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特開2024-24609角度調整リング付き医療用モータハンドピースと医療用ハンド器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024609
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】角度調整リング付き医療用モータハンドピースと医療用ハンド器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20240215BHJP
   A61B 17/32 20060101ALI20240215BHJP
   A61B 17/56 20060101ALI20240215BHJP
   A61B 17/94 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A61B17/00
A61B17/32
A61B17/56
A61B17/94
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023127935
(22)【出願日】2023-08-04
(31)【優先権主張番号】10 2022 119 983.5
(32)【優先日】2022-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ バーク
(72)【発明者】
【氏名】アーロン ボグラー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160FF23
4C160LL04
4C160LL09
4C160NN02
4C160NN03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遠位エンドエフェクタを駆動するための医療用モータハンドピースを提供する。
【解決手段】医療用モータハンドピースは、ハンドグリップ部と、好ましくはスリーブ形状の操作要素であって、ハンドグリップ部の遠位端部においてハンドグリップ部の長手方向軸を中心に回転可能に保持され、操作要素の回転運動をエンドエフェクタの運動に変換するように、またはエンドエフェクタにおいて機能を引き起こすように、エンドエフェクタに連結可能または連結されている、前記操作要素と、を備える。それゆえ、角度調整リング112が医療用モータハンドピースの遠位端に回転可能に固定され、操作要素の角度位置をラッチ式に固定するように構成され設けられている。本開示はさらに、本発明による医療用モータハンドピースを備えた医療用ハンド器具に関する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位エンドエフェクタ(8、22)を駆動するための医療用モータハンドピース(2)であって、
ハンドグリップ部(4)と、
好ましくはスリーブ形状の操作要素(12)であって、前記ハンドグリップ部(4)の遠位端部において前記ハンドグリップ部の長手方向軸を中心に回転可能に保持され、前記操作要素(12)の回転運動を前記エンドエフェクタ(8、22)の運動に変換するように、または前記エンドエフェクタ(8、22)において機能を生じさせるように、前記エンドエフェクタ(8、22)に連結可能または連結されている、前記操作要素(12)と、を備えており、
前記医療用モータハンドピース(2)の遠位端に回転可能に固定され、前記操作要素(12)の角度位置をラッチ式に固定するように構成され設けられている角度調整リング(112)を備えることを特徴とする、医療用モータハンドピース(2)。
【請求項2】
前記角度調整リング(112)の側面は、角度マーキングを有するインジケータスリーブ(80)として形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項3】
前記角度調整リング(112)は、前記インジケータスリーブ(80)内に挿入可能なラッチリング(84)からなり、それぞれの前記角度位置において前記操作要素(12)の相補的要素をラッチ式に受容するために設けられた複数の凹部(111)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項4】
前記ラッチリング(84)がその直径に対して大きいサイズを有し、これにより前記ラッチリング(84)が前記インジケータスリーブ(80)内への挿入時に前記インジケータスリーブ(80)内に自動的に固定可能又は固定されることを特徴とする、請求項3に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項5】
前記ラッチリング(84)が円錐形の側面を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項6】
挿入された前記ラッチリング(84)の側面が隣接する前記インジケータスリーブ(80)の表面が円錐状であることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項7】
前記角度調整リング(112)は、外部から見えない内部サークリップ(114)を備え、この前記内部サークリップを介して前記角度調整リング(112)を前記モータハンドピース(2)のキャリア(124)に軸方向に固定される方法で固定することができるか、又は固定されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項8】
前記ラッチリング(84)が硬化鋼製であることを前記ラッチリング(84)が硬化鋼製であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項9】
前記インジケータスリーブ(80)の側面は円錐状であり、前記モータハンドピース(2)の遠位端に向かって直径が狭くなっていることを特徴とする、請求項2から8のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)と、ツールシャフト(10)と、エンドエフェクタ(32)と、を備える医療用ハンド器具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、角度調整リングを有する医療用ハンドピース、および医療用ハンドピースを有する医療用ハンド器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の最小侵襲手術において、このようなツール/器具および関連する器具ハンドピース/ハンド器具が、例えば、関節鏡手術、脊椎外科手術および同様の整形外科/外科治療における骨、軟骨の治療または加工、および神経外科手術における有機物の治療または加工に使用される。ツール/器具は、ハンドピース/ハンドグリップ/ハンドル部と、場合によっては、カッタ、回転ナイフ、研磨ヘッドなどの交換可能なエフェクタを有する。エフェクタは、ツール/器具のシャフトにその遠位端で取り付けられ、場合によっては回転駆動される。使用目的および意図されるツールの速度に応じて、油圧、空気圧または電気のモータ駆動装置がツール駆動装置として提供され、この駆動装置は、ツールおよび/またはハンド器具またはハンドル部のトルク伝達トレインを介してツールのヘッド(エフェクタ)に作動可能に接続される。駆動装置は、ツール内および/またはハンド器具内に一体化されていてもよいし、電力供給ラインまたはトルク伝達ラインを介してツールまたはハンド器具に連結される外部駆動装置として構成されていてもよい。
