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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025151
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】収納棚
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/14 20060101AFI20240216BHJP
   A47B 47/02 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
A47B96/14 D
A47B96/14 B
A47B47/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128363
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】500367067
【氏名又は名称】株式会社カインズ
(71)【出願人】
【識別番号】594126285
【氏名又は名称】株式会社一ノ坪製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】川俣 智吏
(72)【発明者】
【氏名】大楠 萌実
(72)【発明者】
【氏名】吉賀 崇之
(72)【発明者】
【氏名】内尾 智
【テーマコード(参考)】
3B054
【Fターム(参考)】
3B054AA03
3B054BA04
3B054BA15
3B054FA01
(57)【要約】
【課題】縦フレームを細く形成してスリムな印象を与えることができ、さらに、縦フレームを下固定部と上固定部との間において突っ張らせた状態に確実に保持できる収納棚を提供する。
【解決手段】収納棚は、第1~第4縦フレームと、第1~第4縦フレームに棚受ブラケットを介して支持される棚板と、を備える。第1~第4縦フレームは、中空に形成され、床部に下端部が当接して上下方向に延びる縦フレーム本体と、縦フレーム本体の上端部に対して軸線方向へ摺動可能に挿入され、断面H状に形成された支柱と、支柱の先端部に嵌め込まれた筒部と、筒部に摺動可能に挿入されて天井部に当接可能な接触部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下固定部および上固定部の間において突っ張らせた状態に保持可能な少なくとも4つの縦フレームと、
前記縦フレームに支持される棚板、もしくは前記縦フレームに棚受ブラケットを介して支持される前記棚板と、を備える収納棚において、
前記縦フレームは、
中空に形成され、前記下固定部および前記上固定部の一方に一端部が当接して上下方向に延びる縦フレーム本体と、
前記縦フレーム本体の他端部に対して軸線方向へ摺動可能に挿入され、断面H状に形成された支柱と、
前記支柱のうち前記縦フレーム本体から突出された先端部に嵌め込まれた筒部と、
前記筒部に軸線方向へ摺動可能に挿入され、前記下固定部および前記上固定部の他方に当接可能な接触部と、
前記接触部および前記筒部の間に介在された圧縮ばねと、
を備えることを特徴とする収納棚。
【請求項2】
前記筒部は、
前記支柱の先端部に嵌め込まれた状態において前記先端部に取り付けられる取付部と、
前記取付部の先端から前記軸線方向へ向かうに従って前記軸線方向に対して傾斜状に拡大する拡大部と、
前記拡大部に設けられて前記接触部を摺動可能に受け入れる受入部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の収納棚。
【請求項3】
前記縦フレーム本体の左側壁および右側壁に形成された取付孔に取付可能な前記棚受ブラケットを備え、
前記支柱は、
一対のフランジと、前記一対のフランジの中央部を連結するウエブと、を有し、
前記ウエブが前記縦フレーム本体の前記左側壁および前記右側壁に対して間隔をあけて対向するように配置される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の収納棚。
【請求項4】
前記縦フレーム本体は、
前記縦フレームの前記一端部の側を形成し、前記一端部の反対側の端部から前記軸線方向に突出する第1連結部を有する第1フレーム本体と、
前記縦フレームの前記他端部の側を形成し、前記第1連結部に嵌め込まれることにより前記第1連結部に連結される第2連結部を有する第2フレーム本体と、を備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の収納棚。
【請求項5】
前記第1連結部は、
前記第2連結部における前記左側壁および前記右側壁に配置された前記取付孔に対向する位置に形成されたガイド孔を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の収納棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納棚に関する。
【背景技術】
【0002】
突っ張りポールとして、例えば、ポール本体が伸縮調整自在に形成され、ポール本体の上端部において接触部がポールの軸線方向に摺動可能に嵌め込まれ、上端部と接触部との間に圧縮バネが介在されたものが知られている。突っ張りポールによれば、ポール本体を伸長調整して接触部を天井に押し付けて圧縮バネを圧縮させ、ポール本体の下端部を床部に当接させる。よって、ポール本体を床部と天井部との間において突っ張らせた状態に保持する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-9115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、突っ張りポールを収納棚の縦フレームとして利用することが考えられる。この場合、例えば意匠などの観点から、収納棚の縦フレームを細く形成してスリムな印象を与えることが好ましい。しかし、縦フレームを細く形成した場合、接触部や圧縮ばねの形状を必要な大きさに確保することが難しい。このため、接触部を上固定部(例えば、天井部)に押し付けて圧縮バネを圧縮させ、ポール本体の下端部を下固定部(例えば、床部)に当接させることにより、縦フレームを床部と天井部との間において突っ張らせた状態に保持することが難しい。
【0005】
本発明は、縦フレームを細く形成してスリムな印象を与えることができ、さらに、縦フレームを下固定部と上固定部との間において突っ張らせた状態に確実に保持できる収納棚を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る収納棚は、下固定部および上固定部の間において突っ張らせた状態に保持可能な少なくとも4つの縦フレームと、前記縦フレームに支持される棚板、もしくは前記縦フレームに棚受ブラケットを介して支持される前記棚板と、を備える収納棚において、前記縦フレームは、中空に形成され、下固定部および上固定部の一方に一端部が当接して上下方向に延びる縦フレーム本体と、前記縦フレーム本体の他端部に対して軸線方向へ摺動可能に挿入され、断面H状に形成された支柱と、前記支柱のうち前記縦フレーム本体から突出された先端部に嵌め込まれた筒部と、前記筒部に軸線方向へ摺動可能に挿入され、前記下固定部および前記上固定部の他方に当接可能な接触部と、前記接触部および前記筒部の間に介在された圧縮ばねと、を備える。
【0007】
上記構成によれば、縦フレーム本体の他端部に摺動可能に挿入する支柱を断面H状に形成した。支柱を断面H状に形成することにより、支柱の強度を確保するとともに支柱の断面形状を小さく抑えることができる。これにより、縦フレーム本体(すなわち、縦フレーム)を細く形成してスリムな印象を与えることができる。
【0008】
また、支柱の先端部に筒部を嵌め込むようにした。よって、筒部の断面を大きく確保できる。これにより、筒部に摺動可能に挿入する接触部の断面を大きく形成して、下固定部および上固定部の他方に当接する接触部の当接面積を大きく確保できる。さらに、圧縮ばねの形状を必要な大きさに確保できる。したがって、縦フレームを下固定部と上固定部との間において突っ張らせた状態に確実に保持できる。
【0009】
さらに、筒部に摺動可能に接触部を挿入した。よって、下固定部および上固定部の他方に接触部を当接することにより、接触部を筒部の内部に押し込んで(入り込ませて)隠すことができる。接触部が筒部の内部に押し込まれた状態は目視で容易に確認できる。
これにより、接触部が下固定部および上固定部の他方に確実に当接されていることを目視で判断でき、縦フレーム本体の突っ張り状態を一見して容易に確認できる。
【0010】
(2)上記態様において、前記筒部は、前記支柱の先端部に嵌め込まれた状態において前記先端部に取り付けられる取付部と、前記取付部の先端から前記軸線方向へ向かうに従って前記軸線方向に対して傾斜状に拡大する拡大部と、前記拡大部に設けられて前記接触部を摺動可能に受け入れる受入部と、を有してもよい。
