(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025523
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】微細構造形成装置
(51)【国際特許分類】
B29C 59/04 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
B29C59/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129032
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100173428
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】林 博之
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 毅
(72)【発明者】
【氏名】古川 剛
【テーマコード(参考)】
4F209
【Fターム(参考)】
4F209AF01
4F209AG01
4F209AG05
4F209PA04
4F209PB02
4F209PN03
4F209PN04
4F209PN06
4F209PQ02
4F209PW43
(57)【要約】
【課題】基材フィルムの長手方向に沿って、優れたパターニング精度で微細構造を連続的に形成することができる微細構造形成装置を提供すること。
【解決手段】本発明の微細構造形成装置100は、基材フィルム10に微細構造を形成する微細構造形成部50と、微細構造形成部50に基材フィルム10を供給しつつ、微細構造が形成された基材フィルム10を微細構造形成部50から受け取るフィルム搬送部20とを備え、微細構造形成部50は、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とを有し、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70との対向位置74における、基材フィルム10の第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とによる挟持により、基材フィルム10の表面に微細構造が形成され、その後、対向位置74の搬送方向の前方に位置する第2回転ローラ70の前方領域73において、冷却手段90により基材フィルム10が冷却されるよう構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルムの長手方向に沿って、微細構造を連続的に形成するのに用いられる微細構造形成装置であって、
前記基材フィルムの一方の面に、前記基材フィルムの長手方向に沿って、前記微細構造を連続的に形成する微細構造形成部と、
前記微細構造形成部に前記基材フィルムを搬送方向に沿って連続的に供給しつつ、前記微細構造形成部において、前記微細構造が形成された前記基材フィルムを前記搬送方向に沿って連続的に受取るフィルム搬送部とを備え、
前記フィルム搬送部は、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、前記基材フィルムが巻回された第1巻出ローラと、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも下流側に位置し、前記微細構造が形成された前記基材フィルムを巻き取る第1巻取ローラとを備え、前記第1巻出ローラから巻き出された前記基材フィルムが前記微細構造形成部に連続的に供給され、前記微細構造形成部で前記微細構造が形成された前記基材フィルムを前記第1巻取ローラにより巻き取るように構成されており、
前記微細構造形成部は、前記搬送方向において前記第1巻出ローラと前記第1巻取ローラとの間に位置し、前記基材フィルムの他方の面側の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第1回転ローラと、該第1回転ローラの下流側で前記第1回転ローラに対向配置され、前記基材フィルムの前記一方の面の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第2回転ローラと、前記第2回転ローラの外周面に設けられ、前記微細構造の形状に対応した凸部を有する金型と、前記第2回転ローラの前記第1回転ローラと対向する対向位置および該対向位置よりも前記第2回転ローラの回転方向に対して後方の後方位置を含む後方領域を加熱する第2加熱手段と、前記対向位置よりも前方の前方位置を含む前方領域を冷却する冷却手段とを備え、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとが前記対向配置された位置において、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとの離間距離が、前記基材フィルムが前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとで挟持される大きさに設定され、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとによる前記基材フィルムの挟持により、前記第1回転ローラに設けられた前記金型が前記基材フィルムの前記一方の面に押し当てられ、これにより、前記基材フィルムの前記一方の面に、前記微細構造が形成されるよう構成されていることを特徴とする微細構造形成装置。
【請求項2】
前記第2回転ローラは、中空をなす中空部を備え、
前記第2加熱手段は、前記中空部内に配置され、前記後方領域に対応して設けられた加熱ユニットからなる請求項1に記載の微細構造形成装置。
【請求項3】
前記冷却手段は、前記第2回転ローラの外側に配置され、前記前方領域に対して冷風を吹き付ける冷風供給部を有している請求項1または2に記載の微細構造形成装置。
【請求項4】
前記微細構造形成部は、さらに、前記第1回転ローラを加熱する第1加熱手段を備えている請求項3に記載の微細構造形成装置。
【請求項5】
前記微細構造形成部は、さらに、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとが対向する前記対向位置における、前記第2回転ローラとの前記離間距離を調整する移動手段を前記第1回転ローラに備えている請求項1に記載の微細構造形成装置。
【請求項6】
前記フィルム搬送部は、さらに、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、クッションフィルムが巻回された第2巻出ローラと、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、前記クッションフィルムを巻き取る第2巻取ローラとを備え、
前記第2巻出ローラから巻き出された前記クッションフィルムが前記第1回転ローラに連続的に供給されるのに先立って、前記クッションフィルムが前記基材フィルムの前記他方の面に重ねわされ、その後、前記クッションフィルムと前記基材フィルムとが重ねわされた第1積層体が前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとで挟持された後に、前記第1積層体から剥離された前記クッションフィルムが前記第2巻取ローラにより連続的に巻き取られるよう構成されている請求項1に記載の微細構造形成装置。
【請求項7】
前記フィルム搬送部は、さらに、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも下流側に位置し、保護フィルムが巻回された第3巻出ローラを備え、
前記微細構造形成部で前記微細構造が形成された前記基材フィルムが前記第1巻取ローラにより巻き取られるのに先立って、前記保護フィルムが前記基材フィルムの前記一方の面に重ねわされ、その後、前記保護フィルムと前記基材フィルムとが重ねわされた第2積層体が前記第1巻取ローラにより連続的に巻き取られるよう構成されている請求項1に記載の微細構造形成装置。
【請求項8】
