(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025324
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】登録装置、精算装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240216BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20240216BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G07G1/12 301E
G07G1/01 301D
G07G1/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128692
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】山本 健則
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 和哉
(72)【発明者】
【氏名】沖山 智紀
(72)【発明者】
【氏名】吉田 光寿
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142CA12
3E142CA13
3E142CA17
3E142EA04
3E142FA14
3E142GA16
3E142GA41
3E142JA02
(57)【要約】
【課題】円滑な取引を支援すること。
【解決手段】商品販売処理システムは、商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む。登録装置は、登録手段と、宣言受付手段と、表示手段とを備える。登録手段は、商品を登録する。宣言受付手段は、顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける。表示手段は、前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置であって、
商品を登録する登録手段と、
顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段と、
前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする登録装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記会員種別に応じて、会員情報を取得するための取得画面、または、他の装置で前記会員情報を取得するための案内画面を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の登録装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記取得画面において前記会員情報を取得できなかった場合に、前記会員種別を受け付ける画面を表示する、
ことを特徴とする請求項2に記載の登録装置。
【請求項4】
前記宣言受付手段が受け付けた前記会員種別を示す情報と、前記登録手段によって登録された登録情報とを含む情報を出力する出力手段、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の登録装置。
【請求項5】
商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける精算装置であって、
前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段と、
前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段と、
前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段と、
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項6】
商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
商品を登録する登録手段、
顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段、
前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける精算装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段、
前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段、
前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録装置、精算装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、顧客が商品の登録や精算を行う、いわゆるセルフレジが普及している。例えば、顧客が所持する携帯用の登録装置を用いて商品の登録を行って、顧客が精算装置で精算を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、取引においては、会員カードが用いられることがある。会員カードは、例えば、会員種別に応じて、複数種類用いられることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、会員種別に応じて、顧客に適切なタイミングで会員カードを提示させることができないことがある。このため、顧客にとって会員カードの提示が煩雑になってしまうことがあり、円滑な取引を妨げてしまうおそれがある、という問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、円滑な取引を支援することができる技術を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である登録装置は、商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置であって、商品を登録する登録手段と、顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段と、前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする登録装置である。
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である精算装置は、商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける精算装置であって、前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段と、前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段と、前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段と、を備えることを特徴とする精算装置である。
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、商品を登録する登録手段、顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段、前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける精算装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段、前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段、前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。
【
図2】POS端末装置20の客側から見た設置例を示す説明図である。
【
図3】携帯端末装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れを示すシーケンス図である。
【
図5】クラウドサーバ1が記憶する取引情報DB2の一例を示す図である。
【
図6】ショッピングシステムStの機能的構成を示すブロック図である。
【
図7】携帯端末装置30に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図8】携帯端末装置30に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図9】POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図10】POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図11A】第1実施形態に係る携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11B】第1実施形態に係る携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】第1実施形態に係るPOS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】第2実施形態に係る携帯端末装置30に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図14】POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
【
図15】第2実施形態に係る携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】第2実施形態に係るPOS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照し、本発明に係る第1実施形態および第2実施形態について説明する。
【0012】
(第1実施形態)
(ショッピングシステムStのネットワーク構成)
図1は、ショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。ショッピングシステムStは、商品販売処理システムの一例である。ショッピングシステムStは、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、各種用品店など、種々の店舗に導入可能である。
【0013】
図1において、ショッピングシステムStは、外部のクラウドサーバ1と、ストアコントローラ10と、取引状況管理装置11と、POS(Point Of Sales)端末装置20と、携帯端末装置30とを含む。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。各装置は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。例えば、ストアコントローラ10と、取引状況管理装置11と、POS端末装置20とは、それぞれ、LAN(Local Area Network)55を介して、通信可能に接続されている。
【0014】
(クラウドサーバ1)
クラウドサーバ1は、取引情報DB(データベース)2などの各種情報を管理するサーバ装置である。各種情報は、例えば、顧客や店舗に関する各種情報、顧客の会員情報、店舗ごとの商品に関する商品情報(商品マスタ)、仮想上のカートを示すカート情報などである。会員情報は、会員番号(会員識別情報)、会員種別、獲得ポイント数、氏名、購入履歴、ポイント使用履歴などを含む。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えば、JAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品の商品識別情報、商品名、単価などの各種情報を含む。