【0011】
この構成によれば、筒部に傾斜状に拡大する拡大部を有することにより、受入部の断面形状を大きく確保できる。よって、受入部に摺動可能に挿入する接触部の断面を大きく形成して、下固定部および上固定部の他方に当接する接触部の当接面積を大きく確保できる。これにより、縦フレームを細く形成してスリムな印象を与えることができ、さらに、縦フレームを下固定部と上固定部との間において突っ張らせた状態に確実に保持できる。
【0012】
(3)上記態様において、前記縦フレーム本体の左側壁および右側壁に形成された取付孔に取付可能な前記棚受ブラケットを備え、前記支柱は、一対のフランジと、前記一対のフランジの中央部を連結するウエブと、を有し、前記ウエブが前記縦フレーム本体の前記左側壁および前記右側壁に対して間隔をあけて対向するように配置されてもよい。
【0013】
この構成によれば、縦フレームにおいて、縦フレーム本体の左側壁に取付孔を形成し、縦フレーム本体の右側壁に取付孔を形成した。さらに、取付孔に棚受ブラケットを取り付けるようにした。また、支柱のウエブを縦フレーム本体の左側壁および右側壁に対して間隔をあけて配置した。よって、縦フレーム本体のうち支柱が挿入された挿入部位において、棚受ブラケットの係止部を取付孔に差し込む際に、係止部がウエブ(すなわち、支柱)に干渉することを防止できる。
これにより、縦フレーム本体の挿入部位において、棚受ブラケットの係止部を取付孔に係止して棚受ブラケットを縦フレーム本体の挿入部位に取り付けることができる。
【0014】
つぎに、縦フレーム本体の左側壁および右側壁の両側壁の各取付孔に棚受ブラケットを取り付ける例について説明する。以下、縦フレーム本体の右側壁の取付孔に取り付ける棚受ブラケットを「第1棚受ブラケット」、縦フレーム本体の左側壁の取付孔に取り付ける棚受ブラケットを「第2棚受ブラケット」ということがある。また、第1棚受ブラケットが取付孔に取り付けられる部位を「第1係止部」、第2棚受ブラケットが取付孔に取り付けられる部位を「第2係止部」ということがある。
【0015】
ここで、縦フレーム本体は、左側壁および右側壁の間に空間が確保されている。よって、第1係止部と第2係止部とを同じ形状に形成した状態において、第1係止部と第2係止部との干渉を左側壁および右側壁の間に形成された空間により防ぐことができる。これにより、第1係止部と第2係止部とを同じ形状に形成した状態において、第1棚受ブラケットと第2棚受ブラケットとを縦フレーム本体の同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0016】
さらに、支柱のウエブを縦フレーム本体の左側壁および右側壁に対して間隔をあけて配置した。よって、縦フレーム本体のうち支柱が挿入された挿入部位において、右側壁の取付孔に係止された第1係止部と左側壁の取付孔に係止された第2係止部とがウエブ(すなわち、支柱)に干渉することを防止できる。
【0017】
これにより、縦フレーム本体のうち支柱が挿入された挿入部位において、第1棚受ブラケットの第1係止部を取付孔に差し込む際に、第1係止部がウエブ(すなわち、支柱)に干渉することを防止できる。また、縦フレーム本体の挿入部位において、第2棚受ブラケットの第2係止部を取付孔に差し込む際に、第2係止部がウエブ(すなわち、支柱)に干渉することを防止できる。
したがって、縦フレーム本体の挿入部位においても、第1係止部と第2係止部とを同じ形状に形成した状態において、第1棚受ブラケットと第2棚受ブラケットとを縦フレーム本体の同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0018】
(4)上記態様において、前記縦フレーム本体は、前記縦フレームの前記一端部の側を形成し、前記一端部の反対側の端部から前記軸線方向に突出する第1連結部を有する第1フレーム本体と、前記縦フレームの前記他端部の側を形成し、前記第1連結部に嵌め込まれることにより前記第1連結部に連結される第2連結部を有する第2フレーム本体と、を備えてもよい。
【0019】
この構成によれば、第1フレーム本体の第1連結部と第2フレーム本体の第2連結部とを連結することにより、第1フレーム本体および第2フレーム本体で縦フレーム本体を形成できる。すなわち、縦フレーム本体を第1フレーム本体および第2フレーム本体に分割できる。これにより、例えば、収納棚を運搬する際に、収納棚を小さくコンパクトにまとめることができ運搬の容易化を図ることができる。また、例えば、収納棚を分解して格納する際にも、収納棚を小さくコンパクトにまとめることができ格納の容易化を図ることができる。
【0020】
(5)上記態様において、前記第1連結部は、前記第2連結部における前記左側壁および前記右側壁に配置された前記取付孔に対向する位置に形成されたガイド孔を有してもよい。
【0021】
この構成によれば、第1連結部にガイド孔を形成し、ガイド孔を第2連結部の取付孔に対向する位置に配置した。よって、棚受ブラケットの係止部を取付孔に係止させる際に、係止部を取付孔に差し込むとともにガイド孔に差し込むことができる。これにより、第1連結部に第2連結部を連結した状態において、棚受ブラケット21の係止部を第2連結部の取付孔に係止させることができる。したがって、棚受ブラケットを第2連結部に取り付けることができる。
【0022】
つぎに、縦フレーム本体の左側壁および右側壁の両側壁の各取付孔に棚受ブラケットを取り付ける例について説明する。縦フレーム本体は、第1連結部にガイド孔を形成し、ガイド孔を第2連結部の取付孔に対向する位置に配置した。よって、第1棚受ブラケットの第1係止部を取付孔に係止する際に、第1係止部をガイド孔に通過させることができる。これにより、第1連結部に第2連結部を連結した状態において、第1棚受ブラケットの第1係止部を第2連結部の取付孔に係止できる。
【0023】
同様に、第2棚受ブラケットの第2係止部を取付孔に係止する際に、第2係止部をガイド孔に通過させることができる。これにより、第1連結部に第2連結部を連結した状態において、第2棚受ブラケットの第2係止部を第2連結部の取付孔に係止できる。
したがって、第1連結部に第2連結部が連結された連結部位においても、第1係止部と第2係止部とが同じ形状に形成された第1棚受ブラケットと第2棚受ブラケットとを同じ高さ位置に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、縦フレームを細く形成してスリムな印象を与えることができ、さらに、縦フレームを下固定部と上固定部との間において突っ張らせた状態に確実に保持できる収納棚を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る第1実施形態の収納棚を示す斜視図である。
図2】第1実施形態の収納棚のうち左側の構成を示す斜視図である。
図3】第1実施形態の第1縦フレームおよび第2縦フレームを第1横フレームで連結した状態を示す側面図である。
図4】第1実施形態の第1フレーム本体に形成された第1連結部を示す斜視図である。
図5】第1実施形態の第2フレーム本体を示す側面図である。
図6】第1実施形態の第1縦フレームの上部構成部材を示す斜視図である。
図7図6の上部構成部材をVII-VII線に沿って破断した断面図である。
図8図6の上部構成部材をVIII-VIII線に沿って破断した断面図である。
図9】第1実施形態の第1縦フレームの上部構成部材を示す側面図である。
図10図9の上部構成部材をX-X線に沿って破断した断面図である。
図11】第1実施形態の筒部を示す斜視図である。
図12】第1実施形態の接触部を示す斜視図である。
図13】第1実施形態の第2縦フレームおよび第3縦フレームの各第2フレーム本体を第3横フレームで連結した状態を示す背面図である。
図14】第1実施形態の棚受ブラケットを示す斜視図である。
図15】第1実施形態の第1縦フレームにおいて第1フレーム本体の主要部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図16】第1実施形態の第1縦フレームにおいて第1連結部および第2連結部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図17】第1実施形態の第1縦フレームにおいて第2フレーム本体の上端に支柱が挿入された部位に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図18】第1実施形態の棚板を上方からみた斜視図である。
図19】第1実施形態の棚板を下方からみた斜視図である。
図20】第2実施形態の収納棚を示す斜視図である。
