(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024507
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】電子レンジ
(51)【国際特許分類】
F24C 7/02 20060101AFI20240215BHJP
【FI】
F24C7/02 325D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127383
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129791
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 真由美
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】金井 孝博
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 義治
(72)【発明者】
【氏名】椋田 朋訓
(72)【発明者】
【氏名】渡部 史織
【テーマコード(参考)】
3L086
【Fターム(参考)】
3L086AA01
3L086CB13
3L086DA29
(57)【要約】
【課題】調理物の過加熱抑制と加熱不足抑制を両立できる電子レンジを提供する。
【解決手段】電子レンジ1は、加熱室12と、マイクロ波源30と、調理物Cから発生した蒸気を検出するためのセンサ35と、調理物Cの加熱処理を行う制御部45とを備える。加熱処理は、通常終了工程(ステップS5)と予防終了工程(ステップS6~S8)とを有し、予防終了工程は、センサ35の検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が、第1調理物C1から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少なく、第2調理物C2から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多い設定蒸気量に達したことを示すと終了する第1ステップ(ステップS6)を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理物を加熱するための加熱室と、
前記調理物を加熱するマイクロ波を出力するマイクロ波源と、
前記調理物から発生した蒸気を検出するためのセンサと、
手動設定された加熱時間に基づいて、前記マイクロ波源からマイクロ波を出力させて前記調理物の加熱処理を行う制御部と
を備え、
前記調理物は、第1調理物と、前記第1調理物よりも体積が大きく水分が多い第2調理物とを含み、
前記制御部による前記加熱処理は、前記加熱時間の経過により終了する通常終了工程と、前記加熱時間の経過以前に終了する予防終了工程とを有し、
前記予防終了工程は、前記センサの検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が、前記第1調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少なく、前記第2調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多い設定蒸気量に達したことを示すと終了する第1ステップを含む、電子レンジ。
【請求項2】
前記制御部は、前記センサからの入力電圧に基づいて前記蒸気量を判断しており、
前記第1ステップは、前記センサからの入力電圧が、前記第1調理物から発生した蒸気による第1最大上昇勾配に相当する第1相当電圧よりも低く、前記第1最大上昇勾配よりも緩勾配で、前記第2調理物から発生した蒸気による第2最大上昇勾配に相当する第2相当電圧よりも高い設定電圧に達したことを示すと終了する、請求項1に記載の電子レンジ。
【請求項3】
前記予防終了工程は、前記マイクロ波源による加熱開始から前記第1ステップが終了するまでの実行時間に定められた係数を乗算した追加加熱時間、又は前記加熱時間が経過すると、前記マイクロ波源による加熱を終了する第2ステップを含む、請求項1又は2に記載の電子レンジ。
【請求項4】
前記センサは、蒸気の温度を検出する蒸気温度センサであり、前記加熱室の天壁に配置されている、請求項1又は2に記載の電子レンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された電子レンジでは、ユーザが手動で加熱時間を設定する手動加熱処理に、誤操作による調理物の過加熱を抑制する機能が備えられている。この過加熱抑制機能は、手動設定された第1加熱時間が重量センサによって検出した調理物の重量に見合わないとき、第1加熱時間に従うことなく重量に応じた第2加熱時間を自動設定し、第2加熱時間が経過すると加熱処理を終了する構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電子レンジでは、調理物の重量によって加熱時間を変更するだけで、調理物の実際の加熱状態について何ら考慮されていない。よって、調理物によっては過加熱や加熱不足になることもあり、調理物の過加熱抑制と加熱不足抑制について、特許文献1の電子レンジには改善の余地がある。
