(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024399
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】運転管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240215BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127198
(22)【出願日】2022-08-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.令和4年6月15日、説明 2.令和4年6月15日、説明 3.令和4年6月16日、説明 4.令和4年6月16日、説明 5.令和4年6月16日、説明 6.令和4年6月16日、説明 7.令和4年6月16日、説明 8.令和4年6月16日、説明 9.令和4年6月16日、説明 10.令和4年6月16日、説明 11.令和4年6月16日、説明 12.令和4年7月22日、説明 13.令和4年7月25日、説明 14.令和4年8月 2日、説明
(71)【出願人】
【識別番号】520106389
【氏名又は名称】株式会社エレックス
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】弘瀬 昌章
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】乗車時と降車時とに、健康状態と酒気帯びとをチェックし、乗車時に酒気帯びと判断されると乗車できないようにするとともに管理者が速やかに運行変更を行うことができる運転管理システムを提供すること。
【解決手段】本発明の運転管理システムは、利用者判断ステップと、体温測定ステップと、アルコール濃度測定ステップと、健康状態判断ステップと、酒気帯び判断ステップと、乗降車選択ステップと、車両選択ステップとを有し、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転不可能者であると判断されると、車両選択ステップによる車両を指定させることなく、管理者に対して利用者が運転不可能者であることを送信することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を判断する利用者判断手段と、
前記利用者の体温を測定する体温測定手段と、
前記利用者の呼気からアルコール濃度を測定するアルコール濃度測定手段と
を備えた運転管理システムであって、
前記利用者判断手段によって前記利用者が登録された運転者であるかを判断する利用者判断ステップと、
前記体温測定手段によって前記利用者の前記体温を測定する体温測定ステップと、
前記アルコール濃度測定手段によって前記利用者の前記呼気に含まれる前記アルコール濃度を測定するアルコール濃度測定ステップと、
前記体温測定ステップで測定された前記体温が設定体温を超える場合には発熱者であると判断し、前記体温が前記設定体温以下であれば健常者であると判断する健康状態判断ステップと、
前記アルコール濃度測定ステップで測定された前記アルコール濃度が設定濃度を超える場合には運転不可能者であると判断し、前記アルコール濃度が前記設定濃度以下であれば運転可能者であると判断する酒気帯び判断ステップと、
前記利用者判断ステップで前記利用者が登録された前記運転者であると判断されると、これから車両運転を行う乗車か、前記車両運転を行った後の降車かを前記利用者に選択させる乗降車選択ステップと、
前記乗降車選択ステップの後に、該当する車両を前記利用者に指定させる車両選択ステップと
を有し、
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転不可能者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させることなく、管理者に対して前記利用者が前記運転不可能者であることを送信する
ことを特徴とする運転管理システム。
【請求項2】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、
前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記利用者の氏名、測定された前記アルコール濃度、及び測定された検査日時を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項3】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記発熱者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させることなく、前記管理者に対して前記利用者が前記発熱者であることを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項4】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、
前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記利用者の氏名、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項5】
前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、
前記車両選択ステップで指定された前記車両、測定された前記アルコール濃度、及び測定された検査日時を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項6】
前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、
前記車両選択ステップで指定された前記車両、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項7】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、
前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、
選択された前記確認者を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項8】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、
前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、
選択された前記確認者を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項9】
前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、
