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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025326
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】室外機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/48 20110101AFI20240216BHJP
   F25B 43/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
F24F1/48
F25B43/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128694
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】小島 誠
(72)【発明者】
【氏名】山口 正喜
(72)【発明者】
【氏名】近藤 重徳
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BB03
(57)【要約】
【課題】アキュムレータを加熱する装置のための電源を省略して、冷媒回収に要する時間を短縮する。
【解決手段】室外機(2)は、ファン(26)と、アキュムレータ(22)と、ケーシング(100)と、を備える。ケーシング(100)は、ファン(26)及びアキュムレータ(22)を内部に収容する。冷媒を回収する時に、ケーシング(100)の所定の開口(104)から、アキュムレータ(22)に向けて外気が流れるように、ファン(26)が動作するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファン(26)と、
アキュムレータ(22)と、
前記ファン及び前記アキュムレータを内部に収容するケーシング(100)と、
を備え、
冷媒を回収する時に、前記ケーシングの所定の開口(104)から、前記アキュムレータに向けて外気が流れるように、前記ファンが動作するように構成されている、
室外機(2)。
【請求項2】
前記所定の開口を開閉する蓋部材(110)をさらに備える、
請求項1に記載の室外機。
【請求項3】
前記所定の開口は、前記ケーシングの下部に設けられる、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項4】
外気と熱交換する熱交換器(24)をさらに備え、
前記所定の開口は、前記熱交換器の下部の隙間である、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項5】
前記所定の開口は、前記ケーシングの上下方向の中央よりも下方に設けられる、
請求項3に記載の室外機。
【請求項6】
前記所定の開口から前記アキュムレータに外気を導くガイド部材(120)をさらに備える、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項7】
前記所定の開口に関する作業を促すことを表示する表示部材(130)をさらに備える、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項8】
前記アキュムレータの下部に向けて外気が流れるように、前記ファンが動作するように構成されている、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項9】
冷媒を回収する時に、前記ファンが最大風量で動作するように構成されている、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項10】
前記所定の開口における外気の風速は、前記ファンの出口風速の10分の1以上である、
請求項1または2に記載の室外機。
【請求項11】
外気と熱交換する熱交換器をさらに備え、
前記ケーシングは、
前記熱交換器と対向する対向部と、
熱交換器と対向しない非対向部と、
を含み、
前記所定の開口は、前記非対向部に設けられる、
請求項1または2に記載の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機などの冷凍装置の修理、移設または撤去を行う場合などに、冷凍装置から冷媒が回収される。このような冷媒回収時に、特許文献1(特許第6410686号)に開示されているように、アキュムレータを加熱することが知られている。特許文献1の冷媒回収装置は、アキュムレータを加熱する加熱装置と、この加熱装置に電力を供給する電源と、を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の冷媒回収装置では、アキュムレータを加熱する装置のための電源が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の室外機は、ファンと、アキュムレータと、ケーシングと、を備える。ケーシングは、ファン及びアキュムレータを内部に収容する。冷媒を回収する時に、ケーシングの所定の開口から、アキュムレータに向けて外気が流れるように、ファンが動作するように構成されている。
【0005】
第1観点の室外機によれば、冷媒回収時に、ファンを動作させて、外気を、ケーシングの所定の開口から、アキュムレータに向けて流す。このため、アキュムレータが、外気と熱交換することによって、加熱される。これにより、アキュムレータに溜まった液冷媒の蒸発を促進することができる。したがって、アキュムレータを加熱する装置のための電源を省略しても、冷媒回収に要する時間を短縮することができる。
