(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023675
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】車両用サイドエアバッグ
(51)【国際特許分類】
B60R 21/207 20060101AFI20240214BHJP
B60N 2/42 20060101ALI20240214BHJP
B60N 2/90 20180101ALI20240214BHJP
【FI】
B60R21/207
B60N2/42
B60N2/90
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023211307
(22)【出願日】2023-12-14
(62)【分割の表示】P 2021516561の分割
【原出願日】2019-09-23
(31)【優先権主張番号】16/140,259
(32)【優先日】2018-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーカス ジョスト
(57)【要約】
【課題】展開時に座席またはトリムが裂けることを回避し、搭乗者の安全性を確保する。
【解決手段】車室を有する本体、外部シートフレームに結合された座席アセンブリ、衝撃を検知するセンサ、外部シートフレームに結合されたチャンバ、チャンバに結合され、センサと通信するインフレータを含むエアバックシステムを備え、チャンバ及びインフレータはサイドエアバッグシステムを切り離すことなく座席アセンブリが外部シートフレームから取り外し可能であり、プロセッサと、差し迫った衝撃を示す信号をセンサから受信することと、信号の少なくとも部分的に基づいて、チャンバを拡張させ、完全に拡張した場合、サイドエアバッグシステムのチャンバは、座席アセンブリによって車室から完全に遮蔽されるようにする動作をプロセッサに実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶するメモリと、により車両を構成する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって、
車室を有する本体と、
前記車室の内部に配置され、外部シートフレームに結合された座席アセンブリと、
前記座席アセンブリの構成部品によって前記車室から少なくとも部分的に遮蔽されたサイドエアバッグシステムと、
を備え、当該サイドエアバッグシステムは、
物体との衝撃を検知するように構成されたセンサと、
前記外部シートフレームに結合されたチャンバと、
前記チャンバに結合され、前記センサと通信するインフレータであって、前記チャンバ及び前記インフレータは、前記サイドエアバッグシステムを切り離すことなく前記座席アセンブリが前記外部シートフレームから取り外し可能であるように構成されている、インフレータと、
1つ以上のプロセッサと、
実行されると、前記1つ以上の複数のプロセッサに、
差し迫った衝撃を示す信号を前記センサから受信することと、
前記信号の少なくとも部分的に基づいて、前記チャンバを拡張させることと、
を含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数のメモリと、
を備え、
完全に拡張した場合、前記サイドエアバッグシステムの前記チャンバは、前記座席アセンブリによって前記車室から完全に遮蔽される、
車両。
【請求項2】
前記座席アセンブリは、さらに、
シートタブ及びシートパンを含み、
前記チャンバが前記シートタブに結合され、及び、
前記チャンバと前記インフレータは、前記サイドエアバッグシステムを前記シートタブから切り離すことなく、前記座席アセンブリの前記シートパンを前記シートタブから取り外し可能に構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記サイドエアバッグシステムの前記チャンバは、前記座席アセンブリのシートクッションの少なくとも一部または外部シートフレームに結合されるように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記座席アセンブリは、
シートパンと、
クッションと、を含み、
前記チャンバがガスで満たされることに応答し、前記チャンバは前記シートパンまたは前記クッションの少なくとも一つを変形する、請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記センサが知覚センサであり、前記動作は、さらに、
前記知覚センサからセンサデータを受信することと、
物体への側面衝撃が少なくとも部分的にセンサデータに基づいて閾値時間内にあると判定することと、
前記インフレータに展開信号を送り、前記インフレータに前記チャンバを広げさせることと、を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記閾値時間は、
1つ以上の車両の車速と、
1つ以上の物体の物体速度と、
天候と、
交通密度と、
の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項5に記載の車両。
【請求項7】
前記動作は、前記物体との衝撃に関連する時間を決定することをさらに含み、
前記チャンバは、前記物体との衝撃に関連する時間または同時に拡張される、請求項1に記載の車両。
【請求項8】
前記サイドエアバッグシステムは、前記インフレータに通信可能に結合された位置センサをさらに備え、
前記位置センサの出力は、乗客が前記座席アセンブリに着座しているか否かを示し、前記インフレータは、前記位置センサから位置センサデータを受信し、前記チャンバにガスを満たすか否かを決定するように構成される、請求項1に記載の車両。
【請求項9】
座席アセンブリの構成部品によって車両の車室から少なくとも部分的に遮蔽されているサイドエアバッグシステムであって、
前記座席アセンブリは、シートタブとシートパンとを含み、
前記サイドエアバッグシステムは、
物体との衝撃を検知するように構成されたセンサと、
前記シートタブに結合されたチャンバと、
前記チャンバに結合され、前記センサと通信するインフレータであって、前記チャンバ及び前記インフレータは、前記サイドエアバッグシステムを前記シートタブから切り離すことなく、前記座席アセンブリの前記シートパンが前記シートタブから取り外し可能であるように構成された、インフレータと、
1つ以上のプロセッサと、
実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、
物体との衝撃が迫っていることを示す信号をセンサから受信することと、
前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記チャンバを拡張させることと、
を含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶する1つまたは複数のメモリと、
を備え、
完全に拡張すると、前記サイドエアバッグシステムの前記チャンバは、前記座席アセンブリによって前記車室から完全に遮蔽される、サイドエアバッグシステム。
【請求項10】
前記座席アセンブリ及び前記サイドエアバッグシステムの前記チャンバは、外部シートフレームに結合され、かつ、前記チャンバと前記インフレータは、前記座席アセンブリが前記サイドエアバッグシステムを切り離すことなく前記外部シートフレームから取り外し可能に構成されている、請求項9に記載のサイドエアバッグシステム。
【請求項11】
前記座席アセンブリは、
シートパンと、
クッションと、を含み、
前記チャンバがガスで満たされることに応答し、前記チャンバは前記シートパンまたは前記クッションの少なくとも一つを変形する、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項12】
前記センサが知覚センサであり、前記動作は、さらに、
前記知覚センサからセンサデータを受信することと、
物体への側面衝撃が少なくとも部分的にセンサデータに基づいて閾値時間内にあると判定することと、
前記インフレータに展開信号を送り、前記インフレータに前記チャンバを広げさせることと、を含む、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項13】
前記閾値時間は、
1つ以上の車両の車速と、
1つ以上の物体の物体速度と、
天候と、
交通密度と、
の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項12に記載のエアバッグシステム。
【請求項14】
前記動作は、前記物体との衝撃に関連する時間を決定することをさらに含み、
前記チャンバは、前記物体との衝撃に関連する時間または同時に拡張される、請求項9に記載のサイドエアバッグシステム。
【請求項15】
前記インフレータに通信可能に結合された位置センサをさらに備え、
前記位置センサの出力は、乗客が前記座席アセンブリに着座しているか否かを示し、前記インフレータは、前記位置センサから位置センサデータを受信し、前記チャンバにガスを満たすか否かを決定するように構成される、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項16】
サイドエアバッグであって
座席アセンブリが結合された車両のシートフレームの一部に結合され、前記車両の車室に向かって拡張するように構成されたチャンバであって、前記チャンバは、広げられた状態で、前記座席アセンブリの少なくとも一部が前記サイドエアバッグを妨げることなく取り外し可能であるように、前記シートフレームの一部に結合されているチャンバ、及び、
前記チャンバに結合されたインフレータであって、前記インフレータは、物体との衝撃が迫っていることを示す信号を受信し、前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記チャンバを前記車室に向かって拡張させ、前記座席アセンブリの少なくとも一部を前記座席アセンブリの中心線に向かって変形させるように構成されたインフレータと、を含む、サイドエアバッグ。
【請求項17】
前記物体への切迫した衝撃は、閾値期間内の前記物体への側面衝撃を含み、及び、
前記インフレータは、前記物体との側面衝撃に先立ち、または同時に前記チャンバを拡張させる、請求項16に記載のサイドエアバッグ。
【請求項18】
前記座席アセンブリは、さらに、シートタブと、シートパンと、を含み、
前記チャンバが前記シートタブに結合され、及び、
前記チャンバと前記インフレータは、前記座席アセンブリの前記シートパンは、前記サイドエアバッグを妨げることなく前記シートタブから取り外し可能であるように構成されている、請求項16に記載のサイドエアバッグ。
【請求項19】
前記座席アセンブリは、
シートパンと、
クッションと、を含み、
前記チャンバがガスで満たされることに応答し、前記チャンバは前記シートパンまたは前記クッションの少なくとも一つを変形する、請求項16に記載のサイドエアバッグ。
【請求項20】
前記インフレータに通信可能に結合された位置センサをさらに備え、
前記位置センサの出力は、乗客が前記座席アセンブリに着座しているか否かを示し、前記インフレータは、前記位置センサから位置センサデータを受信し、前記チャンバにガスを満たすか否かを決定するように構成される、請求項16に記載のサイドエアバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用サイドエアバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
本PCT国際特許出願は、2018年9月24日に出願され、「VEHICLE SIDE AIRBAG」と題された米国特許出願第16/140,259号明細書の優先権の利益を主張し、この米国特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
車両は、その中に乗車している搭乗者を、例えば別の車両などの物体からの側面衝撃から保護するために、サイドエアバッグを装備し得る。展開時に、従来のサイドエアバッグは車室内へ拡大し、衝突の場合に乗員に直接ぶつかる。しかしながら、展開時に座席またはトリムが裂けることは、トリムの欠片などの余剰物が車室内へ投入されることに起因して、搭乗者が負傷する可能性を増加させることがある。また、車室内へのエアバッグ自体の膨張が、搭乗者を負傷させる可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
詳細な説明は、添付の図面を参照しつつ説明される。図において、参照番号の左端の数字は、その参照番号が最初に現われる図を識別する。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の構成要素または特徴を示す。
【0004】
【
図1A】車両のシートタブに搭載される例示的なサイドエアバッグの上面図である。
図1Aは、収容位置における例示的なサイドエアバッグを例示する。
【
図1B】車両のシートタブに搭載される例示的なサイドエアバッグの上面図である。
図2Aは、展開位置における例示的なサイドエアバッグを例示する。
【
図2A】収容位置における、車両のシートタブに搭載された例示的なサイドエアバッグの斜視図である。
