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特開2024-25051取引予約管理システムおよび取引予約管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025051
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】取引予約管理システムおよび取引予約管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20240216BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128166
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】504373093
【氏名又は名称】日立チャネルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】石井 稜大
(72)【発明者】
【氏名】松浦 収
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】金融機関におけるATMの予約受付を可能にし、顧客が来店時にスムーズに金融取引をできるようにする。
【解決手段】取引予約管理システムのサーバは、顧客の端末から入力された顧客の個人特定情報と、取引を希望する取引店舗に関する情報と、希望する取引の情報と、取引日時に関する情報とを受付ける。そして、端末から受付けた情報とATM運用情報テーブルと、ATMの予約情報テーブルとを参照し、顧客に対して、取引を希望する取引店舗に設置されたATMと取引日時からの一定時間の取引を割当てる予約番号を生成し、その予約番号を端末に送信する。顧客の取引時に予約番号に割当てたATMから予約番号と顧客の個人特定情報の入力情報を受取り、入力情報テーブルを参照し、予約番号に係る予約取引の情報をATMに送信し、ATMより予約番号に係る予約取引の実行を受け付ける。
【選択図】 図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関の店舗に設置され、前記金融機関の業務に関る取引を行う取引装置を顧客が予約する取引予約管理システムであって、
顧客からの入力を受付ける端末と、前記金融機関のサーバと、前記取引装置とを有し、
前記端末と前記サーバと前記取引装置とは、各々ネットワークにより接続され、
前記サーバは、前記端末から入力された情報を保持する顧客入力情報テーブルと、前記取引装置の各店舗の運用情報を格納する取引装置運用情報テーブルと、前記取引装置の予約情報を格納する予約情報テーブルと、前記取引装置の状態情報を格納する取引装置状態情報テーブルとを保持し、
前記サーバは、前記端末から入力された顧客の個人を特定する情報と、取引を希望する取引店舗に関する情報と、希望する取引の情報と、取引を希望する取引日時に関する情報とを受付け、前記顧客入力情報テーブルに格納し、
前記サーバは、前記端末から受付けた情報と前記取引装置運用情報テーブルと、前記取引装置の予約情報テーブルとを参照し、顧客に対して、取引を希望する取引店舗に設置された取引装置と取引を希望する取引日時からの一定時間の取引を割当てる予約番号を生成し、その予約番号を予約情報テーブルに設定し、その予約番号を前記端末に送信し、
前記サーバは、前記予約番号に割当てた取引装置から前記予約番号と前記顧客の個人を特定する情報の入力情報を受取り、前記入力情報テーブルを参照し、前記予約番号に係る希望する取引の情報を前記取引装置に送信し、前記取引装置より前記予約番号に係る希望する取引の実行を受け付けることを特徴する取引予約管理システム。
【請求項2】
前記サーバが、前記予約番号に割当てる取引装置を、顧客が希望する取引に基づいて決定することを特徴とする請求項1記載の取引予約管理システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記取引装置状態情報テーブルと前記予約情報テーブルとを参照し、
前記予約番号に割当てられた単数または複数の取引装置に対して、前記予約番号に係る予約取引の取引日時の一定時間の前に、取引装置に対してロックの表示を行わせる指令をすることを特徴とする請求項1記載の取引予約管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記取引装置状態情報テーブルと前記予約情報テーブルとを参照し、
前記予約番号に割当てられた単数または複数の取引装置に対して、前記予約番号に係る予約取引の取引日時の一定時間の前に、前記取引装置の操作が前記予約番号に係る予約取引の顧客と同一であるときには、前記取引装置に対して予約取引に関する通知の表示を行わせる指令をすることを特徴とする請求項1記載の取引予約管理システム。
【請求項5】
金融機関の店舗に設置され、前記金融機関の業務に関る取引を行う取引装置を顧客が予約する取引予約管理システムよる取引予約管理方法であって、
前記取引予約管理システムは、顧客からの入力を受付ける端末と、前記金融機関のサーバと、前記取引装置とを有し、
前記端末と前記サーバと前記取引装置とは、各々ネットワークにより接続され、
前記サーバは、前記端末から入力された情報を保持する顧客入力情報テーブルと、前記取引装置の各店舗の運用情報を格納する取引装置運用情報テーブルと、前記取引装置の予約情報を格納する予約情報テーブルと、前記取引装置の状態情報を格納する取引装置状態情報テーブルとを保持し、