【0006】
第2観点の室外機は、第1観点の室外機であって、所定の開口を開閉する蓋部材をさらに備える。
【0007】
第2観点の室外機では、冷媒を回収する時には、蓋部材で所定の開口を開けることによって、所定の開口から導入した外気を、アキュムレータに送ることができる。一方、通常運転時には、蓋部材で所定の開口を閉じることによって、外気とアキュムレータとの熱交換を促進することができる。
【0008】
第3観点の室外機は、第1観点または第2観点の室外機であって、所定の開口は、ケーシングの下部に設けられる。
【0009】
第3観点の室外機では、ケーシングの下部から外気を導入できるので、アキュムレータの下部に外気を送り易くなる。アキュムレータの下部に液冷媒が溜まるので、液冷媒の蒸発をより促進することができる。
【0010】
第4観点の室外機は、第1観点または第2観点の室外機であって、外気と熱交換する熱交換器をさらに備える。所定の開口は、熱交換器の下部の隙間である。
【0011】
第4観点の室外機のように、熱交換器の下部から導入した外気を、アキュムレータに送ることができる。
【0012】
第5観点の室外機は、第3観点または第4観点の室外機であって、所定の開口は、ケーシングの上下方向の中央よりも下方に設けられる。
【0013】
第5観点の室外機では、上下方向の中央よりも下方から外気を導入できるので、アキュムレータの下部に外気をより送り易くなる。アキュムレータの下部に液冷媒が溜まるので、液冷媒の蒸発を効率良く行うことができる。
【0014】
第6観点の室外機は、第1観点から第4観点のいずれかの室外機であって、所定の開口からアキュムレータに外気を導くガイド部材をさらに備える。
【0015】
第6観点の室外機では、ガイド部材によって、所定の開口からアキュムレータに外気を効率的に送ることができる。
【0016】
第7観点の室外機は、第1観点から第6観点のいずれかの室外機であって、所定の開口に関する作業を促すことを表示する表示部材をさらに備える。
【0017】
第7観点の室外機では、表示部材によって、冷媒回収を容易に行うことができる。
【0018】
第8観点の室外機は、第1観点から第7観点のいずれかの室外機であって、アキュムレータの下部に向けて外気が流れるように、ファンが動作するように構成されている。
【0019】
第8観点の室外機では、外気によって、液冷媒が溜まるアキュムレータの下部を加熱できるので、液冷媒の蒸発をより促進することができる。
【0020】
第9観点の室外機は、第1観点から第8観点のいずれかの室外機であって、冷媒を回収する時に、ファンが最大風量で動作するように構成されている。
【0021】
第9観点の室外機では、アキュムレータに向けて、最大風量の外気を流すことができる。このため、アキュムレータに溜まった液冷媒と外気との熱交換をより促進することができる。
【0022】
第10観点の室外機は、第1観点から第9観点のいずれかの室外機であって、所定の開口における外気の風速は、ファンの出口風速の10分の1以上である。
【0023】
第10観点の室外機では、開口における外気の風速を最大風速の10分の1以上にしているので、アキュムレータに向けて、効率的に外気を流すことができる。このため、アキュムレータに溜まった液冷媒と外気との熱交換をより促進することができる。
【0024】
第11観点の室外機は、第1観点から第10観点のいずれかの室外機であって、外気と熱交換する熱交換器をさらに備える。ケーシングは、対向部と、非対向部と、を含む。対向部は、熱交換器と対向する。非対向部は、熱交換器と対向しない。所定の開口は、非対向部に設けられる。
【0025】
第11観点の室外機では、ケーシングにおいて熱交換器と対向しない面に所定の開口を設けるので、アキュムレータに送る外気を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本開示の一実施形態に係る室外機を備える空気調和装置の概略構成図である。
図2】室外機を上下方向に切断した状態の模式図である。
図3】空気調和機の制御ブロック図である。
図4図1の空気調和機から冷媒回収を行う状態を示す図である。
図5】変形例に係る室外機を上下方向に切断した状態の要部を示す模式図である。
図6】変形例に係る室外機を上下方向に切断した状態の要部を示す模式図である。
図7】変形例に係る室外機を上下方向に切断した状態の要部を示す模式図である。
図8】変形例に係る室外機を前後方向に切断した状態の要部を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(1)空気調和機の機器構成
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る室外機2が採用された空気調和機1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、建物等の室内の空調を行う装置である。空気調和機1は、主として、室外機2と、室内機3と、室外機2と室内機3とを接続する液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5と、を有している。そして、空気調和機1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外機2と室内機3とが液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して接続されることによって構成されている。
【0028】
(1-1)室外機
