(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025276
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】プログラム、連携装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20240216BHJP
【FI】
G06F21/62 345
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128593
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(71)【出願人】
【識別番号】521467087
【氏名又は名称】トヨタ・コニック・アルファ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 毅
(57)【要約】
【課題】提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことができるプログラム、連携装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】コンピュータに、複数の第1データ定義の中から、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する第1特定機能と、提供元の提供元装置から、第1提供データ定義に基づいて提供された第1データを取得する取得機能と、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する第2特定機能と、提供先の提供先装置に、第2提供データ定義と取得された第1データに基づいて、第2データを提供する提供機能と、を実現させる、プログラム。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
複数の第1データ定義の中から、前記提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する第1特定機能と、
前記提供元の提供元装置から、前記第1提供データ定義に基づいて提供された前記第1データを取得する取得機能と、
複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、前記複数の第2データ定義の中から、前記提供先が取得可能な第2データであって前記第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する第2特定機能と、
前記提供先の提供先装置に、前記第2提供データ定義と前記取得された第1データに基づいて、前記第2データを提供する提供機能と、を実現させる、
プログラム。
【請求項2】
前記対応可能なデータを定義するものは、前記第1提供データ定義のデータの少なくとも一部を加工することにより対応可能となるものを含み、
前記コンピュータに、前記第2提供データ定義に基づいて、前記取得された第1データを加工する加工機能を実現させ、
前記提供機能は、前記提供先装置に、前記加工された第1データに基づいて、前記第2データを提供する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記第1提供データ定義が複数存在する場合、前記提供元に、複数の第1提供データ定義を候補として提示する第1提示機能と、
前記提供元の提供元装置から、前記提示された複数の第1提供データ定義の候補の中から前記第1データを提供する際に前記提供元が使用するものの選択を受け付ける第1選択受付機能と、を実現させ、
前記取得機能は、前記提供元装置から、前記選択された第1提供データ定義に基づいて、前記第1データを取得する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記第2提供データ定義が複数存在する場合、前記提供先に、複数の第2提供データ定義を候補として提示する第2提示機能と、
前記提供先の提供先装置から、前記提示された複数の第2提供データ定義の候補の中から前記第2データを取得する際に前記提供先が使用するものの選択を受け付ける第2選択受付機能と、を実現させ、
前記提供機能は、前記提供先装置に、前記選択された第2提供データ定義に基づいて、前記第2データを提供する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記提供先装置から、前記第2データの提供における前記第2データ定義に関するリクエストを受け付けるリクエスト受付機能と、
前記提供元に、前記リクエストを提示するリクエスト提示機能と、
前記提供元の提供元装置から、前記提示されたリクエストに対する前記第1データの前記第1データ定義の提案を受け付ける提案受付機能と、
前記提案された第1データ定義の第1データの少なくとも一部が前記リクエストされた第2データ定義の第2データに対応可能な場合、前記提供先に、前記リクエストに対応可能な第1データ定義の提案がある旨を提示する提案提示機能と、
前記提供先の提供先装置から、前記提案された第1データ定義の第1データに基づく前記第2データ定義の第2データの提供の要求を受け付ける要求受付機能と、を実現させ、
前記第1特定機能は、前記提供の要求にさらに基づいて、前記提案された第1データ定義を、前記第1提供データ定義として特定する、
前記第2特定機能は、前記第2提供データ定義として、前記リクエストされた第2データ定義を特定する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1データは、前記提供元が提供する第1サービスの利用者に関する第1利用者データであって、
前記コンピュータに、前記利用者の利用者装置から、前記提供元装置から前記第1利用者データの取得を許容する取得許容タイミングの指定を受け付けるタイミング受付機能を実現させ、
前記取得機能は、前記第1利用者データを取得するタイミングを前記指定された取得許容タイミングに限定して、前記第1利用者データを取得する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第2データは、前記提供元が提供する第2サービスの利用者に関する第2利用者データであって、
前記利用者の利用者装置から、前記提供先装置に前記第2利用者データの提供を許容する提供許容タイミングの指定を受け付けるタイミング受付機能と、
前記提供機能は、前記第2利用者データを提供するタイミングを前記指定された提供許容タイミングに限定して、前記第2利用者データを提供する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項8】
前記提供機能は、前記提供元装置から前記第1データを取得するための第1データインタフェースであって、前記提供元が前記第1データを入力するための入力フォームを含む第1データインタフェースを、前記提供元装置に提供し、
前記入力フォームは、前記第1提供データ定義に基づいて設定され、
前記取得機能は、前記提供元装置から、前記第1データインタフェースを介して提供された前記第1データを取得する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項9】
複数の第1データ定義の中から、前記提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する第1特定部と、
前記提供元の提供元装置から、前記第1提供データ定義に基づいて提供された前記第1データを取得する取得部と、
複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、前記複数の第2データ定義の中から、前記提供先が取得可能な第2データであって前記第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する第2特定部と、
前記提供先の提供先装置に、前記第2提供データ定義と前記取得された第1データに基づいて、前記第2データを提供する提供部と、を備える、
連携装置。
【請求項10】
コンピュータが、
複数の第1データ定義の中から、前記提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定し、
前記提供元の提供元装置から、前記特定した第1データ定義に基づいて提供された前記第1データを取得し、
複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、前記複数の第2データ定義の中から、前記提供先が取得可能な第2データであって前記第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定し、
前記提供先の提供先装置に、前記第2提供データ定義と前記取得された第1データに基づいて、前記第2データを提供する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、連携装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、データを利用したい利用者(以下、「データ利用者」ともいう)にデータを提供する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、データ利用者である事業者に提供される顧客データのデータ定義のリクエストをこの事業者から受け付けて、この受け付けたリクエストに基づいて顧客データを取得してこの事業者に提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データを提供する提供元(以下、単に「提供元」ともいう)からデータを取得してデータの提供先(以下、単に「提供先」ともいう)に取得したデータを提供する際に、上記従来技術では、提供元は、提供先であるデータ利用者からリクエストされたデータ定義に合わせてデータを提供する必要がある。このため、提供元にとっては、提供対象のデータがこのデータ定義に合わない場合にはデータを加工する必要があり、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、複数の第1データ定義の中から、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する第1特定機能と、提供元の提供元装置から、第1提供データ定義に基づいて提供された第1データを取得する取得機能と、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する第2特定機能と、提供先の提供先装置に、第2提供データ定義と取得された第1データに基づいて、第2データを提供する提供機能と、を実現させる。
