(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024222
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】昇降機保守作業支援システム及び昇降機保守作業支援方法
(51)【国際特許分類】
B66B 5/00 20060101AFI20240215BHJP
【FI】
B66B5/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126893
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】星崎 哲郎
【テーマコード(参考)】
3F304
【Fターム(参考)】
3F304BA22
3F304BA26
3F304EB02
3F304ED06
3F304ED15
(57)【要約】
【課題】昇降機保守作業時に、事前に危険予知についてのミーティングを行う場合の作業者の安全性確保が適切に行えるようにする。
【解決手段】作業者が携帯する作業者端末と、作業者が作業を実施する昇降機と、作業者端末と昇降機と通信可能な情報処理サーバとを有する。作業者端末は、作業前ミーティングの内容を記録して情報処理サーバに送信する。昇降機は、入出力信号監視部での監視内容を情報処理サーバに送信する。情報処理サーバは、受信したミーティング内容と、入出力信号監視部での監視内容とを判別し、判別したミーティング内容と監視内容とに基づいて、作業者を管理する管理者端末に通知を行う。これにより、管理者端末では、作業者が作業前ミーティングで認識していない作業が行われた際に、作業者への連絡や昇降機の停止などの対処を行うことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降機の保守作業を行う作業者が携帯する作業者端末と、前記作業者が作業を実施する昇降機と、前記作業者端末と前記昇降機と通信可能な情報処理サーバと、を有する昇降機保守作業支援システムであり、
前記作業者端末は、
作業前ミーティングの内容を記録するミーティング処理部と、
前記情報処理サーバに前記ミーティング処理部が記録したミーティング内容を送信する端末通信部と、を備え、
前記昇降機は、
入出力信号監視部と、
前記入出力信号監視部での監視内容の前記情報処理サーバへの送信を行う昇降機通信部と、を備え、
前記情報処理サーバは、
前記作業者端末及び前記昇降機とデータの送受信が可能なサーバ通信部と、
前記サーバ通信部が受信した前記ミーティング内容と、前記入出力信号監視部での監視内容とを判別する状態判別処理部と、
前記状態判別処理部が判別したミーティング内容と監視内容とに基づいて、前記作業者を管理する管理者端末に通知を行う通知管理処理部と、を備える
昇降機保守作業支援システム。
【請求項2】
さらに、前記情報処理サーバの前記通知管理処理部は、前記状態判別処理部が判別したミーティング内容と監視内容とに基づいて、前記昇降機に停止の指令を送る
請求項1に記載の昇降機保守作業支援システム。
【請求項3】
さらに前記情報処理サーバは、
前記作業前ミーティングに含まれるキーワードを記録した情報記憶部と、
前記ミーティング内容の音声認識結果に、前記情報記憶部が蓄積したキーワードが含まれているかを判定する言語解析処理部と、を備え、
前記状態判別処理部は、前記言語解析処理部の判定結果によって、前記ミーティング内容に、前記入出力信号監視部での監視で検出した入力信号に対応した保守作業が含まれるかを判別し、含まれない場合に、前記管理者端末への通知と前記昇降機への停止の指令の送信を行う
請求項2に記載の昇降機保守作業支援システム。
【請求項4】
前記通知管理処理部は、前記作業者端末のミーティング処理部で作業前ミーティングの再実施が行われて、再実施のミーティング内容に、前記入出力信号監視部での監視で検出した入力信号に対応した保守作業が含まれる場合に、前記昇降機に停止解除指令を送る
請求項3に記載の昇降機保守作業支援システム。
【請求項5】
前記通知管理処理部は、前記昇降機に停止の指令を送った後、前記管理者端末からの停止解除指令を受信したとき、前記昇降機に停止解除指令を送る
請求項2に記載の昇降機保守作業支援システム。
【請求項6】
昇降機の保守作業を行う作業者が携帯する作業者端末と、前記作業者が作業を実施する昇降機と、前記作業者端末と前記昇降機と通信可能な情報処理サーバとで行われる昇降機保守作業支援方法であり、
前記作業者端末で行われた作業前ミーティングの内容を、前記情報処理サーバに送信するミーティング内容送信処理と、
前記昇降機の入出力信号を監視し、監視内容を前記情報処理サーバに送信する監視内容送信処理と、
前記情報処理サーバが受信した作業前ミーティングの内容と、前記監視内容とを判別して、判別したミーティング内容と監視内容とに基づいて、前記作業者を管理する管理者端末に通知を行う通知処理と、を含む
