(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002448
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】収容袋付きの抱っこ紐および反転収容袋入りの抱っこ紐
(51)【国際特許分類】
A47D 13/02 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A47D13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101627
(22)【出願日】2022-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】393000733
【氏名又は名称】フミオ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129104
【弁理士】
【氏名又は名称】舩曵 崇章
(72)【発明者】
【氏名】大友 隆
(57)【要約】
【課題】使用時にはクッション性を確保することが可能でありながらも、不使用時にはコンパクトに収納することができて持ち運びしやすい抱っこ紐などを提供する。
【解決手段】乳幼児などを保持する保持部2と左右一対の肩ベルト3と胴ベルト5とを備えた抱っこ紐1と、前記保持部2の前面25側に取り付けられ前方に突出する収容袋6と、を有しており、前記収容袋6は、その外周の半分以上の長さに亘るファスナー61によって開閉する開閉口60を備え、前記収容袋6の大きさは、ファスナー61を開けて開いた開閉口60から収容袋6の内側を外側に押し出すようにして収容袋6の裏表を反転させた状態で、裏表反転した収容袋6である反転収容袋6Rに、折りたたんだ状態の抱っこ紐1が収容自在な大きさである、収容袋6付きの抱っこ紐1とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児などを保持する保持部と左右一対の肩ベルトと胴ベルトとを備えた抱っこ紐と、
前記保持部の前面側に取り付けられ前方に突出する収容袋と、
を有しており、
前記収容袋は、ファスナーによって開閉する開閉口を備え、
前記収容袋の大きさは、ファスナーを開けて、開いた開閉口から収容袋の内側を外側に押し出すようにして収容袋の裏表を反転させた状態で、裏表反転した収容袋である反転収容袋に、折りたたんだ状態の抱っこ紐が収容自在な大きさである、
収容袋付きの抱っこ紐。
【請求項2】
ファスナーは、表裏いずれからも開閉できるリバーシブルタイプのスライダーを有する、
請求項1に記載の収容袋付きの抱っこ紐
【請求項3】
収容袋の内側に、手持ち紐を備える、
請求項1に記載の収容袋付きの抱っこ紐。
【請求項4】
収容袋の幅は、
収容袋が取り付けられている部分の保持部の幅の70%以上の幅である、
請求項1に記載の収容袋付きの抱っこ紐。
【請求項5】
ファスナーによって開閉する開閉口を備えた反転収容袋と、
この反転収容袋に折りたたんだ状態で収容された抱っこ紐と、からなり、
前記抱っこ紐は、
乳幼児などを保持する保持部と左右一対の肩ベルトと胴ベルトと、を備え、
前記反転収容袋は、ファスナーによって開閉する開閉口を備え、
前記抱っこ紐は、保持部の前面が反転収容袋の内面に固定された状態で反転収容袋に収容されており、抱っこ紐を、ファスナーを開けて、開いた開閉口の内側から外側に押し出すようにして反転収容袋の裏表を反転させることで、保持部の前面側に、裏表が反転した反転収容袋である収容袋を備えた収容袋付きの抱っこ紐となる、
反転収容袋入りの抱っこ紐。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抱っこ紐に関し、特に、収容袋付きの抱っこ紐に関する。また、この収容袋を裏表反転させた反転収容袋に入った抱っこ紐(反転収容袋入りの抱っこ紐)に関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児などを保持するための抱っこ紐が知られている。このような抱っこ紐は、通常、乳幼児などを保持する保持部と、装着者の肩にかける左右一対の肩ベルトと、装着者の腰付近に取り付けられる腰ベルトと、を備えている。