【0003】
医療用ハンド器具のシャフトの遠位シャフト部を曲げたり角度をつけたりすることは、例えば脊椎の手術において、狭いスペースで手術を行うことができるようにするために有利である。言い換えれば、外科手術、特に最小侵襲手術では、使用する器具の設置スペースと良好な操作し易さが大きな役割を果たす。したがって、器具シャフトは、特に遠位エフェクタの領域において、可能な限り小さなスペースで能動的に曲げられる(作動機構を介して意図的に実行される)べきである。
【0004】
ここで、作動機構をユーザが直感的に操作できることが非常に重要である。このような作動機構の操作要素の様々な位置が明確に規定され、ユーザに容易に認識されるようになっていると有利である。
【0005】
医療用ハンド器具のための折り曲げ可能なシャフトはよく知られており、通常、近位シャフト部と折り曲げ可能な遠位シャフト部とを有する。遠位シャフト部および近位シャフト部はそれぞれ、それぞれのシャフト部の軸に対して角度をなす傾斜端部/前側を有する。これは、遠位シャフト部および近位シャフト部のそれぞれの端/端部/前側が直線ではなく、傾斜している/角度がついていることを意味する。傾斜/角度のついた端部/前側はそれぞれ、本質的に同じ仕事または傾斜角度を有する。したがって、近位シャフト部と遠位シャフト部は、ある相対的な回転位置において、まっすぐなシャフト/チューブを形成するように、傾斜が互いに一致する。遠位シャフト部がその長手方向軸を中心に近位シャフト部に対して回転し、近位シャフト部が静止したままである場合、遠位シャフト部は、傾斜した前側/端部によって必然的に曲げられる。
【0006】
例えば、DE 10 2017 010 033 A1は、長手方向軸を有するガイドチューブと、それに固定的に接続された近位の第1連結部材と、遠位に円筒シェル形状の旋回ヘッドと、を備えるガイドユニットと、ガイドチューブ内で軸方向に移動可能であり、旋回ヘッドに連結された作動チューブと、を有する医療装置を開示しており、作動チューブは、近位の操作要素を介して旋回ヘッドを旋回させる。回転可能な外科用ツールの遠位ガイド要素のより正確な配向、ひいてはそのようなツールの作業ヘッドの角度配向のために、操作要素は、長手方向軸を中心に枢動可能であり、作動チューブの軸方向変位に伴って旋回ヘッドの枢動を引き起こす。操作要素は、ばねによって予圧されたボールで構成され、このボールは、特定の角度位置の位置に係合することができる。
【0007】
さらに、US7,585,300 B2またはUS10,070,872 B2には、ハンドピースと、ハンドピース内に受容されたシャフトとを備えた外科用器具の例が開示されており、その遠位端には、ツールヘッドが枢動可能にヒンジ止めされている。ツールヘッドの枢動は、ハンドピース上に回転可能に配置されたハンドホイールを介して行うことができる。同様に、US8,303,594 B2に外科用ハンドピースが開示されており、この外科用ハンドピースでは、ツールヘッドの枢動はハンドピース上に配置されたレバーを介して行われる。
【0008】
さらに、US9,597,093 B2には、その近位端を駆動ユニットにトルク伝達方式で連結でき、遠位端にツールヘッドを有するツールが示されている。ツールヘッドは、ツールヘッドの領域に配置されたスリーブを回転させることにより、ツールシャフトに対して相対的に枢動させることができる。
【0009】
ハンドピースに対して角度付け/枢動可能な回転ツールを有する外科用ハンド器具のさらなる例は、特にUS10,178,998 B2、US10,307,180 B2またはUS10,524,820 B2に開示されている。
【0010】
しかしながら、先行技術には常に、作動要素が作動機構の異なる角度位置用のラッチ(係止)段階を有しないか、またはラッチ段差を有する対応するラッチ要素のアセンブリが複雑に構成されているという欠点がある。特に、そのような設計では、そのようなラッチ段差が摩耗した場合に、ラッチ要素全体またはシステムを交換する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示の目的および狙いは、従来技術の欠点を解消するか、または少なくとも低減することであり、特に、操作要素のラッチを容易に実行し、対応するラッチング要素の取付け(取外し)を容易にする、直感的なモータハンドピースまたはハンド器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これら目的および狙いは、請求項1の主題による開示に従った汎用の医療用モータハンドピース、および請求項12の主題により開示された医療用モータハンドピースを備えた汎用の医療用ハンド器具に関して解決される。
【0013】
従って、本開示は、遠位エンドエフェクタを駆動するための医療用モータハンドピースに関し、医療モータハンドピースは、ハンドグリップ部と、好ましくはスリーブ形状の操作要素であって、ハンドグリップ部の遠位端部においてハンドグリップ部の長手方向軸を中心に回転可能に保持され、好ましくは第1回転方向の操作要素の回転運動をエンドエフェクタの運動に変換するように、および好ましくは第1回転方向とは反対の第2回転方向の操作要素の回転運動に際しエンドエフェクタにおいて機能を生じさせるように、エンドエフェクタに連結可能または連結されている、操作要素と、を備える。本発明によれば、医療用モータハンドピースは、その遠位端又は遠位端領域(操作要素の遠位)に回転可能に固定された角度調整リングを有し、この角度調整リングは、操作要素の角度位置をスナップ固定又はプリセットするように構成され、設けられている。
【0014】
換言すれば、角度調整リングは、モータハンドピースの遠位端/遠位端領域に、特にそれに隣接して配置され、モータハンドピースの操作要素を回転させてスナップロックすることができる固定角度位置(回転に対する抵抗が増大しながら)を指定する。操作要素は、段階的に回転され、角度調整リングは、これらの(回転)段階間の、好ましくは均等に配分された間隔、またはモータハンドピースのそれぞれのラッチ状態間の間隔を指定する。
【0015】
このような角度調整リングの配置により、操作要素の回転運動は明確に規定され/前もって決定される。そのため、エンドエフェクタの動きや位置も固定される。これにより、ユーザは、微調整という面倒な作業を省くことができる。角度調整リングをモータハンドピースの遠位端に配置することで、角度調整リングへの良好なアクセスも保証されるため、例えばメンテナンス作業や角度調整リングの交換のために、この角度調整リングの取付け(取外し)が容易になる。
【0016】
有利な実施形態は従属請求項に記載され、以下に説明される。
【0017】
本開示の好ましい態様によれば、角度調整リングの(外側の)側面/スリーブ側は、角度マーキングを有するインジケータスリーブ/マーキングリングとして形成される。
【0018】