以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」等の方向を示す表現を適宜用いているが、これらは、室外機2が室外に取り付けられ、通常使用される状態での各方向を表す。
【0029】
室外機2は、室外(建物の屋上や建物の外壁面近傍等)に設置されている。室外機2は、上記のように、液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して室内機3に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
【0030】
図2に示すように、本実施形態の室外機2は、下方からケーシング100内に空気を取り込んで上方からケーシング100外に空気を吹き出す上吹き型構造と呼ばれるものである。室外機2は、主として、図1に示す圧縮機21と、アキュムレータ22と、四路切換弁23と、室外熱交換器24と、膨張弁25と、図2に示すケーシング100と、を有している。
【0031】
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機構である。
【0032】
アキュムレータ22は、四路切換弁23と圧縮機21の吸入側とを接続する吸入流路の途中に設けられている。アキュムレータ22は、流入した冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離し、ガス冷媒のみを圧縮機21の吸入側へ流す。
【0033】
図2では、アキュムレータ22は、冷媒容器22aと、支持部22bと、を含む。冷媒容器22aは、圧縮機21に吸入される前の冷媒を一時的に溜める。支持部22bは、冷媒容器22aを支持する。支持部22bは、後述するケーシング100の底部102に固定される。冷媒容器22aは、底部102と接触していない。
【0034】
四路切換弁23は、冷房運転と暖房運転との切換時に、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。四路切換弁23は、冷房運転時には、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器24のガス側とを接続するとともに、ガス冷媒連絡管5を介して室内熱交換器31(後述)のガス側と圧縮機21の吸入側とを接続する(図1における四路切換弁23の実線を参照)。また、四路切換弁23は、暖房運転時には、ガス冷媒連絡管5を介して圧縮機21の吐出側と室内熱交換器31のガス側とを接続するとともに、室外熱交換器24のガス側と圧縮機21の吸入側とを接続する(図1における四路切換弁23の破線を参照)。
【0035】
室外熱交換器24は、冷房運転時には冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器24は、その液側が膨張弁25に接続されており、ガス側が四路切換弁23に接続されている。
【0036】
膨張弁25は、冷房運転時には室外熱交換器24において放熱した高圧の液冷媒を室内熱交換器31に送る前に減圧し、暖房運転時には室内熱交換器31において放熱した高圧の液冷媒を室外熱交換器24に送る前に減圧することができる膨張機構である。
【0037】
また、室外機2には、室外機2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器24に室外空気を供給した後に、室外機2外に排出するための室外ファン26が設けられている。このため、室外熱交換器24は、室外空気を冷却源又は加熱源として冷媒を放熱や蒸発させる。本実施形態の室外ファンの風量は、可変である。室外ファン26は、室外ファンモータによって回転駆動される。図2では、室外ファン26は、アキュムレータ22の上方に配置されている。
【0038】
また、室外機2と液冷媒連絡管4との接続部には、液閉鎖弁27が設けられている。室外機2とガス冷媒連絡管5との接続部には、ガス閉鎖弁28が設けられている。液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28は、手動で開閉される弁である。
【0039】
図2に示すように、ケーシング100は、内部に構成機器を収容する。ここでは、ケーシング100は、圧縮機21と、アキュムレータ22と、四路切換弁23と、室外熱交換器24と、膨張弁25と、室外ファン26と、液閉鎖弁27と、ガス閉鎖弁28と、を収容する。
【0040】
ケーシング100は、略直方体形状であり、主として、前部101と、底部102と、を有している。前部101及び底部102は、上下方向に延びる板状部材である。
【0041】
前部101は、ケーシング100の前面を形成している。底部102は、ケーシング100の底面102aを形成している。底部102上には、圧縮機21、アキュムレータ22及び室外熱交換器24が配置されている。
【0042】
室外熱交換器24は、ケーシング100の背面及び左右両側面に面する平面視略U字形状であり、ケーシング100の背面及び左右両側面を実質的に形成している。
【0043】
ケーシング100は、室外熱交換器24と対向する対向部と、室外熱交換器24と対向しない非対向部と、を含む。具体的には、ケーシング100の前面は、非対向部であり、ケーシング100の背面及び左右両側面は、主に対向部である。
【0044】
室外熱交換器24の上側には、ファンモジュール103が設けられている。ファンモジュール103は、前部101、及び、主に室外熱交換器24で形成される背面と左右両側面よりも上側の部分と、ケーシング100の天面と、を形成している。ファンモジュール103は、上面及び下面が開口した略直方体形状の箱体に室外ファン26等が収容された集合体であり、上面の開口には吹出グリル(図示せず)が設けられている。
