(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002364
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
A47K 3/28 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A47K3/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101509
(22)【出願日】2022-06-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年8月2日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://www.mizsei.co.jp/shower-nanobubble-jyosui/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年11月5日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://shop.mizsei.jp/products/detail/576 ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年11月8日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://www.mizsei.co.jp/josui-shower-cartridge/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年11月16日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://store.shopping.yahoo.co.jp/mizsei/js222.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年11月17日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://store.shopping.yahoo.co.jp/mizsei/b5e6b6cba4.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和3年11月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://shop.mizsei.jp/products/detail/579
(71)【出願人】
【識別番号】590006309
【氏名又は名称】株式会社水生活製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】早川 徹
(72)【発明者】
【氏名】太田 美穂
(72)【発明者】
【氏名】松永 啓
【テーマコード(参考)】
2D132
【Fターム(参考)】
2D132FA02
2D132FA03
2D132FA04
2D132FC04
2D132FJ03
2D132FJ22
2D132FJ28
2D132FJ31
2D132FJ33
(57)【要約】
【課題】ヘッド部を構成する少なくとも一部の部品のガタつきを抑えたシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】シャワーヘッド100は、吐出切替ハンドル22と、吐出切替部材26と、を備える。吐出切替ハンドル22は、壁部221と、壁部221に設けられた突起部222と、壁部221から延びる外周壁224と、を備える。吐出切替部材26は、突起部222が挿入されるスリット265aと、外周壁224の平滑面224cに接触する複数の凹凸265bと、を備える。
【選択図】
図11B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
把手部と、ヘッド部と、を備え、前記把手部から前記ヘッド部に流入した水が前記ヘッド部からシャワー水またはミスト水として吐出されるシャワーヘッドであって、
前記ヘッド部は、
ヘッドケーシングと、
前記ヘッドケーシング内に流入した水が流れる貫通穴を有する第一部材と、
前記第一部材の貫通穴を通過した水が流れる貫通穴を有する第二部材と、
第一貫通穴および第二貫通穴を有する吐出切替部材と、
前記第二部材を前記吐出切替部材に向けて付勢して、前記第二部材の一部を前記吐出切替部材に接触させる弾性部材と、
前記第一貫通穴と連通しかつシャワー水を吐出するシャワー穴および前記第二貫通穴と連通しかつミスト水を吐出するミスト穴を有する散水板と、
前記シャワー水を吐出する場合に、前記第二部材の貫通穴を通過した水を前記吐出切替部材の第一貫通穴に流入させるために、前記吐出切替部材の第一貫通穴が前記第二部材の貫通穴と連通するように前記吐出切替部材を回転させ、前記ミスト水を吐出する場合に、前記第二部材の貫通穴を通過した水を前記吐出切替部材の第二貫通穴に流入させるために、前記吐出切替部材の第二貫通穴が前記第二部材の貫通穴と連通するように前記吐出切替部材を回転させる吐出切替ハンドルと、
を備え、
前記吐出切替ハンドルは、
壁部と、
前記壁部に設けられた突起部と、
前記壁部から延びる第一周壁と、
を備え、
