(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023806
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】ランプユニット
(51)【国際特許分類】
B60Q 3/217 20170101AFI20240214BHJP
【FI】
B60Q3/217
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023216490
(22)【出願日】2023-12-22
(62)【分割の表示】P 2022182561の分割
【原出願日】2017-12-26
(31)【優先権主張番号】P 2017156236
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三平 学
(72)【発明者】
【氏名】中野 祐司
(57)【要約】
【課題】発光素子のがたつきが防止されたランプユニットを提供する。
【解決手段】 ランプユニット4は、取付対象3に取り付けられるべく構成されたホルダ部材9と、発光素子5がその主面上に結合された基板6と、基板をホルダ部材上の所定の位置に保持するべく、ホルダ部材に係合して、ホルダ部材に対して基板を挟持するための保持部材8と、少なくとも部分的に透光性であって、ホルダ部材と協働して、基板及び保持部材を収容する収容室90を画定すべくホルダ部材に取り付けられたカバー部材9とを有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象に取り付けられるべく構成されたホルダ部材と、
発光素子をその主面上に備えた基板と、
前記基板を前記ホルダ部材上の所定の位置に保持するべく、前記ホルダ部材に係合して、前記ホルダ部材に対して前記基板を挟持するための保持部材と、
少なくとも部分的に透光性であって、前記ホルダ部材と協働して、前記基板及び前記保持部材を収容する収容室を画定すべく前記ホルダ部材に取り付けられたカバー部材と、を有し、
前記ホルダ部材は前記基板及び前記保持部材を収容する収容凹部を備え、
前記ホルダ部材には前記基板に電気的に接続するコネクタが挿入されるべきコネクタ挿入凹部が設けられ、
前記収容凹部の底部を画定する収容凹部底壁は長方形状をなし、
前記コネクタ挿入凹部は前記収容凹部底壁と前記ホルダ部材の外面との間にて、前記収容凹部底壁の伸長方向に開口し、
前記収容凹部底壁の外面には、前記コネクタ挿入凹部の開口縁の近傍において、前記コネクタの挿入方向に沿って前記開口縁に近接するように傾斜する傾斜面が設けられているランプユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発光素子を備えたランプユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアが開かれたときに発光して乗員の足元を照らすランプユニットが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のランプユニットは発光素子を有している。発光素子は機能部に設けられた金属板であるバスバーに結合している。機能部は車両用ドアの組み付け対象部に取付けられた意匠部に嵌合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光素子はバスバーに結合されているため、発光素子はホルダ部材に対してがたつくという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は以上の背景を鑑み、発光素子のがたつきが防止されたランプユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様によるランプユニット(4)は、取付対象(3)に取り付けられるべく構成されたホルダ部材(9)と、発光素子(5)がその主面上に結合された基板(6)と、前記基板を前記ホルダ部材上の所定の位置に保持するべく、前記ホルダ部材に係合して、前記ホルダ部材に対して前記基板を挟持するための保持部材(8)と、少なくとも部分的に透光性であって、前記ホルダ部材と協働して、前記基板及び前記保持部材を収容する収容室(90)を画定すべく前記ホルダ部材に取り付けられたカバー部材(9)とを有する。
【0007】
この態様によれば、基板の主面に発光素子が結合され、且つ、その基板がホルダ部材と保持部材とによって挟持されているため、発光素子のホルダ部材に対するがたつきが防止される。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記ホルダ部材は前記基板及び前記保持部材を収容する収容凹部を有し、前記ホルダ部材の内面には、前記保持部材を係止するための係合部(37)が設けられているとよい。
【0009】
この態様によれば、保持部材及び基板が収容凹部に収容されているため、保持部材及び基板の破損を防止することができる。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記保持部材が板状をなし、前記発光素子に対応する位置に貫通する通光孔(39)を備えるとよい。
【0011】
この態様によれば、発光素子から収容凹部の開口に向かう光路が妨げられない。更に、通光孔が形成されることによって、保持部材を軽量にすることができる。
【0012】
また、本発明の一態様によれば、前記保持部材は、前記基板の縁部に沿って形成された外枠(35)と、前記外枠の間に設けられた複数の梁(36、38)とを有し、前記外枠と前記梁とによって前記通光孔が画定され、前記係合部は前記外枠に係合しているとよい。
