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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024404
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】取引方法および取引システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20240215BHJP
   G06Q 20/10 20120101ALI20240215BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q20/10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127205
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】519351392
【氏名又は名称】株式会社Signal
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】浅田 正之
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC24
5L055AA28
(57)【要約】
【課題】利便性の高い取引方法を提供すること。
【解決手段】取引方法は、サーバが、あらかじめ登録された複数のサービス提供店のうち1つのサービス提供店を選択する第1選択情報、および前記1つのサービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、ユーザが提供を受けたいサービスを選択する第2選択情報を取得し、前記第2選択情報に基づいて、ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、前記第1選択情報および前記第2選択情報に基づいて、前記サービス提供店の通信端末に注文指示を行い、前記サービス提供店の通信端末から送信された振込要求情報を取得し、前記サービス提供店に対応する口座に対して振込要求情報に対応する金額の送金指示を行うことを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバが、
あらかじめ登録された複数のサービス提供店のうち1つのサービス提供店を選択する第1選択情報、および前記1つのサービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスからユーザが提供を受けたいサービスを選択する第2選択情報を取得し、
前記第2選択情報に基づいて、前記ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、
前記第1選択情報および前記第2選択情報に基づいて、前記サービス提供店の通信端末に注文指示を行い、
前記サービス提供店の通信端末から送信された振込要求情報を取得し、
前記サービス提供店に対応する口座に対して振込要求情報に対応する金額の送金指示を行うことを含む、
取引方法。
【請求項2】
サーバが、
サービス提供店を選択するための店選択ユーザインタフェースをユーザに提供し、
選択された前記サービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、前記ユーザが提供を受けたいサービスを選択するためのサービス選択ユーザインタフェースを前記ユーザに提供し、
選択された前記サービスに基づいて、前記ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、
前記サービス提供店に対応する口座に対して、当該サービス提供店に対応して取得した前記サービスに基づく金額の送金指示を行う、
取引方法。
【請求項3】
前記サービス提供店は、飲食店であり、
前記サービスは、飲料を提供するサービスである、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項4】
前記ユーザからの入金情報をあらかじめ取得し、
前記入金情報に基づき、所定の期間における前記ユーザに対応するサービス提供可能回数を記憶し、
前記ユーザが、前記第2選択情報に基づいてサービス提供可能であるかを判定する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項5】
再度同じサービス提供店を選択したときに、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項6】
前記ユーザの属性に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項7】
前記サービス提供店に関連する情報に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項8】
前記第2選択情報に基づいて、前記ユーザ及び前記ユーザとともに前記1つのサービス提供店に来店した第2ユーザを含む来店人数を計算する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項9】
前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いかどうかを判定する、
請求項1に記載の取引方法。
【請求項10】
前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いときに前記サービス提供店の通信端末に警告情報を送信する、
請求項9に記載の取引方法。
【請求項11】
あらかじめ登録された複数のサービス提供店のうち1つのサービス提供店を選択する第1選択情報、および前記1つのサービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、ユーザが提供を受けたいサービスを選択する第2選択情報を取得し、
前記第2選択情報に基づいて、ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、
前記第1選択情報および前記第2選択情報に基づいて、前記サービス提供店の通信端末に注文指示を行い、
前記サービス提供店の通信端末から送信された振込要求情報を取得し、
前記サービス提供店に対応する口座に対して振込要求情報に対応する金額の送金指示を行う制御部を含む、
取引システム。
【請求項12】
サービス提供店を選択するための店選択ユーザインタフェースをユーザに提供し、
選択された前記サービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、前記ユーザが提供を受けたいサービスを選択するためのサービス選択ユーザインタフェースを前記ユーザに提供し、
選択された前記サービスに基づいて、前記ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、
前記サービス提供店に対応する口座に対して、当該サービス提供店に対応して取得した前記サービスに基づく金額の送金指示を行う制御部を含む、
取引システム。
【請求項13】
前記サービス提供店は、飲食店であり、
前記サービスは、飲料を提供するサービスである、
請求項11または12に記載の取引システム。
【請求項14】
