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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025152
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20240216BHJP
【FI】
G06F21/31
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128364
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 裕次郎
(57)【要約】
【課題】本開示の技術は、新たなアカウントを作成することなく、第二ユーザである代行者が機器を操作できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置10は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、
複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、
前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
複数の前記認証手段のうち一の認証手段に、他の認証手段を設ける権限を付与する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記一の認証手段に付与された権限の一部又は全部を、前記他の認証手段に付与する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作があった場合、前記一の認証手段に関連付いた連絡先に通知を行う
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知は、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可するための許可手段の通知を含み、
前記プロセッサは、
前記許可手段による許可がある場合、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
ログインに用いない識別子を前記認証手段ごとに関連付け、
ログイン履歴又は操作履歴に、ログインに用いた前記認証手段に関連付いた前記識別子を出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記認証手段ごとに予め定めた期間内において、前記認証手段を用いたログインを許可する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
複数の前記認証手段のうち一の認証手段がログインしている場合、他の認証手段によるログインを許可しない
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、
複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、
前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する
ことをプロセッサに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
代行操作を制御する技術がある。
【0003】
特許文献1には、メモリとプロセッサを備え、前記プロセッサは、ある機器の操作権限を有する第1ユーザが当該機器に対する操作の代行を第2ユーザに依頼した場合、前記第1ユーザが当該機器の操作を行うとした際に、前記第1ユーザによる操作を受け付けることができない旨を前記第1ユーザの操作画面上に表示するよう制御する情報処理装置、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-043625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第一ユーザの機器の操作を第二ユーザが代行する場合、第二ユーザを識別するユーザ識別子を用いて新たなアカウントを作成する運用がある。
【0006】
しかし、アカウントの個数が増加するとアカウントの管理が煩雑になるという問題がある。
【0007】
本開示の技術は、新たなアカウントを作成することなく、第二ユーザである代行者が機器を操作できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する。
【0009】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、複数の前記認証手段のうち一の認証手段に、他の認証手段を設ける権限を付与する。
【0010】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記一の認証手段に付与された権限の一部又は全部を、前記他の認証手段に付与する。
【0011】
第4態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作があった場合、前記一の認証手段に関連付いた連絡先に通知を行う。
【0012】
第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記通知は、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可するための許可手段の通知を含み、前記プロセッサは、前記許可手段による許可がある場合、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可する。
【0013】
第6態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、ログインに用いない識別子を前記認証手段ごとに関連付け、ログイン履歴又は操作履歴に、ログインに用いた前記認証手段に関連付いた前記識別子を出力する。
【0014】
第7態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記認証手段ごとに予め定めた期間内において、前記認証手段を用いたログインを許可する。
【0015】
第8態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、複数の前記認証手段のうち一の認証手段がログインしている場合、他の認証手段によるログインを許可しない。
【0016】
