(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023765
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
F24F 8/22 20210101AFI20240214BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20240214BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240214BHJP
【FI】
F24F8/22
F24F8/108 310
F24F8/80 238
F24F8/108 110
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023215491
(22)【出願日】2023-12-21
(62)【分割の表示】P 2022100646の分割
【原出願日】2015-11-05
(31)【優先権主張番号】10-2014-0169102
(32)【優先日】2014-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0169103
(32)【優先日】2014-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジョン-ラク
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジェ-ハク
(72)【発明者】
【氏名】コ, イク-ファン
(72)【発明者】
【氏名】ビュン, サン-ファン
(57)【要約】
【課題】コンパクトな空間内でも非常に効率的な性能を出せる光触媒フィルターの構造及び光源を提供する。
【解決手段】内部ハウジングに光触媒フィルター及び集塵フィルターが設置され、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間にも空気を流動させた空気清浄機に関する。吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、外部ハウジングの内部に設けられ、外部ハウジングに対して離隔して形成される内部ハウジングと、内部ハウジングに設置され、吐出口方向に空気を強制的に排出させるファンと、内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、光触媒フィルターよりファンによって発生する空気流動方向の上流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と、を含む空気清浄機を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板上に設置されたUV発光ダイオードとを有する光源と、
互いに着脱可能な第1ハウジング及び第2ハウジングを含み、吸入口及び吐出口が形成
された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、ファン設置部を有する、内部ハウジングと、
前記ファン設置部に設置され、空気の流れを生成するファンと、
を備え、
空気は、前記外部ハウジングの下部に形成された前記吸入口を介して吸入され、前記外部ハウジングの上部に形成された前記吐出口を介して上方に排出され、
集塵フィルターは、HEPAフィルターとカーボンフィルターとを含み、前記内部ハウジングの下側かつ前記ファンより空気流動方向の上流に設置され、
前記光源は、前記集塵フィルターの後方に配置されている、空気清浄機。
【請求項2】
前記HEPAフィルター及び前記カーボンフィルターは、互いに着脱可能かつ交換可能である、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記基板は、長い平板状である、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記内部ハウジングと前記外部ハウジングとの間に前記外部ハウジングは空間を有し、その内部の上方に前記空気が流動する、請求項1に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関し、より詳細には、外部ハウジングと内部ハウジングとに区分されるハウジングを備えており、外部ハウジングと内部ハウジングとが互いに離隔し、内部ハウジングに光触媒フィルター及び集塵フィルターが設置され、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間にも空気を流動させた空気清浄機に関する。
【0002】
また、本発明は、ハウジングの内部に光触媒フィルターが設置され、ハウジングの底に吸入口が設置され、ベースハウジングがハウジングの下部でハウジングを支持する形態の空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0003】
空気清浄機は、空気を強制的に流動させながら、その空気の流動通路にフィルターを置き、空気中に混じっている埃や不純物をろ過する装置である。通常の空気清浄機は、フィルターを介して集塵を行い、様々な方式で空気に含まれている有害ガスを除去する方式を取っている。
【0004】
空気清浄機において集塵を行うときは、通常、大きな埃をろ過するプリフィルターから、微細な埃をろ過するHEPAフィルターの順に浄化するようになる。これは、相対的に高価のHEPAフィルターの寿命が、大きな埃のろ過によって短縮されることを防止するためである。
【0005】
また、空気清浄機内には、有害ガスを除去できるフィルターが設置されることもある。有害ガスを除去する方法としては、様々な方法があるが、活性炭などを用いて空気中の有害ガスを吸着することによって有害ガスを除去する方式が一般的である。
【0006】
有害ガスを除去する他の方法としては、光触媒物質を活性化させる光を照射し、その周辺に空気を流動させ、光触媒反応を通じて流動する空気内の有害ガスを除去する方式がある。光触媒物質としては、様々なものがあるが、一般に酸化チタン(TiO2)が使用されている。
【0007】
酸化チタンは、紫外線によって活性化されて光触媒反応を起こすが、最近は、紫外線の有害性などの理由によって可視光線領域で反応する光触媒物質を開発する場合もある。
【0008】
いずれの場合においても、このような光触媒物質は、自身が活性化され得るエネルギーを光から得るようになる。したがって、紫外線によって活性化される光触媒物質には紫外線が照射されなければならない。そのため、光触媒物質に光が照射されるためには、光源と光触媒物質とが一定間隔だけ離隔していることが不可避である。
【0009】
