(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025154
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】天板付什器
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20240216BHJP
A47B 91/06 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B91/06
A47B13/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128367
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 望
(72)【発明者】
【氏名】北嶋 春彦
(72)【発明者】
【氏名】小田 洋一郎
【テーマコード(参考)】
3B053
3B069
【Fターム(参考)】
3B053NM01
3B053NP03
3B053NQ09
3B069CA03
3B069CA08
3B069EA01
(57)【要約】
【課題】天板切替機構及び走行部切替機構の動作信頼性を確保できる天板付什器を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る本発明の一態様に係る天板付什器は、床面上を走行する走行部を有する支持構造体と、使用位置及び不使用位置の間で左右方向に沿う第1軸線回りに回転可能に支持構造体に支持された天板ユニットと、ロック状態及びロック解除状態間を移動可能に仕切部材に対して左右方向の一方側に配置された天板切替機構と、第1保持状態及び第2保持状態間を移動可能に仕切部材に対して左右方向の他方側に配置された走行部切替機構と、を備えている。天板ユニットは、天板と支持構造体とを連結するとともに仕切部材を支持するブラケットを備えている。ブラケットは、仕切部材に対して左右方向で隣り合った状態で仕切部材を支持するとともに、天板切替機構及び走行部切替機構に対して左右方向で離間して配置された側壁部を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上を走行する走行部を有し、前記走行部が前記床面上を走行不能な走行不能状態、及び前記走行部が前記床面上を走行可能な走行可能状態間で切替可能であって、前記床面に設置された支持構造体と、
前記支持構造体に支持された天板を有し、前記天板の作業面が上方を向く使用位置、及び前記作業面が前後方向の一方側を向く不使用位置の間で左右方向に沿う第1軸線回りに回転可能に前記支持構造体に支持された天板ユニットと、
前記天板ユニットの下方に設けられた仕切部材と、
前記支持構造体に係合して前記支持構造体に対する前記天板ユニットの前記不使用位置への前記第1軸線回りの回転を規制するロック状態、及び前記支持構造体との係合が解除されて前記支持構造体に対する前記天板ユニットの前記第1軸線回りの回転を許容するロック解除状態間を移動可能に前記仕切部材に対して左右方向の一方側に配置された天板切替機構と、
前記走行部を前記走行可能状態に保持する第1保持状態及び前記走行部を前記走行不能状態に保持する第2保持状態間を移動可能に前記仕切部材に対して左右方向の他方側に配置された走行部切替機構と、
前記天板ユニットは、前記天板と前記支持構造体とを連結するとともに前記仕切部材を支持するブラケットを備え、
前記ブラケットは、前記仕切部材に対して前記左右方向で隣り合った状態で前記仕切部材を支持するとともに、前記天板切替機構及び前記走行部切替機構に対して前記左右方向で離間して配置された側壁部を備えている天板付什器。
【請求項2】
前記側壁部は、
前記天板切替機構に対して前記左右方向の一方側に離間して配置された一方側壁部と、
前記走行部切替機構に対して前記左右方向の他方側に離間して配置された他方側壁部と、を備えている請求項1に記載の天板付什器。
【請求項3】
前記仕切部材は、第1方向に移動可能に前記ブラケットに支持され、
前記仕切部材は、
前記第1方向の第1側を向くとともに、前記第1方向の第1側への移動に伴い前記天板切替機構を前記ロック状態から前記ロック解除状態に移動させる第1係合部と、
前記第1方向の第2側を向くとともに、前記第1方向の第2側への移動に伴い前記走行部切替機構を前記第1保持状態から前記第2保持状態に移動させる第2係合部と、を備えている請求項1又は請求項2に記載の天板付什器。
【請求項4】
前記第1係合部と前記第2係合部とが一体に形成されている請求項3に記載の天板付什器。
【請求項5】
前記天板切替機構は、前記第1方向の前記第1側への前記仕切部材の移動に伴い、前記ロック状態から前記ロック解除状態に移動する天板切替レバーを含み、
前記走行部切替機構は、前記第1方向の前記第2側への前記仕切部材の移動に伴い、前記第2保持状態から前記第1保持状態に移行する走行部切替レバーを含み、
前記仕切部材、前記天板切替レバー及び前記走行部切替レバーは、前記左右方向に沿う第2軸線回りに互いに相対回転可能に前記ブラケットに支持されている請求項3に記載の天板付什器。
【請求項6】
前記仕切部材のうち前記第1係合部に対して前記第2係合部とは反対側に位置する部分には、前記仕切部材を操作する操作部が連結されている請求項3に記載の天板付什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板付什器に関する。
【背景技術】
【0002】
天板付什器として、床面上を走行可能なキャスタを有する支持構造体と、作業面が上方を向く使用位置及び作業面が前方を向く不使用位置間で支持構造体に回転可能に支持された天板と、を備えた構成が知られている。例えば、下記特許文献1には、キャスタのロック位置及びアンロック位置間の切り替え(キャスタ切替動作)と、天板の使用位置及び不使用位置間の切り替え(フラップ動作)と、を一つのレバーで行える構成が開示されている。下記特許文献1の構成において、天板の下面に固定された天板受金具には、左右方向の一方側にフラップ動作を行うためのレバーが回転可能に設けられ、左右方向の他方側にキャスタ切替動作を行うロックが回転可能に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術にあっては、天板の下面に固定された天板受金具に、異なる機能を持つ部材(レバーやロック)同士が直接支持される構成である。この場合、天板受金具や天板の寸法精度、天板の反り等がレバーとロックの相対位置に影響を及ぼし、レバーやロックの可動性を損なう可能性がある。
【0005】
本発明は、天板切替機構及び走行部切替機構の動作信頼性を確保できる天板付什器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る天板付什器は、床面上を走行する走行部を有し、前記走行部が前記床面上を走行不能な走行不能状態、及び前記走行部が前記床面上を走行可能な走行可能状態間で切替可能であって、前記床面に設置された支持構造体と、前記支持構造体に支持された天板を有し、前記天板の作業面が上方を向く使用位置、及び前記作業面が前後方向の一方側を向く不使用位置の間で左右方向に沿う第1軸線回りに回転可能に前記支持構造体に支持された天板ユニットと、前記天板ユニットの下方に設けられた仕切部材と、前記支持構造体に係合して前記支持構造体に対する前記天板ユニットの前記不使用位置への前記第1軸線回りの回転を規制するロック状態、及び前記支持構造体との係合が解除されて前記支持構造体に対する前記天板ユニットの前記第1軸線回りの回転を許容するロック解除状態間を移動可能に前記仕切部材に対して左右方向の一方側に配置された天板切替機構と、前記走行部を前記走行可能状態に保持する第1保持状態及び前記走行部を前記走行不能状態に保持する第2保持状態間を移動可能に前記仕切部材に対して左右方向の他方側に配置された走行部切替機構と、前記天板ユニットは、前記天板と前記支持構造体とを連結するとともに前記仕切部材を支持するブラケットを備え、前記ブラケットは、前記仕切部材に対して前記左右方向で隣り合った状態で前記仕切部材を支持するとともに、前記天板切替機構及び前記走行部切替機構に対して前記左右方向で離間して配置された側壁部を備えている。
