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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025491
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】収納袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/56 20060101AFI20240216BHJP
   B65D 33/08 20060101ALI20240216BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
B65D75/56
B65D33/08
B65D33/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128982
(22)【出願日】2022-08-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月25日から同年7月29日にかけて、伊丹産業株式会社にて販売。
(71)【出願人】
【識別番号】390033868
【氏名又は名称】株式会社メイワパックス
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 慎一
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AA01
3E064AC21
3E064BA17
3E064BA26
3E064BA30
3E064BA36
3E064BA37
3E064BA55
3E064BB03
3E064BC08
3E064EA07
3E064EA09
3E064FA01
3E064HB03
3E064HB05
3E064HG05
3E064HG06
3E064HJ02
3E064HT07
3E067AA17
3E067AB01
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB12A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB18A
3E067BB25A
3E067BB26A
3E067CA12
3E067CA24
3E067EA06
3E067EE02
3E067EE12
3E067EE38
3E067FA01
3E067FB07
3E067FC01
3E067GD09
(57)【要約】
【課題】
米等の重量物を収納可能な収納袋であって、重量物を収納し、手持ちにて運搬する際の把手が簡易に形成され、手指への重量感が軽減され、手持ち部分の破損も少ない収納袋を提供する。
【解決手段】
米等の重量物が収納可能な収納袋であって、当該袋は、
当該袋の本体の側部に補強シールを備え、この補強シールにより、
当該袋の本体側部に余白部が形成され、
該余白部の任意の位置に当該袋の本体方向に開口した、曲線状の切れ込み部、
を有し、
当該切れ込み部の両側部の余白部長手方向と交差する補強シール部が、更に設けられてなることを特徴とする、収納袋。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
米等の重量物が収納可能な収納袋であって、当該袋は、
当該袋の本体の側部に補強シールを備え、この補強シールにより、
当該袋の本体側部に余白部が形成され、
該余白部の任意の位置に当該袋の本体方向に開口した、曲線状の切れ込み部、
を有し、
当該切れ込み部の両側部の余白部長手方向と交差する補強シールが、設けられてなることを特徴とする、収納袋。
【請求項2】
前記切れ込み部の中央部下方表面に、矢印が印字されてなることを特徴とする、請求項1に記載の収納袋。
【請求項3】
前記矢印の下部表面に、把手部文字が印字されてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の収納袋。
【請求項4】
前記切れ込み部の側部に、把手であることを示す把手部記号が表面に印字されてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の収納袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米等の重量物を収納可能な収納袋に関し、特に重量物を収納及び運搬する際の簡易把手であって、手持ちに係る指への重量感が軽減され、手持ち部分の破損も少ない収納袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、米等の重量物を収納する袋は、スーパーマーケットや米販売店で購入して、レジ袋に収納して持ち帰る状況にあるが、環境負荷の増大の影響もあってレジ袋を削減する方向にある。
そのような状況下で、上記の収納袋本体に持ち手となる手提げ用の孔が設けられた袋があり、上記孔に手指を挿入して、手提げすることで上記の重量物を持ち帰ることができる。
【0003】
しかしながら、このような合成樹脂製のラミネートフィルムより形成される収納袋の手提げ用の孔は、手提げしたときに内容物が5kg~10kgの重量により発生する応力を手指で支えるため孔が変形し、当該孔の上部周縁における手指の人差し指近辺に応力が集中するため、その部分が延びて変形し易くなり、フィルムに亀裂が入って裂けやすくなる欠点があった。
