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特開2024-24372情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024372
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240215BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127160
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】518160001
【氏名又は名称】トレードログ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】藤田 誠広
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】コマーシャルの放送後のコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに出力することが可能となる情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】一つの側面に係る情報処理方法は、コマーシャルの放送後のコマーシャル放送局、コマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データを取得し、取得したコマーシャル放送局、暗号化されたコマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データをブロックチェーンシステム2に記憶する処理を実行させることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コマーシャルの放送後のコマーシャル放送局、コマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データを取得し、
取得したコマーシャル放送局、暗号化されたコマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに記憶する
情報処理方法。
【請求項2】
前記コマーシャル放送データを前記ブロックチェーンシステム外のデータベースに記憶する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記データベースへのアクセス履歴を記憶し、
記憶したアクセス履歴を前記ブロックチェーンシステムに記憶する
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記コマーシャルの広告主の広告主端末からコマーシャルコードを取得し、
取得したコマーシャルコードに対応する、前記ブロックチェーンシステム上に記憶されたコマーシャル放送データと、前記データベースに記憶されたコマーシャル放送データとが一致する場合、改ざんされていないことを示す情報を前記広告主端末へ出力する
請求項2又は3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記データベースまたは前記ブロックチェーンシステム上に記憶された所定期間分の複数のコマーシャル放送データを読み出し、
読み出したコマーシャル放送局、コマーシャルコード、及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データが複数列挙された放送確認書を、前記コマーシャルの広告主の広告主端末へ出力する
請求項2から4までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記コマーシャルの放送に伴い得られた視聴率データ、視聴者数を含む視聴ログデータ、ダウンロード数またはインターネット検索数を含む効果データを、前記コマーシャル放送データに対応付けて前記データベースに記憶する
請求項2から5までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記コマーシャルの広告主ごとに管理する固有の固有鍵で前記コマーシャルコードを暗号化し、
暗号化したコマーシャルコードを共通鍵でさらに暗号化し、
前記共通鍵で暗号化したコマーシャルコードを前記ブロックチェーンシステムに記憶する
請求項1から6までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記コマーシャルの広告主の広告主端末からコマーシャルコードを取得し、
取得したコマーシャルコードに対応するコマーシャル放送データを読み出し、
読み出した暗号化されたコマーシャルコードを含むコマーシャル放送データを前記広告主端末に出力する
請求項1から7までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記コマーシャル放送局、暗号化された前記コマーシャルコード、及び前記コマーシャル放送日時に加えて、さらに放送地区、放送時間、または前記コマーシャルの種類を示す枠区分を前記コマーシャルの広告主の広告主端末に出力する
請求項1から8までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項10】
コマーシャル放送の実施を検証する調査機関の調査機関端末から、前記コマーシャル放送データに対応するコマーシャル放送が実施されたことを示す第1実施情報を取得し、
前記第1実施情報を取得した場合に、前記コマーシャル放送データを前記ブロックチェーンシステムに記憶する
請求項1から9までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記コマーシャルの放送後に、コマーシャル放送の実施を検証する調査機関の調査機関端末から、前記コマーシャル放送日時におけるコマーシャル映像データに基づき現実に放送されたことを示す第2実施情報を取得し、
前記ブロックチェーンシステム上に記憶された前記コマーシャル放送データに対応付けて、取得した前記第2実施情報を前記ブロックチェーンシステムに記憶する
請求項1から10までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
【請求項12】
コマーシャルの放送後のコマーシャル放送局、コマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データを取得する取得部と、
取得したコマーシャル放送局、暗号化されたコマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに記憶するする記憶部と
を備える情報処理装置。
【請求項13】
コマーシャルの放送後のコマーシャル放送局、コマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データを取得し、
取得したコマーシャル放送局、暗号化されたコマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに記憶する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コマーシャル放送に関する技術の開発が盛んに進められている。例えば特許文献1には、放送コンテンツ(コマーシャル放送コンテンツ)が放送された際、放送コンテンツ識別情報に予め紐付けされた関連情報(例えば、CMに関連したWEB上の企業ホームページ情報)を端末装置(例えば、視聴者の手元にある携帯電話機)に送信する放送情報連動型情報提供アプリケーションプログラム及びそのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-089675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る発明は、コマーシャル放送に対する検収に必要な情報を確認することができないという問題がある。
【0005】
一つの側面では、コマーシャルの放送後のコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに出力することが可能となる情報処理方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面に係る情報処理方法は、コマーシャルの放送後のコマーシャル放送局、コマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データを取得し、取得したコマーシャル放送局、暗号化されたコマーシャルコード及びコマーシャル放送日時を含むコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに記憶する処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、コマーシャルの放送後のコマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】CM放送ログシステムの概要を示す説明図である。
図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
図3】ブロックチェーンのノードの構成例を示すブロック図である。
図4】DBサーバの構成例を示すブロック図である。
図5】広告主DB及びCM放送データDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図6】鍵管理DB、アクセス履歴DB及びBC関連DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図7】広告主端末の構成例を示すブロック図である。
図8】CM放送ログシステムの動作を説明する説明図である。
図9】CM放送データをブロックチェーンのノードに記憶する処理を説明する説明図である。
図10】放送結果の検索画面の一例を示す説明図である。
図11】CM放送データをブロックチェーンのノードに記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。
図12】CM放送データをDBサーバに記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。
図13】CM放送データを広告主端末に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図14】CM放送データを取得する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図15】CMの放送確認書の表示画面の一例を示す説明図である。
図16】放送確認書を広告主端末に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図17】アクセス履歴をブロックチェーンのノードに記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。
図18】CM放送データに対して認証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。
図19】実施形態3におけるDBサーバの構成例を示すブロック図である。
図20】効果データDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図21】CM放送データに対応付けて効果データをDBサーバに記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。
