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特開2024-2539飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム
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  • 特開-飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム 図1
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  • 特開-飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002539
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/00 20060101AFI20231228BHJP
   A47K 13/30 20060101ALI20231228BHJP
   E03D 11/02 20060101ALI20231228BHJP
   A47K 17/00 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
E03D9/00 F
A47K13/30 Z
E03D11/02 A
E03D11/02 Z
A47K17/00
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101783
(22)【出願日】2022-06-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-04
(71)【出願人】
【識別番号】712001195
【氏名又は名称】岡本 應守
(72)【発明者】
【氏名】岡本 應守
【テーマコード(参考)】
2D037
2D038
2D039
【Fターム(参考)】
2D037AA02
2D037AD13
2D037BA23
2D038ZA02
2D039AA02
2D039AC06
2D039AC08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】清掃作業の負担を軽減、精神衛生上良好な環境に改善、清潔を維持することができる飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムを提供する。
【解決手段】液体洗剤を蓄える洗剤タンク3aと、洗剤タンク3aから液体洗剤をトイレ便器1の給水管内若しくは水たまり部分1d内に送り込む送液管3bと、エアポンプ兼エアタンク3cと、エアポンプ兼エアタンク3cより水たまり部分1d内に空気を送り込むノズル3eの付いている送気管3dからなる。次に、水たまり部分1d内の除菌にも使用できるオゾン水発生装置2aと、便座蓋1aの内側にオゾン水発生装置2aから得たオゾン水を温水洗浄暖房便座1bに噴霧する噴霧器2bからなる。最後に、水たまり部分1d内の水位を調整するための止水壁4aと、水位調整センサー4bや非常時の排水用配管4d等も付属する飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムを構成した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡について 前記
便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、用を足す水たまり部分内を泡膜で覆うための装置を設置または後付け設置できることを特徴とする飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項2】
泡と除菌について
前記便座蓋の内側に前記温水洗浄暖房便座自体を除菌するための装置を設置または後付け設置できることを特徴とする請求項1に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項3】
泡と水位調整について
前記洋式のトイレ便器内の配管トラップ周辺に、付け置き清掃をするための水位調整装置を設置または後付け設置できることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に使用されている洋式トイレ便器について、日々進化してきているが、起立または着座で使用しても飛沫防止機能がまだまだ不十分な状態である。また除菌機能と定期的な清掃作業については、ほとんど進化が無く、手動で手間がかかる状態である。
【0003】
トイレ全体について言えることは、生活環境の下で必要なものであるにも関わらず、トイレ便器自体が進化してきても、使用者自身は依然不衛生な環境のイメージを持ったままである。また清掃作業者においても、作業方法はほとんど変わりなく、忌み嫌うイメージが強いままであり、精神衛生の面からも悪影響を与えている状態で芳しくない。
【0004】
特許文献1に開示された内容やその他類似したものは、一部トイレ便器の商品で洗浄後に水たまり部分内や室内をオゾン水等で噴霧による除菌や消臭等を行っているが、トイレの使用毎に接触する温水洗浄暖房便座部分の除菌機能については皆無である。
【0005】
