(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023915
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】機器固定用床構造
(51)【国際特許分類】
E04F 15/024 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
E04F15/024 606A
E04F15/024 604
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023219234
(22)【出願日】2023-12-26
(62)【分割の表示】P 2019161708の分割
【原出願日】2019-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】323005120
【氏名又は名称】センクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小林 佑太
(72)【発明者】
【氏名】曽我 侑
(57)【要約】
【課題】 低床で機器を設置することが可能な機器固定用床構造を提供する。
【解決手段】 機器固定用床構造1に機器を設置する際には、機器をレール部材3に対してボルト等によって固定することで、機器の設置の際に、その都度アンカー打設を行う必要がない。このため、設置が容易であり、設置の際に埃が発生することもない。また、機器を入れ替える際にも、レール部材3の設置範囲においては、異なる機器のサイズにも適用可能である。なお、板状部材5の所定の位置に孔10を予め形成しておくことで、レール部材3の位置を変更することも可能である。例えば、レール部材3の間隔を変更可能な様に、予め複数列に孔10を形成しておき、機器のサイズに応じて、レール部材3の配置を変更することもできる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器が固定可能な機器固定用床構造であって、
機器を固定可能なレール部材が、床の上面に固定され、
一列分の前記レール部材を固定するためのボルト用の孔が複数列に形成されて、前記レール部材を固定する位置を変更可能であることを特徴とする機器固定用床構造。
【請求項2】
前記レール部材は、板状部材の上面に固定され、
前記孔は、前記板状部材に複数列に形成され、
前記板状部材が前記床に接着又はアンカーボルトで固定されることを特徴とする請求項1記載の機器固定用床構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電算機などの機器を床上に設置する際の機器固定用床構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電算機などの機器類は、ほこりや振動に弱く、また、発熱も多いことから、空調の効いた電算機室やクリーンルームなどに集約して設置される場合がある。この際、それぞれの機器は、地震時などの際に転倒しないように、床等に確実に固定される必要がある。
【0003】
このような機器用の部屋は、多くの配線や空調を行うため、スラブ床から所定の高さに設置されたフリーアクセスフロアが用いられるのが一般的である。フリーアクセスフロアを構成するフロアパネルは、スラブ床に固定された支持体の上に配置され、フロアパネル下には空間が形成される。このフロアパネル下は、配線等を配置したり空気を流したりするために用いられる。
【0004】
このようなフリーアクセスフロアにおいて、機器類を固定する方法が各種提案されている(例えば特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭54-80619号公報
【特許文献2】特開2005-42411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のフリーアクセスフロアのように、スラブ床上に空間を確保するのでは、部屋全体にフリーアクセスパネルを設置する必要があり、無駄も多い。一方、配線などは、壁や天井に沿って配設することが可能な場合もある。このような場合には、従来のようなフリーアクセスフロア上への機器類の設置ではなく、より低床での機器の設置方法が要求される。
【0007】
しかし、機器を直接スラブ床に固定する方法では、機器を搬入して設置してから固定用のアンカーの打設などの作業を行う必要がある。前述したように、機器は振動や埃に弱いため、機器を搬入した後には、スラブ床へのアンカーの打設等の作業を行うのは望ましくない。
【0008】
また、事前にアンカー位置を測定して、アンカーの設置を行った後に機器を搬入できたとしても、その後、一部の機器のみを入れ替える際には、新たな機器のサイズに応じてアンカーを再度打設する必要がある。このため、他の機器への影響が懸念される。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、低床で機器を設置することが可能な機器固定用床構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するため、本発明は、機器が固定可能な機器固定用床構造であって、機器を固定可能なレール部材が、床の上面に固定され、一列分の前記レール部材を固定するためのボルト用の孔が複数列に形成されて、前記レール部材を固定する位置を変更可能であることを特徴とする機器固定用床構造である。