前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、
選択された前記確認者を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項10】
前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、
前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、
選択された前記確認者を記録する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項11】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転不可能者であると判断されると、前記ドア解除動作を行わない
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項12】
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、
前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記発熱者であると判断されると、前記ドア解除動作を行わない
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項13】
前記利用者を撮像する撮像手段と、
前記利用者の音声を入力するマイク手段と、
前記利用者に音声を出力するスピーカ手段と、
通信回線によって通信が行える通信手段と
を備え、
前記利用者判断手段では、前記撮像手段で撮像された前記利用者の顔と、あらかじめ登録された前記運転者の顔データとで前記利用者を判断し、
前記撮像手段及び前記マイク手段を用いて、遠隔地にて前記利用者の映像と前記音声を確認し、
前記スピーカ手段を用いて、前記遠隔地からの前記音声を前記利用者に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項14】
前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記乗降車選択ステップで選択された前記乗車又は前記降車の区別、前記利用者の氏名、測定された前記アルコール濃度、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録し、
前記車両、前記乗車又は前記降車の前記区別、前記氏名、前記アルコール濃度、前記体温、及び前記検査日時を管理表として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
【請求項15】
前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップを有し、
前記確認者選択ステップで選択された前記確認者を、前記車両、前記乗車又は前記降車の前記区別、前記氏名、前記アルコール濃度、前記体温、及び前記検査日時とともに記録して前記管理表で出力する
ことを特徴とする請求項14に記載の運転管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗車から降車までを管理する運転管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1から特許文献4に示されているように、酒気帯び運転を防止するためのシステムや装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-88934号公報
【特許文献2】特開2013-117968号公報
【特許文献3】特開2015-130109号公報
【特許文献4】特開2020-11550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各特許文献では、乗車時だけでなく降車時にも酒気帯びチェックを行うことは提案されておらず、乗車から降車までの安全運転管理を行うことはできない。
【0005】
そこで、本発明は、乗車時と降車時とに、健康状態と酒気帯びとをチェックし、乗車時に酒気帯びと判断されると乗車できないようにするとともに管理者が速やかに運行変更を行うことができる運転管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の運転管理システムは、利用者を判断する利用者判断手段21と、前記利用者の体温を測定する体温測定手段12と、前記利用者の呼気からアルコール濃度を測定するアルコール濃度測定手段13とを備えた運転管理システムであって、前記利用者判断手段21によって前記利用者が登録された運転者であるかを判断する利用者判断ステップと、前記体温測定手段12によって前記利用者の前記体温を測定する体温測定ステップと、前記アルコール濃度測定手段13によって前記利用者の前記呼気に含まれる前記アルコール濃度を測定するアルコール濃度測定ステップと、前記体温測定ステップで測定された前記体温が設定体温を超える場合には発熱者であると判断し、前記体温が前記設定体温以下であれば健常者であると判断する健康状態判断ステップと、前記アルコール濃度測定ステップで測定された前記アルコール濃度が設定濃度を超える場合には運転不可能者であると判断し、前記アルコール濃度が前記設定濃度以下であれば運転可能者であると判断する酒気帯び判断ステップと、前記利用者判断ステップで前記利用者が登録された前記運転者であると判断されると、これから車両運転を行う乗車か、前記車両運転を行った後の降車かを前記利用者に選択させる乗降車選択ステップと、前記乗降車選択ステップの後に、該当する車両を前記利用者に指定させる車両選択ステップとを有し、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転不可能者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させることなく、管理者に対して前記利用者が前記運転不可能者であることを送信することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記利用者の氏名、測定された前記アルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記発熱者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させることなく、前記管理者に対して前記利用者が前記発熱者であることを送信することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記利用者の氏名、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、前記車両選択ステップで指定された前記車両、測定された前記アルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、前記車両選択ステップによる前記車両を指定させ、前記車両選択ステップで指定された前記車両、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された前記確認者を記録することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された前記確認者を記録することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された前記確認者を記録することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記降車が選択されると、前記健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、前記確認者選択ステップで、前記確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された前記確認者を記録することを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転可能者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記酒気帯び判断ステップで前記運転不可能者であると判断されると、前記ドア解除動作を行わないことを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記健常者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、前記乗降車選択ステップで前記乗車が選択され、前記健康状態判断ステップで前記発熱者であると判断されると、前記ドア解除動作を行わないことを特徴とする。
請求項13記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記利用者を撮像する撮像手段11と、前記利用者の音声を入力するマイク手段16と、前記利用者に音声を出力するスピーカ手段17と、通信回線によって通信が行える通信手段18とを備え、前記利用者判断手段21では、前記撮像手段11で撮像された前記利用者の顔と、あらかじめ登録された前記運転者の顔データとで前記利用者を判断し、前記撮像手段11及び前記マイク手段16を用いて、遠隔地にて前記利用者の映像と前記音声を確認し、前記スピーカ手段17を用いて、前記遠隔地からの前記音声を前記利用者に出力することを特徴とする。
請求項14記載の本発明は、請求項1に記載の運転管理システムにおいて、前記車両選択ステップで指定された前記車両、前記乗降車選択ステップで選択された前記乗車又は前記降車の区別、前記利用者の氏名、測定された前記アルコール濃度、測定された前記体温、及び測定された検査日時を記録し、前記車両、前記乗車又は前記降車の前記区別、前記氏名、前記アルコール濃度、前記体温、及び前記検査日時を管理表として出力することを特徴とする。
請求項15記載の本発明は、請求項14に記載の運転管理システムにおいて、前記利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップを有し、前記確認者選択ステップで選択された前記確認者を、前記車両、前記乗車又は前記降車の前記区別、前記氏名、前記アルコール濃度、前記体温、及び前記検査日時とともに記録して前記管理表で出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転者である利用者について、乗車時と降車時とに、健康状態と酒気帯びとをチェックし、乗車時に酒気帯びと判断されると車両を指定させることなく、管理者に通知することで、酒気帯びによる乗車を防止し、管理者に通知することで、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例における運転管理システムを機能実現手段で表したブロック図
【
図3】同運転管理システムで自動作成できる安全運転管理簿を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による運転管理システムは、利用者判断手段によって利用者が登録された運転者であるかを判断する利用者判断ステップと、体温測定手段によって利用者の体温を測定する体温測定ステップと、アルコール濃度測定手段によって利用者の呼気に含まれるアルコール濃度を測定するアルコール濃度測定ステップと、体温測定ステップで測定された体温が設定体温を超える場合には発熱者であると判断し、体温が設定体温以下であれば健常者であると判断する健康状態判断ステップと、アルコール濃度測定ステップで測定されたアルコール濃度が設定濃度を超える場合には運転不可能者であると判断し、アルコール濃度が設定濃度以下であれば運転可能者であると判断する酒気帯び判断ステップと、利用者判断ステップで利用者が登録された運転者であると判断されると、これから車両運転を行う乗車か、車両運転を行った後の降車かを利用者に選択させる乗降車選択ステップと、乗降車選択ステップの後に、該当する車両を利用者に指定させる車両選択ステップとを有し、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転不可能者であると判断されると、車両選択ステップによる車両を指定させることなく、管理者に対して利用者が運転不可能者であることを送信するものである。本実施の形態によれば、運転者である利用者について、乗車時と降車時とに、健康状態と酒気帯びとをチェックし、乗車時に酒気帯びと判断されると車両を指定させることなく、管理者に通知することで、酒気帯びによる乗車を防止し、管理者に通知することで、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転可能者であると判断されると、車両選択ステップによる車両を指定させ、車両選択ステップで指定された車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録するものである。本実施の形態によれば、酒気帯びが検出されなければ、車両を選択させて乗車準備を進めるとともに、乗車する車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、健康状態判断ステップで発熱者であると判断されると、車両選択ステップによる車両を指定させることなく、管理者に対して利用者が発熱者であることを送信するものである。本実施の形態によれば、運転者である利用者について、乗車時に発熱者であると判断されると車両を指定させることなく、管理者に通知することで、発熱者による乗車を防止し、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1請求項2の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、健康状態判断ステップで健常者であると判断されると、車両選択ステップによる車両を指定させ、車両選択ステップで指定された車両、利用者の氏名、測定された体温、及び測定された検査日時を記録するものである。