特許文献2に開示された内容やその他類似したものは、本発明の請求項1液体洗剤が泡膜自体を表せており、泡膜自体を容器内に詰め込んだ状態で使用して、洗浄時に泡膜を前記水たまり部分内に噴射させる方法である。またその他類似したものは、洗浄時に給水管等より水と共に液体洗剤を前記水たまり部分内に流して、流水の力で泡立てて泡膜を発生させる方法である。前者では定期的に容器内の状況確認(中身の残量だけでなく、泡膜の層や泡膜の噴射状態等)が必要である。後者は時間の経過とともに泡膜の層が軽薄となり、最終的には泡膜自体が消滅すること(季節の水温によっても更に変化するが、洗浄後凡そ2~3時間ほどで消滅)や使用者自身の生活環境も勘案しなければならない。洗浄後の泡膜発生から次の使用までの時間的間隔が短ければ、従来品の飛沫防止機能も役立つが、逆の場合は、飛沫防止機能が役立たないこともある。また再度泡膜を発生させるには、追加で給水(流水の力)が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-035196号公報
【特許文献2】特開2017-179776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように洋式トイレ便器は日々進化してきているが、飛沫防止対策が不完全状態である。また温水洗浄暖房便座部分の除菌対策や定期清掃の方法については、ほとんど変化が無い。手動で手間がかかる状態であり、使用者自身は依然不衛生な環境のイメージを持ったままである。また清掃作業者においても、作業方法はほとんど変わりがなく、忌み嫌うイメージが強いままであり、精神衛生の面からも悪影響を与えている状態である。
【0008】
本発明は上述の問題点を鑑みなされたものであり、精神衛生上良好な環境の下で使用者全員が清潔にトイレを使用して、半自動化によって人員による定期清掃の負担(擦り作業等)も軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、用を足す水たまり部分内を泡膜で覆うための装置を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、液体洗剤と、前記液体洗剤を蓄える洗剤タンクと、前記洗剤タンクから前記液体洗剤を前記トイレ便器の給水管内若しくは前記水たまり部分内に送り込む送液管と、電動のエアポンプ兼エアタンクと、前記エアポンプ兼エアタンクより前記水たまり部分内に空気を送り込むノズルの付いている送気管からなっていることを特徴とするものである。また使用状況によっては、前記エアポンプ兼エアタンクの代わりにバイブレーターのような振動機を用いることもある。あるいは電動で動く前記エアポンプ兼エアタンクだけではなく、手動による(ふいご)や足踏みエアポンプ等の単独使用や前記エアポンプ兼エアタンクとの併用もある。
【0010】
本発明においては、前記便座蓋の内側に前記温水洗浄暖房便座自体を除菌するための装置を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、前記水たまり部分内の除菌にも使用できるオゾン水発生装置と、前記オゾン水発生装置から得たオゾン水を前記便座蓋の内側から前記温水洗浄暖房便座に噴霧するための噴霧器からなっていることを特徴とする請求項1に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムにするのが望ましい。また使用状況によっては、前記オゾン水発生装置や前記噴霧器の代わりに紫外線殺菌灯装置を用いることもある。
【0011】
本発明においては、前記トイレ便器内の配管トラップ周辺に、付け置き清掃をするための水位調整装置を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、前記水たまり部分内の水位を調整するための止水壁と、その他関連装置として水位調整センサーや非常時の排水用配管等も付属していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムにするのが望ましい。また従来品の中にはターントラップ方式を使用している前記トイレ便器もあるので、そちらを使用する場合は、ターントラップの配管自体の長さと角度(配管自体の曲がり具合のことであり、少なくとも配管の先端部分が最高位の水位以上である)を一部調整した上で用いることもある。しかし前記水位発生装置自体について、設置または後付け設置が、ターントラップ方式の調整(長さや角度の一部調整)が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、前記泡膜発生装置に関する内容のみを取り付け(液体洗剤の投入量のみ増量させて、液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、前記エアポンプ兼エアタンクも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、付け置きに近い状態(泡膜のみ膨張)にすることもある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果は、便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、用を足す水たまり部分内を泡膜で覆うための装置を設置または後付け設置していることにより、トイレの使用で発生し得る飛沫ハネや汚れ付着等を常時抑制ができるという効果を奏する。特に泡膜の製造方法自体が従来品と異なることにより、泡膜の層が常時重厚の状態である。泡膜の発生する時期がトイレの使用前後の二回以上(流水と空気の力で)で、従来品(基本トイレ使用後の流水の力のみ)と異なり、泡膜の層が軽薄若しくは消滅する危惧はない。
【0013】