換言すれば、角度調整リングは、(外側の)インジケータスリーブ/外側スリーブを有し、その(外側の)側面には、好ましくは角度の形態の角度マーキングが設けられ/形成されている。これらは、隣接する操作要素の様々な角度位置/回転位置を示し、操作要素はラッチ処理によってそれぞれの位置に保持される。これにより、操作要素がどの回転位置で作動可能であるか、または操作要素が現在どの回転位置にあるかをユーザに明確に示す。従って、モータハンドピースの操作/作動は明確で直感的となる。
【0019】
本開示の好ましい態様によれば、医療用モータハンドピースの角度調整リングは、(内側の)ラッチリングを備え、ラッチリングはインジケータスリーブに挿入可能又は挿入されており、それぞれの角度位置において操作要素の相補的要素をラッチ式に受容するように適合された複数の凹部を有する。
【0020】
換言すれば、ラッチリング/ラッチシートは、インジケータスリーブ内に挿入可能/配置可能である。ラッチリングは、周方向に分布する複数の凹部/溝を有し、これらの凹部/溝は、ラッチリングの一方側に、好ましくは操作要素に面して配置され、操作要素の、好ましくはピボット部の形態の、またはボールプレッシャ要素の形態の、相補的な要素をラッチする役割を果たす。
【0021】
操作要素の相補的な要素をラッチするための、あるいは受容するための凹部は、別個のラッチリングに形成され、これが角度調整リングに(回転不能に)挿入可能であるため、摩耗した場合にはこのラッチリングのみを交換すればよく、このような角度調整リングの使用は安価で設計が容易である。
【0022】
本開示の好ましい態様によれば、角度調整リングのラッチリングは、その直径に対して大きいサイズを有し、これにより、ラッチリングは角度調整リングのインジケータスリーブ内への挿入時にインジケータスリーブ内に自動的に固定可能または固定される。
【0023】
言い換えれば、ラッチリングの(外)直径は、インジケータスリーブの内径よりわずかに大きく、道具なしで後者に固定でき(それのみで圧入され)るようになっている。ラッチリングは、例えばレバーを動かすだけで取り外すことができる。これにより、ラッチリングの角度調整リング内への取り付け(取り外し)が容易である。
【0024】
本開示のさらに好ましい態様では、ラッチリングは円錐形の側面を有する。
【0025】
本開示のさらに好ましい態様では、挿入されたラッチリングの側面が隣接するインジケータスリーブの表面は円錐状である。
【0026】
ラッチリングの挿入状態で互いに隣接するラッチリングまたはインジケータスリーブの接触面のこのような円錐形デザインは、特にラッチリングのオーバーサイズと協働し、インジケータスリーブ内でのラッチリングの効果的な軸方向固定をもたらす。好ましくは、これらの円錐面は約2~3°傾斜している。
【0027】
本開示のさらに好ましい態様において、角度調整リングは、外部から見えない内部サークリップを備え、この内部サークリップを介して角度調整リングをモータハンドピースのシャフトに軸方向に固定される方法で固定することができるか、または固定されている。
【0028】
換言すると、外側インジケータスリーブの内側にサークリップが配置され、サークリップは外側からインジケータスリーブで覆われているため、外側からは見えない。サークリップは、モータハンドピースのシャフトの周りに固定可能であるか、またはその周りにクランプするように構成される。好ましくは、このサークリップのクランプは、モータハンドピースのシャフトに設けられた径方向外側の円周溝の内側で行われる。従って、角度調整リング全体が、そこに一体化されたサークリップによってモータハンドピースのキャリア部品/シャフトに固定される。
【0029】
これにより、モータハンドピースの軸方向に特に短いマーキングリングと固定リングが可能になり、角度調整リングをコンパクトに形成することができる。さらに、外側からは見えないサークリップ、ひいては角度調整リング全体は、特別な工具を使用しなければ取り外しできないため、角度調整リングを不用意に緩めることが特に難しくなる。
【0030】
本開示のさらに好ましい態様によれば、角度調整リングのラッチリングは硬化鋼製である。
【0031】
ラッチリングが別個に構成され、好ましくは他の/周囲の構成部品よりも硬い(鋼)材料で作られているために、ラッチ処理が繰り返し起こってもラッチリングが摩耗しにくくなる。従って、角度調整リングのラッチリングを交換する必要性は最小限に抑えられる。
【0032】
有利な更なる発展によれば、インジケータスリーブの外側の側面は円錐状であり、モータハンドピースの遠位端に向かって直径が狭くなっている。これにより、ハンドピースの人間工学的な取り扱いが可能になる。
【0033】
本開示はさらに、開示された医療用モータハンドピースと、モータハンドピースからエンドエフェクタにトルクを伝達するためにシャフトを介してモータハンドピースに連結されたエンドエフェクタと、を備える医療用ハンド器具に関する。
【0034】
本開示は、図を用いて好ましい実施形態を参照しながら、以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本開示の第1実施例による医療用ハンド器具の斜視図。
図2】本開示の第1実施例による医療用ハンド器具のさらなる斜視図。
図3】第1実施例による医療用ハンド器具のモータハンドピースの部分長手方向断面図。
図4】第1実施例に係る医療用ハンド器具のモータハンドピースの断面図。
図5】直線シャフト状の、第1実施例による医療用ハンド器具の遠位端部分を示す部分長手方向断面図。
図6】シャフトが曲がった状態の、第1実施例による医療用ハンド器具の遠位端部分を示す部分長手方向断面図。
図7】解放状態における第1実施例による医療用ハンド器具の遠位端部の部分長手方向断面図。
図8】第1実施例による医療用ハンド器具のモータハンドピースの等角斜視図。
図9】第1実施例による医療用ハンド器具のモータハンドピースの部分長手方向断面図。
図10】第1実施例の変形例による医療用ハンド器具の斜視長手方向断面図。
図11】第1実施例の変形例による医療用ハンド器具のスライドリンクの詳細図。
図12】第1実施例による医療用ハンド器具の作動状態における斜視図。
図13】第1実施例による医療用ハンド器具の作動状態における斜視図。
図14】第2実施例による医療用ハンド器具のモータハンドピースの等角斜視図。
図15】第2実施例による医療用ハンド器具の長手方向断面図。
図16】第2実施例による医療用ハンド器具の断面図。
図17】第1実施例による医療用ハンド器具のモータハンドピースのさらなる断面図。
図18】モータハンドピースの角度調整リングの等角分解図。
図19】組み合わさった状態の角度調整リングの後側の等角斜視図。
図20】第1実施例による、角度調整リングが装着されたモータハンドピースの部分長手方向断面図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図は本質的に概略的なものであり、本開示の理解を助けるためにのみ役立つ。同一の要素には同一の参照符号が付されている。様々な実施例の特徴は、入れ替えてもよい。
【0037】
図1は、本開示の第1実施例による医療用ハンド器具1の斜視図である。医療用ハンド器具1は、図1に概略的に示すように、近位ハンドグリップ部4を有し、駆動ユニット6に連結可能である医療用モータハンドピース2を備える。あるいは、駆動ユニット6もまた、モータハンドピース2内に受容されてもよく、電源接続部を介して電力を供給されてもよい。
