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特開2024-24368解析システム、解析方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024368
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】解析システム、解析方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20240215BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127155
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】304028726
【氏名又は名称】国立大学法人 大分大学
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】白石 憲男
(72)【発明者】
【氏名】上田 貴威
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 貴秀
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】術者の手術手技の学修過程を解析できる解析システム、解析方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】解析システムは、被検者の被検者識別情報と被検者へ術者が行った手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた手術評価情報を記憶部に記憶させる記憶処理部と、記憶部に記憶された複数の手術評価情報に基づいて、術者について手術手技の評価結果を解析する解析部と、解析部による解析結果を出力する出力部とを備える。受付部は、手術評価情報として、被検者識別情報と被検者へ手術手技を行った術者の術者識別情報と術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と被検者識別情報と術者の指導医の指導医識別情報と指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、解析部は、複数の術者評価結果と複数の指導医評価結果とに基づいて、術者の手術手技の学習過程を解析する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の被検者識別情報と前記被検者へ術者が行った手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させる記憶処理部と、
前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記術者について前記手術手技の前記評価結果を解析する解析部と、
前記解析部による解析結果を出力する出力部と
を備え、
前記受付部は、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者の術者識別情報と前記術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医の指導医識別情報と前記指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、
前記解析部は、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析する、解析システム。
【請求項2】
前記解析部は、前記術者の前記手術手技の経時的学修推移を作成する、請求項1に記載の解析システム。
【請求項3】
前記解析部は、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果との乖離に基づいて、前記術者の前記手術手技についてのウィークポイントを判定する、請求項1に記載の解析システム。
【請求項4】
前記評価結果には、複数の評価項目と複数の前記評価項目の各々についての評価結果とを関連付けた情報が含まれ、
前記解析部は、複数の前記術者評価結果に含まれる複数の前記評価項目の各々についての評価結果と、複数の前記指導医評価結果に含まれる複数の前記評価項目の各々についての評価結果との乖離に基づいて、前記術者の前記手術手技についてのウィークポイントを判定する、請求項1に記載の解析システム。
【請求項5】
前記手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、
前記解析部は、複数の前記グループの各々に属する複数の術者について、複数の前記術者評価結果同士を比較した結果と複数の前記指導医評価結果同士を比較した結果とを作成する、請求項1に記載の解析システム。
【請求項6】
前記手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、
前記解析部は、複数の前記グループの各々に属する複数の術者について、複数の前記術者評価結果を統計処理し、複数の前記指導医評価結果を統計処理し、複数の前記グループの各々について、複数の前記術者評価結果を統計処理した結果同士と、複数の前記指導医評価結果を統計処理した結果同士とを比較した結果を作成する、請求項1に記載の解析システム。
【請求項7】
前記指導医について前記手術手技の評価結果に基づいて前記指導医の指導スキルを判定する判定部
をさらに備える、請求項1に記載の解析システム。
【請求項8】
前記判定部は、前記指導医について前記手術手技の評価を行った数を導出し、導出した前記手術手技の評価を行った数に基づいて前記指導医の指導スキルを判定する、請求項7に記載の解析システム。
【請求項9】
前記手術評価情報には症例を示す情報が含まれ、
前記判定部は、前記指導医について前記手術手技の評価を行った数を症例毎に導出し、導出した症例毎に前記手術手技の評価を行った数に基づいて前記指導医の症例毎の指導スキルを判定する、請求項7に記載の解析システム。
【請求項10】
前記判定部は、前記指導医の前記手術手技の評価結果と前記指導医以外の他の指導医の前記手術手技の評価結果とに基づいて前記指導医の指導スキルを判定する、請求項7に記載の解析システム。
【請求項11】
コンピュータが実行する解析方法であって、
被検者の被検者識別情報と前記被検者への手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付けるステップと、
受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させるステップと、
前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記被検者について前記手術手技の前記評価結果を解析するステップと、
前記解析するステップによる解析結果を出力するステップと
を有し、
前記受け付けるステップでは、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、
前記解析するステップでは、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析する、解析方法。
【請求項12】
コンピュータに、
被検者の被検者識別情報と前記被検者への手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付けるステップと、
受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させるステップと、
前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記被検者について前記手術手技の前記評価結果を解析するステップと、
前記解析するステップによる解析結果を出力するステップと
を実行させ、
前記受け付けるステップでは、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付けさせ、
前記解析するステップでは、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、解析システム、解析方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
若き外科医に対する消化器内視鏡外科手術の教育システムとして、これまでにトレーニングボックス、シミュレーションシステム、アニマルラボ、ご遺体を用いたカダバートレーニングなどの教育システムが開発されてきた。これらの教育システムでは、学習者と指導者が共通の術野を観察し、口頭での指導が行われている。
これらの教育システムは学習者の興味を高める効果はあるものの、口頭での指導であるため、その場限りであり教育効果に乏しいことが報告されている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
また、手術手技の習得には、継続的な反復練習と1例ごとの評価が重要であることが報告されている(例えば非特許文献2参照)。一方、これらの手術教育を行う主な場所は地域の病院であり、臨床現場で行われている。そのため、手術手技を指導する指導者の指導力の向上も求められている。
このような中、2010年頃に手術に対する評価表(紙媒体)での教育活動が試みられ、その有用性が報告されている(例えば非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Yoshitake Ueda, Norio Shiraishi, Teijiro Hirashita, Tsuyoshi Etoh, Masafumi Inomata, and Seigo Kitano, “Surgical Training With Live Animal Models for Laparoscopic Gastrectomy”, Surgical Innovation 2017, Vol. 24(5) 533-535
【非特許文献2】Ueda Y, Shiraishi N, Hirashita T and Inomata M, “Training Tools and Methods for Laparoscopic Surgery”, Austin J Surg - Volume 5 Issue 8 - 2018
【非特許文献3】吉田健志、 木下秀文、 井上貴昭、 谷口久哲、 三島崇生、 増田朋子、 矢西正明、 大口尚基、河源、 松田公志、 “客観的技術評価用紙による腹腔鏡手術技術評価”、泌尿紀要 56:289-295、 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、手術に対する評価表での教育活動は、紙媒体を使用した評価法であり、回答や解析が煩雑であるため普及していない。手術に対する評価表での教育活動は、術式も1から2種類に限られる。このため、依然として、以下の問題点が解決されないままである。
(1)地域で修練する若手外科医への外科手術教育システムや学習効率の高いツールがない
(2)若手外科医を指導する指導医の適性を判断する評価法と、これをアップデートするシステムがない
(3)地域で若手外科医により行われる外科手術の質や安全性の管理に改善の余地がある
【0006】
本発明は、前述した問題を解決すべくなされたもので、術者の手術手技の学修過程を解析できる解析システム、解析方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、被検者の被検者識別情報と前記被検者へ術者が行った手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させる記憶処理部と、前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記術者について前記手術手技の前記評価結果を解析する解析部と、前記解析部による解析結果を出力する出力部とを備え、前記受付部は、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者の術者識別情報と前記術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医の指導医識別情報と前記指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、前記解析部は、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析する、解析システムである。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記解析部は、前記術者の前記手術手技の経時的学修推移を作成する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記解析部は、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果との乖離に基づいて、前記術者の前記手術手技についてのウィークポイントを判定する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記評価結果には、複数の評価項目と複数の前記評価項目の各々についての評価結果とを関連付けた情報が含まれ、前記解析部は、複数の前記術者評価結果に含まれる複数の前記評価項目の各々についての評価結果と、複数の前記指導医評価結果に含まれる複数の前記評価項目の各々についての評価結果との乖離に基づいて、前記術者の前記手術手技についてのウィークポイントを判定する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、前記解析部は、複数の前記グループの各々に属する複数の術者について、複数の前記術者評価結果同士を比較した結果と複数の前記指導医評価結果同士を比較した結果とを作成する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、前記解析部は、複数の前記グループの各々に属する複数の術者について、複数の前記術者評価結果を統計処理し、複数の前記指導医評価結果を統計処理し、複数の前記グループの各々について、複数の前記術者評価結果を統計処理した結果同士と、複数の前記指導医評価結果を統計処理した結果同士とを比較した結果を作成する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記指導医について前記手術手技の評価結果に基づいて前記指導医の指導スキルを判定する判定部をさらに備える。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記判定部は、前記指導医について前記手術手技の評価を行った数を導出し、導出した前記手術手技の評価を行った数に基づいて前記指導医の指導スキルを判定する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記手術評価情報には症例を示す情報が含まれ、前記判定部は、前記指導医について前記手術手技の評価を行った数を症例毎に導出し、導出した症例毎に前記手術手技の評価を行った数に基づいて前記指導医の症例毎の指導スキルを判定する。