前記制御部は、前記ユーザからの入金情報をあらかじめ取得し、
前記入金情報に基づき、所定の期間における前記ユーザに対応するサービス提供可能回数を記憶し、
前記ユーザが、前記第2選択情報に基づいてサービス提供可能であるかを判定する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項15】
前記制御部は、再度同じサービス提供店を選択したときに、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項16】
前記制御部は、前記ユーザの属性に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項17】
前記制御部は、前記サービス提供店に関連する情報に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項18】
前記制御部は、前記第2選択情報に基づいて、前記ユーザ及び前記ユーザとともに前記1つのサービス提供店に来店した第2ユーザを含む来店人数を計算する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項19】
前記制御部は、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いかどうかを判定する、
請求項11に記載の取引システム。
【請求項20】
前記制御部は、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いときに前記サービス提供店の通信端末に警告情報を送信する、
請求項19に記載の取引システム。
【請求項21】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の取引方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は取引方法および取引システム、より具体的には飲食店等の集客に関する取引方法及び取引システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンまたはタブレット型PC(Personal Computer)などの携帯通信端末の普及に伴い、我々の生活の利便性が向上している。例えば、飲食店情報提供アプリケーション(アプリともいう)を用いて飲食店情報を容易に知ることができるようになった。特許文献1には、アプリを用いて飲食店情報を提供する方法について開示されている。上記方法等により、飲食店情報へのアクセスや予約は容易にできようになった。いわゆるユーザが閲覧し一方的な情報発信による集客においては便利である。
【0003】
また、近年では、携帯情報端末を介したサブスクリプションサービスが広く実用化されている。ユーザはアプリを介して一定期間必要なサービスを受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-187792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、上記の一方的な情報発信による集客方法の場合、発信する情報量および発信する情報の種類(掲載するウェブサイト、広告の内容、使用可能なクーポンの内容など)に応じて飲食店における集客のための運用・金銭コストの負担が大きくなる虞がある。また、サブスクリプションサービスを利用した飲食店集客目的での同商品先行販売型のプラットフォームの場合、消費された商品の代金を各飲食店が負担するなどの費用負担が生じる虞がある。
【0006】
また、アプリを用いて飲食店の情報を知ることができても、ユーザは、注文は飲食店に行ってから別途注文メニュー用の専用端末に別途注文情報を入力する必要がある。また、飲食店は、注文に応じて顧客ごとに精算処理を行う必要がある。
【0007】
このような課題に鑑み、本発明の目的の一つは、飲食店等における集客による負担を軽減することができる取引方法を提供することにある。また、本発明の目的の一つは、利便性の高い取引方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、サーバが、あらかじめ登録された複数のサービス提供店のうち1つのサービス提供店を選択する第1選択情報、および前記1つのサービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、ユーザが提供を受けたいサービスを選択する第2選択情報を取得し、前記第2選択情報に基づいて、ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、前記第1選択情報および前記第2選択情報に基づいて、前記サービス提供店の通信端末に注文指示を行い、前記サービス提供店の通信端末から送信された振込要求情報を取得し、前記サービス提供店に対応する口座に対して振込要求情報に対応する金額の送金指示を行う取引方法が提供される。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、サーバが、サービス提供店を選択するための店選択ユーザインタフェースをユーザに提供し、選択された前記サービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、前記ユーザが提供を受けたいサービスを選択するためのサービス選択ユーザインタフェースを前記ユーザに提供し、選択された前記サービスに基づいて、前記ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、前記サービス提供店に対応する口座に対して、当該サービス提供店に対応して取得した前記サービスに基づく金額の送金指示を行う、取引方法が提供される。
【0010】
上記取引方法において、前記サービス提供店は、飲食店であり、前記サービスは、飲料を提供するサービスであってもよい。
【0011】
上記取引方法において、前記ユーザからの入金情報をあらかじめ取得し、前記入金情報に基づき、所定の期間における前記ユーザに対応するサービス提供可能回数を記憶し、前記ユーザが、前記第2選択情報に基づいてサービス提供可能であるかを判定してもよい。
【0012】
上記取引方法において、再度同じサービス提供店を選択したときに、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0013】
上記取引方法において、前記ユーザの属性に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0014】
上記取引方法において、前記サービス提供店に関連する情報に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0015】
上記取引方法において、前記第2選択情報に基づいて、前記ユーザ及び前記ユーザとともに前記1つのサービス提供店に来店した第2ユーザを含む来店人数を計算してもよい。
【0016】
上記取引方法において、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いかどうかを判定してもよい。
【0017】