【0038】
さらに、ハンド器具1は、遠位ツール(エンドエフェクタ/エフェクタ部)8を有し、このツール8は、(ツール)シャフト10を介してモータハンドピース2、特にハンドグリップ部4に連結することができ、又はそれから取り外すことができる。ツール8は、例えば、フライスカッタ、ドリル又は研磨ヘッドとして構成されていてもよい。
【0039】
シャフト10がハンドグリップ部4に連結されると、トルクがツール8へ、それを回転させるために、ハンド器具1、特にハンドグリップ部4およびシャフト10に配置されたトルク伝達トレインを介して駆動ユニット6から伝達される。外科手術または医療処置の状況でハンド器具1を使用する場合、ツール8がシャフト10(図1で矢印Cで示す)に対して曲げられるか、または角度を付けられることが知られている。すなわち、ツール8の長手方向軸S1とシャフト10の長手方向シャフト軸S2とが、180°に等しくない、特に180°未満の角度を形成するように、以下に詳細に説明するように、ツール8とシャフト10とを相対的に曲げることができる(図6参照)。
【0040】
図1に示すように、スリーブ状の操作要素12が、本開示によるハンド器具1においてこの目的のために提供される。操作要素12は、ハンドグリップ部4の遠位端部に配置され、ハンドグリップの長手方向軸を中心として、第1回転方向Aおよび第1回転方向Aと反対の第2回転方向Bに回転可能である。言い換えれば、モータハンドピース2は、ハンドグリップ部4および互いに対して同軸に配置された、遠位側に配置された操作要素12を備えており、操作要素12は、ハンドグリップ部4に対して回転可能である。
【0041】
ツール8がシャフト10に対して曲げられていない中立のゼロ位置から、第1回転方向Aへの操作要素12の回転は、図1に示すように、シャフト10に対するツール8の曲げを引き起こす。第1回転方向Aは、本開示によるハンド器具1において、ハンドグリップ部4に対する操作要素12の左への回転として定義される。言い換えれば、第1回転方向Aは、ツール8の遠位平面図において、操作要素12の時計回りの回転に対応する。
【0042】
図2に示すように、本開示によるハンド器具1では、操作要素12は、ハンドグリップ部4に対して、第1回転方向Aとは反対の第2回転方向Bに回転させることもできる。すなわち、第2回転方向Bは、ツール8の上面図において、操作要素12の反時計回りの回転または右への回転として定義される。図2に矢印Dで示すように、操作要素12の第2回転方向Bへの回転は、ツール8とシャフト10との連結の解除を引き起こす。したがって、以下に詳しく説明するように、操作要素12を第2回転方向Bに回転させることにより、簡単かつ迅速にツールを交換することができる。
【0043】
図3及び図4は、第1実施例によるハンド器具1の部分断面図である。操作要素12の径方向には、操作要素12の回転運動をシャフト10に伝達するための調整ピン14が配置されている。調整ピン14の径方向外側の端部は、操作要素12の内周側に形成された軸方向溝16に受け入れられている。径方向内側では、調整ピン14は、回転伝達スリーブ18に受け入れられている。回転伝達スリーブ18は、シャフト10に回転可能に固定されており、調整ピン14の周方向への移動が回転伝達スリーブ18およびシャフト10の回転を引き起こすようになっている。言い換えれば、操作要素12が第1回転方向Aまたは第2回転方向Bに回転すると、調整ピン14がシャフト10と共に軸方向溝16内を移動し、回転方向に応じて、ツール8の曲げまたは抜けを引き起こす。
【0044】
図5は、直線シャフト状のハンド器具1の遠位端部の長手方向断面を示す。すなわち、操作要素12は、ハンドグリップ部4に対して回転していない(ゼロ位置)。その結果、ツール8とシャフト10は曲げられておらず、ツール8の長手方向軸S1は長手方向シャフト軸S2と平行である。図5から分かるように、シャフト10は、ハンドグリップ部4に対向しかつ連結可能な近位シャフト部20と、ツール8に連結可能な遠位シャフト部22とを有する。操作要素12がハンドグリップ部4に対してねじれておらず、シャフト10が直線シャフト状である場合、近位シャフト部20と遠位シャフト部22は、このように一直線上に配置されるか、または互いに対して0°の角度を有する。近位シャフト部20は、実質的に管状であり、その遠位端部において長手方向シャフト軸S2に角度付き前側部24を有する。遠位シャフト部22もまた、ほぼ管状である。管は、遠位端に向かって先細り(テーパ状)になっている。遠位シャフト部22は、その近位端部において、長手方向シャフト軸S2において角度付き前側部26を有する。
【0045】
角度付き前側部24、26はそれぞれ、長手方向シャフト軸S2に対する法線面に対して、好ましくは22.5°の作業角度を有する。シャフト10が直線シャフトの形態にあるとき、または伸長しているとき、2つの角度付き前側部24、26は、角度付き前側部24、26の長手方向端部が長手方向シャフト軸S2上で互いに対向するように、互いにオフセットしている。角度付き前側部24、26は、互いの上に載っている。角度付き前側部24、26は、必ずしも22.5°の作業角度を有する必要はない。例えば、10°、18°、30°、45°または他の作業角度も考えられる。
【0046】
上述のように、遠位シャフト部22は、ツール8に連結されるように構成されている。すなわち、遠位シャフト部22は、ツール受容部を構成し、ツール8は、ツール受容部内に受容され、ツール受容部、すなわち遠位シャフト部22に対して回転可能である。
【0047】
この目的のために、第1連結装置28が遠位シャフト部22に配置される。第2連結装置30がツール8に設けられており、この連結装置30は、連結状態において、第1連結装置28と相互作用して、ツール8と遠位シャフト部22との間に連結を形成し、ツール8を軸方向Aにおいて遠位シャフト部22に固定する。
【0048】
上述したように、ツール8のまたは遠位シャフト部22の長手方向軸S1と、長手方向シャフト軸S2、すなわち図5における近位シャフト部20の長手方向軸は、0°の角度を含むか、または0°の角度に拘束される。さらに、ツール8と遠位シャフト部22との間の連結状態が図5に示されている。すなわち、遠位シャフト部22内に/遠位シャフト部22上に設けられた第1連結装置28と、ツール8上に設けられた第2連結装置30は、互いに係合または協働している。ツール8は、例えばフライスヘッドのようなツールヘッド/エフェクタ32と、ツールシャフト34とからなる。ツールヘッド32とツールシャフト34とは、回転可能に固定された状態で互いに連結されている。
【0049】
図5はまた、ツールシャフト34が、ころ軸受ユニット36を介して遠位シャフト部22に回転可能に取り付けられていることを示している。駆動シャフト38は、近位シャフト部20を貫通して延び、ツールシャフト34に回転可能に固定された方法で連結され、駆動ユニット6からツールシャフト34にトルク伝達パワートレインの形でトルクを加える。このトルク印加の結果、ツールシャフト34は、遠位シャフト部22に対して相対的に回転する。ころ軸受ユニット36は、軸方向Aに互いに間隔をおいて配置された、少なくとも1つの、この場合正確に2つの、ころ軸受40、より正確には玉軸受を備えるが、代替的にすべり軸受として構成することもできる。ころ軸受40は、ころ軸受ユニット36の一部である軸受ハウジング42に収められている。
