(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023580
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】非接触式ホール効果ジョイスティック
(51)【国際特許分類】
G05G 1/015 20080401AFI20240214BHJP
【FI】
G05G1/015 Z
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023206650
(22)【出願日】2023-12-07
(62)【分割の表示】P 2020545180の分割
【原出願日】2019-02-28
(31)【優先権主張番号】62/636,822
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505441524
【氏名又は名称】ボーンズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】ウィールマン、 ペリー
(72)【発明者】
【氏名】ボゴス、 エウゲン
(72)【発明者】
【氏名】カウンシル、 ブランドン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本開示は、ジョイスティック等の制御デバイスに関する。
【解決手段】ジョイスティック装置100は、軸102と、操作部と、磁石114が取り付けられた検出端112とを有するシャフトを含み得る。ジョイスティックは、シャフトの操作部をシャフトの軸に対して三次元的に動かすことができるように構成された移動機構104、105をさらに含み得る。操作部の動きは磁石の対応する動きを生じさせ、磁石の動きは磁石に相対する位置に配置された磁気センサ122によって非接触で検出することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部を有する内容積を画定するハウジングと、
開口部を有し、前記ハウジングの前記内容積の上に配置されたピボットカバーと、
前記底面部上に配置された第1の端部であって、前記ピボットカバーに向けて第2の端部にばね力を生じさせるように構成された第1の端部を有するばねと、
第1の部分、第2の部分および第3の部分を備えたボールを有するボール・シャフト組立体であって、前記第1の部分は、前記ボールの前記第1の部分が前記ピボットカバーの外に延びるようにシャフトに取り付けられ、前記ボールの前記第2の部分は、前記ピボットカバーに移動可能に係合し、前記第3の部分は、前記シャフトの動作を可能にしつつ前記ボールが前記ピボットカバーおよび前記ばねによって拘束されるように、前記ばね力を受ける、前記ボール・シャフト組立体と、
前記シャフトが動くと前記ボールと共に動くように、前記ボールの前記第3の部分内に少なくとも部分的に配置された磁石と、
前記磁石に相対する位置に配置され、前記シャフトの動きに関連付けられた前記磁石の動きを検出するように構成されたセンサと、
を有するジョイスティック装置。
【請求項2】
前記ハウジングの少なくとも一部を覆うカバー構造をさらに有する、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項3】
前記カバー構造と前記ピボットカバーとが一体に形成されている、請求項2に記載のジョイスティック装置。
【請求項4】
前記ボールの少なくとも前記第2の部分は球状の形状を有する、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項5】
前記ピボットカバーの前記開口部は円形形状を有する、請求項4に記載のジョイスティック装置。
【請求項6】
前記ボールの前記第3の部分は、前記磁石を受け入れる寸法の凹部を画定する、請求項4に記載のジョイスティック装置。
【請求項7】
第1の側面および第2の側面を有するばねキャリアをさらに有し、前記第1の側面は、前記磁石および前記ボールの前記第3の部分のいずれかまたは両方と係合するように構成され、前記第2の側面は、前記ばねによってもたらされる力が前記ばねキャリアを介して前記ボールに伝達されるように、前記ばねの前記第2の端部を拘束するように構成されている、請求項6に記載のジョイスティック装置。
【請求項8】
前記磁石は円板状の形状を有しており、前記ボールの前記第3の部分の前記凹部は、前記磁石と前記ボールの前記第3の部分との両方が前記ばねキャリアの前記第1の側面に係合するような深さ寸法を有している、請求項7に記載のジョイスティック装置。
【請求項9】
前記ばねはコイルばねである、請求項7に記載のジョイスティック装置。
【請求項10】
前記ばねキャリアの前記第2の側面は、前記ばねの前記第2の端部を拘束する寸法の溝を含む、請求項9に記載のジョイスティック装置。
【請求項11】
前記ばねキャリアと前記ハウジングの前記底面部との間に実装され、前記シャフトが前記ハウジングの前記底面部に向けて押されたときに変形してクリック音および/またはクリック感を生じさせるように構成されたドーム構造をさらに有する、請求項6に記載のジョイスティック装置
【請求項12】
前記ばねキャリアは、前記ドーム構造の変形を容易にするために、前記第2の側面上に実装されたバンプ構造を含む、請求項11に記載のジョイスティック装置。
【請求項13】
前記センサは、前記ハウジングの前記底面部に少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項14】