【0045】
また、室外機2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外機2には、図3に示すように、圧縮機21の吸入圧力を検出する吸入圧力センサ29a、圧縮機21の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ29b、圧縮機21の吸入温度を検出する吸入温度センサ29c、及び圧縮機21の吐出温度を検出する吐出温度センサ29dが設けられている。
【0046】
なお、冷媒回収に関する室外機2の特徴については、後述する。
【0047】
(1-2)冷媒連絡管
冷媒連絡管4、5は、空気調和機1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。液冷媒連絡管4の一端は、室外機2の膨張弁25側に接続され、液冷媒連絡管4の他端は、室内機3の室内熱交換器31の液側に接続されている。ガス冷媒連絡管5の一端は、室外機2の四路切換弁23側に接続され、ガス冷媒連絡管5の他端は、室内機3の室内熱交換器31のガス側に接続されている。
【0048】
(1-3)室内機
室内機3は、室内(建物内)に設置されている。室内機3は、上記のように、液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して室外機2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内機3は、主として、室内熱交換器31と、室内ファン32と、を有している。
【0049】
室内熱交換器31は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。
【0050】
また、室内機3には、室内機3内に室内空気を吸入して、室内熱交換器31に室外空気を供給した後に、室内機3外に排出するための室内ファン32が設けられている。
【0051】
また、室内機3には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内機3には、図3に示すように、室内機3内に吸入される室内空気の温度及び湿度を検出する室内温度センサ34及び室内湿度センサ35が設けられている。
【0052】
(2)空気調和機の制御構成
図3に示すように、空気調和機1は、構成機器の運転制御を行うために、室外制御部20と室内制御部30とが伝送線や通信線を介して接続された制御装置6を有している。室外制御部20は、室外機2に設けられている。室内制御部30は、室内機3に設けられている。なお、ここでは、室外制御部20及び室内制御部30が伝送線や通信線を介して有線接続されているが、無線接続されていてもよい。
【0053】
空気調和機1の室外制御部20及び室内制御部30の制御部は、各種演算及び処理を行い、例えば、CPUなどの演算処理装置により実現される。
【0054】
(2-1)室外制御部
室外制御部20は、上記のように、室外機2に設けられており、主として、室外CPU20aと、室外伝送部20bと、室外記憶部20cと、を有している。室外制御部20は、吸入圧力センサ29a、吐出圧力センサ29b、吸入温度センサ29c、及び吐出温度センサ29dの検出信号を受けることができるように構成されている。
【0055】
室外CPU20aは、室外伝送部20b及び室外記憶部20cに接続されている。室外伝送部20bは、室内制御部30との間で制御データ等の伝送を行う。室外記憶部20cは、制御データ等を記憶する。そして、室外CPU20aは、室外伝送部20b及び室外記憶部20cを介して、制御データ等の伝送及び読み書きを行いつつ、室外機2に設けられた構成機器としての圧縮機21、四路切換弁23、膨張弁25、室外ファン26等の運転制御を行う。
【0056】
(2-2)室内制御部
室内制御部30は、上記のように、室内機3に設けられており、主として、室内CPU30aと、室内伝送部30bと、室内記憶部30cと、を有している。室内制御部30は、室内温度センサ34及び室内湿度センサ35の検出信号を受けることができるように構成されている。
【0057】
室内CPU30aは、室内伝送部30b及び室内記憶部30cに接続されている。室内伝送部30bは、室外制御部20との間で制御データ等の伝送を行う。室内記憶部30cは、制御データ等を記憶する。そして、室内CPU30aは、室内伝送部30b及び室内記憶部30cを介して、制御データ等の伝送、読み書き及び送受信を行いつつ、室内機3に設けられた構成機器としての室内ファン32等の運転制御を行う。
【0058】
(3)冷媒回収の構成
(3-1)概要
空気調和機1の修理、移設または撤去を行う場合などに、空気調和機1から冷媒が回収される。冷媒回収時には、図4に示すように、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28のサービスポートとマニホールド11とを接続する。そして、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28のサービスポートを開き、マニホールド11を介して、冷媒回収機12と接続する。冷媒回収機12は、圧縮機を備え、冷媒を吸引する。冷媒回収機12には、ボンベ13が接続される。冷媒回収機12を動作させることにより、室外機2の内部の冷媒を吸引し、ボンベ13に回収する。
【0059】
(3-2)特徴部分
