(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025238
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】センサシステムおよび移動体システム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/695 20230101AFI20240216BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240216BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240216BHJP
G01S 17/89 20200101ALI20240216BHJP
【FI】
H04N5/232 990
G08G1/16 C
B60R11/02 Z
G01S17/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128516
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 幹太
(72)【発明者】
【氏名】芦谷 達治
【テーマコード(参考)】
3D020
5C122
5H181
5J084
【Fターム(参考)】
3D020BA20
3D020BD09
3D020BE03
5C122DA14
5C122EA66
5C122FA02
5C122GD04
5C122GD06
5C122HB01
5H181AA01
5H181AA25
5H181AA26
5H181AA28
5H181CC01
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5J084AA04
5J084AA05
5J084AA14
5J084AB01
5J084AB07
5J084AB17
5J084AC02
5J084AC03
5J084AC04
5J084AC06
5J084AD01
5J084AD02
5J084AD05
5J084BA34
5J084BA40
5J084CA65
5J084CA67
5J084CA70
5J084EA11
5J084EA22
5J084EA29
(57)【要約】
【課題】低コストで広範囲の周囲情報の取得を可能にする撮像装置および移動体システムを提供することである。
【解決手段】本実施形態によるセンサシステムは、第1軸を中心として回転可能な回転体と、回転体を制御する回転体制御部と、回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、回転体制御部の制御タイミングに基づいてセンサを制御するセンサ制御部と、センサで取得された周囲情報を処理する信号処理部とを備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸を中心として回転可能な回転体と、
前記回転体を制御する回転体制御部と、
前記回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、
前記回転体制御部の制御タイミングに基づいて前記センサを制御するセンサ制御部と、
前記センサで取得された前記周囲情報を処理する信号処理部とを備える、センサシステム。
【請求項2】
前記回転体制御部が前記回転体を回転させるときに、前記センサ制御部は、前記センサの前記周囲情報の取得を停止し、
前記回転体制御部が前記回転体の回転を停止したときに、前記センサ制御部は、前記センサの前記周囲情報の取得を開始させる、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項3】
前記センサが前記周囲情報の取得を停止したときに、前記信号処理部は、前記回転体の回転を可能にする許可信号を前記回転体制御部に送信する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項4】
前記信号処理部は、前記周囲情報で前記センサの前にある物体の画像または距離を取得し、
前記回転体制御部は、前記物体の画像または距離に基づいて、前記回転体を回転させる、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項5】
前記信号処理部は、前記周囲情報全体の移動によって前記移動体の旋回方向を検出し、
前記回転体制御部は、前記旋回方向とは逆方向へ前記回転体を回転させる、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項6】
前記信号処理部は、前記周囲情報全体の移動に基づいて前記回転体の旋回角度を演算し、
前記回転体制御部は、前記旋回方向とは逆方向へ前記旋回角度だけ前記回転体を回転させる、請求項5に記載のセンサシステム。
【請求項7】
前記センサは、CIS(CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor) Image Sensor)またはToF(Time of Fright)を含む、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項8】
第1軸を中心として回転可能な回転体と、前記回転体を制御する回転体制御部と、前記回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、前記回転体制御部の制御タイミングに基づいて前記センサを制御するセンサ制御部と、前記センサで取得された前記周囲情報を処理する信号処理部とを備えるセンサシステムを搭載する移動体、および、
前記移動体を制御する移動体制御部を備える、移動体システム。
【請求項9】
前記移動体制御部が前記移動体を旋回させるときに、前記回転体制御部は、該移動体の旋回前に、前記回転体を前記移動体の旋回方向へ回転させ、
前記センサは、前記回転体を前記旋回方向へ回転させた状態で前記周囲情報を取得し、
前記信号処理部は、前記周囲情報に基づいて前記移動体の旋回を可能にする許可信号を前記移動体制御部へ出力し、
前記移動体制御部は、前記移動体を旋回させる、請求項8に記載の移動体システム。
【請求項10】
前記移動体制御部が前記移動体を第1角度だけ旋回させるときに、前記回転体制御部は、前記移動体の旋回方向へ前記第1角度だけ前記回転体を回転させる、請求項9に記載の移動体システム。
【請求項11】
前記移動体制御部が前記移動体を旋回させるときに、前記回転体制御部は、該移動体の旋回とほぼ同時に、前記回転体を前記移動体の旋回方向とは逆方向へ回転させる、請求項8に記載の移動体システム。
【請求項12】
前記移動体制御部が前記移動体を第1角度だけ旋回させるときに、前記回転体制御部は、前記移動体の旋回方向とは逆方向へ前記第1角度だけ前記回転体を回転させる、請求項11に記載の移動体システム。
【請求項13】
前記センサは、CIS、ToFまたはステレオカメラを含む、請求項8に記載の移動体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサシステムおよび移動体システムに関する。
