(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025464
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】メモリデバイス
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20240216BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128932
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 航
(72)【発明者】
【氏名】今野 拓也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 祥代
(72)【発明者】
【氏名】古林 賢
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP32
5F083EP76
5F083ER21
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083PR03
5F083PR21
5F101BA46
5F101BB02
5F101BD22
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH14
(57)【要約】
【課題】メモリデバイスの歩留りを向上させる。
【解決手段】一実施形態のメモリデバイスは、第1方向に並びかつ互いに離れて設けられる複数の第1絶縁体層を含む第1積層体LSaと、複数の第1絶縁体層とそれぞれ同じ層で互いに離れて設けられる複数の導電体層を各々が含み、かつ互いに離れて設けられる第2積層体及び第3積層体LSbと、第3積層体内で第1方向に延び、複数の導電体層の各々と交差する部分がメモリセルとして機能するメモリピラーと、第1及び第2積層体の間で第1及び第2積層体に接し、第1方向と交差する第2方向に延びる第1部材SLTcと、第2及び第3積層体の間で第2及び第3積層体に接し、第2方向に延び、第1部材と第1方向及び第2方向と交差する第3方向に並ぶ第2部材SLTaと、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に並びかつ互いに離れて設けられる複数の第1絶縁体層を含む第1積層体と、
前記複数の第1絶縁体層とそれぞれ同じ層で互いに離れて設けられる複数の導電体層を各々が含み、かつ互いに離れて設けられる第2積層体、及び第3積層体と、
前記第3積層体内で前記第1方向に延び、前記複数の導電体層の各々と交差する部分がメモリセルとして機能するメモリピラーと、
前記第1積層体と前記第2積層体との間で前記第1積層体及び前記第2積層体に接し、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第1部材と、
前記第2積層体と前記第3積層体との間で前記第2積層体及び前記第3積層体に接し、前記第2方向に延び、前記第1部材と前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に並ぶ第2部材と、
を備えた、メモリデバイス。
【請求項2】
前記第2積層体の前記第1部材と前記第2部材との間の部分の長さは、前記第3積層体の前記第3方向の長さ未満である、
請求項1記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記第1積層体と前記第2積層体との間で前記第1積層体、前記第2積層体、及び前記第1部材に接し、前記第3方向に延びる第3部材を更に備える、
請求項2記載のメモリデバイス。
【請求項4】
第1方向に並びかつ互いに離れて設けられる複数の第1絶縁体層を含む第1積層体と、
前記複数の第1絶縁体層とそれぞれ同じ層で互いに離れて設けられる複数の導電体層を各々が含み、かつ互いに離れて設けられる第2積層体、及び第3積層体と、
前記第3積層体内で前記第1方向に延び、前記複数の導電体層の各々と交差する部分がメモリセルとして機能するメモリピラーと、
前記第1積層体と前記第2積層体との間で前記第1積層体及び前記第2積層体に接し、前記第1方向に見て前記第2積層体及び前記第3積層体を囲む第1部材と、
前記第2積層体と前記第3積層体との間で前記第2積層体及び前記第3積層体に接し、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2部材と、
を備えた、メモリデバイス。
【請求項5】
第1方向に並びかつ互いに離れて設けられる複数の導電体層を含む積層体と、
前記積層体内で前記第1方向に延び、前記複数の導電体層の各々と交差する部分がメモリセルとして機能するメモリピラーと、
前記積層体内を、前記第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向に延び、前記積層体を前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に複数の部分に分離する部材と、
を備え、
前記部材は、前記複数の導電体層を間に挟んで、前記第3方向における前記複数の導電体層の両側に配置された1対の第1部材、及び、前記1対の第1部材に挟まれ、前記第1方向に見て前記複数の導電体層内に前記第3方向に並んで配置された複数の第2部材を含み、
前記1対の第1部材の一方の第1部材と前記複数の第2部材のうち前記一方の第1部材と隣り合う第2部材との距離、及び、前記1対の第1部材の他方の第1部材と前記複数の第2部材のうち前記他方の第1部材と隣り合う第2部材との距離が、前記複数の第2部材のうち隣り合う第2部材間の距離未満である、メモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、メモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
データを不揮発に記憶することが可能なメモリデバイスとして、NANDフラッシュメモリが知られている。このNANDフラッシュメモリのようなメモリデバイスにおいては、高集積化、大容量化のために3次元のメモリ構造が採用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-114113号公報
【特許文献2】特開2021-150295号公報
【特許文献3】特開2022-104020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メモリデバイスの歩留りを向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のメモリデバイスは、第1積層体、第2積層体、第3積層体、メモリピラー、第1部材、及び第2部材を備える。上記第1積層体は、第1方向に並びかつ互いに離れて設けられる複数の第1絶縁体層を含む。上記第2積層体及び上記第3積層体は、上記複数の第1絶縁体層とそれぞれ同じ層で互いに離れて設けられる複数の導電体層を各々が含み、かつ互いに離れて設けられる。上記メモリピラーは、上記第3積層体内で上記第1方向に延び、上記複数の導電体層の各々と交差する部分がメモリセルとして機能する。上記第1部材は、上記第1積層体と上記第2積層体との間で上記第1積層体及び上記第2積層体に接し、上記第1方向と交差する第2方向に延びる。上記第2部材は、上記第2積層体と上記第3積層体との間で上記第2積層体及び上記第3積層体に接し、上記第2方向に延び、上記第1部材と上記第1方向及び上記第2方向と交差する第3方向に並ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係るメモリデバイスを含むメモリシステムの構成を示すブロック図。
【
図2】第1実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図。
【
図3】第1実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図4】第1実施形態に係るメモリデバイスのメモリ領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図5】第1実施形態に係るメモリデバイスのメモリ領域における断面構造の一例を示す、
図4のV-V線に沿った断面図。
【
図6】第1実施形態に係るメモリデバイスのメモリ領域における断面構造の一例を示す、
図5の領域VIの拡大図。
【
図7】第1実施形態に係るメモリデバイスにおけるメモリピラーの断面構造の一例を示す、
図5のVII-VII線に沿った断面図。
【
図8】第1実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図9】第1実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及びメモリ領域における断面構造の一例を示す、
図8のIX-IX線に沿った断面図。
【
図10】第1実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図8のX-X線に沿った断面図。
【
図11】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す断面図。
【
図12】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図13】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図12のXIII-XIII線に沿った断面図。
【
図14】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図15】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図14のXV-XV線に沿った断面図。
【
図16】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図17】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図16のXVII-XVII線に沿った断面図。
【
図18】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図19】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図18のXIX-XIX線に沿った断面図。
【
図20】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図21】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図22】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図21のXXII-XXII線に沿った断面図。
【
図23】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す断面図。
【
図24】第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図25】第2実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図26】第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図27】第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図28】第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図27のXXVIII-XXVIII線に沿った断面図。
【
図29】第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図30】第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図29のXXX-XXX線に沿った断面図。
【
図31】第3実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図32】第3実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図31のXXXII-XXXII線に沿った断面図。
【
図33】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図34】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図33のXXXIV-XXXIV線に沿った断面図。
【
図35】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図36】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図35のXXXVI-XXXVI線に沿った断面図。