【0003】
また、よちよち歩きが始まって抱っこしたり降ろしたりを繰り返す時期や、ベビーカーの使用頻度が高いときなど、抱っこ紐の持ち歩き(携帯)が必要な場合があり、できるだけコンパクトに収納できて持ち運びが簡単な抱っこ紐のニーズがあった。
【0004】
例えば、特許文献1には「左右の肩に掛ける左右一対の肩ベルトと、幼児を保持する保持部と、腰ベルトを備えた抱っこ紐であって、前記左右一対の肩ベルト及び前記保持部を収納する収納カバーとを備え、前記収納カバーは、上部に前記左右一対の肩ベルト及び前記保持部を出し入れする出し入れ口と、前記腰ベルトの一方の帯状ベルトを通す第1の通し部と、前記腰ベルトの他方の帯状ベルトを通す第2の通し部とを有し、前記出し入れ口が上方に臨むように、前記腰ベルトの前記一方の帯状ベルトを前記第1の通し部に、前記腰ベルトの前記他方の帯状ベルトを前記第2の通し部に、それぞれ通して、前記抱っこ紐に前記収納カバーを装着し、装着状態は、前記収納カバーの一方側が装着者の腹側に、前記収納カバーの他方側が装着者の前側に位置し、前記出し入れ口が上方に臨んでいることを特徴とする抱っこ紐。」が記載され、これによって、「抱っこ紐の腰ベルトを利用して、抱っこ紐に収納カバーを容易に取り付けることができ、抱っこ紐を使用しないとき、収納カバーに抱っこ紐の左右一対の肩ベルト及び保持部を収納して、抱っこ紐の使用勝手を向上させることができる。
」とある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているような従来の抱っこ紐は、腰ベルトに取り付けた収納カバーに肩ベルト及び保持部を収納するものであり、腰ベルトを含む全体が収納カバーに収納されるものではなかった。また、抱っこ紐と収納カバーが別体となっており、収納カバーを別に持ち歩く必要があるなど不便であった。さらに、収納カバーを腰ベルトに取り付けることはできるものの、見栄えが悪かった。
【0007】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたものであって、腰ベルト(胴ベルト)を含む抱っこ紐の全体をコンパクトに収容することができて持ち運びしやすく、また、抱っこ紐と収容袋が一体となっており見栄えがよい収容袋付きの抱っこ紐などに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、下記態様の抱っこ紐などとした。
【0009】
(態様1)乳幼児などを保持する保持部と左右一対の肩ベルトと胴ベルトとを備えた抱っこ紐と、前記保持部の前面側に取り付けられ前方に突出する収容袋(収容部)と、を有しており、前記収容袋は、ファスナーによって開閉する開閉口を備え、前記収容袋の大きさは、ファスナーを開けて、開いた開閉口から収容袋の内側を外側に押し出すようにして収容袋の裏表を反転させた状態で、裏表反転した収容袋である反転収容袋(反転収容部)に、折りたたんだ状態の抱っこ紐が収容自在な大きさである、収容袋付きの抱っこ紐とした。
反転収容袋は、ファスナーを開けて、開いた開閉口から収容袋の内側を外側に押し出すようにして収容袋の裏表を反転させた状態の収容袋のことである。また、折りたたんだ状態の抱っこ紐が収容自在な大きさとは、折りたたんだ状態の抱っこ紐を収容してファスナーを閉じることができるような大きさを指す。
【0010】
この収容袋付きの抱っこ紐は、裏表反転した収容袋である反転収容袋に、胴ベルトを含む抱っこ紐の全体をコンパクトに収容することができて持ち運びしやすい。また、抱っこ紐と収容袋が一体となっており見栄えがよい。収容袋は、その外周の半分以上の長さに亘るファスナーによって開閉する開閉口を備えることが好ましい。
【0011】
(態様2)ファスナーは、表裏いずれからも開閉できるリバーシブルタイプのスライダーを有する、態様1に記載の収容袋付きの抱っこ紐とすることが好ましい。