昇降機保守作業支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降機保守作業支援システム及び昇降機保守作業支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昇降機の保守点検作業を行う際には、例えばエレベーターの乗りかごの上部の作業や、昇降路のピットでの作業など、安全性を確保が重要な場所での作業が多々ある。このため、作業開始前には、危険予知についてのミーティング(危険予知ミーティング)を行って、作業時にどのような危険があるかを確認している。この作業開始前の危険予知ミーティングは、KYミーティング等と称される。
【0003】
危険予知ミーティングは、例えば作業者が作業を開始する前に、現場でこれから行う作業の内容や作業場所などを、作業者全員で口頭により確認し合う作業である。作業者が一人の場合には、危険予知ミーティング時の確認内容を、端末を使って作業者が口頭で録音するなどにより記録するようにしている。
【0004】
特許文献1には、各作業現場で用いられる現場端末と、現場端末から送信されたデータを記録可能なサーバとを有するシステムで、安全意識評価を行う技術が記載されている。
この特許文献1に記載された技術において、現場端末は、少なくとも音声データを記録する録音機能と、記録された音声データを送信可能な送信機能とを備えている。
また、サーバは、予め定めた安全意識評価のためのキーワードを記録したデータベースと、音声データをテキストデータに変換する音声/テキスト変換機能と、テキストデータからキーワードを検出し、検出されたキーワードの数に基づいて安全意識評価の判定を行う機能を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術を適用することで、それぞれの作業者がどの程度の安全意識を持っているかを評価することが可能である。しかしながら、作業者の安全意識の評価だけでは、作業者の安全確保には、必ずしも十分に寄与しているとは言えない状況であった。
【0007】
たとえば、予定外の作業が発生した場合は、本来、危険予知ミーティングを再度実施する必要があるが、作業者が、危険個所がない作業であると誤判断して再度の危険予知ミーティングを省略してしまう可能性がある。そのような場合、作業者は、危険個所を危険個所であると認識しないまま作業を行ってしまうことになる。
【0008】
そこで、作業者が本来意識すべき危険を伴う作業を実施する際に、作業前に実施した危険予知ミーティングで危険個所としての意識付けができていない場合は、例えば担当の管理者からの作業者への指導を行う必要があった。しかし、従来、作業者による作業中に、作業者に対してそのような指導が必要な状況にあることを、管理者が認識することは困難であった。
【0009】
本発明の目的は、危険予知についてのミーティングを行う場合の作業者の安全性確保を適切に行うことができる昇降機保守作業支援システム及び昇降機保守作業支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
昇降機の保守作業を行う作業者が携帯する作業者端末と、作業者が作業を実施する昇降機と、作業者端末と昇降機と通信可能な情報処理サーバと、を有する昇降機保守作業支援システムである。
そして、作業者端末は、作業前ミーティングの内容を記録するミーティング処理部と、情報処理サーバにミーティング処理部が記録したミーティング内容を送信する端末通信部と、を備える。
昇降機は、入出力信号監視部と、入出力信号監視部での監視内容の情報処理サーバへの送信を行う昇降機通信部と、を備える。
情報処理サーバは、作業者端末及び昇降機とデータの送受信が可能なサーバ通信部と、サーバ通信部が受信したミーティング内容と、入出力信号監視部での監視内容とを判別する状態判別処理部と、状態判別処理部が判別したミーティング内容と監視内容とに基づいて、作業者を管理する管理者端末に通知を行う通知管理処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、作業時の安全を確保する上で、作業箇所ごとに注意する事柄を作業者が意識した状態でのみ作業を行うことになるので、作業時の安全性の向上に寄与することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態例による昇降機保守作業支援システムの概略を示す図である。
【
図2】本発明の一実施の形態例による昇降機保守作業支援システムの全体構成例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施の形態例による情報処理サーバのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施の形態例による昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の流れを示すフローチャート(その1)である。
【
図5】本発明の一実施の形態例による昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の流れを示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)による昇降機保守作業支援システム及びそのシステムを利用して行われる昇降機保守作業支援方法を、添付図面を参照して説明する。