図2に示すように、室外機2は、冷媒回収時に、ケーシング100の所定の開口104から、アキュムレータ22に向けて外気が流れるように、室外ファン26が動作するように構成されている。本実施形態では、制御装置6の室外制御部20が、所定の開口104からアキュムレータ22に外気を送るように、室外ファン26を制御する。
【0060】
所定の開口104は、アキュムレータ22に外気が当たりやすい位置に設けられる。具体的には、所定の開口104は、ケーシング100の下部に設けられる。詳細には、所定の開口104は、ケーシング100の上下方向の中央よりも下方に設けられる。所定の開口104は、ケーシング100の底面102aから1/3以下の高さであることが好ましい。
【0061】
ここでは、所定の開口104は、アキュムレータ22の上端よりも下方に設けられる。詳細には、所定の開口104は、ケーシング100の底面102aからアキュムレータ22の上端の1/2以下の範囲内に設けられることが好ましく、1/3以下の範囲内に設けられることがより好ましい。
【0062】
所定の開口104は、室外熱交換器24と対向しない非対向部に設けられている。図4では、所定の開口104は、ケーシング100の前面に設けられている。詳細には、所定の開口104は、前部101の下端部に設けられた孔である。
【0063】
ここでは、所定の開口104は、前部101(正面)から見たときに、アキュムレータ22の支持部22bと重なる。所定の開口104は、前部101から見たときに、アキュムレータ22の冷媒容器22aと重ならなくてもよいが、図2では冷媒容器22aの下端部と重なっている。
【0064】
また、所定の開口104は、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28の少なくとも一方の近傍に設けられる。
【0065】
室外機2は、蓋部材110をさらに備えている。蓋部材110は、所定の開口104の少なくとも一部を開閉する。換言すると、蓋部材110は、所定の開口104の全部を開閉してもよく、所定の開口104の一部を開閉してもよい。図2では、蓋部材110は、所定の開口104の全体を開閉する。また、ここでは、蓋部材110は、手動で、所定の開口104を開閉する。
【0066】
蓋部材110は、所定の開口104を開閉可能に構成されている。具体的には、冷房運転、暖房運転などの通常運転時に、図2の点線で示すように、蓋部材110は、所定の開口104の少なくとも一部を閉じる。一方、冷媒回収時に、図2の実線で示すように、蓋部材110は、所定の開口104の少なくとも一部を開ける。
【0067】
図2の蓋部材110は、板状である。蓋部材110は、ケーシング100の内部に設けられる。詳細には、蓋部材110の一端部は、前部101の内側面の下端部に接続されている。蓋部材110の他端部は、所定の開口104を閉じる時に、底部102に当接する。一方、蓋部材110は、所定の開口104を開ける時に、底部102に平行に延びるように配置される。
【0068】
室外機2は、ガイド部材120をさらに備えている。ガイド部材120は、所定の開口104からアキュムレータ22に外気を導く。詳細には、ガイド部材120は、所定の開口104から、アキュムレータ22の下部に向けて外気が流れるように、外気を案内する板状の部材である。
【0069】
本実施形態のガイド部材120は、蓋部材110と1つの部材で構成されている。換言すると、ガイド部材120と蓋部材110とは、1つの部材で兼用される。図2の実線で示すように、ガイド部材120は、所定の開口104を開けた状態で、機能する。
【0070】
また、アキュムレータ22の下部に向けて外気が流れるように、室外ファン26が動作するように構成されている。本実施形態では、制御装置6の室外制御部20が、アキュムレータ22の下部に向けて外気が流れるように、室外ファン26を制御する。
【0071】
アキュムレータ22の下部とは、アキュムレータ22の上下方向の中央より下方が好ましく、ケーシング100の底面102aから1/3以下の高さであることがより好ましい。
【0072】
室外ファン26の風量は特に限定されないが、冷媒を回収する時に、室外ファン26が最大風量で動作するように構成されている。本実施形態では、制御装置6の室外制御部20が、冷媒回収時に、室外ファン26の風量を最大になるように制御する。
【0073】
所定の開口104における外気の風速は、アキュムレータ22に外気が当たれば特に限定されないが、室外ファン26の出口風速の10分の1以上であることが好ましく、7分の1以上であることがより好ましい。
【0074】
室外機2は、表示部材130をさらに備える。表示部材130は、所定の開口104に関する作業を促すことを表示する。ここでの表示部材130は、銘板である。表示部材130には、例えば、「冷媒回収時に、蓋部材を外す」という記載が設けられている。
【0075】
表示部材130は、所定の開口104の近傍に、着脱可能に、取り付けられる。図2では、前部101の外側面の下端部に取り付けられる。表示部材130は、冷媒回収時に取り外され、冷媒回収時以外の時に取り付けられる。
【0076】
(4)動作
次に、空気調和機1の運転動作について説明する。本実施形態の空気調和機1は、制御装置6によって、空調運転としての暖房運転、冷房運転などの通常運転と、冷媒回路10の冷媒を回収する冷媒回収運転と、を行う。
【0077】
(4-1)冷房運転
冷房運転では、室外機2のケーシング100の所定の開口104は、図2の点線で示すように、蓋部材110によって閉じられる。また、表示部材130をケーシング100に取り付けておく。
【0078】
空気調和機1が冷房運転を行う場合、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される。圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、四路切換弁23を通じて、室外熱交換器24に送られる。