さらに裂けないまでも、手提げ部分が手に食い込み、痛みを伴う虞も生じていた。
【0004】
このような問題点に対し、内容物の重量の増加に伴う引裂きを防止するため、手提げ用の孔自体の強度を向上させる必要があり、従来技術としては、積層フィルム全体を厚くして、上記孔の引裂き強度を上げる対応が採られている。
具体的には、(1)基材フィルムの厚さを上げる。(2)シーラント層の厚さを上げる。(3)フィルム全体の積層数を3層以上にする。等の対応が施されている。
【0005】
しかしながら積層フィルムを厚くすると、袋全体の総重量が増加し、さらには、包装材料のコスト高を招いて、各生産コストが増大するという悪循環が生じていた。
【0006】
上述のような経緯のもとでの問題点に鑑み、把手部の形状を最適化して、把手部に係る上記穴から袋を断裂しにくくする検討等がなされており、特許文献1では、下向きに形成された中央部が凹形状である重量感を緩和可能な把手を備えるトイレットペーパーを収納する袋が開示されている。
さらに、特許文献2には、大量の収納物や重量のある収納物を収納しても形状が崩れ難く優れた強度を有する、ペットフード等を収納する折りたたみ可能な、断面W字形の帯状を成す、提げ手付き包装袋の考案が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される袋では、トイレットペーパー等の軽量の内容物を包装するのに適するように構成されるので、本発明のような米等の重量物を収納する包装袋としては適していない。
また、特許文献2に開示される袋の考案では、運搬時には、手提げ片を袋本体より引き出し、手提げ片に設けられている把手口に指を挿入するので、米等の重量物を収納すると、把手口が破れやすくなり、安定して運搬できない問題点が生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許6517885号公報
【特許文献2】登実3190130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、米等の重量物を収納して運搬する際に、指に掛かる重量感が軽減され、且つ手持ち部分の破れ等の破損も少ない収納袋を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、米等の重量物が収納可能な収納袋であって、当該袋は、
当該袋の本体の側部に補強シールを備え、この補強シールにより、
当該袋の本体側部に余白部が形成され、
該余白部の任意の位置に当該袋の本体方向に開口した、曲線状の切れ込み部、
を有し、
当該切れ込み部の両側部の余白部長手方向と交差する補強シールが、設けられてなることを特徴とする、収納袋に関する。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記切れ込み部の中央部下方表面に、矢印が印字されてなることを特徴とする、請求項1に記載の収納袋に関する。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記矢印の下部表面に、把手部文字が印字されてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の収納袋に関する。
【0013】
請求項4に係る発明は、前記切れ込み部の側部に、把手であることを示す把手部記号が表面に印字されてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の収納袋に関する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明の収納袋によれば、米等の重量物が収納可能な収納袋であって、当該袋は、
当該袋の本体の側部に補強シールを備え、この補強シールにより、
当該袋の本体側部に余白部が形成され、
該余白部の任意の位置に当該袋の本体方向に開口した、曲線状の切れ込み部、
を有し、
当該切れ込み部の両側部の余白部長手方向と交差する補強シールが、設けられてなることで、米等の粒形状の重量物を収納することが可能であり、袋本体側部と切れ込み部の両側部に補強シールを備えることで、重量物を収納しても運搬時に破れにくくなり、破損して内容物が漏出することもなく、安定した運搬が可能となる効果を奏する。
さらに、曲線状に形成された切れ込み部を設けることで、手持ちに掛かる手指への応力集中が緩和されて、指への食い込みもなく、重量感をも軽減できる効果を奏する。
【0015】
請求項2に係る発明の収納袋によれば、前記切れ込み部の中央部下方表面に、矢印が印字されてなることで、切れ込み部に指を挿入できる箇所が明示されるので、切れ込み部を開いて、把手を形成でき、かつ手提げして内容物を安定して運搬しうる効果を奏する。
さらに、文字や図柄等の印刷を袋表面に施せるので、意匠性を付与することもできる効果を奏する。
【0016】
請求項3に係る発明の収納袋によれば、前記矢印の下部表面に、把手部文字が印字されてなることで、当該袋に切れ込み部が設けてあるので、当該部分を開封することで、手提げ可能な把手が形成されることの説明記載が可能な効果を奏する。
【0017】
請求項4に係る発明の収納袋によれば、前記切れ込み部の側部に、把手であることを示す把手部記号が表面に印字されてなることで、把手となる切れ込み部の配置が、より鮮明に判別されうる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る収納袋の(a)正面図及び(b)AA‘断面図である。