【0007】
本態様によれば、仕切部材に対して左右方向の両側に天板切替機構及び走行部切替機構が振り分けられて配置されているため、天板切替機構及び走行部切替機構が移動する際、一方の機構の移動が他方の機構によって妨げられることを抑制できる。しかも、天板切替機構及び走行部切替機構がブラケット(側壁部)から左右方向に離間して配置されているため、ブラケットや天板の寸法精度や天板の反り等に関わらず、天板切替機構及び走行部切替機構の相対位置を安定させることができる。これにより、天板切替機構及び走行部切替機構の動作信頼性を確保できる。
【0008】
(2)上記(1)の態様に係る天板付什器において、前記側壁部は、前記天板切替機構に対して前記左右方向の一方側に離間して配置された一方側壁部と、前記走行部切替機構に対して前記左右方向の他方側に離間して配置された他方側壁部と、を備えていることが好ましい。
本態様によれば、天板切替機構及び走行部切替機構がブラケットの一方側壁部及び他方側壁部によって左右方向の両側から取り囲まれる。そのため、意匠性を向上させることができる。また、天板切替機構及び走行部切替機構の周囲に物品等が進入し難くなる。そのため、天板切替機構及び走行部切替機構が周囲の物品に干渉して、天板切替機構及び走行部切替機構の動作が物品等に妨げられることを抑制できる。
【0009】
(3)上記(1)又は(2)の態様に係る天板付什器において、前記仕切部材は、第1方向に移動可能に前記ブラケットに支持され、前記仕切部材は、前記第1方向の第1側を向くとともに、前記第1方向の第1側への移動に伴い前記天板切替機構を前記ロック状態から前記ロック解除状態に移動させる第1係合部と、前記第1方向の第2側を向くとともに、前記第1方向の第2側への移動に伴い前記走行部切替機構を前記第1保持状態から前記第2保持状態に移動させる第2係合部と、を備えていることが好ましい。
本態様によれば、仕切部材を操作した際に、天板切替機構及び走行部切替機構を別々に動作させ易い。
【0010】
(4)上記(3)の態様に係る天板付什器において、前記第1係合部と前記第2係合部とが一体に形成されていることが好ましい。
本態様によれば、第1係合部と第2係合部とを別々の部材に設ける場合に比べ、構成の簡素化や部品点数の削減を図ることができる。
【0011】
(5)上記(2)から(4)の何れかの態様に係る天板付什器において、前記天板切替機構は、前記第1方向の前記第1側への前記仕切部材の移動に伴い、前記ロック状態から前記ロック解除状態に移動する天板切替レバーを含み、前記走行部切替機構は、前記第1方向の前記第2側への前記仕切部材の移動に伴い、前記第2保持状態から前記第1保持状態に移行する走行部切替レバーを含み、前記仕切部材、前記天板切替レバー及び前記走行部切替レバーは、前記左右方向に沿う第2軸線回りに互いに相対回転可能に前記ブラケットに支持されていることが好ましい。
本態様によれば、例えば仕切部材、天板切替レバー及び走行部切替レバーをスライド移動させる場合に比べ、仕切部材を介して天板切替レバー及び走行部切替レバーを動作させる際の操作力を小さくすることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
【0012】
(6)上記(2)から(5)の何れかの態様に係る天板付什器において、前記仕切部材のうち前記第1係合部に対して前記第2係合部とは反対側に位置する部分には、前記仕切部材を操作する操作部が連結されていることが好ましい。
本態様によれば、仕切部材に対して操作力を効率的に伝達することができる。
【発明の効果】
【0013】
上記各態様によれば、意匠性の向上を図るとともに、周囲の物品等との干渉を抑制できることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】天板が使用位置にある状態を示す天板付什器の斜視図である。
【
図2】天板が不使用位置にある状態を示す天板付什器において、一部を断面で示す斜視図である。
【
図3】キャスタユニットが走行不能位置にある状態を示す
図1のIII-III線に対応する断面図である。
【
図4】キャスタユニットが走行可能位置にある状態を示す
図3に対応する断面図である。
【
図5】天板を取り外した状態における天板付什器の斜視図である。
【
図6】連結プレート周辺を左右方向の外側から見た断面図である。
【
図7】天板を取り外した状態における天板付什器の斜視図である。
【
図8】
図6のVIII-VIII線に対応する断面図である。
【
図9】
図6のIX-IX線に対応する断面図である。
【
図10】天板ユニットが使用位置にある状態を示す
図2のX矢視図である。
【
図11】一括切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【
図12】一括切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【
図13】一括切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【
図14】一括切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【
図15】一括切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【
図16】単独切替モードを説明するための天板付什器の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態や変形例において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。また、本実施形態において、「向かい合う」とは、2つの面それぞれの直交方向(法線方向)が互いに一致している場合に限らず、直交方向同士が交差している場合も含んでいる。
【0016】
<天板付什器1>
図1は、天板3が使用位置Q1にある状態を示す天板付什器1の斜視図である。
図2は、天板3が不使用位置Q2にある状態を示す天板付什器1において、一部を破断した斜視図である。
図1、
図2に示す天板付什器1は、各種施設(例えばオフィスやホール、公共施設等)に設置された机装置である。天板付什器1は、キャスタ2を介して床面F上を走行可能であるとともに、使用時及び不使用時に応じて天板3の姿勢を変更可能とするもの(いわゆる、フラップ式)である。以下の説明において、床面Fに直交する方向を上下方向(矢印UPが上側)とし、上下方向に直交する2方向をそれぞれ前後方向(矢印FRが前側)及び左右方向(矢印LHが左側)として説明する。
【0017】
天板付什器1は、支持構造体10と、天板ユニット11と、作動機構12と、を備えている。
<支持構造体10>
