(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002536
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】電流ケーブル及び測定方法
(51)【国際特許分類】
G01R 15/18 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
G01R15/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101780
(22)【出願日】2022-06-24
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、文部科学省、科学技術試験研究委託事業「革新的パワーエレクトロニクス創出基盤技術開発事業」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】305027401
【氏名又は名称】東京都公立大学法人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】高野 耕至
(72)【発明者】
【氏名】和田 圭二
(72)【発明者】
【氏名】備前 良雄
(72)【発明者】
【氏名】織田 紘介
【テーマコード(参考)】
2G025
【Fターム(参考)】
2G025AA00
2G025AB14
(57)【要約】
【課題】貫通型電流センサによる測定における作業を簡易化する電流ケーブルを提供する。
【解決手段】第1入力端子と第2入力端子とが設けられる入力部と、第1中継端子と第2中継端子とが設けられる中継部と、前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子と接触する第1接続端子および前記第2中継端子と接触する第2接続端子、ならびに前記第1接続端子と導通する第1出力端子および前記第2接続端子と導通する第2出力端子が設けられた出力部と、前記第1入力端子と前記第1中継端子とを接続する第1フォワードケーブルと、前記第2入力端子と前記第2中継端子とを接続する第2フォワードケーブルと、前記第1出力端子と前記第2フォワードケーブルとを接続する第1ループバックケーブルとを備える電流ケーブル。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1入力端子と第2入力端子とが設けられる入力部と、
第1中継端子と第2中継端子とが設けられる中継部と、
前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子と接触する第1接続端子および前記第2中継端子と接触する第2接続端子、ならびに前記第1接続端子と導通する第1出力端子および前記第2接続端子と導通する第2出力端子が設けられた出力部と、
前記第1入力端子と前記第1中継端子とを接続する第1フォワードケーブルと、
前記第2入力端子と前記第2中継端子とを接続する第2フォワードケーブルと、
前記第1出力端子と前記第2フォワードケーブルとを接続する第1ループバックケーブルと
を備える電流ケーブル。
【請求項2】
第1入力端子から第n入力端子(nは2以上の整数)までの複数の入力端子を備える入力部と、
第1中継端子から第n中継端子までの複数の中継端子を備える中継部と、
前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子から前記第n中継端子とそれぞれ順番に接触する第1接続端子から第n接続端子、ならびに前記第1接続端子から第n接続端子とそれぞれ順番に導通する第1出力端子から第n出力端子が設けられた出力部と、
n個のフォワードケーブルであって、第1入力端子から第n入力端子と第1中継端子から第n中継端子とをそれぞれ順番に接続するフォワードケーブルと、
第k出力端子(1≦k≦n-1)と第(k+1)フォワードケーブルとを接続する第kループバックケーブルと、
を備える電流ケーブル。
【請求項3】
第1入力端子から第nx入力端子(1≦x≦m、mは2以上の整数、nxはそれぞれ2以上の整数)までの入力端子を備える入力部と、
第1中継端子から第nx中継端子までの複数の中継端子を備える中継部と、
前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子から前記第n中継端子とそれぞれ順番に接触する第1接続端子から第nx接続端子、ならびに前記第1接続端子から第nx接続端子とそれぞれ順番に導通する第1出力端子から第nx出力端子が設けられた出力部と、
