IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社プラッツの特許一覧

<>
  • 特開-ベッド 図1
  • 特開-ベッド 図2
  • 特開-ベッド 図3
  • 特開-ベッド 図4
  • 特開-ベッド 図5
  • 特開-ベッド 図6
  • 特開-ベッド 図7
  • 特開-ベッド 図8
  • 特開-ベッド 図9
  • 特開-ベッド 図10
  • 特開-ベッド 図11
  • 特開-ベッド 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024654
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】ベッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 19/02 20060101AFI20240215BHJP
【FI】
A47C19/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023208299
(22)【出願日】2023-12-11
(62)【分割の表示】P 2021178630の分割
【原出願日】2021-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】599139442
【氏名又は名称】株式会社プラッツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 剣也
(72)【発明者】
【氏名】清本 太郎
(57)【要約】      (修正有)
【課題】幅を切り替え可能なボードを備えるベッドを提供する。
【解決手段】ベッド本体と、ベッド本体に取付けられるヘッドボード10Aとを備えるベッドであって、ヘッドボード10Aは、ボード本体11と、ボード本体11の幅方向の少なくとも片側端部の上端部に設けられ、ボード本体11に対して位置または角度を変位可能に固定される変位部材13と、変位部材13をボード本体11に対し固定するノブボルト14と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッド本体と、前記ベッド本体に取付けられるボードとを備えるベッドであって、
前記ボードは、
ボード本体と、
前記ボード本体の幅方向の少なくとも片側端部の上端部に設けられ、前記ボード本体に対して位置または角度を変位可能に固定される変位部材と、
前記変位部材を前記ボード本体に対し固定する固定部材と、を備えるベッド。
【請求項2】
前記変位部材は、前記ボード本体の幅方向の複数の位置で固定可能であり、前記変位部材の位置を変更することにより前記ボードの幅が変化する、請求項1に記載のベッド。
【請求項3】
前記ボードは、前記ボード本体の幅方向の両端部の下端部にそれぞれ設けられ、前記ボード本体を前記ベッド本体に取り付けるための取付部を備え、
前記変位部材は、前記ボード本体の上端部から前記取付部の近傍まで延びている、請求項1または請求項2に記載のベッド。
【請求項4】
前記固定部材は、前記変位部材の上下方向の両端部において、前記変位部材を前記ボード本体に対し固定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のベッド。
【請求項5】
前記変位部材の下端部であって前記ボード本体側には、前記幅方向に沿って延びる凸部が形成され、前記ボード本体の前記変位部材側には、前記幅方向に沿って延びる凹部が形成され、前記凸部が前記凹部に嵌まった状態で前記変位部材は前記ボード本体に固定される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のベッド。
【請求項6】
前記固定部材は、ノブ部と、第1軸部と、第2軸部と、ねじ部とを有するノブボルトであり、
前記第2軸部は、前記第1軸部と前記ねじ部との間に位置し、前記ねじ部よりも大きな外径を有し、
前記第1軸部は、前記ノブ部と前記第2軸部との間に位置し、前記第2軸部よりも大きな外径を有し、
前記ボード本体には、前記ノブボルトの前記ねじ部と連結するねじ孔が形成され、
前記変位部材には、前記ボード本体の幅方向に沿って延びるスライド孔と、前記スライド孔の両端に位置し、前記スライド孔に連通する一対の固定孔とが形成され、
前記スライド孔の上下方向の幅は、前記第2軸部の外径よりも大きくかつ前記第1軸部の外径よりも小さく、
前記固定孔の直径は、前記第1軸部の外径よりも大きく、