【0015】
カート情報は、登録された商品の情報(登録商品情報)や、当該商品の精算に必要な情報を含む。具体的には、カート情報は、顧客ごとに、仮想上のカートとして生成される取引情報である。カート情報は、携帯端末装置30によって読み取られた商品コードに基づいて更新される。カート情報には、一の取引(カート)を識別するカート識別情報が割り当てられる。
【0016】
(ストアコントローラ10)
ストアコントローラ10は、POS端末装置20や、店舗内に配置される不図示の計量装置を管理するとともに、商品マスタなどの取引に必要な各種情報を記憶する。また、ストアコントローラ10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録、会員情報などの各種の情報を記憶する。
【0017】
(取引状況管理装置11)
取引状況管理装置11は、POS端末装置20を監視する監視モニタである。具体的には、取引状況管理装置11は、POS端末装置20の状況(処理状況)を表示したり、POS端末装置20を制御したりすることが可能である。なお、ショッピングシステムStは、取引状況管理装置11に代えて又は加えて、店員が所持する店員端末装置を含んでもよい。店員端末装置は、例えば、取引状況管理装置11に表示される内容と同様の内容を表示したり、店員を呼び出す旨を報知したりする。
【0018】
(POS端末装置20)
POS端末装置20は、精算装置の一例である。POS端末装置20は、商品の登録や、精算を行うことが可能なレジスタ装置である。POS端末装置20は、複数の動作モードのうちいずれかの動作モードで動作することが可能である。動作モードは、例えば、会計専用モードと、フルセルフモードと、店員登録モードとを含む。以下に、各動作モードについて簡単に説明する。
【0019】
会計専用モードは、セルフ精算を行うモードである。会計専用モードでは、携帯端末装置30や店員が商品を登録する登録装置(店員登録モードのPOS端末装置20)など、他の装置で生成された登録情報に基づいて顧客自身によって精算が行われるモードである。登録情報の取得態様は、クラウドサーバ1からの受信による取得態様や、他のPOS端末装置20からの受信による取得態様や、お会計券(登録商標)の読み取りによる取得態様などである。
フルセルフモードは、自装置で顧客が商品を登録(セルフ登録)し、自装置で顧客が精算(セルフ精算)を行うモードである。なお、フルセルフモードでは、会計専用モードと同様に、他の装置で生成された登録情報に基づいてセルフ精算が行われてもよい。
店員登録モードは、店員が商品を登録し、顧客が店員に対面して精算(対面精算)を行うモードである。また、店員登録モードでは、精算情報を、会計専用モードの他のPOS端末装置20へ送信することや、お会計券を発行することも可能である。
【0020】
本実施形態において、POS端末装置20は、会計専用モードで動作するものとする。なお、POS端末装置20は、商品の登録機能を備えずに、セルフ精算のみを行う専用の装置であってもよい。すなわち、POS端末装置20は、動作モードの切替え機能を備えないセルフ精算専用の装置であってもよい。
【0021】
(携帯端末装置30)
携帯端末装置30は、登録装置の一例である。携帯端末装置30は、スマートフォン、タブレット装置、携帯電話などの可搬型のコンピュータ装置である。携帯端末装置30は、通信部、撮像部(カメラ)、タッチパネルなどを備え、顧客によって操作される。本実施形態において、携帯端末装置30は、ショッピングカートに対して着脱可能に取り付けられる。また、携帯端末装置30は、顧客が所有する端末装置である。
【0022】
なお、携帯端末装置30は、店舗が顧客に貸し出す貸出端末装置を含む。貸出端末装置は、使用されていないときは、店舗の入口等に設置される充電器に接続されて、充電が行われる。貸出端末は、使用される際に、ショッピングカートに取り付けられる。ただし、貸出端末装置は、ショッピングカートに据え付けられているものでもよく、すなわち、ショッピングカートに対して着脱不可能に取り付けられているものでもよい。
【0023】
携帯端末装置30には、ショッピングシステムStに係る商品の登録や、登録した商品の精算を行うためのアプリケーションソフトウェア(以下、「ショッピングアプリ」という。)がインストールされている。携帯端末装置30は、ショッピングアプリを起動させることにより、商品に付される商品(バーコード)をスキャン(読み取り)することで、商品の登録を受け付ける。携帯端末装置30は、商品に付された商品コードを読み取ると、読み取った情報をカート識別情報とともにクラウドサーバ1へ送信する。これにより、商品コードに対応する商品情報が、クラウドサーバ1のカート情報(仮想カート)に登録される。
【0024】
また、携帯端末装置30は、商品登録の完了(精算開始)の操作を受け付けると、自装置に割り当てられたカート識別情報をコード化した精算用コードを表示する。精算用コードは、例えば、2次元コード(QRコード(登録商標))であるが、1次元コード(バーコード)でもよい。POS端末装置20は、精算用コードを読み取ると、クラウドサーバ1に対して、カート識別情報が示すカート情報(取引情報)の送信要求を行う。そして、POS端末装置20は、当該送信要求に応じてクラウドサーバ1から取引情報を受信して、当該取引情報に基づく精算(セルフ精算)が可能になる。
【0025】
(POS端末装置20の構成例)
次に、
図2を用いて、POS端末装置20の構成について説明する。
図2は、POS端末装置20の客側から見た設置例を示す説明図である。なお、
図2では省略しているが、POS端末装置20の両側または一方の側に、買物かごを載置するカウンタが配置される。
【0026】
POS端末装置20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215と、カメラ216と、サインポール220とを備える。これらは、バス(不図示)を介して相互に通信可能である。
【0027】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、POS端末装置20の動作を制御する。各種プログラムは、本実施形態に係る表示制御プログラムを含む。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、各種プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0028】
RAM203は、読み出しや書き込みが可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報を記憶する。また、この情報は、登録した商品(買上商品)を示す登録情報や、精算(決済)によって生成した精算情報を含む。
【0029】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク204は、カメラ216によって撮像された撮像結果(例えば、動画)を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行する各種プログラムを記憶してもよい。また、ハードディスク204は、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0030】
客側表示部205は、顧客用のタッチディスプレイである。客側表示部205は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。
【0031】
客側スキャナ部206は、顧客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。各種の情報は、例えば、携帯端末装置30に表示される精算用コード、お会計券に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)のほか、金券(商品券やクーポン券)、会員カード、ポイントカードなどに印刷されているコードを含む。なお、客側スキャナ部206は、フルセルフモードにおける商品登録において、商品に付されている商品コード(バーコード)を読み取ることも可能である。
【0032】
カード決済部208は、各種カードによる決済機構である。各種カードは、会員カード、プリペイドカード、クレジットカード、ポイントカードを含む。また、カード決済部208は、非接触型のチャージ媒体による決済を行うことも可能である。非接触型のチャージ媒体は、例えば、非接触型のカード(ICカード)や、スマートフォンなどの携帯端末装置である。なお、POS端末装置20は、バーコード決済を行うことも可能である。バーコード決済は、チャージ金額を記憶する携帯端末装置30にバーコードを表示させて、当該バーコードを、例えば客側スキャナ部206に読み取らせることによって行われる支払である。
【0033】
釣銭機209は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有する。釣銭機209は、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。釣銭機209は、客側に向けられており、顧客から各種操作や現金の投入を受け付ける。なお、釣銭機209は、投入口に投入された紙幣や硬貨を検出するセンサを有する。当該センサは、投入口に紙幣や硬貨が投入された旨の検出や、金種別の枚数の検出などを行う。また、釣銭機209は、プリペイドカードにチャージする現金の投入を受け付けることも可能である。
【0034】
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイである。店員側表示部210は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。例えば、店員登録モードにおいて、店員側表示部210は、商品に対応するプリセットキーを表示する。店員側表示部210は、当該プリセットキーが押下されることによって、当該プリセットキーに対応する商品の登録を受け付ける。
【0035】
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)を備える。キー操作部211は、店員から種々の入力を受け付ける。キー操作部211は、商品に対応するキーを含む。キー操作部211は、当該キーが店員によって押下されることによって、当該キーに対応する商品の登録を受け付ける。また、キー操作部211は、モード切替えボタンを含み、動作モードの切替えを受け付ける。
【0036】
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。各種の情報は、例えば、商品に付されているバーコードや、店員の名札に付された店員コードを含む。また、各種の情報は、この他にも、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを含む。
【0037】
印刷部213は、各種媒体(レシート、領収書、お会計券等)を印刷して出力する。
音声出力部214は、音を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンスや警告音などを出力する。音声ガイダンスや警告音は、例えば、商品の登録操作や精算操作に係るものである。
通信部215は、他の装置(クラウドサーバ1、ストアコントローラ10、取引状況管理装置11、他のPOS端末装置20、携帯端末装置30、取引状況管理装置40など)と情報を送受信するインターフェースである。
【0038】
カメラ216は、客側表示部205の右上に取り付けられている。カメラ216は、動画、または静止画を連続的に撮像するカメラである。カメラ216には、CCD(charge coupled device)カメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを用いることが可能である。カメラ216は、顧客による商品の登録操作や精算操作のほか、登録される商品を撮像する。
