(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025033
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】商品データ処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240216BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G07G1/12 321N
G07G1/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128125
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鹿埜 和生
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142DA04
3E142FA12
3E142FA42
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、有効化するための処理が必要な特定商品を、顧客が保有するポイントと交換することが可能な商品データ処理装置およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の商品データ処理装置は、顧客が保有するポイントと交換される交換商品の商品識別情報が入力される入力部と、前記入力部に入力された商品識別情報で識別される交換商品が、当該交換商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する判定部と、前記判定部によって前記交換商品が前記特定商品であると判定された場合、当該特定商品をアクティベートするための処理を実行するアクティベート処理部と、前記アクティベート処理部による処理の結果に基づいて、前記顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行するポイント処理部と、を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が保有するポイントを取得する取得部と、
前記取得部が取得したポイントと交換される交換商品の商品識別情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力された商品識別情報で識別される交換商品が、当該交換商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する判定部と、
前記判定部によって前記交換商品が前記特定商品であると判定された場合、当該特定商品をアクティベートするための処理を実行するアクティベート処理部と、
前記アクティベート処理部による処理の結果に基づいて、前記顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行するポイント処理部と、
を備える商品データ処理装置。
【請求項2】
前記ポイント処理部は、前記アクティベート処理部による処理の結果、前記特定商品が使用可能となったことを条件として、前記特定商品と交換されるポイントを減算するためのポイント処理を実行する、
請求項1に記載の商品データ処理装置。
【請求項3】
前記入力部に複数の特定商品の商品識別情報が入力され、前記アクティベート処理部による処理の結果、当該複数の特定商品の全てが使用可能となった場合、当該複数の特定商品の全てに係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを発行するレシート発行部をさらに備える、
請求項2に記載の商品データ処理装置。
【請求項4】
前記レシート発行部は、前記アクティベート処理部による処理の結果、前記複数の特定商品の一部が使用可能となっていない場合、一部の特定商品が使用可能でないことを示すエラーレシート、および当該一部の特定商品以外の特定商品に係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを発行する、
請求項3に記載の商品データ処理装置。
【請求項5】
前記レシート発行部は、前記アクティベート処理部による処理の結果、前記複数の特定商品の全てが使用可能となっていない場合、レシートを発行しない、
請求項3または請求項4に記載の商品データ処理装置。
【請求項6】
商品データ処理装置をコンピュータによって制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
顧客が保有するポイントを取得する取得部と、
前記取得部が取得したポイントと交換される交換商品の商品識別情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力された商品識別情報で識別される交換商品が、当該交換商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する判定部と、
前記判定部によって前記交換商品が前記特定商品であると判定された場合、当該特定商品をアクティベートするための処理を実行するアクティベート処理部と、
前記アクティベート処理部による処理の結果に基づいて、前記顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行するポイント処理部と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品データ処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品やサービス(以下、総称して「商品」という)を販売する店舗では、顧客の囲い込みを図るために、会員登録を行った顧客に対してポイントを付与するサービスを実施している。例えば、店舗は購入金額に対する所定比率のポイントを会員に付与し、会員は店舗から付与されたポイントを当該店舗が販売する商品と交換することができる(例えば、特許文献1)。
【0003】
