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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025490
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/04 20060101AFI20240216BHJP
   C11D 1/02 20060101ALI20240216BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20240216BHJP
   C09K 3/30 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
C11D17/04
C11D1/02
C11D3/20
C09K3/30 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128979
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】森本 彩香
(72)【発明者】
【氏名】江頭 優俊
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB15
4H003AB31
4H003AC08
4H003BA12
4H003BA20
4H003BA21
4H003DA05
4H003DA06
4H003DA08
4H003DA12
4H003DA17
4H003DB01
4H003DB02
4H003DC02
4H003EB04
4H003EB08
4H003FA20
4H003FA28
(57)【要約】
【課題】本発明は、優れた洗浄効果を示し、保存安定性や取り扱い性に優れ、人体への危険性が低い泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法の提供を目的とする。
【解決手段】陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である、泡状吐出用洗浄剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である、泡状吐出用洗浄剤。
【請求項2】
陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である泡状吐出用洗浄剤を用いて、被洗浄面に泡を付着させる工程を含む、洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
身の回りの種々の汚れに対し、洗浄剤が広く利用されている(特許文献1等)。ポンプスプレー剤やエアゾール剤を用いて洗浄剤を吐出することにより、清掃者の労力を抑えることができ、短時間に広範囲を清掃することが可能となる。
【0003】
また、特に洗浄剤を泡状とすることで、洗浄剤の視認性を高めることができ、清掃者に使用実感を与えられるとともに、洗浄剤を同じ箇所に何度も処理してしまうことがなくなるため、洗浄剤を無駄に使用することがなく、清掃時間の短縮にもつながる。
【0004】
さらに、汚れの種類に応じて、洗浄剤の液性を変えることがなされている。たとえば、油汚れ、皮脂汚れ、手垢等にはアルカリ性の洗浄剤、水垢、トイレの尿石等には酸性の洗浄剤が効果的であり、アルカリ性洗浄剤ではより高いpH、酸性洗浄剤ではより低いpHとするとより効果的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-225970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、被洗浄面に対して泡状の洗浄剤を付着させた場合、液状の洗浄剤を付着させた場合よりも、洗浄効果がやや劣る傾向があった。また、酸性洗浄剤の場合は、pHを低くして洗浄効果を向上させることも有効であるが、pHが低すぎると洗浄剤の容器が腐食するため保存安定性や取り扱い性が悪く、さらに、誤って人体に付着すると危険である。
すなわち、従来の泡状吐出用洗浄剤を用いると、洗浄効果が十分に得られない、保存安定性や取り扱い性が悪い、及び/又は、人体への危険性がある、のいずれかの課題を十分に解決することができない問題があった。
【0007】
本発明は、優れた洗浄効果を示し、保存安定性や取り扱い性に優れ、人体への危険性が低い泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題について鋭意研究を重ねた結果、陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である、泡状吐出用洗浄剤、及び、陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である泡状吐出用洗浄剤を用いて、被洗浄面に泡を付着させる工程を含む、洗浄方法により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]
陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である、泡状吐出用洗浄剤。
[2]
陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である泡状吐出用洗浄剤を用いて、被洗浄面に泡を付着させる工程を含む、洗浄方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法によれば、洗浄剤の容器が腐食することや、人体に危険をもたらすことなく、被洗浄面に対して泡状で付着させても優れた洗浄効果を示すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
なお、本明細書において、「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
【0012】
<泡状吐出用洗浄剤>
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である。
【0013】
[含有成分]
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、少なくとも、陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有する。
【0014】
(陰イオン性界面活性剤)
本発明において用いられる陰イオン性界面活性剤には特に制限がないが、例えば、硫酸エステル系界面活性剤等の、硫酸又はその塩を構造内に有する陰イオン性界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤等の、スルホン酸又はその塩を構造内に有する陰イオン性界面活性剤;カルボン酸系界面活性剤等の、カルボキシル基又はその塩を構造内に有する陰イオン性界面活性剤;リン酸エステル系界面活性剤等の、ホスホン酸基又はその塩を構造内に有する陰イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0015】
硫酸エステル系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(以下、AESとも言う)、アルキル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
スルホン酸系界面活性剤としては、αオレフィンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
カルボン酸系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキル酢酸ナトリウム等が挙げられる。
リン酸エステル系界面活性剤としては、アルキルリン酸ナトリウム等が挙げられる。
洗浄性能、起泡性能の観点から、上記した陰イオン性界面活性剤の「アルキル」の炭素数は10~16が好ましく、12~14がより好ましい。
陰イオン性界面活性剤を含有することにより、本発明の泡状吐出用洗浄剤は優れた洗浄効果を発揮する。
【0016】
洗浄性能、起泡性能の観点から、硫酸及びスルホン酸又はその塩を構造内に有する陰イオン性界面活性剤が好ましく、硫酸エステル系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤がより好ましく、硫酸エステル系界面活性剤がさらに好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、αオレフィンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウムが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩がさらに好ましい。
【0017】
泡状吐出用洗浄剤中の陰イオン性界面活性剤の含有量は、0.1~20質量%であることが好ましく0.3~10質量%であることがより好ましく、0.5~8質量%であることがさらに好ましい。
泡状吐出用洗浄剤中の陰イオン性界面活性剤の含有量が0.1質量%以上であると、良好な洗浄性能が担保できるため好ましい。また、前記含有量が20質量%以下であると、被洗浄面に対して良好な泡の付着性が得られるため好ましい。
【0018】
陰イオン性界面活性剤は1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
【0019】
(有機酸)
本発明において用いられる有機酸及びその塩は、有機酸と、その有機酸と同一種の有機酸の塩の組み合わせであり、特に制限はないが、例えば、クエン酸及びクエン酸の塩、乳酸及び乳酸の塩、酒石酸及び酒石酸の塩、リンゴ酸及びリンゴ酸の塩、酢酸及び酢酸の塩、コハク酸及びコハク酸の塩、グリコール酸及びグリコール酸の塩、グルコン酸及びグルコン酸の塩等が挙げられる。