【0012】
この収容袋付きの抱っこ紐は、収容袋の状態および裏表反転した収容袋である反転収容袋の状態のいずれの状態においてもファスナーを開閉しやすい。
【0013】
(態様3)収容袋の内側に、手持ち紐を備える、態様1または態様2に記載の収容袋付きの抱っこ紐とすることも好ましい。
【0014】
(態様4)収容袋の幅は、収容袋が取り付けられている部分の保持部の幅の70%以上の幅である、態様1~3のいずれか1態様に記載の収容袋付きの抱っこ紐とすることも好ましい。
【0015】
この収容袋付きの抱っこ紐は、収容袋の幅が大きいため、収容袋に抱っこ紐を収容しやすくなる。
【0016】
(態様5)ファスナーによって開閉する開閉口を備えた反転収容袋と、この反転収容袋に折りたたんだ状態で収容された抱っこ紐と、からなり、前記抱っこ紐は、乳幼児などを保持する保持部と左右一対の肩ベルトと胴ベルトと、を備え、前記反転収容袋は、ファスナーによって開閉する開閉口を備え、前記抱っこ紐は、保持部の前面が反転収容袋の内面に固定された状態で反転収容袋に収容されており、抱っこ紐を、ファスナーを開けて、開いた開閉口の内側から外側に押し出すようにして反転収容袋の裏表を反転させることで、保持部の前面側に、裏表が反転した反転収容袋である収容袋を備えた収容袋付きの抱っこ紐となる、反転収容袋入りの抱っこ紐。によっても、上記課題は解決される。このとき、反転収容袋は、その外周の半分以上の長さに亘るファスナーによって開閉する開閉口を備えることが好ましい。
【0017】
(態様6)ファスナーは、表裏いずれからも開閉できるリバーシブルタイプのスライダーを有する、態様5に記載の反転収容袋入りの抱っこ紐とすることが好ましい。
【0018】
(態様7)手持ち紐を備える、態様5または態様6に記載の反転収容袋入りの抱っこ紐とすることも好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、抱っこ紐の全体をコンパクトに収容することができて持ち運びしやすく、また、抱っこ紐と収容袋が一体となっており見栄えがよい収容袋付きの抱っこ紐などを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】収容袋付きの抱っこ紐を装着した状態を例示する前方斜視図(写真)である。
【
図2】収容袋付きの抱っこ紐の正面図(写真)である。
【
図3】収容袋の後ろ側(背面側)に抱っこ紐を折り畳んだ状態を例示する平面図(写真)である。
【
図4】
図3の状態から収容袋のファスナーを開けて開閉口を開いた状態を、
図3の左斜め上方から見た斜視図(写真)である。
【
図5】
図4の状態から、収容袋の内側を開閉口から外側に押し出すようにして収容袋の裏表を反転させる様子を例示する斜視図(写真)である。
【
図6】
図5の状態から、さらに収容袋の裏表を反転させた状態を例示する斜視図(写真)である。
【
図7】
図6の状態から、裏表反転した収容袋である反転収容袋に折りたたんだ状態の抱っこ紐を収容する様子を例示する斜視図(写真)である。
【
図8】反転した収容袋である反転収容袋のファスナーを閉じる様子を例示する斜視図(写真)である。
【
図9】反転した収容袋である反転収容袋のファスナーを閉じて反転収容袋入りの抱っこ紐とした状態を例示する斜視図(写真)である。
【
図10】
図1の状態からヘッドカバーを取り出して乳幼児などの頭を覆った状態を例示する前方斜視図(写真)である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図を用いて収容袋付きの抱っこ紐などを例示説明する。
【0022】
以下、特定の実施形態を挙げて例示説明するが、本発明及びその構成要素は、以下の説明に限定されるものではない。なお、
図1および
図10では、抱っこ紐をトルソーに装着するとともに、乳幼児に代えて人形を収容した状態で例示してある。また、
図2において左右一対の肩ベルトは左右対称であるため図中右側の肩ベルトにのみ符号を付してある。