【
図37】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図38】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図37のXXXVIII-XXXVIII線に沿った断面図。
【
図39】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図40】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図39のXL-XL線に沿った断面図。
【
図41】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図42】第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図41のXLII-XLII線に沿った断面図。
【
図43】第4実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図44】第4実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図45】第4実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図44のXLV-XLV線に沿った断面図。
【
図46】第4実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図47】第4実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図46のXLVII-XLVII線に沿った断面図。
【
図48】第4実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図49】第4実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の断面構造の一例を示す、
図48のXLIX-XLIX線に沿った断面図。
【
図50】第1変形例に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【
図51】第2変形例に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。図面の寸法及び比率は、必ずしも現実のものと同一とは限らない。
【0008】
なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付す。同様の構成を有する要素同士を特に区別する場合、同一符号の末尾に、互いに異なる文字又は数字を付加する場合がある。
【0009】
1. 第1実施形態
1.1 構成
1.1.1 メモリシステム
図1は、第1実施形態に係るメモリシステムの構成を説明するためのブロック図である。メモリシステムは、外部のホスト機器(図示せず)に接続されるように構成された記憶装置である。メモリシステムは、例えば、SD
TMカードのようなメモリカード、UFS(universal flash storage)、SSD(solid state drive)である。メモリシステム1は、メモリコントローラ2及びメモリデバイス3を含む。
【0010】
メモリコントローラ2は、例えば、SoC(system-on-a-chip)のような集積回路で構成される。メモリコントローラ2は、ホスト機器からの要求に基づいて、メモリデバイス3を制御する。具体的には、例えば、メモリコントローラ2は、ホスト機器から書込みを要求されたデータをメモリデバイス3に書き込む。また、メモリコントローラ2は、ホスト機器から読出しを要求されたデータをメモリデバイス3から読み出してホスト機器に送信する。
【0011】
メモリデバイス3は、不揮発にデータを記憶するメモリである。メモリデバイス3は、例えば、NAND型フラッシュメモリである。
【0012】
メモリコントローラ2とメモリデバイス3との通信は、例えば、SDR(single data rate)インタフェース、トグルDDR(double data rate)インタフェース、又はONFI(Open NAND flash interface)に準拠する。
【0013】
1.1.2 メモリデバイス
引き続き、
図1に示すブロック図を参照して、第1実施形態に係るメモリデバイスの内部構成について説明する。メモリデバイス3は、例えばメモリセルアレイ10、コマンドレジスタ11、アドレスレジスタ12、シーケンサ13、ドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、並びにセンスアンプモジュール16を備えている。
【0014】
メモリセルアレイ10は、複数のブロックBLK0~BLKn(nは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶することが可能な複数のメモリセルの集合であり、例えばデータの消去単位として使用される。また、メモリセルアレイ10には、複数のビット線及び複数のワード線が設けられる。各メモリセルは、例えば1本のビット線と1本のワード線とに関連付けられている。メモリセルアレイ10の詳細な構成については後述する。
【0015】
コマンドレジスタ11は、メモリデバイス3がメモリコントローラ2から受信したコマンドCMDを保持する。コマンドCMDは、例えばシーケンサ13に読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行させる命令を含む。
【0016】
アドレスレジスタ12は、メモリデバイス3がメモリコントローラ2から受信したアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えばブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdを含む。例えば、ブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdは、それぞれブロックBLK、ワード線、及びビット線の選択に使用される。
【0017】
シーケンサ13は、メモリデバイス3全体の動作を制御する。例えば、シーケンサ13は、コマンドレジスタ11に保持されたコマンドCMDに基づいてドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、及びセンスアンプモジュール16等を制御して、読出し動作、書込み動作、消去動作等を実行する。
【0018】
ドライバモジュール14は、読出し動作、書込み動作、消去動作等で使用される電圧を生成する。そして、ドライバモジュール14は、例えばアドレスレジスタ12に保持されたページアドレスPAdに基づいて、選択されたワード線に対応する信号線に生成した電圧を印加する。
【0019】
ロウデコーダモジュール15は、アドレスレジスタ12に保持されたブロックアドレスBAdに基づいて、対応するメモリセルアレイ10内の1つのブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダモジュール15は、例えば選択されたワード線に対応する信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線に転送する。
【0020】
センスアンプモジュール16は、書込み動作において、メモリコントローラ2から受信した書込みデータDATに応じて、各ビット線に所望の電圧を印加する。また、センスアンプモジュール16は、読出し動作において、ビット線の電圧に基づいてメモリセルに記憶されたデータを判定し、判定結果を読出しデータDATとしてメモリコントローラ2に転送する。
【0021】
1.1.3 メモリセルアレイの回路構成
図2は、第1実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。
図2では、メモリセルアレイ10に含まれる複数のブロックBLKのうちの1つのブロックBLKが示される。
図2に示すように、ブロックBLKは、例えば5つのストリングユニットSU0~SU4を含む。
【0022】
各ストリングユニットSUは、ビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSを含む。各NANDストリングNSは、例えばメモリセルトランジスタMT0~MT7、並びに選択トランジスタST1及びST2を含む。各メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート及び電荷蓄積膜を含み、データを不揮発に保持する。選択トランジスタST1及びST2のそれぞれは、各種動作時におけるストリングユニットSUの選択に使用される。
【0023】
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MT7は、直列接続される。選択トランジスタST1のドレインは、関連付けられたビット線BLに接続され、選択トランジスタST1のソースは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0~MT7の一端に接続される。選択トランジスタST2のドレインは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0~MT7の他端に接続される。選択トランジスタST2のソースは、ソース線SLに接続される。
【0024】
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MT7の制御ゲートは、それぞれワード線WL0~WL7に接続される。ストリングユニットSU0~SU4内の選択トランジスタST1のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD0~SGD4に接続される。複数の選択トランジスタST2のゲートは、選択ゲート線SGSに接続される。
【0025】
ビット線BL0~BLmには、それぞれ異なるカラムアドレスが割り当てられる。各ビット線BLは、複数のブロックBLK間で同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有される。ワード線WL0~WL7のそれぞれは、ブロックBLK毎に設けられる。ソース線SLは、例えば複数のブロックBLK間で共有される。
【0026】
1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、例えばセルユニットCUと呼ばれる。例えば、それぞれが1ビットデータを記憶するメモリセルトランジスタMTを含むセルユニットCUの記憶容量が、「1ページデータ」として定義される。セルユニットCUは、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて、2ページデータ以上の記憶容量を有し得る。
【0027】
なお、第1実施形態に係るメモリデバイス3が備えるメモリセルアレイ10の回路構成は、以上で説明した構成に限定されない。例えば、各ブロックBLKが含むストリングユニットSUの個数は、任意の個数に設計され得る。各NANDストリングNSが含むメモリセルトランジスタMT並びに選択トランジスタST1及びST2の個数は、それぞれ任意の個数に設計され得る。
【0028】
1.1.4 メモリセルアレイを含む領域の構造
以下に、第1実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の構造の一例について説明する。なお、以下で参照される図面において、X方向は、ワード線WLの延伸方向に対応する。Y方向は、ビット線BLの延伸方向に対応する。XY平面は、メモリデバイス3の形成に使用される半導体基板20の表面に対応する。Z方向は、XY平面に対する鉛直方向に対応する。平面図において、図を見易くするために、ハッチングが適宜付加される。平面図に付加されたハッチングは、ハッチングが付加された構成要素の素材や特性とは必ずしも関連していない。断面図において、図を見易くするために、構成の図示が適宜省略される。
【0029】
1.1.4.1 平面レイアウトの概要
図3は、第1実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図3では、メモリセルアレイ10に対応する矩形状のコア領域CAと、コア領域CAを囲む周辺領域PAとが示される。
【0030】
コア領域CAは、例えば、X方向において、メモリ領域MAと、メモリ領域MAを挟む引出領域HA1及びHA2と、に分割される。メモリ領域MAは、複数のNANDストリングNSを含む領域である。引出領域HA1及びHA2の各々は、積層配線(例えば、ワード線WL0~WL7、並びに選択ゲート線SGD及びSGS)と、ロウデコーダモジュール15との間の接続に使用される領域である。
【0031】