図2】本発明に係る収納袋の持ち手部に設けられる、曲線状である切れ込み部を示す正面図である。
図3】本発明に係る収納袋の切れ込み部を示す矢印である正面図である。
図4】本発明に係る収納袋の把手であることを説明する把手部文字を示す正面図である。
図5】本発明に係る収納袋の把手を記載する把手部記号を示す正面図である。
図6】本発明に係る収納袋の実施態様を示す図であり、(a)は、内容物を収納した収納袋の正面図及び(b)は、内容物を収納した収納袋のBB‘断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る収納袋の好適な実施形態について、各図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本発明の実施形態に係る収納袋1は、図1に例示されるように、少なくとも基材層とシーラント層とを積層した積層フィルム(11)である、表面フィルム及び裏面フィルムを重ね合わせて貼付後に半折し、その重ね合わせた領域の部分において長手方向に接合し、その内側に所定幅の補強材(12)を挿入し、該補強材と前記積層フィルム(11)とを重ね合わせた領域の部分において長手方向にヒートシール(熱融着)し、且つ袋本体側部の開口端から所定の位置の略中央部に、手指を挿入することが可能な切れ込み部(3)を形成し、該切れ込み部(3)の下側の所定の位置に当該袋の全幅にわたって補強シール(4)を施して持ち手部(T)を形成し、両側端縁に側部シールを施すことで形成される。さらに、当該袋を構成する積層フィルム(11)の切れ込み部(3)の外周部分の中央下方表面に各印字が印刷されうる、袋の側部が開口する包装袋である。
【0021】
当該袋本体の内側の切れ込み部(3)を含む持ち手部(T)の領域に、補強材(12)を設けることにより、切れ込み部(3)を含む持ち手部(T)の強度が増し、積層フィルムの厚さを薄くすることが可能になる。
【0022】
また、前記長手方向に備えられた補強シール(4)は、少なくとも5mm以上の幅で設けられていることが好ましい。この幅が5mm未満になると補強効果を発揮できなくなる(図1(a)参照)。
【0023】
さらに、上記シール(4)は、手提げに係る切れ込み部の形状に併せ、台形状にも施されている。この補強を施すことで、重量物を運搬した際に、切れ込み部からの亀裂進展に伴う袋の破れが伝播しにくくなる。
この補強シール幅は、少なくとも5mm以上の幅で設けられていることが好ましい。なお、袋本体側部に設けられた補強シール(4)と、当該シールとで形成される角度は、45~90度であることが好ましく、最も好ましくは、60度で形成される(図1(a)及び図2参照)。
【0024】
このようにして、袋本体の内側に切れ込み部(3)を含む領域に、さらに補強材(12)による補強部分を形成することで、切れ込み部(3)及び切れ込み部を含む持ち手部(T)の強度がより一層増し、さらに補強シール(4)を施すことで、引裂き等に対する強度等の力学的物性の向上が図れるので、積層フィルムの厚さが薄くなり、袋本体の総重量の低減が図れ、且つ包装及び製袋のコストの低減も図ることができる。
【0025】
また、運搬時にレジ袋等を2重に重ねて補強し、当該収納袋を入れて、手提げ袋として用いることがなくなるので、レジ袋の削減に寄与できる。
【0026】
前記切れ込み部(3)の形状は、曲線状で、当該部の中央が凸型を呈し、左右の端部が本体下方向に向く形状が例示される(図2参照)。
当該切れ込み部の形状には、1部切り込みのない不連続切り込み線から形成されている部分切り込み型が良いが、特に、サイクロイド曲線状の曲線であることが、手提げ時での手指への応力緩和の観点からも好ましい。
【0027】
ここで、サイクロイド曲線とは、媒介変数θを用いて式1のように表せる曲線であり、最速降下曲線とも呼ばれる。
式1におけるaは動円半径であり、サイクロイド曲線の水平寸法及び鉛直寸法は動円半径aに比例する。以下、本実施例では、θが0~πラジアンの範囲について上下反転させた図形(水平寸法πa、鉛直寸法2a、長さ4a)のことをサイクロイド曲線という。
【0028】
【数1】
【0029】
また、袋を形成する前記表面フィルムまたは裏面フィルムのいずれか一方の積層フィルム(11)表面に印刷インキである印字を施してもよいが、米などの重量により、持ち運びの際に切れ込み部(3)が引裂かれる可能性もあり、両方のフィルムの積層間に印刷層(図示せず)を設けても良い。
【0030】
ここで、図3に示すように、表層に当該切れ込み部(3)の下部に、当該部を示す三角形状の矢印(5)を印刷してもよく、さらに、図4に例示されるように、把手を説明記載する、把手部文字(6)が当該袋の表面側に印刷されても良い。
更に、図5に例示するように当該袋の詳細を記載した吹き出し口を有する把手であることを示す把手部記号(7)を、袋表面に印刷しても良い。
【0031】
また、本発明に係る収納袋本体を構成する積層フィルムおよび補強シール材等について、以下に詳述する。
【0032】
本発明に係る収納袋1を形成する表面用フィルム11a及び裏面用フィルム11b(図示せず)は、少なくとも1層以上からなる合成樹脂製の積層フィルムであって、熱融着により、内容物を収納する収容部を形成でき、かつ溶着できるものであればよく、熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、特に積層数や積層方法については特に限定されないが、フィルム基材層とシーラント層とを積層した積層フィルム(11)が用いられる。