前記第1軸部が前記固定孔内に位置する状態では、前記変位部材の前記幅方向の移動が規制され、前記第2軸部が前記固定孔内に位置する状態では、前記スライド孔により前記変位部材の前記幅方向の移動が可能となる、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のベッドにおいて、ベッドの床面の長さおよび幅を調整可能なベッドが特許文献1に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-6122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、ベッドの床面の幅のサイズ変更した場合に、ベッド本体部の頭側・脚側にそれぞれ取り付けられるヘッドボード・フットボードの幅を切り替えることについて開示されていない。このため、ベッドの幅毎に専用サイズのボードを所有しておく必要があり、在庫負担となる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、幅を切り替え可能なボードを備えるベッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に従うベッドは、ベッド本体と、前記ベッド本体に取付けられるボードとを備えるベッドであって、前記ボードは、ボード本体と、前記ボード本体の幅方向の少なくとも片側端部の上端部に設けられ、前記ボード本体に対して位置または角度を変位可能に固定される変位部材と、前記変位部材を前記ボード本体に対し固定する固定部材と、を備える。
【0007】
前記変位部材は、前記ボード本体の幅方向の複数の位置で固定可能であり、前記変位部材の位置を変更することにより前記ボードの幅が変化してもよい。
【0008】
前記ボードは、前記ボード本体の幅方向の両端部の下端部にそれぞれ設けられ、前記ボード本体を前記ベッド本体に取り付けるための取付部を備え、前記変位部材は、前記ボード本体の上端部から前記取付部の近傍まで延びていてもよい。
【0009】
前記固定部材は、前記変位部材の上下方向の両端部において、前記変位部材を前記ボード本体に対し固定してもよい。
【0010】
前記変位部材の下端部であって前記ボード本体側には、前記幅方向に沿って延びる凸部が形成され、前記ボード本体の前記変位部材側には、前記幅方向に沿って延びる凹部が形成され、前記凸部が前記凹部に嵌まった状態で前記変位部材は前記ボード本体に固定されてもよい。
【0011】
前記固定部材は、ノブ部と、第1軸部と、第2軸部と、ねじ部とを有するノブボルトであり、前記第2軸部は、前記第1軸部と前記ねじ部との間に位置し、前記ねじ部よりも大きな外径を有し、前記第1軸部は、前記ノブ部と前記第2軸部との間に位置し、前記第2軸部よりも大きな外径を有し、前記ボード本体には、前記ノブボルトの前記ねじ部と連結するねじ孔が形成され、前記変位部材には、前記ボード本体の幅方向に沿って延びるスライド孔と、前記スライド孔の両端に位置し、前記スライド孔に連通する一対の固定孔とが形成され、前記スライド孔の上下方向の幅は、前記第2軸部の外径よりも大きくかつ前記第1軸部の外径よりも小さく、前記固定孔の直径は、前記第1軸部の外径よりも大きく、
前記第1軸部が前記固定孔内に位置する状態では、前記変位部材の前記幅方向の移動が規制され、前記第2軸部が前記固定孔内に位置する状態では、前記スライド孔により前記変位部材の前記幅方向の移動が可能となってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、幅を切り替え可能なボードを備えるベッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係るベッドの分解斜視図である。
図2】(a)は、ヘッドボードの後面側の正面図であり、(b)は、ヘッドボードの後面側から見た斜視図である。
図3】ヘッドボードの前面側から見た斜視図である。
図4図2のヘッドボードの左側部分の分解斜視図である。
図5】ボード本体の変位部材側の幅方向に沿って延びる突出凹部の拡大図である。
図6】(a)は、突出部の後面側から見た拡大図であり、(b)は、下側の突出部の前面側(ボード本体側)から見た拡大図である。
図7】変位部材の分解斜視図である。
図8】(a)は、ノブボルトによる変位部材のボード本体に対する固定を解除した状態の断面図であり、図8(b)は、ノブボルトにより変位部材をボード本体に対して固定した状態の断面図である。