ところが、通常の家庭用及び小型空気清浄機は、一般にフィルターが多段に重なって配置され、その後方にファンが設置される構造を有する。このような構造は、空気清浄機の形態を平らな形態に制限するようになる。したがって、このような形態の空気清浄機に光触媒物質及び光源を設置するのに十分な空間を設けることは容易でない。すなわち、従来の通常の家庭用及び小型空気清浄機の構造は、平らな形態であることが一般的であるので、光触媒フィルターを適用するのに不適切である。
【0010】
したがって、家庭用及び小型空気清浄機に光触媒フィルターの構造を適用するためには、空気の流動路、空気吸入方向及び排出方向、フィルターの設置構造、フィルターの設置方向と空気流動方向との関係、光源の設置位置などを全て新たに考慮して設計しなければならない。
【0011】
また、小型の空気清浄機内に紫外線光源及び光触媒フィルターを構成するにおいて、その効果を十分に出せる程度に紫外線光源の特性と光触媒フィルターの特性をチューニングしなければならない。
【0012】
一方、このような従来の家庭用及び小型空気清浄機には、空気中の埃の量や空気中の有害ガスを測定するセンサーを装着することが一般的である。ところが、上述したように、家庭用及び小型の空気清浄機は、平らな形態をなしており、その内部にフィルターが多段に重なって配列されているので、ハウジング内部の空気流動路にはセンサーを装着するために十分な空間がなく、既にフィルターによって一定水準にろ過された空気が流動するので、センサーを設置するのにも不適切である。
【0013】
そのため、従来は、ハウジングの外部にセンサーを設置することによって空気の質を測定するが、このようにセンサーを外部に設置すると、照明の差や昼と夜との差によって発生する光の強さが変わる。その結果、同一の埃の量であっても光が散乱される様相が変わり、光の散乱度を通じて埃の量を測定するセンサーでは埃の量を正確に測定できなくなる。
【0014】
次に、有害ガスを測定するセンサーを外部に配置すると、空気より軽いか重いため上に浮かんだり沈んだりしている有害ガスを正確に測定できなく、センサーが設置された高さと類似する高さに存在する有害ガスのみを測定できるので、センサーを設置する意味がなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、前記のような問題を解決するためになされたものであって、家庭用又は小型の空気清浄機内に光触媒物質を含む光触媒フィルター及び光源を設置できる構造を提供すると同時に、流動する室内空気の質を正確に測定できるセンサー設置構造を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、コンパクトな空間内でも非常に効率的な性能を出せる光触媒フィルターの構造及び光源を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は、コンパクトな空間内に集塵フィルターを設置するとしても空気流動抵抗が大きく増加しないので、空気流動効率を高めた空気清浄機の構造を提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明は、空気清浄機内に設置されるフィルターの維持補修及び取り替えが容易な空気清浄機を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、光触媒フィルターが最適の効率を出せる各フィルターの設置構造を提供することを目的とする。
【0020】
また、本発明は、光触媒フィルター及び光源を設置するにもかかわらず、コンパクトになり得る空気清浄機の構造を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は、光触媒フィルター及び光源を使用して脱臭及び有害ガス除去を行う家庭用小型空気清浄機の構造を提供することを目的とする。
【0022】
また、本発明は、空気の流動抵抗を最小化し、光触媒反応効率を高めた空気清浄機の構造を提供することを目的とする。
【0023】
また、本発明は、光触媒反応効率を高められる空気の流動方向及び光触媒フィルターの設置方向、光触媒フィルターの形態、光触媒フィルターと光源との関係、及び光源が備えなければならない特徴を提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、コンパクトであるにもかかわらず、フィルターの維持補修及び取り替えが容易な空気清浄機を提供することを目的とする。
【0025】
また、本発明は、各種電気電子装備が効率的に配置された空気清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前記のような目的を達成するために、本発明は、空気清浄機のハウジングを外部ハウジングと内部ハウジングとに区分し、これらを所定の間隔だけ離隔して配置し、各フィルターを内部ハウジングに設置し、サラウンド形態の集塵フィルターを空気流動の上流に置き、集塵フィルターの下流にファンを配置し、ファンより下流に光源を配置し、光源の下流に光触媒フィルターを配置するフィルター設置構造を提供すると同時に、内部ハウジングと外部ハウジングとの間にも空気を流動させ、センサーがこのような離隔空間内を流動する空気の質を測定できるようにした空気清浄機を提供する。
【0027】
より具体的に、本発明は、吸入口(215、221、222)及び吐出口(45)が形成された外部ハウジング(10、20、40)と、前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔して形成される内部ハウジング(30)と、前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口方向に空気を強制的に排出させるファン(60)と、前記内部ハウジングに設置され、ファン(60)の空気排出方向又はファン(60)の空気排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルター(80)と、前記光触媒フィルター(80)より前記ファン(60)によって発生する空気流動方向の上流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と、前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向の上流に配置され、前記内部ハウジングに設置される集塵フィルター(70)と、を含む空気清浄機を提供する。
【0028】
前記内部ハウジングの外面又は外部ハウジングの内面には空気の質を測定するセンサー(90)が設置され、内部ハウジングと外部ハウジングとの間の空気の質を測定することができる。ここで、前記センサーは、外部ハウジングの吸入口と吐出口との間に設置されることによって、吸入口を介して入ってから、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間を通過して吐出口に排出される空気の質を測定することができる。
【0029】
前記光触媒フィルターは、空気流動路が形成された複数のセルが互いに隣接した支持体上に光触媒物質がコーティングされた形態であり、前記空気流動路の入口は紫外線光源に向かって配置された形態であってよい。