【0005】
本発明は、調理物の過加熱抑制と加熱不足抑制を両立できる電子レンジを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、調理物を加熱するための加熱室と、前記調理物を加熱するマイクロ波を出力するマイクロ波源と、前記調理物から発生した蒸気を検出するためのセンサと、手動設定された加熱時間に基づいて、前記マイクロ波源からマイクロ波を出力させて前記調理物の加熱処理を行う制御部とを備え、前記調理物は、第1調理物と、前記第1調理物よりも体積が大きく水分が多い第2調理物とを含み、前記制御部による前記加熱処理は、前記加熱時間の経過により終了する通常終了工程と、前記加熱時間の経過以前に終了する予防終了工程とを有し、前記予防終了工程は、前記センサの検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が、前記第1調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少なく、前記第2調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多い設定蒸気量に達したことを示すと終了する第1ステップを含む、電子レンジを提供する。
【0007】
第1調理物には、多くの水分を含有して体積が小さいじゃがいもやさつまいものような食材が含まれる。加熱による第1調理物(例えばじゃがいも)の温度上昇は急であり、第1調理物から発生する単位時間当たりの蒸気量は、湯気のように少量で徐々に滲出する状態から最も多量で急激に噴出する状態になる(第1最大蒸気量)。但し、第1調理物は、第1最大蒸気量に達した時点で過加熱になっている場合があり、過加熱状態では食材として相応しくない。
【0008】
第2調理物には、第1調理物よりも多くの水分を含有して体積が大きいカレーや煮物のような料理が含まれる。加熱による第2調理物(例えばカレー)の温度上昇は第1調理物よりも緩やかであり、第2調理物から発生する単位時間当たりの蒸気量は常に徐々に滲出する状態になる(第2最大蒸気量)。但し、第2調理物は、第2最大蒸気量に達した時点では加熱不足になっている場合があり、加熱不足状態では料理として相応しくない。
【0009】
これに対し、本態様の加熱処理は、手動設定された加熱時間の経過により終了する通常終了工程と、加熱時間の経過以前に終了する予防終了工程とを有し、予防終了工程は、センサの検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が設定蒸気量に達したことを示すと終了する第1ステップを含む。このように、予防終了工程は、調理物の重量ではなく、調理物から発生した蒸気を検出するセンサの検出結果、つまり調理物の加熱状態に基づいて行われる。しかも、センサの検出結果から得られる蒸気量と比較する設定蒸気量は、第1調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少ないので、第1調理物から蒸気が多量に発生する(過加熱となる)前の加熱状態、つまり第1調理物から滲出した少量の蒸気を検知できるため、第1調理物の過加熱を抑制できる。また、設定蒸気量は、第2調理物から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多いので、第2調理物から蒸気が発生しても予防終了工程には移行せず、手動設定された加熱時間まで加熱されるため、第2調理物の加熱不足を抑制できる。つまり、本態様では、調理物の過加熱抑制と加熱不足抑制を両立できる。
【0010】
具体的には、前記制御部は、前記センサからの入力電圧に基づいて前記蒸気量を判断しており、前記第1ステップは、前記センサからの入力電圧が、前記第1調理物から発生した蒸気による第1最大上昇勾配に相当する第1相当電圧よりも低く、前記第1最大上昇勾配よりも緩勾配で、前記第2調理物から発生した蒸気による第2最大上昇勾配に相当する第2相当電圧よりも高い設定電圧に達したことを示すと終了する。
【0011】
第1調理物から発生する蒸気によるセンサからの入力電圧の上昇勾配(傾き)は、少量の蒸気が滲出した状態よりも多量の蒸気が噴出した状態の方が大きく、後者の状態で最も大きくなる(第1最大上昇勾配)。一方で、第2調理物から発生する蒸気によるセンサからの入力電圧の上昇勾配(傾き)は、概ね一定であり、蒸気が発生し始めた時点で傾きが最も大きくなる(第2最大上昇勾配)。そして、センサからの入力電圧と比較する設定電圧は、第1調理物から発生した蒸気による第1最大上昇勾配に相当する第1相当電圧よりも低く、第2調理物から発生した蒸気による第2最大上昇勾配に相当する第2相当電圧よりも高いため、調理物の過加熱と加熱不足を確実に抑制できる。