前記シャフトの前記動きは、X方向、Y方向およびZ方向に平行な1つ以上の成分を有する方向におけるものであり、前記Z方向は前記シャフトの長手方向軸と平行であり、前記X方向、前記Y方向および前記Z方向は互いに直交している、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項15】
前記シャフトの前記動きは、前記シャフトの長手方向軸まわりの前記シャフトの回転を含む、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項16】
前記磁石は、直径方向に磁化された円板状の磁石として構成されている、請求項15に記載のジョイスティック装置。
【請求項17】
前記センサは、前記磁石の前記動きを検出するように配置された複数のホール効果検出要素を含む、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項18】
前記磁石と前記センサとは非接触式に配置されている、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項19】
前記センサは、前記ばねが前記センサと前記磁石との間に存在するように実装されている、請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項20】
底面部を有する内容積を画定するハウジングと、開口部を有し、前記ハウジングの前記内容積の上に配置されたピボットカバーと、前記底面部上に配置された第1の端部を有し、前記ピボットカバーに向けて第2の端部にばね力を生じさせるように構成されたばねとを含むジョイスティックであって、前記ジョイスティックは、第1の部分、第2の部分および第3の部分を備えたボールを有するボール・シャフト組立体であって、前記第1の部分は、前記ボールの前記第1の部分が前記ピボットカバーの外に延びるように前記シャフトに取り付けられ、前記ボールの前記第2の部分は、前記ピボットカバーに移動可能に係合し、前記第3の部分は、前記シャフトの動きを可能にしつつ前記ボールが前記ピボットカバーおよび前記ばねによって拘束されるように、前記ばね力を受ける、前記ボール・シャフト組立体をさらに含み、前記ジョイスティックは、前記シャフトが動くと前記ボールと共に動くように、前記ボールの前記第3の部分内に少なくとも部分的に配置された磁石と、前記磁石に相対する位置に配置され、前記シャフトの動きに関連付けられた前記磁石の動きを検出するように構成されたセンサと、をさらに含んでいる、前記ジョイスティックと、
前記磁石の検出された動きに基づいて、前記シャフトの前記動きを表す出力信号を生成するように構成された電子回路と、
を有するユーザ入力システム。
【請求項21】
軸、操作部および検出端を有するシャフトと、
前記シャフトの前記検出端に取り付けられた磁石と、
前記シャフトの前記操作部を前記シャフトの前記軸に対して三次元的に動かすことができるように構成された移動機構であって、前記操作部の前記動きは、前記磁石の対応する動きを生じさせる、前記移動機構と、
前記磁石に相対する位置に配置され、前記磁石の動きを非接触で検出するように構成された磁気センサと、
を有する制御入力装置。
【請求項22】
前記移動機構は、前記シャフトの前記操作部を前記軸まわりに回転させることができるようにさらに構成されている、請求項21の制御入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年2月28日に非接触式ホール効果ジョイスティックの名称で出願された米国仮出願番号62/636,822の優先権を主張し、その開示は全体的に本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本開示は、ジョイスティック等の制御デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
多くの制御アプリケーションにおいて、ジョイスティックのようなデバイスは、ユーザの制御動作を制御信号に変換することができる。このような制御信号は、制御動作に対応する効果を生成するために利用することができる。このような制御アプリケーションの例としては、ゲーム、機械制御、車両制御等に関するユーザ入力を挙げることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
幾つかの実施態様では、本開示は、底面部を有する内容積を画定するハウジングと、開口部を有し、ハウジングの内容積の上に配置されたピボットカバーと、底面部上に配置された第1の端部を有し、ピボットカバーに向けて第2の端部にばね力を生じさせるように構成されたばねとを含むジョイスティック装置に関する。ジョイスティック装置は、第1の部分、第2の部分および第3の部分を備えたボールを有するボール・シャフト組立体をさらに含む。第1の部分は、ボールの前記第1の部分がピボットカバーの外に延びるようにシャフトに取り付けられ、ボールの第2の部分は、ピボットカバーに移動可能に係合し、第3の部分は、シャフトの動作を可能にしつつボールがピボットカバーおよびばねによって拘束されるように、ばね力を受ける。ジョイスティック装置は、シャフトが動くとボールと共に動くように、ボールの第3の部分内に少なくとも部分的に配置された磁石をさらに含む。ジョイスティック装置は、磁石に相対する位置に配置され、シャフトの動きに関連付けられた磁石の動きを検出するように構成されたセンサをさらに含む。
【0005】
幾つかの実施態様では、ジョイスティック装置は、ハウジングの少なくとも一部を覆うカバー構造をさらに含んでいてもよい。幾つかの実施態様では、カバー構造とピボットカバーとが一体に形成されていてもよい。