【0050】
第2連結装置30は、軸受ハウジング42に挿入されているため、ツール8上に直接設けられていない。ころ軸受ユニット36ひいては軸受ハウジング42は、軸方向Aにツールシャフト34上に固定され配置されている。代替的に、第2連結装置30がツールシャフト34に直接設けられることも考えられる。第2連結装置30は、軸受ハウジング42の周方向に連続してまたは、円周状に延びる軸方向固定溝44として構成される。軸方向固定溝44は、好ましくは、半円形または円形に切り取られた断面を有する。
【0051】
遠位シャフト部22に設けられた第1連結装置28は、少なくとも1つのロックボール46を含む。ロックボール46の直径は、ロックボール46が軸方向固定溝44内に受容可能であるように選択される。好ましくは、軸方向固定溝44は、軸方向固定溝44に接触するロックボール46の少なくとも一部の全周を取り囲む。連結状態では、ロックボール46は、ラッチピン/スライダ48の遠位端によって、その面を軸方向固定溝44と対向しながら軸方向固定溝44内に保持される。ラッチピン48は、第1連結装置28の一部である。ラッチピン48は、径方向Rに固定されている。ラッチピン48は、遠位シャフト部22内で軸方向に変位可能または移動可能に配置されている。
【0052】
図5に示す連結状態において、ロックボール46は、このようにして軸方向固定溝44に受容され、ラッチピン48によって軸方向固定溝44内に径方向において保持される。軸方向Aにおけるラッチピン48のこの位置は、連結位置と呼ばれる。近位シャフト部20の遠位端にある縁部21は、近位シャフト部20に向かうラッチピン48の軸方向への移動を防止する。
【0053】
近位シャフト部20は、固定された外側チューブ50、内側歯溝54を有する中空ホイール52、外側歯溝58を有するピニオン56、および偏心固定ブッシュ60を有する。中空ホイール52は、外側チューブ50内に配置され、外側チューブ50の長手方向軸は、中空ホイール52の長手方向軸と一致する。外側チューブ50と中空ホイール52とは、このように同心に配置されている。中空ホイール52は、近位シャフト部20に受容された中空シャフト62を介して、回転伝達スリーブ18、すなわち操作要素12に連結されている。
【0054】
上述したように、外側チューブ50は固定されたチューブとして構成されているため動かない。外側チューブ50の遠位端は、角度付き前側部24を有する。外側チューブ50の遠位端はさらに、受容ボア64と、ころ軸受66のための受けピボットとを備える。外側チューブ50は、ころ軸受66のボールのためのフルート/溝を有する。遠位シャフト部22は、ころ軸受66に取り付けられている。
【0055】
内側歯溝54はピニオン56の外側歯溝58と噛み合う。これにより、操作要素12によって制御される中空ホイール52の回転がピニオン56に伝達される。ピニオン56の回転方向は中空ホイール52の回転方向と等しい。ピニオン56は中空ホイール52によって駆動されるが、ピニオン56は偏心固定ブッシュ60内で回転する。固定ブッシュ60は、中空ホイール52に対して偏心して配置されている。すなわち、偏心固定ブッシュ60の長手方向軸は、中空ホイール52の長手方向軸と平行であるが、これら長手方向軸は、重ね合わされておらず、互いにオフセットされていない。遠位シャフト部22は、調整ブッシュ68を有する。調整ブッシュ68は、近位シャフト部20の受容ボア64に取り付けられている。調整ブッシュ68は、ピニオン56の回転が調整ブッシュ68に伝達されるように、可撓性シリコンホース70を介してピニオン56に接続されている。この目的のために、可撓性シリコンホース70は、例えば溶接または接着によって調整ブッシュ68およびピニオン56に取り付けられている。調整ブッシュ68はさらに、調整ブッシュ68の回転が遠位シャフト部22に伝達されるように、従動ピボット(図示せず)を介して遠位シャフト部22に形状嵌合されている。
【0056】
図6は、シャフト10の遠位端部を通る長手方向断面を示しており、遠位シャフト部22は、2つの前側部24、26のそれぞれの作業角度で近位シャフト部20に対して22.5°、したがって45°曲げられている。遠位シャフト部22は、図5の位置と比べて、自身の長手方向軸S1を中心に180°回転している。この位置において、角度付き前側部24、26は、再び、互いの上に完全に/平らに横たわっている。しかしながら、遠位シャフト部22の回転により、角度付き前側部24、26の長手方向端部は、互いに隣り合って配置される。そのため、角度付き前側部24、26の作業角度は足し合わされる。その結果、遠位シャフト部22は、近位シャフト部20と比較して、角度付き前側部24、26の作業角度の2倍だけ曲げられる。
【0057】
図6に示す位置では、従動ピボットは固定ブッシュ60の反対側に位置している。すなわち、調整ブッシュ68は、伸長位置から最大屈曲位置まで180°回転している。45°の位置は、この設計の反転点を表している。調整ブッシュ68は、この位置で180°回転している。中空ホイール52、すなわち操作要素12のさらなる回転により、遠位シャフト部22は初期位置(ゼロ位置)まで回転して戻ることになる。
【0058】
さらに、図6において、遠位シャフト部22が近位シャフト部20に対して最大調整角度位置または最大曲げ角度に曲げられているときでさえ、ロックボール46は、径方向Rにおいてラッチピン48によって軸方向固定溝44内に保持されていることが分かる。このようにして、ツール8は、軸方向Aのこの角度位置においても、第1連結装置28と第2連結装置30との間の係合によって遠位シャフト部に固定される。
【0059】
遠位シャフト部22と近位シャフト部20との間の移行領域に位置するツールシャフト34に向かうトルクトレイン、特に駆動シャフト38は、可撓性である。トルクトレインのこの可撓性部分は、ツールヘッド32を有するツールシャフト34の遠位部が、近位シャフト部20内のトルクトレインに関して遠位シャフト部22と共に曲がることを可能にする。同時に、トルクトレインの可撓性部分は、ツールシャフト34の近位部に加えられたトルクがツールヘッド32に伝達され続けることを可能にするように構成される。
【0060】
図7は、ツール8と遠位シャフト部22との間の解放状態にあるシャフト10の遠位端部の長手方向断面図である。すなわち、図7に示す位置では、第1連結装置28と第2連結装置30とは、ツール8を取り外したり交換したりできるように、互いに作動係合していない。第1連結装置28と第2連結装置30の作動的係合を解除するために、操作要素12は第2回転方向Bに回転される(図2参照)。以下により詳細に説明するように、ロックボール46は、それによって軸方向固定溝44にもはや受容されていない。その代わりに、ラッチピン48によって、軸受ハウジング42の外周面に対して径方向Rに保持される。
【0061】