【0039】
サインポール220は、例えば、ランプやLED(light emitting diode)であり、所定の点灯態様で点灯する。所定の点灯態様は、点灯色の態様や、点滅態様を含む。サインポール220の点灯態様によって、POS端末装置20が使用中であることを示したり、異常を報知したりする。また、サインポール220は、POS端末装置20の最も上方に設けられており、POS端末装置20の近くにいない店員にも点灯態様を認識させることが可能である。
【0040】
(携帯端末装置30のハードウェア構成)
次に、携帯端末装置30のハードウェア構成について説明する。
図3は、携帯端末装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、携帯端末装置30は、CPU301と、メモリ302と、操作部303と、通信I/F(インターフェース)304と、記憶媒体I/F305と、ディスプレイ306と、カメラ307とを備える。また、各構成部301~307は、バス320によってそれぞれ接続される。
【0041】
CPU301は、携帯端末装置30の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶する。各種プログラムは、本実施形態に係る表示制御プログラムを含む。携帯端末装置30には、表示制御プログラムを含むショッピングアプリが予めインストールされている。RAMは、CPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0042】
操作部303は、タッチパネルや操作ボタンを含む。なお、操作部303の他に、入力デバイスは、音声を入力するマイクを含む。
通信I/F304は、通信回線を通じて、インターネットなどのネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(例えば、クラウドサーバ1など)に接続される。また、通信I/F304は、ネットワークと自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
【0043】
記憶媒体I/F305は、CPU301の制御にしたがって、磁気ディスク、光ディスクなど不図示の記憶媒体に対するデータのリード、ライトを制御する。
ディスプレイ306は、画像を表示する出力デバイスに含まれる。なお、出力デバイスは、ディスプレイ306のほかにも、スピーカを含む。
【0044】
カメラ307は、被写体を撮像する。カメラ307は、動画または静止画を撮像する。カメラ307は、商品に付された商品コードを読み取る。なお、携帯端末装置30は、カメラ307に代えて又は加えて、スキャナを備えてもよい。スキャナは、例えば、携帯端末装置30の筐体の上端に設けられ、商品に付された商品コード(バーコード)を読み取る。スキャナの読取方式には、例えば、レーザー方式やCCD方式などを採用することができる。
【0045】
(ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れについて)
図4は、ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れを示すシーケンス図である。なお、
図4では、一の顧客が店舗に来店して、携帯端末装置30を用いて購入対象の商品を登録し、POS端末装置20において精算を完了するまでの流れについて説明する。
【0046】
ステップS401:まず、携帯端末装置30は、ショッピングアプリを起動し、買物開始ボタン711(
図7(A))が押下されることにより、取引の開始を受け付ける。
ステップS402:携帯端末装置30は、店舗識別情報(店舗ID)を取得する。店舗識別情報は、例えば、2次元コード等の店舗識別コードで表される。店舗識別コードは、例えば、店舗の入口付近に設置されるディスプレイや、店舗の入口付近に貼付される紙媒体などに表示される。顧客は、携帯端末装置30を操作して、カメラ307に店舗識別コードを読み取らせる。これにより、携帯端末装置30は、店舗識別情報を取得する。なお、店舗を特定する情報は、店舗を一意に特定することができる情報であればよく、店舗識別情報に限らず、例えば、携帯端末装置30の位置情報としてもよい。
【0047】
ステップS403:次に、携帯端末装置30は、会員確認受付画面720(
図7(B))を表示して、会員に係る宣言(以下「会員宣言情報」という。)を受け付ける。会員宣言情報は、会員または非会員であることを示す情報と、会員顧客である場合における会員種別を示す情報とを含む。
【0048】
ここで、会員宣言情報に含まれる会員種別について詳述する。会員種別は、例えば、店舗会員と、アプリ系会員と、電子マネー系会員とを含む。
店舗会員は、店舗で登録される会員である。店舗会員には、店舗で利用可能なポイントの付与や割引等の特典が付与される。また、店舗会員には、板状の店舗会員カードが付与される。店舗会員カードには、店舗会員であることを示す情報を含む会員情報が記憶される。店舗会員カードは、例えば、現金のチャージ機能を備えないカードである。
【0049】
アプリ系会員は、複数の店舗が提携したグループに登録される会員である。グループに属する店舗間での資本提携の有無は問わない。また、グループは、飲食事業を展開する一の企業の傘下に置かれるブランド(チェーン店や系列店)によって構成されてもよいし、異なる企業のそれぞれの傘下に置かれるブランドによって構成されてもよい。アプリ系会員には、グループで利用可能なポイントの付与や割引等の特典が付与される。アプリ系会員には、板状のアプリ系会員カードが付与される。アプリ系会員カードには、アプリ系会員であることを示す情報を含む会員情報が記憶される。
【0050】
また、アプリ系会員カードは、会員情報を表示した携帯端末装置30を含む。具体的には、アプリ系会員の携帯端末装置30には、グループのアプリ(以下「グループアプリ」という。)がインストールされている。携帯端末装置30は、グループアプリを起動することにより、ディスプレイ306に会員情報を表示することが可能である。表示する会員情報は、例えば、2次元コード(会員コード)によって表される。アプリ系会員カードは、携帯端末装置30に表示される会員コードを含む。アプリ系会員カードは、例えば、現金のチャージ機能を備えないカードである。
【0051】
電子マネー系会員は、系列店で利用される電子マネーを用いた精算を行うことが可能な会員である。電子マネー系会員には、系列店で利用可能なポイントの付与や割引等の特典が付与される。また、電子マネー系会員には、板状の電子マネー系会員カード(例えば、流通系カード)が付与される。流通系カードは、スーパーマーケットやコンビニなどの小売業が発行するカードである。電子マネー系会員カードには、電子マネー系会員であることを示す情報を含む会員情報が記憶される。電子マネー系会員カードは、例えば、現金のチャージ機能を備えるカードである。
【0052】
なお、電子マネー系会員カードは、携帯端末装置30を含んでもよい。具体的には、電子マネー系会員の携帯端末装置30には、例えば、小売業者のアプリ(以下「小売業アプリ」という。)がインストールされていてもよい。携帯端末装置30は、小売業アプリを起動することにより、ディスプレイ306に会員情報を表示することが可能である。表示する会員情報は、例えば、2次元コード(会員コード)によって表される。また、携帯端末装置30は、小売業アプリにおいて、ディスプレイ306にバーコード決済用のコード(決済コード)を表示させるようにしてもよい。このように、小売業会員カードは、携帯端末装置30に表示される会員コードや決済コードを含むようにしてもよい。
【0053】
なお、各種カードは、会員情報に含まれる全ての情報(会員番号、会員種別、獲得ポイント数、氏名、購入履歴、ポイント使用履歴など)を記憶することとしてもよいし、例えば、会員番号のみを記憶することとしていてもよい。会員番号のみを記憶することとする場合、会員番号に紐付けられる他の情報(会員種別や氏名等)は、例えば、クラウドサーバ1などの外部の装置に記憶させることとすればよい。この場合、会員番号を読み取った装置は、読み取った会員番号に紐付けられる他の情報を外部の装置へ問合せ、当該外部の装置から他の情報を取得すればよい。また、会員情報は、上記のグループアプリや小売業アプリに記憶されるようにしてもよい。
【0054】
ステップS403において会員宣言情報を受け付けた携帯端末装置30は、クラウドサーバ1に取引開始の要求を行う。取引開始の要求は、店舗識別情報と、会員宣言情報と、携帯端末装置30(顧客)を識別する顧客識別情報(顧客ID)とを含む。
【0055】
ステップS404:クラウドサーバ1は、携帯端末装置30から取引開始の要求として、顧客識別情報、会員宣言情報、および店舗識別情報を受信すると、当該取引のカート情報を生成する。カート情報は、取引情報に含まれる。ここで、
図5を用いて、取引情報について詳述する。
【0056】
図5は、クラウドサーバ1が記憶する取引情報DB2の一例を示す図である。
図5において、取引情報DB2は、顧客識別情報と、店舗識別情報と、会員宣言情報と、カート情報との項目を含む。カート情報は、カート識別情報と、登録日時と、登録商品情報と、保留商品情報との項目を含む。
カート識別情報は、仮想カートを識別するカート識別情報である。
登録日時は、携帯端末装置30によって商品が登録された際の日時を示す。
登録商品情報は、携帯端末装置30によって登録された商品情報を示し、具体的には、商品コード、商品名、価格などを含む。
保留商品情報は、保留商品の商品情報を示す。保留商品は、精算時等に店員の確認を要する商品であり、例えば、年齢確認商品、医薬品、防犯タグが付された商品、返品対象の商品などである。
【0057】
図4に戻り、ステップS405以降の処理について説明する。
ステップS405:携帯端末装置30は、顧客の操作に応じて、商品をスキャンし、商品を登録する。商品のスキャンとは、具体的には、商品に付された商品コード(バーコード)を読み取ることである。商品をスキャンすると、携帯端末装置30は、商品コードとカート識別情報と会員種別とを含む商品読取情報をクラウドサーバ1へ送信する。
【0058】
ステップS406:クラウドサーバ1は、携帯端末装置30から商品読取情報を受信すると、会員種別に応じた価格で、取引情報DB2の登録商品情報を更新する。具体的には、クラウドサーバ1は、取引情報DB2の取引情報のうち、受信したカート識別情報を含むカート情報を特定し、特定したカート情報のうちの登録商品情報を更新する。
ステップS407:クラウドサーバ1は、特定した登録商品情報を携帯端末装置30へ送信する。
ステップS408:携帯端末装置30は、クラウドサーバ1から登録商品情報を受信すると、受信した登録商品情報に基づいて、スキャンした商品の商品情報(商品および価格)を表示する。
【0059】
ステップS409:携帯端末装置30は、精算の開始となるまで、ステップS405およびステップSS408の処理を繰り返す。精算の開始は、精算の開始を示す操作を受け付けることであり、具体的には、ディスプレイ306に表示される精算開始ボタン813(
図8(A))が押下されることである。携帯端末装置30は、商品の登録が完了すると、精算用コード822(
図8(B))を生成して、ディスプレイ306に表示する。
【0060】
ステップS410:顧客が精算用コードをPOS端末装置20の客側スキャナ部206にかざすと、POS端末装置20は、携帯端末装置30に表示される精算用コードを読み取る。精算用コードには、カート識別情報や、POS端末装置20がクラウドサーバ1から取引情報の送信要求を行うための情報が含まれる。
ステップS411:POS端末装置20は、精算用コードを読み取ると、クラウドサーバ1に対して、取引情報の送信要求を行う。取引情報の送信要求には、カート識別情報が含まれる。
【0061】
ステップS412:クラウドサーバ1は、POS端末装置20から取引情報の送信要求を受信すると、取引情報の送信要求に含まれるカート識別情報を用いて取引情報を特定する。
