(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024712
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】電力自家消費システム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/38 20060101AFI20240216BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20240216BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20240216BHJP
H02J 9/06 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
H02J3/38 120
H02J3/32
H02J3/38 180
H02J7/35 K
H02J9/06 120
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127525
(22)【出願日】2022-08-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】522319114
【氏名又は名称】株式会社寿
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】南部 祥慈
(72)【発明者】
【氏名】久保 幸夫
(72)【発明者】
【氏名】薮田 大輝
【テーマコード(参考)】
5G015
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G015FA16
5G015JA05
5G015JA32
5G015JA53
5G015JA55
5G066HA11
5G066HB02
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA02
5G066JA05
5G066JA07
5G066JB03
5G066JB06
5G503AA01
5G503AA06
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA08
5G503DA05
5G503GB06
(57)【要約】
【課題】自家で発電した電力量を自家で消費させることが可能な電力自家消費システムを提供する。
【解決手段】再生可能エネルギーによって発電された電力が負荷に供給されるとともに、蓄電池ユニット43に充電されて自家で消費する電力自家消費システムであって、再生可能エネルギーによって発電された発電電力量を監視するとともに、自家で消費する消費電力量を監視する発電側監視モニタ23と、電力事業者からの買電電力の供給を遮断可能に切り替えるマグネットスイッチ25と、発電側監視モニタ23によって監視される発電電力量が消費電力量を上回った場合、マグネットスイッチ25を制御して買電電力の供給を遮断して負荷に供給するように制御する一方、発電電力量が消費電力量を下回った場合、マグネットスイッチ25を制御して買電電力が供給されるように制御する監視制御装置21と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生可能エネルギーによって発電された電力が負荷に供給されるとともに、蓄電池ユニットに充電されて自家で消費する電力自家消費システムであって、
前記再生可能エネルギーによって発電された発電電力量を監視するとともに、前記自家で消費する消費電力量を監視する発電側監視モニタと、
電力事業者からの買電電力の供給を遮断可能に切り替える切替手段と、
前記発電側監視モニタによって監視される前記発電電力量が前記消費電力量を上回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力の供給を遮断して前記負荷に供給するように制御する一方、前記発電電力量が前記消費電力量を下回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力が供給されるように制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする電力自家消費システム。
【請求項2】
前記負荷が前記自家で消費する複数の交流負荷からなり、前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断したとき、前記複数の交流負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように前記制御装置で制御することを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【請求項3】
前記電力事業者から供給される電力が停電したとき、その停電を検出する検出手段を有し、
前記検出手段により検出された停電時に前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断して前記蓄電池ユニットに充電された電力を前記自家で消費することを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【請求項4】
前記切替手段には、マグネットスイッチが用いられていることを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【請求項5】