上記取引方法において、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いときに前記サービス提供店の通信端末に警告情報を送信してもよい。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、あらかじめ登録された複数のサービス提供店のうち1つのサービス提供店を選択する第1選択情報、および前記1つのサービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、ユーザが提供を受けたいサービスを選択する第2選択情報を取得し、前記第2選択情報に基づいて、ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、前記第1選択情報および前記第2選択情報に基づいて、前記サービス提供店の通信端末に注文指示を行い、前記サービス提供店の通信端末から送信された振込要求情報を取得し、前記サービス提供店に対応する口座に対して振込要求情報に対応する金額の送金指示を行う制御部を含む、取引システムが提供される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、サービス提供店を選択するための店選択ユーザインタフェースをユーザに提供し、選択された前記サービス提供店に関連付けられた少なくとも一つのサービスから、前記ユーザが提供を受けたいサービスを選択するためのサービス選択ユーザインタフェースを前記ユーザに提供し、選択された前記サービスに基づいて、前記ユーザに関連付けられたサービス提供可能回数を変更し、前記サービス提供店に対応する口座に対して、当該サービス提供店に対応して取得した前記サービスに基づく金額の送金指示を行う制御部を含む、取引システムが提供される。
【0020】
上記取引システムにおいて、前記サービス提供店は、飲食店であり、前記サービスは、飲料を提供するサービスであってもよい。
【0021】
上記取引システムにおいて、前記ユーザからの入金情報をあらかじめ取得し、前記入金情報に基づき、所定の期間における前記ユーザに対応するサービス提供可能回数を記憶し、前記ユーザが、前記第2選択情報に基づいてサービス提供可能であるかを判定してもよい。
【0022】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、再度同じサービス提供店を選択したときに、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0023】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、前記ユーザの属性に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0024】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、前記サービス提供店に関連する情報に応じて、前記サービス提供可能回数に第2サービス提供回数を付加してもよい。
【0025】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、前記第2選択情報に基づいて、前記ユーザ及び前記ユーザとともに前記1つのサービス提供店に来店した第2ユーザを含む来店人数を計算してもよい。
【0026】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いかどうかを判定してもよい。
【0027】
上記取引システムにおいて、前記制御部は、前記振込要求情報に対応する金額が振込可能金額より高いときに前記サービス提供店の通信端末に警告情報を送信してもよい。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、上記取引方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施形態を用いることにより、飲食店等における集客による負担を軽減することができる取引方法を提供することができる。また、本発明の一実施形態を用いることにより、利便性の高い取引方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1実施形態に係る取引システムにおけるハードウェアの構成を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る取引システムの機能ブロック図である。
図3】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図4】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図5】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図6】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図7】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図8】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図9】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図10】本発明の第1実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図11】本発明の第1実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図12】本発明の第1実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図13】本発明の第1実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図14】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図15】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図16】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図17】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図18】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図19】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図20】本発明の第1実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図21】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
図22】データベースに記録されたデータセットの一例である。
図23】本発明の第2実施形態に係る取引システムの機能ブロック図である。
図24】本発明の第2実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図25】本発明の第3実施形態に係る取引管理制御処理のフロー図である。
