(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023854
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】改善された封止のために構成されたパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/00 20060101AFI20240214BHJP
B65B 51/02 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
B65D75/00
B65B51/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023217951
(22)【出願日】2023-12-25
(62)【分割の表示】P 2022521312の分割
【原出願日】2020-10-27
(31)【優先権主張番号】16/674,992
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508351303
【氏名又は名称】インターコンチネンタル グレート ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ケビン フェリス
(57)【要約】
【課題】端部シール及び他のエリア内の隣接する折り畳み部などの重要な位置内に増加した接着剤を有し、その結果、その増加した接着剤が、そのような折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填することができるフィルムなどの包装材料から形成される、パッケージの提供。
【解決手段】追加の局所的シーラント材料は、折り畳み部が形成され、包装材料の全体、大部分又は大きな部分にわたって存在することなく、空隙を少なくとも部分的に充填するための追加のシーラント材料を提供するようにシーラント層と重なり合う場所に隣接する端部シール又は他の領域内の複数の個別位置に塗布される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
改善された封止のために構成されたパッケージ、特に、パッケージの形成中に改善されたシールを形成するために構成されたシーラント材料を有するパッケージが本明細書に記載される。
【背景技術】
【0002】
多くの異なるタイプのパッケージは、フィルム、紙などから作製される。1つの一般的な包装フィルムは、1つ以上の基部層及びヒートシーラント層を有する。フィルムは、ヒートシーラント層が当接するように折り畳むことができる。熱及び圧力を加えて、当接するヒートシーラント層を封止し、端部シール、ガセット、フィンシール、及び他のシールを形成することなどによってパッケージを封止することができる。しかしながら、材料に隣接する折り畳み部が当接していない場合がある。代わりに、折り畳み部に隣接する材料は、それらの間の空隙によって間隔が空いている場合がある。そのような空隙の存在は、シールの強度又は完全性に望ましくない影響を及ぼし得る。
【0003】
そのような空隙を低減又は排除するための1つの解決策は、より厚いヒートシーラント層を使用することである。しかしながら、不利なことに、これによりコストが増加し、リサイクルするためのパッケージの適合性にも影響を及ぼす場合がある。これは、業界が再生可能かつリサイクル可能な包装材料に向かって動いているためである。リサイクル性を求めるために、フィルムのある特定の割合は、特定のタイプの材料のものでなければならない。これは、シーラント層が、封止されていないフィルムの部分(典型的には、フィルムの圧倒的大部分)を不必要に被覆する場合、層のうちの1つが比較的厚い接着剤又はシーラント層である多層フィルムを使用することができない場合があることを意味する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
端部シール及び他のエリア内の隣接する折り畳み部などの重要な位置内に増加した接着剤を有し、その結果、その増加した接着剤が、そのような折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填することができる材料から形成される、パッケージが提供される。追加の局所的シーラント材料は、端部シール内の複数の個別位置、又は折り畳み部が材料内のシーラント層と重なり合って形成される場所に隣接する他の領域内に塗布される。好ましくは、必ずしもそうではないが、追加の局所的シーラント材料(ヒートシーラント材料、コールドシーラント材料、又は他のタイプのシーラント)は、材料(フィルム、紙、板紙など)が巻き戻された後、包装プロセス中に塗布される。