前記蓄電池ユニットから供給される電力が前記自家で消費される場合、前記蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電システム(蓄電システムを含む)等のように再生可能エネルギーによって発電された電力を自家で消費する電力自家消費システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、太陽光発電システム(蓄電システムを含む)等は、経済産業省の指導の下、FIT(Feed in Tariff)「固定価格買取制度」案件にて固定買取価格が設定されて、電力事業者に売電し、該電力事業者から売電収入として支払われている。
【0003】
今後、固定買取価格がさらに下落することが予想され、太陽光発電システムの普及に大きな陰りを生じている。固定買取価格の下落により太陽光発電システムを購入しても採算が取れないことから、太陽光発電システムの購入を断念される人が多くなっている。また、固定価格買取制度が終了(卒FIT)して売電価格がさらに下落すると、メンテナンス維持費等が減少し、太陽光発電システムを維持することができないようになる。なお、従来の太陽光発電システムでは、発電された余剰電力を有効利用する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、これから太陽光発電システムを新設する人、卒FIT案件の人等の個々の発電者にとって、電力事業者からの買電が一部不要となり、個々の発電者が電気料金の支払いを大幅に減少させるシステムが望まれていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、自家で発電した電力量を自家で消費させることが可能な電力自家消費システムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、再生可能エネルギーによって発電された電力が負荷に供給されるとともに、蓄電池ユニットに充電されて自家で消費する電力自家消費システムであって、前記再生可能エネルギーによって発電された発電電力量を監視するとともに、前記自家で消費する消費電力量を監視する発電側監視モニタと、電力事業者からの買電電力の供給を遮断可能に切り替える切替手段と、前記発電側監視モニタによって監視される前記発電電力量が前記消費電力量を上回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力の供給を遮断して前記負荷に供給するように制御する一方、前記発電電力量が前記消費電力量を下回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力が供給されるように制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記負荷が前記自家で消費する複数の交流負荷からなり、前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断したとき、前記複数の交流負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように前記制御装置で制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記電力事業者から供給される電力が停電したとき、その停電を検出する検出手段を有し、前記検出手段により検出された停電時に前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断して前記蓄電池ユニットに充電された電力を前記自家で消費することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記切替手段には、マグネットスイッチが用いられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記蓄電池ユニットから供給される電力が前記自家で消費される場合、前記蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、再生可能エネルギーによって発電された発電電力量が自家の消費電力量を上回った場合、切替手段を制御して電力事業者からの買電電力の供給を遮断して自家の負荷に供給するように制御することにより、自家で発電した電力量を自家で消費させることができ、電力事業者からの買電が一部不要となり、電気料金の支払い額を大幅に減少させることが可能となる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明によれば、切替手段で買電電力の供給を遮断したとき、複数の交流負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように制御することにより、余剰電力を無駄なく消費することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明によれば、検出手段により検出された停電時に切替手段で買電電力の供給を遮断して蓄電池ユニットに充電された電力を自家で消費することにより、電力事業者の停電時に自家において必要最小限の電力を賄うことが可能となる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明によれば、切替手段にマグネットスイッチが用いられているので、頻繁にオン、オフしても故障することが少なく、信頼性を高めることができる。
【0016】