【0014】
[昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の概略]
まず、
図1を参照して、本例の昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の概略を説明する。
図1に示すように、本例の昇降機保守作業支援システムは、昇降機400の保守作業を実行する作業者Wの作業を支援するためのシステムである。
エレベーターである昇降機400は、
図1に示すように、乗りかご401と釣り合い錘402とがロープで接続され、モータ403でロープを駆動することで、乗りかご401が走行する。ここで、作業者Wは、保守作業の内容によっては、乗りかご401の上に乗って行う作業や、昇降路のピット404に入って行う作業など、安全性の配慮が必要な場所で作業を行うことが多くなる。
【0015】
ここで、乗りかご401の上部にはかご上スイッチ421が配置され、作業者Wが乗りかご401の上で作業を行う場合には、作業者Wは、かご上スイッチ421をオンに設定する。そして、作業者Wは、乗りかご401の上での作業中であることを、昇降機400の制御部に通知する。
同様に、ピット404にもピットスイッチ422が配置され、作業者Wがピット404に入って作業を行う際には、作業者Wがピットスイッチ422をオンに設定する。そして、作業者Wは、ピット404での作業中であることを、昇降機400の制御部に通知するようにしている。
なお、
図1に示す昇降機400には、通信部410、入出力信号監視部420、及び昇降機制御部430が配置されている。
【0016】
昇降機400の保守作業を行う作業者Wは、作業者端末200を所持している。この作業者端末200は、スマートフォン、タブレット端末、あるいは小型のパーソナルコンピュータ装置などの通信機能付きの情報処理端末である。作業者Wは、この作業者端末200を使って、作業開始前に危険予知ミーティングを行う必要がある。なお、図面では危険予知ミーティングは、「KYミーティング」と記載している。
【0017】
この危険予知ミーティングは、作業を行う箇所や作業の内容を、作業者自身が口頭で話して、保守作業時にどのような安全性確保の配慮が必要かを確認するミーティングである。本例の場合、この危険予知ミーティングの音声は、作業者端末200で記録され、必要によりその記録内容が作業者端末200の表示部290に表示される。
例えば、
図1の例では、作業内容として乗りかご401に重量物を運搬する作業がある場合に、表示部290には、危険予知ミーティングの音声である「重量物運搬時は体勢確認」と表示され、重量物運搬時に安全性を確保するように告知される。
【0018】
なお、作業者が二人以上の複数人である場合には、全員が集まって危険予知ミーティングが行われる。複数人が集まって危険予知ミーティングを行う場合には、少なくとも一人の作業者端末200で、危険予知ミーティングの音声を記録すればよい。
【0019】
本例の昇降機保守作業支援システムでは、作業者端末200は、無線電話回線などのネットワークNWにより情報処理サーバ100や管理者端末300と相互に通信が可能になっている。また、昇降機400の通信部410も、ネットワークNWを介して情報処理サーバ100や管理者端末300と通信が可能である。
情報処理サーバ100は、作業者端末200に記録された危険予知ミーティングの音声データを取得し、危険予知ミーティングの内容を判別すると共に、作業者Wが作業中の昇降機400の状態を判別する。
【0020】
図1の例では、情報処理サーバ100の表示部190は、かご上スイッチ421のオンを検出している状態における表示例を示している。
なお、情報処理サーバ100には、かご上スイッチのオン状態を示すキーワード、つまりかご上作業時の設定キーワードとして、「かご上」、「高所作業」などの、かご上作業に対応した複数のキーワードが予め記憶されている。
【0021】
また、情報処理サーバ100で、作業者端末200から取得した危険予知ミーティングの音声データに基づいた危険予知ミーティングの内容は、「重量物運搬時は体勢確認」だけであるとする。
このような場合、情報処理サーバ100は、作業内容に対応したキーワード未検出と判別し、判定結果として安全性確保ができないため、作業継続不可と判定する。情報処理サーバ100が作業継続不可と判定したときには、情報処理サーバ100は、昇降機400に対して昇降機動作を停止させる指令を送ると共に、管理者端末300に対して、危険予知ミーティングに不備があることを通知する。
【0022】
なお、
図1の表示部190の右上に示すように、作業箇所であるそれぞれの監視情報と、対応した危険予知ミーティングのキーワードが、情報処理サーバ100内に保存されている。すなわち、情報処理サーバ100には、作業箇所とその箇所に対応した危険予知ミーティングのキーワードが保存されている。
【0023】