【背景技術】
【0002】
AGV(Automatic Guided Vehicle)またはAMR(Autonomous Mobile Robot)等の自律移動体は、周囲の環境情報の取得のためにToF(Time of Fight)センサ等の撮像センサを有する場合がある。
【0003】
しかし、移動体に撮像センサを配置する位置は限定されており、撮像センサの撮像範囲は限定的であった。また、撮像範囲を広範囲にするためには、複数の撮像センサを移動体に搭載する必要があった。この場合、コストの増加や画像データのデータ量の増加が懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-148746号公報
【特許文献2】特開2021-105611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
低コストで広範囲の周囲情報の取得を可能にする撮像装置および移動体システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面のセンサシステムは、第1軸を中心として回転可能な回転体と、回転体を制御する回転体制御部と、回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、回転体制御部の制御タイミングに基づいてセンサを制御するセンサ制御部と、センサで取得された周囲情報を処理する信号処理部とを備える。
【0007】
回転体制御部が回転体を回転させるときに、センサ制御部は、センサの周囲情報の取得を停止し、回転体制御部が回転体の回転を停止したときに、センサ制御部は、センサの周囲情報の取得を開始させる。
【0008】
センサが周囲情報の取得を停止したときに、信号処理部は、回転体の回転を可能にする許可信号を回転体制御部に送信する。
【0009】
信号処理部は、周囲情報でセンサの前にある物体の画像または距離を取得し、回転体制御部は、物体の画像または距離に基づいて、回転体を回転させる。
【0010】
信号処理部は、周囲情報全体の移動によって移動体の旋回方向を検出し、回転体制御部は、旋回方向とは逆方向へ回転体を回転させる。
【0011】
信号処理部は、周囲情報全体の移動に基づいて回転体の旋回角度を演算し、回転体制御部は、旋回方向とは逆方向へ旋回角度だけ回転体を回転させる。
【0012】
センサは、CISまたはToFを含む。
【0013】
本開示の一側面の移動体システムは、第1軸を中心として回転可能な回転体と、前記回転体を制御する回転体制御部と、前記回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、前記回転体制御部の制御タイミングに基づいて前記センサを制御するセンサ制御部と、前記センサで取得された前記周囲情報を処理する信号処理部とを備えるセンサシステムを搭載する移動体、および、前記移動体を制御する移動体制御部を備える。
【0014】
移動体制御部が移動体を旋回させるときに、回転体制御部は、該移動体の旋回前に、回転体を移動体の旋回方向へ回転させ、センサは、回転体を旋回方向へ回転させた状態で周囲情報を取得し、信号処理部は、周囲情報に基づいて移動体の旋回を可能にする許可信号を移動体制御部へ出力し、移動体制御部は、移動体を旋回させる。
【0015】
移動体制御部が移動体を第1角度だけ旋回させるときに、回転体制御部は、移動体の旋回方向へ第1角度だけ回転体を回転させる。
【0016】
移動体制御部が移動体を旋回させるときに、回転体制御部は、該移動体の旋回とほぼ同時に、回転体を移動体の旋回方向とは逆方向へ回転させる。
【0017】
移動体制御部が移動体を第1角度だけ旋回させるときに、回転体制御部は、移動体の旋回方向とは逆方向へ第1角度だけ回転体を回転させる。
【0018】
センサは、CIS、ToFまたはステレオカメラを含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1実施形態による移動体システムの構成例を示す概略側面図。
【
図2】第1実施形態による移動体システムの構成例を示す概略平面図。
【
図6】第1実施形態によるセンサシステムの動作例を示すフロー図。
【
図7】第2実施形態によるセンサシステムの動作例を示す概念図。
【
図8】第2実施形態によるセンサシステムの構成例を示すブロック図。
【
図10】第3実施形態によるセンサシステムの動作例を示す概念図。
【
図11】第3実施形態によるセンサシステムの動作例を示す概念図。
【
図12】第3実施形態によるセンサシステムの構成例を示すブロック図。
【
図14】第4実施形態による移動体システムの動作例を示す概念図。
【
図15】第4実施形態による移動体システムの動作例を示す概念図。
【
図16】第4実施形態による移動体システムの構成例を示すブロック図。
【
図19】車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による移動体システム1の構成例を示す概略側面図である。
図2は、第1実施形態による移動体システム1の構成例を示す概略平面図である。
【0022】
移動体システム1は、例えば、AGVまたはAMR等の自律移動体であり、物流倉庫や工場等で自律的に走行可能である。また、移動体システム1は、自動車、飛行機、ドローン等にも適用可能である。移動体システム1は、センサシステム2および移動体3を備えている。移動体3は、床面、地面、空間等を移動可能に構成されており、センサシステム2を搭載している。移動体3は、箱状の本体を有し、荷物等を搭載して移動することができる。移動体3は、センサシステム2で検出した周囲情報に基づいて自律的に走行することができる。尚、移動体3は、自律動作しない移動体であってもよい。
【0023】
センサシステム2は、3Dセンシングデバイスでよく、例えば、CIS(CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor) Image Sensor)等の画像センサ、ToF(Time of Fright)等の測距センサ、ステレオカメラ、Lider等のいずれか、あるいは、これらの組み合わせでよい。センサシステム2は、荷物等に干渉しないように移動体3の本体の端部に配置されている。
【0024】
図3は、センサシステム2の動作を示す概念図である。センサシステム2は、移動体3において第1軸としてのZ軸を中心として回転可能に取り付けられている。例えば、センサシステム2は、移動体3の進行方向(X方向)を検出しており、移動体3が進行方向に対して±Y方向に旋回する場合に、±Y方向に角度θだけ回転して周囲情報を検出する。周囲情報は、例えば、移動体システム1の周囲の画像情報または測距情報でよい。
【0025】
図4は、センサシステム2の構成例を示す図である。センサシステム2は、センサ部20と、回転部30とを備えている。回転部30は、基体34と、回転体35とを備えている。基体34は、移動体3に対して固定されており、Z軸を中心として回転体35を回転させる。回転体35は、基体34からZ方向に延伸しており、基体34に対してZ軸を中心に回転可能に構成されている。センサ部20は、回転体35に配置されており、回転体35とともにZ軸を中心に回転可能となっている。センサ部20は、周囲情報を取得することができる。