また、請求項5に記載の発明によれば、蓄電池ユニットから供給される電力が自家で消費される場合、蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることにより、夜間に電力事業者からの停電があったとしても、自家で蓄電した電力で賄うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る電力自家消費システムの一実施形態を適用した太陽光発電システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の太陽光発電システムの主分電盤部を示す回路図である。
【
図3】
図1の太陽光発電システムの電力自家消費部の内部構成を示す回路図である。
【
図4】
図1の太陽光発電システムの太陽光発電ユニット及び負荷装置を示すブロック図である。
【
図5】
図3の電力自家消費部の監視制御装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。
[発明の一実施形態]
図1乃至
図7は、本発明の一実施形態を示す。
【0019】
図1は、本発明に係る電力自家消費システムの一実施形態を適用した太陽光発電システムの概略構成を示すブロック図である。
図2は、
図1の太陽光発電システムの主分電盤部を示す回路図である。
図3は、
図1の太陽光発電システムの電力自家消費部の内部構成を示す回路図である。
図4は、
図1の太陽光発電システムの太陽光発電ユニット及び負荷装置を示すブロック図である。なお、
図1~
図4において、実線は電力ケーブルを示し、破線は制御ケーブルを示している。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の電力自家消費システムを適用した太陽光発電システム1は、主分電盤部10と、電力自家消費部20と、再生可能エネルギーの一例としての太陽光によって発電される太陽光発電ユニット40と、負荷装置50とから大略的に構成されている。
【0021】
図2に示すように、主分電盤部10は、商用電力系統2に接続され、この商用電力系統2と主分電盤部10との間の電力ケーブルには、検出手段としてのCTセンサ3が設置されている。このCTセンサ3は、商用電力系統2に流れる電流を測定し、その測定した電流値信号を
図3に示す電力自家消費部20の後述する監視制御装置21に出力する。CTセンサ3は、商用電力系統2に流れる電流を測定することで、商用電力系統2が潮流しているか停電しているかを検出することができる。
【0022】
主分電盤部10は、主遮断器11と、主分電盤12とを備えている。この主分電盤12には、自家において各種交流負荷に電気的に接続された図示しない多数のブレーカーが設けられている。これらのブレーカーにおいて、例えば冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路からなる特定負荷が主分電盤12に対して電気的に切離し可能に構成されている。これにより、停電時においても、後述する蓄電池ユニットからの電力を冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路からなる特定負荷に供給することができるようにしている。
【0023】
図3に示すように、電力自家消費部20は、制御装置としての上記監視制御装置21を有し、この監視制御装置21は、監視制御装置21と接続された各部の信号を入力する一方、この入力信号に基いて各部に作動信号を出力する。具体的には、監視制御装置21は、あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていくシーケンス制御を実行するものであって、制御機能及び記憶機能を有して各部から制御ケーブルを通して入力された入力信号に基いて情報を読み取り、記憶し、判断することによって各部に作動信号を、制御ケーブルを通して出力する。また、監視制御装置21は、計時手段を有し、停電が発生したときが日中であるか夜間であるかを判断することができるようにしている。
【0024】
電力自家消費部20には、受電側監視モニタ22及び発電側監視モニタ23が設けられ、これら受電側監視モニタ22及び発電側監視モニタ23は、例えば電子式マルチメータが使用される。受電側監視モニタ22には、電気事業者から買電した電力量が表示される。この買電した電力量のデータは、分間隔で監視制御装置21に出力される。また、発電側監視モニタ23には、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量と、自家で消費する消費電力量がそれぞれ表示される。太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量のデータと、自家で消費する消費電力量のデータは、それぞれ分間隔で監視制御装置21に出力される。
【0025】
電力自家消費部20は、マグネットスイッチ24,25,26を有する。マグネットスイッチ24は、電力の主分電盤12への切り替えを行い、電源喪失時には常時投入状態である。マグネットスイッチ25は、電気事業者からの受電の切り替えを行う切替手段を構成し、電源喪失時には常時投入状態である。マグネットスイッチ26は、後述する特別負荷の受電切盤であって、電源喪失時には常時開放状態である。マグネットスイッチ26は、特別負荷の分岐受電切盤27,28のそれぞれに接続されている。
【0026】