また、情報処理サーバ100には、作業者Wが実行する保守作業の作業計画情報が保存されている。
図1の例では、作業者Wが、該当日に行う作業現場名(〇〇ビル、××ハイツ)と、作業者名(作業者W)、作業状態(退館済み、入館中、未到着など)、作業者の管理者名(管理者A)が保存されている。
【0024】
作業者Wによる危険予知ミーティングでの検討漏れがある場合には、情報処理サーバ100からの通知を受けた管理者端末300に、検討漏れがあることが表示される。
すなわち、
図1に示す管理者端末300の表示部390に、作業者Wの作業での危険箇所作業に検討漏れがあることが表示される。具体的には、対象作業者(作業者W)、作業中現場名(××ハイツ)、危険予知ミーティングの内容(重量物運搬時は体勢確認)、検出した作業状態(かご上スイッチオン)が表示される。
【0025】
さらに、管理者端末300の表示部390には、「遠隔ミーティングを開始しますか?」と表示され、管理者Aによる操作で、開始又は作業継続許可のいずれかのボタンが選択されて、遠隔ミーティング又は作業継続許可が実行される。遠隔ミーティングが選択された場合には、管理者端末300と作業者端末200との間で音声通話が行われる。作業継続許可が選択された場合には、管理者端末300は、昇降機400に対して、昇降機動作の停止を解除する指令を送る。
【0026】
このようにして、本例の昇降機保守作業支援システムでは、作業者Wによる作業前の危険予知ミーティングの内容が、実行中の作業内容と一致せず適切でない場合に、管理者端末300への通知と昇降機400の動作停止が行われる。したがって、作業者Wの安全が確保されない状態で作業が行われることを阻止できるので、作業者の安全を適切に確保することができる。
【0027】
[昇降機保守作業支援システムの各装置の構成]
次に、
図2を参照して、本例の昇降機保守作業支援システムの各装置の構成を説明する。
本例の昇降機保守作業支援システムは、情報処理サーバ100と、作業者端末200と、管理者端末300と、昇降機400からなり、各々は一般公衆回線などのネットワークNWを介して通信可能に接続されている。
【0028】
情報処理サーバ100は、情報処理部110と、通信部(サーバ通信部)120と、情報記憶部130とを備える。
情報処理部110は、危険予知ミーティングの内容を解析するための言語解析処理部111と、安全確保が必要な状態かを判別する状態判別処理部112と、作業者端末200や管理者端末300や昇降機400へ各種通知を行うための通知管理処理部113の機能を備える。
【0029】
通信部120は、ネットワークNWを介した情報の送受信を行う。この送受信により、例えば通信部120は、管理者端末300への通知処理や、昇降機400への指令送信処理を行う。
情報記憶部130は、作業計画情報131と、ユーザ情報132と、昇降機情報133とを記憶する。作業計画情報131には、作業者毎の作業現場と、作業する昇降機の機種と、作業内容とが記憶される。ユーザ情報132には、作業者の担当管理者の情報である担当管理者情報132aと、作業開始前に作業者が実施する危険予知ミーティングの内容(録音音声)である危険予知ミーティング情報132bとが記憶される。昇降機情報133には、作業箇所のうち危険個所と、危険個所に対し勘案される危険作業のキーワードが紐づけられる、危険個所キーワード情報133aが記憶される。
【0030】
昇降機の保守作業を行う作業者が携帯する作業者端末200は、通信部(作業者端末通信部)210と、危険予知ミーティング処理部220と、遠隔ミーティング処理部230と、ユーザ情報240とを備える。また、作業者端末200のユーザ情報240には、作業者の識別情報241が記憶されている。
【0031】
通信部210は、ネットワークNWを介した情報の送受信を行う。危険予知ミーティング処理部220は、作業者が実施する危険予知ミーティングについての処理を行うものであり、危険予知ミーティングの内容を音声データとして記録する。危険予知ミーティング処理部220が記録した危険予知ミーティングの音声データは、通信部210によるミーティング内容送信処理で、情報処理サーバ100に送信される。
【0032】
なお、本例では、危険予知ミーティング処理部220は、危険予知ミーティングを音声データとして記録する場合を示すが、危険予知ミーティングは、音声以外の方法で実行してもよい。例えば、作業者がキーボードやタッチパネルを用いて作業者端末200にテキストデータとして入力してもよい。
遠隔ミーティング処理部230は、通信部210を介して管理者端末300と通信を行い、遠隔地にいる管理者と作業者とが、通話などで危険予知ミーティングを実行するものである。管理者と作業者とでの遠隔ミーティング(危険予知ミーティング)も、音声以外にテキストデータのやり取りで行うようにしてもよい。
【0033】
管理者端末300は、昇降機保守作業を実施する作業者の労務管理や、安全指導を行う管理者が携帯する端末であり、通信部(管理者端末通信部)310と、遠隔ミーティング処理部320とを備える。