前記基材フィルムは、熱可塑性樹脂を主材料として構成される請求項1に記載の微細構造形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細構造形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表面が平坦面で構成される樹脂フィルムの表面に、その長手方向に沿って、微細構造が連続的に形成された微細構造形成フィルムが提案されている。
【0003】
かかる構成をなす微細構造形成フィルムは、例えば、樹脂フィルムを、加熱ロールとニップロールとで挟持することにより、樹脂フィルムを加熱しつつ、この加熱ロールとニップロールとの挟持の際に、金型が有する凸部の形状を樹脂フィルムの表面に転写させる。これにより、樹脂フィルムの長手方向に沿った微細構造を、溶融状態をなしている樹脂フィルムの表面に形成する。その後、微細構造が形成された、溶融状態をなしている樹脂フィルムを、冷却ロールに接触させて冷却させることにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような微細構造形成フィルムの製造方法では、前述の通り、樹脂フィルムの加熱と樹脂フィルムの表面への微細構造の形成とが同一のロール(加熱ロール)で実施され、微細構造が形成された樹脂フィルムの冷却が異なるロール(冷却ロール)で実施される。したがって、微細構造が形成された樹脂フィルムを、加熱ロールから冷却ロールにまで移送する必要が生じることに起因して、優れたパターニング精度で、樹脂フィルムに微細構造を形成することができないと言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、基材フィルムの長手方向に沿って、優れたパターニング精度で微細構造を連続的に形成することができる微細構造形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)~(8)に記載の本発明により達成される。
(1) 基材フィルムの長手方向に沿って、微細構造を連続的に形成するのに用いられる微細構造形成装置であって、
前記基材フィルムの一方の面に、前記基材フィルムの長手方向に沿って、前記微細構造を連続的に形成する微細構造形成部と、
前記微細構造形成部に前記基材フィルムを搬送方向に沿って連続的に供給しつつ、前記微細構造形成部において、前記微細構造が形成された前記基材フィルムを前記搬送方向に沿って連続的に受取るフィルム搬送部とを備え、
前記フィルム搬送部は、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、前記基材フィルムが巻回された第1巻出ローラと、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも下流側に位置し、前記微細構造が形成された前記基材フィルムを巻き取る第1巻取ローラとを備え、前記第1巻出ローラから巻き出された前記基材フィルムが前記微細構造形成部に連続的に供給され、前記微細構造形成部で前記微細構造が形成された前記基材フィルムを前記第1巻取ローラにより巻き取るように構成されており、
前記微細構造形成部は、前記搬送方向において前記第1巻出ローラと前記第1巻取ローラとの間に位置し、前記基材フィルムの他方の面側の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第1回転ローラと、該第1回転ローラの下流側で前記第1回転ローラに対向配置され、前記基材フィルムの前記一方の面の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第2回転ローラと、前記第2回転ローラの外周面に設けられ、前記微細構造の形状に対応した凸部を有する金型と、前記第2回転ローラの前記第1回転ローラと対向する対向位置および該対向位置よりも前記第2回転ローラの回転方向に対して後方の後方位置を含む後方領域を加熱する第2加熱手段と、前記対向位置よりも前方の前方位置を含む前方領域を冷却する冷却手段とを備え、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとが前記対向配置された位置において、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとの離間距離が、前記基材フィルムが前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとで挟持される大きさに設定され、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとによる前記基材フィルムの挟持により、前記第1回転ローラに設けられた前記金型が前記基材フィルムの前記一方の面に押し当てられ、これにより、前記基材フィルムの前記一方の面に、前記微細構造が形成されるよう構成されていることを特徴とする微細構造形成装置。
【0008】
(2) 前記第2回転ローラは、中空をなす中空部を備え、
前記第2加熱手段は、前記中空部内に配置され、前記後方領域に対応して設けられた加熱ユニットからなる上記(1)に記載の微細構造形成装置。
【0009】
(3) 前記冷却手段は、前記第2回転ローラの外側に配置され、前記前方領域に対して冷風を吹き付ける冷風供給部を有している上記(1)または(2)に記載の微細構造形成装置。
【0010】
(4) 前記微細構造形成部は、さらに、前記第1回転ローラを加熱する第1加熱手段を備えている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の微細構造形成装置。
【0011】
(5) 前記微細構造形成部は、さらに、前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとが対向する前記対向位置における、前記第2回転ローラとの前記離間距離を調整する移動手段を前記第1回転ローラに備えている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の微細構造形成装置。
【0012】
(6) 前記フィルム搬送部は、さらに、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、クッションフィルムが巻回された第2巻出ローラと、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも上流側に位置し、前記クッションフィルムを巻き取る第2巻取ローラとを備え、
前記第2巻出ローラから巻き出された前記クッションフィルムが前記第1回転ローラに連続的に供給されるのに先立って、前記クッションフィルムが前記基材フィルムの前記他方の面に重ねわされ、その後、前記クッションフィルムと前記基材フィルムとが重ねわされた第1積層体が前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとで挟持された後に、前記第1積層体から剥離された前記クッションフィルムが前記第2巻取ローラにより連続的に巻き取られるよう構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の微細構造形成装置。
【0013】
(7) 前記フィルム搬送部は、さらに、前記搬送方向の前記微細構造形成部よりも下流側に位置し、保護フィルムが巻回された第3巻出ローラを備え、
前記微細構造形成部で前記微細構造が形成された前記基材フィルムが前記第1巻取ローラにより巻き取られるのに先立って、前記保護フィルムが前記基材フィルムの前記一方の面に重ねわされ、その後、前記保護フィルムと前記基材フィルムとが重ねわされた第2積層体が前記第1巻取ローラにより連続的に巻き取られるよう構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の微細構造形成装置。
【0014】
(8) 前記基材フィルムは、熱可塑性樹脂を主材料として構成される上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の微細構造形成装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、基材フィルムの長手方向に沿って、優れたパターニング精度で微細構造を連続的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の微細構造形成装置の第1実施形態の側面図である。