また前記便座蓋の内側に前記温水洗浄暖房便座自体を除菌するための装置を設置または後付け設置していることにより、前記温水洗浄暖房便座部分が常時除菌されており、清潔な状態で使用できるという効果を奏する。現状について、従来品はオゾン水噴霧を前記水たまり部分内の除菌や室内の消臭等を行っているが、前記温水洗浄暖房便座自体については、依然と手動による除菌方法(消毒液等をトイレットペーパー等に噴霧して便座を拭く作業)のままである。そのため、除菌箇所を前記水たまり部分内以外に、前記温水洗浄暖房便座自体も追加させた本発明を取り入れることにより、手動による除菌方法の手間が無くなる。
【0014】
それ以外の効果として、前記トイレ便器内の配管トラップ周辺に水位調整装置を設置または後付け設置していることにより、付け置き清掃をすることができるという効果を奏する。普段は目立たない便器の縁裏部分(給水口等)を液体洗剤でできた泡膜や液体洗剤入りの水溶液で包むこと(配管内を止水壁で閉じた状態で給水を行い、前記水たまり部分内の水位の上昇により泡膜自体も上昇させることで、前記水たまり部分内を泡膜で付け置き状態にする)により、清掃作業を半自動化にするが出来る。よって人員による定期清掃の負担(擦り作業等)を軽減させることができる。
【0015】
本発明の設備構造が大きく三つ(泡膜発生装置、除菌装置、水位調整装置)に分けられる。よって本発明の設備構造の一部(前記トイレ便器の使用環境も含めての可否が有るが)の技術を従来品の前記トイレ便器または前記温水洗浄暖房便座自体に追加設置(後付け設置)することによって、従来品の前記トイレ便器または前記温水洗浄暖房便座自体の機能も進化または強化させることができるという効果を奏する。しかし前記水位発生装置自体について、設置または後付け設置が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、前記泡膜発生装置に関する内容のみを取り付け(液体洗剤の投入量のみ増量させて、液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンクも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)れば、段落番号0014で述べている付け置きに近い状態(泡膜のみ膨張)にすることができる。
【0016】
前記トイレ便器は水回り品でもあるため、季節によって前記水たまり部分内の水温が低下することによって、泡膜の泡立ちに危惧する面がある。しかし本発明の製造方法は、空気の力で行われるため、温水洗浄水や暖房便座の熱源を利用して、前記エアポンプ兼エアタンク自体若しくは前記送気管自体の内側を暖めて、温暖な空気を噴射することにより、前記水たまり部分内の水温上昇に伴って、液体洗剤入りの水溶液を混合させて、従来品よりも泡立ちを良くするという効果を奏する。
【0017】
段落番号0012や段落番号0016でも述べていることであるが、本発明の飛沫防止の泡膜製造方法は、空気の力で行われており、トイレの使用前にも製造することができる。よって泡膜の残量時間を危惧する必要が無い。その前記泡膜発生装置自体の設備構造を見直すことによって、節電や従来品より節水にも寄与(泡膜を再度製造するには、新たに給水から得られる流水の力が必要のため)するという効果を奏する。電動で動く前記エアポンプ兼エアタンクだけではなく、手動による(ふいご)や足踏みエアポンプ等の単独使用や前記エアポンプ兼エアタンクとの併用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、図1図2は本発明に係る飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの構成例を示す図面である。

図1】本発明に係る飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの構成例を示す側面断面図(止水壁が伸長状態)。
図2】本発明に係る飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの構成例を示す側面断面図(止水壁が収縮状態)。
図3】本発明に係る飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの構成例を示す側面断面図(水位発生装置の設置が出来ない場合の代替案)。
【発明を実施するための形態】
【0019】
便座蓋1a付きの温水洗浄暖房便座1bとそれらを操作する操作盤1cが設置されている洋式のトイレ便器1にあって、用を足す水たまり部分1d内を泡膜で覆うための装置3を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、液体洗剤と、前記液体洗剤を蓄える洗剤タンク3aと、洗剤タンク3aから前記液体洗剤をトイレ便器1の給水管内若しくは水たまり部分1d内に送り込む送液管3bと、電動のエアポンプ兼エアタンク3cと、エアポンプ兼エアタンク3cより水たまり部分1d内に空気を送り込むノズル3eの付いている送気管3dからなっている。また使用状況によっては、エアポンプ兼エアタンク3cの代わりにバイブレーターのような振動機、あるいは電動で動くエアポンプ兼エアタンク3cだけではなく、手動による(ふいご)や足踏みエアポンプ等を用いることもある。次に便座蓋1aの内側に温水洗浄暖房便座1b自体を除菌するための装置2を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、水たまり部分1d内の除菌にも使用できるオゾン水発生装置2aと、便座蓋1aの内側にオゾン水発生装置2aから得たオゾン水を温水洗浄暖房便座1bに噴霧する噴霧器2bからなっている。また使用状況によっては、オゾン水発生装置2aや噴霧器2bの代わりに紫外線殺菌灯装置を用いることもある。