(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024123
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】引っ掛かり防止輸液セット
(51)【国際特許分類】
A61M 5/14 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
A61M5/14 500
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024003139
(22)【出願日】2024-01-12
(62)【分割の表示】P 2021534994の分割
【原出願日】2019-12-12
(31)【優先権主張番号】16/224,577
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スウィト、ワンティジナルジョ
(72)【発明者】
【氏名】クリステンセン、コーレイ
(72)【発明者】
【氏名】ゾリンガー、クリストファー
(57)【要約】
【課題】引っ掛かり防止コンポーネントを提供すること。
【解決手段】引っ掛かり防止コンポーネントは、Yサイト輸液セットコンポーネントの第1の入力端部によって受け入れられるように構成されている被覆部分と;Yサイト輸液セットコンポーネントの第2の入力端部によって受け入れられる入力チューブにスライド式に接続されるように構成されているテール部分と;輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えてYサイト輸液セットコンポーネントをスライド式にガイドするように構成されているスライド表面とを含み、被覆部分は、引っ掛かり防止コンポーネントが係合位置にあるときには、少なくともニードルレスコネクターのアクセスポイントをカバーし、引っ掛かり防止コンポーネントが解除位置にあるときには、ニードルレスコネクターのアクセスポイントをカバーしないように構成されている。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液セットの中で使用するための引っ掛かり防止コンポーネントであって、前記引っ掛かり防止コンポーネントは、
Yサイト輸液セット・コンポーネントの第1の入力端部によって受け入れられるように構成されている被覆部分であって、前記第1の入力端部は、ニードルレス・コネクターを含む、被覆部分と;
前記Yサイト輸液セット・コンポーネントの第2の入力端部によって受け入れられる入力チューブにスライド式に接続されるように構成されているテール部分と;
前記輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えて前記Yサイト輸液セット・コンポーネントをスライド式にガイドするように構成されているスライド表面と
を含み、
前記被覆部分は、前記引っ掛かり防止コンポーネントが係合位置にあるときには、少なくとも前記ニードルレス・コネクターのアクセス・ポイントをカバーするように構成されており、
前記被覆部分は、前記引っ掛かり防止コンポーネントが解除位置にあるときには、前記ニードルレス・コネクターの前記アクセス・ポイントをカバーしないように構成されている、引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項2】
前記テール部分は、可撓性の材料から構成されている、請求項1に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項3】
前記テール部分は、チューブ接続ポイントを含み、前記チューブ接続ポイントは、前記入力チューブを取り囲み、前記入力チューブに沿ってスライド式に移動するように構成されている、請求項1に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項4】
前記チューブ接続ポイントは、前記ニードルレス・コネクターから離れるように前記入力チューブに沿ってスライドし、前記引っ掛かり防止コンポーネントを前記ニードルレス・コネクターから解除するように構成されている、請求項3に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項5】
前記チューブ接続ポイントは、前記入力チューブの周りに回転し、前記引っ掛かり防止コンポーネントを前記ニードルレス・コネクターから解除するように構成されている、請求項3に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項6】
前記被覆部分は、キャップであり、前記キャップは、
前記係合位置において前記アクセス・ポイントをカバーするように構成されている上部表面と;
前記係合位置において前記ニードルレス・コネクターの周囲部の少なくとも一部分の周りに配設されるように構成されている側壁部と
を含む、請求項1に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項7】
前記キャップは、前記ニードルレス・コネクターの一部の上をスリップするように構成されている、請求項6に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項8】
前記側壁部は、1つまたは複数のスリットを含み、前記スリットは、前記側壁部が前記ニードルレス・コネクターの前記一部の上にフィットするときに、前記側壁部の拡大を可能にするように構成されている、請求項7に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項9】
前記キャップは、可撓性の材料を含み、前記可撓性の材料は、前記可撓性の材料が前記ニードルレス・コネクターの前記一部の上にフィットするときに伸びるように構成されている、請求項7に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項10】
前記側壁部は、前記ニードルレス・コネクターの全周囲部よりも少なくカバーするように構成されている、請求項7に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項11】
前記側壁部は、前記ニードルレス・コネクターのネジ山の上にねじ込むように構成されている内部ネジ山を含む、請求項6に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項12】
