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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025160
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】二次電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20240216BHJP
【FI】
H01M10/058
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128382
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】399107063
【氏名又は名称】プライムアースEVエナジー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼士 祐輔
【テーマコード(参考)】
5H029
【Fターム(参考)】
5H029AJ14
5H029AK03
5H029AL06
5H029AL07
5H029AM03
5H029AM05
5H029AM07
5H029CJ03
5H029HJ04
5H029HJ15
(57)【要約】
【課題】性能のよい非水電解液二次電池を製造できる非水電解液二次電池の製造方法、及び、非水電解液二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】二次電池の製造方法は、電極体に荷重を加えた状態でエージングを実施する二次電池の製造方法であって、エージング前に電極体のばね定数を測定することと、測定した電極体のばね定数と、予め定められた電極体の変位量上限値に基づいて、エージング時に電極体に加える荷重の上限値を算出することと、算出した荷重の上限値以下の荷重を電極体に加えた状態でエージングを実施することと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極体に荷重を加えた状態でエージングを実施する二次電池の製造方法であって、
エージング前に前記電極体のばね定数を測定することと、
測定した前記電極体のばね定数と、予め定められた前記電極体の変位量上限値に基づいて、エージング時に前記電極体に加える荷重の上限値を算出することと、
算出した荷重の上限値以下の荷重を前記電極体に加えた状態でエージングを実施することと、を含む二次電池の製造方法。
【請求項2】
前記変位量上限値は、複数の二次電池について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたそれぞれのばね定数をもとに予め定められた値である請求項1に記載の二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記変位量上限値は、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた前記複数の二次電池のうち、変位量が0である二次電池のばね定数を基準に設定した範囲をもとに予め定められた値である請求項2に記載の二次電池の製造方法。
【請求項4】
測定した前記電極体のばね定数と、予め定められた前記電極体の変位量下限値とに基づいて、エージング時に前記電極体に加える荷重の下限値を算出することと、
算出した荷重の上限値以下、且つ、算出した荷重の下限値以上となる荷重を前記電極体に加えた状態でエージングを実施することと、を含む請求項1に記載の二次電池の製造方法。
【請求項5】
前記変位量下限値は、前記複数の二次電池について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたガスの残留量をもとに予め定められた値である請求項4に記載の二次電池の製造方法。
【請求項6】
エージング前において、第1荷重を前記電極体に加えたときの変位量と、前記第1荷重よりも小さい第2荷重を前記電極体に加えたときの変位量との差分に基づいて、ばね定数を測定する請求項1に記載の二次電池の製造方法。
【請求項7】
前記変位量上限値は、0.024mmであり、
前記変位量下限値は、0.008mmである請求項4又は請求項5に記載の二次電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、二次電池の製造方法が記載されている。二次電池は、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される。複数の二次電池が一方向に積層、すなわちスタックされることによって、車載用の電池パックが構成される。
【0003】
特許文献1に記載される二次電池の製造方法では、エージング時において、二次電池が備える電極体に荷重が加えられる。エージング時に荷重が加えられることによって、二次電池に発生するガスが排出される。二次電池からガスが排出されることによって、二次電池の性能が低下するおそれが低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-111940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
