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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024324
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】血液浄化装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/16 20060101AFI20240215BHJP
   A61M 1/34 20060101ALI20240215BHJP
   A61M 60/113 20210101ALI20240215BHJP
【FI】
A61M1/16 111
A61M1/34 123
A61M1/34 125
A61M1/34 145
A61M60/113
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127091
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鷲尾 夕起夫
(72)【発明者】
【氏名】鴨下 洋一
(72)【発明者】
【氏名】中村 将太
(72)【発明者】
【氏名】藤井 智也
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA05
4C077BB01
4C077CC08
4C077DD07
4C077EE01
4C077EE02
4C077EE03
4C077EE04
4C077GG09
4C077HH02
4C077HH13
4C077KK17
(57)【要約】
【課題】補液管路の接続ポートにおける透析液の漏出を抑制しつつ、補液管路全体の各構成の接続を確認する。
【解決手段】制御部1は、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116vおよび補液開閉弁131vを閉じる第1工程を実施し、補液ポンプ161を稼働させる第2工程を実施し、動脈側測定値または静脈側測定値の増加量が補液ポンプ161の稼働開始時から一定時間内に第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であるか否かを判断する第3工程を実施する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液浄化器と、
前記血液浄化器に接続され、前記血液浄化器に血液を流入させるための動脈側血液回路と、
前記血液浄化器に接続され、前記血液浄化器から血液を流出させるための静脈側血液回路と、
前記血液浄化器に透析液を供給する透析液管路と、
前記血液浄化器から排出された排液を流す排液管路と、
前記動脈側血液回路または前記静脈側血液回路に接続され、補液を供給する補液供給管路と、
前記透析液管路に接続され、前記透析液管路に接続される第1端とは反対の第2端に前記補液供給管路と接続可能な接続ポートを有する補液導入管路と、
前記動脈側血液回路に設けられ、血液を送り出す血液ポンプと、
前記動脈側血液回路に設けられた動脈側エアートラップチャンバと、
前記動脈側血液回路に設けられ、前記動脈側血液回路を開閉する動脈側開閉弁と、
前記静脈側血液回路に設けられた静脈側エアートラップチャンバと、
前記静脈側血液回路に設けられ、前記静脈側血液回路を開閉する静脈側開閉弁と、
前記動脈側開閉弁と前記血液ポンプとの間で前記動脈側血液回路に接続され、プライミング液を供給するプライミング液管路と、
前記補液供給管路に設けられ、補液を送り出す補液ポンプと、
前記透析液管路に設けられ、透析液を送り出す透析液ポンプと、
前記排液管路に設けられ、排液を送り出す排液ポンプと、
前記補液導入管路に設けられ、前記補液導入管路を開閉する補液開閉弁と、
前記動脈側エアートラップチャンバ内の圧力を測定する動脈側圧力測定装置と、
前記静脈側エアートラップチャンバ内の圧力を測定する静脈側圧力測定装置と、
前記動脈側圧力測定装置が測定した動脈側測定値または前記静脈側圧力測定装置が測定した静脈側測定値が入力される制御部とを備え、
前記制御部は、
前記動脈側開閉弁、前記静脈側開閉弁および前記補液開閉弁を閉じる第1工程を実施し、
前記補液ポンプを稼働させる第2工程を実施し、
前記動脈側測定値または前記静脈側測定値の増加量が前記補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する第3工程を実施する、血液浄化装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記プライミング液管路から前記動脈側血液回路、前記血液浄化器および前記静脈側血液回路に前記プライミング液が供給されるプライミング前に、前記第1工程を実施し、
前記第3工程において前記動脈側測定値または前記静脈側測定値の増加量が前記第1閾値以上前記第2閾値以下の範囲内であるときは、プライミングを開始させる第4工程を実施する、請求項1に記載の血液浄化装置。
【請求項3】
前記補液供給管路は、前記動脈側血液回路に接続されており、
前記制御部には、前記動脈側測定値が入力され、
前記制御部は、前記第3工程において、前記動脈側測定値の増加量が前記補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に前記第1閾値以上前記第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する、請求項1または請求項2に記載の血液浄化装置。
【請求項4】
前記補液供給管路は、前記静脈側血液回路に接続されており、