支持構造体10は、床面F上に設置されている。支持構造体10は、左右方向に離間して配置された一対の脚ユニット15と、一対の脚ユニット15同士を連結する連結部16と、を備えている。各脚ユニット15は、左右対称の構成である。そのため、以下の説明では、一の脚ユニット15を例にして脚ユニット15の構成を説明する。
【0018】
<脚ユニット15>
図3は、キャスタユニット15cが走行不能状態P1にある状態を示す
図1のIII-III線に対応する断面図である。
図4は、キャスタユニット15cが走行可能状態P2にある状態を示す
図3に対応する断面図である。
図3、
図4に示すように、脚ユニット15は、脚体15aと、アジャスタ15bと、キャスタユニット(走行部)15cと、を備えている。
【0019】
脚体15aは、左右方向から見て(側面視)でL字状に形成されている。具体的に、脚体15aは、ベース脚21と、脚柱22と、を備えている。
ベース脚21は、前後方向に延びるとともに、下方に開口する箱型に形成されている。ベース脚21の後端部には、ベース脚21の頂壁を上下方向に貫通する貫通孔21aが形成されている。ベース脚21の後端部には、ベース脚21から下方に向けて接地部23が突出している。
【0020】
脚柱22は、角筒状に形成されている。脚柱22は、ベース脚21の後端部から上方に延びている。図示の例において、脚柱22は、上方に向かうに従い漸次前方に延びている。脚柱22内は、貫通孔21aを通じてベース脚21内に連通している。本実施形態において、脚柱22とベース脚21との連結部分には、補強部材24が設けられている。補強部材24は、下方に開口する箱型に形成されている。補強部材24は、脚柱22の下端部を前方から貫くことで、後端部が脚柱22内に進入している。なお、補強部材24は、必須の構成ではない。
【0021】
アジャスタ15bは、ベース脚21の前端部にアジャスタステー21bを介して取り付けられている。アジャスタ15bは、ベース脚21に対して上下方向に移動可能に構成されている。
【0022】
キャスタユニット15cは、上下動可能にベース脚21内に収容されている。キャスタユニット15cは、キャスタステー26と、キャスタ2と、を備えている。キャスタステー26は、ベース脚21内を前後方向に延びている。キャスタ2は、キャスタステー26における前後方向の両端部にそれぞれ設けられている。
【0023】
キャスタユニット15cは、作動機構12の動作によって走行不能状態P1及び走行可能状態P2間を移行する。走行不能状態P1は、キャスタ2の下端が接地部23及びアジャスタ15bよりも上方に位置することで、キャスタ2が床面Fから離間した状態である。すなわち、天板付什器1は、キャスタユニット15cが走行不能状態P1にあるとき、接地部23及びアジャスタ15bを介して床面Fに接地する。一方、走行可能状態P2は、各キャスタ2が接地部23及びアジャスタ15bよりも下方に突出することで、各キャスタ2が床面Fに接地した状態である。すなわち、天板付什器1は、キャスタユニット15cが走行可能状態P2にあるとき、キャスタ2を介して床面F上を走行可能である。以下の説明では、キャスタユニット15cが走行不能状態P1にある状態を基準として説明する。
【0024】
<連結部16>
図5は、天板3を取り外した状態における天板付什器1の斜視図である。
図5に示すように、連結部16は、連結プレート31と、連結ビーム32と、位置決め部材33と、を備えている。
連結プレート31は、左右方向を厚さ方向とする板状に形成されている。連結プレート31は、各脚柱22それぞれに対応して設けられている。具体的に、連結プレート31の下部は、各脚柱22のうち左右方向の内側に位置する内壁部に、ボルト等によって左右方向の内側から固定されている。すなわち、連結プレート31は、上部が脚柱22から上方に突出した状態で、脚柱22に固定されている。なお、図示の例において、連結プレート31の上部は、側面視において、脚柱22の前後方向の寸法よりも大きくなっている。
【0025】
図6は、連結プレート31周辺を左右方向の外側から見た断面図である。
図6に示すように、連結プレート31の上部において、前方寄りに位置する部分には、回転規制部31a及び復帰規制部31bが形成されている。回転規制部31aは、連結プレート31から左右方向の外側に突出している。回転規制部31aは、側面視で矩形状に形成されている。復帰規制部31bは、連結プレート31のうち回転規制部31aの上方に位置する部分から左右方向の外側に突出している。復帰規制部31bは、側面視において円形状に形成されている。
連結プレート31のうち復帰規制部31bよりも上方に位置する部分には、受け部31cが形成されている。受け部31cは、連結プレート31の上端縁上で開口する凹部である。
【0026】
図7は、天板3を取り外した状態における天板付什器1の斜視図である。
図7に示すように、連結ビーム32は、各脚柱22に設けられた連結プレート31の上部同士を連結している。連結ビーム32は、連結プレート31の上部のうち、受け部31cよりも後方に位置する部分に溶接等によって固定されている。
位置決め部材33は、連結ビーム32のうち連結プレート31に対して左右方向の内側に位置する部分に、連結プレート31との間に隙間をあけて固定されている。位置決め部材33は、連結ビーム32の周囲を取り囲む囲繞部33aと、囲繞部33aから上方に突出する突出部33bと、を備えている。囲繞部33aは、連結ビーム32の周囲に張り出している。囲繞部33aの内周縁には、第1引っ掛け部33cが形成されている。第1引っ掛け部33cは、囲繞部33aから左右方向の外側に向けて突出した後、軸線O1から離間する向きに延びている。本実施形態において、第1引っ掛け部33cは、軸線O1を挟んで向かい合う位置に一対で形成されている。
【0027】
突出部33bは、連結プレート31よりも上方に突出している。突出部33bの上面は、天板3に下方から近接又は当接している。突出部33bのうち、左右方向の内側寄りに位置する部分には、第2引っ掛け部33dが形成されている。第2引っ掛け部33dは、突出部33bから前後方向の両側に突出している。
【0028】
<天板ユニット11>
図1、
図2に示すように、天板ユニット11は、支持構造体10に下方から支持されている。天板ユニット11は、天板3と、ブラケット41と、を備えている。
天板3は、上下方向から見て(平面視で)左右方向を長手方向とする長方形状に形成されている。天板3における左右方向の寸法は、支持構造体10における左右方向の寸法よりも大きくなっている。以下の説明では、天板3の作業面3aが上方を向いた状態(使用位置Q1)を基準にして説明する。
【0029】
ブラケット41は、天板3の下面における左右方向の両端部にそれぞれ固定されている。各ブラケット41は、左右対称の構成である。したがって、以下の説明では、一方のブラケット41を例にして、ブラケット41の構成を説明する。
【0030】
図8は、
図6のVIII-VIII線に対応する断面図である。
図9は、
図6のIX-IX線に対応する断面図である。
図7~
図9に示すように、ブラケット41は、正面視において、下方に開口するU字状に形成されている。具体的に、ブラケット41は、頂壁部41aと、内壁部41bと、外壁部41cと、を備えている。
頂壁部41aは、天板3の下面のうち平面視で脚柱22の上端部と重なり合う位置に固定されている。頂壁部41aは、上下方向を厚さ方向として、前後方向に延びている。
内壁部41bは、頂壁部41aにおける左右方向の内側端縁から下方に延びている。内壁部41bは、側面視において、下方に向かうに従い前後方向の寸法が縮小する台形状に形成されている。
【0031】
図7、