前記サーバが、前記端末から入力された顧客の個人を特定する情報と、取引を希望する取引店舗に関する情報と、希望する取引の情報と、取引を希望する取引日時に関する情報とを受付け、前記顧客入力情報テーブルに格納するステップと、
前記サーバが、前記端末から受付けた情報と前記取引装置運用情報テーブルと、前記取引装置の予約情報テーブルとを参照し、顧客に対して、取引を希望する取引店舗に設置された取引装置と取引を希望する取引日時からの一定時間の取引を割当てる予約番号を生成し、その予約番号を予約情報テーブルに設定し、その予約番号を前記端末に送信するステップと、
前記サーバが、前記予約番号に割当てた取引装置から前記予約番号と前記顧客の個人を特定する情報の入力情報を受取り、前記入力情報テーブルを参照し、前記予約番号に係る希望する取引の情報を前記取引装置に送信するステップと、
前記サーバが、前記取引装置より前記予約番号に係る希望する取引の実行を受け付けるステップとを有することを特徴する取引予約管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引予約管理システムおよび取引予約管理方法に係り、特に、金融機関におけるATMの予約受付を可能にし、顧客が来店時にスムーズに金融取引をするのに好適な取引予約管理システムおよび取引予約管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、銀行などの金融機関の店舗には、現金自動取引装置(ATM:Automatic Teller Machine)が設置され、顧客は、それを操作することにより、入出金や残高照会といった取引を無人で行うことが一般的になっている。近年、上記取引のほか、帳票を使った税公金の支払いも行うことができる高機能の現金自動取引装置も設置されている店舗が出てきている。
【0003】
情報処理装置により、金融機関に来店した顧客を取引装置に誘導する技術としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1に記載されたシステムでは、来店した顧客にすべての取引目的を入力させ、来店した顧客に対し順番に受付番号を付与する。そして、取引目的に適した窓口またはネットワークを介して顧客とのやり取りを可能にする無人型遠隔取引装置または自動取引装置に顧客を誘導する。これにより、顧客の取引目的を一元管理して、最適な窓口または取引装置へと誘導することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-226274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された受付システムでは、予め顧客に取引目的を入力させて、その目的に適した窓口または取引装置に、順番に誘導するようにしている。そのため、顧客が窓口または取引装置での取引に時間がかかったときには、次に控える顧客をまたせることがあり、そのため待ち時間が発生し、顧客に対するサービスの低下を招く可能性があった。
【0006】
また、近年、通常の入出金、残高照会を行うATMに加え、例えば、帳票の処理を行える高機能ATMが同一店舗の中に併設されているケースが増え始めている。ただ、通常のATMでも行える取引を高機能ATMで行うユーザもいるため、高機能ATMは、そのような通常のATMで行えるユーザによって利用中だが、通常のATMには空きがあり、かつ帳票処理を行いたいユーザが高機能ATMの順番待ちをしなければならない事態が発生しうる。これは、予め取引を予約しておく場合であっても、ATMの種別に応じた予約を行わない場合、同様に通常の取引を行うユーザが高機能ATMを予約してしまい、ATMの稼働効率とユーザの利便性の観点で問題がある。
【0007】
本発明の目的は、金融機関における顧客が希望する取引内容に応じたATMの予約受付を可能にし、顧客が来店時にスムーズに金融取引をすることができる取引予約管理システムおよび取引予約管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の取引予約管理システムの構成は、好ましくは、金融機関の店舗に設置され、金融機関の業務に関る取引を行う取引装置を顧客が予約する取引予約管理システムであって、顧客からの入力を受付ける端末と、金融機関のサーバと、取引装置とを有し、端末とサーバと取引装置とは、各々ネットワークにより接続され、サーバは、端末から入力された情報を保持する顧客入力情報テーブルと、取引装置の各店舗の運用情報を格納する取引装置運用情報テーブルと、取引装置の予約情報を格納する予約情報テーブルと、取引装置の状態情報を格納する取引装置状態情報テーブルとを保持し、サーバは、端末から入力された顧客の個人を特定する情報と、取引を希望する取引店舗に関する情報と、希望する取引の情報と、取引を希望する取引日時に関する情報とを受付け、顧客入力情報テーブルに格納し、サーバは、端末から受付けた情報と取引装置運用情報テーブルと、取引装置の予約情報テーブルとを参照し、顧客に対して、取引を希望する取引店舗に設置された取引装置と取引を希望する取引日時からの一定時間の取引を割当てる予約番号を生成し、その予約番号を予約情報テーブルに設定し、その予約番号を端末に送信し、サーバは、予約番号に割当てた取引装置から予約番号と顧客の個人を特定する情報の入力情報を受取り、入力情報テーブルを参照し、予約番号に係る希望する取引の情報を取引装置に送信し、取引装置より予約番号に係る希望する取引の実行を受け付けるようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、金融機関におけるATMの予約受付を可能にし、顧客が来店時にスムーズに金融取引をすることができる取引予約管理システムおよび取引予約管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】取引予約管理システムの構成の全体構成図である。