前記制御部には、前記静脈側測定値が入力され、
前記制御部は、前記第3工程において、前記静脈側測定値の増加量が前記補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に前記第1閾値以上前記第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する、請求項1または請求項2に記載の血液浄化装置。
【請求項5】
前記第1閾値は、2kPa以上3kPa以下であり、
前記第2閾値は、10kPa以上11kPa以下である、請求項2に記載の血液浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液浄化装置の構成を開示した先行技術文献として、特許第5442483号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された血液浄化装置は、血液浄化器と、動脈側血液回路と、静脈側血液回路と、透析液導入ラインと、透析液排出ラインと、補液ラインと、補液ポンプとを備える。補液ラインは、一端が透析液導入ラインの所定部位に形成された採取口に接続されるとともに、他端が動脈側血液回路または静脈側血液回路に接続されている。補液ポンプは、補液ラインに配設され、透析液導入ラインの透析液を動脈側血液回路または静脈側血液回路に供給させ得る。採取口が形成された所定部位を含む透析液導入ライン側の透析液の流路において閉回路が形成されるとともに、補液ポンプを駆動させつつ閉回路内の液圧を測定手段により測定して採取口に対する補液ラインの接続確認のためのテスト工程が行なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5442483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された血液浄化装置においては、補液ポンプより下流に位置する補液管路上の接続ポートに透析液の液圧をかけて接続ポートの接続を確認する際、接続ポートに対する補液管路の接続が不十分である場合、透析液が接続箇所から外部に漏出する。また、接続ポートおよび液圧の測定手段が補液ポンプに対して上流側または下流側のいずれか一方側に配置されていることにより、補液ポンプに対して接続ポートおよび測定手段が接続される側とは反対側の補液管路における各構成の接続を確認することができないため、補液管路全体の各構成の接続を確認することができない。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、補液管路の接続ポートにおける透析液の漏出を抑制しつつ、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる、血液浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく血液浄化装置は、血液浄化器と、動脈側血液回路と、静脈側血液回路と、透析液管路と、排液管路と、補液供給管路と、補液導入管路と、血液ポンプと、動脈側エアートラップチャンバと、動脈側開閉弁と、静脈側エアートラップチャンバと、静脈側開閉弁と、プライミング液管路と、補液ポンプと、透析液ポンプと、排液ポンプと、補液開閉弁と、動脈側圧力測定装置と、静脈側圧力測定装置と、制御部とを備える。動脈側血液回路は、血液浄化器に接続され、血液浄化器に血液を流入させるために設けられている。静脈側血液回路は、血液浄化器に接続され、血液浄化器から血液を流出させるために設けられている。透析液管路は、血液浄化器に透析液を供給する。排液管路は、血液浄化器から排出された排液を流す。補液供給管路は、動脈側血液回路または静脈側血液回路に接続され、補液を供給する。補液導入管路は、透析液管路に接続され、透析液管路に接続される第1端とは反対の第2端に補液供給管路と接続可能な接続ポートを有する。血液ポンプは、動脈側血液回路に設けられ、血液を送り出す。動脈側エアートラップチャンバは、動脈側血液回路に設けられている。動脈側開閉弁は、動脈側血液回路に設けられ、動脈側血液回路を開閉する。静脈側エアートラップチャンバは、静脈側血液回路に設けられている。静脈側開閉弁は、静脈側血液回路に設けられ、静脈側血液回路を開閉する。プライミング液管路は、動脈側開閉弁と血液ポンプとの間で動脈側血液回路に接続され、プライミング液を供給する。補液ポンプは、補液供給管路に設けられ、補液を送り出す。透析液ポンプは、透析液管路に設けられ、透析液を送り出す。排液ポンプは、排液管路に設けられ、排液を送り出す。補液開閉弁は、補液導入管路に設けられ、補液導入管路を開閉する。動脈側圧力測定装置は、動脈側エアートラップチャンバ内の圧力を測定する。静脈側圧力測定装置は、静脈側エアートラップチャンバ内の圧力を測定する。制御部には、動脈側圧力測定装置が測定した動脈側測定値または静脈側圧力測定装置が測定した静脈側測定値が入力される。制御部は、動脈側開閉弁、静脈側開閉弁および補液開閉弁を閉じる第1工程を実施し、補液ポンプを稼働させる第2工程を実施し、動脈側測定値または静脈側測定値の増加量が補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する第3工程を実施する。
【0007】
本発明の一形態においては、制御部は、プライミング液管路から動脈側血液回路、血液浄化器および静脈側血液回路にプライミング液が供給されるプライミング前に、第1工程を実施する。第3工程において動脈側測定値または静脈側測定値の増加量が第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるときは、プライミングを開始させる第4工程を実施する。