【0013】
この態様によれば、発光素子から収容凹部の開口に向かう光路を妨げることなく、基板をホルダ部材に固定することができる。
【0014】
また、本発明の一態様によれば、前記保持部材は、前記外枠の外周面の互いに離反する少なくとも2つの部分のそれぞれから突出し、それぞれ前記収容凹部を画定する壁面(111)に当接する第1凸部(101)を備えるとよい。
【0015】
この態様によれば、保持部材のホルダ部材に対するがたつきを防止することができる。
【0016】
また、本発明の一態様によれば、前記保持部材は、前記外枠から前記基板の側に向かって突出し、前記基板の端面に当接して、前記基板を挟持する一対の第2凸部(102)を備えるとよい。
【0017】
この態様によれば、基板が保持部材に結合し、基板のホルダ部材に対するがたつきを防止することができる。
【0018】
また、本発明の一態様によれば、前記収容凹部の底壁に係止凹部(23)が設けられ、前記保持部材の対応する部分に、前記係止凹部に突入する係止凸部(40)が設けられているとよい。
【0019】
この態様によれば、保持部材がホルダ部材の底壁に沿って移動したときに、係止凸部が係止凹部を画定する壁に当接するため、保持部材のホルダ部材の底壁に沿う移動を規制することができる。
【0020】
また、本発明の一態様によれば、前記基板には前記係止凹部に対向する位置に貫通する貫通孔(11)が形成され、前記係止凸部は前記貫通孔を通って前記係止凹部に嵌合しているとよい。
【0021】
この態様によれば、基板に設けられた貫通孔に係止凸部が挿入されているため、基板の保持部材に対する係止凸部の突出方向に直交する方向の移動を規制することができる。よって、ホルダ部材が保持部材に結合しているため、基板のホルダ部材に対するホルダ部材の底壁に沿う方向の移動を規制することができる。
【0022】
また、本発明の一態様によれば、前記ホルダ部材には、外面から、前記係止凹部の底壁と前記ホルダ部材の外面との間を通過して、前記係止凹部に達するコネクタ挿入凹部(22)と、前記基板から前記係止凸部と前記係止凹部との間を通過して前記コネクタ挿入凹部に至る接続端子(47)とを有するとよい。
【0023】
この態様によれば、コネクタをコネクタ挿入凹部に挿入して接続端子に接続させることで、基板とコネクタとを接続させることができる。
【0024】
また、本発明の一態様によれば、前記係止凹部は、所定の軸線に沿って延びて前記コネクタ挿入凹部の略中央に達し、前記コネクタ挿入凹部は、前記軸線に対して略垂直に延び、前記係止凹部の略中央に達し、前記係止凹部と前記コネクタ挿入凹部とは互いに接続し、前記係止凸部は第1突端面(43)と第2突端面(44)とを有し、前記第1突端面は、前記係止凹部の底壁、又は前記接続端子に当接し、前記第2突端面は、前記コネクタ挿入凹部の壁面と協働して、コネクタ(60)が挿入されるコネクタ挿入孔(80)を画定し、前記接続端子は、前記第1突端面及び前記係止凹部の底壁の間を通過して、前記コネクタ挿入孔に達しているとよい。
【0025】
この態様によれば、接続端子が第1突端面と係止凹部の底壁とによって挟まれるため、接続端子の移動が防止される。
【0026】
また、本発明の一態様によれば、前記係止凹部の底壁には、前記接続端子を受容する溝(48)が形成され、前記第1突端面と前記係止凹部の底壁とは当接しているとよい。
【0027】
この態様によれば、接続端子の係止凹部の底壁に沿う方向の移動を防止することができる。
【0028】
また、本発明の一態様によれば、前記第2突端面は前記第1突端面よりも前記係止凸部の基端側に位置し、前記第2突端面と前記接続端子との間には隙間が形成されているとよい。
【0029】
この態様によれば、コネクタに設けられた孔に接続端子を挿入することによって、接続端子とコネクタとを接続することができる。
【0030】
また、本発明の一態様によれば、前記第2突端面は、前記コネクタ挿入凹部の開口に向かって、基端側に傾斜しているとよい。
【0031】
この態様によれば、コネクタが挿入されるときに、コネクタが第2突端面によって適正位置に案内されるため、コネクタの取り付けが容易になる。
【0032】
また、本発明の一態様によれば、前記ホルダ部材の外面には、前記コネクタ挿入凹部の開口に連続する傾斜面(55)が形成されているとよい。
【0033】
この態様によれば、コネクタが挿入されるときに、コネクタがコネクタ挿入孔に案内されるため、コネクタの取り付けが容易になる。
【0034】
また、本発明の一態様によれば、前記ランプユニットは、車両用ドアに設けられるカーテシーランプであるとよい。
【0035】
この態様によれば、発光素子のがたつきが防止されたカーテシーランプを提供することができる。
【0036】
また、本発明の一態様によれば、前記ホルダ部材が車両用ドアのドアトリムに一体に形成されているとよい。
【0037】
この態様によれば、構成が簡素になり、基板がドアトリムからより脱落し難くなる。
【発明の効果】
【0038】
以上の態様によれば、基板の主面に発光素子が結合され、且つ、その基板がホルダ部材と保持部材とによって挟持されているため、発光素子のがたつきが防止されたランプユニットを提供することが可能となる。
【0039】
また、ホルダ部材に基板及び保持部材を収容する収容凹部を有し、ホルダ部材の内面には、保持部材を係止するための係合部が設けられた態様によれば、保持部材及び基板の破損を防止することができる。
【0040】
保持部材が板状をなし、発光素子に対応する位置に貫通する通光孔を備える態様によれば、発光素子から収容凹部の開口に向かう光路が妨げられない。更に、通光孔が形成されることによって、保持部材を軽量にすることができる。