本発明の一実施形態は、前述の解析システムにおいて、前記判定部は、前記指導医の前記手術手技の評価結果と前記指導医以外の他の指導医の前記手術手技の評価結果とに基づいて前記指導医の指導スキルを判定する。
【0008】
本発明の一実施形態は、コンピュータが実行する解析方法であって、被検者の被検者識別情報と前記被検者への手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付けるステップと、受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させるステップと、前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記被検者について前記手術手技の前記評価結果を解析するステップと、前記解析するステップによる解析結果を出力するステップとを有し、前記受け付けるステップでは、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、前記解析するステップでは、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析する、解析方法である。
【0009】
本発明の一実施形態は、コンピュータに、被検者の被検者識別情報と前記被検者への手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付けるステップと、受け付けた前記手術評価情報を記憶部に記憶させるステップと、前記記憶部に記憶された複数の前記手術評価情報に基づいて、前記被検者について前記手術手技の前記評価結果を解析するステップと、前記解析するステップによる解析結果を出力するステップとを実行させ、前記受け付けるステップでは、前記手術評価情報として、前記被検者識別情報と前記被検者へ手術手技を行った術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と前記被検者識別情報と前記術者の指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付けさせ、前記解析するステップでは、複数の前記術者評価結果と複数の前記指導医評価結果とに基づいて、前記術者の前記手術手技の学習過程を解析させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、術者の手術手技の学修過程を解析できる解析システム、解析方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態の解析システム1の構成例を示す図である。
図2】本実施形態の解析システム1に含まれる解析サーバ100と、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2との詳細を示す図である。
図3】トップページの一例を示す図である。
図4】執刀医評価シートの一例を示す図である。
図5】術式入力ページの一例を示す図である。
図6】術式入力ページの一例を示す図である。
図7】術式入力ページの一例を示す図である。
図8】本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。
図9】本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。
図10】本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。
図11】本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。
図12】周術期管理評価シートの一例を示す図である。
図13】周術期管理評価シートの一例を示す図である。
図14】実施形態の変形例の解析システム1aの構成例を示す図である。
図15】実施形態の変形例の解析システム1aに含まれる解析サーバ100aと、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2と、管理サーバ300との詳細を示す図である。
図16】実施形態の変形例の解析システム1aの動作の一例を示す図である。
図17】術式入力ページの一例を示す図である。
図18】実施形態の変形例の解析システム1aの動作の一例を示す図である。
図19】解析結果の一例を示す図である。
図20】解析結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本実施形態の解析システム、解析方法及びプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0013】
(実施形態)
(解析システム)
図1は、本発明の実施形態の解析システム1の構成例を示す図である。
図1において、解析システム1は、解析サーバ100を備える。図1には、解析サーバ100に加え、被検者へ手術を行った医師(以下「術者」ともいう)U1と、術者U1の指導医U2と、術者U1が使用するユーザ端末200-1と、指導医U2が使用するユーザ端末200-2が示されている。
解析サーバ100とユーザ端末200-1とユーザ端末200-2とは、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。
ユーザ端末200-1とユーザ端末200-2とのうち任意のユーザ端末をユーザ端末200と記載する。
【0014】
指導医U2の下で術者U1が被検者に手術を行った場合について説明する。
ユーザ端末200-1は、被検者識別情報と術者U1の術者識別情報と術者U1による手術手技の評価結果(以下「術者評価結果」という)とを含む術者手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
ユーザ端末200-2は、被検者識別情報と術者U1の術者識別情報と指導医U2による手術手技の評価結果(以下「指導医評価結果」という)とを含む指導医手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
解析サーバ100は、ユーザ端末200-1が送信した術者手術評価情報と、ユーザ端末200-2が送信した指導医手術評価情報とを受け付ける。解析システム1は、受け付けた術者手術評価情報と指導医手術評価情報とを記憶部に記憶させる。
解析サーバ100は、記憶部に記憶された複数の術者手術評価情報及び指導医手術評価情報に基づいて、術者U1について手術手技の評価結果を解析する。解析サーバ100は、術者U1について手術手技の評価結果の解析結果を出力する。
以下、解析システム1に含まれる解析サーバ100と、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2との各々の詳細について、順次説明する。
図2は、本実施形態の解析システム1に含まれる解析サーバ100と、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2との詳細を示す図である。
【0015】
(解析サーバ100)
解析サーバ100は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。解析サーバ100は、例えば、通信部102と、受付部103-1と、処理部103-2と、記憶処理部104と、解析部105と、出力部106と、記憶部110とを備える。
通信部102は、通信モジュールによって実現される。通信部102は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部102は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、通信部102は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。
【0016】
記憶部110は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部110には、アプリ110aと手術評価情報DB110bとが記憶される。手術評価情報DB110bがクラウド上に記憶されていてもよい。手術評価情報DB110bは、一又は複数の術者手術評価情報及び指導医手術評価情報を含む。
通信部102は、ログイン要求を受信する。例えば、ログイン要求は、ユーザ端末200-1及びユーザ端末200-2が送信したものである。受付部103-1は、通信部102からログイン要求を取得し、取得したログイン要求を受け付ける。処理部103-2は、受付部103-1からログイン要求を取得し、取得したログイン要求に基づいてログイン処理を行う。
【0017】
ログイン処理について説明する。ログイン処理では、処理部103-2は、取得したログイン要求に含まれるログイン名及びパスワードの組み合わせが、記憶部110に登録されているか否かを判定する。記憶部110には、解析システム1へのアクセスを許可する者(例えば、術者、指導医)のログイン名及びパスワードの組み合わせが一又は複数登録されている。ログイン処理では、処理部103-2は、ログイン名及びパスワードの組み合わせが記憶部110に登録されている場合にはログイン成功とし、登録されていない場合にはログイン失敗とする。
処理部103-2は、ログイン失敗である場合には所定のエラー処理を行う。処理部103-2は、ログイン成功である場合にはアプリ110aを処理することによってトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を通信部102へ出力する。通信部102は、処理部103-2からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報をユーザ端末200へ送信する。
【0018】
通信部102はユーザ端末200-1が送信した執刀医評価シート要求を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した執刀医評価シート要求を取得し、取得した執刀医評価シート要求を受け付ける。処理部103-2は、受付部103-1が受け付けた執刀医評価シート要求を取得し、取得した執刀医評価シート要求に基づいて共通評価情報作成処理を行う。
共通評価情報作成処理について説明する。共通評価情報作成処理では、処理部103-2は、アプリ110aを処理することによって執刀医評価シート情報を取得し、取得した執刀医評価シート情報を含む執刀医評価シート応答を通信部102へ出力する。通信部102は、処理部103-2から執刀医評価シート応答を取得し、取得した執刀医評価シート応答をユーザ端末200-1へ送信する。
通信部102はユーザ端末200-1が送信した術式入力ページ要求を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した術式入力ページ要求を取得し、取得した術式入力ページ要求を受け付ける。処理部103-2は、受付部103-1が受け付けた術式入力ページ要求を取得し、取得した術式入力ページ要求に基づいて、個別評価情報作成処理を行う。
個別評価情報作成処理について説明する。個別評価情報作成処理では、処理部103-2は、術式入力ページ要求に含まれる術式を特定する情報に基づいてアプリ110aを処理することによって術式入力ページ情報を取得する。個別評価情報作成処理では、処理部103-2は、取得した術式入力ページ情報を含む、解析サーバ100を宛先とする術式入力ページ応答を作成し、作成した術式入力ページ応答を通信部102へ出力する。通信部102は、処理部103-2から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答をユーザ端末200-1へ送信する。
【0019】
通信部102は、ユーザ端末200-1が送信した術者手術評価情報と、ユーザ端末200-2が送信した指導医手術評価情報とを受信する。受付部103-1は、通信部102から術者手術評価情報と指導医手術評価情報とを取得し、取得した術者手術評価情報と指導医手術評価情報とを受け付ける。
記憶処理部104は、受付部103-1が受け付けた術者手術評価情報と指導医手術評価情報とを取得し、取得した術者手術評価情報と指導医手術評価情報とを記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶させる。
解析部105は、記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶された一又は複数の術者手術評価情報及び指導医手術評価情報のうち、手術手技の評価結果を解析する対象の術者U1の術者識別情報を含むものを抽出する。解析部105は、抽出した術者手術評価情報に含まれる術者評価結果及び指導医手術評価情報に含まれる指導医評価結果に基づいて、術者U1の手術手技の学習過程を解析する。例えば、解析部105は、術者U1の手術手技の経時的学習推移を作成することによって、術者U1の手術手技の学習過程を解析する。
【0020】
出力部106は、解析部105から術者U1の手術手技の学習過程の解析結果を取得する。出力部106は、取得した術者U1の手術手技の学習過程の解析結果を出力する。例えば、出力部106は、術者U1の手術手技の学習過程の解析結果を表示装置(図示なし)に出力する。また、出力部106は、通信部102から術者U1のユーザ端末200-1へ送信してもよいし、指導医U2のユーザ端末200-2へ送信してもよい。以下、一例として、出力部106が、通信部102から術者U1のユーザ端末200-1へ送信する場合について説明を続ける。
【0021】
受付部103-1、処理部103-2、記憶処理部104、解析部105及び出力部106は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)とアプリ110aとを実行することにより実現される。