こうした二次電池の製造方法では、エージング時において電極体に加わる荷重が大きいと、電極体がつぶれるように変形するおそれがある。この場合、電極体のばね定数が大きくなるおそれがある。電極体のばね定数が大きくなると、二次電池のスタック性が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する二次電池の製造方法は、電極体に荷重を加えた状態でエージングを実施する二次電池の製造方法であって、エージング前に前記電極体のばね定数を測定することと、測定した前記電極体のばね定数と、予め定められた前記電極体の変位量上限値に基づいて、エージング時に前記電極体に加える荷重の上限値を算出することと、算出した荷重の上限値以下の荷重を前記電極体に加えた状態でエージングを実施することと、を含む。
【0007】
電極体の変位量とばね定数とを乗算することによって、その変位量で変位させるために必要な荷重が算出される。すなわち、ばね定数と変位量上限値とを乗算することによって、エージング時に電極体に加える荷重の上限値が求められる。したがって、上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【0008】
上記二次電池の製造方法において、前記変位量上限値は、複数の二次電池について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたそれぞれのばね定数をもとに予め定められた値であってもよい。
【0009】
エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた複数の二次電池について、それぞれのばね定数を測定すると、変位量に対するばね定数の変位が把握できる。ばね定数が大きくなったときの変位量が、電極体がつぶれるように変形した変位量、すなわち荷重を示す。したがって、ばね定数が大きくなる直前の変位量が、変位量上限値である。このように定められた変位量上限値を用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【0010】
上記二次電池の製造方法において、前記変位量上限値は、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた前記複数の二次電池のうち、変位量が0である二次電池のばね定数を基準に設定した範囲をもとに予め定められた値であってもよい。
【0011】
変位量上限値は、変位量が0である二次電池のばね定数を基準に定められる。そのため、例えば、測定した二次電池のばね定数が、複数の二次電池のうち変位量が0である二次電池のばね定数を含む所定範囲を超えた場合に、測定したばね定数が大きくなったと捉えることができる。このようにして定められた変位量上限値を用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【0012】
上記二次電池の製造方法は、測定した前記電極体のばね定数と、予め定められた前記電極体の変位量下限値とに基づいて、エージング時に前記電極体に加える荷重の下限値を算出することと、算出した荷重の上限値以下、且つ、算出した荷重の下限値以上となる荷重を前記電極体に加えた状態でエージングを実施することと、を含んでもよい。
【0013】
エージング時に電極体に加える荷重が小さいと、ガスが十分に排出されないおそれがある。ばね定数と変位量下限値とを乗算することによって、エージング時に電極体に加える荷重の下限値が算出される。したがって、上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【0014】
上記二次電池の製造方法において、前記変位量下限値は、前記複数の二次電池について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたガスの残留量をもとに予め定められた値であってもよい。
【0015】
二次電池におけるガスの残留量については、例えば、二次電池のCT像から把握できる。したがって、例えば、二次電池のCT像から、ガスの残留量をもとに変位量下限値を定めることができる。このように定められた変位量下限値を用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【0016】
上記二次電池の製造方法において、エージング前において、第1荷重を前記電極体に加えたときの変位量と、前記第1荷重よりも小さい第2荷重を前記電極体に加えたときの変位量との差分に基づいて、ばね定数を測定してもよい。上記方法によれば、一の荷重を加える場合と比べて、二次電池のばね定数を精度よく測定できる。
【0017】