図2】取引予約管理サーバのハードウェア・ソフトウェア構成図である。
図3】顧客情報テーブルの一例を示す図である。
図4】顧客入力情報テーブルの一例を示す図である。
図5】予約情報テーブルの一例を示す図である。
図6】ATM運用情報テーブルの一例を示す図である。
図7】ATM状態情報テーブルの一例を示す図である。
図8】顧客が携帯端末からATMの取引予約を行うときの処理を示すフローチャートである。
図9】ATMにより予約取引を行うときの処理を示すフローチャートである。
図10A】ATMの状態監視を行うときの処理を示すフローチャートである(その一)。
図10B】ATMの状態監視を行うときの処理を示すフローチャートである(その二)。
図10C】ATMの状態監視を行うときの処理を示すフローチャートである(その三)。
図11A】ATM予約取引のタイミングと処理について説明するタイミングチャートである(その一)。
図11B】ATM予約取引のタイミングと処理について説明するタイミングチャートである(その二)。
図12A】予約取引をするときのユーザが取引情報を入力するATM画面を示す図である(その一)。
図12B】予約取引をするときのユーザが取引情報を入力するATM画面を示す図である(その二)。
図12C】予約取引をするときのユーザが取引情報を入力するATM画面を示す図である(その三)。
図12D】予約取引の取引情報を表示するときのATM画面を示す図である。
図12E】予約ロックをするときのATM画面を示す図である。
図12F】予約した顧客に対して予約取引が近づいているときのATM画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を、図1ないし図12Fを用いて説明する。
【0012】
先ず、図1および図2を用いて一実施形態に係る取引予約管理システムの構成について説明する。
取引予約管理システムは、顧客の有する情報処理装置から金融機関が運営するATMで行う取引の予約を可能にするシステムであり、図1に示されるように、携帯端末1、ATM102、基地局10、顧客管理サーバ110、取引予約管理サーバ100、ATM状態監視サーバ120を備えている。
【0013】
基地局10とネットワーク5、ネットワーク6と顧客管理サーバ110、取引予約管理サーバ100、ATM状態監視サーバ120、ネットワーク7とATM102は、相互に接続され、ネットワーク5、ネットワーク6、ネットワーク7も相互に接続されている。
【0014】
ネットワーク5は、各通信のキャリアが接続しているインターネットのようなグローバルネットワークである。ネットワーク6は、例えば、金融機関内部のLAN(Local Area Network)である。ネットワーク7は、ATM102と金融機関の各サーバを接続するATMネットワークである。図1では、各ネットワークを別々に図示しているが、これらは、一体のものでもよいし、ネットワーク5、ネットワーク6、ネットワーク7が全てインターネットのようなグローバルネットワークであってもよい。
【0015】
なお、本実施形態では、顧客の携帯端末1が基地局10と無線通信をし、その基地局10を介して各金融機関のシステムとデータのやり取りを行う例を示しているが、顧客のPC(Personal Computer)などより、有線のインターネットにより、各金融機関のシステムと接続してもよい。
【0016】
なお、本実施形態のシステムでは、ATMの取引きの予約を主眼としているために、図示しなかったが、金融機関のシステムとして、通常の金融機関の業務を行う勘定系システム、情報系システムも存在している。
【0017】
携帯端末1は、顧客が取引を予約する際に使用する情報処理端末である。口座情報、取引を希望する店舗、取引を希望する日時、予約取引種別などを顧客管理サーバ110に送信し、予約されたときには、予約番号を受信する。当該携帯端末1は、スマートフォンなどの携帯電話でもよいし、パソコンやタブレット、その他、ATMで予約して取引をするための予約専用端末を用意してもよい。
【0018】
顧客のATMの取引きの予約は、ブラウザから金融機関が提供するWebページを呼び出し、その定型フォーマットに入力する形式でもよいし、金融機関が提供するアプリケシーョンソフトウェア(いわゆる「アプリ」)をダウンロードして、それを実行することにより入力するようにしてもよい。
【0019】
顧客管理サーバ110は、銀行に口座を有する顧客の情報と顧客がATMの取引きの予約のために入力した情報を管理するためのサーバである。顧客管理サーバ110は、顧客情報管理部111、顧客入力情報管理部112、外部I/F(InterFace)115の各機能部を有し、データベースに、顧客情報テーブル200と顧客入力情報テーブル201を保持している。
【0020】