洗浄効果が向上することから、クエン酸及びクエン酸の塩、乳酸及び乳酸の塩、酒石酸及び酒石酸の塩が好ましく、クエン酸及びクエン酸の塩、乳酸及び乳酸の塩がより好ましく、クエン酸及びクエン酸の塩がさらに好ましい。
【0020】
有機酸の塩の態様には特に制限がないが、例えば、有機酸のリチウム塩、有機酸のナトリウム塩、有機酸のカリウム塩等の有機酸のアルカリ金属塩;有機酸のカルシウム塩等の有機酸のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらのうち水への溶解性、保存安定性が高いことから、有機酸のアルカリ金属塩が好ましく、有機酸のナトリウム塩がさらに好ましい。
【0021】
泡状吐出用洗浄剤中の有機酸及びその塩の含有量は1.5質量%以上であり、1.8質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがさらに好ましい。有機酸及びその塩の含有量の上限には特に制限がないが、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることがより好ましく、4質量%以下であることがさらに好ましい。
なお、本明細書における有機酸及びその塩の含有量とは、有機酸の含有量とその塩の含有量との合計を意味する。
【0022】
泡状吐出用洗浄剤中の有機酸及びその塩の含有量が1.5質量%未満であると、十分な洗浄効果が得られなくなる恐れがある。また、泡状吐出用洗浄剤中の有機酸及びその塩の含有量が10質量%以下であると、保存安定性が向上するため好ましい。
【0023】
有機酸及びその塩の組み合わせとして、1種のみの有機酸及びその塩の組み合わせを含有させてもよく、2種以上の有機酸及びその塩の組み合わせを含有させてもよい。たとえば、クエン酸及びクエン酸の塩の組み合わせのみを含有させてもよく、クエン酸及びクエン酸の塩の組み合わせと乳酸及び乳酸の塩の組み合わせをともに含有させてもよい。
【0024】
有機酸とその塩との質量比には特に制限がないが、pHを後述の範囲に調節できるような質量比の範囲が好ましい。
【0025】
(溶剤)
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、保存安定性の向上等の目的のために、溶剤を含有することができる。このような溶剤としては、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪酸エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、等の有機溶剤等が挙げられる。
【0026】
アルコール系溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、プロピレングリコール等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等が挙げられる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、環状パラフィン等が挙げられる。
【0027】
これらのうち、保存安定性の点からエタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、エタノールがさらに好ましい。
【0028】
泡状吐出用洗浄剤中の溶剤の含有量には特に制限はない。良好な保存安定性を得る観点から、0.5~30質量%であることが好ましく、10~25質量%であることがより好ましく、15~20質量%であることがさらに好ましい。
また、泡状吐出用洗浄剤中の溶剤の含有量が20質量%以下であると、洗浄力が向上する。たとえば、0.5~5質量%とすることができる。
【0029】
溶剤は1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
【0030】
(水)
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、保存安定性の向上等の目的のために、水を含有することができる。水としては、例えば、精製水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられる。
泡状吐出用洗浄剤中の水の含有量は、例えば、水以外の各成分を配合させた残部とすることができる。
【0031】
(陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤)
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、洗浄性能、起泡性能の向上等の目的のために、陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤を含有することができる。このような界面活性剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤は1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