前記被覆部分は、シュラウドを含み、前記シュラウドは、前記ニードルレス・コネクターの上をスリップし、前記ニードルレス・コネクターをカバーするように構成されている、請求項1に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項13】
前記シュラウドは、前記第2の入力端部の上をスリップし、前記第2の入力端部をカバーするように構成されている、請求項12に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項14】
前記被覆部分は、内側表面の上に配設された抗菌剤コーティングを含む、請求項1に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項15】
前記抗菌剤コーティングは、前記係合位置において前記アクセス・ポイントに接触するように構成されている、請求項14に記載の引っ掛かり防止コンポーネント。
【請求項16】
静脈内(IV)輸液セットであって、前記静脈内(IV)輸液セットは、
Yサイト輸液セット・コンポーネントであって、前記Yサイト輸液セット・コンポーネントは、
ニードルレス・コネクターを含む第1の入口ポート;
第2の入口ポート;および、
出口ポート
を含む、Yサイト輸液セット・コンポーネントと;
前記第2の入口ポートに連結される入口IVチューブと;
前記出口ポートに連結される出口IVチューブと;
引っ掛かり防止コンポーネントと
を含み、
前記引っ掛かり防止コンポーネントは、
被覆部分であって、前記被覆部分は、係合位置において前記ニードルレス・コネクターのアクセス・ポイントをカバーし、解除位置において前記ニードルレス・コネクターの前記アクセス・ポイントをカバーしないように構成されている、被覆部分と;
前記入口IVチューブにスライド式におよび回転可能に連結されているテール部分と;
前記被覆部分と前記テール部分との間に配設されているスライド表面であって、前記スライド表面は、前記IV輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えて前記Yサイト輸液セット・コンポーネントをスライド式にガイドするように構成されている、スライド表面と
を含む、静脈内(IV)輸液セット。
【請求項17】
前記テール部分は、前記入口IVチューブを取り囲むチューブ接続ポイントを含み、前記チューブ接続ポイントは、前記入口IVチューブに沿ってスライドし、前記入口IVチューブの周りに回転するように構成されている、請求項16に記載のIV輸液セット。
【請求項18】
前記被覆部分は、キャップであり、前記キャップは、
前記係合位置において前記アクセス・ポイントをカバーするように構成されている上部表面と;
前記係合位置において前記ニードルレス・コネクターの周囲部の少なくとも一部分の周りに配設されるように構成されている側壁部と
を含み、
前記側壁部は、
前記キャップが前記ニードルレス・コネクターの上をスライドするときに、前記側壁部の拡大を可能にするように構成されている1つまたは複数のスリット;
前記キャップが前記ニードルレス・コネクターの上をスライドするときに伸びるように構成されている可撓性の材料;および、
前記キャップが前記ニードルレス・コネクターの上にねじ込まれるときに、前記ニードルレス・コネクターのネジ山と嵌合するように構成されている内部ネジ山
のうちの1つを含む、請求項16に記載のIV輸液セット。
【請求項19】
前記被覆部分は、シュラウドを含み、前記シュラウドは、前記係合位置において、前記ニードルレス・コネクターおよび前記第2の入口ポートの上をスリップし、前記ニードルレス・コネクターおよび前記第2の入口ポートをカバーするように構成されている、請求項16に記載のIV輸液セット。
【請求項20】
前記被覆部分は、内側表面の上に配設された抗菌剤コーティングを含み、前記係合位置において前記アクセス・ポイントに接触するように構成されている、請求項16に記載のIV輸液セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2018年12月18日に出願された米国特許出願第16/224,577号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
輸液セットは、液体物質を患者の中へ挿入するために医療分野において使用されている。輸液セットは、典型的に、複数の半透明のポリマー・チュービング・セグメントを複数のポリマー・コンポーネントに接合することによって構築される。ジョイントは、接触表面のうちの一方または両方の上に溶媒または接着剤の薄層を塗布することによって形成され、2つの表面がくっつけられる。一般的に、輸液セットの外部形状は、滑らかな移行部の無い多くのステップまたは移行ポイントを有している。いくつかのケースでは、ジョイント/コンポーネントは、鋭角を形成しており、鋭角は、静止縁部または静止物体の上に捕まりやすい。
【0003】
輸液セットは、潜在的にはコンポーネントがぶら下がっている状態で、製造の間に1つのステーションから別のステーションへ移動させられる。したがって、輸液セットは、ベンチ・トップ縁部または製造機器の上に捕まる可能性がある。使用時に、輸液セットは、たとえば、患者が歩き回ることができるように患者が輸液セットおよびモバイル装置につながれているときなど、広範囲に動き回らせられ得る。製造時または使用時のいずれかにおいて、輸液セット・コンポーネントのうちの1つが静止物体に捕まっている場合には、それは、ラインを引っ張ることを結果として生じさせる。弱いジョイントまたは依然として硬化しているジョイントが存在する場合には、輸液セットの漏出または分離が起こる。これは、単なる不便からより深刻な何かをもたらす可能性がある。引っ掛かりポイントが低減または排除された輸液セットを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、製造、保管、または使用の間に輸液セットの引っ掛かりを低減させるかまたは排除する引っ掛かり防止構造体を有する輸液セットを提供する。輸液のコンポーネントは、標準的な輸液セットまたは輸液セット・コンポーネントに追加された一体的な引っ掛かり防止構造体および/または引っ掛かり防止コンポーネントを有することが可能である。