図22】実施形態4におけるCM放送データDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図23】事前検証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。
図24】事後検証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。
図25】実施形態4におけるCMの放送確認書の表示画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
実施形態1は、コマーシャル放送データをブロックチェーンシステムに記憶(記録)する形態に関する。コマーシャルは、コマーシャルメッセージ(CM;Commercial Message)の略である。コマーシャル(以降、コマーシャルを「CM」と称する。)を放送することにより、広告主(広告活動を行なう主体者;広告の依頼者;広告の出資者)が訴求したい内容を消費者へ提示することができる。内容は、例えば企業名、商品名、サービス名、特徴、価格または販売場所等を含む。
【0011】
図1は、CM放送ログシステムの概要を示す説明図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置1、ブロックチェーンシステム2、データベース(DB:database)装置3及び情報処理端末4を含み、各装置はインターネット等のネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0012】
情報処理装置1は、種々の情報に対する処理、記憶及び送受信を行う情報処理装置である。情報処理装置1は、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータまたは汎用のタブレットPC(パソコン)等である。本実施形態において情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。
【0013】
ブロックチェーンシステム2は、分散型台帳技術又は分散型ネットワークである。ブロックチェーンシステム2は、コンセンサス処理を実行する複数のノード21により構成される。なお、図1では、ブロックチェーンシステム2が5台のノード21により構成された例を示しているが、合意形成アルゴリズムまたはネットワーク参加者数に応じて適切な台数により構成されても良い。ノード21の各々は、当該コンセンサス処理の実行を通じて、ブロックチェーンデータのコピーを保持する。ブロックチェーンシステム2は、ブロックと呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖のように連結していくことによりデータを保管する。
【0014】
ブロックチェーンシステム2は、ピアツーピア(Peer to Peer)ネットワークと分散型タイムスタンプサーバの使用により自律的に管理される。鎖状に保存しているため、ブロック内のデータを一度記憶した場合、該データを遡及的に変更することが難しい。なお、ブロックチェーンシステム2は、パブリック型、プライベート型、コンソーシアム型のいずれであっても良い。データの単位はブロックではなく個々のトランザクションであっても良い。また、データの保存は鎖状以外にも有向非巡回グラフ等の保存形式であっても良い。以下では簡潔のため、ブロックチェーンシステム2をブロックチェーン2と読み替える。
【0015】
データベース装置3は、広告主に関する情報及びCM放送データ等を格納(記憶)する記憶装置である。本実施形態において、以下では簡潔のため、データベース装置3はDBサーバ3と読み替える。
【0016】
情報処理端末4は、CM放送データ、またはCM放送データが複数列挙された放送確認書の受信及び表示等を行う広告主用の端末装置である。情報処理端末4は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ(Apple Watch:登録商標)等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末4を広告主端末4と読み替える。なお、情報処理端末4の利用者は、広告主だけではなく、広告主から業務を受託する広告代理店、広告制作会社、調査会社、データ分析会社、コンサルティング会社またはシステム会社等であっても良い。
【0017】
本実施形態に係るサーバ1は、CMの放送後のCM放送データを取得する。CM放送データは、CM放送局(テレビ局)コード、CMコード、CM放送日時、またはCM放送に関わる例外処理等の履歴データ等を含む。サーバ1は、取得したCM放送データに含まれるCMコードに対して暗号化処理を行う。なお、CMコードに対する暗号化処理は、必須ではなく省略しても良い。サーバ1は、CM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データを、ブロックチェーン2及びDBサーバ3のそれぞれに記憶する。
【0018】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13、読取部14及び大容量記憶部15を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0019】
制御部11はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、または量子プロセッサ等の演算処理装置を含む。制御部11は、記憶部12に記憶された制御プログラム1P(プログラム製品)を読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0020】
なお、制御プログラム1Pは、単一のコンピュータ上で、または1つのサイトにおいて配置されるか、もしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。なお、図2では制御部11を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0021】
記憶部12はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P又はデータ等を記憶している。また、記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。通信部13は通信に関する処理を行うための通信モジュールである。
【0022】
読取部14は、CD(Compact Disc)-ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読取部14を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部15に記憶しても良い。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部15に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
【0023】
大容量記憶部15は、例えばHDD(Hard disk drive:ハードディスク)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)等の記録媒体を備える。なお、本実施形態において記憶部12及び大容量記憶部15は一体の記憶装置として構成されていても良い。
【0024】
サーバ1は、種々の情報処理及び制御処理等をコンピュータ単体で実行しても良いし、複数のコンピュータで分散して実行しても良い。また、サーバ1は、1台のサーバ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されても良いし、クラウドサーバを用いて実現されても良い。更にまた、サーバ1は、放送局が利用する営業放送システムのサーバ内の一部として実現されても良い。
【0025】
図3は、ブロックチェーン2のノード21の構成例を示すブロック図である。ブロックチェーン2のノード21は、制御部211、記憶部212、通信部213、受付部214、出力部215、ブロック生成部216、ブロック検証部217及びブロック共有部218を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0026】
制御部211は、他ノード21(端末)の制御部211と自律分散的に協調して、常に最新のブロックチェーン(台帳:ブロックチェーンデータのコピー)を記憶部212に保持する。記憶部212には、分散型のネットワークへブロードキャストされたトランザクションが含まれたブロックチェーン(台帳)、及びブロック内の情報の検証処理に必要となる情報等が記憶される。
【0027】
通信部213は、通信に関する処理を行うための通信モジュールである。受付部214は、外部ノード21から、ブロックチェーン2が管理するブロックチェーン2である分散型のネットワークに記録する情報を受け付ける。出力部215は、外部ノード21からの要求に応じて、自身が保持するブロックチェーン2の情報を出力する。
【0028】
ブロック生成部216は、受付部214が受け付けた情報を基に、ブロックチェーン2に追加するブロックを生成する。ブロック生成部216は、前ブロックに基づく情報と受付部214が受け付けた情報とを含むブロックを生成する。
【0029】
また、ブロック生成部216は、自身が生成したブロックまたは後述するブロック共有部218を介して他のノード21が生成したブロックに対して、所定のコンセンサス処理として、例えば、ノンスを探索する処理または署名を付与する処理を行った上で、自身が管理するブロックチェーン2にブロックを追加する。なお、ブロック生成部216が生成したブロックに対して、複数のノード21が所定のコンセンサス処理を行って得られたものが、最終的にブロックチェーン2に追加されるブロックとなる。
【0030】
ブロック検証部217は、自身が保持するブロックチェーン2にブロックを追加する際に、該ブロック内の情報の検証を行う。通常、追加対象とされるブロックは、自ノード21を含むノード21群において最も早く規則が満たされたブロックであるが、悪意のあるノード21が含まれていた場合等を考慮して、実際に規則が満たされているか等を検証しても良い。
【0031】
ブロック共有部218は、ブロックチェーン2に属するノード21間で情報交換を行う。ブロック共有部218は、より具体的には、受付部214が受け付けた情報、ブロック生成部216が生成したブロック、及び他のノード21から受け付けたブロック等を、適宜他のノード21に送信する。これにより、可能な限り全てのノード21でこれらの情報および最新のブロックチェーン2を共有する。
【0032】
なお、図3の構成はあくまで一例であって、ブロックチェーンのノード21は、改ざんが困難なブロックチェーン2を複数のノードが共有して管理するための所定のコンセンサス処理を実行可能であり、外部ノードからの要求に応じて分散型のネットワークへの情報追加、及び分散型のネットワークに記録された情報の参照が可能なノードであれば、具体的な構成は問わない。
【0033】
なお、サーバ1は、ブロックチェーン2のノード21であっても良い。
【0034】
図4は、DBサーバ3の構成例を示すブロック図である。DBサーバ3は、制御部31、記憶部32、通信部33、読取部34及び大容量記憶部35を含む。各構成はバスBで接続されている。なお、DBサーバ3の制御部31、記憶部32、通信部33及び読取部34に関しては、サーバ1の制御部11、記憶部12、通信部13及び読取部14と同様であるため、説明を省略する。