【0026】
図5は、センサシステム2の構成例を示すブロック図である。センサ部20は、センサ21と、センサ制御部22と、信号処理部23とを備えている。回転部30は、回転体制御部31と、回転体モータ32と、回転体35とを備えている。尚、基体34の図示は、
図5では省略している。
【0027】
センサ制御部22は、回転部30の回転体制御部31と同期信号で同期をとりながら、撮像制御信号をセンサ21へ送信する。即ち、センサ制御部22は、回転体制御部31の制御タイミングに基づいてセンサ21を制御する。センサ21は、センサ制御部22からの撮像制御信号に従って周囲情報を取得する。センサ21は、例えば、CISチップまたはToFチップでよい。信号処理部23は、画像生成部24と、タイミング制御部25とを備える。画像生成部24は、センサ21で取得された周囲情報としての撮像データを処理し、移動体3の周囲の画像を生成する。タイミング制御部25は、撮像データの取得を終了すると、撮像終了を示す同期信号を回転部30の回転体制御部31へ送信する。これにより、センサ部20は、回転部30と同期して回転体35の回転(即ち、センサ部20の回転)のタイミングで撮像を開始したり、停止したりすることができる。また、回転部30は、センサ部20と同期して、撮像のタイミングで回転体35の回転(即ち、センサ部20の回転)を開始したり、停止したりすることができる。尚、センサ部20のセンサ21、センサ制御部22、信号処理部23は、1つの半導体チップで構成されていてもよく、複数の半導体チップで構成されていてもよい。複数の半導体チップで構成する場合、複数の半導体チップは、積層させて配線同士を接合(Cu-Cu接合)してもよい。
【0028】
回転体制御部31は、回転体制御信号および角度信号を回転体モータ32へ送信し、回転体モータ32および回転体35を制御する。回転体モータ32は、回転体制御部31からの回転体制御信号で制御され、角度信号に基づいた角度まで回転体35を回転させる。回転体制御信号は、例えば、回転体35の回転方向、回転速度、回転開始タイミング等を示す。角度信号は、回転体35の回転角度を示し、例えば、
図3の角度θを示す。回転体制御部31は、センサ制御部22および信号処理部23と同期して、例えば、センサ制御部22がセンサ21において撮像を停止し、かつ、信号処理部23において画像の生成が終了したときに、回転体35の回転を開始可能にする。
【0029】
次に、本実施形態によるセンサシステム2の動作を説明する。尚、以下、センサシステム2は、周囲の画像を撮像する撮像システムとして説明する。しかし、センサシステム2は、周囲の物体の距離を測定する測距システムであってもよい。
【0030】
図6は、第1実施形態によるセンサシステム2の動作例を示すフロー図である。本実施形態では、回転体35が回転して停止した後、センサ部20がその周囲を撮像する。センサ部20が撮像した後、回転体制御部31は回転体35の回転を可能にする。本実施形態によるセンサシステム2は、このような回転体35の回転とセンサ部20による撮像とを繰り返すことによって周囲情報を得る。
【0031】
例えば、まず、回転体制御部31が回転体制御信号および角度信号を回転体モータ32へ送信し、回転体モータ32を制御する。これにより、回転体35およびセンサ部20を基準の位置から所望の角度θだけ回転させる(S10)。このとき、回転体制御部31は、回転体体35の回転を示す信号を同期信号とともにセンサ部20のセンサ制御部22へ送信し、センサ制御部22と同期する。これにより、センサ制御部22は、回転体35の回転期間中、センサ21の撮像を禁止することができる(S20)。即ち、回転体制御部31が回転体35を回転させるときに、センサ制御部22は、センサ21の画像の取得を停止している。
【0032】
次に、回転体35およびセンサ部20が角度θだけ回転したときに、回転体制御部31は、回転体制御信号を回転体モータ32へ送信し、回転体モータ32を制御する。これにより、回転体35およびセンサ部20の回転を停止させる(S30)。このとき、回転体制御部31は、回転体35の停止を示す信号を同期信号とともにセンサ部20のセンサ制御部22へ送信し、センサ制御部22と同期する。これにより、センサ制御部22は、回転体35の回転期間中においては、センサ21の撮像を禁止し、回転体35の回転後にセンサ21の撮像を許可する(S30)。即ち、回転体制御部31が回転体35の回転を停止したときに、センサ制御部22は、センサ21の画像の取得を開始させることができる。
【0033】
次に、センサ制御部22が撮像制御信号をセンサ21へ送信し、センサ21による周囲の撮像を開始する(S40)。これにより、撮像データがセンサ21から信号処理部23へ送信される。このとき、センサ制御部22は、撮像開始を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。回転体制御部31は、センサ21の撮像期間中においては、回転体モータ32の駆動を禁止し、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止する(S50)。
【0034】
信号処理部23は、センサ21から撮像データを取得し、周囲の画像を生成する(S60)。この周囲の画像は、移動体システム1の周囲情報として図示しないメモリ等へ格納され、あるいは、外部へ送信される。移動体システム1は、この周囲情報を用いて自律走行することができる。
【0035】
また、信号処理部23のタイミング制御部25は、画像を生成していることを示す信号を同期信号とともに回転部30の回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。これにより、回転体制御部31は、画像生成中において回転体モータ32の駆動を禁止し、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止する(S70)。
【0036】
次に、センサ制御部22が撮像制御信号をセンサ21へ送信し、センサ21による撮像を停止する(S80)。このとき、センサ制御部22は、撮像停止を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。また、信号処理部23においてセンサ21からの撮像データの取得が終了すると、タイミング制御部25が、画像生成の終了を示す信号を同期信号とともに回転部30の回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。これにより、回転体制御部31は、センサ制御部22およびタイミング制御部25からの信号により、画像生成の終了後、回転体モータ32の駆動を許可し、回転体35およびセンサ部20の回転を許可する(S90)。即ち、センサ21が撮像を停止したときに、信号処理部23は、回転体35の回転を可能にする許可信号を回転体制御部31に送信する。