図2Aは、座席に位置する搭乗者に対する例示的サイドエアバッグの図である。
【
図2B】収納位置における、車両のシートタブに搭載された例示的なサイドエアバッグの斜視図である。
図2Bは、サイドエアバッグの底端部から展開するように構成された例示的なサイドエアバッグの図である。
【
図2C】収納位置における、車両のシートタブに搭載された例示的なサイドエアバッグの斜視図である。
図2Cは、サイドエアバッグの後端部から展開するように構成された代替的な例示的なサイドエアバッグの図である。
【
図3】延在位置における例示的なエアバッグの正面断面図である。
【
図4】座席アセンブリのシートパンに搭載された例示的なエアバッグの正面斜視分解図である。
【
図5】座席アセンブリが結合される外部座席フレームに結合された例示的なエアバッグの正面斜視図である。
【
図6】収納容器に搭載された例示的なエアバッグの正面断面図である。
【
図7】本明細書において説明される技法を実装するための例示的なシステムのブロック図である。
【
図8】サイドエアバッグの展開を引き起こす例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は、例えば別の車両、ポール、または壁等などの物体との側面衝撃から車両内の搭乗者を保護するように構成されたサイドエアバッグに関する。車両は、自律車両、半自律車両、または手動操作車両を含み得る。車両は、搭乗者を載せるための1つまたは複数の座席アセンブリを備えた車室を有する本体を含み得る。座席アセンブリは、シートタブ、シートパン、および搭乗者が座り得るシートクッションを含み得る。シートタブは、シートクッションを車両のフレームに結合するための、少なくともシートクッションの一部のためのレシーバを含み得る。サイドエアバッグは、座席アセンブリ内部から展開し、シートタブおよび/またはシートクッションの材料を拡大させるように構成され得る。したがって、サイドエアバッグは、搭乗者に直接接触せずに、搭乗者の側方速度を減速させ、それによって、搭乗者が定位置から外れる(例えば、設計されたおよび/または理想的な着座位置から外れること)ことに起因し得る負傷を減らし得る。また、シートタブおよび/またはシートクッションの材料を裂いたり、または破ったりせずに、シートタブおよび/またはシートクッションの材料を変形させることによって、飛散する破片に起因する搭乗者負傷を回避することができる。
【0006】
いくつかの例において、エアバッグは、車室の側方に近接した(例えば、搭乗者と車室の側方との間の)シートタブまたはシートタブの側面のシートパンの内面に搭載され得る。他の例において、エアバッグは、シートタブまたはシートパンの外面に搭載されてもよい。また他の例において、エアバッグは、座席アセンブリと離れた車両の表面、例えば、シートタブまたはシートパンが搭載され得る座席フレームなどに搭載されてもよい。
【0007】
いくつかの例において、エアバッグは、シートタブまたはシートパンに結合されても、または近接していても(例えば、シートタブもしくはシートパンが結合される座席フレーム、車両の本体、または車両の他の構造構成要素上にあっても)よい。いくつかの例において、エアバッグは、広げられた状態で収容され得る。そのような例においては、エアバッグが広げられているため、エアバッグは、衝撃時の高速展開のために構成され、それによって、搭乗者が定位置から外れることに関連付けられる搭乗者負傷の可能性を低減する。いくつかの例において、エアバッグは、畳まれた状態で収容され得る。畳まれた状態は、巻き畳み、折り畳み、z型に畳むこと、または他の畳み方のパターンを含んでもよい。いくつかの例において、エアバッグは、シートタブの底面または側面の内部または外部の収納容器に収容されてもよい。そのような例において、エアバッグは、収納容器の外へ、かつ、搭乗者の方へ拡大するように構成され得る。
【0008】
いくつかの例において、エアバッグは、ガスを保持するように構成された単一のコンパートメントを備えたチャンバを含み得る。他の例において、チャンバは、ガスを保持するように構成された多数のコンパートメントを含んでもよい。そのような例において、多数のコンパートメントは、異なるサイズ、形状、材料、またはガス圧力等を含んでもよい。エアバッグは、例えば、別の車両、ポール、または壁等などの外部の物体との衝撃および/または差し迫った衝撃時に、エアバッグのチャンバをガスで満たすように構成されたインフレータを付加的に含んでもよい。インフレータは、冷ガスインフレータ、火薬インフレータ、ハイブリッドインフレータ、またはチャンバをガスで満たすように構成された任意の他のインフレータを含んでもよい。
【0009】
様々な例において、インフレータは、車両上の衝撃センサから信号を受信し得る。衝撃センサは、衝突を検出し、インフレータに電気信号を送信して、インフレータにエアバッグを展開させ(例えば、チャンバをガスで満たさせ)得る。付加的に、または代替案において、車両は、車両の環境内の物体を知覚し、車両コンピューティングデバイスにセンサデータを送信するように構成された知覚センサを含んでもよい。知覚センサは、例えば、画像キャプチャデバイス(RGBカメラ、強度カメラ、赤外線カメラ、ステレオカメラ、深度カメラ等)、光検出測距(LIDAR)センサ、および無線検出測距(RADAR)センサ等を含んでもよい。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、知覚センサからセンサデータを受信し得、側面衝撃が差し迫っていると決定し得る。いくつかの例において、側面衝撃が差し迫っているという決定は、側面衝撃が閾値時間(例えば、3秒、5秒等)内であることに関連付けられた時間に基づいてもよい。閾値時間は、所定の量の時間であってもよく、ならびに/または、車両および/もしくは物体の速度、車両および/もしくは物体の加速度、天候、交通密度、ならびに/もしくは他の検討事項に基づいてもよい。側面衝撃が差し迫っているという決定に基づいて、車両コンピューティングデバイスは、インフレータに信号を送信して、側面衝撃に先立って、または側面衝撃と同時に、インフレータにチャンバをガスで満たさせ得る。
【0010】
展開時に、エアバッグは、チャンバがガスで満たされるにつれて拡大し得る。様々な例において、エアバッグは、膨張期間中にシートタブおよびシートクッションを変形させるように構成され得る。そのような例において、展開されたエアバッグは、搭乗者に近接した表面を押し、シートタブ、シートパン、および/またはシートクッションを搭乗者の方へ変形させ得る。いくつかの例において、エアバッグは、シートパンの開口を通って拡大するように構成されてもよい。そのような例において、展開されたエアバッグは、シートクッションを搭乗者の方へ押し得る。
【0011】
いくつかの例において、エアバッグは、搭乗者に近接したシートタブまたはシートパンの内面に結合され得る。そのような例において、エアバッグは、シートタブまたはシートパンの内面から延在し、クッションを実質的に変形させ得る。いくつかの例において、エアバッグは、シートタブまたはシートパンの内面と、シートタブまたはシートパンに関連付けられたトリムとの間に配設されてもよい。そのような例において、エアバッグは、シートタブまたはシートパンの内面から延在し、トリムおよびクッションを実質的に変形させ得る。
【0012】
座席アセンブリの変形されたシートタブ、シートパン、トリム、および/またはシートクッションは、外部の物体との衝撃時に、搭乗者の身体の少なくとも一部(例えば、腰部、胸部等)が過度に加速されることを防止し得る。変形されるシートタブ、シートパン、および/またはシートクッションは、エアバッグが車室に入らないことに起因して搭乗者に対する負傷のリスクが減少するという点で、従来のエアバッグを改良する。付加的に、シートタブ、シートパン、および/またはシートクッションの変形は、エアバッグ展開に起因して車室に投入される物体(例えば、トリムの欠片、金属片等)によって引き起こされた付加的な負傷を防止する。
【0013】
様々な例において、座席アセンブリの一部または全部は、エアバッグを妨げずに、取り外されおよび/または置換されるように構成され得る。例えば、エアバッグは、外部座席フレームに搭載されてもよく、座席アセンブリ全体が、エアバッグを妨げずに、取り外され、および/または置換されてもよい。別の例として、エアバッグは、シートタブの内面に搭載されてもよく、シートクッションは、エアバッグを妨げずに、取り外され、および/または置換されてもよい。
【0014】
図1Aおよび
図1Bは、車両(例示せず)のシートタブ104に搭載された例示的なサイドエアバッグ102の上面
図100である。シートタブ104は、シートクッション108および/またはシートパン(例示せず)の少なくとも一部に結合するためのレシーバを備え得る。そのようなシートタブ104は、例えば、シートクッション108をシートパンを介して車両フレームに結合するために使用され得る。
図1Aは、収容(例えば、膨らまされていない)位置における例示的なサイドエアバッグを例示する。様々な例において、車両の座席アセンブリ106は、シートタブ104と、シートクッション108とを含み得る。いくつかの例において、車両は、1つまたは複数の座席アセンブリ106を含み得る。いくつかの例において、車両は、車両の車室内で向かい合う対向した座席アセンブリ106のペアを含み得る。
【0015】
シートタブおよび/またはシートパンは、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)、金属材料(例えば、アルミニウム、チタン等)、複合材料(例えば、炭素繊維、繊維ガラス等)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。少なくとも1つの例において、シートタブ104は、ポリプロピレン材料を含み得る。シートクッション108は、発泡材料(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン材料、ゴム材料(例えば、ポリイソプレン、EPDMエチレンプロピレン、ネオプレン等)、織物材料(例えば、綿、ポリプロピレン等)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。少なくとも1つの例において、シートクッション108は、ポリウレタン材料を含み得る。
【0016】
様々な例において、サイドエアバッグ102は、チャンバ110と、インフレータ112とを含み得る。いくつかの例において、チャンバ110は、ガスを保持するように構成された2つ以上のコンパートメントを含み得る。そのような例において、コンパートメントは、同じまたは異なるサイズ、形状、材料等であってよい。いくつかの例において、コンパートメントは、同じまたは異なるガス圧力を保持するように構成され得る。少なくとも1つの例において、チャンバ110は、ガスを保持するように構成された単一のコンパートメントを含んでもよい。チャンバ110は、例えば、ナイロン、綿、絹、ポリエステル、または羊毛等などの織物材料を含み得る。インフレータ112は、火薬インフレータ、冷ガスインフレータ、圧縮ガスインフレータ、またはハイブリッドインフレータ等を含み得る。インフレータ112は、物体との衝突および/または差し迫った衝突を示す信号を受信するように構成され得、この信号に基づいて、チャンバ110をガスで満たし得る。
【0017】
例示される例において、サイドエアバッグ102は、シートタブ104の側面部分の内面114に結合される。シートタブ104の内面114は、搭乗者116に近接して(例えば、車両のフレームから最も遠くに位置する表面を含み得る。いくつかの例において、サイドエアバッグ102は、シートタブ104の外面118に結合され得る。
図5および
図6に関して以下でより詳細に論じられるように、サイドエアバッグ102は、例えば、座席アセンブリ106が結合され得る外部座席フレームなどの車両フレームに結合され得る。様々な例において、シートタブ104は、外部座席フレームの一部を含んでもよい。
【0018】
様々な例において、サイドエアバッグ102は、1つまたは複数の継手120を介して、シートタブ104および/または外部座席フレームに結合され得る。継手120は、嵌め込み式の継手、ねじ、リベット、ばねタイプの継手、または、サイドエアバッグ102を表面に確実に結合するように構成された任意の他の機械的継手を含み得る。例示する例において、サイドエアバッグ102は、3つの継手120(1)、120(2)、および120(3)によりシートタブ104に結合される。他の例において、サイドエアバッグ102は、より多数の、またはより少数の継手120により、シートタブ104および/または外部座席フレームに結合されてもよい。
【0019】
様々な例において、サイドエアバッグ102は、畳まれた状態で搭載され(例えば、シートタブ104および/または外部座席フレームに結合され)得る。そのような例において、サイドエアバッグ102は、巻き畳み、折り畳み、z型に畳むこと、折り紙に着想を得た畳み方、および/または任意の他のスタイルのエアバッグの畳み方で畳まれ得る。