図21】第2実施形態の第1縦フレームにおいて第1フレーム本体の主要部に第1棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図22】第2実施形態の第1縦フレームにおいて第1連結部および第2連結部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図23】第2実施形態の第1縦フレームにおいて第2フレーム本体の上端に支柱が挿入された部位に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図24】第2実施形態のサイドパネルを表面側からみた斜視図である。
図25】第2実施形態のサイドパネルを裏面側からみた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る収納棚を説明する。
なお、以下の説明において、前後や上下、左右については、特別に断らない限り、収納棚を正面からみて前後や上下、左右を意味するものとする。また、図面には、収納棚の上方を指す矢印UP、収納棚の前方を指す矢印FR、収納棚の左側方を指す矢印LHが記されている。さらに、収納棚の縦フレームの軸線方向を単に軸線方向ということがある。
【0027】
<第1実施形態>
<収納棚>
図1は、第1実施形態の収納棚を示す斜視図である。図2は、第1実施形態の収納棚のうち左側の構成を示す斜視図である。
図1図2に示すように、収納棚10は、例えば、室内の床部(下固定部)FLおよび天井部(上固定部)CEの間において4つの縦フレーム11,12,13,14を突っ張らせた状態において床部FLおよび天井部CEに保持可能である。よって、収納棚10は、例えば、室内の壁面に沿って設置することや、室内の壁面から離した任意の箇所に設置可能である。収納棚10には、床部FLおよび天井部CEに固定された4つの縦フレーム11,12,13,14に複数の棚板22が複数の棚受ブラケット21を介して支持される。
【0028】
具体的には、収納棚10は、4つの縦フレーム11,12,13,14と、第1横フレーム16と、第2横フレーム17と、第3横フレーム18と、複数の棚受ブラケット21と、複数の棚板22と、を備えている。以下、4つの縦フレーム11,12,13,14を第1縦フレーム11、第2縦フレーム12、第3縦フレーム13、第4縦フレーム14として説明する。
【0029】
<第1縦フレーム>
第1縦フレーム11は、収納棚10において左前側に位置する。第1縦フレーム11は、縦フレーム本体24と、支柱25と、筒部26と、接触部27と、圧縮ばね28と、を備えている。
縦フレーム本体24は、機械構造用角形鋼管により中空に形成されている。縦フレーム本体24は、床部FL(下固定部および上固定部の一方)に下端部(一端部)が当接して上方向(上下方向)に延びている。縦フレーム本体24は、第1フレーム本体31と、第2フレーム本体32と、を備えている。
【0030】
図3は、第1実施形態の第1縦フレームおよび第2縦フレームを第1横フレームで連結した状態を示す側面図である。図4は、第1実施形態の第1フレーム本体に形成された第1連結部を示す斜視図である。
図2から図4に示すように、第1フレーム本体31は、例えば、第1縦フレーム11の下半部(すなわち、第1縦フレーム11の一端部の側)を形成する。第1フレーム本体31は、上端部を除いた主要部34が中空に形成されたフレームである。第1フレーム本体31の主要部34は、例えば、周壁が前壁34a、後壁34b、左側壁34c、右側壁34dの各幅寸法が同一の断面矩形に形成され、下端部34eに打ち込みタイプの下接触部35が固定されている。
【0031】
第1フレーム本体31は、主要部34の右側壁34dに複数の第1取付孔(取付孔)37が上下方向(すなわち、軸線方向)に間隔をあけて形成されている。また、第1フレーム本体31は、主要部34の左側壁34cに複数の第1取付孔(取付孔)38(図15に図示する)が上下方向(すなわち、軸線方向)に間隔をあけて形成されている。第1取付孔38は、第1取付孔37と同じ形状に形成されている。第1取付孔37については後で詳しく説明する。第1取付孔38については第2実施形態で詳しく説明する。
【0032】
さらに、第1フレーム本体31は、例えば、主要部34の上端部(すなわち、第1縦フレーム11の一端部の反対側の端部)から第1連結部41が軸線方向に突出されている。第1連結部41は、例えば、周壁が後壁41a、左側壁41b、右側壁41cにより断面U字状に形成されている。
第1連結部41は、右側壁41cに形成されたガイド孔42を有する。また、第1連結部41は、左側壁41bに形成されたガイド孔43(図16参照)を有する。ガイド孔43は、ガイド孔42と同じ形状に形成されている。ガイド孔42については後で詳しく説明する。ガイド孔43については第2実施形態で詳しく説明する。
【0033】
図5は、第1実施形態の第2フレーム本体を示す側面図である。
図2図5に示すように、第2フレーム本体32は、例えば、第1縦フレーム11の上半部(すなわち、第1縦フレーム11の他端部の側)を形成する。第2フレーム本体32は、例えば、第1フレーム本体31と同じ断面矩形に形成された中空のフレームである。第2フレーム本体32は、下端部に第2連結部45を有する。第2連結部45は、第1連結部41に上方から嵌め込まれることにより第1連結部41に連結可能に形成されている。第2連結部45が第1連結部41に嵌め込まれることにより、第1フレーム本体31および第2フレーム本体32が一体に連結されて縦フレーム本体24が形成される(図1も参照)。
【0034】
また、第2フレーム本体32は、上端部において後壁32aにナット46が固定され、ナット46のねじ孔に対向して貫通孔49(図7参照)が形成されている。第2フレーム本体32は、右側壁32cに複数の第2取付孔(取付孔)47が上下方向(すなわち、軸線方向)に間隔をあけて形成されている。
以下、複数の第2取付孔47のうち最下位の第2取付孔47(すなわち、第2連結部45の第2取付孔47)を第2取付孔47Aとして説明する。第2連結部45の第2取付孔47Aは、第1フレーム本体31における第1連結部41のガイド孔42に対向する位置に形成される。換言すれば、ガイド孔42は、第2取付孔47Aに対向する位置に形成されている。ナット46および第2取付孔47については後で詳しく説明する。
【0035】
また、第2フレーム本体32は、左側壁32bに複数の第2取付孔(取付孔)48(図16図17に図示する)が上下方向(すなわち、軸線方向)に間隔をあけて形成されている。以下、複数の第2取付孔48のうち最下位の第2取付孔48(すなわち、第2連結部45の第2取付孔48)を第2取付孔48Aとして説明する。第2取付孔48Aに対向する位置にガイド孔43が形成されている。
第2取付孔47および第2取付孔48は、同じ形状に形成されている。また、第2取付孔47および第2取付孔48は、第1取付孔37および第1取付孔38と同じ形状に形成されている。第2取付孔48については第2実施形態で詳しく説明する。
【0036】
図6は、第1実施形態の第1縦フレームの上部構成部材を示す斜視図である。図7は、図6の上部構成部材をVII-VII線に沿って破断した断面図である。図8は、図6の上部構成部材をVIII-VIII線に沿って破断した断面図である。
図6から図8に示すように、支柱25は、第2フレーム本体32の上端部(すなわち、縦フレーム本体の他端部)に対して軸線方向へ摺動可能に挿入される。支柱25は、断面H状に形成されている。具体的には、支柱25は、一対のフランジ25aと、ウエブ25bと、を有する。ウエブ25bは、一対のフランジ25aの中央部を連結する。これにより、支柱25は、一対のフランジ25aとウエブ25bとにより断面H状に形成されている。
【0037】
支柱25は、一対のフランジ25aの一方が第2フレーム本体32の前壁32dに対向して配置され、一対のフランジ25aの他方が第2フレーム本体32の後壁32aに対向して配置される。一対のフランジ25aの一方は、前方のフランジ25a、一対のフランジ25aの他方は、後方のフランジ25aである。
この状態において、第2フレーム本体32のナット46に固定ねじ51がねじ結合されて後壁32aの貫通孔49を貫通する。よって、固定ねじ51の先端部が後方のフランジ25aに当接される。これにより、支柱25は、第2フレーム本体32の上端部に挿入した状態において所定の位置に固定される。
【0038】
また、支柱25は、第2フレーム本体32の上端部に挿入した状態において、ウエブ25bが第2フレーム本体32(すなわち、縦フレーム本体24)の左側壁32bおよび右側壁32cに対して間隔をあけて対向するように配置される。
さらに、支柱25は、先端部(上端部)25cにおいて、ウエブ25bにねじ孔53が形成されている。
ウエブ25bを第2フレーム本体32の左側壁32bおよび右側壁32cに対して間隔をあけて配置させる理由については後で詳しく説明する。また、ウエブ25bにねじ孔53を形成する理由については後で詳しく説明する。
【0039】
図9は、第1実施形態の第1縦フレームの上部構成部材を示す側面図である。図10は、図9の上部構成部材をX-X線に沿って破断した断面図である。図11は、第1実施形態の筒部を示す斜視図である。