【0007】
本発明の一態様に係る連携装置は、複数の第1データ定義の中から、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する第1特定部と、提供元の提供元装置から、第1提供データ定義に基づいて提供された第1データを取得する取得部と、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する第2特定部と、提供先の提供先装置に、第2提供データ定義と取得された第1データに基づいて、第2データを提供する提供部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、複数の第1データ定義の中から、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定し、提供元の提供元装置から、特定した第1データ定義に基づいて提供された第1データを取得し、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定し、提供先の提供先装置に、第2提供データ定義と取得された第1データに基づいて、第2データを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るデータ連携システムのシステム構成例を説明するための図である。
【
図2】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図3】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図4】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図5】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図6】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図7】本実施形態に係るデータ連携システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図8】本実施形態に係る連携装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るデータ連携システムの動作例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るデータ連携システムの動作例を示す図である。
【
図11】第1実施形態に係るデータ提供装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0012】
本発明において、「部」、「手段」、「装置」、又は「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「手段」、「装置」、又は「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「手段」、「装置」、又は「システム」が有する機能が、物理的手段、装置、又はソフトウェア・モジュールの2つ以上の組み合わせにより実現されても、2つ以上の「部」、「手段」、「装置」、又は「システム」の機能が、1つの物理的手段、装置、又はソフトウェア・モジュールにより実現されても良い。
【0013】
本実施形態に係るデータ連携システム1は、データの提供元の第1事業者とデータの提供先の第2事業者との間のデータ連携を行うシステムである。データ連携システム1では、連携装置100が、第1事業者から第1データ定義に基づいて第1データを取得する。そして、連携装置100は、取得した第1データについて、第2データとして第2事業者に提供するにあたって、第2データ定義に基づいて第2データへの対応付けと加工を行う。すなわち、連携装置100が、第1事業者と第2事業者との間を仲介してデータを連携する。
【0014】
本実施形態では事業者間のデータ連携の例を説明するが、データ連携システム1がデータを連携する相手はこれに限定されない。例えば、データの提供元が個人であってもよいし、データの提供先が個人であってもよい。すなわち、データ連携システム1は、個人間のデータ連携に適用してもよいし、事業者と個人の間のデータ連携に適用してもよい。
【0015】
第1データ定義とは、データの提供元(以下、単に「提供元」ともいう)から取得する第1データを定義するためのものである。また、第1データとは、第1データ定義に基づいて、連携装置100が提供元から取得するデータである。言い換えれば、第1データは、連携装置100から提供先に第2データを提供するためのデータである。第1データは、例えば、提供元が提供するサービス(以下、「第1サービス」ともいう)を利用するためのデータであってもよい。具体的には、第1データは、第1サービスを利用する利用者に関する利用者データ(以下、「第1利用者データ」ともいう)であってもよい。
【0016】
第2データ定義とは、データの提供先(以下、単に「提供先」ともいう)に提供する第2データを定義するためのものである。また、第2データとは、第1データと第2データ定義とに基づいて、連携装置100から提供先に提供されるデータである。第2データは、言い換えれば、連携装置100から提供先が取得するデータである。第2データは、例えば、提供先が提供するサービス(以下、「第2サービス」ともいう)を利用するためのデータであってもよい。具体的には、第2データは、第2サービスを利用する利用者に関する利用者データ(以下、「第2利用者データ」ともいう)であってもよい。第1利用者データと第2利用者データは、特に区別の必要がない場合、総称して「利用者データ」ともいう。
【0017】
データ連携システム1のユーザは、第1事業者(具体的には、第1事業者の従業員など)と、第2事業者と、第1サービス及び第2サービスを利用すると、を含む。
【0018】
第1データ定義と第2データ定義は、特に区別の必要がない場合、総称して「データ定義」ともいう。データ定義は、例えば、第1データ及び第2データを含むデータの各データ項目における、(1)項目名、(2)型、(3)サイズ、(4)必須入力設定、(5)キー設定、又は(6)タグ情報の少なくともいずれかの定義を含んでもよい。
【0019】
(1)項目名とは、例えば、データ項目の名称を表すものである。
【0020】
(2)型とは、例えば、文字型(全角/半角、英数字のみの指定含み、例えばString又はVarcharなど)、数値型(例えば、Integer又はDoubleなど)、日時型、配列型、論理型(例えば、booleanなど)、又はリスト型などの各データ項目の型を表すものである。ここでリスト型とは、予め設定した複数のデータをリストアップし、リストアップされた複数のデータから1以上のデータを選択させる型である。
【0021】
(3)サイズは、例えば、〇桁又は〇〇byteなどの各データ項目のサイズ(言い換えれば、長さ)を表す。
【0022】
(4)必須入力設定とは、各データ項目に対する入力値の設定が必須か否か(言い換えれば、任意か)を示すものである。必須入力設定は、例えば、いわゆるNOT NULL制約であってもよい。
【0023】
(5)キー設定とは、各データ項目がキー項目(例えば、主キー又は外部キーの設定がされているデータ項目)か否かを示すものである。
【0024】
(6)タグ情報とは、各データ項目にタグ付けされた情報である。タグ情報は、例えば、データ項目の種類であってもよい。ここでいうデータ項目の種類は、例えば、各データ項目を分類しまとめるものであってもよい。データ項目の種類は、例えば、利用者の名称、利用者の住所、利用者の代表電話番号などの定義頻度の高いデータ項目を分類するよう設定されてもよい。例えば、同じ利用者の名称を表すデータ項目であっても事業者によっては、データ項目名を「利用者名」と定義したり、「氏名又は法人名」と定義したりとバラつきが生じてしまう。これらをいずれも同じデータ項目の種類「利用者の名称」を設定することで同じまとまりに分類することができる。
【0025】
データ定義は、例えば、データ項目の型が配列型の場合、このデータ項目の配列要素ごとに格納されるデータの種類の定義を含んでもよい。また、データ定義は、例えば、各データ項目におけるデータの形式、レンジ(言い換えれば取り得る値の範囲であり、例えば、下限値、上限値又はその両方を示す)、及び/又はフォーマット(例えば、郵便番号の7桁の正規表現(xxx-xxxx)など)の定義を含んでもよい。データの形式は、例えばデータの型が文字列型であれば、アルファニューメリック、ダブルバイト文字、又はASCIIなどであってもよい。また、データの形式は、例えばデータの型が日付型であれば、JST(日本標準時)又はUTC(協定世界時)などであってもよい。
【0026】
利用者データとは、事業者が提供するサービスの利用者に関する種々のデータが該当する。利用者データは、例えば、利用者を識別するための利用者識別情報、利用者の氏名、電話番号、住所、メールアドレス、個人番号(マイナンバー)、性別又は生年月日などの利用者のいわゆる個人情報を含んでもよい。
【0027】
利用者データは、例えば、利用者の免許証番号、カード番号、利用者が保有する口座の口座情報(例えば、口座種別、口座番号、名義など)、利用者が使用する端末装置のデバイス情報(例えば、MACアドレス、IPアドレス、製造番号など)を含んでもよい。
【0028】
利用者データは、例えば、ユーザの生体的特徴に関する生体情報(例えば、ユーザの顔画像データ、指紋情報、眼球の虹彩情報又は声紋情報など)を含んでもよい。
【0029】
利用者データは、例えば、位置情報(例えば、GPSデータなど)、Web履歴情報(例えば、閲覧履歴、検索履歴、Cookie情報など)、又はECサイトでの商品の購入履歴情報などを含んでもよい。
