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特開2024-24611輸送のための貨物を走査及び追跡するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024611
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】輸送のための貨物を走査及び追跡するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240215BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023128332
(22)【出願日】2023-08-07
(31)【優先権主張番号】17/883,962
(32)【優先日】2022-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アンスティー, ティモシー ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】キャラハン, ケヴィン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ヘティック, ローレンス ディーン
(72)【発明者】
【氏名】ハドリー, カイル マクラーレン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】輸送体上に積み込まれた貨物をモニタリングするためのシステム、方法及び非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】一又は複数のセンサが位置決めされ、輸送体の貨物室に積み込まれる貨物ユニットを走査する方法は、センサ30からの信号が、通信ネットワークを介して制御ユニット50へ送信され、制御ユニットが、センサからの信号に基づき、貨物ユニットの三次元形状を決定する。制御ユニットはまた、効率を増大させるための荷積み及び荷下ろしプロセスに関する他の態様を決定する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送体上に貨物ユニットを積み込むことをモニタリングするシステムであって、
前記輸送体に取り付けられ、前記貨物ユニットを走査するように構成された一又は複数のセンサと、
前記輸送体内に取り付けられ、前記一又は複数のセンサからの信号を送信するように構成された通信ネットワークと、
前記センサからの前記信号に基づき、前記貨物ユニットの三次元形状を決定するように構成された処理回路を備える制御ユニットと
を備える、システム。
【請求項2】
前記一又は複数のセンサが、前記輸送体にそれぞれ取り付けられ、離隔された、第1のセンサ及び第2のセンサを含み、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサが、前記貨物ユニットの異なる区域を同時に走査するために、異なる視野を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサのうちの少なくとも1つが、前記輸送体のドアに取り付けられ、前記センサのうちの少なくとも1つが、前記輸送体の内部、かつ前記ドアから離れて取り付けられている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記制御ユニットが、前記貨物ユニットの外殻に対する前記三次元形状に基づき、前記貨物ユニットの効率を決定する、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記効率が所定の量未満であるとき、前記制御ユニットが、前記輸送体上に前記貨物ユニットを積み込むことを防止する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御ユニットが、
第1の時に取られた前記貨物ユニットの第1の走査からの前記信号の第1のものを受信することと、
前記信号の前記第1のものに基づき、前記貨物ユニットの第1の三次元形状を決定することと、
第2の時に取られた前記貨物ユニットの第2の走査からの前記信号の第2のものを受信することと、
前記信号の前記第2のものに基づき、前記貨物ユニットの第2の三次元形状を決定することと、
前記第1の三次元形状と前記第2の三次元形状を比較することと、
前記第1の三次元形状が前記第2の三次元形状と異なるとき、前記貨物ユニットが損傷されたと決定することと
を行うように更に構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ユニットが、前記貨物ユニットの前記三次元形状に基づき、前記輸送体の貨物室内の空いた空間の量を決定する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御ユニットが、前記貨物ユニットの前記三次元形状に基づき、前記輸送体の貨物室内のどこに前記貨物ユニットを位置付けるべきかを決定する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記一又は複数のセンサが、LiDARセンサである、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、制御ユニットの処理回路によって実行されると、