また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0022】
(ユーザ端末200-1)
ユーザ端末200-1は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。
ユーザ端末200-1は、例えば、通信部202-1と、処理部203-1と、操作部205-1と、表示部207-1と、記憶部206-1とを備える。
通信部202-1は、通信モジュールによって実現される。通信部202-1は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部202-1は、例えば、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。また、通信部202-1は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。
【0023】
操作部205-1は、入力デバイスを備え、術者U1の操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。
記憶部206-1は、HDD、フラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部206-1には、アプリ206a-1が記憶される。
表示部207-1は、液晶ディスプレイなどによって実現される。表示部207-1は、被検者識別情報、術者U1の術者識別情報、指導医U2の指導医識別情報、術者評価結果、指導医評価結果などを入力する画面を表示する。
【0024】
術者U1は、解析システム1にアクセスし、解析システム1にログインする場合に、操作部205-1を操作することで、ログイン名及びパスワードを入力する。
処理部203-1は、操作部205-1に入力されたログイン名及びパスワードを取得し、取得したログイン名及びパスワードを含む、解析サーバ100を宛先とするログイン要求を作成する。処理部203-1は、作成したログイン要求を通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1が出力したログイン要求を取得し、取得したログイン要求を解析サーバ100へ送信する。以下、解析サーバ100において、ログインが成功した場合について説明を続ける。
通信部202-1は、解析サーバ100が送信したトップページ情報を受信する。処理部203-1は、通信部202-1からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部207-1に表示する。
【0025】
図3は、トップページの一例を示す図である。トップページの一例は、「お知らせ」を表示する部分と「通知」を表示する部分と「スペース」を表示する部分と「アプリ」を表示する部分とが含まれる。
「お知らせ」を表示する部分には、評価スコアの基準が列記された部分A01が含まれる。評価スコアの基準が列記された部分A01には、自己評価スコアの基準(5段階評価)及び指導者評価スコアの基準(5段階評価)が列記されている。
「アプリ」を表示する部分には、評価シートのアプリが列記された部分A02が含まれる。評価シートのアプリが列記された部分A02には、評価シートのアプリが複数列記されている。
【0026】
術者U1は、操作部205-1を操作することで、評価シートのアプリが列記された部分A02を参照し、列記された評価シートの複数のアプリのうち執刀医評価シート[共通]の部分を押す。操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて、共通評価情報作成処理を行う。
共通評価情報作成処理について説明する。共通情報作成処理では、処理部203-1は、検出した結果に基づいて執刀医評価シート要求を作成し、作成した執刀医評価シート要求を通信部202-1に出力する。通信部202-1は、処理部203-1が出力した執刀医評価シート要求を取得し、取得した執刀医評価シート要求を、解析サーバ100へ送信する。通信部202-1は、解析サーバ100が送信した執刀医評価シート応答を受信する。共通情報作成処理では、処理部203-1は、通信部202-1から執刀医評価シート応答を取得し、取得した執刀医評価シート応答に含まれる執刀医評価シート情報を処理することによって執刀医評価シートを、表示部207-1に表示する。
【0027】
図4は、執刀医評価シートの一例を示す図である。
執刀医評価シートの一例には、手術手技を行った術者U1の術者識別情報(対応者ID)、術者名(対応者名)及び経験数と、被験者の被検者識別情報(患者ID)と、術式、疾患名及び執刀数と、助手及び全経験数と、指導医U2の指導医識別情報(指導者ID)及び指導医名(指導者名)と、手術時間及び出血量と、入院日と、退院日とを入力する部分(図示なし)が含まれる。
執刀医評価シートの一例には、図4に示すように、本人と指導者との各々について、各術式に共通した一又は複数の基本操作の各々の評価を入力する部分(本人評価、指導者評価)と、各術式に共通した一又は複数の基本操作の各々の評価点が表示される部分(本人評価点、指導者評価点)とが含まれる。
一又は複数の基本操作の一例は、「組織の取り扱い(把持・牽引など)」、「剥離操作」、「切離操作」、「止血操作」、「血管処理操作」、「術中トラブル(偶発性)」への対処である。評価を入力する部分は、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された複数の評価結果から一つを選択するようになっている。複数の評価結果の一例は、優、良、普通、不良、要改善である。評価結果が入力されることによって、入力された評価結果に対応する点数が、「本人評価点」として、表示される。さらに、本人評価点の合計が自動的に計算され、「本人評価点合計」の部分に表示される。
術者U1は、執刀医評価シートを参照し、本人評価について、一又は複数の基本操作の各々の評価を入力する。本人評価について一又は複数の基本操作の各々の評価が入力されることによって、一又は複数の基本操作の各々について、入力された評価に対応する点数が「本人評価点」の部分に表示され、本人評価点の合計が「本人評価点合計」の部分に表示される。術者U1は、キャンセルする場合にはキャンセルボタンを押し、評価の入力結果を保存する場合には保存ボタンを押す。
【0028】
術者U1によって、キャンセルボタンが押された場合には、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。共通情報作成処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて本人評価への入力結果と本人評価点と本人評価点合計とを保存しないで、トップページを表示部207-1に表示させる。
術者U1によって、保存ボタンが押された場合には、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。共通情報作成処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて本人評価への入力結果と本人評価点と本人評価点合計とを保存して、トップページを表示部207-1に表示させる。
【0029】
術者U1は、トップページにおいて、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて、個別評価情報作成処理を行う。
個別評価情報作成処理について説明する。個別情報作成処理では、処理部203-1は、検出した結果に基づいて術式入力ページ要求を作成し、作成した術式入力ページ要求を通信部202-1に出力する。ここでは、一例として、術者U1が「9.(腹腔鏡下)胃全摘術」を押した場合について説明を続ける。通信部202-1は、処理部203-1が出力した術式入力ページ要求を取得し、取得した術式入力ページ要求を、解析サーバ100へ送信する。
【0030】
通信部202-1は、解析サーバ100が送信した術式入力ページ応答を受信する。個別情報作成処理では、処理部203-1は、通信部202-1から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる術式入力ページ情報(ここでは、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページ情報)を処理することによって(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを、表示部207-1に表示する。
図5は、術式入力ページの一例を示す図である。ここでは、術式入力ページの一例として、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを示す。
(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページの一例には、以前に入力された症例のリストとして、ステータスと(手術)実施日と対応者名と指導者名と本人評価点合計と指導者評価点合計とが関連付けて列記されている部分A03が表示される。胃全摘術入力ページの一例には、新規の症例を入力する場合に押す部分A04-1が表示される。胃全摘術入力ページの一例には、入力リストを選択する部分A04-2が表示される。一例として、新規の症例を入力する場合に押す部分A04-1が押された場合について説明を続ける。
【0031】
図6は、術式入力ページの一例を示す図である。ここでは、術式入力ページの一例として、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを示す。新規の症例を入力する場合に押す部分A04-1が押された場合に表示される胃全摘術入力ページの一例には、指導者に評価を依頼する場合に押される部分A05と、現在の作業者を変更する場合に押される部分A06と、本人と指導者との各々について、術式によって異なる一又は複数の項目について、評価を入力する部分A07とが含まれる。
一又は複数の項目の一例は、「1)リンパ節郭清」について、「1.大網の切離」、「2.左胃大網動静脈の処理」、「3.右胃大網静脈の処理(幽門下の剥離)」、「4.右胃大網動脈の処理」、「5.上・後十二指腸動脈の処理」、「6.右胃動静脈の切離」、「7.膵上緑リンパ節郭清」、「8.左胃動静脈の剥離」、「9.No.1、3リンパ節郭清」、「10.脾門部の処理」、「11.食道周囲の処理」である。評価を入力する部分は、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された複数の評価結果から一つを選択するようになっている。複数の評価結果の一例は、優、良、普通、不良、要改善である。評価結果が入力されることによって、入力された評価結果に対応する点数が、「本人評価点」として、表示される。さらに、本人評価点の合計が自動的に計算され、「本人評価点合計」の部分に表示される。
図7は、術式入力ページの一例を示す図である。ここでは、術式入力ページの一例として、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを示す。図7は、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページの最後の部分を示す。(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページの最後の部分には、術者U1と指導医U2との各々が、自由に記載できる部分(コメント記載欄)が表示されている。
【0032】
術者U1は、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを参照し、本人評価について、一又は複数の項目の各々の評価を入力する。
操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。個別情報作成処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と評価の出力結果とを含む解析サーバ100を宛先とする術者手術評価情報を作成する。具体的には、術者手術評価情報には、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートに入力された情報と出力された情報(本人評価点、本人評価点合計)と個別評価情報作成処理で術式入力ページに入力された情報と出力された情報(本人評価点、本人評価点合計)とが含まれる。処理部203-1は、作成した術者手術評価情報を、通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1からの術者手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
【0033】
術者U1は、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「作業者が自分」を選択する。「作業者が自分」は、作業者(手術手技を行った者)が自分(術者U1)である評価情報を解析することを示している。
操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて術者U1を特定する情報を含む、解析サーバ100を宛先とする解析要求を作成する。処理部203-1は、作成した解析要求を通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1から解析要求を取得し、取得した解析要求を、解析サーバ100へ送信する。
通信部202-1は、解析サーバ100が送信した解析応答を受信する。処理部203-1は、通信部202-1から解析応答を取得し、取得した解析応答に含まれる解析結果を処理することによって、表示部207-1に解析結果を表示させる。
【0034】
処理部203-1は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部206-1に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)とアプリ206a-1を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0035】
(ユーザ端末200-2)
ユーザ端末200-2は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。
ユーザ端末200-2は、例えば、通信部202-2と、処理部203-2と、操作部205-2と、表示部207-2と、記憶部206-2とを備える。