前記吐出切替部材は、
前記突起部が嵌る開口部と、
前記第一周壁の内面に接触する複数の凹凸と、
を備える、
シャワーヘッド。
【請求項2】
前記吐出切替ハンドルは、前記第一周壁よりも前記壁部の径方向内側から延びる第二周壁を備え、前記第二周壁の頂部は、凹んでおり、
前記第一部材は、フランジを備え、前記フランジは、前記第二周壁の頂部上に配置されると共に、前記吐出切替ハンドルを前記ヘッドケーシングに押し付ける、
請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記第一部材の貫通穴は、当該第一部材の中心付近に設けられている、
請求項1または2に記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ヘッドと、グリップと、を備えるシャワーヘッドが開示されている。ヘッドは、内部にスプリングを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシャワーヘッドのように、ヘッド内にスプリングが配置されている場合、ヘッドを組み立てる際に、スプリングの弾性力により部品が動いてしまい、ヘッドが組み立て難いという問題がある。
【0005】
本発明は、組み立てやすいヘッド部を備えたシャワーヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下に掲げる態様の発明を提供する。
(項目1)
把手部と、ヘッド部と、を備え、前記把手部から前記ヘッド部に流入した水が前記ヘッド部からシャワー水またはミスト水として吐出されるシャワーヘッドであって、
前記ヘッド部は、
ヘッドケーシングと、
前記ヘッドケーシング内に流入した水が流れる貫通穴を有する第一部材と、
前記第一部材の貫通穴を通過した水が流れる貫通穴を有する第二部材と、
第一貫通穴および第二貫通穴を有する吐出切替部材と、
前記第二部材を前記吐出切替部材に向けて付勢して、前記第二部材の一部を前記吐出切替部材に接触させる弾性部材と、
前記第一貫通穴と連通しかつシャワー水を吐出するシャワー穴および前記第二貫通穴と連通しかつミスト水を吐出するミスト穴を有する散水板と、
前記シャワー水を吐出する場合に、前記第二部材の貫通穴を通過した水を前記吐出切替部材の第一貫通穴に流入させるために、前記吐出切替部材の第一貫通穴が前記第二部材の貫通穴と連通するように前記吐出切替部材を回転させ、前記ミスト水を吐出する場合に、前記第二部材の貫通穴を通過した水を前記吐出切替部材の第二貫通穴に流入させるために、前記吐出切替部材の第二貫通穴が前記第二部材の貫通穴と連通するように前記吐出切替部材を回転させる吐出切替ハンドルと、
を備え、
前記吐出切替ハンドルは、
壁部と、
前記壁部に設けられた突起部と、
前記壁部から延びる第一周壁と、
を備え、
前記吐出切替部材は、
前記突起部が嵌る開口部と、
前記第一周壁の内面に接触する複数の凹凸と、
を備える、
シャワーヘッド。
【0007】
(項目2)
前記吐出切替ハンドルは、前記第一周壁よりも前記壁部の径方向内側から延びる第二周壁を備え、前記第二周壁の頂部は、凹んでおり、
前記第一部材は、フランジを備え、前記フランジは、前記第二周壁の頂部上に配置されると共に、前記吐出切替ハンドルを前記ヘッドケーシングに押し付ける、
項目1に記載のシャワーヘッド。
【0008】
(項目3)
前記第一部材の貫通穴は、当該第一部材の中心付近に設けられている、
項目1または2に記載のシャワーヘッド。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、吐出切替部材を吐出切替ハンドルに強固に取り付けることができるため、ヘッド部の組み立て時に、バネの弾性力により吐出切替部材が動いてしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3A】斜め下方から見たハンドルケーシングの底部の斜視図である。
【
図3B】
図3Aに示すハンドルケーシングを180°回転させて、斜め下方から見たハンドルケーシングの底部の斜視図である。
【
図4】
図2に示す状態から180°回転させた回転部材の斜視図である。
【
図5A】原水路を水が流れる様子を模式的に示すハンドルケーシングの断面図である。
【
図5B】浄水生成路を水が流れる様子を模式的に示すハンドルケーシングの断面図である。
【
図6】前方側から見たヘッドケーシングの斜視図である。
【
図7A】前方側から見た吐出切替ハンドルの斜視図である。
【
図8A】前方側から見た押さえ部材の斜視図である。
【
図8B】後方側から見た押さえ部材の斜視図である。
【
図8C】前方側から見た押さえ部材の中央部分の正面図である。
【
図10A】前方側から見た中間部材の斜視図である。
【
図10B】後方側から見た中間部材の斜視図である。
【
図10C】後方側から見た中間部材の中央部分の正面図である。
【
図11A】前方側から見た吐出切替部材の斜視図である。
【
図11B】後方側から見た吐出切替部材の斜視図である。
【
図15A】シャワー水を吐出する際のヘッド部内の水の流れを模式的に示すヘッド部の断面図である。
【
図15B】ミスト水を吐出する際のヘッド部内の水の流れを模式的に示すヘッド部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のシャワーヘッド100について、図面を参照しながら説明する。説明の便宜上、