図9から図11に示すように、支柱25のうち第2フレーム本体32(すなわち、縦フレーム本体24)の上端部から上方に突出された先端部25cに筒部26が上方から嵌め込まれている。筒部26は、例えば、ABS樹脂で形成され、取付部55と、拡大部56と、受入部57と、を有する。
【0040】
取付部55は、例えば、支柱25の先端部25cに嵌込み可能に中空の断面矩形に形成されて、先端が取付頂部58により閉塞されている。取付部55は、右側壁55aに貫通孔61(図8も参照)が形成されている。貫通孔61にはロックねじ62が差し込まれ、ウエブ25bのねじ孔53にねじ結合する。これにより、取付部55が支柱25の先端部25cに嵌め込まれた状態において固定される(取り付けられる)。
【0041】
また、取付部55は、後壁55bの下辺から突片63が下方に向けて突出されている。突片63は、第2フレーム本体32の上端部(具体的には、後壁32a)に当接可能に形成されている(図9参照)。よって、突片63が後壁32aに当接することにより、取付部55と第2フレーム本体32(すなわち、上端部)との間に隙間Sを確保できる。
これにより、例えば、組立者が支柱25を天井部CE(図1参照)に向けて延ばして固定ねじ51で固定する作業において、支柱25が下降した場合に、突片63を後壁32aに当接させて取付部55と第2フレーム本体32との間に隙間Sを確保できる。したがって、組立者の指が取付部55と第2フレーム本体32との間に挟まれることを防止できる。
【0042】
取付部55の先端に拡大部56が一体に形成されている。拡大部56は、例えば、取付部55の先端(取付頂部58)から軸線方向へ向かうに従って軸線方向に対して傾斜状に拡大され、中空に形成されている。よって、拡大部56は、取付部55に対して軸線方向に対して直交する方向に先端56aが大きく拡大されている。なお、拡大部56は、例えば、取付部55の先端から軸線方向に対して直交するように拡大されていてもよい。拡大部56の先端56aには受入部57が一体に形成されている(設けられている)。
【0043】
受入部57は、拡大部56の先端56aから軸線方向に延びている。受入部57は、後述する接触部27を摺動可能に受け入れるように中空の断面矩形に形成されている。受入部57は、拡大部56の先端56aに設けられることにより、取付部55に比べて軸線方向に対して直交する方向に大きく拡大されている。
受入部57は、左側壁57aおよび右側壁57bにそれぞれ長孔65が形成されている。長孔65は、上下方向に延びている。長孔65については後で詳しく説明する。
【0044】
図12は、第1実施形態の接触部を示す斜視図である。
図10図12に示すように、接触部27は、例えば、ABS樹脂で形成され、接触本体部67と、接触頂部68と、を有する。接触本体部67は、受入部57の内側に挿入された状態において摺動可能に中空の断面矩形に形成されている。ここで、受入部57は、軸線方向に対して直交する方向に大きく拡大されている。よって、接触本体部67も、軸線方向に対して直交する方向に大きく拡大されている。
【0045】
接触本体部67は、先端(上端)が接触頂部68により閉塞されている。接触頂部68は、受入部57の先端57cに当接可能に軸線方向に対して交差する方向に張り出されている。よって、接触頂部68は、取付部55に比べて軸線方向に対して直交する方向に大きく形成されている。接触頂部68は、図1に示す天井部CE(下固定部および上固定部の他方)に当接可能に上面(表面)68aが平坦に形成されている。
接触頂部68を軸線方向に対して直交する方向に大きく形成することにより、接触頂部68を天井部CEに安定した状態に保持可能である。なお、接触頂部68は、例えば、上面68aの摩擦抵抗を他の部位に比べて高く形成してもよい。接触頂部68の裏面から突起71が軸線方向において下向きに突出されている。
【0046】
また、接触本体部67は、左側壁67aおよび右側壁67bにそれぞれストッパ突起73が形成されている。ストッパ突起73は、上方に向けて傾斜する傾斜部73aが下部に形成されている。ストッパ突起73は、受入部57の長孔65に上下方向へ摺動自在に配置される。
さらに、接触本体部67は、左側壁67aおよび右側壁67bにおいてストッパ突起73の両側(前後側)にスリット75(左側壁67aのスリット75は図示せず)が形成されている。
【0047】
よって、ストッパ突起73を軸線方向に対して交差する方向に押圧することにより、左側壁67aおよび右側壁67bを接触本体部67の内側に弾性変形させてストッパ突起73を接触本体部67の内側に向けて押し込むことが可能である。これにより、接触本体部67を受入部57の内側に挿入する際に、ストッパ突起73の傾斜部73aが受入部57の内面に当接してストッパ突起73を接触本体部67の内側へ向けて押し込み、長孔65まで案内できる。さらに、長孔65まで案内したストッパ突起73を長孔65に収めた状態に配置できる。
【0048】
接触部27(具体的には、接触本体部67)の内部と筒部26(特に、受入部57)の内部とに圧縮ばね28が配置されている。圧縮ばね28は、筒部26の取付頂部58および接触部27の突起71の間に圧縮された状態において介在されている。ここで、受入部57および接触本体部67は、軸線方向に対して直交する方向に大きく拡大されている。よって、圧縮ばね28の形状を必要な大きさに確保でき、圧縮ばね28のばね力を確保できる。
【0049】
圧縮ばね28は、接触部27を筒部26に対して離れる方向に復元力(ばね力)により付勢する。接触部27は、ストッパ突起73が長孔65の上端に当接することにより圧縮ばね28の復元力に抗して上端位置P1に保持される。これにより、圧縮ばね28のばね力により接触部27が筒部26から外れることを防止できる。すなわち、接触頂部68を圧縮ばね28のばね力に天井部CEに安定した状態に保持できる。
【0050】
また、接触頂部68を押圧して接触部27を受入部57に押し込むことにより接触頂部68が受入部57の先端57cに当接する。接触頂部68が受入部57の先端57cに当接することにより圧縮ばね28の復元力に抗して下端位置P2に保持される。この状態において、第1縦フレーム11は、室内の床部FLおよび天井部CEに突っ張った状態で保持され(図1参照)る。
【0051】
さらに、長孔65にストッパ突起73を配置することにより、組立者がストッパ突起73の位置を目視で確認できる。これにより、組立作業中にストッパ突起73の位置を組立者が目視することにより、圧縮ばね28の圧縮状態を容易に確認できる。
【0052】
<第2縦フレーム、第3縦フレーム、第4縦フレーム、>
図1図2に示すように、第2縦フレーム12、第3縦フレーム13、および第4縦フレーム14は、第1縦フレーム11と同様に構成されている。よって、第2縦フレーム12、第3縦フレーム13、および第4縦フレーム14の各構成部に第1縦フレーム11と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
以下、第1縦フレーム11、第2縦フレーム12、第3縦フレーム13、第4縦フレーム14をまとめて「第1~第4縦フレーム11~14」ということがある。
【0053】
<第1横フレーム>
図2図3に示すように、第1縦フレーム11の第1フレーム本体31と第2縦フレーム12の第1フレーム本体31とのそれぞれの下端部に第1横フレーム16が連結されている。第1横フレーム16は、例えば、断面矩形に形成された中空のフレームである。
第1縦フレーム11および第2縦フレーム12の各第1フレーム本体31を下端部において第1横フレーム16で連結することにより、第1縦フレーム11および第2縦フレーム12を第1横フレーム16で補強できる。
【0054】
<第2横フレーム>
第3縦フレーム13の第1フレーム本体31と第4縦フレーム14の第1フレーム本体31とのそれぞれの下端部 に第2横フレーム17が連結されている。第2横フレーム17は、例えば、第1横フレーム16と同様に、断面矩形に形成された中空のフレームである。
第3縦フレーム13および第4縦フレーム14の各第1フレーム本体31を下端部において第2横フレーム17で連結することにより、第3縦フレーム13および第4縦フレーム14を第2横フレーム17で補強できる。
【0055】
<第3横フレーム>
図13は、第1実施形態の第2縦フレームおよび第3縦フレームの各第2フレーム本体を第3横フレームで連結した状態を示す背面図である。
図1図13に示すように、第2縦フレーム12の第2フレーム本体32と第3縦フレーム13の第2フレーム本体32とのそれぞれの上端部に第3横フレーム18が連結されている。第3横フレーム18は、例えば、断面矩形に形成された中空のフレームである。
第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の各第2フレーム本体32を上端部において第3横フレーム18で連結することにより、第2縦フレーム12および第3縦フレーム13を第3横フレーム18で補強できる。具体的には、第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の横揺れに対して第3縦フレーム13により剛性を確保できる。
