IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

特開2024-25530画像読取装置、及び画像読取プログラム
<>
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図1
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図2
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図3
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図4
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図5
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図6
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図7
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図8
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図9
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図10
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図11
  • 特開-画像読取装置、及び画像読取プログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025530
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】画像読取装置、及び画像読取プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129043
(22)【出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鴨井 悠介
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC08
5C062AC22
5C062AC34
(57)【要約】
【課題】複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む画像データを外部装置に送信して画像処理を行わせる場合において、一部の原稿画像の画像処理でエラーが発生した場合に、エラーが発生した原稿画像を差し替えることができる。
【解決手段】画像読取装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む第1画像データを外部装置に送信し、前記外部装置による画像処理でエラーが発生した原稿画像に関するエラー情報を前記外部装置から受信し、前記エラー情報に対応した処理を行った原稿画像を含む第2画像データを前記外部装置に送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む第1画像データを外部装置に送信し、
前記外部装置による画像処理でエラーが発生した原稿画像に関するエラー情報を前記外部装置から受信し、
前記エラー情報に対応した対応処理を行った原稿画像を含む第2画像データを前記外部装置に送信する
画像読取装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記エラーが発生した原稿画像に対応する原稿を再度読み取ることを促すメッセージ及び前記エラーが発生した原稿画像に対応付けられた識別符号を受信したユーザによる前記識別符号を受け付け、
前記対応処理を行った原稿画像として前記ユーザによって再度読み取られた原稿画像及び前記識別符号を含む画像データを前記第2画像データとして前記外部装置に送信する
請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記外部装置による前記第1画像データの処理が終了するまで前記第1画像データをメモリに記憶させ、
前記メモリに記憶された前記エラー情報に対応する原稿画像に対して前記対応処理を行った原稿画像を含む画像データを前記第2画像データとして前記外部装置に送信する
請求項1記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記画像処理は、前記原稿画像から文字データを抽出する処理であり、
前記対応処理は、前記エラー情報に対応する原稿の裏写りを除去する処理及び前記エラー情報に対応する原稿の地色を除去する処理の少なくとも1つの処理である
請求項3記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、複数の異なる解像度の原稿画像を生成し、
前記画像処理は、前記原稿画像から文字データを抽出する処理であり、
前記対応処理は、複数の異なる解像度の前記エラー情報に対応する原稿画像のうち前記エラー情報に対応した解像度の原稿画像を選択する処理である
請求項3記載の画像読取装置。
【請求項6】
コンピュータに、
複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む第1画像データを外部装置に送信し、
前記外部装置による画像処理でエラーが発生した原稿画像に関するエラー情報を前記外部装置から受信し、
前記エラー情報に対応した処理を行った原稿画像を含む第2画像データを前記外部装置に送信する