通信部は202-2、通信モジュールによって実現される。通信部202-2は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部202-2は、例えば、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。また、通信部202-2は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。
【0036】
操作部205-2は、入力デバイスを備え、ユーザUの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。
記憶部206-2は、HDD、フラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部206-2には、アプリ206a-2が記憶される。
表示部207-2は、液晶ディスプレイなどによって実現される。表示部207-2は、被検者識別情報、術者U1の術者識別情報、指導医U2の指導医識別情報、術者評価結果、指導医評価結果などを入力する画面を表示する。
【0037】
指導医U2は、解析システム1にアクセスし、解析システム1にログインする場合に、操作部205-2を操作することで、ログイン名及びパスワードを入力する。
処理部203-2は、操作部205-2に入力されたログイン名及びパスワードを取得し、取得したログイン名及びパスワードを含む、解析サーバ100を宛先とするログイン要求を作成する。処理部203-2は、作成したログイン要求を通信部202-2へ出力する。通信部202-2は、処理部203-2が出力したログイン要求を取得し、取得したログイン要求を解析サーバ100へ送信する。以下、解析サーバ100において、ログインが成功した場合について説明を続ける。
通信部202-2は、解析サーバ100が送信したトップページ情報を受信する。処理部203-2は、通信部202-2からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部207-2に表示する。
【0038】
トップページの一例は、図3を参照して説明したのでここでの説明は省略する。
指導医U2は、操作部205-2を操作することで、評価シートのアプリが列記された部分A02を参照し、列記された評価シートのアプリのうち執刀医評価シート[共通]の部分を押す。操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて、共通評価情報作成処理を行う。
共通情報作成処理では、処理部203-2は、検出した結果に基づいて執刀医評価シート要求を作成し、作成した執刀医評価シート要求を通信部202-2に出力する。通信部202-2は、処理部203-2が出力した執刀医評価シート要求を取得し、取得した執刀医評価シート要求を、解析サーバ100へ送信する。通信部202-2は、解析サーバ100が送信した執刀医評価シート応答を受信する。共通情報作成処理では、処理部203-2は、通信部202-2から執刀医評価シート応答を取得し、取得した執刀医評価シート応答に含まれる執刀医評価シート情報を処理することによって執刀医評価シートを、表示部207-2に表示する。
【0039】
執刀医評価シートの一例は、図4を参照して説明したのでここでの説明は省略する。
指導医U2は、執刀医評価シートを参照し、指導者評価について、一又は複数の基本操作の各々の評価を入力する。指導者評価について一又は複数の基本操作の各々の評価が入力されることによって、一又は複数の基本操作の各々について、入力された評価に対応する点数が、「指導者評価点」の部分に表示され、指導者評価点の合計が「指導者評価点合計」の部分に表示される。指導医U2は、キャンセルする場合にはキャンセルボタンを押し、評価の入力結果を保存する場合には保存ボタンを押す。
【0040】
指導医U2によって、キャンセルボタンが押された場合には、操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。共通情報作成処理では、処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて指導者評価への入力結果と指導者評価点と指導者評価点合計とを保存しないで、トップページを表示部207-2に表示させる。
指導医U2によって、保存ボタンが押された場合には、操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。共通情報作成処理では、処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて指導者評価への入力結果と指導者評価点と指導者評価点合計とを保存して、トップページを表示部207-2に表示させる。
【0041】
指導医U2は、トップページにおいて、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。処理部203-2は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて、個別評価情報作成処理を行う。
個別情報作成処理では、処理部203-2は、検出した結果に基づいて術式入力ページ要求を作成し、作成した術式入力ページ要求を通信部202-2に出力する。ここでは、一例として、指導医U2が「9.(腹腔鏡下)胃全摘術」を押した場合について説明を続ける。通信部202-2は、処理部203-2が出力した術式入力ページ要求を取得し、取得した術式入力ページ要求を、解析サーバ100へ送信する。
【0042】
通信部202-2は、解析サーバ100が送信した術式入力ページ応答を受信する。個別情報作成処理では、処理部203-2は、通信部202-2から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる術式入力ページ情報(ここでは、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページ情報)を処理することによって(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを、表示部207-2に表示する。
術式入力ページの一例は、図5を参照して説明したのでここでの説明は省略する。一例として、新規の症例を入力する場合に押す部分A04-1が押された場合について説明を続ける。
【0043】
術式入力ページの一例は、図6及び図7を参照して説明したのでここでの説明は省略する。
指導医U2は、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを参照し、指導者評価について、一又は複数の項目の各々の評価を入力する。評価結果が入力されることによって、入力された評価結果に対応する点数が、「指導者評価点」として、表示される。さらに、指導者評価点の合計が自動的に計算され、「指導者評価点合計」の部分に表示される。
操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。個別情報作成処理では、処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と評価の出力結果とを含む解析サーバ100を宛先とする指導医手術評価情報を作成する。具体的には、指導医手術評価情報には、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートに入力された情報と出力された情報(指導者評価点、指導者評価点合計)と、個別評価情報作成処理で術式入力ページに入力された情報と出力された情報(指導者評価点、指導者評価点合計)とが含まれる。処理部203-2は、作成した指導医手術評価情報を、通信部202-2へ出力する。通信部202-2は、処理部203-2からの術者手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
処理部203-2は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部206-2に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)とアプリ206a-2を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0044】
(解析システム1の動作)
図8は、本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。図8を参照して、解析サーバ100に術者U1の術者手術評価情報を登録する処理について説明する。術者U1は解析システムに登録し、解析サーバ100には術者U1のログイン名とパスワードとの組み合わせが登録されている。
(ステップS1-1)
ユーザ端末200-1の通信部202-1と解析サーバ100の通信部102との間で接続処理が行われる。
(ステップS2-1)
ユーザ端末200-1において、通信部202-1は解析サーバ100が送信したログイン画面情報を受信する。処理部203-1は、通信部202-1からログイン画面情報を取得し、取得したログイン画面情報を処理することによって、表示部207-1にログイン画面を表示する。ログイン画面には、ログイン名及びパスワードを入力する部分とログイン名を保存するためのボタンとログインボタンとが含まれる。
【0045】
(ステップS3-1)
術者U1は、ログイン画面を参照し、ログイン名及びパスワードを入力する。ここで、術者U1は、ログイン名を保存する場合にはログイン名を保存するためのボタンを押す。術者U1は、ログインする場合にはログインボタンを押す。術者U1がログインする場合について説明を続ける。術者U1がログインボタンを押すことによって、ユーザ端末200-1と解析サーバ100との間でログイン処理が行われる。ログイン成功である場合について説明を続ける。
(ステップS4-1)
ユーザ端末200-1において、通信部202-1は、解析サーバ100が送信したトップページ情報を受信する。処理部203-1は、通信部202-1からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部207-1に表示する。
【0046】
(ステップS5-1)
術者U1は、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された複数の評価シートのアプリのうち執刀医評価シート[共通]の部分を押す。操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。ユーザ端末200-1と解析サーバ100との間で共通評価情報作成処理が行われる。
(ステップS6-1)
ユーザ端末200-1において、通信部202-1は、解析サーバ100が送信した執刀医評価シート応答を受信する。処理部203-1は、通信部202-1から執刀医評価シート応答を取得し、取得した執刀医評価シート応答に含まれる執刀医評価シート情報を処理することによって執刀医評価シートを、表示部207-1に表示する。
(ステップS7-1)
ユーザ端末200-1において、保存ボタンが押された場合には、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1が出力した検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを保存して、トップ画面を表示部207-1に表示させる。
【0047】
(ステップS8-1)
術者U1は、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された複数の評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。
ユーザ端末200-1と解析サーバ100との間で個別評価情報作成処理が行われる。
(ステップS9-1)
ユーザ端末200-1において、通信部202-1は、解析サーバ100が送信した術式入力ページ応答を受信する。処理部203-1は、通信部202-1から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる術式入力ページ情報を処理することによって術式入力ページを、表示部207-1に表示する。
(ステップS10-1)
術者U1は、術式入力ページを参照し、本人評価について、一又は複数の項目の各々の評価を入力する。本人評価について一又は複数の基本操作の各々の評価が入力されることによって、一又は複数の基本操作の各々について、入力された評価に対応する点数及び点数の合計とが、本人評価点の部分及び本人評価点合計の部分に表示される。
ユーザ端末200-1において、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1が出力した検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを含む、解析サーバ100を宛先とする術者手術評価情報を作成する。
【0048】
(ステップS11-1)
ユーザ端末200-1において、処理部203-1は、作成した術者手術評価情報を通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1から術者手術評価情報を取得し、取得した術者手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
(ステップS12-1)
解析サーバ100において、通信部102はユーザ端末200-1が送信した術者手術評価情報を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した術者手術評価情報を取得し、取得した術者手術評価情報を受け付ける。
(ステップS13-1)
解析サーバ100において、記憶処理部104は、受付部103-1が受け付けた術者手術評価情報を取得し、取得した術者手術評価情報を、記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶させる。
【0049】
図9は、本実施形態の解析システム1の動作の一例を示す図である。図9を参照して、解析サーバ100に指導医U2の指導医手術評価情報を登録する処理について説明する。指導医U2は解析システムに登録し、解析サーバ100には指導医U2のログイン名とパスワードとの組み合わせが登録されている。
(ステップS1-2)
ユーザ端末200-2の通信部202-2と解析サーバ100の通信部102との間で接続処理が行われる。