図6に関して以下により詳細に論じられるように、サイドエアバッグ102は、畳まれた状態で収納され、収納容器内に搭載され得る。そのような例において、収納容器は、シートタブ104および/または車両フレームに結合され得る。少なくとも1つの例において、サイドエアバッグ102は、広げられた状態で搭載されてもよい。そのような例において、サイドエアバッグ102は、畳まれた状態で搭載されたエアバッグよりも速い速度で展開するように構成され得る。
【0020】
サイドエアバッグ102のインフレータ112は、物体との衝突および/または差し迫った衝突を示す信号を受信するように構成され得る。いくつかの例において、インフレータ112は、1つまたは複数の衝撃センサ(図示せず)から信号を受信し得る。衝撃センサは、衝突を検出し、インフレータ112に電気信号を送信して、インフレータ112にサイドエアバッグ102を展開させ(例えば、チャンバ110をガスで満たさせ)得る。
【0021】
図7に関して以下にさらに詳細に論じられるように、車両は、環境を知覚し、車両コンピューティングデバイスにセンサデータを送信するように構成された知覚センサを含み得る。知覚センサは、画像キャプチャデバイス、LIDARセンサ、およびRADARセンサ等を含んでもよい。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、知覚センサからセンサデータを受信し得、側面衝撃が差し迫っていると決定し得る。側面衝撃が差し迫っているという決定は、環境内の物体(例えば、別の車両、ポール、壁等)を検出することと、物体が車両の側面の方への高い接近率を有する(例えば、車両が物体の方へ滑っている、物体軌道が車両の側面を目的としている等)と決定すること、および/または物体の予測される軌道が車両の軌道もしくは計画される経路と交差すると決定することとを含み得る。側面衝撃が差し迫っているという決定に基づいて、車両コンピューティングデバイスは、インフレータ112に信号を送信して、側面衝撃に先立って、または側面衝撃と同時に、インフレータ112にチャンバ110をガスで満たさせ得る。
【0022】
様々な例において、車両コンピューティングデバイスは、衝撃の予測される時間を決定するように構成され得る。衝撃の予測される時間は、車両の速度、車両の加速度、物体の速度、物体の加速度、車両の方への物体の閉鎖率、道路条件、天候条件、および/または、車両の方への物体の閉鎖率に影響を与え得る他の要因、もしくはその逆の要因に基づき得る。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、衝撃の時間と同時に、または衝撃の時間の直前(例えば、0.1ミリ秒、0.2ミリ秒、0.5ミリ秒等)に展開するようにインフレータに信号を送信してもよい。
【0023】
いくつかの例において、側面衝撃が差し迫っているという決定は、衝撃の予測される時間に少なくとも部分的に基づき得る。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、衝撃の予測される時間が閾値期間(例えば、2秒、4秒、6秒等)内であることに基づいて、側面衝撃が差し迫っていると決定してもよい。様々な例において、閾値期間は、所定の期間であってよい。そのような例において、閾値期間は、一定の値を含んでもよい。いくつかの例において、閾値期間は、車両および/もしくは物体の速度、車両および/もしくは物体の加速度、天候、交通密度、ならびに/または、閉鎖率および/もしくは車両制御に影響を与える他の要因に基づいて決定され得る。
【0024】
様々な例において、座席アセンブリ106は、搭乗者が座席アセンブリ106に着座しているか否かを決定するように構成された位置センサ(
図1Aに例示せず)を含み得る。いくつかの例において、位置センサは、座席アセンブリ106内にまたは座席アセンブリ106上に重量が位置するか否かを決定するように構成された重量スイッチを含んでもよい。重量は、搭乗者116に関連付けられた最小重量(例えば、50ポンド(22.7キログラム)、25キログラム、100ポンド(45.4キログラム)等)を含み得る。様々な例において、位置センサは、座席アセンブリ106の上方に、または車両の車室内の他の場所に配設された画像キャプチャデバイスおよび/または他の知覚センサを含み得る。そのような例において、画像キャプチャデバイスおよび/または他の知覚センサは、車両コンピューティングデバイスにセンサデータを送信して、座席アセンブリ内の物体が搭乗者116であるか否かを分析および決定し得る。搭乗者の場合には、知覚センサは、搭乗者116のサイズおよび/または形状も決定し得る。
【0025】
様々な例において、位置センサおよび/または車両コンピューティングデバイスは、座席アセンブリ106が搭乗者116により占有されているという決定に基づいて、インフレータ112に発火準備信号を送信し得る。発火準備信号の受信に応答して、インフレータ112は、準備可能になり得る(例えば、オンになる、展開信号のための準備ができるように起動する等)。いくつかの例において、位置センサおよび/または車両コンピューティングデバイスは、インフレータ112に展開命令を送信し得る。展開命令は、サイドエアバッグ102をどのように展開させるか(例えば、膨張速度、膨張に関連する圧力等)に関する命令を含み得る。例えば、位置センサおよび/または車両コンピューティングデバイスは、搭乗者116が子どもであると決定し得、インフレータに展開命令を送信して、インフレータに、展開時にはサイドエアバッグ102の圧力を低減して子どもに対する衝撃を和らげさせ得る。
【0026】
図1Bは、延在した(例えば、展開された)位置における例示的なサイドエアバッグを例示する。上記で論じられたように、インフレータ112は、センサおよび/または車両コンピューティングシステムからの信号に基づいて、サイドエアバッグ102を展開させる(例えば、インフレータ112はチャンバ110をガスで満たす)ように構成され得る。展開するための信号、ならびに、いくつかの例においては、発火準備信号および/または展開命令の受信に応答して、インフレータ112は、チャンバ110をガスで満たし、チャンバ110を搭乗者116の方へ拡大させ得る。インフレータ112は、搭乗者116の方へ水平に幅Wだけエアバッグを展開させるように構成され得る。少なくとも1つの例において、幅Wは、190ミリメートルとし得る。他の例において、幅Wは、190ミリメートルよりも大きい、または小さい別の距離(例えば、150ミリメートル、175ミリメートル、200ミリメートル、250ミリメートル等)であってもよい。付加的に、インフレータ112は、搭乗者116に平行に深度Dだけエアバッグを展開させるように構成され得る。少なくとも1つの例において、深度Dは、350ミリメートルとし得る。他の例において、深度Dは、350ミリメートルよりも大きい、または小さい別の距離(例えば、300ミリメートル、325ミリメートル、375ミリメートル、400ミリメートル等)であってもよい。
【0027】
様々な例において、サイドエアバッグ102の展開は、
図1Aに示される位置などの、膨張していない位置から、座席アセンブリの1つまたは複数の構成要素を延在させ得る。いくつかの例において、シートタブ104の側面部分の少なくとも一部(例えば、搭乗者に近接した側面部分の一部)は、展開されたサイドエアバッグ102によってその一部に与えられる圧力に起因して変形するように構成され得る。様々な例において、シートタブ104の一部は、シートタブ104のトリムを含んでもよい。そのような例において、サイドエアバッグ102は、トリムとシートタブ104の表面との間で位置付けられ得る。
図5に関して以下に論じられるように、サイドエアバッグ102は、シートタブ104における開口を通って展開するように構成され得る。そのような例において、シートタブ104は、変形しなくてもよく、または無視できるほどの変形、例えば、シートタブにおける開口のエッジのまわりのわずかな変形などを受けてもよい。いくつかの例において、サイドエアバッグ102は、搭乗者に近接したシートタブ104の内面114に結合され得る。そのような例において、シートタブ104は、エアバッグ102展開時に変形を受けなくてもよく、または実質的に変形を受けなくてもよい。
【0028】
付加的に、または代替案において、座席アセンブリ106のシートクッション108は、展開されたサイドエアバッグ102によってシートクッションに与えられた圧力に起因して変形し得る。上記で論じられたように、様々な例において、シートクッション108は、圧力下で変形するように構成された柔らかく柔軟な材料を含み得る。いくつかの例において、変形したシートクッション108は、サイドエアバッグ102展開時に搭乗者116が接触する表面となり得る。そのような例において、シートクッション108は、搭乗者116の身体の少なくとも一部(例えば、腰部、胸部等)を、物体との側面衝撃の結果として過度に加速されることから防ぎ得る。
【0029】
様々な例において、座席アセンブリ106の一部または全部は、サイドエアバッグ102を妨げる(例えば、分離する、取り外す、作動不能にする等)ことなく、取り外され、および/または置換されるように構成され得る。サイドエアバッグ102がシートタブ104の内面または外面に結合される例において、クッション108および/またはシートパンは、サイドエアバッグ102を妨げずに、取り外され、および/または置換されるように構成され得る。サイドエアバッグ102が外部座席フレームに、またはシートタブ104から離れた別個の他の表面に結合される例において、少なくともシートタブ104およびシートクッション108を含む座席アセンブリ106全体は、サイドエアバッグ102を妨げずに、取り外され、および/または置換されるように構成され得る。サイドエアバッグ102を妨げない、座席アセンブリ106の少なくとも一部の取り外しは、メンテナンス、クリーニング、および/または車両の部品の取り外しを実行することに関連付けられた複雑さおよび/または時間を減少させ得る。
【0030】
図2A、
図2Bおよび
図2Cは、サイドエアバッグ102などの例示的なサイドエアバッグ202が車両のシートタブ104などのシートタブ204に収容され得る例示的な環境200の斜視図である。
図2Aは、座席アセンブリ106などの座席アセンブリ212のシートクッション210に位置する、搭乗者116などの搭乗者208に関する例示的なサイドエアバッグ102の図である。例示する例において、エアバッグ202は、シートタブ204の右側部分(例えば、搭乗者208の右側)に搭載されている。他の例において、エアバッグ202は、シートタブ204の左側部分(例えば、搭乗者208の左側)に搭載されてもよい。
【0031】
様々な例において、シートタブ204およびシートクッション210は、同じまたは実質的に同様の高さを有し得る。そのような例において、エアバッグ202は、シートタブ204および/またはクッション210の高さの少なくとも一部まで延在するように構成され得る。いくつかの例において、シートタブ204は、シートクッション210よりも高く延在してもよい。例示する例において、エアバッグ202は、シートタブ204の高さまで(例えば、シートクッションよりも高い高さまで)延在してもよい。いくつかの例において、エアバッグ202は、
図2Aに例示されるよりも低い高さまで(例えば、シートクッション210の高さに実質的に等しい高さ、シートクッション210よりも高いが、シートタブ204の高さよりも低い高さまで、搭乗者208の胸部の少なくとも一部を保護するように構成された高さ等)延在してもよい。
【0032】
様々な例において、エアバッグ202は、シートタブ204の表面(例えば、シートタブ204の内面、シートタブ204の外面等)に結合され得る。いくつかの例において、エアバッグ202は、シートタブ204から離れた表面、例えば、外部座席フレーム(例示せず)、車両のフレーム、または座席アセンブリ212から離れた他の表面などに結合されてもよい。
【0033】
物体との側面衝撃を示す信号の受信に応答して、エアバッグ202のインフレータは、エアバッグ102のチャンバをガスで満たし得る。エアバッグ202のチャンバは、搭乗者の方へ(例えば、座席アセンブリ212の中央へ)拡大し、シートタブ204および/またはシートクッション210の少なくとも一部を変形させるように構成され得る。様々な例において、チャンバは、シートタブ104における開口を通って搭乗者の方へ拡大してもよい。いくつかの例において、チャンバは、拡大してもよく、シートタブ104の少なくとも一部(例えば、シートタブ104の壁、シートタブ104に関連付けられたトリム、シートタブのアーム部分(例えば、右側または左側部分)等)を搭乗者の方へ変形させてもよい。付加的に、または代替案において、チャンバは、拡大してもよく、シートクッション210の少なくとも一部を搭乗者の方へ変形させてもよい。
【0034】
様々な例において、シートタブ204および/またはシートクッション210の変形される部分は、搭乗者の方へ拡大してもよく、それによって、搭乗者208の身体の少なくとも一部(例えば、腰部、胸部等)が物体との側面衝撃時に過度に加速されることを防止する。変形されるシートタブ204および/またはシートクッション210は、エアバッグが車室に入らないことに起因して搭乗者に対する負傷のリスクが減少するという点で、従来のエアバッグを改良する。付加的に、シートタブ204および/またはシートクッション210の変形は、エアバッグ202の展開に起因して投射物(例えば、トリムの欠片、金属片等)が車室内に投入されることによって引き起こされる付加的な負傷を防止する。