【0030】
前記ファン(60)の空気排出方向は上方であり、前記光触媒フィルターは、内部ハウジングの上部から内部ハウジング上に載せられる形態で内部ハウジングに嵌められて固定されてよい。ここで、前記外部ハウジングは、前記吐出口(45)が形成された上面を含む上面ハウジング(40)を含み、前記上面ハウジングは着脱可能に設置され、上面ハウジングを分離して設けられる開口部を介して前記光触媒フィルターが挿入及び引き出し可能であってよい。
【0031】
前記紫外線光源は、360nm~370nmのピーク波長を有してよい。前記UV LED(51)は、内部ハウジングによって両端が支持される細く且つ長い一つ以上のUV LED基板(50)に設置されてよい、前記UV LED(51)と光触媒フィルター(80)の表面との間の距離は25mm~40mmであってよい。
【0032】
前記集塵フィルター(70)は、筒状の外周面を有するHEPAフィルター(71)を含んでよい。前記HEPAフィルター(71)の外周面には、HEPAフィルターの形状に対応し、HEPAフィルターより大きい筒状の外周面を有するカーボンフィルター(72)が外挿されてよい。
【0033】
前記集塵フィルターは、外周面にフィルター部材が配置された筒状であり、前記外部ハウジングの吐出口(45)は上端に形成され、前記外部ハウジングの吸入口(215、221、222)は側面の下部に形成され、前記集塵フィルターの下面は外部ハウジングの底に密着し、前記集塵フィルターの上面は内部ハウジングのファン設置部(32)の下面に密着する構造で空気清浄機に水平方向に嵌められてよい。
【0034】
ここで、前記外部ハウジングの底は、所定間隔だけ離隔した上面部材(11)及び下面部材(12)を含む底ハウジング(10)からなり、前記集塵フィルターの下面は前記上面部材(11)の上面に密着しており、空気清浄機の作動を制御し、外部電源が接続されるコネクター(15)が設置された制御PCB(14)が前記上面部材と下面部材との間の空間に設置されてよい。
【0035】
ここで、前記外部ハウジングの側面を含むボディーハウジング(20)は、前方ハウジング(21)及び後方ハウジング(22)を含み、前記後方ハウジングは着脱可能に設置され、後方ハウジングを分離して設けられる開口部を介して前記集塵フィルターが挿入及び引き出し可能であってよい。ここで、前記前方ハウジング(21)には、空気清浄機の作動状態を表示する表示部(211、212、213)が設置されてよい。
【0036】
前記外部ハウジングは、その上面を含む上面ハウジング(40)を含み、前記上面ハウジング(40)には操作部(41、42、43)が設置されてよい。
【0037】
また、前記のような目的を達成するために、本発明は、ボディーハウジング内で空気を上向きに流動させながら、空気の流動方向に沿ってファン、光源、光触媒フィルターの順に光触媒反応のための構成を配列し、ボディーハウジングの底に空気吸入口を形成し、ボディーハウジングを底面に対して離隔させるためにボディーハウジングの下側にベースハウジングをさらに設置した空気清浄機を提供する。
【0038】
より具体的に、本発明は、吸入口(1231)及び吐出口(145)が形成されたハウジング(120、130、140)と、前記ハウジングに設置され、前記吐出口方向に空気を強制的に排出させるファン(160)と、前記ハウジングに設置され、ファン(160)の空気排出方向又はファン(160)の空気排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルター(180)と、前記光触媒フィルター(180)より前記ファン(160)によって発生する空気流動方向の上流に配置され、光触媒フィルターに向かって光を照射する光源と、前記ハウジングの下端に設置され、前記ハウジングの下面が底に対して離隔するように支持するベースハウジング(110)と、を含む空気清浄機を提供する。
【0039】
前記光触媒フィルターは、空気流動路が形成された複数のセルが互いに隣接した支持体上に光触媒物質がコーティングされた形態であり、前記空気流動路の入口は線光源に向かって配置された形態であってよい。
【0040】
前記ハウジング(120、130、140)は、底部分に前記吸入口(1231)が設けられ、上面に前記吐出口(145)が設けられた外部ハウジング(120、140)と、前記ファン(160)、光源及び光触媒フィルター(180)が設置される内部ハウジング(130)と、を含んでよい。
【0041】
前記ファン(160)の空気排出方向は上方で、前記光触媒フィルターは、内部ハウジングの上部に載せられる形態で内部ハウジングに嵌められて固定されてよい。
【0042】
前記外部ハウジングは、前記吐出口(145)が形成された上面を含む上面ハウジング(140)を含み、前記上面ハウジングは着脱可能に設置され、上面ハウジングを分離して設けられる開口部を介して前記光触媒フィルターが挿入及び引き出し可能である。
【0043】
前記光源は、360nm~370nmのピーク波長を有するUV LED(151)であってよい。
【0044】
前記UV LED(151)は、ハウジングによって両端が支持される細く且つ長い一つ以上のUV LED基板(150)に設置されてよい。
【0045】
前記ベースハウジング(110)は、前記ハウジングの下端中央に接続され、下部に行くほど徐々に広くなる形態のネック部材(111)、及び前記ネック部材の下端に形成される下面部材(112)を含み、前記ネック部材(111)の上端はハウジングの内部空間とつながっており、空気清浄機の作動を制御し、外部電源が接続されるコネクター(114)が設置された制御PCB(113)が前記ネック部材と下面部材との間の空間に設置されてよい。
【0046】
前記ハウジングは、その側面を含む側面ハウジング(121)を含み、前記側面ハウジング(121)には、空気清浄機の作動状態を表示する表示部(1211、1212、1213)が設置されてよい。
【0047】
前記ベースハウジング(110)は、前記ハウジングの下端中央に接続され、下部に行くほど徐々に広くなる形態のネック部材(111)を含み、前記ハウジングは、その下部をなす下部ハウジング(123)を含み、前記ネック部材(111)の上端が前記下部ハウジング(123)の中央部に固定され、前記下部ハウジング(123)の中央部の外周部分に吸入口(1231)が形成されてよい。
【0048】
前記下部ハウジング(123)は、中央部から外周面に向かって放射状に伸びる複数のリブ(1232)と、前記複数のリブの間に形成されたグレート(1233)とを含んでよい。
【0049】
前記ハウジング(120、130、140)は、前記吸入口(1231)及び吐出口(145)が設けられた外部ハウジング(120、140)と、前記ファン(160)、光源及び光触媒フィルター(180)が設置される内部ハウジング(130)と、を含み、前記外部ハウジング(120、140)は、その側面を含む側面ハウジング(121)を含み、前記側面ハウジング(121)の下端内周には前記内部ハウジングの設置部(125)が内向きに突出していてもよい。