図1の上下をシャワーヘッド100の上下として説明する。また、
図1の紙面手前側をシャワーヘッド100の前方、
図1の紙面奥側をシャワーヘッド100の後方として説明する。
【0012】
<1.シャワーヘッドの概要>
図1に示すように、シャワーヘッド100は、把手部10と、ヘッド部20と、を備える。把手部10は、主に、使用者が手で持つ部分である。ヘッド部20は、把手部10の上端部に、好ましくは着脱可能に接続されている。水は、把手部10の下端部から流入し、ヘッド部20に流れ、ヘッド部20から吐出される。
【0013】
把手部10は、ヘッド部20に流入する水の水質を変更する水質切替機構を備える。水質切替機構を使用することにより、使用者は、把手部10に流入した原水(水道水)を、原水のままヘッド部20に流入させるか、または、浄化された浄水としてヘッド部20に流入させるか、を選択できる。
【0014】
ヘッド部20は、ヘッド部20から吐出される水の形態を切り替える吐出切替機構を備える。吐出切替機構を使用することにより、使用者は、ヘッド部20に流入した水を、シャワー水として吐出するか、または、ミスト水として吐出するか、を選択できる。なお、ミスト水とは、シャワー水よりも直径の小さい水滴から成る霧状の水のことである。
【0015】
以下、各構成要素の詳細を説明する。
【0016】
<2.把手部>
図2から
図5Bを参照して、把手部10について説明する。
図2に示すように、把手部10は、ハンドルケーシング11と、浄水部材12と、水質切替部材13と、回転部材14と、係止部材15と、水質切替ハンドル16と、を備える。
【0017】
<2-1.ハンドルケーシング>
図2、
図3A、
図3B、
図5Aおよび
図5Bに示すように、ハンドルケーシング11は、円筒などの筒状のケーシング本体111と、通水壁112と、支持壁113と、を備える。
【0018】
図3Aおよび
図3Bに示すように、通水壁112は、ケーシング本体111の下部に設けられており、ケーシング本体111の径方向に広がっている。支持壁113は、ケーシング本体111の内部に設けられた円筒壁であり、通水壁112から上方に延びている。
【0019】
通水壁112は、複数の原水用通水口1121a,1121b(本実施形態では4つ)と、複数の浄水生成用通水口1122a,1122b(本実施形態では4つ)と、を有する。各原水用通水口1121a,1121bは、原水路X(
図5A参照)と連通している。各浄水生成用通水口1122a,1122bは、浄水生成路Y(
図5B参照)と連通している。なお、原水路Xとは、把手部10に流入した水が、原水のまま、ヘッド部20に流れる流路のことである。また、浄水生成路Yとは、把手部10に流入した水が、浄水部材12によって浄化され、生成された浄水がヘッド部20に流れる流路のことである。原水路Xおよび浄水生成路Yの詳細は、後述する。
【0020】
各原水用通水口1121a,1121bは、支持壁113よりも径方向内側に設けられている。4つの原水用通水口1121a,1121bのうち、2つの原水用通水口1121aは互いに隣接している。残りの2つの原水用通水口1121bは互いに隣接していると共に、2つの原水用通水口1121aと対称位置に設けられている。
【0021】
2つの浄水生成用通水口1122aと2つの浄水生成用通水口1122bとは、対称位置に設けられている。また、2つの浄水生成用通水口1122aおよび2つの浄水生成用通水口1122bは、周方向において、原水用通水口1121aと原水用通水口1121bとの間に設けられている。各浄水生成用通水口1122a,1122bは、支持壁113の外側の空間(すなわち、支持壁113の外面とケーシング本体111の内面との間の空間。
図5B参照。)と連通している。
【0022】
<2-2.浄水部材>
浄水部材12は、把手部10に流入した原水を浄化する。浄水部材12は、ケーシング本体111内に配置されている。浄水部材12は、ハンドルケーシング11から取り外して交換可能なカートリッジ式であることが好ましい。
【0023】
図2、
図5Aおよび
図5Bに示すように、浄水部材12は、支持部121と、フィルタ122と、Oリング123と、を備える。
【0024】
支持部121は、円筒などの筒状であり、非透水性材料から成る。支持部121の内部は、原水用通水口1121a,1121bと連通しており、水が流通可能である。
【0025】
フィルタ122は、支持部121の外面に配置されている。フィルタ122は、少なくとも原水に含まれる塩素の一部を除去できれば特に限定されず、例えば、中空糸膜などの濾過膜、活性炭、またはセラミックスフィルタである。
【0026】
Oリング123は、支持部121の上部および下部にそれぞれ取り付けられている。
図5Aおよび
図5Bに示すように、支持部121の下部に取り付けられたOリング123は、支持壁113の内面に接触する。支持部121の上部に取り付けられたOリング123は、後述するヘッドケーシング21の内面に接触する。
【0027】
図5Aに示すように、支持部121の中空内部は、原水路Xとして機能する。支持部121は非透水性材料から成るため、原水路Xを流れる水は、フィルタ122と接触することなく、原水のままヘッド部20に流れる。
【0028】