【0023】
1.収容袋付きの抱っこ紐
収容袋付きの抱っこ紐は、抱っこ紐1と収容袋6とを有する。以下、各構成要素について例示説明する。
【0024】
[抱っこ紐]
抱っこ紐1は、乳幼児などを保持する保持部2、左右一対の肩ベルト3および装着者の胴体部に装着される胴ベルト5を備えている。以下、これら各構成要素について例示説明する。
a)保持部
保持部2は、乳幼児などをカバーして保持する。本実施形態の保持部2は、
図1などに例示するように、底面部22と、この底面部22の前縁から立ち上がる正面部21と、を有している。
【0025】
また、保持部2の前面25(本実施形態では、保持部2の正面部21の前面)には、後述する収容袋6が取り付けてある。
【0026】
b)肩ベルト
肩ベルト3は、左右一対であり、装着者の肩にかけられる。本実施形態では、左右の肩ベルト3の前端が保持部2の左右上端に取り付けられ、左右の肩ベルト3の後端が、保持部2の左右略中央部に取り付けられている。肩ベルト3には、
図2に例示するように、平ロープ35と長さ調整バックル36で構成された長さ調整手段が設けてある。
【0027】
また、本実施形態では、左右の肩ベルト3は、ウレタンなどの緩衝部材を取り付けることができるように構成されている。具体的には、
図2に例示するように、左右の肩ベルト3の裏側に、肩ベルト3の表生地31と裏生地32の間に緩衝部材を投入するためのスリット30が設けてある。詳細には、肩ベルト3の幅方向全体を横切るようなスリット30を、裏生地32の長手方向前後二箇所(図示せず)に設けてある。
【0028】
c)胴ベルト
胴ベルト5は、装着者の胴体部に装着される。本実施形態では、胴ベルト5に、平ロープ55と一対の着脱バックル56で構成された着脱手段が設けてあり、胴ベルト5は、装着者の胴体部に着脱自在に装着される。また、着脱バックル56と平ロープ55の係合部分で平ロープの長さを調整することができるように構成されている(長さ調整手段)。
【0029】
また、本実施形態では、胴ベルト5は、ウレタンなどの緩衝部材を取り付けることができるように構成されている。具体的には、胴ベルト5の裏側に、胴ベルトの表生地51と裏生地52の間に緩衝部材を投入するためのスリットが設けてある(図示せず)。詳細には、胴ベルト5の幅方向全体を横切るようなスリットを、裏生地52の長手方向左右三箇所に設けてある(図示せず)。
【0030】
なお、本実施形態では、
図2に例示するように、胴ベルト5に収容ポーチ9を取り付けてある。収容袋6付きの抱っこ紐1を使用しないときには、装着者の胴体部に胴ベルト5を装着した状態で、収容ポーチ9に保持部2、肩ベルト3および収容袋6(後述)を入れておくことができる。
【0031】
[収容袋]
収容袋6は、保持部2の前面25側に取り付けられている。収容袋6付きの抱っこ紐1において、収容袋6の大きさは重要である。
【0032】
収容袋6の大きさは、
図4~
図9に例示するように、ファスナー61を開けて、開いた開閉口60から収容袋6の内側69を外側に押し出すようにして収容袋6の裏表を反転させた状態で、裏表反転した収容袋6である反転収容袋6R(
図6~
図9参照)に、折りたたんだ状態の抱っこ紐1を収容することができるような大きさである。
【0033】
収容袋6の幅は、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅2W(
図2参照)の70%以上の幅であることが好ましい。収容袋6の幅は、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅の80%以上の幅であることがより好ましい。収容袋6の幅は、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅と概ね同じ幅であってもよいし、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅よりも広い幅でもよい。本実施形態では、収容袋6の幅(横幅)は概ね22cm、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅2Wは概ね26cmであることから、収容袋6の幅は、収容袋6が取り付けられている部分の保持部2の幅2Wの概ね85%の幅としてある。
