(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025153
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】テキスト生成装置、及びテキスト生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20240216BHJP
G06F 16/783 20190101ALI20240216BHJP
【FI】
G16H80/00
G06F16/783
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128365
(22)【出願日】2022-08-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】522320176
【氏名又は名称】田中 聡
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 聡
【テーマコード(参考)】
5B175
5L099
【Fターム(参考)】
5B175DA04
5B175FB02
5L099AA00
(57)【要約】
【課題】開示の技術は、医療用語を含む動画の閲覧者の理解度を測定する手段を提供できるテキスト生成装置、及びテキスト生成プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】テキスト生成装置は、医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付ける受付部と、前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力する出力部とを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付ける受付部と、
前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力する出力部と
を含むテキスト生成装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む文章を受け付け、
前記文章のうち前記医療用語を含む第一テキストから、前記医療用語を伏せた第二テキストを含む前記テストを生成する生成部
を含む請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記閲覧者から回答を受け付け、
前記出力部は、前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記回答及び伏せた前記医療用語が互いに一致するとき、前記同意書を出力する
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記医療用語が出現する時又は前記第一テキストが出現する時の前記動画の画像を、前記第二テキストに関連付ける
請求項2に記載のテキスト生成装置。
【請求項5】
前記生成部は、前記文章が字幕であった場合、字幕を削除した画像又は字幕に含まれる前記医療用語を伏せた画像を前記第二テキストに関連付ける
請求項4に記載のテキスト生成装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記閲覧者の関係者の前記同意書の署名が有る場合、前記同意書を出力する
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記第一テキストが出現する前記動画の箇所を再生するための情報を出力する
請求項2に記載のテキスト生成装置。
【請求項8】
前記生成部は、前記第一テキストに優先度を付与し、前記優先度が予め定めた閾値を超える場合、前記第一テキストから前記第二テキストを生成する
請求項2に記載のテキスト生成装置。
【請求項9】
前記受付部は、前記医療用語に関連付いた訴訟リスクの度合い又は問い合わせ頻度を受け付け、
前記生成部は、前記訴訟リスクの度合い又は前記問い合わせ頻度が高い程、前記優先度を高くする
請求項8に記載のテキスト生成装置。
【請求項10】
前記受付部は、前記閲覧者が前記動画を一時停止した時刻又は巻き戻した時刻を受け付け、
前記生成部は、前記一時停止した時刻又は前記巻き戻した時刻に出現する前記第一テキストの優先度を高くする
請求項8に記載のテキスト生成装置。
【請求項11】
医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付け、
前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力する
ことをコンピュータに実行させるテキスト生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、テキスト生成装置、及びテキスト生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テキストデータから単語を抽出して穴埋め問題を作成する技術がある。
【0003】
特許文献1では、画像データからテキストデータを取得する文字認識部と、前記テキストデータから単語を抽出して、抽出した前記単語に基づいて穴埋め候補リストを作成する候補リスト作成部と、作成された前記穴埋め候補リストを出力する候補リスト出力部と、出力された前記穴埋め候補リストに基づいて、出題する前記単語の指定を受け付ける候補受け付け部と、前記テキストデータ又は前記画像データから前記指定をされた前記単語を消去した穴埋め問題を作成する問題作成部とを備えたことを特徴とする穴埋め問題作成装置、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、人間等を手術する場合において、患者又は患者の親族等から同意を得る運用がある。このとき、患者又は患者の親族等は、手術内容又は病状の説明を行う動画を閲覧した後で、同意書に署名を行う場合がある。
【0006】