【0005】
1つまたは複数の実施形態において、輸液セットの中で使用するための引っ掛かり防止コンポーネントが提供される。引っ掛かり防止コンポーネントは、流体入力端部および流体出力端部を有するハウジングと、流体入力端部および流体出力端部のうちの一方に配設されている引っ掛かり防止構造体とを含む。引っ掛かり防止構造体は、ハウジングの端部表面から延在するチューブ・ポートであって、チューブ・ポートは、所定の長さのチュービングの端部部分を受け入れるように構成されている、チューブ・ポートを含む。また、引っ掛かり防止構造体は、ハウジングの端部表面の上に配設されている少なくとも1つのスライド構造体であって、少なくとも1つのスライド構造体は、ハウジングの端部表面からチューブ・ポートの端部部分へ延在しており、スライド構造体のスライド表面は、輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えてハウジングをスライド式にガイドするように構成されている、少なくとも1つのスライド構造体とを含む。
【0006】
1つまたは複数の態様において、引っ掛かり防止コンポーネントは、流体出力端部に配設された引っ掛かり防止構造体を備えるドリップ・チャンバーである。1つまたは複数の態様において、引っ掛かり防止コンポーネントは、流体出力端部に配設された第1の引っ掛かり防止構造体と、流体入力端部に配設された第2の引っ掛かり防止構造体とを備える逆止弁である。1つまたは複数の態様において、スライド構造体は、チューブ・ポートの上に配設された第1の辺と、ハウジングの端部表面の上に配設された第2の辺と、曲線スライド表面を有する斜辺とを備える曲線のある三角形の形状を有するガセットである。1つまたは複数の態様において、スライド構造体は、ハウジングの端部表面の周りに等しく間隔を離して配置された4つのガセットである。1つまたは複数の態様において、曲線スライド表面は、凹形または凸形になっている。1つまたは複数の態様において、スライド構造体は、スライド表面を有する3次元円錐状の形状になっている。
【0007】
1つまたは複数の実施形態において、輸液セットの中で使用するための引っ掛かり防止コンポーネントが提供される。引っ掛かり防止コンポーネントは、所定の長さのチュービングの端部部分を受け入れるようにそれぞれ構成されている第1および第2の流体入力端部ならびに流体出力端部を有するハウジングを含む。引っ掛かり防止コンポーネントは、第1の流体入力端部に配設された引っ掛かり防止構造体を含む。引っ掛かり防止構造体は、第1の流体入力端部に接続されている第1の構造体端部であって、第1の入力端部は、入力チューブを受け入れるように構成されている、第1の構造体端部と、第1の構造体端部から離れるように延在する第2の構造体端部であって、第2の構造体端部は、入力チューブに接続するように構成されている、第2の構造体端部と、第1の構造体端部と第2の構造体端部との間に配設されているスライド表面であって、スライド表面は、輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えてハウジングをスライド式にガイドするように構成されている、スライド表面とを含む。
【0008】
1つまたは複数の態様において、引っ掛かり防止コンポーネントは、Y-ジャンクションであり、スライド表面は、凸形の曲線形状になっている。1つまたは複数の態様において、引っ掛かり防止コンポーネントは、第2の流体入力端部に配設されたニードルレス・コネクターを有するYサイトであり、スライド表面は、凸形の曲線形状になっている。
【0009】
1つまたは複数の実施形態において、輸液セットの中で使用するための引っ掛かり防止コンポーネントが提供される。引っ掛かり防止コンポーネントは、Yサイト輸液セット・コンポーネントの第1の入力端部の上のニードルレス・コネクターによって受け入れられるように構成されている被覆部分と、Yサイト輸液セット・コンポーネントの第2の入力端部によって受け入れられる入力チューブにスライド式に接続されるように構成されているテール部分と、輸液セットが移動させられるときに、引っ掛かることなく障害物を越えてYサイト輸液セット・コンポーネントをスライド式にガイドするように構成されているスライド表面とを含む。被覆部分は、引っ掛かり防止コンポーネントがYサイト輸液セット・コンポーネントと係合されているときには、ニードルレス・コネクターのアクセス・ポイントをカバーするように構成されており、また、被覆部分は、引っ掛かり防止コンポーネントがYサイト輸液セット・コンポーネントから解除されているときには、ニードルレス・コネクターのアクセス・ポイントから除去されている。
【0010】
1つまたは複数の態様において、テール部分は、可撓性の材料から構成されている。1つまたは複数の態様において、被覆部分は、ニードルレス・コネクターの少なくとも上部部分の上をスリップするように構成されているスリップ・オン・キャップである。1つまたは複数の態様において、スリップ・オン・キャップは、それがニードルレス・コネクターの上部部分の上にフィットするときに、スリップ・オン・キャップを広げるための1つまたは複数のスリットを有している。1つまたは複数の態様において、スリップ・オン・キャップは、それがニードルレス・コネクターの上部部分の上にフィットするときに伸びる可撓性の材料から構成されている。1つまたは複数の態様において、スリップ・オン・キャップは、ニードルレス・コネクターの上部表面をカバーするように構成されている上部表面と、ニードルレス・コネクターの周囲部の一部分だけをカバーするように構成されている部分的な側壁部とを含む。1つまたは複数の態様において、被覆部分は、ニードルレス・コネクターのネジ山の上にねじ込むように構成されているスクリュー・オン・キャップである。1つまたは複数の態様において、被覆部分は、Yサイト輸液セット・コンポーネントの第1の入力端部および第2の入力端部の両方の上にスリップするように構成されているフードである。1つまたは複数の態様において、被覆部分は、内側表面の上に配設された抗菌剤コーティングを含み、抗菌剤コーティングは、引っ掛かり防止コンポーネントがニードルレス・コネクターと係合されているときには、ニードルレス・コネクターのアクセス・ポイントに接触するように構成されている。
【0011】