輸送体に取り付けられ、貨物ユニットを走査するように構成されたセンサから信号を受信することと、
前記センサからの前記信号に基づき、前記貨物ユニットの三次元形状を決定することと、
前記三次元形状に基づき、前記輸送体の貨物室内の前記貨物ユニットのための場所を決定することと
を行うように前記制御ユニットを構成する命令を記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記制御ユニットが、
前記貨物ユニットが積み込まれた後に、前記貨物室内の未使用空間の量を決定することと、
前記未使用空間に基づき、前記貨物室の効率を決定することと
を行うように更に構成されている、請求項10に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
輸送体上に積み込まれる貨物をモニタリングする方法であって、前記方法が、
前記輸送体上に積み込まれている貨物ユニットを走査することと、
前記走査に基づき、前記貨物ユニットの三次元形状を決定することと
を含む、方法。
【請求項13】
前記貨物ユニットが、前記輸送体のドアを通って、前記輸送体の中へ移動している間、前記貨物ユニットを走査することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記輸送体上に積み込まれている前記貨物ユニットを走査することが、第1のセンサを用いて第1の方向から前記貨物ユニットを走査することと、第2のセンサを用いて第2の方向から前記貨物ユニットを走査することと、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサからの前記走査に基づき、前記三次元形状を決定することとを更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記貨物ユニットの外殻を決定することと、
前記外殻と前記三次元形状との差異を決定することと、
前記差異に基づき、前記貨物ユニットの効率を決定することと
を更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項16】
前記効率が所定のレベル未満であるとき、輸送の前に前記輸送体から前記貨物ユニットを降ろすことを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記貨物ユニットの外面と前記外殻との間に間隙を形成して、前記貨物ユニット内の前記間隙の位置及びサイズを決定することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記三次元形状に基づき、前記輸送体の貨物室内のどこに前記貨物ユニットを位置決めすべきかを決定することを更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項19】
前記貨物ユニットの前記三次元形状に基づき、前記貨物ユニットが貨物室に適合することができるかどうかを決定することを更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項20】
前記貨物ユニットの前記三次元形状が第1の三次元形状であり、前記方法が、
前記貨物ユニットが前記輸送体から降ろされているとき、前記貨物ユニットの第2の三次元形状を決定することと、
前記第2の三次元形状が前記第1の三次元形状とは異なることを決定することと、
差異に基づき、前記貨物ユニットが損傷されたと決定することと
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、貨物をモニタリングすることに関し、より具体的には、輸送体に積み込む間貨物を走査して、貨物の三次元形状を決定するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
貨物は、状況に応じて多種多様な構成で出荷され得る。貨物は、コンテナに梱包され、パレット上又はシッピングコンテナの内部空間内に積み重ねられ得る。コンテナへの梱包に適用できない大型産業機器など、幾つかの貨物は、コンテナに梱包されることなく別個に出荷される。別の貨物は、異なる形状及びサイズを有する。
【0003】
貨物を出荷する上での目標は、高い効率を有することである。効率とは、輸送体上で出荷され得る貨物の量である。高い効率を有する輸送体は、低い効率を有する輸送体よりも、より有益である。
【0004】
効率に影響を及ぼす1つの問題は、コンテナ上に積み込まれる貨物の量である。貨物は、利用可能な空間の使用量を最大化し、間隙及び他の空間を最小化するように、コンテナ上に積み込まれるべきである。コンテナは、輸送体上に積み込まれる前に評価されないかもしれないので、積み込まれたコンテナの効率は、決定し難い可能性がある。
【0005】