ところで、近年、店舗では、アプリケーションプログラムや、音楽・映像等のデジタルコンテンツを購入可能なPOSA(登録商標)カードと呼ばれるプリペイドカードが販売されている。POSAとは、「Point Of Sales Activation」の略である。POSAカードが購入されると、POS端末からPOSAカードを管理するサーバにカードを識別する情報が送信され、当該POSAカードが有効化される。POSAカードは、有効化されると使用可能となる。従来のポイントサービスは、POSAカードなど有効化するための処理が必要な特定商品を、顧客が保有するポイントと交換することができないものではなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、有効化するための処理が必要な特定商品を、顧客が保有するポイントと交換することが可能な商品データ処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品データ処理装置は、顧客が保有するポイントを取得する取得部と、前記取得部が取得したポイントと交換される交換商品の商品識別情報が入力される入力部と、前記入力部に入力された商品識別情報で識別される交換商品が、当該交換商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する判定部と、前記判定部によって前記交換商品が前記特定商品であると判定された場合、当該特定商品をアクティベートするための処理を実行するアクティベート処理部と、前記アクティベート処理部による処理の結果に基づいて、前記顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行するポイント処理部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態のポイントシステムの概略を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態のポイント管理サーバの記憶部に記憶されるポイント管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態の特定商品管理サーバの記憶部に記憶される特定商品管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態のPOS端末の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態のPOS端末のRAMに記憶される商品情報部のデータ構成を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態のPOS端末のRAMに記憶される交換商品情報部のデータ構成を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態のPOS端末の記憶部に記憶される商品マスタのデータ構成を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態のPOS端末の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、実施形態のポイントシステムの動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態のPOS端末の制御部による交換処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態の商品データ処理装置およびプログラムについて説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。例えば、以下に説明する実施形態では、顧客が購入する商品の会計処理を実行するPOS(Point Of Sales)端末を商品データ処理装置とした例について説明するが、これに限らない。商品データ処理装置は、ポイントを商品と交換する際だけに用いられる専用機であってもよい。なお、以下の説明において、ポイントと商品を交換することを、「ポイントによる商品購入」あるいは「ポイントでの取引」という場合がある。
【0008】
図1は、実施形態のポイントシステム1の概略を示す図である。本実施形態のポイントシステム1は、例えば、POSAカードを販売する量販店などの店舗に適用される。ポイントシステム1は、店舗システム2と、ポイント管理サーバ3と、特定商品管理サーバ4とを有する。店舗システム2、ポイント管理サーバ3、および特定商品管理サーバ4は、インターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0009】
ポイント管理サーバ3は、顧客である店舗会員ごとにポイントを管理する。本実施形態において、ポイントとは、次回以降の買物で使用できる金銭相当の価値を有するものである。ポイントは、顧客の購入金額に応じて当該顧客に付与される。ポイントは、取引金額の一部に使用することもできるし、商品との交換に使用することもできる。なお、ポイントは、所定数に達した場合にのみ商品あるいは景品と交換することができるものであってもよい。
図2は、ポイント管理サーバ3の記憶部に記憶されるポイント管理ファイル31のデータ構成を示す図である。ポイント管理ファイル31は、会員IDと保有ポイントとを対応付けて記憶する。会員IDは、顧客を識別する情報である。保有ポイントは、顧客が保有しているポイント(ポイント数)を示す情報である。
【0010】
ポイント管理サーバ3は、店舗サーバ6を介してPOS端末5から取引におけるポイント数を受信して、会員ごとにポイントを管理する。具体的には、ポイント管理サーバ3は、決済された取引の顧客を示す会員IDと当該取引において顧客に付与されたポイントをPOS端末5から受信して、ポイント管理ファイル31を更新する。より詳細には、ポイント管理サーバ3は、ポイント管理ファイル31において、POS端末5から受信した会員IDに対応する保有ポイントに当該POS端末5から受信したポイントを加算する。
【0011】
また、ポイント管理サーバ3は、決済された取引の顧客を示す会員IDと当該取引において顧客が使用したポイントをPOS端末5から受信して、ポイント管理ファイル31を更新する。より詳細には、ポイント管理サーバ3は、ポイント管理ファイル31において、POS端末5から受信した会員IDに対応する保有ポイントから、当該POS端末5から受信したポイントを減算する。
【0012】
ここで、取引とは、顧客が金銭により商品を購入する場合、およびポイントにより商品を購入する場合のいずれも含む概念であるものとする。なお、本実施形態においては、ポイントでの取引である場合、当該取引によって顧客にポイントは付与されないものとなっている。
【0013】
ポイント管理ファイル31は、POS端末5で決済がなされる度に更新されてもよいし、1回/日など定期的に更新されてもよい。例えば、ポイント管理サーバ3は、各POS端末5の取引データを管理する店舗サーバ6のバッチ処理により、1回/日の割合でポイントに関する情報を当該店舗サーバ6から受信する。そして、ポイント管理サーバ3は、店舗サーバ6から受信した情報に基づいて、ポイント管理ファイル31を更新することができる。
【0014】
ポイント管理サーバ3は、1店舗の顧客のポイントを管理するものでもよいし、複数店舗の顧客のポイントを管理するものであってもよい。1店舗の顧客のポイントを管理する場合、ポイント管理サーバ3の機能を店舗サーバ6に持たせてもよい。複数店舗の顧客のポイントを管理する場合、ポイント管理ファイル31は、店舗を特定する店舗IDを会員IDに対応付けて記憶することが望ましい。なお、複数店舗とは、同一企業によって運営される複数の店舗でもよいし、異なる企業によって運営される複数の店舗であってもよい。
【0015】