nx個のフォワードケーブルであって、第1入力端子から第nx入力端子と第1中継端子から第nx中継端子とをそれぞれ順番に接続するフォワードケーブルと、
第k出力端子(1≦k≦nx-1)と第(k+1)フォワードケーブルとを接続する第kループバックケーブルと、
を備えるm個のケーブルモジュールを備え、
第mケーブルモジュール以外の第xケーブルモジュールの出力部の第nx出力端子と、第(x+1)ケーブルモジュールの第1フォワードケーブルとを接続するモジュール間ケーブルを備える、
電流ケーブル。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電流ケーブルと、
前記電流ケーブルの前記フォワードケーブルを貫通穴に通した貫通型電流センサと、
を用いた電流の測定方法であって、
前記貫通型電流センサにより、前記フォワードケーブルを流れる電流値を測定し、
前記貫通型電流センサによる計測値を電流が流れた前記フォワードケーブルの数で割ることで、前記電流ケーブルから出力される電流値を算出する、
測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流ケーブル及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
貫通型電流センサを用いて電流を測定する場合、測定対象である電流経路を一度切断し、切断した一方を貫通型電流センサの貫通穴に通して電流経路を再接続する必要がある。
【0003】
電流センサの感度である単位電流当たりの出力電圧を増幅するために、切断した電流経路を貫通穴に通し、整数回巻線してから電流経路を再接続することがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“電流プローブと計測の基礎(Tektronix 編)”、[online]、ケイテック、[2022年4月28日検索]、インターネット〈URL: http://www.ktek.jp/probe-v-a-frm2011-11/tek-current-probe-tech-note.pdf〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電流センサの感度を適切にするためには、電流センサへの巻線数を増減させて電流センサの出力電圧を確認する作業を繰り返す必要がある。このとき、電流経路を切断し巻線数を増減させて切断された電流経路を再接続するが、作業は特に巻線数が増加するにしたがって煩雑になり時間を要する。
【0006】
また、測定対象の電流経路を変更するためには、電流経路から電流センサを取り外す必要があるが、特に巻線数が増加するにしたがって電流センサを取り外す作業は煩雑になり時間を要する。
本発明の目的は、上述した課題を解決する電流ケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、第1入力端子と第2入力端子とが設けられる入力部と、第1中継端子と第2中継端子とが設けられる中継部と、前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子と接触する第1接続端子および前記第2中継端子と接触する第2接続端子、ならびに前記第1接続端子と導通する第1出力端子および前記第2接続端子と導通する第2出力端子が設けられた出力部と、前記第1入力端子と前記第1中継端子とを接続する第1フォワードケーブルと、前記第2入力端子と前記第2中継端子とを接続する第2フォワードケーブルと、前記第1出力端子と前記第2フォワードケーブルとを接続する第1ループバックケーブルとを備える電流ケーブルである。
【0008】
本発明の一態様は、第1入力端子から第n入力端子(nは2以上の整数)までの複数の入力端子を備える入力部と、第1中継端子から第n中継端子までの複数の中継端子を備える中継部と、前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子から前記第n中継端子とそれぞれ順番に接触する第1接続端子から第n接続端子、ならびに前記第1接続端子から第n接続端子とそれぞれ順番に導通する第1出力端子から第n出力端子が設けられた出力部と、n個のフォワードケーブルであって、第1入力端子から第n入力端子と第1中継端子から第n中継端子とをそれぞれ順番に接続するフォワードケーブルと、第k出力端子(1≦k≦n-1)と第(k+1)フォワードケーブルとを接続する第kループバックケーブルと、を備える電流ケーブルである。