【0079】
室外熱交換器24に送られた高圧の冷媒は、室外熱交換器24において、室外ファン26によって供給される室外空気(外気)と熱交換を行って放熱する。室外機2において、所定の開口104は、蓋部材110で閉じられているので、外気は、図2の点線の矢印Bのように流れる。
【0080】
室外熱交換器24において放熱した高圧の冷媒は、膨張弁25に送られて、冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。膨張弁25において減圧された低圧の冷媒は、液冷媒連絡管4を通じて、室内熱交換器31に送られる。室内熱交換器31に送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器31において、室内ファン32によって供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却されて室内に吹き出される。室内熱交換器31において蒸発した低圧の冷媒は、ガス冷媒連絡管5、四路切換弁23及びアキュムレータ22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
【0081】
(4-2)暖房運転
暖房運転では、室外機2のケーシング100の所定の開口104は、図2の点線で示すように、蓋部材110によって閉じられる。また、表示部材130をケーシング100に取り付けておく。
【0082】
空気調和機1が暖房運転を行う場合、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される。圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、四路切換弁23及びガス冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器31に送られる。室内熱交換器31に送られた高圧の冷媒は、室内熱交換器31において、室内ファン32によって供給される室内空気と熱交換を行って放熱する。これにより、室内空気は加熱されて室内に吹き出される。室内熱交換器31において放熱した高圧の冷媒は、液冷媒連絡管4を通じて、膨張弁25に送られて、冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。膨張弁25において減圧された低圧の冷媒は、室外熱交換器24に送られる。
【0083】
室外熱交換器24に送られた低圧の冷媒は、室外熱交換器24において、室外ファン26によって供給される室外空気(外気)と熱交換を行って蒸発する。室外機2において、所定の開口104は、蓋部材110で閉じられているので、外気は、図2の点線の矢印Bのように流れる。
【0084】
室外熱交換器24において蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁23及びアキュムレータ22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
【0085】
(4-3)冷媒回収運転
冷媒回路10内の冷媒を回収する運転では、室外機2のケーシング100の所定の開口104は、図2の実線で示すように、蓋部材110によって開けられる。また、冷媒回収を始めるときに、表示部材130をケーシング100から取り外す。
【0086】
冷媒回収時には、空気調和機1の液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5に、冷媒回収機12及びボンベ13と接続されているマニホールド11を接続する。そして、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28を開き、冷媒回収機12の圧縮機を起動する。これにより、冷媒回路10内の冷媒を吸引して、ボンベ13に冷媒を回収できる。
【0087】
冷媒回収が始まると、冷媒回路10内の圧力が下がり、冷媒の温度が低下するので、アキュムレータ22の冷媒容器22aの温度も低下する。冷媒容器22aに液冷媒が溜まっていると、液冷媒が蒸発するために時間を要する。
【0088】
そこで、本実施形態では、冷媒回収時に、ケーシング100の所定の開口104から、アキュムレータ22に向けて外気が流れるように、室外ファン26を動作させる。このように、室外ファン26による外気を利用して、アキュムレータ22の周囲の空気を動かして、強制対流させる。
【0089】
ここでは、制御装置6によって、室外機2の電源を入れて、室外ファン26を最大風量で動作させる。なお、冷媒回収時には、圧縮機21を動作させない。これにより、図2の矢印Aに示すように、ケーシング100の下部の所定の開口104から、ケーシング100の内部に導入された外気は、ガイド部材120に案内されて、アキュムレータ22の下部に向けて流れる。アキュムレータ22の冷媒容器22a内の液冷媒の温度は-20℃程度なので、外気との温度差が大きい。このため、冷媒容器22a内の液冷媒は、外気と熱交換することによって、加熱されて、蒸発する。
【0090】
なお、本発明者は、本実施形態の室外機2において、所定の開口104における外気の風速を3[m/s]としたときに、所定の開口104が設けられていない従来の室外機に比べて、冷媒の回収時間を1/18に短縮できるという知見を有している。
【0091】
(5)特徴
(5-1)