【0006】
幾つかの実施態様では、ボールの少なくとも第2の部分は球状の形状を有していてもよい。ピボットカバーの開口部は円形形状を有していてもよく、ボールの第3の部分は、磁石を受け入れる寸法の凹部を画定し得る。
【0007】
幾つかの実施態様では、ジョイスティック装置は、第1の側面および第2の側面を有するばねキャリアをさらに含んでいてもよく、第1の側面は、磁石およびボールの第3の部分のいずれかまたは両方と係合するように構成され、第2の側面は、前記ばねによってもたらされる力がばねキャリアを介してボールに伝達されるように、ばねの第2の端部を拘束するように構成されている。幾つかの実施態様では、磁石は円板状の形状を有していてもよく、ボールの第3の部分の凹部は、磁石とボールの第3の部分との両方がばねキャリアの第1の側面に係合するような深さ寸法を有していてもよい。幾つかの実施態様では、ばねはコイルばねであってもよい。幾つかの実施態様では、ばねキャリアの第2の側面は、前記ばねの前記第2の端部を拘束する寸法の溝を含んでいてもよい。
【0008】
幾つかの実施態様では、ジョイスティック装置は、ばねキャリアとハウジングの底面部との間に実装され、シャフトがハウジングの底面部に向けて押されたときに変形してクリック音および/またはクリック感を生じさせるように構成されたドーム構造をさらに含んでいてもよい。ばねキャリアは、ドーム構造の変形を容易にするために、第2の側面上に実装されたバンプ構造を含んでいてもよい。
【0009】
幾つかの実施態様では、センサは、ハウジングの底面部に少なくとも部分的に埋め込まれていてもよい。シャフトの動きは、X方向、Y方向およびZ方向に平行な1つ以上の成分を有する方向におけるものであってもよく、Z方向はシャフトの長手方向軸と平行であり、X方向、Y方向およびZ方向は互いに直交している。
【0010】
幾つかの実施態様では、シャフトの動きは、シャフトの長手方向軸まわりのシャフトの回転を含んでいてもよい。磁石は、直径方向に磁化された円板状の磁石として構成されていてもよい。
【0011】
幾つかの実施態様では、センサは、磁石の動きを検出するように配置された複数のホール効果検出要素を含んでいてもよい。磁石とセンサとは非接触式に配置されていてもよい。センサは、ばねがセンサと磁石との間に存在するように実装されていてもよい。
【0012】
幾つかの実施態様では、本開示は、底面部を有する内容積を画定するハウジングと、開口部を有し、ハウジングの内容積の上に配置されたピボットカバーと、底面部上に配置された第1の端部を有し、ピボットカバーに向けて第2の端部にばね力を生じさせるように構成されたばねとを含むジョイスティックを有するユーザ入力システムに関する。ジョイスティックは、第1の部分、第2の部分および第3の部分を備えたボールを有するボール・シャフト組立体であって、第1の部分は、ボールの第1の部分がピボットカバーの外に延びるようにシャフトに取り付けられ、ボールの第2の部分は、ピボットカバーに移動可能に係合し、第3の部分は、シャフトの動きを可能にしつつボールがピボットカバーおよびばねによって拘束されるように、ばね力を受ける、ボール・シャフト組立体をさらに含んでいる。ジョイスティックは、シャフトが動くときにボールと共に動くように、ボールの第3の部分内に少なくとも部分的に配置された磁石と、磁石に相対する位置に配置され、シャフトの動きに関連付けられた磁石の動きを検出するように構成されたセンサとをさらに含んでいる。ユーザ入力システムは、磁石の検出された動きに基づいて、シャフトの動きを表す出力信号を生成するように構成された電子回路をさらに含んでいる。
【0013】
幾つかの実施態様では、本開示は、軸、操作部および検出端を有するシャフトを含む制御入力装置に関する。制御入力装置は、シャフトの検出端に取り付けられた磁石と、シャフトの操作部をシャフトの軸に対して三次元的に動かすことができるように構成された移動機構とをさらに含む。操作部の動きは、磁石の対応する動きを生じさせる。制御入力装置は、磁石に相対する位置に配置され、磁石の動きを非接触で検出するように構成された磁気センサをさらに含む。
【0014】
幾つかの実施態様では、移動機構は、シャフトの操作部を軸まわりに回転させることができるようにさらに構成されていてもよい。
【0015】
本開示を要約する目的のために、特定の態様、利点、および本発明の新規な特徴が本明細書に記載される。このような利点は、本発明の任意の具体的な実施形態にしたがって必ずしも全て達成される必要はないことが理解されるべきである。したがって、本発明は、本明細書に教示または示唆され得るように、必ずしも他の利点を達成することなく、本明細書で教示されるような一つの利点または一群の利点を達成または最適化するように具現化または実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】例示的なジョイスティック装置の斜視図である。
【
図2】
図1の例示的なジョイスティック装置の断面図である。
【
図3】
図2の例と同様であるがドーム構造を有しないジョイスティック装置の側断面図である。
【
図4】
図2の例と同様のジョイスティック装置の側断面図である。
【
図5】ジョイスティックのシャフトがX方向に沿って押された場合のジョイスティック操作の一例を示す図である。
【
図6】
図5のジョイスティックのシャフトがY方向に沿って押された場合のジョイスティック操作の一例を示す図である。
【
図7】