ロックボール46が、図5に示す連結状態から軸方向固定溝44から解放状態に移動するためには、ラッチピン48が軸方向Aに近位シャフト部20に向かって移動しなければならない。これは、連結状態では、近位シャフト部20の周方向の縁部によって阻止される。しかし、この縁部は、ラッチピン受容くぼみ72の位置で途切れている。操作要素12が第2回転方向Bに回転させられると、遠位シャフト部22は、ラッチピン48が周方向においてラッチピン受容くぼみ72と水平になるように近位シャフト部20に対して相対的に配置されるまで、例えば(-)18°だけ、曲げとは反対の方向に近位シャフト部20に対して相対的に回転する。第1連結装置28の一部であるプレストレス要素74が、ラッチピン48を軸方向Aで近位シャフト部20に向かって押す。従って、プレストレス要素74は、ラッチピン48、より具体的にはラッチ突起76として形成されたその近位端を、ラッチピン受容くぼみ72内に押し込む。ラッチピン48が、そのラッチ突起76がラッチピン受容くぼみ72に係合するときの位置は、解除状態または解除位置と呼ばれる。
【0062】
解除位置では、ラッチピン48の遠位端はもはや軸方向固定溝44に対向していない。このことは、ロックボール46が、径方向Rにおいて軸方向固定溝44にもはや保持されていないことを意味する。したがって、ツール8は、軸方向Aにおいて遠位シャフト部22に対してもはや固定されていない。今、(軸方向Aの)引張力が、連結状態から出発してツール8の遠位端に加えられると、ロックボール46は、軸方向固定溝44から解放される。このようにして、ツール8は、遠位シャフト部22から連結を解除することができる。
【0063】
図8は、シャフト10がハンドグリップ部4に連結されていない、第1実施例によるモータハンドピース2の遠位端部の斜視図である。上述したように、操作要素12の第1回転方向Aへの回転は、ツール8の屈曲を引き起こし、操作要素12の第2回転方向Bへの回転は、第1連結装置28と第2連結装置30との間の作動係合を解除することによって、ツール8とシャフト10、すなわち遠位シャフト部22との間の連結を解除する。操作を容易にするために、回転方向を示す矢印の形態のインジケータ(表示)78が操作要素12に設けられている。操作要素12の遠位側でハンドグリップ部4に回転可能に固定されて取り付けられているインジケータスリーブ80上のインジケータ78との組み合わせにより、ユーザは、ハンド器具1を操作する際に、どの回転方向がどの機能に対応するかを迅速に認識することができる。この目的のために、図8に示すように、インジケータスリーブ80の外周面には様々な角度位置が載っており、各位置は、第1回転方向Aにおける操作要素12の規定された回転に対応し、ひいては、シャフト10に対するツール8の規定された曲げに対応し、また、ロックシンボル、又は開いたロックのシンボルにも対応する。従って、ユーザは、個々の回転方向A、Bに、それぞれの機能、即ち、屈曲又は連結解除を割り当てることができる。操作要素12を備えるモータハンドピース2は、このように直観的な操作および2つの機能の統合を可能にする。
【0064】
図8に示すように、第1実施例によるモータハンドピース2には、ロックスライダ82が配置されている。ロックスライダ82は、(遠位)ロック位置と(近位)ロック解除位置との間で操作要素12に対して軸方向のみでしか移動できないように、径方向及び周方向においては操作要素12に固定的に受容されている。ロック位置では、以下により詳細に説明するように、操作要素12はハンドグリップ部4に対して相対的に回転することができない。
【0065】
この目的のために、ロック位置では、図9に示すように、ロックスライダ82の遠位ピボット部83が、インジケータスリーブ80に受容されたラッチリング84と係合する。ラッチリング84は、複数の周方向に分布した凹部111を有し、その凹部111内へ、ハンドグリップ部4に対して操作要素12を周方向に固定又は保持するように、ロック位置においてピボット部83が突出する。ラッチリング84の凹部は、好ましくは、インジケータスリーブ80の外周面に設けられたインジケータ78に対応する。従って、ユーザは、容易にツール8の屈曲を定められた角度に容易に設定し、ツール8をこの角度で固定することができる。
【0066】
角度を調整するため、あるいは連結を解除するために、操作要素12をハンドグリップ部4に対して相対的に回転させることができるようにするためには、したがって、ロックスライダ82をロック位置からロック解除位置、すなわち近位方向に移動させる必要がある。
【0067】
第1実施例によるモータハンドピース2では、ロックスライダ82は、ばね要素86を介して操作要素12に対して軸方向に予圧されている。ばね要素86は、ロックスライダ82をロック位置、すなわち遠位方向に付勢するように、ロックスライダ82と操作要素12の停止面との間に配置されている。こうしてばね要素86は、ロックスライダ82をロック位置に保持するための自動復元力をロックスライダ82に及ぼす。
【0068】
あるいは、モータハンドピース2がばね要素86を有しないことももちろん考えられる。手動リセットを備えた第1実施例の変形例によるこのようなモータハンドピースでは、ユーザはロック解除のためにロックスライダ82を近位方向に引っ張り、ロックするために遠位方向に能動的に押す必要がある。
【0069】
図10及び図11に示すように、第1実施例の変形例によるモータハンドピース2には、追加のボール押圧要素88が設けられている。これは、ハンドグリップ部4にしっかりと受容されている摺動リンク(カロッテラッチリング)94(図11参照)に対してボール92を近位方向に押圧するばね要素90を有している。摺動リンク94には、少なくとも部分的にボール92を受容できるカロッテ形状のラッチ凹部96が形成されている。
【0070】
ラッチリング84の凹部と同様のラッチ凹部96は、規定された複数の角度に対応しているが、その角度で操作要素12のある特定の回転時にツール8がシャフト10に対して屈曲可能である。すなわち、操作要素12がハンドグリップ部4に対してその規定角度だけ回転させられると、ボール押圧要素88は、ばね要素90の予応力によりボール92が摺動リンク94の対応するラッチ凹部96に係合する規定角度に達するまで操作要素12と共に回転する。このようにして、追加のボール押圧要素88は、角度調節の間、ユーザに触覚フィードバックを可能にする。
【0071】
図12は、モータハンドピース2が駆動ユニット6に接続された動作状態における第1実施例による医療用ハンドピース1を示す。この目的のために、上述したように、モータハンドピース2は、図12に示すように、モータケーブル98を受け入れることができるコネクタをその近位端部に有する。モータハンドピース2は更に、OFF位置(図13参照)において、シャフト10とモータハンドピース2との間の接続を解除するために近位方向に変位可能なブロックスライダ100を備える。
【0072】
ツール8のロック解除位置を固定するために、ブロックスライダ100は、図13に示すように、ブロックボルト102を有する。ブロックボルト102は、操作要素12に連結され、操作要素12を第2回転方向Bに回転させることによってツール8のロックが解除されたとき、すなわち、第1連結装置28と第2連結装置30との間の操作上の係合が解除されたときに、近位側に延出される。
【0073】
医療用ハンドピース1が作動状態にあるとき、モータケーブル98、特にモータケーブル98の突起が延長を阻止するので、ブロックボルト102のこの近位への延長は不可能である。従って、操作要素12の第2回転方向Bへの不注意な回転によって、操作中にツール8が抜け出るのを防止することができる。しかし、操作要素12の第1回転方向Aへの回転は可能なままであるので、操作中にシャフト10に対してツール8を曲げることもできる。