しかし、手術内容又は病状の説明は、医療用語を含むため、医療知識を持たない患者又は患者の親族が内容を理解できない場合がある。
【0007】
開示の技術は、医療用語を含む動画の閲覧者の理解度を測定する手段を提供できるテキスト生成装置、及びテキスト生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るテキスト生成装置は、医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付ける受付部と、前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力する出力部とを含む。
【0009】
本開示に係るテキスト生成プログラムは、医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付け、前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力することをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
開示の技術によれば、医療用語を含む動画の閲覧者の理解度を測定する手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】テキスト生成システムの概略構成図を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るテキスト生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るテキスト生成装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係るテキスト生成装置のテキスト生成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係るテキスト生成装置の動画を示す一例である。
【
図6】本実施形態に係るテキスト生成装置のテストを示す一例である。
【
図7】本実施形態に係るテキスト生成装置の画像付きテストを示す一例である。
【
図8】本実施形態に係るテキスト生成装置の字幕付き動画を示す一例である。
【
図9】本実施形態に係るテキスト生成装置の画像付きテストを示す一例である。
【
図10】本実施形態に係るテキスト生成装置が出力する同意書を示す一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、開示の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0013】
本開示のテキスト生成装置10によって、テキストを生成する概略について、
図1を用いて説明する。
図1は、テキスト生成システムの概略構成図を示す図である。テキスト生成システムは、テキスト生成装置10、映像サーバ20及び端末装置30を含む。テキスト生成装置10、映像サーバ20及び端末装置30は、ネットワークNを介して互いに通信可能である。
【0014】
テキスト生成装置10は、テストを生成する装置である。換言すれば、テキスト生成装置10は、問題であるテキストを生成する装置である。
【0015】
映像サーバ20は、医療用語を含む映像を格納しているサーバである。なお、医療用語を含む映像は、映像、音声又は字幕に医療用語を含む画像又は動画である。医療用語を含む映像は、例えば、手術内容又は病気等を説明する内容の映像である。
【0016】
端末装置30は、映像を再生するタブレット型端末、スマートフォン又はパーソナルコンピューター等である。
【0017】
図2は、テキスト生成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。テキスト生成装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0018】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、テキスト生成プログラムが格納されている。
【0019】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0020】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0021】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0022】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0023】
次に、テキスト生成装置10の機能構成について説明する。
図3は、テキスト生成装置10の機能構成の例を示すブロック図である。テキスト生成装置10は、機能構成として、受付部101、生成部102及び出力部103を有する。各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶されたテキスト生成プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。
【0024】
受付部101は、医療用語を含む動画の閲覧者による動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付ける。受付部101は、動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む文章を受け付ける。動画の音声は、例えば、ナレーション又はセリフ等である。受付部101は、閲覧者から回答を受け付ける。受付部101は、医療用語に関連付いた訴訟リスクの度合い又は問い合わせ頻度を受け付ける。
【0025】
生成部102は、文章のうち医療用語を含む第一テキストから、医療用語を伏せた第二テキストを含むテストを生成する。生成部102は、医療用語が出現する時又は第一テキストが出現する時の動画の画像を、第二テキストに関連付ける。生成部102は、文章が字幕であった場合、字幕を削除した画像又は字幕に含まれる医療用語を伏せた画像を第二テキストに関連付ける。生成部102は、第一テキストに優先度を付与し、優先度が予め定めた閾値を超える場合、第一テキストから第二テキストを生成する。生成部102は、訴訟リスクの度合い又は問い合わせ頻度が高い程、優先度を高くする。生成部102は、一時停止した時刻又は巻き戻した時刻に出現する第一テキストの優先度を高くする。