【0041】
また、保持部材が外枠と梁とを含む態様によれば、発光素子から収容凹部の開口に向かう光路を妨げることなく、基板をホルダ部材に固定することができる。
【0042】
また、保持部材は、外枠の外周面の互いに離反する少なくとも2つの部分のそれぞれから突出し、それぞれ収容凹部を画定する壁面に当接する第1凸部を備える態様によれば、保持部材のホルダ部材に対するがたつきを防止することができる。
【0043】
また、保持部材は、外枠から基板の側に向かって突出し、基板の端面に当接して、基板を挟持する一対の第2凸部を備える態様によれば、基板が保持部材に結合し、基板のホルダ部材に対するがたつきを防止することができる。
【0044】
また、係止凸部が係止凹部に嵌合している態様によれば、保持部材のホルダ部材の底壁に沿う移動を規制することができる。
【0045】
また、係止凸部が貫通孔を通って係止凹部に嵌合している態様によれば、保持部材、及び基板のホルダ部材の底壁に沿う移動を規制することができる。
【0046】
また、コネクタ挿入凹部が設けられた態様によれば、コネクタをコネクタ挿入凹部に挿入することによって、コネクタと基板とを接続端子を介して接続させることができる。
【0047】
また、係止凹部の底壁には、接続端子を受容する溝が形成され、第1突端面と係止凹部の底壁とは当接し、第2突端面とコネクタ挿入凹部とによってコネクタ挿入孔が画定されている態様によれば、第1突端面と係止凹部の底壁とによって接続端子を挟むことによって、接続端子の移動を防止し、コネクタ挿入孔をより容易に形成することができる。
【0048】
また、係止凹部の底壁には、接続端子を受容する溝が形成され、第1突端面と係止凹部の底壁とは当接している態様によれば、接続端子の係止凹部の底壁に沿う方向の移動を防止することができる。
【0049】
また、第2突端面は第1突端面よりも係止凸部の基端側に位置し、第2突端面と接続端子との間には隙間が形成されている態様によれば、コネクタに設けられた孔に接続端子を挿入することによって、接続端子とコネクタとを接続することができる。
【0050】
また、第2突端面が傾斜している態様によれば、コネクタが挿入されるときに、コネクタが第2突端面によって適正位置に案内されるため、コネクタの取り付けが容易になる。
【0051】
また、ホルダ部材の外面に、コネクタ挿入凹部の開口に連続する傾斜面が形成されている態様によれば、コネクタが挿入されるときに、コネクタがコネクタ挿入孔に案内されるため、コネクタの取り付けが容易になる。
【0052】
また、ランプユニットは、車両用ドアに設けられるカーテシーランプである態様によれば、発光素子のがたつきが防止されたカーテシーランプを提供することができる。
【0053】
また、ホルダ部材が車両用ドアのドアトリムに一体に形成されている態様によれば、構成が簡素になり、基板がドアトリムからより脱落し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本実施形態に係るランプユニットが取り付けられた車両用ドアの側面図
【
図2】ランプユニットを右後方から見たときの斜視図
【
図3】ランプユニットを左上方から見たときの斜視図
【
図4】ランプユニットに接続されるコネクタの斜視図
【
図6】カバー部材を外したときのランプユニットの側面図
【
図7】カバー部材及び保持部材を外したときのランプユニットの側面図
【
図12】別実施形態に係るカバー部材を外したときのランプユニットの側面図
【
図13】別実施形態に係るカバー部材及び保持部材を外したときのランプユニットの側面図
【
図14】別実施形態に係る保持部材の表側から見たときの斜視図
【
図15】別実施形態に係る保持部材の裏側から見たときの斜視図
【
図19】別実施形態に係るランプユニットが取り付けられたときのドアトリムの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本発明のランプユニットを運転席用の車両用ドアに設けられるカーテシーランプに適用した例について、図面を参照して説明する。
【0056】
<<第1実施形態>>
図1に示されるように、運転席用の車両用ドア1は、骨格となるドアパネル2と、ドアパネル2の内側に内装部材として取り付けられたドアトリム3とを有する。カーテシーランプ4はドアトリム3の下端に取り付けられている。
【0057】
図2、
図3、及び
図6に示されるように、カーテシーランプ4は、発光素子5が設けられた基板6と、基板6を支持するホルダ部材7と、基板6をホルダ部材7に固定する保持部材8と、基板6及び保持部材8を覆うカバー部材9とを備える。
【0058】
基板6は発光素子5が設けられたプリント基板である。
図7に示されるように、基板6は平面視で略長方形状をなしている。発光素子5は基板6の表面に半田付けされている。発光素子5としては、例えば、表面実装型のLED素子、有機EL素子、電球等であってよく、白色に発光するとよい。基板6には複数の発光素子5が設けられている。発光素子5は基板6上において格子状に並べられている。本実施形態では、発光素子5は、短手方向に2行、長手方向に4列の格子状に配置されている。基板6には、発光素子5の他、発光素子5への電源供給の制御を行うために必要となる抵抗やダイオード等(図示せず)が設けられている。
【0059】