図9】ノブボルトの外観図である。
図10】幅を広げた状態のヘッドボードの後面側の正面図である。
図11】一対の下側凸部が、一対の下側凹部に嵌まった状態を示す図である。
図12】変形例に係る変位部材の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るベッド1の分解斜視図である。
【0015】
図1に示すベッド1は、例えば病院や介護の現場で使用される電動の介護用ベッドである。ベッド1は、横臥者の身体を支えるべく、平面視で縦長の略矩形状に形成されている。
【0016】
ベッド1は、ベッド本体2と、ヘッドボード10Aおよびフットボード10Bと、を備える。ベッド本体2は、ベースフレーム21と、その上部に設置されたベッドフレーム20と、このベッドフレーム20の上部に設けられたボトム30と、を備える。ヘッドボード10Aおよびフットボード10Bは、ベッド本体2の前後両端部に設けられている。
【0017】
ベッドフレーム20は、ヘッドフレーム22、センターフレーム23、およびフットフレーム24と、を有する。ベースフレーム21の四隅には、それぞれ固定脚25が取り付けられる。固定脚25は、床上に立ってベースフレーム21を下方から支える。ベースフレーム21、ヘッドフレーム22、センターフレーム23、およびフットフレーム24は、スチール製である。
【0018】
ボトム30は、図示せぬマットレスを下方から支え、例えば背ボトム31、腰ボトム32、膝ボトム33および脚ボトム34などの複数のボトム要素を有する。ボトム30は例えばスチール製、または合成樹脂製である。
【0019】
ベッド1は、その搬送時や保管時には、ベースフレーム21、ヘッドフレーム22、センターフレーム23、フットフレーム24、背ボトム31、腰ボトム32、膝ボトム33および脚ボトム34、ヘッドボード10A、およびフットボード10Bなどの複数の主要部品に分解されている。それらの分離された部品を相互に接続すると、完成されたベッドが組み立てられる。
【0020】
図2(a)は、ヘッドボード10Aの後面側の正面図であり、図2(b)は、ヘッドボード10Aの後面側から見た斜視図である。
図3は、ヘッドボード10Aの前面側から見た斜視図である。
図4は、図2のヘッドボード10Aの左側部分の分解斜視図である。
図5は、ボード本体11の変位部材13側の幅方向に沿って延びる突出凹部11cの拡大図である。
【0021】
ヘッドボード10Aおよびフットボード10Bはほぼ同形状であり、ヘッドボード10Aについてのみ説明する。図2に示すように、ヘッドボード10Aは、ボード本体11と、一対のボードブラケット(取付部)12と、一対の変位部材13と、複数のノブボルト(固定部材)14とを備える。各変位部材13は、ボード本体11の幅方向の複数の位置で固定可能であり、各変位部材13の位置を変更することによりヘッドボード10Aの幅が変化するように構成されている。また、変位部材13は、一対ではなく、ボード本体11の幅方向の片側のみであってもよい。
【0022】
ボード本体11は、例えば、合成樹脂製である。ボード本体11は、全体として、その上下方向の中央部が前側へ突出するように湾曲している。ボード本体11の当該中央部の一部は、後側へ突出する凸部11Aを有する。図3に示すように、当該凸部11Aは、前面から見ると凹部となっている。図2に示すように、取付部である各ボードブラケット12は、金属製であり、下側が開いたポケット状に構成され、ボード本体11の後壁面の幅方向の両端部の下端部にそれぞれ取付けられている。なお、ベッド本体2のベースフレーム21には、このポケット部と嵌合されるステイが設けられ、爪やピン等でボードの抜けを防止する構造になっている
【0023】
図4に示すように、ボード本体11の後面側の幅方向の両端には、ボード本体11の厚さ方向に凹む一対の収容凹部11bが形成されている(図4では一方の収容凹部11bのみ図示)。各収容凹部11bは、ボード本体11の上端部からボードブラケット12の近傍まで形成されている。各収容凹部11bの上下方向の中央部は、凸部11Aの端部を避けるように形成されており、各収容凹部11bの上端部分および下端部分は、ボード本体11の幅方向の内方へ突出する形状をなしている。当該突出凹部11cは、残りの外側凹部11dよりも凹部の深さが浅く構成されている。
【0024】
各突出凹部11cの底面には、ねじ孔11eが形成されている。図5に示すように、下側の突出凹部11cのねじ孔11eの上下には、幅方向に沿って延びる一対の下側の凹部11fが形成されている。
【0025】