第9態様に係る情報処理プログラムは、機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与することをプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0017】
第1態様及び第9態様によれば、新たなアカウントを作成することなく、第二ユーザである代行者が機器を操作できる。
【0018】
第2態様によれば、第一ユーザである依頼者が代行者の設定を作成できる。
【0019】
第3態様によれば、依頼者が代行者の権限を設定できる。
【0020】
第4態様によれば、代行者によるログイン又は操作の度に、都度確認できる。
【0021】
第5態様によれば、代行者によるログイン又は操作の度に、都度許否できる。
【0022】
第6態様によれば、何れの認証手段を用いたログイン又は操作であるかを識別できる。
【0023】
第7態様によれば、代行者が代行操作する期間を制限できる。
【0024】
第8態様によれば、依頼者と代行者との操作が重複することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】情報処理システムの概略構成図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の設定処理の流れを示すフローチャートである。
図4】本実施形態に係る情報処理装置のアカウントテーブルを示す一例である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置の代行処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0027】
図1は、本開示の情報処理システム1の概略構成図である。情報処理システム1は、情報処理装置10、画像形成装置20、端末装置30を含む。
【0028】
情報処理装置10は、代行操作を制御する装置である。情報処理装置10は、例えば、サーバである。情報処理装置10は、ネットワークNを介して、画像形成装置20及び端末装置30と通信可能である。情報処理装置10は、端末装置30から画像形成装置20へのログイン要求を受け付け、認証処理を実行する。そして、情報処理装置10は、認証結果に応じて、ログインの許否又は端末装置30の操作の許否を画像形成装置20へ送信する。
【0029】
画像形成装置20は、印刷ジョブに基づいて用紙等の記録媒体に画像を形成する装置である。画像形成装置20は、ログイン機能を有する装置である。画像形成装置20は、情報処理装置10からログインの許否又は操作の許否を受け付ける。画像形成装置20は、ログイン機能を有する装置あればよく、画像形成装置に限定しない。本開示において、画像形成装置20を機器と記載する場合がある。
【0030】
端末装置30は、画像形成装置20に対してログイン及び操作を要求する装置である。端末装置30は、代行操作を依頼する依頼者U1又は代行操作を依頼される代行者U2の操作を受け付ける。代行操作は、例えば、印刷の実行、バックアップの実行又はリストアの実行である。
【0031】
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(通信I/F)17の各構成を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0032】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、代行操作を制御する情報処理プログラムが格納されている。
【0033】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0034】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0035】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0036】
通信インタフェース17は、データベース等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0037】
次に、情報処理装置10の作用について説明する。
図3は、情報処理装置10による設定処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から設定プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、設定処理が行なわれる。
【0038】
ステップS101では、CPU11は、一のアカウントに複数のパスワードを設ける。本開示において、依頼者U1が利用するパスワードを一のパスワードとし、代行者U2が利用するパスワードを他のパスワードとして記載する。CPU11は、ステップS102へ移行する。
【0039】
ステップS102では、CPU11は、一のパスワードに、他のパスワードを設ける権限を付与する。換言すれば、依頼者U1は、一のパスワードを用いてログインした場合、代行者U2に利用させる他のパスワードを作成できる。CPU11は、ステップS103へ移行する。
【0040】
ステップS103では、CPU11は、一のアカウントが持つ権限をパスワードごとに付与する。CPU11は、例えば、一のパスワードに付与された権限の一部又は全部を、他のパスワードに付与してもよい。CPU11は、設定処理を終了する。
【0041】
ここで、図4は、本実施形態に係る情報処理装置10のアカウントテーブルを示す一例である。アカウントテーブルは、例えば、アカウント名項目、ユーザパスワード項目、ユーザ名項目、組織項目、代行者名項目、代行者パスワード項目、代行権限項目及び代行期限項目を含む。情報処理装置10は、依頼者となるアカウントごとにアカウントテーブルを作成する。
アカウント名項目は、アカウント名を格納する項目である。アカウント名は、アカウントを識別する識別子であり、ログインに用いられる。すなわち、情報処理装置10は、依頼者U1の人数分のアカウント名を作成する。
ユーザパスワード項目は、依頼者U1が用いる一のパスワードを格納する項目である。
ユーザ名項目は、依頼者U1を識別する識別子を格納する項目である。
組織項目は、依頼者U1が所属する組織名を格納する項目である。
代行者名項目は、代行者パスワードごとに設定する識別子であってログインに用いない識別子を格納する項目である。すなわち、代行者名は、代行者U2がログインに用いたパスワードに関連付いた識別子である。換言すれば、情報処理装置10は、ログインに用いない識別子を認証手段ごとに関連付ける。
代行者パスワード項目は、代行者U2が用いる他のパスワードを格納する項目である。
