給システム1に供給され得る。いくつかの実施形態では、補助ガスは、測定装置20を通ってガス送給システム1に供給され得る。
【0028】
ガス送給システム1は制御システム9を含み、制御システムは、ガス送給システム1内のセンサーから測定値または信号を受信する、加熱器8への電力の送給を制御する、測定装置20から信号を受信する、送風器10の速度または流量を制御するなどを行うように構成され得る。制御システム9は、コントローラおよびデータ記憶装置を含み得る。コントローラは、1つ以上のマイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイなどを含み得る。コントローラは、データ記憶装置に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行するように構成され得る。データ記憶装置は、例えばソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、ROM、EEPROM、RAMなどの、1つ以上の非一時的な記憶装置を含み得る。いくつかの実施形態では、制御システム9は、加湿器4の一部、送風器アセンブリ2の一部、または加湿器4および送風器アセンブリ2の両方の一部であり得る。
【0029】
測定装置
図2は、同軸の配置構成に構成された測定装置20の例示的な実施形態を示す。測定装置20は、同軸の配置構成の外室である混合室21を含む。同軸の配置構成は、確実に混合ガスを実質的に十分に混合させるのを促進するガス流路の延長を可能にしながら、測定装置20にコンパクトな設計をもたらす。したがって、測定装置20は、非同軸の配置構成の測定装置よりもコンパクトであり得る。混合室21は混合要素24を含む。混合要素24は、混合室21を通るガス流路の長さを延長し得る。
【0030】
空気が、送風器10などから、空気吸入口30を経由して混合室21に入る。酸素もしくは別の補助ガスまたはガスの組み合わせが、酸素吸入口32を経由して混合室21に入る。酸素吸入口32の内径は、空気吸入口30の内径よりも実質的に小さいことができる。そのような構成の1つの利点は、酸素が空気よりも高速で混合室21に入ることである。これは、より長い経路長に沿った空気の移動を促し、かつまた空気と酸素とが互いに接触する時間を長くし、空気と酸素とをより混合させるように促し得る。空気吸入口30は、酸素吸入口32からオフセットするように位置決めされ得る。酸素吸入口32は、酸素が空気吸入口30の近くを通過しないように配置され得、空気吸入口の近くでは、酸素は、送風器10の方に向きを変えられ、酸素の損失を生じ得る。
【0031】
混合要素24は、測定装置20の混合室21内に配置される。混合要素24は、混合室21の周りでのおよび測定室22の方に向かう空気および酸素の渦流を促す。図4は、混合室21とは別に混合要素24を示す。渦流はガスの混合を促し、これは、ガスの特性の決定に関し、および特に異なる流量での予測可能な測定値を生成するために重要であり得る。渦流はまた、全体的に対称的かつ安定したガスのプロファイルを維持でき、およびガスの流れの様々な軸方向成分を減少させ得るかまたはなくし得る。渦流はまた、音響的により静かなシステムに貢献し得る。図3は、混合室21内のガスを測定室22内の混合ガスから分離する壁25を示す。
【0032】
いくつかの実施形態では、測定室22の形状は円錐形である。例えば、測定室22の入口は、測定室22の出口よりも大きいことができる。測定室22の内径は、流れの方向に沿って減少し得る。いくつかの実装形態では、測定室22の内壁は、測定室22の縦軸と、約5度以下、約4度以下、約3度以下、または約1.5度以下の角度を形成し得る。いくつかの実装形態では、測定室22の入口は、測定室22の出口よりも、約5%だけ、約3%だけ、または約2%だけ大きいことができる。例えば、測定室22の内壁が実質的に円錐形である場合、ガスは、ガスが測定室22から流出する出口の半径よりも少なくとも約2~3%大きい半径を有する入口を通って、測定室22に入ることができる。いくつかの実施形態では、測定室22の横断面の幅は、ガスの流れの方向に沿って細くなる。横断面の幅の減少は、必ずしも線形ではなく、任意の好適な形態を有し得る。
【0033】
図5は、測定装置40の例示的な実施形態を示す。測定装置40は、混合室41および測定室22を含み得る。混合室41は、1つ以上のバッフル44a、44bを含み得る。いくつかの実施形態では、混合室41はベーン46を含み得る。いくつかの実施形態では、混合室41は、ベーン46と組み合わせられた1つ以上のバッフル44a、44bを含み得る。他の組み合わせも可能であり得る。
【0034】