最後にトイレ便器1内の配管トラップ周辺に、付け置き清掃をするための水位調整装置4を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、水たまり部分1d内の水位を調整するための止水壁4aと、その他関連装置として水位調整センサー4bや非常時の排水用配管4d等も付属していることからなっている。また従来品の中にはターントラップ方式を使用しているトイレ便器1もあるので、そちらの場合はターントラップの配管自体の長さと角度(配管自体の曲がり具合のことであり、少なくとも配管の先端部分が最高位の水位以上である)を一部調整した上で用いることもある。しかし水位発生装置4自体について、設置または後付け設置が、ターントラップ方式の調整(長さや角度の一部調整)が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、泡膜発生装置3に関する内容のみを取り付け(液体洗剤の投入量のみ増量させて、液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンク3cも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、付け置きに近い状態(泡膜のみ膨張)にすることもある。以下からの説明は、主として通常の飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの形態に関するものである。
【0020】
泡膜発生装置3については、まず飛沫ハネや汚れ付着等を常時抑制するために使用する。トイレを使用(用を足す)した後に洗浄作業が行われるが、洗浄時に水たまり部分1d内へ給水口から水を流入させるのと同時または給水終了前後に、液体洗剤も水たまり部分1d内に投入されると、流水の力で泡膜が発生する。しかし、次の使用までの時間的間隔によって、泡膜自体の状態も異なるので、使用する前に電動のエアポンプ兼エアタンク3cから送り込まれた空気をノズル3eより水たまり部分1d内にある液体洗剤入りの水溶液に噴射することによって、泡膜を再度発生させる方法である。他にはバイブレーターのような振動機、あるいは電動で動くエアポンプ兼エアタンク3cだけではなく、手動による(ふいご)や足踏みエアポンプ等を用いる方法もある。
【0021】
除菌装置2については、使用後の温水洗浄暖房便座1bを除菌するために使用する。現状は、洗浄作業後に温水洗浄暖房便座1b以外(水たまり部分1d内やトイレ室内)になるが、洗浄用の水をオゾン水発生装置2aでオゾン水に変換して、噴霧による除菌作業や消臭作業を行っている従来品があるのみである。そのオゾン水を便座蓋1aの内側に設置している噴霧器2bより噴霧することで、温水洗浄暖房便座1b自体も除菌する方法である。他には紫外線殺菌灯装置を用いる方法(設置場所は同じく便座蓋1aの内側)もある。
【0022】
水位調整装置4については、トイレ便器1内の付け置き清掃をするために使用する。配管トラップ内を止水壁4aで閉鎖(図1参照)してから、通常洗浄と同じように給水と液体洗剤を水たまり部分1d内に投入(給水量と液体洗剤の投入量が通常洗浄時の量より増量)して、泡膜が発生(場合によって、泡膜発生装置3を飛沫防止対策以外にも稼働させることもある)する。配管トラップ内が閉鎖していることにより、水位と重厚な泡膜の層が上昇することにより、トイレ便器1内を泡膜で包む方法である。しかし水位発生装置4自体について、設置または後付け設置が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、泡膜発生装置3に関する内容のみを取り付け(前記液体洗剤の投入量のみ増量させて、前記液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンク3cも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、トイレ便器1内を泡膜で包む方法もある。
【0023】
泡膜発生装置3について、従来品は洗浄後に流水の力による発生する方法等(特許文献2も含む)になるため、洗浄後の泡膜発生から次の使用までの時間的間隔を勘案しなければならない。時間の経過とともに泡膜の層が軽薄(水たまり部分1d内の水面の断面積が広ければさらに軽薄)となり、最終的に泡膜自体が消滅(季節により水たまり部分1d内の水温低下による泡立ちの悪化も併せて考慮)する。使用する時間的間隔が短ければ、従来品の飛沫防止機能でも役立つが、逆の場合は、飛沫防止機能が役立たないこともある。また泡膜の層が軽薄若しくは消滅して再度製造するには、新たに給水から得られる流水の力で製造することになる。それ以外にも、使用者の生活環境(地域や時間も含めて千差万別)も勘案する必要があるので、洗浄後だけでなく使用前にも泡膜を製造することが望ましい。
【0024】
泡膜発生装置3について電動のエアポンプ兼エアタンク3cと、送気管3dと、水たまり部分1d内に錘も兼ねたノズル3eを設置して、便座蓋1aが開放するのに併せて空気を噴射して短時間で泡膜を製造する方法である。尚、季節による水たまり部分1d内の水温も考慮する必要がある。よって温水洗浄水や暖房便座の熱源を利用(特に暖房状態の便座仕様の時には、エアポンプ兼エアタンク3cや送気管3dも暖房状態でも良い)して、エアポンプ兼エアタンク3c自体若しくは送気管3d自体の内側を暖めて、温暖な空気を噴射することが望ましい。またトイレ便器1の構造によって、水たまり部分1d内の構造も異なる(水たまり部分1d内の水面の断面積や水の体積)ことにより、ノズル3e自体の口径の変更や口数を増設する方法、またノズル3eをエアストーン(水たまり部分1d内の底面に合わせて断面積が広い形状が望ましい)に変更する方法もある。