【0008】
本発明の一形態においては、補液供給管路は、動脈側血液回路に接続されている。制御部には、動脈側測定値が入力される。制御部は、第3工程において、動脈側測定値の増加量が補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する。
【0009】
本発明の一形態においては、補液供給管路は、静脈側血液回路に接続されている。制御部には、静脈側測定値が入力される。制御部は、第3工程において、静脈側測定値の増加量が補液ポンプの稼働開始時から一定時間内に第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する。
【0010】
本発明の一形態においては、第1閾値は、2kPa以上3kPa以下である。第2閾値は、10kPa以上11kPa以下である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、補液管路の接続ポートにおける透析液の漏出を抑制しつつ、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置の構成を示す回路図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置における制御部と各構成との電気的接続関係を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置の補液管路における各構成の接続状態を確認するための動作を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置における動脈側圧力測定装置の圧力および補液ポンプの動作の関係を示すグラフである。
図5】本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置の構成を示す回路図である。
図6】本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置の補液管路における各構成の接続状態を確認するための動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施の形態に係る血液浄化装置について図面を参照して説明する。以下の実施の形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0014】
以下の実施の形態の説明においては、血液浄化装置として、持続緩徐式血液浄化療法(Continuous Renal Replacement Therapy:CRRT)に用いられる血液浄化装置について説明する。ただし、血液浄化装置は、持続的血液濾過透析法(continuous hemodiafiltration:CHDF)、持続的血液ろ過法(continuous hemofiltration:CHF)、および、持続的血液透析法(continuous hemodialysis:CHD)のいずれかに用いられる血液浄化装置であってもよい。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置の構成を示す回路図である。図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100は、血液浄化器120と、動脈側血液回路110と、静脈側血液回路116と、透析液管路141と、排液管路151と、補液管路と、血液ポンプ111と、動脈側エアートラップチャンバ112と、動脈側開閉弁110vと、静脈側エアートラップチャンバ114と、静脈側開閉弁116vと、プライミング液管路191と、補液ポンプ161と、透析液ポンプ160と、排液ポンプ162と、補液開閉弁131vと、動脈側圧力測定装置113と、静脈側圧力測定装置115と、制御部とを備える。
【0016】
血液浄化装置100は、第1供給源130と、プライミング液供給源190と、動脈側給排気管路117と、静脈側給排気管路118と、第1バルブ141vと、第2バルブ151vと、第3バルブ191vと、第4バルブ117vと、第5バルブ118vと、動脈側保護フィルタ117fと、静脈側保護フィルタ118fと、第1ヒータ170と、第2ヒータ171とをさらに備える。
【0017】
血液浄化器120は、たとえば中空糸膜からなる半透膜を内部に含んでいる。血液浄化器120は、血液入口121および血液出口122を有している。血液入口121には、動脈側血液回路110が接続されている。血液出口122には、静脈側血液回路116が接続されている。
【0018】
動脈側血液回路110には、血液を送り出す血液ポンプ111が設けられている。動脈側血液回路110において、血液ポンプ111と血液浄化器120との間に、動脈側エアートラップチャンバ112が設けられている。動脈側エアートラップチャンバ112には、動脈側エアートラップチャンバ112内の圧力を測定する動脈側圧力測定装置113が設けられている。動脈側エアートラップチャンバ112と動脈側圧力測定装置113との間に、動脈側保護フィルタ117fが設けられている。動脈側血液回路110には、動脈側血液回路110を開閉する動脈側開閉弁110vが設けられている。
【0019】
患者の動脈から採取された血液は、動脈側血液回路110を流れて動脈側エアートラップチャンバ112を通過する際に圧力を測定された後、血液入口121から血液浄化器120内に流入する。動脈側エアートラップチャンバ112は、動脈側血液回路110内の血液に空気が混入することを防止するために設けられている。
【0020】