効率に影響を及ぼす別の問題は、輸送体上への貨物の荷積みである。輸送体は、貨物を保持するのに利用可能な空間の量が限られている。例えば、航空機の貨物室、及び道路上トレーラの内部である。貨物は、利用可能な空間を満たし、未使用空間の量を低減するように積み込まれるべきである。輸送体上に積み込まれる貨物の様々な形状及びサイズのため、輸送体への効率的な積み込みは課題であり得る。更に、輸送体上の空間は、様々な形状及びサイズを有し得る。例えば、航空機の貨物室は、航空機の胴体の全体的な円筒形の形状に適合する、一又は複数の湾曲した壁を有し得る。
【発明の概要】
【0006】
一態様は、輸送体上に貨物ユニットを積み込むことをモニタリングするシステムを対象とする。該システムは、輸送体に取り付けられ、貨物ユニットを走査するように構成された一又は複数のセンサを備える。通信ネットワークが輸送体内に取り付けられ、一又は複数のセンサからの信号を送信するように構成される。制御ユニットが、センサからの信号に基づき、貨物ユニットの三次元形状を決定するように構成された処理回路を備える。
【0007】
別の態様では、一又は複数のセンサは、輸送体にそれぞれ取り付けられ、離隔された、第1のセンサ及び第2のセンサを含み、第1のセンサ及び第2のセンサは、貨物ユニットの異なる区域を同時に走査するために、異なる視野を含む。
【0008】
別の態様では、センサのうちの少なくとも1つが、輸送体のドアに取り付けられ、センサのうちの少なくとも1つが、輸送体の内部、かつドアから離れて取り付けられる。
【0009】
別の態様では、制御ユニットは、貨物ユニットの外殻に対する三次元形状に基づき、貨物ユニットの効率を決定するように構成される。
【0010】
別の態様では、効率が所定の量未満であるとき、制御ユニットは、輸送体上に貨物ユニットを積み込むことを防止するように構成される。
【0011】
別の態様では、制御ユニットは、第1の時に取られた貨物ユニットの第1の走査からの信号の第1のものを受信することと、信号の第1のものに基づき、貨物ユニットの第1の三次元形状を決定することと、第2の時に取られた貨物ユニットの第2の走査からの信号の第2のものを受信することと、信号の第2のものに基づき、貨物ユニットの第2の三次元形状を決定することと、第1の三次元形状と第2の三次元形状を比較することと、第1の三次元形状が第2の三次元形状と異なるとき、貨物ユニットが損傷されたと決定することとを行うように更に構成されている。
【0012】
別の態様では、制御ユニットは、貨物ユニットの三次元形状に基づき、輸送体の貨物室内の空いた空間の量を決定するように更に構成される。
【0013】
別の態様では、制御ユニットは、貨物ユニットの三次元形状に基づき、輸送体の貨物室内のどこに貨物ユニットを位置付けるべきかを決定するように、更に構成される。
【0014】
別の態様では、一又は複数のセンサは、LiDARセンサである。
【0015】
一態様は、非一時的コンピュータ可読媒体であって、制御ユニットの処理回路によって実行されると、輸送体に取り付けられ、貨物ユニットを走査するように構成されたセンサから信号を受信することと、センサからの信号に基づき、貨物ユニットの三次元形状を決定することと、三次元形状に基づき、輸送体の貨物室内の貨物ユニットのための場所を決定することとを行うように制御ユニットを構成する命令を記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体を対象とする。
【0016】
別の態様では、制御ユニットは、貨物ユニットが積み込まれた後に、貨物室内の未使用空間の量を決定することと、未使用空間に基づき、貨物室の効率を決定することとを行うように更に構成される。
【0017】
一態様は、輸送体上に積み込まれた貨物をモニタリングする方法を対象とする。本方法は、輸送体上に積み込まれている貨物ユニットを走査することと、走査に基づき、貨物ユニットの三次元形状を決定することとを含む。
【0018】
別の態様では、本方法は、貨物ユニットが、輸送体のドアを通って、輸送体の中へ移動している間、貨物ユニットを走査することを更に含む。
【0019】
別の態様では、輸送体上に積み込まれている貨物ユニットを走査することは、第1のセンサを用いて第1の方向から貨物ユニットを走査することと、第2のセンサを用いて第2の方向から貨物ユニットを走査することと、第1のセンサ及び第2のセンサからの走査に基づき、三次元形状を決定することとを更に含む。
【0020】
別の態様では、本方法は、貨物ユニットの外殻を決定することと、外殻と三次元形状との差異を決定することと、差異に基づき、貨物ユニットの効率を決定することとを更に含む。
【0021】
別の態様では、本方法は、効率が所定のレベル未満であるとき、輸送の前に輸送体から貨物ユニットを降ろすことを更に含む。
【0022】
別の態様では、本方法は、貨物ユニット内の間隙の位置及びサイズを、貨物ユニットの外面と外殻との間に形成された間隙によって決定することを更に含む。
【0023】
別の態様では、本方法は、三次元形状に基づき、輸送体の貨物室内のどこに貨物ユニットを位置決めすべきかを決定することを更に含む。
【0024】
別の態様では、本方法は、貨物ユニットの三次元形状に基づき、貨物ユニットが貨物室に適合することができるかどうかを決定することを更に含む。
【0025】