【0025】
段落番号0024の追記になるが、エアポンプ兼エアタンク3cによる泡膜発生装置3としては、節電や製造費用等も考慮して、電動で動くエアポンプ兼エアタンク3cだけではなく、手動による送気方法もある。手動による(ふいご)や足踏みエアポンプ等の単独使用やエアポンプ兼エアタンク3cとの併用(停電等緊急事態のことも想定)する方法もある。
【0026】
段落番号0024から段落番号0025では、空気の力による泡膜発生装置3を述べているが、季節による水たまり部分1d内の水温を気兼ねする必要が無い環境(常時温暖な地域)であれば、空気の力ではなく振動の力で泡膜を製造する方法を取り入れることもある。バイブレーターのような振動機の先端を水たまり部分1d内に沈殿設置させて、便座蓋1aが開放するのに併せて作動して、液体洗剤入りの水溶液を振動する力で泡膜を製造する方法である。
【0027】
除菌装置2について、現状は別で設けている消毒液等をトイレットペーパー等に噴霧して、手動で温水洗浄暖房便座1bを除菌している。また洗浄用の水を一部オゾン水に変換して水たまり部分1d内の除菌や室内の消臭等を行っている従来品が存在しているので、新たにそのオゾン水を便座蓋1aの内側から水たまり部分1d内だけでなく、温水洗浄暖房便座1b自体にも噴霧させて除菌する方法である。便座蓋1aの内側に温水洗浄暖房便座1bの形状(O字便座やU字便座等)に合わせるように噴霧器2bを取り付ける。但し、こちらの方法を使用する際は、噴霧直後の温水洗浄暖房便座1b自体が加湿している状態であることにより、噴霧後は直ちに温水洗浄暖房便座1bの温風乾燥機能(シャワー洗浄後の濡れた局部を乾燥させるための機能を便座蓋1aの内側にも設置して、温水洗浄暖房便座1b自体を乾燥)や暖房便座自体の熱源を利用(温水洗浄暖房便座1b自体の温度を一時的に上昇させて乾燥)して、早期に乾燥させる措置を講ずる工夫が必要である。またこちらの方法を用いる場合は、オゾン水等を外部に漏水させない対策として便座蓋1aの大きさは温水洗浄暖房便座1bに被せる位の大きさが望ましい。
【0028】
段落番号0027の追記になるが、オゾン水による除菌装置2以外として、紫外線殺菌灯等の光源による除菌装置2を開閉する便座蓋1aの内側に温水洗浄暖房便座1bの形状(O字便座やU字便座等)に合わせるように取り付ける。便座蓋1aが閉鎖しているときにのみ照射(照射時間は調整の上)させて、温水洗浄暖房便座1b自体を除菌する方法である。オゾン水による除菌方法と異なり、乾燥時間が不要という有効性はある。しかし温水洗浄暖房便座1bや便座蓋1aに使用されている樹脂素材によっては、紫外線を長時間照射することにより、樹脂の変形等による故障や劣化の可能性もあるので、紫外線の照射時間や樹脂の素材見直し、あるいは樹脂自体に偏光材を付着させて変形等の予防措置を講ずる工夫が必要である。またこちらの方法を用いる場合でも、紫外線を外部に出さない対策として便座蓋1aの大きさは温水洗浄暖房便座1bに被せる位の大きさが望ましい。
【0029】
段落番号0027から段落番号0028の補足になるが、便座蓋1a自体は手動により開閉する従来品が一般的であるが、一部人感センサー等で便座蓋1a自体が自動開閉する従来品もある。本発明の除菌装置2は、便座蓋1aの内側に設置されていることにより、特に手動による閉鎖時の衝撃には注意を払う必要がある。よって人感センサー等で便座蓋1a自体が自動開閉する便座蓋1a若しくは手動であってもソフトクローズ機能付きの便座蓋1aが望ましい。
【0030】
水位調整装置4について、洗浄毎に配管トラップの一部分が反転(ターントラップ方式)して排水する従来品も存在しているが、本発明においては、従来の便器構造の形状(配管トラップ構造)のままで、配管トラップの一部分に止水壁4aを設置して、付け置き清掃で使用するため(洗浄毎の排水では不使用)だけの装置である。よって使用頻度がターントラップ方式の従来品とは異なり、摩耗等による劣化や故障の速度が低いことにつながる。しかし水位発生装置4自体について、設置または後付け設置が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、泡膜発生装置3に関する内容のみを取り付け(前記液体洗剤の投入量のみ増量させて、前記液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンク3cも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、トイレ便器1内を泡膜で包む方法を用いることもある。
【0031】
現状のトイレの清掃で、使用する洗剤自体は単体で進化しているが、清掃方法は手動のみの清掃でほとんど変化が無い。水位調整装置4については、泡膜発生装置3を飛沫防止対策以外にも利用して、付け置き清掃で使用するための装置である。普段は目立たない便器の縁裏部分(給水口等)を液体洗剤でできた泡膜で包むことにより、清掃作業を半自動化する方法である。泡膜で包むことによって付け置き状態にして、人員による定期清掃の負担(擦り作業等)を軽減させることにつながる。図1に示すように、配管内を止水壁4aで閉じた状態にして、給水作業並びに泡膜を製造する。その後水たまり部分1d内の水位の上昇に伴い泡膜自体も上昇させることで、水たまり部分1d内を泡膜で包むことにより、付け置き状態にする方法である。付け置き清掃終了後は、通常洗浄と同じく排水並びに給水作業(濯ぎ作業も含む)を行い、精神衛生上良好な環境の下で清潔な状態でトイレを維持することにつながる。
【0032】