特定商品管理サーバ4は、特定商品の情報を管理する。特定商品は、販売時に使用可能な状態に有効化(以下、「アクティベート」ともいう)することを必要とする商品である。POSAカードは、アクティベートが必要な特定商品の一例である。本実施形態においては、特定商品管理サーバ4は、POSAカードの情報を管理する。
図3は、特定商品管理サーバ4の記憶部に記憶される特定商品管理ファイル41のデータ構成を示す図である。特定商品管理ファイル41は、カードIDとアクティベートと残金とを対応付けて記憶する。
【0016】
カードIDは、店舗で販売されるPOSAカードの個々を識別する情報であり、例えばPOSAカードのシリアルナンバーなどが用いられる。カードIDは、POSAカードが店舗に入荷された際に特定商品管理サーバ4が当該店舗から取得した情報に基づいて登録される。
【0017】
アクティベートは、POSAカードが有効化されたか否かを示す情報である。アクティベートは、カードIDが登録された際に「未」を示す情報が登録され、特定商品管理サーバ4がPOS端末5からアクティベート要求を受付けると「済」を示す情報に書き換えられる。特定商品管理サーバ4は、アクティベートの情報を「未」から「済」に書き換えることによって、POSAカードのアクティベートを実行する。
【0018】
残金は、POSAカードの残金を示す情報である。残金は、カードIDが登録された際にPOSAカードの価格が登録される。そして、残金は、特定商品管理サーバ4がPOSAカードによる決済を行ったオンラインショップなどから取得した決済情報に基づいて書き換えられる。
【0019】
続いて、店舗システム2について説明する。店舗システム2は、POSAカード等の特定商品を販売する店舗に適用される。店舗システム2は、1以上のPOS端末5と店舗サーバ6とを有する。各POS端末5と店舗サーバ6とはLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0020】
POS端末5は、店員が商品登録および会計処理に係る操作を行うものである。POS端末5は、オペレータ(店員)の操作によって、顧客が購入する商品の商品コードを読取り、読取った商品コードに基づいて取得した商品情報を記憶することによって商品登録を実行する。また、POS端末5は、商品登録された情報に基づいて会計処理、およびレシート発行処理を実行する。なお、POS端末5は、顧客が商品登録および会計処理に係る操作を行うセルフPOS端末や、店員が商品登録に係る操作を行う登録装置と顧客が会計処理に係る操作を行う会計装置とを備えたセミセルフPOSであってもよい。
【0021】
会計処理は、顧客が支払を行うための処理であって、算出処理、決済処理等を含む。算出処理は、取引金額を算出する処理等である。決済処理は、算出処理にて算出された取引金額の支払を完了させるための処理で、現金決済においては釣銭の算出および払出等、キャッシュレス決済においては決済用サーバとの通信等を含む。決済処理は、決済された金額に応じて顧客にポイントを付与する処理を含む。レシート発行処理は、紙レシートあるいは電子レシートを発行するための処理である。
【0022】
また、POS端末5は、交換処理を実行する。交換処理は、顧客がポイントでの商品購入を行う際に実行される処理である。交換処理の詳細は後述する。
【0023】
POS端末5は、アクティベートが必要な特定商品に係る交換処理を実行することができる。具体的には、POS端末5は、特定商品の交換処理において、アクティベート処理を実行して特定商品管理サーバ4と通信する。特定商品管理サーバ4は、POS端末5から特定商品の識別情報を受信し、当該特定商品についてアクティベートを行う。また、POS端末5は、特定商品に係る交換処理において、特定商品管理サーバ4によるアクティベートが実行されたことを条件として、ポイント処理を実行する。POS端末5は、ポイント処理を実行してポイント管理サーバ3と通信する。ポイント管理サーバ3は、ポイントによる特定商品の購入を行う顧客が保有するポイントを更新する。詳細には、上記顧客が保有するポイントから特定商品の交換に必要なポイントを減算する。POS端末5は、商品データ処理装置の一例である。
【0024】
店舗サーバ6は、会計処理にて決済された取引データを各POS端末5から受信して管理する。店舗サーバ6は、各POS端末5から受信した取引データを集中的に管理して、一店舗での売上管理等を行う。また、店舗サーバ6は、店舗で扱う商品の商品情報を記憶した商品マスタを適宜更新し、各POS端末5に送信する。店舗サーバ6は、POS端末5から受信した各種情報を必要に応じてポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4に送信する。また、店舗サーバ6は、ポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4から受信した各種情報をPOS端末5に送信する。
【0025】
次に、POS端末5について詳細に説明する。
図4は、POS端末5の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末5は、制御部50と、記憶部51と、表示部52と、操作部53と、スキャナ54と、プリンタ55と、カードリーダ56と、釣銭機57と、通信部58と、を備えている。制御部50、記憶部51、表示部52、操作部53、スキャナ54、プリンタ55、カードリーダ56、釣銭機57、および通信部58は、バス59等を介して互いに接続されている。
【0026】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503を備えたコンピュータ構成となっている。CPU501、ROM502、およびRAM503は、バス59を介して互いに接続されている。
【0027】
CPU501はPOS端末5の全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用され、ROM502や記憶部51に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部50は、CPU501がROM502や記憶部51に記憶されてRAM503に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、POS端末5の各種制御処理を実行する。
【0028】
また、RAM503は、商品情報部5031および交換商品情報部5032を備える。商品情報部5031は、顧客が金銭により購入する商品の商品情報を記憶する。制御部50に金銭での取引を宣言する取引開始入力がなされた後に、商品情報部5031に商品情報が記憶される。
図5は、商品情報部5031のデータ構成を示す図である。商品情報部5031は、商品コードに対応付けて、商品名、価格、カードID、およびアクティベート結果を記憶する。
【0029】