通信部310は、ネットワークNWを介した情報の送受信を行う。遠隔ミーティング処理部320は、通信部310を介して作業者端末200と通信を行い、遠隔地にいる管理者と作業者が遠隔ミーティング(危険予知ミーティング)を実施する。
【0034】
昇降機400は、通信部(昇降機通信部)410と、入出力信号監視部420と、昇降機制御部430とを備える。
通信部410は、ネットワークNWを介した情報の送受信を行う。
入出力信号監視部420は、昇降機の制御に用いられる信号の入出力を監視し、通信部410を介して、情報処理サーバ100へ昇降機400の状態を通知する監視内容送信処理が行われる。
入出力信号監視部420が情報処理サーバ100へ状態通知を行う条件としては、例えば、乗りかごの上で昇降機の昇降操作を行うためのかご上スイッチ421や、昇降路底部のピットと呼ばれる場所で作業する際に使用し乗りかごの昇降を停止させるピットスイッチ422が投入された場合などが考えられる。このような場合、入出力信号監視部420は、安全性の確保が必要な場所での作業開始に関連した入力信号の状態やセンサの検知信号などを情報処理サーバ100に通知する。
【0035】
昇降機制御部430は、昇降機400の乗りかご401の昇降や、乗りかご401に設置された扉の開閉動作の制御を行う。
なお、情報処理サーバ100や管理者端末300からの指令を通信部410が受信したとき、昇降機制御部430は、その指令に基づいて昇降機400の動作の停止処理や、動作の停止の解除処理を行う。
【0036】
[情報処理サーバのハードウェア構成]
図2に示す情報処理サーバ100は、コンピュータにより構成される。
図3は、情報処理サーバ100として機能するコンピュータのハードウェア構成例を示す。
情報処理サーバ100としてのコンピュータは、プロセッサであるCPU(中央処理ユニット:Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、不揮発性ストレージ104とを備える。不揮発性ストレージ104としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)が使用される。
また、コンピュータは、ネットワークインターフェース105と、入力装置106と、表示装置107とを備える。
【0037】
CPU101は、ROM102または不揮発性ストレージ104が記憶したプログラムをRAM103で実行させることで、RAM103に
図2に示した情報処理部110内の言語解析処理部111、状態判別処理部112、通知管理処理部113などを構成させる。
不揮発性ストレージ104は、情報処理部110としての処理を行うプログラムを記憶すると共に、情報記憶部130内の各情報などを記憶する。
【0038】
ネットワークインターフェース105は、通信部(サーバ通信部)120としての通信機能を有する。入力装置106は、この情報処理サーバ100に接続されたキーボードなどの機器であり、情報処理サーバ100の保守時などに使用される。表示装置107は、
図1の表示部190に相当し、必要により
図1に示したような判別状態、キーワード情報、作業計画情報などを表示する。
なお、情報処理サーバ100としてのコンピュータが入力装置106や表示装置107を備えるのは一例であり、省略してもよい。
また、ここでは情報処理サーバ100をコンピュータで構成した場合の例を示したが、作業者端末200や管理者端末300についても、同様の構成のコンピュータで構成される。
【0039】
[昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の流れ]
図4及び
図5は、本例の昇降機保守作業支援システムで行われる支援処理の流れを示すフローチャートである。
図4のA,B,C,D,Eが、それぞれ
図5のA,B,C,D,Eにつながる。この
図4及び
図5のフローチャートでは、作業者W自身が行う処理と、作業者端末200における処理と、昇降機400における処理と、情報処理サーバ100における処理と、管理者端末300における処理に分けて示している。
【0040】
図4のフローチャートは、作業者Wが、保守作業を行う昇降機400が設置されている場所に到着した状態を示しており、ここでの保守作業には、かご上作業が含まれるものとする。
まず、作業者Wは作業者端末200を操作して、現地入館の登録操作を実施する(ステップS11)。作業者端末200は、現地入館の登録操作を受け付けると、作業者の識別情報を紐づけた作業開始通知を、情報処理サーバ100に送信する(ステップS12)。この作業開始通知を受信した情報処理サーバ100は、作業者Wが当該昇降機400の作業を実施開始することを作業者情報として記憶する(ステップS13)。ここでは、作業者情報が作業計画情報に紐づけられて記憶される。
【0041】
そして、ステップS11の現地入館の登録操作を実施した作業者Wは、現場に危険個所がないかの状況確認を実施する(ステップS14)。
次に作業者Wは、作業者端末200で危険予知ミーティング開始操作を実施する(ステップS15)。危険予知ミーティングの開始操作がなされると、作業者端末200はミーティングの音声データの記録を開始する(ステップS16)。