ステップS413:クラウドサーバ1は、取引情報を特定すると、特定した取引情報をPOS端末装置20へ送信する。
【0062】
ステップS414:POS端末装置20は、クラウドサーバ1から取引情報を受信すると、当該取引情報を示す精算画面を表示する。
ステップS415:POS端末装置20は、顧客の操作によって精算処理を実行する。POS端末装置20は、精算処理を実行すると、カート識別情報を含む取引終了通知をクラウドサーバ1へ送信する。
【0063】
ステップS416:クラウドサーバ1は、POS端末装置20から取引終了通知を受信すると、携帯端末装置30へ取引終了通知を送信する。
ステップS417:携帯端末装置30は、クラウドサーバ1から取引終了通知を受信すると、取引を終了する。
【0064】
(会員カードの提示について)
ここで、ショッピングシステムStに係る取引において、会員種別に応じて、顧客に適切なタイミングで会員カードを提示させることができないことがある。例えば、携帯端末装置30において会員の宣言を受け付けて、顧客に会員カードの提示を促したとすると、会員種別によっては、顧客は、一の取引において同一の会員カードを複数回提示することになってしまうことがある。具体的には、電子マネー系会員の場合、商品登録に際して携帯端末装置30において電子マネー系会員カードの提示を促したとすると、POS端末装置20における精算時にも当該カードを用いて精算が行われる場合には、顧客は、当該カードを2回提示することになる。
【0065】
また、グループアプリにおいて表示されるアプリ系会員カードの会員コードについては、本実施形態に係る買物中はショッピングアプリの起動中であることから、ディスプレイ306に表示させることが困難なことがある。
このように、ショッピングシステムStに係る取引において、会員種別に応じて、顧客に適切なタイミングで会員カードを提示させることができないことがある。このため、顧客にとって会員カードの提示が煩雑になってしまうことがあり、円滑な取引を妨げてしまうおそれがある。
【0066】
そこで、本実施形態では、会員カードの提示に係る煩わしさを抑え、円滑な取引を支援するようにしている。具体的には、携帯端末装置30において会員の宣言を受け付けた際に、会員種別に応じた最適な画面を表示するようにしている。以下、
図7~
図10に示す画面遷移図を参照しながら、
図6に示すショッピングシステムStの機能的構成について説明する。
【0067】
図6は、ショッピングシステムStの機能的構成を示すブロック図である。
図7および
図8は、携帯端末装置30に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
ショッピングシステムStにおいて、携帯端末装置30は、登録部601と、宣言受付部602と、表示部603と、出力部604とを備える。各部は、CPU301によって実現される。すなわち、CPU301がメモリ302に記憶される表示制御プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。また、POS端末装置20は、会員種別取得部611と、表示部612と、会員情報取得部613とを備える。各部は、CPU201によって実現される。すなわち、CPU201がRAM203等に記憶される表示制御プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0068】
(商品の登録について)
登録部601は、店舗内をまわりながら買物をする顧客から、登録画面810(
図8(A))において受け付けた商品を登録する。具体的には、登録部601は、登録画面810を表示させて、撮像領域811内の商品コードを撮像することにより、商品を登録する。
【0069】
(会員宣言を受け付けることについて)
宣言受付部602は、商品の登録において、顧客から会員であることに関する宣言(会員宣言情報)を受け付ける。宣言受付部602が当該宣言を受け付けるタイミングは、商品登録の開始時である。ただし、当該タイミングは、商品登録の開始時に限らず、商品登録の途中としてもよく、例えば、
図8(A)の精算開始ボタン813が押下される前であればよい。
【0070】
会員であることに関する宣言は、会員または非会員であることを示す宣言と、会員顧客である場合における会員種別を示す宣言とを含む。以下、会員宣言情報の受付画面について、トップ画面からの遷移について説明する。
図7(A)は、トップ画面710を示す。トップ画面710は、買物開始ボタン711を含む。買物開始ボタン711は、新規の取引の開始を受け付けるボタンである。買物開始ボタン711が押下されると、
図7(B)に示す会員確認受付画面720に遷移する。
【0071】
図7(B)は、会員確認受付画面720を示す。会員確認受付画面720は、会員であることに関する宣言を受け付ける画面である。会員確認受付画面720は、会員種別選択ボタン721を含む。会員種別選択ボタン721は、店舗会員であることを示す店舗会員カードボタン721aと、アプリ系会員であることを示すアプリ系会員ボタン721bと、電子マネー系会員であることを示す電子マネー系会員ボタン721cと、会員カードを持っていないことを示す非会員ボタン721dとを含む。
【0072】
(会員種別に応じて異なる画面を表示することについて)
表示部603は、宣言受付部602が受け付けた宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面(会員情報取得画面730または会員情報案内画面740)を表示する。これについて、具体的に説明する。
店舗会員カードボタン721aが押下されると、
図7(C)に示す会員情報取得画面730に遷移する。また、アプリ系会員ボタン721bまたは電子マネー系会員ボタン721cが押下されると、
図7(D)に示す会員情報案内画面740に遷移する。また、非会員ボタン721dが押下されると、
図8(A)の登録画面810に遷移する。
【0073】
図7(C)は、会員情報取得画面730(取得画面の一例)を示す。会員情報取得画面730は、会員情報を取得するための画面であり、具体的には、店舗会員カードの読み取りを促す画面である。会員情報取得画面730は、撮像領域731と、入力ボタン732と、キャンセルボタン733とを含む。撮像領域731は、携帯端末装置30のカメラ307の機能により、店舗会員カードに付されたバーコードを撮像する(読み取る)ことが可能な領域である。携帯端末装置30は、撮像領域731内の店舗会員カードに付されたバーコードを読み取ると、会員番号および会員種別を含む会員情報を記憶し、
図8(A)の登録画面810に遷移する。
【0074】
入力ボタン732は、会員番号を直接入力することを受け付けるボタンである。入力ボタン732が押下されると、会員番号を直接入力することを受け付ける入力画面に遷移する。
【0075】
キャンセルボタン733は、店舗会員カードの読み取りのキャンセルを受け付けるボタンである。キャンセルボタン733が押下されると、
図7(B)に示す会員確認受付画面720に戻る。なお、会員確認受付画面720に戻ることについて、機能構成について説明すると、表示部603は、会員情報取得画面730において会員情報を取得できなかった場合に、会員確認受付画面720を表示する。会員情報を取得できなかった場合とは、キャンセルボタン733の押下であるが、これに限らず、例えば、所定時間の経過としてもよい。
【0076】
このように、会員確認受付画面720(
図7(B))において、店舗会員カードボタン721aが押下されることにより、会員情報取得画面730(
図7(C))に遷移する。これにより、店舗会員については、商品登録の開始時に会員情報を取得することができる。このため、店舗会員に対して、携帯端末装置30における商品登録において、店舗会員に応じた会員価格を表示することができる。また、店舗会員カードは、精算に用いられない。このため、当該会員情報を携帯端末装置30からPOS端末装置20へ出力することによって、精算時に顧客が店舗会員カードを提示しなくても、POS端末装置20は、会員情報を取得することができる。
【0077】
図7(D)は、会員情報案内画面740を示す。会員情報案内画面740は、他の装置で会員情報を取得するための案内画面であり、具体的には、精算時に会員情報の読み取りを行う旨を示す画面である。会員情報案内画面740は、買物開始ボタン741を含む。買物開始ボタン741は、買物の開始を受け付けるボタンである。買物開始ボタン741が押下されると、
図8(A)の登録画面810に遷移する。
【0078】
このように、会員確認受付画面720(
図7(B))において、アプリ系会員ボタン721bまたは電子マネー系会員ボタン721cが押下されることにより、会員情報案内画面740(
図7(D))に遷移する。
【0079】
ここで、上述したように、アプリ系会員カードには、携帯端末装置30に表示される会員コードが含まれる。買物中は、ショッピングアプリが起動されていることから、グループアプリを起動させて会員コードを表示させることは困難である。このような観点から、本実施形態において、アプリ系会員については、商品登録の開始時に会員情報を取得しないようにしている。
【0080】
また、電子マネー系会員カードは、精算時に用いられる。ここで、仮に、商品登録の開始時に電子マネー系会員カードの読み取りを行うようにしたとすると、顧客は商品の登録開始時と精算時とで電子マネー系会員カードを2回提示することを要し、煩雑である。このような観点から、本実施形態において、電子マネー系会員については、商品登録の開始時に会員情報を取得しないようにしている。
【0081】
また、アプリ系会員および電子マネー系会員に対して、携帯端末装置30における商品登録において会員種別に応じた会員価格を表示することができる。また、受け付けた会員種別を示す情報を携帯端末装置30からPOS端末装置20へ出力することによって、POS端末装置20は、会員種別に応じた会員カードの提示を促す画面を表示することができる。
【0082】
(商品の登録画面について)
図8(A)は、登録画面810を示す。登録画面810は、撮像領域811と、合計表示領域812と、精算開始ボタン813と、登録商品表示領域814とを含む。
撮像領域811は、携帯端末装置30のカメラ307の機能により、商品に付されたバーコードを撮像する(読み取る)ことが可能な領域である。
合計表示領域812は、登録した各種商品の合計点数や合計金額を示す領域である。
精算開始ボタン813は、精算の開始(商品登録の完了)を受け付けるボタンである。
登録商品表示領域814は、登録した商品の商品名、数量、価格などが表示される領域である。登録商品表示領域814において、商品は、登録した順番で表示される。具体的には、最も直近に登録した商品が登録商品表示領域814の上方に表示され、最初の方に登録した商品が登録商品表示領域814の下方に表示される。登録した商品の数が多い場合には、登録した先に登録あれた商品は、登録商品表示領域814に表示されない場合もある(画面外となる場合もある)。
【0083】
登録部601は、登録画面の撮像領域811内に撮像した(読み取った)商品コードをクラウドサーバ1へ送信する。そして、登録部601は、クラウドサーバ1から商品コードに対応する商品情報(登録商品情報)を受信することによって商品を登録する。登録部601は、会員種別に応じた会員価格で商品を登録し、表示する。具体的には、登録商品表示領域814に表示される価格は、会員であれば、会員種別に応じた会員価格で表示され、非会員であれば、通常価格で表示される。
【0084】
携帯端末装置30は、登録部601による商品登録が完了すると、精算用コードを表示する。具体的には、登録画面810において、精算開始ボタン813が押下されると、精算用コード画面820(