本開示の追加的な特徴および利点は、下記の説明の中に記載されることとなり、部分的に、説明から明らかになることとなるか、または、本開示の実践によって学習され得る。本開示の目的および他の利点は、とりわけ本明細書の書面による説明および特許請求の範囲ならびに添付の図面に指摘されている構造体によって実現および達成されることとなる。
【0012】
先述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、特許請求されているような本開示のさらなる説明を提供することを意図しているということが理解されるべきである。
【0013】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書の中に組み込まれ、本明細書の一部を構成しており、添付の図面は、本開示の実施形態を図示しており、説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2A】引っ掛かりの可能性のある例示的な輸液セット・コンポーネントおよびジョイントを示す図である。
【
図2B】引っ掛かりの可能性のある例示的な輸液セット・コンポーネントおよびジョイントを示す図である。
【
図2C】引っ掛かりの可能性のある例示的な輸液セット・コンポーネントおよびジョイントを示す図である。
【
図2D】引っ掛かりの可能性のある例示的な輸液セット・コンポーネントおよびジョイントを示す図である。
【
図3】ジョイント/コンポーネントが静止物体の上に引っ掛かった状態の例示的な輸液セット移動の概略図である。
【
図4A】引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図4B】引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図4C】引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図5A】引っ掛かり防止輸液セット・ジョイント・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図5B】引っ掛かり防止輸液セット・ジョイント・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図5C】引っ掛かり防止輸液セット・ジョイント・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図6A】係合位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図6B】解除位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図7A】係合位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図7B】係合位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図8A】係合位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図8B】引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図8C】解除位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図9A】係合位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図9B】解除位置にある引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図9C】引っ掛かり防止輸液セット・コンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【
図10】引っ掛かり防止輸液セットフィルターコンポーネントの1つまたは複数の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術のさまざまな構成を説明しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な例として特定の態様に関して提供される。しかし、主題の技術はこれらの特定の詳細なしに実践され得るということが当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合には、周知の構造体およびコンポーネントは、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、ブロック図の形態で示されている。
【0016】
本開示は、主題の技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないということが理解されるべきである。主題の技術のさまざまな態様は、ここで、特定の(しかし、非限定的な)例にしたがって開示されることとなる。本開示に説明されているさまざまな実施形態は、異なる方式および変形例で、所望の用途または実装にしたがって実施され得る。
【0017】
輸液セットは、輸液コンポーネントおよびチュービングの任意の組み合わせから形成され得る。典型的に、輸液コンポーネントおよびチュービングは、使い捨ての製品であり、使い捨ての製品は、1度使用され、次いで廃棄される。輸液コンポーネントおよびチュービングは、任意の適切な材料(たとえば、プラスチック、シリコーン、ゴム)から形成され得る。
図1~
図2Dに示されているように、輸液セット20は、チュービング60によって一緒に接続されているドリップ・チャンバー30、逆止弁40、およびローラー・クランプ50を含むことが可能である。また、輸液セット20は、Yサイト70を含むことが可能であり、Yサイト70は、入口チューブ62に接続されている入口ポート72と、ニードルレス・コネクター75と、出口チューブ64に接続されている出口ポート74とを備えたY字形状のジャンクションを有している。ニードルレス・コネクター75は、輸液セット20の中への流体の導入、および/または、輸液セット20からの気泡の除去のためのポートを提供する。たとえば、ニードルレス・シリンジ(図示せず)が、生理食塩水バッグ(図示せず)からドリップ・チャンバー30の中へ重力供給される生理食塩水流体に薬剤を追加するために、ニードルレス・コネクター75に接続され得る。輸液セット20は、追加的な輸液コンポーネントを含むことが可能であり、コンポーネントおよびチュービング60の任意の組み合わせから形成され得る。