静脈側血液回路116には、静脈側エアートラップチャンバ114が設けられている。静脈側エアートラップチャンバ114には、静脈側エアートラップチャンバ114内の圧力を測定する静脈側圧力測定装置115が設けられている。静脈側エアートラップチャンバ114と静脈側圧力測定装置115との間に、静脈側保護フィルタ118fが設けられている。静脈側血液回路116には、静脈側血液回路116を開閉する静脈側開閉弁116vが設けられている。
【0021】
血液浄化器120によって浄化された血液は、静脈側血液回路116を流れて静脈側エアートラップチャンバ114を通過する際に圧力を測定された後、患者の静脈に返される。静脈側エアートラップチャンバ114は、静脈側血液回路116内の血液に空気が混入することを防止するために設けられている。
【0022】
血液浄化器120は、透析液入口124および排液出口123をさらに有している。透析液入口124には、透析液管路141が接続されている。排液出口123には、排液管路151が接続されている。
【0023】
透析液管路141の上流端は、補液および透析液である、第1液10を供給する第1供給源130と接続されている。透析液管路141には、透析液を送り出す透析液ポンプ160が接続されている。透析液ポンプ160は、ペリスタルティック式ポンプであるが、ローラ式ポンプであってもよい。透析液管路141を流れた透析液は、血液浄化器120内に供給される。透析液管路141において後述する補液導入管路131との接続位置より下流側に、透析液管路141を開閉する第1バルブ141vが設けられている。透析液管路141において透析液ポンプ160より下流側に、透析液を加熱する第1ヒータ170が設けられている。なお、第1ヒータ170は設けられていなくてもよい。
【0024】
補液管路は、血液回路に補液を供給する。本実施の形態における補液管路は、補液導入管路131と、補液供給管路132とを含む。
【0025】
補液導入管路131は、第1端133において透析液管路141に接続されている。補液導入管路131は、第1端133とは反対の第2端134に補液供給管路132と接続可能な接続ポート135が設けられている。補液導入管路131には、補液導入管路131を開閉する補液開閉弁131vが設けられている。
【0026】
補液供給管路132は、接続ポート135において補液導入管路131と接続されている。補液供給管路132には、補液を送り出す補液ポンプ161が接続されている。補液ポンプ161は、ペリスタルティック式ポンプであるが、ローラ式ポンプであってもよい。補液導入管路131において補液ポンプ161より下流側に、補液を加熱する第2ヒータ171が設けられている。なお、第2ヒータ171は設けられていなくてもよい。
【0027】
本実施の形態においては、補液供給管路132は、動脈側血液回路110に接続されている。具体的には、補液供給管路132は、動脈側エアートラップチャンバ112に接続されている。補液供給管路132を流れた補液は、動脈側エアートラップチャンバ112内に供給される。すなわち、補液供給管路132は、動脈側血液回路110に補液を供給する。血液浄化装置100は、いわゆる前希釈法を採用している。
【0028】
排液管路151の下流端から、血液浄化器120から排出された排液が排出される。排液管路151には、排液管路151を流れる排液を送り出す排液ポンプ162が接続されている。排液ポンプ162は、ペリスタルティック式ポンプであるが、ローラ式ポンプであってもよい。排液管路151には、排液管路151を開閉する第2バルブ151vが設けられている。
【0029】
プライミング液管路191は、動脈側血液回路110における動脈側開閉弁110vと血液ポンプ111との間に接続され、プライミング液20を供給する。プライミング液管路191には、プライミング液管路191を開閉する第3バルブ191vが設けられている。プライミング液20は、生理食塩液などである。
【0030】
動脈側給排気管路117は、動脈側圧力測定装置113と動脈側保護フィルタ117fとの間に接続されている。動脈側給排気管路117には、動脈側給排気管路117を開閉する第4バルブ117vが設けられている。動脈側給排気管路117は、動脈側エアートラップチャンバ112内の空気を排気可能、および、動脈側エアートラップチャンバ112内に空気を給気可能に構成されている。
【0031】
静脈側給排気管路118は、静脈側圧力測定装置115と静脈側保護フィルタ118fとの間に接続されている。静脈側給排気管路118には、静脈側給排気管路118を開閉する第5バルブ118vが設けられている。静脈側給排気管路118は、静脈側エアートラップチャンバ114内の空気を排気可能、および、静脈側エアートラップチャンバ114内に空気を給気可能に構成されている。
【0032】
動脈側保護フィルタ117fおよび静脈側保護フィルタ118fの各々は、血液回路外への血液流出を防止する機能、および、圧力測定装置からの感染を防止する機能を有している。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置における制御部と各構成との電気的接続関係を示すブロック図である。図2に示すように、血液浄化装置100が備える制御部1は、血液ポンプ111、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116v、補液開閉弁131v、第1バルブ141v、第2バルブ151v、第3バルブ191v、第4バルブ117v、第5バルブ118v、動脈側圧力測定装置113、静脈側圧力測定装置115、透析液ポンプ160、補液ポンプ161および排液ポンプ162の各々と電気的に接続されている。