コア領域CA及び周辺領域PAの一部の領域には、積層配線構造LSbが設けられる。周辺領域PAには、積層配線構造LSbを囲むようにXY平面に広がる積層構造LSaが設けられる。また、コア領域CAには、複数の部材SLTa、2個の部材SLTb、及び複数の部材SHEが設けられる。周辺領域PAには、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdが設けられる。
【0032】
積層構造LSaは、各々がワード線WL、並びに選択ゲート線SGD及びSGSのいずれかに対応する複数の犠牲層(図示せず)が、絶縁体層を介してZ方向に積層された構造を有する。
【0033】
積層配線構造LSbは、積層構造LSaにおける複数の犠牲層が、複数の配線層(図示せず)に置換された構造を有する。複数の配線層の各々は、ワード線WL、並びに選択ゲート線SGD及びSGSのいずれかに対応する。
【0034】
複数の部材SLTaは、例えば、XZ面に広がる板状の絶縁体である。複数の部材SLTaは、距離L1でY方向に並ぶ。複数の部材SLTaの各々は、隣り合うブロックBLKの間の境界領域において、メモリ領域MA並びに引出領域HA1及びHA2を横切るようにX方向に延びる。複数の部材SLTaの各々は、積層配線構造LSbに接しかつZ方向に貫通する。
【0035】
2個の部材SLTbは、例えば、YZ面に広がる板状の絶縁体である。2個の部材SLTbは、X方向に並ぶ。2個の部材SLTbの各々は、ブロックBLK0~BLKnを横切るようにY方向に延びる。2個の部材SLTbの各々は、積層配線構造LSbに接しかつZ方向に貫通する。
【0036】
2個の部材SLTbの一方は、複数の部材SLTaの各々の第1端と接する。2個の部材SLTbの他方は、複数の部材SLTaの各々の第2端と接する。2個の部材SLTbと、複数の部材SLTaとは、連続する1個の絶縁体ともみなせる。2個の部材SLTbと、複数の部材SLTaとは、積層配線構造LSbを、n個のブロックBLK0~BLKnに対応するn個の部分と、当該n個の部分を囲む1個の部分と、に分離する。
【0037】
複数の部材SLTaの両端に位置する2個の部材SLTa、及び2個の部材SLTbは、コア領域CAと周辺領域PAとの境界領域に位置する。すなわち、複数の部材SLTaの両端に位置する2個の部材SLTa、及び2個の部材SLTbは、コア領域CAの周囲を囲み、周辺領域PAからコア領域CAを分離する。
【0038】
複数の部材SHEは、例えば、XZ面に広がる板状の絶縁体である。複数の部材SHEは、Y方向に並ぶ。
図3の例では、4個の部材SHEが、隣り合う部材SLTaの間のそれぞれに配置されている。複数の部材SHEの各々は、メモリ領域MAを横切るようにX方向に延びる。複数の部材SHEの各々の両端はそれぞれ、引出領域HA1及びHA2に位置する。そして、複数の部材SHEの各々は、積層配線構造LSbのうち、選択ゲート線SGDに対応する配線層を、Y方向に並ぶ2個の部分に分離する。
【0039】
2個の部材SLTcは、例えば、周辺領域PAにおいてXZ面に広がる板状の絶縁体である。2個の部材SLTcは、複数の部材SLTaを間に挟むようにY方向に並ぶ。2個の部材SLTcは、積層配線構造LSbの複数の配線層を間に挟んで、Y方向における複数の配線層の両側に配置される。2個の部材SLTcのX方向の長さは、複数の部材SLTaのX方向の長さよりも長い。また、隣り合う部材SLTcと部材SLTaとの間の距離L2は、隣り合う部材SLTa間の距離L1より短い。
【0040】
2個の部材SLTdは、例えば、周辺領域PAにおいてYZ面に広がる板状の絶縁体である。2個の部材SLTdは、2個の部材SLTbを間に挟むようにX方向に並ぶ。2個の部材SLTdのY方向の長さは、2個の部材SLTbのY方向の長さよりも長い。また、隣り合う部材SLTdと部材SLTbとの間の距離L3は、隣り合う部材SLTa間の距離L1より短い。2個の部材SLTdの一方は、2個の部材SLTcの各々の第1端と接する。2個の部材SLTdの他方は、2個の部材SLTcの各々の第2端と接する。2個の部材SLTd及び2個の部材SLTcは、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTbを囲む、連続する1個の絶縁体ともみなせる。
【0041】
2個の部材SLTcの各々は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間で積層配線構造LSb及び積層構造LSaと接するように設けられる。2個の部材SLTdの各々は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間で積層配線構造LSb及び積層構造LSaと接するように設けられる。すなわち、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdは、積層配線構造LSbの周囲を囲み、積層配線構造LSbから積層構造LSaを分離する。
【0042】
以上で説明されたメモリセルアレイ10を含む領域の平面レイアウトでは、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTbによって囲まれる領域のそれぞれが、1つのブロックBLKに対応する。また、部材SLTa及びSHEによって区切られた領域のそれぞれが、1つのストリングユニットSUに対応する。
【0043】
尚、実施形態に係るメモリデバイス3が備えるメモリセルアレイ10の平面レイアウトは、以上で説明されたレイアウトに限定されない。例えば、隣り合う部材SLTaの間に配置される部材SHEの数は、任意の数に設計され得る。隣り合う部材SLTの間に形成されるストリングユニットSUの個数は、隣り合う部材SLTaの間に配置された部材SHEの数に基づいて変更され得る。
【0044】
1.1.4.2 メモリ領域
(平面レイアウト)
図4は、第1実施形態に係るメモリデバイスのメモリ領域MAにおける詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図4では、1つのブロックBLK(すなわち、ストリングユニットSU0~SU4)を含む領域と、当該ブロックを挟む2個の部材SLTaが示される。
図4に示すように、メモリ領域MAにおいてメモリセルアレイ10は、複数のメモリピラーMP、複数のコンタクトCV、及び複数のビット線BLを含む。また、各部材SLTaは、コンタクトLI及びスペーサSPを含む。
【0045】
メモリピラーMPの各々は、例えば1つのNANDストリングNSとして機能する。複数のメモリピラーMPは、隣り合う2つの部材SLTaの間の領域において、例えば24列の千鳥状に配置される。そして、例えば、紙面の上側から数えて、5列目のメモリピラーMPと、10列目のメモリピラーMPと、15列目のメモリピラーMPと、20列目のメモリピラーMPとのそれぞれに、1つの部材SHEが重なっている。
【0046】
複数のビット線BLは、それぞれがY方向に延び、X方向に並ぶ。各ビット線BLは、ストリングユニットSU毎に、少なくとも1つのメモリピラーMPと重なるように配置される。
図4の例では、2つのビット線BLが、1つのメモリピラーMPと重なるように配置される場合が示される。メモリピラーMPと重なる複数のビット線BLのうち1つのビット線BLと、対応する1つのメモリピラーMPとの間は、コンタクトCVを介して電気的に接続される。
【0047】
例えば、部材SHEと接触しているメモリピラーMPと、ビット線BLとの間のコンタクトCVは、省略される。言い換えると、異なる2つの選択ゲート線SGDに接したメモリピラーMPとビット線BLとの間のコンタクトCVは、省略される。隣り合う部材SLTa間におけるメモリピラーMPや部材SHE等の個数及び配置は、
図4を用いて説明された構成に限定されず、適宜変更され得る。各メモリピラーMPと重なるビット線BLの数は、任意の数に設計され得る。
【0048】
コンタクトLIは、XZ平面内に広がる導電体である。スペーサSPは、コンタクトLIの側面に設けられた絶縁体である。言い換えると、コンタクトLIは、平面視においてスペーサSPに囲まれる。
【0049】
(断面構造)
図5は、第1実施形態に係るメモリデバイスのメモリ領域MAにおける断面構造の一例を示す、
図4のV-V線に沿った断面図である。
図5に示すように、メモリセルアレイ10は、半導体基板20、導電体層21~26、及び絶縁体層31~36を更に含む。また、
図6は、第1実施形態に係るメモリデバイスにおけるメモリピラーの断面構造の一例を示す、
図5の領域VIの拡大図である。
【0050】
半導体基板20は、例えばP型の半導体である。半導体基板20の上面上に、絶縁体層31が設けられる。半導体基板20及び絶縁体層31は、図示せぬ回路を含む。半導体基板20及び絶縁体層31に含まれる回路は、ロウデコーダモジュール15やセンスアンプモジュール16等に対応する。絶縁体層31の上面上には、導電体層21が設けられる。
【0051】
導電体層21は、例えばXY平面に沿って広がる板状の導電体である。導電体層21は、ソース線SLとして使用される。導電体層21は、例えばリンがドープされたシリコンを含む。
【0052】
導電体層21の上面上には、絶縁体層32及び導電体層22がこの順に積層される。導電体層22は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。導電体層22は、選択ゲート線SGSとして使用される。導電体層22は、例えばタングステンを含む。絶縁体層32は、例えば酸化シリコンを含む。
【0053】
導電体層22の上面上には、絶縁体層33及び導電体層23がこの順に交互に積層される。導電体層23は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。積層された複数の導電体層23は、半導体基板20側から順に、それぞれワード線WL0~WL3として使用される。導電体層23は、例えばタングステンを含む。絶縁体層33は、例えば酸化シリコンを含む。
【0054】
最上層の導電体層23の上面上には、絶縁体層34と導電体層24とがこの順に交互に積層される。導電体層24は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。積層された複数の導電体層24は、半導体基板20側から順に、それぞれワード線WL4~WL7として使用される。導電体層24は、例えばタングステンを含む。絶縁体層34は、例えば酸化シリコンを含む。
【0055】
最上層の導電体層24の上面上には、絶縁体層35を介して導電体層25が設けられる。導電体層25は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。導電体層25は、選択ゲート線SGDとして使用される。導電体層25は、例えばタングステンを含む。絶縁体層35は、例えば酸化シリコンを含む。
【0056】
導電体層25の上面上には、絶縁体層36を介して導電体層26が設けられる。導電体層26は、例えばY方向に延びるライン状に形成され、ビット線BLとして使用される。つまり、図示せぬ領域において、複数の導電体層26が、X方向に並ぶ。導電体層26は、例えば銅を含む。絶縁体層36は、導電体層26の上方を覆う。絶縁体層36は、例えば酸化シリコンを含む。
【0057】
メモリピラーMPの各々は、Z方向に延び、上部ピラーUMP及び下部ピラーLMPを含む。下部ピラーLMPは、導電体層22及び23を貫通する。上部ピラーUMPは、導電体層24及び25を貫通する。下部ピラーLMPの下端は、導電体層21に接する。下部ピラーLMPの上端と、上部ピラーUMPの下端とは、最上層の導電体層23と最下層の導電体層24との間において接する。下部ピラーLMP及び上部ピラーUMPの各々は、下方から上方に向かってXY平面に沿った断面積(XY断面積)が大きくなる。下部ピラーLMPの上端のXY断面積は、上部ピラーUMPの下端のXY断面積より大きい。下部ピラーLMPの側面LMP_sと上部ピラーUMPの側面UMP_sの延長(
図6において一点鎖線で図示)とは、互いにずれており、一致しない。このような下部ピラーLMPの側面LMP_sと、上部ピラーUMPの側面UMP_sの延長との間のずれは、
図6に示したYZ断面内に限らず、Z方向を含む任意の断面において生じる。
【0058】
メモリピラーMPと導電体層22とが交差した部分が、選択トランジスタST2として機能する。メモリピラーMPと1個の導電体層23又は1個の導電体層24とが交差した部分が、1個のメモリセルトランジスタMTとして機能する。メモリピラーMPと導電体層25とが交差した部分が、選択トランジスタST1として機能する。
【0059】
また、メモリピラーMPの各々は、例えばコア膜40、半導体膜41、及び積層膜42を含む。コア膜40は、Z方向に延びる。例えば、コア膜40の上端は、導電体層25よりも上層に含まれ、コア膜40の下端は、導電体層21と導電体層22との間の層内に含まれる。半導体膜41は、コア膜40の周囲を覆う。メモリピラーMPの下部において、半導体膜41の一部が、導電体層21に接する。積層膜42は、半導体膜41と導電体層21とが接触した部分を除いて、半導体膜41の側面及び底面を覆う。コア膜40は、例えば酸化シリコン等の絶縁体を含む。半導体膜41は、例えばシリコンを含む。