【
図2】
図1に示す微細構造形成装置が備える第2回転ローラを示す図((a):側面断面図、(b):正面断面図)である。
【
図3】本発明の微細構造形成装置の第2実施形態の側面図である。
【
図4】本発明の微細構造形成装置の第3実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の微細構造形成装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
<微細構造形成装置>
本発明の微細構造形成装置100は、基材フィルム10の長手方向に沿って、微細構造を連続的に形成して、この微細構造が形成された微細構造形成フィルム13を得るのに用いられるものである。以下、この微細構造形成装置100の各実施形態について詳述する。
【0019】
<<第1実施形態>>
図1は、本発明の微細構造形成装置の第1実施形態の側面図、
図2は、
図1に示す微細構造形成装置が備える第2回転ローラを示す図((a):側面断面図、(b):正面断面図)である。なお、以下では、説明の都合上、
図1、
図2中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、
図1、
図2(a)中の左側を「左」、右側を「右」、
図2(b)中の紙面手前側を「左」、紙面奥側を「右」と言う。また、
図1、
図2(a)中において、左側から右側に沿って搬送方向と言い、左側を上流、右側を下流と言う。
【0020】
微細構造形成装置100は、基材フィルム10の表面(一方の面)に、基材フィルム10の長手方向に沿って、微細構造を連続的に形成する微細構造形成部50と、この微細構造形成部50に基材フィルム10を搬送方向に沿って連続的に供給しつつ、微細構造形成部50において微細構造が形成された基材フィルム10すなわち微細構造形成フィルム13を、搬送方向に沿って連続的に受取るフィルム搬送部20と、を備えている。
【0021】
フィルム搬送部20は、上記の通り、微細構造形成部50に基材フィルム10を搬送方向に沿って連続的に供給しつつ、微細構造形成部50において、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を搬送方向に沿って連続的に受取るものである。
【0022】
このフィルム搬送部20は、
図1に示すように、基材フィルム10が巻回された第1巻出ローラ21と、クッションフィルム11が巻回された第2巻出ローラ22と、保護フィルム12が巻回された第3巻出ローラ23と、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)と保護フィルム12とが重ね合わされた第2積層体16を巻き取る(巻回する)第1巻取ローラ25と、クッションフィルム11を巻き取る第2巻取ローラ26と、第1巻出ローラ21と第1巻取ローラ25との間に配置されたテンショナ(テンションローラ)31~37と、第2巻出ローラ22と第2巻取ローラ26との間に配置されたテンショナ41~45と、第3巻出ローラ23と第1巻取ローラ25との間に配置されたテンショナ46、47とを有している。
【0023】
なお、各ローラは、それぞれ、例えば、ステンレス鋼等のような金属材料で構成されている。また、これらのローラは、回動軸(中心軸)同士が同じ方向を向いており、互いに離間して配置されている。さらに、各ローラは、例えば微細構造形成装置100全体を支持するフレーム(図示せず)に回動可能に支持されている。
【0024】
第1巻出ローラ21は、外形形状が円柱状をなし、基材フィルム10の搬送方向の上流側(左側)に位置して、表面(一方の面)と裏面(他方の面)とが平坦面で構成された基材フィルム10がロール状に巻回されており、この基材フィルム10を搬送方向の下流側に送出すローラである。
【0025】
また、第2巻出ローラ22は、外形形状が円柱状をなし、基材フィルム10の搬送方向の上流側で、第1巻出ローラ21よりも上側に位置して、クッションフィルム11がロール状に巻回されており、このクッションフィルム11を搬送方向の下流側に送出すローラである。
【0026】
テンショナ31~33、41~43は、それぞれ、外形形状が円柱状をなしている。また、これらのうち、テンショナ31、32は、基材フィルム10の長手方向の途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。これにより、基材フィルム10に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送することができる。また、テンショナ41~43は、クッションフィルム11の長手方向の途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。これにより、クッションフィルム11に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送することができる。さらに、テンショナ33は、基材フィルム10の長手方向の途中と、クッションフィルム11の長手方向の途中との双方が、クッションフィルム11をテンショナ33側として積層するように、接触して掛け回されつつ回転するローラである。これにより、基材フィルム10とクッションフィルム11とが重ね合わされることで形成された第1積層体15とした状態で、基材フィルム10に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送して、この第1積層体15(基材フィルム10)を、後述する微細構造形成部50に供給することができる。
【0027】
この第1積層体15では、基材フィルム10は、その裏面がクッションフィルム11により被覆されており、これにより、微細構造形成部50に供給された際に、基材フィルム10の表面が微細構造形成部50において露出するようになっている。また、第1積層体15は、微細構造形成部50が備える第1回転ローラ60に、クッションフィルム11が接触するようにして、微細構造形成部50に供給されるようになっている。
【0028】
また、第2巻取ローラ26は、外形形状が円柱状をなし、第2巻出ローラ22と微細構造形成部50との間、すなわち微細構造形成部50の上流側で、第2巻出ローラ22よりも上側に位置して、微細構造形成部50から送り出された第1積層体15からクッションフィルム11を選択的に剥離させた後に、このクッションフィルム11を巻き取るローラである。この第2巻取ローラ26にモータ(図示せず)が接続されており、このモータの作動により、クッションフィルム11が搬送される。また、モータに印加する電圧の大きさを変更することにより、クッションフィルム11の搬送速度を変更することができる。
【0029】
テンショナ44、45は、それぞれ、外形形状が円柱状をなしており、第1積層体15から剥離されたクッションフィルム11の長手方向の途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。これにより、クッションフィルム11に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送することができる。
【0030】
さらに、第3巻出ローラ23は、外形形状が円柱状をなし、微細構造形成部50の搬送方向の下流側における、微細構造形成部50と第1巻取ローラ25との間で、第1巻取ローラ25よりも下側に位置して、保護フィルム12がロール状に巻回されており、この保護フィルム12を搬送方向に送出すローラである。
【0031】
また、第1巻取ローラ25は、外形形状が円柱状をなし、基材フィルム10の搬送方向の最下流側(右側)に位置して、微細構造形成部50から送り出された、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、このものに保護フィルム12が重ね合わされた第2積層体16として巻き取るローラである。この第1巻取ローラ25にモータ(図示せず)が接続されており、このモータの作動により、第2積層体16すなわち微細構造形成フィルム13が搬送される。また、モータに印加する電圧の大きさを変更することにより、微細構造形成フィルム13の搬送速度を変更することができる。