【0042】
そして、作業者Wは、ステップS14で確認した現場の状況と、作業内容から作業を遂行する上で危険な箇所がないか検討するために、作業者全員で口頭による会話で危険予知ミーティングを実施する(ステップS17)。なお、ここでの作業者の人数が一人だけの場合にも、同様に口頭による音声の録音で危険予知ミーティングを実施する。
【0043】
危険予知ミーティングを実施した作業者Wは、作業者端末200に対してミーティング内容の登録操作を実施する(ステップS18)。この登録操作がなされると、作業者端末200は、ステップS16で開始した音声データの記録を終了し、情報処理サーバ100へ記録した音声データを、ミーティング内容として送信する(ステップS19)。
情報処理サーバ100は、受信した音声データを危険予知ミーティング情報132bとして記憶しておく(ステップS20)。ここまでの危険予知ミーティングの登録が完了した作業者Wは、保守作業を開始する(ステップS21)。
【0044】
そして、保守作業が実施される中で、作業者Wが昇降機400のいずれかのスイッチを操作した場合(ステップS22)、昇降機400は、その操作されたスイッチが、作業アラートの対象となる信号か否かを判別する(ステップS23)。さらに、昇降機400は、当該スイッチの操作が一定期間内、例えば2時間以内などに検出していない状態であるか否かを判別する(ステップS24)。ここで、ステップS23でアラート対象の信号でない場合、あるいは、ステップS23でアラート対象の信号であっても、一定期間内に既に検出した状態であるときには(ステップS24のNo)、作業者Wによる現地退館登録操作の実施か否かの判断に移る(ステップS50:
図5)。ステップS50の現地退館登録操作は後述する。
【0045】
また、ステップS23でアラート対象の信号かつステップS24で一定期間内に未検出であれば(ステップS24のYes)、昇降機400は、作業アラートを情報処理サーバ100に送信する(ステップS25)。なお、ステップS24の判別は、1種類の信号に対し後述する処理を複数回実行するのを避けて処理を軽減するためのものであり、必ずしも必須の処理ではない。ステップS24の判別を行わない場合には、ステップS23でアラート対象の信号であれば、ステップS25に進む。
【0046】
作業アラートを受信した情報処理サーバ100は、作業アラートに対応した危険予知ミーティングから検出すべきキーワードを設定する(ステップS26)。
ステップS26で設定するキーワードとしては、例えば、かご上スイッチ421が投入されたときは、「高所作業」や「命綱の使用」などの、乗りかごの上で作業者が作業をする際に、過去に発生した事故や想定される事故の対策を意識したキーワードとすることが望ましい。
【0047】
次に、情報処理サーバ100は、ステップS20で記憶していた危険予知ミーティングの内容を言語解析し(ステップS27)、ステップS26で設定したキーワードが言語解析したものに含まれていないか否かを判定する(ステップS28)。
なお、ステップS27及びステップS28で実施する言語解析は、音声データをテキストデータに変換し、変換したテキストデータから特定キーワードを検出する処理であるが、例えばApple社製のSiri(登録商標)などに用いられる技術で実現可能である。
【0048】
ステップS28において、ステップS26で設定したキーワードが言語解析したものに含まれている場合には(ステップS28のNo)、作業者Wによる現地退館登録操作の実施か否かの判断に移る(ステップS50)。
そして、ステップS28において、ステップS26で設定したキーワードが含まれていないと判別された場合(ステップS28のYes)、情報処理サーバ100は、昇降機400へ停止指令を送信する(ステップS29)。さらに、情報処理サーバ100は、作業者Wを担当する管理者Aへ状況を通知する(ステップS32)。
ステップS29で送信された停止指令を受信した昇降機400の昇降機制御部430は、安全装置を動作させ乗りかご401の昇降を不可とする(ステップS30)。そして、昇降機制御部430は、作業者Wに安全装置を動作させたことを通知する(ステップS31)。ここで作業者Wへの通知としては、作業者端末200へメッセージを送信して、作業者端末200が警告音や警告メッセージの表示などを行うようにする。あるいは、昇降機400にブザー音などの鳴動装置を備えるようにして、警告音を出力するようにしてもよい。
【0049】
ステップS32で送信された通知に対して、管理者端末300の表示を監視している管理者Aは、受信内容の確認を行う(ステップS33)。そして、管理者端末300は、管理者Aによる危険予知ミーティング再実施要との入力があるか否かを判断する(ステップS34)。なお、ここでの管理者Aによる判断は、基本的には危険予知ミーティング再実施要と判断するのが通常であり、作業アラートの内容が比較的軽微なものである場合や、作業員Wが同じ作業に熟練していると判断した場合などには、危険予知ミーティング再実施不要と判断する。
【0050】