図6(a)は、変位部材13の突出部13Bの後面側から見た拡大図であり、図6(b)は、下側の突出部13Bの前面側(ボード本体11側)から見た拡大図である。
【0026】
変位部材13は、ボード本体11の幅方向の両端部の少なくとも上下方向の上端部にそれぞれ設けられ、ボード本体11に対して幅方向の位置を変位可能に固定される。図2では、各変位部材13は、幅方向において最も内側に位置しており、各変位部材13の幅方向の外側の縁部は、ボード本体11の幅方向の外側の縁部と略面一である。図4に示すように、変位部材13は、収容凹部11bに略対応する形状をなし、幅方向の外側に位置し上下方向に延びる外側部13Aと、外側部13Aの上下方向の両端部から幅方向の内方へ突出する突出部13Bとを備える。突出部13Bは、外側部13Aよりも薄く構成されている。変位部材13をボード本体11に固定した状態(図2)において、外側部13Aは外側凹部11dに当接し、突出部13Bは突出凹部11cに当接する。
【0027】
各突出部13Bの後面側には長円状の固定凹部13cが形成されている。各固定凹部13cには、各突出部13Bを貫通する貫通孔13dが形成されている。図6(a)に示すように、貫通孔13dは、ボード本体11の幅方向に沿って延びるスライド孔13d1と、スライド孔13d1の両端に位置し、スライド孔13d1に連通する一対の固定孔13d2とを有する。各固定孔13d2の直径は、スライド孔13d1の上下方向の幅よりも大きく構成されている。貫通孔13dを介して、ノブボルト14は、ねじ孔11eに挿入可能である。
【0028】
各固定孔13d2近傍には、ヘッドボード10Aの幅を示す表示部13Eが設けられている。本実施形態では、表示部13Eには、83cmおよび90cmが表記されている。83cm側の固定孔13d2で変位部材13が固定されているときは、ヘッドボード10Aの全体の幅が83cmであることを示しており、90cm側の固定孔13d2で変位部材13が固定されているときは、ヘッドボード10Aの全体の幅が90cmであることを示している。
【0029】
図6(b)に示すように、下側の突出部13Bの貫通孔13dの上下には、幅方向に沿って延びる一対の下側の凸部13Lが設けられている。一対の下側の凸部13Lが、一対の下側凹部11fに嵌るように構成されている(図11参照)。下側の突出部13Bの下端には、ヘッドボード10Aの洗浄時に水を外側へ抜くための水抜き孔13fが形成されている。
【0030】
図7は、変位部材13の分解斜視図である。
図8(a)は、ノブボルト14による変位部材13のボード本体11に対する固定を解除した状態の断面図であり、図8(b)は、ノブボルト14により変位部材13をボード本体11に対して固定した状態の断面図である。
【0031】
図7に示すように、変位部材13は、その厚さ方向の中央で分割した一対の後側部材13Gと前側部材13Hとにより構成されている。後側部材13Gと前側部材13Hとは、複数のボルト13Mにより互いに連結される。図7、8に示すように、後側部材13Gのうち突出部13Bを構成する部分は、ボード本体11と平行をなす第1平行部13J1と、ボード本体11に向かって延びる第1延出部13J2とを有する。第1延出部13J2により貫通孔13dが形成される。前側部材13Hのうち突出部13Bを構成する部分は、ボード本体11と平行をなす第2平行部13K1と、後側部材13Gに向かって延びる第2延出部13K2とを有する。
【0032】
図8に示すように、第2延出部13K2は、第1延出部13J2の外周を覆うように設けられている。第2延出部13K2の先端は、第1平行部13J1には当接せず、第1平行部13J1から所定距離だけ離間している。第1延出部13J2の先端は、ボード本体11には当接せず、ボード本体11から所定距離だけ離間している。
【0033】
図9は、ノブボルト14の外観図である。
【0034】
固定部材であるノブボルト14は、ノブ部14Aと、第1軸部14Bと、第2軸部14Cと、ねじ部14Dとを有する。第2軸部14Cは、第1軸部14Bとねじ部14Dとの間に位置し、ねじ部14Dよりも大きな外径を有する。第1軸部14Bは、ノブ部14Aと第2軸部14Cとの間に位置し、第2軸部14Cよりも大きな外径を有する。ノブボルト14は、変位部材13の貫通孔13dに挿入され、ねじ部14Dはねじ孔11eに連結される。
【0035】