【0011】
前記レール部材は、板状部材の上面に固定され、前記孔は、前記板状部材に複数列に形成され、前記板状部材が前記床に接着又はアンカーボルトで固定されてもよい。
【0012】
本発明によれば、機器を固定可能なレール部材が床の上面に固定されるので、低い位置に機器を設置することができる。また、室内において、機器を設置する範囲のみにレール部材等を配置すればよいので、床上に空間を確保するための支持部材やパネルを配置する場合と比較して無駄が少ない。さらに、機器を固定可能なレール部材を用いるので、機器のサイズに応じて、固定位置を容易に変更することができる。
【0013】
レール部材が板状部材の上面に固定され、板状部材が床に固定されれば、床に対する板状部材の位置を決定することによって、複数のレール部材の位置が同時に決定される。そのため、板状部材を用いずにレール部材を床に直接固定する場合と比較して、レール部材を正確な位置に簡単に固定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、低床で機器を設置することが可能な機器固定用床構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】(a)は、
図2のA-A線断面図、(b)は、
図3(a)のB部拡大図。
【
図4】(a)は、レール部材3の他の固定方法を示す図、(b)、(c)は、他のレール部材3aの固定方法を示す図。
【
図5】(a)は、機器固定用床構造1aの鉛直方向の断面を示す図、(b)は、(a)のC部拡大図、(c)は、(b)のD-D線断面図。
【
図6】(a)、(b)、(c)は、板状部材5を用いない例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる機器固定用床構造1を示す斜視図である。
図2は、機器固定用床構造1の平面図である。
図3(a)は、
図2のA-A線断面図、
図3(b)は、
図3(a)のB部拡大図である。
【0018】
機器固定用床構造1は、主にレール部材3、板状部材5、アンカーボルト7等から構成される。機器固定用床構造1は、例えばスラブ床などの床9上に設置され、上方に図示しない機器が設置されて固定される。
【0019】
図1、
図2に示すように、板状部材5は、略矩形の部材である。板状部材5は、例えば4隅に設置されたアンカーボルト7によって床9の上面に固定される。
【0020】
なお、アンカーボルト7は、板状部材5の4隅の全てに配置されなくてもよい。例えば、板状部材5の4隅の内、2カ所以上の角部近傍がアンカーボルト7で固定されればよい。また、板状部材5は、接着によって床9に固定されてもよい。固定方法は施工条件等に応じて選択される。
【0021】
レール部材3は、機器を固定可能であり、板状部材5の上面に固定される。本実施形態では、レール部材3が、互いに平行に2列に配置される。各列は、3本のレール部材3で構成される。また、レール部材3は、板状部材5の長辺方向に平行に配置される。
【0022】
なお、レール部材3は3列以上に配置されてもよい。各列は、1本以上のレール部材3で構成されればよい。また、レール部材3は互いに平行な方向のみに配置するのではなく、直交する方向にさらにレール部材3を配置してもよい。レール部材3の配置は、固定される機器の寸法等に応じて適宜決定される。
【0023】
図3(b)に示すように、レール部材3は、上方に突出する一対の係止爪4aと、係止爪4aの下端側に形成され、一対の係止爪4aを連結する底部4bとを有する。レール部材3の底部4bには、ボルト11が設置される。板状部材5は、ボルト11に対応する位置に孔10が形成される。レール部材3は、ボルト11を孔10に定着することによって板状部材5の上面に固定される。ボルト11は、1本のレール部材3に対して少なくとも両端付近に設置される。
【0024】
以上のように、機器固定用床構造1では、機器を固定可能なレール部材3が上面に固定された板状部材5が、板状部材5を介して、床9の上面に固定される。
【0025】
次に、機器固定用床構造1を用いた、機器の設置方法について説明する。まず、板状部材5の上面にレール部材3を固定する。レール部材3は、前述したように、ボルト11を、雌ねじを有する孔10に定着することにより板状部材5に固定される。レール部材3を板状部材5に固定する作業は、機器を設置する室内で行ってもよいし、事前に工場等の他の場所で行ってもよい。レール部材3を板状部材5に事前に固定しておけば、室内での作業を減らすことができる。
【0026】
次に、室内の床9の上面の所定の位置に板状部材5を配置する。そして、板状部材5の4隅にアンカーボルト7を打設して板状部材5を床9に固定する。または、板状部材5を床9に接着して固定する。これにより、機器固定用床構造1が施工される。
【0027】
機器固定用床構造1が施工された後、機器を搬入して、機器をレール部材3上に固定する。レール部材3への機器の固定は、ボルト等で行うことができる。以上により、機器の設置が完了する。
【0028】
以上、第1の実施形態によれば、従来のフリーアクセスフロアのように床上に空間を確保することがなく、床9に対して板状部材5の厚みとレール部材3の高さとを足した程度の高さで機器を設置することができる。このため、低床で機器を設置することができる。
【0029】