図5Bに示すように、浄水部材12の外径は、ケーシング本体111の内径よりも小さい。したがって、浄水部材12(フィルタ122の外面)とケーシング本体111の内面との間には、空間が形成される。この空間は、浄水生成用通水口1122a,1122bと連通しており、浄水生成路Yとして機能する。浄水生成路Yを流れる水は、フィルタ122と接触することになるため、水中に含まれる塩素がフィルタ122によって除去され、原水よりも塩素濃度が低下した浄水が生成される。
【0029】
<2-3.水質切替部材>
水質切替部材13は、把手部10に流入した水を、原水用通水口1121a,1121bに流入させるか、または浄水生成用通水口1122a,1122bに流入させるか、を選択的に切り替える。
【0030】
図2に示すように、水質切替部材13は、ゴムなどの非透水性材料から成る本体部131を備える。本体部131は、本体部131を貫通する2つの貫通穴131aを有する。2つの貫通穴131aは、対象位置に設けられている。本体部131には、貫通穴131a以外の貫通穴は設けられていない。
【0031】
貫通穴131aを、原水用通水口1121a,1121bまたは浄水生成用通水口1122a,1122bのうちの所望の通水口と連通させ、それ以外の通水口を本体部131によって塞ぐことにより、水を所望の通水口に流すことができる。
【0032】
<2-4.回転部材>
回転部材14は、水質切替部材13を回転させる。
図2および
図4に示すように、回転部材14は、ネジ部141と、突起部142と、フランジ143と、ストッパ144と、を備える。
【0033】
回転部材14は、筒状であり、内部を水が流通可能である。ネジ部141は、回転部材14の下部の外面に設けられており、例えば雄ネジである。ネジ部141には、ホースの継手が接続される。
【0034】
突起部142は、回転部材14の上部に設けられている。突起部142は、水質切替部材13の貫通穴131a内に挿入される(
図5Aおよび
図5B参照)。回転部材14を回転させたときに、突起部142が貫通穴131aの内面に接触することで、回転部材14は、水質切替部材13を回転させる。
【0035】
フランジ143は、回転部材14の外面で、かつ、ネジ部141よりも上方に設けられている。フランジ143は、対称位置に設けられた二つの被係合部143aを備える。被係合部143aには、後述する水質切替ハンドル16の二つの係合部161がそれぞれ係合する。被係合部143aは、例えば、突起状の係合部161が嵌る切欠きである。
【0036】
回転部材14の外面には、フランジ143よりも上方に、係止部材15を挿入するための溝14aが形成されている。溝14aは、回転部材14の全周にわたって形成されているわけではなく、回転部材14の周方向の一部にわたってのみ形成されている。ストッパ144(
図2参照)は、溝14aによって凹んでいない、溝14aと同一円周上の部分である。ストッパ144は、回転部材14の回転範囲を制限する。すなわち、回転部材14を回転させたときに、ストッパ144が係止部材15に接触することで、回転部材14はそれ以上回転できない。回転部材14を第一方向に回転させたときに、ストッパ144が係止部材15に接触する第一位置において、水質切替部材13の貫通穴131aは、原水用通水口1121a,1121bのみと連通する。回転部材14を、第一方向とは反対の第二方向に回転させたときに、ストッパ144が係止部材15に接触する第二位置において、水質切替部材13の貫通穴131aは、浄水生成用通水口1122a,1122bのみと連通する。ストッパ144が第一位置と第二位置との間にあるとき、水質切替部材13の貫通穴131aは、原水用通水口1121a,1121bと浄水生成用通水口1122a,1122bの両方と部分的に連通する。
【0037】
<2-5.係止部材>
係止部材15は、回転部材14が、ハンドルケーシング11から抜けることを防止する。
図2に示すように、係止部材15はU字型である。係止部材15の一部は、回転部材14の溝14a内に挿入される。また、係止部材15の先端は、ハンドルケーシング11の下部に設けられた開口部内に挿入され、ハンドルケーシング11に係止される。
【0038】
<2-6.水質切替ハンドル>
水質切替ハンドル16は、回転部材14を回転させる。
図2に示すように、水質切替ハンドル16は、筒状である。水質切替ハンドル16の中空内部には、回転部材14が挿入される。水質切替ハンドル16は、回転部材14の被係合部143aと係合する係合部161を有する。係合部161は、例えば、被係合部143aに嵌る突起部である。係合部161が回転部材14の被係合部143aと係合することにより、水質切替ハンドル16の回転に伴って、回転部材14も回転する。
【0039】
<2-7.原水と浄水の切替>
主に
図5Aおよび
図5Bを参照して、原水と浄水の切替について説明する。なお、
図5Aおよび
図5Bでは、水の流れを矢印で模式的に示している。
【0040】
水質切替ハンドル16を回転させると、回転部材14も回転する。回転部材14の突起部142は、水質切替部材13の貫通穴131a内に嵌まっているため、回転部材14を回転させると、水質切替部材13も回転する。
【0041】
図5Aに示すように、水質切替部材13の貫通穴131aを原水用通水口1121a,1121bのみと連通させ、本体部131によって浄水生成用通水口1122a,1122bを塞ぐと、把手部10に流入した水は、原水路Xのみに流れる。原水路Xを通過した水は、原水のままヘッド部20に流入する。
【0042】