【0035】
なお、DBサーバ3は、サーバ1と同様に1台のデータベースサーバ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されても良いし、クラウドサーバを用いて実現されても良いし、または、サーバ1と一体的に実現されても良い。更にまた、DBサーバ3は、放送局が利用する営業放送システムのサーバ内の一部として実現されても良い。
【0036】
大容量記憶部35は、例えばHDDまたはSSD等の記録媒体を備える。大容量記憶部35は、広告主DB351、CM放送データDB352、鍵管理DB353、アクセス履歴DB354及びBC(ブロックチェーン)関連DB356を含む。
【0037】
広告主DB351は、広告主及びCM素材に関する情報を記憶している。CM放送データDB352は、CM放送データを記憶している。鍵管理DB353は、CMコードの暗号化または復号処理を行うための鍵に関する情報を記憶している。アクセス履歴DB354は、DBサーバ3へのアクセス履歴を記憶している。BC関連DB356は、ブロックチェーン2に関する情報を記憶している。
【0038】
なお、本実施形態において記憶部32及び大容量記憶部35は一体の記憶装置として構成されていても良い。また、大容量記憶部35は複数の記憶装置により構成されていても良い。
【0039】
図5は、広告主DB351及びCM放送データDB352のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
広告主DB351は、広告主ID列、広告主名称列、ブランド名列、CMコード列及びCM素材名列を含む。広告主ID列は、各広告主を識別するために、一意に特定される広告主のIDを記憶している。広告主名称列は、広告主の名称を記憶している。ブランド名列は、広告対象となる商品もしくはサービスのブランド名、商品名またはサービス名等を記憶している。なお、ブランド名列は、必須ではなく省略しても良い。
【0040】
CMコード列は、CM素材を特定するコードを記憶している。CMコードの一例としては、共通コード管理センターが発番した広告事業者を特定する4桁の広告事業者コード(固定)と、広告事業者が自社のCM素材に独自の方法で付けた6桁の素材コードを合わせた10桁のコードである。例えば、広告事業者コードが「99AB」であり、且つ、素材コードが「999ABC」である場合、広告事業者コードと素材コードとを「=」で結ぶことにより、「99AB=999ABC」となるCMコードを得る。なお、CMコードは、放送局独自のコードが別途用意されても良く、または複数のCMコードにより構成されても良い。CM素材名列は、CMの名称を記憶している。
【0041】
なお、上述した広告主ID列、広告主名称列、ブランド名列、CMコード列及びCM素材名列に限らず、実際のニーズに応じて任意の列が設けられても良い。
【0042】
CM放送データDB352は、管理番号列、広告主ID列、CM放送局列、CMコード列、CM放送日時列、地区列、番組名列、放送秒数列、枠区分列及び備考列を含む。管理番号列は、CM放送データを識別するために、一意に特定されるCM放送データの管理番号を記憶している。広告主ID列は、広告主を特定する広告主IDを記憶している。
【0043】
CM放送局列は、CM放送局を特定するCM放送局コードを記憶している。CMコード列は、広告主ごとに管理する固有鍵で暗号化されたCMコードを記憶している。CM放送日時列は、CMを放送した日時情報を記憶している。地区列は、CM放送の地区を記憶している。番組名列は、CMを出稿した番組の名称を記憶している。放送秒数列は、CM放送の時間(例えば、15秒、30秒または60秒)を記憶している。
【0044】
枠区分列は、CMの種類を示す枠区分を記憶している。例えば、番組への協賛企業のタイムCM、または番組に関係なく放送局が定めた時間に挿入されるスポットCMに対し、枠区分が、番組間で放送されるステーションブレイク(SB:Station Break)、または番組内に挿入されるが提供表示が付かないパーティシペーション(PT:Participation)等を含む。なお、上述したCMの種類に限らず、あらゆるCMの種類に適用することができる。
【0045】
備考列は、CM放送データに対する説明等を記憶している。例えば、特殊事情によって公共広告機構(例えば、公益社団法人ACジャパン)のCMに差し替えられた場合、備考列には「AC差替」が記憶されても良い。特殊事情は、例えば、地震発生もしくは水害発生等の突発的な災害、CMで訴求する商品の緊急の発売中止、または、不祥事発覚もしくは要人の不慮の事故等を含む。
【0046】
なお、上述した管理番号列、広告主ID列、CM放送局列、CMコード列、CM放送日時列、地区列、番組名列、放送秒数列、枠区分列及び備考列に限らず、実際のニーズに応じて任意の列が設けられても良い。
【0047】
図6は、鍵管理DB353、アクセス履歴DB354及びBC関連DB356のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
鍵管理DB353は、管理番号列、広告主ID列、共通鍵列及び固有鍵列を含む。管理番号列は、鍵の管理番号を記憶している。広告主ID列は、広告主を特定する広告主IDを記憶している。鍵は、システム上で発行された共通鍵、及び広告主ごとに発行された固有鍵を含む。共通鍵列は、共通鍵を記憶している。固有鍵列は、広告主に割り当てられた固有鍵を記憶している。
【0048】
アクセス履歴DB354は、履歴ID列、ログイン情報列、操作情報列及びアクセス日時列を含む。履歴ID列は、DBサーバ3へのアクセス履歴データを識別するために、一意に特定されるアクセス履歴データのIDを記憶している。
【0049】
ログイン情報列は、DBサーバ3へのログイン情報を記憶している。ログイン情報は、例えば接続元ホスト名、接続元IPアドレス、ログイン日時またはログオフ日時等を含む。操作情報列は、DBサーバ3への操作情報を記憶している。操作情報は、例えばSQL(Structured Query Language)文、SQLのアクション、SQLでのレコード処理件数、または、SQLでアクセスしたテーブル、フィールドもしくは条件等を含む。アクセス日時列は、DBサーバ3にアクセスした日時情報を記憶している。
【0050】
BC関連DB356は、CM放送データ管理番号列及びCM放送データハッシュ値列を含む。CM放送データ管理番号列は、CM放送データの管理番号を記憶している。CM放送データハッシュ値列は、CM放送局コード、暗号化されたCMコードまたはCM放送日時等を含むCM放送データのハッシュ値を記憶している。
【0051】
なお、上述した各DBの記憶形態は一例であり、データ間の関係が維持されていれば、他の記憶形態であっても良い。
【0052】
図7は、広告主端末4の構成例を示すブロック図である。広告主端末4は、制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44及び表示部45を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0053】
制御部41はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部42に記憶された制御プログラム4P(プログラム製品)を読み出して実行することにより、広告主端末4に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図7では制御部41を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0054】
記憶部42はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部41が処理を実行するために必要な制御プログラム4P又はデータ等を記憶している。また、記憶部42は、制御部41が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0055】
通信部43は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1等と情報の送受信を行う。入力部44は、キーボード、マウスまたは表示部45と一体化したタッチパネルでも良い。表示部45は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部41の指示に従い各種情報を表示する。
【0056】
図8は、CM放送ログシステムの動作を説明する説明図である。広告主もしくは広告代理店、またはこれら企業から業務の委託を受けた事業者は、例えば、HDCAM(登録商標)もしくはXDCAM(登録商標)等の物理メディア搬入、またはオンライン搬入等の手段を通じて、CM放送用のCM素材をCM放送局に提供(搬入)する。CM放送局は、広告主または広告代理店から搬入されたCM素材を利用してCMを放送する。
【0057】
サーバ1は、例えば営業放送システムを通じて、広告主ID及びCM放送後のCM放送データを取得する。CM放送データは、CM放送局コード、CMコード及びCM放送日時を含む。営業放送システムは、民間放送局(民放)の業務系基幹システムで、民放が放送する番組またはCM等の情報及び関連業務を一元的に管理するシステムである。なお、営業放送システムを運用している情報処理装置は、CM放送局が管理する第2情報処理装置に、CM放送後のCM放送データを一時的に記憶しても良い。この場合、サーバ1は、当該第2情報処理装置からCM放送データを取得する。
【0058】
先ず、CM放送データをブロックチェーン2に記憶する処理を説明する。サーバ1は、取得したCMコードを暗号化する。具体的には、サーバ1は広告主IDに基づき、システム上で発行された共通鍵、及び広告主ごとに管理する固有鍵をDBサーバ3の鍵管理DB353から取得する。サーバ1は、取得した固有鍵でCMコードを暗号化し、暗号化したCMコードを共通鍵でさらに暗号化する。
【0059】
なお、本実施形態では、固有鍵及び共通鍵を用いる暗号化処理の例を説明したが、これに限るものではない。例えば、固有鍵及び共通鍵のどちらの一方を用いて、CMコードを暗号化しても良い。なお、CMコードに対する暗号化処理は必須ではなく、省略されても良い。
【0060】
なお、本実施形態では、暗号化及び復号処理がサーバ1側で行われた例を説明したが、これに限るものではない。例えば広告主端末4は、固有鍵または共通鍵を用いて、CMコードの暗号化及び復号処理を行っても良い。
【0061】
なお、CMコードに対する暗号化及び復号処理にペアの公開鍵及び秘密鍵を用いても良い。
【0062】
サーバ1は、CM放送局コード、固有鍵及び共通鍵を用いて暗号化されたCMコード、及びCM放送日時を含むCM放送データをブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する。ブロックチェーン2のノード21は、サーバ1から送信されたCM放送データを受信して記憶(記録)する。なお、CM放送データをブロックチェーン2に記憶する処理の詳細は後述する。
【0063】
次に、CM放送データをDBサーバ3に記憶する処理を説明する。サーバ1は、固有鍵を用いてCMコードの暗号化処理を行う。サーバ1は、CM放送局コード、固有鍵を用いて暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データを作成する。サーバ1は、営業放送システムを通じて、CM放送に関する情報を取得する。CM放送に関する情報は、CMの放送地区、CMを出稿する番組名、放送時間、枠区分または備考(例えば、AC差替えの有無)を含む。