本実施の形態によれば、発熱がなく健常者であると判断されると、車両を選択させて乗車準備を進めるとともに、乗車する車両、利用者の氏名、測定された体温、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで降車が選択されると、酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、車両選択ステップによる車両を指定させ、車両選択ステップで指定された車両、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録するものである。本実施の形態によれば、降車時であれば、酒気帯びであるか否かの結果によらず、乗車した車両を指定させ、乗車した車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで降車が選択されると、健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、車両選択ステップによる車両を指定させ、車両選択ステップで指定された車両、測定された体温、及び測定された検査日時を記録するものである。本実施の形態によれば、降車時であれば、健康状態の結果によらず、乗車した車両を指定させ、乗車した車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転可能者であると判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、確認者選択ステップで、確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された確認者を記録するものである。本実施の形態によれば、乗車時に、酒気帯びではないと判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、健康状態判断ステップで健常者であると判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、確認者選択ステップで、確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された確認者を記録するものである。本実施の形態によれば、乗車時に、発熱者ではないと判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0017】
本発明の第9の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで降車が選択されると、酒気帯び判断ステップでの判断にかかわらず、利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、確認者選択ステップで、確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された確認者を記録するものである。本実施の形態によれば、降車時であれば、酒気帯びであるか否かの結果によらず、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0018】
本発明の第10の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで降車が選択されると、健康状態判断ステップでの判断にかかわらず、利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップに移行し、確認者選択ステップで、確認者が選択されると乗降車登録が完了し、選択された確認者を記録するものである。本実施の形態によれば、降車時であれば、健康状態の結果によらず、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0019】
本発明の第11の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転可能者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、乗降車選択ステップで乗車が選択され、酒気帯び判断ステップで運転不可能者であると判断されると、ドア解除動作を行わないものである。本実施の形態によれば、例えばキーボックスのドア施錠と連動させ、乗車時に酒気帯びと判断されるとドア解除動作を行わないことで、酒気帯びによる乗車を確実に防止することができる。
【0020】
本発明の第12の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、乗降車選択ステップで乗車が選択され、健康状態判断ステップで健常者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、乗降車選択ステップで乗車が選択され、健康状態判断ステップで発熱者であると判断されると、ドア解除動作を行わないものである。本実施の形態によれば、例えばキーボックスのドア施錠と連動させ、乗車時に発熱者であると判断されるとドア解除動作を行わないことで、発熱者による乗車を確実に防止することができる。
【0021】
本発明の第13の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、利用者を撮像する撮像手段と、利用者の音声を入力するマイク手段と、利用者に音声を出力するスピーカ手段と、通信回線によって通信が行える通信手段とを備え、利用者判断手段では、撮像手段で撮像された利用者の顔と、あらかじめ登録された運転者の顔データとで利用者を判断し、撮像手段及びマイク手段を用いて、遠隔地にて利用者の映像と音声を確認し、スピーカ手段を用いて、遠隔地からの音声を利用者に出力するものである。本実施の形態によれば、遠隔地から利用者による健康状態と酒気帯びとのチェック状況を確認することができる。
【0022】
本発明の第14の実施の形態は、第1の実施の形態による運転管理システムにおいて、車両選択ステップで指定された車両、乗降車選択ステップで選択された乗車又は降車の区別、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、測定された体温、及び測定された検査日時を記録し、車両、乗車又は降車の区別、氏名、アルコール濃度、体温、及び検査日時を管理表として出力するものである。本実施の形態によれば、乗車又は降車する車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、測定された体温、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0023】