商品コードは、商品を識別する情報であり、商品識別情報の一例である。商品名は、商品の名称を示す情報である。価格は、商品の価格を示す情報である。商品の価格は、税込価格でも税抜価格でもよい。カードIDは、個々のPOSAカードを識別する情報である。アクティベート結果は、特定商品管理サーバ4によるアクティベート結果を示す情報である。
【0030】
商品名、および価格は、例えばスキャナ54が商品に付された商品バーコードから読取った商品コードに基づいて記憶部51から読み出される。カードIDは、POSAカードに商品バーコードとは別に付されたコードシンボルからスキャナ54によって読取られる。カードIDは、オペレータの操作により操作部53から入力されてもよい。カードID、およびアクティベート結果は、商品が特定商品である場合に情報が登録される。
【0031】
交換商品情報部5032は、顧客がポイントにより購入する商品、すなわちポイントと交換する交換商品の商品情報を記憶する。制御部50にポイントでの取引を宣言する商品交換開始入力がなされた後に、交換商品情報部5032に商品情報が記憶される。
図6は、交換商品情報部5032のデータ構成を示す図である。交換商品情報部5032は、商品コードに対応付けて、商品名、交換ポイント、カードID、アクティベート結果を記憶する。
【0032】
商品コード、商品名、カードID、アクティベート結果については、商品情報部5031と同様であるので、重複する説明は省略する。交換ポイントは、商品をポイントにより購入する際に必要なポイント数を示す情報である。交換ポイントは、商品名、および価格と同様に、例えばスキャナ54が商品に付された商品バーコードから読取った商品コードに基づいて記憶部51から読み出される。商品情報部5031または交換商品情報部5032に商品情報が記憶(登録)されることを商品登録ともいう。
【0033】
記憶部51は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部51は、制御プログラム511、および商品マスタ512を記憶する。
【0034】
制御プログラム511は、スキャナ54で読取られた商品コードに基づいて商品登録を行うためのプログラム、商品情報部5031に記憶された情報に基づいて一取引の会計処理を行うためのプログラム、交換商品情報部5032に記憶された情報に基づいて交換処理を行うためのプログラムなどである。
【0035】
商品マスタ512は、店舗が販売する商品の商品情報を記憶したマスタファイルであり、店舗サーバ6から送信されて記憶部51に記憶される。店舗で扱う商品は日々変化するため、商品マスタ512は適宜更新される。ポイントでのみ購入可能な商品、言い換えればポイント交換専用の景品を店舗が設定している場合、商品マスタ512は、当該ポイント交換専用の景品についての情報も記憶している。
図7は、商品マスタ512のデータ構成を示す図である。商品マスタ512は、商品コードに対応付けて、商品名、価格、画像、特定商品フラグ、および交換ポイントを記憶する。
【0036】
上述したとおり、商品コードは商品を識別する情報、商品名は商品の名称を示す情報、価格は商品の価格を示す情報である。画像は、商品の外観を示す写真やイラストなどの画像データである。
【0037】
特定商品フラグは、商品が特定商品か否かを示す情報である。商品が特定商品である場合、特定商品フラグには「1」が登録され、商品が特定商品でない場合、特定商品フラグには「0」が登録される。本実施形態においては、POSAカードのみ特定商品フラグに「1」が登録される。
【0038】
なお、1ポイントを1円相当の価値に設定している場合、商品マスタ512は、交換ポイントを記憶していなくてもよい。この場合、価格の数値と交換ポイントの数値が同じであるので、価格の数値を交換ポイント数として扱うことができるためである。
【0039】
図4に戻って、POS端末5のハードウェア構成を説明する。
【0040】
表示部52は、表示デバイスであり、液晶ディスプレイなどで構成される。表示部52は、制御部50の制御の下、各種情報を表示する。例えば、表示部52は、商品登録された商品の商品情報や、取引金額(一取引の合計金額)などを表示する。また、表示部52は、オペレータが操作を行うための各種操作画面を表示する。
【0041】
操作部53は、入力デバイスであり、表示部52の表面に設けられたタッチパネル、表示部52とは別に設けられたキーボードなどで構成される。操作部53は、オペレータの操作により入力された各種情報を制御部50に入力する。例えば、操作部53は、会計処理の開始を指示する取引開始入力、交換処理の開始を指示する商品交換開始入力などを制御部50に入力する。また、操作部53は、選択画面で選択された交換処理の取消入力などを制御部50に入力する。
【0042】
スキャナ54は、媒体に示された各種コードシンボルから情報を読取る。例えば、スキャナ54は、商品に付された商品バーコードから商品コードを読取る。スキャナ54は、顧客が商品を購入する際、あるいは商品をポイントと交換する際に、商品バーコードから商品コードを読取る。また、スキャナ54は、顧客の携帯端末に表示されたバーコードから会員IDを読取る。スキャナ54は、POS端末5に固定的に設けられたものでもよいし、オペレータが手に取って操作可能なハンディ式のものでもよい。
【0043】
プリンタ55は、制御部50の制御の下、一取引に係るレシートを印字して発行する。プリンタ55は、取引金額や取引で付与されたポイントを含む取引情報、および各種メッセージなどをレシートに印字する。
【0044】
また、プリンタ55は、顧客が金銭あるいはポイントにより購入しようとするPOSAカードのアクティベートがなされなかった場合にエラーレシートを印字する。エラーレシートには、POSAカードのアクティベートがなされなかったことを示す情報が印字される。オペレータである店員は、エラーレシートを確認したうえで、必要な処理を行う。例えば、エラーレシートを確認した店員は、売場から別のPOSAカードを用意して、当該POSAカードをアクティベートするための処理を行うことができる。
【0045】
カードリーダ56は、各種カードから情報を読取る。例えば、カードリーダ56は、顧客のクレジットカードからクレジットカード決済に必要な顧客情報を読取る。また、カードリーダ56は、顧客が所有する会員カードから会員IDを読取る。カードリーダ56は、磁気カードから情報を読取る磁気カードリーダでもよいし、ICチップを内蔵したカードから情報を読取るICカードリーダでもよい。
【0046】
釣銭機57は、顧客が購入代金を現金で支払った際に、顧客の支払った紙幣と硬貨を受付け、必要に応じて釣り銭を払い出す。
【0047】
通信部58は、店舗サーバ6などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部50は、通信部58を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。例えば、制御部50は、通信部58および店舗サーバ6を介して、ポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4と情報の送受信が可能である。