図7に示されるように、基板6には略中央に表面から裏面にまで貫通する貫通孔11が形成されている。貫通孔11は略長方形状に形成されて、基板6の長手方向に沿って延びるように設けられている。基板6には、表面から裏面にまで貫通する接続孔12が4つ形成されている。基板6の表面には、接続孔12の開口周縁それぞれにおいて、半田付け用のランド13が設けられている。接続孔12は、貫通孔11に対して、基板6の長手方向側に形成されている。本実施形態では、接続孔12は基板6の表面及び裏面において円形に開口している。
【0060】
ホルダ部材7は樹脂製の部材である。ホルダ部材7は、
図2及び
図11に示されるように、収容部15と、収容部15から所定の方向であるX方向に突出したコネクタ部16とを有する。収容部15には、コネクタ部16が結合された面の逆側において、X方向に凹む収容凹部17が形成されている。収容凹部17は、X方向に垂直な収容凹部底壁18と、収容凹部底壁18の周囲に設けられた収容凹部側壁19とによって画定されている。
【0061】
図8に示されるように、収容凹部底壁18は略長方形をなしている。以下では、収容凹部底壁18の長辺に沿う方向をY方向、短辺に沿う方向をZ方向と記載する。収容凹部側壁19は、収容凹部底壁18の短辺に接続され、互いに対向する一対の収容凹部横壁20を含む。
【0062】
図11に示されるように、コネクタ部16にはY方向に凹む挿入凹部22が形成されている。収容凹部底壁18には、X方向に凹む係止凹部23が形成されている。係止凹部23と挿入凹部22とは、Z方向から見て、X方向及びY方向に一部が重なっている。係止凹部23と挿入凹部22とが重なっている部分には開口部24が形成されている。係止凹部23及び挿入凹部22は開口部24を介して互いに接続されている。係止凹部23の底壁である係止凹部底壁25は挿入凹部22のX方向における略中央に位置している。挿入凹部22の底壁である挿入凹部底壁26は係止凹部23のY方向における略中央に位置している。係止凹部底壁25と挿入凹部底壁26とは互いに接続されている。
【0063】
挿入凹部22を画定する側壁には、互いに対向する第1挿入凹部横壁27及び第2挿入凹部横壁28と、互いに対向する一対の挿入凹部縦壁29が含まれる。第1挿入凹部横壁27及び第2挿入凹部横壁28はX方向を向いている。第1挿入凹部横壁27は第2挿入凹部横壁28に比べて、係止凹部23側に位置している。
図10に示されるように、挿入凹部縦壁29はそれぞれZ方向を向いている。
【0064】
係止凹部23を画定する側壁には、
図11に示されるように、Y方向に直交し、挿入凹部22の開口側を向く係止凹部縦壁30が含まれている。
【0065】
図7に示されるように、基板6は主面がX方向に向くように、収容凹部17に収容されている。基板6の裏面は収容凹部底壁18に当接している。
図6に示されるように、基板6の表側には、保持部材8が配置されている。保持部材8は可撓性を有する樹脂製の部材である。
図9に示されるように、保持部材8は、略長方形状の外枠35と、外枠35の間に設けられた複数の縦梁36とを有している。外枠35は基板6の縁部と略同形に形成されている。
【0066】
保持部材8は、外枠35の長手方向に延びる部分(長辺)が基板6の長辺、且つ外枠35の長手方向に直交する方向に延びる部分(短辺)が基板6の短辺に沿うように配置されている。縦梁36は、外枠35の長手方向に直交する方向に延びている。縦梁36はそれぞれ、外枠35の長手方向に延びる部分を接続している。本実施形態では、保持部材8には3つの縦梁36が設けられている。保持部材8は、外枠35及び縦梁36の基板6に対向する面(裏面)において基板6に当接している。
【0067】
図6に示されるように、収容凹部横壁20にはそれぞれ、収容凹部17内方に向かって突出する係止突起37が設けられている。各収容凹部横壁20には、係止突起37が2つずつ対をなして設けられている。対をなす係止突起37は、各収容凹部横壁20において、収容凹部底壁18に略平行に並んで形成されている。係止突起37は、外枠35の短辺の表面に当接し、保持部材8の収容凹部17の開口に向かう移動を規制している。これによって、基板6は収容凹部底壁18と保持部材8とに挟持されている。Y方向において対向する係止突起37の間隔は、外枠35の長辺よりも短く、基板6の長辺よりも長い。
【0068】
保持部材8は、複数の縦梁36の略中央を接続する横梁38を備える。本実施形態では、横梁38は3つの縦梁36全てを接続している。縦梁36及び横梁38は格子状に並べられた発光素子5の間を通過している。保持部材8には、外枠35、縦梁36及び横梁38によって、発光素子5に対応する位置に、X方向に貫通する通光孔39が形成されている。
図11に示されるように、横梁38には、裏面からX方向に突出する係止凸部40が設けられている。
【0069】
係止凸部40は貫通孔11を通過し、係止凹部23に突入して嵌合している。係止凸部40が貫通孔11を通過しているため、基板6の保持部材8に対する係止凸部40の突出方向に垂直な方向の移動が規制されている。係止凸部40は係止凹部23に嵌合しているため、保持部材のホルダ部材7に対する収容凹部底壁18に沿う方向(X方向及びY方向)の移動が規制されている。
【0070】
係止凸部40は、X方向を向く係止凸部突端壁41と、係止凸部突端壁41の周辺に結合された係止凸部側壁42によって画定されている。係止凸部突端壁41には、段違いに形成され、略X方向を向く第1突端面43及び第2突端面44と、第1突端面43と第2突端面44を接続する接続面45が設けられている。第1突端面43は、第2突端面44よりも係止凸部40の基端側に位置している。第1突端面43は係止凹部底壁25に対向する面をなし、第2突端面44は開口部24を介して第2挿入凹部横壁28に対向する位置に設けられている。接続面45はY方向における挿入凹部22の開口側に向き、且つ挿入凹部底壁26の壁面に連続している。係止凸部40は第1突端面43において、係止凹部底壁25に当接している。係止凸部側壁42には、係止凹部縦壁30に対向する係止凸部縦壁46が含まれる。