【0026】
出力部103は、動画の再生後に閲覧者による同意書の署名が無い場合、動画又は医療用語に関連するテストを出力する。出力部103は、閲覧者による同意書の署名が無い場合、回答及び伏せた医療用語が互いに一致するとき、同意書を出力する。出力部103は、閲覧者の関係者の同意書の署名が有る場合、同意書を出力する。出力部103は、第一テキストが出現する動画の箇所を再生するための情報を出力する。
【0027】
次に、テキスト生成装置10の作用について説明する。
図4は、テキスト生成装置10によるテキスト生成処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14からテキスト生成プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、テキスト生成処理が行なわれる。
【0028】
ステップS101では、CPU11は、文章、動画及び同意書の署名の有無を受け付ける。文章は、動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む。CPU11は、例えば、映像サーバ20から動画を受け付ける。例えば、CPU11は、映像に含まれる音声又は字幕を文字に書き起こしてもよい。CPU11は、例えば、同意書の署名の有無を管理するサーバ又はデータベースから取得する。CPU11は、ステップS102へ移行する。
【0029】
ここで、
図5は、本実施形態に係るテキスト生成装置10の動画1を示す一例である。動画1は、医療用語を含むナレーションを有する。換言すれば、ナレーションが流れる間は、動画1が再生される。動画1のナレーションは、例えば、「嘔吐」という医療用語を含む。
【0030】
ステップS102では、CPU11は、関係者の署名が有るか否かを判断する。ここで、関係者とは、例えば、手術を受ける患者の親族、保護又は各種後見人等である。CPU11が関係者の署名が無いと判断した場合は、ステップS103へ移行する。CPU11が関係者の署名が有ると判断した場合は、ステップS114へ移行する。
【0031】
ステップS103では、CPU11は、閲覧者による署名が無いか否かを判断する。閲覧者による署名が無いと判断した場合、CPU11は、ステップS104へ移行する。閲覧者による署名が有ると判断した場合、CPU11は、テキスト生成処理を終了する。なお、関係者による署名が有る場合は、例えば、後述するステップS115の処理を既に実行している場合である。
【0032】
ステップS104では、CPU11は、第一テキストを抽出する。すなわち、CPU11は、文章のうち医療用語を含む文章、段落、文、文節又は単語等である第一テキストを抽出する。CPU11は、例えば、
図5に記載のナレーションを第一テキストとして抽出する。CPU11は、ステップS105へ移行する。
【0033】
ステップS105では、CPU11は、第一テキストに優先度を付与する。CPU11は、例えば、医療用語に関連付いた訴訟リスクの度合いを受け付け、訴訟リスクの度合いが高い程、優先度を高くする。訴訟リスクの度合いとは、例えば、当該医療用語が関連する訴訟の回数又は訴訟額に基づいて算出するリスクの値である。CPU11は、例えば、医療用語に関連付いた問い合わせ頻度を受け付け、問い合わせ頻度が高い程、優先度を高くする。問い合わせ頻度とは、例えば、当該医療用語に関連付いた手術又は病気等による入院患者が問い合わせる頻度又は回数等である。CPU11は、閲覧者が動画1を一時停止した時刻又は巻き戻した時刻を受け付け、一時停止した時刻又は巻き戻した時刻に出現する第一テキストの優先度を高くする。CPU11は、ステップS106へ移行する。
【0034】
ステップS106では、CPU11は、優先度が予め定めた閾値を超えるか否かを判断する。優先度が予め定めた閾値を超えると判断した場合、CPU11は、ステップS107へ移行する。優先度が予め定めた閾値を超えないと判断した場合、CPU11は、テキスト生成処理を終了する。
【0035】
ステップS107では、CPU11は、第二テキストを生成する。CPU11は、ステップS108へ移行する。
【0036】
ここで、
図6は、本実施形態に係るテキスト生成装置10のテスト2を示す一例である。テキスト生成装置10は、ナレーションである第一テキストから、医療用語である「嘔吐」を伏せた第二テキストを含むテスト2を生成する。テキスト生成装置10は、例えば、医療用語が登場する位置にマスキング領域3を重ねて表示することにより、医療用語を伏せた第二テキストを生成する。テキスト生成装置10は、後述するように回答欄4に入力された回答を受け付ける。また、
図7で後述するように、テキスト生成装置10は、画像付きテスト2を生成してもよい。
【0037】
ステップS108では、CPU11は、画像を第二テキストに関連付ける。CPU11は、例えば、医療用語が出現する時又は第一テキストが出現する時の動画1の画像を、第二テキストに関連付ける。CPU11は、例えば、画像を第二テキストに併記し、又は画像の参照先を第二テキストと共に出力することにより、画像を第二テキストに関連付ける。CPU11は、ステップS109へ移行する。
【0038】
図7は、本実施形態に係るテキスト生成装置10の画像付きテスト2を示す一例である。テキスト生成装置10は、ナレーションが流れる間の動画1における画像5を含むテスト2を生成する。
【0039】
ステップS109では、CPU11は、文章が字幕か否かを判断する。文章が字幕であると判断した場合、CPU11は、ステップS110へ移行する。文章が字幕でないと判断した場合、CPU11は、ステップS111へ移行する。
【0040】
ここで、