【0037】
さらに、センサシステム2は、ステップS10に戻り、ステップS10~S90を繰り返す。これにより、センサシステム2は、センサ部20をさらに角度θだけ回転させた位置で周囲の画像を得ることができる。ステップS10~S90は、終了条件に達するまで繰り返される(S100のNO)。終了条件は、例えば、N回(Nは自然数)繰り返すこと、あるいは、N×θが360度に達したこと等、任意条件でよい。終了条件に達した場合(S100のYES)、センサシステム2の一連の動作が終了する。
【0038】
このように、本実施形態によれば、センサ部20は、回転体35の動作と同期して、回転体35の回転期間中において撮像を停止(禁止)し、回転体35の停止期間中において撮像を実行(許可)することができる。一方、回転部30は、センサ部20の動作と同期して、センサ21が撮像しかつ信号処理部23が撮像データを処理している期間中において、回転体35の回転動作を停止(禁止)する。また、回転部30は、センサ21が撮像を終了しかつ信号処理部23が撮像データの処理を終了した期間中において、回転体35の回転動作を開始(許可)する。これにより、センサシステム2は、1つのセンサ部20だけで、センサ部20の撮像と回転部30の回転とを交互に実行しながら周囲全体の状況を撮像することができる。即ち、センサシステム2は、少数のセンサ部20を用いて広角の周囲画像を取得することができる。
【0039】
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態によるセンサシステム2の動作例を示す概念図である。第2実施形態によるセンサシステム2は、移動体3の進行方向(X方向)を検出しており、移動体3の進行方向に障害物Wが存在する場合に、センサ部20を±Y方向に角度θだけ回転させて周囲情報を検出する。これにより、センサシステム2は、移動体3および障害物Wの周囲情報を取得することができる。
【0040】
尚、センサ部20の回転は、第1実施形態と同様に、例えば、N回繰り返してもよく、さらにN×θが360度に達するまで繰り返してもよい。
【0041】
図8は、第2実施形態によるセンサシステム2の構成例を示すブロック図である。第2実施形態では、画像情報または距離情報から障害物Wを認識する認識部26が信号処理部23に設けられている。認識部26は、ソフトウェアを用いて画像内の障害物Wを識別する。例えば、認識部26は、画像処理によって移動体3に接近してくる物体があり、その物体が所定値以上の大きさを有する場合に、障害物Wとして認識する。障害物Wは、例えば、建物の壁等でよい。障害物Wが認識されると、信号処理部23は、障害物Wの認識情報を回転部30の回転体制御部31へ送信する。回転体制御部31は、認識情報に基づいて、回転体35およびセンサ部20を回転させるか否かを決定する。第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
【0042】
次に、第2実施形態の動作について説明する。
【0043】
図9は、第2実施形態の動作例を示すフロー図である。まず、移動体3が移動を開始する(S11)。移動体3の移動方向はX方向とする。また、センサ制御部22が撮像制御信号をセンサ21へ送信し、センサ21による周囲の撮像を開始する(S21)。これにより、センサシステム2は、移動体3とともに移動しながら、撮像データを取得する。撮像データはセンサ21から信号処理部23へ送信される。このとき、センサ制御部22は、撮像開始を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。回転体制御部31は、センサ21の撮像期間中において、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよいし、許可してもよい。
【0044】
センサ21は、移動体3の進行方向を撮像しており、該進行方向に物体がある場合に、その物体を撮像する。
【0045】
信号処理部23は、センサ21から撮像データを取得し、周囲の画像を生成する(S31)。この周囲の画像は、移動体システム1の周囲情報として図示しないメモリ等へ格納され、あるいは、外部へ送信される。信号処理部23は、センサ21から撮像データを取得し、移動体3の進行方向に物体がある場合に、撮像データによって得られた物体の画像を取得する。
【0046】
また、信号処理部23のタイミング制御部25は、画像を生成していることを示す信号を同期信号とともに回転部30の回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。これにより、回転体制御部31は、画像生成中において回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよいし、許可してもよい。
【0047】
次に、認識部26が、障害物Wを認識したか判定する(S41)。認識部26は、上記のように、例えば、移動体3と障害物Wとの距離が短くなっており、障害物Wが所定値以上の大きさを有する場合に障害物Wと認識する。
【0048】
認識部26が障害物Wを認識していない場合(S41のNO)、ステップS11~S31を繰り返し、移動体3は移動を継続し、センサ21は撮像を継続する。
【0049】
一方、認識部26が障害物Wを認識した場合(S41のYES)、認識部26は、センサ21から障害物Wまでの距離が所定値未満かを判定する(S51)。センサ21から障害物Wまでに距離は、画像処理のソフトウェア等を用いればよい。あるいは、センサ21がToFである場合には、ToFによる測距の結果を用いればよい。
【0050】
センサ21から障害物Wまでの距離が所定値以上である場合(S51のNO)、ステップS11~S31を繰り返し、移動体3は移動を継続し、センサ21は撮像を継続する。
【0051】
一方、センサ21から障害物Wまでの距離が所定値未満である場合(S51のYES)、回転体制御部31は、回転体制御信号および角度信号を回転体モータ32へ送信し、回転体35およびセンサ部20を現在の位置から所望の角度θだけ回転させる(S61)。このとき、回転体制御部31は、回転体35の回転を示す信号を同期信号とともにセンサ部20のセンサ制御部22へ送信し、回転体センサ制御部22と同期する。これにより、センサ制御部22は、回転体35の回転期間中、センサ21の撮像を禁止してもよいし、許可してもよい。尚、図示しないが、センサ21から障害物Wまでの距離が所定値未満の場合には、移動体3は一旦停止してもよい。
【0052】
次に、回転体35およびセンサ部20が角度θだけ回転したときに、回転体制御部31は、回転体制御信号を回転体モータ32へ送信し、回転体35およびセンサ部20の回転を停止させる。このとき、回転体制御部31は、回転体35の停止を示す信号を同期信号とともにセンサ部20のセンサ制御部22へ送信し、センサ制御部22と同期する。これにより、センサ制御部22は、回転体35の回転後にセンサ21の撮像を許可することができる。
【0053】