また、機器を設置する際には、機器をレール部材3に対してボルト等によって固定することで、機器の設置の際に、その都度アンカー打設を行う必要がない。このため、設置が容易であり、設置の際に埃が発生することもない。また、機器を入れ替える際にも、レール部材3の設置範囲においては、異なる機器のサイズにも適用可能である。なお、板状部材5の所定の位置に孔10を予め形成しておくことで、レール部材3の位置を変更することも可能である。例えば、レール部材3の間隔を変更可能な様に、予め複数列に孔10を形成しておき、機器のサイズに応じて、レール部材3の配置を変更することもできる。
【0030】
第1の実施形態では、レール部材3が固定された板状部材5を床9に固定するので、床9に対する板状部材5の位置を決定することによって、複数のレール部材3の位置が同時に決定される。そのため、板状部材5を用いずにレール部材3を床9に直接固定する場合と比較して、レール部材3を正確な位置に簡単に固定することができる。
【0031】
なお、第1の実施形態では、レール部材3と板状部材5とがボルト11によって固定されたが、固定方法はこれに限らない。
図4(a)は、レール部材3の他の固定方法を示す図である。
図4(a)に示す例では、レール部材3と板状部材5とが溶接部13によって固定される。溶接部13は、レール部材3の係止爪4aの側面と板状部材5の上面との間に形成される。溶接部13は、レール部材3の全長にわたって形成される。
【0032】
また、レール部材3の構成は上記したものに限らない。
図4(b)(c)は、他のレール部材3aを示す図である。レール部材3aは、一対の係止爪4aを連結する底部4bが係止爪4aの両側に張り出す点で、レール部材3とは構成が異なる。レール部材3aは、底部4bの張り出した部分を用いて板状部材5に固定することができる。
【0033】
図4(b)に示す例では、レール部材3aと板状部材5とが溶接部13によって固定される。溶接部13は、レール部材3aの底部4bの側面と板状部材5の上面との間に形成される。溶接部13は、レール部材3aの全長にわたって形成される。
図4(b)に示すように、底部4bの張り出した部分に溶接部13を形成すれば、作業性が良く、また、溶接の熱による係止爪4aへの影響を抑制できる。
【0034】
図4(c)に示す例では、レール部材3aの底部4bのうち係止爪4aの両側に張り出した部分にボルト11aが設置される。板状部材5は、ボルト11aに対応する位置に孔10aが形成される。レール部材3aは、ボルト11aを孔10aに定着させることによって板状部材5の上面に固定される。
図4(c)に示すように、底部4bの張り出した部分にボルト11aを設置すれば、一対の係止爪4aの間の狭い空間に工具等を挿し入れる必要がないので、レール部材3aを板状部材5に容易に固定することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図5(a)は、本発明の第2の実施形態にかかる機器固定用床構造1aの鉛直方向の断面を示す図である。
図5(b)は、
図5(a)のC部拡大図、
図5(c)は、
図5(b)のD-D線断面図である。なお、以下の説明において、機器固定用床構造1と同様の機能を奏する構成には、
図1~
図3と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0036】
図5(a)に示す機器固定用床構造1aは、床9に形成された凹部15にレール部材3が設置される点で第1の実施形態の機器固定用床構造1と主に構成が異なる。なお、以下の説明において、レール部材3、3aは、代替可能であるものとする。
【0037】
機器固定用床構造1aは、主にレール部材3、板状部材5、アンカーボルト7、コンクリート17等から構成される。機器固定用床構造1aは、例えばスラブ床などの床9の上面側に形成された凹部15を用いて設置され、上方に図示しない機器が設置されて固定される。
【0038】
凹部15は、床9の上面側に形成される。凹部15は、床9を上方から見た時に、レール部材3が設置される範囲を含み、レール部材3が固定された板状部材5を底面に敷設できるような大きさとする。
【0039】
板状部材5は、凹部15の底面上に設置される。板状部材5は、アンカーボルト7または接着によって凹部15の底面に固定される。凹部15の底面とは、凹部15が形成された部位における床9の上面である。機器固定用床構造1aでは、機器を固定可能なレール部材3が、板状部材5を介して、凹部15が形成された部位における床9の上面に固定される。
【0040】
ここで、凹部15が形成された部位における床9の上面は、凹部15以外の部位の床9の上面より、板状部材5の厚みとレール部材3の高さとを足した分だけ低いものとする。そのため、機器固定用床構造1aでは、レール部材3の上面と、凹部15以外の部位の床9の上面とが、略同一面となる。
【0041】
図5(c)に示すように、レール部材3の両端面には、端面全体を塞ぐようにシール部材19が配置される。凹部15のレール部材3の周囲には、コンクリート17が打設される。
【0042】
次に、機器固定用床構造1aを用いた、機器の設置方法について説明する。まず、機器を設置する室内または他の場所で、板状部材5の上面にレール部材3を固定する。また、室内の床9の上面側の所定の位置に凹部15を形成する。
【0043】