ステップS34で危険予知ミーティングの再実施不要と判断したことによる入力を管理者端末300で検出した場合(ステップS34のNo)、情報処理サーバ100は、判断結果に基づき昇降機400の昇降機制御部430に、安全装置の解除指令を送信する(ステップS35)。解除指令を受信した昇降機400の昇降機制御部430は、安全装置を解除し乗りかごの昇降を許可し(ステップS36)、作業者Wに解除したことの通知を行う(ステップS37)。ステップS37での通知は、ステップS25でのアラートの送信と同様の方法で行われる。昇降機制御部430は、ステップS37での通知を行った後、ステップS50の作業者Wによる現地退館登録操作の実施か否かの判断に移る。
【0051】
また、ステップS34で危険予知ミーティングの再実施要と判断したことによる入力を検出した場合(ステップS34のYes)、管理者端末300は、危険予知ミーティングの再実施のメッセージを作業者端末200に対して指示する(ステップS38)。
危険予知ミーティングの再実施の指示のメッセージを作業者端末200などで確認した作業者Wは、危険予知ミーティングの再実施を行う(ステップS39)。ここでは作業者Wの操作で、作業者端末200により音声データの記録を開始する(ステップS40)。
そして、管理者端末300の遠隔ミーティング処理部320を用いて、管理者Aに危険予知ミーティングに参加してもらう(ステップS41)。これにより、作業者WがステップS17で実施した危険予知ミーティングで検討を漏らした危険個所について、管理者Aより音声通話やメッセージのやり取りによる指導を得ることができる。
【0052】
ステップS39の危険予知ミーティングの再実施が完了した場合、作業者Wは、作業者端末200でミーティング内容の登録操作を実行する(ステップS42)。登録操作がなされると、作業者端末200は、ステップS39で開始した音声データの記録を終了し、情報処理サーバ100へ記録した音声データを、ミーティング内容として送信する(ステップS43)。情報処理サーバ100は、受信した音声データを危険予知ミーティング情報としてステップS20で記録した内容から更新する(ステップS44)。
【0053】
ステップS44で音声データを更新した後は、情報処理サーバ100は、ステップS27及びステップS28と同様に、危険予知ミーティングの内容を言語解析し(ステップS45)、ステップS26で設定したキーワードが、ステップS44で更新したミーティング内容に含まれているか否かを判定する(ステップS46)。
ステップS46において、ステップS26で設定したキーワードが含まれていないと判別した場合(ステップS46のNo)、情報処理サーバ100は、ステップS32の処理から再実施する。
【0054】
ステップS46において、情報処理サーバ100は、ステップS26で設定したキーワードが含まれていると判別した場合(ステップS46のYes)、昇降機400の昇降機制御部430に安全装置の解除指令を送信する(ステップS47)。解除指令を受信した昇降機400の昇降機制御部430は、指示された安全装置を解除して、乗りかごの昇降を許可し(ステップS48)、作業者Wに安全装置解除の通知を行う(ステップS49)。ここでの作業者Wへの通知も、ステップS31と同様に実行される。
【0055】
ここまで説明したステップS21での保守作業開始から、ステップS49までの処理は、保守作業中に繰り返し実行され、作業者Wが現地の退館登録処理を実施するか否かが判断される(ステップS50)。ステップS50で退館登録処理が行われない場合(ステップS50のNo)、ステップS22に戻る。
一方、ステップS50で退館登録処理が行われた場合(ステップS50のYes)、作業者端末200は、作業者Wの操作に基づいて、作業者Wの識別情報が紐づけられた作業終了通知を情報処理サーバ100に送信する(ステップS51)。作業終了通知を受信した情報処理サーバ100は、作業者Wが当該する昇降機400の作業を終了したことを、作業者情報を作業計画情報に紐づけて記憶し、処理を終了する(ステップS52)。
【0056】
以上説明した本例の昇降機保守作業支援システムによると、作業員が作業前のミーティングである危険予知ミーティング実施時に、作業中の安全性確保について検討できていない場合において、該当する箇所での作業が開始されると、直ちに昇降機が停止処理されると共に、管理者に通知が行われる。具体的には、かご上作業やピット内作業などを行おうとしたとき、該当する作業前のスイッチ操作の検出で、直ちに昇降機が停止処理されると共に、管理者に通知が行われる。
したがって、安全性を確保する上で配慮が必要な作業が、作業前の危険予知ミーティングで確認されていない場合でも、作業員の安全確保が行われ、昇降機停止後の再ミーティングで、作業員に安全確保が必要なことを認識させた上で、昇降機の停止解除ができるようになる。
【0057】
また、管理者端末300では、危険予知ミーティングとキーワードに基づいて検出した安全性確保が必要な作業が、比較的軽微なものである等のために、昇降機を停止させる必要がないと管理者が判断した場合には、管理者が停止を直ちに解除できる。したがって、本例の昇降機保守作業支援システムによる停止が必要以上に行われて、作業者による昇降機の作業効率を必要以上に悪化させることを阻止しながら、適切な安全性確保が行える。