分岐受電切盤27,28は、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が自家で消費する消費電力量に加えて、上記蓄電池ユニットの充電電力量よりも上回った余剰電力を使用するために作動させるものである。分岐受電切盤27は、負荷装置50の特別負荷51に接続され、分岐受電切盤28は負荷装置50の特別負荷52に接続されている。特別負荷51は、消費電力量が1.25kWであり、特別負荷52は、消費電力量が0.75kWであることから、特別負荷51は、交流負荷である特別負荷52よりも消費電力量が大きく設定されている。特別負荷51,52とは、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が自家で消費する消費電力量に加えて、上記蓄電池ユニットの充電電力量よりも上回った余剰電力量をさらに自家で消費するためのものであり、その余剰電力量に合わせて投入する。
【0027】
特別負荷51は、今まで自家で使用していなかった負荷であり、例えば自家の給湯器の手前にヒータが取り付けられた受水タンクを設置し、上記余剰電力によって上記ヒータを例えば20~30度の湯温に加温する。これにより、給湯器の受水入口温度を、ある程度加温した温水を使用することができるため、給湯器のガス代を節約することが可能となる。特別負荷52は、特別負荷51で消費した電力量がさらに余った場合に使用する負荷である。これらの特別負荷は、さらに増設可能である。このように本実施形態では、複数の特別負荷51,52のうち消費電力の大きい特別負荷51から小さい特別負荷52に順次電力が供給されるように監視制御装置21で制御するようにしている。なお、本実施形態の特別負荷は、
図4に示すように逐次増設可能である。
【0028】
マグネットスイッチ29,30は、それぞれ上記特定負荷への切り替えを行うためのものであり、マグネットスイッチ29は常時開放状態であり、切替時に上記蓄電池ユニットからの電力が供給される。マグネットスイッチ30は、常時投入状態であり、切替時に通常電源からの電力が供給される。上記特定負荷とは、停電が発生したときでも作動することができるようにしている負荷であり、上述したように冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路に電力を供給することができる。
【0029】
保護用ブレーカー31は、発電電力を保護するブレーカーであり、電源喪失時には常時投入状態である。保護用ブレーカー32は、太陽光発電ユニット40による自立運転を保護するブレーカーであり、電源喪失時には常時投入状態である。
【0030】
ブレーカー33,34は、実際の停電が発生したときに上記蓄電池ユニットの自立回路からマグネットスイッチ29を介して上記特定負荷に電力を送るときに用いるブレーカーである。
【0031】
したがって、監視制御装置21は、CTセンサ3、受電側監視モニタ22、発電側監視モニタ23、マグネットスイッチ24,25,26、分岐受電切盤28、マグネットスイッチ29,30とそれぞれ制御ケーブルによって接続されている。
【0032】
太陽光発電ユニット40は、複数の太陽光パネル41と、電力変換装置(PCS:パワーコンディショナー)42と、蓄電池ユニット43と、コントロール盤44とを備える。電力変換装置42は、複数の太陽光パネル41によって発電された直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を自家の各種交流負荷に供給することができるようにしている。蓄電池ユニット43は、電力変換装置42と充放電ケーブル45及び制御ケーブルによって接続されている。コントロール盤44は、電力変換装置42と制御ケーブルによって接続されており、電力変換装置42の蓄電モードと売電モードとの切り替えを行うとともに、発電出力を表示する。また、コントロール盤44は、監視制御装置21と制御ケーブルによって接続されている。
【0033】
次に、本実施形態の電力自家消費部の監視制御装置の動作について説明する。
【0034】
図5は、
図3の電力自家消費部の監視制御装置の動作を示すフローチャートである。
【0035】
通常時には、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力を自家で完全に消費し、その電力量が自家消費量を上回った場合には、コントロール盤44によって蓄電モードに切り替えて蓄電池ユニット43に蓄電している。その上で余剰電力が発生(逆潮流あり)した場合には、
図5に示す処理を実行する。
【0036】
図5に示す処理では、まず、発電側監視モニタ23は、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量を表示する。この発電電力量のデータは、分間隔で監視制御装置21に出力され、この監視制御装置21により発電電力量を監視している(ステップS1A)。また、発電側監視モニタ23は、自家で消費する消費電力量も表示する。この消費電力量のデータは、分間隔で監視制御装置21に出力され、この監視制御装置21により消費電力量を監視している(ステップS2A)。これらステップS1,S2の処理は、順序が逆であってもよく、また同時に実行されてもよい。
【0037】
そして、朝方になって太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が増加して、自家の消費電力量を上回った場合(ステップS3:Yes)には、ステップS4に進み、上回らない場合(ステップS3:No)には、上回るまでステップS1,S2の処理を繰り返す。
【0038】