段落番号0031の補足になるが、止水壁4aを設置するのに伴い、給水設備も含めた設備の故障等による漏水トラブルのことも想定して、給水停止(通常の給水停止以外にも)のための水位調整センサー4bやさらに溢水しないよう非常時の排水用配管4dも付属で設置するのが望ましい。水位調整センサー4bや非常時の排水用配管4dの設置位置については、トイレ便器1の断面的に解説すると、給水口を最高位の水位として、その水位まで上昇すれば、水位調整センサー4bが作動して給水停止、トラブル等で停止せず給水継続した場合は、非常時の排水用配管4dから自動排水する方法が望ましい。尚、止水壁4aについては、配管の断面形状が楕円を含めた円形であることが多いので、止水するために上下(伸縮)運動をする平面壁でも良いが、配管の断面形状に合わせた球体壁(バルーンやフロート等)でも良い。
【0033】
段落番号0031の更なる補足になるが、付け置き清掃に使用される液体洗剤についてである。トイレの汚染度等の場合によっては、飛沫防止で使用している液体洗剤を使用するのではなく、別途トイレ専用の洗剤を水たまり部分1d内に投入して、送気管3dより空気を噴射して泡膜を製造する方法もある。
【0034】
段落番号0030の追記になるが、止水壁4aを使用した水位調整装置4以外に、ターントラップ方式(水たまり部分1d内から配管トラップまでの位置エネルギーと運動エネルギーの利用した方式で、位置エネルギーの高さ自体を変える方式)を利用して、排水する従来品がある。こちらを止水壁4a方式(配管トラップ構造)の代用として使用するのであれば、最高位の水位に合わせた反転する側の配管自体の長さと角度を一部調整する必要がある。よって便器の構造自体に支障(従来品より反転する側の配管自体の長さや角度分の高さを更に収納できるスペース確保が必要)が無ければ用いることもある。しかし調整(長さや角度の一部調整)やスペース確保が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、泡膜発生装置3に関する内容のみを取り付け(液体洗剤の投入量のみ増量させて、液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンク3cも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、付け置きに近い状態(泡膜のみ膨張)にすることもある。
【実施例0035】
以下、通常の飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステムの実施例に関する説明である。便座蓋1a付きの温水洗浄暖房便座1bとそれらを操作する操作盤1cが設置されている洋式のトイレ便器1にあって、用を足す水たまり部分1d内を泡膜で覆うための装置3を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、液体洗剤と、液体洗剤を蓄える洗剤タンク3aと、洗剤タンク3aから液体洗剤をトイレ便器1の給水管内若しくは水たまり部分1d内に送り込む送液管3bと、エアポンプ兼エアタンク3cと、エアポンプ兼エアタンク3cより水たまり部分1d内に空気を送り込むノズル3eの付いている送気管3dからなっている。次に便座蓋1aの内側に温水洗浄暖房便座1b自体を除菌するための装置2を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、水たまり部分1d内の除菌にも使用できるオゾン水発生装置2aと、便座蓋1aの内側にオゾン水発生装置2aから得たオゾン水を温水洗浄暖房便座1bに噴霧する噴霧器2bからなっている。最後にトイレ便器1内の配管トラップ周辺に、付け置き清掃をするための水位調整装置4を設置または後付け設置している。詳細な内容としては、水たまり部分1d内の水位を調整するための止水壁4aと、その他関連装置として水位調整センサー4bや非常時の排水用配管4d等も付属していることからなっている。
【0036】
使用者がトイレに入室すると、手動で便座蓋1aを開放するのに合わせて、操作盤1c等を使用して、泡膜発生装置3を一定時間作動させる。水たまり部分1d内には、前の使用後に投入された液体洗剤入りの水溶液が溜まっている状態であり、そこにエアポンプ兼エアタンク3cから空気を送気することにより、泡膜を製造(一次製造 図2参照)する。
【0037】
使用者がトイレを使用(用を足す)した後に、手動や人感センサー若しくは操作盤1c等で洗浄作業が行われる。この時に水たまり部分1d内へ給水口から水を流入させるのと同時または給水終了前後に、液体洗剤も水たまり部分1d内に投入されて泡膜を製造(二次製造)する。また合わせて便座蓋1aも手動で閉鎖して、閉鎖作業完了後に便座蓋1aの内側にある除菌装置2(本実施例は、オゾン水による除菌方法)が作動する。便器内と温水洗浄暖房便座1b部分にオゾン水を噴霧して、温水洗浄暖房便座1b部分が加湿された状態となる。噴霧後は、直ちに温水洗浄暖房便座1bの温風乾燥機能(シャワー洗浄後の濡れた局部を乾燥させるための機能を温水洗浄暖房便座1b自体の乾燥にも利用)や暖房便座自体の熱源を利用(温水洗浄暖房便座1b自体の温度を一時的に上昇させて乾燥)して早期に乾燥(除菌作業終了)させる。
【0038】
次の使用者がトイレに入室すると、段落番号0036と同じ動作を行う。その後は以下繰り返しになる。
【0039】
便座蓋1aの開閉作業については、今回は手動で記載しているが、一部人感センサー等で便座蓋1a自体が自動開閉する従来品を使用することもできる。自動開閉の動きに合わせて、泡膜発生装置3や除菌装置2が連動する方法である。便座蓋1a(除菌済)が自動開放されるのと同時に、泡膜発生装置3が一定時間作動して、水たまり部分1d内にエアポンプ兼エアタンク3cから空気が送気されて、泡膜を製造(一次製造)する。またトイレ使用後に手動や人感センサー若しくは操作盤1c等で洗浄作業が行われるが、その時に便座蓋1aが自動閉鎖されて、閉鎖作業完了後に便座蓋1aの内側にある除菌装置2が作動する方法である。