【0074】
図14は、第2実施例による医療用ハンド器具1のためのモータハンドピース2を示す。第2実施例によるモータハンドピース2は、ロックスライダ82を有していないことが分かる。ロックスライダ82を省略することにより、術野の視界が改善され、より直感的な操作が可能になり、洗浄の手間が軽減される。
【0075】
それでも、ロックスライダ82が無くても、操作要素12の不用意な回転に対するある程度の保護を確保し、操作要素12を規定された角度でロックできるようにするために、図15に示すように、操作要素12には2つのボール押圧要素104が配置されている。これらはそれぞれ、ラッチリング(ラッチシート)84に対してラッチ体としてのボール108を押圧するばね要素106を有している。すなわち、ばね要素106は、図16に示すように、ボール108がラッチする凹部を有するラッチリング84に対してボール108を遠位方向に押圧する。
【0076】
上述したように、ボール押圧要素104は、その遠位端部で、すなわちボール108でラッチリング84を押圧する。その近位端部において、ボール圧力要素104はそれぞれ、止めねじ110の形態のばね力調整手段を有する。止めねじ110をねじ込むことにより、ばね要素106のプレストレス、ひいてはラッチリング84に作用するばね力を調整することができる。ばね力を高くすると、操作要素12を誤って回すことが難しくなり、逆にばね力を低くすると、角度をより簡単に調整することができるため、片手での操作が可能になる。
【0077】
図17は、第1実施例による医療用ハンド器具1のモータハンドピース2のさらなる断面図を示す。図示の中では、断面平面は、モータハンドピース2の長手方向軸に対して垂直に、角度調整リング112を通っている。角度調整リング112はインジケータスリーブ80を有し、その内部にはサークリップ114が配置されている。サークリップ114は、周方向下側の切り欠きを有する部分的なリングとして形成され、モータハンドピース2のキャリア124を取り囲んでいる。インジケータスリーブ80は円錐形であり、モータハンドピース2の遠位端に向かって狭くなっており、操作要素12の角度位置を表示/示すインジケータを側面に有している。外付けロックスライダ82を有する操作要素12は、さらに角度調整リング112に隣接している。さらに、シャフト10の調整ピン14のための挿入開口部も、サークリップの分解開口部116として形成されている。分解開口部116は、サークリップ114の(ここでは下側の)縁の凹部を通って、モータハンドピース2のキャリア124を通って延びている。
【0078】
図18は、モータハンドピース2の角度調整リング112の分解図である。角度調整リング112は、外側インジケータスリーブ80、内側サークリップ114及びラッチリング84からなる3つの部分からなる設計が見られる。テーパ状のインジケータスリーブ80は、側面の全周に沿ってインジケータ78を有し、操作要素12の角度位置を示す。さらに、インジケータスリーブ80は、組み合わさったとき、2つの対向するエッジ118を介してキャリア124に対して回転可能に固定されるか、回転可能にロック可能である。サークリップ114と同様に、ラッチリング84は部分的なリング形状を有し、片側に複数の凹部111を有し、これらの凹部111はラッチリング84の円周上に分散して配置されている。さらに、インジケータスリーブ80は、モータハンドピース2の軸線に沿ってインジケータスリーブ80の内周を溝状に通るサークリップ114用の分解開口部116を有する。
【0079】
図19は、組み合わさった状態の角度調整リング112の後側部120の等角斜視図を描いている。この図では、サークリップ114は、インジケータスリーブ80の内部の円周溝に配置されている。ラッチリング84は、ラッチリング84の形状に対応するインジケータスリーブ80の後側部の凹部に挿入されている。インジケータスリーブ80の後側部120は、複数の(ラッチ)凹部111が配置されたラッチリングの後側部と位置合わせされている。この図では、回転防止用のエッジ118もインジケータスリーブ80の内周上に見える。
【0080】
図20は、第1実施例による、角度調整リング112が取り付けられたモータハンドピース2の部分長手方向断面図である。この部分図の断面平面は、クリアランス孔122を有するキャリア124に沿っている。角度調整リング112は、円周溝内の内側サークリップ114を介してキャリアに取り付けられている。テーパ状のインジケータスリーブ80は、サークリップ114を取り囲むように配置され、その後側にはラッチリング84も備えている。操作要素12のピボット部83は、ラッチリングの凹部111の一つにロック可能に受け入れられている。さらに、外付けロックスライダ82の一部が示されている。
【符号の説明】
【0081】
1:ハンド器具
2:モータハンドピース
4:ハンドグリップ部
6:駆動ユニット
8: ツール
10:シャフト
12:操作要素
14:調整ピン
16:軸溝
18:回転伝達スリーブ
20:近位シャフト部
21:縁部
22:遠位シャフト部
24、26:角度付き前側部
28:第1連結装置
30:第2連結装置
32:ツールヘッド/エフェクタ
34:ツールシャフト
36:ころ軸受ユニット
38:駆動シャフト
40:ころ軸受
42:軸受ハウジング
44:軸固定溝
46:ロックボール
48:ラッチピン
50:外側チューブ
52:中空ホイール
54:内側歯溝
56:ピニオン
58:外側歯溝
60:固定ブッシュ
62:中空シャフト
64:受容ボア
66:ころ軸受
68:調整ブッシュ
70:シリコンホース
72:ラッチピン受容くぼみ
74:プレストレス要素
76:ラッチ突起
78:インジケータ
80:インジケータスリーブ/マーキングリング
82:ロックスライダ
83:ピボット部
84:ラッチリング/ラッチシート
86:ばね要素
88:ボール押圧要素
90:ばね要素
92:ボール
94:摺動リンク(カロットラッチリング)
96:ラッチ凹部
98:モータケーブル
100:ブロックスライダ
102:ブロックボルト
104:ボールプレッシャ要素
106:ばね要素
108:ボール
110:止めねじ
111:凹部
112:角度調整リング
114:サークリップ
116:分解開口部
118:エッジ
120:角度調整リングの後側部
122:クリアランス孔
124:キャリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位エンドエフェクタを駆動するための医療用モータハンドピースであって、
ハンドグリップ部と、
好ましくはスリーブ形状の操作要素であって、前記ハンドグリップ部の遠位端部において前記ハンドグリップ部の長手方向軸を中心に回転可能に保持され、前記操作要素の回転運動を前記エンドエフェクタの運動に変換するように、または前記エンドエフェクタにおいて機能を生じさせるように、前記エンドエフェクタに連結可能または連結されている、前記操作要素と、を備えており、
前記医療用モータハンドピースの遠位端に回転可能に固定され、前記操作要素の角度位置をラッチ式に固定するように構成され設けられている角度調整リングを備えることを特徴とする、医療用モータハンドピース。
【請求項2】