【0005】
パッケージは、少なくとも基部層、及びヒートシーラント層又はコールドシーラント層などのシーラント層を有する、フィルム、紙、又はそれらの組み合わせなどの包装材料から形成することができる。シーラント層は、基部層と同一の広がりを持つことができるが、そうである必要はない。有利には、材料は、シーラント層上及び複数の個別位置内に配設された局所的シーラント材料を有する。特にシーラント層が当接していない場合、折り畳み部に隣接している局所的シーラント材料の個別位置を有する折り畳み部を有する1つ以上の端部シール領域を有し、その結果、局所的シーラント材料が折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填するパッケージ。
【0006】
一態様では、パッケージは、その横手方向縁部に折り畳み部を有する第1の端部シール領域を含む。局所的シーラント材料の個別位置は、第1の端部シール領域の折り畳み部に隣接する第1の対の個別位置を含み得る。
【0007】
別の態様では、パッケージは、第1の端部シール領域及び第2の端部シール領域を含む。第1の端部シール及び第2の端部シール領域の各々は、その横手方向縁部に折り畳み部を有し得る。局所的シーラント材料の個別位置は、第1の端部シール領域の折り畳み部に隣接する第1の対の個別位置と、第2の端部シール領域の折り畳み部に隣接する第2の対の個別位置と、を含む。パッケージは、任意選択で、第1の端部シール領域と第2の端部シール領域との間に延在し、第1の対のフィンシール折り畳み部を有する第1の端部シール領域内に配設された第1の部分と、第2の対のフィンシール折り畳み部を有する第2の端部シール領域内に配設された第2の部分と、を有する、フィンシールを含み得る。局所的シーラント材料の個別位置は、第1の対のフィンシール折り畳み部に隣接する第3の対の個別位置と、第2の対のフィンシール折り畳み部に隣接する第4の対の個別位置と、を含み得る。
【0008】
更に別の態様では、パッケージは、少なくとも1つの食品品目が中に配設されたフローラップパッケージであるが、食品の代わりに他の品目をパッケージ内に収容することができる。
【0009】
あるいは、パッケージは、第1の端部シール領域を有する上端部の反対側にあるガセット付き底端部を有する、直立型パッケージであり得る。ガセット付き底端部は、複数のガセット折り畳み部を有するガセット端部シール領域を含む。局所的シーラント材料の複数の個別位置は、ガセット端部シール領域のガセット折り畳み部に隣接し得る。
【0010】
別の代替形態では、パッケージは、一対のガセット付き側部を有するクアッドスタイルパッケージ(quad-style package)である。ガセット付き側部は、各々、一対の側部シール及び側部シール折り畳み部を含み得る。局所的シーラント材料の複数の個別位置は、側部シール折り畳み部に隣接して位置決めされ得る。
【0011】
本明細書で考察される実施例のいずれにおいても、局所的シーラント材料は、シーラント層の溶融点と比較して、より低い溶融点を有することができる。
【0012】
本明細書で考察される実施例のいずれにおいても、局所的シーラント材料は、圧力下で流動することができ、熱活性化されても、されなくてもよい。
【0013】
少なくとも1つの端部シール領域を有する本明細書に記載のパッケージについては、パッケージは、材料のリールから包装材料を巻き戻すことと、複数の個別位置内に局所的シーラント材料を塗布することと、折り畳み部を有する端部シール領域を形成することと、端部シール領域に圧力及び又は熱を加えて、シーラント層の部分を接着させ、局所的シーラント材料に、折り畳み部に隣接する空隙を充填させることと、によって作製することができる。
【0014】
本明細書に記載のフローラップパッケージを作製する例示的な方法では、本方法は、材料のリールから包装材料を巻き戻すことと、複数の個別位置内に局所的シーラント材料を塗布することと、フィンシールを形成することと、フィンシールに圧力及び又は熱を加えて、シーラント層の部分を接着させ、局所的シーラント材料に、折り畳み部に隣接する空隙を充填させることと、折り畳み部を有する端部シール領域を形成することと、端部シール領域に圧力及び又は熱を加えて、シーラント層の部分を接着させ、局所的シーラント材料に、折り畳み部に隣接する空隙を充填させることと、を含み得る。