【0040】
段落番号0036から段落番号0037の実施例について、他にも実施するための形態が述べられているので、以下のように記載する。尚、各形態の組み合わせについては、使用する場所や環境等に応じて選択することができる。また実施に伴う動作について、一部前後が変更することもある。
【0041】
使用者がトイレに入室すると、手動で便座蓋1aを開放する。その後、使用者がトイレを使用(用を足す)する準備に合わせて、手動のポンプ(本実施例は、足踏みポンプによる泡膜発生方法)で水たまり部分1d内に空気を送気することにより、泡膜を製造(一次製造 図2参照)する。使用者によって異なるが、着座使用の場合は座ってから手足に自由が、起立使用の場合でも準備後であれば、多少片方の足に自由があるので、手動による泡膜を発生させる方法も可能である。また手動であるために、泡膜の層の厚みを使用者自身で調整することができる。トイレで発生する飛沫ハネの数量は、その時の健康状態で排便器官から体外に放出(腹圧による放出)する勢いや、また排便器官と水たまり部分1d内の距離間で異なる。泡膜の層が軽薄若しくは消滅状態で、特に起立使用の場合は、水たまり部分1dの内外だけでなく、室内全体(床や壁)にも無数の小さな飛沫ハネが付着(着座使用の場合でも、水たまり部分1d内だけでなく、使用者の身体に無数の小さな飛沫ハネが付着)するので、そのようなことも考慮すれば、泡膜の層の厚みが調整できる手動の方も有効である。
【0042】
使用者がトイレを使用(用を足す)した後に、手動や人感センサー若しくは操作盤1c等で洗浄作業が行われる。この時に水たまり部分1d内へ給水口から水を流入させるのと同時または給水終了前後に、液体洗剤も水たまり部分1d内に投入されて泡膜を製造(二次製造)する。また合わせて便座蓋1aも手動で閉鎖して、閉鎖作業完了後に便座蓋1aの内側にある除菌装置2(本実施例は、紫外線殺菌灯による除菌方法)が作動する。紫外線殺菌灯を温水洗浄暖房便座1b部分に一定時間照射して、温水洗浄暖房便座1bが除菌された状態となる。
【0043】
次の使用者がトイレに入室すると、段落番号0041と同じ動作を行う。その後は以下繰り返しになる。
【0044】
泡膜発生装置3について、電動並びに手動ポンプのことを述べられているが、水たまり部分1d内の水温を気兼ねする必要が無い環境(常時温暖で水温がほぼ一定な地域)であれば、空気の力だけではなく、振動の力で泡膜を製造する方法を取り入れることも有効である。バイブレーターのような振動機の先端を水たまり部分1d内に沈めて、便座蓋1aが開放するのに併せて作動して、液体洗剤入りの水溶液を振動で泡立てして泡膜を製造する方法である。泡膜製造方法以外の実施例ついては、段落番号0036や段落番号0041と同様である。
【0045】
付け置き清掃については、一部設定条件(水たまり部分1d内への給水量や液体洗剤の投入量や泡膜を製造するための泡立て時間等)が通常洗浄とは異なるが、トイレを使用する前と同じような動き(水位が上昇した上で、泡膜発生装置3が稼働して泡膜を製造)をする。
【0046】
まずトイレを含めてどのような施設を使用しながら清潔な状態を維持するならば、定期的に清掃する必要がある。本発明の水位調整装置4を使用する目的は、その定期的な清掃の人員負担(擦り作業等)を軽減させることである。
【0047】
付け置き清掃を開始するには、操作盤1c等を使用して、トイレ便器1内の配管トラップ内に設置している止水壁4a(本実施例は、平面壁による止水方法で説明)を稼働させて、通常排水用の配管4c内を一時閉鎖させる。配管トラップ内に設置した平面壁を上昇させて、通常排水用の配管4c内を一時閉鎖(図1参照)させる。その後に給水と液体洗剤を水たまり部分1d内に投入して、その後必要に応じて泡膜発生装置3を稼働させて泡膜を製造する。給水量と、液体洗剤の投入量が通常洗浄時の量より増量していることにより、水位上昇に伴って泡膜の層も重厚な状態で上昇することにより、普段は目立たない便器の縁裏部分(給水口等)を含んだ水たまり部分1d内を泡膜で包むことにより、付け置き状態にする。
【0048】
付け置き状態で一定時間経過したら、操作盤1c等を使用して、トイレ便器1内の配管トラップ内を閉鎖している止水壁4aを稼働させて、通常排水用の配管4c内を開放させる。配管トラップ内に設置した平面壁を下降させて、通常排水用の配管4c内を開放(図2参照)させる。通常排水用の配管4c内が開放されたことにより、水たまり部分1d内からの排水作業、その後新たな給水と液体洗剤の投入(両方とも通常洗浄時の量)に合わせて通常の洗浄作業(または濯ぎ作業)が行われて、付け置き清掃作業が終了する。尚、必要に応じて排水作業または洗浄作業の前後等に手動よる擦り作業等を行って清掃作業を終了させることもできる。
【0049】
トイレ便器1内の配管トラップ内に設置している止水壁4aについて、今回は平面壁による止水方法で説明しているが、配管の断面が円形に近い形であることにより、球体壁(バルーンやフロート等)を使用することもできる。球体壁のバルーンを使用する場合は、膨張や収縮で止水壁4aが開閉する動作となる。球体壁のフロートを使用する場合は、フロート自体の浮力を利用する以外に、フロートと配管トラップ周辺にマグネットを取り付けて、磁力の吸引力や反発力を利用して止水壁4aが開閉する動作となる。また、止水壁4aの開放方法(付け置き状態にする一定時間)については、時差方式(タイマー方式)を用いて開放する方法にすることもできる。