処理を実行させる画像読取プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、及び画像読取プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークを介して画像処理装置と接続し当該画像処理装置と連携して処理を行うサーバであって、前記画像処理装置とが連携して行う処理の流れを定義するフロー定義情報を格納する格納手段と、前記画像処理装置からの処理要求があると、エラー発生の後の処理要求であるかを判断し、エラー発生の後の処理要求でないときに当該処理要求に応じた処理の流れを定義する前記格納手段に格納されたフロー定義情報に従った処理の実行を指示するためのUI情報を前記画像処理装置に送信する送信手段と、前記フロー定義情報に従って前記サーバと前記画像処理装置とで連携して前記処理を実行するように制御する実行制御手段と、エラー発生の後の処理要求を前記画像処理装置から受け取ると、当該エラーが発生した装置及び当該エラーの原因を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した前記エラーが発生した装置及び前記エラーの原因に基づいて、前記エラー発生の後の処理要求に応じた処理の流れを定義するフロー定義手段と、前記フロー定義手段で定義された処理の実行を指示するためのUI情報を前記画像処理に送信するUI送信手段と、前記UI情報に基づいて前記画像処理装置で指示された情報を基に、前記フロー定義手段で定義された処理により前記エラー発生の後の処理要求に応じた処理を実行するように制御する制御手段と、を有することを特徴とするサーバ、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-219792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む画像データを外部装置に送信して画像処理を行わせる場合において、一部の原稿画像の画像処理でエラーが発生した場合に、エラーが発生した原稿画像を差し替えることができる画像読取装置及び画像読取プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1態様に係る画像読取装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む第1画像データを外部装置に送信し、前記外部装置による画像処理でエラーが発生した原稿画像に関するエラー情報を前記外部装置から受信し、前記エラー情報に対応した対応処理を行った原稿画像を含む第2画像データを前記外部装置に送信する。
【0006】
また、第2態様に係る画像読取装置は、第1態様に係る画像読取装置において、前記プロセッサは、前記エラーが発生した原稿画像に対応する原稿を再度読み取ることを促すメッセージ及び前記エラーが発生した原稿画像に対応付けられた識別符号を受信したユーザによる前記識別符号を受け付け、前記対応処理を行った原稿画像として前記ユーザによって再度読み取られた原稿画像及び前記識別符号を含む画像データを前記第2画像データとして前記外部装置に送信する。
【0007】
また、第3態様に係る画像読取装置は、第1態様に係る画像読取装置において、前記プロセッサは、前記外部装置による前記第1画像データの処理が終了するまで前記第1画像データをメモリに記憶させ、前記メモリに記憶された前記エラー情報に対応する原稿画像に対して前記対応処理を行った原稿画像を含む画像データを前記第2画像データとして前記外部装置に送信する。
【0008】
また、第4態様に係る画像読取装置は、第3態様に係る画像読取装置において、前記画像処理は、前記原稿画像から文字データを抽出する処理であり、前記対応処理は、前記エラー情報に対応する原稿の裏写りを除去する処理及び前記エラー情報に対応する原稿の地色を除去する処理の少なくとも1つの処理である。
【0009】
また、第5態様に係る画像読取装置は、第3態様に係る画像読取装置において、前記プロセッサは、複数の異なる解像度の原稿画像を生成し、前記画像処理は、前記原稿画像から文字データを抽出する処理であり、前記対応処理は、複数の異なる解像度の前記エラー情報に対応する原稿画像のうち前記エラー情報に対応した解像度の原稿画像を選択する処理である。
【0010】
更に、上記目的を達成するために、第6態様に係る画像読取プログラムは、複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む第1画像データを外部装置に送信し、前記外部装置による画像処理でエラーが発生した原稿画像に関するエラー情報を前記外部装置から受信し、前記エラー情報に対応した処理を行った原稿画像を含む第2画像データを前記外部装置に送信する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
第1態様及び第6態様によれば、複数の原稿を読み取った複数の原稿画像を含む画像データを外部装置に送信して画像処理を行わせる場合において、一部の原稿画像の画像処理でエラーが発生した場合に、エラーが発生した原稿画像を差し替えることができる。
【0012】
第2態様によれば、エラーが発生した原稿画像を、ユーザによって再度読み込まれた原稿画像に差し替えることができる。
【0013】
第3態様によれば、エラーが発生した原稿画像を、ユーザを介さずにエラー情報に対応する対応処理を行った原稿画像に差し替えることができる。
【0014】
第4態様によれば、原稿の裏写り及び地色の少なくとも1つの影響によって原稿画像から文字データを抽出する処理においてエラーが発生した場合に、エラーが発生した原稿画像を、ユーザを介さずにエラー情報に対応する対応処理を行った原稿画像に差し替えることができる。
【0015】
第5態様によれば、解像度に起因して原稿画像から文字データを抽出する処理においてエラーが発生した場合に、エラーが発生した原稿画像を、ユーザを介さずに異なる解像度の原稿画像に差し替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係る画像処理システムの概略を示す図である。
図2】画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3】処理サーバの構成の一例を示すブロック図である。