【0071】
基板6には、板バネ状に形成された金属製の接続端子47が複数結合されている。
図6及び
図7に示されるように、本実施形態では、基板6には、2つの接続端子47が結合されている。接続端子47は基端側において、基板6に結合している。
【0072】
図7及び
図11に示されるように、接続端子47は、基端側から順に、基端部47Aと、中間部47Bと、突端部47Cとを含む。基端部47Aは、その基端側において、2つの分岐し、それぞれ接続孔12に挿入されて、ランド13に半田付けされている。基端部47Aは、接続孔12から貫通孔11に向かって延びている。基端部47Aは、突端側において、X方向に屈曲し、貫通孔11の内部に延びて、中間部47Bに接続している。中間部47Bは、貫通孔11に沿って基板6の裏側に達し、係止凸部縦壁46と係止凹部縦壁30との間を通過して、係止凹部底壁25に達している。中間部47Bは、係止凹部底壁25において屈曲して、突端部47Cに接続している。突端部47Cは、係止凹部底壁25に沿ってY方向に延びている(
図10参照)。係止凹部底壁25には、係止凹部縦壁30から挿入凹部22の開口に向かう方向(Y方向)に延びる溝48が複数形成されている。本実施形態では、係止凹部底壁25には2つの溝48が形成されている。突端部47Cは中間部47B側において、それぞれ溝48に受容され、
図10及び
図11に示されるように、突端部47Cは中間部47B側において、係止凹部底壁25と第1突端面43との間に挟持されている。
【0073】
図8に示されるように、溝48のY方向における略中間には、Z方向に幅が狭められた狭窄部49が形成されている。突端部47Cは狭窄部49に対応する位置において、Z方向の幅が狭められている。接続端子47がY方向に沿って移動すると、狭窄部49を画定する壁面に突端部47Cが当接する。狭窄部49によって、接続端子47のY方向の移動が規制されている。
【0074】
突端部47Cは溝48を通って、Y方向に延び、挿入凹部22の開口に向けて突出している。突端部47Cは挿入凹部底壁26に対して略垂直に突出し、第2突端面44と第2挿入凹部横壁28との間に達している。第2突端面44は第1突端面43よりも基端側に位置するため、第2突端面44はX方向に係止凹部底壁25から離れている。そのため、第2突端面44と接続端子47との間には隙間が形成され、突端部47Cの突端は、連続した接続面45と挿入凹部底壁26の壁面との間から突出している。第2突端面44は、挿入凹部22の開口に向かって、第2挿入凹部横壁28から離れるように傾斜している。
【0075】
第2挿入凹部横壁28には、Y方向に延びる突条51、及び、X方向に貫通する係止孔53が形成されている。
【0076】
収容部15の外面には、コネクタ挿入凹部22の開口に連続する部分には、開口に接続する傾斜面55が形成されている。傾斜面55は、Y方向に沿ってコネクタ挿入凹部22から近づくにつれて、コネクタ挿入凹部22の軸線に近づく方向に傾斜している。
【0077】
図4に示されるように、コネクタ60の挿入端には、接続端子47が挿入される端子受容孔61が形成され、コネクタ60の挿入方向後面から外方にケーブル62が延びている。ケーブル62はドアパネル2に沿って車体に延び、車体に設けられた図示しないコントロールユニットに接続されている。コネクタ60の側面にはそれぞれ、延在方向に沿って延びるガイド溝63が形成されている。コネクタ60には側面から突出する係止壁65が設けられている。係止壁65には、係止孔53に係合する係止爪67が設けられている。
【0078】
コネクタ挿入孔80は第2突端面44、接続面45、挿入凹部22によって画定されている。コネクタ60をコネクタ挿入孔80に挿入する時には、コネクタ60の前端は傾斜面55に当接し、傾斜面55に沿って移動して、挿入凹部22に案内される。コネクタ60を更に挿入すると、コネクタ60の前端は第2突端面44に当接し、第2突端面44に沿って移動する。これによって、コネクタ60は端子受容孔61に接続端子47が挿入される適正位置に案内される。突条51はガイド溝63に係合し、コネクタ60は適正位置に案内される。係止爪67を係止孔53に係合させることによって、コネクタ60はカーテシーランプ4に結合される。このとき、
図10に示されるように、コネクタ60は、第2突端面44及び第2挿入凹部横壁28に挟まれている。また、コネクタ60は接続端子47を介して基板6に接続されている。
【0079】
図2及び
図3に示されるように、収容部15の外面には、収容凹部17の開口縁に沿って係止爪70が複数設けられている。
図4に示されるように、カバー部材9は、透光性の樹脂によって形成された板状をなしている。カバー部材9の縁部には係合孔71が形成されている。係止爪70が係合孔71に係合することによって、カバー部材9は、収容凹部17の開口に結合する。
図2に示されるように、収容凹部17の開口は、カバー部材9によって閉じられている。収容凹部17とカバー部材9とによって、基板6及び保持部材8を収容する収容室90が画定されている。
【0080】
収容凹部17の開口縁には、
図6、
図7及び
図8に示されるように、開口方向に突出した複数の突起73が設けられている。
図3に示されるように、カバー部材9は突起73に当接し、カバー部材9と収容凹部17の開口縁との間には隙間が形成されている。隙間を介して、発光素子5から発生した熱を収容凹部17の外に逃がすことができる。
【0081】