【0050】
段落番号0047から段落番号0048の水位調整装置4の構造について、他にも実施するための形態で述べられているので、以下のように記載する。
【0051】
前述のような止水壁4aを使用した装置4以外に、ターントラップ方式(水たまり部分1d内から配管トラップまでの位置エネルギーと運動エネルギーの利用した方式で、位置エネルギーの高さ自体を変える方式)を利用して、排水する従来品のことである。ターントラップ方式を止水壁4a方式の代用として使用するのであれば、最高位の水位に合わせた反転する側の配管自体の長さと角度(配管自体の曲がり具合で、少なくとも配管の先端部分が最高位の水位以上である)を一部調整する必要がある。便器の構造自体に支障(段落番号0034参照)が無ければ、止水壁4aが上昇や下降する動作は無いが、段落番号0047から段落番号0048と同じような動作となる。給水と液体洗剤を水たまり部分1d内に投入して、その後必要に応じて泡膜発生装置3を稼働させて、泡膜を製造する。給水量と、液体洗剤の投入量が通常洗浄時の量より増量していることにより、水位上昇に伴って泡膜の層も重厚な状態で上昇することにより、普段は目立たない便器の縁裏部分(給水口等)を含んだ水たまり部分1d内を泡膜で包むことにより、付け置き状態にする。しかし調整(長さや角度の一部調整)やスペース確保が困難な場合は、代替案として図3に示すように、便器の構造自体をそのままの状態で、泡膜発生装置3に関する内容のみを取り付け(液体洗剤の投入量のみ増量させて、液体洗剤入りの水溶液の濃度を高めてから、エアポンプ兼エアタンク3cも用いて、より重厚な泡膜の層を製造)て、付け置きに近い状態(泡膜のみ膨張)にすることもある。
【0052】
付け置き状態で一定時間経過したら、操作盤1c等を使用して、ターントラップ方式の反転する側の配管自体が反転する。配管自体が反転したことにより、水たまり部分1d内からの排水作業、排水作業終了後に反転する側の配管自体が再度反転(配管口が上向き状態 原点復帰)して、その後新たな給水と液体洗剤の投入(両方とも通常洗浄時の量)に合わせて通常の洗浄作業(または濯ぎ作業)が行われて、付け置き清掃作業が終了する。尚、必要に応じて排水作業または濯ぎ作業の前後等に手動よる擦り作業等を行って清掃作業を終了させることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明による産業上の利用される可能性としては、従来品より機能が強化(除菌と飛沫防止)並びに進化(清掃の面でも)しており、利便性がある。また従来品に本発明の機能を一部追加設置(後付け設置)することで、従来品自体も進化または強化される。
【符号の説明】
【0054】
1 : トイレ便器
1a : 便座蓋
1b : 温水洗浄暖房便座
1c : 操作盤
1d : 水たまり部分
2 : 除菌装置一式
2a : オゾン水発生装置
2b : 噴霧器
3 : 泡膜発生装置一式
3a : 液体洗剤入りの洗剤タンク
3b : 送液管
3c : 電動式エアポンプ兼エアタンク
3d : 送気管
3e : ノズル
4 : 水位調整装置一式
4a : 止水壁
4b : 水位調整センサー
4c : 通常の排水用配管
4d : 非常時の排水用配管
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、液体洗剤と、前記液体洗剤を蓄える洗剤タンクと、前記洗剤タンクから前記液体洗剤を前記トイレ便器の給水管内若しくは水たまり部分内に送り込む送液管と、前記水たまり部分の前記液体洗剤入りの水溶液内に空気を送り込む装置、または前記液体洗剤入りの水溶液内を振動させる装置を設置または後付け設置していることを特徴とする飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項2】
前記便座蓋の内側に前記温水洗浄暖房便座自体を除菌するための装置を設置または後付けできることを特徴とする請求項1に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項3】
前記洋式のトイレ便器内の配管トラップ周辺に、付け置き清掃をするための水位調整装置を設置または後付けできることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、液体洗剤と、前記液体洗剤を蓄える洗剤タンクと、前記洗剤タンクから前記液体洗剤を前記トイレ便器の給水管内若しくは水たまり部分内に送り込む送液管と、前記液体洗剤入りの水溶液内を振動させる装置を設置または後付け設置していることを特徴とする飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項2】
便座蓋付きの温水洗浄暖房便座とそれらを操作する操作盤が設置されている洋式のトイレ便器にあって、液体洗剤と、前記液体洗剤を蓄える洗剤タンクと、前記洗剤タンクから前記液体洗剤を前記トイレ便器の給水管内若しくは水たまり部分内に送り込む送液管と、付け置き清掃するための水位調整装置と、前記水たまり部分の前記液体洗剤入りの水溶液内に空気を送り込む装置を設置または後付け設置していることを特徴とする飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。
【請求項3】
前記便座蓋の内側に前記温水洗浄暖房便座自体を除菌するための装置を設置または後付けできることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した飛沫防止機能付き除菌洗浄トイレシステム。