上記二次電池の製造方法において、前記変位量上限値は、0.024mmであり、前記変位量下限値は、0.008mmであってもよい。上記方法によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、性能のよい二次電池を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】二次電池の斜視図である。
図2】電極体の一部を展開した図である。
図3】二次電池の製造工程を示すフローチャートである。
図4】荷重決定工程を示すフローチャートである。
図5】電極体における荷重と変位量との関係を示すグラフである。
図6】第1例における変位量上限値と変位量下限値とを示すグラフである。
図7】変位量が0.000mmである二次電池のCT画像である。
図8】変位量が0.000mmである二次電池が有する極板の画像である。
図9】変位量が0.008mm以上である二次電池のCT画像である。
図10】第2例における変位量上限値と変位量下限値とを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
二次電池の製造方法について、図を参照しながら説明する。まず、二次電池の構成について説明する。二次電池は、例えば、非水二次電池、具体的にはリチウムイオン二次電池である。二次電池は、例えば、セル電池である。複数の二次電池は、一方向に積層される、いわゆるスタックされることによって、車載用の電池パックを構成する。
【0021】
<二次電池の構成>
図1に示すように、二次電池10は、ケース11と、蓋12とを備える。蓋12は、ケース11の開口を塞ぐようにケース11に取り付けられる。蓋12には、注液穴13が開口する。注液穴13を通じて、ケース11内に電解液が注入される。注液穴13は、電解液の注入後に、例えば溶接によって塞がれる。蓋12には、排気口14が開口する。排気口14を通じて、ケース11内のガスが排出される。
【0022】
二次電池10は、排気弁15を備える。排気弁15は、ケース11内に発生したガスを排出する弁である。排気弁15は、蓋12に取り付けられる。排気弁15は、排気口14を塞ぐ。排気弁15及び排気口14を通じて、ケース11内からガスが排出される。
【0023】
電解液は、例えば、非水溶媒に支持塩が含まれた組成物である。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどからなる群から選択される1種又は2種以上の材料を用いることができる。また、支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiIなどから選択される1種又は2種以上のリチウム化合物、すなわちリチウム塩を用いることができる。
【0024】
二次電池10は、2つの外部端子を備える。二次電池10は、正極外部端子16と、負極外部端子17とを備える。正極外部端子16及び負極外部端子17は、例えば、蓋12からケース11外に向かって延びる。
【0025】
二次電池10は、2つの集電部材を備える。二次電池10は、正極集電部材18と、負極集電部材19とを備える。正極集電部材18及び負極集電部材19は、例えば、蓋12からケース11内に向かって延びる。正極集電部材18は、正極外部端子16と電気的に接続される。負極集電部材19は、負極外部端子17と電気的に接続される。
【0026】
二次電池10は、電極体20を備える。電極体20は、ケース11内に位置する。電極体20は、電解液とともにケース11に収容される。電極体20は、正極集電部材18と負極集電部材19とに接続される。すなわち、電極体20は、正極外部端子16と負極外部端子17とに接続される。
【0027】
図2に示すように、電極体20は、2つの極板を含む。電極体20は、正極板21と、負極板22とを含む。電極体20は、さらに、セパレータ23と、セパレータ24とを含む。電極体20は、正極板21、負極板22、セパレータ23、及び、セパレータ24が積層された積層体である。正極板21、セパレータ23、負極板22、及び、セパレータ24は、この順に積層されている。
【0028】
電極体20は、例えば、正極板21、セパレータ23、負極板22、及び、セパレータ24がこの順に積層された状態で巻き重ねられることによって構成される。電極体20は、例えば、それぞれが単票状である正極板21、セパレータ23、負極板22、及び、セパレータ24がこの順に積層されることによって構成されてもよい。
【0029】
正極板21は、正極集電体25と、正極活物質層26とを含む。正極集電体25は、例えば、金属箔である。正極集電体25は、例えば、アルミニウムを含む材料で構成される。
【0030】
正極集電体25は、接続部分27を有する。接続部分27は、正極集電部材18と電気的に接続される部分である。接続部分27は、正極集電体25の端部に位置する。接続部分27は、正極集電体25において正極活物質層26が位置しない部分である。
【0031】
正極活物質層26は、正極集電体25上に位置する。正極活物質層26は、正極集電体25の全長にわたって位置する。正極活物質層26の幅は、正極集電体25の幅よりも小さい。これにより、接続部分27が確保される。
【0032】