前記ハンドル部が駆動ユニットと同軸上に連結可能であることを特徴とする、請求項1に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項3】
駆動ユニットが前記モータハンドピース内に受容されることを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項4】
前記角度調整リングの側面は、角度マーキングを有するインジケータスリーブとして形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項5】
前記角度調整リングは、前記インジケータスリーブ内に挿入可能なラッチリングからなり、それぞれの前記角度位置において前記操作要素の相補的要素をラッチ式に受容するために設けられた複数の凹部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項6】
前記ラッチリングがその直径に対して大きいサイズを有し、これにより前記ラッチリングが前記インジケータスリーブ内への挿入時に前記インジケータスリーブ内に自動的に固定可能又は固定されることを特徴とする、請求項に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項7】
前記ラッチリングが円錐形の側面を有することを特徴とする、請求項に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項8】
挿入された前記ラッチリングの側面が隣接する前記インジケータスリーブの表面が円錐状であることを特徴とする、請求項に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項9】
前記角度調整リングは、外部から見えない内部サークリップを備え、この前記内部サークリップを介して前記角度調整リングを前記モータハンドピースのキャリアに軸方向に固定される方法で固定することができるか、又は固定されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項10】
前記ラッチリングが硬化鋼製であることを前記ラッチリングが硬化鋼製であることを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項11】
前記インジケータスリーブの側面は円錐状であり、前記モータハンドピースの遠位端に向かって直径が狭くなっていることを特徴とする、請求項に記載の医療用モータハンドピース。
【請求項12】
請求項1または2に記載の医療用モータハンドピースと、ツールシャフトと、エンドエフェクタと、を備える医療用ハンド器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
図20は、第1実施例による、角度調整リング112が取り付けられたモータハンドピース2の部分長手方向断面図である。この部分図の断面平面は、クリアランス孔122を有するキャリア124に沿っている。角度調整リング112は、円周溝内の内側サークリップ114を介してキャリアに取り付けられている。テーパ状のインジケータスリーブ80は、サークリップ114を取り囲むように配置され、その後側にはラッチリング84も備えている。操作要素12のピボット部83は、ラッチリングの凹部111の一つにロック可能に受け入れられている。さらに、外付けロックスライダ82の一部が示されている。
本明細書開示の技術の特徴を列挙する。
(特徴1)
遠位エンドエフェクタ(8、22)を駆動するための医療用モータハンドピース(2)であって、
ハンドグリップ部(4)と、
好ましくはスリーブ形状の操作要素(12)であって、前記ハンドグリップ部(4)の遠位端部において前記ハンドグリップ部の長手方向軸を中心に回転可能に保持され、前記操作要素(12)の回転運動を前記エンドエフェクタ(8、22)の運動に変換するように、または前記エンドエフェクタ(8、22)において機能を生じさせるように、前記エンドエフェクタ(8、22)に連結可能または連結されている、前記操作要素(12)と、を備えており、
前記医療用モータハンドピース(2)の遠位端に回転可能に固定され、前記操作要素(12)の角度位置をラッチ式に固定するように構成され設けられている角度調整リング(112)を備えることを特徴とする、医療用モータハンドピース(2)。
(特徴2)
前記角度調整リング(112)の側面は、角度マーキングを有するインジケータスリーブ(80)として形成されていることを特徴とする、特徴1に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴3)
前記角度調整リング(112)は、前記インジケータスリーブ(80)内に挿入可能なラッチリング(84)からなり、それぞれの前記角度位置において前記操作要素(12)の相補的要素をラッチ式に受容するために設けられた複数の凹部(111)を有することを特徴とする特徴1又は2に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴4)
前記ラッチリング(84)がその直径に対して大きいサイズを有し、これにより前記ラッチリング(84)が前記インジケータスリーブ(80)内への挿入時に前記インジケータスリーブ(80)内に自動的に固定可能又は固定されることを特徴とする、特徴3に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴5)
前記ラッチリング(84)が円錐形の側面を有することを特徴とする、特徴3又は4に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴6)
挿入された前記ラッチリング(84)の側面が隣接する前記インジケータスリーブ(80)の表面が円錐状であることを特徴とする、特徴3から5のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴7)
前記角度調整リング(112)は、外部から見えない内部サークリップ(114)を備え、この前記内部サークリップを介して前記角度調整リング(112)を前記モータハンドピース(2)のキャリア(124)に軸方向に固定される方法で固定することができるか、又は固定されていることを特徴とする、特徴1から6のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴8)
前記ラッチリング(84)が硬化鋼製であることを前記ラッチリング(84)が硬化鋼製であることを特徴とする、特徴1から7のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴9)
前記インジケータスリーブ(80)の側面は円錐状であり、前記モータハンドピース(2)の遠位端に向かって直径が狭くなっていることを特徴とする、特徴2から8のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)。
(特徴10)
特徴1から9のいずれか一項に記載の医療用モータハンドピース(2)と、ツールシャフト(10)と、エンドエフェクタ(32)と、を備える医療用ハンド器具(1)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7
【外国語明細書】