【0012】
前記予防終了工程は、前記マイクロ波源による加熱開始から前記第1ステップが終了するまでの実行時間に定められた係数を乗算した追加加熱時間、又は前記加熱時間が経過すると、前記マイクロ波源による加熱を終了する第2ステップを含む。
【0013】
予防終了工程は、第1ステップが終了するまでの実行時間に基づいて追加加熱時間を設定し、追加加熱時間又は手動設定された加熱時間の経過により終了する第2ステップを含む。そのため、手動設定した加熱時間よりも長く加熱することによってユーザに違和感を与えることを防止できる。一方で、体積が小さい第1調理物は、追加加熱時間を過度に長くすると食材として使用できない過加熱状態になり得るとともに、追加加熱時間を過度に短くすると加熱不足状態になり得る。よって、第1ステップが終了するまでの実行時間に適切な係数を乗算した追加加熱時間を設定することによって、第1調理物の過加熱と加熱不足を効果的に抑制でき、適切な加熱状態が得られる。
【0014】
前記センサは、蒸気の温度を検出する蒸気温度センサであり、前記加熱室の天壁に配置されている。
【0015】
センサは、蒸気の温度を検出する蒸気温度センサであり、加熱室の天壁に配置されている。よって、調理物から発生して上方に流れる蒸気の温度を確実に検出できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電子レンジでは、調理物の過加熱抑制と加熱不足抑制を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る電子レンジの斜視図。
【
図2】トレイを配置して扉を閉じた電子レンジにおける
図1のII-II線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0019】
図1から
図4は、本発明の実施形態に係る電子レンジ1を示す。添付図面におけるX方向は電子レンジ1の前後方向であり、矢印で示す向きが後側で、矢印とは逆向きが前側である。Y方向は電子レンジ1の幅方向であり、矢印で示す向きが左側で、矢印とは逆向きが右側である。Z方向は電子レンジ1の高さ方向であり、矢印で示す向きが上側で、矢印とは逆向きが下側である。
【0020】
図1から
図4を参照すると、電子レンジ1は、電子レンジ本体10、電子レンジ本体10に開閉可能に取り付けられた扉20、及び加熱室12に着脱可能に配置される専用のトレイ28を備える。また、電子レンジ1は、
図2に最も明瞭に示すように、マグネトロン(マイクロ波源)30、ヒータ32、赤外線センサ34、サーミスタ(センサ)35、操作パネル40、及び制御部45を備える。制御部45は、操作パネル40の操作によって設定された加熱処理を実行し、加熱室12内の調理物C(
図2参照)を加熱する。
【0021】
図1から
図3を参照すると、電子レンジ本体10は、筐体11内に加熱室12を備える。加熱室12は、前側が開口17となっている直方体状の空間である。加熱室12は、いずれも矩形状の底壁13、天壁14、一対の側壁15、後壁16、及び扉20によって画定されている。そのうち、底壁13は、マイクロ波透過体であるセラミック、ガラス、又は樹脂等からなる。天壁14、一対の側壁15、及び後壁16は、いずれもマイクロ波反射体である金属板等からなる。
【0022】
一対の側壁15には、トレイ28を配置するためのガイドレール18,19がそれぞれ設けられている。そのうち、上側ガイドレール18は、加熱室12の全高の中央よりも上側の領域に設けられ、下側ガイドレール19は、加熱室12の全高の中央よりも下側の領域に設けられている。ガイドレール18,19はいずれも、プレス加工によって直角三角形状をなすように側壁15の一部を加熱室12内に膨出させ、前後方向に延びるように設けられている。
【0023】
扉20は、筐体11の前側に取り付けられ、加熱室12の開口17を開放可能に塞ぐ。扉20は、
図1に示す開位置と
図3に示す閉位置に、幅方向に延びる回転軸(図示せず)まわりに回動可能である。但し、扉20は、高さ方向に延びる回転軸まわりに回動可能であってもよく、加熱室12の開口17を開閉できる構成であればよい。
【0024】
扉20は、マイクロ波反射体である金属製で不透明な枠体21と、加熱室12内を透視可能な窓部22とを備える。
図3に最も明瞭に示すように、窓部22は、加熱室12を臨む内窓23と、内窓23の外側に間隔をあけて配置された外窓24とを備える。内窓23と外窓24は、いずれもマイクロ波透過体である透明なガラス又は樹脂からなる。内窓23と外窓24の間には、視認性確保のための孔を多数備えるパンチングメタルからなり、マイクロ波を反射可能な反射層25が設けられている。