正極活物質層26は、例えば、正極集電体25の片面に位置する。正極活物質層26は、正極集電体25の両面に位置してもよい。正極活物質層26は、正極活物質を含む。正極活物質層26は、正極活物質を含むペースト状の正極合材を正極集電体25に塗布することによって形成される。
【0033】
正極活物質は、例えば、リチウムを吸蔵、及び、放出可能な材料である。正極活物質は、例えば、リチウム含有複合酸化物である。リチウム含有複合酸化物は、リチウムと、リチウム以外の他の金属元素とを含む酸化物である。正極活物質は、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)などである。また、正極活物質は、これらを任意の割合で混合した材料で構成されてもよい。
【0034】
正極合材は、正極活物質が混錬されることによって作製される。正極合材は、正極活物質の他に、導電剤、正極溶媒、正極結着剤、増粘剤などが併せて混錬されることによって作製されてもよい。導電剤は、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、黒鉛である。正極溶媒は、例えば、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)溶液である。正極結着剤は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロオロエチレン、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。
【0035】
負極板22は、負極集電体28と、負極活物質層29とを含む。負極集電体28は、例えば、金属箔である。負極集電体28は、例えば、銅を含む材料で構成される。
負極集電体28は、接続部分30を有する。接続部分30は、負極集電部材19と電気的に接続される部分である。接続部分30は、負極集電体28の端部に位置する。接続部分30は、負極集電体28において負極活物質層29が位置しない部分である。
【0036】
負極活物質層29は、負極集電体28上に位置する。負極活物質層29は、負極集電体28の全長にわたって位置する。負極活物質層29の幅は、負極集電体28の幅よりも小さい。これにより、接続部分30が確保される。
【0037】
負極活物質層29は、例えば、負極集電体28の片面に位置する。負極活物質層29は、負極集電体28の両面に位置してもよい。負極活物質層29は、負極活物質を含む。負極活物質層29は、負極活物質を含むペースト状の負極合材を負極集電体28に塗布することによって形成される。
【0038】
負極活物質は、例えば、リチウムを吸蔵、及び、放出可能な材料である。負極活物質は、例えば、炭素材料である。負極活物質は、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛などの黒鉛である。
【0039】
負極合材は、負極活物質が混錬されることによって作製される。負極合材は、負極活物質の他に、分散剤、負極溶媒、負極結着剤、増粘剤などが併せて混錬されることによって作製されてもよい。分散剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。負極溶媒は、例えば、水である。負極結着剤は、例えば、スチレンブタジエンラバー(SBR)である。
【0040】
セパレータ23及びセパレータ24は、例えば、樹脂製の不織布である。例えば、多孔性ポリエチレン膜、多孔性ポリオレフィン膜、多孔性ポリ塩化ビニル膜などの多孔性ポリマー膜、及び、イオン導電性ポリマー電解質膜などが、セパレータ23及びセパレータ24として使用される。
【0041】
<二次電池の製造工程>
次に、製造工程にて実施される二次電池10の製造方法について説明する。
図3に示すように、製造工程は、ステップS11からステップS17に示すそれぞれの工程を含む。
【0042】
ステップS11において、源泉工程が実施される。源泉工程では、正極板21及び負極板22が作製される。具体的には、集電体上に合材が塗布された後、合材がプレスされることによって、極板が作製される。
【0043】
ステップS12において、組立工程が実施される。組立工程では、作製された極板を用いて、二次電池10が組み立てられる。組立工程では、まず、正極板21及び負極板22をもとに、電極体20が作製される。具体的には、正極板21、負極板22、セパレータ23、及び、セパレータ24が積層された後、扁平となるようにプレスされることによって、電極体20が作製される。次に、電極体20が、正極集電部材18及び負極集電部材19と接続される。次に、電極体20が、ケース11に収容される。このとき、ケース11に蓋12が溶接される。次に、注液穴13を通じて、ケース11に電解液が注入される。その後、注液穴13が溶接される。
【0044】
ステップS13において、初充電工程が実施される。初充電工程では、組み立てられた二次電池10が充電される。このとき、活物質層の表面に被膜が形成される。例えば、負極活物質層29の表面には、SEI被膜が形成される。これにより、二次電池10の性能が向上する。
【0045】