【0015】
本明細書に記載のパッケージを作製する方法では、局所的シーラント材料は、材料の実体から包装材料を巻き戻した後に塗布される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
少なくとも基部層及びシーラント層を有する包装材料から形成されたパッケージであって、前記材料が、前記シーラント層上に及び複数の個別位置内に配設された局所的シーラント材料を有し、前記パッケージが、折り畳み部に隣接している前記局所的シーラント材料の前記個別位置を有する前記折り畳み部を有する、1つ以上の端部シール領域を有し、その結果、前記局所的シーラント材料が前記折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填する、パッケージ。
(項目2)
前記パッケージが、その横手方向縁部に折り畳み部を有する第1の端部シール領域を含み、前記局所的シーラント材料の前記個別位置が、前記第1の端部シール領域の前記折り畳み部に隣接する第1の対の個別位置を含む、項目1に記載のパッケージ。
(項目3)
前記パッケージが、第1の端部シール領域及び第2の端部シール領域を含み、前記第1の端部シール領域及び前記第2の端部シール領域の各々が、それらの横手方向縁部に折り畳み部を有し、前記局所的シーラント材料の前記個別位置が、前記第1の端部シール領域の前記折り畳み部に隣接する第1の対の個別位置と、前記第2の端部シール領域の前記折り畳み部に隣接する第2の対の個別位置と、を含む、項目1に記載のパッケージ。
(項目4)
前記パッケージが、前記第1の端部シール領域と前記第2の端部シール領域との間に延在し、第1の対のフィンシール折り畳み部を有する前記第1の端部シール領域内に配設された第1の部分と、第2の対のフィンシール折り畳み部を有する前記第2の端部シール領域内に配設された第2の部分と、を有する、フィンシールを含み、前記局所的シーラント材料の前記個別位置が、前記第1の対のフィンシール折り畳み部に隣接する第3の対の個別位置と、前記第2の対のフィンシール折り畳み部に隣接する第4の対の個別位置と、を含む、項目3に記載のパッケージ。
(項目5)
前記パッケージが、少なくとも1つの食品品目が中に配設されたフローラップパッケージである、項目1に記載のパッケージ。
(項目6)
前記パッケージが、前記第1の端部シール領域を有する上端部の反対側にあるガセット付き底端部を有する、直立型パッケージである、項目2に記載のパッケージ。
(項目7)
前記ガセット付き底端部が、複数のガセット折り畳み部を有するガセット端部シール領域、前記ガセット端部シール領域の前記ガセット折り畳み部に隣接する前記局所的シーラント材料の複数の個別位置を含む、項目6に記載のパッケージ。
(項目8)
前記パッケージが、一対のガセット付き側部を有する、クアッドスタイルパッケージである、項目2に記載のパッケージ。
(項目9)
前記ガセット付き側部が、各々、一対の側部シール及び側部シール折り畳み部、前記側部シール折り畳み部に隣接する前記局所的シーラント材料の複数の個別位置を含む、項目8に記載のパッケージ。
(項目10)
前記シーラント層が、ヒートシーラント層であり、前記局所的シーラント材料が、前記ヒートシーラント層の溶融点と比較して、より低い溶融点を有する、項目1に記載のパッケージ。
(項目11)
前記基部層が、複数の異なる層を含む、項目1に記載のパッケージ。
(項目12)
前記包装材料が、フィルムである、項目1に記載のパッケージ。
(項目13)
項目1に記載のパッケージを作製する方法であって、
包装材料のリールから前記包装材料を巻き戻すことであって、前記包装材料が、ヒートシーラント層を有する、ことと、
前記複数の個別位置内に前記局所的シーラント材料を塗布することと、
前記折り畳み部を有する前記端部シール領域を形成することと、
前記端部シール領域に熱を加えて、前記ヒートシーラント層の部分を接着させ、前記局所的シーラント材料に、前記折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填させることと、を含む、方法。
(項目14)