本実施形態の室外機2は、室外ファン26と、アキュムレータ22と、ケーシング100と、を備える。ケーシング100は、室外ファン26及びアキュムレータ22を内部に収容する。冷媒回収時に、ケーシング100の所定の開口104から、アキュムレータ22に向けて外気が流れるように、室外ファン26が動作するように構成されている。
【0092】
本実施形態の室外機2によれば、冷媒回収時に、室外ファン26を動作させて、外気を、ケーシング100の所定の開口104から、アキュムレータ22に向けて流す。このため、アキュムレータ22が、外気と熱交換することによって、加熱される。これにより、アキュムレータ22に溜まった液冷媒の蒸発を促進することができる。したがって、アキュムレータ22を加熱する装置のための電源を省略しても、冷媒回収に要する時間を短縮することができる。
【0093】
(5-2)
本実施形態の室外機2において好ましくは、所定の開口104を開閉する蓋部材110をさらに備える。
【0094】
ここでは、冷媒回収時には、蓋部材110で所定の開口104を開けることによって、所定の開口104から導入した外気を、アキュムレータ22に送ることができる。一方、冷房運転、暖房運転などの通常運転時には、蓋部材110で所定の開口104を閉じることによって、室外熱交換器24において、外気と冷媒との熱交換を促進することができる。
【0095】
(5-3)
本実施形態の室外機2において好ましくは、所定の開口104は、ケーシング100の下部に設けられる。
【0096】
ここでは、ケーシング100の下部から外気を導入できるので、アキュムレータ22の冷媒容器22aの下部に外気を送り易くなる。冷媒容器22aの下部に液冷媒が溜まるので、液冷媒の蒸発をより促進することができる。
【0097】
(5-4)
本実施形態の室外機2において好ましくは、所定の開口104は、ケーシング100の上下方向の中央よりも下方に設けられる。
【0098】
ここでは、ケーシング100の上下方向の中央よりも下方から外気を導入できるので、アキュムレータ22の下部に外気をより送り易くなる。アキュムレータ22の冷媒容器22aの下部に液冷媒が溜まるので、液冷媒の蒸発を効率良く行うことができる。
【0099】
(5-5)
本実施形態の室外機2において好ましくは、所定の開口104からアキュムレータ22に外気を導くガイド部材120をさらに備える。
【0100】
ここでは、ガイド部材120によって、所定の開口104からアキュムレータ22に外気を効率的に送ることができる。
【0101】
(5-6)
本実施形態の室外機2は、所定の開口104に関する作業を促すことを表示する表示部材130をさらに備える。ここでは、表示部材130によって、冷媒回収を容易に行うことができる。また、作業者に、所定の開口104が開いていることを知らせることができる。
【0102】
(5-7)
本実施形態の室外機2において好ましくは、アキュムレータ22の下部に向けて外気が流れるように、室外ファン26が動作するように構成されている。
【0103】
ここでは、外気によって、液冷媒が溜まるアキュムレータ22の冷媒容器22aの下部を加熱できるので、液冷媒の蒸発をより促進することができる。
【0104】
(5-8)
本実施形態の室外機2において好ましくは、冷媒回収時に、室外ファン26が最大風量で動作するように構成されている。
【0105】
ここでは、アキュムレータ22に向けて、最大風量の外気を流すことができる。このため、アキュムレータ22の冷媒容器22aに溜まった液冷媒と外気との熱交換をより促進することができる。
【0106】
(5-9)
本実施形態の室外機2において好ましくは、所定の開口104における外気の風速は、室外ファン26の出口風速の10分の1以上である。
【0107】
ここでは、所定の開口104における外気の風速を最大風速の10分の1以上にしているので、アキュムレータ22に向けて、効率的に外気を流すことができる。このため、アキュムレータ22の冷媒容器22aに溜まった液冷媒と外気との熱交換をより促進することができる。
【0108】
(5-10)
本実施形態の室外機2において好ましくは、外気と熱交換する室外熱交換器24をさらに備える。ケーシング100は、対向部と、非対向部と、を含む。対向部は、室外熱交換器24と対向する。非対向部は、室外熱交換器24と対向しない。所定の開口104は、非対向部に設けられる。
【0109】
ここでは、ケーシング100において室外熱交換器24と対向しない面に所定の開口104を設けるので、アキュムレータ22に送る外気を増やすことができる。
【0110】
(6)変形例
(6-1)変形例1
上記実施形態では、蓋部材110とガイド部材120とは1つの部材であったが、これに限定されない。本変形例では、図5に示すように、蓋部材110とガイド部材120とは、別の部材である。なお、図5は、表示部材130を省略して示している。
【0111】
具体的には、蓋部材110は、ケーシング100の外部に、着脱可能に設けられる。詳細には、蓋部材110は、所定の開口104を閉じる時に、図5の点線で示すように、前部101の外側面の下端部及び底部102の前側に取り付けられる。一方、蓋部材110は、所定の開口104を開ける時に、図5の実線で示すように、ケーシング100から取り外される。
【0112】
ガイド部材120は、ケーシング100に固定されている。換言すると、ガイド部材120は、通常運転、冷媒回収運転などの運転の種類を問わず、その位置は一定である。具体的には、ガイド部材120の一端部は、前部101の内側面の下端部に固定され、底部102と平行に延びるように取り付けられている。
【0113】
(6-2)変形例2