図26】通信端末に表示されたユーザインタフェースの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字xxxにA,Bまたは1,2などを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。その他、本発明の属する分野における通常に知識を有する者であれば認識できるものである場合、特段の説明を行わないものとする。
【0032】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る取引システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
(1-1.取引システムのハードウェア構成)
図1に、取引システム1のハードウェア構成を示す。図1に示すように、取引システム1は、取引管理サーバ10、金融機関サーバ20、ユーザ通信端末30、および飲食店通信端末40を含む。取引管理サーバ10は、取引管理用のデータベースおよびアプリケーションサーバとして機能する。金融機関サーバ20は、決済用のデータベースおよびアプリケーションサーバとして機能する。ユーザ通信端末30は、飲食店での飲食を希望するユーザの端末である。飲食店通信端末40は、飲食店で注文情報の入力、支払金額等の処理を行う端末である。本実施形態では、説明の便宜上、一つの金融機関サーバ20、一つのユーザ通信端末30および一つの飲食店通信端末40を用いる場合を示すが、適宜複数のユーザ通信端末30、複数のユーザ通信端末30、および複数の飲食店通信端末40が用いられてもよい。
【0034】
取引システム1において、ユーザ通信端末30は、ネットワークNWを介して取引管理サーバ10に飲食店の注文要求情報を送信する。取引管理サーバ10は、注文要求情報に基づいて注文指示を飲食店通信端末40に行う。飲食店通信端末40は、取引管理サーバ10から送信された注文指示に基づいて飲料の提供を行うとともに、注文情報に基づく振込要求情報を取引管理サーバ10に送信する。この場合の注文情報は、一つの注文情報であってもよい、複数の注文情報をまとめたもの(例えば1か月間の注文情報)であってもよい。取引管理サーバ10は、飲食店通信端末40から受信した振込要求情報をもとに、送金指示情報を生成して、金融機関サーバ20に送金指示情報を送信する。本実施形態では、集客取引方法としてアプリやWeb等において各飲食店で利用できる商品チケット又は商品を消費することができる回数を先行販売しプラットフォーム化を行う。これにより、ユーザーは登録された各飲食店で消費できる。また、各飲食店は負担なく集客することができるとともに、消費した商品代金を受け取ることができる。
【0035】
取引管理サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13および表示部14を有する。
【0036】
制御部11は、コンピュータの一つであり、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programable Gate Array)、またはその他の演算処理回路を用いて、後述する取引管理制御のソフトウェア(プログラム)に規定された命令に基づく処理を制御する。また、制御部11からの命令によって、取引管理制御プログラムを実行するためのユーザインタフェースが表示部14に提供される場合がある。
【0037】
記憶部12には、SSD(Solid State Drive)の半導体メモリ等のほか、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク等)、光記録媒体、光磁気記録媒体、記憶媒体である記憶可能な素子が用いられる。記憶部12は、取引管理制御用プログラムで用いられる取引管理情報を記憶するデータベースとしての機能を有する。記憶部12は、適宜取引管理サーバ10と異なるサーバに設けられ、データベースとして機能してもよい。
【0038】
通信部13は、送受信機を有し、ネットワークNWを介して金融機関サーバ20、ユーザ通信端末30、および飲食店通信端末40と取引情報の通信を行う。通信部13と、金融機関サーバ20、ユーザ通信端末30および飲食店通信端末40との通信は、インターネット(具体的にはSSL/TLSまたはVPN)を用いてなされる。
【0039】
金融機関サーバ20は、制御部21、記憶部22、および通信部23を有する。
【0040】
制御部21は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を用いて、後述する取引管理サーバ10によって少なくとも一部が制御される送金処理プログラムで規定された命令に基づいた送金処理を制御する。
【0041】
記憶部22は、金融機関サーバ20における送金処理プログラムで用いられる送金関連情報を記憶する。
【0042】
通信部23は、送受信機を有し、ネットワークNWを介して取引管理サーバ10との情報通信を行う。通信部23と、取引管理サーバ10との通信は、インターネット(具体的にはSSL/TLSまたはVPN)を用いてなされる。
【0043】
ユーザ通信端末30は、表示部31、制御部32、記憶部33、操作部34および通信部35を有する。ユーザ通信端末30は、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップ型PC、IoTデバイス(電源機構、通信機能および情報記憶機構を備えた機器)などでもよく、ネットワークを通じて取引管理サーバ10と通信可能なものであれば適用可能である。
【0044】
表示部31は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスであって、制御部32から入力される信号により表示内容が制御される。
【0045】
制御部32は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を備える。制御部32は、表示部31および操作部34の操作に基づいてメモリなどの記憶部33に記憶されたプログラムを実行させ、取引管理サーバ10の記憶部12に記憶された取引管理制御処理プログラムに関連する処理の実行を指示する。
【0046】
操作部34は、コントローラー、ボタン、またはスイッチを含む。操作部34は、上下左右への移動、押圧、または回転などの動作がなされることにより、その動作に基づく情報が制御部32に送信される。なお、タッチセンサを有する表示装置(タッチパネル)であれば、表示部31と操作部34とが、同じ場所に配置されてもよい。
【0047】
通信部35は、取引管理サーバ10または金融機関サーバ20と送受信する機能を有する。例えば、通信部35には、LAN送受信機(例えばWi-Fi送受信機)が用いられる。なお、送受信機は、LAN送受信機に限定されず、携帯端末用通信(例えばLTE通信)用の送受信機が設けられてもよいし、近距離無線通信用の送受信機が設けられてもよい。ユーザ通信端末30は、ネットワークNWを介して取引管理サーバ10または金融機関サーバ20と接続される。
【0048】
飲食店通信端末40は、表示部41、制御部42、記憶部43、操作部44および通信部45を有する。飲食店通信端末40は、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップ型PC、IoTデバイス(電源機構、通信機能および情報記憶機構を備えた機器)などでもよく、ネットワークを通じて取引管理サーバ10および金融機関サーバ20と通信可能なものであれば適用可能である。