【0034】
制御部1には、動脈側圧力測定装置113が測定した動脈側測定値または静脈側圧力測定装置115が測定した静脈側測定値が入力される。本実施の形態においては、制御部1には、動脈側圧力測定装置113が測定した動脈側エアートラップチャンバ112内の圧力である動脈側測定値が入力される。
【0035】
制御部1は、血液ポンプ111、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116v、補液開閉弁131v、第1バルブ141v、第2バルブ151v、第3バルブ191v、第4バルブ117v、第5バルブ118v、透析液ポンプ160、補液ポンプ161および排液ポンプ162の各々の動作を制御する。
【0036】
なお、本実施の形態に係る血液浄化装置100には、第1液10または排液を一時的に貯液し、貯液した第1液10または排液を送出可能な図示しない計量バッグが設けられていてもよい。また、計量バッグが設けられる場合には、ロードセルなどの秤が設けられていてもよい。これらの構成によって、血液浄化装置100における送出または排出される透析液の量を測定することができる。
【0037】
以下、本実施の形態に係る血液浄化装置100において、プライミング前に補液導入管路131および補液供給管路132の接続状態を確認するための動作について説明する。
【0038】
図3は、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置の補液管路における各構成の接続状態を確認するための動作を示すフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置における動脈側圧力測定装置の圧力および補液ポンプの動作の関係を示すグラフである。図4においては、左縦軸に圧力(kPa)、右縦軸に補液ポンプの動作、横軸に時間(t)を示している。図4中の横軸において、時間t1は補液ポンプの始動時間、時間t2は補液ポンプの停止時間を示している。
【0039】
一般に、血液浄化装置においてプライミングを行なう際に、血液回路の各構成を接続する作業が必要になる。血液回路の各構成を接続した後、各構成が正しく接続されているかが確認される。本実施の形態の血液浄化装置100においては、補液を行なうため、血液回路の各構成の接続に加えて、補液管路の各構成を接続する作業が必要になる。この場合、補液管路の各構成の接続が人為的に不十分になる可能性がある。
【0040】
図1図3および図4に示すように、制御部1は、プライミング液管路191から動脈側血液回路110、血液浄化器120および静脈側血液回路116にプライミング液20が供給されるプライミング前に、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116vおよび補液開閉弁131vを閉じる第1工程(S1)を実施する。
【0041】
具体的には、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116v、補液開閉弁131v、第1バルブ141v、第2バルブ151v、第3バルブ191v、第4バルブ117vおよび第5バルブ118vを閉じることによって、動脈側血液回路110、血液浄化器120、静脈側血液回路116、補液導入管路131および補液供給管路132において閉回路が形成される。プライミング前であるため、当該閉回路の内部には、プライミング液20は介在していない。
【0042】
次に、補液ポンプ161を稼働させる第2工程(S2)を実施する。補液ポンプ161を稼働させることによって、補液供給管路132内の空気が圧縮されるため、補液供給管路132内の圧力が上昇する。
【0043】
次に、動脈側測定値または静脈側測定値の増加量が補液ポンプ161の稼働開始時(t1)から一定時間内に第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であるか否かを判断する第3工程(S3)を実施する。本実施の形態においては、動脈側測定値の増加量が補液ポンプ161の稼働開始時(t1)から一定時間内に第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であるか否かを判断する。
【0044】
具体的には、図4の実線で示すように、補液ポンプ161の稼働開始(t1)によって、補液供給管路132内の圧力が上昇するため、補液供給管路132が接続された動脈側圧力測定装置113において、動脈側測定値が上昇する。時間t1から時間t2までの時間において、動脈側測定値の増加量が第1閾値v1以上であることを確認する。これにより、補液ポンプ161と補液供給管路132との接続を確認することができる。第1閾値v1は、たとえば、2kPa以上3kPa以下である。
【0045】
仮に、補液供給管路132が途中で閉塞されている、または補液ポンプ161と補液供給管路132との接続不良により空気が外部に漏れている場合には、閉塞箇所または接続不良箇所より下流側の補液供給管路132の圧力上昇が生じないため、動脈側測定値の増加量は、第1閾値v1以下となる。
【0046】
また、時間t1から時間t2までの時間において、動脈側測定値の増加量が第2閾値v2以下であることを確認する。これにより、接続ポート135と補液供給管路132との接続が確認される。接続ポート135と補液供給管路132との接続が良好である場合には、補液ポンプ161より上流側の補液導入管路131および補液供給管路132は閉回路であることにより外部の空気が管路内に取り入れられることがないため、補液ポンプ161により管路内の空気が圧縮された後は、管路中の圧力上昇が発生しない。このため、動脈側測定値の増加量が第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内で維持される。第2閾値は、たとえば、10kPa以上11kPa以下である。