顧客情報テーブル200と顧客入力情報テーブル201の詳細は、後に説明する。
【0021】
取引予約管理サーバ100は、顧客からのATMの取引予約情報を管理し、取引の予約をスケジュールするサーバである。取引予約管理サーバ100は、取引予約スケジュール部101と外部I/F部105の機能部を有し、顧客管理サーバ110から受信した顧客情報、取引予約情報とATM状態監視サーバ120から受信したATMの状態情報から予約管理情報を作成する。
【0022】
取引予約管理サーバ100は、データベースに、予約情報テーブル210、ATM運用情報テーブル211を保持する。なお、予約情報テーブル210、ATM運用情報テーブル211の詳細は、後に説明する。
【0023】
ATM状態監視サーバ120は、接続されているATM102の状態を監視するサーバである。
【0024】
ATM状態監視サーバ120は、ATM状態監視部121、外部I/F部125の機能部を有し、データベースに、ATM状態情報テーブル220を保持する。なお、ATM状態情報テーブル220の詳細は、後に説明する。
【0025】
ATM102は、顧客が金融機関との取引する際に使用される専用装置であり、通常は、金融機関の各店舗に複数台設置されている。ATM102で行われる取引きは、現金の入出金、口座振込、口座振替、通帳記帳などである。また、ATM102の中には、高機能ATMがあり、帳票により税公金の振込みを可能とする装置もある。ATM102は、装置情報、ATMの稼働状態、利用状況をATM状態監視サーバ120に送信する。金融機関の店舗には、本実施形態の取引予約管理システムにより予約が可能なATM(以下、単に、「予約ATM」という)と、そうではない通常のATM(以下、「フリーATM」という)が設置されるものとする。
【0026】
上記の取引予約管理システムでは、顧客管理サーバ110、取引予約管理サーバ100、ATM状態監視サーバ120が、別々の装置であり、各装置が各々の機能を実現するように記載したが、一つの装置で必要な機能を実現するように実装してもよい。
【0027】
次に、図2を用いて取引予約管理サーバのハードウェア・ソフトウェア構成について説明する。
取引予約管理サーバ100のハードウェア構成としては、例えば、図2に示されるサーバ装置のような一般的な情報処理装置で実現される。
【0028】
取引予約管理サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)302、主記憶装置304、ネットワークI/F(InterFace)306、表示I/F308、入出力I/F310、補助記憶I/F312が、バスにより結合された形態になっている。
【0029】
CPU302は、取引予約管理サーバ100の各部を制御し、主記憶装置304に必要なプログラムをロードして実行する。
【0030】
主記憶装置304は、通常、RAMなどの揮発メモリで構成され、CPU302が実行するプログラム、参照するデータが記憶される。
【0031】
ネットワークI/F306は、ネットワーク5と接続するためのインタフェースである。
【0032】
表示I/F308は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置320を接続するためのインタフェースである。
【0033】
入出力I/F310は、入出力装置を接続するためのインタフェースである。図2の例では、キーボード330とポインティングデバイスのマウス332が接続されている。
【0034】
補助記憶I/F312は、HDD(Hard Disk Drive)350やSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置を接続するためのインタフェースである。
【0035】
HDD350は、大容量の記憶容量を有しており、本実施形態を実行するためのプログラムが格納されている。取引予約管理サーバ100には、取引予約スケジュールプログラム360、外部I/Fプログラム361がインストールされている。
【0036】
取引予約スケジュールプログラム360、外部I/Fプログラム361は、それぞれ取引予約スケジュール部101、外部I/F部105の機能を実現するプログラムである。
【0037】
また、HDD350には、予約情報テーブル210、ATM運用情報テーブル211が格納される。
【0038】
次に、図3ないし図7を用いて取引予約管理システムで使用されるデータ構造について説明する。
顧客情報テーブル200は、金融機関における各顧客の情報を保持するテーブルであり、図3に示されるように、店番200a、口座番号200b、名前200c、電話番号200d、Eメール200eの各フィールドからなる。
【0039】
店番200aには、金融機関の口座を管理している各店舗を一意に識別する番号が格納される。口座番号200bには、各顧客の口座番号が格納される。通常、金融機関の実務として、店番-口座番号を口座の識別のために用いている。名前200cには、各顧客の氏名が格納される。電話番号200dには、各顧客が口座作成時に登録した番号が格納される。Eメール200eには、顧客のEメールアドレスが格納される。なお、ここであげた項目の外、顧客の住所を保持してもよい。
【0040】
顧客入力情報テーブル201は、顧客が携帯端末1から入力した情報と、それに対して、顧客管理サーバ110が応答した情報を格納するテーブルであり、図4に示されるように、店番201a、口座番号201b、名前201c、電話番号201d、取引店舗201e、予約取引201f、金額201g、取引日時201h、予約番号201i、予約ATM機番201jの各フィールドからなる。