【0035】
図2Bは、座席アセンブリ212の底部角部216から展開するように構成された例示的なサイドエアバッグ202の図である。上記で論じられたように、エアバッグ202は、エアバッグ202のチャンバをガスで満たすように構成されたインフレータ214を含み得る。例示する例において、インフレータ214は、底部角部216に近接して搭載され得る。底部角部は、座席の側面垂直部分と水平部分とが交差する座席アセンブリ212の一部を含み得る。そのような例において、インフレータ214は、チャンバの底端部からチャンバの上端の方へ垂直上向きにチャンバ(例えば、エアバッグ202)をガスで満たし得る。
【0036】
様々な例において、エアバッグ202は、畳まれた状態で、シートタブ204、外部座席フレーム(例示せず)、および/または座席アセンブリ212の外部の他の表面に結合され得る。畳み方は、巻き畳み、折り畳み、z型に畳むこと、折り紙に着想を得た畳み方、および/または任意の他のスタイルのエアバッグの畳み方を含み得る。いくつかの例において、インフレータ214は、
図2Bに図示されるように、エアバッグ202を実質的に垂直に広げさせ、上記で論じられたように搭乗者の方へ拡大させ得るが、座席構成要素の所望の変形を達成するように、任意の他の展開方向が想定される。様々な例において、エアバッグ202は、広げられた状態で、シートタブ204、外部座席フレーム(例示せず)、および/または座席アセンブリ212の外部の他の表面に結合され得る。そのような例において、インフレータ214は、上記で論じられたように、エアバッグ202のチャンバをガスで満たし、実質的に垂直に、かつ、搭乗者の方へ拡大させ得る。
【0037】
図2Cは、座席アセンブリ212の背面角部218から展開するように構成された例示的なサイドエアバッグの図である。例示する例において、エアバッグのインフレータ214は、座席アセンブリ212の背面角部218に近接して搭載され得る。背面角部は、座席の側面垂直部分と背面垂直部分とが交差する座席アセンブリ212の一部を含み得る。そのような例において、インフレータ214は、チャンバ(例えば、エアバッグ202)の後端部からチャンバの前端部の方へ水平前方にチャンバをガスで満たし得る。
【0038】
様々な例において、エアバッグ202は、畳まれた状態で、シートタブ204、外部座席フレーム(例示せず)、および/または座席アセンブリ212の外部の他の表面に結合され得る。畳み方は、巻き畳み、折り畳み、z型に畳むこと、折り紙に着想を得た畳み方、および/または任意の他のスタイルのエアバッグの畳み方を含み得る。いくつかの例において、インフレータ214は、
図2Cに図示されるように、エアバッグ202を実質的に水平に広げさせ、上記で論じられたように、搭乗者の方へ拡大させ得る。様々な例において、エアバッグ202は、広げられた状態で、シートタブ204、外部座席フレーム(例示せず)、および/または座席アセンブリ212の外部の他の表面に結合され得る。そのような例において、インフレータ214は、上記で論じられたように、エアバッグ202のチャンバをガスで充満させ、実質的に水平に、かつ、搭乗者の方へ拡大させ得る。
【0039】
エアバッグ202の中心線の真上の位置に例示されているが、インフレータ214は、エアバッグ202のチャンバに、中心線上で、中心線の下で、例示されているよりも中心線から大きいもしくは小さい距離において中心線の上方もしくは下方で、底部角部に近接して、またはエアバッグ202の上部角部に近接して、結合されてもよい。例えば、インフレータ214は、底部角部と背面角部との合流点におけるチャンバの底端部においてエアバッグ202のチャンバに結合されてもよい。展開するための信号に応答して、インフレータ214は、チャンバをガスで満たして、チャンバを実質的に水平に、実質的に垂直に、および搭乗者の方へ拡大させ得る。
【0040】
他の例において、インフレータ214は、エアバッグ202の前端部220に、前端部220に沿った位置において結合され得る。そのような例において、展開するための信号に応答して、インフレータ214は、チャンバをガスで実質的に水平に後方へ、座席アセンブリ212の背面角部の方へ満たし得る。さらにまた他の例において、インフレータ214は、エアバッグ202の上部端222に、上部端222に沿った位置において結合されてもよい。そのような例において、展開するための信号に反応して、インフレータ214は、チャンバをガスで実質的に垂直下方に満たし得る。
【0041】
図3は、展開された位置における、エアバッグ102などの例示的なエアバッグ300の正面断面図である。エアバッグ300は、チャンバ110などのチャンバ302と、インフレータ112などのインフレータ304とを含み得る。例示する例において、チャンバ302は、単一のコンパートメントを含む。他の例において、チャンバ302は、2つ以上のコンパートメントを含んでもよい。そのような例において、2つ以上のコンパートメントは、同じまたは異なる材料、ガス圧力、形状、サイズ等を含んでもよい。インフレータ304は、冷ガスインフレータ、火薬インフレータ、ハイブリッドインフレータ、または、チャンバに302をガスで満たすように構成された任意の他のインフレータを含み得る。
【0042】
上記で論じられたように、エアバッグ300は、シートタブ104などのシートタブ306の外面に結合され得る。いくつかの例において、エアバッグ300は、内面114などの、シートタブ306の内面310に結合されてもよい。いくつかの例において、エアバッグ300は、シートタブ306から離れた表面、例えば、外部座席フレーム、車両フレーム、または車両の他の構成要素などに結合されてもよい。
【0043】
様々な例において、エアバッグ300は、継手120などの1つまたは複数の継手312を介して、シートタブ306および/またはシートタブ306から離れた表面に結合され得る。継手312は、嵌め込み式の継手、ねじ、リベット、ばねタイプの継手、または、エアバッグ300を表面に確実に結合するように構成された任意の他の機械的継手を含み得る。例示する例において、エアバッグ300は、3つの継手312(1)、312(2)、および312(3)によりシートタブ306に結合される。他の例において、エアバッグ300は、より多数の、またはより少数の継手312を介して、シートタブ306および/またはシートタブ306から離れた表面に結合されてもよい。
【0044】
センサおよび/または車両コンピューティングデバイスなどからの、エアバッグ300を展開させるための信号の受信に応答して、インフレータは、チャンバ302をガスで満たし、チャンバを垂直に、かつ、搭乗者116などの搭乗者314の方へ水平に拡大させ得る。上記で論じられたように、エアバッグ300は、搭乗者314の方へ水平に幅Wだけ拡張し得る。少なくとも1つの例において、幅Wは、190ミリメートルとし得る。他の例において、幅Wは、190ミリメートルよりも大きい、または小さい別の距離(例えば、150ミリメートル、175ミリメートル、200ミリメートル、250ミリメートル等)であってもよい。付加的に、インフレータ112は、搭乗者314に対して垂直に高さHだけエアバッグを拡張するように構成されてもよい。少なくとも1つの例において、高さHは、450ミリメートルとし得る。他の例において、高さHは、450ミリメートルよりも大きい、または小さい別の距離(例えば、400ミリメートル、425ミリメートル、475ミリメートル、500ミリメートル等)であってもよい。
【0045】
いくつかの例において、シートタブ306のトリムは、トリム表面308に結合され得る。そのような例において、シートタブ306のトリムは、搭乗者314の方へ変形し、拡大し得る。
図3に付加的に例示されるように、展開に応答して、シートクッション108などのシートクッション316は、搭乗者314の方へ変形し、拡大し得る。様々な例において、シートクッション316は、柔らかく柔軟な材料を含み得る。例えば、シートクッションは、発泡材料(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン材料、ゴム材料(例えば、ポリイソプレン、EPDMエチレンプロピレン、ネオプレン等)、織物材料(例えば、綿、ポリプロピレン等)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの例において、シートクッション316は、物体との側面衝撃期間中に搭乗者314の加速度を減少させるために比較的柔らかい表面を提供し得る。
【0046】
図4は、エアバッグ102などの例示的なエアバッグ402を含む、座席アセンブリ106などの例示的な座席アセンブリ400の一部の正面斜視分解図である。座席アセンブリ400は、シートパン404と、シートクッション108などのシートクッション406とを含み得る。様々な例において、シートパン404は、シートタブ104などのシートタブおよび/または車両の外部座席フレームに結合されるように構成されてもよい。そのようなシートパン404は、例えば、シートクッション108を車両フレームに結合するための硬い表面を提供し得る。
【0047】
シートパン404は、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)、金属材料(例えば、アルミニウム、チタン等)、複合材料(例えば、炭素繊維、繊維ガラス等)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。少なくとも1つの例において、シートパン404は、ポリプロピレン材料を含み得る。シートクッション406は、発泡材料(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン材料、ゴム材料(例えば、ポリイソプレン、EPDMエチレンプロピレン、ネオプレン等)、織物材料(例えば、綿、ポリプロピレン等)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。少なくとも1つの例において、シートクッション406は、ポリウレタン材料を含み得る。そのような例において、シートクッション406は、搭乗者116などの搭乗者が着席し得る柔らかい表面を提供し得る。シートクッション406は、シートパン404に結合し、シートパン404の上に載るように構成され得る。シートクッション406は、フックおよびループコネクタ(例えば、継手)、接着剤、嵌め込み式のコネクタ、ねじタイプのコネクタ、ばねタイプのコネクタ、ならびに/または、同じもしくは異なる材料を共に結合するように構成された任意の他のコネクタを介して、シートパン404に結合し得る。
【0048】
例示する例において、エアバッグ402は、シートパン404の内面に結合され得る。そのような例において、エアバッグ402は、座席アセンブリ400が組み立てられた後、シートパン404とシートクッション406との間に置かれ得る。
図4に例示されるように、エアバッグ402のチャンバ408は、継手410(1)、410(2)、410(3)、410(4)、および410(5)などの5つの継手410を介して、シートパン404に結合され得る。他の例において、エアバッグ402は、より多数の、またはより少数の継手410を介して、シートパン404に結合されてもよい。上記で説明したように、継手410は、任意のタイプの機械的継手、例えば、嵌め込み式の継手、ねじ、リベット、ばねタイプの継手等などを含んでもよい。
【0049】
例示する例において、エアバッグ402は、実質的にL字形のチャンバ408を含み得る。他の例において、チャンバ408は、実質的に矩形、卵形、六角形、D字形、または任意の他の形状のチャンバ408を含んでもよいが、任意の他の形状(例えば、対応する座席の形状に実質的に合致する形状、搭乗者または搭乗者に近接した荷物の形状に合致する形状等)が想定される。様々な例において、エアバッグ402のチャンバ408は、インフレータ412の起動時に展開するように構成され得る。いくつかの例において、インフレータ412は、位置センサからの信号に少なくとも部分的に基づいて作動可能になり得る。位置センサは、重量センサ、知覚センサ(例えば、画像キャプチャデバイス等)、および/または、座席アセンブリ400における搭乗者の存在を決定し、感知するように構成された任意の他のタイプのセンサを含んでもよい。
図4に例示されるように、そのようなエアバッグ402は、実質的に広げられ得る。エアバッグ402をそのような構成において収納することは、幅方向においてより少ない空間を必要とし、一方で、より速い拡大時間、より低い加圧要件等を可能にし得る。
【0050】