【0056】
また、第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の各第2フレーム本体32を上端部において第3横フレーム18で連結した。よって、第3横フレーム18を収納棚10の後部(すなわち、奥側)に配置できる。すなわち、収納棚10の前部(すなわち、手前側)に第3横フレーム18を配置する必要がない。
これにより、収納棚10の前部(すなわち、手前側)において、後述する棚板22と棚板22との間の上下方向の間隔Lを、第3横フレーム18に邪魔されることなく大きく確保できる。
【0057】
<棚受ブラケット>
図14は、第1実施形態の棚受ブラケットを示す斜視図である。
図2図14に示すように、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24と第2縦フレーム12の縦フレーム本体24とに棚受ブラケット21が取り付けられる。また、第3縦フレーム13の縦フレーム本体24と第4縦フレーム14の縦フレーム本体24とに棚受ブラケット21が取り付けられる。
【0058】
ここで、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24は、第1フレーム本体31の第1連結部41に第2フレーム本体32の第2連結部45が嵌め込まれることにより一体に形成される。第1フレーム本体31は、第1フレーム本体31(具体的には、主要部34)の右側壁34dに第1取付孔37が上下方向に間隔をあけて形成されている。また、第1フレーム本体31は、第2フレーム本体32の右側壁32cに第2取付孔47が上下方向に間隔をあけて形成されている。
すなわち、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24は、右側壁の各下半部に複数の第1取付孔37が上下方向に間隔をあけて形成され、右側壁の各上半部に複数の第2取付孔47が上下方向に間隔をあけて形成されている。
【0059】
第2縦フレーム12の縦フレーム本体24は、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24に対して前後方向において対称に形成されている。よって、第2縦フレーム12の縦フレーム本体24は、右側壁の各下半部に複数の第1取付孔37が上下方向に間隔をあけて形成され、右側壁の各上半部に複数の第2取付孔47が上下方向に間隔をあけて形成されている。
【0060】
棚受ブラケット21は、例えば、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24における右側壁の第1取付孔37や第2取付孔47と、第2縦フレーム12の縦フレーム本体24における右側壁の第1取付孔37や第2取付孔47とに取付可能に形成されている。
また、棚受ブラケット21は、例えば、第1縦フレーム11および第2縦フレーム12と同様に、第3縦フレーム13の縦フレーム本体24と、第4縦フレーム14の縦フレーム本体24とに取付可能に形成されている。
【0061】
具体的には、棚受ブラケット21は、ブラケット本体81と、一対の係止部82と、を有する。ブラケット本体81は、第1立上壁84、底部85、第2立上壁86により上方が開口された断面U字状に形成されている。ブラケット本体81の第1立上壁84には、両端部に係止部82が形成されている。
係止部82は、張出辺87と、傾斜辺88と、を有する。張出辺87は、第1立上壁84の端部において上辺からブラケット本体81の外側に向けて水平(すなわち、軸線方向に対して交差する方向)に張り出されている。張出辺87の先端に傾斜辺88が形成されている。傾斜辺88は、張出辺87の先端から軸線方向に向かうに従ってブラケット本体81の側に傾斜するように形成されている。すなわち、係止部82は、張出辺87および傾斜辺88によりV字状に形成されている。
【0062】
図15は、第1実施形態の第1縦フレームにおいて第1フレーム本体の主要部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図15に示すように、棚受ブラケット21は、係止部82が第1縦フレーム11の外側から第1取付孔37に差し込まれ、張出辺87が第1取付孔37に載置される。すなわち、係止部82は、第1取付孔37に係止される。この状態において、棚受ブラケット21は、第1立上壁84が第1縦フレーム11の右側壁(具体的には、主要部34の右側壁34d)に接触する。これにより、棚受ブラケット21は、第1フレーム本体31の主要部34において右側壁34dに取り付けられる。
【0063】
ここで、傾斜辺88は、ブラケット本体81の側(すなわち、主要部34の右側壁34d)に傾斜するように形成されている。よって、張出辺87が第1取付孔37から抜け出す方向に移動する場合、傾斜辺88の先端88aが主要部34の右側壁34dに当接して、張出辺87が第1取付孔37から抜け出すことを防止できる。すなわち、棚受ブラケット21を主要部34の右側壁34dに位置決めした状態において確実に取り付けることができる。
【0064】
図16は、第1実施形態の第1縦フレームにおいて第1連結部および第2連結部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図16に示すように、第1縦フレーム11は、第1フレーム本体31の第1連結部41にガイド孔42が形成され、第2フレーム本体32の第2連結部45に第2取付孔47Aが形成されている。また、第1縦フレーム11は、第1連結部41のガイド孔42が第2連結部45の第2取付孔47Aに対向する位置に配置されている。
【0065】
よって、第1縦フレーム11の第1連結部41および第2連結部45に棚受ブラケット21を取り付ける場合、係止部82が第1縦フレーム11の外側から第2取付孔47Aおよびガイド孔42に差し込まれ、張出辺87が第2取付孔47Aに載置される。すなわち、係止部82は、第2取付孔47Aに係止される。この状態において、棚受ブラケット21は、第1立上壁84が第1縦フレーム11の右側壁(具体的には、第2フレーム本体32(第2連結部45)の右側壁32c)に接触する。これにより、棚受ブラケット21は、第2フレーム本体32の第2連結部45において右側壁32cに取り付けられる。
【0066】
ここで、傾斜辺88は、ブラケット本体81の側(すなわち、第1連結部41の右側壁41c)に傾斜するように形成されている。よって、張出辺87が第2取付孔47Aから抜け出す方向に移動する場合、傾斜辺88の先端88aが第2フレーム本体32の右側壁32cに当接して、張出辺87が第2取付孔47Aから抜け出すことを防止できる。すなわち、棚受ブラケット21を第1縦フレーム11において第2フレーム本体32(第2連結部45)の右側壁32cに位置決めした状態において確実に取り付けることができる。
【0067】
図17は、第1実施形態の第1縦フレームにおいて第2フレーム本体の上端に支柱が挿入された部位に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図17に示すように、支柱25は、第2フレーム本体32の上端部に挿入した状態において、ウエブ25bが第2フレーム本体32(すなわち、縦フレーム本体24)の左側壁32bおよび右側壁32cに対して間隔をあけて対向するように配置される。
【0068】
よって、第1縦フレーム11の第2フレーム本体32おける右側壁32cに棚受ブラケット21を取り付ける場合、係止部82が第1縦フレーム11の外側から第2取付孔47に差し込まれ、張出辺87が第2取付孔47に載置される。すなわち、係止部82は、第2取付孔47に係止される。この状態において、係止部82は、支柱25のウエブ25bから離れた位置に配置される。また、棚受ブラケット21は、第1立上壁84が第1縦フレーム11の右側壁(具体的には、第2フレーム本体32の右側壁32c)に接触する。これにより、棚受ブラケット21は、第2フレーム本体32の右側壁32cに取り付けられる。
【0069】
ここで、傾斜辺88は、ブラケット本体81の側(すなわち、第2フレーム本体32の右側壁32c)に傾斜するように形成されている。よって、張出辺87が第2取付孔47から抜け出す方向に移動する場合、傾斜辺88の先端88aが第2フレーム本体32の右側壁32cに当接して、張出辺87が第2取付孔47から抜け出すことを防止できる。すなわち、棚受ブラケット21を第1縦フレーム11において第2フレーム本体32の右側壁32cに位置決めした状態において確実に取り付けることができる。
【0070】
ここで、図1図2に示す第2縦フレーム12にも、第1縦フレーム11と同様に、棚受ブラケット21の係止部82を取り付けることができる。よって、第1縦フレーム11および第2縦フレーム12に棚受ブラケット21の一対の係止部82を係止することにより、棚受ブラケット21を第1縦フレーム11および第2縦フレーム12に取り付けることができる。