次に、センサ制御部22が撮像制御信号をセンサ21へ送信し、センサ21による周囲の撮像を実行する(S71)。これにより、撮像データがセンサ21から信号処理部23へ送信される。このとき、センサ制御部22は、撮像開始を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。このとき、回転体制御部31は、センサ21の撮像期間中においては、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよい。
【0054】
信号処理部23は、センサ21から撮像データを取得し、周囲の画像を生成する(S81)。この周囲の画像は、移動体システム1の周囲情報として図示しないメモリ等へ格納され、あるいは、外部へ送信される。これにより、進行方向(障害物Wの存在する方向)とは異なる方向の画像が取得され、認識部26は、その方向に障害物があるか否かを判定することができる。
【0055】
また、信号処理部23のタイミング制御部25は、画像を生成していることを示す信号を同期信号とともに回転部30の回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。これにより、回転体制御部31は、画像生成中において回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよい。
【0056】
第2実施形態によれば、信号処理部23は、周囲の画像でセンサ21の前にある物体の画像または距離を取得する。そして、移動体3の進行方向に障害物Wが認識され、移動体3から障害物Wまでの距離が所定値未満になると、回転体制御部31が、回転体35およびセンサ部20を所望の角度θだけ回転させる。即ち、回転体制御部31は、障害物Wの画像または距離に基づいて、回転体35を回転させる。これにより、センサ21は、障害物Wが存在する移動体3の進行方向から角度θだけ回転させた方向の周囲情報を取得することができる。この周囲情報は、移動体3の停止または進行方向の変更等、移動体3の次の動作を実行するために用いることができる。
【0057】
(第3実施形態)
図10および
図11は、第3実施形態によるセンサシステム2の動作例を示す概念図である。第3実施形態によるセンサシステム2は、移動体3の進行方向(X方向)を検出しており、移動体3が進行方向を変更した場合に、信号処理部23は、周囲の画像全体の移動によって移動体3の旋回方向を検出する。回転体制御部31は、移動体3の旋回方向と逆方向へ回転体35を回転させる。これにより、センサシステム2は、移動体3の旋回によって生じる画像のずれ(ブラー)を抑制することができる。
【0058】
例えば、
図10に示すように、当初、移動体3はX方向へ進行しており、センサ21は移動体3の進行方向(X方向)を撮像している。
図11に示すように、移動体3が角度θ1だけ旋回した場合、信号処理部23は、画像全体の移動によって移動体3が旋回したこと、および、その旋回角度θ1を検出する。そして、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向とは逆方向へ角度θ2だけ回転体35およびセンサ部20を回転させる。これにより、移動体3が旋回しても、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向(X方向)からあまりずれない。回転体35の回転角度θ2が移動体3の旋回角度θ1と略同じである場合、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向(X方向)からほとんどずれない。尚、回転体35の回転角度θ2は、移動体3の旋回角度θ1と必ずしも同じでなくてもよい。この場合でも、移動体3の旋回による画像のぶれの抑制効果は得られる。
【0059】
図12は、第3実施形態によるセンサシステム2の構成例を示すブロック図である。第3実施形態によれば、信号処理部23は、画像全体のずれから移動体3の旋回方向および旋回角度を演算する補正演算部27を備える。補正演算部27は、画像全体のずれによって移動体3の旋回を検出し、画像全体のずれ方向およびずれ幅から移動体3の旋回方向および旋回角度をそれぞれ演算する。信号処理部23は、移動体3の旋回を検出すると、移動体3の旋回方向(例えば、-Y方向)および旋回角度θ1の演算結果を回転部30の回転体制御部31へ送信する。回転体制御部31は、信号処理部23からの移動体3の旋回方向および旋回角度の演算結果に基づいて、回転体35を回転させるか否かを判断し、回転させる場合には、回転体35およびセンサ部20を旋回方向とは逆方向(例えば、+Y方向)へ回転させる。回転体35およびセンサ部20の回転角度θ2は、旋回角度θ1と同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
【0060】
次に、第3実施形態の動作について説明する。
【0061】
図13は、第3実施形態の動作例を示すフロー図である。まず、第2実施形態と同様に、ステップS11~S31を実行する。これにより、移動体3が移動し、センサシステム2が移動体3の移動方向(X方向)を撮像する。このとき、センサ制御部22は、撮像開始を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。回転体制御部31は、センサ21の撮像期間中において、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよいし、許可してもよい。
【0062】
次に、補正演算部27は、画像全体が一方向へずれるによって移動体3の旋回を検出する(S42)。画像が部分的に動いていたり、画像全体の動きが一方向でない場合には、補正演算部27は、移動体3が旋回していると判断せず(S42のNO)、ステップS11~S31を繰り返してよい。
【0063】
画像全体が一方向へずれた(動いた)場合、補正演算部27は、移動体3が旋回したと検出する(S42のYES)。例えば、画像全体が±Y方向のいずれかへずれた場合、補正演算部27は、移動体3が左右いずれかの方向に旋回したと判断する。
【0064】
次に、補正演算部27は、画像全体のずれ方向およびずれ幅から移動体3の旋回方向および旋回角度をそれぞれ演算する(S52)。例えば、画像が+Y方向へ全体的にずれた場合、補正演算部27は、移動体3が-Y方向へ旋回したと判断する。画像が-Y方向へ全体的にずれた場合、補正演算部27は、移動体3が+Y方向へ旋回したと判断する。また、画像のずれ幅は、移動体3の旋回角度θ1と対応する。従って、例えば、補正演算部27は、撮像された任意の物体とセンサ21との間の距離、および、画像のずれ幅(画像におけるその物体の動き幅)を用いて、移動体3の旋回角度θ1を演算する。
【0065】
次に、信号処理部23は、移動体3の旋回を示す信号、移動体3の旋回方向(例えば、-Y方向)、並びに、旋回角度θ1の演算結果を同期信号とともに回転部30の回転体制御部31へ送信する(S62)。
【0066】