図4】画像読取装置による画像読取処理の流れを示すフローチャートである。
図5】自動リカバリ処理を示すフローチャートである。
図6】処理サーバから送信されるメールの一例を示す図である。
図7】裏写りを除去する処理の概略を説明する図である。
図8】地色を除去する処理の概略を説明する図である。
図9】処理サーバにより実行される画像処理プログラムの動作の一例を示すフローチャートである。
図10】処理サーバから送信されるメールの他の一例を示す図である。
図11】原稿画像の差し替えを説明する図である。
図12】処理済データが記憶部に格納されたこと通知するためのメールの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本開示の実施形態の一例を説明する。
【0018】
図1は、本実施形態に係る画像処理システム1の概略を示す図である。
【0019】
画像処理システム1は、画像形成装置10、ユーザ装置20、及び処理サーバ30を含む。
【0020】
画像形成装置10は、プリント機能、コピー機能、スキャン機能、及びファクシミリ機能を含む。画像形成装置10は、本実施形態に係る画像読取装置12(図2参照)を含む。
【0021】
画像読取装置12は原稿を読み取ることで原稿画像を生成し、当該原稿画像を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。処理サーバ30は、外部装置の一例である。なお、読み取る原稿は複数でもよい。複数の原稿を読み取った画像読取装置12は、各原稿に対し原稿画像(ページ画像)を生成し、複数の原稿画像を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。なお、読み取った原稿から生成された原稿画像を含む上記画像データは、第1画像データの一例である。
【0022】
処理サーバ30は、画像読取装置12から画像データを受け付け、予め定めた処理を実行する。予め定めた処理は、例えば画像データに含まれる原稿画像から文字及び数字等を抽出してテキストデータを生成するOCR(Optical Character Reader;光学文字認識)処理、OCR処理によって生成されたテキストデータを指定言語に翻訳する翻訳処理等を含む。
【0023】
処理サーバ30は、例えば一般的なコンピュータによって構成される。
【0024】
ユーザ装置20は、処理サーバ30からの情報を取得する。取得された情報は、画像読取装置12を利用するユーザによって閲覧される。ユーザ装置20が処理サーバ30から取得する情報の一例は処理サーバ30から送信されるメールであり、詳細は後述する。ユーザ装置20としては、例えばパーソナルコンピュータ又は携帯端末装置が適用される。携帯端末装置は、例えばスマートフォン又はタブレット端末等である。
【0025】
画像形成装置10とユーザ装置20と処理サーバ30とは、インターネット等のネットワーク40を介して通信可能に接続される。
【0026】
図2は、画像形成装置10の構成の一例を示すブロック図である。画像形成装置10は、本実施形態に係る画像読取装置12と、表示部14Aと、画像形成部14Bと、記憶部14Cとを含む。
【0027】
画像読取装置12は、例えばCPU(Central Processing Unit;中央処理装置)12A、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリ)12B、RAM(Random Access Memory;ランダムアクセスメモリ)12C、画像読取部12D、及び通信インタフェース(I/F)部12Eを含む。
【0028】
CPU12Aは、中央演算処理ユニットであり、画像読取プログラム100を記憶部14Cから読み出す。画像読取プログラム100の詳細は後述する。
【0029】
CPU12Aは、RAM12Cを作業領域として、読み出したプログラムを実行し、画像読取装置12及び画像形成装置10を制御する。なお、CPU12Aは、プロセッサの一例である。
【0030】
画像読取部12Dは、セットされた原稿を読み取って原稿画像を生成するCCD(Charge-Coupled Device;電荷結合素子)イメージセンサ等を備える。
【0031】
I/F部12Eは、外部装置等と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。図2に示す例によれば、I/F部12Eは、ユーザ装置20及び処理サーバ30と通信可能に接続される。
【0032】
表示部14Aは、例えば液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイ等を含んで構成されたタッチパネルで構成される。表示部14Aには各種の操作画面が表示され、ユーザのタッチ操作を受け付ける。
【0033】
画像形成部14Bは、例えば感光体を含んで構成され、所謂電子写真方式を用いて、画像読取部12Dで読み取られた原稿に基づき記録媒体上に画像を形成する。
【0034】
記憶部14Cは、例えばSSD(Solid State Drive)、またはHDD(Hard Disk Drive)により構成される。なお、記憶部14Cは、メモリの一例である。
【0035】
画像読取装置12、表示部14A、画像形成部14B及び記憶部14Cは、バス16を介して相互に通信可能に接続される。
【0036】
次に、ユーザ装置20、及び処理サーバ30の構成を説明する。以下では、処理サーバ30の構成について説明する。なお、ユーザ装置20は処理サーバ30と同様に一般的なコンピュータで構成されるため説明を省略する。
【0037】
図3は、処理サーバ30の構成の一例を示すブロック図である。
【0038】
処理サーバ30は、例えばCPU32A、ROM32B、RAM32C、通信インタフェース(I/F)部32D、表示部34A、操作部34B、及び格納部34Cを含む。
【0039】
CPU32Aは、中央演算処理ユニットであり、画像処理プログラム300、及びその他の各種プログラムを格納部34Cから読み出す。画像処理プログラム300の詳細は後述する。