本発明の第15の実施の形態は、第14の実施の形態による運転管理システムにおいて、利用者による測定を確認する確認者を選択できる確認者選択ステップを有し、確認者選択ステップで選択された確認者を、車両、乗車又は降車の区別、氏名、アルコール濃度、体温、及び検査日時とともに記録して管理表で出力するものである。本実施の形態によれば、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【実施例0024】
以下に、本発明の運転管理システムの一実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例における運転管理システムを機能実現手段で表したブロック図である。
本実施例における運転管理システムは、運転管理装置1を用いて行うことができる。
運転管理装置1は、利用者を撮像する撮像手段11、利用者の体温を測定する体温測定手段12と、利用者の呼気からアルコール濃度を測定するアルコール濃度測定手段13とを備えている。
また、運転管理装置1は、例えばモニター画面による表示手段14と、例えば画面タッチで行うタッチキーボードによる入力手段15と、音を電気信号に変換するマイク手段16と、電気信号を音に変換するスピーカ手段17と、有線又は無線でインターネットの回線に接続するか直接他の装置と接続される通信手段18と、撮像手段11、体温測定手段12、アルコール濃度測定手段13、及び入力手段15から入力される情報を記録する記憶手段19と、制御手段20とを備えている。
制御手段20は、撮像手段11で撮像する利用者の顔情報から利用者を判断する利用者判断手段21と、体温測定手段12で測定される体温から健康状態を判断する健康状態判断手段22と、アルコール濃度測定手段13で測定されるアルコール濃度から酒気帯びを判断する酒気帯び判断手段23と、例えばキーボックスのドア施錠30を解除するドア解除手段24とを有している。
管理者側装置40は、入力手段、出力手段、処理手段、及び通信手段を有し、運転管理装置1と通信可能に接続され、少なくとも運転管理装置1から送信される通知を受信することができる。また、管理者側装置40は、撮像手段、マイク手段、及びスピーカ手段を備えて、運転管理装置1との間でビデオ通話ができることが好ましい。
【0025】
図2は本実施例による運転管理システムのフローチャートである。
本実施例における運転管理システムは、利用者判断ステップS51と、体温測定ステップS52と、乗降車選択ステップS53と、アルコール濃度測定ステップS54と、健康状態判断ステップS55と、酒気帯び判断ステップS56と、車両選択ステップS57と、確認者選択ステップS58とを有する。
【0026】
利用者判断ステップS51では、利用者判断手段21によって、撮像手段11で撮像される顔が、利用者として登録されている運転者の顔であるかを判断する。
体温測定ステップS52では、体温測定手段12によって利用者の体温を測定する。
乗降車選択ステップS53では、利用者判断ステップS51で利用者が登録された運転者であると判断されると、これから車両運転を行う乗車か、車両運転を行った後の降車かを利用者に選択させる。乗降車選択ステップS53では、表示手段14によって、運転者としての利用者氏名と、乗車又は降車のいずれかを選択できる操作ボタンを表示する。利用者は、表示された利用者の氏名に間違いが無いか確認の上で、乗車又は降車のいずれかを選択する。
アルコール濃度測定ステップS54では、アルコール濃度測定手段13によって利用者の呼気に含まれるアルコール濃度を測定する。アルコール濃度測定ステップS54で測定されるアルコール濃度の測定値は、表示手段14に表示される。
健康状態判断ステップS55では、体温測定ステップS52で測定された体温が設定体温を超える場合には発熱者であると判断し、体温が設定体温以下であれば健常者であると判断する。ここで、設定体温はあらかじめ記憶手段19に記憶されている。設定体温は、平均的又は標準的な体温を用いることもできるが、利用者別に利用者固有の平熱を設定体温として用いることが好ましい。
酒気帯び判断ステップS56では、アルコール濃度測定ステップS54で測定されたアルコール濃度が設定濃度を超える場合には運転不可能者であると判断し、アルコール濃度が設定濃度以下であれば運転可能者であると判断する。
ここで、設定濃度はあらかじめ記憶手段19に記憶されている。設定濃度は、平均的又は標準的な酒気帯び濃度を用いることもできるが、利用者別に利用者固有の濃度を設定濃度として用いることが好ましい。
車両選択ステップS57では、該当する車両を利用者に指定させる。
確認者選択ステップS58では、利用者による測定を確認する確認者を選択できる。
【0027】
乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、健康状態判断ステップS55で健常者であると判断されると、車両選択ステップS57による車両を指定させ、確認者選択ステップS58で、確認者が選択されると乗降車登録が完了する。
この場合には、車両選択ステップS57で指定された車両、利用者の氏名、測定された体温、及び測定された検査日時を、選択された確認者とともに記録する。
このように、健康状態判断ステップS55で発熱がなく健常者であると判断されると、車両選択ステップS57で車両を選択させて乗車準備を進めるとともに、乗車する車両、利用者の氏名、測定された体温、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
また、乗車時に、発熱者ではないと判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0028】
乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、酒気帯び判断ステップS56で運転可能者であると判断されると、車両選択ステップS57による車両を指定させ、確認者選択ステップS58で、確認者が選択されると乗降車登録が完了する。
この場合には、車両選択ステップS57で指定された車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を、選択された確認者とともに記録する。
このように、酒気帯び判断ステップS56で酒気帯びが検出されなければ、車両選択ステップS57で車両を選択させて乗車準備を進めるとともに、乗車する車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
また、乗車時に、酒気帯びではないと判断されると、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0029】
乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、健康状態判断ステップS55で発熱者であると判断されると、車両選択ステップS57による車両を指定させることなく、管理者に対して利用者が発熱者であることを送信する。