【0064】
サーバ1は、作成したCM放送データ、及び取得したCM放送に関する情報をDBサーバ3に送信する。DBサーバ3は、サーバ1から送信されたCM放送データ及びCM放送に関する情報を受信する。DBサーバ3は、受信したCM放送に関する情報をCM放送データに対応付けてCM放送データDB352に記憶する。
【0065】
具体的には、DBサーバ3は、受信したCM放送データ及びCM放送に関する情報に対して管理番号を割り振る。DBサーバ3は、割り振った管理番号に対応付けて、広告主ID、CM放送局コード、固有鍵を用いて暗号化されたCMコード、CM放送日時、地区、番組名、時間、枠区分及び備考を一つのレコードとしてCM放送データDB352に記憶する。
【0066】
なお、本実施形態では、固有鍵を用いて暗号化されたCMコードをCM放送データDB352に記憶した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、CMコードそのものをCM放送データDB352に記憶しても良い。
【0067】
なお、本実施形態では、DBサーバ3は、CM放送データをサーバ1から取得したが、これに限るものではない。例えば、DBサーバ3は、ブロックチェーン2からCM放送データのハッシュ値を取得しても良い。この場合、DBサーバ3は、ブロックチェーン2から取得されたCM放送データのハッシュ値と、サーバ1のBC関連DB356に記憶されたCM放送データのハッシュ値とを比較する。DBサーバ3は、両者が一致していると判定した場合、当該CM放送データに対応付けて、CM放送に関する情報をCM放送データDB352に記憶する。
【0068】
続いて、放送確認書の送信処理を説明する。サーバ1は、所定期間分(例えば、1ヶ月)の複数のCM放送データが列挙された放送確認書を作成する。具体的には、サーバ1は、所定期間分の複数のCM放送データをブロックチェーン2またはDBサーバ3から読み出す。
【0069】
例えばサーバ1は、対象期間における各CMコードに対し、各CMコードを固有鍵及び共通鍵で暗号化する。サーバ1は、暗号化された各CMコードをブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する。ブロックチェーン2のノード21は、サーバ1から送信された各CMコードに基づき、該当する複数のCM放送データを取得する。ノード21は、取得した複数のCM放送データをサーバ1に送信する。
【0070】
サーバ1は、取得した複数のCM放送データに基づき、放送確認書を作成する。サーバ1は、作成した放送確認書を広告主端末4に送信する。広告主端末4は、サーバ1から送信された放送確認書を受信し、受信した放送確認書を画面に表示する。なお、データの確らしさを保証するために、ブロックチェーン2で生成されたデータを画面に表示することもできる。例えば、CM放送データのハッシュ値等を画面に表示しても良い。
【0071】
図9は、CM放送データをブロックチェーン2のノード21に記憶する処理を説明する説明図である。ブロックチェーン2の一つのノード21は、サーバ1から送信されたデータ(トランザクション)を受信する。図示のように、CM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時がデータに含まれる。ノード21は、受信したデータに含まれているCM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時と、自身が管理しているブロックチェーンの情報とを基に作成した前ブロック管理情報とを少なくとも含むブロックを生成する。なお、CMコードに対する暗号化処理は、必須ではなく省略しても良い。また、データの送受信処理は、例えば送受信API(Application Programming Interface)が利用されても良い。
【0072】
そして、ブロックチェーン2の各々のノード21は、所定のコンセンサスアルゴリズムに従った処理を実行する。例えばビットコイン(登録商標)に係るブロックチェーン技術を本システムに応用した場合、ノード21、ノード21、ノード21…は、PoW(Proof of Work)と呼ばれる演算処理を実行し、ブロックチェーン2を更新するノード21を決定する。PoWは、新たに生成するブロックの一つ前のブロックに予め格納されたハッシュ値から、ある正解値を探索する(マイニング)演算処理である。
【0073】
ノード21は、新たにブロックを生成する場合、当該ブロックの一つ前のブロックに格納されたハッシュ値及びデータをハッシュ化したハッシュ値を生成し、最新のブロックに格納する。例えば図9に示すように、ブロック3を生成する場合、ノード21は、ブロック2に格納されているハッシュ値と、複数のデータとをハッシュ化してハッシュ値を生成し、ブロック3に格納する。例えばビットコインの例では、ノード21は演算処理の難易度を上げる目的で、データのほかにナンス値をヘッダに挿入してハッシュ値を生成する。ナンス値は、ハッシュ値のヘッダにゼロが所定数連続するような値であり、ナンス値に係るゼロの数を適切な数に設計することで、演算処理の処理負荷が調整される。
【0074】
各ノード21は、最新のブロックを生成する場合、前のブロックに含まれる当該ハッシュ値から正解値(ビットコインの例ではナンス値)を探索するという探索問題を解く。例えば図9に示すように、ブロック3を新たに生成する場合、各ノード21は、ブロック2のブロックに格納されているハッシュ値から正解値を探索する。1回の演算処理で正解値を探し当てる確率は低く、例えばビットコイン等の仮想通貨に係るブロックチェーン技術を応用した場合、平均して10分程度の時間を要する。各ノード21は一斉に探索問題の演算処理を実行し、正解値を探索する。そして、最も早く正解値を探し当てたノード21に、最新のブロックを生成する権限が与えられる。不正者がブロックチェーンのデータを書き換えようとする場合、善意の検証者(ノード21)全ての演算処理速度を上回る速度でブロックを生成する必要があり、実際に不正な書き換えを行うことは極めて難しくなっている。
【0075】
探索に成功した場合、ノード21は、検証したデータ(CM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時)を格納した最新のブロックを生成し、当該ブロックに係るデータを他のノード21、21、21…に通知する。この場合、上述の如くノード21は、一つ前のブロックに格納されているハッシュ値及びデータからハッシュ値を生成し、当該ハッシュ値を新たなブロックに格納した上で各ノード21に通知する。
【0076】
例えば図9に示すように、ノード21は、ブロック2に格納されているハッシュ値及びデータをハッシュ化したハッシュ値を生成し、新たなブロック3に格納して他のノード21、21、21…に通知する。新たなブロックに格納されたハッシュ値は、一つ前のブロックのハッシュ値を含むことから、ブロックチェーンを構成する各ブロックは時系列的に関連付けられている。他のノード21、21、21…は、通知されたブロックのデータの正当性を確認した後、データを記憶部212に記憶する。これにより、各ノード21、21、21…の記憶部212には、同一のブロックチェーン2に係るデータが複製されて記憶される。
【0077】
なお、探索に成功したノード21の管理者(マイナー)には、探索に成功した報酬が与えられる。すなわち、探索に成功したノード21の管理者に、当該ブロックに格納されている各取引の手数料が支払われる。これにより、管理者にはノード21という計算資源を投入するインセンティブが与えられる。
【0078】
なお、上記ではブロックチェーン2の更新権限を決定する手法としてPoWを用いたが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えばPOI(Proof of Importance)、POS(Proof of Stake)、PoET(Proof of Elapsed Time)、CFT(Crush fault tolerance)またはBFT(Byzantine fault tolerance)等を用いても良い。
【0079】
また、上記ではビットコイン技術を応用したシステムについて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。例えばビットコイン以外に、イーサリアム、ハイパーレジャー・ファブリック(Hyperledger Fabric)またはQuorum等に係るブロックチェーン技術を応用しても良い。
【0080】
ブロックチェーン2を利用し、CM放送データは過去の放送結果と連鎖して保存されているため、CM放送データの改ざんが難しく、信頼性の高い放送確認、または信頼性の高い放送料金の事後精算を実現することが可能となる。
【0081】
サーバ1は、CM放送データのハッシュ値をBC関連DB356に記憶する。具体的には、サーバ1はCM放送データの管理番号に対応付けて、CM放送データのハッシュ値をBC関連DB356に記憶する。CM放送データには、CM放送局コード、暗号化されたCMコードまたはCM放送日時等が含まれる。
【0082】
図10は、放送結果の検索画面の一例を示す説明図である。当該画面は、検索条件受付欄11a及び検索結果表示欄11bを含む。検索条件受付欄11aは、CM放送データの検索条件の設定を受け付ける欄である。検索結果表示欄11bは、検索条件に基づいて検索されたCM放送データを表示する表示欄である。
【0083】
広告主端末4は、広告主による検索条件受付欄11aの設定(入力)操作を受け付けた場合、設定された検索条件を取得する。検索条件は、例えば検索期間、広告主ID、ブランド名、CMコード(素材コード)、CM名(素材名)、枠区分または放送地区等を含む。広告主端末4は、取得した検索条件をサーバ1に送信する。
【0084】
なお、本実施形態では、検索条件がサーバ1に送信された例を説明したが、これに限るものではない。例えば、検索条件をDBサーバ3に送信しても良い。また、検索条件の受付処理は、API等の手段により、広告主または広告代理店等が管理するマーケティング情報ダッシュボードを通じて行われても良い。
【0085】
サーバ1は、広告主端末4から送信された検索条件を受信する。サーバ1は、検索条件に応じて、検索条件に含まれるCMコードを取得する。サーバ1は、検索条件に含まれる広告主IDに基づき、固有鍵及び共通鍵をDBサーバ3の鍵管理DB353から取得する。サーバ1は、取得した固有鍵及び共通鍵を用いて対象CMコードを暗号化する。なお、検索条件にCMコードまたは広告主IDが含まれていない場合、サーバ1は、受信した検索条件に基づき、DBサーバ3の広告主DB351及びCM放送データDB352から、該当するCMコードまたは広告主IDを特定しても良い。
【0086】
サーバ1は、固有鍵及び共通鍵で暗号化された対象CMコードをブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する。ブロックチェーン2のノード21は、サーバ1から送信された対象CMコードを受信する。ノード21は、受信した対象CMコードに基づき、該当するCM放送データを取得する(読み出す)。取得されたCM放送データには、CM放送局コード、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含まれる。
【0087】
サーバ1は、CM放送に関する情報を取得する。具体的には、サーバ1はCMコードに基づき、広告主の名称及びブランド名をDBサーバ3の広告主DB351から取得する。サーバ1は、固有鍵を用いて対象CMコードを暗号化する。サーバ1は、固有鍵で暗号化されたCMコードに基づき、CM放送地区、番組名、放送時間、枠区分または備考(例えば、AC差替えの有無)等をDBサーバ3のCM放送データDB352から取得する。