カバー部材9は透明な樹脂によって形成され、
図2及び
図5に示されるように、カバー側壁74と、カバー側壁74に略垂直に結合するカバー下壁75とを有している。カバー側壁74は略方形をなしている。カバー下壁75は略方形をなしている。
図1に示されるように、カーテシーランプ4がドアトリム3に取り付けられたときは、カバー側壁74はドアトリム3の側面に連続するように配置される。カバー下壁75はドアトリム3の下面に連続するように配置されている。カバー側壁74には赤色透明な着色部76が結合されている。
【0082】
カーテシーランプ4は、ねじ等の所定の部材を用いて、取付対象となるドアトリム3に固定されている。カーテシーランプ4にはコネクタ60が接続されている。ドアトリム3はドアパネル2に所定のボルトを用いて固定されている。車両用ドア1が閉じられている時には、X方向は車外側に向って斜め上方に向く方向となり、Y方向は車体に対して前後方向となっている。
【0083】
車両用ドア1が開かれたときには、発光素子5が発光する。発光素子5が発光しているときには、カーテシーランプ4はカバー側壁74において赤色に点灯し、後続車に車両用ドア1が開いていることを知らせる。発光素子5が発光しているときには、カーテシーランプ4はカバー下壁75において白色に点灯し昇降する乗員の足元を照らす。
【0084】
次に、このように構成したカーテシーランプ4の効果について説明する。発光素子5は基板6に結合され、基板6は保持部材8と収容凹部底壁18とに挟持されている。そのため、発光素子5のがたつきが防止されている。
【0085】
また、カバー部材9によって、保持部材8、及び基板6が覆われている。また、収容凹部17に保持部材8、及び基板6が収められている。カバー部材9によって、収容凹部17の開口が閉じられている。それらによって、カーテシーランプ4に荷重が加わった場合においても、保持部材8及び基板6に直接荷重が加わらず、保持部材8及び基板6の破損が防止できる。
【0086】
基板6は保持部材8とホルダ部材7との間に挟持されているため、取り付けには、螺子等を必要とせず、取り付けが容易である。また、基板6は収容凹部底壁18に沿って配置されているため、基板6を破断させる荷重が加わりにくく、基板6の破損や移動が防止できる。
【0087】
通光孔39によって、発光素子5からの光が保持部材8によって妨げられることなく、収容凹部17の開口に到達する。また、保持部材8に通光孔39が形成されているため、板状に形成した場合に比べて、保持部材8が軽量である。また、横梁38が縦梁36を繋ぎ、外枠35に結合されていないため、外枠35がY方向に撓み易く、保持部材8の組み付けが容易である。基板6の長辺はY方向において対向する係止突起37間の距離よりも短いため、基板6をY方向において対向する係止突起37の間を容易に通過させることができ、基板6の組み付けが容易である。
【0088】
接続端子47は、係止凹部底壁25と第1突端面43とに挟持されているため、接続端子47のホルダ部材7に対する移動を防止することができる。接続端子47を接着等によってホルダ部材7に固定する必要がなく、組み付けが容易である。
【0089】
突端部47Cは接続面45及び挿入凹部底壁26から突出している。よって、接続端子47はコネクタ挿入孔80の底壁の略中央から突出している。そのため、コネクタ60の端子受容孔61に接続端子47を嵌め合わせることができる。
【0090】
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係るカーテシーランプ4は、保持部材8及びホルダ部材7の形状が異なる。
図12、
図14及び
図15に示すように、保持部材8の外枠35は、長手方向の外面のそれぞれに、外方に突出する突出部100を備えている。突出部100の突端にはそれぞれ、外方を向き、且つ互いに離反した略方形な面が形成されている。突出部100の突端面のそれぞれには、外方に突出する複数の第1凸部101が形成されている。一方の突出部100に形成された第1凸部101はそれぞれ、他方の突出部100に形成された第1凸部101と互いに短辺方向(Y方向)に揃う位置に設けられ、対を形成している。本実施形態では、保持部材8は、2対の第1凸部101を備えている。
【0091】
突出部100は
図15に示すようにそれぞれ裏側に延び、内方に向く面を形成している。その面にはそれぞれ、内方に突出し、裏面側、すなわち、基板6の側に向かって延びるリブ状の第2凸部102が形成されている。
図12に示すように、一方の突出部100に形成された第2凸部102はそれぞれ、他方の突出部100に形成された第2凸部102と互いに短辺方向(Y方向)に揃う位置に設けられ、対を形成している。本実施形態では、保持部材8は、3対の第2凸部102を備えている。保持部材8の裏面は、
図15に示すように、第2凸部102の周囲においてそれぞれ略半円形に凹んでいる。
【0092】
図12に示すように、ホルダ部材7の収容凹部側壁19であって、Z方向を向く2つの側壁(以下、収容凹部縦壁107)の内側の面にはそれぞれ、外方に凹む受容凹部110が設けられている。
図13に示すように、受容凹部110はそれぞれ収容凹部17の内方を向き、互いに対向する被押圧面111と、Y方向を向く左右両側面112と、X方向(収容凹部17の開口方向)を向く係止面113(
図13)とによって画定されている。
【0093】
図16に示すように、2つの被押圧面111の距離は対をなす第1凸部101の突端の距離に概ね等しいか、又は、若干小さい。第1凸部101はそれぞれ受容凹部110に受容され、弾性変形して被押圧面111を押圧している。そのため、保持部材8のホルダ部材7に対するがたつきが防止されている。