図示の通り、測定装置40は、2つのバッフル44a、44bを含むが、限定されるものではないが1個、3個、または4個のバッフルなど、異なる数のバッフルを使用してもよい。バッフル44aは、空気吸入口30にまたはその近くに配置されて、空気および/または酸素の入口付近での、空気と酸素との混合を促し得る。バッフル44bは、バッフル44aからさらに下流に配置され得る。ベーン46は、バッフル44bの継続部としても、またはバッフル44bからさらに下流に配置されてもよい。バッフル44a、44bのそれぞれの間の間隔、およびバッフル44bとベーン46との間の間隔は、混合室41の幾何学的形状による影響を受け得る。いくつかの実施形態では、バッフル44bとベーン46との間の間隔は、バッフル44a、44bのそれぞれの間の間隔と同様であり得る。これらの特徴間の様々なバリエーションの間隔が存在し得ることが理解される。バッフル44a、44bは、ガスが混合室41を通って動くときに、ガスが移動する経路長を増加させ得る。バッフル44a、44bは、乱流を誘発して、空気と酸素との混合を促し得る。バッフル44a、44bの位置決めは、比較的小さい空間でガスを実質的に混合できるように構成され得る。バッフル44a、44bは、ガスの流れの方向に対して垂直に向けられ得る。いくつかの実施形態では、バッフル44a、44bは、ガスの流れの方向に対して非垂直に向けられ得るが、依然として乱流を誘発してガスの混合を改善する。
【0035】
図6は、バッフル44a、44bが、少なくとも部分的に測定室22の周りに延在し、測定室には、バッフル44a、44bが延在しない間隙45a、45bをそれぞれ残し得ることを示す。バッフル44aおよび間隙45aを図6に示すが、バッフル44bおよび対応する間隙45bが同様に構成され得ることが理解される。いくつかの実施形態では、バッフル44a、44bは、混合室41の周りに約270°で延在する。いくつかの実施形態では、バッフル44a、44bは、混合室41の周りに約180°で延在する。バッフル44a、44bは、混合室41の周りに180°~270°で延在するように構成され得る。バッフル44a、44bはまた、混合室41の周りに、180°未満、または360°を含まずに270°超で延在し得る。バッフル44a、44bのそれぞれは、混合室41の周りに異なる状態で延在し得る(例えば、バッフル44aは混合室41の周りに270°で延在し、およびバッフル44bは250°で延在し得る)。間隙45a、45bは、ガスが、混合室41の周りで渦巻きになるのを促し、およびガスが、混合室41の周りの流路のより大きい部分に沿って混合を促進されるように配置される。間隙45a、45bは、互いからオフセットされ得る(例えば、間隙45a、45bは、互いに軸方向にまたは縦方向に位置合わせされていない)。バッフル44a、44bは、丸みを帯びた角を含み、流れの分離を低下させかつ音響雑音を減少させ得る。いくつかの実施形態では、バッフル44a、44bは、角張った角を含んでもよい。
【0036】
ベーン46は、乱流状態にある不定ガスをより層状にするように構成され、ガスが測定室22に到達するときまでには、揺らぎがより少なく、実質的により安定状態にするようにし得る。ベーン46はまた、ガスの乱流を減少させることによって、ガス送給システム1における圧力誘起の音響雑音を減少させ得る。少なくとも部分的にバッフル44a、44bの位置決めに起因して、ベーン46は、ガスの安定性を高め、および比較的高い流量でもガスがより層状になるようにし得る。
【0037】
測定室22は、同軸の配置構成の内室であり得る。ガスは、混合室21、41から測定室22へ移動する。図2図3、および図5に示すように、測定室22は、各端部に超音波変換器、送受信機、またはセンサー26を含み得る。場合によっては、超音波センサー26は、センサーの対またはセンサーの複数の対を含み得る。超音波センサー26のそれぞれの間の距離は、ガスの濃度における微小変化と比較して、より高い測定分解能を可能にし得る。超音波センサー26のそれぞれの間の距離が長いことにより、飛行時間に関する音速に起因して、超音波センサー26のそれぞれの間の音響信号の期間が長くなり得る。距離はまた、離散化誤差によって制限される時間の測定精度に関する測定装置40の感度を低下させ得る。
【0038】
超音波感知