図8(B))に遷移する。なお、携帯端末装置30は、精算開始ボタン813が押下されると、今回の取引において会員顧客に付与する会員種別に応じたポイントを算出する。また、携帯端末装置30は、算出したポイントをディスプレイ306に表示するようにしてもよい。また、携帯端末装置30は、表示したポイントのうち、利用するポイント数の入力を受け付けるようにしてもよい。受け付けたポイント数は、精算用コードに含まれるようにすればよい。なお、ポイントの算出は、携帯端末装置30が行うことに限らず、クラウドサーバ1が行ってもよいし、POS端末装置20が行ってもよい。
【0085】
(精算用コードの表示について)
出力部604は、宣言受付部602が受け付けた会員種別を示す情報と、登録部601によって登録された登録情報(カート識別情報)とを含む情報(取引要求情報)を出力する。出力部604は、取引要求情報をコード化して出力する。出力部604による取引要求情報の出力態様は、コードに限らず、通信としてもよい。通信は、有線としてもよいし、無線としてもよい。また、無線は、例えば、近距離無線通信である。
【0086】
図8(B)は、精算用コード画面820を示す。精算用コード画面820は、案内表示821と、精算用コード822と、登録復帰ボタン823とを含む。
案内表示821は、精算用コード822をPOS端末装置20に読み取らせる旨の案内を示す。精算用コード822は、一の取引を識別するコードシンボルである。精算用コード822は、取引要求情報をコード化したものである。取引要求情報は、登録情報としてのカート識別情報と、会員宣言情報とを含む。会員宣言情報は、店舗会員であれば会員情報(会員種別を示す情報を含む)を含む。また、会員宣言情報は、アプリ系会員や電子マネー系会員であれば会員種別を示す情報を含み、非会員であれば非会員を示す情報を含む。登録復帰ボタン823は、登録画面810(
図8(A))に戻ることを受け付けるボタンである。
【0087】
(POS端末装置20の画面について)
会員種別取得部611は、携帯端末装置30が受け付けた会員であることに関する宣言に係る情報(会員宣言情報)を取得する。具体的には、会員種別取得部611は、精算用コード822に含まれる会員宣言情報を取得する。表示部612は、会員種別取得部611によって取得された会員宣言情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する。会員情報取得部613は、取得画面において会員情報を取得する。以下に、
図9を用いて、POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移について説明する。
【0088】
図9および
図10は、POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
図9(A)は、POS端末装置20の客側表示部205に表示される待機画面910を示す。待機画面910は、客側スキャナ部206に、精算用コード822(
図8(B))を読み取らせることを促す通知を含む。例えば、POS端末装置20は、会計専用モードの待機状態において、待機画面910を表示する。待機画面910において、顧客が携帯端末装置30に表示させた精算用コード822を客側スキャナ部206に読み取らせると、会員種別に応じて、
図9(B)、(C)、(D)に示すいずれかの画面に遷移する。
【0089】
図9(B)は、携帯端末装置30が受け付けた会員種別がアプリ系会員である場合に表示される会員情報取得画面920を示す。会員情報取得画面920は、アプリ系会員の会員情報の読み取りを促す画面である。POS端末装置20は、アプリ系会員の会員情報を、アプリ系会員カードから読み取る。なお、上述したように、アプリ系会員カードは、携帯端末装置30のグループアプリにおいてディスプレイ306に表示される2次元コード(会員コード)を含む。
【0090】
アプリ系会員の会員情報の読み取りが完了すると、
図9(D)に示す小計画面940に遷移する。この場合、携帯端末装置30に表示されていたアプリ系会員の会員価格と同様に、小計画面940でも、アプリ系会員の会員価格が適用される。また、会員情報取得画面920において、キャンセルボタン921が押下された場合も、
図9(D)に示す小計画面940に遷移する。ただし、この場合、携帯端末装置30に表示されていた会員価格とは異なり、小計画面940では、通常価格が適用されることになる。
【0091】
図9(C)は、携帯端末装置30が受け付けた会員種別が電子マネー系会員である場合に表示される会員情報案内画面930を示す。会員情報案内画面930は、電子マネー系会員の会員情報の読み取りを、決済種別の選択の後に行う旨を案内する画面である。会員情報案内画面930が表示された後、所定時間が経過すると(または、顧客から確認を受け付ける確認ボタンを表示させるようにした場合には当該ボタンが押下されると)、
図9(D)に示す小計画面940に遷移する。この場合、携帯端末装置30に表示されていた電子マネー系会員価格と同様に、小計画面940でも、電子マネー系会員の会員価格が適用される。
【0092】
図9(D)は、小計画面940を示す。小計画面940は、
図9(B)の会員情報取得画面920から遷移する態様や、
図9(C)の会員情報案内画面930から遷移する態様のほかにも、
図9(A)の待機画面910から遷移する態様もある。具体的には、携帯端末装置30が受け付けた会員種別が店舗会員や非会員である場合、
図9(A)の待機画面910において、精算用コード822を読み取ると、待機画面910から小計画面940に遷移する。
【0093】
小計画面940は、登録商品表示領域941と、精算開始ボタン942とを含む。登録商品表示領域941は、登録した商品ごとの、商品名や購入点数や購入金額などを示すほか、登録した各種商品の合計点数や合計金額などを示す。購入金額や合計金額は、会員種別に応じた金額で表示され、非会員であれば通常価格で表示される。顧客は、登録商品表示領域941を確認し、登録した商品に間違いがなければ、精算開始ボタン942を押下する。
【0094】
小計画面940において、精算開始ボタン942が押下されると、
図10(A)の決済種別選択画面1010に遷移する。
図10(A)は、決済種別選択画面1010を示す。決済種別選択画面1010は、決済種別選択ボタン1011を備える。決済種別選択ボタン1011は、決済種別の選択を受け付ける。具体的には、決済種別選択ボタン1011は、例えば、現金、クレジットカード、および電子マネーのうち、一の決済種別を受け付ける。決済種別選択ボタン1011において、電子マネーが選択されると、
図10(B)の案内画面1020に遷移する。決済種別選択ボタン1011において、現金が選択されると、
図10(C)の精算画面1030に遷移する。
【0095】
図10(B)は、案内画面1020を示す。案内画面1020は、チャージ媒体の読み取りを促す画面である。チャージ媒体の読み取りでは、会員情報の読み取りも同時に行われる。チャージ媒体に基づく精算が完了すると、POS端末装置20は、レシートを発行し、取引を終了する。取引が終了すると、
図9(A)に示す待機画面に戻る。このように、電子マネー系会員の場合、一連の取引において、顧客は精算時に1回だけ電子マネー系会員カードを提示するだけで、精算と会員情報の読み取りを行わせることができるため、手続の簡素化を図ることができる。
【0096】
なお、電子マネー系会員の場合、電子マネーで精算が行われる可能性が高いことから、決済種別選択画面1010をスキップして、案内画面1020に遷移するようにしてもよい。具体的には、電子マネー系会員の場合、小計画面940(
図9(D))において、精算開始ボタン942が押下されると、決済種別選択画面1010をスキップして、案内画面1020に遷移するようにすればよい。
【0097】
図10(C)は、精算画面1030を示す。精算画面1030は、金額領域1031と、終了ボタン1032とを含む。金額領域1031は、支払合計額、預り金額、釣銭額を表示する領域である。終了ボタン1032は、金額領域1031に表示される金額の確定を受け付けるボタンである。終了ボタン1032が押下されると、レシートが発行され、取引が終了する。なお、決済種別として、クレジットカードが選択された場合、カード決済部208にクレジットカードが挿入されることによって、精算が完了する。
【0098】
(携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例)
図11Aおよび
図11Bは、第1実施形態に係る携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図11Aおよび
図11Bにおいて、携帯端末装置30は、トップ画面710(
図7(A))において、取引の開始を受け付けたか否かを判断する(ステップS1101)。携帯端末装置30は、取引の開始を受け付けるまで待機する(ステップS1101:NO)。取引の開始を受け付けると(ステップS1101:YES)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面720(
図7(B))を表示する(ステップS1102)。
【0099】
そして、携帯端末装置30は、店舗会員(店舗会員カードボタン721a)が選択されたか否かを判断する(ステップS1103)。店舗会員が選択された場合(ステップS1103:YES)、携帯端末装置30は、会員情報取得画面730(
図7(C))を表示する(ステップS1104)。そして、携帯端末装置30は、店舗会員の会員情報を取得したか否かを判断する(ステップS1105)。店舗会員の会員情報を取得した場合(ステップS1105:YES)、携帯端末装置30は、ステップS1110の処理に進む。
【0100】
一方、店舗会員の会員情報を取得しない場合(ステップS1105:NO)、携帯端末装置30は、キャンセルボタン733の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS1106)。キャンセルボタン733の押下を受け付けない場合(ステップS1106:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1105の処理に戻る。一方、キャンセルボタン733の押下を受け付けた場合(ステップS1106:YES)、携帯端末装置30は、ステップS1102の処理に戻り、会員確認受付画面720(
図7(B))を表示する。
【0101】
ステップS1103において、店舗会員が選択されない場合(ステップS1103:NO)、携帯端末装置30は、アプリ系会員または電子マネー系会員が選択されたか否かを判断する(ステップS1107)。アプリ系会員または電子マネー系会員が選択された場合(ステップS1107:YES)、携帯端末装置30は、会員情報案内画面740(
図7(D))を表示し、買物開始ボタン741が押下されることに応じて、ステップS1110の処理に進む。
【0102】
一方、アプリ系会員または電子マネー系会員が選択されない場合(ステップS1107:NO)、携帯端末装置30は、非会員が選択されたか否かを判断する(ステップS1109)。非会員が選択されない場合(ステップS1109:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1103の処理に戻る。一方、非会員が選択された場合(ステップS1109:YES)、携帯端末装置30は、登録画面810(
図8(A))を表示する(ステップS1110)。
【0103】
そして、携帯端末装置30は、登録画面810において、顧客の操作に応じて商品をスキャンしたか否かを判断する(ステップS1121)。商品をスキャンしない場合(ステップS1121:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1129の処理に進む。一方、商品をスキャンした場合(ステップS1121:YES)、携帯端末装置30は、クラウドサーバ1へ商品読取情報を送信し、クラウドサーバ1から登録商品情報を受信することにより、スキャンした商品を表示する。
【0104】