【0030】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係るデータ連携システム1のシステム構成例を説明する。
図1に示すように、データ連携システム1は、連携装置100と、第1事業者装置200と、第2事業者装置300と、利用者装置400と、を含む。
【0031】
連携装置100は、ネットワークNを介して第1事業者装置200と第2事業者装置300とに通信可能に接続されている。また、連携装置100は、例えば、ネットワークNを介して利用者装置400と通信可能に接続されていてもよい。
【0032】
ネットワークNは、無線ネットワーク又は有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網又は、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network、IEEE802.11に準拠する通信(いわゆるWI/Fi(登録商標))を含む)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、可視光通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電力線通信電灯線ネットワーク、IEEE1394等に準拠したネットワークがある。
【0033】
連携装置100は、1以上の第1事業者から第1データを取得して、取得した第1データを第2データとして1以上の第2事業者に提供するプラットフォーム(以下、「データ連携PF」ともいう)を提供するための情報処理装置である。連携装置100は、所定のプログラムを実行することにより、第1事業者装置200から第1データを取得して、取得した第1データを第2事業者装置300に第2データとして提供するサーバ機能を実現する。
【0034】
第1事業者装置200は、第1事業者が使用し、第1サービスを利用者に提供するための情報処理装置である。第1事業者装置200は、提供元装置の一態様である。第1事業者装置200は、例えば、利用者に第1サービスを提供するためのWebサーバ、APサーバ、及び/又は第1利用者データを管理するDBサーバ等のバックエンドの機能を備えてもよい。第1事業者装置200は、所定のプログラム(例えば、後述するデータ利活用APなど)を実行することにより、連携装置100に第1データを提供したり、第1事業者から入力された要求を示す情報を連携装置100に送信したり、連携装置100から第1事業者に提示するための情報を受信したりする。
【0035】
第2事業者装置300は、第2事業者が使用し、第2サービスを利用者に提供するための情報処理装置である。第2事業者装置300は、提供先装置の一態様である。第2事業者装置300は、例えば、利用者に第2サービスを提供するためのバックエンドの機能を備えてもよい。第2事業者装置300は、所定のプログラム(例えば、データ利活用APなど)を実行することにより、連携装置100から第2データを取得したり、第2事業者から入力された要求を示す情報を連携装置100に送信したり、連携装置100から第2事業者に提示するための情報を受信したりする。
【0036】
利用者装置400は、利用者が使用する情報処理装置であり、例えば、スマートフォン、ラップトップ、又はタブレットなどのモバイルデバイスである。利用者装置400は、所定のプログラムを実行することにより、利用者からの各種要求を受け付けたり、データ連携PFを利用者が利用するための画面などを出力したりする。なお、この所定のプログラムは、例えば、利用者装置400にインストールされたデータ連携システム1専用のアプリケーションプログラムであってもよいし、モバイルデバイスが標準的に備えるWebブラウザであってもよい。
【0037】
<2.概要>
図2~7を参照して、データ連携システム1の概要の一例を説明する。
【0038】
<2-1.データ定義間の対応付け>
図2は、データ連携PFで行われる第1データ定義と第2データ定義との間の対応付けの一例を示す図である。
【0039】
本例では、病院事業を行う医療機関である第1a事業者と車両管理事業を行う第1b事業者とが、提供元である例を説明する。第1a事業者は医療サービス(第1サービスの一態様)を利用者に提供し、この利用者はかかりつけの病院としてこの医療サービスを利用するものとする。第1a事業者が医療サービスを利用者である患者に提供するにあたってこの患者に関するデータ(以下、「患者データ」ともいう)を蓄積する。また、第1b事業者は車両管理サービス(第1サービスの一態様)を利用者に提供し、利用者が所有する車両に関するデータ(以下、「車両データ」ともいう)を管理する。第1a事業者は第1事業者装置200aを使用し、第1b事業者は第1事業者装置200bを使用するものとする。患者データと車両データは、第1利用者データの一態様である。
【0040】
本例では、救急医療を行う医療機関である第2a事業者と保険事業を行う第2b事業者とが、提供先である例を説明する。第2a事業者は医療サービス(第2サービスの一態様)を利用者に提供し、第2b事業者は自動車保険サービス(第2サービスの一態様)を利用者に提供する。第2a事業者は第2事業者装置300aを使用し、第2b事業者は第2事業者装置300bを使用するものとする。
【0041】
1)
図2に示すように、データ連携PFを提供する連携装置100は、第1記憶部141に記憶されている複数の第1データ定義の中から、第1a事業者が提供可能な第1データを定義するものとして第1提供データ定義A1を特定する。第1提供データ定義A1は、例えば、第1記憶部141に記憶されている1つの第1データ定義から構成されてもよいし、複数の第1データ定義から構成されてもよい。また、連携装置100は、例えば、複数の第1データ定義の中から、提供元の第1b事業者が提供可能な第1データを定義するものとして第1提供データ定義A2を特定する。以下、複数の第1データ定義のうち第1事業者が提供可能なデータ定義を「第1提供データ定義」ともいう。
【0042】
2)データ連携PFでは、例えば、第2記憶部142に記憶されている複数の第2データ定義の中から、提供先の第2a事業者が取得可能な第2データを定義し、かつ、第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義するものとして第2提供データ定義B1を特定する。第2提供データ定義B1は、例えば、第2記憶部142に記憶されている1つの第2データ定義から構成されてもよいし、複数の第2データ定義から構成されてもよい。この第1データの少なくとも一部が対応可能なデータを定義するものは、例えば、第1提供データ定義のデータの少なくとも一部を加工することにより対応可能となるものを含んでもよい。また同様に、連携装置100は、複数の第2データ定義の中から、提供先の第2b事業者が取得可能なデータを定義し、かつ、第1データの少なくとも一部が対応可能なデータを定義するものとして第2提供データ定義B1を特定してもよい。すなわち、一つの第2提供データ定義B1が複数の第2事業者に対して適用されてもよい。以下、複数の第2データ定義のうち第2事業者が取得可能なデータ定義し、かつ、第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義するものとしてを「第2提供データ定義」ともいう。
【0043】
連携装置100は、例えば、第2提供データ定義B1のb1-02~05のデータ項目について、第1提供データ定義A1のa1-02~05のデータ項目が対応可能であるとして特定してもよい。また、データ連携PFでは、第2提供データ定義B1のb1-06~11のデータ項目について、第1提供データ定義A2のa2-02~07のデータ項目が対応可能であるとして特定してもよい。なお、第1提供データ定義の各データ項目の第2提供データ定義の各データ項目に対する割り当ては、自動で行われてもよいし手動で行われてもよい。また、双方のデータ項目の関係は、1対1に限定されず、例えば、1対多、多対1、多対多でもよい。
【0044】
連携装置100は、上記第2提供データ定義の特定の際、対応させるそれぞれのデータ項目の定義の内容が同じでなくてもデータ加工することにより対応可能なものも含んでもよい。例えば、第1提供データ定義A1のa1-04の項目名「電話番号」は、(2)型を文字列型、(3)サイズを12又は13桁として定義されている。このデータ項目では、利用者の電話番号をハイフン入りの文字列(例えば、「080-xxxx-xxxx」)で格納される。他方、第2提供データ定義B1のb1-04の項目名「電話番号」は、(2)型を数値型、(3)サイズを10又は11桁として定義されている。このデータ項目では、利用者の電話番号をハイフンなしの数値形式(例えば、「080xxxxxxxx」)で格納される。この際、患者データのa1-04の項目の電話番号について、ハイフンを削除して文字列型から整数型に型変換を行う加工をすることで、当事者データに対応させることができる。
【0045】
連携装置100は、例えば、第2提供データ定義B2の(3)必須入力設定を「必須」とするb2-02のデータ項目に対応可能なデータ項目の定義が第1提供データ定義A1に含まれない場合、第1提供データ定義A1に対して第2提供データ定義B2は対応不可として判定してもよい。
【0046】
3)連携装置100は、データ連携のための加工・マッピングモデルとして、上記特定された第1提供データ定義A1及び第2提供データ定義A2と、第2提供データ定義B1との対応付けを記憶部140に登録する。また連携装置100は、例えば、後述する第1アカウント情報に含まれる患者データの患者ID及び車両データの所有者IDと、後述する第2カウント情報に含まれる当事者IDとを紐づけて、この紐づけを併せて登録してもよい。この登録されたIDの紐づけは、いわゆるID連携として利用される。例えば、上記の第1提供データ定義A1のa1-04のデータ項目と第2提供データ定義B1のb1-04のデータ項目との対応付けにおいては、上記のデータ加工の方法を含んでもよい。
【0047】
<2-2.データ連携>
図3は、
図2で説明した第1データ定義と第2データ定義との間の対応付け(加工・マッピングモデル)に基づく第1事業者と第2事業者との間のデータ連携の一例を示す図である。
【0048】
(1a)