図5Bに示すように、水質切替部材13の貫通穴131aを浄水生成用通水口1122a,1122bのみと連通させ、本体部131によって原水用通水口1121a,1121bを塞ぐと、把手部10に流入した水は、浄水生成路Yのみに流入する。浄水生成路Yに流入した水は、フィルタ122によってろ過され、浄水になる。そして、生成された浄水は、ヘッド部20に流入する。
【0043】
<3.ヘッド部>
次に、
図6から
図14を参照して、ヘッド部20について説明する。
図6から
図14に示すように、ヘッド部20は、ヘッドケーシング21と、吐出切替ハンドル22と、押さえ部材23と、バネ24と、中間部材25と、吐出切替部材26と、散水板27と、噴霧ガイド28と、を備える。
【0044】
<3-1.ヘッドケーシング>
ヘッドケーシング21は、ハンドルケーシング11の上端部にネジ接続されている。
図6に示すように、ヘッドケーシング21は、ハンドルケーシング11の中空内部と連通する開口部21aを有している。この開口部21aを通して、ハンドルケーシング11からヘッドケーシング21に水が流入する。ヘッドケーシング21の内面には、ネジ部(雌ネジ)を有する複数のネジ穴21b(本実施形態では5つ)が設けられている。
【0045】
<3-2.吐出切替ハンドル>
吐出切替ハンドル22は、吐出切替部材26を回転させる。
図7Aに示すように、吐出切替ハンドル22は、環状の壁部221と、複数の突起部222(本実施形態では4つ)と、内周壁223と、外周壁224と、を備える。吐出切替ハンドル22は、ヘッドケーシング21に対して回転可能である。
【0046】
壁部221は、前面と、後面と、を有する。
図7Aに示すように、壁部221の中央には、開口部221aが設けられている。
図14に示すように、吐出切替ハンドル22は、壁部221の後面がヘッドケーシング21と対向するように配置されている。
【0047】
図7Aに示すように、複数の突起部222は、周方向に間隔をあけて設けられている。各突起部222は、壁部221の前面から前方に突出している。
【0048】
内周壁223は、壁部221の内縁から、前方に延びている。
図7Bに示すように、内周壁223の頂部(前端部)には、全周にわたって、溝223aが形成されている。溝223aにより、内周壁223の頂部は凹んでいる。
【0049】
外周壁224は、壁部221の外縁から、前方に延びている。
図14に示すように、外周壁224の内面は、平滑面224aと、平滑面224aよりも後方に設けられたネジ部(雌ネジ)224bと、ネジ部224bよりも後方に設けられた平滑面224cと、を有する。
【0050】
<3-3.押さえ部材およびバネ>
押さえ部材23は、吐出切替ハンドル22がヘッドケーシング21から分離しないように、吐出切替ハンドル22をヘッドケーシング21に押さえ付ける。
図8A、
図8Bおよび
図14に示すように、押さえ部材23は、円形の壁部231と、複数の筒部232a,232b(本実施形態では4つ)と、円筒状の周壁233と、Oリング234と、Oリング235と、環状のフランジ236と、を備える。
【0051】
壁部231は、前面と、後面と、を有する。
図8Aおよび
図8Bに示すように、壁部231は、ヘッドケーシング21のネジ穴21bと対応する位置に、ネジNを挿入するための複数の貫通穴231a(本実施形態では5つ)を有する。
【0052】
複数の筒部232a,232bは、貫通穴231aよりも径方向内側に設けられており、壁部231の前面から前方に突出している。4つの筒部232a,232bは、壁部231の中心で交差する十字型の貫通穴231bによって区切られている。上側の2つの筒部232aは、底部を有していない。すなわち、上側の2つの筒部232aの内部は、壁部231を貫通している。下側の2つの筒部232bは、底部を有している。貫通穴231bおよび上側の2つの筒部232aの中空内部は、水が流れる流路である。すなわち、ヘッドケーシング21内に流入した水は、押さえ部材23の後方側から、貫通穴231bおよび上側の2つの筒部232aの中空内部を通って、押さえ部材23の前方側に流れる。
【0053】
図8Cに示すように、各筒部232a,232bの径方向外側の側壁は、壁部231の中心と同じ中心を有する円の円周の一部を構成している。各側壁によって構成される仮想円の直径d1は、コイル状のバネ24(
図9参照)の内径よりもわずかに小さい。
図14に示すように、バネ24は、押さえ部材23と中間部材25との間に配置されている。バネ24の一端部は、バネ24の中空内部に各筒部232a,232bが収容されるように、壁部231の前面に接触して配置される。バネ24の一端部内に各筒部232a,232bが収容されていることにより、バネ24の一端部は、壁部231の前面上で水平移動できない。このように、各筒部232a,232bは、バネ24の一端部を位置決めしている。
【0054】
図14に示すように、周壁233は、壁部231の外縁から、前方に延びている。Oリング234およびOリング235は、周壁233の外面に取り付けられている。Oリング234は、ヘッドケーシング21の内面に接触する。Oリング235は、吐出切替ハンドル22の内周壁223の内面に接触する。
【0055】
図8Aおよび
図8Bに示すように、フランジ236は、周壁233の前端部から、径方向外側に延びている。
図14に示すように、フランジ236は、吐出切替ハンドル22の内周壁223の頂部上に配置される。