クラウドサーバ1から受信した登録商品情報に基づく表示について、具体的に説明すると、顧客が会員でなければ(ステップS1122:NO)、通常価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1123)。一方、顧客が会員であれば(ステップS1122:YES)、店舗会員の場合には(ステップS1124:YES)、店舗会員の会員価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1125)。
【0105】
店舗会員でなければ(ステップS1124:NO)、アプリ系会員である場合には(ステップS1126:YES)、アプリ系会員の会員価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1127)。アプリ系会員でない場合には(ステップS1126:NO)、すなわち、電子マネー系会員である場合には、電子マネー系会員の会員価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1128)。
【0106】
そして、携帯端末装置30は、精算開始ボタン813(
図8(A))が押下されることによる精算開始であるか否かを判断する(ステップS1129)。精算開始ではない場合(ステップS1129:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1121の処理に戻る。精算開始である場合(ステップS1129:YES)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面720(
図7(B))において受け付けた会員種別を参照し、顧客が会員であるか否かを判断する(ステップS1130)。
【0107】
顧客が会員である場合(ステップS1130:YES)、携帯端末装置30は、今回の取引において付与する会員種別に応じたポイントを算出する(ステップS1131)。そして、携帯端末装置30は、会員確認受付画面720(
図7(B))において受け付けた会員種別(会員宣言情報)と、算出したポイントを示すポイント情報と、登録情報(カート識別情報)と、をコード化した精算用コード822をディスプレイ306に表示し(ステップS1132)、一連の処理を終了する。
【0108】
一方、顧客が会員ではない場合(ステップS1130:NO)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面720(
図7(B))において受け付けた会員種別(会員宣言情報:非会員を示す情報)と、登録情報(カート識別情報)とをコード化した精算用コード822をディスプレイ306に表示し(ステップS1133)、一連の処理を終了する。
【0109】
(POS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例)
図12は、第1実施形態に係るPOS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図12において、POS端末装置20は、精算用コード822(
図7(B))をスキャンして得た取引要求情報に基づいて、クラウドサーバ1から取引情報を取得したか否かを判断する(ステップS1201)。POS端末装置20は、取引情報を取得するまで待機する(ステップS1201:NO)。
【0110】
取引情報を取得すると(ステップS1201:YES)、POS端末装置20は、精算用コード822に含まれる会員宣言情報を参照し、当該顧客が会員であるか否かを判断する(ステップS1202)。当該顧客が会員ではない場合(ステップS1202:NO)、POS端末装置20は、小計画面940(
図9(D))を表示する(ステップS1209)。この場合の小計画面940は、通常価格で表示される。一方、当該顧客が会員である場合(ステップS1202:YES)、POS端末装置20は、当該顧客が店舗会員であるか否かを判断する(ステップS1203)。
【0111】
当該顧客が店舗会員である場合(ステップS1203:YES)、精算用コード822に会員情報が含まれているため、携帯端末装置30は、ステップS1209の処理に進み、小計画面940(
図9(D))を表示する。この場合の小計画面940は、店舗会員の会員価格で表示される。一方、当該顧客が店舗会員ではない場合(ステップS1203:NO)、携帯端末装置30は、当該顧客がアプリ系会員であるか否かを判断する(ステップS1204)。
【0112】
当該顧客がアプリ系会員である場合(ステップS1204:YES)、POS端末装置20は、アプリ系会員の会員情報取得画面920(
図9(B))を表示し(ステップS1206)、ステップS1207の処理に進む。一方、当該顧客がアプリ系会員ではない場合(ステップS1204:NO)、すなわち、当該顧客が電子マネー系会員である場合、POS端末装置20は、電子マネー系会員の会員情報案内画面930(
図9(C))を表示し(ステップS1205)、ステップS1209の処理に進む。
【0113】
ステップS1207では、POS端末装置20は、ステップS1206において表示した会員情報取得画面920において、会員情報を取得したか否かを判断する(ステップS1207)。会員情報を取得した場合(ステップS1207:YES)、POS端末装置20は、小計画面940(
図9(D))を表示する(ステップS1209)。この場合、小計画面940は、会員種別に応じた会員価格で表示される。
【0114】
一方、会員情報を取得しない場合(ステップS1207:NO)、POS端末装置20は、キャンセルボタン921(
図9(C)、(D))の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS1208)。キャンセルボタン921の押下を受け付けない場合(ステップS1208:NO)、POS端末装置20は、ステップS1207の処理に戻る。一方、キャンセルボタン921の押下を受け付けた場合(ステップS1208:YES)、POS端末装置20は、小計画面940(
図9(D))を表示する(ステップS1209)。この場合、小計画面940は、通常価格で表示される。
【0115】
次に、POS端末装置20は、小計画面940において、精算開始ボタン942が押下されたか否かを判断する(ステップS1210)。POS端末装置20は、精算開始ボタン942が押下されるまで待機し(ステップS1210:NO)、POS端末装置20は、精算開始ボタン942が押下されると(ステップS1210:YES)、会員種別が電子マネー系会員であるか否かを判断する(ステップS1211)。
【0116】
会員種別が電子マネー系会員である場合(ステップS1211:YES)、決済種別が電子マネーとなる可能性が高いことから、POS端末装置20は、ステップS1214に進み、電子マネーでの精算を受け付ける。なお、電子マネーでの精算では、電子マネー系会員カードに記憶されるチャージ金額と会員情報との読み取りが同時に行われる。一方、会員種別が電子マネー系会員ではない場合(ステップS1211:NO)、POS端末装置20は、決済種別選択画面1010(
図10(A))を表示して(ステップS1212)、決済種別の選択を受け付ける(ステップS1213)。
【0117】
そして、POS端末装置20は、精算が完了したか否かを判断する(ステップS1214)。POS端末装置20は、精算が完了するまで待機し(ステップS1214:NO)、精算が完了すると(ステップS1214:YES)、一連の処理を終了する。
【0118】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末装置30は、商品の登録において、顧客から会員を示す宣言を受け付けるようにし、当該宣言に含まれる会員種別に応じて異なる画面を表示する。これにより、会員種別に応じて、会員情報の取得に係る最適な画面を表示することができる。したがって、一の取引において、顧客が同一の会員カードを提示する提示回数を抑えることができる。よって、会員カードの提示に係る煩わしさを抑え、円滑な取引を支援することができる。
【0119】
また、本実施形態に係る携帯端末装置30は、会員種別に応じて、会員情報を取得するための取得画面(
図7(C)の会員情報取得画面730)、または、他の装置で会員情報を取得するための案内画面(
図7(D)の会員情報案内画面740)を表示する。これにより、会員カードの提示に係る通知を、会員種別に応じて、商品登録時としたり、精算時としたりすることができる。したがって、会員種別に応じた適切なタイミングで、顧客に会員カードを提示させることができる。
【0120】
また、本実施形態に係る携帯端末装置30は、取得画面(
図7(C)の会員情報取得画面730)において会員情報を取得できなかった場合に、会員種別を受け付ける画面(
図7(B)の会員確認受付画面720)を表示する。これにより、顧客に、再度、会員種別を選択させることができる。
【0121】
また、本実施形態に係る携帯端末装置30は、受け付けた会員種別を示す情報と、登録情報(カート識別情報)とを含む取引要求情報(精算用コード822)を出力する。これにより、会員種別を示す情報を携帯端末装置30からPOS端末装置20へ出力することによって、POS端末装置20は、会員種別に応じた会員カードの提示を促すことができる。
【0122】
また、本実施形態に係るPOS端末装置20は、携帯端末装置30が受け付けた会員種別を取得し、会員種別に応じた取得画面(
図9(B)の会員情報取得画面920)を表示し、取得画面において会員情報を取得する。これにより、携帯端末装置30から取得した会員種別に応じた、最適な取得画面を表示することができる。また、POS端末装置20は、店舗会員については、携帯端末装置30において読み取った会員情報を携帯端末装置30から取得することができるため、会員情報の取得に係る取得画面を省略することができる。
【0123】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、上述した第1実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、第2実施形態、および上述した第1実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0124】
上述した第1実施形態では、携帯端末装置30において会員種別を受け付ける例について説明した。第2実施形態では、POS端末装置20において会員種別を受け付ける例について説明する。
【0125】
図13は、第2実施形態に係る携帯端末装置30に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
図13(A)は、
図7(A)と同様のトップ画面710を示す。トップ画面710において、買物開始ボタン711が押下されると、
図13(B)に示す会員確認受付画面1320に遷移する。
【0126】
図13(B)は、会員確認受付画面1320を示す。会員確認受付画面1320は、会員であるか否かを受け付ける画面である。会員確認受付画面1320は、会員宣言ボタン1321と、非会員宣言ボタン1322とを含む。会員宣言ボタン1321は、会員であることの宣言を受け付けるボタンである。非会員宣言ボタン1322は、非会員であることの宣言を受け付けるボタンである。会員宣言ボタン1321および非会員宣言ボタン1322のいずれが選択された場合も、
図13(C)の登録画面810に遷移する。
【0127】
図13(C)は、
図8(A)と同様の登録画面810を示す。登録商品表示領域814に表示される価格は、会員であることの宣言を受け付けていれば、会員価格で表示され、非会員であることの宣言を受け付けていれば、通常価格で表示される。登録画面810において、精算開始ボタン813が押下されると、精算用コード画面820(
図13(D))に遷移する。なお、会員価格は、例えば、全ての会員(店舗会員、アプリ系会員、および電子マネー系会員)に共通して適用される価格としてもよいし、携帯端末装置30を使用する顧客の使用履歴から推定可能な会員種別の価格としてもよい。
【0128】