超音波センサー26のそれぞれは、ガス流路に沿って交互に圧力波を送信しかつ受信する。好ましい実施形態では、送信機として構成された超音波センサー26の第1の超音波センサーが、ガス流路に沿って下流方向にパルスシリーズを送信する。受信機として構成された超音波センサー26の第2の超音波センサーが、第1の期間後、送信されたパルスを検出する。超音波センサー26の第1の超音波センサーからのパルスシリーズの送信が完了すると、超音波センサー26のコンフィギュレーションは逆にされる。超音波センサー26の第2の超音波センサーが、ガス流路に沿って上流方向に一連のパルスを送信し、および超音波センサー26の第1の超音波センサーが、第2の期間後、送信されたパルスを検出する。下流方向は、ガス流路に沿ったガスの流れの方向と一緒であるか、またはそれに従う方向であると定義される。上流方向は、ガス流路に沿ったガスの流れの方向に逆らうか、またはそれとは反対の(したがって下流方向とは反対である)方向であると定義される。第1および第2の期間は、同じ長さでもまたはそうでなくてもよい。それら期間が異なるとき、一般的に、第1の期間(下流の送信)は、第2の期間(上流の送信)よりも短い。両方向におけるガス流路に沿ったパルスの送信および検出は、システムの変動に対する測定装置20、40の感受性を低下させ得る。いくつかの実施形態では、単一方向にのみ送信することが実現可能である。
【0039】
ガス流路に沿った感知は、以下のガス特性または特徴のいずれかまたは全てを測定できるようにする:速度、流量、および/または酸素濃度。ガス流路に沿った感知は、追加的なセンサーを必要とせずに、これらのガスの特性を決定できるようにする。冗長性および/または精度改善のために、追加的なセンサー、限定されるものではないが温度または湿度センサーなどが、開示されるシステムおよび方法の範囲から逸脱せずに、ガス送給システム1内に組み込まれ得る。ガス流路に沿った感知は、閉鎖システム内で感知を行うことができるようにする。ガス送給システム1を閉鎖システムとし、酸素を含むようにガス送給システム1の能力を改善し(例えば、酸素の漏れの可能性を低下させる)、かつガス送給システム1内のプラスチック構成要素の寿命を延長することが有利であり得る。
【0040】
本明細書では飛行時間と称する、超音波パルスが測定室22の一方の端部から他方の端部まで移動するのに費やす時間、ならびに測定室22の長さおよび幾何学的形状を使用して、音速に基づいて、ガスの速度およびガスの濃度を決定し得る。ガスの濃度の変化は、ガス流路に沿った各方向における超音波信号の飛行時間に予測可能に影響を及ぼし得る。温度センサーは、ガス送給システム1に含まれて、混合ガス内での音速の計算の変化に影響を及ぼし得るいずれの温度変化も検出できるようにし得る。
【0041】
様々な周波数が超音波感知に使用され、したがって開示されるシステムおよび方法の範囲は、特定の値に限定されないことが理解される。一例にすぎないが、いくつかの実施形態では、約25kHzの周波数が使用される。
【0042】
超音波感知は、測定装置20、40に、より速い応答と冗長性とをもたらし得る。測定装置20、40での測定およびガスの流量に関する情報は、他の感知システムと比べてより迅速に生成され得る。冗長性は、測定されたガスの特性の、生得の検証の形式で提供され得る。あり得ないガスの流量が検出された場合、これは、検出された酸素濃度が正しくないことを暗示し得る。同様に、あり得ない酸素濃度が検出される場合、これは、ガスの流量が正しくないことを示し得る。そのような冗長性は、流量のより低い極値およびより高い極値での安全率を改善するのに役立ち得る。測定室22に入るガスは、実質的に混合され、これにより、混合されていないガスから生じ得る測定値の不整合を減少させ得る。
【0043】
パルスは、変換器の駆動周波数に関連付けられた単一サイクルのピークと定義され得る。パルスシリーズは、複数のサイクルを使用し、および選択した量のピークを検出し得る。パルスシリーズは、変換器が所望の励起周波数を送信し、所望の数のピークが送信されるようにする期間によって定義され得る。送信されたサイクルの数、超音波変換器26の分散特徴、および測定装置20、40の物理的な設計は、測定装置20、40内のマルチパス干渉を減少させるかまたは最小限にするように制御され得る。送信シーケンス間の時間間隔は、飛行時間よりも短くなるように、および著しい干渉を引き起こさないように構成され得る。単一パルスは、少なくとも部分的に超音波変換器26の分散特徴および受信した信号に対する測定装置20、40の物理的な設計の影響に起因して、マルチパス干渉の影響に対してあまり感度がないことができる。
【0044】
パルスシリーズは、有利には、単一パルスよりも振幅が大きくかつ電子雑音に対する感度が弱いことができる測定信号を送信するように使用され得る。パルスシリーズの使用はまた、超音波センサー26を駆動周波数で励起できるようにし、かつ駆動周波数の音響期間が分かっており、それにより、位相遅延などの共振応答によって引き起こされ得る問題を除去するかまたは減らすことを保証するのに役立ち得る。駆動周波数は、必ずしも、温度、ガスの濃度、およびセンサーの構成に依存する超音波センサー26の固有周波数と等しくなくてもよい。各ピークが、送信された信号と、受信した信号と、混合ガスの測定した温度との間の位相シフトから決定され得るときの期間。ピークの区別は、より低い周波数では、パルス間の時間間隔がより長いことに起因して、簡単であり得る。パルスシリーズは、読み取り値の大規模なサンプルを生じてもよく、これは、精度を向上させるための平均的な技術を使用して処理され得る。