(ステップS2-2)
ユーザ端末200-2において、通信部202-2は解析サーバ100が送信したログイン画面情報を受信する。処理部203-2は、通信部202-2からログイン画面情報を取得し、取得したログイン画面情報を処理することによって、表示部207-2にログイン画面を表示する。ログイン画面には、ログイン名及びパスワードを入力する部分とログイン名を保存するためのボタンとログインボタンとが含まれる。
【0050】
(ステップS3-2)
指導医U2は、ログイン画面を参照し、ログイン名及びパスワードを入力する。ここで、指導医U2は、ログイン名を保存する場合にはログイン名を保存するためのボタンを押す。指導医U2は、ログインする場合にはログインボタンを押す。指導医U2がログインする場合について説明を続ける。指導医U2がログインボタンを押すことによって、ユーザ端末200-2と解析サーバ100との間でログイン処理が行われる。ログイン成功である場合について説明を続ける。
(ステップS4-2)
ユーザ端末200-2において、通信部202-2は、解析サーバ100が送信したトップページ情報を受信する。処理部203-2は、通信部202-2からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部207-2に表示する。
(ステップS5-2)
指導医U2は、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された複数の評価シートのアプリのうち執刀医評価シート[共通]の部分を押す。操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。ユーザ端末200-2と解析サーバ100との間で共通評価情報作成処理が行われる。
【0051】
(ステップS6-2)
ユーザ端末200-2において、通信部202-2は、解析サーバ100が送信した執刀医評価シート応答を受信する。処理部203-2は、通信部202-2から執刀医評価シート応答を取得し、取得した執刀医評価シート応答に含まれる執刀医評価シート情報を処理することによって執刀医評価シートを、表示部207-2に表示する。
(ステップS7-2)
ユーザ端末200-2において、保存ボタンが押された場合には、操作部205-2は、術指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。処理部203-2は、操作部205-2が出力した検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを保存して、トップ画面を表示部207-2に表示させる。
(ステップS8-2)
指導医U2は、評価シートのアプリが複数列記された部分A02を参照し、列記された複数の評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。
ユーザ端末200-2と解析サーバ100との間で個別評価情報作成処理が行われる。
【0052】
(ステップS9-2)
ユーザ端末200-2において、通信部202-2は、解析サーバ100が送信した術式入力ページ応答を受信する。処理部203-2は、通信部202-2から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる術式入力ページ情報を処理することによって術式入力ページを、表示部207-2に表示する。
(ステップS10-2)
指導医U2は、術式入力ページを参照し、指導者評価について、一又は複数の項目の各々の評価を入力する。指導者評価について一又は複数の基本操作の各々の評価が入力されることによって、一又は複数の基本操作の各々について、入力された評価に対応する点数及び点数の合計が、指導者評価点の部分及び指導者評価点合計の部分に表示される。
ユーザ端末200-2において、操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。処理部203-2は、操作部205-2が出力した検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを含む、解析サーバ100を宛先とする指導医手術評価情報を作成する。
(ステップS11-2)
ユーザ端末200-2において、処理部203-2は、作成した指導医手術評価情報を通信部202-2へ出力する。通信部202-2は、処理部203-2から指導医手術評価情報を取得し、取得した指導医手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
【0053】
(ステップS12-2)
解析サーバ100において、通信部102はユーザ端末200-2が送信した指導医手術評価情報を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した指導医手術評価情報を取得し、取得した指導医手術評価情報を受け付ける。
(ステップS13-2)
解析サーバ100において、記憶処理部104は、受付部103-1が受け付けた指導医手術評価情報を取得し、取得した指導医手術評価情報を、記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶させる。
【0054】
図10は、本実施形態の解析システムの動作の一例を示す図である。図10を参照して、術者U1が解析サーバ100に、解析を依頼した場合の処理について説明する。
(ステップS1-3)
ユーザ端末200-1において、処理部203-1は、術式入力ページを、表示部207-2に表示している。術者U1は、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「作業者が自分」を選択する。
(ステップ2-3)
ユーザ端末200-1において、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて術者U1の術者識別情報を含む解析要求を作成する。
【0055】
(ステップS3-3)
ユーザ端末200-1において、処理部203-1は、作成した解析要求を通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1から解析要求を取得し、取得した解析要求を、解析サーバ100へ送信する。
(ステップS4-3)
解析サーバ100において、通信部102はユーザ端末200-1が送信した解析要求を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した解析要求を取得し、取得した解析要求を受け付ける。解析部105は、受付部103-1が受け付けた解析要求を取得し、取得した解析要求に含まれる術者U1の術者識別情報に基づいて、記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶された一又は複数の術者手術評価情報及び指導医手術評価情報のうち、術者U1の術者識別情報を含むものを抽出する。
【0056】
(ステップS5-3)
解析サーバ100において、解析部105は、抽出した術者手術評価情報に含まれる術者評価結果及び指導医手術評価情報に含まれる指導医評価結果に基づいて、術者の手術手技の学習過程を解析する。
図11は、本実施形態の解析システムの動作の一例を示す図である。図11は、解析サーバ100による解析結果の一例を示す。例えば、解析部105は、術者U1の手術手技の経時的学習推移を作成する。図11は、手術実施日について、術者評価点の合計と指導医評価点の合計との各々を表したものである。図10に戻り説明を続ける。
(ステップS6-3)
解析サーバ100において、出力部106は、解析部105から術者の手術手技の学習過程の解析結果を取得する。出力部106は、取得した術者の手術手技の学習過程の解析結果を含む、ユーザ端末100-1を宛先とする解析応答を作成する。
【0057】
(ステップS7-3)
解析サーバ100において、出力部106は、作成した解析応答を通信部102に出力する。通信部102は、出力部106が出力した解析応答を取得し、取得した解析応答をユーザ端末200-1へ送信する。
(ステップS8-3)
ユーザ端末200-1において、通信部202-1は解析サーバ100が送信した解析応答を受信する。処理部203-1は、通信部202-1から解析応答を取得し、取得した解析応答に含まれる解析結果を処理することによって、表示部207-1に術者U1の手術手技の学習過程を表示する。
【0058】
前述した実施形態では、複数の評価結果の一例として、優、良、普通、不良、要改善である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、複数の評価結果が2種類から4種類で表されてもよいし、6種類以上で表されてもよい。
前述した実施形態では、術式の一例として、(腹腔鏡下)胃全摘術について説明したが、この例に限られない。例えば、良性疾患に対する手術術式の一例として、1.腹腔鏡下胆嚢摘出術、2.(腹腔鏡下)虫垂切除術(虫垂炎)、3.(内視鏡的)鼠経ヘルニア根治術、4.(腹腔鏡下)腹壁瘢痕ヘルニア根治術、5.腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア根治術、6.急性腹症手術(腸閉塞根治術・腹膜炎根治術)が適用されてもよいし、悪性疾患に対する手術術式の一例として、1.(腹腔鏡下)幽門側胃切除術、2.(腹腔鏡下)噴門側胃切除術、3.(腹腔鏡下)胃全摘術、4.(腹腔鏡下)右結腸切除術、5.(腹腔鏡下)左(S状)結腸切除術、6.(腹腔鏡下)直腸切除術(低位前方切除術)が適用されてもよい。
【0059】
良性疾患に対する手術術式の評価に一例について説明する。
「1.腹腔鏡下胆嚢摘出術」の評価については、「I.カロ―の三角の処理」について、「1.術野形成」、「2.Critical view of safetyの確認」、「3.胆嚢動脈の処置」、「4.胆嚢管の処置」であり、「II 胆嚢床の剥離」について、「1.剥離層選択」、「2.剥離操作」であり、「III.その他」について、「1.胆嚢の体外摘出」、「2.洗浄・閉創」であってもよい。
「2.(腹腔鏡下)虫垂切除術(虫垂炎)」の評価については、「I.虫垂の同定」について、「1.術野形成(展開)」、「2.虫垂の同定・評価」、「3.術中所見から術式選択」であり、「II. 虫垂の切離」について、「1.虫垂間膜切離」、「2.虫垂動脈の処理」、「3.虫垂根部の処理(切離・閉鎖)」であり、「III.その他」について、「1.虫垂の体外摘出」、「2.洗浄・閉腹」であってもよい。
「3.(内視鏡的)鼠経ヘルニア根治術」の評価については、「I.ヘルニアの同定と評価」について、「1.術野形成(展開)」、「2.腹膜の剥離」、「3.腹膜剥離範囲の決定」、「4.解剖学的同定(靭帯・筋膜)」であり、「II.ヘルニア嚢の処理」について、「1.ヘルニア嚢の遊離」、「2.ヘルニア嚢の処理」であり、「III.メッシュの装着」について、「1.メッシュの選択」、「2.メッシュの展開と腹壁への固定」、「3.気腹解除」であり、「IV.その他」」について、「1.閉腹」であってもよい。
【0060】
「4.(腹腔鏡下)腹壁瘢痕ヘルニア根治術」の評価については、「I.ヘルニアの同定と評価」について、「1.術野形成」、「2.癒着剥離(ヘルニア内容の処理)」、「3.術式選択の判断)」であり、「II.ヘルニア修復」について、「1.ヘルニア門の閉鎖(判断、手技)」、「2.メッシュの選択・扱い」、「3.メッシュの腹壁への固定」、「4.腹膜の扱い・気腹解除」であり、「III.その他」について、「1.閉腹」であってもよい。
「5.腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア根治術」の評価については、「I.ヘルニアの同定と評価」について、「1.術野形成」、「2.ヘルニア内容の取扱い」であり、「II.ヘルニア修復」について、「1.ヘルニア門の処理」、「2.食道背側の処理」、「5.裂孔の縫縮(メッシュの展開・固定)」、「6.Fundoplication作成」であり、「III.その他」について、「1.閉創」であってもよい。
「6.急性腹症手術(腸閉塞根治術・腹膜炎根治術)」の評価については、「I.開腹と病因検索」について、「1.皮切」、「2.腹腔内洗浄」、「3.病因検索」、「4.術式判断」であり、「II.原因治療」について、「1.腸間膜の処理・癒着解除」、「2.腸のとり扱い(腸切・穿孔部閉鎖)」、「3.再建・人工肛門造設」であり、「III.その他」について、「1.腸管内チューブ留置判断」、「2.ドレーンの留置」、「3.閉創」であってもよい。
【0061】
悪性疾患に対する手術術式の評価に一例について説明する。
「1.(腹腔鏡下)幽門側胃切除術」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.術野形成」、「3.病変確認・取り扱い」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清」の「1.大網の切離・郭清」、「2.左胃大網動静脈の処理・郭清」、「3.右胃大網静脈の処理・郭清(幽門下の剥離)」、「4.右胃大網動脈の処理」、「5.上・後十二指腸動脈の処理」、「6.右胃動静脈の切離・郭清」、「7.膵上縁リンパ節郭清」、「8.左胃動静脈の切離・郭清」、「9.No.1,3リンパ節郭清」であり、「2)幽門側の胃の切離と再建」の「1.十二指腸切離」、「2.胃の口側切離」、「3.再建」、「4.内ヘルニア防止」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
「2.(腹腔鏡下)噴門側胃切除術」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.気腹と術野形成」、「3.病変確認・取り扱い」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清」の「1.大網の切離」、「2.左胃大網動静脈の処理」、「3.膵上縁リンパ節郭清」、「4.左胃動静脈の切離」、「5.脾門部の処理」、「6.食道周囲の処理」であり、「2)胃の切離と再建」の「1.食道切離」、「2.肛門側胃切離」、「3.再建(食道胃吻合など)」、「4.内ヘルニア防止」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