【0009】
本発明の一態様は、第1入力端子から第nx入力端子(1≦x≦m、mは2以上の整数、nxはそれぞれ2以上の整数)までの入力端子を備える入力部と、第1中継端子から第nx中継端子までの複数の中継端子を備える中継部と、前記中継部に着脱可能に構成され、前記中継部に装着したときに前記第1中継端子から前記第n中継端子とそれぞれ順番に接触する第1接続端子から第nx接続端子、ならびに前記第1接続端子から第nx接続端子とそれぞれ順番に導通する第1出力端子から第nx出力端子が設けられた出力部と、nx個のフォワードケーブルであって、第1入力端子から第nx入力端子と第1中継端子から第nx中継端子とをそれぞれ順番に接続するフォワードケーブルと、第k出力端子(1≦k≦nx-1)と第(k+1)フォワードケーブルとを接続する第kループバックケーブルと、を備えるm個のケーブルモジュールを備え、第mケーブルモジュール以外の第xケーブルモジュールの出力部の第nx出力端子と、第(x+1)ケーブルモジュールの第1フォワードケーブルとを接続するモジュール間ケーブルを備える、電流ケーブルである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡易に貫通型電流センサの感度を任意の整数倍に増幅することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】n=3のときの第1の実施形態に係る電流ケーブル1の構成を示す図である。
【
図2】n=3のときの第1の実施形態に係る電流ケーブル1の使用例を示す図である。
【
図3】電流ケーブル1を用いた測定方法を示すフローチャートである。
【
図4】m=2、n
1=3及びn
2=3のときの第2の実施形態に係る電流ケーブル1を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
第1の実施形態に係る電流ケーブル1は、入力部2、中継部4、出力部5、フォワードケーブル40及びループバックケーブル50を備える。入力部2は、第1入力端子20-1から第n入力端子20-n(nは2以上の整数)までの複数の入力端子20を備える。中継部4は第1中継端子41-1から第n中継端子41-nまでのn個の中継端子41を備える。第1中継端子41-1から第n中継端子41-nは、第1入力端子20-1から第n入力端子20-nとそれぞれ順番に第1フォワードケーブル40-1から第nフォワードケーブル40-nにより接続される。すなわち、第kフォワードケーブル40-kは、第k中継端子41-kと第k入力端子20-kとを接続する。
【0013】
出力部5は、第1接続端子51-1から第n接続端子51-nまでのn個の接続端子51を備える。また、出力部5は、第1出力端子30-1から第n出力端子30-nまでのn個の出力端子30を備える。出力部5は、中継部4と着脱可能に構成される。出力部5は、中継部4に装着したときに第1中継端子41-1から第n中継端子41-nのn個の中継端子41が、第1接続端子51-1から第n接続端子51-nのn個の接続端子51とそれぞれ順番に接続する。また、第1出力端子30-1から第n出力端子30-nまでのn個の出力端子30は第1接続端子51-1から第n接続端子51-nのn個の接続端子51とそれぞれ順番に導通する。
【0014】
例えば、中継端子41と接続端子51とは対応する接続端子同士が嵌合するように構成され、第1中継端子41-1から第n中継端子41-nが第1接続端子51-1から第n接続端子51-1とそれぞれ順番に接続されるように構成される。
【0015】
また、第k出力端子30-k(1≦k≦n-1)は、第(k+1)フォワードケーブル40-(k+1)に第kループバックケーブル50-kにより接続される。
【0016】
電流ケーブル1の使用手順を説明する。初めに中継部4と出力部5とを外す。その後、フォワードケーブル40を貫通型電流センサ10の貫通穴11に通す。ループバックケーブル50は、貫通型電流センサ10の外側を経由させ、貫通穴11に通さない。その後、中継部4と出力部5とを接続する。
【0017】