【0056】
図14に示すように、押さえ部材23は、壁部231の後面がヘッドケーシング21と対向すると共に、フランジ236が吐出切替ハンドル22の内周壁223の頂部上に配置されるように、ヘッドケーシング21内および吐出切替ハンドル22の開口部221a内に配置される。押さえ部材23は、貫通穴231aにネジNを挿入し、ネジNをヘッドケーシング21のネジ穴21bに締め付けることにより、ヘッドケーシング21に固定される。フランジ236が吐出切替ハンドル22の内周壁223の頂部上に配置されていることにより、ネジNを締め付けた際に、フランジ236によって吐出切替ハンドル22がヘッドケーシング21に押さえ付けられる。こうして、吐出切替ハンドル22は、ヘッドケーシング21から分離しないようになっている。
【0057】
<3-4.中間部材>
図10A、
図10Bおよび
図14に示すように、中間部材25は、壁部251と、周壁252と、Oリング253と、挿入部254と、複数の突起部255(本実施形態では4つ)と、を備える。中間部材25は、押さえ部材23の周壁233の内側空間内に配置される。
【0058】
壁部251は、前面と、後面と、を有する。
図10Aに示すように、壁部251には、壁部251の中心に対して対称に、貫通穴251aが設けられている。貫通穴251aは、水が流れる流路である。すなわち、押さえ部材23の貫通穴231bおよび上側の2つの筒部232aの中空内部を通過した水は、中間部材25の後方側から、貫通穴251aを通って、中間部材25の前方側に流れる。
【0059】
図10Aおよび
図10Bに示すように、周壁252は、壁部251の外縁から、後方に向けて延びている。
【0060】
図14に示すように、Oリング253は、周壁252の外面に取り付けられている。Oリング253は、押さえ部材23の周壁233の内面に接触する。
【0061】
図10Bに示すように、挿入部254は、壁部251の後面の中央から後方に延びている。挿入部254は、上下方向に延びる第一プレート254aおよび第一プレート254aよりも短くかつ第一プレート254aに直交する第二プレート254bを有する十字型である。挿入部254は、押さえ部材23の前面側から、押さえ部材23の十字型の貫通穴231b内(
図8A参照)に挿入される。第一プレート254aおよび第二プレート254bは、貫通穴231bよりも短い。したがって、挿入部254が貫通穴231b内に挿入されたとき、貫通穴231bは挿入部254によって閉塞されず、貫通穴231bの内面と挿入部254との間には、水が流通可能な隙間が存在する。
【0062】
図10Bおよび
図10Cに示すように、各突起部255は、挿入部254よりも径方向外側に設けられており、壁部251の後面から後方に突出している。各突起部255は、挿入部254よりも短い。複数の突起部255は、壁部251の中心と同じ中心を有する円の円周の一部を構成している。複数の突起部255によって構成される仮想円の直径d2(
図10C参照)は、バネ24の内径よりもわずかに小さい。バネ24の他端部は、バネ24の中空内部に各突起部255が収容されるように、壁部251の後面に接触して配置される(
図14参照)。バネ24の他端部内に各突起部255が収容されていることにより、バネ24の他端部は、壁部251の後面上で水平移動できない。このように、各突起部255は、バネ24の他端部を位置決めしている。
【0063】
図14に示すように、バネ24は、押さえ部材23の壁部231の前面と中間部材25の壁部251の後面との間で圧縮されている。バネ24の弾性力により、中間部材25は、吐出切替部材26に向けて付勢されており、中間部材25の壁部251の前面は、吐出切替部材26のOリング262に押し付けられている。
【0064】
<3-5.吐出切替部材>
吐出切替部材26は、中間部材25の貫通穴251aを通過した水を、散水板27のシャワー穴271a(
図12A参照)に流すか、あるいは、ミスト穴271b(
図12A参照)に流すかを、選択的に切り替える。
【0065】
図11Aから
図11Dおよび
図14に示すように、吐出切替部材26は、壁部261と、Oリング262と、前方周壁263と、Oリング264と、後方周壁265と、を備える。吐出切替部材26は、吐出切替ハンドル22に取り付けられ、吐出切替ハンドル22の回転に伴って回転する。
【0066】
壁部261は、前面と、後面と、を有する。
図11Aに示すように、壁部261は、複数の貫通穴261a(本実施形態では2つ)と、複数の貫通穴261b(本実施形態では4つ)と、を有する。2つの貫通穴261aは、中間部材25の貫通穴251aと対応する位置に設けられている。各貫通穴261aは、散水板27のシャワー穴271aと連通している。各貫通穴261bは、貫通穴261aよりも径方向外側でかつ壁部261の外縁近傍に設けられている。各貫通穴261bは、散水板27のミスト穴271bと連通している。
【0067】
図11Cに示すように、壁部261の後面には、各貫通穴261aの周囲にOリング262が取り付けられている。
図14に示すように、Oリング262は、中間部材25の壁部251の前面に接触する。
【0068】
図11Bから
図11Dに示すように、壁部261の後面は、中央に位置する第一領域2611と、第一領域2611よりも径方向外側の領域であり、第一領域2611よりも低くなった第二領域2612と、を有する。貫通穴261aは、第一領域2611に設けられている。貫通穴261bは、第二領域2612に設けられている。