様々な例において、インフレータ412は、車両の1つまたは複数のセンサからの信号に少なくとも部分的に基づいて展開するように構成され得る。いくつかの例において、センサは、1つまたは複数の衝撃センサを含み得る。衝撃センサは、物体(および/または表面)との衝撃を検出し、インフレータ412および/もしくは車両コンピューティングデバイスに直接、ならびに/または車両コンピューティングデバイスを介してインフレータ412に、衝撃を示す信号を送信し得る。いくつかの例において、センサは、1つまたは複数の知覚センサを含み得る。そのような例において、知覚センサは、環境内の物体のセンサデータをキャプチャし、処理のために車両コンピューティングデバイスにセンサデータを送信するように構成され得る。車両コンピューティングデバイスは、センサデータに基づいて、環境内の物体および/または表面を検出し、識別するように構成され得る。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、環境内の検出されたおよび/または識別された物体が、車両の側面の方へ一定の方位および減少範囲を有すると決定し得る。そのような例において、車両コンピューティングデバイスは、閉鎖率、物体および/もしくは車両の速度、物体および/もしくは車両の加速度、天候、道路条件、または、物体および/もしくは車両の能力に影響を与えて環境内で減速もしくは停止させる他の要因に基づいて、物体との側面衝撃(例えば、側面衝突)が差し迫っていると決定し得る。様々な例において、車両コンピューティングデバイスは、物体との差し迫った衝撃および/または衝撃を示す信号をインフレータ412に送信し得る。
【0051】
センサおよび/または車両コンピューティングデバイスからの信号の受信に応答して、インフレータ412は、チャンバ408をガスで満たし、搭乗者の方へ拡大させ得る。例示する例において、チャンバ408は、搭乗者の方へ拡大し、シートクッション406を変形させ得る。上記で論じられたように、シートクッション406は、エアバッグ402のチャンバ408と共に変形および/または拡大することが可能な、柔軟な材料を含み得る。したがって、シートクッション406は、側面衝撃期間中に搭乗者が接触する表面となり得る。
【0052】
図5は、シートパン404などのシートパン506が付加的に結合される外部座席フレーム504に結合される、エアバッグ102などの例示的なエアバッグ502の正面斜視図である。いくつかの例において、シートパン506は、シートタブ104などのシートタブに付加的にまたは代替的に結合され得る。例示する例において、エアバッグ502は、1つまたは複数の継手508を介して、外部座席フレーム504に結合される。継手508は、嵌め込み式の継手、ねじ、リベット、ばねタイプの継手、または、サイドエアバッグ502を外部座席フレーム504に確実に結合するように構成された任意の他の機械的継手を含み得る。5つの継手508として例示されているが、より多数の、またはより少数の継手508が、エアバッグ502を外部座席フレーム504に結合するために使用されてもよい。
【0053】
いくつかの例において、エアバッグ502は、シートパン506に着座している搭乗者の方へ展開し、延在する(例えば、ガスの導入に起因してサイズを拡大させる)ように構成され得る。いくつかの例において、エアバッグ502は、展開時に、シートパン506の少なくとも一部と、シートパン506に結合された、シートクッション108などのシートクッション(例示せず)とを変形させ得る。
【0054】
例示する例において、エアバッグ502は、シートパン506における開口510を通って搭乗者の方へ展開し、延在するように構成され得る。様々な例において、エアバッグ502は、展開時に開口510の少なくとも一部を変形させ得る。例えば、開口510のエッジは、エアバッグ502の展開期間中にエッジに与えられる力によって変形され得る。上記で論じられたように、エアバッグ502は、搭乗者の方へ延在し、シートパン506に結合されたシートクッションを変形させ得る。シートクッションは、柔らかく柔軟な材料を含んでもよく、物体との側面衝撃期間中に搭乗者が接触する表面となり得る。エアバッグ502およびシートクッションおよび/またはシートパン506は、側面衝撃期間中に搭乗者の加速度を減少させ得、側面衝撃に関連付けられる搭乗者の潜在的な負傷を低減し得る。
【0055】
図6は、収納容器604に搭載された、エアバッグ102などの例示的なエアバッグ602の正面断面図である。収納容器604は、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)、金属材料(例えば、アルミニウム、チタン等)、複合材料(例えば、炭素繊維、繊維ガラス等)、織物材料(例えば、綿、ポリプロピレン等)、ゴム材料(例えば、ポリイソプレン、EPDMエチレンプロピレン、ネオプレン等)、発泡材料(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン等)、および/または、エアバッグ602を収容することが可能な任意の他の材料を含み得る。いくつかの例において、収納容器604は、シートパン404などの、車両のシートパン606に結合され得る。そのような例において、収納容器は、シートパン404の(シートクッションに近接した)内面または(シートクッションから離れた)外面に結合されてもよい。様々な例において、収納容器604は、シートタブ104などの、車両のシートタブに結合され得る。そのような例において、収納容器604は、シートタブの内面、シートタブの外面、またはシートタブから離れた表面に結合されてもよい。
【0056】
例示する例において、収納容器604は、車両フレーム608に結合される。いくつかの例において、車両フレーム608は、外部座席フレーム504などの外部座席フレーム、車両フレーム、または車両および/もしくはその構成要素に関連付けられた他のフレームを含むことができる。収納容器604は、上述したように、1つまたは複数の継手を介して、シートパン606、シートタブ、および/または車両フレーム608に結合され得る。付加的に、様々な例において、エアバッグ602は、1つまたは複数の継手を介して収納容器604に結合されてもよい。エアバッグ602は、畳まれた状態または広げられた状態で収納容器604に収容され得る。
【0057】
いくつかの例において、エアバッグ602は、座席アセンブリ(例えば、シートタブ、シートパンおよび/またはシートクッションを備える)に着座している搭乗者の方へ展開し、延在する(例えば、ガスの導入に起因してサイズを拡大させる)ように構成され得る。いくつかの例において、エアバッグ602は、展開時に、シートパン606の少なくとも一部と、シートパン606に結合された、シートクッション108などのシートクッション(例示せず)を変形させ得る。様々な例において、エアバッグ602は、展開時に、収納容器604を変形させ得る。いくつかの例において、エアバッグが搭乗者の方へ延在し得るように、搭乗者に近接した収納容器604の表面は、分離するように構成されてもよい。
【0058】
例示する例において、エアバッグ602は、シートパン606における、開口510などの開口610を通って搭乗者の方へ展開し、延在するように構成され得る。様々な例において、エアバッグ602は、展開時に開口610の少なくとも一部を変形させ得る。例えば、開口610のエッジは、(例えば、エアバッグ602および/または収納容器604から)エアバッグ602の展開期間中にエッジに与えられる力によって変形され得る。上記で論じられたように、エアバッグ602は、搭乗者の方へ延在し、シートパン606に結合されたシートクッションを変形させ得る。シートクッションは、柔らかく柔軟な材料を含んでもよく、物体との側面衝撃期間中に搭乗者が接触する表面となり得る。エアバッグ602およびシートクッションおよび/またはシートパン606は、側面衝撃期間中に搭乗者の加速度を減少させ得、側面衝撃に関連付けられる搭乗者の潜在的な負傷を低減させ得る。
【0059】
図7は、本明細書において説明される技法を実装するための例示的なシステム700のブロック図である。少なくとも1つの例において、システム700は、
図1~
図6に関して上述したようにシートタブが搭載されている車両などの車両702を含み得る。
【0060】
車両702は、車両コンピューティングデバイス704と、1つまたは複数のセンサシステム706と、1つまたは複数のエミッタ708と、1つまたは複数の通信接続部710と、少なくとも1つの直接接続部712と、1つまたは複数の駆動モジュール714とを含み得る。
【0061】
車両コンピューティングデバイス704は、1つまたは複数のプロセッサ716と、1つまたは複数のプロセッサ716に通信可能に結合されたメモリ718とを含み得る。車両702は、自律車両、半自律車両、または、少なくとも画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ付きのスマートフォン)を有する任意の他のシステムなどの、任意のタイプの車両を含んでもよい。例示される例において、車両コンピューティングデバイス704のメモリ718は、位置特定構成要素720と、知覚構成要素722と、計画構成要素724と、1つまたは複数のシステムコントローラ726と、衝撃構成要素730およびシグナリング構成要素732を含むサイドエアバッグ構成要素728とを記憶する。
図7においては、例示の目的でメモリ718に存在するものとして図示されているが、位置特定構成要素720、知覚構成要素722、計画構成要素724、システムコントローラ726、ならびに、衝撃構成要素730およびシグナリング構成要素732を含むサイドエアバッグ構成要素728は、付加的に、または代替的に、車両702にアクセス可能であって(例えば、リモートコンピューティングデバイス736のメモリ734などの、車両702から離れたメモリ上に記憶され、または、他の方法では、そのメモリによってアクセス可能であって)もよいことが想定される。
【0062】
少なくとも1つの例において、位置特定構成要素720は、車両702の位置および/または向き(例えば、x位置、y位置、z位置、ロール、ピッチ、またはヨーのうちの1つまたは複数)を決定するためにセンサシステム706からデータを受信するための機能を含み得る。例えば、位置特定構成要素720は、環境のマップを含み、および/または要求し/受信してもよく、マップ内の自律車両の位置および/または向きを連続的に決定することができる。いくつかの例において、位置特定構成要素720は、SLAM(simultaneous localization and mapping)、CLAMS(calibration,localization and mapping,simultaneously)、相対的なSLAM、バンドル調整、非線形最小二乗最適化等を利用して、画像データ、LIDARデータ、レーダ情報、IMUデータ、GPSデータ、ホイールエンコーダデータ等を受信して、自律車両の位置を正確に決定することができる。いくつかの例において、位置特定構成要素720は、本明細書において論じられるように、物体との側面衝撃が発生し得るか否か(例えば、差し迫った衝撃)を決定するために、車両702の様々な構成要素にデータを提供して、車両の初期位置を決定することができる。
【0063】
いくつかの例において、知覚構成要素722は、物体検出、セグメント化、および/または分類を実行するための機能を含み得る。いくつかの例において、知覚構成要素722は、車両702に近接した物体の存在を示す処理済みのセンサデータ、および/または、オブジェクトタイプ(例えば、自動車、歩行者、サイクリスト、動物、建物、樹木、路面、縁石、歩道、未知等)としての物体の分類を提供し得る。いくつかの例において、知覚構成要素722は、車両702に近接した静止物体の存在を示す処理済みのセンサデータ、および/またはタイプ(例えば、建物、樹木、路面、ポール、縁石、歩道、未知等)としての静止物体の分類を提供してもよい。付加的な例または代替的な例において、知覚構成要素722は、検出された物体(例えば、追跡される物体)および/またはその物体が配置されている環境に関連付けられる、1つまたは複数の特性を示す処理済みのセンサデータを提供してもよい。いくつかの例において、物体に関連付けられる特性は、x位置(グローバルおよび/またはローカル位置)、y位置(グローバルおよび/またはローカル位置)、z位置(グローバルおよび/またはローカル位置)、向き(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)、オブジェクトタイプ(例えば、分類)、物体の速度、物体の加速度、物体の程度(サイズ)等を含んでもよいが、これらに限定されない。環境に関連付けられる特性は、環境内の別の物体の存在、環境内の別の物体の状態、時刻、曜日、季節、天候条件、暗さ/光の指標等を含むことができるが、これらに限定されない。
【0064】
一般に、計画構成要素724は、環境を通って横断するために追従するべき、車両702用の経路を決定し得る。例えば、計画構成要素724は、様々なルートおよび軌道、ならびに様々なレベルの詳細を決定してもよい。例えば、計画構成要素724は、第1の位置(例えば、現在の位置)から第2の位置(例えば、目標位置)へ進行するためのルートを決定してもよい。この論考の目的のために、ルートは、2つの位置間を進行するための通過点のシーケンスを含んでもよい。非限定的な例として、通過点は、通り、交差点、全地球測位システム(GPS)座標等を含む。さらに、計画構成要素724は、第1の位置から第2の位置へのルートの少なくとも一部に沿った、自律車両を案内するための命令を生成し得る。少なくとも1つの例において、計画構成要素724は、通過点のシーケンス内の第1の通過点から、通過点のシーケンス内の第2の通過点へ、車両702をどのように案内するかを決定し得る。いくつかの例において、命令は、軌道、または軌道の一部とすることができる。いくつかの例において、多数の軌道が、後退地平線技法に従って(例えば、技術的な許容範囲内で)実質的に同時に生成されてもよく、多数の軌道のうちの1つは、ナビゲートすべき車両702のために選択される。