図5のジョイスティックのシャフトがZ方向に沿って押された場合のジョイスティック操作の一例を示す図である。
【
図8】
図5のジョイスティックのシャフトがZ方向まわりに回転された場合のジョイスティック操作の一例を示す図である。
【
図9】幾つかの実施形態において、磁石およびセンサが、
図2~8の制御例の一部または全てをサポートするように利用され得ることを示す図である。
【
図10】
図9の例の磁石/センサの構成配置の側面図である。
【
図11】幾つかの実施形態において、
図9および
図10のセンサは複数のホール効果検出要素を有するセンサであり得ることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書において見出しがある場合、それらは便宜上のものにすぎず、特許請求の範囲に記載した発明の範囲または意図に必ずしも影響を与えるものではない。
【0018】
図1はジョイスティック装置100の斜視図であり、
図2は同ジョイスティック装置の断面図である。幾つかの実施形態では、そのようなジョイスティックはボール104に取り付けられたシャフト102を含んでいてもよく、ボール104は、ピボットカバー105によって保持されつつ、シャフト102と共に回転することができるようになっている。ピボットカバー105は、シャフト/ボール組立体のピボット運動を受け入れる開口部(例えば、円形の開口部)を画定することができる。ピボットカバー105の内面は、概ねボール104の曲率と一致しており、前述の保持機能およびピボット機能を提供することができる。
【0019】
図1および
図2の例では、ピボットカバー105は、ハウジング108を部分的にまたは完全に包み込むカバー構造106の一部であり得る。ピボットカバー105およびカバー構造106のそのような組立体は、単一の部品(例えば、金属シートから形成またはプレス加工されたもの)として実施することができ、または、別個の部品から組み立てることができる。幾つかの実施形態では、カバー構造106は、ジョイスティック装置100プラットフォーム構造、回路基板などに取り付けることを可能にするように構成された複数の取付機能部110を含んでいてもよい。
【0020】
図2の断面図を参照すると、ハウジング108は、ボール104の一部と、中に磁石114を有する磁石ホルダ112と、ばねキャリア116と、ばね118とを収容する寸法とされた内容積124を画定していることが分かる。
図2の例では、内容積124は、矩形(例えば、正方形)の形状の取付面積を有することができ、ばねキャリア116およびばね118の各々は円形形状の取付面積を有することができる。例えば、内容積124が正方形の形状の取付面積を有すると仮定すると、ばねキャリア116は、正方形の側面寸法とほぼ等しいか、または正方形の側面寸法よりもわずかに小さい直径を有する円形の形状を有することができる。
【0021】
幾つかの実施形態では、内容積124は、丸い(例えば、円形)形状の取付面積を有することができ、ばねキャリア116およびばね118の各々は、円形形状の取付面積を有することができる。例えば、ばねキャリア116は、内容積124の円形形状の取付面積の直径とほぼ等しいか、またはそれよりわずかに小さい直径を有する円形形状を有することができる。
【0022】
図2の断面図を参照すると、ばね118は、一端が内容積124の底面部の上に置かれ、他端がばねキャリア116の対応する側の円形溝内に受け入れられるように構成されたコイルばねであってもよい。従って、ばね118は、ばねキャリア116を磁石114および磁石ホルダ112の組立体に対して押し付ける。次に、磁石114および磁石ホルダ112の組立体は、ボール104をピボットカバー105の内側面に対して押し付け、それにより、シャフト/ボール組立体のピボット運動を可能にしながら、シャフト/ボール組立体を、ばね負荷を受けた状態で保持することを可能にしている。本明細書に記載されているように、そのようなピボット運動は、X方向およびY方向におけるジョイスティック制御機能を提供することができる。そのようなX方向およびY方向の制御機能の例は、本明細書にさらに詳細に記載されている。
【0023】
本明細書に記載されているように、ジョイスティック装置100の前述の構成は、シャフト/ボール組立体をZ方向に沿って移動させることも可能である。例えば、シャフト102がハウジング108の底面部に向かって押されると、シャフト/ボール組立体および磁石114は底面部に向かって移動する。押す力が取り除かれるか、あるいはばね118の復元力よりも低減されると、シャフト/ボール組立体および磁石114は、底面部から離れて、ボール104がピボットカバー105の内側面と係合するまで移動する。このようなZ方向制御機能の一例は、本明細書にさらに詳細に記載されている。
【0024】
本明細書に記載されているように、ジョイスティック装置100の前述の構成は、シャフト/ボール組立体を回転させることも可能である。例えば、シャフト102をシャフト102の軸まわりに回転させることができ、そのような回転は、ボール104とピボットカバー105との係合によって容易にすることができる。幾つかの実施形態では、磁石(114)/ホルダ(112)組立体とばねキャリア116との間の係合は、シャフト/ボール組立体の上述の回転を可能にするように構成され得る(例えば、係合面間の相対的な移動を可能にする)。幾つかの実施形態では、たとえ磁石(114)/ホルダ(112)組立体とばねキャリア116との間の係合が係合面間のそのような相対的な移動を生じさせないとしても、ばね118と内容積124の底面部との間の係合が、シャフト/ボール組立体の上述の回転を可能にするように構成され得る(例えば、係合面間の相対的な移動を可能にする)。このような回転制御機能の例は、本明細書にさらに詳細に記載されている。