【0025】
図1を参照すると、トレイ28は、高さ方向から見て四角形状の角皿であり、上側ガイドレール18と下側ガイドレール19のうちいずれかに選択的かつ着脱可能に配置される。トレイ28上に調理物Cを配置することにより、加熱室12の底壁13の上方に間隔をあけて調理物Cを配置できる。本実施形態のトレイ28は、マイクロ波透過体であるセラミック、ガラス、又は樹脂等からなる。トレイ28の幅方向の寸法は、加熱室12の一対の側壁15間の寸法よりも小さく、トレイ28の前後方向の寸法は、加熱室12の後壁16と扉20の間の寸法よりも小さく、いずれも加熱室12への配置を阻害しない範囲で可能な限り大きい寸法で形成されている。
【0026】
図2を参照すると、マグネトロン30は、筐体11と加熱室12の間に配置され、加熱室12内の調理物Cをマイクロ波によってマイクロ波加熱する。より具体的には、加熱室12の底壁13の下面には金属製のダクト(導波管)31が配置され、このダクト31に端部にマグネトロン30が配置されている。ダクト31のマグネトロン30とは反対側の端部には、加熱室12の底壁13の下面を概ね覆う拡開部31aが設けられている。底壁13のうち拡開部31aによって囲まれた領域が、加熱室12内にマイクロ波を出力する出力部13aを構成する。
【0027】
図2及び
図3を参照すると、ヒータ32は、天壁14に近接して配置され、加熱室12内の調理物Cを輻射熱によってヒータ加熱する。本実施形態では、ヒータ32は、前後方向に間隔をあけて2本配置されており、それぞれ一対の側壁15のうちの一方から他方にかけて幅方向に延びている。但し、ヒータ32は、前後方向の中央に位置するように1本のみ設けられてもよいし、3本以上設けられてもよい。
【0028】
赤外線センサ34は、1個の赤外線検出素子を備え、加熱室12内の底壁13上の調理物C1の温度を検出する単眼のサーモパイル式である。赤外線センサ34は、右側の側壁15に形成された上側ガイドレール18に対して、加熱室12外に位置するように配置されている。より具体的には、赤外線センサ34は、上側ガイドレール18の上端であるトレイ載置部よりも下側に配置され、上側ガイドレール18の前後方向の中央に設けられた貫通孔を通して、加熱室12内を臨むように取り付けられている。
【0029】
サーミスタ35は、加熱室12内の蒸気の温度を検出する蒸気温度センサであり、加熱室12外である天壁14の上側に配置されている。サーミスタ35は、天壁14を貫通して加熱室12内に配置された検出部35aを備える。より具体的には、検出部35aは、天壁14、後壁16、及び
図2において右側の側壁15によって画定された加熱室12の角部に配置されている。
【0030】
図4を参照すると、操作パネル40は、3つの操作部(入力部)41~43と1つの液晶パネル44を備え、扉20の窓部22の下側に設けられている。
【0031】
操作部41は、例えばロータリースイッチからなり、複数の加熱処理のうちのいずれか1つを手動設定するために設けられている。操作部42は、例えばロータリープッシュスイッチからなり、操作部41の操作によって設定した加熱処理の詳細の手動設定、及び加熱処理を開始するために設けられている。操作部43は、例えばプッシュスイッチからなり、操作部41,42の操作による手動設定を解除(取り消し)するために設けられている。
【0032】
液晶パネル44は、セグメント表示方式であり、3桁の数字を表示可能な数字表示部44aを備える。また、液晶パネル44は、数字以外に文字や矢印等を表示可能であり、操作部41,42による設定状態、及び加熱処理の実行状態を表示する。但し、液晶パネル44は、ドットマトリクス表示方式であってもよく、2桁以上の数字を表示する数字表示部44aを備える構成であればよい。
【0033】
図2を参照すると、制御部45は、例えば1個のマイクロコンピュータからなり、マグネトロン30、ヒータ32、赤外線センサ34、サーミスタ35、及び操作パネル40に電気的に接続されている。
制御部45は、操作パネル40の操作によって設定された加熱処理を、予め記憶されたプログラムに従って実行する。加熱処理は、加熱終了までマグネトロン30のみを制御するマイクロ波加熱モード、加熱終了までヒータ32のみを制御するヒータ加熱モード、及びマグネトロン30とヒータ32の両方を制御する複合加熱モードのうち、いずれかによって行われる。
【0034】
より具体的には、制御部45は、
図4に示す操作部41の操作によって設定された「オーブン」、「グリル」、「レンジ」、「自動」、「レジグリ」、「トレイレンジ」、及び「解凍」のうちいずれかを実行する。「自動」以外の加熱処理では、操作部42の操作によって液晶パネル44の数字表示部44aの数値を変更し、加熱時間及び投入電力を設定可能である。「自動」では、操作部42の操作によって、複数のメニュー(図示せず)のうちの1つを設定可能である。