「3.(腹腔鏡下)胃全摘術」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.術野形成」、「3.病変確認・取り扱い」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清」の「1.大網の切離」、「2.左胃大網動静脈の処理」、「3.右胃大網静脈の処理(幽門下の剥離)」、「4.右胃大網動脈の処理」、「5.上・後十二指腸動脈の処理」、「6.右胃動静脈の切離」、「7.膵上縁リンパ節郭清」、「8.左胃動静脈の切離」、「9.No.1,3リンパ節郭清」、「10.脾門部の処理」、「11.食道周囲の処理」であり、「2」胃の切離と再建」の「1.十二指腸切離」、「2.食道切離」、「3.再建(食道空腸吻合)」、「4.再建(空腸空腸吻合)」、「5.内ヘルニア防止」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
【0062】
「4.(腹腔鏡下)右結腸切除術」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.気腹と術野形成」、「3.病変確認・取り扱い」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清(内側アプローチ)」の「1.Surgical trunkの露出」、「2.GCT露出と副右結腸処理」、「3.右結腸静脈の処理」、「4.右結腸動脈の処理」、「5.回結腸動静脈の処理」、であり、「2)結腸の切離と再建」の「1. 結腸肝彎曲部の剥離・授動」、「2.右結腸の外側アプローチ」、「3.右結腸切離」、「4.再建」、「5.内ヘルニア防止処置」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
「5.(腹腔鏡下)左(S状)結腸切除術」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.気腹と病変評価」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清(内側アプローチ)」の「1.腹膜切開」、「2.腸間膜背側剥離層選択(神経温存)」、「3.下腸間膜動脈処理」、「4.左結腸・S状結腸動脈処理」、「5.下腸間膜静脈処理」、「6.尿管確認」であり、「2)結腸の切離と再建」の「1.外側アプローチ・結腸の授動」、「2.結腸の切離」、「3.再建」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
「6.(腹腔鏡下)直腸切除術(低位前方切除術)」の評価については、「I.気腹と腹腔内観察」について、「1.トロッカーの留置」、「2.気腹と病変評価」であり、「II.手術操作」について、「1)リンパ節郭清」の「1.腹膜切開」、「2.腸間膜背側剥離層選択(神経温存)」、「3.下腸間膜動脈根部の郭清」、「4.上直腸動脈処理」、「5.左結腸・S状結腸動静脈処理」、「6.下腸間膜静脈処理」、「7.尿管確認」、「8.外側アプローチ」、「9.直腸の剥離・授動(±CRMの確保)」であり、「2)結腸の切離と再建」の「1.直腸間膜の処理」、「2.直腸切離」、「3.結腸切離」、「4.再建」であり、「III.その他」について、「1.ドレーンの留置」、「2.閉創」であってもよい。
【0063】
前述した実施形態では、解析サーバ100が術者U1の手術手技の術者評価点及び指導医評価点に基づいて、術者U1の手術手技の学習過程の処理を行う場合について説明したが、この例に限られない。例えば、解析サーバ100は、術者U1の手術手技の術者評価点又は指導医評価点に基づいて、術者U1の手術手技の学習過程の処理を行うようにしてもよい。
前述した実施形態では、解析サーバ100が行う術者U1の手術手技の学習過程の処理の一例として、術者U1の手術手技の術者評価点の合計及び指導医評価点の合計の経時的学修推移を作成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、解析サーバ100において、解析部105は、術者U1の手術手技の手術の経験数に対する本人評価点(術者評価点)の合計及び指導者評価点(指導医評価点)の合計の学修推移を作成してもよい。
また、例えば、解析サーバ100において、解析部105は、術者U1の手術手技の手術時間の経時的学修推移を作成してもよいし、術者U1の手術手技の手術の経験数に対する手術時間の学修推移を作成してもよい。また、例えば、解析サーバ100において、解析部105は、術者U1の手術手技の術中出血量の経時的学修推移を作成してもよいし、術者U1の手術手技の手術の経験数に対する術中出血量の学修推移を作成してもよい。
【0064】
また、例えば、解析サーバ100において、解析部105は、術者U1の手術手技の手術ステップ別の本人評価点の合計と指導者評価点の合計との経時的学修推移を作成してもよいし、術者U1の手術手技の手術の経験数に対する手術ステップ別の本人評価点の合計と指導者評価点の合計との学修推移を作成してもよい。
また、例えば、解析サーバ100において、解析部105は、術者U1の手術手技の術者評価点と指導医評価点との乖離曲線を作成してもよい。さらに、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて術者U1の手術手技についてのウィークポイントを判定するようにしてもよい。例えば、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて、乖離が閾値以上であり、術者評価点より指導医評価点の方が低い手術手技を術者U1の手術手技についてのウィークポイントと判定するようにしてもよい。
例えば、解析部105は、術者U1の手術手技の共通項目(執刀医評価シートでの評価項目)の術者評価点(の合計)と指導医評価点(の合計)との乖離曲線を作成してもよい。さらに、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて術者U1の手術手技について共通項目のウィークポイントを判定するようにしてもよい。例えば、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて、乖離が閾値以上であり、術者評価点より指導医評価点の方が低い評価項目を術者U1のウィークポイントと判定するようにしてもよい。
【0065】
例えば、解析部105は、術者U1の手術手技の術式別の術者評価総点(合計点)と指導医評価総点との乖離曲線を作成してもよい。さらに、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて術者U1の手術手技について術式のウィークポイントを判定するようにしてもよい。例えば、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて、乖離が閾値以上であり、術者評価点より指導医評価点の方が低い術式を術者U1のウィークポイントと判定するようにしてもよい。
例えば、解析部105は、術者U1の手術手技の手術ステップ別の術者評価総点と指導医評価総点との乖離曲線を作成してもよい。さらに、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて術者U1の手術手技について手術ステップのウィークポイントを判定するようにしてもよい。例えば、解析部105は、作成した乖離曲線に基づいて、乖離が閾値以上であり、術者評価点より指導医評価点の方が低い手術ステップを術者U1のウィークポイントと判定するようにしてもよい。
【0066】
前述した実施形態において、解析サーバ100は、術者U1が行った手術手技の術野の動画情報を取得するようにしてもよい。例えば、解析サーバ100において、受付部103-1は、被検者識別情報と術者が行った手術手技の術野の動画情報を受け付ける。処理部103-2は、受付部が受け付けた術者U1が行った手術手技の術野の動画情報に基づいて指導医U2が行った術者U1の手術手技の指導医評価結果を取得する。記憶処理部104は、処理部103-2が取得した指導医評価結果と被検者識別情報とを関連付けて記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶させる。解析部105は、複数の術者評価結果の各々に含まれる術者評価結果と、術者U1の指導医評価結果とに基づいて、術者U1の手術手技の学習過程を解析する。このように構成することによって、指導医U2が術中に術者U1の手術手技の評価を行う手間を省くことができる。
前述した実施形態において、解析サーバ100、ユーザ端末200-1、ユーザ端末200-2の各々は、複数であってもよい。
【0067】
前述した実施形態において、解析システム1は、手術に関連する周術期(術前・術後)管理を行うようにしてもよい。このように構成することによって、術者U1、指導医U2は、手術に関連する周術期について評価を行うことができる。この場合、解析サーバ100に術後合併症などの情報が登録される。具体的には、解析サーバ100が提供するトップページに「周術期(共通)」ボタンが用意される。術者U1は、「周術期(共通)」ボタンの部分を押す。操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて、周術期管理評価処理を行う。
周術期管理評価処理について説明する。周術期管理評価処理では、処理部203-1は、検出した結果に基づいて周術期管理評価シート要求を作成し、作成した周術期管理評価シート要求を通信部202-1に出力する。通信部202-1は、処理部203-1が出力した周術期管理評価シート要求を取得し、取得した周術期管理評価シート要求を、解析サーバ100へ送信する。通信部202-1は、解析サーバ100が送信した周術期管理評価シート応答を受信する。周術期管理評価処理では、処理部203-1は、通信部202-1から周術期管理評価シート応答を取得し、取得した周術期管理評価シート応答に含まれる周術期管理評価シート情報を処理することによって周術期管理評価シートを、表示部207-1に表示する。
【0068】
図12は、周術期管理評価シートの一例を示す図である。図12は、周術期管理評価シートの被験者(患者)に共通する部分の一例を示す。
周術期管理評価シートの一例には、手術手技を行った術者U1の術者識別情報(対応者ID)及び術者名(対応者名)と、被験者の被検者識別情報(患者ID)と、疾患名、予定術式及び症例数と、入院日と、指導医U2の指導医識別情報(指導者ID)及び指導医名(指導者名)と、退院日とを入力する部分(図示なし)が含まれる。
周術期管理評価シートの一例には、図12に示すように、さらに本人と指導者との各々について、各術式に共通した一又は複数の管理項目の各々の評価を入力する部分(本人評価、指導者評価)と、各術式に共通した一又は複数の管理項目の各々の評価点が表示される部分(本人評価点、指導者評価点)とが含まれる。一又は複数の管理項目の一例は、「1.患者面接対応(問診)」、「2.診察」、「3.病状説明」、「4.患者とのコミュニケーション」、「5.看護師への対応」、「6.多職種への対応」、「7.カンファレンスまたは上級医へのプレゼンテーション」、「8.リスク対応」である。さらに、周術期管理評価シートの一例には、「<本人コメント>」欄と、「<指導者コメント>」欄とが含まれる。
【0069】
図13は、周術期管理評価シートの一例を示す図である。図12は、周術期管理評価シートの病態把握、術式選択に関する部分の一例を示す。
周術期管理評価シートの一例には、手術手技を行った術者U1の術者識別情報(対応者ID)及び術者名(対応者名)と、被験者の被検者識別情報(患者ID)と、疾患名、予定術式及び症例数と、入院日と、指導医U2の指導医識別情報(指導者ID)及び指導医名(指導者名)と、退院日とを入力する部分(図示なし)が含まれる。
周術期管理評価シートの一例には、図13に示すように、さらに本人と指導者との各々について、術前と術後との各々について、個別の術式について、一又は複数の管理項目の各々の評価を入力する部分(本人評価、指導者評価)と、個別の術式について、一又は複数の管理項目の各々の評価点が表示される部分(本人評価点、指導者評価点)とが含まれる。一又は複数の管理項目の一例は、術前について、「I.病態把握」と、「II.術式選択」とについて設定されている。「I.病態把握」には、「1.検査選択」と、「2.質的診断」と、「3.重症度・病期診断」とが含まれ、「II.術式選択」には、「1、術式判断」と、「2.耐術性判断」と、「3.合併症リスク判断」とが含まれる。一又は複数の管理項目の一例は、術後について、「1.栄養・点滴管理」と、「2.創・チューブ管理」と、「3.合併症管理」と、「4、精神的ケア」とが含まれる。
一又は複数の管理項目の一例は、その他について、「1.退院後マネージ」と、「2.医療費に関する知識」とが含まれる。さらに、周術期管理評価シートの一例には、「<本人コメント>」欄と、「<指導者コメント>」欄とが含まれる。
【0070】
評価を入力する部分は、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された複数の評価結果から一つを選択するようになっている。複数の評価結果の一例は、優、良、普通、不良、要改善である。評価結果が入力されることによって、入力された評価結果に対応する点数が、「本人評価点」として、表示される。さらに、本人評価点の合計が自動的に計算され、「本人評価点合計」の部分に表示される。
術者U1は、周術期管理評価シートを参照し、本人評価について、一又は複数の管理項目の各々の評価を入力する。術者U1は、キャンセルする場合にはキャンセルボタンを押し、評価の入力結果を保存する場合には保存ボタンを押す。
【0071】
術者U1によって、キャンセルボタンが押された場合には、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。周術期管理評価処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と本人評価点と本人評価点合計とを保存しないで、トップページを表示部207-1に表示させる。
術者U1によって、保存ボタンが押された場合には、操作部205-1は、術者U1の操作を検出し、検出した結果を処理部203-1に出力する。周術期管理評価処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と本人評価点と本人評価点合計とを保存して、トップページを表示部207-1に表示させる。