【0034】
収容袋6の大きさは、抱っこ紐1の大きさなどにもよるが、横幅(幅)が15~30cm、縦幅が10~30cm、高さ(マチの幅)が2~15cmであることが好ましい。収容袋6の大きさは、より好ましくは、横幅が18~26cm、縦幅が12~25cm、高さが4~12cm、最も好ましくは、横幅が20~24cm、縦幅が15~19cm、高さが6~10cmである。
本実施形態では、横幅が概ね22cm、縦幅が概ね17cm、高さが概ね8cmの概ね扁平直方体状の収容袋6とした。
【0035】
また、収容袋6の内容量は、抱っこ紐1の大きさなどにもよるが、2,000~4,000cm3であることが好ましい。収容袋6の内容量は、より好ましくは2,500~3,500cm3である。本実施形態では2,992cm3の収容袋6とした。
【0036】
開閉口60は、収容袋6の外周の半分以上(50%以上)の長さに亘るファスナー61によって開閉することが好ましい。開閉口は、ファスナー61によって上方が開閉することが好ましい。本実施形態では、収容袋6のマチ62,63,64のうち左右の側マチ62と上マチ63にファスナー61が設けられており、左右の側マチ62のうち一方の側マチ62の下部から、上マチ63を経て、他方の側マチ62の下部まで至るファスナー61が取り付けてある。なお、本実施形態では、ファスナー61として、二つのスライダー611を有するダブルファスナータイプのものを用いた。
【0037】
開閉口60は、収容袋6の外周の50~80%の長さに亘るファスナー61によって開閉することが好ましい。本実施形態では、収容袋6の外周の長さ概ね78cmに対してファスナー61の長さが概ね48cmであり、収容袋6の外周の概ね62%の長さに亘るファスナーとした。
【0038】
また、本実施形態において、ファスナー61は、表裏いずれからも開閉できるリバーシブルタイプのスライダー611を有している。これによって、収容袋6の状態および裏表反転した収容袋6である反転収容袋6Rの状態のいずれの状態においてもファスナー61を開閉しやすくなる。
【0039】
さらに、本実施形態において、
図5に例示するように、収容袋6の内側に手持ち紐65を備える。この手持ち紐65は、
図6~
図9に例示するように、収容袋6を反転させた反転収容袋6Rの状態で表に現れるため、反転収容袋6Rに抱っこ紐1を収容した
図9に例示するような状態において、手持ち紐65を利用することができる。本実施形態では、平ロープを折り返して重なった両端部を収容袋6の底部附近に逢着してループ状の手持ち紐65としてある。
【0040】
なお、本実施形態では、
図10に例示するように、収容袋6の抱っこ紐側にヘッドカバー7(日よけ)を収容するヘッドカバー収容袋を設けてある。ヘッドカバー収容袋にはファスナー(ヘッドカバーファスナー67)が取り付けてある。
【0041】
2.収容袋(反転収容袋)に抱っこ紐を収容する方法
上記収容袋6付きの抱っこ紐1について、収容袋6を反転させて反転収容袋6Rとし、この反転収容袋6Rに抱っこ紐1を収容する方法を例示説明する。
【0042】
まず、
図3に例示するように、収容袋6が位置する部分の保持部2(
図2参照)の後ろ側で、抱っこ紐1を小さく折りたたんでおく。このとき、
図4に例示するように、収容袋6のファスナー61を開いて開閉口60を開口させておく。そして、
図5および
図6に例示するように、開口した開閉口60から、収容袋6の内側を外側に押し出すようにして収容袋6の裏側を表側に出して裏表を反転させる(反転収容袋6R)。このとき、収容袋6の表側は反転収容袋6Rの裏側(内側)となるとともに、抱っこ紐1の保持部2の一部が反転収容袋6Rに入り込んだ状態となる。
つぎに、
図7に例示するように、反転収容袋6Rから外に出ている抱っこ紐1の部分を、反転収容袋6Rに収容する。