【0041】
店番201aには、顧客が入力した口座の店番が格納される。口座番号201bには、顧客が入力した口座番号が格納される。名前201cには、顧客が入力した顧客の氏名が格納される。電話番号201dには、顧客が入力した(または、デフォルトの)顧客が連絡を希望する電話番号が格納される。取引店舗201eには、顧客が入力した顧客がATMで取引を希望する金融機関の店舗の店番が格納される。本実施形態では、通常は、取引店舗に複数のATMが設置されているものとする。予約取引201fには、顧客が入力したATMで取引の予約を希望する取引の名称または識別子が格納される。金額201gには、ATMで取引の予約を希望する取引に係る金額が格納される。通帳記入などのように、取引が金額を入力する必要のないときには、NULLでよい。取引日時201hには、顧客が希望するATMの設置店舗で、取引を希望する日時が、例えば、yyyy/mm/dd hh:mmの形式で格納される。予約番号201iには、取引予約管理サーバ100によって作成され、顧客管理サーバから携帯端末1に返される取引予約番号が格納される。予約ATM機番201jには、予約されたATMの機番が格納される。
【0042】
なお、店番200a、口座番号200b、名前200c、電話番号200dは、Webページによって顧客にそのつど入力させるようにしてもよいし、アプリに予め記憶しておくようにしてもよい。
【0043】
取引店舗201eは、ATM設置ブース(出張所)のような形態で、ATMを設置する場所を含み、その場所の識別子を入力できるようにしてもよい。
【0044】
予約番号は、Webページに表示させ、確認のために予め登録しておいた顧客のEメールアドレスに対して、Eメールを送信して、顧客が容易に確認するようにできることが望ましい。また、アプリにより、予約番号201iと予約内容(取引店舗、予約取引、金額、取引日時)を記憶しておき、顧客に対してアプリで確認させるサービスを提供することもできる。
【0045】
予約情報テーブル210は、予約番号と顧客のATM取引の予約を対応付けた情報を保持するテーブルであり、図5に示されるように、予約番号210a、電話番号210b、取引店舗210c、予約ATM機番210d、状態コード210eの各フィールドからなる。
【0046】
予約番号210aには、取引予約管理サーバ100が顧客のATMの取引予約の際に発行した予約番号が格納される。電話番号210bには、顧客のATMの取引予約の際に入力した、あるいは、デフォルトの電話番号が格納される。取引店舗210cには、顧客のATMの取引予約の際に入力した取引を希望した店舗が格納される。予約ATM機番210dには、予約番号に割当てられた取引店舗210cに設置されている予約ATMの機番が格納される。ATMの機番は、複数の値をとることが可能である。状態コード210eには、その予約における現在の状態を表すコードが、「未実行」、「既実行」、「取消」のように格納される。ATMが予約されたときには、状態コード210hは、「未実行」となり、該当の取引が実行されたときには、「既実行」となり、予約された取引が取り消されたときには、「取消」となる。
【0047】
なお、本実施形態では、予約番号、電話番号をATMの取引予約を識別するキーとしたが、取引予約管理サーバ100がパスワードを発行するか、ユーザにパスワードを入力させて、予約番号、パスワードをATMの取引予約を識別するキーとしてもよい。
【0048】
ATM運用情報テーブル211は、金融機関の店舗に設置されるATMごとの運用情報を保持するテーブルであり、図6に示されるように、設置店舗211a、予約ATM機番211b、運用日211c、運用時間211dの各フィールドからなる。
【0049】
設置店舗211aには、ATMが設置されている金融機関の店舗の店番が格納される。予約ATM機番211bには、ATMを識別する機番が格納される。ATM機番は、複数の値をとることが可能である。また、図示しなかったが、ATMの機番ごとに、取引をできる機能を対応付けたATM装置情報テーブルをシステムとして有する。運用日211cには、ATMを運用する日にちが、「全日」、「平日」のように格納される。運用時間211dには、ATMを運用する時刻が、例えば、「9:00~17:00」、「24時」のように格納される。
【0050】
ATM状態情報テーブル220は、ATMの現在の状態を保持するテーブルであり、図7に示されるように、店舗220a、ATM機番220b、IPAddress220c、稼働状態220d、利用状態220e、入力予約番号220f、取引継続可否220g、店番220h、口座番号220iの各フィールドからなる。
【0051】