【0050】
前記内部ハウジングは、前記ファン(160)が設置されるファンハウジング(132)と、前記光触媒フィルター(180)及び光源が設置される光触媒用ハウジング(133)とを含み、前記ファンハウジングが前記設置部の上部に配置され、前記光触媒用ハウジングが前記ファンハウジングの上部に配置されてよい。
【0051】
前記ハウジングは、その上面を含む上面ハウジング(140)を含み、前記上面ハウジング(140)には操作部(141、142、143)が設置されてよい。
【発明の効果】
【0052】
本発明によると、空気清浄機をコンパクトに維持しながらも空気清浄機の内部に光触媒フィルター及び光源を設置することができ、空気中の有害ガスを除去することが可能である。
【0053】
また、本発明によると、フィルターによって発生する空気流動抵抗を減少させ、小型の空気清浄機の空気清浄効率が高い。
【0054】
また、本発明によると、空気清浄機がコンパクトであるにもかかわらず、内部に設置された光触媒フィルター及び光源の構造及び特性によって有害ガス除去効率が非常に高い。
【0055】
また、本発明によると、空気清浄機の維持補修が簡便である。
【0056】
また、本発明によると、空気流動方向を直線に構成し、空気流動抵抗を減少させることによって、空気清浄機が小型であるにもかかわらず、空気清浄効率が高い。
【0057】
上述した効果と共に、本発明の具体的な効果は、以下の発明を実施するための具体的な事項を説明しながら共に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】本発明に係る空気清浄機の一実施例の斜視図である。
【
図2】本発明に係る空気清浄機の他の一実施例の斜視図である。
【
図3】本発明に係る空気清浄機の一実施例の側面断面図である。
【
図4】
図3に示した空気清浄機の斜視図(光触媒フィルターが除去された形態)である。
【
図5】
図3の空気清浄機より小型に構成した空気清浄機の一実施例の側面断面図である。
【
図7】
図3に示した空気清浄機の他の一実施例を示した側面断面図である。
【
図8】本発明に係る空気清浄機の更に他の一実施例の斜視図である。
【
図10】
図9の空気清浄機の前方及び後方斜視図である。
【
図11】
図9の空気清浄機の前方及び後方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、本発明の好適な実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0060】
本発明は、以下で開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現可能である。但し、本実施例は、本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0061】
図1は、本発明に係る空気清浄機の一実施例の斜視図として、前方及び後方の全てに空気吸入口が形成された構造の空気清浄機を示した図である。
図2は、本発明に係る空気清浄機の他の一実施例の斜視図として、後方に空気吸入口が形成された構造の空気清浄機を示した図である。
図3は、
図1の空気清浄機の一実施例の側面断面図である。
図4は、
図2の空気清浄機の一実施例の断面斜視図(光触媒フィルターが除去された形態)である。
図5は、
図1の空気清浄機の他の一実施例として、
図3の空気清浄機より小型に構成した空気清浄機の側面断面図である。
図6は、
図2の空気清浄機の他の一実施例として、
図4の空気清浄機より小型に構成した空気清浄機の斜視図である。
【0062】
図1、
図3及び
図5に示した空気清浄機は、いずれも前方及び後方に空気吸入口が形成された形態であり、
図2、
図4及び
図6に示した空気清浄機は、後方に空気吸入口が形成された形態である。
【0063】
【0064】
まず、
図1及び
図2を参照して本発明に係る空気清浄機の外部形態及び構造を説明する。本発明に係る空気清浄機は、略円筒状の構造を有する外部ハウジング10、20、40を含む。外部ハウジングは、空気清浄機の上面を規定する上面ハウジング40、空気清浄機の側面を規定するボディーハウジング20、及び空気清浄機の底面を規定する底ハウジング10を含む。
【0065】
上面ハウジング40の上方には吐出口45が形成されている。吐出口は、グレート(grate)形態になっており、外部からの異物が内部に入らない。上面ハウジングの前部分にはボタン43が形成されている。したがって、ユーザーが上面にあるボタンを下側に押す動作によって空気清浄機の作動を制御することができる。ボタンは、物理的ボタン又はタッチ式ボタンであってよい。ボタンを上部に置くと、ユーザーがボタンを押しながら空気清浄機に力が加えられる場合であっても、空気清浄機が動くことを防止することができる。ボタンを空気清浄機の前方の面に置くと、ボタンを押す度に空気清浄機が後側に押されるという問題があるが、ボタンを上部面に置くと、このような問題が生じる憂いがない。
【0066】
次に、空気清浄機の動作に関する情報を提供するディスプレイスクリーン213は、ボディーハウジング20の前面に形成されている。ディスプレイスクリーンは、前面にあるものが上面にあるものより良い可視性を有する。ボディーハウジング20は、境界部23を基準にして前方に位置する前方ハウジング21と、境界部を基準にして後方に位置する後方ハウジング22とに区分される。前方ハウジング21は、図示したように、上側では上面ハウジング40に接続され、後側では後方ハウジング22に接続され、下側では底ハウジング10に接続される。後方ハウジング22は、前側では前方ハウジング21に接続され、下側では底ハウジング10に接続される。後述するが、上面ハウジング40は前方ハウジング21に対して着脱可能に接続され、後方ハウジング22も前方ハウジング21に対して着脱可能に接続される。
【0067】
図1は、前方ハウジング21及び後方ハウジング22に全て空気吸入口215、222が形成された形態の空気清浄機を示しており、
図2は、後方ハウジング22にのみ空気吸入口222が形成された形態の空気清浄機を示している。各空気吸入口は、いずれもボディーハウジング20の下側部分に形成されている。したがって、本発明の空気清浄機の構造によると、空気は、下部の吸入口215、221、222を介して吸入されてから、上方に吐出口45から排出される。埃は沈むことが一般的であるので、空気清浄機の下部に吸入口を形成することが好ましい。また、吐出口を上方に向かわせることによって、浄化された空気の流動が、室内の底に沈んでいる埃を再び起こさないようにした。
【0068】
次に、
図3~