このように、運転者である利用者について、乗車時に発熱者であると判断されると車両を指定させることなく、管理者に通知することで、発熱者による乗車を防止し、管理者に通知することで、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【0030】
乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、酒気帯び判断ステップS56で運転不可能者であると判断されると、車両選択ステップS57による車両を指定させることなく、管理者に対して利用者が運転不可能者であることを送信する。
このように、運転者である利用者について、乗車時に酒気帯びと判断されると車両を指定させることなく、管理者に通知することで、酒気帯びによる乗車を防止し、管理者に通知することで、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【0031】
乗降車選択ステップS53で降車が選択されると、健康状態判断ステップS55での判断にかかわらず、車両選択ステップS57による車両を指定させ、確認者選択ステップS58で、確認者が選択されると乗降車登録が完了する。
この場合には、車両選択ステップS57で指定された車両、測定された体温、及び測定された検査日時を、選択された確認者とともに記録する。
このように、降車時であれば、健康状態の結果によらず、乗車した車両を指定させ、乗車した車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
また、降車時であれば、健康状態の結果によらず、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0032】
乗降車選択ステップS53で降車が選択されると、酒気帯び判断ステップS56での判断にかかわらず、車両選択ステップS57による車両を指定させ、確認者選択ステップS58で、確認者が選択されると乗降車登録が完了する。
この場合には、車両選択ステップS57で指定された車両、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を、選択された確認者とともに記録する。
このように、降車時であれば、酒気帯びであるか否かの結果によらず、乗車した車両を指定させ、乗車した車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
また、降車時であれば、酒気帯びであるか否かの結果によらず、利用者による測定を確認する確認者を選択させることで、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0033】
以上のように、運転者である利用者について、乗車時と降車時とに、健康状態と酒気帯びとをチェックし、乗降車選択ステップS53の後に、該当する車両を利用者に指定させる車両選択ステップS57を有し、乗車時には、発熱者又は酒気帯びと判断されると車両選択ステップS57による車両を指定させることなく、管理者に通知することで、発熱者又は酒気帯びによる乗車を防止し、管理者に通知することで、管理者は速やかに運行変更などの対応を行うことができる。
【0034】
また、本実施例における運転管理システムは、乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、酒気帯び判断ステップS56で運転可能者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、酒気帯び判断ステップS56で運転不可能者であると判断されると、ドア解除動作を行わない。
このように、例えばキーボックスのドア施錠30と連動させ、乗車時に酒気帯びと判断されるとドア解除手段24によるドア解除動作を行わないことで、酒気帯びによる乗車を確実に防止することができる。
また、乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、健康状態判断ステップS55で健常者であると判断されると、所定時間だけドア解除動作を行い、乗降車選択ステップS53で乗車が選択され、健康状態判断ステップS55で発熱者であると判断されると、ドア解除動作を行わない。
このように、例えばキーボックスのドア施錠30と連動させ、乗車時に発熱者と判断されるとドア解除手段24によるドア解除動作を行わないことで、発熱者による乗車を確実に防止することができる。
なお、ドア施錠30は、キーボックスの他に車庫や車両を対象としてもよい。
ドア施錠30がキーボックスである場合には、乗降車選択ステップS53で降車が選択されると、健康状態判断ステップS55や酒気帯び判断ステップS56での判断の結果によらずドア解除動作を行う。
【0035】
また、本実施例における運転管理システムは、利用者を撮像する撮像手段11と、利用者の音声を入力するマイク手段16と、利用者に音声を出力するスピーカ手段17と、通信回線によって通信が行える通信手段18とを備え、撮像手段11及びマイク手段16を用いて、遠隔地にて利用者の映像と音声を確認し、スピーカ手段17を用いて、遠隔地からの音声を利用者に出力することで、遠隔地から利用者による健康状態と酒気帯びとのチェック状況を確認することができる。
本実施例における運転管理システムは、運転管理装置1を備えた空間に確認者が存在することを前提とするが、運転管理装置1を備えた空間に確認者が存在しない場合には、遠隔地からの確認を行うことができる。
本実施例における運転管理システムは、車両選択ステップS57で指定された車両、乗降車選択ステップS53で選択された乗車又は降車の区別、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、測定された体温、及び測定された検査日時を記録し、車両、乗車又は降車の区別、氏名、アルコール濃度、体温、及び検査日時を管理表として出力することができる。
このように、乗車又は降車する車両、利用者の氏名、測定されたアルコール濃度、測定された体温、及び測定された検査日時を記録することで、安全運転管理簿を自動作成することができる。
また、確認者選択ステップS58で選択された確認者を、車両、乗車又は降車の区別、氏名、アルコール濃度、体温、及び検査日時とともに記録して管理表で出力するので、更に確認者が記録された安全運転管理簿を自動作成することができる。
【0036】
図3では、本実施例における運転管理システムで自動作成できる安全運転管理簿を示している。
なお、本実施例では、利用者判断ステップS51は、利用者の顔認証を用いているが、顔認証を行う上で、写真を用いたなりすましを防止するために赤外線生体検知センサーを更に備えていることが好ましい。
また、本実施例では、利用者判断ステップS51は、利用者の顔認証を用いているが、免許証や個人識別カードの読取、指紋などを用いた生体認証、IDとパスワード、のいずれかとともに、又はこれらのいずれかに代えて利用者を判断することもできる。