【0032】
テンショナ34~36、46~47は、それぞれ、外形形状が円柱状をなしている。また、これらのうち、テンショナ46、47は、保護フィルム12の長手方向の途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。これにより、保護フィルム12に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送することができる。さらに、テンショナ34は、微細構造形成部50から送り出された微細構造形成フィルム13の長手方向の途中と、保護フィルム12の長手方向の途中との双方が、保護フィルム12をテンショナ34側として積層するように、接触して掛け回されつつ回転するローラである。これにより、微細構造形成フィルム13と保護フィルム12とが重ね合わされることで形成された第2積層体16を形成した状態で、微細構造形成フィルム13に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送することができる。すなわち、第1巻取ローラ25に微細構造形成フィルム13が巻き取られるのに先立って、この微細構造形成フィルム13は、保護フィルム12が重ね合わされた第2積層体16とされる。
【0033】
また、テンショナ35、36は、微細構造形成フィルム13と保護フィルム12とが重ね合わされた第2積層体16の長手方向の途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。これにより、第2積層体16とした状態で微細構造形成フィルム13に張力を掛けつつ、搬送方向を変更して搬送して、この第2積層体16(微細構造形成フィルム13)を、第1巻取ローラ25で連続的に巻き取ることができる。
【0034】
この第2積層体16では、微細構造形成フィルム13は、その表面すなわち微細構造が形成されている面が保護フィルム12により被覆されており、これにより、第1巻取ローラ25で巻き取られる際に、微細構造が形成された表面を保護フィルム12で保護することができる。
【0035】
なお、巻出ローラ21~23のうちの少なくとも1つには、モータが接続されていてもよい。これにより、モータの作動時において印加する電圧の大きさを変更することで、各フィルム10~12の搬送速度を変更して、各フィルム10~12に掛かる張力の大きさを調整することができる。
【0036】
また、テンショナ32、35、42、44、47のうちの少なくとも1つには、モータが接続されていてもよい。これにより、モータの作動時において印加する電圧の大きさを変更することで、各フィルム10~12および第2積層体16に掛かる張力の大きさを調整することができる。
【0037】
さらに、テンショナ31、32、35、36、41~47のうちの少なくとも1つは、巻出ローラ21~23および巻取ローラ25、26が配置される位置によっては、その配置が省略されていてもよい。
【0038】
微細構造形成部50は、搬送方向において、第1巻出ローラ21と第1巻取ローラ25との間に位置して、フィルム搬送部20から基材フィルム10を第1積層体15とされた状態で上流側から受け取った後に、基材フィルム10の表面に、基材フィルム10の長手方向に沿って、微細構造を連続的に形成し、その後、この微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、フィルム搬送部20の下流側に送り出すものである。
【0039】
この微細構造形成部50は、
図1、
図2に示すように、第1積層体15(基材フィルム10)の裏面側の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第1回転ローラ60と、第1回転ローラ60の下流側で第1回転ローラ60に対向配置され、第1積層体15(基材フィルム10)の表面の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する第2回転ローラ70と、第2回転ローラ70の外周面に設けられ、微細構造の形状に対応した凸部を有する金型89と、第2回転ローラ70の第1回転ローラ60と対向する対向位置74およびこの対向位置74よりも第2回転ローラ70の回転方向に対して後方の後方位置を含む後方領域72を加熱する第2加熱手段80と、対向位置74よりも前方の前方位置を含む前方領域73を冷却する冷却手段90と、対向位置74における第1回転ローラ60の第2回転ローラ70に対する離間距離を調整するエアーシリンダ65と、第2回転ローラ70の下流側で第2回転ローラ70に対向配置され、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)の裏面の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転する離型角調整ローラ95とを有している。
【0040】
なお、微細構造形成部50が備える各ローラは、それぞれ、例えば、ステンレス鋼等のような金属材料で構成されている。また、これらのローラは、回動軸(中心軸)同士が同じ方向を向いており、互いに離間して配置されている。さらに、各ローラは、例えば微細構造形成装置100全体を支持するフレーム(図示せず)に回動可能に支持されている。
【0041】
第1回転ローラ60は、第1巻出ローラ21と第1巻取ローラ25との間、より詳しくは、テンショナ33とテンショナ44との間において、搬送方向における第2回転ローラ70の上流側に配置されて、第1積層体15とされた基材フィルム10の裏面側の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。
【0042】
そして、第1回転ローラ60は、その内部に第1回転ローラ60を加熱する第1加熱手段(図示せず)を備えており、この第1加熱手段の作動により、第1回転ローラ60に、基材フィルム10を加熱する加熱ローラとしての機能を発揮させることができる。これにより、第1回転ローラ60による加熱により、溶融状態とされた基材フィルム10を、第1回転ローラ60よりも下流側に位置する第2回転ローラ70に供給することができる。また、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とは、回転の位相角度にずれが生じないよう、電気的、機械的に完全に同調がとれる構造となっている。なお、電気的に同調をとる構造とする場合、回転ローラ60、70の少なくとも1つには、モータが接続されていることが好ましい。
【0043】
この第1回転ローラ60は、外形形状が円柱状をなしている。これにより、第1回転ローラ60に掛け回された基材フィルム10を、その裏面側から均一に加熱することができる。
【0044】
エアーシリンダ65は、第1回転ローラ60に対して、第2回転ローラ70と反対側(下側)に位置して、第1回転ローラ60を回動可能に支持するとともに、その作動により、第2回転ローラ70と第1回転ローラ60とが対向する対向位置74における、第1回転ローラ60の第2回転ローラ70に対する離間距離を調整し得るように、第1回転ローラ60を移動させる移動手段を構成している。これにより、エアーシリンダ65を作動させることで、第2回転ローラ70に対して第1回転ローラ60を移動させることが可能となる。そのため、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70との離間距離を所望の大きさに設定することができる。
【0045】
したがって、この離間距離を、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とで、これら回転ローラ60、70同士の間に位置する第1積層体15を挟持し得る程度の大きさに設定することで、回転ローラ60、70同士で第1積層体15を圧縮し得る。そのため、第2回転ローラ70の外周面に設けられた金型89が有する凸部の形状を、基材フィルム10の表面に転写させることができる。すなわち、第1積層体15を圧縮することで、金型89が有する凸部の形状に、基材フィルム10の表面を追従させる圧縮ローラ(ニップロール)としての機能を第1回転ローラ60に発揮させることができる。