【0045】
混合ガス内での音速の計算は、温度および/または湿度による影響を受け得る。音速の計算の精度を向上するために、温度および/または湿度の補正が行われ得る。例えば、理想的なガスの特性に基づいて、音速は、温度の平方根に比例する。温度は、補正因子として使用するために、ガス送給システム1において測定され得る。例えば、温度センサーは、ガスが送風器導管12を経由して加湿室6に入るときに、測定室22の入力部に、およびいくつかの実施形態では、測定装置20、40の出力部に配置され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示する測定方法は、温度補正を使用せずに実施され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示するシステムおよび方法は、目標とされる温度にまたはその近くに測定室22を維持し得るため、温度補正を使用せずに、音速の計算を実施できるようにする。
【0046】
別の例として、湿度の変化は、ガスの音速での変化を引き起こし得る。したがって、混合ガス中の湿度を測定して精度を向上させることが望ましいことができる。これらの測定値は、補正因子として、ガスの音速の計算において使用され得る。湿度を測定するために、例えば、湿度センサーは、送風器アセンブリ2の吸気マニホールドに位置決めされて、ガス送給システム1に入る空気の湿度を測定し得る。いくつかの実施形態では、湿度センサーは、測定装置20、40の吹出口に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、湿度センサーは、送風器アセンブリ2の吸気マニホールドおよび測定装置20、40の吹出口の両方に配置され得る。2つの湿度センサーを使用することにより、漏れの存在を決定するのを補助するという追加的な利点をもたらし得る。
【0047】
圧力センサーは、測定装置20、40の酸素吸入口32および空気吸入口30に配置され得る。その結果、流入ガスのそれぞれの静圧または動圧は、それらガスが測定装置20、40に入るときに測定され得る。いくつかの実施形態では、空気吸入口30の静圧または動圧は、送風器の速度によって近づけられ得る。これは、流入ガスの組成の比率の近似値、または流入ガスの互いに対する相対的分量(relative fraction)を与え得る。追加的な圧力センサーは、ガスが加湿室6に入るとき、測定装置20、40の出力部に配置され得る。圧力の測定値は、二次ガスの濃度および流量測定システムを提供し得、これは、混合の影響、二酸化炭素、水蒸気、温度、または高度の変化に、より無関係であり得るか、または感受性が低いことができる。温度、湿度、および圧力センサーは、酸素濃度の測定精度を向上させるための測定データを提供し得る。これは、直接計算することによって、またはルックアップテーブルによって達成され得る。
【0048】
音響メタ物質は、干渉を引き起こし得る分散を減少させるように、圧力波を制御する、操作する、および/または方向付けるように選択され得る。そのような物質は、選択された駆動周波数に従って設計される測定セクションのための適切なアパーチャの直径に対する超音波センサー26の位置決めに依存することと併せて、またはその代わりに使用され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、測定装置20、40は、送風器を含むガス源に限定されない加湿システムと一緒に使用され得るが、その代わりに、人工呼吸器、注入器、または他のガス源に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、測定装置20、40は、送風器アセンブリ2の一部でなくてもよいが、ガス送給システム1の、ガス源と加湿システムとの間に配置される別個の構成要素としてもよい。
【0050】
測定方法
測定装置20、40は、ガス送給システム1内のガスの特徴または特性を示す電気信号を制御システムに提供するように構成され得る。制御システムは、電気信号を受信し、ガスの特性または特徴(例えば、ガスの濃度、混合比率、流量、速度、温度、または湿度)を決定し、および少なくとも部分的に電気信号に応答して、ガス送給システム1の機器または構成要素を制御し得る。
【0051】