店舗220aには、金融機関の店舗を識別するための番号が格納される。ATM機番220bには、金融機関の店舗に設置されたATMの機番が格納される。これは、図5の予約ATM機番210d、図6の予約ATM機番211bに対応するフィールドである。IPAddress220cには、店舗220aに設置しているATM機番220bに対応するATMのIPアドレスが格納される。稼働状態220dには、店舗に設置されているATMの稼働状態が格納される。例えば、取引ができる状態の「待機中」、または取引実施中の場合は「稼働中」、メンテナンス等何らかの理由で取引ができない状態の場合は「停止中」の値をとる。また、本実施形態として、特に、ATMを予約した顧客の確保のために、一般の利用者の利用をロックする「予約ロック中」という状態を設ける(詳細は、後述)。利用状態220eには、店舗に設置されているATMの利用状態が格納される。利用状態として、稼働状態220dが「稼働中」の場合に、「待機中」か「利用中」の値をとる。入力予約番号220eには、店舗に設置されているATMに顧客が入力した予約番号が格納される。取引継続可否220gには、取引予約管理サーバ100から受信した取引継続可否判断結果のフラグが格納される。すなわち、該当するATMに入力された予約番号と、予約情報テーブル210で、該当するATMの該当する時間帯に登録されている予約番号とを照合することにより、一致している場合は、取引継続「可」とし、予約が入っていない、または、予約番号が異なる場合は、取引継続「否」の値が格納される。店番220hには、現在ATMを使用している顧客の金融機関の口座を管理している各店舗を一意に識別する番号が格納される。口座番号220iには、現在ATMを使用している顧客の各顧客の口座番号が格納される。店番220h、口座番号220iは、それぞれ図3に示した顧客情報テーブル200の店番200a、口座番号200bに、対応するフィールドである。
【0052】
次に、本実施形態のATM設置とATMによる顧客サービスのモデルの概要について説明する。
本実施形態のATM設置とATMによる顧客サービスのモデルについては、以下のようにする。
(1)一つの店舗、ATMの設置場所には、予約ATMとフリーATMが設置される。予約ATMがある店舗、ATMの設置場所であっても、予約していない顧客が使用できるフリーATMは、最低でも一台は、設置される。予約ATMは、顧客のサービスの観点から複数あることが望ましい。
(2)予約ATMが一つの店舗、ATMの設置場所に、複数設置されているときには、取引の予約を行った顧客は、どの予約ATMを使用してもよい(すなわち、使用可能な予約ATMが全て割当てられる)。
(3)ATMには、例えば、帳票による税公金の支払いができる高機能ATMのように、通常のATMと機能差がある場合がある。顧客が高機能ATMのみができる予約取引を希望したときには、高機能ATMに対して予約が割当てられる。
(4)予約ATMは、予約が入っていないときには、予約していない顧客でも利用できるが、予約が入ったときには、予約の日時・時刻の一定の時間前にロックされて予約した顧客による使用が確保される。
(5)予約をした顧客は、予約時刻から一定の時間内(例えば、5分間)に、システムから通知された予約番号と、入力した、あるいは、デフォルトで登録している電話番号を入力することにより、予約をした取引きが可能になり、その内容がATM画面に表示され、それに対して、顧客が確認の入力をしたときには、その予約をした取引きが実行される。
(6)予約をした顧客は、一定時間の幅(例えば、10分間)で、予約ATMを使うための時間が割当てられる。ただし、予約をした顧客は、予約をした取引きが実行後も、他の予約をした顧客とバッティングしない限りは、その他の通常のATMでの取引も行うことができる。
【0053】
次に、図8ないし図11Bを用いて取引予約管理システムの処理について説明する。
【0054】
先ず、図8を用いて顧客が携帯端末からATMの取引予約を行うときの処理について説明する。
顧客は、携帯端末1により、取引情報を入力する(S101)。顧客が入力するのは、例えば、取引店舗、店番、口座番号、名前、電話番号、予約取引、金額(該当するとき)、取引日時である。
【0055】
顧客からの入力情報は、顧客管理サーバ110に送られ、顧客管理サーバ110は、図4に示した顧客入力情報テーブル201に該当する項目の情報を設定し、取引予約管理サーバ100に、必要な情報を転送し、取引予約管理サーバ100に予約番号の発行を依頼する。
【0056】
取引予約管理サーバ100は、送られた取引内容をチェックし、図5に示した予約情報テーブル210と、図6に示したATM運用情報テーブル211を参照し、ATM運用スケジュールをチェックし(S102)、予約を希望された取引に利用できるATMがあるか否かを判定する(S103)。
【0057】
S103で、予約を希望された取引に利用できるATMがあるときには(S103:YES)、取引予約管理サーバ100は、予約番号を生成し、予約情報テーブル210に、「未実行」の予約として、登録し(S104)、予約ATM機番、予約番号を顧客管理サーバ110に通知する。顧客管理サーバ110は、予約番号と予約ATM機番を、顧客入力情報テーブル201に設定し、予約ATM機番、予約番号を顧客に通知する(S105)、
S103で、予約を希望された取引に利用できるATMがないときには(S103:NO)、同日に同店舗で取引に利用できる予約ATMがあるか否かを判定し(S110)、利用できる予約ATMで利用できる時間帯があるときには(S110:YES)、同日に利用できる時間帯をユーザに提示し(S112)、S101に戻る。
【0058】
S110で、利用できる予約ATMがないときには(S110:NO)、顧客から希望する日時では、予約できないことをユーザに通知し(S111)、処理を終了する。
【0059】
なお、上の例では、顧客は、希望する店舗、ATMの設置場所で、ATMで予約することを前提としたが、都市部などで、店舗、ATMの設置場所が密に設置される場所では、代替案として、希望する店舗、ATMの設置場所の近隣のATMを顧客に提示してもよい。