【0033】
内容物が米の場合は、基材層/印刷層/接着剤層/シーラント層での構成が一般的であるが、ラミネートの無い単層でもよく、前記基材層とシーラント層との間に中間層(図示せず)を積層してもよい。
【0034】
前記基材層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂を製膜した無延伸あるいは延伸フィルムを使用することができる。
【0035】
前記シーラント層としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などからなる合成樹脂を製膜したフィルム、または押出しコート等して使用することができる。
【0036】
更に、フィルムの強度向上、遮光性、保存性、装飾性等のために中間層を設けてもよく、紙、不織布、アルミニウム箔、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコール、アルミニウム蒸着フィルム、酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着したフィルム等を中間層として設けても良い。
【0037】
また、前記補強材としては、前記積層フィルム(11)の内側(シーラント層)と、ヒートシール性のある厚さ50~200μmのフィルムを用いることが好ましく、特に、厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルムが好ましい。
【0038】
以上のようにして形成される、前記積層フィルム(11)からなる表面フィルム(11a)と裏面フィルム(11b)とを重ね合わせて半折し、重ね合わせた領域の部分において長手方向にヒートシールを施し、所定のピッチで略中央部に、指挿入を可能な切れ込み部(3)を形成後、該切れ込み部(3)の下側の所定の位置に、該袋の全幅にわたってヒートシールを施して持ち手部(T)を形成する。
【0039】
その後、製袋して1袋分の手提げ付き包装袋を作製し、内容物を収納して、最後に該袋体の側部両端縁にヒートシールを施して、内容物を密閉した包装袋が得られる。
なお、図1では、AA’断面図より、1枚の合成樹脂フィルムを用いて半折してシールすることで形成されている袋が例示されているが、通常の三方をシールした三方袋でも良い。
【0040】
さらに、袋上部及び底部に施すヒートシール箇所に、断続的に形成された迷路状の通路を設けることで、シール箇所同士の隙間を介して内容物を充填した収納部からの空気抜きとして機能させても良い。
【0041】
ここで、製袋時に用いる製袋包装機は、シート挿入機、トムソン刃、ロール巻取機等が好ましいが、三方シール包装機を利用しても良い。
【実施例0042】
本発明に係る収納袋に関する実施例を以下に示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
【0043】
<収納袋の作製>
本発明の収納袋を構成する積層フィルムとしては、表面フィルムに厚さ40μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム及び裏面フィルムに厚さ50μmの同樹脂フィルムをそれぞれ使用し、裏面の手提げ部に対応する領域にウレタン系接着剤にてドライラミネート法により接着し、補強材である厚さ100μmのLLDPEフィルムを挟み、積層フィルムを作製した。
【0044】
この積層フィルムからなる表面フィルムと裏面フィルムとを重ね合わせ、更に、補強シールを施し、且つ袋体上部の開口端から下側の所定の位置の略中央部に、手指挿入が可能な切れ込み部をトムソン加工により形成し、当該シールの下側の略平行に、該袋の全幅にわたってヒートシールを施して、収納袋を得た。
【0045】
<実施例2>
実施例1において、裏面フィルムに厚さ60μmの上記樹脂フィルムを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の収納袋を得た。
【0046】
実施例1及び2で得られた収納袋のそれぞれに内容量10kgの米を充填し、当該袋本体の側部端縁にシールを施して密閉し、米入りの収納袋を得た。
得られたこれらの米入りの収納袋の切れ込み部に指を入れて持ち運び、その手提げ強度の評価を行った結果、各実施例にて作製した袋は、切れ込み部の強度に問題がなく、支障なく持ち運びができることが確認された。
【0047】
本発明は、上記実施形態以外にも本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形を行うことが可能である。
本発明では、収容物を米等の重量物である食料品としているが、食料品以外に、ペットフードや土、粉体、土壌肥料等といった、粒形状を成す重量物等も収納可能である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、例えば、米や米以外の粒形状を成す重量物を収納して、手持ちにて運搬する際に、把手が簡易に形成され、指に掛かる重量感が軽減され、且つ手持ち部分の破れ等の破損も少ない収納袋として好適に使用される。
【符号の説明】
【0049】
1・・・収納袋
3・・・切れ込み部
4・・・補強シール
5・・・矢印
6・・・把手部文字
7・・・把手部記号
11・・・積層フィルム
12・・・補強材
T・・・持ち手部
図1
図2
図3
図4
図5
図6