さらに、ステップS4では、監視制御装置21がマグネットスイッチ25をOFFにして電気事業者から買電している電力を遮断する。そして、マグネットスイッチ26をONにし、分岐受電切盤27,28をONにし、自家の消費電力量を上回った電力(余剰電力)を自家の特別負荷51に供給し、余剰電力を消費する。この場合、特別負荷51は、上述したように受水タンクのヒータを例えば20~30度の湯温に加温する。そして、特別負荷51で消費した電力にまだ余剰電力が残されていた場合には、その余剰電力を特別負荷52に供給して消費するようにしている。同時に、蓄電池ユニット43は、復元充電するとともに、自家の電力を消費するようにしている。
【0039】
一方、監視制御装置21により発電電力量を監視(ステップS1B)するとともに、自家で消費する消費電力量も監視(ステップS2B)しており、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が低下して、自家の消費電力量を下回った場合(ステップS6:Yes)には、ステップS7に進み、下回らない場合(ステップS6:No)には、再びステップS5に戻り、下回るまでステップS5を繰り返し実行する。
【0040】
ステップS7では、監視制御装置21がマグネットスイッチ25をONにして電気事業者からの電力を買電する。具体的には、マグネットスイッチ25をONにすることで、マグネットスイッチ24をONにし、主分電盤12に接続して電気事業者からの電力を買電する。また、マグネットスイッチ26をOFFにして特別負荷51,52への電力の供給を遮断する。同時に、蓄電池ユニット43は、復元充電するとともに、自家の電力を消費するようにしている。そして、本実施形態では、上記の処理を繰り返して実行する。
【0041】
次に、日中の停電時の処理について説明する。
【0042】
日中に停電した時、CTセンサ3が商用電力系統2に流れる電流を測定することで、停電していることが検出され、この停電検出データが監視制御装置21に出力され、この監視制御装置21から停電検出データが受電側監視モニタ22に出力される。これにより、受電側監視モニタ22には、電気事業者から供給された電力量がゼロに表示され、停電している旨を表示することとなる。そして、分間隔で復電の有無を検出し、その復電検出データが監視制御装置21に逐次出力される。また、受電側監視モニタ22からの制御データによりマグネットスイッチ25は、OFFになり、遮断状態となる。これにより、日中の停電時における逆潮流を未然に防止することができる。
【0043】
監視制御装置21から発電側監視モニタ23に停電した旨の信号が出力されることで、発電側監視モニタ23からマグネットスイッチ26に制御信号が出力されて、このマグネットスイッチ26がONになり、上述した特別負荷51,52に太陽光発電ユニット40で発電される電力が供給されるとともに、保護ブレーカー31がONになって主分電盤12に太陽光発電ユニット40で発電される電力がPCS出力として供給されて自家で消費することが可能となる。同時に、蓄電池ユニット43は、復元充電する。
【0044】
次に、夜間の停電時の処理について説明する。
【0045】
夜間に停電した時、CTセンサ3が商用電力系統2に流れる電流を測定することで、停電していることが検出され、この検出データが監視制御装置21に出力され、この監視制御装置21から検出データが受電側監視モニタ22に出力される。これにより、受電側監視モニタ22には、電気事業者から供給された電力量がゼロに表示され、停電している旨を表示することとなる。そして、分間隔で復電の有無を検出し、その検出データが監視制御装置21に出力される。また、受電側監視モニタ22からの制御信号によりマグネットスイッチ25は、OFFになり、遮断状態となる。
【0046】
また、発電側監視モニタ23の制御信号にてマグネットスイッチ29がONになる一方、マグネットスイッチ30がOFFになり、上記特定電源に切り替わり、特定電源に太陽光発電ユニット40の蓄電池ユニット43からPCS自立出力が供給される。その結果、上記特定電源としての冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路に電力が供給されることとなる。
【0047】
ここで、蓄電池ユニット43には、蓄電容量があるために節電する必要がある。自家の消費電力の全負荷にて蓄電池ユニット43からの電力を消費し、蓄電池ユニット43の電力残量が仮設定値の50%に設定していれば、コントロール盤44からアナウンスがあり、50%消費した後に上記特定電源に切り替わり、この特定電源に指定されている電気機器へ電力を供給することができる。なお、電力残量は、設定値を50%としたが、それ以外の例えば80%の設定値であってもよい。
【0048】
このように本実施形態によれば、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が自家の消費電力量を上回った場合、マグネットスイッチ25を制御して電力事業者からの買電電力の供給を遮断して自家の負荷に供給するように制御することにより、自家で発電した電力量を自家で消費させることができ、電力事業者からの買電が一部不要となり、電気料金の支払い額を大幅に減少させることが可能となる。
【0049】