図9に示すように、ブラケット41には、頂壁部41a及び内壁部41b間を跨る収容開口41dが形成されている。収容開口41dは、頂壁部41aを貫通する上方開口41d1、及び内壁部41bを貫通する側方開口41d2が互いに連通して形成されている。上方開口41d1の前後方向の寸法は、連結プレート31の前後方向の寸法よりも大きい。側方開口41d2の前後方向の寸法は、連結ビーム32の外径よりも大きい。
【0032】
上述した連結部16は、脚柱22との間にブラケット41を介在させた状態で脚柱22に組み付けられている。具体的に、連結プレート31は、上方開口41d1を通じてブラケット41内に挿入された状態で、脚柱22に固定されている。これにより、連結プレート31は、内壁部41bに対して左右方向の外側から内壁部41bに当接している。位置決め部材33は、側方開口41d2内に嵌まり込んでいる。具体的に、位置決め部材33は、囲繞部33a及び突出部33bの外周面が側方開口41d2の内周面に当接することで、ブラケット41に対する連結部16の軸線O1回りの回転を規制している。また、位置決め部材33が側方開口41d2に嵌まり込んだ状態において、第1引っ掛け部33cは、側方開口41d2の開口縁に左右方向の外側から係合している。一方、第2引っ掛け部33dは、側方開口41d2の開口縁に左右方向の内側から係合している。これにより、位置決め部材33は、引っ掛け部33c,33dが内壁部41bに左右方向の両側から係合することで、ブラケット41に対する連結部16の左右方向の移動を規制している。
【0033】
なお、支持構造体10とブラケット41とを組み付けた後、ブラケット41の上方には天板3が配置される。このとき、天板3の下面が突出部33bの上端面に上方から近接又は当接する。その結果、ブラケット41に対する連結部16の上方移動が天板3によって規制される。
【0034】
外壁部41cは、頂壁部41aにおける左右方向の外側端縁から下方に延びている。外壁部41cは、側面視において、下方に向かうに従い前後方向の寸法が縮小する台形状に形成されている。外壁部41cは、連結軸45を介して連結プレート31に連結されている。連結軸45は、例えばボルト45a及びナット45bである。ボルト45aは、外壁部41c及び連結プレート31を左右方向に貫いた後、連結プレート31に固定されたナット45bに締結されている。ボルト45aは、外壁部41cに対して回転可能に支持されている。これにより、天板ユニット11は、左右方向に沿うボルト45aの軸線O1回りに回転可能に支持構造体10に支持されている。具体的に、天板ユニット11は、天板3の作業面3aが上方を向く使用位置Q1(
図1参照)と、天板3の作業面3aが後方(前後方向の一方側)を向く不使用位置Q2(
図2参照)と、の間を軸線O1回りに回転する。なお、使用位置Q1と不使用位置Q2との規定にあたっては、不使用位置Q2における作業面3aの法線方向のうち前後方向の成分が、使用位置Q1に比べて大きくなるように規定すればよい。本実施形態において、使用位置Q1での天板3は、作業面3aが床面Fと平行になった状態で配置されている。一方、不使用位置Q2での天板3は、作業面3aが床面Fに対して鋭角に交差した状態で配置されている。
【0035】
<作動機構12>
図5に示すように、作動機構12は、天板ユニット11の姿勢の変更動作(以下、フラップ動作という。)、及びキャスタユニット15cの上下動作(以下、キャスタ切替動作という。)を行う。作動機構12は、連動シャフト51と、一対の作動モジュール52と、操作部54と、を備えている。
【0036】
図1に示すように、連動シャフト51は、連結ビーム32の前方(前後方向の他方側)を左右方向に延びている。連動シャフト51は、一対のブラケット41間に、軸線O1と平行な軸線O2回り回転可能に支持されている。
図8に示すように、連動シャフト51における左右方向の両端部は、それぞれ対応するブラケット41の内壁部41b及び外壁部41cを通じてブラケット41を左右方向に貫通している。連動シャフト51のうち、ブラケット41内に位置する部分は、対応する連結プレート31の受け部31cを通過している。
【0037】
図5に示すように、作動モジュール52は、各脚体15aに対応して設けられている。一対の作動モジュール52は、各脚体15aに対応して設けられている。以下の説明では、一方の作動モジュール52を例にして、作動モジュール52の構成について説明する。
【0038】
作動モジュール52は、連係レバー(連係機構)61と、天板切替レバー(天板切替機構)62と、キャスタ駆動ユニット63と、を備えている。
図5、
図6に示すように、連係レバー61は、左右方向を厚さ方向とする板状に形成されている。連係レバー61は、ブラケット41内において、連動シャフト51と一体回転可能に構成されている。すなわち、連係レバー61は、連動シャフト51を介して天板ユニット11に回転可能に支持されている。
【0039】
連係レバー61は、連係ベース部61aと、第1伝達部61bと、第2伝達部61cと、を備えている。
連係ベース部61aは、側面視において、前方に向かうに従い下方に延びている。連係ベース部61aの後端部(上端部)には、連動シャフト51が固定されている。一方、連係ベース部61aの前端部(下端部)には、被接続部61a1が形成されている。被接続部61a1は、例えば連係ベース部61aを左右方向に貫通する貫通孔である。
【0040】
第1伝達部(第1係合部)61bは、連係ベース部61aのうち前後方向の中央部に形成されている。第1伝達部61bは、第1伝達部61bは、例えば連係ベース部61aを左右方向に貫通するとともに、連係ベース部61aの上端面上で開口する凹部である。第1伝達部61bは、側面視において、軸線O2を通る仮想円の接線方向に沿って開口している。したがって、第1伝達部61bの底面は、軸線O2回りの第1側を向いている。
第2伝達部61cは、連係ベース部61aのうち第1伝達部61bよりも後方に位置する部分に形成されている。第2伝達部61cは、連係ベース部61aに対して左右方向の外側及び下方に膨出している。第2伝達部61cのうち、後方を向く面は移行係合面(第2係合部)61c1を構成し、上方を向く面は復帰係合面61c2を構成している。移行係合面61c1は、第1伝達部61bの底面と軸線O2回りの周方向で離間し、かつ軸線O2回りの第2側を向いている。
【0041】
連係レバー61は、操作部54の操作が被接続部61a1に伝達されることで、軸線O2回りに連動シャフト51と一体回転する。本実施形態において、連係レバー61は、操作力が付与されていない状態での位置を基準位置R1とし、基準位置R1に対して軸線O2回りの両側(前後方向の両側)に回転可能に構成されている。
【0042】
図6に示すように、天板切替レバー62は、ブラケット41内において、連係レバー61に対して左右方向の内側に配置されている。天板切替レバー62は、内壁部41bに対して左右方向に離間して配置されている。側面視において、天板切替レバー62の一部は、連係レバー61と重なり合っている。天板切替レバー62は、側面視で後方に開口するC字状に形成されている。天板切替レバー62は、レバー本体62aと、係合爪62bと、係合突起62cと、を備えている。
【0043】
レバー本体62aの上端部には、連動シャフト51が貫通している。天板切替レバー62は、軸線O2回りに回転可能に連動シャフト51に支持されている。すなわち、天板切替レバー62と連係レバー61とは、軸線O2回りに相対回転可能に構成されている。また、天板切替レバー62は、連動シャフト51を介して天板ユニット11(ブラケット41)及び連係レバー61に回転可能に支持されている。
【0044】