図6を参照して本発明に係る空気清浄機の内部構造に対して説明する。外部ハウジング内部の空間には、外部ハウジングに対して離隔した形態で内部ハウジング30が設置されている。内部ハウジング30には各フィルター70、80及び光源50、51が設置される。
【0069】
まず、内部ハウジング30の下側には円筒状の集塵フィルター70が設置される。集塵フィルター70の上面及び下面は穿孔されており、側面はフィルター部材で取り囲まれた形態であり、図示したように、内部ハウジング30の下側部分に設置される。集塵フィルター70の上面は内部ハウジングの表面と密着し、集塵フィルターの下面は底ハウジング10の上面に密着する。したがって、空気は、集塵フィルター70のフィルター部材を介してのみ内部ハウジングの内部空間に流入し得る。上述したように、空気吸入口215、221、222は外部ハウジングに形成されており、図示したように、外部ハウジングと内部ハウジングとは互いに離隔した形態で設置されており、内部ハウジングの下部には集塵フィルター70が設置されているので、外部ハウジングの外部に存在する空気は、吸入口215、221、222を介して外部ハウジングの内部に流入し、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間を経た後、前記集塵フィルターを経て内部ハウジングの内部に流入する。集塵フィルターは、全ての側面方向に円筒状に形成されているので、平面状に比べて面積が相当大きい。したがって、平面状に比べると、円筒状の集塵フィルターは、集塵フィルターを通過する空気に対する流動抵抗が相対的に小さい。また、本発明によると、外部ハウジングと内部ハウジングとの間に一定の空間が存在するので、空気が集塵フィルター面の全ての部分を介して均一に通過し得る。
【0070】
集塵フィルター70は、円筒状の外周面に形成されたHEPAフィルター71と、HEPAフィルター71の外面を取り囲む形態のカーボンフィルター72とを含む。すなわち、HEPAフィルター71の外周面にはカーボンフィルター72が外挿されている。これらは、互いに分離可能に接続されており、取り替えが必要な部分のみが交換可能である。これらを分離する方式としては、図面上、上下方向に二つのフィルターを互いに相対的に移動させて分離する方式が使用されるか、腰ベルトを着ける方式のように円筒状のHEPAフィルターの外周面にベルト形態のカーボンフィルターを締める方式が使用されてもよい。
【0071】
集塵フィルター70は、後方ハウジング22を分離した後、後方ハウジングを分離することによって形成される開口を介して抜き取ることができる。すなわち、集塵フィルターは、後側から前側に向かう方向に挿入・装着され、前側から後側に向かう方向に分離されてよい。
【0072】
集塵フィルター70の外側をなすカーボンフィルター72は、粒状の活性炭を収容した構造であって、活性炭が溢れ出ることを防止するためにシーブ(sieve)形態のケース内に収容されている。シーブ形態のケースは、活性炭が溢れ出ることを防止するだけでなく、比較的大きな粒子の埃をろ過する役割もする。活性炭は、空気中の有害ガスを吸着する機能をする。特に、活性炭は、アンモニアや酢酸を吸着することによって、これらの有害ガスより光触媒反応に対する競争で遅く反応するアセトアルデヒドが、後述する光触媒フィルターで先に分解できるようにする。
【0073】
HEPAフィルター71は、微細な埃をろ過するフィルターであって、内部ハウジングに流入する空気から微細な埃をろ過する。このように、本発明は、HEPAフィルターを介して微細な埃を先にろ過することによって、集塵フィルターより後方にあるファン60、光触媒フィルター80及び光源50、51に埃が絡み合う現象を防止することができる。
【0074】
内部ハウジング30において、前記集塵フィルターを収容する収容部31の上部にはファン設置部32が形成されている。ファン設置部32に設置されるファン60は、上方に流動する空気の流れを生成させる。ファン60が回転するにつれて、集塵フィルター70の内部には上部に向かうように陰圧が形成され、その結果、集塵フィルターの外部空気は、相対的に圧力が低い集塵フィルターの内部空間に移動した後、ファンによって加圧されて上昇するようになる。本発明によると、空気流動に抵抗するフィルターの後方にファンを置いたので、ファンの作動によって集塵フィルター内部の空間と外部の空間との間に圧力差を発生させ、このような圧力の差による空気の流動を誘導することによって、空気のフィルター通過効率を高めた。
【0075】
ファン設置部32の上部にはUV LED基板50の設置部33が設けられ、設置部33の上側に所定間隔だけ離隔している位置には、光触媒フィルター80が設置される光触媒フィルター設置部34が形成されている。
【0076】
設置部33に設置されるUV LED基板50は、細く且つ長い平板状であり、上面にUV LED51が実装されている。基板の数は、空気清浄機のサイズに対応して必要なUV LEDの個数に応じて複数個に構成できるが、
図3及び
図4は4個の基板が、
図5及び
図6は2個の基板が使用された空気清浄機を示している。一方、図示していないが、UV LED基板50の下部に下側に凸状の断面を有する流線形の空気誘導構造を形成し、基板の平らな形状によって空気抵抗が高くなることを防止することが好ましい。
【0077】
UV LEDから照射される紫外線は略120度の拡散角を有し、光触媒フィルター80に向かって照射される。光触媒フィルター80は、支持体上に光触媒物質が定着した構造であり、本発明では、光触媒物質として酸化チタンを使用した。
【0078】
紫外線波長による光触媒フィルターの紫外線吸収率は270nm付近の波長を最もよく吸収し、400nmに近づくほど吸収率が線形的に低下する。したがって、270nmのピーク波長を有するUV LEDを使用することが有利であるように見える。しかし、実際にUV LEDを使用するとき、光触媒活性化が最もよく行われるUV LEDは、365nmのピーク波長を有するUV LEDであることが確認された。これは、UV LEDの発光効率に起因することを確認できた。すなわち、ピーク波長が小さいUV LEDであるほど素子の発光量が急激に低下するので、実際には365nmのピーク波長を有するUV LEDを使用するときに光触媒反応が最も良いことを確認できた。
【0079】
換言すると、270nm付近のピーク波長を有するUV LEDは、紫外線の強さ自体が弱いので、光触媒フィルターの表面で要求される適正な紫外線の強さに遥かに及ばず、却って光触媒反応が活発でない。このような点を勘案して、紫外線の強さを増加させるために多数のUV LEDを使用することを考慮することもできるが、空気の流動の妨害になるので、基板のサイズを増加させるのにも限界があり、UV LEDが増加するにつれて、製造費用及び消耗電力が急激に増加するようになる。
【0080】
これを念頭に置いて実験した結果、340nm以下のピーク波長を有するUV LEDを使用すると、光触媒フィルターによる脱臭効率が急激に低下することを確認できた。
【0081】