図7は、少なくとも1種のガスの特徴を測定するように構成された少なくとも2つの超音波センサー710a、710bを備える測定室700の概略図を示し、超音波センサー710a、710bは、ガス流路に沿って圧力波またはパルスを送信しかつ受信するように構成されている。超音波センサー710a、710bは、例えば、限定されるものではないが、ガスの濃度、流量、速度などを測定するように構成され得る。各超音波センサー710a、710bは、圧力波またはパルス712を送信しかつ受信するように構成され得る。例えば、第1の測定フェーズでは、超音波センサー710aは、パルスまたはパルス列712を下流方向(ガス流路に沿ったガスの流れと一緒であるか、またはそれに従う)に送信する送信機のように機能するように構成され得る。この第1の測定フェーズでは、超音波センサー710bは、受信したパルス712に応答して電気信号を生成する受信機のように機能するように構成され得る。第2の測定フェーズでは、超音波センサーの役割は逆にされ得る - 超音波センサー710bは、送信機として機能するように切り替えられ、および超音波センサー710aは、受信機として機能するように切り替えられ得る。この第2の測定フェーズでは、圧力波またはパルス712は、上流方向(ガス流路に沿ったガスの流れに逆らうか、またはそれとは反対、したがって下流方向とは反対である)に送信される。
【0052】
超音波センサー710a、710bは、制御システム720に動作可能に結合され得る。制御システム720は、コントローラ、データストレージ、コミュニケーションバスなどを含み、センサー710a、710bと通信し、少なくとも部分的に超音波センサー710a、710bから受信した信号に基づいてガスの特徴を決定し、決定された特徴に応答して、ガス送給システム1の構成要素を制御するなどを行い得る。例えば、制御システム720は、各方向(各測定フェーズからの)におけるパルス712の飛行時間(到達時間)を比較することによって、ガスの特徴を決定するように構成され得る。制御システム720は、例えば、少なくとも部分的に飛行時間の差に基づいて、ガスの流量を決定し得る。制御システム720は、決定された特徴に応答して、送風器、弁、またはガス送給システム1内にある他の同様の構成要素を制御し得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、超音波センサー710a、710bは、超音波センサー710a、710bの固有動作周波数であるかまたはそれに近い周波数でパルス712を送信しかつ受信するように構成される。超音波センサー710a、710bは、同じ固有動作周波数を有するように構成され得る。これは、有利には、雑音による歪みを減少させ得る。いくつかの実装形態では、超音波センサー710a、710bの固有周波数は約25kHzである。いくつかの実装形態では、超音波センサー710a、710bは、パルス712を約10ミリ秒毎に送信および/または受信し得る。パルス列またはパルス712は、方形波、鋸歯パターン、正弦波、または何らかの他の形状のパルスであり得る。制御システム720は、パルス712の周波数および/またはパルス712の飛行時間を特定するかまたは検出するように構成され得る。いくつかの実装形態では、制御システム720は、パルス712の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジ、最大または最小、および/またはゼロ交差点などを特定するように構成され得る。いくつかの実装形態では、各方向においてサンプリングが行われるため、約40個のサンプルが取得される(例えば、立ち上がりエッジの40個のサンプルおよび立ち下がりエッジの40個のサンプル)。いくつかの実装形態では、サンプリングレートは、約50Hzに設定され得る。一部の実施形態では、信号は、フィルタリングされていない。
【0054】
超音波センサー710aおよび710bの間の固定距離では、超音波センサー710aおよび710bの間の信号の飛行時間は、ガスの様々な特徴または特性(例えば、酸素レベル、湿度、および温度)による影響を受ける。特定の温度では、信号の飛行時間は、空気に対するおよび純酸素環境に対する飛行時間に制約される時間範囲内に入ることが予期される。これらの飛行時間の制約は、ガスの流れ、測定装置20、40の物理的な設計、およびアセンブリのばらつきなどの要因による影響を受け、かつまた下流方向および上流方向において異なり得る。これを図8Aに示し、図8Aは、測定室700の特定の実施形態を使用する、酸素および空気の二成分混合ガスの例示的な測定に基づく二成分ガスの較正曲線をプロットして示す。図8Aでは、下流および上流方向において、未知のガスの混合物に対するパルスの測定された飛行時間、それぞれGおよびGが、測定された温度に対して、両方向の平均飛行時間Gavgとして表示される。図8Aにはまた、下流および上流方向における酸素に対する、いくつかの温度での飛行時間の測定値、それぞれOおよびO、および測定された温度でのそれらの平均値Oavg;ならびに下流および上流方向における空気に対する、いくつかの温度での飛行時間の測定値、それぞれAおよびA、および測定された温度でのそれらの平均値Aavgを示す。空気および酸素の平均値は、ガス送給システム1内での潜在的な飛行時間の測定値の限界を表す。