【0060】
次に、図9を用いてATMにより予約取引を行うときの処理について説明する。
顧客は、取引店舗の予約ATM(予約ATM機番)のATM102より予約番号・電話番号を入力する(S201)。なお、このときのATMのユーザインタフェースは、後に説明する。
【0061】
ATM102は、入力された情報を取引予約管理サーバ100に送信する。
【0062】
取引予約管理サーバ100は、図5に示した予約情報テーブル210を参照し、入力した予約ATMが予約されたATM機番に一致するか、かつ、入力された予約番号・電話番号がマッチするか否かを判定し(S202)、マッチしないときには(S202:NO)、3回以上マッチしていないか否かを判定し(S210)、それ未満のときには(S210:NO)、S201に戻り、再度入力させ、3回以上マッチしていないときには、予約でない一般の取引をすることを推奨するか、フリーATMで取引をすることを提示し(S211)、処理を終了する。
【0063】
S202で、入力された予約番号・電話番号がマッチするときには、取引予約管理サーバ100は、予約番号をキーにして、顧客管理サーバ110に取引内容を問い合わせ、予約情報テーブル210に登録されている取引内容をATM102に送信し、ATM102は、予約の取引内容を顧客に確認のために提示する(S203)。なお、このときのATMのユーザインタフェースは、後に説明する。
【0064】
次に、顧客が確認の意思表示をしたか否かを判定し(S204)、確認の意思表示をしたときには(S204:YES)、ATM102は、予約した取引を銀行システム(勘定系)に通知して、銀行システムは、取引を実行する(S205)。確認の意思表示がされないときには(S204:NO)、取引をキャンセルする(S212)。
【0065】
次に、予約情報テーブル210は、銀行システムから処理が終了したことの通知を受けて、予約情報テーブル210の該当するレコードの状態コード220hを「既実行」にする(S206)。
【0066】
次に、図10Aないし図10Cを用いてATMの状態監視を行うときの処理について説明する。
ATM状態監視サーバ120は、図7に示したATM状態情報テーブル220を参照し、同一店舗内のATMの稼働状態を取得する(S301)。ATM状態情報テーブル220は、定期的なポーリングにより、ATMの状態を取得して、対象とする店舗の予約ATMに関する予約スケジュール情報を取得する(S302)。
【0067】
次に、ATM状態監視サーバ120は、同一店舗内の稼動中の予約ATMの数(以下、図と説明で、ATMNとする)が、一定時間内の予約数(例えば、現在から5分以内に取引時間がある取引予約の数)(以下、図と説明で、RNとする)未満であるか否かを判定する(S303)。
【0068】
同一店舗内の稼動中の予約ATMの数が一定時間内の予約数未満であるときには(S303:NO)(これは、予約ATMが機器の故障などの原因により、顧客の予約した取引を取り消さなければならない状況である)、ATM状態監視サーバ120は、取引予約管理サーバ100に通知し、取引予約管理サーバ100は、(RN-ATMN)分の顧客の分の数の予約を取り消し(予約情報テーブル210の該当するレコードの状態コード210hに「取消」を設定)、取引予約管理サーバ100は、顧客管理サーバ110に通知し、顧客管理サーバ110は、該当する顧客に対して、電話やEメールなどの手段により予約取り消しの通知を行う(S310)。このときに、顧客に同一店舗のあいている時刻帯を示し、再予約を促すメッセージを送ることが望ましい。
【0069】
次に、ATM状態監視サーバ120は、同一店舗内の稼動中の予約ATMの内で、一定時間内の予約(この例では、5分内)をした顧客(店番-口座番号により特定される)が予約前に使っている数(以下、図と説明で、rとする)を取得する(図10BのS320)。r≧1のときは、ATMの予約をした顧客自身が、予約時刻に達する前に、同一店舗内の稼動中の予約ATMを使っている顧客が一人以上いることを意味する。
【0070】
次に、i←1とする(S321)。iは、フローの制御のためのパラメータである。
【0071】
次に、ATM状態監視サーバ120は、r<iであるか否かを判定し(S322)、r<iのときには(S322:YES)、S325に行き、r<iでないときには(S322:NO)、ATM状態監視サーバ120は、一定時間内の予約をした顧客が予約前に使っている予約ATMの一つに対して、その顧客に対して予約取引の時刻が近づいていることの表示の指示をし、予約ATMは、「予約取引の時刻が近づいている」ことを通知する画面を表示し(S311)、iを1インクリメントし(S324)、S322に戻る。
【0072】
S322で、r<iのときには、j←1とする(S321)。jは、フローの制御のためのパラメータである。
【0073】
次に、ATM状態監視サーバ120は、(RN-r)<iであるか否かを判定し(S326)、(RN-r)<iのときには(S326:YES)、S330(図10C)に行き、(RN-r)<iでないときには(S326:NO)、同一店舗内の稼動中の予約ATMの内で、一定時間内の予約をした顧客が予約前に使っている予約ATMでない予約ATM(すなわち、予約をした顧客でないフリーの顧客が使っているか、使用されていない(待機中)予約ATM)の一つに対して、ATM状態監視サーバ120は、予約ロック画面の表示を指示し(S327)、jを1インクリメントし(S328)、S326に戻る。