【0088】
サーバ1は、CM放送データ(CM放送局コード、暗号化されていないCMコード及びCM放送日時)、CM放送に関する情報(広告主の名称、ブランド名、CM放送地区、番組名、放送時間、枠区分及び備考)及びブロックチェーン2上にトランザクション履歴の確認の可否を示す情報を広告主端末4に送信する。例えば、CM放送データがブロックチェーン2に記憶された場合、トランザクション履歴の確認の可否を示す情報が「TX」で示されても良い。
【0089】
広告主端末4は、サーバ1から送信されたCM放送データ、CM放送に関する情報及びトランザクション履歴の確認の可否を示す情報を受信して画面に表示する。図示のように、CM放送日時、CM放送地区、CM放送局コード、番組名、広告主の名称、ブランド名、CMコード(素材)、放送時間、枠区分、備考及びトランザクション履歴の確認の可否を示す情報(例えば、TX)が検索結果表示欄11bに表示される。
【0090】
複数のCM放送地区、複数のCM放送局または複数の広告主の結果を跨いで表示することにより、広告主または広告代理店が放送結果を結合する手間を省くことができる。また、検索結果をCSV(Comma Separated Value)又はTSV(Tab Separated Values)等のファイル形式でダウンロードすることができる。更にまた、検索結果は、API等を通じて、広告主または広告代理店が管理するマーケティング情報ダッシュボード等に表示されても良い。
【0091】
図11は、CM放送データをブロックチェーン2のノード21に記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、例えば営業放送システムを通じて、広告主ID及びCM放送後のCM放送データを通信部13により取得する(ステップS101)。CM放送データは、CM放送局コード、CMコード及びCM放送日時を含む。
【0092】
制御部11は通信部13を介して、取得した広告主IDに基づき、広告主ごとに管理する固有鍵、及びシステム上で発行された共通鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する(ステップS102)。制御部11は、取得した固有鍵及び共通鍵を用いて、CMコードの暗号化処理を行う(ステップS103)。具体的には、制御部11は、取得した固有鍵でCMコードを暗号化し、暗号化したCMコードを共通鍵でさらに暗号化する。
【0093】
制御部11は、CM放送データに対する記憶処理のトランザクションを作成する(ステップS104)。トランザクションは、ブロックチェーン2における取引記録であり、ブロックチェーン2の参加者間での各種の情報及び価値の移転を記憶している。作成されたトランザクションは、CM放送局コード、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時等を含む。制御部11は、作成したトランザクションを通信部13によりブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する(ステップS105)。
【0094】
ブロックチェーン2のノード21の制御部211は、サーバ1から送信されたトランザクションを通信部213により受信する(ステップS201)。制御部211は、受信したトランザクションに含まれるCM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時を記憶部212に記憶(記録)する(ステップS202)。
【0095】
具体的には、トランザクションを受信したノード21の制御部211は、ブロック生成部216を介して、受信したトランザクションに含まれるCM放送局コード、暗号化されたCMコード及びCM放送日時と、自身が管理しているブロックチェーン2の情報とを基に作成した前ブロック管理情報とを少なくとも含むブロックを生成する。そして、ブロックチェーン2のノード21各々の制御部211は、所定のコンセンサス処理をブロック生成部216により実行する。ブロックチェーン2は、ブロックとよばれる所定のデータ構造を有するデータ群を時系列に並べたものであり、取引内容を記した台帳としての役割を有する。各ブロックは、取引内容等の当該ブロックに記録したいデータの他に、一つ以上前のブロック(以下、前ブロックという)の情報と、改ざんの有無を検知するための情報(ノンスまたは署名等)とを含む。ノンスは、あるデータ領域に対して、その領域内のデータを一方向性関数により処理したときに得られる値が予め決められた規則を満たすように設定される、当該データ領域内の値である。
【0096】
ブロックチェーン2には、2台以上のノードが参加する所定のコンセンサスアルゴリズムに従った処理を経て新たなブロックが追加される。例えば、コンセンサスアルゴリズムの一つであるPoWでは、前ブロックの情報とノンスとを含む各ブロック(データ群)に対して、「ブロックのHash値が閾値以下であること」といった規則が予め決められており、ブロックを追加する際に、そのような規則を満たすようなノンスを複数のノードが同時並列的に探索する処理がブロック検証部217により行われる。なお、PoW以外にもBFT等のコンセンサスアルゴリズムがある。ブロックチェーン2のノード21各々の制御部211は、所定のコンセンサス処理を実行した後に、ブロック共有部218を介して、ブロック生成部216が生成したブロックを記憶部212に記録(追加)する。
【0097】
図12は、CM放送データをDBサーバ3に記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、例えば営業放送システムを通じて、広告主ID、CM放送データ及びCM放送に関する情報を通信部13により取得する(ステップS111)。CM放送データは、CM放送局コード、CMコード及びCM放送日時を含む。CM放送に関する情報は、CM放送地区、番組名、放送時間、枠区分(PTまたはSB等)または備考(例えば、AC差替えの有無)等を含む。
【0098】
制御部11は通信部13を介して、取得した広告主IDに基づき、広告主ごとに管理する固有鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する(ステップS112)。制御部11は、取得した固有鍵を用いてCMコードの暗号化処理を行う(ステップS113)。制御部11は、広告主ID、CM放送データ(CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時)、及びCM放送に関する情報を通信部13によりDBサーバ3に送信する(ステップS114)。
【0099】
DBサーバ3の制御部31は、サーバ1から送信された広告主ID、CM放送データ及びCM放送に関する情報を通信部33により受信する(ステップS311)。制御部31は、受信したCM放送データ及びCM放送に関する情報を大容量記憶部35のCM放送データDB352に記憶し(ステップS312)、処理を終了する。
【0100】
具体的には、制御部31は、受信したCM放送データ及びCM放送に関する情報に対して管理番号を割り振る。制御部31は、割り振った管理番号に対応付けて、広告主ID、CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード、CM放送日時、地区、番組名、時間、枠区分及び備考を一つのレコードとしてCM放送データDB352に記憶する。なお、CMコードは、暗号化されずにCM放送データDB352に記憶されても良い。
【0101】
図13は、CM放送データを広告主端末4に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。広告主端末4の制御部41は、広告主ID及びCM放送データにおける対象期間を通信部43によりサーバ1に送信する(ステップS421)。サーバ1の制御部11は、広告主端末4から送信された広告主ID及び対象期間を通信部13により受信する(ステップS121)。
【0102】
制御部11は、受信した広告主ID及び対象期間に基づき、対象となるCMコードを特定する(ステップS122)。具体的には、制御部11は通信部13を介して、受信した広告主ID及び対象期間に基づき、該当する対象CMコードをDBサーバ3の大容量記憶部35のCM放送データDB352から特定する。制御部11は、広告主IDに基づき、固有鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する。制御部11は、取得した固有鍵を用いて、特定した各対象CMコードを復号する。
【0103】
制御部11は、受信した広告主ID、復号したCMコード及び対象期間に基づき、CM放送データを取得する処理のサブルーチンを実行する(ステップS123)。なお、CM放送データの取得処理のサブルーチンに関しては後述する。制御部11は、CM放送データの取得処理のサブルーチンから得られた結果に基づき、CM放送データの取得に成功したか否かを判定する(ステップS124)。
【0104】
制御部11は、CM放送データの取得に失敗したと判定した場合(ステップS124でNO)、CM放送データの取得失敗メッセージを通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS125)。広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信された取得失敗メッセージを通信部43により受信する(ステップS422)。制御部41は、受信した取得失敗メッセージを表示部45により表示する(ステップS423)。
【0105】
サーバ1の制御部11は、CM放送データの取得に成功したと判定した場合(ステップS124でYES)、取得したCM放送データ(CM放送局コード、復号されたCMコード及びCM放送日時)を通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS126)。広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信されたCM放送データを通信部43により受信する(ステップS424)。制御部41は、受信したCM放送データを表示部45により表示する(ステップS425)。
【0106】
図14は、CM放送データを取得する処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は通信部13を介して、広告主IDに基づき、固有鍵及び共通鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する(ステップS01)。制御部11は、取得した固有鍵及び共通鍵を用いて、CMコードを暗号化する処理を行う(ステップS02)。制御部11は通信部13を介して、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコードをブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する(ステップS03)。
【0107】
ブロックチェーン2のノード21の制御部211は、サーバ1から送信されたCMコードを通信部213により受信する(ステップS11)。制御部211は、受信したCMコードに基づき、該当するCM放送データを第1CM放送データとして記憶部212から読み出す(ステップS12)。第1CM放送データは、CM放送局コード、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含む。制御部211は、読み出した第1CM放送データを通信部213によりサーバ1に送信する(ステップS13)。