【0032】
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(POE硬化ヒマシ油)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等を挙げることができる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、ペルフルオロアルキルスルホン酸塩、ペルフルオロアルキルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンペルフルオロアルキルエーテル等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルヒドロキシスルホベタイン、コカミドプロピルベタイン、ドデシルアミノエチルアミノエチルグリシン等を挙げることができる。
【0033】
泡状吐出用洗浄剤中における、陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤の含有量には特に制限がないが、0.1~10質量%であることが好ましく、0.2~8質量%であることがより好ましく、0.5~5質量%であることがさらに好ましい。
泡状吐出用洗浄剤中における、陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤の含有量が0.1質量%以上であると、十分な洗浄性能が担保できるため好ましい。また、泡状吐出用洗浄剤中における、陰イオン性界面活性剤以外の界面活性剤の含有量が10質量%以下であると、良好な泡の付着性が得られるため好ましい。
【0034】
これらの中でも、洗浄効果が向上することから、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましい。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油における、エチレンオキシドの付加モル数は5~100molが好ましく、30~80molがより好ましく、40~60molがさらに好ましい。
【0035】
(その他の成分)
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、洗浄効果、保存安定性や取り扱い性、人体への安全性等を害さない限りにおいて、その他の任意の成分を含有することができる。このような任意の成分としては、チャ、カキ、ツバキ、タケ、グレープフルーツ、ユズ、ミカン、レモン等の各種植物抽出物、銀や銅等の金属化合物、そのイオン等の消臭、防臭剤、イソプロピルメチルフェノール、銀や銅等の金属化合物、そのイオン等の抗菌、殺菌剤、ポリエーテル変性シリコーン等の被膜形成剤、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等の酸化防止剤、フローラル、ブーケ、シトラス等の香料等を挙げることができる。
その他の成分は1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
【0036】
他方、泡の付着性を向上させ、また、洗浄剤の色の経時的変化を抑制するために、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、アミンオキシド基を有する化合物を含まないことが好ましい。また、保存安定性を向上させるために、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、キサンタンガム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の増粘剤を含まないことが好ましい。
【0037】
[性状]
(pH)
本発明の泡状吐出用洗浄剤はpHが4~6であり、5~6であることがさらに好ましい。
泡状吐出用洗浄剤のpHが4未満であると、洗浄剤の容器が腐食する恐れや、人体に危険をもたらす恐れがある。特に、容器として缶を用いる場合には、腐食の問題がいっそう顕著となるため、好ましくない。また、泡状吐出用洗浄剤のpHが6を超えると、十分な洗浄効果が得られなくなる恐れがある。
【0038】
泡状吐出用洗浄剤のpHを調節する方法には特に制限がないが、例えば、上述の有機酸とその塩との質量比を変更すること等により調節することができる。
【0039】
なお、泡状吐出用洗浄剤のpHは、pHメーター(pH-22BコンパクトpHメーターLAQUAtwin (株)堀場製作所製)により測定することができる。
【0040】
[泡状吐出用洗浄剤の形態]