【0049】
表示部41は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスであって、制御部42から入力される信号により表示内容が制御される。
【0050】
制御部42は、コンピュータの一つであり、CPU、ASIC、FPGA、またはその他の演算処理回路を備える。制御部42は、表示部41および操作部44の操作に基づいてメモリなどの記憶部43に記憶されたプログラムを実行させ、取引管理サーバ10の記憶部12に記憶された取引管理制御処理プログラムに関連するプログラムで規定された命令に基づく処理の実行を指示する。
【0051】
操作部44は、コントローラー、ボタン、またはスイッチを含む。操作部44は、上下左右への移動、押圧、または回転などの動作がなされることにより、その動作に基づく情報が制御部42に送信される。なお、タッチセンサを有する表示装置(タッチパネル)であれば、表示部41と操作部44とが、同じ場所に配置されてもよい。
【0052】
通信部45は、取引管理サーバ10または金融機関サーバ20と送受信する機能を有する。通信部45には、LAN送受信機が用いられる。なお、送受信機は、LAN送受信機に限定されず、携帯端末用通信(例えばLTE通信)用の送受信機が設けられてもよいし、近距離無線通信用の送受信機が設けられてもよい。飲食店通信端末40は、ネットワークNWを介して取引管理サーバ10または金融機関サーバ20と接続される。
【0053】
(1-2.取引管理制御部100の構成)
図2は、取引システム1の各構成要素によって構成された機能ブロック図を示す。
【0054】
取引管理サーバ10は、取引管理機能を実現させるプログラム(取引管理プログラム)を制御する取引管理制御部100を有する。取引管理制御部100は、取得部110、生成部120、判定部130、注文指示部140、送金指示部150、および送信部160を含む。
【0055】
取得部110は、金融機関サーバ20、ユーザ通信端末30、および飲食店通信端末40から各種情報を取得し、記憶部12に設けられたデータベースに記憶する機能を有する。図3乃至図9は、記憶部12に記憶されたデータセットの一例である。
【0056】
図3は、記憶部12のうち顧客情報データベース12aに記憶された顧客情報121(ユーザの属性情報ともいう)のデータセットの一例である。顧客情報121は、ユーザ通信端末30で入力された情報に基づいて生成される。顧客情報121は、顧客ID121a、パスワード121b、氏名121c、生年月日121d、性別121e、住所121fおよび支払方法121gが含まれる。この例では、ユーザは、毎月の支払としてクレジットカード決済を用いる。なお、支払方法は、クレジットカード決済に限定されず、電子マネー決済でもよいし、口座振替でもよいし、適宜決済可能な方式を選択をすることができる。
【0057】
図4は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された飲食店情報122のデータセットの一例である。飲食店情報122は、飲食店通信端末40で入力された情報に基づいて生成される。この例では、飲食店情報122は、飲食店ID122a、飲食店名122b、住所122c、および口座番号122dを含む。
【0058】
図5は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された飲食店リスト情報123のデータセットの一例である。飲食店リスト情報123は、飲食店通信端末40から送信された情報に基づいて生成部120により生成される。飲食店リスト情報123は、飲食店ID123a、飲食店名123bおよび住所123cを含む。なお、飲食店リスト情報123として、アプリ上で選択可能な飲食店に関する情報として適宜必要な情報が追加されてもよい。
【0059】
図6は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された飲食店において注文可能な(選択可能な)飲料情報124のデータセットの一例である。飲料情報124は、飲食店通信端末40で入力された情報に基づいて生成される。この例では、飲料情報124として、飲食店ID124a、ドリンクサービスID124b、ドリンクサービス内容124c、およびサービス提供価格124dが含まれる。
【0060】
図7は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された注文指示情報125のデータセットの一例である。注文指示情報125は、生成部120により生成された情報である。この例では、注文指示情報125として、注文ID125a、顧客ID125b、飲食店ID125c、飲食店注文内容125d、および備考125eが含まれる。備考125eは、注文内容に付される追加の情報を含む。
【0061】
図8は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された振込要求情報126のデータセットの一例である。振込要求情報126は、飲食店通信端末40に入力された情報に基づいて生成された情報である。この例では、振込要求情報126として、飲食店ID126a、飲食店名126b、振込希望日126c、および振込要求金額(請求金額)126dを含む。
【0062】
図9は、記憶部12のうち取引関連情報データベース12bに記憶された送金指示情報127のデータセットの一例である。送金指示情報127は、飲食店通信端末40により送信された情報に基づいて生成された情報である。この例では、送金指示情報127として、飲食店ID127a、飲食店名127b、送金依頼日127c、および送金金額127dを含む。
【0063】
生成部120は、各装置から送信された情報に基づいて情報を生成する。具体的には、生成部120は、注文指示部140の指示により飲食店通信端末40から送信された情報(注文要求情報)に基づいて注文指示情報を生成してもよい。また、生成部120は、送金指示部150の指示により飲食店通信端末から送信された情報(振込要求情報)に基づいて送金指示情報を生成してもよい。
【0064】
判定部130は、取引管理制御処理における各判定処理を行う機能を有する。この例では、顧客の年齢判定、飲料提供可能回数判定、飲料提供サービス期間判定などの各判定処理が行われる。
【0065】
注文指示部140は、飲食店通信端末40に対して注文指示情報に基づいて注文処理を指示する機能を有する。
【0066】
送金指示部150は、金融機関サーバ20に取引管理サーバ10に関連付けられた口座から飲食店通信端末40に対応する飲食店の口座へ振込要求情報に応じた金額の送金処理を指示する機能を有する。
【0067】
送信部160は、各種情報をユーザ通信端末30、飲食店通信端末40、および金融機関サーバ20に送信する機能を有する。
【0068】
金融機関サーバ20は、記憶部22に記憶された送金処理プログラムに規定された命令に基づく処理を実行する。金融機関サーバ20は、機能部として受信部210、送金処理部220、および送信部230を含む。受信部210は、取引管理サーバ10からの指示情報を受信する。送金処理部220は、取引管理サーバ10からの送金指示に基づき送金処理を実行する。送信部230は、送金関連情報を送信する。金融機関サーバで処理された取引関連情報は、記憶部22に設けられたデータベースに記憶されてもよい。