【0048】
続いて、POS端末5の制御部50の主たる機能構成について説明する。
図8は、POS端末5の制御部50の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部50は、CPU501がROM502や記憶部51に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信部5001、入力部5002、登録部5003、会計処理部5004、判定部5005、アクティベート処理部5006、ポイント処理部5007、およびレシート発行部5008として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアを用いて構成してもよい。
【0049】
送受信部5001は、店舗サーバ6との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信部5001は、商品マスタ512を店舗サーバ6から受信する。また、送受信部5001は、1取引ごとの取引データを店舗サーバ6に送信する。
【0050】
送受信部5001は、店舗サーバ6を介してポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信部5001は、入力部5002に入力された会員IDを含む保有ポイント問合せをポイント管理サーバ3に送信する。そして、送受信部5001は、送信した会員IDで識別される会員が保有するポイントをポイント管理サーバ3から受信する。送受信部5001は、顧客が保有するポイントを取得する取得部として機能する。
【0051】
送受信部5001は、取引において顧客に付与されたポイント、あるいは取引において顧客が使用したポイントを示すポイント通知をポイント管理サーバ3に送信する。そして、送受信部5001は、ポイント通知に基づいて更新されたポイントを示すポイント更新通知をポイント管理サーバ3から受信する。
【0052】
送受信部5001は、顧客がPOSAカードを購入する場合、当該POSAカードのカードIDを含むアクティベート要求を特定商品管理サーバ4に送信する。そして、送受信部5001は、アクティベート結果を特定商品管理サーバ4から受信する。アクティベート結果は、POSAカードのアクティベートがなされたか否かを示す情報である。アクティベートがなされない場合とは、例えば、アクティベート要求に含まれるカードIDが何らかの要因で特定商品管理ファイル41に登録されていない場合が想定される。
【0053】
また、店舗サーバ6と特定商品管理サーバ4との通信エラーにより、店舗サーバ6がアクティベート結果を得られない場合、送受信部5001は、通信エラーを示すエラー通知を店舗サーバ6から受信する。アクティベートに関する通信エラーを示すエラー通知は、アクティベート結果の一例である。POS端末5は、アクティベートがなされていない旨の情報、エラー通知などのアクティベート結果を受信した場合、アクティベート要求したPOSAカードが使用できる状態でないものと判断する。
【0054】
入力部5002には、操作部53から各種情報が入力される。例えば、入力部5002には、金銭での取引の開始を宣言する取引開始入力、ポイントでの取引の開始を宣言する商品交換開始入力などが操作部53から入力される。また、入力部5002には、取引を確定する確定入力が操作部53から入力される。
【0055】
入力部5002には、金銭での取引時あるいはポイントでの取引時に商品コードが入力される。入力される商品コードは、例えば、スキャナ54が商品バーコードから読取った商品コード、あるいは操作部53によって入力された商品コードである。
【0056】
入力部5002には、取引を行う顧客を識別する会員IDが入力される。具体的には、入力部5002には、スキャナ54が顧客の携帯端末に表示されたバーコードから読取った会員ID、あるいはカードリーダ56が顧客の会員カードから読取った会員IDが入力される。
【0057】
登録部5003は、商品登録を実行する。具体的には、登録部5003は、金銭での取引において入力部5002に入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ512から読み出して商品情報部5031に登録(記憶)する。また、登録部5003は、ポイントでの取引において入力部5002に入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ512から読み出して交換商品情報部5032に登録する。
【0058】
会計処理部5004は、取引に係る会計処理を実行する。具体的には、会計処理部5004は、金銭での取引において商品情報部5031に記憶された情報に基づいて一取引の取引金額、顧客に付与するポイント等を算出する。そして、会計処理部5004は、算出した取引金額の支払を完了させるための決済処理を実行する。
【0059】
オペレータによって現金による支払が選択された場合、会計処理部5004は、釣銭機57に投入された金額から取引金額を差し引いて釣銭を算出し、算出した釣銭を釣銭機57から払い出させる。また、オペレータによってクレジットカードによる支払等のキャッシュレス決済による支払が選択された場合、会計処理部5004は、送受信部5001を介して図示しない決済サーバと通信して決済を完了させる。
【0060】
判定部5005は、入力部5002に入力された商品コードで識別される商品が、当該商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する。言い換えれば、判定部5005は、金銭あるいはポイントにより顧客が購入する商品がPOSAカードであるか否か判定する。具体的には、判定部5005は、商品マスタ512を参照して、入力部5002に入力された商品コードに対応する特定商品フラグが「1」であるか否か判定する。
【0061】
アクティベート処理部5006は、判定部5005によって商品が特定商品であると判定された場合、アクティベート処理を実行する。言い換えれば、アクティベート処理部5006は、金銭あるいはポイントにより顧客が購入する商品がPOSAカードである場合、アクティベート処理を実行する。アクティベート処理は、POSAカードをアクティベートするためにPOS端末5が実行する処理である。
【0062】
詳細には、アクティベート処理部5006は、判定部5005によって特定商品と判定された商品すなわちPOSAカードのカードIDを商品情報部5031あるいは交換商品情報部5032から読み出す。次いで、アクティベート処理部5006は、読み出したカードIDを含むアクティベート要求を送受信部5001から特定商品管理サーバ4に送信させる。これにより、アクティベート処理部5006は、POSAカードをアクティベートするためにPOS端末5として必要な処理を実行する。なお、アクティベート処理部5006は、商品が判定部5005によって特定商品と判定された際に、オペレータに対してカードIDの入力を促す表示を表示部52に行わせてもよい。