別の態様では、貨物ユニットの三次元形状が第1の三次元形状であり、本方法は、貨物ユニットが輸送体から降ろされているとき、貨物ユニットの第2の三次元形状を決定することと、第2の三次元形状が第1の三次元形状とは異なることを決定することと、差異に基づき、貨物ユニットが損傷されたことを決定することとを更に含む。
【0026】
上述の特徴、機能、及び利点は、様々な態様において単独で実現することができ、又は、更に別の態様において組み合わせることができるが、これらの更なる詳細は、以下の記載及び図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】輸送体の斜視図である。
図2図1の線II-IIに沿って切り取られた輸送体の断面図である。
図3】明確にするために翼を除去し、輸送体内の貨物室の区域を示す、輸送体の側面図である。
図4】コンテナ上に積み重ねられた荷物を含む貨物ユニットの斜視図である。
図5】貨物ユニットの斜視図である。
図6】貨物ユニットの斜視図である。
図7】明確にするために翼を除去し、捕捉システムを示す、輸送体の側面図である。
図8】輸送体内へと通じるドアをわたって延在する視野を有するセンサの概略図である。
図9】貨物室内に位置決めされた貨物ユニットの概略図である。
図10】制御ユニットの概略図である。
図11】貨物ユニットを走査する方法のフロー図である。
図12】共に積み重ねられた個々の荷物を含む貨物ユニットの斜視図である。
図13】貨物ユニットの効率を決定する方法のフロー図である。
図14】貨物室の空間の概略図である。
図15】効率を増大させるように貨物室に積み込む方法のフロー図である。
図16】貨物ユニットに損傷があるかどうかを決定する方法のフロー図である。
図17】輸送体上に貨物を積み込む方法のフロー図である。
図18】貨物ユニットを特定し、貨物室内の位置を決定する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本出願は、輸送体上に積み込まれた貨物をモニタリングするためのシステム及び方法を対象とする。一又は複数のセンサが、位置決めされ、貨物ユニットを走査するように構成される。センサからの信号が、通信ネットワークを介して制御ユニットへ送信される。制御ユニットは、センサからの信号に基づき、貨物ユニットの三次元形状を決定する。制御ユニットはまた、効率を増大させるための荷積み及び荷下ろしプロセスに関する他の態様を決定し得る。
【0029】
図1は、貨物を輸送するのに使用される輸送体100を示す。説明のために、本出願は、輸送体100の例として航空機を使用する。モニタリングシステムも、他の種類の輸送体100と共に使用され得る。図1に示されるように、航空機100は、貨物を保持するように構成された胴体101を含む。一又は複数のドア105が、胴体101の内部に形成された貨物室110に通じており、飛行中貨物を保持するように構成される。
【0030】
図2は、貨物室110を含む胴体101の断面図を示す。
【0031】
貨物室110は、胴体101内に囲まれている。貨物室110は、床、天井、及び側壁のうちの一又は複数を有する外壁111を含む。壁111は、胴体101の壁の内部によって形成され得、又は胴体101の内部に位置決めされた別個の構成要素であり得る。貨物室110は、多種多様な貨物を保持するのに様々な形状及びサイズを含み得る。貨物室110は、必要に応じてより小さな区域に分割され得る。一実施例では、貨物室110は、右舷区域及び左舷区域を含む、2つの横方向の区域に分割される。幾つかの区域はまた、航空機100の長さに沿って分割され得る。図3は、明確にするために翼を除去した、胴体101の概略側面図を示す。貨物室110は、壁113によって、前方貨物区域110f及び後方貨物区域110aを含む長さに沿った様々な区域に分割される。
【0032】
貨物室110は、一又は複数の貨物ユニット120によって形成された貨物を保持する。貨物ユニット120は、より小さな荷物122を支持するコンテナ121を含み得る。図4は、個々の荷物122が積み重ねられたパレットであるコンテナ121を含む。個々の荷物122は、貨物を保持する、箱、コンテナ等を含み得る。網、ロープ、ラップ等が、コンテナ121上の荷物122の周りに延在し、荷物122を維持し得る。図5及び図6は、貨物を保持するために、囲まれた内部空間の周りに延在し、これを形成するコンテナを含む。貨物ユニット120はまた、比較的大型で、コンテナなしのユニットとして出荷される、車、機械等の個々の製品を含み得る。貨物ユニット120は、貨物室110に通じるドア105に適合する様々な形状及びサイズを有し得る。
【0033】
捕捉システム40が、輸送体100に積み込まれる貨物ユニット120に関する態様を決定する。図7に示されるように、捕捉システム40は、貨物ユニット120の一又は複数の寸法を捕捉するように位置決めされたセンサ30を含む。捕捉システム40は、貨物ユニット120の荷積み及び/又は荷下ろしを処理するセンサ30からの信号を受信する制御ユニット50も含む。センサ30は、無線及び/又は無線接続を通じて制御ユニット50と通信し得る。一実施例では、通信ネットワーク60は、輸送体の通信システムの一部であるローカルエリアネットワーク及び/又は客室エリアの乗客に無線接続を提供するネットワークを含む。通信ネットワーク60は、センサ30と制御ユニット50との間の信号の有線又は無線送信を提供し得る。