【0025】
図2の断面図を参照すると、ジョイスティック装置100は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)として実装されたセンサ122をさらに含んでいてもよい。そのようなセンサは、Z軸に沿って(例えば、ハウジング108内に少なくとも部分的に埋め込まれて)配置され、シャフト/ボール組立体および磁石114の前述のX,Y,Z方向および回転の動きに関連付けられた磁気検出機能を備えるように構成され得る。本明細書に記載されているように、そのような磁気検出機能は、非接触式に実現され得る。このようなセンサに関連する例は、本明細書にさらに詳細に記載されている。
【0026】
図2に示すように、幾つかの実施形態では、ジョイスティック装置100は、ばねキャリア116とハウジング108の底面部との間に実装された変形可能なドーム構造120を含むことができる。そのようなドーム構造は、シャフト/ボール組立体がZ軸に平行な成分を有する方向に押されたときに、変形してクリック音および/またはクリック感を生じさせるように構成され得る。そのようなクリック機能は、本明細書に記載されるような1つ以上の特徴を有するジョイスティック装置に実装されてもよいし、実装されなくてもよいことが理解されるであろう。
【0027】
例として、
図3及び
図4は、ドーム構造を含んでいない
図3のジョイスティック装置100と、ドーム構造120を含んでいる
図4のジョイスティック装置100との、それぞれのジョイスティック装置100の側断面図を示している。
図5~8は、
図4のジョイスティック装置100(ドーム構造120を含む)のコンテキストでの様々なジョイスティック動作の例を示しているが、同様のジョイスティック動作が
図3のジョイスティック装置100(ドーム構造を含まない)で行われ得ることが理解されるであろう。
【0028】
図3は、
図2の例と実質的に同様であるが、ドーム構造(
図2の120)を有しないジョイスティック装置100の側断面図である。
図4は、
図2の例と実質的に同じであるジョイスティック装置100の側断面図である。したがって、
図3および
図4に関連する様々な部分の大部分は、
図2を参照して上述されている。
【0029】
図4の例を参照すると、幾つかの実施形態では、バンプ構造128がばねキャリア116の表面に設けられ得ることに留意されたい。そのようなバンプ構造は、ドーム構造120の変形を容易にするように、寸法が定められ、かつドーム構造120に相対する位置に配置され得る。ドーム構造120のそのような変形の例は、本明細書により詳細に記載されている。
【0030】
図5および
図6は、ジョイスティック装置100がX及びY方向のジョイスティックの動きを受け入れて検出する例を示している。このようなX及びY成分に基づいて、XY平面内のジョイスティックの動きが受け入れられて検出される。
【0031】
図5は、シャフト102がX方向に沿って押される、例示的なジョイスティック操作を示す。ボール104がピボットカバー105によって保持され、ばね118によってピボットカバー105に対して押し付けられた状態では、シャフト102のそのような押し付けにより、シャフト/ボール/磁石組立体がY軸まわりに回転する。傾いた姿勢に起因する磁場が、センサ122によって検出され得る。
【0032】
図5の例では、磁石114および磁石ホルダ(
図4の112)の一部がばねキャリア116の一方の側面と係合するように示されており、ばねキャリア116の係合部分は、その構造を実質的に維持するように示されており、ばねキャリア116の端部部分は、シャフト/ボール/磁石組立体の傾いた姿勢に対応するように復元可能に変形している。
図5では、ばね118の右側部分が、例示する傾いた姿勢を受け入れるために圧縮されていることがわかる。したがって、シャフト102が傾いた姿勢から解放されると、ばね118は、その静止位置(例えば、シャフト102がZ軸に沿った位置にあり、ボール104がピボットカバー105に対して押し付けられている位置)に復元可能である。
【0033】
図6は、シャフト102がY方向に沿って押される、例示的なジョイスティック操作を示す。ボール104がピボットカバー105によって保持され、ばね118によってピボットカバー105に対して押し付けられた状態では、シャフト102のそのような押し付けにより、シャフト/ボール/磁石組立体がX軸まわりに回転する。傾いた姿勢に起因する磁場が、センサ122によって検出され得る。
【0034】
図6の例では、磁石114および磁石ホルダ(
図4の112)の一部がばねキャリア116の一方の側面と係合するように示されており、ばねキャリア116の係合部分は、その構造を実質的に維持するように示されており、ばねキャリア116の端部部分は、シャフト/ボール/磁石組立体の傾いた姿勢に対応するように復元可能に変形している。
図6では、ばね118の右側部分が、例示する傾いた姿勢を受け入れるために圧縮されていることがわかる。したがって、シャフト102が傾いた姿勢から解放されると、ばね118は、その静止位置(例えば、シャフト102がZ軸に沿った位置にあり、ボール104がピボットカバー105に対して押し付けられている位置)に復元可能である。
【0035】
図7は、磁石114がセンサ122に向かって移動するようにシャフト102がZ方向に沿って押される、例示的なジョイスティック操作を示す。シャフト102のそのような押し付けにより、バンプ構造128がドーム構造120を押して変形させ、クリック機能を提供する。Z方向に押された姿勢に起因する磁場は、センサ122によって検出され得る。