【0094】
また、第1凸部101を設けず、突出部100の外面と被押圧面111との間に、弾性部材(ゴム)や不織布等を挟み込むことによって、保持部材8のホルダ部材7に対するがたつきを防止するように構成してもよい。
【0095】
係止面113はX方向において収容凹部底壁18に対して段違いに形成され、収容凹部底壁18よりも収容凹部17の開口側(紙面上側)に位置している。突出部100は裏側(紙面下側)の端面において、係止面113に当接している。
【0096】
図13に示すように、収容凹部底壁18には開口側に突出する複数のリブ115が形成されている。リブ115はY方向に延在する横リブ(本実施形態では2本)と、Z方向に延在する縦リブ(本実施形態では3本)とを含み、全てのリブ115の突端面がX方向に揃うように形成されている。
図16に示すように、リブ115の突端面はX方向において係止面113よりも収容凹部底壁18の側(紙面下側)に位置している。
【0097】
基板6の裏面はリブ115の突端に当接し、表面は係止面113よりも収容凹部17の開口側に位置している。また、基板6のZ方向の端面にはそれぞれ、第2凸部102が当接している。対をなす第2凸部102の対向する面間の距離は基板6のZ方向の幅と概ね等しいか、又は、若干小さくなるように設定されている。これによって、第2凸部102はそれぞれ弾性変形して基板6の端面を押圧し、基板6は対をなす第2凸部102に挟持されている。そのため、基板6が保持部材8に結合し、基板6のホルダ部材7に対するがたつきが防止されている。
図12に示すように、第2凸部102から加わる荷重が基板6に実装されたLED素子や抵抗等に加わることを防止するため、LED素子や抵抗等は対向する第2凸部102の間を避けて配置されることが好ましい。
【0098】
図12に示すように、収容凹部横壁20のそれぞれには、係止突起37が設けられている。係止突起37はそれぞれ一対の爪状をなし、収容凹部17の内方、すなわち、Y方向(コネクタ60の挿入方向)に突出して、保持部材8の表面に当接している。これによって、基板6及び保持部材8の収容凹部17の開口方向への移動が規制されている。更に、係止突起37はZ方向において、2つの収容凹部縦壁107の概ね中央に位置している。そのため、外枠35は係止突起37に対応する位置において撓みやすく、保持部材8の組付が容易になる。
【0099】
第1実施形態と同様に、ホルダ部材7にはカバー部材9が結合されている。
図16に示すように、本実施形態では、カバー側壁74は収容凹部17の開口縁に当接している。これによって、カバー側壁74と収容凹部17の開口縁との間から光が漏れることが防止される。また、
図17に示すように、収容凹部17の開口縁には、カバー下壁75に対応する位置に、第1実施形態と同様の突起73が設けられている。カバー下壁75は突起73に当接し、カバー下壁75と収容凹部17の開口縁との間に隙間116が形成されている。隙間116によってホルダ部材7及びカバー部材9の歪みを吸収することができるため、ホルダ部材7及びカバー部材9が結合し易くなる。カバー部材9を構成する樹脂には、光を散乱する拡散材が含まれていることが好ましい。
【0100】
図12に示すように、収容凹部縦壁107のうち、カバー側壁74に結合する縦壁(
図12の紙面上側)の開口側縁部には、延出部120が2つ並んで設けられている。延出部120はそれぞれ、縁部から収容凹部17の開口の外方に向かって突出している。収容凹部縦壁107のうち、カバー下壁75に結合する縦壁の開口側縁部には、フランジ部121が設けられている。フランジ部121は板状をなし、収容凹部17の開口の外方に向かって延出している。フランジ部121は収容凹部17の開口方向を向く主面を有し、その主面には収容凹部17の底方向に凹むフランジ凹部123が複数(本実施形態では2つ)形成されている。収容凹部横壁20の外面にはそれぞれ外方に突出する舌片部124が設けられている。
【0101】
図1に示すように、ドアトリム3の下縁は車外側に屈曲している。その屈曲した部分には
図18に示すように、カバー部材9に対応する形状に貫通するドアトリム開口部130が形成されている。ドアトリム開口部130はドアトリム3の車幅方向を向く壁面に設けられた上半部130Uと、車外側に延出する壁面に設けられた下半部130Dとから成る。上半部130Uを画定する縁部には裏側に延出する上縁壁131が設けられている。上縁壁131には、表側に凹む2つの上縁壁凹部132が形成されている。更に、上縁壁131には、裏側に板状に延びる一対の掛止板133が前後に設けられている。掛止板133の延出端には、ドアトリム開口部130の内方に向けて突出する爪部134が設けられている。下半部130Dを画定する縁部には上方に延出する下縁壁135が設けられている。下縁壁135には、上方に突出する縁壁突起136が複数(本実施形態では2つ)設けられている。
【0102】
図19に示すように、カーテシーランプ4はドアトリム3に取付けられている。取付時には、延出部120を表側からドアトリム開口部130に挿入して、延出部120をそれぞれ上縁壁凹部132に引っ掛ける。その後、延出部120を軸としてカーテシーランプ4を回転させて、フランジ部121を裏側へ押し込む。フランジ部121が押し込まれると、縁壁突起136がそれぞれ弾性変形してフランジ凹部123を画定する壁を通過し、フランジ凹部123に嵌め込まれる。これによって、カーテシーランプ4はドアトリム3に組み付けられる。このように、延出部120を軸としてカーテシーランプ4を回転させることで、カーテシーランプ4を容易に適正な位置に配置し、ドアトリム3に組み付けることができる。