前記局所的シーラント材料が、前記材料のリールから前記材料を巻き戻した後に塗布される、項目12に記載のパッケージを作製する方法。
(項目15)
項目4に記載のパッケージを作製する方法であって、
包装材料のリールから前記包装材料を巻き戻すことであって、前記包装材料が、ヒートシーラント層を有する、ことと、
前記複数の個別位置内に前記局所的シーラント材料を塗布することと、
前記フィンシールを形成することと、
前記フィンシールに熱を加えて、前記ヒートシーラント層の部分を接着させ、前記局所的シーラント材料に、前記フィンシールの前記折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填させることと、
前記折り畳み部を有する前記端部シール領域を形成することと、
前記端部シール領域に熱を加えて、前記ヒートシーラント層の部分を接着させ、前記局所的シーラント材料に、前記端部シール領域の前記折り畳み部に隣接する空隙を少なくとも部分的に充填させることと、を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一対の端部シール、及び端部シール間に延在するフィンシールを示す、チョコレートバーを収容するフローラップパッケージの裏側の平面図である。
【0017】
【
図2】食品製品を収容する直立型のDoyスタイルパッケージの正面図である。
【0018】
【
図3】一対の対向する側部ガセットを有するクアッドスタイルパッケージの正面図である。
【0019】
【
図4】横手方向に折り畳まれた縁部に隣接し、フィンシールと端部シールとの交差部に隣接する封止ギャップを示す、
図1のものと同様であるが、局所的シーラント材料を含まない、パッケージの端部シールのうちの1つに沿って取られた概略断面図である。
【0020】
【
図5】
図4のほぼ平行と比較して、フィンを端部シールに対してほぼ垂直に示した状態の、フィンシールと
図4の端部シールのうちの1つとの交差部に隣接する先行技術の封止ギャップの拡大図である。
【0021】
【
図6】
図4の横手方向に折り畳まれた縁部のうちの1つに隣接する先行技術の封止ギャップの拡大図である。
【0022】
【
図7】リールから巻き戻され、パッケージが形成されると端部シール及びフィンシールの場所を示し、局所的シーラント材料の添加を示す、
図1のものと同様の改善されたパッケージを形成するために使用することができる包装材料の概略図である。
【0023】
【
図8】ヒートシーラント層及び基部層に対する局所的シーラント材料を示すために、線8-8に沿って取られ、サイズが誇張された、
図7の包装材料の断面図である。
【0024】
【
図9】
図4のものと同様であるが、
図1の線9-9に沿って取られた、先行技術のシーラントギャップを充填するために局所的シーラント材料を組み込むパッケージからの概略断面図である。
【0025】
【
図10】
図9のようなほぼ平行と比較して、フィンを端部シールに対してほぼ垂直に示した状態の、フィンシールと
図9の端部シールのうちの1つとの交差部に隣接する充填された封止ギャップの拡大図である。
【0026】
【
図11】
図9の横手方向に折り畳まれた縁部うちの1つに隣接するフィン封止ギャップの拡大図である。
【0027】
【
図12】リールから巻き戻され、パッケージが形成されるとシールの場所を示し、局所的シーラント材料の添加を示す、
図2のものと同様の改善されたパッケージを形成するために使用することができる、包装材料の概略図である。
【0028】
【
図13】リールから巻き戻され、パッケージが形成されるとシールの場所を示し、局所的シーラント材料の添加を示す、
図3のものと同様の改善されたパッケージを形成するために使用することができる包装材料の概略図である。
【0029】
【
図14】リールから巻き戻され、パッケージが形成されるとシールの場所を示し、局所的シーラント材料の添加を示す、
図15のものと同様の改善されたパッケージを形成するために使用することができる包装材料の概略図である。
【0030】
【
図15】上部シール領域、及び底部の折り重なったシール領域、並びに側部ガセットを有する、平底を有するパッケージの正面図である。
【0031】
本明細書で考察される構造を図示するために、図の様々な特徴は、拡大され、誇張され、及び/又は縮尺どおりではないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0032】