また、380nm以上のピーク波長を有するUV LEDを使用するときは、光触媒の紫外線吸収率自体が多く低下し、既存のランプ形態のブラックライトとUV LEDとの差がなくなるので、UV LEDを使用する大きな意味がなくなる。
【0082】
実験の結果、ピーク波長が360nm以上で、370nm以下であるUV LEDを使用するとき、光触媒フィルターによる脱臭性能を最も高められることを確認できた。
【0083】
光触媒フィルターは、ハニカム形態と同様に、正六角形断面又は正四角形断面の空気流動路が形成された複数のセルが互いに隣接した支持体上に、光触媒物質がコーティングされた構造であり、空気流動路の入口が、
図3に示したように、上下方向、すなわち、紫外線光源に向かう方向に配置されている。このような形態で光触媒フィルターを製造すると、紫外線が光触媒フィルターの外部表面のみならず、空気流動路の内面にまで照らされるようになり、光触媒活性化反応をより多く引き上げることができる。
【0084】
UV LED51とこれに向かう光触媒フィルター80の前面との間の距離は、UV LED基板と光触媒フィルターとの間の距離による空気の流動特性変化、及び光触媒に到逹する紫外線の面積及び強さによって変わる。実験の結果、UV LEDと光触媒フィルターの前面との間の距離が2.5cm以下に減少したり、4cm以上に増加した場合、脱臭効率が急激に低下することを確認できた。
【0085】
UV LEDと光触媒フィルターの前面との間の距離が2.5cm以下として過度に近いと、光触媒フィルターの面積のうち紫外線が照射される光触媒フィルターの面積が減少する一方、光触媒フィルターの単位面積当たりの紫外線の強さが強くなっても光触媒活性化効率がこれ以上増加しない状態になる。併せて、UV LED基板が光触媒フィルターと過度に近い場合、紫外線が主に照射される光触媒フィルターの中間領域には空気流動がうまく行われなく、活性化が最もうまく行われる領域に実際に接触する空気の量がより少なくなるので、却って光触媒フィルターによる脱臭効率を低下させるようになる。また、UV LEDと光触媒フィルターの前面との間の距離が4cm以上として過度に遠いと、光触媒フィルターの単位面積当たりの紫外線の強さが減少し、光触媒活性化程度が低下する。
【0086】
一方、空気の流動方向に対しても考慮する必要がある。本発明によると、空気の流動方向は、紫外線光源であるUV LEDから光触媒フィルターに向かう方向と同一である。
【0087】
これは、実験の結果に基づいたものであるが、実験の結果、紫外線光源から光触媒フィルターに向かう方向と同一の方向に空気を流動させるとき、その反対方向に空気を流動させるときに比べて浄化効率により優れることを確認できた。
【0088】
光触媒フィルターは、空気が多数の空気流動路を通過しなければならない構造であるので、光触媒フィルターを経ながら流動抵抗によって空気圧力が低下するようになる。一方、光触媒反応は、光触媒物質の表面と空気との接触が多いほどより活発に行われる。したがって、光触媒フィルターを通過しながら圧力降下が起こる前の空気と光触媒物質との接触によって空気中の有害ガスを分解させる場合、光触媒フィルターを通過して圧力が低下した後の空気と光触媒物質との接触によって空気中の有害ガスを分解させる場合に比べて分解効率がより高い。そのため、本発明では、紫外線光源から光触媒フィルターに向かう方向に空気が流れるように構成し、光触媒フィルターによる空気清浄効率をさらに高めた。
【0089】
次に、図示したように、内部ハウジングの光触媒フィルター設置部34は、その下端部が段付き形状からなっている。したがって、内部ハウジングの上部から光触媒フィルター80を下ろす方式で光触媒フィルター80を設置することができる。
【0090】
一方、外部ハウジングの上面ハウジング40は、ボディーハウジング20、より厳密に言えば、前方ハウジング21の上面に着脱可能に設置されている。したがって、上面ハウジング40を分離すると、ボディーハウジング20の上部に開口が形成され、このような開口を介して上述した光触媒フィルターを入れたり抜いたりすることが可能である。
【0091】
内部ハウジングの上端と外部ハウジングの上端との間には少しの空間が存在し、このような空間では、図示したように、上方に空気が流動するようになる。このような空気の流れは、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間に存在する空気も上側に引き上げるようになる。
【0092】
本発明では、空気の汚染度を測定するセンサー90を外部ハウジングの外部に置かず、外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間に置いた。図示した実施例では、内部ハウジング30の外面に埃センサー91及びガスセンサー92を置いたが、これらを外部ハウジングの内面に設置しても構わない。但し、配線の便宜のために、後方ハウジングよりは前方ハウジングの内面に、より好ましくは、内部ハウジングの外面に設置する方が良い。
【0093】
外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間は、フィルターを経ていない外部空気と同一の汚染度を有する空気で充填され、内部ハウジングを通過する空気よりは落ち着いているが、上述したように、吸入口を介して入ってから吐出口に出る一定の流動を有しており、継続して外部空気と同一の汚染水準の空気が流れるようになり、一定水準に隔離された空間内にあるので、このような空間に存在する空気を測定すると、空気の汚染度をさらに正確に測定することが可能である。
【0094】
本発明によると、空気清浄機の電気電子部品も非常に合理的に配置されている。本発明の底ハウジング10は、上面部材11及び下面部材12を含み、これらは所定間隔だけ離隔して設置される。したがって、これらの間には少しの空間が設けられ、ここに空気清浄機の作動を制御する制御PCB14が設置されている。すなわち、制御PCB14は、空気清浄機の底部分に設置され、上面部材と下面部材との間の空間に埋め込まれ、空気清浄機を維持補修するために後方ハウジング22を着脱する場合にも露出しなくなる。制御PCBの後方にはコネクター15が設置され、このコネクター15が外部電源と接続される。
【0095】
コネクターを介した受けた電源は、内部ハウジングに設置されたファン60、UV LED基板50及びセンサー90に伝達される。また、電源は、前方ハウジング21に設置された表示部211、212、213部分、及び上面ハウジング40に設置された操作部41、42、43に接続される。
【0096】
前方ハウジング21の内側に形成された接続部211には表示PCB212が設置され、これと隣接する前方ハウジング部分にはディスプレイスクリーン(optical part)213が形成されており、表示PCBに設置された発光ダイオードのオン・オフ、色相、点滅などの方式で空気清浄機の作動を外部に表示する。
【0097】