次に、板状部材5を凹部15内に設置して、板状部材5を凹部15が形成された部位における床9の上面に固定する。そして、凹部15の内部のレール部材3の周囲に、コンクリート17を打設する。コンクリート17は、コンクリート17の上面と、レール部材3の上面と、凹部15以外の部位の床9の上面とが略同一面となるように打設する。すなわち、コンクリート17によって、板状部材5とレール部材3とが埋設され、コンクリート17の上面に、レール部材3の上面(係止爪4a)のみが露出する。
【0044】
なお、レール部材3の端面には、コンクリート17の打設前の適切な時期にシール部材19を配置しておく。シール部材19は、コンクリート17のレール部材3の内部(一対の係止爪4aの間)への流入を防止する。これにより、機器固定用床構造1aが施工される。なお、コンクリートの打設時には、レール部材3の上方の開口部も他のシール部材で塞いでおき、コンクリートの打設後に取り外してもよい。
【0045】
機器固定用床構造1aが施工された後、機器を搬入して、機器をレール部材3上に固定する。レール部材3への機器の固定は、ボルト等で行うことができる。以上により、機器の設置が完了する。
【0046】
以上、第2の実施形態によれば、床9に形成された凹部15にレール部材3を設置して、レール部材3の上面と凹部15以外の部位の床9の上面とを略同一面とするので、床9と略同等の高さで機器を設置することができる。
【0047】
第2の実施形態では、レール部材3の周囲にコンクリート17を打設して、コンクリート17の上面とレール部材3の上面と凹部15以外の部位の床9の上面とを略同一面とするので、機器の設置範囲において床9の上面に凹凸が形成されない。そのため、見栄えがよく、凹みに埃が溜まったり、機器の設置の作業時にレール部材3や凹部15の縁に足を掛けたりすることもない。
【0048】
さらに、レール部材3の端面にシール部材19が配置されているので、コンクリート17がレール部材3の内部に流入し硬化して機器の固定の妨げとなることがない。
【0049】
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、機器を設置する際には、機器をレール部材3に対してボルト等によって固定することで、機器の設置の際に、その都度アンカー打設を行う必要がない。このため、設置が容易であり、設置の際に埃が発生することもない。また、機器を入れ替える際にも、レール部材3の設置範囲においては、異なる機器のサイズにも適用可能である。
【0050】
なお、第1、第2の実施形態では、レール部材3が板状部材5を介して床9の上面に固定されたが、板状部材5は必須ではない。板状部材5を介さずに、レール部材3、3aが床9の上面に直接固定されてもよい。
【0051】
図6(a)~
図6(c)は、板状部材5を用いない例を示す図である。
図6(a)に示す例では、レール部材3aが、底部4bのうち係止爪4aの両側に張り出した部分に設置されたボルト11aによって、床9の上面に固定される。
【0052】
図6(b)に示す例では、レール部材3aが、接着剤21によって、床9の上面に固定される。接着剤21は、床9の上面とレール部材3aの底部4bの下面との間の全体に充填されることが望ましい。
【0053】
図6(a)、
図6(b)に示すように、レール部材3aを床9の上面に直接固定すれば、床9に対してレール部材3の高さや、レール部材3の高さに接着剤21の厚みを足した程度の高さで機器を設置することができる。このため、第1の実施形態のように板状部材5を介する場合と比較して、機器をより低いところに設置することができる。この際、底部4bが係止爪4aの両側に張り出していることで、接着面積の増大や、ボルト固定を行うことができるため。レール部材3よりもレール部材3aを適用することが望ましい。
【0054】
図6(c)に示す例では、レール部材3aが、接着剤21によって、凹部15の底面すなわち凹部15が形成された部位における床9の上面に固定される。凹部15が形成された部位における床9の上面は、凹部15以外の部位の床9の上面より、レール部材3aの高さに接着剤21の厚みを足した分だけ低いものとする。これにより、レール部材3aの上面と、レール部材3aの周囲に打設されたコンクリート17の上面と、凹部15以外の部位の床9の上面とを略同一面とすることができる。
【0055】
なお、
図6(c)では、凹部15が、床9の上面側に、レール部材3aが設置される範囲を含むように形成される。凹部15は、複数列のレール部材3aが1つの凹部15内に設置されるように形成されてもよいし、1列のレール部材3aが1つの凹部15内に設置されるように形成されてもよい。
【0056】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0057】
例えば、上記の各構成は、互いに組み合わせることができることは言うまでもない。また、機器固定用床構造1、1aを施工する際には、板状部材5を床9の上面に固定した後に、板状部材5の上面にレール部材3を固定してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1、1a………機器固定用床構造
3、3a………レール部材
4a………係止爪
4b………底部
5………板状部材
7………アンカーボルト
9………床
10、10a………孔
11、11a………ボルト
13………溶接部
15………凹部
17………コンクリート
19………シール部材
21………接着剤