【0108】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ブロックチェーン2のノード21から送信された第1CM放送データを受信する(ステップS04)。制御部11は、取得した固有鍵を用いて、CMコードを暗号化する処理を行う(ステップS05)。制御部11は、固有鍵で暗号化されたCMコードを通信部13によりDBサーバ3に送信する(ステップS06)。
【0109】
DBサーバ3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信された固有鍵で暗号化されたCMコードを受信する(ステップS14)。制御部31は、受信したCMコードに基づき、該当するCM放送データを第2CM放送データとして大容量記憶部35のCM放送データDB352から読み出す(ステップS15)。第2CM放送データは、CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含む。制御部31は、読み出した第2CM放送データを通信部33によりサーバ1に送信する(ステップS16)。
【0110】
サーバ1の制御部11は、DBサーバ3から送信された第2CM放送データを通信部13により受信する(ステップS07)。制御部11は、第1CM放送データと第2CM放送データとが一致するか否かを判定する(ステップS08)。先ず、制御部11は、第1CM放送データに含まれるCMコードを固有鍵及び共通鍵で復号する。具体的には、制御部11は、共通鍵でCMコードを復号し、復号したCMコードを固有鍵でさらに復号する。次に、制御部11は、第2CM放送データに含まれるCMコードを固有鍵で復号する。そして、制御部11は、第1CM放送データに含まれるCM放送局コード、復号されたCMコード及びCM放送日時と、第2CM放送データに含まれるCM放送局コード、復号されたCMコード及びCM放送日時とのそれぞれを比較することで、両者が一致するか否かを判定する。
【0111】
制御部11は、第1CM放送データと第2CM放送データとが一致していないと判定した場合(ステップS08でNO)、CM放送データの取得失敗通知を出力する(ステップS10)。制御部11は、CM放送データの取得処理のサブルーチンを終了してリターンする。
【0112】
制御部11は、第1CM放送データと第2CM放送データとが一致していると判定した場合(ステップS08でYES)、CM放送局コード、復号されたCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データを出力する(ステップS09)。CM放送データの取得処理のサブルーチンを終了してリターンする。なお、第2CM放送データの代わりに、画像判別システム等により検出された他のCM放送データを利用した場合、ステップS07~S10の処理にも同様に適用することができる。
【0113】
図15は、CMの放送確認書の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図15では、CM放送局(例えば、×××テレビ)ごとに発行された放送確認書の例を説明する。
【0114】
サーバ1は、広告主ID、CM放送局コード、及び放送確認書における対象放送期間(例えば、2022年3月1日~3月31日)を取得する。対象放送期間は広告主により指定されても良く、または、CM放送における所定の単位期間(例えば、週または月)であっても良い。
【0115】
サーバ1は、取得した広告主ID、CM放送局コード及び対象放送期間に基づき、該当する単一または複数のCMコードをDBサーバ3のCM放送データDB352から特定する。特定されたCMコードは、広告主の固有鍵で暗号化されたCMコードである。サーバ1は、共通鍵をDBサーバ3の鍵管理DB353から取得する。サーバ1は、取得した共通鍵を用いて、固有鍵で暗号化されたCMコードをさらに暗号化する。
【0116】
サーバ1は、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコードをブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する。ブロックチェーン2のノード21は、サーバ1から送信されたCMコードを受信する。ノード21は、受信したCMコードに基づき、該当するCM放送データを記憶部212から読み出す。CM放送データは、CM放送局コード、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含む。ノード21は、読み出したCM放送データをサーバ1に送信する。
【0117】
サーバ1は、ブロックチェーン2のノード21から送信されたCM放送データを受信する。サーバ1は、受信したCM放送データが改ざんされたか否かの認証処理を行う。なお、認証処理については後述の実施形態2で説明する。サーバ1は、当該CM放送データが改ざんされていないと判定した場合、認証状況を「認証済」に設定する。サーバ1は、当該CM放送データが改ざんされたと判定した場合、認証状況を「認証失敗」に設定する。
【0118】
サーバ1は、当該CM放送データに対応するCM放送に関する情報をDBサーバ3のCM放送データDB352から取得する。CM放送に関する情報は、放送時間(例えば、秒数)、または枠区分(PTまたはSB等)等を含む。サーバ1は、CM放送局コード、暗号化されていないCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データ、CM放送に関する情報及び認証状況が複数列挙された放送確認書を作成する。サーバ1は、作成した放送確認書を広告主端末4に送信する。広告主端末4は、サーバ1から送信された放送確認書を受信して画面に表示する。
【0119】
図示のように、「2022年3月1日~3月31日」となった放送期間に対し、「×××テレビ」であるCM放送局の放送確認書には、発行日、広告主ID、放送日時、CM時間(例えば、秒数)、枠区分(例えば、PTまたはSB)、CM素材(CMコード)及び認証状況(例えば、認証済みまたは認証失敗)が含まれる。
【0120】
なお、図示の放送確認書が一例であり、放送確認書に含まれる項目は特に限定されるものではない。例えば放送確認書には、広告主の名称、CMを出稿した番組の名称または放送地区等が含まれても良い。または、放送確認書には、CM放送に伴い得られた視聴率データもしくは視聴者数を含む視聴ログデータ、ダウンロード数またはインターネット検索数等を含む効果データが含まれても良い。なお、効果データに関しては、後述の実施形態3で説明する。
【0121】
なお、放送確認書は、CM放送データを含むファイル(例えば、PDF(Portable Document Format)ファイル)であっても良い。なお、放送確認書を印刷した紙文書を郵送等により広告主に発送しても良い。
【0122】
なお、CMの放送確認書は、CM放送の直後にリアルタイムで出力されても良く、または、CM放送後に約款または規定により決められた単位期間(日、週、月または四半期等)ごとに出力されても良い。なお、バッチ処理にして所定の単位期間ごとにCMの放送確認書を出力しても良い。
【0123】
図16は、放送確認書を広告主端末4に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。広告主端末4の制御部41は、広告主ID及び放送確認書における対象期間を通信部43によりサーバ1に送信する(ステップS431)。サーバ1の制御部11は、広告主端末4から送信された広告主ID及び対象期間を通信部13により受信する(ステップS131)。
【0124】
制御部11は、受信した広告主ID及び対象期間に基づき、対象となるCMコードを特定する(ステップS132)。具体的には、制御部11は通信部13を介して、受信した広告主ID及び対象期間に基づき、該当する対象CMコードをDBサーバ3の大容量記憶部35のCM放送データDB352から特定する。制御部11は、広告主IDに基づき、固有鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する。制御部11は、取得した固有鍵を用いて、特定した各対象CMコードを復号する。
【0125】
制御部11は、取得した広告主ID、復号したCMコード及び対象期間に基づき、CM放送データを取得する処理のサブルーチンを実行する(ステップS133)。制御部11は、CM放送データの取得処理のサブルーチンから得られた結果に基づき、CM放送データの取得に成功したか否かを判定する(ステップS134)。
【0126】
制御部11は、CM放送データの取得に失敗したと判定した場合(ステップS134でNO)、CM放送データの取得失敗メッセージを通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS135)。広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信された取得失敗メッセージを通信部43により受信する(ステップS432)。制御部41は、受信した取得失敗メッセージを表示部45により表示する(ステップS433)。
【0127】
サーバ1の制御部11は、CM放送データの取得に成功したと判定した場合(ステップS134でYES)、CM放送局コード、復号されたCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データが複数列挙された放送確認書を作成する(ステップS136)。なお、放送確認書には、放送時間、枠区分または認証状況等が含まれても良い。制御部11は、作成した放送確認書を通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS137)。
【0128】
広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信された放送確認書を通信部43により受信する(ステップS434)。制御部41は、受信した放送確認書を表示部45により表示する(ステップS435)。
【0129】
続いて、DBサーバ3へのアクセス履歴をブロックチェーン2のいずれかのノード21に記憶する処理を説明する。
【0130】
DBサーバ3は、本システムまたは外部サービス等によりDBサーバ3へのアクセス履歴を取得する。DBサーバ3は、取得したアクセス履歴から、ログイン情報、操作情報及びアクセス日時を抽出する。ログイン情報は、例えば接続元ホスト名、接続元IPアドレス、ログイン日時またはログオフ日時等を含む。操作情報は、例えばSQL文、SQLのアクション、SQLでのレコード処理件数、またはSQLでアクセスしたテーブル、フィールドもしくは条件等を含む。
【0131】
DBサーバ3は、抽出したログイン情報、操作情報及びアクセス日時をアクセス履歴DB354に記憶する。具体的には、DBサーバ3は、アクセス履歴に対して履歴IDを割り振る。DBサーバ3は、割り振った履歴IDに対応付けて、ログイン情報、操作情報及びアクセス日時を一つのレコードとしてアクセス履歴DB354に記憶する。
【0132】
サーバ1は、所定期間(例えば、1週間)ごとにDBサーバ3へのアクセス履歴をDBサーバ3のアクセス履歴DB354から取得する。サーバ1は、取得したアクセス履歴をブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する。ブロックチェーン2のノード21は、サーバ1から送信されたアクセス履歴を受信して記憶する。なお、ブロックチェーン2にアクセス履歴を記憶する処理は、バッチ処理にして所定の単位期間(例えば、日、週、月または四半期)ごとに行われても良い。