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、吐出される際に泡状となって被洗浄面に付着されればよく、吐出される前の形態は、泡状であっても、液状であっても、その他の形態であってもよい。吐出前の形態が液状である場合は、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、例えば、泡を吐出するためのポンプスプレー、プッシュスプレー等のための容器に入れて用いることができる。あるいは、泡として吐出するために、泡状吐出用洗浄剤を噴射剤と共に耐圧容器に加圧充填して用いることができる。
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、被洗浄面において泡であればよく、液状であっても、泡状であっても、エアロゾルとして吐出されても構わない。
【0041】
本発明の泡状吐出用洗浄剤は、保存安定性、使用の簡便性の観点から、吐出される前の形態は液状であることが好ましく、例えば、噴射剤と共に耐圧容器に加圧充填して用いられることが好ましい。
【0042】
[噴射型エアゾール]
本発明の泡状吐出用洗浄剤をエアゾールとして吐出する場合の態様としては、噴射型エアゾールが好ましい。噴射型エアゾールは1回の噴射操作で一定量を吐出する定量噴射型や、1回の噴射操作で全量を吐出する全量噴射型であっても構わない。
一態様として、噴射型エアゾールは、耐圧容器と、前記耐圧容器に充填されたエアゾール組成物とを有する。エアゾール組成物は、一般的に、原液と噴射剤とからなる組成物である。
本明細書において、噴射型エアゾールのために用いられる本発明の泡状吐出用洗浄剤を「原液」と称することがある。また、噴射型エアゾールのために用いられる本発明の泡状吐出用洗浄剤と噴射剤とからなる組成物を「エアゾール組成物」と称することがある。
【0043】
(噴射剤)
噴射剤は原液を噴射するための媒体であり、原液とともに耐圧容器に加圧充填される。
噴射剤としては、例えば、プロパン、プロピレン、n-ブタン、イソブタン等の液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)等の液化ガス、炭酸ガス、窒素ガス、圧縮空気等の圧縮ガス、HFC-152a、HFC-134a、HFO-1234yf、HFO-1234ze等のハロゲン化炭素ガス等の1種又は2種以上を用いることができる。使用する噴射剤は、原液との相溶性やエアゾールバルブ等の容器部材に合わせて適宜選択すればよい。
これらのうち、泡として噴射されることから、LPG、DME、炭酸ガス、ハロゲン化炭素ガスが好ましく、LPGがさらに好ましい。LPGとしては、例えば、大洋液化ガス(株)社のLPG0.39、LPG0.29、LPG0.20等が挙げられる。
【0044】
原液とともに噴射剤が加圧充填される耐圧容器内の圧力(内圧)は、0.2MPa以上が好ましく、特に低温環境下でも泡として噴射される点から0.3MPa以上がより好ましく、0.35MPa以上がさらに好ましく、0.4MPa以上が特に好ましい。また、噴射時の泡の飛び散りを防止する点から、0.5MPa以下が好ましく、0.45MPa以下がさらに好ましい。なお、これらの内圧の値は25℃における値である。
内圧は、例えばLPGの圧力を変更することにより所望の範囲に調節することができる。
内圧の測定方法には特に制限がなく、例えば計装用コンディショナ((株)共和電業社製 WGA-710C)により測定することができる。
【0045】
エアゾール組成物中の原液と噴射剤の体積比(液ガス比)は、50:50~90:10であることが好ましく、70:30~90:10であることがさらに好ましい。このような体積比とすることにより、被洗浄面への密着性及び低温噴射性が向上し、また、泡状に吐出された洗浄剤の飛び散りが防止されるため好ましい。
なお、原液と噴射剤の体積比は、それぞれの質量を比重で割ることにより求めることができる。
【0046】
被洗浄面への密着性及び低温噴射性が向上することから、噴射剤にプロパンが含まれる場合、エアゾール組成物中のプロパンの配合量は0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく1.5質量%以上であることがさらに好ましい。
エアゾール組成物中のプロパンの配合量を上記のとおりとすることにより低温噴射性が向上する理由は詳細には分かっていないが、プロパンは気化しやすく、低温下でも好適に泡が形成されやすいためと推測される。
【0047】
(容器)
容器は、原液と噴射剤とからなるエアゾール組成物を収容し得る耐圧容器であれば特に制限がない。耐圧容器はエアゾールバルブによりその開口を閉止される。
上述したとおり、本発明の泡状吐出用洗浄剤を原液として含有するエアゾール組成物は、噴射型エアゾールにより吐出されることが好ましい。
【0048】
耐圧容器の形態には特に制限がないが、一般的には、缶、ガラス瓶、プラスチック容器等を挙げることができる。