【0035】
レンジ(レンジ加熱処理)、トレイレンジ(トレイレンジ加熱処理)、及び解凍(解凍加熱処理)はマイクロ波加熱モードで行われる。
図2に示すように、「レンジ」は、調理物Cを加熱室12の底壁13上に配置した状態で行われ、赤外線センサ34とサーミスタ35それぞれの検出結果に基づいてマグネトロン30を制御し、マイクロ波によって調理物Cを加熱する。「トレイレンジ」は、調理物Cを加熱室12内のトレイ28(
図1参照)上に配置した状態で行われ、赤外線センサ34は用いることなく、サーミスタ35の検出結果のみに基づいてマグネトロン30を制御し、マイクロ波によって調理物Cを加熱する。「解凍」は、調理物Cを加熱室12の底壁13上に配置した状態で行われ、赤外線センサ34の検出結果のみに基づいてマグネトロン30を制御し、マイクロ波によって調理物Cを加熱する。
【0036】
オーブン(オーブン加熱処理)及びグリル(グリル加熱処理)はヒータ加熱モードで行われる。「オーブン」及び「グリル」は、調理物Cを加熱室12内のトレイ28上に配置した状態で行われ、赤外線センサ34は用いることなく、サーミスタ35の検出結果のみに基づいてヒータ32を制御し、輻射熱によって調理物Cを加熱する。
【0037】
レジグリ(レジグリ加熱処理)は複合加熱モードで行われる。「レジグリ」は、調理物Cを加熱室12内のトレイ28上に配置した状態で行われ、赤外線センサ34は用いることなく、サーミスタ35の検出結果のみに基づいてマグネトロン30とヒータ32を制御し、マイクロ波と輻射熱によって調理物Cを加熱する。例えば、最初にマグネトロン30を作動させて調理物Cの中心部まで火を通した後、マグネトロン30の作動を停止してヒータ32を作動させ、調理物Cの表面に焦げ目をつけ、定められたヒータ加熱時間が経過するとヒータ32の作動を停止する。
【0038】
自動(自動加熱処理)は、手動設定された調理メニューに応じて定められた加熱モードで行われる。調理物Cを底壁13上及びトレイ28上のいずれに配置するかは、調理メニューによって定められている。例えば、調理メニューには、マイクロ波加熱モードで行われる「冷蔵ごはんあたため」、ヒータ加熱モードで行われる「トースト(裏返し)」、及び複合加熱モードで行われる「揚げもの『サクレジ』」が含まれている。
【0039】
次に、操作部41,42の操作によって加熱時間ttが手動設定される手動レンジ加熱処理について、具体的に説明する。
【0040】
まず、手動レンジ加熱処理で加熱される調理物Cには、多くの水分を含有して体積が小さい第1調理物C1、及び第1調理物C1よりも水分が多くて体積が大きい第2調理物C2が含まれている。第1調理物C1としては、じゃがいもやさつまいものような食材が挙げられ、第2調理物C2としては、カレーや煮物のような料理が挙げられる。
【0041】
一般的に、手動レンジ加熱処理では、マグネトロン30による投入電力(加熱量)は、手動で設定されるため、調理物Cの体積に関わらず同一に設定される可能性がある。この場合、体積が小さい第1調理物C1の単位体積当たりの加熱量は、体積が大きい第2調理物C2の単位体積当たりの加熱量よりも大きくなる。また、加熱による第1調理物C1の温度上昇勾配は、第2調理物C2の温度上昇勾配よりも大きくなる。
【0042】
より具体的には、加熱による第1調理物(例えばじゃがいも)C1の温度上昇は急であり、第1調理物C1から発生する単位時間当たりの蒸気量は、湯気のように少量で徐々に滲出する状態から最も多量で急激に噴出する状態になる(第1最大蒸気量)。第1調理物C1から発生する蒸気によるサーミスタ35からの入力電圧Vt(n)の上昇勾配(傾き)は、少量の蒸気が滲出した状態よりも多量の蒸気が噴出した状態の方が大きくなる。例えば、調理物C1から少量の蒸気が滲出した状態では、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)は、第3温度上昇勾配に相当する第3相当電圧Vt(n-10)+Vcに達する。また、調理物C1から多量の蒸気が噴出した状態では、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)は、第3温度上昇勾配よりも傾きが大きい第1温度上昇勾配に相当する第1相当電圧Vt(n-10)+Vaに達し、その後は第1温度上昇勾配の傾きで概ね推移する。つまり、調理物C1から多量の蒸気が噴出した状態で、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)による温度上昇勾配の傾きは、最も大きくなる(第1最大上昇勾配)。
【0043】