次に、回転体制御部31は、信号処理部23からの移動体3の旋回方向または旋回角度の演算結果に基づいて、回転体35およびセンサ部20を回転させるか否かを判断する(S72)。例えば、回転角度の大きさが閾値以上である場合に、回転体制御部31は、回転体35およびセンサ部20を回転させると判断すればよい。逆に、回転角度の大きさが閾値未満である場合に、回転体制御部31は、回転体35およびセンサ部20を回転させないと判断してよい。
【0067】
回転体35およびセンサ部20を回転させない場合には(S72のNO)、ステップS11へ戻る。
【0068】
一方、回転体35およびセンサ部20を回転させる場合には(S72のYES)、回転体制御部31は、信号処理部23からの移動体3の旋回方向および旋回角度の演算結果に基づいて、回転体35およびセンサ部20を旋回方向とは逆方向(例えば、+Y方向)へ回転させる(S82)。回転体35およびセンサ部20の回転角度θ2は、旋回角度θ1と同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。尚、センサ21は、ステップS42~82において、撮像を継続している。
【0069】
ステップS11~S82は、移動体3の移動が終了するまで、あるいは、センサ21の撮像が終了するまで繰り返される(S92のNO)。移動体3の移動が終了し、あるいは、センサ21の撮像が終了すると(S92のYES)、移動体システム1の動作が終了する。
【0070】
第3実施形態によれば、補正演算部27は、画像全体のずれによって移動体3の旋回を検出し、画像全体のずれ方向およびずれ幅から移動体3の旋回方向および旋回角度をそれぞれ演算する。回転体制御部31は、移動体3の旋回方向および旋回角度の演算結果に基づいて、回転体35およびセンサ部20を旋回方向とは逆方向へ回転させる。これにより、移動体3が旋回しても、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向からあまりずれない。回転体35の回転角度θ2を移動体3の旋回角度θ1に等しくすれば、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向(X方向)からほとんどずれない。その結果、センサ21の画像のぶれがさらに抑制される。
【0071】
(第4実施形態)
図14および
図15は、第4実施形態による移動体システム1の動作例を示す概念図である。第4実施形態によるセンサシステム2は、移動体3の進行方向または旋回方向を示す動作情報を移動体3から直接取得し、移動体3の動作情報に基づいて回転体35およびセンサ部20を回転させる。また、センサシステム2は、移動体3の動作情報を移動体3から直接取得するので、移動体3の動作開始前に回転体35およびセンサ部20を回転させて移動体3の旋回方向の画像を予め取得することができる。これにより、移動体システム1は、移動体3が旋回する場合でも、その旋回方向の周囲情報を確認した後に旋回することができる。
【0072】
例えば、
図14に示すように、当初、移動体3はX方向へ進行しており、センサ21は移動体3の進行方向(X方向)を撮像している。移動体3が角度θ1だけ旋回しようとした場合、信号処理部23は、移動体3が旋回すること、その旋回方向および旋回角度θ1の情報を移動体3から取得する。そして、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向へ角度θ2だけ回転体35およびセンサ部20を回転させる。これにより、移動体3が旋回する前に、移動体3の旋回方向の画像を取得し、移動体3の旋回方向を予め確認することができる。尚、回転体35の回転角度θ2は、移動体3の旋回角度θ1と同じにしてもよいし、必ずしも同じでなくてもよい。
【0073】
図16は、第4実施形態による移動体システム1の構成例を示すブロック図である。第4実施形態によれば、移動体3は、移動体制御部41と、移動体モータ42とを備える。移動体制御部41は、移動体制御信号を移動体モータ42へ送信する。移動体制御信号は、移動体3の動作を示す信号であり、例えば、進行速度、旋回方向、旋回角度等の制御信号を含む。移動体モータ42は、移動体制信号に基づいて移動体3の車輪等を駆動する。これにより、移動体3は移動し、あるいは、旋回することができる。
【0074】
また、移動体制御部41は、回転部30の回転体制御部31と同期信号で同期をとりながら、移動体制御信号を回転体制御部31へ送信する。回転体制御部31は、移動体制御信号から移動体3の旋回方向、旋回角度等の移動体3の動作情報を知ることができる。回転体制御部31は、移動体制御信号を移動体モータ42よりも前に取得することが好ましい。これにより、移動体3が旋回を開始する前に、センサ21は、その旋回方向の状況を撮像することができる。信号処理部23は、センサ21からの撮像データから画像を生成し、その画像によって移動体3が旋回可能か否かを判断してもよい。例えば、移動体3の旋回方向に障害物W等があると判断した場合、移動体3が旋回を開始する前に、センサ21は、その旋回方向の状況を撮像することができる。信号処理部23は、移動体3の旋回禁止を示す信号を同期信号とともに移動体3の移動体制御部41へ送信してもよい。この場合、移動体制御部41は、上記移動体制御信号を移動体モータ42へ送信することなく、移動体3を旋回させないことができる。
【0075】
次に、第4実施形態の動作について説明する。
【0076】
図17は、第4実施形態の動作例を示すフロー図である。まず、第2実施形態と同様に、ステップS11~S31を実行する。これにより、移動体3が移動し、センサシステム2が移動体3の移動方向(X方向)を撮像する。このとき、センサ制御部22は、撮像開始を示す信号を同期信号とともに回転体制御部31へ送信し、回転体制御部31と同期する。回転体制御部31は、センサ21の撮像期間中において、回転体35およびセンサ部20の回転を禁止してもよいし、許可してもよい。
【0077】
移動体制御部41は、回転体制御部31と同期しており、移動体制御信号を回転体制御部31へ送信する(S43)。移動体3が旋回しようとする場合、移動体制御信号は、移動体3の旋回方向および旋回角度等の情報を含む。よって、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向および旋回角度を予め知ることができる。
【0078】
移動体3が旋回しない場合(S53のNO)、ステップS11~S31、S43を繰り返す。このとき、回転体制御部31は、回転体35を回転させなくてよい。
【0079】
一方、移動体3が旋回しようとする場合(S53のYES)、移動体3の旋回開始前に、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向へ回転体35およびセンサ部20を回転させる(S63)。回転体35の回転角度θ2は、移動体3の旋回角度θ1と同じであることが好ましいが、必ずしも同じでなくてもよい。
【0080】
次に、センサシステム2は移動体3の旋回方向を撮像する(S73)。このとき、回転体35およびセンサ部20は、角度θ2だけ移動体3の進行方向(例えば、X方向)から旋回方向(例えば、+Y方向)へ回転している。これにより、センサ21は、移動体3の旋回方向へ回転した状態で周囲を撮像することができる。