耐圧容器の素材には特に制限がないが、例えば鉄、ブリキ(内表面にコーティングや樹脂ラミネートを施したものを含む)、アルミニウム(内表面にコーティングや樹脂ラミネートを施したものを含む)、銅、ステンレス、ガラス、PET等を挙げることができる。これらのうち、流通量が多く調達が容易なことから、かつ容器サイズに制限がないことから、ブリキ、アルミニウムが好ましい。
【0049】
(エアゾールバルブ)
エアゾールバルブは、噴射部材が使用者に操作されることにより耐圧容器内と外部との連通および遮断を切り替えるための開閉部材と、開閉部材が取り付けられるハウジングと、ハウジングを耐圧容器の所定の位置に保持するためのマウント部材を備える。また、開閉部材は、噴射部材と連動して上下に摺動するステムを含む。ステムの摺動によりエアゾール組成物の連通(噴射状態)および遮断(非噴射状態)が切り替えられる。エアゾールバルブには、耐圧容器からエアゾール組成物を取り込むためのハウジング孔と、取り込まれたエアゾール組成物を噴射部材に送るためのステム孔とが形成されている。ハウジングには、耐圧容器からエアゾール組成物を取り込むためのハウジング孔が形成されている。ステムには、ハウジング内に取り込まれたエアゾール組成物を噴射部材に送るためのステム孔が形成されている。ハウジング孔からステム孔までの経路は、エアゾール組成物が通過する内部通路を構成する。
【0050】
本発明の泡状吐出用洗浄剤が定量噴射型エアゾールに用いられる場合において、エアゾールバルブは、噴射部材を1回操作することで定量噴射される定量型のエアゾールバルブである。エアゾールバルブの噴射量は、1回の噴射操作で好ましくは0.1~1.5mLの範囲、より好ましくは0.2~1mLの範囲の、所定の一定量とされている。噴射量をかかる範囲とすることで、被洗浄面への付着量を高めることができる。
【0051】
(噴射部材)
噴射部材(噴射ボタン)は、エアゾールバルブを介して耐圧容器に取り付けられる部材である。噴射ボタンには、エアゾールバルブのステム孔を介して耐圧容器から取り込まれるエアゾール組成物が通過する操作部内通路とエアゾール組成物が噴射される噴口が形成されている。なお、噴射操作は、上から押圧するボタンタイプでもよく、操作性の観点から、トリガータイプでもよい。
【0052】
噴射ボタンの噴口の内径(噴口孔径)は、求める噴射パターンを得るため設定を行う。直径φ0.2~7mmであることが好ましく、φ0.5~3mmがより好ましく、φ0.7~2mmがさらに好ましい。
また、本発明の泡状吐出用洗浄剤を、複数の噴口を有する噴射型エアゾールに用いてもよい。複数の噴口を有することで、広範囲に洗浄剤を噴射できるため好ましい。噴口を複数有する場合は、それぞれの噴口の内径(噴口孔径)は等しいことが好ましい。また、噴口数としては好ましくは1~5個、より好ましくは1~3個である。
【0053】
[用途]
本発明の泡状吐出用洗浄剤が適用される被洗浄面には特に制限がないが、例えば、便器、温水洗浄便座のノズル、浴室、洗面台、シンク、窓、床等を挙げることができる。
また、本発明の泡状吐出用洗浄剤が適用される被洗浄面の素材にも特に制限がないが、陶器、合成樹脂、ステンレス等が好ましく、合成樹脂がより好ましい。
【0054】
<洗浄方法>
本発明は、陰イオン性界面活性剤と、1.5質量%以上の有機酸及びその塩とを含有し、pHが4~6である泡状吐出用洗浄剤を用いて、被洗浄面に泡を付着させる工程を含む、洗浄方法にも関する。
本発明の泡状吐出用洗浄剤について上述した好ましい態様は、洗浄方法に対しても同様に当てはめることができる。
【実施例0055】
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
【0056】
[実施例1]
表1に示す成分を各配合量(単位:質量%;特に言及しない限り、配合量の単位は以降の表においても同じ)により混合し、実施例1の泡状吐出用洗浄剤を得た。得られた泡状吐出用洗浄剤のpHをpHメーター(pH-22BコンパクトpHメーターLAQUAtwin (株)堀場製作所製)により測定したところ、5.3であった。
【0057】
【表1】
【0058】
(噴射型エアゾールの製造)
エアゾール噴射用耐圧缶(容量:312mL、素材:アルミニウム(東洋製罐(株)製)に、原液として実施例1の泡状吐出用洗浄剤(実施例1の原液)を充填し、エアゾールバルブ(ステム孔:φ1.2mm×3個、アンダータップ孔:φ0.45mm)でエアゾール噴射用耐圧缶を閉止した。続いて、噴射剤としてLPG(0.39MPa)を用いて、原液とガスとの体積比(液ガス比)が90:10、内圧が0.42MPaとなるように加圧充填した。内圧は計装用コンディショナ((株)共和電業社製 WGA-710C)により測定した。
エアゾールバルブに噴射ボタン(噴射口直径φ1.5mm、噴口数1)を取り付け、10秒当たりの噴射量28gである、実施例1の噴射型エアゾールを得た。
【0059】
(洗浄力の評価)
表2に示す成分を混合し、モデル汚れ形成用組成物を得た。モデル汚れ形成用組成物にガラスプレート(松浪硝子工業(株)社製、寸法:長さ76mm、幅26mm、厚さ1mm)を浸漬し、25℃で10秒間静置した。ガラスプレートを取り出した後、40℃で1日間乾燥することにより、モデル汚れ付ガラスプレートを得た。