初充電工程では、二次電池10は、荷重が加えられた状態で充電される。初充電工程では、活物質の表面に被膜が形成される一方で、ケース11内にガスが発生する。二次電池10に荷重を加えながら充電が実施されることによって、電極上で発生したガスが電極体20内にとどまることなく電極体20外へ排出される。例えば、プレス装置、プレス用治具などがケース11を挟むことによって、二次電池10に荷重が加えられる。二次電池10には、複数の二次電池10が積層される方向、すなわちスタックされる方向に、荷重が加えられる。これにより、電極体20が圧縮される。このように、二次電池10には、荷重を加えられた状態、すなわち拘束状態で初充電が実施される。
【0046】
ステップS14において、荷重決定工程が実施される。荷重決定工程では、次に実施されるエージング工程にて二次電池10に加えられる荷重が決定される。荷重決定工程については、後で説明する。
【0047】
ステップS15において、エージング工程が実施される。エージング工程では、所定環境下で、所定期間にわたって二次電池10が保管される。これにより、二次電池10が化学的に安定する。エージング工程は、高温下で実施される。具体的には、エージング工程は、温度が60度以上で実施される。
【0048】
エージング工程では、二次電池10は、荷重が加えられた状態で保管される。エージング工程では、初充電工程と同様に、ケース11内にガスが発生する。二次電池10に荷重を加えながらエージングが実施されることによって、電極上で発生したガスが電極体20内にとどまることなく電極体20外へ排出される。
【0049】
エージング工程では、荷重が大きいと、二次電池10がつぶれるように変形することがある。これは、エージング工程では、高温下で二次電池10に荷重が加えられるためである。高温下では特に、荷重が加えられることによって、セパレータ23及びセパレータ24がつぶれやすい。セパレータ23及びセパレータ24がつぶれる、すなわち電極体20がつぶれると、二次電池10が不可逆的に変形することがある。この場合、電極体20のばね定数、すなわち二次電池10のばね定数が大きくなる。二次電池10のばね定数が大きくなると、スタック性が低下する。スタック性とは、複数の二次電池10を一方向に積層させる際の組み付け性を指す。複数の二次電池10がスタックされる場合、通常、複数の二次電池10がフレームに収められる。このとき、二次電池10のばね定数が大きい、すなわち二次電池10が硬いと、複数の二次電池10がフレームに収まりにくくなる。
【0050】
エージング工程では、荷重が小さいと、二次電池10におけるガスの残留量が多くなるおそれがある。ガスの残留量が多いと、極間距離が大きくなるおそれがある。極間距離とは、極板間の距離である。例えば、極間距離とは、正極板21と負極板22との距離である。極間距離が大きくなると、金属が析出しやすくなる。リチウムイオン二次電池においては、例えば、リチウムが析出しやすくなる。金属が析出すると、二次電池10の性能が低下するおそれがある。
【0051】
上述のように、エージング工程では、二次電池10に加えられる荷重を適切に制御することが、性能のよい二次電池10を製造するために肝要である。すなわち、性能のよい二次電池10を製造するためには、電極体20のばね定数が大きくならないように荷重を加えながらエージングを実施する必要がある。好ましくは、電極体20のばね定数が大きくならない、且つ、ガスの残留量が少なくなるように、荷重を加えながらエージングを実施することが望まれる。荷重決定工程では、この条件を満たす荷重が決定される。エージング工程では、荷重決定工程において決定された荷重が二次電池10に加えられる。これにより、スタック性、及び、ガス排出性のよい二次電池10、すなわち性能のよい二次電池10が製造される。
【0052】
ステップS16において、自己放電検査工程が実施される。自己放電検査工程では、二次電池10における時間当たりの電圧降下を測定することによって、二次電池10の良否が検査される。自己放電検査は、例えば、荷重が加えられた状態で実施される。自己放電検査は、例えば、エージング工程において保管された期間に生じた電圧降下をもとに、実施される。
【0053】
ステップS17において、出荷検査が実施される。出荷検査では、二次電池10の外観、液漏れ、電圧、内部抵抗などについて確認することによって、二次電池10の良否が検査される。二次電池10は、出荷検査の後、スタックされる。
【0054】
<荷重決定工程>
次に、荷重決定工程にて実施される荷重の決定方法について説明する。
二次電池10に加えられる荷重は、二次電池10の変位量、すなわち電極体20の変位量と、電極体20のばね定数とであらわされる。具体的には、二次電池10に加えられる荷重は、電極体20の変位量と、電極体20のばね定数とを乗算した値である。そのため、エージング時に加えられる荷重は、エージング時における変位量であらわすことができる。
【0055】