係合爪62bは、レバー本体62aの下端部から後方に突出している。係合爪62bは、天板切替レバー62の軸線O2回りの回転に伴い、ロック状態S1とロック解除状態S2との間を移動する。連係レバー61が基準位置R1にあって、天板切替レバー62がロック状態S1にあるとき、係合爪62bは、回転規制部31aに下方から係合される。係合爪62bは、回転規制部31aに係合することで、支持構造体10に対する天板ユニット11の不使用位置Q2(
図2参照)への回転を規制している。一方、
図15に示すように、係合爪62bは、天板ユニット11が不使用位置Q2にあるとき、ロック状態S1に移動することで、復帰規制部31bに上方から係合する(突き当たる)。これにより、係合爪62bは、天板切替レバー62の不使用位置Q2から使用位置Q1への回転を規制している。また、
図14に示すように、係合爪62bは、ロック解除状態S2にあるとき、回転規制部31aに対して平面視で重ならない位置(前方)に退避することで、回転規制部31aとの係合が解除される。これにより、支持構造体10に対する天板ユニット11の不使用位置Q2への回転が許容される。
【0045】
係合突起62cは、レバー本体62aにおける上下方向の中央部であって、前方に位置する部分から左右方向の外側に突出している。係合突起62cは、第1伝達部61b内に収容されることで、第1伝達部61bに係合可能である。天板切替レバー62は、ロック状態S1にあるとき、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第1側(前方)に回転する過程で、第1伝達部61bを介して係合突起62cが軸線O2回りの第1側に押し込まれることで、連係レバー61と一体で回転する。これにより、天板切替レバー62は、ロック状態S1からロック解除状態S2に向けて移動する。一方、天板切替レバー62は、ロック状態S1にあるとき、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第2側(後方)に回転する過程で、第1伝達部61bと係合突起62cとの係合が解除され、ロック状態S1で静止した状態を維持する。なお、天板切替レバー62と天板ユニット11(例えば、頂壁部41a)との間には、天板切替レバー62をロック状態S1に向けて付勢するレバー付勢部材(不図示)が介在している。
【0046】
図10は、天板ユニット11が使用位置Q1にある状態を示す
図2のX矢視図である。
図5、
図10に示すように、キャスタ駆動ユニット63は、連係レバー61とキャスタユニット15cとの間を接続している。キャスタ駆動ユニット63は、連係レバー61の回転に伴い、キャスタユニット15cを走行不能状態P1及び走行可能状態P2間で移動させる。具体的に、キャスタ駆動ユニット63は、キャスタ切替レバー(走行部切替機構)71と、キャスタリンク72(
図3参照)と、を備えている。
【0047】
キャスタ切替レバー71は、ブラケット41内において、連係レバー61に対して左右方向の外側に配置されている。キャスタ切替レバー71は、外壁部41cに対して左右方向に離間して配置されている。すなわち、キャスタ切替レバー71及び天板切替レバー62は、ブラケット41の内壁部41b及び外壁部41cに左右方向の両側から囲まれた状態で、連係レバー61に対して左右方向の両側に分かれて配置されている。
【0048】
キャスタ切替レバー71は、側面視でL字状に形成されている。具体的に、キャスタ切替レバー71は、移行誘導部71aと、復帰誘導部71bと、連結ピン71cと、を備えている。
【0049】
移行誘導部71aは、左右方向を厚さ方向として上下方向に延びている。移行誘導部71aの上端部には、連動シャフト51が貫通している。キャスタ切替レバー71は、軸線O2回りに回転可能に連動シャフト51に支持されている。すなわち、キャスタ切替レバー71と連係レバー61とは、軸線O2回りに相対回転可能に構成されている。また、キャスタ切替レバー71は、連動シャフト51を介して天板ユニット11(ブラケット41)及び連係レバー61に回転可能に支持されている。このように、本実施形態において、キャスタ切替レバー71及び天板切替レバー62は、内壁部41b及び外壁部41cに対して左右方向に離間した状態で、連動シャフト51を介してブラケット41及び連係レバー61に支持されている。なお、移行誘導部71aは、移行係合面61c1に後方から係合(当接)している。
【0050】
復帰誘導部71bは、移行誘導部71aの上端部から前方に延びている。復帰誘導部71bは、復帰係合面61c2に上方から近接又は当接している。復帰誘導部71bは、後述する一括切替モードにおいて、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第1側(前方)に回転する過程で、復帰係合面61c2に上方から当接することで、連係レバー61に対するキャスタ切替レバー71の軸線O2回りの第2側(後方)への回転を規制している。
連結ピン71cは、移行誘導部71aの下端部から左右方向の外側に向けて突出している。
【0051】
キャスタ切替レバー71は、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第2側(後方)に回転する過程で、第2伝達部61c(移行係合面61c1)を介して移行誘導部71aが後方に押し込まれることで、連係レバー61と一体で回転する(
図16参照)。これにより、キャスタ切替レバー71は、連結ピン71cが上方に押し上げられるように、軸線O2回りの第2側に回転(自転)する。具体的に、キャスタ切替レバー71は、キャスタユニット15cを走行不能状態P1で保持する第1保持状態T1(
図10参照)と、キャスタユニット15cを走行可能状態P2で保持する第2保持状態T2(
図16参照)と、の間を回転する。第1保持状態T1において、キャスタ切替レバー71は、基準位置R1の連係レバー61に後方から係合している。この状態において、キャスタ切替レバー71は、キャスタリンク72を介した脚体15aに対するキャスタユニット15cの下降を規制している。一方、第2保持状態T2において、キャスタ切替レバー71は、連係レバー61によって軸線O2回りの第2側に押し上げられている。この状態において、キャスタ切替レバー71は、キャスタリンク72を介した脚体15aに対するキャスタユニット15cの上昇を規制している。なお、キャスタ切替レバー71と天板切替レバー62は、連係レバー61の回転移動によって軸線O2回りの同一円周上(同一方向)を移動可能に構成されている。
【0052】
一方、キャスタ切替レバー71は、天板ユニット11が使用位置Q1から不使用位置Q2に向けて移動する過程で、軸線O2が軸線O1回りに移動することで、連結ピン71cが上方に引き上げられるように、軸線O1回りに公転する(
図13参照)。
【0053】
図2~
図4に示すように、キャスタリンク(昇降機構)72は、キャスタ切替レバー71とキャスタユニット15cとの間を接続して、キャスタ切替レバー71の移動に伴う駆動力をキャスタユニット15cに伝達するためのものである。キャスタリンク72は、連結バー80と、後側リンクバー81と、前側リンクバー82と、を備えている。
連結バー80は、キャスタ切替レバー71と後側リンクバー81との間を接続している。連結バー80は、脚柱22内を上下方向に貫いている。具体的に、連結バー80は、下端部から上方に向かって直線状に延びた後、上端部が上方に向かうに従い後方に湾曲しながら延びている。