【0063】
ポイント処理部5007は、取引に係るポイント処理を実行する。例えば、ポイント処理部5007は、金銭での取引において、会計処理部5004が算出したポイントを含むポイント通知を送受信部5001からポイント管理サーバ3に送信させる。また、ポイント処理部5007は、ポイントでの取引において、アクティベート処理部5006による処理の結果に基づいて、顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行する。ここで、アクティベート処理部5006による処理の結果とは、アクティベート処理部5006によるアクティベート要求の結果、特定商品管理サーバ4から出力されたアクティベート結果、および通信エラーをいうものとする。
【0064】
詳細には、ポイント処理部5007は、送受信部5001が特定商品管理サーバ4から受信したアクティベート結果がPOSAカードのアクティベートがなされたことを示す情報である場合、当該POSAカードの交換ポイントを含むポイント通知をポイント管理サーバ3に送信する。また、上記アクティベート結果がPOSAカードのアクティベートがなされていないことを示す情報である場合、あるいはアクティベート処理に係る通信エラーを示す情報である場合、ポイント処理部5007は、ポイント管理サーバ3にポイント通知を送信しない。
【0065】
レシート発行部5008は、プリンタ55を制御して、取引の内容を示す紙レシートを発行する。レシート発行部5008は、取引の内容を示す電子レシートを発行してもよい。この場合、電子レシートは、図示しない電子レシートサーバから顧客が所有する端末装置に送信される。
【0066】
レシート発行部5008は、入力部5002に複数の特定商品の商品識別情報が入力され、アクティベート処理部5006による処理の結果、複数の特定商品の全てが使用可能となった場合、当該複数の特定商品の全てに係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを発行する。この場合、レシートには、例えば複数の特定商品それぞれについて、商品名や交換ポイント数等が印字される。POS端末5は、レシートの発行により、取引に係る処理を終了する。
【0067】
レシート発行部5008は、アクティベート処理部5006による処理の結果、複数の特定商品の一部が使用可能となっていない場合、当該一部の特定商品が使用可能でないことを示すエラーレシートを発行する。この場合、エラーレシートには、例えばアクティベートされなかったPOSAカードのカードIDなどが印字される。このとき、レシート発行部5008は、上記一部の特定商品以外の特定商品に係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを併せて発行する。レシートには、例えばアクティベートされたPOSAカードについて、商品名や交換ポイント数等が印字される。POS端末5は、エラーレシートおよびレシートの発行により、取引に係る処理を終了する。
【0068】
レシート発行部5008は、アクティベート処理部5006によるアクティベート処理結果、複数の特定商品の全てが使用可能となっていない場合、レシートを発行しない。
【0069】
次に、上記構成のポイントシステム1の動作の概略について説明する。
図9は、ポイントでの取引におけるポイントシステム1の動作の流れを示すシーケンスチャートである。なお、このシーケンスチャートは、交換商品がPOSAカード1点であり、当該POSAカードのアクティベートがなされた場合の動作を示すものである。
【0070】
ポイントでの取引が行われる際、オペレータの操作によって、POS端末5には商品交換入力がなされる(ステップS1)。次いで、POS端末5には、ポイントでの取引を行う顧客の会員IDが入力される(ステップS2)。POS端末5は、入力された会員IDを含む保有ポイント問合せをポイント管理サーバ3に送信する(ステップS3)。なお、POS端末5は、ポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4に情報を送信する際、自装置を特定する端末IDを併せて送信するものとする。これにより、ポイント管理サーバ3や特定商品管理サーバ4は、情報の送信元であるPOS端末5を認識することができ、POS端末5からの情報に対する応答先を特定することができる。
【0071】
ポイント管理サーバ3は、保有ポイント問合せを受付けると、当該保有ポイント問合せに含まれる会員IDで識別される顧客が保有しているポイントを抽出する(ステップS4)。具体的には、ポイント管理サーバ3は、受付けた保有ポイント問合せに含まれる会員IDに対応するポイントをポイント管理ファイル31から抽出する。ポイント管理サーバ3は、抽出したポイントを保有ポイント問合せの送信元であるPOS端末5に送信する(ステップS5)。
【0072】
オペレータは、ポイント管理サーバ3から送信された顧客のポイントを確認し、交換商品の商品バーコードをスキャナ54で読取らせる。これにより、POS端末5は、交換商品の商品登録を実行する(ステップS6)。交換商品が特定商品である場合、POS端末5は、商品登録された商品についてアクティベート要求を特定商品管理サーバ4に送信する(ステップS7)。言い換えれば、POS端末5は、アクティベート処理を実行する。
【0073】
特定商品管理サーバ4は、特定商品管理ファイル41を参照し、アクティベート要求に含まれるカードIDが登録されていれば、当該カードIDに対応するアクティベートの情報を「済」に書き換える。これにより、特定商品管理サーバ4によるアクティベートが実行される(ステップS8)。そして、特定商品管理サーバ4は、アクティベート結果を「使用可能」とする。また、特定商品管理サーバ4は、特定商品管理ファイル41を参照し、アクティベート要求に含まれるカードIDが登録されていなければ、アクティベート結果を「使用不可」とする。特定商品管理サーバ4は、アクティベート結果をアクティベート要求の送信元であるPOS端末5に送信する(ステップS9)。
【0074】
オペレータは、特定商品管理サーバ4から送信されたアクティベート結果が「使用可能」であることを確認し、確定操作を行う。これにより、POS端末5には、確定入力がなされる(ステップS10)。POS端末5は、アクティベートされたPOSAカードの交換ポイントをポイント管理サーバ3に通知する(ステップS11)。
【0075】
ポイント管理サーバ3は、受信したポイント通知に基づいて、ポイントを更新する(ステップS12)。具体的には、ポイント管理サーバ3は、ポイント管理ファイル31を参照して、ポイント通知に含まれる会員IDに対応する保有ポイントから、ポイント通知に含まれるポイントを減算する。ポイント管理サーバ3は、ポイントの更新結果をポイント通知の送信元であるPOS端末5に送信する(ステップS13)。ポイントの更新結果には、今回使用されたポイントと、残りのポイントとが含まれる。