図3に示すように、第1a事業者の第1事業者装置200aは、第1提供データ定義A1に基づいて、患者データを連携装置100に提供する。(2a)連携装置100は、第1a事業者から提供される患者データに適用する第1提供データ定義A1を特定し、この特定された第1提供データ定義A1に基づいて第1事業者装置200aから提供された患者データを取得する。(1b)第1b事業者の第1事業者装置200bは、車両データを連携装置100に提供する。(2b)連携装置100は、第2a事業者から提供される車両データに適用する第1提供データ定義A2を特定し、この特定された第1提供データ定義A2に基づいて第1事業者装置200bから提供された車両データを取得する。
【0049】
(3)連携装置100は、利用者が車両を走行中に交通事故の当事者となった場合、上記(2)で取得した患者データ及び車両データと、加工・マッピングモデルとに基づいて、第1提供データ定義A1、A2に対応付けられた第2提供データ定義B1の第2データである当事者データを生成する。連携装置100は、例えば、第1提供データ定義A1のデータ項目a1-01のデータを、第2提供データ定義B2のデータ項目b1-01のデータとして割り当てる。また、連携装置100は、例えば、第1提供データ定義A1のデータ項目a1-03のデータを加工して、第2提供データ定義B2のデータ項目b1-03のデータとして割り当てる。
【0050】
(4)連携装置100は、上記(3)で生成した当事者データを、第2a事業者の第2事業者装置300aと、第2b事業者の第2事業者装置300bとに提供する。(5)第2事業者装置300aは、連携装置100から提供された当事者データを取得して、交通事故で負傷した利用した利用者に対する救急救命医療に利用する。また、第2事業者装置300bは、連携装置100から提供された当事者データを取得して、自動車保険のサービスにおける事故対応に利用する。
【0051】
上記構成のもと、データ連携システム1では、データの提供元である第1a事業者が提供可能なデータを定義する第1提供データ定義A1により第1データを提供することができる。同様に、提供元である第1b事業者が提供可能なデータを定義する第1提供データ定義A2によりデータを提供することができる。これにより、提供元は、各提供先に合わせてデータを提供する必要がなく、自身に合わせたデータの提供を行うことができる。他方、データの提供先である第2a事業者及び第2b事業者も、各提供元に合わせてデータを取得する必要がなく、自身に合わせたデータの取得を行うことができる。したがって、提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことができる。
【0052】
上記構成のもと、データ連携システム1では、提供元は第1提供データ定義を用い、また提供先は第2提供データ定義を用いてデータ連携を行うため、提供元と提供先が一つのデータ定義を用いてデータ連携を行うよりも互いの結合度が低く(いわゆる、疎結合)であり、各々の独立性を確保することができる。このため、例えば提供先が増加しても、データの提供に関する提供元の負荷が増加することを抑止できる。同様に、例えば提供元が増加しても、データの取得に関する提供先の負荷が増加することを抑止できる。よって、データ連携システム1は、データ連携PFの規模が増大しても、規模の増大に対する保守性を確保し、提供元及び提供先の負荷が増加することを抑止できる。
【0053】
上記
図2の例とは別の例として、データ連携システム1では、上記2)で取得した患者データ及び車両データと加工・マッピングモデルとに基づいて第2提供データ定義B1の当事者データを、予め生成して記憶部140に記憶させておいてもよい。利用者が車両を走行中に交通事故の当事者となった場合、記憶部140に記憶されているこの利用者に対応する当事者データを提供してもよい。このような構成によれば、データ連携システム1は、緊急時により迅速に必要なデータ連携を行うことができる。
【0054】
<2-3.データ連携PFの全体像>
図4は、データ連携システム1におけるデータ連携PFの全体像の一例を示す図である。
図4に示すように、連携装置100が提供するデータ連携PFが実現する機能は、以下のA~Dの機能に分類される。また、例えば、Aの機能に分類されるサブ機能の分類を、A1、A2などの連番を振って説明する。データ連携システム1では、分類した機能間において互いに連携(情報連携及び/又は機能連携を含む。以下同じ。)を行う。
A.加工・マッピングモデル登録機能
B.第1データ定義リポジトリ機能
C.第2データ定義リポジトリ機能
D.加工・マッピング機能
【0055】
利用者は、利用者装置400から、データ連携PFの連携装置100に対して、利用者データの連携と、この連携にあたって利用者データを加工・マッピングすることを申し込む。また、利用者は、利用者装置400から、提供元の第1事業者の第1事業者装置200に対して、第2事業者へのデータ連携のためのデータの提供を指示してもよい。
【0056】
連携装置100の「A.加工・マッピングモデル登録機能」は、利用者からの利用者データの連携の申込を受け付けた場合、この連携に適用する加工・マッピングモデルを登録する。そして、加工・マッピングモデル登録機能は、この加工・マッピングモデルが対応付ける第1データ定義と第2データ定義のそれぞれを、「B.第1データ定義リポジトリ」と「C.第2データ定義リポジトリ」とに登録する。
【0057】
提供元の第1事業者の第1事業者装置200は、データ管理機能とデータ提供I/Fを備える。データ管理機能は、第1利用者データの管理を行う。データ管理機能は、例えば、第1データ定義の全部又は一部に合わせて提供可能な状態で第1利用者データを保有してもよい。他の例として、連携装置100に提供する際に、第1データ定義の全部又は一部に合わせるように第1利用者データを加工して提供可能な状態にしてもよい。データ提供I/Fは、利用者からのデータ提供の指示を受け付けると、この指示に基づいて、第1データI/F(以下、「第1データインタフェース」ともいう)を介して、連携装置100に第1利用者データを提供する。
【0058】
第1データI/Fとは、連携装置100が備えるインタフェースであって提供元からデータを取得するためのインタフェースである。第1データI/Fは、例えば、第1提供データ定義に基づいて生成されたものであってもよい。第1データI/Fは、他の例として、データ提供I/Fとして、第1データを連携装置100に提供するために提供元装置が備えるインタフェースであってもよい。
【0059】
連携装置100の「D.加工・マッピングモデル機能」は、提供元の第1事業者装置200から、第1データI/Fを介して提供された第1利用者データを取得する。加工・マッピングモデル機能は、取得した第1利用者データを加工し、加工したデータを第2利用者データに割り当てる。加工・マッピングモデル機能は、割り当てた第2利用者データを、提供先の第2事業者の第2事業者装置300に提供する。
【0060】
提供先の第2事業者の第2事業者装置300は、データ利用機能とデータ取得I/Fを備える。データ利用機能は、第2サービスを利用者に提供するにあたって、第2利用者データの利用を行う。データ利用機能の実行にあたって、例えば、第2提供データ定義に合わせて第2利用者データが取得可能な環境が構築されていてもよい。データ取得I/Fは、第2データI/F(以下、「第2データインタフェース」ともいう)を介して、連携装置100から第2利用者データを取得する。
【0061】
第2データI/Fとは、連携装置100が備えるインタフェースであって連携装置100が提供先に第2データを提供するためのインタフェースである。第2データI/Fは、例えば、第2提供データ定義に基づいて生成されたものであってもよい。第2データI/Fは、他の例として、データ取得I/Fとして提供先が第2データを取得するためのインタフェースであってもよい。
【0062】
第1データI/Fと第2データI/Fは、例えば、GUI(例えば、Webサイトの画面など)、BIツール(SQL)、又は連携装置100もしくは提供元装置が提供するAPIもしくはSDK(Software Development Kit)などを用いるものであってもよい。
【0063】
第1データI/Fは、例えば、Webサイトの画面の場合、第1データを入力するための画面のフォーム(以下、「入力フォーム」という)を含んでもよい。この入力フォームは、例えば、第1データ定義に基づいて設定され、提供元に第1データを入力させるものであってもよい。
【0064】
第1データI/Fは、例えば、データ定義を示すテンプレート(以下、「データ定義テンプレート」ともいう)の少なくとも一部を利用して第1データ定義の選択又は提案をユーザから受け付けるようにしてもよい。
【0065】
第2データI/Fは、データ定義テンプレートの少なくとも一部を利用して第2データ定義の選択又はリクエストを受け付けるようにしてもよい。データ定義テンプレートは、例えば、ユーザがテンプレートとして利用するために、予め標準的・汎用的なデータ定義を設定したものである。
【0066】
データ定義テンプレートは、例えば、同一事業者及び/又は他事業者において所定の閾値より使用頻度が高いデータ項目又はテーブルを組み合わせたものであってもよい。データ定義テンプレートを示すテンプレート情報は、例えば、記憶部140に記憶されていてもよい。
【0067】
<2-5.加工・マッピングモデルの登録>
図5は、データ連携システム1における加工・マッピングモデルの登録の一例を示す図である。)
【0068】
<A1.モデル登録>
1)
図5に示すように、登録部114cは、加工・マッピングモデルを示すモデル情報を記憶部140に登録する。
【0069】
<B1.データ定義登録><C1.データ定義登録><D3.加工・マッピング>
2a)登録部114cは、上記1)で登録された加工・マッピングモデルに対応する第1データ定義を示す第1データ定義情報を第1記憶部141に登録する。2b)同様に、登録部114cは、登録された加工・マッピングモデルに対応する第2データ定義を示す第2データ定義情報を第2記憶部142に登録する。2c)登録部114cは、登録された加工・マッピングモデルに含まれる、対応付けられたデータ項目の組み合わせにおけるの加工方法(加工が必要な場合のみ)と割り当て方法とを示す情報を記憶部140に登録する。
【0070】
<A2.Fee登録>