【0071】
また、第3縦フレーム13および第4縦フレーム14にも、第1縦フレーム11と同様に、棚受ブラケット21の係止部82を取り付けることができる。よって、第3縦フレーム13および第4縦フレーム14に棚受ブラケット21の一対の係止部82を係止することにより、棚受ブラケット21を第3縦フレーム13および第4縦フレーム14に取り付けることができる。
【0072】
第1縦フレーム11および第2縦フレーム12に取り付けられた棚受ブラケット21と、第3縦フレーム13および第4縦フレーム14に取り付けられた棚受ブラケット21とに棚板22が支持される。以下、第1縦フレーム11および第2縦フレーム12に取り付けられた棚受ブラケット21を「左側の棚受ブラケット21」ということがある。また、第3縦フレーム13および第4縦フレーム14に取り付けられた棚受ブラケット21を「右側の棚受ブラケット21」ということがある。
【0073】
<棚板>
図18は、第1実施形態の棚板を上方からみた斜視図である。図19は、第1実施形態の棚板を下方からみた斜視図である。
図18図19に示すように、棚板22は、棚板本体91と、一対の第1脚部92と、一対の第2脚部93と、を有する。棚板本体91は、平面視矩形状に形成されている。棚板本体91の前辺および後辺に第1脚部92がそれぞれ形成されている。
第1脚部92は、第1立片95と、第1横片96と、を有する。第1立片95は、棚板本体91の前辺および後辺から下方(すなわち、軸線方向)に向けて折り曲げられている。第1横片96は、第1立片95の下辺から棚板本体91に向けて水平方向(すなわち、軸線方向に対して直交する方向)に向けて折り曲げられている。
棚板本体91の左側辺および右側辺に第2脚部93がそれぞれ形成されている。第2脚部93は、棚板本体91の左側辺および右側辺から下方(すなわち、軸線方向)に向けて折り曲げられている。
【0074】
図1図15図19に示すように、左側の棚受ブラケット21に第2脚部93および一対の第1脚部92の左端部92aが上方から載置されることにより、左側の棚受ブラケット21に棚板22の左端部が支持される。また、右側の棚受ブラケット21に第2脚部93および一対の第1脚部92の右端部92bが載置されることにより、右側の棚受ブラケット21に棚板22の右端部が支持される。よって、左側の棚受ブラケット21と右側の棚受ブラケット21とに棚板22が支持される。
すなわち、棚板22は、左側の棚受ブラケット21および右側の棚受ブラケット21を介して第1縦フレーム11、第2縦フレーム12、第3縦フレーム13、および第4縦フレーム14に支持される。
【0075】
なお、収納棚10を構成する各構成部材には、各構成部材を塗装する際に吊り下げることにより、各構成部材をムラなく塗装するための吊り下げ用の孔が形成されている。
また、図13に示すように、第2フレーム本体32の上端部に、第2フレーム本体32を塗装の際に吊り下げるための吊り下げ用の孔98が形成されている。よって、吊り下げ用の孔98を通して支柱25(図2参照)を目視できる。これにより、吊り下げ用の孔98から支柱25を目視することにより、支柱25が第2フレーム本体32の上端部に対して適正に挿入されているか否かを容易に判断できる。すなわち、吊り下げ用の孔98は、支柱25を第2フレーム本体32の上端部から抜けなくするための目印として利用できる。
【0076】
以上説明したように、第1実施形態の収納棚10によれば、図1図2に示すように、第1~第4縦フレーム11~14において第2フレーム本体32の上端部に摺動可能に挿入する支柱25を断面H状に形成した。支柱25を断面H状に形成することにより、支柱25の強度を確保するとともに支柱25の断面形状を小さく抑えることができる。
これにより、縦フレーム本体24(すなわち、第1~第4縦フレーム11~14)を細く形成してスリムな印象を与えることができる。
【0077】
また、図2図10に示すように、支柱25の先端部25cに筒部26の取付部55を嵌め込むようにした。よって、取付部55を支柱25に比べて太く形成でき、筒部26(特に、受入部57)の断面を大きく確保できる。これにより、筒部26に摺動可能に挿入する接触部27(具体的には、接触本体部67)の断面を大きく形成できる。さらに、圧縮ばね28の形状を必要な大きさに確保できる。したがって、天井部CEに当接する接触頂部68の当接面積を大きく確保できる。
この結果、第1~第4縦フレーム11~14を床部FLと天井部CEとの間において突っ張らせた状態に確実に保持できる。
【0078】
なお、例えば、接触頂部68の上面68aの摩擦抵抗を他の部位に比べて高く形成することにより、接触頂部68を天井部CEに一層好適に当接させた状態に保持できる。これにより、第1~第4縦フレーム11~14を床部FLと天井部CEとの間において突っ張らせた状態に一層確実に保持することが可能である。
【0079】
さらに、筒部26の受入部57に摺動可能に接触本体部67を挿入した。よって、天井部CEに接触頂部68を当接させて接触本体部67を受入部57の内部に押し込むことにより(入り込ませることにより)、接触本体部67を受入部57で隠すことができる。これにより、接触本体部67が受入部57の内部に押し込まれた状態を目視で容易に確認できる。
したがって、接触頂部68が天井部CEに確実に当接されていることを目視で判断でき、第1~第4縦フレーム11~14(第2~第4縦フレーム12~14は図1参照)の突っ張り状態を一見して容易に確認できる。
【0080】
また、筒部26に傾斜状に拡大する拡大部56を有することにより、受入部57の断面形状を一層大きく確保できる。よって、受入部57に摺動可能に挿入する接触本体部67の断面を大きく形成できる。これにより、天井部CEに当接する接触頂部68の断面を一層大きく確保できる。
したがって、第1~第4縦フレーム11~14を細く形成してスリムな印象を与えるとともに、第1~第4縦フレーム11~14を床部FLと天井部CEとの間において突っ張らせた状態に確実に保持できる。
【0081】
また、図6図7図17に示すように、支柱25のウエブ25bを第2フレーム本体32の左側壁32bおよび右側壁32cに対して間隔をあけて配置した。よって、第2フレーム本体32のうち支柱25が挿入された挿入部位において、棚受ブラケット21の係止部82を第2取付孔47に差し込む際に、係止部82がウエブ25b(すなわち、支柱25)に干渉することを防止できる。
これにより、第2フレーム本体32の挿入部位においても、棚受ブラケット21の係止部82を第2取付孔47に係止して棚受ブラケット21を第2フレーム本体32の挿入部位に取り付けることができる。
【0082】
さらに、図1図2に示すように、第1~第4縦フレーム11~14において、第1フレーム本体31の第1連結部41と第2フレーム本体32の第2連結部45とを連結するように構成した。よって、第1フレーム本体31および第2フレーム本体32で縦フレーム本体24を形成できる。すなわち、縦フレーム本体24を第1フレーム本体31および第2フレーム本体32に分割できる。
これにより、例えば、収納棚10を運搬する際に、収納棚10を小さくコンパクトにまとめることができ運搬の容易化を図ることができる。また、例えば、収納棚10を分解して格納する際にも、収納棚10を小さくコンパクトにまとめることができ格納の容易化を図ることができる。
【0083】
加えて、図2図16に示すように、第1連結部41にガイド孔42を形成し、ガイド孔42を第2連結部45の第2取付孔47Aに対向する位置に配置した。よって、棚受ブラケット21の係止部82を第2取付孔47Aに係止させる際に、係止部82を第2取付孔47Aに差し込むとともにガイド孔42に差し込むことができる。
これにより、第1連結部41に第2連結部45を連結した状態において、棚受ブラケット21の係止部82を第2連結部45の第2取付孔47Aに係止させることができる。したがって、棚受ブラケット21を第2連結部45に取り付けることができる。
【0084】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態の収納棚を図20から図23に基づいて説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態の収納棚10と同一類似部材については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
<収納棚>
図20は、第2実施形態の収納棚を示す斜視図である。
図20に示すように、収納棚100は、第1実施形態の収納棚10に加えて、第5縦フレーム(縦フレーム)102と、第6縦フレーム(縦フレーム)103と、第4横フレーム104と、複数の棚受ブラケット21(図21から図23を参照)と、複数の棚板107と、複数のサイドパネル108と、を備えている。