図6(a)に示すように、スライド孔13d1の上下方向の幅は、第2軸部14C(左側の固定孔13d2内の小さい方の点線の円)の外径よりも大きくかつ第1軸部14B(左側の固定孔13d2内の大きい方の点線の円)の外径よりも小さく構成され、固定孔13d2の直径は、第1軸部14Bの外径よりも大きく構成されている。このため、第1軸部14Bが固定孔13d2内に位置する状態では、変位部材13の幅方向の移動が規制され、第2軸部14Cが固定孔13d2内に位置する状態では、スライド孔13d1により変位部材13の幅方向の移動が可能となる。このため、ノブボルト14を緩めるだけで変位部材13を移動させることができ、容易にヘッドボード10Aの幅を切り替えることができる。
【0036】
図8(b)に示すように、ノブボルト14のねじ部14Dをねじ孔11eに螺合させて、ノブ部14Aが平行部13J1に当接するまでノブボルト14を締め付ける。この時、第2延出部13K2の先端と第1平行部13J1との間、および、第1延出部13J2の先端とボード本体11との間には隙間があるので、ノブボルト14を締め付けたときに第1平行部13J1を構成する樹脂の弾性によるスプリング力が発生する。これにより、ノブボルト14の緩みが抑制される。
【0037】
図10は、幅を広げた状態のヘッドボード10Aの後面側の正面図である。
図11は、一対の下側凸部13Lが、一対の下側凹部11fに嵌まった状態を示す図である。
【0038】
図2の一対の変位部材13が幅方向の最も内側に位置している状態のヘッドボード10Aにおいて、各ノブボルト14をその第2軸部14Cが固定孔13d2内に位置する状態になるまで緩める。図10に示すように、各変位部材13をスライド孔13d1に沿って内側の固定孔13d2まで移動させ、各ノブボルト14を締め付けて各変位部材13をボード本体11に固定する。このようにして、ヘッドボード10Aの幅が切り替えられ、幅を切り替え可能なヘッドボード10Aを備えるベッド1が提供される。これにより、ヘッドボード10Aの在庫負担を軽減することができる。
【0039】
図11に示すように、各変位部材13の下側の突出部13Bでは、下側のノブボルト14を締め付けられた状態で、一対の下側凸部13Lが一対の下側凹部11fに嵌まる。これにより、各変位部材13を固定する上側のノブボルト14が緩められたとしても、各変位部材13が回転するのを防止することができる。
【0040】
変位部材13は、ボード本体11の上端部からボードブラケット12の近傍まで延びている。これにより、ヘッドフレーム22に取付けられる図示せぬサイドレールとヘッドボード10Aとの必要以上の隙間の発生を防止することができる。
【0041】
ノブボルト14は、変位部材13の上下方向の両端部において、変位部材13をボード本体11に対し固定する。これにより、変位部材13が回転するのを防止することができる。
【0042】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
【0043】
例えば、変位部材13は上記実施形態のものに限らず、図12(a)~(c)に示すようなボード本体11の上端角部の幅のみを切り替える変位部材113、213、313であってもよい。すなわち、図12(a)に示すように、ボード本体11の上端角部に幅方向にスライド可能な変位部材113を設けて、ボード本体11の孔に選択的に固定して、ヘッドボード10Aの幅を切り替え可能に構成してもよい。図12(b)に示すように、90°回転させ且つ裏表をひっくり返してボード本体11に取り付け可能な変位部材213にすることにより、ヘッドボード10Aの幅を切り替え可能に構成してもよい。図12(c)に示すように、回転軸Xを中心に回転させて、固定部材によりボード本体11の孔に選択的に固定可能な変位部材313にすることにより、ヘッドボード10Aの幅を切り替え可能に構成してもよい。
【0044】
ヘッドボード10Aは、2段階で幅を切り替え可能であったが、3段階以上で幅を切り替え可能な構成してもよい。ヘッドボード10Aは、83cmおよび90cmで切り替え可能であったが、ヘッドボード10Aの切り替えの幅はこれらに限られない。
【符号の説明】
【0045】
1:ベッド、 2:ベッド本体、 10A:ヘッドボード、 10B:フットボード、11:ボード本体、 11e:ねじ孔、 11f:下側凹部、 12:ボードブラケット、 13、113、213、313:変位部材、 13d1:スライド孔、 13d2:固定孔、 13L:下側凸部、 14:ノブボルト、 14A:ノブ部、 14B:第1軸部、 14C:第2軸部、 14D:ねじ部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12