また、本実施形態によれば、マグネットスイッチ25で買電電力の供給を遮断したとき、複数の交流負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように制御することにより、余剰電力を無駄なく消費することができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、CTセンサ3により検出された停電時にマグネットスイッチ25で買電電力の供給を遮断して蓄電池ユニット43に充電された電力を自家で消費することにより、電力事業者の停電時に自家において必要不可欠の電力を賄うことが可能となる。
【0051】
また、本実施形態によれば、切替手段にマグネットスイッチ25が用いられているので、頻繁にオン、オフしても故障することが少なく、信頼性を高めることができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、蓄電池ユニット43から供給される電力が自家で消費される場合、蓄電池ユニット43の蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることにより、夜間に電力事業者からの停電があったとしても、上記特定負荷に対して自家で蓄電した電力で賄うことができる。
[発明の他の実施形態]
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0053】
上記実施形態では、再生可能エネルギーとして太陽光発電ユニット40を用いた例について説明したが、これに限定されることなく、例えばバイオマス発電、風力発電等のように他の再生可能エネルギーを用いるようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、監視制御装置21のリレーによるシーケンス制御にて全体を制御するように構成したが、これに限らず無接点リレー制御でもよく、またロジック制御を用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 太陽光発電システム
2 商用電力系統
3 CTセンサ(検出手段)
10 主分電盤部
11 主遮断器
12 主分電盤
20 電力自家消費部
21 監視制御装置(制御装置)
22 受電側監視モニタ
23 発電側監視モニタ
24 マグネットスイッチ
25 マグネットスイッチ(切替手段)
26 マグネットスイッチ
27 分岐受電切盤
28 分岐受電切盤
29 マグネットスイッチ
30 マグネットスイッチ
31 保護用ブレーカー
32 保護用ブレーカー
33 ブレーカー
34 ブレーカー
40 太陽光発電ユニット
41 太陽光パネル
42 電力変換装置
43 蓄電池ユニット
44 コントロール盤
45 充放電ケーブル
50 負荷装置
51 特別負荷
52 特別負荷
【手続補正書】
【提出日】2022-09-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光エネルギーによって発電された発電電力が自家で消費する各種交流負荷に供給されるとともに、蓄電池ユニットに充電されて前記自家で消費する電力自家消費システムであって、
前記太陽光エネルギーによって発電された発電電力量を監視するとともに、前記自家で消費する各種交流負荷の消費電力量を監視する発電側監視モニタと、
電力事業者から商用電力系統を経て供給される買電電力を遮断可能に切り替えるとともに、前記太陽光エネルギーによって発電された発電電力及び前記蓄電池ユニットに充電された電力が前記商用電力系統に供給されることを遮断可能に切り替える切替手段と、
前記発電側監視モニタによって監視される前記発電電力量が前記消費電力量を上回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力の供給を遮断して前記自家で通常不使用の特別負荷に前記発電電力を供給するように制御する一方、前記発電電力量が前記消費電力量を下回った場合、前記切替手段を制御して前記自家で消費する各種交流負荷に前記買電電力が供給されるように制御し、日中と夜間を判断する制御装置と、
前記電力事業者から前記商用電力系統を経て供給される電力が停電したとき、その停電を検出する検出手段と、を備え、
前記制御装置は、日中であることを判断するとともに、前記検出手段により停電が検出された時、前記切替手段を制御して前記商用電力系統への前記発電電力の供給を遮断するとともに、前記発電電力が前記特別負荷及び前記自家で消費する各種交流負荷に供給されるように制御し、
前記制御装置は、夜間であることを判断するとともに、前記検出手段により停電が検出された時、前記切替手段を制御して前記商用電力系統への前記蓄電池ユニットに充電された前記電力の供給を遮断するとともに、前記蓄電池ユニットに充電された前記電力が前記自家で消費する各種交流負荷における自家で必要不可欠な特定負荷のみに供給されるように制御することを特徴とする電力自家消費システム。
【請求項2】
前記特別負荷が複数の特別負荷からなり、前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断したとき、前記複数の特別負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように前記制御装置で制御することを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【請求項3】
前記切替手段には、マグネットスイッチが用いられていることを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【請求項4】