一方で、加熱による第2調理物(例えばカレー)C2の温度上昇は第1調理物C1よりも緩やかであり、第2調理物C2から発生する単位時間当たりの蒸気量は、第1調理物C1と比較して常に徐々に滲出する状態になる(第2最大蒸気量)。第2調理物C2から発生する蒸気によるサーミスタ35からの入力電圧Vt(n)の上昇勾配(傾き)は概ね一定になる。例えば、第2調理物C2の一例である1.5リットルのカレーを加熱した場合、蒸気が発生した状態で、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)は、第1温度上昇勾配よりも傾きが小さい第2温度上昇勾配に相当する第2相当電圧Vt(n-10)+Vbに達し、その後は第2温度上昇勾配の傾きで概ね推移する。つまり、第2調理物C2の場合、蒸気が発生し始めた時点で、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)の温度上昇勾配の傾きは、最も大きくなる(第2最大上昇勾配)。
【0044】
ここで、第1相当電圧Vt(n-10)+Va、第2相当電圧Vt(n-10)+Vb、及び第3相当電圧Vt(n-10)+Vcのうち、Vt(n-10)はサーミスタ35から入力された10回前の電圧を意味する。また、Vaは第1温度上昇勾配に応じた変動の大きさに相当する定数項であり、Vbは第2温度上昇勾配に応じた変動の大きさに相当する定数項であり、Vcは第3温度上昇勾配に応じた変動の大きさに相当する定数項である。第1調理物C1の定数項Vaは第2調理物C2の定数項Vbよりも大きく、第1調理物C1の定数項Vcは第2調理物C2の定数項Vb以上であり、例えば定数項Vaは0.2で、定数項Vbは0.1で、定数項Vcは0.1である(Vb≦Vc<Va)。
【0045】
第1調理物C1から多量の蒸気が噴出した第1温度上昇勾配の状態になったとき、第1調理物C1は、加熱不足になっていることはないが、過加熱になっている場合がある。第1調理物C1から少量の蒸気が滲出した第3温度上昇勾配の状態、及び第2調理物C2から蒸気が滲出した第2温度上昇勾配の状態になったとき、第1調理物C1及び第2調理物C2は過加熱になっていることはないが、第1調理物C1及び第2調理物C2は加熱不足になっている場合がある。一方で、過加熱された第1調理物C1は食材として相応しくなく、加熱不足の第1調理物C1及び第2調理物C2は食材としても料理としても相応しくない。そこで、本実施形態では、上記知見に基づき、制御部45による手動レンジ加熱処理を以下のように構成している。
【0046】
手動レンジ加熱処理は、手動設定された加熱時間ttの経過により終了する通常終了工程(
図5及び
図6に示すステップS5,S10~S12)と、調理物Cの過加熱と加熱不足を抑制するための予防終了工程(
図5及び
図6に示すステップS6~S12)とを備える。
【0047】
予防終了工程は、加熱された調理物Cの実際の温度に相当するサーミスタ35の検出結果に基づいて、マグネトロン30による調理物Cの加熱終了時間を設定し、加熱時間ttの経過以前に終了する。より具体的には、予防終了工程は、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)が定められた設定電圧Vt(n-10)+Vsに達すると終了する第1ステップ(
図5のステップS6)と、自動設定された追加加熱時間tc1×αが経過すると終了する第2ステップ(
図5のステップS8)を有する。つまり、第1ステップは、サーミスタ35の検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が、定められた設定蒸気量に達したことを示すと終了する。但し、第2ステップは、追加加熱時間tc1×αの設定前の実行時間tc1に追加加熱時間tc1×αを加算した総加熱時間tcが、手動設定された加熱時間ttよりも長い場合、加熱時間ttの経過により終了する(
図5のステップS9)。
【0048】
第1ステップの設定電圧Vt(n-10)+Vsのうち、Vt(n-10)はサーミスタ35から入力された10回前の入力電圧Vtを意味し、Vsは定められた設定温度上昇勾配に応じた変動の大きさに相当する定数項である。定数項Vsは、第1調理物C1の第1温度上昇勾配(第1最大上昇勾配)の定数項Vaよりも小さく、第1調理物C1の第3温度上昇勾配の定数項Vc及び第2調理物C2の第2温度上昇勾配(第2最大上昇勾配)の定数項Vbよりも大きい(Vb≦Vc<Vs<Va)。つまり、第1ステップの設定電圧は、第1調理物C1の第1相当電圧よりも低く、第1調理物C1の第3相当電圧及び第2調理物C2の第2相当電圧よりも高い。言い換えれば、設定蒸気量は、第1調理物C1から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少なく、第2調理物C2から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多い。また、第1ステップの設定温度上昇勾配は、第1調理物C1の第1温度上昇勾配よりも緩勾配であり、第1調理物C1の第3温度上昇勾配及び第2調理物C2の第2温度上昇勾配よりも急勾配である。
【0049】