【0069】
ユーザ通信端末30は、記憶部33に記憶された取引管理制御プログラムに関連するプログラムに規定された命令に基づく処理を実行する。ユーザ通信端末30は、それぞれ受信部310、および送信部320を有する。受信部310は、取引管理サーバ10からの送信される情報を受信する機能を有する。送信部320は、取引管理サーバ10に各種情報を送信する機能を有する。
【0070】
飲食店通信端末40は、記憶部43に記憶された取引管理制御プログラムに関連するプログラムに規定された処理を実行する。飲食店通信端末40は、機能部としてそれぞれ受信部410、および送信部420を有する。受信部410は、取引管理サーバ10からの送信される情報を受信する機能を有する。送信部420は、取引管理サーバ10に各種情報を送信する機能を有する。
【0071】
(1-3.取引管理制御処理)
次に、取引管理制御部100における取引管理プログラムによる命令に基づいた取引管理制御処理について説明する。
【0072】
(1-3-1.顧客情報の登録)
図10に、顧客登録処理S100のフロー図を示す。図10に示すように、まずユーザ通信端末30において、飲料提供サービスを受けるための申し込み情報の入力が行われる(ステップS101)。飲料提供サービスは、登録された飲食店において1か月あたり所定の回数(飲料提供回数)分の飲料を飲むことができるサービス(いわゆるサブスクリプションサービス)である。なお、飲料提供回数は、1か月に限定されず、次の月にも繰り越しされてもよい。ユーザ通信端末30にダウンロードされた飲料提供サービス用アプリケーション(アプリ)が起動されると、ユーザの操作により所定の情報が入力される。入力された申込情報は、取引管理サーバ10に送信される(ステップS103)。送信された情報に基づいて、図3に示す顧客情報121が生成され、記憶部12に記憶される(ステップS104)。顧客情報は、ユーザごとに設定される。
【0073】
取引管理サーバ10は、顧客情報に基づいてユーザが20歳以上であるかを判定する(ステップS105)。ユーザが20歳以上でない場合(ステップS105;No)、酒類の飲料提供ができないため、飲料提供サービス用アプリが終了となる。ユーザが20歳以上であるとき(ステップS105;Yes)、取引管理サーバ10は、顧客情報の飲料提供サービス用アプリへの登録処理を行う(ステップS107)。取引管理サーバ10は、登録処理完了情報をユーザ通信端末30に送信し(ステップS109)、ユーザ通信端末30は、登録完了情報を取得(受信)する(ステップS111)。取得した登録完了情報は、ユーザ通信端末30の表示部31の飲料提供サービス用アプリ画面上に表示されてもよい。
【0074】
(1-3-2.飲食店情報の登録)
図11は、飲食店情報登録処理S200のフロー図である。まず、飲食店の担当者が、飲料提供サービス用アプリに申し込みするために、飲食店通信端末40に飲食店に関する所定の情報を入力する(ステップS201)。入力された申込情報は、図4に示す飲食店名122b、住所122c、および口座番号122dおよび図6に示す提供可能な飲料名および飲料のサービス提供価格情報を含む。サービス提供価格情報は、飲食店における飲料価格でもよいし、飲料の原価であってもよい。サービス提供価格情報は、申し込み時に自動で設定されてもよい。入力された申込情報は、取引管理サーバ10に送信される(ステップS203)。取引管理サーバ10は、入力された申し込み情報を受信すると、飲食店情報を生成し、記憶部12に記憶する(ステップS205)。取引管理サーバ10は、飲食店情報に基づいて登録処理を行う(ステップS207)。取引管理サーバ10は、登録処理完了情報をユーザ通信端末30に送信し(ステップS209)、ユーザ通信端末30は、登録完了情報を取得(受信)する(ステップS211)。取得した登録完了情報は、飲食店通信端末40の表示部41に表示されてもよい。飲食店が登録されることにより、図5の飲食店リストに示すように、ユーザが選択可能な飲食店としてアプリ上で表示される。飲食店情報の登録は、飲食店ごとに行われる。
【0075】
(1-3-3.ユーザの飲料提供可能回数制御)
図12は、ユーザによる飲料可能回数制御フロー図S300である。まず、取引管理サーバ10は、ユーザから所定の金額が入金されているかを判定する(ステップS301)。入金されるまで(ステップS301:No)、この処理をループする。この例では、入金額は、月額1980円とするが、適宜変更されてもよい。入金処理は、図3の顧客情報の支払い方法に基づいて行われる。
【0076】
入金済みであると判定されると(ステップS301;Yes)、飲料提供サービス開始状態になる(ステップS303)。このとき、取引管理サーバ10は、飲料提供可能回数を記憶する。この例では、飲料提供可能回数は、10回とする。
【0077】
次に、取引管理サーバ10は、サービス提供期間内であるかを判定する(ステップS305)。サービス提供期間は、入金後1か月間としてもよい。入金後サービス提供期間を超えた場合には(ステップS305;No)、飲料提供サービスが終了となる。サービス提供期間内である場合(ステップS305;Yes)、取引管理サーバ10は、ユーザ通信端末30から送信される飲料選択情報を取得する(ステップS307)。次に、取引管理サーバ10は、注文要求情報を用いて演算処理(飲料提供可能回数の変更処理)を行う(ステップS309)。演算処理は、現時点での飲料提供回数(例えば8回)から、注文要求情報に含まれる飲料の数(例えば、3回)を差し引くことにより行われる。
【0078】
取引管理サーバ10は、演算処理の結果、飲料提供が再度可能であるかを判定する(ステップS311)。飲料提供回数が上限に達している(飲料提供可能回数が「0」である)場合、飲料提供ができないと判定し(ステップS311;No)、制御フローは終了となる。飲料提供可能回数が「0」でない場合、飲料提供が再度可能と判定し(ステップS311;Yes)、ステップS305に戻る。以上が飲料提供可能回数制御処理である。この制御処理によって、毎月定額で所定回数分飲食店において飲料提供サービス(サブスクリプションサービス)を受けることができる。
【0079】
(1-3-4.注文制御処理)
図13は、注文制御処理S400のフロー図である。まず、ユーザは、飲料提供サービス用アプリにログインする(ステップS401)。ログイン情報は、取引管理サーバ10に送信される(ステップS403)。取引管理サーバ10は、ユーザID情報を受信し、ユーザを識別する(ステップS405)。
【0080】
次に、飲料提供サービス用アプリにおいて、ユーザは、飲食店を選択する情報(第1選択情報ともいう)および飲料を選択する情報(第2選択情報ともいう)を入力する(ステップS407,S409)。図14乃至図18は、ユーザ通信端末30の表示部に表示されたユーザインタフェースの一例である。図14は、飲食店選択用ユーザインタフェース1300である。ユーザは、飲料提供サービス用アプリ上で行きたいエリア(駅名または市町村名)を入力すると、図14に示すように、そのエリアの地図データ1310において登録されている飲食店名1320が地図上にポップアップ表示される。なお、表示方法は適宜変更されてもよい。ユーザは、表示された飲食店の中から行きたい飲食店名の表示部分を押下することにより飲食店を選択する。選択された飲食店名は、画面の下側の飲食店名表示部分1330に表示されてもよい。