3)登録部114cは、例えば、加工・マッピングモデルを利用する提供元、提供先、又は利用者などのユーザに対する課金又は報奨金に関する情報(以下、「Fee情報」ともいう)を加工・マッピングモデルに対応付けて記憶部140に登録してもよい。このユーザが支払う課金は、データ連携サービスを利用するための課金であり、例えば、使用したデータ定義の数、データの提供回数、提供するデータ量に応じた従量制の金額が設定されてもよいし、サブスクリプション方式を利用した月額課金などの定額制の金額が設定されてもよいし、その組み合わせでもよい。同様に、このユーザに支払われる報奨金は、例えば、データ連携サービスにおけるデータの提供などに対する報奨であり、課金と同様に、従量制の金額、定額制の金額、又はその組み合わせでもよい。
【0071】
<2-6.提供元・提供先の登録>
図6は、データ連携システム1における提供元及び提供先の登録の一例を示す図である。本例では、第1事業者装置200と第2事業者装置300とが、データ連携システム1において第1データ及び第2データを含むデータの利活用を行うためのアプリケーションソフト(以下、「データ利活用AP」ともいう)を備える例を説明する。第1事業者装置200と第2事業者装置300、ひいては第1事業者と第2事業者のそれぞれのユーザが、このデータ利活用APを使用して連携装置100とやり取りをするものとする。
【0072】
<B3.C3.事業者登録>
1a)
図6に示すように、登録部114cは、提供元の第1事業者装置200から取得した第1事業者の事業者情報を第1記憶部141に登録する。1b)
図6に示すように、提供先の第2事業者装置300から取得した第2事業者の事業者情報を第2記憶部142に登録する。
【0073】
事業者情報とは、第1事業者と第2事業者を含む事業者に関する情報である。事業者情報は、例えば、各事業者を識別するための事業者識別情報、事業者の名称、所在地、連絡先、事業内容、及び/又は業種などを含んでもよい。また、事業者情報は、例えば、データ連携システム1を参加してデータ連携サービスを利用するための契約又はデータ連携サービスの利用規約への承諾を含んでもよい。また、事業者情報は、例えば、各事業者がデータ連携システム1を利用するための精算に関する情報(以下、「精算情報」ともいう)を含んでもよい。また、事業者情報は、例えば、第1データI/F又は第2データI/Fに関する情報(例えば、ICD(Interface Control Document)で定義する仕様など)又はIPアドレスなどのヘッダ情報などを含んでもよい。
【0074】
<E1.精算情報管理>
2)登録部114cは、例えば、第1事業者と第2事業者の事業者情報に含まれる精算情報をそれぞれ記憶部140に登録してもよい。
【0075】
<A3.A4.モデル照会>
3a)4a)第1事業者装置200のデータ利活用APは、第1事業者の指示などに応じて、連携装置100に対して、記憶部140に登録されている第1事業者又は第2サービスに適用される加工・マッピングモデルの照会を要求する。連携装置100の受付部112がこの要求を受け付けると、第1提示部111aは、この照会の結果をユーザに提示するために、加工・マッピングモデルを示す情報(以下、「モデル情報ともいう」)をデータ利活用APに送信する。3b)4b)第2事業者装置300のデータ利活用APは、連携装置100に対して、記憶部140に登録されている第2事業者又は第2サービスに適用される加工・マッピングモデルの照会を要求する。連携装置100の受付部112がこの要求を受け付けると、第2提示部111bは、この照会の結果をユーザに提示するために、モデル情報をデータ利活用APに送信する。
【0076】
<A2.Fee登録>
5)提供元の第1事業者のユーザ又は提供先の第2事業者のユーザは、第1事業者装置200と第2事業者装置300とをそれぞれ介して、照会した加工・マッピングモデルに関するFee情報を照会の要求をする。連携装置100の受付部112がこの要求を受け付けると、この照会の結果をユーザに提示するために、第1事業者装置200と第2事業者装置300とのそれぞれのデータ利活用APにこのFee情報を送信する。
【0077】
<B2.C2.モデル照会>
6a)7a)第1事業者装置200のデータ利活用APは、ユーザの指示などに応じて、連携装置100に対して、第1記憶部141に登録されている第1データ定義の照会を要求する。連携装置100の受付部112がこの要求を受け付けると、第1提示部111aは、この照会の結果をユーザに提示するために、第1記憶部141を参照して、第1データ定義を示す情報をデータ利活用APに送信する。6b)7b)第2事業者装置300のデータ利活用APは、ユーザの指示などに応じて、連携装置100に対して、第2記憶部142に登録されている第2データ定義の照会を要求する。連携装置100の受付部112がこの要求を受け付けると、第2提示部111bは、この照会の結果をユーザに提示するために、第2記憶部142を参照して、第2データ定義を示す情報をデータ利活用APに送信する。
【0078】
<8a.8b.DB設定>
第1事業者装置200と第2事業者装置300のそれぞれのデータ利活用APは、連携装置100から受信したモデル情報に基づいて、上記照会した加工・マッピングモデルに合わせて第1利用者データと第2利用者データのそれぞれを管理するデータベースを設定する。
【0079】
上記構成のもと、データ連携システム1では、第1事業者及び第2事業者は、加工・マッピングモデルを照会することができる。また、第1事業者は、第1データ定義を照会することができる。また、第2事業者は、第2データ定義を照会することができる。このため、第1事業者及び第2事業者は各々の利用者データを管理するデータベースに関する環境を、加工・マッピングモデルとそれぞれのデータ定義に合わせて構築することができる。
【0080】
<2-6.提供元・提供先の登録>
図7は、データ連携システム1におけるデータ加工とマッピング、第2サービスの提供の一例を示す図である。本例においても、第1事業者装置200と第2事業者装置300とが、データ利活用APを備える例を説明する。
【0081】
1)
図7に示すように、利用者は、利用者装置400から、第2サービスの利用の申し込みを第2事業者装置300に対して行う。2)第2事業者装置300の第2サービスの機能は、この申し込みを受け付けると、利用者データの要求を利用者装置400に送信する。3)利用者は、利用者装置400で、この利用者データの要求を確認する。利用者は、連携装置100に対して、利用者装置400から、利用者データの連携とこの連携にあたって必要な利用者データの加工・マッピングを申し込む。具体的には、利用者装置400から、上記データ連携と利用者データの加工・マッピングの申し込みの情報(以下、「申し込み情報」ともいう)を連携装置100に送信する。
【0082】
申し込み情報は、例えば、提供元からの第1データの取得のための情報、及び/又は第2データの提供のための情報などを含んでもよい。第1データの取得のための情報は、例えば、提供元が発行する利用者のアカウントを示す第1アカウント情報(例えば、第1サービスを利用するためのID又はパスワードなど)を含んでもよい。第2データの提供のための情報は、例えば、提供先が発行する利用者のアカウントを示す第2アカウント情報(例えば、第2サービスを利用するためのID又はパスワードなど)を含んでもよい。提供部115は、例えば、申し込み情報に含まれる、第1アカウント情報の第1サービスのIDと第2アカウント情報の第2サービスのIDとを対応付けて記憶部140に記憶させ、第1利用者データに含まれる利用者の第1サービスのIDをキーとして、対応する第2サービスのIDを取得する。そして、この取得したIDを、この第1利用者データに対応する第2利用者データに含めてもよい。
【0083】
申し込み情報は、例えば、以下の利用者の同意の少なくともいずれかを示す情報(以下、「同意情報」ともいう)を含んでもよい。
・提供元から第1データを連携装置100が取得することに対する同意
・第1データから第2データへの加工とマッピングに対する同意
・連携装置100から第2データを提供先に提供することに対する同意
・利用者に対する課金及び/又は報奨金が発生する場合には、この課金及び/又は報奨金に関する精算に対する同意
【0084】
<D1.加工・マッピング申込受付>
4)連携装置100の受付部112は、利用者装置400から送信された申し込み情報を受信して、データ連携及び加工・マッピングの申し込みを受け付ける。
【0085】
<D2.第1データ取得>
5)第1特定部114aは、第1記憶部141を参照して、第1事業者に対して、複数の第1データ定義の中から、第1事業者が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する。6)取得部113は、提供元の第1事業者装置200に対して、上記第1提供データ定義に基づく第1利用者データの取得を要求する。7)取得部113は、第1事業者装置200から、この要求の応答として、第1提供データ定義に基づいて、第1利用者データを取得する。
【0086】
<D3.加工・マッピング>
8)9)第2特定部114bは、第2記憶部142を参照して、複数の第2データ定義の中から、第2事業者が取得可能な第2データであって第1利用者データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義するものとして、上記特定された第1データ定義に対応付けられた第2提供データ定義を特定する。9)加工部115aは、上記第1提供データ定義と上記第2提供データ定義とに基づいて、第1利用者データを加工して、第2利用者データを生成する。
【0087】
<D4.第2データ提供>
11)12)提供部115は、第2事業者装置300に、上記生成された第2利用者データを提供する。第2事業者装置300は、提供された第2利用者データに基づいて、利用者に第2サービスを提供する。
【0088】
<E1.精算情報管理><E2.精算>
13)14)精算部116は、使用した加工・マッピングモデルのFee情報と第1事業者及び第2事業者の精算情報とを記憶する記憶部140を参照して、これらの情報に基づいて、第1事業者と第2事業者の間の利用者データのデータ連携に関する精算処理を行い、精算処理の結果に基づいて、第1事業者と第2事業者と利用者に対して決済をするための処理を行う。