可撓性フィルム又は紙製品などの材料から形成されたパッケージは、複数の個別位置内に局所的シーラント材料を添加することによって、改善された封止のために有利に構成される。局所的シーラント材料が添加される個別位置は、横手方向縁部折り畳み部に隣接する端部シール領域、端部シール領域内のフィンシールに隣接する折り畳み部、又は側部内のガセット又はパッケージの底部などの他の封止構造に隣接する折り畳み部など、折り畳み部に隣接するシールエリア内にあり得る。複数の個別位置内の局所的シーラント材料の添加の利点は、任意選択で食品を収容することができる多くの異なるタイプのパッケージに組み込むことができ、これらのいくつかを、非限定的な例示的な実施形態として本明細書に記載する。
【0033】
図1に示すように、フローラップタイプのパッケージ10の例は、一対の端部シール領域12及び14と、端部シール領域12及び14自体を含む、それらの間に延在するフィンシール16と、を含むことができる。包装材料は、典型的には、基部層及びヒートシーラント層を有する。当然、基部層は、ヒートシーラント層と同様に、1つ以上の層で作製することができる。一般的であるように、ヒートシーラント層は、基部層と同一の広がりを持つが、パターンで適用され得る。代わりにコールドシール層が使用される場合、それは、パターンで適用されるか、又は同一の広がりを持つことができる。包装はフィルムから作製することができるが、紙も使用することができ、他の材料又はそれらの組み合わせも同様であることが理解されよう。同様に、シーラント層は、ヒートシーラント層、コールドシーラント層、又は他のタイプのシーラント層であり得る。
【0034】
一般的なタイプのフローラップパッケージを製造するために、1つ以上の食品品目などの包装される品目は、そのような材料のリールから巻き戻される、フィルム、紙、又はそれらの組み合わせなどの材料のウェブの一部分上に置かれる。材料は、品目の周りに徐々に折り畳まれ、材料の一対の対向する長手方向縁部は、一方の縁部のヒートシーラント層に当接するもう一方の縁部のヒートシーラント層と一緒に当接される。熱及び圧力を加えて、ヒートシーラント層を使用するフィンシールを形成する。パッケージの端部はまた、熱及び圧力を加えて、ヒートシーラント層を使用した端部シール領域を形成することによって、形成することができる。
【0035】
ある特定の状況では、端部シール領域内のシールは、材料の面している部分の間に生じ得る空隙により、十分な強度又は完全性のものではない場合がある。特に、そのような空隙は、材料内の隣接する折り畳み部に見出されている。その基部及びヒートシーラント層を含む、材料の厚さ及び特性により、包装材料内の折り畳み部に隣接する対向する材料層の完璧な当接は、達成するのが困難である場合がある。一般的なフローラップパッケージの端部シール領域100の
図4の概略断面図に示すように、空隙102及び104は、
図4及び6に示すように、端部シール領域100の折り畳まれた横手方向縁部106及び108に隣接して存在する場合があり、空隙110は、
図4及び5に示すように、フィンシール領域116の各側部上の折り畳み部112及び114に隣接して存在する場合がある。そのような空隙102、104、及び110は、所与のパッケージのための全端部シール領域100内にあるとは限らないが、これらのエリアうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせにおいて形成する可能性が高い。不利なことに、そのような空隙102、104、及び110は、端部シール領域100の完全性を低下させる場合がある。
【0036】
改善されたフローラップ型パッケージ10は、材料、特に端部シール領域12及び14内の折り畳み部に隣接する空隙を低減又は排除するように有利に構成される。より具体的には、包装は、
図1に示すように、複数の個別位置に添加された局所的シーラント材料を含む。この局所的シーラント材料は、シーラント層上に配設されるが、個別位置内に存在する。局所的ヒートシーラント材料の一対の堆積物18及び20は、パッケージ10の横手方向縁部折り畳み部22及び24に隣接する位置にある端部シール領域12の一方にある。同様に、局所的ヒートシーラント材料の一対の堆積物26及び28は、パッケージ10の横手方向縁部折り畳み部22及び24に隣接する位置にある端部シール領域14のもう一方にある。局所的ヒートシーラント材料は、端部シール領域12の一方のフィンシール領域16に隣接する1つ以上の堆積物30及び/又は32内に、並びに端部シール領域14のもう一方のフィンシール領域16に隣接する1つ以上の堆積物34及び/又は36内に存在する。