【0103】
カーテシーランプ4がドアトリム3に組み付けられたときには、掛止板133がそれぞれカーテシーランプ4の側面に当接し、爪部134が舌片部124に裏側から当接している。これによって、カーテシーランプ4のドアトリム3に沿う方向、及びドアトリム3の裏側への移動が規制されている。また、縁壁突起136がフランジ凹部123に嵌め込まれているため、カーテシーランプ4の下部のドアトリム3の表側、裏側、及び、ドアトリム3に沿う方向への移動が規制されている。また、延出部120がドアトリム3の裏面に当接しているため、カーテシーランプ4の上部のドアトリム3の表側への移動が規制されている。これによって、カーテシーランプ4がドアトリム3に固定されている。
【0104】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。本実施形態では、カバー部材9によって、収容凹部17の開口が閉じられて、保持部材8及び基板6の全てが覆われていたが、この態様には限定されない。例えば、保持部材8の少なくとも一部、及び、基板6の少なくとも一部がカバー部材9によって覆われる態様であってもよく、この場合でも、カバー部材9によって保持部材8の一部が覆われて、保持部材8を外部からの荷重に対して保護できるため、保持部材8の破損を防止できる。また、カバー部材9によって基板6の一部が覆われて、基板6を外部からの荷重に対して保護することができるため、基板6の破損を防止することができる。
【0105】
本実施形態では、ランプユニットはカーテシーランプ4に適用されていたが、これには限定されない。例えば、ランプユニットは、ヘッドライト、ウィンカー、フォグライト、テールライト、ブレーキライト、バックライト、ナンバー灯、ルームランプ等、車両用の各種ライトに適用されてもよい。また、ランプユニットは、自転車用ライト、懐中電灯等にも適用されてもよい。
【0106】
係止突起37は第2凸部102のZ方向に揃う位置に形成されていてもよい。このように構成することによって、外枠35の変形し難い端部に係止突起37が当接するため、基板6及び保持部材8が収容凹部17からより脱落し難くなる。
【0107】
また、フランジ部121をドアトリム3の裏側へ押し込むときに、掛止板133がドアトリム開口部130の外方へ撓み、結合後、掛止板133が舌片部124に圧接するように構成してもよい。爪部134がカバー部材9の縁部に掛止されることによって、カーテシーランプ4がドアトリム3に結合するように構成してもよい。
【0108】
また、ホルダ部材7はドアトリム3に一体に形成され、カバー部材9がドアトリム3から着脱可能となるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0109】
3 :ドアトリム(取付対象)
4 :カーテシーランプ(ランプユニット)
5 :発光素子
6 :基板
7 :ホルダ部材
8 :保持部材
9 :カバー部材
11 :貫通孔
17 :収容凹部
18 :収容凹部底壁(凹部底壁)
19 :収容凹部側壁(凹部側壁)
22 :挿入凹部(コネクタ挿入凹部)
23 :係止凹部
35 :外枠
36 :縦梁
37 :係止突起(係合部)
38 :横梁
39 :通光孔
40 :係止凸部
43 :第1突端面
44 :第2突端面
47 :接続端子
48 :溝
55 :傾斜面
60 :コネクタ
80 :コネクタ挿入孔
90 :収容室
101 :第1凸部
102 :第2凸部
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象に取り付けられるべく構成されたホルダ部材と、
発光素子をその主面上に備えた基板と、
前記基板を前記ホルダ部材上の所定の位置に保持するべく、前記ホルダ部材に係合して、前記ホルダ部材に対して前記基板を挟持するための保持部材と、
少なくとも部分的に透光性であって、前記ホルダ部材と協働して、前記基板及び前記保持部材を収容する収容室を画定すべく前記ホルダ部材に取り付けられたカバー部材と、を有し、
前記ホルダ部材は前記基板及び前記保持部材を収容する収容凹部を備え、
前記ホルダ部材には前記基板に電気的に接続するコネクタが挿入されるべきコネクタ挿入孔が設けられ、
前記コネクタ挿入孔は前記ホルダ部材の外面において、前記基板の前記主面に平行な方向に開口し、
前記基板は四角形板状をなし、
前記保持部材は前記基板の外縁に沿う四角形状の外枠を有し、
前記基板は前記保持部材の前記外枠と前記収容凹部の底壁との間に挟持され、
前記保持部材と前記カバー部材との間には隙間が設けられているランプユニット。
【請求項2】
前記ホルダ部材は前記収容凹部を備えた収容部と、前記収容部の外面から突出するコネクタ部とを含み、
前記コネクタ挿入孔は前記コネクタ部において開口している請求項1に記載のランプユニット。
【請求項3】
前記コネクタ挿入孔は前記コネクタ部において開口し、前記基板の前記主面に平行な方向に延びている請求項2に記載のランプユニット。
【請求項4】
前記コネクタの側面には係止部が設けられ、
前記コネクタ部には、前記コネクタ挿入孔の開口の近傍に、前記係止部に係合する係止孔が形成されている請求項2又は請求項3に記載のランプユニット。
【請求項5】
前記ホルダ部材の外面には、前記コネクタ挿入孔の開口縁の近傍において、前記コネクタの挿入方向に沿って前記開口縁に近接するように傾斜する傾斜面が設けられている請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載のランプユニット。
【請求項6】
前記傾斜面は、前記底壁に設けられている請求項5に記載のランプユニット。