【0055】
酸素および空気の二成分混合ガスの酸素濃度を決定するために、制御システム720は、超音波センサー710a、710bによって受信されるパルス列のピークを特定し、かつ受信したピーク数および受信した各ピークの回数に基づいて、各方向における平均飛行時間を計算するように構成され得る。特定の温度では、酸素濃度は、容積百分率として計算され得る。
【数1】
式中、
【数2】
であり、ここで、Gは、二成分混合ガスの下流の平均飛行時間を表し、Gは、二成分混合ガスの上流の平均飛行時間を表し、かつGavgは、GとGとの平均を表し、A、A、およびAavgは、空気(酸素20.9%である)の等価平均を表し、かつO、O、およびOavgは、酸素100%の等価平均を表す。図8Bのグラフでは、100%酸素中の平均飛行時間Oavgと、20.9%の酸素がある環境(例えば、空気)中の平均飛行時間Aavgとの直線関係を使用して、ガスの濃度x(例えば、二成分混合ガス中の酸素の割合)を計算する。図8B中の線は、所与の温度(例えば、測定された温度)に関する図8Aのデータに基づく。
【0056】
特定の酸素濃度を含む混合ガスの流量を決定するために、各方向において測定された飛行時間の差は、較正補正と呼ばれるオフセットによって調整される。較正補正は、少なくとも部分的に測定室700内の非対称性を補償する。例えば、ガスの流量がゼロであるかまたはゼロに近いときでも、下流および上流方向に動くパルスの飛行時間に差があり得る。図8Cに示すように、較正補正fは、前に決定された濃度xに基づいて、混合ガスに関する各方向における飛行時間から決定され得る(例えば、図8Bに示すように)。例として、ガスと空気の混合物の流量は、リットル毎分で、以下の通り計算され得る。
F(lpm)=k×[(G-G)-f
式中、
【数3】
であり、ここで、kは、測定室700の断面積と、超音波センサー710aおよび710bの間の距離との影響を表す定数であり、fは、空気に対する較正補正であり、かつfは、酸素に対する較正補正である。較正補正fは、ガスの濃度に基づくfとfとの間の線形補間である。
【0057】
文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、説明および特許請求の範囲を通して、語「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「有する」、「含む(including)」などは、排他的または徹底的であるのとは反対に包括的である、すなわち、「限定されるものではないが、~を含む」と解釈される。
【0058】
本明細書におけるいずれかの従来技術への言及は、従来技術が、世界中のいずれかの国における努力分野における共通の一般知識の一部を形成することの承認または何らかの形態の提案ではなく、かつそのように取られるべきではない。
【0059】
本開示の装置およびシステムは、本出願の明細書で、個別にまたはまとめて言及されるまたはそれに示される部分、要素および特徴の2つ以上のいずれかのまたは全ての組み合わせにおいて、前記部分、要素または特徴であると広範に言われ得る。
【0060】
上記の説明において、統一体またはその公知の均等物を有する構成要素に言及している場合、それら統一体は、個別に説明されたかのように、本明細書に組み込まれる。
【0061】
本明細書で説明した実施形態に対する様々な変更形態および修正形態が当業者には明らかであることに留意されたい。そのような変更形態および修正形態は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、およびそれに付随する利点を減じることなくなされ得る。例えば、様々な構成要素が必要に応じて再位置決めされ得るか、または方法の様々なステップが異なる順序で実施され得る。したがって、そのような変更形態および修正形態は、本開示の範囲内に含まれるものとする。さらに、特徴、態様および利点の全てが、必ずしも、開示される実施形態を実施するために必要なわけではない。したがって、特許請求される実施形態の範囲は、本開示のいずれかの個々の実施形態によってではなく、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C