図13(D)は、
図8(B)と同様の精算用コード画面820を示す。精算用コード画面820において、精算用コード822は、会員宣言情報を含む。会員宣言情報は、会員確認受付画面1320において受け付けた会員または非会員を示す情報を含む。
【0129】
(POS端末装置20の画面について)
図14は、POS端末装置20の客側表示部205に表示される画面遷移の一例を示す説明図である。
図14(A)は、
図9(A)と同様の待機画面910を示す。待機画面910において、顧客が携帯端末装置30に表示させた精算用コード822を客側スキャナ部206に読み取らせると、携帯端末装置30において受け付けた宣言(会員または非会員)に応じて、表示される画面が異なる。具体的には、会員であることの宣言を受け付けていた場合には、待機画面910から、
図14(B)の会員種別選択画面1420に遷移する。一方、非会員であることの宣言を受け付けていた場合には、待機画面910から、
図14(C)の小計画面940に遷移する。
【0130】
図14(B)は、会員種別選択画面1420を示す。会員種別選択画面1420は、会員種別選択ボタン1421を含む。会員種別選択ボタン1421は、店舗会員であることを示す店舗会員カードボタン1421aと、アプリ系会員であることを示すアプリ系会員ボタン1421bと、電子マネー系会員であることを示す電子マネー系会員ボタン1421cとを含む。店舗会員カードボタン1421aおよびアプリ系会員ボタン1421bのうちいずれかが押下されると、押下されたボタンに応じた会員カードの読み取りを促す会員情報取得画面に遷移する。例えば、アプリ系会員ボタン1421bが押下されると、会員情報取得画面920(
図9(B))に遷移する。一方、電子マネー系会員ボタン1421cが押下された場合には、会員情報案内画面930(
図9(C))に遷移する。会員情報取得画面において、対応する会員カードの会員情報を読み取ると、または、会員情報案内画面930が表示されると、その後に、
図14(C)の小計画面940に遷移する。また、会員種別選択画面1420において、キャンセルボタン1422が押下された場合も、
図14(C)に示す小計画面940に遷移する。この場合、小計画面940では、通常価格が適用される。
【0131】
図14(C)は、
図9(D)と同様の小計画面940を示す。登録商品表示領域941において、購入金額や合計金額は、会員種別に応じた金額で表示され、非会員であれば通常価格で表示される。小計画面940において、精算開始ボタン942が押下されると、
図14(D)の決済種別選択画面1010に遷移する。
【0132】
図14(D)は、
図10(A)と同様の決済種別選択画面1010を示す。決済種別選択画面1010において、決済種別選択ボタン1011のうち、いずれかのボタンの押下を受け付けると、受け付けた決済種別に応じた精算処理が行われる。
【0133】
なお、電子マネー系会員の場合、電子マネーで精算が行われる可能性が高いことから、決済種別選択画面1010をスキップしてもよい。具体的には、会員種別選択画面1420(
図14(B))において、電子マネー系会員ボタン1421cが選択された場合、小計画面940(
図14(C))において、精算開始ボタン942が押下されると、決済種別選択画面1010(
図14(D))をスキップして、案内画面1020(
図10(B))に遷移するようにすればよい。なお、電子マネーでの精算では、電子マネー系会員カードに記憶されるチャージ金額と会員情報との読み取りが同時に行われることになる。
【0134】
(携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例)
図15は、第2実施形態に係る携帯端末装置30が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図15において、携帯端末装置30は、トップ画面710(
図13(A))において、取引の開始を受け付けたか否かを判断する(ステップS1501)。携帯端末装置30は、取引の開始を受け付けるまで待機する(ステップS1501:NO)。取引の開始を受け付けると(ステップS1501:YES)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面1320(
図13(B))を表示する(ステップS1502)。
【0135】
そして、携帯端末装置30は、会員確認受付画面1320において、会員(会員宣言ボタン1321)または非会員(非会員宣言ボタン1322)を示す宣言を受け付ける(ステップS1503)。次に、POS端末装置20は、登録画面810(
図13(C))を表示する(ステップS1504)。
【0136】
そして、携帯端末装置30は、登録画面810において、顧客の操作に応じて商品をスキャンしたか否かを判断する(ステップS1505)。商品をスキャンしない場合(ステップS1505:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1509の処理に進む。一方、商品をスキャンした場合(ステップS1505:YES)、携帯端末装置30は、クラウドサーバ1へ商品読取情報を送信し、クラウドサーバ1から登録商品情報を受信することにより、スキャンした商品を表示する。
【0137】
クラウドサーバ1から受信した登録商品情報に基づく表示について、具体的に説明すると、顧客が会員でなければ(ステップS1506:NO)、通常価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1507)。一方、顧客が会員であれば(ステップS1506:YES)、会員価格で商品の登録および表示が行われる(ステップS1508)。
【0138】
そして、携帯端末装置30は、精算開始ボタン813(
図13(A))が押下されることによる精算開始であるか否かを判断する(ステップS1509)。精算開始ではない場合(ステップS1509:NO)、携帯端末装置30は、ステップS1505の処理に戻る。精算開始である場合(ステップS1509:YES)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面1320(
図13(B))において受け付けた会員種別を参照し、顧客が会員であるか否かを判断する(ステップS1510)。
【0139】
顧客が会員である場合(ステップS1510:YES)、携帯端末装置30は、今回の取引において付与するポイントを算出する(ステップS1511)。なお、算出するポイントは、全ての会員(店舗会員、アプリ系会員、および電子マネー系会員)に共通して付与されるポイントとしてもよいし、携帯端末装置30を使用する顧客の使用履歴から推定可能な会員種別に応じたポイントとしてもよい。そして、携帯端末装置30は、会員確認受付画面1320(
図13(B))において受け付けた宣言(会員宣言情報:会員を示す情報)と、算出したポイントを示すポイント情報と、登録情報(カート識別情報)とをコード化した精算用コード822(
図13(C))をディスプレイ306に表示し(ステップS1512)、一連の処理を終了する。
【0140】
一方、顧客が会員ではない場合(ステップS1510:NO)、携帯端末装置30は、会員確認受付画面1320(
図13(B))において受け付けた宣言(会員宣言情報:非会員を示す情報)と、登録情報(カート識別情報)とをコード化した精算用コード822(
図13(C))をディスプレイ306に表示し(ステップS1513)、一連の処理を終了する。
【0141】
(POS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例)
図16は、第2実施形態に係るPOS端末装置20が行う会員情報の取得に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図16において、POS端末装置20は、精算用コード822(
図13(C))をスキャンして得た取引要求情報に基づいて、クラウドサーバ1から取引情報を取得したか否かを判断する(ステップS1601)。POS端末装置20は、取引情報を取得するまで待機する(ステップS1601:NO)。
【0142】
取引情報を取得すると(ステップS1601:YES)、POS端末装置20は、精算用コード822に含まれる会員宣言情報を参照し、当該顧客が会員であるか否かを判断する(ステップS1602)。当該顧客が会員ではない場合(ステップS1602:NO)、POS端末装置20は、ステップS1608に遷移し、小計画面940(
図14(C))を表示する。この場合の小計画面940は、通常価格で表示される。一方、当該顧客が会員である場合(ステップS1602:YES)、POS端末装置20は、会員種別選択画面1420(
図14(B))を表示し(ステップS1603)、会員種別の選択を受け付ける(ステップS1604)。
【0143】
そして、POS端末装置20は、受け付けた会員種別が電子マネー系会員であるか否かを判断する(ステップS1605)。受け付けた会員種別が電子マネー系会員である場合(ステップS1605:YES)、POS端末装置20は、ステップS1608の処理に進む。一方、受け付けた会員種別が電子マネー系会員ではない場合(ステップS1605:NO)、POS端末装置20は、会員情報を取得したか否かを判断する(ステップS1606)。会員情報を取得した場合(ステップS1606:YES)、POS端末装置20は、ステップS1608の処理に進み、小計画面940(
図14(C))を表示する。この場合の小計画面940では、会員種別に応じた会員価格が表示される。
【0144】
一方、会員情報を取得しない場合(ステップS1606:NO)、POS端末装置20は、キャンセルボタン1422(
図14(B))の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS1607)。キャンセルボタン1422の押下を受け付けない場合(ステップS1607:NO)、POS端末装置20は、ステップS1606の処理に戻る。一方、キャンセルボタン1422の押下を受け付けた場合(ステップS1607:YES)、小計画面940(
図14(C))を表示する(ステップS1608)。この場合の小計画面940では、通常価格が表示される。
【0145】
次に、POS端末装置20は、小計画面940において、精算開始ボタン942が押下されたか否かを判断する(ステップS1609)。POS端末装置20は、精算開始ボタン942が押下されるまで待機し(ステップS1609:NO)、POS端末装置20は、精算開始ボタン942が押下されると(ステップS1609:YES)、会員種別が電子マネー系会員であるか否かを判断する(ステップS1610)。
【0146】
会員種別が電子マネー系会員である場合(ステップS1610:YES)、決済種別が電子マネーとなる可能性が高いことから、POS端末装置20は、ステップS1613に進み、電子マネーでの精算を受け付ける。なお、電子マネーでの精算では、電子マネー系会員カードに記憶されるチャージ金額と会員情報との読み取りが同時に行われる。一方、会員種別が電子マネー系会員ではない場合(ステップS1610:NO)、POS端末装置20は、決済種別選択画面1010(
図14(D))を表示して(ステップS1611)、決済種別の選択を受け付ける(ステップS1612)。
【0147】
そして、POS端末装置20は、精算が完了したか否かを判断する(ステップS1613)。POS端末装置20は、精算が完了するまで待機し(ステップS1613:NO)、精算が完了すると(ステップS1613:YES)、一連の処理を終了する。
【0148】
以上説明したように、第2実施形態では、携帯端末装置30が顧客から会員であるか否かを示す宣言を受け付けるようにし、POS端末装置20は、当該宣言に応じて、異なる画面(
図14(B)の会員種別選択画面1420、または、