【0076】
POS端末5は、受信したポイント更新結果の内容を印字したレシートを発行する(ステップS14)。レシートには、使用したポイント、使用したポイントと交換した商品の商品名、残りのポイント等が印字される。これら印字される内容は、ポイントを減算するためのポイント処理が実行されたことを示す情報の一例である。
【0077】
以上の動作により、顧客は、自身が保有するポイントとアクティベートが必要なPOSAカードとを交換することができる。
【0078】
次に、POS端末5が実行する交換処理について説明する。交換処理は、顧客がポイントでの取引を行う際に実行される。
図10は、POS端末5の制御部50による交換処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
制御部50は、入力部5002に商品交換入力がなされたか否か判断し(ステップS21)、入力されていなければ(ステップS21のN)、ステップS21の処理に戻って待機する。
【0080】
入力部5002に商品交換入力がなされると(ステップS21のY)、制御部50は、入力部5002に会員IDが入力されたか否か判断し(ステップS22)、入力されていなければ(ステップS22のN)、ステップS22の処理に戻って待機する。
【0081】
入力部5002に会員IDが入力されると(ステップS22のY)、送受信部5001は、入力された会員IDを含むポイント問合せをポイント管理サーバ3に送信する(ステップS23)。送受信部5001は、ポイント問合せに対する応答として、ポイント管理サーバ3から上記会員IDで特定される会員が保有しているポイントを取得する(ステップS24)。
【0082】
次いで、制御部50は、入力部5002に商品コードが入力されたか否か判断し(ステップS25)、入力されていなければ(ステップS25のN)、ステップS25の処理に戻って待機する。入力部5002に商品コードが入力されると(ステップS25のY)、登録部5003は、交換商品の商品登録を実行する(ステップS26)。具体的には、登録部5003は、入力部5002に入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ512から読み出して、交換商品情報部5032に記憶する。このとき、交換商品情報部5032のアクティベート結果には情報が登録されない。
【0083】
次いで、制御部50は、入力部5002に確定入力が入力されたか否か判断し(ステップS27)、入力されていなければ(ステップS27のN)、ステップS25の処理に戻る。そして、制御部50は、次の商品コードが入力されるまで待機する。入力部5002に確定入力が入力されると(ステップS27のY)、制御部50は、保有ポイントが足りるか否か判断する(ステップS28)。すなわち、制御部50は、交換商品情報部5032に登録された全ての交換商品の交換ポイントの合計と、ステップS24にて取得した顧客の保有ポイントとを比較する。
【0084】
保有ポイントが足りる場合(ステップS28のY)、すなわち顧客の保有ポイントが全ての交換商品の交換ポイントの合計以上である場合、判定部5005は、交換商品情報部5032に登録された交換商品に特定商品があるか否か判断する(ステップS29)。具体的には、判定部5005は、交換商品情報部5032に登録された交換商品に、商品マスタ512の特定商品フラグに「1」が登録されたものがあるか否か判断する。
【0085】
交換商品情報部5032に登録された交換商品に特定商品がある場合(ステップS29のY)、制御部50は、入力部5002にカードIDが入力されたか否か判断し(ステップS30)、入力されなければ(ステップS30のN)、ステップS30に戻って待機する。
【0086】
入力部5002にカードIDが入力されると(ステップS30のY)、登録部5003は、カードIDを交換商品情報部5032に登録する(ステップS31)。次いで、アクティベート処理部5006は、アクティベート処理を実行する(ステップS32)。具体的には、アクティベート処理部5006は、交換商品情報部5032からカードIDを読み出し、読み出したカードIDを含むアクティベート要求を送受信部5001から特定商品管理サーバ4に送信させる。
【0087】
送受信部5001は、アクティベート結果を取得する(ステップS33)。例えば、送受信部5001は、アクティベート要求に対する応答として、特定商品管理サーバ4から上記カードIDで特定されるPOSAカードのアクティベート結果を受信する。あるいは、送受信部5001は、店舗サーバ6から通信エラーを示すエラー通知を受信する。制御部50は、アクティベート処理による処理の結果、全てのPOSAカードのアクティベートがなされ使用可能となったか否か判断する(ステップS34)。
【0088】
全てのPOSAカードが使用可能となった場合(ステップS34のY)、ポイント処理部5007は、ポイント管理サーバ3にポイント通知を送信する(ステップS35)。ポイント通知は、全てのPOSAカードの交換ポイントの合計ポイントを含む。送受信部5001は、ポイント管理サーバ3から更新ポイントを取得する(ステップS36)。更新ポイントは、POSAカードの購入に使用されたポイント、およびPOSAカード購入後に顧客が保有するポイントを含む。
【0089】
次いで、レシート発行部5008は、レシートを発行する(ステップS37)。レシートには、例えば複数のPOSAカードそれぞれについて、商品名、カードID、交換ポイント数等が印字される。そして、制御部50は交換処理を終了する。
【0090】
ステップS28の処理において、保有ポイントが不足している場合(ステップS28のN)、制御部50は、表示部52にエラー情報を表示させる(ステップS38)。エラー情報は、ポイントにより商品を購入しようとする顧客の保有ポイントが不足していることを示すものである。そして、制御部50は交換処理を終了する。ステップS29の処理において、特定商品がない場合(ステップS29のN)、制御部50はステップS35の処理に移行する。
【0091】
ステップS34の処理において、使用可能でないPOSAカードがある場合(ステップS34のN)、制御部50は、アクティベート処理による処理の結果、一部のPOSAカードのみ使用可能となったか否か判断する(ステップS39)。ここで、使用可能とならないPOSAカードは、例えば特定商品管理ファイル41にカードIDが登録されていないものである。
【0092】
一部のPOSAカードのみ使用可能となった場合(ステップS39のY)、ポイント処理部5007は、ポイント管理サーバ3に交換可能となったPOSAカードに関するポイント通知を送信する(ステップS40)。ポイント通知は、使用可能となったPOSAカードの交換ポイントの合計ポイントを含む。送受信部5001は、ポイント管理サーバ3から更新ポイントを取得する(ステップS41)。更新ポイントは、POSAカードの購入に使用されたポイント、およびPOSAカード購入後に顧客が保有するポイントを含む。