【0069】
図11Aおよび
図11Cに示すように、前方周壁263は、壁部261の前面から前方に延びている。前方周壁263は、壁部261と同心円状の円筒形であり、貫通穴261aよりも径方向外側でかつ貫通穴261bよりも径方向内側の位置から延びている。
【0070】
図11Cおよび
図11Dに示すように、Oリング264は、前方周壁263の外面に取り付けられている。
図14に示すように、Oリング264は、散水板27の内周壁274の内面に接触する。
【0071】
図11Bから
図11Dに示すように、後方周壁265は、壁部261の外縁から後方に延びている。後方周壁265には、吐出切替ハンドル22の突起部222に対応した位置に、突起部222が嵌まるスリット265aが設けられている。また、後方周壁265の外面には、複数の凹凸(セレーション)265bが設けられている。吐出切替部材26は、スリット265a内に吐出切替ハンドル22の突起部222が挿入され、凹凸265bが吐出切替ハンドル22の外周壁224の平滑面224cと接触するように配置される。このような構造により、吐出切替部材26は、吐出切替ハンドル22に強固に取り付けられる。
【0072】
<3-6.散水板>
散水板27は、ヘッド部20内に流入した水を、シャワー水またはミスト水として吐出する。
図12A、
図12Bおよび
図14に示すように、散水板27は、壁部271と、外周壁272と、Oリング273と、内周壁274と、収容部275と、を備える。
【0073】
壁部271は、前面と、後面と、を有する。
図12Aおよび
図12Bに示すように、壁部271は、複数のシャワー穴271aが設けられた第一部分と、第一部分よりも径方向外側でかつ複数のミスト穴271bが設けられた第二部分と、を有する。
図14に示すように、第二部分の前面は、第一部分の前面よりも前方に突出する凸曲面である。ミスト穴271bは、その凸曲面の頂部を貫通している。ミスト穴271bの直径は、シャワー穴271aの直径よりも大きい。
【0074】
図12Bおよび
図14に示すように、外周壁272は、円筒状であり、壁部271の外縁から後方に延びている。Oリング273は、外周壁272の外面に取り付けられている。Oリング273は、吐出切替ハンドル22の外周壁224の平滑面224aに接触する。外周壁272の外面には、Oリング273よりも後方の位置に、ネジ部(雄ネジ)272aが設けられている。散水板27は、ネジ部272aを、吐出切替ハンドル22のネジ部224bと螺合させることにより、吐出切替ハンドル22に取り付けられる。
【0075】
図12Bに示すように、内周壁274は、円筒状であり、壁部271の後面から後方に延びている。内周壁274は、壁部271の第一部分と第二部分との間に設けられ、第一部分と第二部分とを区画している。
【0076】
図12Bに示すように、壁部271の第二部分の後面(すなわち、外周壁272と内周壁274との間の部分)には、噴霧ガイド28を収容するための複数の収容部275が設けられている。複数の収容部275は、周方向に離隔して配置されている。各収容部275は、円筒状である。収容部275の数は、ミスト穴271bの数と一致している。すなわち、一つのミスト穴271bに対して、一つの収容部275が設けられている。収容部275は、その中心にミスト穴271bが位置するように、配置されている。
【0077】
<3-7.噴霧ガイド>
噴霧ガイド28は、水を霧状にして、ミスト水を生成する。
図13に示すように、噴霧ガイド28は、円柱状の噴霧ガイド本体281を備える。噴霧ガイド本体281の外周面には螺旋溝281aが形成されている。螺旋溝281aのピッチおよび螺旋の傾斜角度などは、螺旋溝281aを通過する水の中にマイクロナノバブルが発生可能であるよう設計されている。一例として、噴霧ガイド本体281は、直径:3.35mm、高さ:4mmであり、螺旋溝281aは、P2.4(ピッチ:2.4mm)、傾斜角度:21.24°の2条ネジである。本実施形態では、複数の噴霧ガイド本体281の端部が連結部282によって繋がれ、ユニット化されている。連結部282は樹脂製の柔軟な材料から構成されている。これにより、連結部282が屈曲可能になり、噴霧ガイド本体281を収容部275内に収容する作業が容易になる。
【0078】
<3-8.シャワー水およびミスト水の切替>
図15Aおよび
図15Bを参照して、水が、ヘッドケーシング21内に流入してから、シャワー水またはミスト水として吐出されるまでの、ヘッド部20内での水の流れについて説明する。なお、
図15Aおよび
図15Bでは、水の流れを矢印で模式的に示している。
【0079】
図15Aに示すように、ヘッド部20に流入した水をシャワー水として吐出する場合、吐出切替ハンドル22を回転させ、吐出切替部材26の貫通穴261aを、中間部材25の貫通穴251aと連通させる。
【0080】
ヘッドケーシング21内に流入した水は、押さえ部材23の筒部232a内、および貫通穴231bと中間部材25の挿入部254との間の隙間にまず流れる。貫通穴231bと挿入部254との間の隙間は狭いため、水はこの隙間を通過する際に加圧され、水中に気体が溶解する。水がこの隙間を通過すると、水は加圧状態から解放されるため、溶解した気体が、マイクロナノバブル(ファインバブル)として水中に発生する。
【0081】