二次電池10に荷重が加えられると、電極体20が圧縮されることによって変位する。電極体20の変位量が大きくなると、電極体20がつぶれることによって電極体20のばね定数が大きくなる。本明細書では、電極体20のばね定数が大きくならない変位量の上限値を、変位量上限値XUと称する。本明細書では、ガスの残留量が所定量以下となる変位量の下限値を、変位量下限値XLと称する。所定量は、二次電池10の性能に悪影響を及ぼさない程度のガスの残留量を示す。荷重決定工程では、電極体20の変位量が変位量上限値XU以下となる荷重が決定される。好ましくは、荷重決定工程では、電極体20の変位量が変位量上限値XU以下且つ変位量下限値XL以上となる荷重が決定されるとよい。
【0056】
図4に示すように、荷重工程は、ステップS21からステップS24が示すそれぞれの工程を含む。
ステップS21において、エージング前の電極体20のばね定数が測定される。
【0057】
図5に示すように、第1荷重F1と、第1荷重F1とは異なる第2荷重F2とが二次電池10に加えられることによって、電極体20のばね定数が測定される。第1荷重F1が二次電池10に加えられたときの電極体20の変位量と、第2荷重F2が二次電池10に加えられたときの電極体20の変位量との差分に基づいて、電極体20のばね定数が測定される。
【0058】
第1荷重F1は、第2荷重F2よりも大きい荷重である。そのため、第1荷重F1による電極体20の変位量は、第2荷重F2による電極体20の変位量よりも大きい。第1荷重F1による変位量は、第1変位量X1である。第2荷重F2による変位量は、第2変位量X2である。
【0059】
電極体20のばね定数は、第1荷重F1と第2荷重F2との差分を第1変位量X1と第2変位量X2との差分で除算することによって、測定される。すなわち、電極体20のばね定数は、{(F1-F2)/(X1-X2)}であらわされる。第1荷重F1は、例えば3.7[kN]である。第2荷重F2は、例えば0.2[kN]である。異なる大きさの荷重を加えることによって、一の荷重を加える場合と比べて、ばね定数の測定精度が向上する。
【0060】
図4に示すように、ステップS22において、荷重の上限値が算出される。具体的には、変位量上限値XUに、測定したばね定数が乗算されることによって、荷重の上限値が算出される。本明細書では、荷重の上限値を、荷重上限値FUと称する。したがって、荷重上限値FUは、変位量上限値XUをもとに算出される。変位量上限値XUは、予め定められた値である。変位量上限値XUについては、後で説明する。
【0061】
ステップS23において、荷重の下限値が算出されてもよい。例えば、変位量下限値XLに、測定したばね定数が乗算されることによって、荷重の下限値が算出される。本明細書では、荷重の下限値を、荷重下限値FLと称する。したがって、荷重下限値FLは、変位量下限値XLをもとに算出される。変位量下限値XLは、予め定められた値である。変位量下限値XLについては、後で説明する。
【0062】
ステップS24において、エージング時に加えられる荷重が決定される。すなわち、エージング時に加えられる荷重は、荷重上限値FU以下に決定される。好ましくは、エージング時に加えられる荷重は、荷重上限値FU以下且つ荷重下限値FL以上に決定されるとよい。この場合、荷重上限値FUと荷重下限値FLとによって定められる範囲内に、エージング時に加えられる荷重が決定される。
【0063】
上述の通り、二次電池10の製造方法は、電極体20のばね定数を測定することと、荷重上限値FUを算出することと、荷重上限値FU以下の荷重を加えた状態でエージングを実施することと、を含む。好ましくは、二次電池10の製造方法は、荷重下限値FLを算出することと、荷重下限値FL以上の荷重を加えた状態でエージングを実施することとを含む。すなわち、二次電池10の製造方法は、荷重上限値FU以下、且つ、荷重下限値FL以上となる荷重を加えた状態でエージングを実施することが好ましい。
【0064】
<変位量上限値及び変位量下限値の決定方法>
次に、変位量上限値XU及び変位量下限値XLの決定方法について説明する。本明細書では、変位量上限値XU及び変位量下限値XLの決定方法について、ばね定数の異なる2種の電極体20を用いて説明する。電極体20のばね定数は、例えば、極板の厚み、活物質の厚みなどによって決まる。第1例では、電極体20のばね定数は、44.0[kN/mm]である。第2例では、電極体20のばね定数は、31.0[kN/mm]である。
【0065】
まず、第1例をもとに説明する。
製造者は、複数の二次電池10を用意する。例えば、同じロット内で製造される複数の二次電池10であれば、同じばね定数を示す。
【0066】
図6に示すように、製造者は、複数の二次電池10に対して、それぞれ異なる荷重を加えながらエージングを実施する。詳しくは、製造者は、複数の二次電池10に対して、それぞれ異なる変位量となるように荷重を加えながら、エージングを実施する。製造者は、例えば、荷重が0.0[kN]から3.0[kN]の間で、複数の二次電池10に対してそれぞれ異なる荷重を加えながらエージングを実施する。
【0067】