【0085】
以下、第1実施形態の収納棚10を「第1収納棚10」ということがある。第1収納棚10は、第1縦フレーム11と第4縦フレーム14との間隔がL1、第2縦フレーム12と第3縦フレーム13との間隔がL1に設定されている。また、第1実施形態の収納棚10に備えた「左側の棚受ブラケット21」を「第1棚受ブラケット21A(図21から図23を参照)」として説明することがある。さらに、第1棚受ブラケット21Aの係止部82を「第1係止部82A(図21から図23を参照)」として説明することがある。
【0086】
<第5縦フレーム、第6縦フレーム>
第5縦フレーム102は、第1縦フレーム11と同様に構成されている。よって、第5縦フレーム102の各構成部に第1縦フレーム11と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。第5縦フレーム102は、第1縦フレーム11に対して間隔L2をあけて左側に配置される。間隔L2は、間隔L1より大きい。
【0087】
第6縦フレーム103は、第1縦フレーム11と同様に構成されている。よって、第5縦フレーム102の各構成部に第1縦フレーム11と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。第6縦フレーム103は、第2縦フレーム12に対して間隔L2をあけて左側に配置される。
【0088】
<第4横フレーム>
図2図20に示すように、第5縦フレーム102の第1フレーム本体31と第6縦フレーム103の第1フレーム本体31とのそれぞれの下端部に第4横フレーム104が連結されている。第4横フレーム104は、例えば、第1横フレーム16と同様に、断面矩形に形成された中空のフレームである。
第5縦フレーム102および第6縦フレーム103の各第1フレーム本体31を下端部において第4横フレーム104で連結することにより、第5縦フレーム102および第6縦フレーム103を第4横フレーム104で補強できる。
【0089】
<第2棚受ブラケット、第3棚受ブラケット>
収納棚100は、第1縦フレーム11の左側壁および第2縦フレーム12の左側壁に複数の棚受ブラケット21(図21から図23を参照)が上下方向において間隔をあけて取り付けられる。以下、第1縦フレーム11の左側壁および第2縦フレーム12の左側壁に取り付けられた棚受ブラケット21を「第2棚受ブラケット21B」、第2棚受ブラケット21Bの係止部82を「第2係止部82B」ということがある。
また、収納棚100は、第5縦フレーム102の右側壁および第6縦フレーム103の右側壁に複数の棚受ブラケット21(図示せず)が上下方向において間隔をあけて取り付けられる。以下、第5縦フレーム102の右側壁および第6縦フレーム103の右側壁に取り付けられた棚受ブラケット21を「第3棚受ブラケット21C(図示せず)」ということがある。
【0090】
第2棚受ブラケット21Bと第3棚受ブラケット21Cとに棚板107が支持される。棚板107は、左右方向の横幅W2(不図示)が棚板22の横幅W1(不図示)より広く形成され、底面に補強部材(図示せず)が左右方向(幅方向)向けて設けられているだけで、その他の構成は棚板22と同様である。不図示の補強部材は、例えば、断面ハット状に形成され、一対のフランジが底面にスポット溶接で接続されている。このように、収納棚100は、横幅が異なる棚板22、棚板107を備えることができる。これにより、収納棚100の用途の拡大を図ることができる。
棚板22および棚板107は、異なる高さに取り付けることも可能で、また、同じ高さに取り付けることも可能である。棚板22および棚板107を同じ高さに取り付ける例については図21から図23において詳しく説明する。
【0091】
図21は、第2実施形態の第1縦フレームにおいて第1フレーム本体の主要部に第1棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図21に示すように、第1棚受ブラケット21Aは、第1係止部82Aが第1縦フレーム11の右外側から第1取付孔37に差し込まれて第1取付孔37に係止される。この状態において、第1棚受ブラケット21Aは、第1フレーム本体31の主要部34において右側壁34dに取り付けられる。第1棚受ブラケット21Aには、棚板22の左端部が支持される。
また、第2棚受ブラケット21Bは、第2係止部82Bが第1縦フレーム11の左外側から第1取付孔38に差し込まれて第1取付孔38に係止される。この状態において、第2棚受ブラケット21Bは、第1フレーム本体31の主要部34において左側壁34cに取り付けられる。第2棚受ブラケット21Bには、棚板107の右端部が支持される。
【0092】
図22は、第2実施形態の第1縦フレームにおいて第1連結部および第2連結部に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図22に示すように、第1縦フレーム11は、第1連結部41のガイド孔42が第2連結部45の第2取付孔47Aに対向する位置に配置されている。よって、第1棚受ブラケット21Aは、第1係止部82Aが第1縦フレーム11の左外側から第2取付孔47Aおよびガイド孔42に差し込まれて第2取付孔47Aに係止される。この状態において、第1棚受ブラケット21Aは、第2フレーム本体32の第2連結部45において右側壁32cに取り付けられる。第1棚受ブラケット21Aには、棚板22の左端部が支持される。
【0093】
また、第1縦フレーム11は、第1連結部41のガイド孔43が第2連結部45の第2取付孔48Aに対向する位置に配置されている。よって、第2棚受ブラケット21Bは、第2係止部82Bが第1縦フレーム11の右外側から第2取付孔48Aおよびガイド孔43に差し込まれて第2取付孔48Aに係止される。この状態において、第2棚受ブラケット21Bは、第2フレーム本体32の第2連結部45において左側壁32bに取り付けられる。第2棚受ブラケット21Bには、棚板107の右端部が支持される。
【0094】
図23は、第2実施形態の第1縦フレームにおいて第2フレーム本体の上端に支柱が挿入された部位に棚受ブラケットを取り付けた状態を示す断面図である。
図23に示すように、第1縦フレーム11は、支柱25が第2フレーム本体32の上端部に挿入した状態において、ウエブ25bが第2フレーム本体32の左側壁32bおよび右側壁32cに対して間隔をあけて対向するように配置される。
【0095】
よって、第1棚受ブラケット21Aは、第1係止部82Aが第1縦フレーム11の右外側から第2取付孔47に差し込まれて第2取付孔47に係止される。また、第1棚受ブラケット21Aの係止部82は、支柱25のウエブ25bから離れた位置に配置される。この状態において、第1棚受ブラケット21Aは、第2フレーム本体32の右側壁32cに取り付けられる。第1棚受ブラケット21Aには、棚板22の左端部が支持される。
また、第2棚受ブラケット21Bは、第2係止部82Bが第1縦フレーム11の左外側から第2取付孔48に差し込まれて第2取付孔48に係止される。また、第2棚受ブラケット21Bの係止部82は、支柱25のウエブ25bから離れた位置に配置される。この状態において、第2棚受ブラケット21Bは、第2フレーム本体32の左側壁32bに取り付けられる。第2棚受ブラケット21Bには、棚板107の右端部が支持される。
【0096】
<サイドパネル>
図24は、第2実施形態のサイドパネルを表面側からみた斜視図である。図25は、第2実施形態のサイドパネルを裏面側からみた斜視図である。
図24図25に示すように、サイドパネル108は、サイドパネル本体111と、複数のマグネットシート112と、を備える。サイドパネル本体111は、パネル113と、一対の脚部114と、第1折曲部115と、第2折曲部116と、を有する。パネル113は、側面視矩形状に形成されている。パネル113の前辺および後辺に一対の脚部114がそれぞれ形成されている。
【0097】
脚部114は、第1立折曲片121と、第2立折曲片122と、を有する。第1立折曲片121は、パネル113の前辺、後辺から左右方向に向けて折り曲げられている。第2立折曲片122は、第1立折曲片121の側辺から前後方向に向けて折り曲げられている。第2立折曲片122の上端部および下端部にマグネットシート112が固定されている。
【0098】
第1折曲部115は、第1折曲片124と、第2折曲片125と、を有する。第1折曲片124は、パネル113の上辺から左右方向に向けて水平に折り曲げられている。第2折曲片125は、第1折曲片124の側辺から下方に向けて折り曲げられている。第2折曲部116は、パネル113の下辺から左右方向に向けて水平に折り曲げられた折曲辺である。第1折曲部115は、棚受ブラケット21の底部85および第2立上壁86(図14参照)に上方から引っ掛け可能に形成されている。すなわち、棚受ブラケット21は、棚板22および棚板107を支持する役割に加えて、サイドパネル108を引っ掛けて支持する役割を兼ねている。