【0060】
メモリピラーMP内の半導体膜41の上面には、柱状のコンタクトCVが設けられる。図示された領域には、部材SLTa及びSHEによって区切られた断面領域のそれぞれにおいて2個のメモリピラーMPのうち、1個のメモリピラーMPにそれぞれ対応する1つのコンタクトCVが表示される。メモリ領域MAにおいて、部材SHEと重ならず、かつコンタクトCVが接続されていないメモリピラーMPには、図示されない領域において、対応するコンタクトCVが接続される。
【0061】
コンタクトCVの上面には、1個の導電体層26、すなわち1本のビット線BLが接する。1個の導電体層26は、部材SLTa及びSHEによって区切られた空間のそれぞれにおいて、1個のコンタクトCVと接する。つまり、導電体層26の各々には、隣り合う部材SLTa及びSHEの間に設けられたメモリピラーMPと、隣り合う2個の部材SHEの間に設けられたメモリピラーMPとが電気的に接続される。
【0062】
部材SLTaは、導電体層22~25を貫通する。部材SLTa内のコンタクトLIは、スペーサSPに沿って設けられる。コンタクトLIの上端は、導電体層25と導電体層26との間の層に位置する。コンタクトLIの下端は、導電体層21と接する。スペーサSPは、コンタクトLIと導電体層22~25との間に設けられる。コンタクトLIと、導電体層22~25との間は、スペーサSPによって離隔及び絶縁される。
【0063】
部材SHEは、導電体層25を分離する。部材SHEの上端は、導電体層25と導電体層26との間の層に位置する。部材SHEの下端は、最上層の導電体層24と導電体層25との間の層に位置する。部材SHEは、例えば酸化シリコン等の絶縁体を含む。部材SHEの上端と部材SLTの上端とは、揃っていても良いし、揃っていなくても良い。また、部材SHEの上端とメモリピラーMPの上端とは、揃っていても良いし、揃っていなくても良い。各導電体層22~25は、任意の数を取り得る。例えば、導電体層25が複数設けられる場合、部材SHEの下端は、最上層の導電体層24と最下層の導電体層25との間に位置する。すなわち、部材SHEの下端は、導電体層25の数に応じて深くなる。
【0064】
図7は、第1実施形態に係るメモリデバイスにおけるメモリピラーの断面構造の一例を示す、
図5のVII-VII線に沿った断面図である。より具体的には、
図7は、XY平面に平行且つ導電体層23を含む層におけるメモリピラーMPの断面構造を示す。
図7に示すように、積層膜42は、例えばトンネル絶縁膜43、電荷蓄積膜44、及びブロック絶縁膜45を含む。
【0065】
導電体層23を含む断面において、コア膜40は、例えばメモリピラーMPの中央部に設けられる。半導体膜41は、コア膜40の側面を囲む。トンネル絶縁膜43は、半導体膜41の側面を囲む。電荷蓄積膜44は、トンネル絶縁膜43の側面を囲む。ブロック絶縁膜45は、電荷蓄積膜44の側面を囲む。導電体層23は、ブロック絶縁膜45の側面を囲む。
【0066】
半導体膜41は、メモリセルトランジスタMT0~MT7並びに選択トランジスタST1及びST2のチャネル(電流経路)として使用される。トンネル絶縁膜43及びブロック絶縁膜45のそれぞれは、例えば酸化シリコンを含む。電荷蓄積膜44は、電荷を蓄積する機能を有し、例えば窒化シリコンを含む。これにより、各メモリピラーMPは、1個のNANDストリングNSとして機能し得る。
【0067】
1.1.4.3 引出領域及び周辺領域
(平面レイアウト)
第1実施形態に係るメモリデバイス3では、引出領域HA1における偶数番号のブロックBLKの構造が、引出領域HA2における奇数番号のブロックBLKの構造と類似している。また、引出領域HA2における偶数番号のブロックBLKの構造が、引出領域HA1における奇数番号のブロックBLKの構造と類似している。
【0068】
具体的には、例えば、引出領域HA2におけるブロックBLK0の平面レイアウトは、引出領域HA1におけるブロックBLK1の構造をX方向及びY方向のそれぞれに反転させたレイアウトと同様である。引出領域HA2におけるブロックBLK1の平面レイアウトは、引出領域HA1におけるブロックBLK0の構造をX方向及びY方向のそれぞれに反転させたレイアウトと同様である。
【0069】
図8は、第1実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図8では、引出領域HA1のうちブロックBLK0に対応する領域に加え、近傍の周辺領域PA及びメモリ領域MAの一部も示される。
図8に示すように、引出領域HA1には、複数のコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdが設けられる。引出領域HA1及び周辺領域PAには、複数の支持ピラーHRが設けられる。
【0070】
引出領域HA1において、積層配線構造LSbは、Z方向に見て、選択ゲート線SGS及びワード線WL0~WL7が選択ゲート線SGDと重ならない部分を有する。選択ゲート線SGS及びワード線WL0~WL7は、選択ゲート線SGDと重ならない部分でも、Z方向に見て互いに重なっている。すなわち、ワード線WL7と選択ゲート線SGDとの間には、段差が設けられる。選択ゲート線SGSとワード線WL0との間、ワード線WL0とワード線WL1との間、…、及びワード線WL6とワード線WL7との間には、段差が設けられない。
【0071】
引出領域HA1とブロックBLK0とが重なる領域では、複数のコンタクトCCsgdが、選択ゲート線SGD0~SGD4の上にそれぞれ設けられる。また、引出領域HA1とブロックBLK0とが重なる領域では、複数のコンタクトCCsgs、及びCC0~CC7が、積層配線構造LSbのうち選択ゲート線SGD0~SGD4と重ならない領域の上に設けられる。複数のコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdと積層配線構造LSbとの間には、スペーサSPCが設けられる。
【0072】
選択ゲート線SGS、ワード線WL0~WL7、及び選択ゲート線SGD0~SGD4のそれぞれは、対応するコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdを介してロウデコーダモジュール15に電気的に接続される。つまり、選択ゲート線SGS、ワード線WL0~WL7、及び選択ゲート線SGD0~SGD4のそれぞれには、例えば引出領域HA1又はHA2に配置されたコンタクトCCから電圧が印加される。なお、各配線層には、引出領域HA1と、引出領域HA2とのそれぞれにコンタクトCCが接続されても良い。この場合、例えばワード線WLは、引出領域HA1内のコンタクトCCと引出領域HA2内のコンタクトCCとの両側から電圧が印加される。
【0073】
部材SLTbは、部材SLTaと同等の構造を有する。一方、部材SLTc及びSLTdは、部材SLTa及びSLTbとは異なる構造を有する。すなわち、部材SLTbは、コンタクトLI及びスペーサSPを含む。部材SLTc及びSLTdは、コンタクトLIを含まず、絶縁体膜で埋め込まれた構造を有する。
【0074】
また、部材SLTa及びSLTbの幅は、略均一であるのに対して、部材SLTc及びSLTdの幅は、ばらつきを有する。より具体的には、例えば、部材SLTc及びSLTdはそれぞれ、Z方向に見て、X方向及びY方向に並ぶ複数の円形状部が互いに重なりあったような形状を有する。
【0075】
複数の支持ピラーHRは、引出領域HA1及び周辺領域PAにわたって、部材SLTa、SLTb、SLTc、及びSLTd、並びにコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdが形成される部分を除いた領域に適宜配置される。
【0076】
支持ピラーHRのうち導電体層22~24と同層の部分における径D1と、部材SLTc及びSLTdの各々を構成する複数の円形状部の各々のうち導電体層22~24と同層の部分における径D1とは、例えば、略等しい。隣り合う支持ピラーHR間の距離d1は、径D1より長い。一方、部材SLTc及びSLTdの各々を構成する複数の円形状部のうち隣り合う2個の間の距離d2は、径D1より短い。
【0077】
(断面構造)
図9は、第1実施形態に係るメモリデバイスの備えるメモリセルアレイの引出領域及びメモリ領域における断面構造の一例を示す、
図8のIX-IX線に沿った断面図である。
【0078】
図9に示すように、引出領域HA1には、複数の導電体層27が設けられる。そして、選択ゲート線SGSに対応する導電体層22並びにワード線WLに対応する複数の導電体層23及び24に対して、選択ゲート線SGDに対応する導電体層25が、階段状に設けられる。導電体層25と同層のうち、導電体層25が設けられない領域には、絶縁体層37が設けられる。絶縁体層37は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0079】
コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdはそれぞれ、選択ゲート線SGS、ワード線WL0~WL7、及び選択ゲート線SGDの上面上に接するように設けられる。コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdの各々と、交差する配線層との間には、スペーサSPCが設けられる。スペーサSPCは、コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdの各々を交差する配線層から離隔及び絶縁する。
【0080】
コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdの各々の上面上には、1個の導電体層27が設けられる。各導電体層27は、ロウデコーダモジュール15と電気的に接続され、例えば導電体層26と同じ層に設けられる。これにより、導電体層22~25のそれぞれと、ロウデコーダモジュール15との間が、コンタクトCC及び導電体層27を介して電気的に接続される。導電体層22~25のそれぞれと、ロウデコーダモジュール15とは、導電体層27よりも上層の配線層(図示せず)を更に介して電気的に接続されてもよい。
【0081】
図10は、第1実施形態に係るメモリデバイスの備えるメモリセルアレイの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図8のX-X線に沿った断面図である。
【0082】
図10に示すように、周辺領域PAのうち2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの内側の領域では、引出領域HA1と同様に、積層配線構造LSbが設けられる。すなわち、周辺領域PAのうち2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの内側の領域では、引出領域HA1と同様に、導電体層22~24が、絶縁体層33及び34を介して積層される。これに対して、周辺領域PAのうち2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの外側の領域では、積層構造LSaが設けられる。すなわち、周辺領域PAのうち2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの外側の領域では、犠牲層51~53が、絶縁体層33及び34を介して積層される。犠牲層51~53は、例えば、窒化シリコンを含む。
【0083】
上述の通り、引出領域HA1及び周辺領域PAにわたって、Z方向に延びる複数の支持ピラーHRが設けられる。支持ピラーHRは、絶縁体が埋め込まれた構造を有する。支持ピラーHRは、積層配線構造LSb又は積層構造LSaを貫通する。
【0084】
支持ピラーHRは、上部ピラーUHR及び下部ピラーLHRを含む。下部ピラーLHRの下端は、導電体層21に接する。積層配線構造LSbを貫通する下部ピラーLHRの上端と上部ピラーUHRの下端とは、最上層の導電体層23と最下層の導電体層24との間において接する。支持ピラーHRの上端は、例えば、メモリピラーMPの上端と揃う。積層構造LSaを貫通する下部ピラーLHRの上端と上部ピラーUHRの下端とは、最上層の犠牲層52と最下層の犠牲層53との間において接する。下部ピラーLHR及び上部ピラーUHRの各々は、下方から上方に向かってXY断面積が大きくなる。また、下部ピラーLHRの上端のXY断面積は、上部ピラーUHRの下端のXY断面積より大きい。下部ピラーLHRの側面と上部ピラーUHRの側面の延長とは、Z方向を含む断面内において互いにずれており、一致しない。
【0085】
部材SLTc及びSLTdは、絶縁体が埋め込まれた構造を有する。部材SLTc及びSLTdは、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間に設けられる。
【0086】