最後に、
図8に例示するように、反転収容袋6Rのファスナー61を閉じることによって、収容袋6(反転収容袋6R)に抱っこ紐が収容され、
図9に例示する状態となる。
【0043】
なお、上記例では、あらかじめ、収容袋6が位置する部分の保持部2の後ろ側で、抱っこ紐1を小さく折りたたんだが、これに限定されない。例えば、収容袋6のファスナー61を開けて開閉口60を開いた後、開いた開閉口60から、収容袋6の内側を外側に押し出すようにして収容袋6の裏側を表側に出して裏表を反転させる(反転収容袋6R)こともできる。このとき、収容袋6の表側は反転収容袋6Rの裏側(内側)となるとともに、抱っこ紐1の保持部2の一部が反転収容袋6Rに入り込んだ状態となる。
つぎに、反転収容袋6Rから外に出ている抱っこ紐1の部分を、反転収容袋6Rに収容する。このときに抱っこ紐1を折りたたみながら反転収容袋6Rに収容することができる。
最後に、反転収容袋6Rのファスナー61を閉じることによって、収容袋6(反転収容袋6R)に抱っこ紐が収容される。
【0044】
3.反転収容袋入りの抱っこ紐
このようにして、収容袋6(反転収容袋6R)に抱っこ紐1を収容することにより、
図9に例示する反転収容袋6R入りの抱っこ紐1となる。
【0045】
この反転収容袋6R入りの抱っこ紐1は、ファスナー61によって開閉する開閉口60を備えた反転収容袋6Rと、この反転収容袋6Rに折りたたんだ状態で収容された抱っこ紐1と、からなる。
抱っこ紐1は、乳幼児などを保持する保持部2と左右一対の肩ベルト3と胴ベルト5と、を備えている。
一方、反転収容袋6Rは、ファスナー61によって開閉する開閉口を備えている。本実施形態では、反転収容袋は、その外周の半分以上の長さに亘るファスナーによって開閉する開閉口を備えている。
【0046】
そして、抱っこ紐1は、保持部2の前面が反転収容袋6Rの内面に固定(接続)された状態で、反転収容袋6Rに収容されており、抱っこ紐1を、ファスナー61を開けて、開いた開閉口60の内側から外側に押し出すようにして反転収容袋6Rの裏表を反転させることで、保持部2の前面側に、裏表が反転した反転収容袋6Rである収容袋6を備えた収容袋6付きの抱っこ紐1となるのである。
【0047】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を例示説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当該技術分野における熟練者等により、本出願の願書に添付された特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正が可能である。
【0048】
例えば、上記実施形態では、肩ベルトと胴ベルトは、ウレタンなどの緩衝部材を取り付けることができるように構成されているが、反転収容袋の大きさは、ファスナーを開いた開閉口から収容袋の内側を外側に押し出すようにして収容袋の裏表を反転させた状態で、裏表反転した収容袋である反転収容袋に、折りたたんだ状態の抱っこ紐(ウレタンなどの緩衝部材を取り外した状態)が収容自在な大きさとすることができる。
【0049】
また、上記実施形態では、抱っこ紐の肩ベルトや胴ベルトに対し、クッション材を取り付けることができるように構成してあるが、例えば、乳幼児などを保持する保持部にもクッション材を取り付けることができるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 抱っこ紐
2 保持部
21 正面部
22 底面部
25 前面
2W 保持部の幅
3 肩ベルト
30 スリット
31 表生地
32 裏生地
35 平ロープ
36 長さ調整バックル
5 胴ベルト
51 表生地
52 裏生地
55 平ロープ
56 着脱バックル
6 収容袋
6R 反転収容袋
60 開閉口
61 ファスナー
611 スライダー
62 側マチ
63 上マチ
64 下マチ
65 手持ち紐
67 ヘッドカバーファスナー
69 内側
7 ヘッドカバー
9 収容ポーチ