上記実施形態では、所定の開口104は、ケーシング100の前面に設けられているが、これに限定されない。本変形例では、図6に示すように、所定の開口104は、底部102に設けられる。なお、図6は、表示部材130を省略して示している。
【0114】
具体的には、所定の開口104は、底部102において、アキュムレータ22の冷媒容器22aの直下の孔である。
【0115】
蓋部材110は、ケーシング100の底面102a下に、移動可能に設けられる。詳細には、蓋部材110は、底部102の下面(底面102a)下を、前後方向にスライド可能である。蓋部材110は、所定の開口104を閉じる時に、図6の点線で示すように、底部102の底面102a下において中央部分に配置される。一方、蓋部材110は、所定の開口104を開ける時に、図6の実線で示すように、前方向に移動されて、底部102下において前側に配置される。このとき、蓋部材110の後端と、底部102において開口104を形成する端縁とは、上下方向位置が揃っている。
【0116】
なお、図6では、ガイド部材120は示されていないが、本変形例の室外機2は、ガイド部材120をさらに備えてもよい。
【0117】
(6-3)変形例3
上記実施形態では、ガイド部材120は、ケーシング100に直接接続されているが、これに限定されない。図7に示すように、本変形例のガイド部材120は、他の部材を介してケーシング100に接続されている。なお、図7は、表示部材130を省略して示している。
【0118】
本変形例の室外機2は、他の部材として、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28を取り付ける取付部材105をさらに備えている。取付部材105は、ケーシング100の前部101の下端部に接続され、ケーシング100の内部に配置される。
【0119】
取付部材105は、第1板部105aと、第2板部105bと、を含む。第1板部105aは、前部101の下端部から、後方向に延びる。第2板部105bは、第1板部105aから下方に延びる。第2板部105bには、液閉鎖弁27及びガス閉鎖弁28が取り付けられる。
【0120】
ガイド部材120は、取付部材105に接続されている。図7では、ガイド部材120は、取付部材105の下端部に直接接続されている。
【0121】
なお、蓋部材110は、図5に示す変形例1と同様である。
【0122】
(6-4)変形例4
上記実施形態では、上吹き型構造の室外機2を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の室外機2は、図8に示すように、トランク型構造である。
【0123】
図8に示すように、ケーシング100は、前部101と、底部102(図示せず)、後部106と、右部107と、左部108と、仕切板109と、を含む。右部107、左部108、及び仕切板109は、上下方向に延びる板状部材である。
【0124】
仕切板109の下部は、底部102に固定される。仕切板109は、ケーシング100の内部空間を、機械室S1及び送風室S2の2つの空間に区画する。機械室S1には、圧縮機21、アキュムレータ22などが設置される。送風室S2には、室外熱交換器24、室外ファン26などが設置される。
【0125】
所定の開口104は、右部107及び仕切板109に設けられている。所定の開口104は、右部107の開口104aと、仕切板109の開口104bとで、構成される。開口104aから開口104bに向けて外気を流すことによって、ケーシング100内のアキュムレータ22に外気が供給される。
【0126】
蓋部材110は、所定の開口104を閉じるときに、右部107及び仕切板109の一部を構成する。右部107の一部を構成する蓋部材110aは、開口104aを開閉する。仕切板109の一部を構成する蓋部材110bは、開口104bを開閉する。
【0127】
なお、図8では、ガイド部材120は示されていないが、本変形例の室外機2は、ガイド部材120をさらに備えてもよい。
【0128】
本変形例のように、ケーシング100は、トランク型の仕切板109を含み、仕切板109に所定の開口104が設けられてもよい。なお、ケーシング100における外郭をなす部分に所定の開口104が設けられておらず、仕切板109のみに所定の開口104が設けられてもよい。
【0129】
(6-5)変形例5
上記実施形態では、所定の開口104は、室外機2の外郭をなすケーシング100に設けられるが、これに限定されない。本変形例では、所定の開口104は、外気と熱交換する室外熱交換器24の下部の隙間である。
【0130】
このように、冷媒回収時に、室外熱交換器24の下部から導入した外気を、アキュムレータ22に送ることができる。このため、アキュムレータ22に溜まった液冷媒の蒸発を促進することができる。
【0131】
(6-6)変形例6
上述した実施形態では、室外機2は、空気調和機1に適用されるが、これに限定されない。室外機2は、給湯装置、床暖房装置、冷蔵装置等の冷凍装置に適用されてもよい。
【0132】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0133】
2 :室外機
22 :アキュムレータ
24 :室外熱交換器(熱交換器)
26 :室外ファン(ファン)
100 :ケーシング
104,104a,104b :開口
110,110a,110b :蓋部材
120 :ガイド部材
130 :表示部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0134】
【特許文献1】特許第6410686号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8