【0089】
上記構成のもと、データ連携システム1では、データの提供元である第1事業者が提供可能なデータを定義する第1データ定義により第1データを提供することができる。これにより、提供元は、各提供先に合わせてデータを提供する必要がなく、自身に合わせたデータの提供を行うことができる。他方、提供先の第2事業者も、各提供元に合わせてデータを取得する必要がなく、自身に合わせたデータの取得を行うことができる。したがって、提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことができる。
【0090】
<3.機能構成>
図8を参照して、本実施形態に係る連携装置100の機能構成を説明する。
図8に示すように、連携装置100は、制御部110と、通信部130と、記憶部140と、を備える。
【0091】
[制御部]
制御部110は、提示部111と、受付部112と、取得部113と、特定部114と、提供部115と、を備える。また制御部110は、例えば、精算部116を備えてもよい。
【0092】
[提示部]
提示部111は、提供先、提供元又は利用者などのユーザに各種情報を提示する。提示部111は、例えば、第1提示部111a、第2提示部111b、リクエスト提示部111c、及び/又は提案提示部111dを備えてもよい。提示部111が各種情報を提示する態様は、どのような態様でもよい。提示部111は、例えば、ユーザにデータ定義を提示するにあたって、このデータ定義を画面又はファイルに出力するための出力情報を生成し、この出力情報を提示先のユーザが使用する装置に送信してもよい。提示部111は、例えば、第1データI/F又は第2データI/Fを用いるものであってもよい。
【0093】
第1提示部111aは、第1特定部により特定された第1提供データ定義が複数存在する場合、提供元からの要求などに応じて、提供元に、この複数の第1提供データ定義を候補として提示する。
【0094】
第2提示部111bは、第2特定部114bに特定された第2提供データ定義が複数存在する場合、提供先に、複数の第2提供データ定義を候補として提示する。
【0095】
リクエスト提示部111cは、提供元に、後述するリクエスト受付部112cが受け付けた第2データ定義に関するリクエストを提示する。
【0096】
提案提示部111dは、提供元から提案された第1データ定義の第1データの少なくとも一部が提供先からリクエストされた第2データ定義の第2データに対応可能な場合、この提供先に、リクエストに対応可能な第1データ定義の提案がある旨を提示する。
【0097】
[受付部]
受付部112は、ユーザからの要求、選択又は申し込みなどを示した各種情報を、第1事業者装置200、第2事業者装置、及び/又は利用者装置400から受け付ける。受付部112は、例えば、第1選択受付部112a、第2選択受付部112b、リクエスト受付部112c、提案受付部112d、要求受付部112e、及び/又はタイミング受付部112fを備えてもよい。受付部112は、例えば、第1データI/F又は第2データI/Fを用いるものであってもよい。
【0098】
第1選択受付部112aは、提供元の提供元装置から、第1提示部111aにより提示された複数の第1提供データ定義の候補の中から第1データを提供する際に提供元が使用するものの選択を受け付ける。
【0099】
第2選択受付部112bは、提供先の提供先装置から、第2提示部111bにより提示された複数の第2提供データ定義の候補の中から第2データを取得する際に提供先が使用するものの選択を受け付ける。
【0100】
リクエスト受付部112cは、提供先装置から、第2データの提供における第2データ定義に関するリクエストを受け付ける。また、リクエスト受付部112cは、例えば、提供元装置から、第1データの取得における第1データ定義に関するリクエストを受け付けてもよい。
【0101】
提案受付部112dは、提供元の提供元装置から、リクエスト提示部111cにより提示されたリクエストに対する第1データの第1データ定義の提案を受け付ける。
【0102】
要求受付部112eは、提供先の提供先装置から、提供元から提案された第1データ定義の第1データに基づく第2データ定義の第2データの提供の要求を受け付ける。この第2データ定義は、例えば、提供元からの提案に先立って提供先の第2事業者からリクエストされたものであってもよい。
【0103】
タイミング受付部112fは、利用者の利用者装置400から、提供元装置から第1利用者データの取得を利用者が許容するタイミング(以下、「取得許容タイミング」ともいう)を受け付ける。取得許容タイミングは、例えば、(ア)利用者又は利用者の代理人から取得の指示(
図4の例の第1事業者装置200に対するデータ提供の指示を含む)を受け付けた際、(イ)事故又は急病などの緊急事態が利用者に発生した際、(ウ)特定の日時などであってもよい。この(イ)のタイミングは、例えば、事故での負傷により利用者が利用者装置400から指示操作できない状態、利用者が第2事業者である医療機関に口頭で利用者に関する情報を伝えられない状態などの際に有効である。
【0104】
タイミング受付部112fは、利用者の利用者装置から、提供先装置に第2利用者データの提供を許容するタイミング(以下、「提供許容タイミング」ともいう)の指定を受け付ける。提供許容タイミングは、例えば、取得許容タイミングと同様に、上記(ア)~(ウ)であってもよい。また、タイミング受付部112fは、例えば、提供元装置から提供先装置へのデータの連携を許容するタイミング(以下、「連携許容タイミング」ともいう)の指定を受け付けてもよい。言い換えれば、連携許容タイミングは、取得許容タイミングと提供許容タイミングとをまとめたタイミングである。
【0105】
[取得部]
取得部113は、第1事業者装置200、第2事業者装置、又は利用者装置400などから、各種データを取得する。取得部113は、例えば、提供元装置から、第1提供データ定義に基づいて提供された第1データを取得する。取得部113が各種データを取得する態様は、どのような態様でもよい。取得部113は、例えば、第1データを示すデータファイルを、定期的に又は取得部113もしくは利用者装置400からの要求によるイベントドリブンで、第1事業者装置200から受信してもよい。取得部113は、例えば、第1事業者装置200が実装するAPIに第1データの参照を指示してその結果として第1データを取得してもよい。
【0106】
取得部113は、例えば、提供元装置から、第1データI/Fを介して提供された第1データを取得してもよい。例えば、第1データI/Fが第1事業者装置200に表示されたWebサイト又はデータ利活用APの画面の場合、取得部113は、これらの画面の入力フォームから入力された第1データを示すメッセージを随時受信して、第1データを取得してもよい。
【0107】
取得部113は、例えば、提供元装置から、提供元により選択された第1提供データ定義に基づいて、第1データを取得してもよい。
【0108】
取得部113は、例えば、第1利用者データを取得するタイミングを利用者により指定された取得許容タイミングに限定して、提供元装置から第1利用者データを取得してもよい。このような構成によれば、取得部113は、利用者が指定したタイミングに限定して第1利用者データを取得することができるため、利用者の意向に沿って利用者データの取得をすることができる。また取得のタイミングを制限することができるため、特に利用者データに利用者の個人情報が含まれている場合、個人情報の保護を強化することができる。
【0109】
[特定部]
特定部114は、記憶部140に記憶されている各種情報の中から、ユーザの要求又は所定の条件を満たす情報を特定する。特定部114は、第1特定部114aと、第2特定部114bとを備える。また、特定部114は、例えば、登録部114cを備えてもよい。
【0110】
第1特定部114aは、複数の第1データ定義のそれぞれを示す第1データ定義情報を記憶する第1記憶部141を参照して、提供元に対して、複数の第1データ定義の中から、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義を特定する。
【0111】
第1特定部114aによる特定の一態様として、例えば、まず受付部112が、特定の第1データ定義に対して提供可能である旨を提供元から受け付けて、この第1データ定義を示す第1データ定義情報にこの旨を示す情報を付加して第1記憶部141に記憶させる。そして第1特定部114aは、複数の第1データ定義のそれぞれの第1データ定義情報を検索し、この提供元が提供可能である旨を示す情報が付加されているか否か判定して、付加されている場合には提供可能なデータを定義する第1提供データ定義として特定してもよい。
【0112】
第1特定部114aによる特定の一態様として、例えば、まず受付部112が、第1データ定義を提供元から受け付けて、この第1データ定義を示す第1データ定義情報を第1記憶部141に新規に登録させてもよい。そして第1特定部114aは、この登録された第1データ定義情報が示す第1データ定義を第1提供データ定義として特定してもよい。第1データ定義の内容を提供元から受け付けるにあたって、例えば、第1データに対応するテーブルと各データ項目の定義をSQL文などで一から新たに指定させて受け付けてもよいし、標準的な第1データ定義のテンプレートを第1提示部111aに提示させ、この提示させたテンプレートの編集(言い換えれば、カスタマイズ)を受け付けてもよい。
【0113】
第1特定部114aによる特定の一態様として、例えば、まず第1特定部114aは、提供元からサンプルとして取得部113により取得された第1データについて、その定義を分析する。次に第1特定部114aは、この分析の結果に基づいて、複数の第1データ定義の中からこのサンプルの第1データの定義に沿う第1データ定義を抽出する。そして第1特定部114aは、この抽出した第1データ定義を第1提供データ定義として特定する。また他の例として、第1特定部114aは、提供元からサンプルとして取得した第1データの定義を分析して、この分析の結果に基づいてこのサンプルの第1データの定義に沿う第1データ定義を示す第1データ定義情報を生成する。第1特定部114aは、この生成した第1データ定義情報が示す第1データ定義を、第1提供データ定義として特定してもよい。