【0046】
第2回転ローラ70は、第1巻出ローラ21と第1巻取ローラ25との間、より詳しくは、テンショナ33とテンショナ34との間において、搬送方向における第1回転ローラ60の下流側で第1回転ローラ60に対向配置されて、第1回転ローラ60から供給(搬送)された第1積層体15(基材フィルム10)の表面の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。
【0047】
そして、第2回転ローラ70には、その内部に第2回転ローラ70を加熱する第2加熱手段80が設けられている。
【0048】
この第2加熱手段80は、第2回転ローラ70の中空部71において、第2回転ローラ70の第1回転ローラ60と対向する対向位置74およびこの対向位置74よりも第2回転ローラ70の回転方向に対して後方の後方位置を含む後方領域72に対応して設けられ、この後方領域72に位置する第2回転ローラ70の外周部を選択的に加熱するように構成されている。これにより、この第2加熱手段80の作動により、後方領域72において基材フィルム10を加熱する加熱ローラとしての機能を、第2回転ローラ70に発揮させることができる。したがって、第2回転ローラ70による後方領域72における加熱により、第1回転ローラ60から供給された、溶融状態とされた基材フィルム10を、より確実に溶融状態が維持されたものとし得る。
【0049】
この第2回転ローラ70は、その内側に中空をなす中空部71を備え、外形形状が円柱状をなしている。このように全体形状が円柱状をなすことにより、第2回転ローラ70に掛け回された基材フィルム10を、その表面側から均一に加熱することができる。
【0050】
また、第2加熱手段80は、中空部71内に配置され、後方領域72に対応して設けられた加熱ユニットからなり、後方領域72の形状に対応して設けられた、電熱線および電磁誘導加熱コイルや、液体もしくは気体を収納した伝熱バック等で構成される加熱ブロックを有することで、後方領域72を選択的に加熱することができる。
【0051】
かかる構成をなす第2回転ローラ70には、その外周面に、第2回転ローラ70の回転方向に沿って連続的に形成された凸部を有する金型89が設けられている。この金型89において、凸部は、基材フィルム10に形成すべき微細構造の形状に対して、基材フィルム10の厚さ方向において対称をなす形状を有している。したがって、金型89は、基材フィルム10に微細構造を形成するための凸部を備えるエンドレスベルトとして第2回転ローラ70に設けられる。また、前述の通り、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とが対向する対向位置74において、これら同士の離間距離は、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とで、第1積層体15を挟持して圧縮し得る程度の大きさに設定されている。したがって、第1回転ローラ60および第2回転ローラ70の回転により、第1積層体15において溶融状態とされた基材フィルム10を、対向位置74に送り出す(供給)することで、金型89が有する凸部の形状を、基材フィルム10の表面に、かかる形状に対応した凹部として、転写させることができる。すなわち、対向位置74において、基材フィルム10の表面に、金型89が有する凸部の形状に対応した凹部で構成された微細構造を形成することができる。
【0052】
なお、金型89が有する凸部は、上記の通り、微細構造の形状に対して基材フィルム10の厚さ方向において対称をなし、形成すべき微細構造の形状に対応して任意の形状を有するものであり、具体的には、第2回転ローラ70の外周方向に沿って、直線状、蛇行状あるいは島状をなすもの等のいずれであってもよい。また、直線状、蛇行状あるいは島状をなす凸部は、第2回転ローラ70の外周方向に沿って1つ設けられたものであってもよいし、かかる構成をなす1つの凸部が、第2回転ローラ70の幅方向に沿って複数並んで設けられたものであってもよい。さらに、このような凸部は、第2回転ローラ70の外周方向に沿った任意の位置で、その厚さがほぼ一致するものであってもよいし、異なるものであってもよい。
【0053】
また、この金型89は、第2回転ローラ70の外周に固定されているもの、または、例えば、金型89を肉薄スリーブ、第2回転ローラ70をジャケットロールで構成し、ジャケットロールに対するエアーの供給・非供給により、金型89を第2回転ローラ70からの着脱を選択可能なものとした場合のように、着脱自在に設けられているもののいずれであってもよい。
【0054】
さらに、第2回転ローラ70の外側には、第2回転ローラ70を冷却する冷却手段90が設けられている。この冷却手段90は、対向位置74よりも前方の前方位置を含む前方領域73に対応して設けられ、この前方領域73に位置する第2回転ローラ70の外周部を選択的に冷却するように構成されている。これにより、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とが対向する対向位置74において、金型89が備える凸部の形状が転写された基材フィルム10、すなわち、溶融状態とされた基材フィルム10の表面に微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を冷却することができる。
【0055】
この冷却手段90は、第2回転ローラ70の外側に配置され、前方領域73に対応して設けられた冷風供給部91を有している。この冷風供給部91は、微細構造形成装置100全体を支持する前記フレームに支持、固定されている。そして、冷風供給部91は、冷風供給部91内において空気を冷却することで生成された冷風が、図示しない複数の冷風供給孔を介して、前方領域73に第2回転ローラ70により搬送された、微細構造形成フィルム13に対して吹き付けられる。これにより、溶融状態とされた基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、その表面に微細構造が形成された状態で冷却して、基材フィルム10を固化させることができる。
【0056】
離型角調整ローラ95は、第2回転ローラ70とテンショナ34との間、すなわち、搬送方向における第2回転ローラ70の下流側で第2回転ローラ70に対向配置されて、第2回転ローラ70に掛け回された状態で冷却手段90により冷却された微細構造形成フィルム13の長手方向における途中が接触して、掛け回されつつ回転するローラである。
【0057】
そして、離型角調整ローラ95は、第2回転ローラ70とテンショナ34との間において、図示しない移動手段の作動により、搬送方向に沿って移動可能となっている。これにより、微細構造形成フィルム13の途中が第2回転ローラ70に接触する接触角度(離型角度)を所望の角度に設定することができる。そのため、微細構造形成フィルム13の第2回転ローラ70からの剥離、すなわち、微細構造形成フィルム13の金型89からの剥離を円滑に行うことができる。
【0058】
以上のような微細構造形成装置100を用いて、基材フィルム10の長手方向に沿って、微細構造が連続的に形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を得ることができる。
【0059】
以下、微細構造形成装置100を用いて、微細構造形成フィルム13を連続的に得る方法、すなわち、基材フィルム10に対する微細構造の形成方法について、順次説明する。
【0060】
(微細構造形成装置を用いた基材フィルムに対する微細構造の形成方法)
この微細構造形成装置100を用いた基材フィルム10に対する微細構造の形成方法は、本実施形態では、基材フィルム10とクッションフィルム11とが重ね合わされた第1積層体15を得た後、この第1積層体15を微細構造形成部50に供給する第1工程と、微細構造形成部50において、第1積層体15が備える基材フィルム10の表面に微細構造を形成して微細構造形成フィルム13を得た後に、第1積層体15からクッションフィルム11を剥離させることで、クッションフィルム11が剥離された状態の微細構造形成フィルム13を得る第2工程と、微細構造形成フィルム13に保護フィルム12が重ね合わされた第2積層体16を得た後、この第2積層体16を第1巻取ローラ25で巻き取る第3工程とを有する。