図10に示すように、連結バー80の上端部は、左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結ピン71cに連結されている。すなわち、連結バー80は、キャスタ切替レバー71の自転及び公転に伴い上下動する。
【0054】
図3、
図4に示すように、後側リンクバー81は、側面視でV字状に形成されている。具体的に、後側リンクバー81は、中央連結部81aと、第1連結部81bと、第2連結部81cと、を備えている。中央連結部81aは、補強部材24の後端部に左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結されている。第1連結部81bは、中央連結部81aから後方に延びている。第1連結部81bは、脚柱22内において連結バー80の下端部に左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結されている。第2連結部81cは、中央連結部81aから前方に向けて延びている。第2連結部81cは、キャスタステー26の後端部に左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結されている。すなわち、後側リンクバー81は、連結バー80の上下動に伴い、第1連結部81bを介して上下方向に操作力が付与されることで、中央連結部81aを起点に回転する。これにより、後側リンクバー81は、連結バー80の上方移動に伴い、第2連結部81cが下方に移動するように回転し、連結バー80の下方移動に伴い、第2連結部81cが上方に移動するように回転する。
【0055】
前側リンクバー82は、ベース脚21内における前端部において、ベース脚21及びキャスタステー26それぞれに回転可能に接続されている。前側リンクバー82は、左右方向を厚さ方向として直線状に延びている。前側リンクバー82の第1端部は、ベース脚21に設けられた支持部21cに左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結されている。前側リンクバー82の第2端部は、キャスタステー26に左右方向に沿う軸線回りに回転可能に連結されている。前側リンクバー82は、後側リンクバー81の回転に伴うキャスタステー26の上下動に伴い、ベース脚21及びキャスタステー26に対して回転することで、ベース脚21に対してキャスタステー26の前端部を上下動させる。なお、キャスタユニット15cは、キャスタステー26とベース脚21との間に設けられたキャスタ付勢部材(不図示)によって走行不能状態P1に付勢されている。
【0056】
図6に示すように、操作部54は、例えば右側の作動モジュール52を構成する連係レバー61の被接続部61a1に接続されている。操作部54は、左右方向を厚さ方向とする板状に形成されている。操作部54は、被接続部61a1から前方に向かうに従い上方に延びた後、天板3の下面に沿って前方に延びている。操作部54の前端部は、天板3の前端面よりも後方に位置している。なお、操作部54は、各作動モジュール52それぞれに設けられていてもよい。また、操作部54は、天板付什器1の前後両側から操作可能なように、例えば被接続部61a1から前後方向の両側に延びていてもよい。また、天板3の下面等に設けられた操作レバーを介して、操作部54を間接的に操作してもよい。
【0057】
<天板付什器1の使用方法>
次に、天板付什器1の使用方法について説明する。本実施形態の天板付什器1は、フラップ動作の有無に関わらず、キャスタ切替動作が行えるようになっている。以下の説明では、天板ユニット11を不使用位置Q2に移行させる際にキャスタ切替動作を行う一括切替モードと、天板ユニット11を使用位置Q1にしたままキャスタ切替動作を行う単独切替モードと、について説明する。また、以下の説明では、天板ユニット11が使用位置Q1にあり、キャスタユニット15cが走行不能状態P1にある状態を初期状態として説明する。
【0058】
図11~
図15は、一括切替モードを説明するための天板付什器1の動作説明図であって、
図11~
図13は、
図10に対応する図であり、
図14、
図15は
図6に対応する図である。
まず、一括切替モードについて説明する。天板付什器1が初期位置にある状態において、
図10、
図11に示すように、操作部54を前方に引っ張ると(矢印F1参照)、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第1側に回転する。すると、
図6、
図13に示すように、第1伝達部61bを介して係合突起62cが軸線O2回りの第1側に押し込まれることで、天板切替レバー62が連係レバー61とともに軸線O2回りの第1側に回転する。このとき、連係レバー61の復帰係合面61c2が、キャスタ切替レバー71の復帰誘導部71bに下方から当接している。なお、一方の作動モジュール52における連係レバー61が回転することに伴い、連動シャフト51も軸線O2回りの第1側に回転する。これにより、一方の作動モジュール52における連係レバー61の回転動作が連動シャフト51を介して他方の作動モジュール52における連係レバー61に伝達されることで、一対の作動モジュール52が同期して動作する。
【0059】
図11、
図14に示すように、天板切替レバー62がレバー付勢部材の付勢力に抗して軸線O2回りの第1側に回転すると、天板切替レバー62がロック状態S1からロック解除状態S2に移行することで、係合爪62bと回転規制部31aとの係合が解除される。これにより、支持構造体10に対する天板ユニット11の軸線O1回りの回転が許容される。
【0060】
天板切替レバー62がロック解除状態S2に移行した後、天板ユニット11を不使用位置Q2に向けて移行させる。具体的には、
図12に示すように、操作部54を引っ張ったまま(連係レバー61を軸線O2回りの第1側に回転させたまま)、天板3の前端部を押し上げる。すると、天板ユニット11が軸線O1回りに回転する。これにより、連動シャフト51が受け部31cから抜け出した後、天板ユニット11が不使用位置Q2に移行する。
【0061】
天板ユニット11が使用位置Q1から不使用位置Q2に移行する過程で、軸線O2は軸線O1回りを上方に向けて公転する。これにより、連係レバー61、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が軸線O1回りを公転する。キャスタ切替レバー71が軸線O1回りを公転することで、キャスタ切替レバー71が上方に移動する。すると、連結バー80が連結ピン71cを介して引き上げられる。このとき、復帰誘導部71bが、復帰係合面61c2に上方から当接していることで、連係レバー61に対するキャスタ切替レバー71の軸線O2回りの第2側(後方)への回転が規制されている。
【0062】
図3、
図4に示すように、連結バー80の上方への移動に伴い、第1連結部81bが引き上げられると、後側リンクバー81が中央連結部81aを起点に回転する。これにより、第2連結部81cが下方に移動することで、キャスタユニット15cの後端部がキャスタステー26を介して押し下げられる。また、キャスタステー26の下方への移動に伴い、前側リンクバー82の第2端部が下方を向くように前側リンクバー82が回転することで、キャスタユニット15cの前端部も押し下げられる。その結果、キャスタユニット15cがキャスタ付勢部材の付勢力に抗して走行可能状態P2に移行する。すなわち、本実施形態の天板付什器1では、天板ユニット11が使用位置Q1から不使用位置Q2に移行するのに伴い、キャスタユニット15cが走行不能状態P1から走行可能状態P2に移行するようになっている。
【0063】