定数項Vsの値を過度に大きくすると、加熱対象が第1調理物C1であるときに過加熱になり得る一方、定数項Vsの値を過度に小さくすると、加熱対象が第1調理物C1及び第2調理物C2のいずれであっても加熱不足になり得る。そのため、定数項Vsの値は、第2調理物C2の定数項Vbよりも大きく、第1調理物C1の定数項Vcよりも大きい値、例えば0.1Vよりも高く(0.1Vを含まない。)、0.20V未満の数値範囲に設定することが好ましく、本実施形態では0.12Vに設定している。但し、今回の入力電圧Vt(n)を、10回前の入力電圧Vt(n-10)に設定温度上昇勾配に応じた係数kを乗算した設定電圧Vt(n-10)×kと比較してもよい。また、今回の入力電圧Vt(n)を、5回前の入力電圧Vt(n-5)と比較してもよく、その比較対象は必要に応じて変更可能である。
【0050】
第2ステップの追加加熱時間tc1×αのうち、tc1はマグネトロン30による加熱開始から第1ステップが終了するまでの実行時間であり、αは定められた係数である。加熱対象が第1調理物C1であるとき、係数αを過度に大きくすると過加熱になり、係数αを過度に小さくすると加熱不足になる。そのため、係数αは、4.0以上8.0以下の数値範囲に設定することが好ましく、本実施形態では6.0に設定している。
【0051】
次に、
図5及び
図6を参照して、制御部45による手動レンジ加熱処理について、より具体的に説明する。
【0052】
図5を参照すると、手動レンジ加熱処理では、制御部45は、ステップS1で、手動設定された加熱時間ttを読み込んだ後、ステップS2で、マグネトロン30を作動させる。続いて、ステップS3で、サーミスタ35による電圧Vt(n)の間欠検出(例えば1秒毎)を開始させた後、ステップS4で、カウンタによってマグネトロン30による総加熱時間tcの計測を開始する。
【0053】
次に、ステップS5で、総加熱時間tcが設定された加熱時間ttに達したか否かを判断する。そして、総加熱時間tcが加熱時間ttに達していない場合にはステップS6に進み、総加熱時間tcが加熱時間ttに達した場合にはステップS10に進む。
【0054】
ステップS6では、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)が設定電圧Vt(n-10)+Vs以上を示すか否かを判断する。そして、入力電圧Vt(n)が設定電圧Vt(n-10)+Vs未満の場合にはステップS5に戻り、入力電圧Vt(n)が設定電圧Vt(n-10)+Vs以上の場合にはステップS7に進む。ここで、定数項Vsは、第1調理物C1の第1温度上昇勾配の定数項Vaよりも小さく、第2調理物C2の第2温度上昇勾配の定数項Vbよりも大きい。そのため、調理物Cがじゃがいものような第1調理物C1の場合、ステップS7に進み、予防終了工程を実行することになる。一方、調理物Cがカレーのような第2調理物C2の場合、ステップS7に進むことなく、加熱時間ttが経過するまでステップS5,S6を繰り返すことになる。
【0055】
ステップS7では、ステップS6の条件が成立するまでの実行時間tc1を記憶した後、ステップS8で、総加熱時間tcが実行時間tc1に追加加熱時間tc1×αを加算した時間以上になったか否か、つまりステップS6の条件成立後に追加加熱時間tc1×αが経過したか否かを判断する。そして、追加加熱時間tc1×αが経過していない場合にはステップS9に進み、追加加熱時間tc1×αが経過した場合にはステップS10に進む。
【0056】
ステップS9では、総加熱時間tcが設定された加熱時間ttに達したか否かを判断する。そして、総加熱時間tcが加熱時間ttに達していない場合にはステップS8に戻り、総加熱時間tcが加熱時間ttに達した場合にはステップS10に進む。
【0057】
ステップS5,9で総加熱時間tcが加熱時間ttに達した場合、及びステップ8で追加加熱時間tc1×αが経過した場合、
図6に示すように、ステップS10で、マグネトロン30の作動を停止する。続いて、ステップS11で、サーミスタ35による電圧Vtの間欠検出を停止した後、ステップS12で、カウンタによる総加熱時間tcの計測を停止して、リターンする。
【0058】
このように構成した電子レンジ1は、以下の特徴を有する。
【0059】