【0047】
仮に、接続ポート135と補液供給管路132との接続が不良である場合には、補液ポンプ161によって接続ポート135と補液供給管路132との接続箇所から管路内に外気を吸い込み続けるため、図4における点線で示すように動脈側測定値が第2閾値v2を超えて上昇する。なお、第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であることを確認するための一定時間は、たとえば、20秒である。なお、この一定時間は、20秒に限定されない。また、第1閾値v1および第2閾値v2は、上述した圧力範囲に限定されず、適宜設定することができる。
【0048】
次に、第3工程(S3)において動脈側測定値または静脈側測定値の増加量が第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であるときは、プライミングを開始させる第4工程(S4)を実施する。本実施の形態においては、制御部1は、第3工程(S3)において動脈側測定値の増加量が第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲内であるときは、プライミングを開始させる。
【0049】
第3工程(S3)において、第1閾値v1以上第2閾値v2以下の範囲外である場合には、制御部1は、補液管路の接続不良を報知する第5工程(S5)を実施する。制御部1における当該報知後に、補液管路の再接続が行なわれ、上述した工程が再度実施されることによって、補液管路が正常に接続されたことを確認する。
【0050】
本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100においては、接続ポート135の接続確認のために圧力をかける流路の上流から下流に向かって、接続ポート135、補液ポンプ161および動脈側圧力測定装置113がこの順で配置されることによって、第1閾値v1によって補液ポンプ161と補液供給管路132との接続を確認することができ、かつ、第2閾値v2によって接続ポート135と補液供給管路132との接続を確認することができるため、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる。
【0051】
本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100においては、プライミング前に、補液導入管路131、補液供給管路132、動脈側血液回路110および静脈側血液回路116により形成した閉回路内に透析液が無い状態で、動脈側血液回路110における動脈側圧力測定装置113によって補液管路の接続状態を確認することができるため、補液管路の各構成の接続状態の確認において補液管路の接続が不十分な場合に、透析液が接続箇所から外部に漏出することを抑制することができる。
【0052】
本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100においては、動脈側圧力測定装置113における動脈側測定値の増加量が第1閾値v1以上であることを確認することによって、補液ポンプ161の稼働による補液供給管路132内の圧力上昇を確認することができるため、補液供給管路132上の閉塞、または補液ポンプ161と補液供給管路132との接続状態を確認することができる。
【0053】
本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100においては、動脈側圧力測定装置113における動脈側測定値の増加量が第2閾値v2以下であることを確認することによって、補液ポンプ161より上流側の補液管路に外部から空気が取り入れられていないことを確認することができるため、接続ポート135における補液導入管路131と補液供給管路132との接続状態を確認することができる。
【0054】
以下、本発明の実施の形態1の変形例に係る血液浄化装置について説明する。本変形例に係る血液浄化装置は、接続ポートの接続を確認する圧力測定の媒体が本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100と異なるため、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100と同様である構成については説明を繰り返さない。
【0055】
本変形例においては、補液導入管路131および補液供給管路132の接続状態を確認する際、補液導入管路131および補液供給管路132に透析液が満たされている。
【0056】
補液ポンプ161を稼働させると、接続ポート135の接続が不十分である場合、接続ポート135から補液供給管路132に外部の空気が吸引されるため、透析液は接続ポート135から漏出することはない。本変形例における血液浄化装置の動作としては、実施の形態1で示す工程S3において補液管路の各構成の接続が確認されると、通常運転状態に戻る。
【0057】
本発明の実施の形態1の変形例に係る血液浄化装置においては、補液導入管路131、補液供給管路132、動脈側血液回路110および静脈側血液回路116により形成した閉回路内に透析液が満たされた状態で、接続ポート135の接続が不十分である場合でも、補液ポンプ161の稼働により接続ポート135から補液供給管路132に外部の空気が吸引されるため、補液管路の接続ポート135における透析液の漏出を抑制することができる。