【0058】
[変形例]
なお、ここまで説明した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0059】
例えば、上述した実施の形態例では、管理者端末300は、管理者Aが操作する端末として、管理者の判断で危険予知ミーティングの再実施などを行うようにした。これに対して、管理者が実施する処理を、情報処理サーバ100内に設けたAI(人工知能)やチャットボットが代行して、情報処理サーバ100での自動的な判断で、危険予知ミーティングの再実施などを行うようにしてもよい。これによって、管理者の負担を低減することができる。
また、情報処理サーバ100内で危険予知ミーティングの内容とキーワードとの一致を判断する際にも、AIを活用して、危険予知ミーティングの内容に対応したキーワードを自動的に取得するようにしてもよい。
【0060】
また、上述した実施の形態例では、危険予知ミーティングの内容とキーワードとが一致しない状況での安全確保が必要な作業の開始を検出した際に、昇降機の安全装置の作動と管理者への連絡をほぼ同時に行うようにした。これに対して、例えば、危険予知ミーティングの内容とキーワードとが一致しない状況での安全確保が必要な作業の開始を検出した際に、管理者への連絡のみを行い、昇降機の安全装置は、連絡後の管理者端末での操作により行うようにしてもよい。
この場合、管理者端末は、例えば「作業者Wが作業中の安全装置を作動させる必要あり」のような警告メッセージを表示させる。そして、その警告メッセージを送っても管理者による何らかの操作(作動又は解除)がない状態が継続した場合には、自動的に昇降機の安全装置を作動させるようにしてもよい。
【0061】
逆に、危険予知ミーティングの内容とキーワードとが一致しない状況での安全確保が必要な作業の開始を検出した場合には、昇降機の安全装置の作動のみを行って、管理者端末では、作業者端末からの連絡を待って、安全装置の解除を行うようにしてもよい。このようにすることで、作業の安全性を確保する停止動作が最優先で行われると共に、管理者端末では作業者からの連絡を待って解除できるので、適切な解除動作の実行が可能になる。
【0062】
また、情報処理サーバ100では、危険予知ミーティングを音声認識したテキストの内容とキーワードとを比較して、作業員の安全性の確保が必要かを判断するようにしたが、音声認識したテキストを使用するのは一例であり、その他の方法で作業員の安全性の確保が必要かを判断してもよい。例えば、危険予知ミーティングとして、作業者端末の画面上での文字入力を行うようにして、その入力された危険予知ミーティングの内容と、キーワードとを比較してもよい。
【0063】
また、
図2に示す構成では、昇降機保守作業支援システムとしての処理を行う情報処理サーバ100を用意するようにしたが、例えば、既存の昇降機を監視するサーバとしてのコンピュータに、情報処理サーバ100としての処理を行うプログラムを実装して、情報処理サーバ100として機能させてもよい。
この場合のプログラムについては、コンピュータ内の不揮発性ストレージやメモリに用意する他に、外部のメモリ、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置いて、転送してもよい。
さらに、情報処理サーバ100が行う機能の一部又は全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用のハードウェアによって実現してもよい。
【0064】
また、
図2や
図3に示す構成図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、
図4及び
図5に示すフローチャートについても、処理結果が同じであれば、処理順序を変更したり、複数の処理を同時に実行してもよい。
【符号の説明】
【0065】
100…情報処理サーバ、101…CPU、102…ROM、103…RAM、104…不揮発性ストレージ、105…ネットワークインターフェース、106…入力装置、107…表示装置、110…情報処理部、111…言語解析処理部、112…状態判別処理部、113…通知管理処理部、120…通信部、130…情報記憶部、131…作業計画情報、132…ユーザ情報、132a…担当管理者情報、132b…危険予知ミーティング情報、133…昇降機情報、133a…危険個所キーワード情報、190…表示部、200…作業者端末、210…通信部、220…危険予知ミーティング処理部、230…遠隔ミーティング処理部、240…ユーザ情報、241…識別情報、290…表示部、300…管理者端末、310…通信部、320…遠隔ミーティング処理部、390…表示部、400…昇降機、402…釣り合い錘、403…モータ、404…ピット、410…通信部、420…入出力信号監視部、421…上スイッチ、422…ピットスイッチ、430…昇降機制御部