【0114】
第1特定部114aは、例えば、提供元に対して、複数の第1データ定義の中から、この提供元により選択された第1データ定義を、第1提供データ定義として特定してもよい。また、第1特定部114aは、例えば、第1提供データ定義が複数存在した場合、複数の第1提供データ定義の中から、この提供元により選択された第1提供データ定義を、第1提供データ定義として再特定してもよい。このような構成によれば、提供元が選択した第1データ定義を採用してこの提供元から第1データを取得することができる。このため、第1データ定義の内容を提供元により合った定義の内容のものとすることができ、提供元からのデータの取得により合わせたデータ連携を行うことができる。
【0115】
第1特定部114aは、例えば、要求受付部112eが受け付けた提供先装置からの提供の要求にさらに基づいて、提供元から提案された第1データ定義を、この提供元が提供可能なデータを定義するものとして特定してもよい。
【0116】
上記構成によれば、提供先から提案されたデータ定義の内容を採用してこの提供元から第1データを取得することができる。このため、第1データ定義の内容を提供元により合った定義の内容のものとすることができ、提供元からのデータの取得により合わせたデータ連携を行うことができる。
【0117】
第2特定部114bは、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する第2記憶部142を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する。
【0118】
上記の提供先が取得可能なデータを定義するものを特定する態様は、例えば、第1特定部114aによる上記の特定の態様と同様であってもよい。また、上記の第1データの少なくとも一部が対応可能なデータを定義するものを特定する態様として、例えば、第1特定部114aに特定された第1提供データ定義と対応付けて記憶されている第2提供データ定義を、上記対応可能なデータを定義する第2提供データ定義として特定してもよい。この対応付けを、例えば、記憶部140は、加工・マッピングモデルとして記憶してもよい。
【0119】
加工・マッピングモデルは、例えば、想定する提供元及び/又は提供先の事業者の業種(例えば、医療業、保険業など)、及び想定するサービスの種類(例えば、車両管理サービス、自動車保険サービスなど)のいずれかを含んでもよい。特定部114は、例えば、事業者に対して使用する加工・マッピングモデルを特定、すなわち第1提供データ定義及び第2提供データ定義を特定するにあたって、この事業者の事業者情報を記憶する記憶部140を参照して、この事業者情報に基づいて、この事業者が想定する業種と合致しているか、及び/又はこの事業者が提供するサービスが想定するサービスの種類と合致しているか判定しする。そして特定部114は、合致している場合は、使用する加工・マッピングモデルとして(又はその候補として)特定してもよい。
【0120】
第2特定部114bは、例えば、提供先により選択された第2データ定義を、この提供先が取得可能なデータを定義する第2提供データ定義として特定してもよい。このような構成によれば、提供先が選択した第2データ定義を採用してこの提供先への第2データを提供することができる。このため、第2データ定義の内容を提供先により合った定義の内容のものとすることができ、データの提供先へのデータの提供により合わせたデータ連携を行うことができる。
【0121】
第2特定部114bは、例えば、第2提供データ定義として、提供先からリクエストされた第2データ定義を特定してもよい。
【0122】
上記構成によれば、提供元からリクエストされたデータ定義の内容を採用してこの提供先への第2データを提供することができる。このため、第2データ定義の内容を提供先により合った定義の内容のものとすることができ、提供先へのデータの提供により合わせたデータ連携を行うことができる。
【0123】
[提供部]
提供部115は、第1事業者装置200、第2事業者装置300、又は利用者装置400などに対して、各種データを提供する。提供部115が各種データを提供する態様は、どのよう態様でもよい。提供部115は、例えば、第2事業者装置300に表示させた画面からデータを参照可能又はダウンロード可能としてもよい。提供部115は、各種データを示すデータファイルを、定期的に、又はユーザが使用する装置からの要求によるイベントドリブンでこの装置に送信してもよい。また、提供部115は、例えば、加工部115a、及び/又は生成部115bを備えてもよい。提供部115は、例えば、第1データI/F又は第2データI/Fを用いるものであってもよい。
【0124】
提供部115は、提供先の提供先装置に、第2特定部114bにより特定された第2提供データ定義と取得部113により取得された第1データに基づいて、第2データを提供する。
【0125】
上記構成によれば、提供元は、自身が提供可能なデータを定義する第1データ定義により第1データを提供することができる。これにより、提供元は、各提供先に合わせてデータを提供する必要がなく、自身に合わせたデータの提供を行うことができる。他方、提供先も、各提供元に合わせてデータを取得する必要がなく、自身に合わせたデータの取得を行うことができる。したがって、提供元からのデータの取得と、提供先への取得したデータの提供とのそれぞれに合わせたデータ連携を行うことができる。
【0126】
提供部115は、例えば、提供先の提供先装置に、加工部115aにより加工された第1データに基づいて、第2データを提供してもよい。例えば同じ電話番号を表すデータ項目でも提供元と提供先とでどのような型やサイズで利用したいか異なることがある。このような構成によれば、それぞれが利用したい型やサイズでもってデータの連携を行うことができ、それぞれに合ったデータ連携を行うことができる。このため、データ連携に関する提供元及び提要先の負荷を低減することもできる。
【0127】
提供部115は、例えば、第2利用者データを提供するタイミングを利用者から指定された提供許容タイミングに限定して、提供装置に第2利用者データを提供してもよい。このような構成によれば、提供部115は、利用者が指定したタイミングに限定して第2利用者データを提供することができるため、利用者の意向にそって利用者データを提供することができる。また、特に利用者データに利用者の個人情報が含まれている場合、個人情報の保護を強化することができる。
【0128】
提供部115は、例えば、提供元が第1データを入力するための入力フォームを含む第1データインタフェース(例えば、Webサイトの画面など)を、提供元装置に提供してもよい。
【0129】
提供部115は、例えば、加工部115aを備えてもよい。加工部115aは、第2特定部114bにより特定された第2提供データ定義に基づいて、取得部113により取得された第1データを加工する。
【0130】
加工部115aは、例えば、加工の一態様として、複数の第1データを結合させてもよい。この結合にあたって、加工部115aは、例えば、複数の第1データのそれぞれの第1アカウント情報に含まれる利用者のIDを予め対応付けて記憶部140に記憶させ、これらのIDの対応付けに基づいて複数の第1データを結合してもよい。
【0131】
加工部115aは、例えば、加工の一態様として、第1データに対するデータラングリング(data wrangling)の処理を行ってもよい。このデータラングリングには、例えば、データストラクチャリング(構造化及び整形:data structuring)の処理、データクレンジング(情報の精査:data cleansing)の処理、及びデータエンリッチング(情報の付加:data enriching)の処理の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0132】
加工部115aは、データストラクチャリングの処理として、例えば、非構造データを構造化データに変換してもよい。また、加工部115aは、データクレンジングの処理として、例えば、重複したデータ、壊れているデータ(欠損したデータ項目があるものなど)、第1データ定義にそっていないデータなどを外れ値又は不良データとして取り除いてもよい。加工部115aは、データエンリッチングの処理として、例えば、各データ項目に対してタグ情報を付加してもよい。
【0133】
加工部115aは、例えば、カラム単位において、第2データ定義にそうようにデータの変換、カラムの結合もしくは分割、又は既存のカラムに基づく新たなカラムの生成をしてもよい。加工部115aは、例えば、セル値において、値の標準化、繰り返し記号の実データ化、単位記号の削除又は統一化、又は名寄せなどを行ってもよい。
【0134】
加工部115aは、例えば、加工の一態様として、第1データに対する匿名加工などの暗号化の処理を行ってもよい。加工部115aは、例えば、データ項目の削除もしくはセル値の削除、データの全部又は一部を抽象化、上位概念化若しくは数値による短縮化によって置き換える一般化、トップ(ボトム)コーディング、データ交換、及び/又はノイズ(誤差)の付加などを対象の第1データに施すことによって匿名加工してもよい。
【0135】
加工部115aは、例えば、加工の一態様として、複数の第1データ定義のそれぞれの第1データを統合(例えば、融合、併合、合併、混合、単純結合/内部結合/外部結合を含む)してもよい。
【0136】
提供部115は、例えば、生成部115bを備えてもよい。生成部115bは、例えば、第1データI/Fおよび/または第2データI/Fを生成してもよい。
【0137】
[精算部]
精算部116は、使用した加工・マッピングモデルのFee情報と、第1事業者及び第2事業者の精算情報とを記憶する記憶部140を参照して、これらの情報に基づいて、提供元と提供先の間の利用者データのデータ連携に関する精算処理を行う。精算部116は、この精算処理の結果に基づいて、提供元と提供先と利用者に対して決済をするための処理を行ってもよい。この決済をするための処理とは、例えば、提供先が指定する口座の金融機関のサーバに対して、利用者データの取得の代金に対する支払いのための決済要求を送信してもよい。金融機関のサーバは、例えば、この決済要求を受信すると、提供先の口座から支払先の口座に対する代金の振込みを行う。
【0138】
[通信部]