【0099】
図20に示すように、第1~第4縦フレーム11~14、第5縦フレーム102、第6縦フレーム103は、それぞれの縦フレーム本体24が機械構造用角形鋼管により中空に形成されている。また、第1~第4縦フレーム11~14、第5縦フレーム102、第6縦フレーム103には棚受ブラケット21が取付可能である。よって、サイドパネル108は、例えば、棚受ブラケット21に第1折曲部115(図25も参照)が上方から引っ掛けられた状態において、第1縦フレーム11および第2縦フレーム12の縦フレーム本体24にマグネットシート112により取り付けられる。これにより、棚板22と棚板107とをサイドパネル108で仕切ることができる。
【0100】
また、サイドパネル108は、例えば、第5縦フレーム102および第6縦フレーム103の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21やマグネットシート112により取り付けられる。これにより、棚板107の左側部をサイドパネル108で仕切ることができる。
なお、サイドパネル108や縦フレーム本体24に、マグネット式のハンガーバーなどを取り付けることも可能である。
【0101】
以上説明したように、第2実施形態の収納棚100によれば、第1実施形態の収納棚10の作用、効果に加えて以下の作用効果が得られる。
すなわち、図21に示すように、第1縦フレーム11の縦フレーム本体24は、左側壁および右側壁の間に空間が確保されている。よって、第1係止部82Aと第2係止部82Bとを同じ形状に形成した状態において、第1係止部82Aと第2係止部82Bとの干渉を左側壁および右側壁の間に形成された空間により防ぐことができる。これにより、第1係止部82Aと第2係止部82Bとを同じ形状に形成した状態において、第1棚受ブラケット21Aと第2棚受ブラケット21Bとを縦フレーム本体24の同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0102】
また、図23に示すように、第1縦フレーム11は、支柱25のウエブ25bが縦フレーム本体24の左側壁および右側壁に対して間隔をあけて配置されている。よって、縦フレーム本体24のうち支柱25が挿入された挿入部位において、右側壁の第2取付孔47に係止された第1係止部82Aと左側壁の第2取付孔48に係止された第2係止部82Bとがウエブ25b(すなわち、支柱25)に干渉することを防止できる。
【0103】
これにより、縦フレーム本体24のうち支柱25が挿入された挿入部位において、第1棚受ブラケット21Aの第1係止部82Aを第2取付孔47に差し込む際に、第1係止部82Aがウエブ25bに干渉することを防止できる。また、縦フレーム本体24の挿入部位において、第2棚受ブラケット21Bの第2係止部82Bを第2取付孔48に差し込む際に、第2係止部82Bがウエブ25bに干渉することを防止できる。
したがって、縦フレーム本体24の挿入部位においても、第1係止部82Aと第2係止部82Bとを同じ形状に形成した状態において、第1棚受ブラケット21Aと第2棚受ブラケット21Bとを縦フレーム本体24の同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0104】
さらに、図22に示すように、第1棚受ブラケット21Aの第1係止部82Aを第2取付孔47Aに係止する際に、第1係止部82Aをガイド孔42に通過させることができる。よって、第1連結部41に第2連結部45を連結した状態において、第1棚受ブラケット21Aの第1係止部82Aを第2連結部45の第2取付孔47Aに係止できる。
【0105】
同様に、第2棚受ブラケット21Bの第2係止部82Bを第2取付孔48Aに係止する際に、第2係止部82Bをガイド孔43に通過させることができる。よって、第1連結部41に第2連結部45を連結した状態において、第2棚受ブラケット21Bの第2係止部82Bを第2連結部45の第2取付孔48に係止できる。
これにより、第1連結部41に第2連結部45が連結された連結部位においても、第1係止部82Aと第2係止部82Bとが同じ形状に形成された第1棚受ブラケット21Aと第2棚受ブラケット21Bとを同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0106】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前記実施形態では、第1~第4の縦フレーム11~14、第5縦フレーム102、および第6縦フレーム103の縦フレーム本体24を中空の断面矩形に形成する例について説明したが、縦フレーム本体24をその他の断面形状に形成してもよい。
【0107】
また、前記実施形態では、縦フレーム本体24の一端部を床部FLに当接させ、接触頂部68を天井部CEに当接させる例について説明したが、これに限らない。その他の例として、縦フレーム本体24の一端部を天井部CEに当接させ、接触頂部68を床部FLに当接させてもよい。
【0108】
さらに、前記実施形態では、第1~第4の縦フレーム11~14、第5縦フレーム102、第6縦フレーム103の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21を介して棚板22や棚板107を支持する例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、第1~第4の縦フレーム11~14、第5縦フレーム102、第6縦フレーム103の縦フレーム本体24に棚板22や棚板107を直接支持させてもよい。
【0109】
また、第2実施形態では、収納棚100の左側部や右側部にサイドパネル108を取り付ける例について説明したが、サイドパネル108を収納棚100の後側に取り付けてもよい。この場合、例えば、第6縦フレーム103および第2縦フレーム12の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21を設ける必要がある。また、サイドパネル108において、マグネットシート112の間隔を第6縦フレーム103および第2縦フレーム12の縦フレーム本体24の間隔に合わせる必要がある。これにより、サイドパネル108を第6縦フレーム103および第2縦フレーム12の縦フレーム本体24(すなわち、収納棚100の後側)に取り付けることが可能である。
【0110】
加えて、第2実施形態の収納棚100において、サイドパネル108を取り付ける例について説明したが、第1実施形態の収納棚10にサイドパネル108を取り付けてもよい。例えば、サイドパネル108を第1縦フレーム11および第2縦フレーム12の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21やマグネットシート112により取り付けてもよい。これにより、棚板22の左側部をサイドパネル108で仕切ることができる。また、サイドパネル108を第3縦フレーム13および第4縦フレーム14の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21やマグネットシート112により取り付けてもよい。これにより、棚板22の右側部をサイドパネル108で仕切ることができる。
【0111】
さらに、第1実施形態の収納棚10の後側にサイドパネル108を取り付けてもよい。この場合、例えば、第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の縦フレーム本体24に棚受ブラケット21を設ける必要がある。また、サイドパネル108において、マグネットシート112の間隔を第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の縦フレーム本体24の間隔に合わせる必要がある。これにより、サイドパネル108を第2縦フレーム12および第3縦フレーム13の縦フレーム本体24(すなわち、収納棚10の後側)に取り付けることが可能である。
【0112】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0113】
10,100 収納棚
11~14 第1~第4縦フレーム(縦フレーム)
21,21A,21B 棚受ブラケット
22,107 棚板
24 縦フレーム本体
25 支柱
25a フランジ
25b ウエブ
25c 支柱の先端部
26 筒部
27 接触部
28 圧縮ばね
31 第1フレーム本体
32 第2フレーム本体
37,38 第1取付孔(取付孔)
41 第1連結部
42,43 ガイド孔
45 第2連結部
47,48,47A,48A 第2取付孔(取付孔)
55 取付部
56 拡大部
57 受入部
102 第5縦フレーム(縦フレーム)
103 第6縦フレーム(縦フレーム)
CE 天井部(上固定部)
FL 床部(下固定部)
図1
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