部材SLTcは、上部部材USTc及び下部部材LSTcを含む。部材SLTdは、上部部材USTd及び下部部材LSTdを含む。下部部材LSTc及びLSTdの各々の下端は、導電体層21に接する。下部部材LSTcの上端及び上部部材USTcの下端、並びに下部部材LSTdの上端及び上部部材USTdの下端の各々は、最上層の導電体層23(又は犠牲層52)と最下層の導電体層24(又は犠牲層53)との間において接する。上部部材USTc及びUSTdの各々の上端は、支持ピラーHRの上端と揃う。
【0087】
部材SLTcのYZ断面形状、及び部材SLTdのXZ断面形状は、支持ピラーHRのZ方向を含む断面の断面形状と略等しい。下部部材LSTcの側面と上部部材USTcの側面の延長とは、YZ断面内において互いにずれており、一致しない。下部部材LSTdの側面と上部部材USTdの側面の延長とは、XZ断面内において互いにずれており、一致しない。
【0088】
1.2 メモリデバイスの製造方法
図11~
図24の各々は、第1実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウト又は断面構造の一例を示す。図示された平面レイアウトは、
図8に対応する領域を示す。図示された断面構造は、
図10に対応する領域を示す。図示された断面構造のうち、
図13は、
図12のXIII-XIII線に沿った断面図である。
図15は、
図14のXIX-XIX線に沿った断面図である。
図17は、
図16のXVII-XVII線に沿った断面図である。
図19は、
図18のXIX-XIX線に沿った断面図である。
図22は、
図21のXXII-XXII線に沿った断面図である。以下に、メモリデバイス3における、積層構造LSa及び積層配線構造LSbの製造工程の一例について説明する。
【0089】
まず、
図11に示すように、半導体基板20の上面上に、絶縁体層31が形成される。絶縁体層31の上面上に、導電体層21が形成される。導電体層21の上面上に、絶縁体層32及び犠牲層51が順に形成される。犠牲層51の上面上に、絶縁体層33及び犠牲層52が交互に積層される。最上層の犠牲層52の上面上に、絶縁体層34が形成される。
【0090】
次に、
図12及び
図13に示すように、フォトリソグラフィ等によって、下部ピラーLMP及びLHR、並びに下部部材LSTc及びLSTdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、及び34、並びに犠牲層51及び52のそれぞれを貫通する複数のホールLH0及びLH1、並びに2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdが形成される。複数のホールLH0及びLH1、並びに2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdの各々の底部において、導電体層21の一部が露出する。複数のホールLH0及びLH1、並びに2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdはそれぞれ、複数の下部ピラーLMP及びLHR、並びに2個の下部部材LSTc及び2個の下部部材LSTdに対応する。なお、2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdは、連続する1個のスリットとして形成される。
【0091】
また、スリットLSHc及びLSHdはそれぞれ、Z方向に見て、X方向及びY方向に並ぶ複数の円形状部が互いに重なりあったような形状を有する。ホールLH1のうち犠牲層51及び52と同層の部分における径D0、並びにスリットLSHc及びLSHdの各々を構成する複数の円形状部のうち犠牲層51及び52と同層の部分における径D0は、略等しく、同層での支持ピラーHRの径D1より短い。隣り合うホールLH1間の距離は、隣り合う支持ピラーHR間の距離d1と略等しい。スリットLSHc及びLSHdの各々を構成する複数の円形状部のうち隣り合う2個の間の距離は、部材SLTc及びSLTdの各々を構成する複数の円形状部のうち隣り合う2個の間の距離d2と略等しく、径D0より短い。
【0092】
次に、
図14及び
図15に示すように、複数のホールLH0及びLH1、並びに2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdが、犠牲部材SM1によって埋め込まれる。その後、積層構造の上面上に、絶縁体層34及び犠牲層53が交互に積層される。犠牲層53の上面上に、絶縁体層35及び犠牲層54が順に形成される。犠牲層54は、メモリ領域MAと、引出領域HA1及びHA2のうちコンタクトCCsgdが形成される予定の領域と、を除いて除去される。犠牲層54が除去された領域に露出する絶縁体層35の上面上には、絶縁体層37が形成される。そして、犠牲層54及び絶縁体層37の上面上に、絶縁体層36が形成される。
【0093】
次に、
図16及び
図17に示すように、フォトリソグラフィ等によって、複数の上部ピラーUMP及びUHR、並びに2個の上部部材USTc及び2個の上部部材USTdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた積層構造の異方性エッチングによって、複数のホールLH0及びLH1、並びに2個のスリットLSHc及び2個のスリットLSHdの各々に埋め込まれた犠牲部材SM1が露出する。犠牲部材SM1は、例えば、ウェットエッチング等で除去される。これにより、複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdにそれぞれ対応する複数のホールH0及びH1、並びに2個のスリットSHc及び2個のスリットSHdが形成される。なお、2個のスリットSHc及び2個のスリットSHdは、連続する1個のスリットとして形成される。
【0094】
犠牲部材SM1が除去される際、ホールH1のうち犠牲層51、52、及び53の各々と同層の部分における径は、径D0から径D1に拡大する。同様に、スリットSHc及びSHdの各々を構成する複数の円形状部のうち犠牲層51、52、及び53の各々と同層の部分における径は、径D0から径D1に拡大する。径D0から径D1への増分は、距離d1に対して微小であるため、隣り合うホールH1同士は、Z方向に見て重ならない。
【0095】
次に、
図18及び
図19に示すように、複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdが形成される。具体的には、まず、複数のホールH1、並びに2個のスリットSHc及び2個のスリットSHdを覆うようにレジストが形成される。そして、各ホールH0の側面及び底面に、ブロック絶縁膜45、電荷蓄積膜44及びトンネル絶縁膜43が順に形成される。そして、当該ホールH0の底部に設けられたブロック絶縁膜45、電荷蓄積膜44及びトンネル絶縁膜43の一部が除去され、各ホールH0内に、半導体膜41及びコア膜40が形成される。それから、各ホールH0の上部に設けられたコア膜40の一部が除去され、当該部分に半導体膜41が形成される。これにより、各ホールH0内に、メモリピラーMPに対応する構造が形成される。その後、複数のホールH1、並びに2個のスリットSHc及び2個のスリットSHdを覆っていたレジストが除去される。そして、複数のホールH1、並びに2個のスリットSHc及び2個のスリットSHdが絶縁体によって同時に埋め込まれる。これにより、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdが形成される。
【0096】
次に、
図20に示すように、複数のコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdに対応する構造が形成される。具体的には、フォトリソグラフィ等によって、コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた積層構造の異方性エッチングによって、対応する犠牲層の上方の犠牲層を貫通するホール(図示せず)が形成される。ホールの底部において、対応する犠牲層の上面上の絶縁体層が露出する。そして、各ホール内に、スペーサSPC及び犠牲部材SM2が順に埋め込まれる。
【0097】
次に、
図21及び
図22に示すように、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbが形成される。具体的には、まず、フォトリソグラフィ等によって、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTbに対応する領域が開口されたマスクが形成される。それから、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、34、35、及び36、犠牲層51、52、及び53、並びに絶縁体層37又は犠牲層54のそれぞれを貫通する複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbが形成される。なお、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbは、連続する1個のスリットとして形成される。
【0098】
次に、
図23に示すように、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdによって囲まれる領域の内部の犠牲層51、52、53、及び54の置換処理が実行され、積層配線構造LSbが形成される。具体的には、まず熱リン酸等によるウェットエッチングによって、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbを介して、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdによって囲まれる領域の内部の犠牲層51、52、53、及び54が選択的に除去される。それから、導電体が、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbを介して、犠牲層51、52、53、及び54が除去された空間に埋め込まれる。本工程における導電体の形成には、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)が使用される。
【0099】
その後、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbの内部に形成された導電体がエッチバック処理によって除去され、隣り合う配線層に形成された導電体が分離される。これにより、選択ゲート線SGSとして機能する導電体層22と、ワード線WL0~WL3としてそれぞれ機能する複数の導電体層23と、ワード線WL4~WL7としてそれぞれ機能する複数の導電体層24と、選択ゲート線SGDとして機能する複数の導電体層25とがそれぞれ形成される。なお、本工程において形成される導電体層22~25は、バリアメタルを含んでいても良い。この場合、犠牲層51、52、53、及び54の除去後の導電体の形成では、例えばバリアメタルとして窒化チタンが成膜された後に、タングステンが形成される。
【0100】
一方、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdによって囲まれる領域の外部の犠牲層51、52、及び53は、上述の置換処理によって導電体に置換されない。これにより、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdによって囲まれる領域の外部の積層構造は、積層配線構造LSbとは異なる積層構造LSaとなる。
【0101】
なお、犠牲層51、52、53、及び54の除去後、タングステンや窒化チタン等の導電体の成膜に先駆けて、酸化アルミニウム等の金属酸化物を含む層を形成してもよい。この場合、積層配線構造LSbにおける導電体層22~25の外周面には、金属酸化物を含む層が形成される。このような金属酸化物を含む層は、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdと隣り合う導電体層22~25の側面にも形成される。すなわち、積層構造LSaにおける犠牲層51~54が複数の配線層に置換された構造を有する積層配線構造LSbにおいては、金属酸化物を含む層が2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdと接するように複数の配線層が形成されてもよい。
【0102】
次に、
図24に示すように、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHb内にそれぞれ複数の部材SLTa及び2個の部材SLTbが形成される。具体的には、まず複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbの側面及び底面を覆うように絶縁部(スペーサSP)が形成される。そして、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbの底部に設けられたスペーサSPの一部が除去され、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbの各々の底部において導電体層21の一部が露出する。それから、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHb内に導電体(コンタクトLI)が形成される。また、導電体層25を更に複数の部分に分割する部材SHEが形成される。