図14(C)の小計画面940)を表示する。これにより、会員であるか否かに応じて、会員情報の取得に係る最適な画面を表示することができる。したがって、一の取引において、顧客が同一の会員カードを提示する提示回数を抑えることができる。円滑な取引を実現することができる。よって、会員カードの提示に係る煩わしさを抑え、円滑な取引を支援することができる。
【0149】
(第2実施形態の変形例)
次に、第2実施形態の変形例について説明する。上述した第2実施形態では、携帯端末装置30が受け付けた会員であるか否かの受付結果に応じて、会員種別選択画面1420(
図14(B))を表示する例について説明した。第2実施形態の変形例では、入店時等に顧客が会員であるか否かを判別するようにし、当該判別結果に応じて、会員種別選択画面1420を表示する例ついて説明する。
【0150】
変形例において、店舗は、例えば、店員がいない無人店舗(例えば、無人のコンビニエンスストア)である。店舗の入口には、会員であるか否かを識別する会員識別装置が配置される。会員識別装置は、例えば、会員カードを読み取る読取装置でもよいし、会員の生体を認証する生体認証装置でもよい。生体認証は、指紋認証、顔認証、静脈認証、虹彩認証、音声認証などを含む。会員識別装置は、顧客が入店した際に、顧客が会員であるか、非会員であるかを判別する。
【0151】
店舗内には、多数のカメラとセンサが設置される。無人店舗における取引を監視する取引制御装置は、当該カメラの撮像結果やセンサの検出結果に基づいて、顧客が商品棚から取り出した商品を認識し、顧客ごとに商品の登録を行う。顧客は、購入する商品をバッグに商品を入れ終えると、精算のために、POS端末装置20(セルフレジ)へ移動する。POS端末装置20は、取引制御装置から取引情報を取得して、客側表示部205に、購入商品と支払額とを含む取引情報を表示する。顧客は、取引情報に間違いがなければ、決済種別を選択して精算を行う。なお、取引に年齢確認商品が含まれる場合には、例えば、バックヤードの監視モニタで店内を監視する店員が、POS端末装置20へ赴き、顧客に対して身分証の提示を求めることもある。
【0152】
変形例において、POS端末装置20は、精算を行う際に、対象の顧客が会員であれば、客側表示部205に、会員種別選択画面1420(
図14(B))を表示する。一方で、POS端末装置20は、精算を行う際に、対象の顧客が非会員であれば、客側表示部205に、会員種別選択画面1420を表示させずに、小計画面940(
図14(C))を表示する。
【0153】
第2実施形態の変形例では、入店時等に顧客が会員であるか否かを判別するようにし、当該判別結果に応じて、異なる画面(
図14(B)の会員種別選択画面1420、または、
図14(C)の小計画面940)を表示する。これにより、会員であるか否かに応じて、会員情報の取得に係る最適な画面を表示することができる。このようにしても、円滑な取引を支援することができる。
【0154】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]登録装置、精算装置、およびプログラム
[技術分野]
本発明は、登録装置、精算装置、およびプログラムに関する。
[背景技術]
近年、顧客が商品の登録や精算を行う、いわゆるセルフレジが普及している。例えば、顧客が所持する携帯用の登録装置を用いて商品の登録を行って、顧客が精算装置で精算を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、取引においては、会員カードが用いられることがある。会員カードは、例えば、会員種別に応じて、複数種類用いられることがある。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016-219034号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、会員種別に応じて、顧客に適切なタイミングで会員カードを提示させることができないことがある。このため、顧客にとって会員カードの提示が煩雑になってしまうことがあり、円滑な取引を妨げてしまうおそれがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、円滑な取引を支援することができる技術を提供するにある。
【0155】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である登録装置は、商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置であって、商品を登録する登録手段と、顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段と、前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする登録装置である。
上記構成によれば、会員種別に応じて、会員情報の取得に係る最適な画面を表示することができる。したがって、一の取引において、顧客が同一の会員カードを提示する提示回数を抑えることができる。よって、会員カードの提示に係る煩わしさを抑え、円滑な取引を支援することができる。
【0156】
(2)上記(1)の構成において、前記表示手段は、前記会員種別に応じて、会員情報を取得するための取得画面、または、他の装置で前記会員情報を取得するための案内画面を表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、会員カードの提示に係る通知を、会員種別に応じて、商品登録時としたり、精算時としたりすることができる。したがって、会員種別に応じた適切なタイミングで、顧客に会員カードを提示させることができる。
【0157】
(3)上記(2)の構成において、前記表示手段は、前記取得画面において前記会員情報を取得できなかった場合に、前記会員種別を受け付ける画面を表示するようにしてもよい。
上記構成によれば、顧客に、再度、会員種別を選択させることができる。
【0158】
(4)上記(1)または(2)の構成において、前記宣言受付手段が受け付けた会員種別を示す情報と、前記登録手段によって登録された登録情報とを含む情報を出力する出力手段、を備えることとしてもよい。
上記構成によれば、会員種別を示す情報を携帯端末装置30からPOS端末装置20へ出力することによって、POS端末装置20は、会員種別に応じた会員カードの提示を促すことができる。
【0159】
(5)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である精算装置は、商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける精算装置であって、前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段と、前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段と、前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段と、を備えることを特徴とする精算装置である。
上記構成によれば、携帯端末装置30から取得した会員種別に応じた、最適な取得画面を表示することができる。また、POS端末装置20は、店舗会員については、携帯端末装置30において読み取った会員情報を携帯端末装置30から取得することができるため、会員情報の取得に係る取得画面を省略することができる。
【0160】
(6)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、商品を登録する登録装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、商品を登録する登録手段、顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける宣言受付手段、前記宣言受付手段が受け付けた前記宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示する表示手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、会員種別に応じて、会員情報の取得に係る最適な画面を表示することができる。したがって、一の取引において、顧客が同一の会員カードを提示する提示回数を抑え、円滑な取引を実現することができる。
【0161】
(7)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、商品を登録するとともに顧客から会員であることに関する宣言を受け付ける精算装置と、登録された商品を精算する精算装置とを含む商品販売処理システムにおける登録装置として、コンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記宣言に含まれる会員種別を示す情報を取得する会員種別取得手段、前記情報が示す会員種別に応じた取得画面を表示する表示手段、前記取得画面において会員情報を取得する会員情報取得手段、して機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、携帯端末装置30から引き継いだ会員種別に応じた、最適な取得画面を表示することができる。また、POS端末装置20は、店舗会員については、携帯端末装置30において読み取った会員情報を携帯端末装置30から取得することができるため、取得画面を省略することができる。
【0162】
なお、上記において説明したショッピングシステムSt(POS端末装置20、携帯端末装置30)における各機能(入出力、記憶、処理(判断を含む))の全部または一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
【0163】
具体的には、上述した説明では、携帯端末装置30またはPOS端末装置20が、
図6に示した各機能部を備える構成について説明した。各機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、各機能部のうち全部または一部が、クラウドサーバ1に具備されていてもよいし、ストアコントローラ10に具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、各機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であることに限らず、1台であってもよい。例えば、各機能部の全てを一のコンピュータ装置が具備していてもよい。
【0164】
具体的には、例えば、携帯端末装置30に代えて、クラウドサーバ1が、顧客から受け付けた会員であることに関する宣言に含まれる会員種別に応じて、異なる画面を表示するための指示を行うようにしてもよい。
【0165】
上記に関連し、携帯端末装置30およびPOS端末装置20は、各種表示等に関しては、入出力のインターフェース部分に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。つまり、携帯端末装置30およびPOS端末装置20は、各種の入力(操作者の操作やデバイスの検出)を受け付け、入力情報(操作情報や検出情報等)をクラウドサーバ1に送信し、当該入力情報に基づくクラウドサーバ1の処理結果(更新画面情報、デバイスの制御情報等)を受信し、各種の出力(表示部への表示、デバイスの制御)を行ってもよい。
【0166】
なお、以上に説明したショッピングシステムSt(POS端末装置20および携帯端末装置30)を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0167】
St…ショッピングシステム、1…クラウドサーバ、10…ストアコントローラ、11…取引状況管理装置、20…POS端末装置、30…携帯端末装置、201…CPU、205…客側表示部、206…客側スキャナ部、301…CPU、303…操作部、306…ディスプレイ、601…登録部、602…宣言受付部、603…表示部、604…出力部、611…会員種別取得部、612…表示部、613…会員情報取得部