【0061】
以下、微細構造形成装置100を用いた基材フィルム10に対する微細構造の形成方法の各工程について、順次、説明する。
【0062】
(第1工程)
まず、基材フィルム10とクッションフィルム11とから、これら同士が重ね合わされた第1積層体15を得た後、この第1積層体15を微細構造形成部50に供給する。
【0063】
(1A-1)まず、基材フィルム10が予め巻回された第1巻出ローラ21、クッションフィルム11が予め巻回された第2巻出ローラ22、および、保護フィルム12が予め巻回された第3巻出ローラ23を用意する。
【0064】
これらのうち、第1巻出ローラ21に巻回される基材フィルム10としては、微細構造形成部50において、加熱により溶融状態として金型89が有する凸部を転写し得るもの、すなわち、熱可塑性樹脂を主材料として構成されるものが用いられる。
【0065】
また、熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンのような直鎖オレフィン系樹脂、シクロオレフィン共重合体のようなシクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、シクロオレフィン共重合体であることが好ましい。これにより、基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)において、金型89が有する凸部が優れた精度で転写された微細構造を得ることができるとともに、転写された微細構造を長期に亘って強固に維持し得るものとすることができる。
【0066】
そして、第1巻出ローラ21から、基材フィルム10を、その巻出し方向に沿ってテンショナ31~33、第1回転ローラ60、第2回転ローラ70、離型角調整ローラ95、テンショナ34~37にその途中が接触するように巻出し、その先端を第1巻取ローラ25に装着する。
【0067】
また、第2巻出ローラ22から、クッションフィルム11を、その巻出し方向に沿ってテンショナ41~43、33、第1回転ローラ60、テンショナ44、45にその途中が接触するように巻出し、その先端を第2巻取ローラ26に装着する。
【0068】
なお、このとき、テンショナ33、第1回転ローラ60では、クッションフィルム11を各ローラ側として、クッションフィルム11と基材フィルム10とが重ね合わされた第1積層体15として、クッションフィルム11および基材フィルム10の途中が、テンショナ33および第1回転ローラ60に接触する。
【0069】
さらに、第3巻出ローラ23から、保護フィルム12を、その巻出し方向に沿ってテンショナ46~47、34~37にその途中が接触するように巻出し、その先端を第1巻取ローラ25に装着する。
【0070】
なお、このとき、テンショナ34~37では、保護フィルム12をテンショナ34、36側として、保護フィルム12と基材フィルム10とが重ね合わされた第2積層体16として、保護フィルム12および基材フィルム10の途中がテンショナ34~37に接触する。
【0071】
以上のようにして、各巻出ローラ21~23に巻回された各フィルム10~12の先端の各巻取ローラ25、26に対する装着により、微細構造形成装置100が備える各モータを作動させる前における準備が完了する。
【0072】
(1A-2)次いで、微細構造形成装置100が備える各モータの作動により、各巻出ローラ21~23に巻回された各フィルム10~12を、各巻出ローラ21~23から巻取ローラ25、26側に、すなわち、各フィルム10~12を搬送方向に沿って下流側に送り出す。
【0073】
これにより、各フィルム10~12のうち、基材フィルム10およびクッションフィルム11は、それぞれ、テンショナ31、32およびテンショナ41~43に掛け回されて搬送方向に搬送された後に、テンショナ33において、クッションフィルム11をテンショナ33側として重ね合わされることで第1積層体15とされる。すなわち、微細構造形成部50に基材フィルム10が供給されるのに先立って、この基材フィルム10は、クッションフィルム11が重ね合わされた第1積層体15とされる。その後、この第1積層体15を形成した状態で、テンショナ33から微細構造形成部50に供給される。より具体的には、基材フィルム10とクッションフィルム11とが重ね合わされた第1積層体15は、クッションフィルム11をテンショナ33側として、テンショナ33から搬送方向に沿って、微細構造形成部50が有する第1回転ローラ60に供給される。
【0074】
このような工程(1A-1)、工程(1A-2)を経ることで、第1積層体15が微細構造形成部50に搬送・供給される。
【0075】
(第2工程)
次に、微細構造形成部50において、第1積層体15が備える基材フィルム10の表面に微細構造を形成して微細構造形成フィルム13を得た後に、第1積層体15からクッションフィルム11を剥離させることで、クッションフィルム11が剥離された状態の微細構造形成フィルム13を得る。
【0076】
(2A-1)まず、おいて、テンショナ33側から搬送方向に沿って微細構造形成部50に供給された、第1積層体15の状態とされた基材フィルム10の途中を、クッションフィルム11を第1回転ローラ60側として、第1回転ローラ60に接触させつつ、掛け回す。
【0077】
これにより、第1回転ローラ60が回転することで、第1積層体15を、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とが対向する対向位置74にまで供給することができる。
【0078】
このとき、テンショナ33側から第1回転ローラ60に供給された第1積層体15(基材フィルム10)は、その途中が、対向位置74と第1回転ローラ60の中心軸とを通る直線の第1回転ローラ60の外周面に対する交点から対向位置74までの第1回転ローラ60を180°回転させるまでの間において当接することとなる。また、第1回転ローラ60は、その内部に第1加熱手段を備え、第1積層体15(基材フィルム10)を加熱する加熱ローラとしての機能を有している。そのため、第1加熱手段を作動させることで、第1回転ローラ60を180°回転させるまでの間において、第1積層体15を加熱し得ることから、第1積層体15が備える基材フィルム10を、確実に溶融状態とすることができる。
【0079】
なお、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とが対向する対向位置74に第1積層体15が供給される際には、エアーシリンダ65の作動により、対向位置74における第1回転ローラ60と第2回転ローラ70との離間距離が、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とで、これら回転ローラ60、70同士の間に位置する第1積層体15を挟持し得る程度の大きさに予め設定されている。
【0080】
(2A-2)次いで、第1回転ローラ60の回転により搬送方向に沿って対向位置74にまで供給された第1積層体15を、この対向位置74において、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とで挟持する。
【0081】
このとき、第2回転ローラ70の外周面には、凸部を有する金型89が設けられている。そして、第1積層体15は、クッションフィルム11を第1回転ローラ60側としていることから、基材フィルム10の表面を第2回転ローラ70側として、第1回転ローラ60の回転により対向位置74にまで供給される。また、第1積層体15の第1回転ローラ60による加熱により、第1積層体15において、基材フィルム10は、溶融状態とされて対向位置74に供給される。
【0082】