【0034】
一実施例では、センサ30は、貨物ユニット120の視覚画像を捕捉するカメラを含む。センサ30は、貨物ユニット120の静止画像又はビデオ画像を捕捉し得る。貨物ユニット120を感知するセンサ30の他の実施例は、赤外線画像装置、超音波センサ、レーダ、ソーナ、LiDAR、及び三次元スキャンを含むが、これらに限定される訳ではない。
【0035】
センサ30は、貨物ユニット120のサイズを検出するように位置決めされる。センサ30は、図8に示されるように貨物室110、及び/又は図9に示されるように貨物室110に通じる一又は複数のドア105に位置決めされる。センサ30は、様々な場所で貨物ユニット120の寸法を捕捉することを提供する視野を有する。
【0036】
一実施例では、単一のセンサ30は、貨物ユニット120の寸法を検出するように構成される。別の実施例では、2つ以上のセンサ30が、センサ30と共に寸法を検出する。
【0037】
一又は複数のセンサ30は、輸送体100から離れて位置決めされるように携帯用であり得る。一実施例では、センサ30は、輸送体上に積み込まれる前に、貨物と共に作業する地上勤務員によって運搬される手持ち式ユニットである。
センサ39は、貨物ユニット120からの情報を取得して、貨物ユニット120を特定し得る。
【0038】
センサ39は、BLUETOOTH及びバーコードリーダー(例えば、従来、QR)を含む異なる感知技術を含み得るが、これらに限定される訳ではない。一実施例では、センサ39は、コンテナ121又は荷物122に付着されるRFIDタグからの信号を検出する。RFIDタグがセンサ39のフィールドを通過するとき、センサ39はRFIDタグからの信号を感知する。信号は、一意的なシリアル番号又は貨物に関連する他のカスタマイズされた情報などの、貨物に関する識別情報を含む。情報は制御ユニット50に送信されて、制御ユニット50は情報を使用して貨物を特定する。
【0039】
制御ユニット50は、貨物ユニット120の寸法的な態様を決定する。図10に示されるように、制御ユニット50は、制御回路51及びメモリ回路52を含む。制御回路51は、メモリ回路52に記憶されたプログラム命令に従って、捕捉システム40の動作全体を制御する。制御回路51は、一又は複数の回路、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを含み得る。メモリ回路52は、本明細書で述べられた技法のうちの一又は複数を実装するように制御回路51を構成するプログラム命令を記憶する、コンピュータプログラム製品などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。メモリ回路52は、例えば、読み出し専用メモリ及びフラッシュメモリなどの様々なメモリデバイスを含み得る。メモリ回路52は、図10に示されるように別個の構成要素であり得、又は制御回路51に組み込まれ得る。あるいは、制御回路51は、例えば、制御回路51が専用かつ非プログラム式のものである少なくとも幾つかの実施例に従って、メモリ回路52を省略し得る。
【0040】
制御ユニット50は、センサ30に通信機能を提供する通信回路53を含む。通信回路53は、センサ30からの一方向通信、又は両方ともセンサ30へ及びセンサ30からの双方向通信を提供し得る。通信回路53は、貨物の状況をモニタリングするリモートモニタリングノード150との通信も提供し得る。制御ユニット50は、輸送体100の一又は複数のより大きな機能の動作を制御する輸送体制御システム49などの、輸送体100上の他のシステムとも通信する。輸送体100が航空機である一実施例では、輸送体制御システム49は、飛行中航空機の動作を制御する飛行制御システムである。
【0041】
図10に示される一実施例では、通信回路53は制御ユニット50に組み込まれる。別の実施例では、通信回路53は、制御ユニット50に動作可能に接続され、制御ユニット50によって制御される別個のシステムである。
【0042】
ユーザインターフェース54は、ユーザが捕捉システム40の一又は複数の態様を制御できるようにする。ユーザインターフェース54は、キーパッド、タッチパッド、水性ボールペン、及びジョイスティックなどの一又は複数の入力デバイス56を含み得るが、これらに限定される訳ではない。ユーザインターフェース54はまた、旅客140に情報を表示するための一又は複数のディスプレイ55及びユーザが制御回路51へのコマンドを入力するための一又は複数の入力デバイス56を含み得る。
【0043】
捕捉システム40は、輸送体100上への荷積みプロセス中に貨物ユニット120を走査する。走査は様々な時に生じ得、貨物ユニット120がドア105を通って、貨物室110の中へ移動するとき、貨物ユニット120が貨物室110の中にあるとき、及び貨物ユニット120が輸送体100の中に積み込まれる前に地上にあるときを含むが、これらに限定される訳ではない。捕捉システム40は一度又は複数回、貨物ユニット120を走査し得る。
【0044】