【0037】
個別位置は、好ましくは互いに間隔を空けているが、個別位置のグループを接合することができ、例えば、局所的ヒートシーラント材料は、細片又は他のより大きい群で存在することができる。端部シールが形成されるとき、シールを形成するために一緒に接着するヒート封止層に加えて、局所的シーラント材料は、空隙のないシールを形成するように、部分的に又は好ましくは、ヒートシーラント材料が当接していないか、又は十分に当接していない折り畳み部に隣接して存在し得る空隙を充填するように十分に加熱される。それにより、シールの完全性は、そのような局所的シーラント材料がない場合と比較して、空隙の部分的充填又は完全充填のいずれかを含むことができる充填によって改善することができる。
【0038】
図1のパッケージの部分を表す
図9~11に示すように、局所的シーラント材料18、20、30、及び32の存在は、パッケージ10の端部シール領域12内に存在し得る空隙を充填することができる。より具体的には、
図9の概略断面図に示すように、フローラップパッケージ10の端部シール領域12は、局所的シーラント材料18、20、30、及び32を有する複数の個別位置を有する。同様に、フローラップパッケージ10の端部シール領域14は、局所的ヒートシーラント材料26、28、34、及び36を有する複数の個別位置を有する。
図9に示すように、端部シール領域12の折り畳まれた横手方向縁部22及び24に隣接する空隙は、局所的シーラント材料18及び20で充填される。もう一方の端部シール領域14の折り畳まれた横手方向縁部22及び24に隣接する空隙はまた、局所的シーラント材料26及び28で充填される。加えて、端部シール領域12では、フィンシール領域16の各側部上の隣接する折り畳み部52及び54は、
図11に示すように、局所的シーラント材料30及び32でとじ込まれる。もう一方の端部シール領域14では、フィンシール領域16の各側部上の隣接する折り畳み部は、局所的シーラント材料34及び36でとじ込まれる。有利には、そのような局所的シーラント材料18、20、30、及び32、並びに26、28、34、及び36は、端部シール領域12及び14におけるシールの完全性を高め、端部シール領域12及び14により密着したシールをもたらすことができる。
【0039】
複数の個別位置内の局所的シーラント材料を含む、
図1のフローラップパッケージ10を作製するために、
図7に示すように、フィルム40のウェブ又は他の包装材料は、材料42のリールから巻き出すことができる。食品製品(又は、他の品目若しくは複数の品目)は、パッケージ10を形成するために使用される包装材料40のウェブのセグメント44上に置かれる。より具体的には、食品製品は、包装材料40のウェブのセグメント44の中央部分46上に置かれる。次いで、フィンは、包装材料40のウェブの対向する長手方向縁部48及び50をフィン領域折り畳み部52及び54の周りで互いに向かって折り畳むことによって形成され、封止され、それによって、中央部分46の周りに横手方向折り畳み部22及び24をもたらし、次いで、端部シールは、前部部分56及び後部部分58、並びに従来のように、包装材料40のウェブの残部から分離された封止したパッケージ10内に順次形成される。折り畳み部及び他の線は、例示のみを目的として
図7に示している。パッケージ10が形成されるとき、中央部分46の反対側は、フィン部分64及び66によって接合される一対のパネル60及び62である。
【0040】
シールは、ヒートシーラント層の対向する部分間で主に作製される。しかしながら、独自には、より空隙を有する傾向がある複数の個別位置に局所的シーラント材料を添加することである。より具体的には、より空隙を有する傾向があるこれらの個別位置は、端部シール領域12及び14、並びに材料の隣接する折り畳み部22、24、52、及び54内にある。好ましくは、必ずしもそうではないが、局所的シーラント材料は、包装材料42のリールから包装材料40のウェブの巻き戻し中に一列に塗布される。
図8の断面図に示すように、包装材料40のウェブは、基部層70(材料の1つ以上の層を含み得る)及び同一の広がりを持つヒートシーラント層72を含む。局所的シーラント材料は、基部層70と比較して、ヒートシーラント層72の反対側上に配設される。