【0018】
より詳細に
図2Aに示されているように、ドリップ・チャンバー30は、入口チューブ62および出口チューブ64に接続されている。同様に、
図2Bにおいて、逆止弁40は、入口チューブ62および出口チューブ64に接続されている。
図2Cは、Y-ジャンクション80を示しており、Y-ジャンクション80は、2つの入口ポート82および1つの出口ポート84を有しており、それぞれの入口ポート82は、入口チューブ62に接続されており、出口ポート84は、出口チューブ64に接続されている。
図2Dに示されているYサイト70は、入口チューブ62に接続されている入口ポート72と、出口チューブ64に接続されている出口ポート74と、ニードルレス・コネクター75とを有している。
【0019】
輸液セット20の輸液コンポーネントおよびジャンクション・ポイントのそれぞれは、角度付きの表面を提供し、角度付きの表面は、輸液セットの製造の間に、機器および/または表面によって引っ掛けられるかまたは係合され得る。同様に、輸液セット20の輸液コンポーネントおよびジャンクション・ポイントは、輸液セット20の使用の間に、医療機器および/または患者/介護者によって引っ掛けられ得る。たとえば、ドリップ・チャンバー30および逆止弁40の端部表面は、チュービング60に対して垂直になっており、
図2Aおよび
図2Bに示されているように引っ掛かりポイント90を提供する。同様に、Y-ジャンクション80およびYサイト70は、
図2Cおよび
図2Dに示されているように、引っ掛かりポイント90を有している。
【0020】
図3は、輸液セット20が方向Xに移動させられているときのYサイト70の引っ掛かりの例を示している。ここで、輸液セット20が方向Xに移動させられる(たとえば、引っ張られる)ときに、入口ポート72とニードルレス・ポート75との間のジャンクションによって形成される引っ掛かりポイント90は、物理的な物体95(たとえば、テーブル縁部、医療機器のピース、病院のベッドフレーム)と係合する(たとえば、物理的な物体95によって引っ掛けられる)。方向Xへの引っ張り力に応じて、入口チューブ62は、入口ポート72から引き抜かれて自由になるかまたは緩む可能性があり、したがって、製造の間に欠陥のある輸液セット20につながり、または、使用の間に漏出もしくは故障を有する輸液セット20につながる。
【0021】
図4A~
図4Cに示されているように、輸液コンポーネントは、引っ掛かり防止構造のガセット100を含むことが可能である。ガセット100は、輸液コンポーネントの一部として一体的に形成され得り、または、ガセット100は、既存の輸液コンポーネントに追加され得る。ガセット100は、上記に説明されている引っ掛かりポイント90を画定するスペースの一部分またはすべてを充填することが可能である。たとえば、
図4Aおよび
図4Bは、ドリップ・チャンバー35を示しており、複数のガセット100が、ドリップ・チャンバー35の底部に形成されている。それぞれのガセット100は、輸液セット20の移動の間に物理的な物体に沿ってその上をスライドする引っ掛かり防止表面(たとえば、スライド表面)102を提供する曲線形状を有することが可能である。同様に、逆止弁45は、逆止弁45の上部および底部の両方に形成されたガセット100を有することが可能であり、いずれかの方向に移動するときに、物理的な物体による逆止弁45の引っ掛かりを防止する。
【0022】
ガセット100は、物体が引っ掛かることなくその上をスライドすることができるスライド表面102を提供する任意の形状(たとえば、三角形、凸形、凹形)になっていることが可能である。スライド表面102は、ガセット100がないときに引っ掛かりポイント(たとえば、引っ掛かりポイント90)を画定することとなるエリアを横切って延在することが可能である。たとえば、ドリップ・チャンバー35の上のガセット100のスライド表面102は、
図4Bに示されているように、ドリップ・チャンバー端部表面37から出口ポート端部表面39へ延在している。同様に、
図4Cに示されているように、逆止弁45の上のガセット100のうちのいくつかのスライド表面102は、逆止弁端部表面46から入口ポート端部表面48へ延在しており、逆止弁45の上の他のガセット100は、逆止弁端部表面47から出口ポート端部表面49へ延在している。
図4A~
図4Cに示されているように、ドリップ・チャンバー35および逆止弁45のそれぞれは、90度の角度で間隔を離して配置された4つのガセット100を有しているが、しかし、本開示は、そのように限定されない。したがって、任意の数のガセット100が使用され得り、ガセット100は、任意の所望の位置決めまたは間隔で配設され得る。
【0023】
図5A~
図5Cに示されているように、引っ掛かり防止構造のウェビング110が提供されている。ウェビング110は、輸液コンポーネントの一部として一体的に形成され得り、ウェビング110は、既存の輸液コンポーネントに追加され得り、および/または、ウェビング110は、輸液セット20に追加されるように別個のコンポーネントとして形成され得る。ウェビング100は、任意の所望の形状およびサイズになっていることが可能である。ウェビング100は、輸液セット20のチュービング60に接続するように構成され得る。たとえば、
図5Aに示されているように、Yサイト70は、ベル・カーブ形状を有するウェビング110を含み、一方の端部114は、入力ポート72において接続されており、別の端部(たとえば、接続ポイント)116は、入力チューブ62に接続されている。ここで、物理的な物体が、Yサイト70から離れるようにスライドすること、および、引っ掛かりポイント90またはニードルレス・コネクター75の上に引っ掛かることを回避することを、スライド表面112が引き起こすように、ウェビング110は位置決めされている。同様のウェビング110が、
図5Bに示されているように、Y-ジャンクション80に関して示されている。ここで、ウェビング110は、ベル・カーブ形状を有しており、一方の端部114は、入力ポート82において接続されており、別の端部116は、入力チューブ62において接続されている。さらに別の例において、Y-ジャンクション80は、入力ポート82に接続されている部分的に半円形形状のウェビング110を有することが可能である。
【0024】
図5A~