周術期管理評価処理では、処理部203-1は、操作部205-1からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを含む解析サーバ100を宛先とする術者手術評価情報を作成する。具体的には、術者手術評価情報には、周術期管理評価処理で周術期管理評価シートに入力された情報と出力された情報とが含まれる。処理部203-1は、作成した術者手術評価情報を、通信部202-1へ出力する。通信部202-1は、処理部203-1からの術者手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
【0072】
指導医U2についても同様である。指導医U2は、「周術期(共通)」ボタンの部分を押す。操作部205-2は、指導医U2の操作を検出し、検出した結果を処理部203-2に出力する。処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて、周術期管理評価処理を行う。
周術期管理評価処理では、処理部203-2は、操作部205-2からの検出した結果に基づいて評価の入力結果と出力結果とを含む解析サーバ100を宛先とする指導医手術評価情報を作成する。具体的には、指導医手術評価情報には、周術期管理評価処理で周術期管理評価シートに入力された情報と出力された情報とが含まれる。処理部203-2は、作成した指導医手術評価情報を、通信部202-2へ出力する。通信部202-2は、処理部203-2からの指導医手術評価情報を、解析サーバ100へ送信する。
解析サーバ100において、解析部105は、術者手術評価情報に含まれる周術期管理評価処理で周術期管理評価シートに入力された情報と出力された情報と、指導医手術評価情報に含まれる周術期管理評価処理で周術期管理評価シートに入力された情報と出力された情報とに基づいて、個々の術者、指導者別の評価成績を解析する。具体的には、解析部105は、基本的周術期管理能力を解析したり、術式別周術期管理能力を解析したり、自己評価と指導者評価の乖離を導出したりする。また、解析部105は、術後合併症を解析する。具体的には、解析部105は、合併症の種別発症頻度、合併症症例を抽出する。
【0073】
前述した実施形態において、術者U1の手術手技の術者評価点は、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートの本人評価に入力された評価に対応する本人評価点と個別評価情報作成処理で術式入力ページの本人評価に入力された評価に対応する本人評価点又はそれらの合計であってもよいし、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートの本人評価に入力された評価に対応する本人評価点又はその合計であってもよいし、個別評価情報作成処理で術式入力ページの本人評価に入力された評価に対応する本人評価点又はその合計であってもよい。
指導医U2の手術手技の指導医評価点は、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートの指導者評価に入力された評価に対応する指導者評価点と個別評価情報作成処理で術式入力ページの指導者評価に入力された評価に対応する指導者評価点又はそれらの合計であってもよいし、共通評価情報作成処理で執刀医評価シートの指導者評価に入力された評価に対応する指導者評価点又はその合計であってもよいし、個別評価情報作成処理で術式入力ページの指導者評価に入力された評価に対応する指導者評価点又はその合計であってもよい。
【0074】
解析システム1は、迅速で簡便な入力、保存、表示が可能である。具体的には、解析システム1は、症例毎に評価(自己、他己)入力が簡便にできる。解析システム1は、個人別にデータの表示、保存が簡便にできる。また、解析システム1は、迅速、簡便に多面的、体系的な分析が可能である。具体的には、解析システム1は、経時的学修についての解析ができる(ラーニングカーブ(learning Curve)、平均値)。解析システム1は、項目別に抽出、解析ができる(合併症、テクニカル ディフィカルティ症例)。解析システム1は、指導者評価と自己評価との比較ができる。解析システム1は、術者U1と指導医U2とが相互に意見交換をできるようにするための情報を提供できる。
解析システム1により、術者U1の手術手技のスキルアップが期待できる。解析システム1により、術者U1は、症例(執刀数)の把握と自己、指導者評価を受けることができる。解析システム1により、術者U1は、手術手技上の改善点を抽出でき、抽出した改善点に基づいて目標を設定でき、設定した目標をステップアップに指標にできる。解析システム1は、術者U1に偶発症や合併症が生じた際の反省のための情報を提供できる。解析システム1は、術者U1に各術式に対するラーニングカーブを把握させることができる。解析システム1は、術者U1に手術時間、出血量の多い手技的困難症例の抽出と振り返りのための情報を提供できる。
解析システム1は、指導医U2に指導症例の把握とステップアップの基準を設定するための情報を提供できる。解析システム1は、指導医U2に術者U1(学習者)への系統的教育を実践させるための情報を提供できる。
【0075】
(実施形態の変形例)
図14は、実施形態の変形例の解析システム1aの構成例を示す図である。
図14において、解析システム1aは、解析サーバ100aと、管理サーバ300とを備える。図14には、解析サーバ100aと、管理サーバ300とに加え、術者U1と、術者U1の指導医U2と、術者U1が使用するユーザ端末200-1と、指導医U2が使用するユーザ端末200-2と、解析システム1を管理する管理サーバ300とが示されている。
解析サーバ100aとユーザ端末200-1とユーザ端末200-2と管理サーバ300とは、ネットワークNWを介して通信する。
解析サーバ100aは、解析サーバ100に、指導医U2の指導スキルを判定する機能を備える。
【0076】
管理サーバ300は、例えば解析システム1aの管理者Mによって使用される。管理サーバ300は、解析サーバ100aに、複数の術者の各々について手術手技の評価結果を解析することを要求する解析要求を送信する。管理サーバ300は、解析サーバ100aへ送信した解析要求に対して解析サーバ100aが送信した解析応答を受信する。管理サーバ300は、受信した解析応答に基づいて複数の術者の各々について手術手技の評価結果を出力する。
以下、解析システム1aに含まれる解析サーバ100aと、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2と、管理サーバ300とのうち、実施形態とは異なる解析サーバ100aと、管理サーバ300とについて、順次説明する。
図15は、実施形態の変形例の解析システム1aに含まれる解析サーバ100aと、ユーザ端末200-1と、ユーザ端末200-2と、管理サーバ300との詳細を示す図である。
【0077】
(解析サーバ100a)
解析サーバ100aは、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。解析サーバ100aは、例えば、通信部102と、受付部103-1と、処理部103-2と、記憶処理部104と、解析部105と、出力部106と、判定部107と、記憶部110とを備える。
判定部107は、指導医U2について手術手技の評価結果に基づいて指導医U2の指導スキルを判定する。例えば、判定部107は、記憶部110の手術評価情報DB110bから指導医U2の識別情報を含む指導医評価点情報を抽出し、抽出した指導医評価点情報に基づいて指導医U2について手術手技の評価を行った数を導出し、導出した手術手技の評価を行った数に基づいて指導医U2の指導スキルを判定する。また例えば、判定部107は、指導医U2について手術手技の評価を行った数を症例毎に導出し、導出した症例毎に手術手技の評価を行った数に基づいて指導医U2の症例毎の指導スキルを判定する。また例えば、判定部107は、指導医U2の手術手技の評価結果と指導医U2以外の他の指導医の手術手技の評価結果とに基づいて指導医U2の指導スキルを判定する。
【0078】
判定部107は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)とアプリ110aを実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0079】
(管理サーバ300)
管理サーバ300は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。管理サーバ300は、例えば、通信部302と、処理部303と、出力部306と、記憶部310とを備える。
通信部302は、通信モジュールによって実現される。通信部302は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部302は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、通信部302は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。
操作部305は、入力デバイスを備え、管理者Mの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。管理者Mは、操作部305を操作することで、解析内容を特定する情報などを入力する。
【0080】
記憶部310は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部110には、アプリ310aが記憶される。
表示部307は、液晶ディスプレイなどによって実現される。表示部307は、解析内容を選択する画面などを表示する。
管理者Mは、解析サーバ100aにアクセスし、解析システム1aにログインする場合に、操作部305を操作することで、ログイン名及びパスワードを入力する。
処理部303は、操作部305に入力されたログイン名及びパスワードを取得し、取得したログイン名及びパスワードを含む、解析サーバ100aを宛先とするログイン要求を作成する。処理部303は、作成したログイン要求を通信部302へ出力する。通信部302は、処理部303が出力したログイン要求を取得し、取得したログイン要求を解析サーバ100aへ送信する。以下、解析サーバ100aにおいて、ログインが成功した場合について説明を続ける。
通信部302は、解析サーバ100aが送信したトップページ情報を受信する。処理部303は、通信部302からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部307に表示する。
【0081】
管理者Mは、評価シートのアプリが列記された部分A02を参照し、列記された評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。操作部305は、管理者Mの操作を検出し、検出した結果を処理部303に出力する。処理部303は、操作部305からの検出した結果に基づいて、解析依頼処理を行う。
解析依頼処理について説明する。解析依頼処理では、処理部303は、検出した結果に基づいて術式入力ページ要求を作成し、作成した術式入力ページ要求を通信部302に出力する。通信部302は、処理部303が出力した術式入力ページ要求を取得し、取得した術式入力ページ要求を、解析サーバ100aへ送信する。
通信部302は、解析サーバ100aが送信した術式入力ページ応答を受信する。解析依頼処理では、処理部303は、通信部302から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる術式入力ページ情報を処理することによって術式入力ページを、表示部307に表示する。
【0082】
管理者Mは、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された複数の解析対象情報のうちいずれかを選択する。
操作部305は、管理者Mの操作を検出し、検出した結果を処理部303に出力する。解析依頼処理では、処理部303は、操作部305からの検出した結果に基づいて解析対象情報の選択結果を含む解析サーバ100aを宛先とする解析対象情報を作成する。処理部303は、作成した解析対象情報を、通信部302へ出力する。通信部302は、処理部303からの解析対象情報を、解析サーバ100aへ送信する。
【0083】
管理者Mは、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「管理者が自分」を選択する。「管理者が自分」は、管理者が解析を依頼することを示している。管理者が依頼する具体的な解析項目は、(1)個々の学習者・指導者別評価成績(経験数と手術成績、自己評価と指導者評価との乖離など)、(2)指導者間比較(同一学習者、同一術式について)、(3)施設間比較(指導件数)、(4)合併症発症症例の抽出である。
操作部305は、管理者Mの操作を検出し、検出した結果を処理部303に出力する。処理部303は、操作部305からの検出した結果に基づいて管理者Mを特定する情報を含む、解析サーバ100aを宛先とする解析要求を作成する。処理部303は、作成した解析要求を通信部302へ出力する。通信部302は、処理部303から解析要求を取得し、取得した解析要求を、解析サーバ100aへ送信する。
通信部302は、解析サーバ100aが送信した解析応答を受信する。処理部303は、通信部302ら解析応答を取得し、取得した解析応答に含まれる解析結果を処理することによって、表示部307に解析結果を表示させる。
【0084】
処理部303は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部310に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)とアプリ310aを実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0085】
(解析システム1aの動作)
図16は、実施形態の変形例の解析システム1aの動作の一例を示す図である。図16を参照して、管理サーバ300が、解析サーバ100aに、解析を要求した場合の処理について説明する。管理者Mは解析システム1aに登録し、解析サーバ100aには管理者Mのログイン名とパスワードとの組み合わせが登録されている。
(ステップS1-4)
管理サーバ300の通信部302と解析サーバ100aの通信部102との間で接続処理が行われる。
(ステップS2-4)
管理サーバ300において、通信部302は解析サーバ100aが送信したログイン画面情報を受信する。処理部303は、通信部302からログイン画面情報を取得し、取得したログイン画面情報を処理することによって、表示部307にログイン画面を表示する。ログイン画面には、ログイン名及びパスワードを入力する部分とログイン名を保存するためのボタンとログインボタンとが含まれる。