したがって、対向位置74における、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とによる第1積層体15の挟持により、回転ローラ60、70同士で第1積層体15が圧縮される。したがって、金型89が有する凸部が基材フィルム10の表面に押し当てられることに起因して、金型89が有する凸部の形状が、溶融状態とされた基材フィルム10の表面に転写されることとなる。すなわち、溶融状態とされた基材フィルム10の表面に、微細構造が形成された微細構造形成フィルム13が得られることとなる。
【0083】
また、このとき、第2回転ローラ70は、その中空部71において、後方領域72に位置する第2回転ローラ70の外周部を選択的に加熱する第2加熱手段80を有している。したがって、第2回転ローラ70の外周部による後方領域72における加熱により、この外周部に設けられた金型89を加熱することができる。そのため、対向位置74において、第1回転ローラ60から供給された、溶融状態とされた基材フィルム10を、より確実に溶融状態が維持されたものとし得る。よって、基材フィルム10の表面に、優れた精度で微細構造を形成することができる。
【0084】
(2A-3)次いで、対向位置74において得られた、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)から、対向位置74の搬送方向における前方において、クッションフィルム11を剥離させる。すなわち、第1積層体15から、クッションフィルム11を剥離させる。
【0085】
このクッションフィルム11の第1積層体15からの剥離は、クッションフィルム11を、テンショナ44、45に掛け回して搬送方向に搬送した後に、第2巻取ローラ26で連続的に巻き取ることで実施される。
【0086】
このとき、クッションフィルム11が剥離された基材フィルム10は、その途中が第2回転ローラ70、テンショナ34~37に掛け回されて、第1巻取ローラ25に巻き取られることから、微細構造が形成された表面を第2回転ローラ70側とした状態、すなわち金型89の凸部が微細構造に対して噛み込んだ状態で、第2回転ローラ70に接触して、搬送方向に沿って搬送される。
【0087】
(2A-4)次いで、第2回転ローラ70の回転による搬送方向に沿った第2回転ローラ70における、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)の搬送の後に、微細構造形成フィルム13を第2回転ローラ70から剥離させる。
【0088】
この微細構造形成フィルム13の第2回転ローラ70における搬送の際に、対向位置74よりも前方の前方位置を含む前方領域73に対応して冷却手段90が形成されている。そのため、この冷却手段90の作動により、前方領域73に位置する微細構造形成フィルム13に冷風を吹き付けることで、微細構造形成フィルム13を、その表面に微細構造が形成された状態で冷却して固化させることができる。
【0089】
また、微細構造形成フィルム13の第2回転ローラ70からの剥離の際には、搬送方向における第2回転ローラ70の下流側で、離型角調整ローラ95が第2回転ローラ70に対向配置されている。このとき、離型角調整ローラ95は、微細構造形成フィルム13の第2回転ローラ70からの剥離が円滑に行え得るように、微細構造形成フィルム13と第2回転ローラ70とがなす角度(剥離角度)が適切な範囲内となる所定の位置(配置位置)に、第2回転ローラ70に対応して配置されている。そのため、微細構造形成フィルム13の第2回転ローラ70からの剥離、すなわち、微細構造形成フィルム13の金型89からの剥離を円滑に行うことができる。
【0090】
ここで、第1回転ローラ60から第2回転ローラ70に対向位置74の近傍において供給された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)は、その途中の表面側が、対向位置74から、対向位置74と第2回転ローラ70の中心軸とを通る直線の第2回転ローラ70の外周面に対する交点の近傍までの第2回転ローラ70を180°回転させるまでの間において当接する。これに対して、前述の通り、テンショナ33側から第1回転ローラ60に供給された第1積層体15(基材フィルム10)は、その途中の裏面が、対向位置74と第1回転ローラ60の中心軸とを通る直線の第1回転ローラ60の外周面に対する交点から対向位置74までの第1回転ローラ60を180°回転させるまでの間において当接する。そのため、第1回転ローラ60から第2回転ローラ70までの基材フィルム10の搬送において、基材フィルム10はS字状をなして搬送される。このS字状をなす基材フィルム10の搬送において、対向位置74に対して溶融状態とされて供給された基材フィルム10は、この対向位置74で、第2回転ローラ70に設けられた金型89を用いて、その表面に微細構造が形成され、その後、対向位置74の搬送方向の前方に位置する前方領域73において、冷却手段90により吹き付けられた冷風により固化される。このように、本発明では、溶融状態とされた基材フィルム10への微細構造の形成から、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)の固化(冷却)までを、1つのローラ(第2回転ローラ70)において実施している。そのため、基材フィルム10に対する微細構造の形成を、優れたパターニング精度で実施することができる。
【0091】
このような工程(2A-1)~工程(2A-4)を経ることで、微細構造形成部50において、クッションフィルム11が剥離された状態をなす微細構造形成フィルム13を得ることができる。
【0092】
(第3工程)
次に、微細構造形成フィルム13に保護フィルム12が重ね合わされた第2積層体16を得た後、この第2積層体16を第1巻取ローラ25で巻き取る。
【0093】
(3A-1)まず、微細構造形成部50において得られた、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)をテンショナ34に搬送方向に沿って搬送するとともに、第3巻出ローラ23から送り出した保護フィルム12を、テンショナ46、47に掛け回して搬送方向に搬送した後に、テンショナ34において、保護フィルム12をテンショナ34側として重ね合わされることで第2積層体16とする。
【0094】
このとき、微細構造形成フィルム13は、微細構造が形成された表面がテンショナ34側を臨んでいる。そのため、保護フィルム12をテンショナ34側として、テンショナ34において、微細構造形成フィルム13と保護フィルム12とを重ね合わせることで、微細構造形成フィルム13の表面を保護フィルム12で被覆することができる。したがって、第2積層体16において、微細構造形成フィルム13の表面の微細構造を保護フィルム12で確実に保護することができる。
【0095】
(3A-2)次いで、微細構造形成フィルム13を、保護フィルム12との第2積層体16とした状態で、テンショナ35~37に掛け回して搬送方向に搬送した後に、第1巻取ローラ25で巻き取る。
【0096】
このような工程(3A-1)、工程(3A-2)を経ることで、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、保護フィルム12により保護された第2積層体16として、第1巻取ローラ25で巻き取られた状態で得ることができる。
【0097】
以上のような、微細構造形成装置100を用いた、第1工程~第3工程を、第1巻出ローラ21に巻回された基材フィルム10の先端から基端まで実施することで、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、その表面の長手方向に沿って、この微細構造が優れたパターニング精度で連続的に形成されたものとして得ることができる。
【0098】
なお、本実施形態では、第1回転ローラ60は、その内部に第1加熱手段を備えるものとして説明したが、第2回転ローラ70が備える第2加熱手段80による第2回転ローラ70の外周部ひいては金型89の加熱により、基材フィルム10を溶融状態として、その表面に金型の凸部の形状を転写し得る場合には、第1回転ローラ60は、その内部における第1加熱手段の形成が省略されたものであってもよい。
【0099】