図11は、貨物ユニット120を走査する方法を示す。貨物ユニット120はセンサ30の視野に移動させられる(ブロック300)。一実施例では、このことは、貨物ユニット120をセンサ30へ移動させることを含む(貨物ユニット120を人又は機械を介してドア105を通じて移動させることなど)。別の実施例では、センサ30は、ユーザがセンサ30を貨物ユニット120へ移動させる手持ち式デバイスである。一実施例では、貨物ユニット120が、その時積み込まれ、走査される前に、輸送体100に隣接して地上に配置される。
【0045】
センサ30は、貨物ユニット120を走査する(ブロック302)。一実施例では、このことは、センサ30が単一の走査を取ることを含む(例えば、貨物ユニット120の単一の画像を捕捉すること又は貨物ユニット120の単一のRF走査を実行すること)。別の実施例では、センサ30は貨物ユニット120の複数の走査を取る。このことは、貨物ユニット120がドア105を通過するときに、貨物ユニット120の複数の画像を取ること、又は貨物ユニット120に対して異なる位置にセンサ30を移動させ、異なる画像を捕捉することを含み得る。貨物ユニット120は、単一のセンサ30によって、又は複数のセンサ30から走査され得る。走査は、同時に生じ得る(例えば、複数のセンサ30が異なる方向から同時に貨物ユニット120を走査する)か、経時的に生じ得る(例えば、センサ30は、貨物ユニット120が荷積み中センサ30を過ぎるときに複数回貨物ユニット120を走査する)。センサ30からの走査は制御ユニット50へ送られ、これが貨物ユニット120の三次元態様を決定する(ブロック304)。一実施例では、センサ30は、貨物ユニット120を走査する3Dスキャナであり、サイズ及び形状を計算するデータを制御ユニット50へ提供する。
【0046】
制御ユニット50は、貨物ユニット120の寸法的な態様を決定する。図4に示されるように、寸法的な態様は、高さH、幅W、及び長さLを含む。制御ユニット50は、外面によって画定される、貨物ユニット120の全体的な形状を決定する。貨物ユニット120は、図4図5、及び図6の実施例に示されるように、多種多様な異なる形状及びサイズを含み得る。
【0047】
制御ユニット50は、貨物ユニット120の荷物効率を決定する。効率は、高さ、幅、及び長さによって画定される外殻内の、貨物ユニット120の密度として計算される。図12は、高い効率を有する貨物ユニット120を示す。貨物ユニット120は、キュービクル形状(cubicle shape)に積み重ねられた個々の荷物122によって形成される。貨物ユニット120の外殻は、高さ、幅、及び長さの平面寸法によって画定される。荷物122は、貨物ユニット120の側面のそれぞれが実質的に平面であるように、効率的に積み重ねられる。図4は、低い効率を有する貨物ユニット120を示す。側面のうちの一又は複数に沿って、貨物ユニット120において間隙123が形成されている。間隙123は、貨物で満たすことができるであろう無駄な空間であり、したがって貨物ユニット120の効率を下げる。同様に、このことは、貨物室110が十分に積み込まれないため、輸送中の輸送体100の全体の効率を下げる。制御ユニット50は、貨物ユニット120の効率を示す通知を提供して、調整測定を提供し得る(例えば、貨物ユニット120により多くの貨物を追加する、又は効率を増大させるために荷物122を再配置する)。
【0048】
貨物ユニット120は、貨物ユニット120に関する情報に記憶される予想される効率を有し得る。一実施例では、この効率は、貨物を出荷している船会社によって提供される。捕捉システム40は、所定の量未満の効率を有する貨物ユニット120を拒絶し得る。拒絶された貨物ユニット120は、輸送体100から除去されるか、あるいはその他の方法で積み込まれない。輸送体100に積み込む職員は、追加の貨物を追加し、ひいては効率を増大させ、次いで更新された貨物ユニット120を積み込み得る。
【0049】
図13は、貨物ユニット120の効率を決定する方法を示す。捕捉システム40は、貨物ユニット120を走査する(ブロック310)。制御ユニット50は、一又は複数のセンサ30からの信号に基づき、貨物ユニット120の効率を決定する(ブロック312)。制御ユニット50は、効率が受諾可能かどうかを決定する(ブロック313)。一実施例では、このことは、貨物ユニット120の密度が所定の量を超えるかどうかを決定することを含む。別の実施例では、制御ユニット50は、メモリ回路52に記憶される貨物ユニット120の受諾された効率を決定する。走査された効率が予想された効率と実質的に同じであるとき、効率は受諾可能である。
【0050】
効率が受諾可能である場合、貨物ユニット120は輸送のために受諾可能である(ブロック314)。貨物ユニット120が荷積みプロセス中に走査される一実施例では、受諾可能な貨物ユニット120は輸送体100上に積み込まれる。
効率が受諾可能でない場合、貨物ユニット120は輸送体100上に積み込まれない。効率を増大させるために、追加の貨物が貨物ユニット120に追加され得る(ブロック316)。このことが荷積みプロセス中に生じる実施例では、貨物ユニット120は、追加の貨物が追加されるまで輸送体100上に積み込まれない。貨物ユニットが既に輸送体100上に積み込まれている場合、貨物ユニット120は降ろされ、追加の貨物が追加され得る。一実施例では、荷下ろしは輸送トリップの第2区間中に生じる。例えば、貨物ユニット120は輸送体100上に積み込まれ、第1の経由地へ飛行する。次いで、貨物ユニット120は輸送体100から除去され、追加の貨物が追加される。次いで、より高い効率の貨物ユニット120が輸送体100上に再び積み込まれ、最終目的地に輸送される。