【0065】
いくつかの例において、計画構成要素724は、環境内の物体の予測される軌道を生成するための予測構成要素を含み得る。例えば、予測構成要素は、車両702から閾値距離内の物体について、1つまたは複数の予測される軌道を生成し得る。いくつかの例において、予測構成要素は、物体の痕跡を測定し、観測され予測される挙動に基づいて、物体の軌道を生成してもよい。
【0066】
少なくとも1つの例において、車両コンピューティングデバイス704は、1つまたは複数のシステムコントローラ726を含んでもよく、1つまたは複数のシステムコントローラ726は、ステアリング、推進、制動、安全性、エミッタ、通信、および車両702の他のシステムを制御するように構成され得る。システムコントローラ726は、駆動モジュール714の対応するシステムおよび/もしくは車両702の他の構成要素と通信し、ならびに/または、駆動モジュール714の対応するシステムおよび/もしくは車両702の他の構成要素を制御し得る。
【0067】
図7に例示されるように、車両コンピューティングデバイス704は、サイドエアバッグ構成要素728を含み得る。サイドエアバッグ構成要素728は、物体との差し迫った衝撃(例えば、前面衝撃、側面衝撃、斜め衝撃等)を決定するように構成された衝撃構成要素730を含み得る。様々な例において、サイドエアバッグ構成要素728は、環境内の1つまたは複数の物体に関して、知覚構成要素722からデータを受信し得る。データは、物体の軌道、接近速度(例えば、閉鎖率)を含む物体の速度、物体の加速度、車両702から物体への方位、および/または、物体と衝撃が差し迫っていると決定する際に衝撃構成要素730を支援するための任意の他のデータを含んでもよい。
【0068】
様々な例において、衝撃構成要素730は、差し迫った衝撃に関連付けられる時間を決定するように構成され得る。時間は、例えば、午後3時05分の後の120ミリ秒などの、特定の時間であってもよく、または、差し迫った衝撃が決定された時間からの時間間隔であってもよい。時間は、車両702の方への物体の測定された閉鎖率、車両702の速度、車両702の加速度、物体の速度、物体の加速度、道路条件、天候条件、および/または、車両の方への物体の閉鎖率に影響を与え得る他の要因、もしくは、その逆の要因に基づいて、決定され得る。
【0069】
いくつかの例において、サイドエアバッグ構成要素530は、シグナリング構成要素732を含み得る。シグナリング構成要素732は、衝撃構成要素730などから、物体との差し迫った衝撃の指標を受信し、エアバッグ102などの1つまたは複数のエアバッグ740の1つまたは複数のインフレータ738に信号を送信するように構成され得る。様々な例において、信号は、インフレータ738に、信号の受信時にエアバッグ740のチャンバ742内へガスを放出させてもよい。いくつかの例において、信号は、タイミング構成要素を含み得る。そのような例において、信号は、インフレータ738に、特定の時間に、および/または指示された期間(例えば、遅延期間)の後に、エアバッグ740のチャンバ742内へガスを放出させ得る。例えば、シグナリング構成要素732は、衝撃構成要素730から、差し迫った衝撃に関連付けられた時間を受信してもよい。シグナリング構成要素732は、信号内に時間を含め、それによって、エアバッグ740を衝撃時に展開させてもよい。別の例の場合、シグナリング構成要素732は、遅延期間を含めて、それによって、エアバッグ740を遅延期間の後に展開させてもよい。信号の受信に応答して、インフレータ738は、車両702の車室内に着座している搭乗者の方へチャンバ742を展開させ得る。
【0070】
理解することができるように、本明細書において論じられる構成要素(例えば、位置特定構成要素720、知覚構成要素722、計画構成要素724、1つまたは複数のシステムコントローラ726、衝撃構成要素730およびシグナリング構成要素732を含むサイドエアバッグ構成要素728は、例示の目的のために、分割されたものとして説明されている。しかしながら、様々な構成要素によって実行される動作は、任意の他の構成要素において組み合わされ、または実行されることが可能である。
【0071】
いくつかの例において、本明細書において論じられる構成要素の一部または全部の態様は、任意のモデル、アルゴリズム、および/または機械学習アルゴリズムを含むことができる。例えば、いくつかの例において、メモリ718(および、以下に論じられるメモリ734)内の構成要素は、ニューラルネットワークとして実装されることが可能である。
【0072】
本明細書において説明されるように、例示的なニューラルネットワークは、入力データを一連の接続された層を通過させて出力を生み出す、生物学的に着想されたアルゴリズムである。ニューラルネットワーク内の各層は、別のニューラルネットワークも備えることができ、または任意の数の層(畳み込みか否かを問わず)を備えることができる。本開示の文脈において理解することができるように、ニューラルネットワークは、機械学習を利用することができ、それは、学習されたパラメータに基づいて出力が生成される、広範なそのようなアルゴリズムを参照することができる。
【0073】
ニューラルネットワークの文脈で論じられるが、任意のタイプの機械学習が、本開示と調和して使用されることが可能である。例えば、機械学習アルゴリズムは、回帰アルゴリズム(例えば、通常の最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、段階的回帰、多変量適応回帰スプライン(MARS:multivariate adaptive regression splines)、局所推定散布図平滑化(LOESS:locally estimated scatterplot smoothing))、インスタンスベースのアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、最小絶対縮小選択演算子(LASSO:least absolute shrinkage and selection operator)、弾性ネット、最小角回帰(LARS))、決定木アルゴリズム(例えば、分類回帰木(CART)、反復二分法3(ID3:iterative dichotomiser 3)、カイ2乗自動交互作用検出(CHAID:Chi-squared automatic interaction detection)、決定切り株、条件付き決定木)、ベイズアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウスナイーブベイズ、多項式ナイーブベイズ、平均化単一依存推定子(AODE:average one-dependence estimators)、ベイズ信念ネットワーク(BNN)、ベイズネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例えば、k平均法、kメジアン、期待最大化(EM)、階層的クラスタリング)、関連付けルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、誤差逆伝播法、ホップフィールドネットワーク、動径基底関数ネットワーク(RBFN:Radial Basis Function Network))、深層学習アルゴリズム(例えば、ディープボルツマンマシン(DBM)、深層信念ネットワーク(DBN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、積層型オートエンコーダ)、次元削減アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、偏最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元スケーリング(MDS)、射影追跡法、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、柔軟判別分析(FDA))、アンサンブルアルゴリズム(例えば、ブースト、ブートストラップアグリゲーション(バギング)、AdaBoost、スタック一般化法(ブレンディング)、勾配ブーストマシン(GBM)、勾配ブースト回帰木(GBRT)、ランダムフォレスト)、SVM(サポートベクターマシン)、教師付き学習、教師なし学習、半教師付き学習等を含むことができるが、これらに限定されない。アーキテクチャの付加的な例は、ResNet70、ResNet101、VGG、DenseNet、PointNet等などのニューラルネットワークを含む。
【0074】
少なくとも1つの例において、センサシステム706は、LIDARセンサ、レーダセンサ、超音波振動子、ソナーセンサ、位置センサ(例えば、GPS、コンパス等)、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット(IMU)、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ等)、カメラ(例えば、RGB、IR、強度、深度、飛行時間等)、マイクロフォン、ホイールエンコーダ、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサ等)等を含んでもよい。様々な例において、センサシステム706は、座席アセンブリに搭乗者が着座しているか否かを決定するように構成された位置センサを含み得る。いくつかの例において、位置センサは、座席アセンブリ上に重量が位置するか否かを決定するように構成された重量スイッチを含んでもよい。重量は、搭乗者に関連付けられた最小重量(例えば、50ポンド(22.7キログラム)、25キログラム、100ポンド(45.4キログラム)等)を含み得る。様々な例において、位置センサは、画像キャプチャデバイスおよび/または他の知覚センサを含み得る。そのような例において、画像キャプチャデバイスおよび/または他の知覚センサは、車両コンピューティングデバイスにセンサデータを送信して、座席アセンブリ内の物体が搭乗者であるか否か(例えば、それが人間であるか、または他の生きている動物であるか)を分析し、決定し得る。
【0075】
センサシステム706は、これらのまたは他のタイプのセンサの各々の多数の例を含むことができる。例えば、LIDARセンサは、車両702の角部、前方、後方、側面、および/または上部に位置する個々のLIDARセンサを含むことができる。別の例として、カメラセンサは、車両702の外部および/または内部に関する様々な位置に配設された多数のカメラを含むことができる。センサシステム706は、車両コンピューティングデバイス704に入力を提供することができる。付加的に、または代替的に、センサシステム706は、所定の期間の経過の後、ほぼリアルタイム等で、特定の周波数において、1つまたは複数のネットワーク744を介して、1つまたは複数のコンピューティングデバイス736に、センサデータを送信し得る。
【0076】
車両702は、上述したように、光および/または音声を発するための1つまたは複数のエミッタ708も含み得る。この例におけるエミッタ708は、車両702の搭乗者と通信するための内部オーディオおよびビジュアルエミッタを含む。限定ではなく、例として、内部エミッタは、スピーカ、照明、サイン、表示画面、タッチ画面、触覚エミッタ(例えば、振動および/または力フィードバック)、機械的アクチュエータ(例えば、シートベルトテンショナー、座席ポジショナー、ヘッドレストポジショナー等)などを含むことができる。この例におけるエミッタ708は、外部エミッタも含む。限定ではなく、例として、この例における外部エミッタは、進行方向を知らせるための照明または車両アクションの他のインジケータ(例えば、表示灯、サイン、光アレイ等)、および、歩行者または他の近くの車両と聞こえるように通信するための、1つまたは複数のオーディオエミッタ(例えば、スピーカ、スピーカアレイ、ホーン等)を含み、これらのうちの1つまたは複数は、音響ビームステアリング技術を備える。
【0077】
車両702は、車両702と1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの間の通信を可能にする、1つまたは複数の通信接続部710も含み得る。例えば、通信接続部710は、車両702および/または駆動モジュール714上の他のローカルコンピューティングデバイスとの通信を促進することができる。また、通信接続部710は、車両が、他の近くのコンピューティングデバイス(例えば、コンピューティングデバイス736、他の近くの車両等)、および/または、センサデータを受信するための1つもしくは複数のリモートセンサシステム746と通信することを可能にすることができる。
【0078】
通信接続部710は、車両コンピューティングデバイス704を別のコンピューティングデバイスまたはネットワーク744などのネットワークに接続するための物理的インターフェースおよび/または論理的インターフェースを含み得る。例えば、通信接続部710は、IEEE802.11標準によって定義された周波数、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線周波数、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4GLTE、5G等)、または、それぞれのコンピューティングデバイスを他のコンピューティングデバイスとインターフェースで接続することを可能にする任意の適切な有線または無線の通信プロトコルなどを介して、Wi-Fiベースの通信を可能にすることができる。