製造者は、複数の二次電池10について、それぞれのばね定数を測定する。このとき、製造者は、二次電池10に第1荷重F1と第2荷重F2とを加えることによって、ばね定数を測定する。このばね定数は、エージング時に測定される。すなわち、製造者は、拘束状態である二次電池10のばね定数を測定する。第1荷重F1は、例えば、1000[kgf]である。第2荷重F2は、例えば、1500[kgf]である。ばね定数の測定方法については、荷重決定工程で示した方法と同様である。
【0068】
製造者は、それぞれのばね定数から変位量上限値XUを決定する。例えば、製造者は、変位量が0である二次電池10が示すばね定数を基準に、変位量上限値XUを決定する。詳しくは、製造者は、変位量が0である二次電池10が示すばね定数を基準に設定した範囲をもとに、変位量上限値XUを決定する。
【0069】
製造者は、変位量が0である二次電池10が示すばね定数を基準に設定した範囲よりもばね定数が大きくなる直前の変位量を、変位量上限値XUとして決定する。製造者は、例えば、変位量が0である二次電池10が示すばね定数にその誤差を考慮した範囲よりも大きい場合に、ばね定数が大きくなったと判定する。製造者は、誤差に限らず、変位量が0である二次電池10が示すばね定数に予め定められた所定値を考慮した範囲よりも大きい場合に、ばね定数が大きくなったと判定してもよい。第1例では、製造者は、変位量が0.000[mm]である二次電池10が示すばね定数を基準に、変位量が0.024[mm]を超えるとばね定数が大きくなると判定する。したがって、第1例では、変位量上限値XUは、0.024[mm]に定まる。このように、変位量上限値XUは、複数の二次電池10について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたそれぞれのばね定数をもとに予め定められた値である。
【0070】
製造者は、エージングを実施した複数の二次電池10について、ガスの残留量を検査する。製造者は、例えば、複数の二次電池10のCT画像を見ることによって、ガスの残留量を検査できる。製造者は、ガスの残留量をもとに、変位量下限値XLを決定する。
【0071】
図7に示すように、変位量が0.000[mm]である二次電池10のCT画像では、ガスの残留量が多いことが分かる。
図8に示すように、変位量が0.000[mm]である二次電池10について、リチウム析出試験後の極板を確認すると、リチウムの析出が確認された。したがって、変位量が0.000[mm]では、二次電池10の性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0072】
図9に示すように、変位量が0.008[mm]である二次電池10のCT画像では、ガスの残留量が少ないことが分かる。具体的には、変位量が0.008[mm]である二次電池10のCT画像では、ガスの残留が確認されなかった。すなわち、変位量が0.008[mm]以上であれば、ガスの残留量が少なくなることが分かる。したがって、第1例では、変位量下限値XLは、0.008[mm]に定まる。このように、変位量下限値XLは、ガスの残留量をもとに予め定められた値である。
【0073】
第1例では、変位量が0.024[mm]以下且つ0.008[mm]以上となるように荷重を加えながらエージングを実施することによって、性能のよい二次電池10が製造される。第1例では、44.0[kN]に0.024[mm]を乗算することによって、荷重上限値FUとして1.06[kN/mm]が算出される。44.0[kN]に0.008[mm]を乗算することによって、荷重下限値FLとして0.35[kN/mm]が算出される。したがって、第1例では、1.06[kN/mm]以下且つ0.35[kN/mm]以上の荷重を二次電池10に加えながらエージングを実施することによって、性能のよい二次電池10が製造される。
【0074】
次に、第2例をもとに説明する。第1例と重複する部分については、省略する。
図10に示すように、第2例では、製造者は、変位量が0.000[mm]である二次電池10が示すばね定数を基準に、変位量が0.024[mm]を超えると、ばね定数が大きくなると判定する。したがって、第2例では、変位量上限値XUは、0.024[mm]に定まる。
【0075】
第2例では、変位量が0.000[mm]である二次電池10及び変位量が0.008[mm]である二次電池10について、第1例と同様のCT画像が得られた。したがって、第2例では、第1例と同様に、変位量下限値XLは、0.008[mm]に定まる。
【0076】
第2例では、変位量が0.024[mm]以下且つ0.008[mm]以上となるように荷重を加えながらエージングを実施することによって、性能のよい二次電池10が製造される。第2例では、31.0[kN]に0.024[mm]を乗算することによって、荷重上限値FUとして0.75[kN/mm]が算出される。31.0[kN]に0.008[mm]を乗算することによって、荷重下限値FLとして0.35[kN/mm]が算出される。したがって、第2例では、0.75[kN/mm]以下且つ0.25[kN/mm]以上の荷重を二次電池10に加えながらエージングを実施することによって、性能のよい二次電池10が製造される。
【0077】