【0081】
次に、信号処理部23がセンサ21からの撮像データから生成した画像に基づいて移動体3が旋回可能か否かを判断する(S83)。信号処理部23は、移動体3の旋回方向の画像から障害物Wの有無等を判断し、移動体3が旋回可能か否かを判断する(S83)。
図16には、図示しないが、認識部26が画像から移動体3の旋回可能か否かを判断してよい。
【0082】
移動体3が旋回可能である場合(S83のYES)、信号処理部23は、旋回可能であることを示す信号を同期信号とともに移動体制御部41および回転体制御部31へ送信し、移動体3の旋回を許可する(S93)。移動体制御部41は、移動体3の旋回動作を制御する移動体制御信号を移動体モータ42へ送信する。これにより、移動体3が旋回を開始する。
【0083】
また、回転体制御部31は、センサ21からの画像によって移動体3の旋回を認識するのではなく、信号処理部23からの信号によって移動体3の旋回動作を予め知ることができる。従って、回転体制御部31は移動体3の旋回開始前に回転体35およびセンサ部20を回転させることができる。
【0084】
その後、回転体制御部31は、移動体3の旋回動作に従って、回転体35およびセンサ部20を元に戻すように回転させてもよい。例えば、回転体35およびセンサ部20は、移動体3の旋回方向とは反対側に角度θ2だけ回転し、旋回動作後に移動体3が進行する方向へセンサ21を再度向かせてもよい。これにより、センサ21は、移動体3の進行方向を継続して撮像することができる。
【0085】
一方、移動体3が旋回できない場合(S83のNO)、信号処理部23は、旋回不可であることを示す信号を同期信号とともに移動体制御部41および回転体制御部31へ送信し、移動体3の旋回を禁止する(S103)。移動体制御部41は、移動体3の旋回動作を禁止し、移動体制御信号を移動体モータ42へ送信しない。これにより、移動体3は旋回しない。
【0086】
また、回転体制御部31は、信号処理部23からの信号によって、移動体3が旋回しないことを知ることができる。よって、回転体制御部31は、移動体3の進行方向(X方向)へ、回転体35およびセンサ部20の向きを戻すことができる。例えば、回転体35およびセンサ部20は、移動体3の旋回方向とは反対側に角度θ2だけ回転し、移動体3の進行方向(X方向)へ戻してよい。
【0087】
ステップS11~S103は、移動体3の移動が終了するまで、あるいは、センサ21の撮像が終了するまで繰り返される(S113のNO)。移動体3の移動が終了し、あるいは、センサ21の撮像が終了すると(S113のYES)、移動体システム1の動作が終了する。
【0088】
第4実施形態によれば、回転体制御部31は、移動体制御信号から移動体3の旋回方向、旋回角度等の移動体3の動作情報を移動体3の旋回前に知ることができる。これにより、移動体3が旋回を開始する前に、センサ21は、その旋回方向の状況を予め撮像することができる。信号処理部23は、センサ21からの撮像データを用いて画像を生成し、その画像によって移動体3が旋回可能か否かを判断することができる。移動体3は、信号処理部23による旋回可能か否かの判断に基づいて旋回を開始、または、旋回せずに直進することができる。
【0089】
(第5実施形態)
図18は、第5実施形態の動作例を示すフロー図である。第5実施形態による移動体システム1の構成は、第4実施形態のそれと同じでよい。第5実施形態は、センサシステム2は、移動体3の進行方向または旋回方向を示す動作情報を移動体3から直接取得し、移動体3の動作情報に基づいて回転体35およびセンサ部20を回転させる点で第4実施形態と同様である。しかし、第5実施形態は、移動体3の旋回による画像のぶれの抑制のために、移動体3の旋回方向とは逆方向へ回転体35およびセンサ部20を回転させる。
【0090】
まず、第4実施形態と同様に、ステップS11~S53を実行する。これにより、移動体3が移動し、センサシステム2が移動体3の移動方向(X方向)を撮像する。
【0091】
移動体制御部41は、回転体制御部31と同期しており、移動体制御信号を回転体制御部31へ送信する(S43)。移動体3が旋回しようとする場合、移動体制御信号は、移動体3の旋回方向および旋回角度等の情報を含む。よって、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向および旋回角度を予め知ることができる。
【0092】
移動体3が旋回しない場合(S53のNO)、ステップS11~S31、S43を繰り返す。このとき、回転体制御部31は、回転体35を回転させなくてよい。
【0093】
一方、移動体3が旋回しようとする場合(S53のYES)、移動体3の旋回開始とほぼ同時に、回転体制御部31は、移動体3の旋回方向とは逆方向へ回転体35およびセンサ部20を回転させる(S64)。これにより、移動体3が旋回しても、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向(X方向)からあまりずれない。回転体35の回転角度θ2が移動体3の旋回角度θ1と略同じである場合、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向(X方向)からほとんどずれない。尚、回転体35の回転角度θ2は、移動体3の旋回角度θ1と必ずしも同じでなくてもよい。この場合でも、移動体3の旋回による画像のぶれの抑制効果は得られる。
【0094】
その後、ステップS11~S64は、移動体3の移動が終了するまで、あるいは、センサ21の撮像が終了するまで繰り返される(S113のNO)。移動体3の移動が終了し、あるいは、センサ21の撮像が終了すると(S113のYES)、移動体システム1の動作が終了する。
【0095】
このように、第5実施形態によれば、移動体3が旋回しても、センサ21の撮像方向は、移動体3の当初の進行方向からあまりずれない。従って、第5実施形態は、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0096】
また、第5実施形態によれば、回転体制御部31は、移動体制御信号を移動体3から直接得て、移動体制御信号から移動体3の旋回方向、旋回角度等の移動体3の動作情報を移動体3の旋回前に知ることができる。これにより、移動体3の旋回とほぼ同時に遅延なく、センサシステム2は、回転体35の回転動作することができる。
【0097】
以上の実施形態による移動体システム1は、画像を用いて、または、移動体3の制御信号と同期してセンサ21を回転させ、広範囲の周囲情報を取得することができる。これにより、移動体システム1は、低コストで広範囲の周囲情報を取得することができる。
【0098】
<移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0099】
図19は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
【0100】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。