図13、
図15に示すように、キャスタユニット15cが走行可能状態P2に移行した後、操作部54への操作力を解除する。連係レバー61には、例えばレバー付勢部材の付勢力が天板切替レバー62を介して作用している。そのため、連係レバー61及び天板切替レバー62が一体となって軸線O2回りの第2側に回転する。その結果、連係レバー61が基準位置R1に復帰するとともに、天板切替レバー62がロック状態S1に復帰する。天板ユニット11を不使用位置Q2にある状態で、天板切替レバー62がロック状態S1に復帰すると、係合爪62bが復帰規制部31bに上方から係合する。これにより支持構造体10に対する天板ユニット11の不使用位置Q2への回転が規制される。
【0064】
一括切替モードを利用することで、天板ユニット11を不使用位置Q2に跳ね上げた状態で、天板付什器1を床面F上で移動させることができる。この場合、前後方向に隣り合う天板付什器1のうち、脚ユニット15を入れ子状に配置しつつ、天板ユニット11を前後方向に重ね合わせた状態で収納(いわゆる、ネスティング収納)することができ、収納スペースの削減を図ることができる。
【0065】
なお、天板付什器1を初期位置に復帰させる場合には、上述した場合と逆の動作を行う。すなわち、操作部54を介して連係レバー61を軸線O2回りの第1側に回動させ、天板切替レバー62をロック解除状態S2に移行させた状態で、天板ユニット11を軸線O1回りに回転させる。これにより、天板ユニット11が使用位置Q1に復帰する。天板ユニット11が使用位置Q1する過程で、連係レバー61、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が軸線O1回りを下方に向けて公転する。これにより、キャスタ切替レバー71が下方に移動して、キャスタリンク72を介してキャスタユニット15cが走行可能状態P2から走行不能状態P1に引き上げられる。その結果、天板付什器1は、接地部23及びアジャスタ15bを介して床面Fに接地する。
【0066】
図16は、単独切替モードを説明するための動作説明図であって、
図10に対応する図である。
続いて、単独切替モードについて説明する。
図10、
図16に示すように、操作部54を後方に押し込むと(矢印F2参照)、連係レバー61が基準位置R1から軸線O2回りの第2側に回転する。すると、移行係合面61c1を介して移行誘導部71aが押し込まれることで、キャスタ切替レバー71が連係レバー61とともに軸線O2回りの第2側に回転(自転)する。その結果、キャスタ切替レバー71が第1保持状態T1から第2保持状態T2に移行する。
【0067】
キャスタ切替レバー71が第2保持状態T2に移行する過程において、連結バー80が連結ピン71cを介して引き上げられる。すると、
図3、
図4に示すように、キャスタリンク72がキャスタユニット15cを下降させ、キャスタユニット15cが走行不能状態P1から走行可能状態P2に移行する。すなわち、単独切替モードでは、天板ユニット11が使用位置Q1に維持されたままで、キャスタユニット15cが走行不能状態P1から走行可能状態P2に移行する。
【0068】
単独切替モードでは、天板ユニット11を使用位置Q1に維持したまま、床面F上を移動させることができる。そのため、天板付什器1の位置を微調整したい場合等、天板ユニット11を跳ね上げることなく行うことができる。
【0069】
単独切替モードにおいて、天板付什器1を初期位置(キャスタユニット15cを再び走行不能状態P1)に復帰させるには、例えば操作部54を引き込む。すると、連係レバー61が軸線O2回りの第1側に向けて回転することで、連係レバー61が基準位置R1に復帰する。また、連係レバー61の基準位置R1への回転に伴い、移行係合面61c1が移行誘導部71aから離間する。すると、キャスタ付勢部材の付勢力によってキャスタユニット15cが走行可能状態P2から走行不能状態P1に上昇する。これにより、連結バー80が引き下げられることで、キャスタ切替レバー71が連係レバー61に追従するようにして軸線O2回りの第1側に回転する。なお、キャスタユニット15cを再び走行不能状態P1に復帰させるには、連係レバー61の基準位置R1への回転に伴い、復帰係合面61c2が復帰誘導部71bを軸線O2回りの第1側に押し込むことで、キャスタ切替レバー71が連係レバー61に連動して軸線O2回りの第1側に回転し、連結バー80が連結ピン71cを介して押し下げられるようにしてもよい。
【0070】
このように、本実施形態において、連係部材(仕切部材)61に対して左右方向の一方側に天板切替レバー62が配置され、連係部材61に対して左右方向の他方側にキャスタ切替レバー71が配置される構成とした。
この構成によれば、連係部材61に対して左右方向の両側に天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が振り分けられて配置されているため、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が移動する際、一方の部材の移動が他方の部材によって妨げられることを抑制できる。しかも、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71がブラケット41(内壁部41b及び外壁部41c)から左右方向に離間して配置されているため、ブラケット41や天板3の寸法精度や天板3の反り等に関わらず、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71の相対位置を安定させることができる。これにより、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71の動作信頼性を確保できる。
【0071】
特に、本実施形態において、天板3と支持構造体10とを連結するブラケット41が、天板切替レバー62に対して左右方向の一方側に配置された内壁部(一方側壁部)41bと、キャスタ切替レバー71に対して左右方向の他方側に配置された外壁部(他方側壁部)41cと、を備える構成とした。
この構成によれば、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71がブラケット41の内壁部41b及び外壁部41cによって左右方向の両側から取り囲まれる。そのため、意匠性を向上させることができる。また、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71の周囲に物品等が進入し難くなる。そのため、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が周囲の物品に干渉して、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71の動作が物品等に妨げられることを抑制できる。
【0072】
本実施形態において、連係部材61が軸線O2回りの方向(第1方向)に移動可能にブラケット41に支持されるとともに、第1伝達部61bと第2伝達部61c(移行係合面61c1)とが軸線O2回りで離間した位置で、互いに反対側を向く構成とした。
この構成によれば、連係部材61を操作した際に、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71を別々に動作させ易い。
【0073】
本実施形態において、第1伝達部61bと移行係合面61c1とが連係部材61として一体に形成されている構成とした。