図8は、本実施形態に係るテキスト生成装置10の字幕付き動画1を示す一例である。動画1は、医療用語を含む字幕6を有する。換言すれば、字幕6が表示される間は、動画1が再生される。動画1の字幕6は、例えば、「嘔吐」という医療用語を含む。
【0041】
ステップS110では、CPU11は、字幕6に含まれる医療用語を伏せる。CPU11は、動画1から字幕6を削除するようにしてもよい。CPU11は、ステップS111へ移行する。
【0042】
ここで、
図9は、本実施形態に係るテキスト生成装置10の画像付きテスト2を示す一例である。テキスト生成装置10は、第一テキストの生成元の文章が字幕であった場合、字幕に含まれる医療用語をマスキング領域3により伏せた画像5を含むテスト2を生成する。
【0043】
ステップS111では、CPU11は、第二テキストを含むテスト2を出力する。例えば、CPU11は、上述した
図6、
図7又は
図9に示すテスト2を生成して出力する。CPU11は、第二テキストを複数含むテスト2を出力してもよい。CPU11は、例えば、予め作成しておいた動画1又は医療用語に関連する複数のテスト2のうちから、一のテスト2をランダムに出力するようにしてもよい。CPU11は、ステップS112へ移行する。
【0044】
ステップS112では、CPU11は、閲覧者から回答を受け付ける。例えば、CPU11は、上述した
図6、
図7又は
図9に示す回答欄4に入力部15を用いて入力された回答を受け付ける。例えば、CPU11は、当該医療用語を含む複数の選択肢をテスト2に表示し、当該選択肢の選択を受け付けるようにしてもよい。CPU11は、ステップS113へ移行する。
【0045】
ステップS113では、CPU11は、回答及び医療用語が互いに一致するか否かを判断する。回答及び医療用語が互いに一致すると判断した場合、CPU11は、ステップS114へ移行する。回答及び医療用語が互いに一致しないと判断した場合、CPU11は、ステップS116へ移行する。
【0046】
ステップS114では、CPU11は、同意書を出力する。同意書は、例えば、手術の危険性等を説明した動画1に関連付いた手術の同意書である。CPU11は、ステップS115へ移行する。
【0047】
ここで、
図10は、本実施形態に係るテキスト生成装置10が出力する同意書7を示す一例である。テキスト生成装置10は、閲覧者の署名を受け付ける署名欄8を含む同意書7を生成する。
【0048】
ステップS115では、CPU11は、閲覧者から署名を受け付ける。CPU11は、例えば、同意書7の署名の有無を管理するサーバ又はデータベースへ署名に関する情報を格納する。CPU11は、テキスト生成処理を終了する。
【0049】
ステップS116では、CPU11は、第一テキストが出現する動画1の箇所を再生するための情報を出力する。第一テキストが出現する動画1の箇所を再生するための情報は、例えば、第一テキストの開始時刻、終了時刻又は第一テキストの出現する時間等である。CPU11は、テキスト生成処理を終了する。
【0050】
以上、上述したステップS101からステップS112の処理により、CPU11は、医療用語を含む動画1の閲覧者による動画1に関連付いた同意書7の署名の有無を受け付け、動画1の再生後に閲覧者による同意書7の署名が無い場合、動画1又は医療用語に関連するテスト2を出力する。これにより、医療用語を含む動画1の閲覧者の理解度を測定する手段を提供できる。
【0051】
また、上述したステップS101からステップS107の処理により、CPU11は、動画1の音声を変換した文字列又は字幕6を含む文章を受け付け、文章のうち医療用語を含む第一テキストから、医療用語を伏せた第二テキストを含むテスト2を生成する。これにより、医療用語の理解度を測定するための設問である第二テキストを生成できる。
【0052】
また、上述したステップS112からステップS114の処理により、CPU11は、閲覧者から回答を受け付け、閲覧者による同意書7の署名が無い場合、回答及び伏せた医療用語が互いに一致するとき、同意書7を出力する。これにより、閲覧者が動画1の内容を理解している場合に限り、同意書を出力できる。
【0053】
また、上述したステップS108及びステップS111の処理により、CPU11は、医療用語が出現する時又は第一テキストが出現する時の動画1の画像5を、第二テキストに関連付ける。これにより、理解の助けになる画像を閲覧者に表示できる。
【0054】
また、上述したステップS108からステップS111の処理により、CPU11は、文章が字幕であった場合、字幕6を削除した画像5又は字幕6に含まれる医療用語を伏せた画像5を第二テキストに関連付ける。これにより、第二テキストの回答に相当する医療用語が字幕により閲覧者に表示されることを防げる。
【0055】
また、上述したステップS102からステップS114の処理により、CPU11は、閲覧者の関係者の同意書7の署名が有る場合、同意書7を出力する。これにより、関係者の何れかの署名が既に有る場合は、閲覧者が理解したとみなして同意書を表示できる。
【0056】
また、上述したステップS113及びステップS116の処理により、CPU11は、第一テキストが出現する動画1の箇所を再生するための情報を出力する。これにより、医療用語が登場する映像の場面だけを再生できる。
【0057】
以上説明したように、本実施形態に係るテキスト生成装置10によれば、医療用語を含む動画の閲覧者の理解度を測定する手段を提供できる。
【0058】
[変形例]
以上、各実施形態のテキスト生成装置10について説明してきた。しかし、本開示は、上記各実施形態に限定されない。種々の改良または改変が可能である。
【0059】
なお、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行したテキスト生成処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、テキスト生成処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0060】