【0041】
図1のフローラップパッケージについては、及び前部部分56を参照すると、
図7の包装材料は、横手方向折り畳み部22及び24が形成される第1の対の個別位置内の局所的シーラント材料堆積物18及び20、並びにフィンシール領域折り畳み部52及び54が形成される第2の対の個別位置内の堆積物30及び32を含む。同様に、後部部分58を参照すると、
図7の包装材料40のウェブのセグメント44は、横手方向折り畳み部22及び24が形成される第3の対の個別位置内の局所的シーラント材料堆積物26及び28、並びにフィンシール領域折り畳み部52及び54が形成される第4の対の個別位置内の堆積物34及び36を含む。
【0042】
局所的シーラント材料は、パッケージ形成の前又はシールが形成された後のみのいずれかに、ヒートシーラント層上に配設することができる。シールが形成された後の場合、局所的シーラント材料は、シーラント層と接触させる包装材料の一部分上に配設することができる。例えば、コールドシーラント材料又は他のシーラント材料は、端部シールである材料の1つの部分であり得、局所的シーラント材料は、同じ端部シールを形成する材料の対向する部分上の1つ以上の個別位置内であり得、その結果、端部シールが形成されるとき、局所的シーラント材料は、他のシーラント材料上に配設される。
【0043】
1つの例では、局所的シーラント材料は、ポリエチレンであり得るが、用途に依存して他の材料を使用することができる。局所的シーラント材料の他の例としては、EVA、Ionomer(例えば、Surlyn)、メタロセンLLDPE、メタロセンvLDPE、LDPE、VLDPE、LLDPE、酸コポリマー(例えば、Nucrel)、ターポリマー、非晶質コポリマー、PB-1、TPE、デンプン系、PBS、又はこれらの材料の組み合わせが挙げられ得る。好ましくは、必ずしもそうではないが、局所的ヒートシーラント材料は、局所的シーラント材料が容易に流動して、いずれの空隙も充填することができるように、下層のヒートシーラント材料と比較して、増加したコーキング性(caulkability)を有し得る。場合によっては、流動は、圧縮及び/又は熱によるものであり得る。
【0044】
局所的シーラント材料の利点は、様々な異なるパッケージ形式で利用することができ、
図1及び
図7~
図11のフローラップパッケージに限定されない。非限定的な例として、局所的シーラント材料は、下記で更に考察されるように、直立型パッケージ、クアッドスタイルパッケージ、及び平坦な底部のバッグに組み込むことができる。フローラップパッケージの先行例と同様に、追加の局所的シーラント材料は、包装材料内の隣接する折り畳み部に特に有利であると考えられている。
【0045】
図2に示すような直立型パッケージ80は、パッケージの上部にある端部シール領域90内の横手方向折り畳み部86及び88に隣接する個別位置内に局所的シーラント材料82及び84を、並びに底部パネル96に隣接する個別位置92、93、94、及び95内に局所的シーラント材料を含み得る。
図2のパッケージは、
図12に示すように、材料のリールから巻き戻された包装材料を使用して作製することができる。折り畳み部及び他の線は、例示のみを目的として
図12に示している。
【0046】
図3に示すクアッドスタイルパッケージ120は、一対の側部ガセット122及び124を有し得る。局所的シーラント材料は、パッケージの上部にある端部シール領域128内の個別位置126、並びにパッケージの底部にある端部シール領域130内に塗布することができる。
図3のパッケージは、
図13に示すように、材料のリールから巻き戻された包装材料を使用して作製することができる。折り畳み部及び他の線は、例示のみを目的として
図13に示している。
【0047】
図15に示すような平坦な底部のパッケージ140は、上部シール142、底部シール144(
図15では折り重ねて示す)、及び後部フィンシール146(これらの構成要素を
図14に示す)を含むことができる。側部パネルは、ガセット付きであり得る。局所的シーラント材料148は、
図15のパッケージの中に形成され得る
図14の材料のウェブ内に示すように、上部シール142、底部シール144、及び後部フィンシール146内の折り畳み部に隣接する個別位置内に塗布することができる。本明細書に示す包装材料ウェブの他の例と同様に、折り畳み部及び他の線は、例示のみを目的として
図14に示している。
【外国語明細書】