【0133】
図17は、アクセス履歴をブロックチェーン2のノード21に記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、所定期間(例えば、1週間)が経過したか否かを判定する(ステップS141)。制御部11は、所定期間が経過していないと判定した場合(ステップS141でNO)、待機する。
【0134】
制御部11は、所定期間が経過したと判定した場合(ステップS141でYES)、通信部13を介して、DBサーバ3へのアクセス履歴をDBサーバ3の大容量記憶部35のアクセス履歴DB354から取得する(ステップS142)。制御部11は、履歴ID、ログイン情報、操作情報及びアクセス日時等を含むアクセス履歴に対する記憶処理のトランザクションを作成する(ステップS143)。制御部11は、作成したトランザクションを通信部13によりブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する(ステップS144)。
【0135】
ブロックチェーン2のノード21の制御部211は、サーバ1から送信されたトランザクションを通信部213により受信する(ステップS241)。制御部211は、受信したトランザクションに含まれる履歴ID、ログイン情報、操作情報及びアクセス日時等を記憶部212に記憶する(ステップS242)。
【0136】
本実施形態によると、CM放送データをブロックチェーン2またはDBサーバ3に記憶することが可能となる。
【0137】
本実施形態によると、CM放送データをブロックチェーン2に記憶することにより、CM放送データの改ざんが難しく、信頼性を向上することが可能となる。
【0138】
本実施形態によると、所定期間分のCM放送データが複数列挙された放送確認書を広告主端末4へ出力することが可能となる。
【0139】
本実施形態によると、DBサーバ3へのアクセス履歴をブロックチェーン2に記憶することが可能となる。
【0140】
(実施形態2)
実施形態2は、CM放送データに対する認証要求に応じて、当該CM放送データに対して認証処理を行う形態に関する。なお、実施形態1と重複する内容については説明を省略する。
【0141】
広告主端末4は、広告主によるCM放送データに対する認証要求を受け付けた場合、受け付けた認証要求をサーバ1に送信する。認証要求には、広告主ID及びCMコードが含まれる。サーバ1は、広告主端末4から送信された認証要求を受信する。サーバ1は、受信した認証要求に応じて、CMコードに対応する、ブロックチェーン2上に記憶されたCM放送データと、DBサーバ3に記憶されたCM放送データとを比較する。
【0142】
サーバ1は、両者が一致している場合、改ざんされていないことを示す情報を認証結果として広告主端末4へ出力する。サーバ1は、両者が一致していない場合、改ざんされたことを示す情報を認証結果として広告主端末4へ出力する。広告主端末4は、サーバ1から送信された認証結果を受信して画面に表示する。
【0143】
図18は、CM放送データに対して認証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。広告主端末4の制御部41は、広告主によるCM放送データに対する認証要求を入力部44により受け付ける(ステップS451)。制御部41は、広告主ID及びCMコードを含む認証要求を通信部43によりサーバ1に送信する(ステップS452)。
【0144】
サーバ1の制御部11は、広告主端末4から送信された認証要求を通信部13により受信する(ステップS151)。制御部11は、受信した認証要求に含まれる広告主ID及びCMコードに基づき、CM放送データを取得する処理のサブルーチンを実行する(ステップS152)。制御部11は、CM放送データの取得処理のサブルーチンから得られた結果に基づき、CM放送データの取得に成功したか否かを判定する(ステップS153)。
【0145】
制御部11は、CM放送データの取得に失敗したと判定した場合(ステップS153でNO)、改ざんされたことを示す情報を通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS154)。広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信された改ざんされたことを示す情報を受信する(ステップS453)。制御部41は、受信した改ざんされたことを示す情報を表示部45により表示する(ステップS454)。
【0146】
サーバ1の制御部11は、CM放送データの取得に成功したと判定した場合(ステップS153でYES)、改ざんされていないことを示す情報を通信部13により広告主端末4に送信する(ステップS155)。広告主端末4の制御部41は、サーバ1から送信された改ざんされていないことを示す情報を受信する(ステップS455)。制御部41は、受信した改ざんされていないことを示す情報を表示部45により表示する(ステップS456)。
【0147】
本実施形態によると、CM放送データに対する認証処理によって、当該CM放送データが改ざんされたか否かを判定することが可能となる。
【0148】
(実施形態3)
実施形態3は、CM放送に伴い得られた効果データを、CM放送データに対応付けてDBサーバ3に記憶する形態に関する。なお、実施形態1~2と重複する内容については説明を省略する。
【0149】
図19は、実施形態3におけるDBサーバ3の構成例を示すブロック図である。なお、図4と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部35には、効果データDB355が記憶されている。
【0150】
効果データDB355は、効果データを記憶している。効果データは、例えば、CM放送に伴い得られた視聴率データもしくは視聴者数を含む視聴ログデータ、ダウンロード数、インターネット検索数、会員登録数、または、電話もしくはインターネット等による問い合わせ件数等を含む。
【0151】
ダウンロード数は、テレビCMもしくはインターネット番組等で宣伝されたアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション)、または、商品もしくはサービスの詳細資料のダウンロード数である。なお、ダウンロード数は、テレビCMの訴求内容に関連したデータのダウンロード数であっても良い。
【0152】
図20は、効果データDB355のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。効果データDB355は、CM放送データ管理番号列、視聴率列、視聴者数列、検索数列及びダウンロード数列を含む。CM放送データ管理番号列は、CM放送データの管理番号を記憶している。視聴率列は、CMを出稿した番組の視聴率を記憶している。視聴者数列は、CMを出稿した番組の視聴者数を記憶している。
【0153】
検索数列は、CMで宣伝された商品、サービスまたはアプリケーション等を検索した検索数を記憶している。ダウンロード数列は、CMで宣伝されたアプリケーションまたは詳細資料等のダウンロード数を記憶している。なお、効果データは、API等を通じて、広告主または広告代理店が管理するマーケティング情報ダッシュボード等に表示されても良い。
【0154】
図21は、CM放送データに対応付けて効果データをDBサーバ3に記憶する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、例えば営業放送システムを通じて、広告主ID、CM放送データ、CM放送に関する情報及び効果データを通信部13により取得する(ステップS161)。
【0155】
CM放送データは、CM放送局コード、CMコード及びCM放送日時を含む。CM放送に関する情報は、CM放送地区、番組名、放送時間、枠区分(PTまたはSB等)または備考(例えば、AC差替えの有無)等を含む。効果データは、CMを出稿した番組の視聴ログデータ(視聴率データ及び視聴者数等)、当該CMで宣伝されたアプリケーションのダウンロード数、及び、当該CMで宣伝された商品、サービスまたはアプリケーションのインターネット検索数等を含む。
【0156】
制御部11は通信部13を介して、取得した広告主IDに基づき、広告主ごとに管理する固有鍵をDBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から取得する(ステップS162)。制御部11は、取得した固有鍵を用いてCMコードの暗号化処理を行う(ステップS163)。制御部11は、広告主ID、CM放送データ(CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時)、CM放送に関する情報及び効果データを通信部13によりDBサーバ3に送信する(ステップS164)。
【0157】
DBサーバ3の制御部31は、サーバ1から送信された広告主ID、CM放送データ、CM放送に関する情報及び効果データを通信部33により受信する(ステップS361)。制御部31は、受信したCM放送データに対応付けて、CM放送に関する情報及び効果データを大容量記憶部35のCM放送データDB352及び効果データDB355に記憶し(ステップS362)、処理を終了する。
【0158】
具体的には、制御部31は、受信したCM放送データに対して管理番号を割り振る。制御部31は、割り振った管理番号に対応付けて、広告主ID、CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード、CM放送日時、地区、番組名、時間、枠区分及び備考を一つのレコードとしてCM放送データDB352に記憶する。制御部31は、CM放送データの管理番号に対応付けて、視聴率、視聴者数、ダウンロード数及び検索数を一つのレコードとして効果データDB355に記憶する。
【0159】
なお、本実施形態では、効果データをDBサーバ3に記憶したが、これに限るものではない。例えばサーバ1は、効果データをCM放送データに対応付けてブロックチェーン2のノード21に記憶しても良い。
【0160】
本実施形態によると、CM放送に伴い得られた効果データをCM放送データに対応付けてDBサーバ3に記憶することが可能となる。
【0161】
(実施形態4)
実施形態4は、CM放送に対する検証処理の形態に関する。なお、実施形態1~3と重複する内容については説明を省略する。
【0162】
CM放送における多額の広告費がかかるため、当該CMが予定通り、または契約通りに放送されたか否かの検証結果を求める場合がある。また、臨時ニュースまたはスポーツ中継の延長等により番組の放送時間がずれると、当該番組に出稿したCMの放送時刻もずれる場合がある。このように、実際に放送されたCMの内容または放送時刻等の変動があるため、予定通りにCMが放送されたか否かを検証する必要がある。
【0163】
本実施形態でのCM放送に対する検証処理は、事前検証処理または事後検証処理を含む。事前検証処理は、CMに対応するCM放送データをブロックチェーン2に記憶する前に、当該CMが放送されたか否かを検証する処理である。事後検証処理は、CMに対応するCM放送データをブロックチェーン2に記憶した後に、当該CMが放送されたか否かを検証する処理である。なお、事前検証処理及び事後検証処理のどちらの一方が実行されても良い。
【0164】