【0060】
【表2】
【0061】
実施例1の泡状吐出用洗浄剤が充填された噴射型エアゾールを用いて、モデル汚れ付ガラスプレートの長さ及び幅からなる面の一方に対して、モデル汚れ付ガラスプレートと10cm離れた位置から噴射時間が約3秒間となるように、まんべんなくエアゾールを噴射した。25℃で5分間静置後、モデル汚れ付ガラスプレートを水でよく洗い流した。
【0062】
得られたモデル汚れ付ガラスプレートの外観を目視にて観察し、洗浄力を下記のとおり4段階で評価した。結果を表1に示す。
-評点-
4:面積比で75%以上、100%以下の汚れが落ちた。
3:面積比で50%以上、75%未満の汚れが落ちた。
2:面積比で25%以上、50%未満の汚れが落ちた。
1:面積比で0%超、25%未満の汚れが落ちた。
0:全く汚れが落ちなかった。
【0063】
なお、実施例1で用いた各試薬等の詳細は下記のとおりである。ここで、カッコ内のモル数は、エチレンオキシドの付加モル数を表す。
・AES(3mol):泰光油脂(株)社製、商品名 タイポールNLES327
・POE(60mol)硬化ヒマシ油:青木油脂工業(株)社製、商品名 ブラウノンRCW60
・フッ素系界面活性剤:ネオス(株)社製、商品名 フタージェント250
・クエン酸:扶桑化学工業(株)社製、商品名 クエン酸フソウ(無水)M
・クエン酸Na:扶桑化学工業(株)社製、商品名 精製クエン酸ナトリウムH
【0064】
・牛脂:富士フイルム和光純薬(株)社製、商品名 牛脂
・パルミチン酸:富士フイルム和光純薬(株)社製、商品名 パルミチン酸
・セチルアルコール:富士フイルム和光純薬(株)社製、商品名 1-ヘキサデカノール
・リン酸カルシウム:富士フイルム和光純薬(株)社製、商品名 リン酸三カルシウム
・炭酸カルシウム:富士フイルム和光純薬(株)社製、商品名 炭酸カルシウム
・LPG(0.39MPa):大洋液化ガス(株)社製、商品名 LPG0.39、比重0.556(20℃)、存在比(質量%)プロパン:ブタン=24.91:75.09
【0065】
[実施例2~3、比較例1~3]
表1に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1と同様の方法により実施例2~3及び比較例1~3の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0066】
表1より、pHが同程度であっても、有機酸及びその塩の含有量が所定の範囲にある泡状吐出用洗浄剤は、良好な洗浄力を示すことが分かった。
【0067】
[実施例4~5、比較例4~7]
表3に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1の泡状吐出用洗浄剤と同様の方法により実施例4~5及び比較例4~7の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
参考としての実施例2の内容と共に、結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】
表3より、pHが所定の範囲にある泡状吐出用洗浄剤は、良好な洗浄力を示すことが分かった。
なお、比較例4及び5の泡状吐出用洗浄剤は本発明の泡状吐出用洗浄剤とそん色のない洗浄力を示した。しかしながら、容器や部材が腐食するなど取り扱い性が悪く、特に容器として缶を用いる場合には腐食の問題が顕著となり、さらに、人体への危険性も懸念されるため、実用上好ましくない。
【0070】
[実施例6~8、比較例8~12]
表4に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1と同様の方法により実施例6~8及び比較例8~12の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
参考としての実施例2の内容と共に、結果を表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
表4より、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、様々な陰イオン性界面活性剤について良好な洗浄力を示すことが分かった。
【0073】
なお、実施例6~8、比較例8~12で用いた各試薬等の詳細は下記のとおりである。ここで、カッコ内のモル数は、エチレンオキシドの付加モル数を表す。
・αオレフィンスルホン酸ナトリウム:ライオンスペシャリティケミカルズ(株)社製、商品名 リポランLB440
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:テイカ(株)社製、商品名 テイカパワーLN2425
・ラウリル硫酸ナトリウム:泰光油脂(株)社製、商品名 タイポールNLS30
・アルキルグルコシド:ノニオン性界面活性剤、花王(株)社製、商品名 マイドール10