【0051】
制御ユニット50は、貨物室110の効率を決定し得る。図14に示されるように、貨物室110は外壁内に包含される空間を含む。貨物室110の効率は、貨物によって満たされる空間によって規定される。空間のより多くが貨物によって満たされるとき、より高い効率が生じ、一方、より低い効率は、貨物によって満たされない空間内のより多くの空いた空間を含む。
【0052】
貨物室110内のセンサ30は、貨物ユニット120の位置及び貨物室110内の空いた空間を感知し得る。制御ユニット50は、信号を受信し、貨物室110の効率を決定する。一実施例では、制御ユニット50は、貨物室110内の空いた空間の形状及びサイズを決定する。制御ユニット50は、積み込まれることになっている貨物ユニット120を走査することができ、貨物ユニット120が適合するか決定する。制御ユニット50は、貨物ユニット120をどこに位置決めすべきかも決定して、貨物室110の効率を増大させ得る。
【0053】
図15は、貨物室110に積み込んで効率を増大させる実施例を示す。一又は複数のセンサ30は、貨物室110を走査する(ブロック330)。制御ユニット50は、信号を受信し、貨物室110に残る空いた空間を決定する(ブロック331)。次いで、制御ユニット50は、荷積みされた貨物室110の効率を決定する(ブロック332)。
【0054】
まだ積み込まれていない貨物ユニット120が走査される(ブロック333)。制御ユニット50は、走査された貨物ユニット120の寸法を決定し、貨物ユニット120が貨物室110に適合するかどうかを決定する(ブロック334)。制御ユニット50が、貨物ユニット120が適合し得ると決定した場合、貨物ユニット120は貨物室110に積み込まれる(ブロック336)。一実施例では、制御ユニット50は、貨物ユニット120は効率を最も増大させるのにどこで適合するかという指示を提供し得る。例えば、制御ユニット50は、貨物ユニット120を受け入れ得る貨物室110内の空いた空間の最も小さな空間領域を決定する。この位置決めは、残りの空いた空間の量を最も少なくして、貨物室110内への最も多くの貨物の荷積みを提供する。
【0055】
制御ユニット50が、貨物ユニット120が貨物室110に適合しないと決定した場合、貨物ユニット120は積み込まれない(ブロック338)。この指示を受け取る職員は、追加の荷積みを妨げないように、貨物ユニット120を脇に移動させ得る。
【0056】
走査プロセスはまた、貨物ユニット120に損傷があるか決定するために、制御ユニット50によって使用され得る。制御ユニット50は、貨物ユニット120の形状が予想される形状と異なるか、及び/又は形状がより早い走査以来変化したかどうかを決定する。
【0057】
一実施例では、貨物ユニット120が輸送体100上に積み込まれる前に、損傷決定が生じる。図16は、貨物ユニット120に損傷があるかどうかを決定する方法を示す。貨物ユニット120は、一又は複数のセンサ30によって走査され(ブロック340)、制御ユニット50は貨物ユニット120の形状を決定する(ブロック342)。次いで、制御ユニット50は、形状を前の形状と比較する(ブロック344)。前の形状は、より早い時(例えば、限定される訳ではないが、出荷プロセスにおいてより早く、又は荷物122がコンテナ121に位置決めされて貨物ユニット120を作り出すとき)での貨物ユニット120の走査を含み得る。別の実施例では、前の形状は、貨物ユニット120に含まれる荷物122の形状及び貨物ユニット120を形成するための既知の命令に基づく貨物ユニット120の予想される形状である。形状はまた、貨物自体に基づく予想される形状を含み得る(すなわち、その他の方法でコンテナ121に梱包されない産業用機械)。
【0058】
制御ユニット50は、形状が同じかどうかを決定する(ブロック346)。形状が同じである場合、制御ユニット50は損傷がないことを決定する(ブロック347)。形状が異なる場合、制御ユニット50は貨物ユニット120に損傷があることを決定する(ブロック348)。制御ユニット50は、貨物ユニット120の損傷の位置及び損傷の程度を決定し得る。損傷の位置は、2つの走査の比較、及び走査における差異の場所に基づく。損傷の量は、前の形状と走査された形状との間の、形状の差異の程度に基づき得る。差異の量が多くなるにつれて、損傷の量も多くなる。
【0059】
別の実施例では、制御ユニット50は、貨物ユニット120が輸送体100上にある間、損傷されたか決定する。貨物ユニット120は、輸送体100上に積み込まれたとき最初に走査される。次いで、貨物ユニット120は、輸送体100から降ろされたとき再び走査される。一実施例では、走査は、同じ場所で、かつ同じ一又は複数のセンサ30によって生じる。例えば、走査は、荷積みと荷下ろしの両方の間、貨物ユニット120がドア105を通って移動しているときに生じる。制御ユニット50は、2つの走査を比較し、それらが同じかどうかを決定する。走査が同じである場合、貨物ユニット120は、輸送中損傷しなかった。制御ユニット50が、走査が異なると決定した場合、制御ユニット50は、貨物ユニット120は損傷したと決定する。一実施例では、制御ユニット50は、2つの走査の変化の位置及び程度を決定して、損傷の程度を決定する。