【0103】
最後に、複数のコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdが形成される。具体的には、まず、フォトリソグラフィ等によって、コンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、犠牲部材SM2が除去される。その後、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、犠牲部材SM2が除去された各ホールの底部に、対応する配線層が露出する。その後、ホールが、導電体によって埋め込まれる。
【0104】
以上で説明した製造工程によって、積層構造LSa及び積層配線構造LSbが形成される。なお、以上で説明した製造工程はあくまで一例であり、これに限定されない。例えば、各製造工程の間にはその他の処理が挿入されても良いし、一部の工程が省略又は統合されても良い。また、各製造工程は、可能な範囲で入れ替えられても良い。例えば、複数のメモリピラーMPが形成される工程と、複数の支持ピラーHR並びに2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdが形成される工程とは、入れ替えられても良い。
【0105】
1.3 本実施形態に係る効果
第1実施形態によれば、Z方向に見て、積層配線構造LSbを囲む2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdは、置換処理によって積層配線構造LSbが形成される前に形成される。このため、置換処理の際に、犠牲層51~53が除去される範囲を2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの内側に制限しつつ、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの外側の犠牲層51~53が除去されることを抑制できる。
【0106】
なお、犠牲層51~54が除去されて形成される空間の複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbの開口部からの距離が長い場合、当該空間内が導電体で埋め込まれる前に当該開口部が閉塞し、当該空間内にボイドが形成される可能性が高い。ボイド中に含まれるフッ素ガスは、後続する工程で加熱されることによって膨張し、周辺の積層構造を破壊する可能性がある。このように、ボイドが形成されると、積層構造の破壊によってメモリデバイスの歩留まりを低下させる可能性があり、好ましくない。
【0107】
第1実施形態によれば、部材SLTcからスリットSHaまでの距離L2は、隣り合うスリットSHa間の距離L1未満である。また、部材SLTdからスリットSHbまでの距離L3は、隣り合うスリットSHa間の距離L1未満である。これにより、犠牲層51~54が除去されて形成される空間の、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbからの距離を、距離L1未満に制限することができる。ここで、距離L1は、犠牲層51~54を確実に除去しつつ、形成された空間内にボイドが形成されることなく導電体で埋め込むことができるように設計される。このため、犠牲層51~54が除去されて形成される空間の、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbからの距離を、ボイドが形成されない程度に制限することができる。したがって、メモリデバイス3の歩留まりを向上させることができる。
【0108】
また、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdは、支持ピラーHRと同時に形成される。これにより、工程を追加することなく、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdを形成することができる。このため、メモリデバイス3の製造負荷の増加を抑制できる。
【0109】
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係るメモリデバイスについて説明する。第2実施形態に係るメモリデバイスでは、部材SLTc及びSLTdの形成の際に使用されるマスクの形状が、第1実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態と同等の構成及び製造方法については説明を省略し、第1実施形態と異なる構成及び製造方法について主に説明する。
【0110】
2.1 引出領域及び周辺領域の構造
図25は、第2実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図25は、第1実施形態における
図8に対応する。
【0111】
図25に示すように、第2実施形態では、第1実施形態における2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdに代えて、2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’が設けられる。
【0112】
部材SLTc’及びSLTd’の幅は、ばらつきを有する。より具体的には、例えば、部材SLTc’及びSLTd’はそれぞれ、Z方向に見て、X方向及びY方向に並ぶ複数の円形状部が互いに重なりあったような形状を有する。
【0113】
支持ピラーHRのうち導電体層22~24と同層の部分における径D1と、部材SLTc’及びSLTd’の各々を構成する複数の円形状部のうち導電体層22~24と同層の部分における径D1は、例えば、略等しい。部材SLTc’及びSLTd’の各々を構成する複数の円形状部のうち隣り合う2個の間の距離d3は、径D1より短く、支持ピラーHRに対応して形成されるホールLH1における径D0より長い。
【0114】
2.2 メモリデバイスの製造方法
図26~
図30の各々は、第2実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウト又は断面構造の一例を示す。図示された平面レイアウトは、
図25に対応する領域を示す。
図26、
図27、及び
図29はそれぞれ、第1実施形態における
図12、
図16、及び
図18に対応する。
図28は、
図27のXXVIII-XXVIII線に沿った断面図である。
図30は、
図29のXXX-XXX線に沿った断面図である。
図28及び
図30では、製造方法の第1例及び第2例が、それぞれ左図(A)及び右図(B)として示される。
【0115】
図26に示すように、フォトリソグラフィ等によって、下部ピラーLMP及びLHR、並びに下部部材LSTc及びLSTdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、及び34、並びに犠牲層51及び52のそれぞれを貫通する複数のホールLH0、LH1、LHc’、及びLHd’が形成される。複数のホールLH0、LH1、LHc’、及びLHd’の各々の底部において、導電体層21の一部が露出する。複数のホールLH0、LH1、LHc’、及びLHd’はそれぞれ、複数の下部ピラーLMP及びLHR、並びに2個の下部部材LSTc及び2個の下部部材LSTdに対応する。
【0116】
複数のホールLHc’は、各々がX方向に互いに離れて並ぶ複数の円形状部を有する。複数のホールLHd’は、各々がY方向に互いに離れて並ぶ複数の円形状部を有する。ホールLH1のうち犠牲層51及び52と同層の部分における径D0は、ホールLHc’及びLHd’の各々のうち犠牲層51及び52と同層の部分における径D0と略等しい。隣り合うホールLH1間の距離は、隣り合う支持ピラーHR間の距離d1と略等しい。隣り合うホールLHc’間の距離及び隣り合うホールLHd’間の距離は、部材SLTc’及びSLTd’の各々を構成する複数の円形状部のうち隣り合う2個の間の距離d3と略等しい。距離d3は径D0より長く、このため、複数のホールLHc’及びLHd’は、Z方向に見て互いに重なり合わない。
【0117】
その後、複数のホールLH0、LH1、LHc’、及びLHd’は、犠牲部材SM1によって埋め込まれる。そして、積層構造の上面上に、絶縁体層34及び犠牲層53が交互に積層される。犠牲層53の上面上に、絶縁体層35及び犠牲層54が順に形成される。犠牲層54は、メモリ領域MAと、引出領域HA1及びHA2のうちコンタクトCCsgdが形成される予定の領域と、を除いて除去される。犠牲層54が除去された領域に露出する絶縁体層35の上面上には、絶縁体層37が形成される。そして、犠牲層54及び絶縁体層37の上面上に、絶縁体層36が形成される。
【0118】
次に、
図27及び
図28に示すように、フォトリソグラフィ等によって、複数の上部ピラーUMP及びUHR、並びに2個の上部部材USTc及び2個の上部部材USTdに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた積層構造の異方性エッチングによって、複数のホールLH0、LH1、LHc’、及びLHd’の各々に埋め込まれた犠牲部材SM1が露出する。犠牲部材SM1は、例えば、ウェットエッチング等で除去される。
【0119】
なお、犠牲部材SM1が除去される際、ホールLH1に対応するホールH1のうち犠牲層51、52、及び53と同層の部分における径は、径D0から径D1に拡大する。同様に、ホールLHc’及びLHd’の各々に対応するホールを構成する複数の円形状部のうち犠牲層51、52、及び53と同層の部分における径は、径D0から径D1に拡大する。上述の通り、径D1は、距離d3より長いため、径D0から径D1への拡大により、隣り合うホールLHc’に対応するホール同士、及び隣り合うホールLHd’に対応するホール同士は、Z方向に見て重なる。これにより、複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’にそれぞれ対応する複数のホールH0及びH1、並びに2個のスリットSHc’及び2個のスリットSHd’が形成される。2個のスリットSHc’及び2個のスリットSHd’は、連続する1個のスリットとして形成される。
【0120】
図28では、犠牲部材SM1が除去される工程における犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートと絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートとの違いによって生じるスリットSHd’の形状の差異の例が示される。具体的には、
図28(A)の例では、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートと絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートが略等しい場合が示される。
図28(B)の例では、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートが絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートに対して有意に高い場合が示される。
【0121】
図28(A)に示すように、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートと絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートが略等しい場合、スリットSHd’内には絶縁体層32、33、34、35、36、及び37は残存しない。これに対し、
図28(B)に示すように、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートが絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートより有意に高い場合、スリットSHd’内には絶縁体層32、33、34、35、36、及び37が残存し得る。
【0122】
次に、
図29及び
図30に示すように、複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’が形成される。複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’が形成される工程は、第1実施形態における複数のメモリピラーMP、複数の支持ピラーHR、並びに2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdが形成される工程と同等であるため、説明を省略する。
【0123】