【0036】
図7の例では、磁石114および磁石ホルダ(
図4の112)の一部がばねキャリア116の一方の側面と係合するように示されており、ばねキャリア116の係合部分は、その構造を実質的に維持するように示されている。
図7では、ばね118は、例示の押された姿勢に適応するようにおおよそ均一に圧縮されることがわかる。したがって、シャフト102が押された姿勢から解放されると、ばね118は、その静止位置(例えば、シャフト102がZ軸に沿った位置にあり、ボール104がピボットカバー105に対して押し付けられている位置)に復元可能である。
【0037】
図8は、磁石114がセンサ122に対して相対的に回転するようにシャフト102をZ方向まわりに回転(矢印130)させる、例示的なジョイスティック操作を示している。上記回転に起因する磁場は、センサ122によって検出され得る。
【0038】
図8の例では、磁石114および磁石ホルダ(
図4の112)の一部がばねキャリア116の一方の側面と係合するように示されており、ばねキャリア116の係合部分は、その構造を実質的に維持するように示されている。
図8では、ばねキャリア116は、磁石114と一緒に回転することができてもよく、磁石114と部分的に回転することができてもよく、または回転に関しては概ね固定されたままであってもよい。同様に、ばね118は、磁石114と共に回転してもよく、磁石114と共に部分的に回転してもよく、または回転に関しては概ね固定されたままであってもよい。
図8では、ばね118は、圧縮の観点からは、その静止位置にとどまることができる。幾つかの実施形態では、ばね118は、シャフトの回転が生じると、回転した姿勢が新たな静止位置となるように構成され得る。幾つかの実施形態では、ばね118は、シャフトの回転が生じるとばね118が復元可能にねじれ、シャフトが解放されるとシャフトが(ねじれを解除するばねによって)元の静止位置に概ね戻るように構成され得る。
【0039】
図2~8を参照して本明細書において説明する例では、ばねキャリア(116)の端部が、ジョイスティックのX/Y方向の動作に適応するように変形可能であることが概ね前提とされている。そのような例では、ばねキャリア116に対する磁石/磁石ホルダの係合は、端部のそのような変形の間も概ね維持される。このような構成は一例であり、ばねキャリア116他の構成及びばねキャリアと磁石/磁石ホルダとの係合の他の構成も実施可能であることが理解されるであろう。
【0040】
例えば、ばねキャリアは、ジョイスティックのX/Y方向の動作の間に全く変形しないように構成することができる。幾つかの実施形態では、そのような構成は、ばねキャリアの端部が傾いているジョイスティックの動作と干渉しないような、ばねキャリアの適切な全体的な横方向の寸法によって実施することができる。
【0041】
他の例では、ばねキャリアは、ジョイスティックのX/Y方向の動作の間に、必ずしも磁石/磁石ホルダ組立体と完全に係合したままである必要はない。一例として、磁石/磁石ホルダ組立体の一部がばねキャリアと係合したままである一方で、磁石/磁石ホルダ組立体の他の部分はジョイスティックが傾いた姿勢にある間にばねキャリアから離れてもよい。
【0042】
図5~8の様々な例において、ジョイスティックのX,Y,Z方向および回転の動作は、明確化のために個別に図示され、かつ記載されている。本明細書に記載されているような1つ以上の特徴を有するジョイスティック装置が、そのようなジョイスティック動作の一部または全てを同時に受け入れて検出することができることが理解されるであろう。
【0043】
図9は、幾つかの実施形態では、
図2~8の例の磁石114が、対応するセンサ122に相対する位置に配置された、直径方向に磁化された円板状の磁石114であってもよいことを示している。
図9では、磁石114は磁石ホルダ無しで示されており、センサ122はハウジング無しで示されているが、磁石114とセンサ122との相対的な方向決めが、本明細書に記載されているように磁石ホルダおよびハウジングによって簡単にできるようになることが理解されるであろう。
【0044】
図10は、
図9の例の磁石/センサの配置構成の側面図である。
図10はまた、磁石114およびセンサ122に対してX,YおよびZ方向がどのように定義され得るかの例を示している。例えば、磁石114の直径方向に分割された平面は、ZY平面とほぼ平行であり得る。このような構成では、センサ122は全体として、XY平面とほぼ平行な平面を定めることができる。
【0045】
図11は、幾つかの実施形態では、
図2~10の例のセンサ122は、複数のホール効果検出要素を有するセンサ122であり得ることを示している。
図11では、個々のホール効果検出要素がセンサ122のXY平面上に配置されるように、そのようなセンサがZ軸に沿って見られるように図示されている。
【0046】
図11の例では、(例えば
図5のような)ジョイスティックのX方向の動作によって生じる磁石(
図10の114)の傾きが、ホール効果検出要素X1,X2,X3によって検出され得る。このようなホール効果検出要素の各々を、その法線面がそれぞれの矢印によって示される方向(例えば、
図11における右方向)を向くように配向させることができる。同様に、(例えば
図6のような)ジョイスティックのY方向の動作によって生じる磁石の傾きが、ホール効果検出要素Y1,Y2およびY3によって検出され得る。このようなホール効果検出要素の各々を、その法線面がそれぞれの矢印によって示される方向(例えば、