通信部130は、ネットワークNを介して、提供元装置、提供先装置又は利用者装置400、又はその他の外部システムの装置などと各種データ・各種情報を送受信する。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、提供元装置から第1データを受信したり、利用者装置400から同意情報を受信したりする。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、提供先装置に第2データを送信する。
【0139】
[記憶部]
記憶部140は、モデル情報、テンプレート情報、及び/又は事業者情報などの各種データ・各種情報を記憶する。記憶部140は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各種データ・各種情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各種データ・各種情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、例えば、上記情報ごとにテーブルを設けて、当該テーブル間を関連付けて各情報を管理してもよい。記憶部140は、第1記憶部141と、第2記憶部とを備える。
【0140】
第1記憶部141は、複数の第1データ定義のそれぞれを示す第1データ定義情報を記憶する。また、第1記憶部141は、例えば、第1アカウント情報、及び/又は第1利用者データを記憶してもよい。
【0141】
第2記憶部142は、複数の第2データ定義のそれぞれを示す第2データ定義情報を記憶する。また、第2記憶部142は、例えば、第2アカウント情報、及び/又は第2利用者データを記憶してもよい。
【0142】
<5.動作例>
図9~10を参照して、データ連携システム1の動作例を説明する。
図5は、データ連携システム1において、第1データ定義と第2データ定義を特定する際の処理の流れと各装置間の相互作用を表すシーケンス図である。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0143】
図9に示すように、提供元装置は、連携装置100が提供するデータ連携のためのWebサイト(以下、「連携サイト」ともいう)の画面を出力させるための出力要求の操作を提供元から受け付ける(S10)。提供元装置はこの出力要求をWebブラウザなどで受け付けた場合、連携装置100にこの出力要求を送信する(S11)。連携装置100は、提供元装置から出力要求を受け付ける(S12)。連携装置100の第1提示部111aは、複数の第1データ定義を候補として提供元に提示するための出力情報を生成する(S13)。第1提示部111aは、提供元装置に、この生成した出力情報を送信する(S14)。
【0144】
提供元装置は、上記送信された出力情報を受信して、この出力情報に基づいて、提供元に対して、連携サイトの画面で第1データ定義の候補を出力する(S15)。提供元装置は、出力された複数の第1データ定義の候補の中から第1データを提供する際に使用するものの選択の操作を、提供元から受け付ける(S15)。提供元装置は、この選択された第1データ定義を示す選択情報を連携装置100に送信する(S16)。
【0145】
連携装置100の第1選択受付部112aは、上記送信された選択情報を受信して、この選択情報に基づいて、提供元装置から、提供元が使用する第1データ定義の選択を受け付ける(S17)。第1特定部114aは、この選択された第1データ定義を、提供元が提供可能な第1データを定義する第1提供データ定義として特定する(S18)。第2特定部114bは、第2記憶部142を参照して、複数の第2データ定義の中から、提供先が取得可能な第2データであって第1データの少なくとも一部が対応可能な第2データを定義する第2提供データ定義を特定する(S19)。通信部130は、この第1提供データ定義と第2提供データ定義との対応付けによるデータ連携(データの取得、データの加工・マッピング及びデータの取得)に対する利用者に対する同意を示す同意情報を取得するための取得要求を利用者装置400に送信する(S20)。
【0146】
利用者装置400は、上記送信された取得要求を受信して、この取得要求に基づいて、利用者に対して上記データ連携に対する同意の要求を出力する(S21)。利用者装置400は、出力された同意の要求に対する利用者の同意の応答操作を受け付ける(S22)。利用者装置400は、この受け付けた利用者の同意を示す同意情報を連携装置100に送信する(S22)。
【0147】
連携装置100の提示部111は、上記送信された同意情報を受信して、この同意情報に基づいて、提供元及び提供先に、上記の第1提供データ定義と第2提供データ定義との対応付けとそれに対する利用者の同意とを提示するための出力情報を生成する(S23)。提示部111は、この生成した出力情報を提供元装置及び提供先装置に送信する(S24、S25)。
【0148】
提供元装置及び提供先装置は、上記送信された出力情報を受信して、この出力情報に基づいて、提供元及び提供先に対して、連携サイトの画面において、上記第1提供データ定義と第2提供データ定義との対応付けとそれに対する利用者の同意とを出力する(S26、S27)。
【0149】
図6は、データ連携システム1において、データ連携の際の処理の流れと各装置間の相互作用を表すシーケンス図である。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0150】
図6に示すように、提供元装置は、データベースで管理するデータの中から、提供対象の第1データを抽出する(S30)。提供元装置は、上記
図5の例で特定された第1提供データ定義に基づいて、第1データを連携装置100に送信する(S31)。
【0151】
連携装置100の取得部113は、上記第1データ定義に基づいて、提供元装置から第1データを取得する(S32)。加工部115aは、上記の第2提供データ定義に基づいて、取得部113により取得された第1データを加工する(S33)。提供部115は、上記の第1提供データ定義と第2提供データ定義とに基づいて、加工された第1データを第2データに割り当てる(S34)。提供部115は、この第2データを提供元に提供するために、この第2データを提供元装置に送信する(S35)。提供元装置は、連携装置100から送信された第2データを取得する(S36)。
【0152】
<6.ハードウェア構成>
図11を参照して、上述してきた連携装置100をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0153】
図11に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0154】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、連携装置100の制御部110が備える各機能部などは、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0155】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコード、又はプログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0156】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)又はフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステム又は、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、第1データ定義情報、第2データ定義情報、第1データ、第2データなどの各種情報・各種データを登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラム又はデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0157】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボード、マウス、タッチパネル、又は各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0158】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0159】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0160】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0161】
なお、上記実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0162】
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0163】
[変形例1]
上記実施形態に係る連携装置100が備える各構成の少なくとも一部は、第1事業者装置200、第2事業者装置300、及び/又は利用者装置400などが備えていてもよい。例えば、連携装置100の提示部111の少なくとも一部の機能を第1事業者装置200又は第2事業者装置300に実装させてもよい。また、例えば、連携装置100の受付部112の少なくとも一部の機能を第1事業者装置200又は第2事業者装置300に実装させてもよい。
【0164】
[変形例2]
上記実施形態では、第1データ定義情報を記憶する第1記憶部と第2データ定義情報を記憶する第2記憶部について、連携装置100が備える例を説明したが、連携装置100以外の装置、例えば第1事業者装置200、第2事業者装置300、又はサードパーティシステムの装置が備えてもよい。
【符号の説明】
【0165】
1…データ連携システム、100…連携装置、110…制御部、111…提示部、112…受付部、113…取得部、114…特定部、115…提供部、116…精算部、130…通信部、140…記憶部、200…第1事業者装置、300…第2事業者装置、400…利用者装置、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置