図5Cに示されている例は、限定的ではない。たとえば、ウェビング110は、スライド表面112を備えた任意の形状およびサイズを有することが可能であり、スライド表面112は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えて輸液コンポーネントを移動させるように構成されている。加えて、ウェビング110は、別個に形成された輸液セット・コンポーネントであることが可能であり、ここで、ウェビング110の両端部は、チュービング60に接続しており、ウェビング110は、Yサイト70、Y-ジャンクション80、または任意の他の輸液コンポーネントの隣に位置決めされるまで、チュービング60に沿ってスライドすることが可能である。
【0025】
図6Aおよび
図6Bに示されているように、引っ掛かり防止構造体(たとえば、キャップ)120が提供されている。キャップ120は、被覆部分(たとえば、キャップ部分)122およびテール部分124を有することが可能である。キャップ部分122は、スリップ・オン・キャップであることが可能であり、スリップ・オン・キャップは、Yサイト70のニードルレス・コネクター75の上にスリップするように構成されている。キャップ部分122は、それがニードルレス・コネクター75の上にフィットするときに伸びる変形可能なまたは可撓性の(たとえば、軟質の)材料であることが可能である。キャップ部分122は、1つまたは複数のスリット123を有することが可能であり、キャップ部分122がニードルレス・コネクター75の上にフィットするときに、キャップ部分122がある程度まで開く(たとえば、前縁部の周囲部を拡大させる)ようになっている。テール部分124は、可撓性であることが可能であり、テール部分124をチューブ60(たとえば、入力チューブ62)につなぐためのチューブ接続ポイント126を有している。テール部分124は、スライド表面128を有しており、スライド表面128は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えてYサイト70を移動させるように構成されている。キャップ120は、チューブ60の上にスライドし、次いで、キャップ部分122がニードルレス・コネクター75の上にスナップされるまで、Yサイト70に向けてスライドすることが可能である。キャップ120が適切な位置にあるときにYサイト70の引っ掛かりを防止することに加えて、キャップ部分122は、ニードルレス・コネクター75をカバーする追加的な利益を有しており、したがって、汚染物質との接触を低減させるかまたは排除する。キャップ部分122は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73の上の抗菌剤としてとして作用するように構成されたコーティング(たとえば、クロルヘキシジン)を含むことが可能である。
【0026】
図7Aおよび
図7Bに示されているように、引っ掛かり防止構造体(たとえば、キャップ)130が提供されている。キャップ130は、被覆部分(たとえば、キャップ部分)132およびテール部分134を有することが可能である。キャップ部分132は、Yサイト70のニードルレス・コネクター75の上をスリップするように構成されているスリップ・オン・キャップであることが可能である。キャップ部分132は、上部表面133および側壁部135を有することが可能であり、上部表面133は、ニードルレス・コネクター75の上部表面(たとえば、アクセス・ポイント)の上にフィットし、側壁部135は、部分的に開いており、側壁部135がニードルレス・コネクター75の全周囲を取り囲まないようになっている。テール部分134は、テール部分134をチューブ60(たとえば、入力チューブ62)につなぐためのチューブ接続ポイント136を有することが可能である。テール部分134は、スライド表面138を有しており、スライド表面138は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えてYサイト70を移動させるように構成されている。キャップ130は、チューブ60の上にスライドし、次いで、キャップ部分132がニードルレス・コネクター75の上にスナップされるまで、チューブ60の周りに回転することが可能である。キャップ130が適切な位置にあるときにYサイト70の引っ掛かりを防止することに加えて、キャップ部分132は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73をカバーする追加的な利益を有しており、したがって、汚染物質との接触を低減させるかまたは排除する。キャップ部分132は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73の上の抗菌剤としてとして作用するように構成されたコーティング(たとえば、クロルヘキシジン)を含むことが可能である。
【0027】
図8A~
図8Cに示されているように、引っ掛かり防止構造体(たとえば、キャップ)140が提供されている。キャップ140は、被覆部分(たとえば、キャップ部分)142およびテール部分144を有することが可能である。キャップ部分142は、Yサイト70のニードルレス・コネクター75のネジ山74の上にねじ込むように構成されたスクリュー・オン・キャップであることが可能である。キャップ部分142は、上部表面143および側壁部145を有することが可能であり、上部表面143は、ニードルレス・コネクター75の上部表面の上にフィットし、側壁部145は、ニードルレス・コネクター75の周囲を完全に取り囲む。テール部分144は、テール部分144をチューブ60(たとえば、入力チューブ62)につなぐためのチューブ接続ポイント146を有することが可能である。テール部分144は、スライド表面148を有しており、スライド表面148は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えてYサイト70を移動させるように構成されている。キャップ140のチューブ接続ポイント146は、チューブ60の上にスライドし、チューブ60を下へスライドし、ニードルレス・コネクター75の上にねじ込まれるべき位置へキャップ部分142を持って来ることが可能である。キャップ140が適切な位置にあるときにYサイト70の引っ掛かりを防止することに加えて、キャップ部分142は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73をカバーする追加的な利益を有しており、したがって、汚染物質との接触を低減させるかまたは排除する。キャップ部分142は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73の上の抗菌剤としてとして作用するように構成されたコーティング(たとえば、クロルヘキシジン)を含むことが可能である。