その後、入力部2のいずれかの入力端子20と、出力部5の第n出力端子30-nとの間に電流を流し、貫通型電流センサ10による計測値を取得する。電流を流す入力端子20を変えることで、フォワードケーブル40のうち、電流が流れる経路の本数が変化する。例えば、第1入力端子20-1に電流を入力した場合は、n本のフォワードケーブル40に電流が流れるが、第2入力端子20-2に電流を入力した場合は、(n-1)本のフォワードケーブル40に電流が流れる。最終的には、貫通型電流センサ10による計測値を電流が流れたフォワードケーブル40の数で割ることで、入力部2に入力され出力部5から出力される電流値を算出することができる。例えば、コンピュータが貫通型電流センサ10による計測値及び電流が流れたフォワードケーブル40の数を取得し、出力部5から出力される電流値を算出してもよい。
【0018】
以下、n=3のときの第1の実施形態に係る電流ケーブル1について図面を参照しながら説明する。
図1は、n=3のときの第1の実施形態に係る電流ケーブル1の構成を示す図である。入力部2は、第1入力端子20-1、第2入力端子20-2、第3入力端子20-3を備える。中継部4は、第1中継端子41-1、第2中継端子41-2、第3中継端子41-3を備える。出力部5は、第1接続端子51-1、第2接続端子、第3接続端子51-3、第1出力端子30-1、第2出力端子30-2及び第3出力端子30-3を備える。第1入力端子20-1と第1中継端子41-1とが第1フォワードケーブル40-1により接続され、第2入力端子20-2と第2中継端子41-2とが第2フォワードケーブル40-2により接続され、第3入力端子20-3と第3中継端子41-3とが第3フォワードケーブル40-3により接続される。
【0019】
さらに第1出力端子30-1は、第2入力端子20-2と第2出力端子30-2との間に第1ループバックケーブル50-1により接続され、第2出力端子30-2は、第3入力端子20-3と第3出力端子30-3との間に第2ループバックケーブル50-2により接続される。
【0020】
図2は、n=3のときの第1の実施形態に係る電流ケーブル1の使用例を示す図である。中継部4と出力部5とを分離し、第1フォワードケーブル40-1、第2フォワードケーブル40-2及び第3フォワードケーブル40-3を貫通穴11に通す。第1ループバックケーブル50-1及び第2ループバックケーブル50-2は貫通型電流センサ10の外側を経由させ、貫通穴11に通さない。
【0021】
電流ケーブル1には、第1入力端子20-1、第2入力端子20-2又は第3入力端子20-3から電流が入力される。第1入力端子20-1に電流を入力した場合は、フォワードケーブル40のうち、第1フォワードケーブル40-1、第2フォワードケーブル40-2及び第3フォワードケーブル40-3に電流が流れる。つまり、電流ケーブル1によって巻線数3の回路が形成される。第2入力端子20-2に電流を入力した場合は、第2フォワードケーブル40-2及び第3フォワードケーブル40-3に電流が流れる。つまり、電流ケーブル1によって巻線数2の回路が形成される。第3入力端子20-3に電流を入力した場合は、第3フォワードケーブル40-3に電流が流れる。つまり、電流ケーブル1によって巻線数1の回路が形成される。
【0022】
図3は、電流ケーブル1を用いた測定方法を示すフローチャートである。貫通型電流センサ10は、貫通穴11を通るフォワードケーブル40に流れる電流値を測定する(ステップS11)。その後、コンピュータが貫通型電流センサ10による計測値及び電流が流れたフォワードケーブル40の数に基づき、出力部5から出力される電流値を算出する(ステップS12)。電流が流れたフォワードケーブル40の数は、例えばコンピュータに利用者が入力することで取得される。また、電流が流れたフォワードケーブル40の数は、例えば入力端子20に取り付けられたセンサが端子の接続を感知することで、取得されてもよい。
【0023】
以上のように、電流ケーブル1は中継部4と出力部5とが分離可能になっていることで、中継部4と出力部5とを分離させてフォワードケーブル40を貫通型電流センサ10の貫通穴11に通すことができる。また、利用者は電流を入力する入力端子20を変えることで、貫通穴11を通るフォワードケーブル40のうち電流が流れるフォワードケーブル40の本数を変えることができ、巻線数を増減させることと同等の効果を得ることができる。これにより、電流センサの感度の調整作業を簡易的に行うことができる。