【0060】
制御ユニット50は、貨物ユニット120の重量を更に決定し得る。これは、製造業者によって提供される物体の既知の重量、又は貨物ユニット120が構築されるときの規模によって決定される重量を含み得るが、これらに限定される訳ではない。別の実施例では、貨物ユニット120は、走査に基づき貨物ユニット120の重量を見積もる。重量は、形状及びサイズ、並びに貨物ユニット120に関連付けられた記録に記憶され得る、貨物ユニット120内に含まれる貨物の種類に基づき得る。決定された重量に基づき、制御ユニット50は、貨物ユニット120を貨物室110内に位置付ける命令を提供し得る。この位置決めは、輸送体100の重量平衡を提供する。
【0061】
制御ユニット50は、輸送体100上の貨物ユニット120のための位置も決定して、荷重平衡を提供し得る。貨物ユニット120が貨物室110内で位置付けられる位置は、一又は複数のセンサ30によって感知される。制御ユニット50は、貨物ユニット120の重量及びサイズ、並びに貨物ユニット120の寸法を使用する。図17は、輸送体100上に貨物を積み込む方法を示す。制御ユニット50は、貨物ユニット120が貨物室110内で位置付けられる位置をモニタリングする(ブロック360)。位置は、予想される位置と比較される(ブロック362)。一実施例では、予想される位置は、トリップ前に開発された荷重計画から決定され、メモリ回路52に保存される。位置が正しい場合、貨物ユニット120は適所に残り、荷積みプロセスが続く(ブロック363)。貨物ユニット120が荷重計画からそれた貨物室110内の位置に位置決めされる場合には、制御ユニット50は通知を提供する(ブロック364)。通知は、輸送体100に積み込む職員、輸送体100を操作する職員(例えば、パイロット、航空機乗組員、運転者)、又はリモートモニタリングノード150のうちの一又は複数へ送られ得る。この通知は、貨物ユニット120が貨物室110内に位置付けられた時に送信される。これは、貨物ユニット120が貨物室110内で妨げられること及び移動できなくなることを防止する。
【0062】
制御ユニット50はまた、荷重計画に対する輸送体荷積みの全体的な正確さを決定し得る。図18は、貨物ユニット120がセンサ30によって特定される方法を示し、貨物室110内のこれらの位置は決定される(ブロック370)。貨物ユニット120の位置は、荷重計画に対して比較される(ブロック372)。荷重計画と実際の荷重との間の逸脱を示すマップが作り出される(ブロック374)。輸送体がトリップに出発する前に、マップはこの再検討のために、様々な職員に送られる。
【0063】
マップは、センサ30からの情報に基づき、貨物ユニット120の様々な基準を含み得る。基準は、寸法、重量、及び危険決定を含むが、これらに限定される訳ではない。貨物ユニット120が他の貨物ユニット120によって妨げられる前に、サイズ決めする。制御ユニット50は、荷重計画と実際の荷積みとの間の相違の量もモニタリングし得る。相違が所定の量を超える場合、制御ユニット50は職員に問題を通知し得る。
【0064】
貨物の記録82は、輸送プロセスの間、制御ユニット50及びリモートモニタリングノード150のうちの一方又は両方で維持され得る。記録82は、個々の貨物ユニット120、コンテナ121、及び/又は貨物荷物122に適用し得る。記録82は、貨物に関する情報、例えば、形状、サイズ、重量、内容物を含み得るが、これらに限定される訳ではない。記録82はまた、一又は複数の環境条件(例えば、華氏50度~80度の保存)の動作範囲などの、任意の特定の出荷命令を含み得る。
【0065】
システム40は、多種多様な輸送体100で使用され得る。輸送体100は、航空機、船舶、並びに列車及びトラックのための貨物輸送トレーラを含むが、これらに限定される訳ではない。一実施例では、システム40は、乗客を輸送するための客室エリア及び別個の貨物室110を含む旅客機で使用される。
【0066】
分量又は測定値に関連する「実質的に(substantially)」という用語は、列挙された特性、パラメータ、又は値を正確に達成する必要はないことを意味する。むしろ、偏差又は変動(例えば、公差、測定誤差、測定精度限界、及び当業者にとって既知の他の要因を含む)が、特徴によってもたらされるように意図された効果を排除しない大きさで生じ得る。
【0067】
本発明は、当然ながら、本発明の本質的な特性から逸脱しない限り、本明細書に具体的に提示された方法以外の方法で実施することが可能である。本実施例は、あらゆる点で、例示的かつ非限定的であると見なすべきであり、添付の特許請求の範囲の意味及び均等性の範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
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【外国語明細書】