【0079】
少なくとも1つの例において、車両702は、1つまたは複数の駆動モジュール714を含み得る。いくつかの例において、車両702は、単一の駆動モジュール714を有することができる。少なくとも1つの例において、車両702が多数の駆動モジュール714を有する場合、個々の駆動モジュール714は、車両702の対向する端部(例えば、前方および後方等)に配置されてもよい。少なくとも1つの例において、駆動モジュール714は、駆動モジュール714および/または車両702の周囲の条件を検出するための1つまたは複数のセンサシステムを含んでもよい。限定ではなく、例として、センサシステムは、駆動モジュールのホイールの回転を感知するための1つまたは複数のホイールエンコーダ(例えば、ロータリエンコーダ)、駆動モジュールの向きおよび加速度を測定するための慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計等)、カメラまたは他の画像センサ、駆動モジュールの周囲における物体を聴覚的に検出するための超音波センサ、LIDARセンサ、レーダセンサ等を含むことができる。ホイールエンコーダなどのいくつかのセンサは、駆動モジュール714に固有のものであってもよい。いくつかの場合において、駆動モジュール714上のセンサシステムは、車両702の対応するシステム(例えば、センサシステム706)と重複しても、または車両702の対応するシステムを補足してもよい。
【0080】
駆動モジュール714は、高圧バッテリ、車両を推進するためのモータ、他の車両システムによる使用のためにバッテリからの直流電流を交流電流に変換するためのインバータ、ステアリングモータおよびステアリングラックを含むステアリングシステム(電動であってもよい)、油圧アクチュエータまたは電動アクチュエータを含む制動システム、油圧構成要素および/または空気圧構成要素を含むサスペンションシステム、制動力を分散させて牽引力の損失を緩和し、制御を維持するための安定性制御システム、HVACシステム、灯火(例えば、車両の外部の周囲を照明するためのヘッドライト/テールライトなどの灯火)、ならびに、1つまたは複数の他のシステム(例えば、冷却システム、安全システム、車載充電システム、DC/DCコンバータなどの他の電気部品、高圧接合部、高圧ケーブル、充電システム、充電ポート等)を含む、車両システムのうちの多くを含んでもよい。付加的に、駆動モジュール714は、センサシステムからのデータを受信し、前処理し、様々な車両システムの動作を制御することができる駆動モジュールコントローラを含んでもよい。いくつかの例において、駆動モジュールコントローラは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に結合されたメモリとを含むことができる。メモリは、1つまたは複数のモジュールを記憶して、駆動モジュール714の様々な機能を実行することができる。さらに、駆動モジュール714は、それぞれの駆動モジュールによる、1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの通信を可能にする、1つまたは複数の通信接続部も含んでもよい。
【0081】
少なくとも1つの例において、直接接続部712は、1つまたは複数の駆動モジュール714を車両702の本体に結合するための物理的インターフェースを提供し得る。例えば、直接接続部712は、駆動モジュール714と車両との間の、エネルギー、流体、空気、データ等の伝達を可能にし得る。いくつかの例において、直接接続部712は、車両702の本体に駆動モジュール714をさらに解放可能に固定することができる。
【0082】
少なくとも1つの例において、位置特定構成要素720、知覚構成要素722、計画構成要素724、1つまたは複数のシステムコントローラ726、ならびに、サイドエアバッグ構成要素728およびその様々な構成要素は、上述したように、センサデータを処理し得、それらのそれぞれの出力を、1つまたは複数のネットワーク744上で、コンピューティングデバイス736に送信し得る。少なくとも1つの例において、位置特定構成要素720、知覚構成要素722、計画構成要素724、1つまたは複数のシステムコントローラ726、およびサイドエアバッグ構成要素728は、それぞれの出力を、所定の期間の経過の後、ほぼリアルタイム等で、特定の周波数において、コンピューティングデバイス736に送信してもよい。
【0083】
いくつかの例において、車両702は、コンピューティングデバイス736にネットワーク744を介してセンサデータを送信し得る。いくつかの例において、車両702は、コンピューティングデバイス736および/またはリモートセンサシステム746から、ネットワーク744を介して、センサデータを受信してもよい。センサデータは、未処理のセンサデータ、および/または処理済みのセンサデータ、および/またはセンサデータの表現を含み得る。いくつかの例において、センサデータ(未処理または処理済み)は、1つまたは複数のログファイルとして送信され、および/または受信され得る。
【0084】
コンピューティングデバイス736は、プロセッサ748と、データを記憶するように構成されたメモリ734とを含み得る。車両702のプロセッサ716およびコンピューティングデバイス736のプロセッサ748は、本明細書において説明されるようにデータを処理し、動作を実行するための命令を実行することが可能な任意の適切なプロセッサとし得る。限定ではなく、例として、プロセッサ716および748は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、または、電子データを処理して、その電子データをレジスタおよび/もしくはメモリに記憶され得る他の電子データに変換する、任意の他のデバイスもしくはデバイスの一部を備えてもよい。いくつかの例において、集積回路(例えば、ASIC等)、ゲートアレイ(例えば、FPGA等)、および他のハードウェアデバイスも、それらが符号化された命令を実装するように構成されている限り、プロセッサと考えることができる。
【0085】
メモリ718および734は、非一時的なコンピュータ可読媒体の例である。メモリ718および734は、オペレーティングシステム、ならびに、本明細書において説明される方法を実装するための1つまたは複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラム、および/またはデータ、ならびに様々なシステムに帰属する機能を記憶し得る。様々な実装例において、メモリは、任意の適切なメモリ技術、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、シンクロナスダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュ型メモリなど、または、情報を記憶することが可能な任意の他のタイプのメモリを使用して、実装されることが可能である。本明細書において説明されるアーキテクチャ、システム、および個々の要素は、多くの他の論理的、プログラム的、および物理的構成要素を含むことができ、これらのうちで添付の図に示されるものは、本明細書における論考に関連する例にすぎない。
【0086】
いくつかの例において、メモリ718および734は、少なくとも作業メモリと記憶メモリとを含み得る。例えば、作業メモリは、プロセッサ716および748によって操作されるデータを記憶するために使用される、限定された容量の高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)であり得る。いくつかの例において、メモリ718および734は、データの長期間記憶のために使用される、比較的大容量の、より低速のメモリであってもよい記憶メモリを含み得る。いくつかの場合において、プロセッサ716および748は、記憶メモリに記憶されているデータを直接操作することができず、データは、本明細書において論じられるように、データに基づいて動作を実行するために作業メモリへロードされる必要があり得る。
【0087】
図7は分散システムとして例示されているが、代替例において、車両702の構成要素は、コンピューティングデバイス736に関連付けられてもよく、および/または、コンピューティングデバイス736の構成要素は、車両702に関連付けられてもよいことが留意されるべきである。つまり、車両702は、コンピューティングデバイス736に関連付けられた機能のうちの1つまたは複数を実行してもよく、その逆であってもよい。
【0088】
図8は、本開示の実施形態に係る例示的な処理を例示する。この処理は、論理フローグラフとして例示され、その各動作は、ハードウェア、ソフトウェア、または、これらの組み合わせにおいて実装することが可能な動作のシーケンスを表す。ソフトウェアの文脈において、動作は、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、記載された動作を実行する1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能な命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能な命令は、特定の機能を実行し、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含む。動作が説明される順序は、限定として解釈されるように意図されておらず、説明される動作の任意の数は、処理を実装するために任意の順序で、および/または並行して、組み合わされることが可能である。
【0089】
図8は、車両のサイドエアバッグの展開を引き起こす例示的なプロセス800を図示する。例えば、処理800の一部または全部は、本明細書において説明されるように、
図7における1つまたは複数の構成要素によって実行されることが可能である。例えば、処理800の一部または全部は、車両コンピューティングデバイス704によって実行されてもよい。
【0090】
動作802において、処理は、センサからセンサデータを受信することを含み得る。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、センサからセンサデータを受信し得る。様々な例において、センサは、上述したように、知覚センサを含み得る。そのような例において、センサデータは、物体(例えば、車両、自転車に乗った人、ポール、壁等)の指標を、車両の側面の方への一定の方位および減少範囲と共に含み得る。静止している離れた物体の場合、指標は、車両が滑っていること、または、その他の方法で、静止している離れた物体の方へ横に移動していることを、車両コンピューティングデバイスに知らせ得る。
【0091】
いくつかの例において、センサは、衝撃センサを含んでもよく、センサデータは、衝撃を示す電気信号を含んでもよい。そのような例において、衝撃センサは、インフレータに電気信号を送信し得る。
【0092】
動作804において、処理は、物体との側面衝撃が発生したか、および/または差し迫っているかを決定することを含み得る。いくつかの例において、処理は、閾値期間内に側面衝撃が発生するであろうと決定することを含んでもよい。様々な例において、車両コンピューティングデバイスは、受信されるセンサデータに基づいて、側面衝撃が発生したか、または差し迫っているかを決定し得る。いくつかの例において、車両コンピューティングデバイスは、車両と物体との間に残存する距離において停止させることができない、または停止させられない可能性が高いであろう物体の高い閉鎖率に基づいて、衝撃が差し迫っていると決定してもよい。例えば、車両コンピューティングデバイスは、別の車両が車両の側面の方へ一定の方位を有しており、その範囲が、差し迫った衝撃を示す割合で急速に減少していると決定し得る。車両コンピューティングデバイスは、このようにして、他の車両との側面衝撃が差し迫っていると決定し得る。
【0093】
いくつかの例において、インフレータは、衝撃センサから、衝撃を示す電気信号を受信し得る。そのような例において、インフレータは、物体との側面衝撃が発生したと決定し得る。
【0094】
車両コンピューティングデバイスが、物体との側面衝撃は発生しないであろう、および/または差し迫っていないと決定した場合(例えば、動作804において「いいえ」)、処理は動作806に続く。動作806において、処理は、アクションが不要であると決定することを含み得る。エアバッグ展開に関して何もしないという決定に基づいて、処理は動作802に戻り得る。
【0095】
時間が、閾値期間を満たし、または越えた場合(例えば、動作804において「はい」)、処理は動作808に続く。動作808において、処理は、サイドエアバッグのインフレータにサイドエアバッグを展開させ、座席アセンブリの少なくとも一部を変形させることを含み得る。
【0096】