筒部232aおよび貫通穴231bを通過した水は、中間部材25の貫通穴251a、そして吐出切替部材26の貫通穴261aの順に流れる。バネ24の弾性力により、中間部材25は、吐出切替部材26に向けて付勢されているため、中間部材25の壁部251の前面と吐出切替部材26の貫通穴261a周囲のOリング262とは密着している。したがって、貫通穴251aを通過した水は、外に漏れ出すことなく、貫通穴261a内に流れる。貫通穴261aを通過する際にも水は加圧されるため、貫通穴261aを通過した後の水の中にもマイクロナノバブルが発生する。
【0082】
貫通穴261aを通過した水は、散水板27の内周壁274の内側空間に流れる。内周壁274の内側空間に流入した水は、散水板27に設けられたシャワー穴271aからシャワー水の形態で吐出される。シャワー穴271aを通過する際にも水は加圧されるため、シャワー穴271aを通過した後の水の中にもマイクロナノバブルが発生する。
【0083】
図15Bに示すように、ヘッド部20に流入した水をミスト水として吐出する場合、吐出切替ハンドル22を回転させ、吐出切替部材26の壁部261の第二領域2612を、中間部材25の貫通穴251aと対向させる。このとき、バネ24の弾性力により、吐出切替部材26の貫通穴261a周囲のOリング262は、中間部材25の壁部251の前面のうち、貫通穴251aが存在していない部分と密着する。
【0084】
ヘッドケーシング21内に流入した水は、押さえ部材23の筒部232a内および貫通穴231b、中間部材25の貫通穴251aの順に流れる。既に述べたように、水が貫通穴231bを通過すると、水中にマイクロナノバブルが発生する。貫通穴251aを通過した水は、壁部251の前面と吐出切替部材26の壁部261の第二領域2612との間の空間を通って径方向外側に流れ、吐出切替部材26の貫通穴261b(
図11Aおよび
図11B参照)を通過する。貫通穴261bを通過した水は、収容部275内に流れ、噴霧ガイド28を通ることによりミスト状になり、ミスト穴271bからミスト水の形態で吐出される。噴霧ガイド28を通過する際およびミスト穴271bを通過する際に、水中にマイクロナノバブルが発生するため、ミスト穴271bから、マイクロナノバブルを含んだミスト水が吐出される。
【0085】
<4.特徴>
本発明のシャワーヘッド100では、使用者が、シャワーヘッド100から吐出される水質およびシャワーヘッド100から吐出される水の形態の両方をそれぞれ選択することができる。
【0086】
吐出切替部材26のスリット265a内に吐出切替ハンドル22の突起部222が挿入され、吐出切替部材26の凹凸265bが吐出切替ハンドル22の外周壁224の平滑面224cに接触することにより、吐出切替部材26を吐出切替ハンドル22に強固に取り付けることができる。これにより、ヘッド部20を組み立てる際に、中間部材25を介して間接的にバネ24の弾性力が働く吐出切替部材26が動いてしまうことを抑制できる。また、吐出切替部材26が吐出切替ハンドル22に強固に取り付けられていることにより、バネ24によって付勢された中間部材25を吐出切替部材26によって押さえ付けることができる。これにより、散水板27を外しても、中間部材25が飛び出すことを防止できるため、ヘッド部20の内部のメンテナンスが容易になる。
【0087】
吐出切替ハンドル22の内周壁223の頂部が溝223aによって凹んでいることにより、内周壁223の頂部と、その頂部上に配置される押さえ部材23のフランジ236との間の接触面積を減らすことができる。接触面積が減少することにより、内周壁223の頂部とフランジ236との間の摩擦を減らすことができる。その結果、吐出切替ハンドル22を回転させる際の摩擦抵抗を減らすことができる。
【0088】
水が流れる流路(筒部232aの内部および貫通穴231b)が押さえ部材23の中心付近に設けられていることにより、中間部材25および吐出切替部材26の中心付近に水圧が掛るため、中間部材25および吐出切替部材26が傾くことを防止できる。
【0089】
シャワー水を吐出する際には、押さえ部材23の貫通穴231b、吐出切替部材26の貫通穴261a、およびシャワー穴271aの三箇所でマイクロナノバブルを発生させることができる。これにより、シャワー水中に、多くのマイクロナノバブルを含ませることができる。また、ミスト水を吐出する際には、押さえ部材23の貫通穴231b、噴霧ガイド28およびミスト穴271bの三箇所でマイクロナノバブルを発生させることができる。これにより、ミスト水中に、多くのマイクロナノバブルを含ませることができる。
【0090】
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0091】
100 シャワーヘッド
10 把手部
20 ヘッド部
21 ヘッドケーシング
22 吐出切替ハンドル
221 壁部
222 突起部
223 内周壁(第二周壁)
223a 溝
224 外周壁(第一周壁)
23 押さえ部材(第一部材)
231a 筒部(第一部材の貫通穴)
231b 貫通穴(第一部材の貫通穴)
236 フランジ
24 バネ(弾性部材)
25 中間部材(第二部材)
251a 貫通穴(第二部材の貫通穴)
26 吐出切替部材
261a 貫通穴(第一貫通穴)
261b 貫通穴(第二貫通穴)
265a スリット(開口部)
265b 凹凸
27 散水板
271a シャワー穴
271b ミスト穴