前記蓄電池ユニットから供給される電力が前記自家で消費される場合、前記蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の電力自家消費システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、太陽光エネルギーによって発電された発電電力が自家で消費する各種交流負荷に供給されるとともに、蓄電池ユニットに充電されて前記自家で消費する電力自家消費システムであって、前記太陽光エネルギーによって発電された発電電力量を監視するとともに、前記自家で消費する各種交流負荷の消費電力量を監視する発電側監視モニタと、電力事業者から商用電力系統を経て供給される買電電力を遮断可能に切り替えるとともに、前記太陽光エネルギーによって発電された発電電力及び前記蓄電池ユニットに充電された電力が前記商用電力系統に供給されることを遮断可能に切り替える切替手段と、前記発電側監視モニタによって監視される前記発電電力量が前記消費電力量を上回った場合、前記切替手段を制御して前記買電電力の供給を遮断して前記自家で通常不使用の特別負荷に前記発電電力を供給するように制御する一方、前記発電電力量が前記消費電力量を下回った場合、前記切替手段を制御して前記自家で消費する各種交流負荷に前記買電電力が供給されるように制御し、日中と夜間を判断する制御装置と、前記電力事業者から前記商用電力系統を経て供給される電力が停電したとき、その停電を検出する検出手段と、を備え、前記制御装置は、日中であることを判断するとともに、前記検出手段により停電が検出された時、前記切替手段を制御して前記商用電力系統への前記発電電力の供給を遮断するとともに、前記発電電力が前記特別負荷及び前記自家で消費する各種交流負荷に供給されるように制御し、前記制御装置は、夜間であることを判断するとともに、前記検出手段により停電が検出された時、前記切替手段を制御して前記商用電力系統への前記蓄電池ユニットに充電された前記電力の供給を遮断するとともに、前記蓄電池ユニットに充電された前記電力が前記自家で消費する各種交流負荷における自家で必要不可欠な特定負荷のみに供給されるように制御することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記特別負荷が複数の特別負荷からなり、前記切替手段で前記買電電力の供給を遮断したとき、前記複数の特別負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように前記制御装置で制御することを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記切替手段には、マグネットスイッチが用いられていることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記蓄電池ユニットから供給される電力が前記自家で消費される場合、前記蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、太陽光エネルギーによって発電された発電電力量が自家の消費電力量を上回った場合、切替手段を制御して電力事業者からの買電電力の供給を遮断して自家で通常不使用の特別負荷に供給するように制御することにより、自家で発電した電力量を自家で通常不使用の特別負荷に消費させることができ、電力事業者からの買電が一部不要となり、電気料金の支払い額を大幅に削減することが可能となる。
また、請求項1に記載の発明によれば、制御装置は、日中であることを判断するとともに、検出手段により停電が検出された時、切替手段を制御して商用電力系統への発電電力の供給を遮断するとともに、発電電力が特別負荷及び自家で消費する各種交流負荷に供給されるように制御することにより、日中の停電時における逆潮流を未然に防止することができ、日中に停電したとしても発電電力を特別負荷及び自家で消費する各種交流負荷に供給することができる。
さらに、請求項1に記載の発明によれば、制御装置は、夜間であることを判断するとともに、検出手段により停電が検出された時、切替手段を制御して商用電力系統への蓄電池ユニットに充電された電力の供給を遮断するとともに、蓄電池ユニットに充電された電力が自家で消費する各種交流負荷における自家で必要不可欠な特定負荷のみに供給されるように制御することにより、夜間の停電時における逆潮流を未然に防止することができ、夜間に停電したとしても自家において必要不可欠の電力を賄うことが可能となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、請求項2に記載の発明によれば、切替手段で買電電力の供給を遮断したとき、複数の特別負荷のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように制御することにより、余剰電力を無駄なく消費することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、請求項3に記載の発明によれば、切替手段にマグネットスイッチが用いられているので、頻繁にオン、オフしても故障することが少なく、信頼性を高めることができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
また、請求項4に記載の発明によれば、、蓄電池ユニットから供給される電力が自家で消費される場合、蓄電池ユニットの蓄電残量が50%以上に保持されるように制御されることにより、夜間に電力事業者からの停電があったとしても、自家で蓄電した電力で賄うことができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