【0028】
図9A~
図9Cに示されているように、引っ掛かり防止構造体(たとえば、フード)150が提供されている。フード150は、被覆部分152およびテール部分154を有することが可能である。被覆部分152は、ニードルレス・コネクター75およびYサイト70の入口ポート72の両方の上をスリップするように構成されているフードまたはシュラウドであることが可能である。被覆部分152は、それがYサイト70の上部の上にフィットするときに伸びる変形可能なまたは可撓性の(たとえば、軟質の)材料であることが可能である。テール部分154は、可撓性であることが可能であり、テール部分154をチューブ60(たとえば、入力チューブ62)につなぐためのチューブ接続ポイント156を有している。フード150は、スライド表面158を有しており、スライド表面158は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えてYサイト70を移動させるように構成されている。フード150は、チューブ60の上にスライドし、次いで、被覆部分152が入口ポート72およびニードルレス・コネクター75のいくらかまたはすべてをカバーするまで、Yサイト70に向けてスライドすることが可能である。フード150が適切な位置にあるときにYサイト70の引っ掛かりを防止することに加えて、被覆部分152は、ニードルレス・コネクター75のアクセス・ポイント73をカバーする追加的な利益を有しており、したがって、汚染物質との接触を低減させるかまたは排除する。
【0029】
輸液セット20は、
図10に示されているように、1つまたは複数のフィルター160をさらに含むことが可能である。フィルター160は、ハウジング161と、入口チューブ62に接続する入口ポート162と、出口チューブ64に接続する出口ポート164とを有することが可能である。流体は、入力チューブ62を通って入力ポート162の中へ流れ、ハウジング161の中のフィルター・エレメントまたは材料を通って流れ、出口ポート164から出口チューブ64へ流れることが可能である。引っ掛かり防止構造体ガイド170が、フィルター160のために提供されている。ガイド170は、フィルター接続部分172を有することが可能であり、フィルター接続部分172は、ハウジング161と一体的に形成され得る。フィルター接続部分172は、別個に形成され、ハウジング161の一部分に接続することが可能である。また、ガイド170は、テール部分174を入力チューブ62または出力チューブ64につなぐためのチューブ接続ポイント176を備えたテール部分174を有することが可能である。テール部分174は、スライド表面178を有しており、スライド表面178は、引っ掛かることなく物理的な物体を越えてフィルター160を移動させるように構成されている。
図10に示されているように、フィルター160は、ガイド170を有することが可能であり、ガイド170は、ハウジング161のそれぞれの端部に配設されており、したがって、フィルター160の長手方向軸線に沿っていずれかの方向に移動するときに、フィルター160の引っ掛かりを最小化するかまたは防止する。
【0030】
開示されているプロセスの方法のブロックの中の任意の特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。設計または実装の嗜好に基づいて、プロセスの中のブロックの特定の順序もしくは階層は再配置され得るということ、または、すべての図示されているブロックが実施され得るということが理解される。いくつかの実装形態において、ブロックのうちのいずれかは、同時に実施され得る。
【0031】
本開示は、本明細書で説明されているさまざまな態様を任意の当業者が実践することを可能にするために提供される。本開示は、主題の技術のさまざまな例を提供し、主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例は、容易に当業者に明らかになることとなり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0032】
単数形でのエレメントへの言及は、具体的にそのように記述されていない限り、「1つおよび1つだけ」を意味することを意図しているのではなく、むしろ、「1つまたは複数」を意味することを意図している。具体的にそうでないことを記述されていない限り、「いくつか」という用語は、1つまたは複数を指す。男性の代名詞(たとえば、彼の)は、女性および中性の性別(たとえば、「彼女の」および「その」)を含み、その逆もまた同様である。見出しおよび小見出しは(それが存在する場合には)、便宜のためだけに使用されており、本発明を限定していない。
【0033】
「例示的な」という語句は、例または図示としての役割を果たす」ということを意味するために本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書で説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計を上回って好適または有利であるとして解釈されるとは限らない。1つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等であると考えられ得る。
【0034】
本明細書で使用されているように、一連のアイテムに先行する「の少なくとも1つ」という語句は(アイテムのいずれかを分離するために「または」という用語を伴う)、リストのそれぞれのアイテムというよりもむしろ、全体としてリストを修飾している。「の少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つのアイテムを選択することを要求しない。むしろ、その語句は、アイテムの任意の1つの少なくとも1つ、および/または、アイテムの任意の組み合わせの少なくとも1つ、および/または、アイテムのそれぞれの少なくとも1つを含むという意味を許容する。例として、「A、B、またはCの少なくとも1つ」という語句は、Aだけ、Bだけ、もしくはCだけ;または、A、B、およびCの任意の組み合わせを指すことが可能である。