図30(A)及び
図30(B)はそれぞれ、
図28(A)及び
図28(B)に対応する。
図30(A)に示すように、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートと絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートが略等しい場合、部材SLTd’内には絶縁体層32、33、34、35、36、及び37は残存しない。これに対し、
図30(B)に示すように、犠牲層51、52、及び53のサイドエッチレートが絶縁体層32、33、34、35、36、及び37のサイドエッチレートより有意に高い場合、部材SLTd’内には絶縁体層32、33、34、35、36、及び37が残存し得る。
【0124】
なお、
図28及び
図30ではそれぞれ、スリットSHd’及び部材SLTd’について示したが、スリットSHc’及び部材SLTc’についても同様である。
【0125】
2.3 第2実施形態に係る効果
第2実施形態によれば、2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’は、支持ピラーHRと同時に形成される。これにより、第1実施形態と同様に、工程を追加することなく、2個の部材SLTc’及び2個の部材SLTd’を形成することができる。このため、メモリデバイス3の製造負荷の増加を抑制できる。
【0126】
また、複数のホールLHc’及びLHd’はそれぞれ、X方向及びY方向に互いに離れて並ぶように形成される。複数のホールLHc’及びLHd’に埋め込まれる犠牲部材SM1が除去される際、複数のホールLHc’及びLHd’は、側面が除去されることによって1個につながる。これにより、連続する1個のスリットとみなせる2個のスリットSHc’及び2個のスリットSHd’を形成することができる。また、複数のホールLHc’及びLHd’を重ならないように形成できるため、メモリデバイス3の製造負荷の増加を更に抑制できる。
【0127】
なお、犠牲部材SM1が除去される際の犠牲層51~54のサイドエッチレートを、絶縁体層32~37のサイドエッチレートよりも高くすることによって、ホールLHc’間の距離及びホールLHd’間の距離を更に離すことができる。この場合、部材SLTc’及びSLTd’内には、絶縁体層32~37が残存する構成となり得る。
【0128】
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係るメモリデバイスについて説明する。第3実施形態に係るメモリデバイスは、部材SLTc及びSLTdが支持ピラーHRと同時に形成されない点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態及び第2実施形態と同等の構成及び製造方法については説明を省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる構成及び製造方法について主に説明する。
【0129】
3.1 引出領域及び周辺領域の構造
図31は、第3実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図31は、第1実施形態における
図8に対応する。
図31に示すように、第2実施形態では、第1実施形態における2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdに代えて、2個の部材SLTc”及び2個の部材SLTd”が設けられる。
【0130】
部材SLTc”及びSLTd”の幅は、部材SLTa及びSLTbと同様に、略均一である。言い換えると、部材SLTc”及びSLTd”の幅は、第1実施形態における部材SLTc及びSLTdと異なり、有意なばらつきを有さない。
【0131】
図32は、第3実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図31のXXXII-XXXII線に沿った断面図である。
【0132】
図32に示すように、部材SLTc”及びSLTd”は、絶縁体が埋め込まれた構造を有する。部材SLTc”及びSLTd”は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間に設けられる。
【0133】
部材SLTc”及び部材SLTd”の各々の下端は、導電体層21に接する。部材SLTc”及び部材SLTd”の各々の上端は、部材SLTa及びSLTbの各々の上端と揃う。部材SLTc”のYZ断面形状、及び部材SLTd”のXZ断面形状はそれぞれ、部材SLTaのYZ断面形状、及び部材SLTbのXZ断面形状と略等しい。
【0134】
3.2 メモリデバイスの製造方法
図33~
図42の各々は、第3実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウト又は断面構造の一例を示す。図示された平面レイアウトは、
図31に対応する領域を示す。図示された平面レイアウトのうち、
図33、
図35、
図37、及び
図39はそれぞれ、第1実施形態における
図12、
図14、
図16、及び
図21に対応する。図示された断面構造は、
図32に対応する領域を示す。図示された断面構造のうち、
図34は、
図33のXXXIV-XXXIV線に沿った断面図である。
図36は、
図35のXXXVI-XXXVI線に沿った断面図である。
図38は、
図37のXXXVIII-XXXVIII線に沿った断面図である。
図40は、
図39のXL-XL線に沿った断面図である。
図42は、
図41のXLII-XLII線に沿った断面図である。
【0135】
図33及び
図34に示すように、フォトリソグラフィ等によって、下部ピラーLMP及びLHRに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、及び34、並びに犠牲層51及び52のそれぞれを貫通する複数のホールLH0及びLH1が形成される。複数のホールLH0及びLH1の各々の底部において、導電体層21の一部が露出する。複数のホールLH0及びLH1はそれぞれ、複数の下部ピラーLMP及びLHRに対応する。このように、部材SLTc”及びSLTd”に対応する開口部は、ホールLH0及びLH1とは同時に形成されない。
【0136】
次に、
図35及び
図36に示すように、複数のホールLH0及びLH1が、犠牲部材SM1によって埋め込まれる。その後、積層構造の上面上に、絶縁体層34及び犠牲層53が交互に積層される。犠牲層53の上面上に、絶縁体層35及び犠牲層54が順に形成される。犠牲層54は、メモリ領域MAと、引出領域HA1及びHA2のうちコンタクトCCsgdが形成される予定の領域と、を除いて除去される。犠牲層54が除去された領域に露出する絶縁体層35の上面上には、絶縁体層37が形成される。そして、犠牲層54及び絶縁体層37の上面上に、絶縁体層36が形成される。
【0137】
次に、
図37及び
図38に示すように、フォトリソグラフィ等によって、複数の上部ピラーUMP及びUHRに対応する領域が開口したマスクが形成される。そして、当該マスクを用いた積層構造の異方性エッチングによって、複数のホールLH0及びLH1の各々に埋め込まれた犠牲部材SM1が露出する。犠牲部材SM1は、例えば、ウェットエッチング等で除去される。これにより、複数のメモリピラーMP及び複数の支持ピラーHRにそれぞれ対応する複数のホールH0及びH1が形成される。
【0138】
その後、複数のメモリピラーMP及び複数の支持ピラーHRが形成される。続いて、複数のコンタクトCCsgs、CC0~CC7、及びCCsgdに対応する構造が形成される。当該工程は、第1実施形態における工程と同等であるため、説明を省略する。
【0139】
次に、
図39及び
図40に示すように、複数のスリットSHa、2個のスリットSHb、2個のスリットSHc”、及び2個のスリットSHd”が形成される。具体的には、まず、フォトリソグラフィ等によって、複数の部材SLTa、2個の部材SLTb、2個の部材SLTc”、及び2個の部材SLTd”に対応する領域が開口されたマスクが形成される。それから、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、34、35、及び36、犠牲層51、52、及び53、並びに絶縁体層37又は犠牲層54のそれぞれを貫通する複数のスリットSHa、2個のスリットSHb、2個のスリットSHc”、及び2個のスリットSHd”が形成される。なお、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbは、連続する1個のスリットとして形成される。2個のスリットSHc”及び2個のスリットSHd”は、連続する1個のスリットとして形成される。
【0140】
次に、
図41及び
図42に示すように、2個の部材SLTc”及び2個の部材SLTd”が形成される。具体的には、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbを覆うようにレジストが形成される。そして、2個のスリットSHc”及び2個のスリットSHd”内に絶縁体が埋め込まれる。
【0141】
複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbを覆っていたレジストが除去される。その後、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbを介して犠牲層51~54が導電体層22~25に置換される。そして、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTbが形成される。
【0142】
3.3 第3実施形態に係る効果
第3実施形態によれば、2個のスリットSHc”及び2個のスリットSHd”は、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbと同時に形成される。これにより、2個のスリットSHc”及び2個のスリットSHd”を、複数のスリットSHa及び2個のスリットSHbと同様に、直線形状で形成できる。このため、2個のスリットSHc”及び2個のスリットSHd”の加工の難易度の上昇を抑制できる。
【0143】
また、2個の部材SLTc”及び2個の部材SLTd”は、置換処理の前に形成される。これにより、置換処理の際に、犠牲層51~53が除去される範囲を2個の部材SLTc”及び2個の部材SLTd”の内側に制限しつつ、2個の部材SLTc”及び2個の部材SLTd”の外側の犠牲層51~53が除去されることを抑制できる。
【0144】
4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係るメモリデバイスについて説明する。第4実施形態に係るメモリデバイスは、部材SLTbが形成されない点において、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態と同等の構成及び製造方法については説明を省略し、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態と異なる構成及び製造方法について主に説明する。
【0145】
4.1 メモリセルアレイを含む領域の構造
図43は、第4実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図43は、第1実施形態における
図3に対応する。
図43に示すように、コア領域CAには、複数の部材SLTa及び複数の部材SHEが設けられるが、部材SLTbは設けられない。周辺領域PAには、2個の部材SLTc
*が設けられ、コア領域CAと周辺領域PAとの境界領域に、2個の部材SLTbに代えて2個の部材SLTd
*が設けられる。
【0146】
2個の部材SLTc*は、例えば、周辺領域PAにおいてXZ面に広がる板状の絶縁体である。2個の部材SLTc*は、複数の部材SLTaを間に挟むようにY方向に並ぶ。2個の部材SLTc*のX方向の長さは、複数の部材SLTaのX方向の長さと略等しい。また、隣り合う部材SLTc*と部材SLTaとの間の距離L2は、隣り合う部材SLTa間の距離L1より短い。
【0147】
2個の部材SLTd*は、例えば、コア領域CAと周辺領域PAとの境界領域においてYZ面に広がる板状の絶縁体である。2個の部材SLTd*は、X方向に並ぶ。2個の部材SLTd*の一方は、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTc*の各々の第1端と接する。2個の部材SLTd*の他方は、複数の部材SLTa及び2個の部材SLTc*の各々の第2端と接する。2個の部材SLTd*及び2個の部材SLTc*は、複数の部材SLTaを囲む、連続する1個の絶縁体ともみなせる。
【0148】
2個の部材SLTc*の各々は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間に設けられる。2個の部材SLTd*の各々は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間に設けられる。すなわち、2個の部材SLTc*及び2個の部材SLTd*は、積層配線構造LSbの周囲を囲み、積層配線構造LSbから積層構造LSaを分離する。