【0074】
この処理は、すなわち、予約時刻前に、予めATMによる取引きを予約した顧客の使用する予約ATMを確保する趣旨である。
【0075】
次に、ATM状態監視サーバ120は、一定時間内(予約取引時刻の前)に予約取引の入力があったか否かを判定し(図10CのS330)、予約取引の入力があったときには(S330:YES)、S331に行き、予約取引の入力がないときには(S333:NO)、S333に行く。
【0076】
S330で、予約取引の入力があったときには、ATM状態監視サーバ120は、現在、同一店舗内の予約ATMで、予約ロックをしている予約ATMがあるか否かを判定し(S331)、予約ロックをしている予約ATMがないときには(S331:NO)、S333に行き、予約ロックをしている予約ATMがあるときには(S331:YES)、予約ロックされている予約ATMの予約ロックを解除する(S332)。
【0077】
S330で、予約取引の入力がないとき、S331で、予約ロックをしている予約ATMがないとき、S332の実行後に、ATM状態監視サーバ120は、予約取引の時刻を超過したか否かを判定し(S333)、予約取引の時刻を超過していない(S333:NO)、S330に戻り、予約取引の時刻を超過したときには(S333:YES)、同一店舗内に予約ロックされた予約ATMがあるときには、全ての予約ATMの予約ロックを解除し(S334)、処理を終了する。
【0078】
次に、図11Aおよび図11Bを用いてATM予約取引のタイミングと処理について説明する。
図11Aに示されるように、店番100の店舗で、ATM機番が、ATM304~ATM307の予約ATMがあるとする。
【0079】
図10Aないし図10Cで説明した記号では、10:00時点で、同一店舗内の稼動中の予約ATMの数(ATMN)=4である。
【0080】
ここで、図11Aの例では、11:00~11:10分に、顧客A、B、C、DのATMの取引予約が入っているとする。すなわち、10:55から見て、一定時間内の予約数(RN)=4である。
【0081】
そして、10:55に、ATM304の予約ATMは、空きの状態であり、ATM305の予約ATMは、顧客Aが使用しており、ATM306の予約ATMは、フリーの顧客Yが使用しており、ATM307の予約ATMは、フリーの顧客Xが使用しているものとする。すなわち、同一店舗内の稼動中の予約ATMの内で、一定時間内の予約をした顧客(顧客A)が予約前に使っている数(r)=1である。
【0082】
このときには、ATM304、ATM306、ATM307の予約ATMは、予約ロックの表示がされ、顧客Aに対して、ATM305の予約ATMには、予約取引の時刻が近づいていることが表示される。
【0083】
また、別の例として、図11Bの例では、11:00~11:10分に、顧客A、B、CのATMの取引予約が入っているとする。すなわち、10:55から見て、一定時間内の予約数(RN)=3である。
【0084】
そして、10:55に、ATM304、ATM305、ATM306の予約ATMは、空きの状態であり、ATM307の予約ATMは、フリーの顧客Zが使用しているものとする。このときは、ATM304、ATM305、ATM306の予約ATMは、予約ロックの表示がされ、ATM307の予約ATMは、フリーの顧客Zは、引き続きそのATMを使用可能である。
【0085】
次に、図12Aないし図12Eを用いて取引予約管理システムに係る予約ATMのユーザインタフェースについて説明する。
【0086】
顧客が、予約ATMにより、予約取引をするときには、図12Aに示される予約取引ボタン601をタッチする。そして、図12B図12Cにそれぞれ示されるように、予約番号602、電話番号603を入力し、確認ボタン610をタッチする。システムが予約取引を確認できたときには、図12Dに示されるように、取引情報620が顧客に表示される。
【0087】
また、予約取引時刻前に、予約ATM上で予約を確保するために、予約していないフリーの顧客に対しては、図12Eに示されるように、予約ロック画面にATMが予約されていることを示すメッセージ630が表示される。
【0088】
予約をしている顧客が予約ATMを使用しているときには、図12Fに示されるように、予約取引が近づいていることを示すメッセージ640が、予約した時刻とともに表示される。顧客が予約取引を開始するときには、予約取引開始ボタン641をタッチすればよい。
【0089】
以上説明してきたように、本実施形態の取引予約管理システムによれば、顧客は、予め自分が行く場所の金融機関の店舗のATMを、時刻を指定予約することができるため、予約時のキーを入力するだけで、待たされることなく、取引内容を確認してスムーズにATMによる金融取引をすることができ、顧客の利便性向上とATMの利用効率の向上を実現することができる。
【符号の説明】
【0090】
1…携帯端末、5,6,7…ネットワーク、10…基地局、102…ATM、110…顧客管理サーバ、100…取引予約管理サーバ、120…ATM状態監視サーバ、
200…顧客情報テーブル、201…顧客入力情報テーブル、210…予約情報テーブル、211…ATM運用情報テーブル、220…ATM状態情報テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F