一方、前記表示部と近い位置として、上面ハウジング40の下面に形成された接続部41には操作PCB42が設置され、上面ハウジング40の前部分にはボタン43が形成されている。
【0098】
したがって、二つのPCB212、42に接続される電源線は、前方ハウジングの内面に沿って共に配線されることが可能である。
【0099】
図7は、
図3に示した空気清浄機の他の一実施例を示した側面断面図である。
図3に示した空気清浄機と比較したとき、
図7に示した空気清浄機は、内部ハウジング30においてUV LED基板設置部33及び光触媒フィルター設置部34よりもファン設置部32が上部に設置された点において差を有し、他の部分は同一である。以下、このような差がある部分に対して説明し、同一の部分に対する説明は重複を避けるために省略する。
【0100】
すなわち、
図7を参照すると、内部ハウジング30において、前記集塵フィルターを収容する収容部31の上部にはUV LED基板50の設置部33が設けられ、設置部33の上側に所定間隔だけ離隔している位置には、光触媒フィルター80が設置される光触媒フィルター設置部34が形成されている。設置部33に設置されるUV LED基板50は、細く且つ長い平板状であり、上面にUV LED51が実装されている。基板の数は、空気清浄機のサイズに対応して必要なUV LEDの個数に応じて複数個に構成されてよい。
【0101】
UV LED基板50の設置部33の上部にはファン設置部32が形成されている。ファン設置部32に設置されるファン60は、上方に流動する空気の流れを生成させる。ファン60が回転するにつれて、集塵フィルター70の内部には上部に向かうように陰圧が形成され、その結果、集塵フィルターの外部空気は、相対的に圧力が低い集塵フィルターの内部空間に移動した後、ファンによって加圧されて上昇するようになる。本発明によると、空気流動に抵抗するフィルターの後方にファンを置いたので、ファンの作動によって集塵フィルター内部の空間と外部の空間との間に圧力差を発生させ、このような圧力の差による空気の流動を誘導することによって、空気のフィルター通過効率を高めた。
【0102】
このように圧力の差によって発生する空気の流動は、ファン60の下部にある光触媒フィルターを通過して浄化され、ファンを経て吐出口45を介して外部に排出される。
【0103】
このような構造は、
図3の構造と比較したとき、空気流動の方向が同一であるので、空気清浄効率に何ら差がなく、却ってUV LED51がより深く配置されるので、紫外線が吐出口45を介して外部に露出する危険をさらに減少させることができる。また、このような構造は、光触媒フィルターの掃除や分離などのために光触媒フィルターに接近しようとするとき、後方ハウジング22を分離した後、それによって形成される開口を介して光触媒フィルターに容易に接近することができる。
【0104】
図8は、本発明に係る空気清浄機の更に他の一実施例の斜視図である。
図9は、
図8の空気清浄機の側面断面図である。
図10及び
図11は、
図9の空気清浄機の前方及び後方斜視図である。
【0105】
まず、
図8を参照して、本発明に係る他の実施例として空気清浄機の外部形態及び構造を説明する。空気清浄機は、略円筒状の構造を有する外部ハウジング120、140と、外部ハウジング120、140を支える脚としての役割をするベースハウジング110とを含む。ベースハウジング110は、外部ハウジング120、140の下面の中央部分を支持する形状からなっており、外部ハウジングの下面が空気中に露出する。外部ハウジング120、140は、空気清浄機の上面を規定する上面ハウジング140と、空気清浄機の胴体を規定するボディーハウジング120とを含む。
【0106】
上面ハウジング140は、上方に吐出口145が形成されている。吐出口は、グレート形態になっており、外部からの異物が内部に入らない。上面ハウジングの前部分にはボタン143が形成されている。したがって、ユーザーが上面にあるボタンを下側に押す動作によって空気清浄機の作動を制御することができる。ボタンは、物理的ボタン又はタッチ式ボタンであってよい。ボタンを上部に置くと、ユーザーがボタンを押しながら空気清浄機に力が加えられる場合であっても、空気清浄機が動くことを防止することができる。ボタンを空気清浄機の前方の面に置くと、ボタンを押す度に空気清浄機が後側に押されるという問題があるが、ボタンを上部面に置くと、このような問題が生じる憂いがない。
【0107】
次に、空気清浄機の動作に関する情報を提供するディスプレイスクリーン1213は、ボディーハウジング120の前面に形成されている。ディスプレイスクリーンは、前面にあるものが上面にあるものより良い可視性を有する。ボディーハウジング120は、空気清浄機の胴体の側面をなす側面ハウジング121と、空気清浄機の胴体の下面をなす下部ハウジング123とに区分される。側面ハウジング121は、図示したように、上側には上面ハウジング140に接続され、下側には下部ハウジング123に接続される。下部ハウジング123は、下側にベースハウジング110に接続される。後述するが、上面ハウジング140は側面ハウジング121に対して着脱可能に接続される。
【0108】
図8には示していないが、
図10及び
図11を参照すると、空気吸入口1231は、外部ハウジングの底をなす下部ハウジング123に形成されている。したがって、本発明の空気清浄機の構造によると、空気は、下面の吸入口1231を介して吸入されて上方に流動し、吐出口145から上方に排出される。
【0109】
本発明では、吐出口を上方に向かわせることによって、浄化された空気の流動が室内の底に沈んでいる埃を再び起こさないようにした。また、浄化された空気を側面に排出する場合、このような風に直接当たる人が不快に感じることもあるという点で、吐出口は上方に向かわせる方が良い。
【0110】
吐出口をこのように上方に構成すると、空気清浄機内の空気の流動は、全体的に下側から上側に向かわせる場合、空気の流動損失を減少させるのに有利である。しかし、従来の空気清浄機は、ほとんどの胴体が底に触れている構造であり、空気吸入口は、空気清浄機の側面に形成されたものが一般的であるので、このような従来の構造をそのまま適用する場合は、空気清浄機内の空気の流動がカーブ状になり、流動損失が大きく発生する。
【0111】
そこで、本発明は、ベースハウジング110を通じて外部ハウジング120、140の下面を底から離隔した状態で支持し、外部ハウジング120、140の下面に空気吸入口1231を設けることによって、空気清浄機内の空気が全体的に下側から上側に流動するように具現した。これは、単純に空気の流れを円滑にするだけでなく、後述する光触媒フィルターによる光触媒反応効率もさらに高めるという効果を有する。
【0112】
次に、
図9~
図11を参照して本発明に係る空気清浄機の内部構造に対して説明する。外部ハウジング120、140内部の空間には、光触媒フィルター180、UV LED基板150及びファン160を収容する内部ハウジング130が設置されている。すなわち、内部ハウジングは、空気清浄機の内部構成が設置されるハウジングとしての機能をする。