【0149】
2個の部材SLTd*と、2個の部材SLTc*と、複数の部材SLTaとは、積層配線構造LSbを、n個のブロックBLK0~BLKnに対応するn個の部分と、当該n個の部分をY方向に挟む2個の部分と、に分離する。
【0150】
複数の部材SLTaの両端に位置する2個の部材SLTa、及び2個の部材SLTd*は、コア領域CAと周辺領域PAとの境界領域に位置する。すなわち、複数の部材SLTaの両端に位置する2個の部材SLTa、及び2個の部材SLTd*は、コア領域CAの周囲を囲み、周辺領域PAからコア領域CAを分離する。
【0151】
4.2 引出領域及び周辺領域の構造
図44は、第4実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における詳細な平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図45は、第4実施形態に係るメモリデバイスの引出領域及び周辺領域における断面構造の一例を示す、
図44のXLV-XLV線に沿った断面図である。
図44及び
図45はそれぞれ、第1実施形態における
図8及び
図10に対応する。
【0152】
部材SLTc*及びSLTd*の幅は、部材SLTaと同様に、略均一である。言い換えると、部材SLTc*及びSLTd*の幅は、第1実施形態における部材SLTc及びSLTdと異なり、有意なばらつきを有さない。
【0153】
部材SLTaがスペーサSP及びコンタクトLIで埋め込まれるのに対して、部材SLTc*及びSLTd*は、絶縁体が埋め込まれた構造を有する。このため、積層配線構造LSbは、部材SLTc*及びSLTd*を構成する絶縁体によって囲まれる。
【0154】
部材SLTc*及び部材SLTd*の各々の下端は、導電体層21に接する。部材SLTc*及び部材SLTd*の各々の上端は、部材SLTaの各々の上端と揃う。部材SLTc*のYZ断面形状、及び部材SLTd*のXZ断面形状の各々は、部材SLTaのYZ断面形状と略等しい。
【0155】
4.3 メモリデバイスの製造方法
図46~
図49の各々は、第4実施形態に係るメモリデバイスの製造途中の平面レイアウト又は断面構造の一例を示す。図示された平面レイアウトは、
図44に対応する領域を示す。図示された平面レイアウトのうち、
図46及び
図48はそれぞれ、第3実施形態における
図39及び
図41に対応する。図示された断面構造は、
図45に対応する領域を示す。図示された断面構造のうち、
図47は、
図46のXLVII-XLVII線に沿った断面図である。
図49は、
図48のXLIX-XLIX線に沿った断面図である。
【0156】
図46及び
図47に示すように、複数のスリットSHa、2個のスリットSHc
*、及び2個のスリットSHd
*が形成される。具体的には、まず、フォトリソグラフィ等によって、複数の部材SLTa、2個の部材SLTc
*、及び2個の部材SLTd
*に対応する領域が開口されたマスクが形成される。それから、当該マスクを用いた異方性エッチングによって、例えば絶縁体層32、33、34、35、及び36、犠牲層51、52、及び53、並びに絶縁体層37又は犠牲層54のそれぞれを貫通する複数のスリットSHa、2個のスリットSHc
*、及び2個のスリットSHd
*が形成される。なお、複数のスリットSHa、2個のスリットSHc
*、及び2個のスリットSHd
*は、連続する1個のスリットとして形成される。
【0157】
次に、
図48及び
図49に示すように、2個の部材SLTc
*及び2個の部材SLTd
*が形成される。具体的には、複数のスリットSHaを覆うようにレジストが形成される。そして、2個のスリットSHc
*及び2個のスリットSHd
*内に絶縁体が埋め込まれる。
【0158】
複数のスリットSHaを覆っていたレジストが除去される。その後、複数のスリットSHaを介して犠牲層51~54が導電体層22~25に置換される。そして、複数の部材SLTaが形成される。
【0159】
4.4 第4実施形態に係る効果
第4実施形態によれば、複数の部材SLTaの両端はそれぞれ2個の部材SLTd*と接する。これにより、2個の部材SLTbを省略しながらも、置換処理の際に、犠牲層51~53が除去される範囲を2個の部材SLTc*及び2個の部材SLTd*の内側に制限しつつ、2個の部材SLTc*及び2個の部材SLTd*の外側の犠牲層51~53が除去されることを抑制できる。
【0160】
具体的には、2個のスリットSHc*及び2個のスリットSHd*は、複数のスリットSHaと同時に形成される。これにより、2個のスリットSHc*及び2個のスリットSHd*を、複数のスリットSHaと同様に、直線形状で形成できる。このため、第3実施形態と同様に、2個のスリットSHc*及び2個のスリットSHd*の加工の難易度の上昇を抑制できる。
【0161】
5. 変形例等
上述の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態は、種々の変形を適用することができる。
【0162】
5.1 第1変形例
上述の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態は、引出領域HA1及びHA2がメモリ領域MAを挟むように配置される場合について説明したが、これに限られない。例えば、引出領域は、メモリ領域によって挟まれるように配置されていてもよい。
【0163】
図50は、第1変形例に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図50は、第1実施形態における
図3に対応する。
【0164】
コア領域CAは、X方向において、引出領域HAと、引出領域HAを挟むメモリ領域MA1及びMA2と、に分割される。メモリ領域MA1及びMA2の各々は、複数のNANDストリングNSを含む領域である。引出領域HAは、積層配線と、ロウデコーダモジュール15との間の接続に使用される領域である。引出領域HAに配置されるコンタクトCCは、例えば、第1実施形態における
図9と同様に、積層配線構造LSbに設けられたホール内がスペーサSPCを介して導電体によって埋め込まれた構造を有する。また、引出領域HA内の積層配線構造LSbは、選択ゲート線SGSとワード線WL0との間、ワード線WL0とワード線WL1との間、…、ワード線WL6とワード線WL7との間、及びワード線WL7と選択ゲート線SGDの間にそれぞれ段差が設けられた階段構造を有していてもよい。この場合、階段構造を有する複数の配線層の各テラス上において、それぞれの配線層に対して上層側の配線層とは離隔及び絶縁しつつコンタクトCCを配置することができる。
【0165】
2個の部材SLTbの一方は、複数の部材SLTa、及び複数の部材SHEの各々の第1端と接する。2個の部材SLTbの他方は、複数の部材SLTa、及び複数の部材SHEの各々の第2端と接する。
【0166】
以上のような構成でも、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdは、第1実施形態と同様に、置換処理によって積層配線構造LSbが形成される前に形成される。このため、置換処理の際に、犠牲層51~53が除去される範囲を2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの内側に制限しつつ、2個の部材SLTc及び2個の部材SLTdの外側の犠牲層51~53が除去されることを抑制できる。したがって、第1実施形態と同等の効果を奏することができる。
【0167】
5.2 第2変形例
また、上述の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態は、積層構造LSaがX方向にコア領域CAを挟む部分を有する場合について説明したが、これに限られない。例えば、積層構造LSaは、X方向にコア領域CAを挟む部分を有していなくてもよい。
【0168】
図51は、第2変形例に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイを含む領域の平面レイアウトの一例を示す平面図である。
図51は、第1実施形態における
図3に対応する。
【0169】
コア領域CA及び周辺領域PAの一部の領域には、積層配線構造LSbが設けられる。周辺領域PAには、積層配線構造LSbをY方向に挟むように積層構造LSaが設けられる。積層構造LSaは、X方向に延びる。すなわち、積層構造LSa及び積層配線構造LSのX方向の長さは、略等しい。積層構造LSa及び積層配線構造LSのX方向に並ぶ両辺は、揃う。
【0170】
一方、コア領域CAに対しX方向の両側に位置する周辺領域PAには、積層構造LSa及び積層配線構造LSは設けられず、その略全域にわたって、例えば酸化シリコンを含む絶縁体が形成された構造を有する。コア領域CAにおいて、メモリ領域MAを挟んで配置される引出領域HA1及びHA2には、積層配線構造LSbに設けられたホール内がスペーサSPCを介して導電体によって埋め込まれた構造を有するコンタクトCCが設けられてもよいし、積層配線構造LSbにおける複数の配線層の端部が階段状に形成されそれぞれの配線層のテラス上にコンタクトCCが設けられてもよい。また、引出領域HA1及びHA2内の積層配線構造LSbが階段構造を有する場合、引出領域HA1及びHA2と隣り合う周辺領域PAに配置される上述の絶縁体を、積層配線構造LSbの階段構造上を覆うように引出領域HA1及びHA2並びに周辺領域PAにわたって形成することができる。
【0171】
コア領域CAには、複数の部材SLTa及び複数の部材SHEが設けられる。積層構造LSa及び積層配線構造LSが設けられた周辺領域PAには、複数の部材SLTa及び複数の部材SHEを間に挟むように2個の部材SLTcが設けられる。複数の部材SLTa及び2個の部材SLTcの各々は、コア領域CAを横切るようにX方向に延びる。複数の部材SLTaの各々は、積層配線構造LSbをZ方向に貫通することにより、積層配線構造LSbを分離する。2個の部材SLTcの各々は、積層配線構造LSbと積層構造LSaとの間に設けられる。すなわち、2個の部材SLTcは、積層配線構造LSbをY方向に挟み、積層配線構造LSbから積層構造LSaを分離する。
【0172】
以上のような構成でも、2個の部材SLTcは、置換処理によって積層配線構造LSbが形成される前に形成される。このため、置換処理の際に、犠牲層51~53が除去される範囲を2個の部材SLTcの内側に制限しつつ、2個の部材SLTcの外側の犠牲層51~53が除去されることを抑制できる。したがって、第1実施形態と同等の効果を奏することができる。
【0173】
5.3 その他
また、上述の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態では、部材SLTa及びSLTbがコンタクトLIを含む構造を有する場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、部材SLTa及びSLTbは、コンタクトLIを含まずに絶縁体で埋め込まれる構造を有していてもよい。
【0174】
また、上述の第1実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態では、積層構造LSaが複数回に分けて形成される場合について説明したが、これに限られない。例えば、積層構造LSaが1回で形成されてもよい。上記製造工程が第1実施形態に適用される場合、メモリピラーMP、支持ピラーHR、並びに部材SLTc及びSLTdの断面形状は、部材SLTa及びSLTbと同等の断面形状となる。上記製造工程が第3実施形態に適用される場合、メモリピラーMP及び支持ピラーHRの断面形状は、部材SLTa及びSLTbと同等の断面形状となる。上記製造工程が第4実施形態に適用される場合、メモリピラーMP及び支持ピラーHRの断面形状は、部材SLTaと同等の断面形状となる。
【0175】
また、上記各実施形態では、メモリデバイス3が1つのチップ上に構成される構造を有する場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、メモリデバイス3は、センスアンプモジュール16等が設けられたチップと、メモリセルアレイ10が設けられたチップとが貼り合わされた構造であっても良い。
【0176】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0177】
1…メモリシステム
2…メモリコントローラ
3…メモリデバイス
10…メモリセルアレイ
11…コマンドレジスタ
12…アドレスレジスタ
13…シーケンサ
14…ドライバモジュール
15…ロウデコーダモジュール
16…センスアンプモジュール
20…半導体基板
21~27…導電体層
31~37…絶縁体層
40…コア膜
41…半導体膜
42…積層膜
43…トンネル絶縁膜
44…電荷蓄積膜
45…ブロック絶縁膜
51~54…犠牲層