【0058】
本発明の実施の形態1の変形例に係る血液浄化装置においても、実施の形態1と同様に、接続ポート135の接続確認のために圧力をかける流路の上流から下流に向かって、接続ポート135、補液ポンプ161および動脈側圧力測定装置113がこの順で配置されることによって、第1閾値v1によって補液ポンプ161と補液供給管路132との接続を確認することができ、かつ、第2閾値v2によって接続ポート135と補液供給管路132との接続を確認することができるため、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる。
【0059】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置について説明する。本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置は、補液管路が静脈側血液回路に接続されている点が主に、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100と異なるため、本発明の実施の形態1に係る血液浄化装置100と同様である構成については説明を繰り返さない。
【0060】
図5は、本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置の構成を示す回路図である。図5に示すように、本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置200が備える補液管路は、補液導入管路231と、補液供給管路232とを含む。
【0061】
補液導入管路231は、第1端233において透析液管路141に接続されている。補液導入管路231は、第1端233とは反対の第2端234に補液供給管路232と接続可能な接続ポート235が設けられている。補液導入管路231には、補液導入管路231を開閉する補液開閉弁231vが設けられている。補液供給管路232は、接続ポート235において補液導入管路231と接続されている。
【0062】
本実施の形態においては、補液供給管路232は、静脈側血液回路116に接続されている。具体的には、補液供給管路232は、静脈側エアートラップチャンバ114に接続されている。補液供給管路232を流れた補液は、静脈側エアートラップチャンバ114内に供給される。すなわち、補液供給管路232は、静脈側血液回路116に補液を供給する。血液浄化装置200は、いわゆる後希釈法を採用している。制御部1には、静脈側圧力測定装置115が測定した静脈側エアートラップチャンバ114内の圧力である静脈側測定値が入力される。
【0063】
以下、本実施の形態に係る血液浄化装置200において、プライミング前に補液導入管路231および補液供給管路232の接続状態を確認するための動作について説明する。図6は、本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置の補液管路における各構成の接続状態を確認するための動作を示すフローチャートである。
【0064】
図6に示すように、制御部1は、プライミング液管路191から動脈側血液回路110、血液浄化器120および静脈側血液回路116にプライミング液20が供給されるプライミング前に、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116vおよび補液開閉弁231vを閉じる第1工程(S1)を実施する。
【0065】
具体的には、動脈側開閉弁110v、静脈側開閉弁116v、補液開閉弁231v、第1バルブ141v、第2バルブ151v、第3バルブ191v、第4バルブ117vおよび第5バルブ118vを閉じることによって、動脈側血液回路110、血液浄化器120、静脈側血液回路116、補液導入管路231および補液供給管路232において閉回路が形成される。プライミング前であるため、当該閉回路の内部には、プライミング液20は介在していない。
【0066】
次に、補液ポンプ161を稼働させる第2工程(S2)を実施する。具体的には、補液ポンプ161を稼働させることによって、補液供給管路232内の空気が圧縮されることによって、補液供給管路232内の圧力が上昇する。
【0067】
次に、静脈側測定値の増加量が補液ポンプ161の稼働開始時から一定時間内に第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるか否かを判断する第3工程(S3)を実施する。
【0068】
具体的には、補液ポンプ161の稼働によって、補液供給管路232内の圧力が上昇するため、補液供給管路232が接続された静脈側圧力測定装置115において、静脈側測定値が上昇する。一定時間内に静脈側測定値の増加量が第1閾値以上であることを確認する。これにより、補液ポンプ161と補液供給管路232との接続が確認される。第1閾値は、たとえば、2kPa以上3kPa以下である。
【0069】
また、時間t1から一定時間内において、静脈側測定値の増加量が第2閾値以下であることを確認する。これにより、接続ポート235と補液供給管路232との接続が確認される。接続ポート235と補液供給管路232との接続が良好である場合には、補液ポンプ161より上流側の補液導入管路231および補液供給管路232は閉回路であることにより外部の空気が管路内に取り入れられることがないため、補液ポンプ161により管路内の空気が圧縮された後は、管路中の圧力上昇が発生しない。このため、静脈側測定値の増加量が第1閾値以上第2閾値以下の範囲内で維持される。第2閾値は、たとえば、10kPa以上11kPa以下である。