図1に示すように、本実施形態の電力自家消費システムを適用した太陽光発電システム1は、主分電盤部10と、電力自家消費部20と、再生可能エネルギーの一例としての太陽光
エネルギーによって発電される太陽光発電ユニット40と、負荷装置50とから大略的に構成されている。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
主分電盤部10は、主遮断器11と、主分電盤12とを備えている。この主分電盤12には、自家において各種交流負荷に電気的に接続された図示しない多数のブレーカーが設けられている。これらのブレーカーにおいて、例えば冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路からなる自家で必要不可欠な特定負荷が主分電盤12に対して電気的に切離し可能に構成されている。これにより、停電時においても、後述する蓄電池ユニットからの電力を冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路からなる自家で必要不可欠な特定負荷に供給することができるようにしている。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
分岐受電切盤27,28は、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が自家で消費する消費電力量に加えて、上記蓄電池ユニットの充電電力量よりも上回った余剰電力を使用するために作動させるものである。分岐受電切盤27は、負荷装置50の特別負荷51に接続され、分岐受電切盤28は負荷装置50の特別負荷52に接続されている。特別負荷51は、消費電力量が1.25kWであり、特別負荷52は、消費電力量が0.75kWであることから、特別負荷51は、特別負荷52よりも消費電力量が大きく設定されている。特別負荷51,52とは、自家で通常不使用の負荷であり、太陽光発電ユニット40によって発電された発電電力量が自家で消費する消費電力量に加えて、上記蓄電池ユニットの充電電力量よりも上回った余剰電力量をさらに自家で消費するためのものであり、その余剰電力量に合わせて投入する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
特別負荷51は、
上記のように今まで自家で使用していなかった負荷であり、例えば自家の給湯器の手前にヒータが取り付けられた受水タンクを設置し、上記余剰電力
を上記ヒータ
に供給して例えば20~30度の湯温に
なるように加温する。これにより、給湯器の受水入口温度を、ある程度加温した温水を使用することができるため、給湯器のガス代を節約することが可能となる。特別負荷52は、特別負荷51で消費した電力量がさらに余った場合に使用する負荷である。これらの特別負荷は、さらに増設可能である。このように本実施形態では、複数の特別負荷51,52のうち消費電力の大きい特別負荷51から小さい特別負荷52に順次電力が供給されるように監視制御装置21で制御するようにしている。なお、本実施形態の特別負荷は、
図4に示すように逐次増設可能である。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
さらに、ステップS4では、監視制御装置21がマグネットスイッチ25をOFFにして電気事業者から買電している電力を遮断する。そして、マグネットスイッチ26をONにし、分岐受電切盤27,28をONにし、ステップS5で自家の消費電力量を上回った電力(余剰電力)を自家の特別負荷51に供給し、余剰電力を消費する。この場合、特別負荷51は、上述したように受水タンクのヒータで例えば20~30度の湯温になるように加温する。そして、特別負荷51で消費した電力にまだ余剰電力が残されていた場合には、その余剰電力を特別負荷52に供給して消費するようにしている。同時に、蓄電池ユニット43は、復元充電するとともに、自家の電力を消費するようにしている。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
また、発電側監視モニタ23の制御信号にてマグネットスイッチ29がONになる一方、マグネットスイッチ30がOFFになり、上記特定負荷に切り替わり、特定負荷に太陽光発電ユニット40の蓄電池ユニット43からPCS自立出力が供給される。その結果、上記特定負荷としての冷蔵庫電源、照明電源、照明回路2回路に電力が供給されることとなる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
ここで、蓄電池ユニット43には、蓄電容量があるために節電する必要がある。自家の消費電力の全負荷にて蓄電池ユニット43からの電力を消費し、蓄電池ユニット43の電力残量が仮設定値の50%に設定していれば、コントロール盤44からアナウンスがあり、50%消費した後に上記特定負荷に切り替わり、この特定負荷に指定されている電気機器へ電力を供給することができる。なお、電力残量は、設定値を50%としたが、それ以外の例えば80%の設定値であってもよい。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
また、本実施形態によれば、マグネットスイッチ25で買電電力の供給を遮断したとき、複数の特別負荷51,52のうち消費電力の大きい負荷から小さい負荷に順次電力が供給されるように制御することにより、余剰電力を無駄なく消費することができる。