【0113】
側面ハウジング121の下部内面には、設置部125が内向きに突出形成されている。内部ハウジングは、このような設置部上に設置される。内部ハウジングは、ファン160が設置されるファンハウジング132と、光触媒フィルター及びUV LED基板が設置された光触媒用ハウジング133とを含み、図示したように、設置部125上にファンハウジング132が配置され、再びファンハウジング上に光触媒用ハウジングが配置される。したがって、内部ハウジングには、下側からファン160、UV LED基板150及び光触媒フィルター180の順に各構成が設置される。
【0114】
ファンハウジング132に設置されたファン160は、上方に流動する空気の流れを生成させる。したがって、空気清浄機の外部空気は、ハウジング120、130、140の下面に形成された吸入口1231を介して流入した後、ファンによって加圧されて上方に流動するようになる。
【0115】
ファンハウジング132の上部にはUV LED基板150の設置部1331が設けられ、設置部1331の上側に所定間隔だけ離隔している位置には、光触媒フィルター180が設置される光触媒フィルター設置部1332が形成されている。
【0116】
設置部1331に設置されるUV LED基板150は、細く且つ長い平板状であり、上面にUV LED151が実装されている。基板の数は、空気清浄機のサイズに対応して必要なUV LEDの個数に応じて複数個に構成できるが、該当の実施例では、2個の基板が使用された空気清浄機を示している。
【0117】
UV LEDの照射角及び波長、光触媒フィルターの形態及び配向、UV LEDと光触媒フィルターとの間の距離、紫外線の照射方向と空気の流動方向との関係などに対しては上述した実施例に既に説明しているので、重複する説明は省略する。
【0118】
図示したように、内部ハウジングの光触媒フィルター設置部1332は、内側面の形状が光触媒フィルターの外側面の形状に対応し、下端部に段付き部が形成されている。したがって、内部ハウジングの上部から光触媒フィルター180を下ろす方式で光触媒フィルター180を設置することができる。
【0119】
一方、外部ハウジングの上面ハウジング140は、ボディーハウジング120の上面に着脱可能に設置されている。したがって、上面ハウジング140を分離すると、ボディーハウジング120の上部に開口が形成され、このような開口を介して上述した光触媒フィルターを入れたり抜いたりすることが可能である。
【0120】
空気を浄化する各種構成品が内蔵されたハウジング120、130、140の下端には、ハウジングの下面が空気清浄機の設置面から離隔した状態を維持するベースハウジング110が設置されている。
【0121】
ベースハウジング110は、下部ハウジング123の中央部に連結されるネック部材111と、ネック部材の下端に形成される下面部材112とを含む。ネック部材111は、下部ハウジングと接続される上端から下側に下降するにつれて流線形に徐々に広くなる形態をなし、下部ハウジング123に形成された吸入口1231に流入する空気の流動を案内する。吸入口1231は、下部ハウジング123の中央部の周囲部分に形成されており、空気を流入する通路としての機能をする。
【0122】
一方、本発明では、ベースハウジング110がボディーハウジング120の底中央部に固定されてボディーハウジングを支えるが、ボディーハウジングの立場から見ると、全てのボディーハウジングの荷重が下部ハウジング123の中央部に集中するしかない。したがって、下部ハウジング123は、これに耐えられる程度の強度を有さなければならない。ところが、上述したように、下部ハウジング123には吸入口1231を形成しなければならないので、却ってその強度が弱くなるしかない。
【0123】
そこで、本発明の実施例では、下部ハウジング123の中央部から外周面に向かって放射状に伸びる複数のリブ1232を形成し、下部ハウジングの強度を補強した。また、これらの各リブ1232の間には弧状のグレート1233を再度互いに接続することによって、リブの強度を再度補強した。したがって、グレート1233は、単純に空気清浄機の内部に異物が通過できないように防止する機能をするだけでなく、下部ハウジング123の強度を補強する機能もするようになる。
【0124】
本発明の実施例によると、空気清浄機の電気電子部品も非常に合理的に配置されている。ベースハウジング110は、単純にハウジング120、130、140を支える役割をするだけでなく、その内部空間も活用される。ベースハウジング110をなすネック部材111と下面部材112との間の空間には、空気清浄機の各構成の作動を制御する制御PCB113が設置される。また、この制御PCB113の後側端部には、外部電源が接続されるコネクター114が設置されている。
【0125】
コネクターを介して受けた電源は、内部ハウジングに設置されたファン160及びUV LED基板150に伝達される。また、電源は、側面ハウジング121の前方に設置された表示部1211、1212、1213、及び上面ハウジング140に設置された操作部141、142、143に接続される。これらの配線は、互いにつながったネック部材111と下部ハウジング123との接続部分を介してハウジングの内部に延長される。
【0126】
側面ハウジング121の内側に形成された接続部1211には表示PCB1212が設置され、これと隣接する前方ハウジング部分にはディスプレイスクリーン(optical part)1213が形成されており、表示PCBに設置された発光ダイオードのオン・オフ、色相、点滅などの方式で空気清浄機の作動を外部に表示する。
【0127】
一方、前記表示部と近い位置として、上面ハウジング140の下面に形成された接続部141には操作PCB142が設置され、上面ハウジング140の前部分にはボタン143が形成されている。
【0128】
したがって、二つのPCB1212、142に接続される電源線は、側面ハウジングの内面に沿って共に配線されることが可能である。
【0129】
一方、本発明では、
図3に示した空気清浄機に対してファン及び光触媒モジュール(光触媒フィルター及び紫外線光源)の位置を変えた例を提示したが(
図7参照)、このような変形は、
図3に示した空気清浄機のみならず、
図5に示した空気清浄機や
図9に示した空気清浄機にも適用可能である。
【0130】
以上のように、本発明に対して例示した図面を参照して説明したが、本明細書に開示された実施例及び図面によって本発明が限定されることはなく、本発明の技術思想の範囲内で当業者によって多様な変形が可能であることは自明である。併せて、本発明の実施例を説明しながら本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明していないとしても、該当の構成によって予測可能な効果も認められるべきであることは当然である。
【外国語明細書】