【0086】
(ステップS3-4)
管理者Mは、ログイン画面を参照し、ログイン名及びパスワードを入力する。ここで、管理者Mは、ログイン名を保存する場合にはログイン名を保存するためのボタンを押す。管理者Mは、ログインする場合にはログインボタンを押す。管理者Mがログインする場合について説明を続ける。管理者Mがログインボタンを押すことによって、管理サーバ300と解析サーバ100aとの間でログイン処理が行われる。
(ステップS4-4)
管理サーバ300において、通信部302は、解析サーバ100aが送信したトップページ情報を受信する。処理部303は、通信部302からトップページ情報を取得し、取得したトップページ情報を処理することによってトップページを、表示部307に表示する。
(ステップS5-4)
管理者Mは、評価シートのアプリが列記された部分A02を参照し、列記された評価シートの12の術式のアプリのうちいずれかの部分を押す。ここでは、一例として、管理者Mが9.(腹腔鏡下)胃全摘術を押した場合について説明を続ける。操作部305は、管理者Mの操作を検出し、検出した結果を処理部303に出力する。処理部303は、操作部305からの検出した結果に基づいて、解析依頼処理を行う。
【0087】
(ステップS6-4)
管理サーバ300において、通信部302は、解析サーバ100aが送信した術式入力ページ応答を受信する。処理部303は、通信部302から術式入力ページ応答を取得し、取得した術式入力ページ応答に含まれる(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページ情報を処理することによって(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを、表示部307に表示する。
管理者Mは、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「すべて」を選択する。「すべて」は、すべての入力情報を用いて解析することを示している。
図17は、術式入力ページの一例を示す図である。ここでは、術式入力ページの一例として、(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページを示す。管理者Mによって入力リストを選択する部分A04-2が押され、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「すべて」が選択された場合を示す。
(腹腔鏡下)胃全摘術入力ページの一例には、以前に入力された症例のリストとして、レコード番号と患者IDと患者名と本人評価と指導者名と本人コメントと指導者コメントと執刀数と対応者名と本人評価と本人評価点合計と指導者評価点合計と本人評価点と本人評価点と指導者評価と指導者評価点と本人評価と本人評価点とが関連付けて列記されている部分A03aが表示される。胃全摘術入力ページの一例には、新規の症例を入力する場合に押す部分A04-1が表示される。胃全摘術入力ページの一例には、入力リストを選択する部分A04-2が表示される。図16に戻り説明を続ける。
【0088】
(ステップS7-4)
管理者Mは、術式入力ページにおいて、入力リストを選択する部分A04-2を押し、プルダウン方式によってプルダウンメニューに表示された「管理者が自分」を選択する。「管理者が自分」は、管理者Mが操作していることを示す。一例として、管理者Mが、実施日ごとに、術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを比較する操作を行った場合について説明する。
操作部305は、管理者Mの操作を検出し、検出した結果を処理部303に出力する。処理部303は、操作部205-1が出力した検出した結果に基づいて解析要求を作成する。
(ステップS8-4)
管理サーバ300において、処理部303は、作成した解析要求を通信部302に出力する。通信部302は、処理部303が出力した解析要求を取得し、取得した解析要求を、解析サーバ100aへ送信する。
(ステップS9-4)
解析サーバ100aにおいて、通信部102は管理サーバ300が送信した解析要求を受信する。受付部103-1は、通信部102が受信した解析要求を取得し、取得した解析要求を受け付ける。解析部105は、受付部103-1が受け付けた解析要求を取得し、取得した解析要求に含まれる術者U1に基づいて、記憶部110の手術評価情報DB110bに記憶された一又は複数の術者手術評価情報及び指導医手術評価情報のうち、術者U1の術者識別情報を含むものを抽出する。
【0089】
(ステップS10-4)
解析サーバ100aにおいて、解析部105は、抽出した術者手術評価情報に含まれる術者評価結果及び指導医手術評価情報に含まれる指導医評価結果に基づいて、実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを導出する。
図18は、実施形態の変形例の解析システムの動作の一例を示す図である。図18は、解析サーバ100aによる解析結果の一例を示す。例えば、解析部105は、実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを表した解析結果を作成する。図18は、一例として、実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とが横棒グラブに表されたものを示している。図16に戻り説明を続ける。
(ステップS11-4)
解析サーバ100aにおいて、出力部106は、解析部105から実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを表した解析結果を取得する。出力部106は、取得した解析結果を含む解析応答を作成する。
【0090】
(ステップS12-4)
解析サーバ100aにおいて、出力部106は、作成した解析応答を通信部102に出力する。通信部102は、出力部106が出力した解析応答を取得し、取得した解析応答を管理サーバ300へ送信する。
(ステップS13-4)
管理サーバ300において、通信部302は解析サーバ100aが送信した解析応答を受信する。処理部303は、通信部302から解析応答を取得し、取得した解析応答に含まれる解析結果を処理することによって、表示部307に実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを表した解析結果を表示する。
【0091】
前述した実施形態では、解析サーバ100aは、管理サーバ300からの解析要求に基づいて、実施日ごとに術者U1の術者評価点の合計と指導医U2の指導者評価点の合計とを表した解析結果を作成する場合について説明したがこの例に限られない。
図19は、解析結果の一例を示す図である。解析サーバ100aは、管理サーバ300からの解析要求に基づいて、実施日ごとに術者U1の術者評価において不良と判断したレコード数を表した解析結果(a)、実施日ごとに術者U1の術者評価において優、普通及び要改善と判断したレコード数を表した解析結果(b)、実施日ごとに術者U1の術者評価において良、普通及び不良と判断したレコード数を表した解析結果(c)を作成してもよい。
図20は、解析結果の一例を示す図である。解析サーバ100aは、管理サーバ300からの解析要求に基づいて、実施日ごとに指導医U2の術者評価において優及び普通と判断したレコード数を表した解析結果(a)、実施日ごとに指導医U2の術者評価において普通及び良と判断したレコード数を表した解析結果(b)を作成してもよい。
【0092】
前述した実施形態の変形例において、手術評価情報(術者手術評価情報、指導医手術評価情報)には術者U1が属するグループのグループ識別情報が含まれてもよい。グループの一例は、病院である。この場合、解析部105は、複数のグループの各々に属する複数の術者について、複数の術者評価結果同士を比較した結果と複数の指導医評価結果同士を比較した結果とを作成するようにしてもよい。この場合、解析部105は、複数のグループの各々に属する複数の術者について、複数の術者評価結果同士を術識別に比較した結果と複数の指導医評価結果同士を術識別に比較した結果とを作成するようにしてもよい。
また、解析部105は、複数のグループの各々に属する複数の術者について、複数の術者評価結果を統計処理し、複数の指導医評価結果を統計処理し、複数のグループの各々について、複数の術者評価結果を統計処理した結果同士と、複数の指導医評価結果を統計処理した結果同士とを比較した結果を作成するようにしてもよい。統計処理の一例は、回帰分析、主成分分析などである。
【0093】
解析システム1aは、グループに属する術者について、術式別に術者評価結果と指導医評価結果とを表示することが簡便にできる。解析システム1aは、管理者Mによる指導者の評価ができる。解析システム1aは、グループに属する術者について、他の術者との比較ができる。解析システム1aにより、管理者Mによる指導者の評価ができる。
解析システム1aは、管理サーバ300によりグループ全体のデータを定期的に閲覧できる。例えば、解析システム1aを運営、管理する統括責任者は、グループ全体のデータを定期的に閲覧することによって、術者に対して学習に関する全体の解析データを提供でき、指導医に対して指導に関する全体の解析データを提供できる。解析システム1aは、術者U1と指導医U2と統括責任者とが相互に意見交換をできるようにするための情報を提供できる。解析システム1aは、出血量、手術時間、術中偶発症の有無などの評価から、これまでになかった指導医の適正や指導能力を評価し、アップデートすることが可能であり、ファカルティ・ディベロップメント(FD: faculty development)にも有用である。
【0094】
統括責任者がデータを一元管理することによって、手術件数、手術の出血量や術中偶発症の有無などの評価項目から、地域での若手外科医による手術の質や安全性の評価、ならびに地域間格差の評価が可能となる。
また、従来の紙媒体の評価表に比べ、次のような点が優れている。
a.個々の評価入力・データ保存や管理が簡便にでき、汎用性が高いこと
b.参加学習者数に制限がなく、また対象術式が多種におよぶこと
c.多面的な(単純・クロス)集計・分析がリアルタイムにできること
d.学習者(術者)、指導者(指導医)の双方向の情報提供が可能なこと
e.個人情報の保護が厳守されること
本システムの導入により、若き外科医が短期間に安全な手術手技の習得が可能となり、かつ指導医の適正評価やFDの向上にもつながることが期待される。
本システムは、グループウエアによる手術手技に対する自己および指導者評価の迅速登録、分析システムである。例えば、地域中核病院に勤務する外科専攻医と指導医とによって利用できる。
【0095】
<構成例>
一構成例として、被検者の被検者識別情報と被検者へ術者が行った手術手技の評価結果とを含む手術評価情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた手術評価情報を記憶部に記憶させる記憶処理部と、記憶部に記憶された複数の手術評価情報に基づいて、術者について手術手技の評価結果を解析する解析部と、解析部による解析結果を出力する出力部とを備え、受付部は、手術評価情報として、被検者識別情報と被検者へ手術手技を行った術者の術者識別情報と術者による術者評価結果とを含む術者手術評価情報と被検者識別情報と術者の指導医の指導医識別情報と指導医による指導医評価結果とを含む指導医手術評価情報とを受け付け、解析部は、複数の術者評価結果と複数の指導医評価結果とに基づいて、術者の手術手技の学習過程を解析する、解析システム。
【0096】
一構成例として、解析部は、術者の手術手技の経時的学修推移を作成する。
一構成例として、解析部は、複数の術者評価結果と複数の指導医評価結果との乖離に基づいて、術者の手術手技についてのウィークポイントを判定する。
一構成例として、評価結果には、複数の評価項目と複数の評価項目の各々についての評価結果とを関連付けた情報が含まれ、解析部は、複数の術者評価結果に含まれる複数の評価項目の各々についての評価結果と、複数の指導医評価結果に含まれる複数の評価項目の各々についての評価結果との乖離に基づいて、術者の手術手技についてのウィークポイントを判定する。
【0097】
一構成例として、手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、解析部は、複数のグループの各々に属する複数の術者について、複数の術者評価結果同士を比較した結果と複数の指導医評価結果同士を比較した結果とを作成する。
一構成例として、手術評価情報には術者が属するグループのグループ識別情報が含まれ、解析部は、複数のグループの各々に属する複数の術者について、複数の術者評価結果を統計処理し、複数の指導医評価結果を統計処理し、複数のグループの各々について、複数の術者評価結果を統計処理した結果同士と、複数の指導医評価結果を統計処理した結果同士とを比較した結果を作成する。
一構成例として、指導医について手術手技の評価結果に基づいて指導医の指導スキルを判定する判定部をさらに備える。
一構成例として、判定部は、指導医について手術手技の評価を行った数を導出し、導出した手術手技の評価を行った数に基づいて指導医の指導スキルを判定する。
一構成例として、手術評価情報には症例を示す情報が含まれ、判定部は、指導医について手術手技の評価を行った数を症例毎に導出し、導出した症例毎に手術手技の評価を行った数に基づいて前記指導医の症例毎の指導スキルを判定する。
一構成例として、判定部は、指導医の手術手技の評価結果と指導医以外の他の指導医の手術手技の評価結果とに基づいて指導医の指導スキルを判定する。
【0098】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0099】
1、1a…解析システム、100、100a…解析サーバ、102…通信部、103-1…受付部、103-2…処理部、104…記憶処理部、105…解析部、106…出力部、107…判定部、110…記憶部、110a…アプリ、110b…手術評価情報DB、200、200-1、200-2…ユーザ端末、202-1、202-2…通信部、203-1、203-2…処理部、205-1、205-2…操作部、206-1、206-2…記憶部、206a-1、206a-2…アプリ、表示部、207-1、207-2…表示部、300…管理サーバ、302…通信部、303…処理部、305…操作部、307…表示部、310…記憶部、310a…アプリ
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