様々な例において、車両コンピューティングデバイスは、物体との側面衝撃が差し迫っているという決定に基づいて、インフレータを展開させ得る。そのような例において、車両コンピューティングデバイスは、インフレータに信号を送信し、それによって、インフレータを点火させ、サイドエアバッグの1つまたは複数のチャンバをガスで満たさせ得る。いくつかの例において、インフレータは、衝撃センサから直接、電気信号を受信してもよい。そのような例において、インフレータは、電気信号の受信に基づいて、エアバッグの1つまたは複数のチャンバを自動的に展開させ得る。
【0097】
インフレータがサイドエアバッグのチャンバをガスで満たすことに応答して、チャンバは、車室の方へ拡大し得る。チャンバの拡大は、座席アセンブリのシートタブの一部および/または座席アセンブリのクッションの一部に対して力を加え、それによって、シートタブの一部および/またはクッションの一部を車室内へ変形させ得る。
例示的な条項
【0098】
A:車両であって、車室を有する本体と、車室に配設される座席アセンブリと、座席アセンブリの構成要素によって車室から少なくとも部分的に見えなくなるサイドエアバッグとを備え、サイドエアバッグは、物体との衝撃または物体との差し迫った衝撃のうちの1つまたは複数を検出するように構成されたセンサと、チャンバと、チャンバに結合され、衝撃センサと通信するインフレータと、1つまたは複数のプロセッサと、コンピュータ実行可能な命令を記憶した1つまたは複数のメモリであって、コンピュータ実行可能な命令は、実行された場合に、1つまたは複数のプロセッサに、側面衝撃を示す信号をセンサから受信することと、信号に少なくとも部分的に基づいて、チャンバを拡大させることと、を含む動作を実行させる、1つまたは複数のメモリとを備え、サイドエアバッグのチャンバは、完全に拡大された場合、座席アセンブリによって車室から完全に見えなくなる、車両。
【0099】
B:サイドエアバッグのチャンバは、広げられた状態で、座席アセンブリの表面に結合される、段落Aに説明されるような車両。
【0100】
C:チャンバは、シートクッションの少なくとも一部に結合するように構成されたレシーバまたは外部座席フレームのうちの少なくとも1つに結合される、段落AまたはBに説明されるような車両。
【0101】
D:座席アセンブリは、シートパンと、クッションと、シートパンまたはクッションのうちの少なくとも1つに結合するように構成されたレシーバとを備え、チャンバがガスで満たされることに応答して、チャンバは、シートパン、クッション、またはレシーバのうちの少なくとも1つを変形させる、段落A乃至Cのいずれか一つに説明されるような車両。
【0102】
E:センサは、知覚センサであり、1つまたは複数のメモリは、コンピュータ実行可能な命令をさらに記憶し、コンピュータ実行可能な命令は、実行された場合、1つまたは複数のプロセッサに、知覚センサからセンサデータを受信することと、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、物体との側面衝撃が閾値期間内にあると決定することと、インフレータにチャンバを展開させる展開信号をインフレータに送信することと、を含む動作を実行させる、段落A乃至Dのいずれか一つに説明されるような車両。
【0103】
F:サイドエアバッグは、インフレータに通信可能に結合された位置センサをさらに備え、位置センサの出力は、搭乗者が座席アセンブリに着座しているか否かを示し、インフレータは、位置センサから位置センサデータを受信し、チャンバをガスで満たすべきか否かを決定するように構成される、段落A乃至Eのいずれか一つに説明されるような車両。
【0104】
G:サイドエアバッグであって、車両の座席アセンブリの側面部分に結合されるように構成されたチャンバと、チャンバに結合されるインフレータとを備え、インフレータは、側面衝撃を示す信号を受信し、信号に少なくとも部分的に基づいて、チャンバを座席アセンブリの中心線の方へ拡大させ、座席アセンブリの少なくとも一部を座席アセンブリの中心線の方へ変形させるように構成され、チャンバは、完全に拡大された場合に、座席アセンブリの少なくとも一部によって車両の車室から遮蔽される、サイドエアバッグ。
【0105】
H:チャンバは、広げられた状態で、座席アセンブリの側面部分に結合される、段落Gに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0106】
I:座席アセンブリは、シートパンと、クッションと、シートパンまたはクッションのうちの少なくとも1つに結合するように構成されたレシーバとを備え、チャンバが拡大することに応答して、チャンバは、シートパン、クッション、またはレシーバのうちの少なくとも1つを変形させる、段落GまたはHに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0107】
J:インフレータは、サイドエアバッグに近接した座席アセンブリにおける物品の重量が閾値重量を超えるという重量センサによる決定に基づいて、重量センサから発火準備信号を受信するように構成され、発火準備信号は、インフレータを展開のために作動可能にさせる、段落G乃至Iのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0108】
K:インフレータは、座席アセンブリの画像をキャプチャするように構成された画像センサから発火準備信号を受信し、サイドエアバッグに近接した座席アセンブリに搭乗者が位置するか否かを決定するように構成され、発火準備信号は、インフレータを展開のために準備させる、段落G乃至Iのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0109】
L:側面衝撃を示す信号は、物体との差し迫った衝撃の指標を含み、差し迫った衝撃の指標は、知覚センサからコンピューティングデバイスによって受信されるデータに少なくとも部分的に基づいて、インフレータに通信可能に結合されたコンピューティングデバイスによって決定される、段落G乃至Kのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0110】
M:側面衝撃を示す信号は、インフレータに通信可能に結合された衝撃センサからの電気信号を含み、衝撃センサは、物体との衝撃を検出するように構成される、段落G乃至Kのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0111】
N:サイドエアバッグであって、座席アセンブリが結合される、車両の座席フレームの一部に結合され、車両の車室の方へ拡大するように構成されたチャンバであって、チャンバは、広げられた状態で、座席フレームの一部に結合される、チャンバと、チャンバに結合されたインフレータであって、インフレータは、物体との側面衝撃を示す信号を受信し、信号に少なくとも部分的に基づいて、チャンバを車室の方へ拡大させ、座席アセンブリの少なくとも一部を座席アセンブリの中心線の方へ変形させるように構成される、インフレータと、を備える、サイドエアバッグ。
【0112】
O:チャンバは、シートパンにおける開口を通って拡大するようにさらに構成される、段落Nに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0113】
P:座席アセンブリは、チャンバを車室から少なくとも部分的に遮蔽する、段落NまたはOに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0114】
Q:座席アセンブリは、シートパンと、クッションと、シートパンまたはクッションのうちの少なくとも1つに結合するように構成されたレシーバとを備え、チャンバが車室の方へ拡大することに応答して、チャンバは、シートパン、クッション、またはレシーバのうちの少なくとも1つを変形させる、段落N乃至Pのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0115】
R:チャンバは、ガスを保持するように構成された単一のコンパートメント、または、ガスを保持するように構成された2つ以上のコンパートメントのうちの少なくとも1つを備える、段落N乃至Qのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0116】
S:側面衝撃を示す信号は、物体との差し迫った衝撃の指標を含み、差し迫った衝撃の指標は、知覚センサによって受信されるセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、インフレータに通信可能に結合されたコンピューティングデバイスによって決定される、段落N乃至Rのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0117】
T:側面衝撃を示す信号は、インフレータに通信可能に結合された衝撃センサからの電気信号を含み、衝撃センサは、物体との衝撃を検出するように構成される、段落N乃至Rのいずれか一つに説明されるようなサイドエアバッグ。
【0118】
U:方法であって、センサからセンサデータを受信するステップと、物体との側面衝撃を決定するステップと、サイドエアバッグのインフレータにサイドエアバッグを展開させ、座席アセンブリの少なくとも一部を変形させるステップとを含み、サイドエアバッグの展開時に、サイドエアバッグは、車室から少なくとも部分的に遮蔽される、方法。
【0119】
V:センサは、知覚センサを備え、センサデータは、物体との差し迫った衝撃の指標を含み、側面衝撃を決定するステップは、差し迫った衝撃の指標に少なくとも部分的に基づく、段落Uに説明されるような方法。
【0120】
W:センサは、衝撃センサを備え、センサデータは、衝撃センサからの、物体との側面衝撃を示す電気信号を含む、段落Uに説明されるような方法。
【0121】
X:座席アセンブリは、シートパンと、クッションと、シートパンまたはクッションのうちの少なくとも1つに結合するように構成されたレシーバとを備え、サイドエアバッグの展開は、シートパン、クッション、またはレシーバのうちの少なくとも1つを変形させる、段落U乃至Wのいずれか一つに説明されるような方法。
【0122】
Y:サイドエアバッグは、展開時に、シートパンにおける開口を通って拡大するように構成される、段落U乃至Xのいずれか一つに説明されるような方法。
【0123】
Z:サイドエアバッグは、広げられた状態で、車両の表面に結合される、段落U乃至Yのいずれか一つに説明されるような方法。
【0124】
AA:サイドエアバッグは、ガスを保持するように構成された単一のコンパートメント、またはガスを保持するように構成された2つ以上のコンパートメントのうちの少なくとも1つを備える、段落U乃至Zのいずれか一つに説明されるような方法。
【0125】
AB:システムまたはデバイスであって、プロセッサと、プロセッサに結合されたコンピュータ可読媒体とを備え、コンピュータ可読媒体は、段落U乃至AAのいずれか一つに説明されるような方法を実行するようにプロセッサを構成するための命令を含む、システムまたはデバイス。
【0126】
AC:システムまたはデバイスであって、処理するための手段と、処理するための手段に結合される、記憶するための手段とを備え、記憶するための手段は、段落U乃至AAのいずれか一つに説明されるような方法を実行するように1つまたは複数のデバイスを構成するための命令を含む、システムまたはデバイス。
【0127】
AD:その上にコンピュータ実行可能な命令を有するコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能な命令は、実行に応答して、段落U乃至AAのいずれか一つに説明されるような方法を実行するようにコンピュータを構成する、コンピュータ可読媒体。
【0128】
上述した例示的な条項は、1つの特定の実装例に関して説明されているが、本書の文脈において、例示的な条項の内容は、方法、デバイス、システム、コンピュータ可読媒体、および/または別の実装例を介して実装されることも可能であることが理解されるべきである。
結論
【0129】
本明細書において説明される技法の1つまたは複数の例が説明されてきたが、様々な変形、追加、置換およびその均等物は、本明細書において説明される技法の範囲内に含まれる。
【0130】
例の説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面への参照が行われ、それは、特許請求される主題の特定の例を例示として示す。他の例が使用されることが可能であること、または、構造変更などの、変形および変更を行うことが可能であることが理解されるべきである。そのような例、変更または変形は、意図した特許請求される主題に関する範囲から必ずしも逸脱するものとは限らない。本明細書におけるステップは、一定の順序で提示されることが可能であるが、いくつかの場合には、説明されているシステムおよび方法の機能を変更せずに、一定の入力が、異なる時にまたは異なる順序で提供されるように、順序は変更されることが可能である。開示されている手続きは、異なる順序で実行されてもよい。付加的に、本明細書において開示された順序で実行される必要がない様々な計算、および代替的な順序の計算を使用する他の例は、容易に実装され得る。順序を並び替えることに加えて、計算は、同じ結果を有するサブ計算へと分解されることも可能である。