この構成によれば、第1伝達部と移行係合面とを別々の部材に設ける場合に比べ、構成の簡素化や部品点数の削減を図ることができる。
【0074】
本実施形態において、連係部材61、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71は、軸線O2回りに相対回転可能に天板ユニット11に支持されている構成とした。
この構成によれば、例えば連係部材61、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71をスライド移動させる場合に比べ、連係部材61を介して天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71を動作させる際の操作力を小さくすることができる。これにより、操作性の更なる向上を図ることができる。
【0075】
本実施形態において、連係部材61のうち第1伝達部61bに対して移行係合面61c1とは反対側に位置する部分に、連係部材61を操作する操作部54が連結されている構成とした。
この構成におれば、連係部材61に対して操作力を効率的に伝達することができる。
【0076】
本実施形態では、キャスタ切替レバー71及び天板切替レバー62が連動シャフト51を介してブラケット41及び連係レバー61に支持されている構成とした。
この構成によれば、キャスタ切替レバー71及び天板切替レバー62がブラケット41に別々に支持される構成に比べ、ブラケット41への後加工を少なくすることができる。これにより、製造コストの削減を図ることができる。また、ブラケット41への後加工として、キャスタ切替レバー71及び天板切替レバー62の支持孔等を別々に形成する場合に比べ、ブラケット41の強度低下を抑制できる。
【0077】
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
上述した実施形態では、キャスタ駆動ユニット63によってキャスタユニット15cが上下動することで、走行不能状態P1及び走行可能状態P2間を移動する構成について説明したが、この構成に限られない。キャスタ駆動ユニット63は、例えばブレーキやギヤロック等によってキャスタ2自体の回転を規制及び許容を切り替える構成であってもよい。この場合、天板付什器1は、常にキャスタ2を介して床面Fに接地する。
【0078】
上述した実施形態では、キャスタ切替レバー71の回転に伴い、キャスタリンク72を介してキャスタユニット15cが走行不能状態P1及び走行可能状態P2間を移行する構成について説明したが、この構成に限られない。キャスタ切替レバー71は、キャスタユニット15cの走行不能状態P1及び走行可能状態P2間を移行を規制又は許容する構成であってもよい。すなわち、キャスタ切替レバー71は、第1保持状態T1にあるとき、キャスタユニット15cを走行可能状態P2に保持して、キャスタユニット15cの走行不能状態P1への移行を規制し、第2保持状態T2にあるとき、キャスタユニット15cを走行不能状態P1に保持して、キャスタユニット15cの走行可能状態P2への移行を規制してもよい。この場合、キャスタ切替レバー71が第1保持状態T1から第2保持状態T2に移行した際に、キャスタユニット15cを走行不能状態P1へ手動で操作したり、キャスタ切替レバー71が第2保持状態T2から第1保持状態T1に移行した際に、キャスタユニット15cを走行可能状態P2へ手動で操作したりする構成であってもよい。
【0079】
上述した実施形態では、連係機構、天板切替機構及び走行部切替機構の一例としてそれぞれレバーで構成された場合について説明したが、この構成に限られない。連係機構、天板切替機構及び走行部切替機構は、それぞれカムやリンク等、複数の部材同士で構成されていてもよい。
上述した実施形態では、本発明に係る天板付什器1として机を例にした場合について説明したが、この構成に限られない。本発明に係る天板付什器は、棚やカート装置等、天板を有する種々の什器に採用可能である。
上述した実施形態では、天板付什器1が一対の脚ユニット15を備える構成について説明したが、この構成に限られない。脚ユニット15は、1本であってもよい。
【0080】
上述した実施形態では、連係レバー61の軸線O2回りの回転運動によって天板切替レバー62やキャスタ駆動ユニット63が作動する構成について説明したが、この構成に限られない。例えば連係レバー61のスライド移動に伴い、天板切替レバー62やキャスタ駆動ユニット63が作動する構成であってもよい。
上述した実施形態では、連係レバー61が基準位置R1の同一円周上に移動することで、天板切替レバー62又はキャスタ駆動ユニット63が作動する構成について説明したが、この構成に限られない。基準位置R1に対して天板切替レバー62の動作の向きと、基準位置R1に対してキャスタ駆動ユニット63の動作の向きとが互いに交差する向きであってもよい。
【0081】
上述した実施形態では、天板ユニット11が不使用位置Q2に移動するのに伴いキャスタユニット15cが走行可能状態P2に移行する構成について説明したが、この構成に限られない。本発明に係る天板付什器1は、連係レバー61が基準位置R1から第1側に移動する際に天板ユニット11が不使用位置Q2に移行し、連係レバー61が基準位置R1から第2側に移動する際にキャスタユニット15cが走行可能状態P2に移行する構成であればよい。
【0082】
上述した実施形態では、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71間を仕切る仕切部材として連係部材61を例にして説明したが、この構成に限られない。仕切部材は、ブラケット41に対して移動不能な構成であってもよい。
上述した実施形態では、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が一つの連係部材61の移動によって動作する構成について説明したが、この構成に限られない。天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71は、別々の動作機構によって動作する構成であってもよい。
上述した実施形態では、連係部材61における軸線O2回りの両側への移動に伴い、天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71が各別に動作する構成について説明したが、この構成に限られない。天板切替レバー62及びキャスタ切替レバー71は、連係部材の一方向の移動に伴い、動作する構成であってもよい。
上述した実施形態では、第1係合部としての第1伝達部61bと、第2係合部としての移行係合面61c1と、が連係部材61に一体に形成された構成について説明したが、この構成に限られない。第1係合部と第2係合部とが別々の部材に形成されていてもよい。
【0083】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1:天板付什器
3:天板
3a:作業面
10:支持構造体
11:天板ユニット
15a:脚体
15c:キャスタユニット(走行部)
41b:内壁部(側壁部)
41c:外壁部(側壁部)
54:操作部
61:連係部材(仕切部材)
61b:第1伝達部(第1係合部)
61c1:移行係合面(第2係合部)
62:天板切替レバー(天板切替機構)
71:キャスタ切替レバー(走行部切替機構、走行部切替レバー)
O1:軸線(第1軸線)
O2:軸線(第2軸線)
P1:走行不能状態
P2:走行可能状態
Q1:使用位置
Q2:不使用位置
R1:基準位置
S1:ロック状態
S2:ロック解除状態
T1:第1保持状態
T2:第2保持状態