また、上記実施形態では、テキスト生成プログラムは、コンピュータが読み取り可能なストレージ14に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non-transitory)記憶媒体に記憶された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0061】
[付記1]
医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無を受け付ける受付部と、
前記動画の再生後に前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記動画又は前記医療用語に関連するテストを出力する出力部と
を含むテキスト生成装置。
【0062】
[付記2]
前記受付部は、前記動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む文章を受け付け、
前記文章のうち前記医療用語を含む第一テキストから、前記医療用語を伏せた第二テキストを含む前記テストを生成する生成部
を含む付記1に記載のテキスト生成装置。
【0063】
[付記3]
前記受付部は、前記閲覧者から回答を受け付け、
前記出力部は、前記閲覧者による前記同意書の署名が無い場合、前記回答及び伏せた前記医療用語が互いに一致するとき、前記同意書を出力する
付記1又は付記2に記載のテキスト生成装置。
【0064】
[付記4]
前記生成部は、前記医療用語が出現する時又は前記第一テキストが出現する時の前記動画の画像を、前記第二テキストに関連付ける
付記2又は付記3に記載のテキスト生成装置。
【0065】
[付記5]
前記生成部は、前記文章が字幕であった場合、字幕を削除した画像又は字幕に含まれる前記医療用語を伏せた画像を前記第二テキストに関連付ける
付記4の何れか1つに記載のテキスト生成装置。
【0066】
[付記6]
前記出力部は、前記閲覧者の関係者の前記同意書の署名が有る場合、前記同意書を出力する
付記1から付記5の何れか1つに記載のテキスト生成装置。
【0067】
[付記7]
前記出力部は、前記第一テキストが出現する前記動画の箇所を再生するための情報を出力する
付記2から付記6の何れか1つに記載のテキスト生成装置。
【0068】
[付記8]
前記生成部は、前記第一テキストに優先度を付与し、前記優先度が予め定めた閾値を超える場合、前記第一テキストから前記第二テキストを生成する
付記2から付記7の何れか1つに記載のテキスト生成装置。
【0069】
[付記9]
前記受付部は、前記医療用語に関連付いた訴訟リスクの度合い又は問い合わせ頻度を受け付け、
前記生成部は、前記訴訟リスクの度合い又は前記問い合わせ頻度が高い程、前記優先度を高くする
付記8に記載のテキスト生成装置。
【0070】
[付記10]
前記受付部は、前記閲覧者が前記動画を一時停止した時刻又は巻き戻した時刻を受け付け、
前記生成部は、前記一時停止した時刻又は前記巻き戻した時刻に出現する前記第一テキストの優先度を高くする
付記8又は付記9に記載のテキスト生成装置。
【符号の説明】
【0071】
1 動画
2 テスト
3 マスキング領域
4 回答欄
5 画像
6 字幕
7 同意書
8 署名欄
10 テキスト生成装置
20 映像サーバ
30 端末装置
【手続補正書】
【提出日】2022-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無、及び前記動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む文章を受け付ける受付部と、
受け付けた前記同意書の署名の有無において署名が無い場合、前記文章のうち前記医療用語を含む第一テキストから、前記医療用語を伏せた第二テキストを含むテストを生成する生成部と、
前記テストを出力する出力部と
を含むテキスト生成装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記閲覧者から回答を受け付け、
前記出力部は、前記回答及び前記第二テキストにおいて伏せた前記医療用語が互いに一致するとき、前記同意書を出力する
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記医療用語が出現する時又は前記第一テキストが出現する時の前記動画の画像を、前記第二テキストに関連付ける
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記文章が字幕であった場合、字幕を削除した画像又は字幕に含まれる前記医療用語を伏せた画像を前記第二テキストに関連付ける
請求項3に記載のテキスト生成装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記第一テキストが出現する前記動画の箇所を再生するための情報を出力する
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項6】
前記受付部は、前記医療用語に関連付いた訴訟リスクの度合い又は問い合わせ頻度を受け付け、
前記生成部は、前記訴訟リスクの度合い又は前記問い合わせ頻度が高い程、優先度を高くするようにして、前記第一テキストに前記優先度を付与し、前記優先度が予め定めた閾値を超える場合、前記第一テキストから前記第二テキストを生成する
請求項1に記載のテキスト生成装置。
【請求項7】
前記受付部は、前記閲覧者が前記動画を一時停止した時刻又は巻き戻した時刻を受け付け、
前記生成部は、前記一時停止した時刻又は前記巻き戻した時刻に出現する前記第一テキストの前記優先度を高くする
請求項6に記載のテキスト生成装置。
【請求項8】
医療用語を含む動画の閲覧者による前記動画に関連付いた同意書の署名の有無、及び前記動画の音声を変換した文字列又は字幕を含む文章を受け付け、
受け付けた前記同意書の署名の有無において署名が無い場合、前記文章のうち前記医療用語を含む第一テキストから、前記医療用語を伏せた第二テキストを含むテストを生成し、
前記テストを出力する
ことをコンピュータに実行させるテキスト生成プログラム。