図22は、実施形態4におけるCM放送データDB352のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。なお、図5と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。CM放送データDB352には調査結果列が含まれる。調査結果列は、CM放送の実施を検証する調査機関等による、CMの放送が実施されたか否かの調査結果を記憶している。例えば、CMの放送が実施された場合、調査結果列には「○」が記憶される。または、CMの放送が実施されていない場合、調査結果列には「×」が記憶される。なお、CM放送の実施の検証は放送局側で行われても良い。
【0165】
図23は、事前検証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図11と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、CM放送に対する事前検証要求を広告主端末4から受け付ける(ステップS171)。事前検証要求には、広告主ID、及び放送対象となるCMに対応するCMコード等が含まれる。
【0166】
制御部11は、受け付けた事前検証要求に応じて、調査機関端末から調査結果を通信部13により取得する(ステップS172)。具体的には、制御部11は通信部13を介して、事前検証要求に含まれるCMコードを、CM放送の実施を検証する調査機関等の調査機関端末に送信する。例えば調査機関端末は、対象となるCMを出稿する番組放送を、予定放送期間(例えば、放送予定日の前後一週間)の24時間内に、放送時刻を付加して録画する。調査機関端末は、録画した録画データ(映像データ)に基づき、例えば画像認識AI技術を活用したCM画像判別システムを利用して、当該CMの放送が実施されたか否かを判定する。調査機関端末は、当該CMの放送が実施されたか否かの調査結果(判定結果)をサーバ1に送信する。
【0167】
制御部11は、ステップS101~S102の処理を実行する。制御部11は通信部13を介して、取得した調査結果をCM放送データに対応付けてDBサーバ3の大容量記憶部35のCM放送データDB352に記憶する(ステップS173)。具体的には、制御部11は固有鍵を用いて、事前検証要求に含まれるCMコードの暗号化処理を行う。制御部11は通信部13を介して、CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データと、調査結果とをDBサーバ3に送信する。
【0168】
DBサーバ3は、サーバ1から送信されたCM放送データ及び調査結果を受信する。DBサーバ3は、受信したCM放送データに対して管理番号を割り振る。DBサーバ3は、割り振った管理番号に対応付けて、広告主ID、CM放送局コード、固有鍵で暗号化されたCMコード、CM放送日時及び調査結果を一つのレコードとしてCM放送データDB352に記憶する。
【0169】
制御部11は、取得した調査結果から第1実施情報を取得できたか否かを判定する(ステップS174)。第1実施情報は、CM放送データに対応するCM放送が実施されたことを示す情報である。制御部11は、当該第1実施情報を取得できないと判定した場合(ステップS174でNO)、処理を終了する。なお、制御部11は、第1実施情報を取得できない旨を含むメッセージを通信部13により広告主端末4に送信しても良い。制御部11は、当該第1実施情報を取得できたと判定した場合(ステップS174でYES)、ステップS103~S105の処理を実行する。
【0170】
図24は、事後検証処理を行う際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、CM放送に対する事後検証要求を広告主端末4から受け付ける(ステップS181)。事後検証要求には、広告主ID、及び放送対象となるCMに対応するCMコード等が含まれる。
【0171】
制御部11は、受け付けた事後検証要求に応じて、調査機関端末から調査結果を通信部13により取得する(ステップS182)。具体的には、制御部11は、事後検証要求に含まれるCMコードを通信部13により調査機関端末に送信する。例えば調査機関端末は、番組に出稿するCMの放送日時に当該CMまたは番組を録画する。調査機関端末は、録画した録画データ(映像データ)に基づき、例えばCM画像判別システムを利用して、当該CMの放送が実施されたか否かを判定する。調査機関端末は、当該CMの放送が実施されたか否かの調査結果(判定結果)をサーバ1に送信する。
【0172】
制御部11は通信部13を介して、取得した調査結果をCM放送データに対応付けてDBサーバ3の大容量記憶部35のCM放送データDB352に記憶する(ステップS183)。具体的には、制御部11は固有鍵を用いて、事後検証要求に含まれるCMコードの暗号化処理を行う。制御部11は通信部13を介して、固有鍵で暗号化されたCMコード及び調査結果をDBサーバ3に送信する。
【0173】
DBサーバ3は、サーバ1から送信されたCMコード及び調査結果を受信する。DBサーバ3は、受信したCMコードに基づき、該当するCM放送データをCM放送データDB352から特定する。DBサーバ3は、特定したCM放送データに対応付けて調査結果をCM放送データDB352に記憶する。
【0174】
制御部11は、取得した調査結果から第2実施情報を取得できたか否かを判定する(ステップS184)。第2実施情報は、CM放送日時におけるCM映像データに基づき現実に放送されたことを示す情報である。制御部11は、当該第2実施情報を取得できないと判定した場合(ステップS184でNO)、処理を終了する。なお、制御部11は、第2実施情報を取得できない旨を含むメッセージを通信部13により広告主端末4に送信しても良い。
【0175】
制御部11は、当該第2実施情報を取得できたと判定した場合(ステップS184でYES)、広告主IDに基づき、DBサーバ3の大容量記憶部35の鍵管理DB353から固有鍵及び共通鍵を通信部13により取得する(ステップS185)。制御部11は、取得した固有鍵及び共通鍵を用いて、CMコードの暗号化処理を行う(ステップS186)。制御部11は、第2実施情報に対する記憶処理のトランザクションを作成する(ステップS187)。作成されたトランザクションは、固有鍵及び共通鍵で暗号化されたCMコード及び第2実施情報等を含む。
【0176】
制御部11は、作成したトランザクションを通信部13によりブロックチェーン2のいずれかのノード21に送信する(ステップS188)。ブロックチェーン2のノード21の制御部211は、サーバ1から送信されたトランザクションを通信部213により受信する(ステップS281)。制御部211は、受信したトランザクションに含まれるCMコードに基づき、記憶部212に記憶されたCM放送データを特定する(ステップS282)。制御部211は、特定したCM放送データに対応付けて、トランザクションに含まれる第2実施情報を記憶部212に記憶する(ステップS283)。
【0177】
図25は、実施形態4におけるCMの放送確認書の表示画面の一例を示す説明図である。サーバ1は、広告主ID、CM放送局コード及び対象放送期間に基づき、CM放送データ、CM放送に関する情報及び認証状況(例えば、認証済みまたは認証失敗)を取得する。CM放送データは、CM放送局コード、暗号化されていないCMコード及びCM放送日時を含む。CM放送に関する情報は、放送時間または枠区分等を含む。なお、CM放送データ、CM放送に関する情報及び認証状況の取得処理に関しては、図15の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0178】
サーバ1は、取得したCM放送データに対し、調査機関による調査結果を取得する。具体的には、サーバ1は、固有鍵を用いてCMコードの暗号化処理を行う。サーバ1は、固有鍵で暗号化されたCMコードをDBサーバ3に送信する。DBサーバ3は、サーバ1から送信されたCMコードに基づき、該当するCM放送データに対応する調査結果をCM放送データDB352から取得する。DBサーバ3は、取得した調査結果をサーバ1に送信する。
【0179】
サーバ1は、CM放送局コード、暗号化されていないCMコード及びCM放送日時を含むCM放送データ、CM放送に関する情報、認証状況、及び調査機関による調査結果が複数列挙された放送確認書を作成する。サーバ1は、作成した放送確認書を広告主端末4に送信する。広告主端末4は、サーバ1から送信された放送確認書を受信して画面に表示する。
【0180】
図示のように、「2022年3月1日~3月31日」となった放送期間に対し、「×××テレビ」であるCM放送局の放送確認書には、発行日、広告主ID、放送日時、CM時間(例えば、秒数)、枠区分(例えば、PTまたはSB)、CM素材(CMコード)、認証状況(例えば、認証済みまたは認証失敗)及び調査結果が含まれる。例えば、CMの放送が実施された場合、調査結果が「○」で示され、CMの放送が実施されていない場合、調査結果が「×」で示される。
【0181】
本実施形態によると、CM放送に対する第1実施情報を取得できた場合、当該CMに対応するCM放送データをブロックチェーン2に記憶することが可能となる。
【0182】
本実施形態によると、CM放送に対する第2実施情報を取得できた場合、ブロックチェーン2上に記憶されたCM放送データに対応付けて、当該第2実施情報をブロックチェーン2に記憶することが可能となる。
【0183】
本実施形態によると、調査機関による調査結果をCMの放送確認書に反映することにより、当該CMが予定通りまたは契約通りに放送されたか否かの検証結果を広告主に通知することが可能となる。
【0184】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0185】
1 情報処理装置(サーバ)
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 読取部
15 大容量記憶部
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
1P 制御プログラム
2 ブロックチェーンシステム(ブロックチェーン)
21 ノード
211 制御部
212 記憶部
213 通信部
214 受付部
215 出力部
216 ブロック生成部
217 ブロック検証部
218 ブロック共有部
3 データベース装置(DBサーバ)
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 読取部
35 大容量記憶部
351 広告主DB
352 CM放送データDB
353 鍵管理DB
354 アクセス履歴DB
355 効果データDB
356 BC関連DB
3P 制御プログラム
4 情報処理端末(広告主端末)
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
44 入力部
45 表示部
4P 制御プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
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図9
図10
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図13
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図15
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図19
図20
図21
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