【0070】
次に、第3工程(S3)において静脈側測定値の増加量が第1閾値以上第2閾値以下の範囲内であるときは、プライミングを開始させる第4工程(S4)を実施する。
【0071】
第3工程(S3)において、第1閾値以上第2閾値以下の範囲外である場合には、制御部は、補液管路の接続不良を報知する第5工程(S5)を実施する。制御部における当該報知後に、補液管路の再接続が行なわれ、上述した工程が再度実施されることによって、補液管路が正常に接続されたことを確認する。
【0072】
本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置200においては、接続ポート235の接続確認のために圧力をかける流路の上流から下流に向かって、接続ポート235、補液ポンプ161および静脈側圧力測定装置115がこの順で配置されることによって、第1閾値によって補液ポンプ161と補液供給管路232との接続を確認することができ、かつ、第2閾値によって接続ポート235と補液供給管路232との接続を確認することができるため、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる。
【0073】
本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置200においては、プライミング前に、補液導入管路231、補液供給管路232、動脈側血液回路110および静脈側血液回路116により形成した閉回路内に透析液が無い状態で、静脈側血液回路116における静脈側圧力測定装置115によって補液管路の接続状態を確認することができるため、補液管路の各構成の接続状態の確認において補液管路の接続が不十分な場合に、透析液が接続箇所から外部に漏出することを抑制することができる。
【0074】
以下、本発明の実施の形態2の変形例に係る血液浄化装置について説明する。本変形例に係る血液浄化装置は、接続ポートの接続を確認する圧力測定の媒体が本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置200と異なるため、本発明の実施の形態2に係る血液浄化装置200と同様である構成については説明を繰り返さない。
【0075】
本変形例においては、補液導入管路231および補液供給管路232の接続状態を確認する際、補液導入管路231および補液供給管路232に透析液が満たされている。
【0076】
補液導入管路231および補液供給管路232に透析液が満たされている場合でも、補液ポンプ161を稼働させると、接続ポート235の接続が不十分である場合、接続ポート235から補液供給管路232に外部の空気が吸引されるため、透析液は接続ポート235から漏出することはない。本変形例における血液浄化装置の動作としては、実施の形態1で示す工程S3において補液管路の各構成の接続が確認されると、通常運転状態に戻る。
【0077】
本発明の実施の形態2の変形例に係る血液浄化装置においては、補液導入管路231、補液供給管路232、動脈側血液回路110および静脈側血液回路116により形成した閉回路内に透析液が満たされた状態で、接続ポート235の接続が不十分である場合でも、補液ポンプ161の稼働により接続ポート235から補液供給管路232に外部の空気が吸引されるため、補液管路の接続ポート235における透析液の漏出を抑制することができる。
【0078】
本発明の実施の形態2の変形例に係る血液浄化装置においても、実施の形態2と同様に、接続ポート235の接続確認のために圧力をかける流路の上流から下流に向かって、接続ポート235、補液ポンプ161および動脈側圧力測定装置113がこの順で配置されることによって、第1閾値v1によって補液ポンプ161と補液供給管路232との接続を確認することができ、かつ、第2閾値v2によって接続ポート235と補液供給管路232との接続を確認することができるため、補液管路全体の各構成の接続を確認することができる。
【0079】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本開示の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではない。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 制御部、10 第1液、20 プライミング液、100,200 血液浄化装置、110 動脈側血液回路、110v 動脈側開閉弁、111 血液ポンプ、112 動脈側エアートラップチャンバ、113 動脈側圧力測定装置、114 静脈側エアートラップチャンバ、115 静脈側圧力測定装置、116 静脈側血液回路、116v 静脈側開閉弁、117 動脈側給排気管路、117f 動脈側保護フィルタ、117v 第4バルブ、118 静脈側給排気管路、118f 静脈側保護フィルタ、118v 第5バルブ、120 血液浄化器、121 血液入口、122 血液出口、123 排液出口、124 透析液入口、130 第1供給源、131,231 補液導入管路、131v,231v 補液開閉弁、132,232 補液供給管路、133,233 第1端、134,234 第2端、135,235 接続ポート、141 透析液管路、141v 第1バルブ、151 排液管路、151v 第2バルブ、160 透析液ポンプ、161 補液ポンプ、162 排液ポンプ、170 第1ヒータ、171 第2ヒータ、190 プライミング液供給源、191 プライミング液管路、191v 第3バルブ、v1 第1閾値、v2 第2閾値。
図1
図2
図3
図4
図5
図6