<製造方法の効果>
次に、上記実施例の効果について説明する。
(1)二次電池10の製造方法は、エージング前に電極体20のばね定数を測定することを含む。二次電池10の製造方法は、測定した電極体20のばね定数と、予め定められた電極体20の変位量上限値XUに基づいて、エージング時に電極体20に加える荷重の上限値を算出することを含む。二次電池10の製造方法は、算出した荷重の上限値以下の荷重を電極体20に加えた状態でエージングを実施することを含む。
【0078】
電極体20の変位量と電極体20のばね定数とを乗算することによって、その変位量で変位させるために必要な荷重が算出される。すなわち、ばね定数と変位量上限値XUとを乗算することによって、エージング時に電極体20に加える荷重の上限値が求められる。したがって、上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【0079】
(2)変位量上限値XUは、複数の二次電池10について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたそれぞれのばね定数をもとに予め定められた値である。
【0080】
エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた複数の二次電池10について、それぞれのばね定数を測定すると、変位量に対するばね定数の変位が把握できる。ばね定数が大きくなったときの変位量が、電極体20がつぶれるように変形した変位量、すなわち荷重を示す。したがって、ばね定数が大きくなる直前の変位量が、変位量上限値XUである。このように定められた変位量上限値XUを用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【0081】
(3)変位量上限値XUは、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた複数の二次電池10のうち、変位量が0である二次電池10のばね定数を基準に設定した範囲をもとに予め定められた値である。
【0082】
変位量上限値XUは、変位量が0である二次電池10のばね定数を基準に定められる。そのため、例えば、測定した二次電池10のばね定数が、複数の二次電池10のうち変位量が0である二次電池10のばね定数を含む所定範囲を超えた場合に、測定したばね定数が大きくなったと捉えることができる。このようにして定められた変位量上限値XUを用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【0083】
(4)二次電池10の製造方法は、測定した電極体20のばね定数と、予め定められた電極体20の変位量下限値XLとに基づいて、エージング時に電極体20に加える荷重の下限値を算出することを含む。二次電池10の製造方法は、算出した荷重の上限値以下、且つ、算出した荷重の下限値以上となる荷重を電極体20に加えた状態でエージングを実施することを含む。
【0084】
エージング時に電極体20に加える荷重が小さいと、ガスが十分に排出されないおそれがある。ばね定数と変位量下限値XLとを乗算することによって、エージング時に電極体20に加える荷重の下限値が算出される。したがって、上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【0085】
(5)変位量下限値XLは、複数の二次電池10について、エージング時にそれぞれ異なる荷重を加えることによってそれぞれ異なる変位量で変位させた状態で測定されたガスの残留量をもとに予め定められた値である。
【0086】
二次電池10におけるガスの残留量については、例えば、二次電池10のCT像から把握できる。したがって、例えば、二次電池10のCT像から、ガスの残留量をもとに変位量下限値XLを定めることができる。このように定められた変位量下限値XLを用いた上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【0087】
(6)エージング前において、第1荷重F1を電極体20に加えたときの変位量と、第1荷重F1よりも小さい第2荷重F2を電極体20に加えたときの変位量との差分に基づいて、ばね定数を測定する。上記方法によれば、一の荷重を加える場合と比べて、二次電池10のばね定数を精度よく測定できる。
【0088】
(7)変位量上限値XUは、0.024mmである。変位量下限値XLは、0.008mmである。上記方法によれば、性能のよい二次電池10を製造できる。
【符号の説明】
【0089】
10…二次電池
11…ケース
12…蓋
13…注液穴
14…排気口
15…排気弁
16…正極外部端子
17…負極外部端子
18…正極集電部材
19…負極集電部材
20…電極体
21…正極板
22…負極板
23…セパレータ
24…セパレータ
25…正極集電体
26…正極活物質層
27…接続部分
28…負極集電体
29…負極活物質層
30…接続部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10