さらに、離型角調整ローラ95は、その第2回転ローラ70に対する対向配置を省略しても、第2回転ローラ70(金型89)から微細構造形成フィルム13を円滑に剥離し得る場合には、その配置を省略することができる。
【0100】
また、微細構造形成装置100は、前述したような第1実施形態の構成のものの他、以下に示すような第2実施形態および第3実施形態の構成のものとしても、微細構造が形成された基材フィルム10を得ることができる。
【0101】
<第2実施形態>
図3は、本発明の微細構造形成装置の第2実施形態の側面図である。なお、以下では、説明の都合上、
図3中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」、右側を「右」と言う。また、
図3中において、左側から右側に沿って搬送方向と言い、左側を上流、右側を下流と言う。
【0102】
以下、
図3に示す第2実施形態の微細構造形成装置100について説明するが、
図1に示す第1実施形態の微細構造形成装置100との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0103】
図3に示す微細構造形成装置100では、フィルム搬送部20において、第2巻出ローラ22、第2巻取ローラ26およびテンショナ41~45が省略されていること以外は、
図1に示した微細構造形成装置100と同様である。
【0104】
すなわち、本実施形態では、基材フィルム10に対してクッションフィルム11を重ね合わせることで得られる第1積層体15の形成が省略される。そのため、フィルム搬送部20が備えるテンショナ33から、微細構造形成部50が備える第1回転ローラ60には、基材フィルム10とクッションフィルム11とが重ね合わされた第1積層体15に代えて、基材フィルム10が単独で供給される。
【0105】
そのため、微細構造形成部50では、この基材フィルム10が単独で、第1回転ローラ60に掛け回されて搬送方向に搬送されることで対向位置74まで搬送された後に、この対向位置74で、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とにより挟持され、これにより、基材フィルム10の表面に微細構造が形成される。
【0106】
以上のような構成をなす微細構造形成装置100を用いることによっても、第1実施形態における微細構造形成装置100を用いた場合と同様に、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、その表面の長手方向に沿って、この微細構造が連続的に形成されたものとして得ることができる。
【0107】
ただし、微細構造形成装置100を、前記第1実施形態で記載した構成をなすものとすることで、基材フィルム10は、対向位置74で第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とにより挟持される際に、クッションフィルム11が重ね合わされた第1積層体15を形成しており、この第1積層体15において、クッションフィルム11が基材フィルム10の下側に位置するクッション層としての機能を発揮する。そのため、第1回転ローラ60と第2回転ローラ70とによる第1積層体15の挟持により、金型89が有する凸部の形状に基材フィルム10の表面を追従させる際に、この追従をより優れた精度で行うことができる。そのため、基材フィルム10に対する微細構造の形成を、優れたパターニング精度で実施することができる。
【0108】
<第3実施形態>
図4は、本発明の微細構造形成装置の第3実施形態の側面図である。なお、以下では、説明の都合上、
図4中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」、右側を「右」と言う。また、
図4中において、左側から右側に沿って搬送方向と言い、左側を上流、右側を下流と言う。
【0109】
以下、
図4に示す第3実施形態の微細構造形成装置100について説明するが、
図1に示す第1実施形態の微細構造形成装置100との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0110】
図4に示す微細構造形成装置100では、フィルム搬送部20において、第3巻出ローラ23およびテンショナ46、47が省略されていること以外は、
図1に示した微細構造形成装置100と同様である。
【0111】
すなわち、本実施形態では、基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)に対して保護フィルム12を重ね合わせることで得られる第2積層体16の形成が省略される。そのため、第1巻取ローラ25には、フィルム搬送部20が備えるテンショナ34から、テンショナ35~37を介して、基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)と保護フィルム12とが重ね合わされた第2積層体16に代えて、微細構造形成フィルム13が単独で供給される。
【0112】
そのため、第1巻取ローラ25には、この微細構造形成フィルム13が単独で、テンショナ35~37に掛け回された後に巻き取られる。よって、本実施形態では、微細構造形成フィルム13が第1巻取ローラ25に単独で巻き取られた状態で得られることとなる。
【0113】
以上のような構成をなす微細構造形成装置100を用いることによっても、第1実施形態における微細構造形成装置100を用いた場合と同様に、微細構造が形成された基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)を、その表面の長手方向に沿って、この微細構造が連続的に形成されたものとして得ることができる。
【0114】
ただし、微細構造形成装置100を、前記第1実施形態で記載した構成をなすものとすることで、基材フィルム10(微細構造形成フィルム13)は、第1巻取ローラ25において、保護フィルム12が重ね合わされた第2積層体16を形成している。そして、この第2積層体16において、微細構造形成フィルム13の表面に形成された微細構造を保護フィルム12が被覆している。そのため、第2積層体16において、保護フィルム12が前記微細構造を保護する保護層としての機能を発揮する。したがって、微細構造形成フィルム13を第1巻取ローラ25に巻回した状態で、保管・移動させる際に、微細構造に傷が付いたり、微細構造が変形したりするのを的確に抑制または防止することができる。
【0115】
以上、本発明の微細構造形成装置について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、微細構造形成装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0116】
また、本発明では、前記第1~第3実施形態で示した任意の2以上の構成を組み合わせるようにしてもよい。
【0117】
なお、前記実施形態では、第1回転ローラ60を、第2回転ローラ70に対して移動させる、移動手段として、エアーシリンダ65を、微細構造形成装置100が備える場合について説明したが、移動手段としては、これに限定されず、第1回転ローラ60を、より優れた精度で位置決めする場合には、移動手段はアクチュエータ等で構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0118】
10 基材フィルム
11 クッションフィルム
12 保護フィルム
13 微細構造形成フィルム
15 第1積層体
16 第2積層体
20 フィルム搬送部
21 第1巻出ローラ
22 第2巻出ローラ
23 第3巻出ローラ
25 第1巻取ローラ
26 第2巻取ローラ
31 テンショナ
32 テンショナ
33 テンショナ
34 テンショナ
35 テンショナ
36 テンショナ
37 テンショナ
41 テンショナ
42 テンショナ
43 テンショナ
44 テンショナ
45 テンショナ
46 テンショナ
47 テンショナ
50 微細構造形成部
60 第1回転ローラ
65 エアーシリンダ
70 第2回転ローラ
71 中空部
72 後方領域
73 前方領域
74 対向位置
80 第2加熱手段
89 金型
90 冷却手段
91 冷風供給部
95 離型角調整ローラ
100 微細構造形成装置