図11における下方向)を向くように配向させることができる。
【0047】
図11の例では、(例えば、
図7のような)ジョイスティックのZ方向の動作から生じる(
図10における磁石114とセンサ122との間の)分離距離の変動は、まとめてZとして示された1つ以上のホール効果検出要素によって検出され得る。そのような1つ以上のZ検出要素は、Z軸に沿った方向を向く法線面を有し得る。
【0048】
幾つかの実施形態では、Z検出要素はまた、(例えば
図8のような)ジョイスティックの回転動作を検出するように構成され得る。特に、直径方向に磁化された円板状の磁石の角度位置のそのような検出に関する例は、HIGH-RESOLUTION NON-CONTACTING MULTI-TURN SENSING SYSTEMS AND METHODSと題する米国特許第9,593,967号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれ、かつその開示は本願明細書の一部とみなされるべきである。
【0049】
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるような1つ以上の特徴を有するセンサ(例えば、
図11の122)は、Allegro Microsystems社から入手可能な3Dリニアホール効果センサ(例えば、モデルALS31300)を含むことができる。
【0050】
本開示は、様々な特徴について説明しており、それらの1つが単独で重要であるというものではない。当業者には明らかであるように、本明細書で説明する様々な機能は、組み合わされ、変更、または省略されてもよいことが理解されるであろう。本明細書に具体的に記載されたもの以外の組合せおよびサブコンビネーションも当業者には明らかであり、この開示の一部を形成することを意図している。種々のフローチャートのステップおよび/またはフェーズと関連付けて色々な方法について本明細書で説明している。多くの場合、特定のステップおよび/またはフェーズは、フローチャートの複数のステップおよび/またはフェーズが単一のステップおよび/またはフェーズで実行されるように、組み合されてもよいことが理解されよう。また、特定のステップおよび/またはフェーズを別々に実行される追加のサブ部品に分割することができる。幾つかの例では、ステップおよび/またはフェーズの順序を再配列することができ、また、特定のステップおよび/またはフェーズが完全に省略されてもよい。また、本明細書に記載した方法は、本明細書に示され記載されたものに追加のステップおよび/またはフェーズも行うことができるように、オープンエンドのものであると理解されるべきである。
【0051】
本明細書で説明されるシステムおよび方法の幾つかの態様は、有利には、例えば、コンピュータソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはコンピュータソフトウェア、ハードウェア、およびファームウェアの任意の組合せを用いて実現できる。コンピュータソフトウェアは、実行時に本明細書に記載の機能を行う、コンピュータ実行可能コード、コンピュータ可読媒体(例えば非一時的なコンピュータ可読媒体)に格納されたもの、を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、コンピュータ実行可能コードは、1つまたは複数の汎用コンピュータプロセッサによって実行される。当業者であれば、本開示に照らして、汎用コンピュータ上で実行されるソフトウェアを用いて実施することができる任意の特徴または機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの様々な組合せを使用して実施できるということを理解するであろう。例えば、そのようなモジュールは、集積回路の組合せを使用するハードウェアに完全に実装されたものであってもよい。代替的にまたは追加的に、このような特徴や機能ではなく、汎用コンピュータによって本明細書に記載の特定の機能を実行するように設計された特殊なコンピュータを使用して、完全にまたは部分的に実施することができる。
【0052】
複数の分散コンピューティングデバイスが、本明細書に記載のいずれかのコンピューティングデバイスの代わりに使用されてもよい。このような分散型の実施形態において、1つのコンピューティングデバイスの機能が、分散コンピューティングデバイスの各々でそれぞれの機能が実施されるように、(例えば、ネットワークを介して)分散される。
【0053】
幾つかの実施形態は、式、アルゴリズム、および/またはフローチャート図を参照して説明することができる。これらの方法は、1つまたは複数のコンピュータ上で実行可能なコンピュータプログラム命令を使用して実施することができる。これらの方法は、別々の、または、装置やシステムの構成要素のようなコンピュータプログラム製品として実装されてもよい。この点、各式、アルゴリズム、ブロック、フローチャートのステップ、およびこれらの組合せは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはコンピュータ可読プログラムコードロジックに実装された1つまたはそれ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアによって実現され得る。理解されるように、そのようなコンピュータプログラム命令は、コンピュータプログラム命令によりそうしたコンピュータやプログラム可能な処理装置が上記式、アルゴリズム、および/またはフローチャートに指定された機能を実現するように、汎用コンピュータまたは専用コンピュータまたは他のプログラム可能な処理装置を含むがこれに限定されない1つまたは複数のコンピュータにロードされてもよい。また、フローチャート図に示される各式、アルゴリズム、および/またはブロック、さらにそれらの組合せが、特殊目的のハードウェアベースコンピュータシステム(特殊な機能またはステップを行う)、または、特殊目的のハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードロジック手段との組合せで実施されてもよい。