図19に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(Interface)12053が図示されている。
【0101】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0102】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0103】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0104】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0105】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0106】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0107】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0108】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12030に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0109】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。
図19の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0110】
図20は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
【0111】
図20では、撮像部12031として、撮像部12101、12102、12103、12104、12105を有する。
【0112】
撮像部12101、12102、12103、12104、12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102、12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0113】
なお、
図20には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0114】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0115】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0116】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0117】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0118】
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031に適用され得る。
【0119】
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)
第1軸を中心として回転可能な回転体と、
前記回転体を制御する回転体制御部と、
前記回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、
前記回転体制御部の制御タイミングに基づいて前記センサを制御するセンサ制御部と、
前記センサで取得された前記周囲情報を処理する信号処理部とを備える、センサシステム。
(2)
前記回転体制御部が前記回転体を回転させるときに、前記センサ制御部は、前記センサの前記周囲情報の取得を停止し、
前記回転体制御部が前記回転体の回転を停止したときに、前記センサ制御部は、前記センサの前記周囲情報の取得を開始させる、(1)に記載のセンサシステム。
(3)
前記センサが前記周囲情報の取得を停止したときに、前記信号処理部は、前記回転体の回転を可能にする許可信号を前記回転体制御部に送信する、(1)または(2)に記載のセンサシステム。
(4)
前記信号処理部は、前記周囲情報で前記センサの前にある物体の画像または距離を取得し、
前記回転体制御部は、前記物体の画像または距離に基づいて、前記回転体を回転させる、(1)または(2)に記載のセンサシステム。
(5)
前記信号処理部は、前記周囲情報全体の移動によって前記移動体の旋回方向を検出し、
前記回転体制御部は、前記旋回方向とは逆方向へ前記回転体を回転させる、(1)または(2)に記載のセンサシステム。
(6)
前記信号処理部は、前記周囲情報全体の移動に基づいて前記回転体の旋回角度を演算し、
前記回転体制御部は、前記旋回方向とは逆方向へ前記旋回角度だけ前記回転体を回転させる、(5)に記載のセンサシステム。
(7)
前記センサは、CISまたはToFを含む、(1)から(5)のいずれか一項に記載のセンサシステム。
(8)
第1軸を中心として回転可能な回転体と、前記回転体を制御する回転体制御部と、前記回転体に配置され周囲情報を取得するセンサと、前記回転体制御部の制御タイミングに基づいて前記センサを制御するセンサ制御部と、前記センサで取得された前記周囲情報を処理する信号処理部とを備えるセンサシステムを搭載する移動体、および、
前記移動体を制御する移動体制御部を備える、移動体システム。
(9)
前記移動体制御部が前記移動体を旋回させるときに、前記回転体制御部は、該移動体の旋回前に、前記回転体を前記移動体の旋回方向へ回転させ、
前記センサは、前記回転体を前記旋回方向へ回転させた状態で前記周囲情報を取得し、
前記信号処理部は、前記周囲情報に基づいて前記移動体の旋回を可能にする許可信号を前記移動体制御部へ出力し、
前記移動体制御部は、前記移動体を旋回させる、(8)に記載の移動体システム。
(10)
前記移動体制御部が前記移動体を第1角度だけ旋回させるときに、前記回転体制御部は、前記移動体の旋回方向へ前記第1角度だけ前記回転体を回転させる、(9)に記載の移動体システム。
(11)
前記移動体制御部が前記移動体を旋回させるときに、前記回転体制御部は、該移動体の旋回とほぼ同時に、前記回転体を前記移動体の旋回方向とは逆方向へ回転させる、(8)に記載の移動体システム。
(12)
前記移動体制御部が前記移動体を第1角度だけ旋回させるときに、前記回転体制御部は、前記移動体の旋回方向とは逆方向へ前記第1角度だけ前記回転体を回転させる、(11)に記載の移動体システム。
(13)
前記センサは、CIS、ToFまたはステレオカメラを含む、(8)から(12)のいずれか一項に記載の移動体システム。
【0120】
尚、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 移動体システム、2 センサシステム、3 移動体、20 センサ部、30 回転部、34 基体、35 回転体、21 センサ、22 センサ制御部、23 信号処理部、31 回転体制御部、32 回転体モータ、35 回転体、41 移動体制御部、42 移動体モータ