【0081】
次に、ユーザは、飲食メニュー画面において、注文したい飲料を選択する。図15は、飲料選択用ユーザインタフェース1400である。飲料メニューとして表示されている飲料は、取引関連情報データベース12bに記憶された飲食店において注文可能な飲料情報124のデータセットに含まれるものである。図15に示すように、ユーザは、選択可能な飲料リスト(メニュー)1410の中から注文したい飲料に対して飲料リスト1410の右側に設けられた数値入力部分1420を用いて数値を選択する(この例では、上下ボタンで操作)する。なお、チューハイのように「なんでもOK」と表示されている場合には、追加の情報を入力することができる。このとき、画面上には、飲料提供可能回数表示部1430において残り何杯注文できるかを表示してもよい。選択操作終了後、ユーザは、「確認画面に進む」と表示されたボタン1440を押す。
【0082】
このとき、飲食店選択情報および飲料選択情報は、取引管理サーバ10に送信される(ステップS411)。取引管理サーバ10は、送信された飲食店選択情報および飲料選択情報を受信し(ステップS413)、飲食店およびサービス内容を識別し(ステップS415)、注文情報を生成する(ステップS417)。注文情報を生成するとき、取引管理サーバ10は、飲料選択情報に基づいて飲料提供回数を変更する。このとき、上述した飲料提供可能回数制御処理S300を行ってもよい。これにより、飲料提供可能回数の上限に到達していないか(飲料提供可能回数が「0」でないか)を判定することができる。飲料提供回数を変更した後、注文確認情報が送信される(ステップS418)。
【0083】
注文確認情報はユーザ通信端末30に受信されると、表示部31に表示される。図16は、注文確認用ユーザインタフェース1500である。注文確認用ユーザインタフェース1500は、注文情報1510、確定ボタン1520、および飲食店情報1530を含む。注文確認用ユーザインタフェース1500において、ユーザは、注文情報(注文内容)1510を確認後、確定ボタン1520を押すことにより注文要求情報が生成される(ステップS419)。なお、確定ボタン1520は、ユーザではなく、飲食店の担当者によって操作されてもよい。生成された注文要求情報は、ユーザ通信端末30から取引管理サーバ10に送信される(ステップS421)。
【0084】
取引管理サーバ10は、注文要求情報を受信すると(ステップS423)、注文情報および注文要求情報に基づいて図7に示すように注文指示情報を生成する(ステップS425)。注文指示情報125は、注文ID125a、顧客ID125b、飲食店ID125c、飲食店注文内容125d、および備考125eを含み、一つの注文に対して、飲食店と飲料が関連付けられる。注文指示情報は、取引管理サーバ10から飲食店通信端末40に送信される(ステップS427)。飲食店通信端末40は注文指示情報を受信すると(ステップS429)、飲食店通信端末40の表示部41に注文指示用ユーザインタフェース1600が表示される。図17は、注文指示用ユーザインタフェース1600である。注文指示用ユーザインタフェース1600は、顧客情報1610、および注文情報1620を含む。また、注文指示情報に合わせて、ユーザ通信端末30には、注文完了情報が送信される(ステップS431)。注文が完了すると、ユーザ通信端末30には注文完了用ユーザインタフェースが表示される。図18は、注文完了用ユーザインタフェース1700である。注文完了用ユーザインタフェース1700は、注文ID1710、飲食店情報1720、および注文情報1730および注文確定表示部分1740を含む。以上が、注文制御処理である。本実施形態では、各ユーザによって、同じ注文制御処理が繰り返し行われる。この注文制御処理であれば、どの飲食店を選択してもよく、可能な範囲で何回も飲料を注文することができる。注文情報は、取引管理サーバ10の記憶部12に記憶される。図19は、飲食店における売上管理用のデータセット128である。売上管理用のデータセット128は、飲食店ID128a、飲食店名128b、月情報128c、売上金額128d、および各飲料の注文数128eを含む。各飲食店は、取引管理サーバ10において、売上情報を管理することができる。
【0085】
(1-3-5.振込制御処理)
図20は、振込制御処理S500のフロー図である。まず、飲食店通信端末40の飲食店の担当者は、飲料提供サービス用アプリにログインすることにより開始する(ステップS501)。
【0086】
図21は、振込申請用ユーザインタフェース1800である。振込申請用ユーザインタフェース1800は、飲食店の口座情報1810、振込金額入力部分1820、確認ボタン1830を少なくとも含む。飲食店通信端末40の飲食店の担当者は、ログインした後、振込申請用ユーザインタフェース1800の画面において、振込金額入力部分1820に希望する金額を入力する。なお、全額振り込みを申請する場合には、全額振込ボタン1840を押下してもよい。画面上では、申請可能残高1850が表示されてもよい。飲食店は、図19に示された売上金額から、図6に示すように、申込時に登録された飲料のサービス提供価格に基づいて振込を申請することができる。これにより、図8に示すように振込要求情報が生成される(ステップS503)。振込要求情報は、飲食店通信端末40から取引管理サーバ10に送信される(ステップS504)。
【0087】
振込要求情報を取得(受信)すると(ステップS505)、取引管理サーバ10は、振込要求情報に基づいて図9に示すように送金指示情報を生成する(ステップS507)。送金指示情報は取引管理サーバ10から金融機関サーバ20に送信される(ステップS509)。金融機関サーバ20が送金指示情報を受信すると(ステップS511)、金融機関サーバ20は送金指示情報に基づいて飲食店の口座に送金処理を行う(ステップS513)。送金処理が完了した後金融機関サーバ20は、送金完了情報を生成し、取引管理サーバ10に送信する(ステップS515)。図22は、飲食店に対する支払い残金のデータセット129である。飲食店に対する支払い残金のデータセット129は、飲食店ID129a、飲食店名120b、および支払い残金129cを含む。取引管理サーバ10は、送金完了情報を受信後(ステップS517)、飲食店の支払い残金の変更処理を行う(ステップS519)。以上が、振込制御処理である。
【0088】
本実施形態では、飲食店は、飲料提供サービス用アプリに登録されることで顧客との接点を確保することができる。これにより、容易に集客ツールとして用いることができ、集客における負担を軽減することができる。一方、ユーザは、飲料提供サービス用アプリを用いて一つの通信端末から飲食店を選択するだけでなく、飲料の注文も行うことができる。また、飲食店は、注文があった分に対してまとめて振込申請を行うことにより、容易に送金を受けることができる。そのため、本実施形態を用いた場合、顧客ごとに精算処理する場合に比べて、精算業務が簡略化される。したがって、本実施形態を用いることにより、飲食店等における集客による負担を軽減することができる取引方法を提供することができるとともに、利便性の高い取引方法を提供することができる。
【0089】
<第2実施形態>
本実施形態では、第1実施形態と異なる取引方法について説明する。具体的には、振込要求金額を振込可能金額と比較する例について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成および方法については、適宜省略する場合がある。