手動レンジ加熱処理は、手動設定された加熱時間ttの経過により終了する通常終了工程(ステップS5)と、加熱時間ttの経過以前に終了する予防終了工程(ステップS6~S9)とを有し、予防終了工程は、サーミスタ35の検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が設定蒸気量に達したことを示すと終了する第1ステップ(ステップS6)を含む。このように、予防終了工程は、調理物Cの重量ではなく、調理物Cから発生した蒸気を検出するサーミスタ35の検出結果、つまり調理物Cの実際の加熱状態に基づいて行われている。しかも、サーミスタ35の検出結果から得られる蒸気量と比較する設定蒸気量は、第1調理物C1から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも低いので、第1調理物C1から蒸気が多量に発生する(過加熱となる)前の加熱状態、つまり第1調理物C1から滲出した少量の蒸気を検知できるため、第1調理物C1の過加熱を抑制できる。また、設定蒸気量は、第2調理物C2から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも高いので、第2調理物C2から蒸気が発生しても予防終了工程には移行せず、手動設定された加熱時間ttまで加熱されるため、第2調理物C2の加熱不足を抑制できる。つまり、調理物Cの過加熱抑制と加熱不足抑制を両立できる。
【0060】
より具体的には、第1調理物C1から発生する蒸気によるサーミスタ35からの入力電圧Vt(n)の上昇勾配(傾き)は、少量の蒸気が滲出した状態(第3温度上昇勾配)よりも多量の蒸気が噴出した状態(第1温度上昇勾配)の方が大きく、後者の状態で最も大きくなる(第1最大上昇勾配)。一方で、第2調理物C2から発生する蒸気によるサーミスタ35からの入力電圧Vt(n)の上昇勾配(傾き)は、概ね一定であり、蒸気が発生し始めた時点で傾きが最も大きくなる(第2最大上昇勾配)。そして、サーミスタ35からの入力電圧Vt(n)と比較する設定電圧Vt(n-10)+Vsは、第1調理物C1から発生した蒸気による第1温度上昇勾配(第1最大上昇勾配)に相当する第1相当電圧Vt(n-10)+Vaよりも低く、第2調理物C2から発生した蒸気による第2温度上昇勾配(第2最大上昇勾配)に相当する第2相当電圧Vt(n-10)+Vbよりも高いため、調理物の過加熱と加熱不足を確実に抑制できる。
【0061】
予防終了工程は、第1ステップ(ステップS6)が終了するまでの実行時間tc1に基づいて追加加熱時間tc1×αを設定し、追加加熱時間tc1×α又は手動設定された加熱時間ttの経過により終了する第2ステップ(ステップS7,8)を含む。そのため、手動設定した加熱時間ttよりも長く調理物Cを加熱することによってユーザに違和感を与えることを防止できる。一方で、体積が小さい第1調理物C1は、追加加熱時間tc1×αを過度に長くすると、食材として使用できない過加熱状態になり得るとともに、追加加熱時間tc1×αを過度に短くすると、食材として相応しくない加熱不足状態になり得る。よって、第1ステップの実行時間tc1に適切な係数αを乗算した追加加熱時間tc1×αを設定することによって、第1調理物C1の過加熱と加熱不足を効果的に抑制でき、適切な加熱状態が得られる。
【0062】
蒸気の温度を検出するサーミスタ35は、加熱室12の天壁に配置されている。よって、調理物Cから発生して上方に流れる蒸気の温度を確実に検出できる。
【0063】
なお、本発明は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【0064】
例えば、センサは、湿度センサであってもよく、調理物Cから発生した蒸気を検出可能な構成であれば、必要に応じて変更可能である。また、センサの検出結果は、電流値又はデジタル値が用いられてもよいし、正負が逆転していてもよい。そして、予防終了工程の第1ステップは、センサの検出結果から得られる単位時間当たりの蒸気量が、定められた設定蒸気量に達したことを示すと終了する構成であればよい。また、設定蒸気量は、第1調理物C1から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第1最大蒸気量よりも少なく、第2調理物C2から発生する単位時間当たり最大の蒸気量である第2最大蒸気量よりも多い値に設定されていればよい。
【0065】
追加加熱時間tc1×αを、手動設定された加熱時間tt以下になるように設定し、制御部45による手動レンジ加熱処理は、
図5に示すステップS9が無い構成であってもよい。
【0066】
電子レンジ1は、調理物Cの温度を検出する赤外線センサ34を備えていなくてもよい。
【0067】
電子レンジ1は、ヒータ32を備えることなく、マイクロ波加熱モードのみを実行可能であってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 電子レンジ
10 電子レンジ本体
11 筐体
12 加熱室
13 底壁
13a 出力部
14 天壁
15 側壁
15a 通気口
16 後壁
17 開口
18 上側ガイドレール
19 下側ガイドレール
20 扉
21 枠体
22 窓部
23 内窓
24 外窓
25 反射層
28 トレイ
30 マグネトロン(マイクロ波源)
31 ダクト
31a 拡開部
32 ヒータ
35 サーミスタ(センサ)
35a 検出部
40 操作パネル
41~43 操作部
44 液晶パネル
44a 数字表示部
45 制御部
C 調理物