【0054】
さらに、コンピュータ可読プログラムコードロジックに実装されたもののようなコンピュータプログラムの命令が、コンピュータ可読メモリ(例えば非一時的なコンピュータ可読媒体)に格納されてもよく、このコンピュータ可読メモリは、1つまたは複数のコンピュータ、または、他のコンピュータプログラム可能な処理装置に、コンピュータ可読媒体に格納された指示がフローチャートのブロックで具体化される機能を実施できるように、特定の方法で、機能を指示するものであってもよい。コンピュータプログラム命令はまた1つもしくは複数のコンピュータまたは他のプログラム可能なコンピューティングデバイスにロードされ、その1つまたは複数のコンピュータまたは他のプログラム可能なコンピューティングデバイスで実施される一連の動作ステップを生じさせ、そして、コンピュータで実施されるプロセスが作成されるようになっていてもよく、これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能な処理装置で実行される命令が、上記式、アルゴリズム、および/またはフローチャートのブロックで特定される機能を実行するためのステップを提供することとなる。
【0055】
本明細書に記載する方法およびタスクの一部または全部は、コンピュータシステムによって完全に自動化することができる。コンピュータシステムは、幾つかのケースでは、複数の異なるコンピュータまたはコンピューティングデバイス(例えば、物理的なサーバ、ワークステーション、ストレージアレイ等。説明した機能を実行するために通信しネットワーク上で相互運用する)を含むことができる。そのようなコンピューティングデバイスは、典型的には、メモリまたは他の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体または装置に格納されたプログラム命令またはモジュールを実行するプロセッサ(または複数のプロセッサ)を含む。本明細書に開示される種々の機能はプログラム命令で実施することができるが、開示された機能の一部または全ては、代替的に、コンピュータシステムのアプリケーション特有の回路(例えば、ASICのかのFPGA)で実装することができる。コンピュータシステムが複数のコンピューティングデバイスを含む場合、これらのデバイスは、必須ではないが、同じ場所に配置されていてもよい。開示された方法およびタスクの結果は、固体メモリチップおよび/または磁気ディスクのような物理的な記憶装置を異なる状態に変えることによって、持続的に格納されてもよい。
【0056】
文脈で明確に必要としない限り、明細書および特許請求の範囲を通して、「備える」「備えている」などの語句は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味、すなわち、それに限定されるのではなく「含む」という意味で解釈されるべきである。一般的に本明細書で使用される、「結合」という用語は、2つ以上の要素が直接接続される、または、1つ以上の中間要素を介して接続されることを意味する。また、「ここで」、「上記の」、「下記の」の語句および類似の語句は、本出願において使用される場合、本出願の任意の特定の部分ではなく本出願の全体を指す。ここで、文脈が許すところで、明細書中の単数形または複数形による単語は、それぞれ、複数または単数を含むことができる。2つまたはそれ以上の項目のリストを参照する「または」の語句は以下の解釈のすべてを包含する:リスト内の項目のいずれか、リスト内のすべての項目、およびリスト内の任意の組合せ。「例示的」という語は、「例、事例、または例示として役立つもの」の意味で排他的に使用される。本明細書中で使用される「例示的」として記載の任意の実用は、必ずしも、好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0057】
本開示は、本明細書に示す実装形態に限定されるものではない。本開示に記載の実施形態に対する様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書中で定義された一般的な原理は、本開示の意義または範囲から逸脱することなく、他にも適用することができる。本明細書で提供される本発明の教示は、上記の方法およびシステムに限定されるものではなく、他の方法およびシステムに適用可能であり、上述の様々な実施形態の要素およびステップはさらなる実施形態を提供するために組み合わせることができることができる。したがって、本明細書に記載の新規な方法およびシステムは、他の様々な形で実施することができる。さらに、種々の省略、置換、および本明細書に記載の方法およびシステムの形態の変化は、本発明の意義から逸脱することなく、行うことができる。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および趣旨に含まれるであろう形態または修正をカバーすることを意図している。
【外国語明細書】