【0035】
「態様」などのような語句は、そのような態様が主題の技術に必須であるということ、または、そのような態様が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示していない。ある態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。態様は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が主題の技術に必須であるということ、または、そのような実施形態が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示してない。ある実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用され得る。実施形態は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある実施形態などのような語句は、1つまたは複数の実施形態を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。「構成」などのような語句は、そのような構成が主題の技術に必須であるということ、または、そのような構成が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示していない。ある構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。構成は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある構成などのような語句は、1つまたは複数の構成を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。
【0036】
1つの態様では、別段の記述がない限り、本明細書(以下に続く特許請求の範囲を含む)に記載されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、概算であり、正確ではない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能、および、それらが関連する技術分野において慣用的なものと一貫する、合理的な範囲を有することが意図されている。
【0037】
開示されているステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。設計嗜好に基づいて、ステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は、再配置され得るということが理解される。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかは、同時に実施され得る。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかまたはすべては、ユーザーの介入なしに、自動的に実施され得る。付随する方法の請求項は(存在する場合には)、サンプルの順序でさまざまなステップ、動作、またはプロセスのエレメントを提示し、提示されている特定の順序または階層に限定されることを意味していない。
【0038】
本開示の全体を通して説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的で機能的な均等物(公知であるかまたは後に当業者に公知になる)は、参照により本明細書に明示的に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲の中に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に供されているということを意図していない。請求項のエレメントは、エレメントが「のための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、または、方法の請求項のケースでは、エレメントが「のためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の条項の下で解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」または「有する」などという用語が使用される範囲において、そのような用語は、「含む(comprise)」が請求項の中の移行句として用いられるときに解釈されるときの「含む(comprise)」という用語と同様の様式で、包含的であることが意図されている。
【0039】
本開示の発明の名称、背景、図面の簡単な説明、および要約は、ここで本開示の中へ組み込まれており、本開示の例示目的の例として提供され、限定的な説明として提供されてはいない。それらが特許請求の範囲または意味を限定するために使用されることとはならないという理解の下で、それは提出されている。加えて、詳細な説明において、説明は例示目的の例を提供しており、さまざまな特徴が、本開示を合理化する目的のために、さまざまな実施形態において一緒にグループ化されているということを見ることができる。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているよりも多い特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示された構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明の中へ組み込まれており、それぞれの請求項は、別個に特許請求される主題として独立して存在している。
【0040】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることは意図されておらず、特許請求の範囲の文言と一貫する全範囲を与えられるべきであり、すべての法的な均等物を包含するものとする。それにもかかわらず、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、それらがそのように解釈されるべきでもない。