・コカミドプロピルベタイン:両性界面活性剤、三洋化成工業(株)社製、商品名 レボンHCW-30
・ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン:両性界面活性剤、新日本理化(株)社製、商品名 リカビオンA-100
・ポリオキシエチレン(9mol)ラウリルエーテル:ノニオン性界面活性剤、青木油脂工業(株)社製、商品名 ブラウノンEL-1509
・ラウリルジメチルアミンオキシド:両性界面活性剤、ライオンスペシャリティケミカルズ(株)社製、商品名 カデナックスDM12-W
【0074】
[実施例9~11]
表5に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1と同様の方法により実施例9~11の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
参考としての実施例2の内容と共に、結果を表5に示す。
【0075】
【表5】
【0076】
表5より、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、陰イオン性界面活性剤の様々な含有量について良好な洗浄力を示すことが分かった。
【0077】
[実施例12~13]
表6に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1と同様の方法により実施例12~13の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
参考としての実施例2の内容と共に、結果を表6に示す。
【0078】
【表6】
【0079】
表6より、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、様々な有機酸及びその塩について良好な洗浄力を示すことが分かった。
【0080】
なお、実施例12~13で用いた各試薬等の詳細は下記のとおりである。
・乳酸:扶桑化学工業(株)社製、商品名 発酵乳酸(乳酸50%)
・乳酸Na:扶桑化学工業(株)社製、商品名 乳酸ナトリウム(50%)
・酒石酸:扶桑化学工業(株)社製、商品名 L-酒石酸L
・酒石酸Na:扶桑化学工業(株)社製、商品名 L-酒石酸ナトリウム
【0081】
[実施例14~17]
表7に示す成分を各配合量により混合したことを除き、実施例1と同様の方法により実施例14~17の泡状吐出用洗浄剤及び噴射型エアゾールを得た。得られた泡状吐出用洗浄剤の評価を実施例1と同様に行った。
参考としての実施例2の内容と共に、結果を表7に示す。
【0082】
【表7】
【0083】
表7より、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、溶剤の様々な含有量について良好な洗浄力を示すことが分かった。
【0084】
[実施例18~22]
表8に示す内圧となるように原液と噴射剤とを各液ガス比で用いたことを除き、実施例2と同様の方法により実施例18~22の噴射型エアゾールを得た。なお、実施例18~22においてはいずれも、実施例2で得られた泡状吐出用洗浄剤を原液として用いた。
【0085】
(泡の性状の評価)
各実施例の泡状吐出用洗浄剤が充填された噴射型エアゾールを用いて、直径φ15mm、長さ110mmのABS樹脂(TOTO社製、商品名 ウォシュレット(登録商標)SBのノズル部分)製の円柱に対して泡状の洗浄剤を噴射した。噴射後の泡状の洗浄剤の密着度を下記のとおり評価した。参考としての実施例2の内容と共に、結果を表8に示す。
-評点-
〇:ABS樹脂製の円柱に対して、泡状の洗浄剤が5分間以上密着していた。
×:ABS樹脂製の円柱に対して、泡状の洗浄剤が5分間以上密着しなかった。
【0086】
【表8】
【0087】
表8より、本発明の泡状吐出用洗浄剤は、様々な噴射剤の種類、液ガス比及びプロパン配合量について良好な泡の性状を示すことが分かった。特に、実施例2、18及び20は、低温環境下においても泡として好適に噴射される点で好ましかった。
【0088】
なお、表8に記載のプロパン配合量の算出に当たり、下記の数値を用いた。
・原液の比重:0.982
・LPG(0.20MPa):大洋液化ガス社製、商品名 LPG0.20、比重0.574(20℃)、存在比(質量%)プロパン:ブタン=1.10:98.90
・LPG(0.29MPa):大洋液化ガス社製、商品名 LPG0.29、比重0.564(20℃)、存在比(質量%)プロパン:ブタン=12.58:87.42
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の泡状吐出用洗浄剤及び洗浄方法は、洗浄剤の容器が腐食することや、人体に危険をもたらすことなく、被洗浄面に対して泡状で付着させても優れた洗浄効果を示すため、例えば、便器、温水洗浄便座のノズル、浴室、洗面台、シンク、窓、床等の洗浄に適用することができる。