【0090】
(2-1.取引管理制御部100Aの構成)
図23は、取引システム1Aの機能ブロック図を示す。図23に示すように、取引管理サーバ10Aの取引管理制御部100Aは、取得部110、生成部120、判定部130、注文指示部140、送金指示部150、および送信部160に加えて、警告部170を含む。
【0091】
警告部170は、振込要求金額が所定の条件を満たしていないときに、具体的には振込要求金額が振込可能金額を上回るときに、ユーザ通信端末30に警告情報を通知する機能を有する。飲食店通信端末40において、取引管理用のアプリケーションを起動しているときに警告情報が表示されてもよい。警告情報は文字情報であってもよいし、色情報であってもよいし、その他の視覚的情報が用いられてもよい。
【0092】
(2-2.取引管理制御処理)
図24は、振込制御フロー図S500Aである。振込要求情報を取得(受信)すると(ステップS505)、取引管理サーバ10は、振込要求金額が振込可能金額以下であるかを判定する(ステップS506)。振込要求金額が振込可能金額以下の場合(ステップS506;Yes)、取引管理サーバ10は振込要求情報に基づいて送金指示情報を生成する(ステップS507)。
【0093】
振込要求金額が振込可能金額を超過する場合(ステップS506;No)、取引管理サーバ10は、警告情報を生成する(ステップS508)。警告情報は、取引管理サーバ10から飲食店通信端末40に送信される(ステップS510)。飲食店通信端末40は、送信された警告情報を受信する(ステップS512)。受信された警告情報は、飲食店通信端末40の表示部41(飲料提供アプリ画面)に表示されてもよい(ステップS514)。
【0094】
本実施形態の場合、飲食店は、振込申請において誤りがあってもすぐに誤りを発見でき、再度振込処理を行うことで容易に送金を受けることができる。つまり、本実施形態を用いることにより、利便性の高い取引方法を提供することができる。
【0095】
<第3実施形態>
本実施形態では、第1実施形態と異なる取引方法について説明する。具体的には、注文要求情報に基づいて来店人数を算出する例について説明する。
【0096】
図25は、来店人数算定処理フロー図S600である。まず、取引管理サーバ10は、ユーザ通信端末30から送信された注文要求情報を受信する(ステップS601)。次に、取引管理サーバ10は、飲料選択情報に基づいて来店人数を算出する(ステップS603)。具体的には、来店人数は、飲料の選択数を用いて算出される。繰り返し注文要求がある場合には、各注文要求における飲料の選択数の最大値を来店人数として算出してもよい。取引管理サーバ10は、来店人数を含む来店人数情報を生成し、記憶部12に記憶する(ステップS605)。取引管理サーバ10は、来店人数情報を注文指示情報とともに飲食店通信端末40に送信してもよい(ステップS607)。
【0097】
本実施形態を用いることにより、飲食店は容易にユーザを含むグループで来店した時の来店人数を把握することができ、飲食店の運営を行いやすくなる。
【0098】
<第4実施形態>
本実施形態では、第1実施形態と異なる取引方法について説明する。具体的には、一度選択した飲食店の場合、飲料提供可能回数を変更する例について説明する。
【0099】
図26は、飲料選択用ユーザインタフェース1400Bである。飲料選択用ユーザインタフェース1400Bは、選択可能な飲料リスト(メニュー)1410、数値入力部分1420、飲料提供可能回数表示部1430、および確認ボタン1440に加えて追加サービス表示部分1450を含む。本実施形態の場合、一度選択された飲食店を再度選択した場合、飲料選択画面において追加サービスが提供されてもよい。この場合、現在の飲料提供可能回数に追加サービス提供分の飲料提供回数(第2飲料提供回数ともいう)が付加される。付加されるタイミングは、飲食店を選択したタイミングでもよいし、あらかじめ飲食店情報に関連付けれられてもよい。これにより、ユーザは、さらにお得に飲料提供サービスを受けることができるとともに、飲食店側はさらなる集客を見込むことができる。
【0100】
なお、本実施形態では、再度同じ飲食店を選択した場合に、現在の飲料提供可能回数に追加サービス提供分の飲料提供回数が追加される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、顧客情報(例えば誕生日または誕生日のある月)に応じて現在の飲料提供可能回数に追加サービス提供分の飲料提供回数が付加されてもよい。また、飲食店に関連する情報(例えば系列店がオープンするなどの情報)に応じて現在の飲料提供可能回数に追加サービス提供分の飲料提供回数が付加されてもよい。これにより、ユーザは、さらにお得に飲料提供サービスを受けることができるとともに、飲食店側はさらなる集客を見込むことができる。
【0101】
(変形例)
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、ステップの追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0102】
本発明の第1実施形態では、一つの通信管理サーバを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されない。複数の通信管理サーバが用いられてもよい。この場合、機能ごとに分けて設けられてもよいし、記憶部(データベース)を外部機器として設けてもよい。
【0103】
本発明の第1実施形態では、1か月間飲料提供サービスを受けられる例を示したが、本発明はこれに限定されない。1か月に限定されず2週間でもよいし、半年間のように所定の期間であればよい。
【0104】
本発明の第1実施形態では、飲料提供サービスを一例として示したが、本発明はこれに限定されない。その他のユーザに提供可能なサービス(例えば、食品提供サービス)であれば、適用可能である。したがって、飲食店に限らず、様々なサービス提供店においても適用可能である。
【符号の説明】
【0105】
1・・・取引システム,10・・・取引管理サーバ,11・・・制御部,12・・・記憶部,13・・・通信部,14・・・表示部,20・・・金融機関サーバ,21・・・制御部,22・・・記憶部,23・・・通信部,30・・・ユーザ通信端末,31・・・表示部,32・・・制御部,33・・・記憶部,34・・・操作部,35・・・通信部,40・・・飲食店通信端末,41・・・表示部,42・・・制御部,43・・・記憶部,44・・・操作部,45・・・通信部,NW・・・ネットワーク,100・・・取引管理制御部,110・・・取得部,120・・・生成部,121・・・顧客情報,122・・・飲食店情報,123・・・飲食店リスト情報,124・・・飲料情報,125・・・注文指示情報,126・・・振込要求情報,127・・・送金指示情報,130・・・判定部,140・・・注文指示部,150・・・送金指示部,160・・・送信部,170・・・警告部,180・・・設定部,210・・・受信部,220・・・送金処理部,230・・・送信部,310・・・受信部,320・・・送信部,410・・・受信部,420・・・送信部
図1
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