代行権限項目は、代行者U2が代行できる操作を格納する項目である。情報処理装置10は、代行者U2が代行できる操作を、機能単位で指定してもよいし、ジョブ単位で指定してもよい。情報処理装置10は、画像形成装置20が複数ある場合、代行者U2がログインできる画像形成装置20を指定してもよい。例えば、情報処理装置10は、バックアップしたデータの格納先を代行者U2ごとに指定してもよい。
代行期限項目は、代行者U2が代行できる期限を格納する項目である。
情報処理装置10は、アカウントごとに代行者が用いる他のパスワードを設定する。図4に記載のアカウントテーブルでは、代行者パスワードは1つであるが、これに限定しない。すなわち、情報処理装置10は、一のアカウントに対して複数の代行者パスワードを設定してもよい。
【0042】
以上、上述のステップS101からステップS103の処理により、CPU11は、画像形成装置20にログインするための一のアカウントに複数のパスワードを設け、複数のパスワードの何れを用いても一のアカウントによるログインを許可し、一のアカウントが持つ権限をパスワードごとに付与する。
【0043】
図5は、情報処理装置10による代行処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から代行プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、代行処理が行なわれる。
【0044】
ステップS111では、CPU11は、ログインに用いる識別子及びパスワードを受け付ける。ログインに用いる識別子は、例えば、上述の図4に記載したアカウントテーブルのアカウント名である。CPU11は、ステップS112へ移行する。
【0045】
ステップS112では、CPU11は、当該パスワードが他のパスワードか否かを判断する。当該パスワードが他のパスワードであると判断した場合(ステップS112:YES)、CPU11は、ステップS113へ移行する。当該パスワードが他のパスワードでないと判断した場合(ステップS112:NO)、CPU11は、ステップS123へ移行する。当該パスワードが他のパスワードでない場合とは、当該パスワードが一のパスワードである場合である。
【0046】
ステップS113では、CPU11は、予め定めた期間内か否かを判断する。予め定めた期間内であると判断した場合(ステップS113:YES)、CPU11は、ステップS114へ移行する。予め定めた期間内でないと判断した場合(ステップS113:NO)、CPU11は、ステップS124へ移行する。CPU11は、例えば、現在日時が上述の図8に記載したアカウントテーブルの代行期限を超えているか否かを判断する。
【0047】
ステップS114では、CPU11は、一のパスワードがログインしているか否かを判断する。一のパスワードがログインしていないと判断した場合(ステップS114:NO)、CPU11は、ステップS115へ移行する。一のパスワードがログインしていると判断した場合(ステップS114:YES)、CPU11は、ステップS124へ移行する。
【0048】
ステップS115では、CPU11は、当該他のパスワードを用いて、一のアカウントによるログインを許可する。CPU11は、ステップS116へ移行する。
【0049】
ステップS116では、CPU11は、操作の指定を受け付ける。CPU11は、ステップS117へ移行する。
【0050】
ステップS117では、CPU11は、当該操作の権限を有するか否かを判断する。当該操作の権限を有すると判断した場合(ステップS117:YES)、CPU11は、ステップS118へ移行する。当該操作の権限を有さないと判断した場合(ステップS117:NO)、CPU11は、ステップS125へ移行する。CPU11は、例えば、上述の図4に記載したアカウントテーブルの代行権限に当該操作が含まれるか否かを判断する。
【0051】
ステップS118では、CPU11は、予め定めた操作であるか否かを判断する。予め定めた操作であると判断した場合(ステップS118:YES)、CPU11は、ステップS119へ移行する。予め定めた操作でないと判断した場合(ステップS118:NO)、CPU11は、ステップS121へ移行する。予め定めた操作は、例えば、バックアップ及びリストアである。
【0052】
ステップS119では、CPU11は、一のパスワードに関連付いた連絡先に許可手段を通知する。すなわち、CPU11は、予め定めた操作がある旨及びその許可手段を依頼者U1へ通知する。許可手段の通知とは、例えば、許可又は許否を選択するためのサイトのURL(Uniform Resource Locator)の通知である。CPU11は、ステップS120へ移行する。
【0053】
ステップS120では、CPU11は、許可手段による許可があるか否かを判断する。許可手段による許可があると判断した場合(ステップS120:YES)、CPU11は、ステップS121へ移行する。許可手段による許可がないと判断した場合(ステップS120:NO)、CPU11は、ステップS125へ移行する。
【0054】
ステップS121では、CPU11は、当該操作を許可する。CPU11は、ステップS122へ移行する。
【0055】
ステップS122では、CPU11は、操作履歴に、当該他のパスワードに関連付いた識別子を出力する。すなわち、CPU11は、操作履歴に、ログインに用いたパスワードに関連付いた識別子を出力する。当該他のパスワードに関連付いた識別子は、例えば、上述の図4に記載したアカウントテーブルの代行者名である。CPU11は、例えば、操作ごとの操作履歴に識別子を併記する。CPU11は、代行処理を終了する。
【0056】
ステップS123では、CPU11は、一のパスワードを用いて、一のアカウントによるログインを許可する。CPU11は、代行処理を終了する。
【0057】
ステップS124では、CPU11は、当該他のパスワードを用いて、一のアカウントによるログインを拒否する。CPU11は、代行処理を終了する。
【0058】
ステップS125では、CPU11は、当該操作を拒否する。CPU11は、代行処理を終了する。
【0059】
以上、上述のステップS118及びステップS119の処理により、CPU11は、予め定めた操作があった場合、一のパスワードに関連付いた連絡先に通知を行う。
【0060】
また、上述のステップS119からステップS125の処理により、CPU11は、許可手段による許可がある場合、他のパスワードによる予め定めた操作を許可する。
【0061】
また、上述のステップS114及びステップS124の処理により、CPU11は、一のパスワードがログインしている場合、他のパスワードによるログインを許可しない。