【0093】
次いで、レシート発行部5008は、レシートおよびエラーレシートを発行する(ステップS42)。レシートには、例えば使用可能となったPOSAカードについて、商品名、カードID、交換ポイント数等が印字される。エラーレシートには、使用可能とならなかったPOSAカードについて、商品名、カードID、交換ポイント数等が印字される。そして、制御部50は交換処理を終了する。
【0094】
ステップS39の処理において、一部のPOSAカードのみ使用可能でない場合(ステップS39のN)、言い換えれば全てのPOSAカードが使用可能でない場合、制御部50は、入力部5002に商品交換取消入力が入力されたか否か判断する(ステップS43)。商品交換取消入力は、オペレータが操作部53を操作することにより入力される。
【0095】
入力部5002に商品交換取消入力が入力された場合(ステップS43のY)、登録部5003は、商品登録された交換商品の情報をクリアする(ステップS44)。具体的には、登録部5003は、交換商品情報部5032に登録された商品情報を消去する。そして、制御部50は交換処理を終了する。
【0096】
入力部5002に商品交換取消入力が入力されない場合(ステップS43のN)、制御部50はステップS32の処理に戻る。商品登録された全てのPOSAカードが使用可能でない場合、POS端末5と特定商品管理サーバ4の間の一時的な通信トラブルが原因であることが想定されるので、商品交換取消入力がなされない場合はアクティベート処理部5006がアクティベート処理をリトライするようにしている。言い換えると、商品登録された全てのPOSAカードが使用可能でない場合、制御部50は、入力部5002に商品交換取消入力が入力されるまで、交換処理を終了しない。
【0097】
上記交換処理により、顧客は、POSAカードなど特定商品についても、ポイントによる商品購入を行うことができる。しかも、POSAカードのアクティベートが行われたことを条件に、当該POSAカードの交換ポイントを減算するポイント処理がなされる。このため、アクティベートが行われなかったPOSAカードについてのポイント処理のやり直しが生じない。詳細には、ポイント処理を行って顧客の保有ポイントからPOSAカードの交換ポイントを減算した後、当該POSAカードのアクティベートが行われなかった場合、減算したポイントを戻す処理が必要となるが、本実施形態では上記ポイントを戻す処理は生じない。したがって、オペレータの操作が煩雑になることを抑制することができる。
【0098】
以上説明したとおり、実施形態のPOS端末5は、顧客が保有するポイントを取得する送受信部5001と、送受信部5001が取得したポイントと交換される交換商品の商品識コードが入力される入力部5002と、入力部5002に入力された商品コードで識別される交換商品が、当該交換商品を使用可能とするアクティベートが必要な特定商品であるかを判定する判定部5005と、判定部5005によって交換商品が特定商品であると判定された場合、当該特定商品をアクティベートするための処理を実行するアクティベート処理部5006と、アクティベート処理部5006による処理の結果に基づいて、顧客が保有するポイントを更新するためのポイント処理を実行するポイント処理部5007と、を備える。
【0099】
これにより、POS端末5は、有効化するための処理が必要な特定商品を顧客が保有するポイントと交換することを可能とする。このため、POS端末5を導入する店舗のサービスを拡大することができる。
【0100】
また、実施形態のPOS端末5において、ポイント処理部5007は、アクティベート処理部5006による処理の結果、特定商品が使用可能となったことを条件として、前記特定商品と交換されるポイントを減算するためのポイント処理を実行する。
【0101】
これにより、POS端末5は、アクティベートが行われなかった特定商品についてのポイント処理のやり直しが生じない。このため、POS端末5は、オペレータの操作が煩雑になることを抑制することができる。
【0102】
さらに、実施形態のPOS端末5は、入力部5002に複数の特定商品の商品コードが入力され、アクティベート処理部5006による処理の結果、当該複数の特定商品の全てが使用可能となった場合、当該複数の特定商品の全てに係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを発行するレシート発行部5008をさらに備える。
【0103】
これにより、顧客がポイントにより購入しようとする特定商品全てがアクティベートされて使用可能になった場合、オペレータは、発行されたレシートを確認することで必要なポイント処理がなされたことを認識することができる。
【0104】
加えて、実施形態のPOS端末5において、レシート発行部5008は、アクティベート処理部5006による処理の結果、複数の特定商品の一部が使用可能となっていない場合、当該一部の特定商品が使用可能でないことを示すエラーレシート、および当該一部の特定商品以外の特定商品に係るポイント処理が実行されたことを示すレシートを発行する。
【0105】
これにより、オペレータは、発行されたレシートおよびエラーレシートを確認することで、一部の特定商品についてはアクティベートが行われなかったこと、および一部の特定商品以外の特定商品については必要な処理がなされたことを認識することができる。
【0106】
また、実施形態のPOS端末5において、レシート発行部5008は、アクティベート処理部5006による処理の結果、複数の特定商品の全てが使用可能となっていない場合、レシートを発行しない。
【0107】
これにより、POS端末5は、一時的な通信エラーにより全ての特定商品のアクティベートが行われなかった場合などにポイントでの取引に係る処理が終了していないことをオペレータに認識させることができる。このため、オペレータは、必要な操作を行うことによってアクティベート処理をリトライさせることができる。
【0108】
なお、上記実施形態において、POS端末5で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、POS端末5で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0109】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0110】
5 POS端末(商品データ処理装置)
5001 送受信部(取得部)
5002 入力部
5005 判定部
5006 アクティベート処理部
5007 ポイント処理部
5008 レシート発行部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】