【0024】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電流ケーブル1は、m個(mは2以上の整数)のケーブルモジュール6と(m-1)個のモジュール間ケーブル60を備える。各々のケーブルモジュール6は、第1の実施形態に係る電流ケーブル1であって、n=nx(1≦x≦m、nxはそれぞれ2以上の整数)である電流ケーブルである。
【0025】
第xモジュール間ケーブル60(1≦x≦m-1)は、第xケーブルモジュールの出力部の第nx出力端子と、第(x+1)ケーブルモジュールの第1フォワードケーブルとを接続する。第xモジュール間ケーブル60と第(x+1)ケーブルモジュールの第1フォワードケーブルは、はんだ付けなどにより着脱不能に接続される。
【0026】
以下、m=2、n
1=3及びn
2=3のときの第2の実施形態に係る電流ケーブル1について図面を参照しながら説明する。
図4は、m=2、n
1=3及びn
2=3のときの第2の実施形態に係る電流ケーブル1を示す図である。電流ケーブル1は、第1ケーブルモジュール6-1、第2ケーブルモジュール6-2及び第1モジュール間ケーブル60-1を備える。
【0027】
第1入力部2aと第1中継部4aとが接続される。より詳細には、第1入力端子20-1aと第1出力端子30-1aとが第1フォワードケーブル40-1aにより接続され、第2入力端子20-2aと第2出力端子30-2aとが第2フォワードケーブル40-2aにより接続され、第3入力端子20-3aと第3出力端子30-3aとが第3フォワードケーブル40-3aにより接続される。さらに、第1出力端子30-1aは、第2入力端子20-2aと第2出力端子30-2aとの間とループバックケーブル50-1aにより接続され、第2出力端子30-2aは、第3入力端子20-3aと第3出力端子30-3aとの間とループバックケーブル50-2aにより接続される。
【0028】
第2入力部2bと第2中継部4bとが接続される。より詳細には、第1入力端子20-1bと第1出力端子30-1bとが第1フォワードケーブル40-1bにより接続され、第2入力端子20-2bと第2出力端子30-2bとが第2フォワードケーブル40-2bにより接続され、第3入力端子20-3bと第3出力端子30-3bとが第3フォワードケーブル40-3bにより接続される。さらに、第1出力端子30-1bは、第2入力端子20-2bと第2出力端子30-2bとの間とループバックケーブル50-1bにより接続され、第2出力端子30-2bは、第3入力端子20-3bと第3出力端子30-3bとの間とループバックケーブル50-2bにより接続される。
【0029】
さらに、第1出力部5aの第3出力端子30-3aは、第2ケーブルモジュールの第1フォワードケーブル40-1bと、第1モジュール間ケーブル60-1により接続される。
【0030】
電流ケーブル1の利用者は、第1の実施形態と同様に、各ケーブルモジュール6において、中継部4と出力部5とを外し、その後、フォワードケーブル40を貫通型電流センサ10の貫通穴11に通す。ループバックケーブル50は、貫通型電流センサ10の外側を経由させ、貫通穴11に通さない。その後、中継部4と出力部5とを接続する。
【0031】
電流ケーブル1には、6つの入力端子20のいずれかから電流が入力され、第2出力部5bの第3出力端子30-3bから電流が出力される。電流を入力した入力端子20により、電流が流れるフォワードケーブル40の本数が、1本から6本まで変化する。以上のように第2の実施形態に係る電流ケーブル1は、入力部2及び出力部5などの端子数より多くの数のフォワードケーブル40を貫通型電流センサ10の貫通穴11に通すことができ、より広範囲に貫通型電流センサ10の感度を調整することができる。
【0032】
以上の説明において、n1とn2の値が等しい、つまり入力部2が同じ数の入力端子20を備えるとして説明したが、同じ数でなくてもよい。例えば、n1=3及びn2=4として、第1入力部2aと第1出力部5aとがそれぞれ3つの入力端子20及び出力端子30を備え、第2入力部2bと第2出力部5bとがそれぞれ4つの入力端子20及び出力端子30を備えてもよい。
【0033】
〈他の実施形態〉
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 電流ケーブル、2 入力部、4 中継部、5 出力部、10 貫通型電流センサ、11 貫通穴、20 入力端子、30 出力端子、40 フォワードケーブル、41 中継端子、50 ループバックケーブル、51 接続端子、60 モジュール間ケーブル