【0062】
[変形例]
以上、第1実施形態の情報処理装置10について説明してきた。しかし、本開示は、上記実施形態に限定されない。種々の改良または改変が可能である。
【0063】
本実施形態に係る情報処理装置10は、情報処理装置10と画像形成装置20とが一体となった形態であってもよい。換言すれば、情報処理装置10は、画像形成装置であってもよい。また、上述したように、画像形成装置20は、ログイン機能を有する装置あればよく、画像形成装置に限定しない。
【0064】
本実施形態に係る情報処理装置10は、ログインの認証手段をパスワードに限定しない。すなわち、情報処理装置10は、図3及び図5のフローチャートにおいて、パスワードに代えて、生体認証、PIN(Personal Identification Number)コード、ワンタイムパスワード又は秘密の質問等であってよい。
【0065】
本実施形態に係る情報処理装置10は、上述の図5のステップS119の処理と同様に、他のパスワードによるログインがあった場合、一のパスワードに関連付いた連絡先に通知を行ってもよい。
【0066】
本実施形態に係る情報処理装置10は、上述の図5のステップS122の処理と同様に、ログイン履歴にログインに用いたパスワードに関連付いた識別子を出力してもよい。
【0067】
上記の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0068】
上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0069】
また上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0070】
また、情報処理装置10を動作させるプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリ又はストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、情報処理装置10の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
【0071】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0072】
(((1)))
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、
複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、
前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する
情報処理装置。
【0073】
(((2)))
前記プロセッサは、
複数の前記認証手段のうち一の認証手段に、他の認証手段を設ける権限を付与する
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0074】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記一の認証手段に付与された権限の一部又は全部を、前記他の認証手段に付与する
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0075】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作があった場合、前記一の認証手段に関連付いた連絡先に通知を行う
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0076】
(((5)))
前記通知は、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可するための許可手段の通知を含み、
前記プロセッサは、
前記許可手段による許可がある場合、前記他の認証手段によるログイン又は予め定めた操作を許可する
(((4)))に記載の情報処理装置。
【0077】
(((6)))
前記プロセッサは、
ログインに用いない識別子を前記認証手段ごとに関連付け、
ログイン履歴又は操作履歴に、ログインに用いた前記認証手段に関連付いた前記識別子を出力する
(((1)))から(((5)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0078】
(((7)))
前記プロセッサは、
前記認証手段ごとに予め定めた期間内において、前記認証手段を用いたログインを許可する
(((1)))から(((6)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0079】
(((8)))
前記プロセッサは、
複数の前記認証手段のうち一の認証手段がログインしている場合、他の認証手段によるログインを許可しない
(((1)))から(((7)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0080】
(((9)))
機器にログインするための一のアカウントに複数の認証手段を設け、
複数の前記認証手段の何れを用いても前記一のアカウントによるログインを許可し、
前記一のアカウントが持つ権限を前記認証手段ごとに付与する
ことをプロセッサに実行させる情報処理プログラム。
【0081】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0082】
(((1)))又は(((9)))によれば、新たなアカウントを作成することなく、第二ユーザである代行者が機器を操作できる。
【0083】
(((2)))によれば、第一ユーザである依頼者が代行者の設定を作成できる。
【0084】
(((3)))によれば、依頼者が代行者の権限を設定できる。
【0085】
(((4)))によれば、代行者によるログイン又は操作の度に、都度確認できる。
【0086】
(((5)))によれば、代行者によるログイン又は操作の度に、都度許否できる。
【0087】
(((6)))によれば、何れの認証手段を用いたログイン又は操作であるかを識別できる。
【0088】
(((7)))によれば、代行者が代行操作する期間を制限できる。
【0089】
(((8)))によれば、依頼者と代行者との操作が重複することを防止できる。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 画像形成装置
30 端末装置
U1 依頼者
U2 代行者
図1
図2
図3
図4
図5