【0040】
CPU32Aは、RAM32Cを作業領域として読み出したプログラムを実行し、処理サーバ30を制御する。なお、CPU32Aは、処理サーバ30のプロセッサの一例である。
【0041】
I/F部32Dは、外部装置等と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。I/F部32Dは、画像読取装置12及びユーザ装置20と通信可能に接続される。
【0042】
表示部34Aは、処理サーバ30とユーザとのインタフェースである。表示部34Aは、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成される。
【0043】
操作部34Bは、例えばマウス、キーボードにより構成される。
【0044】
格納部34Cは、例えば画像処理プログラム300、ユーザ情報302、及びその他各種プログラムを記憶する。格納部34Cは、例えばSSD(Solid State Drive)、またはHDD(Hard Disk Drive)により構成される。なお、格納部34Cは、格納部の一例である。ユーザ情報302は、画像形成装置10を利用可能なユーザに関する情報である。ユーザ情報302は、例えばユーザを識別するためのユーザIDとユーザのメールアドレスとの対応関係を表すテーブルデータである。
【0045】
CPU32A、ROM32B、RAM32C、通信インタフェース(I/F)部32D、表示部34A、操作部34B、及び格納部34Cは、バス36を介して相互に通信可能に接続される。
【0046】
次に、図4図8を参照して、画像読取装置12のCPU12Aで実行される画像読取プログラムの処理を説明する。
【0047】
図4は、画像読取装置12による画像読取処理の流れを示すフローチャートである。画像読取装置12は、画像読取プログラム100を実行することで、図4、及び図5に示す処理を行う。
【0048】
画像読取プログラム100は、例えば処理サーバ30による画像処理の実行が、画像読取装置12においてユーザにより指定されることで、CPU12Aにより実行される。
【0049】
ステップS100において、CPU12Aは、ユーザによるログインを受け付け、ユーザ認証処理を実行する。なお、ユーザによるログインは、例えばユーザが所持するICカードによって行われる。ICカードにはユーザID(Identification)が予め記憶されている。ICカードからユーザIDが読み取られると、処理サーバ30へユーザIDが送信される。処理サーバ30は、画像形成装置10から送信されたユーザIDをユーザ情報302と照合し、画像形成装置10の利用が許可されたユーザであるか否かを認証結果として画像形成装置10へ送信する。CPU12Aは、認証結果に基づき、ログインしたユーザが画像形成装置10の利用を許可されたユーザである場合はステップS102へ移行し、利用不可のユーザである場合はその旨を表示部14Aに表示する。
【0050】
ステップS102において、CPU12Aは、ユーザによってセットされた原稿を画像読取部12Dに読み取らせる。なお、原稿は複数の原稿を含んでいてもよい。また、原稿を読み取る際の解像度は、設定可能な解像度のうち最も高い解像度に設定する。例えば150、300、450dpi(dots per inch)の3種類の解像度を設定可能な場合、最も高い解像度である450dpi(高解像度)に設定する。
【0051】
ステップS104において、CPU12Aは、ステップS102で読み取った原稿に対し複数の異なる解像度の第1画像データを生成する。
【0052】
具体的には、ステップS102で読み取った原稿を用いて、300dpi(中解像度)、150dpi(低解像度)の第1画像データを生成する。これにより、1回の原稿の読み取りで、高解像度、中解像度、及び低解像度の3種類の解像度の第1画像データが生成される。
【0053】
また、CPU12Aは、生成した原稿画像の各々に対して原稿IDを付与する。原稿IDは、識別符号の一例である。原稿IDは、例えば原稿を特定する識別符号及び原稿画像のページ番号を特定する識別符号の組み合わせとすることができる。この場合、例えば原稿のページ数が7ページの原稿を特定する識別符号として「22」を付与した場合、その原稿の各ページの原稿画像には原稿IDとして「22-1」~「22-7」が付与される。同じ原稿に対して生成された異なる解像度の原稿画像に対しては、同じ原稿IDを付与する。なお、識別符号の付与方法は上記の例に限られるものではない。
【0054】
ステップS106において、CPU12Aは、ステップS104で生成された複数の異なる解像度の第1画像データを、例えば処理サーバ30による画像処理が終了するまで記憶部14Cに保存する。
【0055】
ステップS108において、CPU12Aは、生成された複数の異なる解像度の第1画像データのうち、例えば中解像度の原稿画像を含む第1画像データを処理サーバ30に送信する。原稿が複数のページの場合、第1画像データに含まれる複数の原稿画像は、各ページの中解像度の原稿画像である。
【0056】
ステップS110において、CPU12Aは、処理サーバ30からエラー情報を受信したか否かを判定する。エラー情報とは、処理サーバ30が第1画像データに含まれる原稿画像に対し画像処理を実行した際に発生したエラーの内容、及びエラーが発生した原稿画像の原稿IDを含む情報である。エラーの内容は、原稿画像の解像度不足に基づくエラー、第1画像データの容量の大きさに基づくエラー、原稿画像の裏写りの影響に基づくエラー、及び原稿画像の地色の影響に基づくエラー等である。
【0057】
処理サーバ30からエラー情報を受信した場合(ステップS110:YES)、CPU12Aは、図5に示す自動リカバリ処理を行う。図5に示す自動リカバリ処理の詳細は後述する。
【0058】
処理サーバ30からエラー情報を受信していない場合(ステップS110:NO)、CPU12Aは、ステップS112において、ユーザの操作による原稿IDの入力を受け付けたか否かを判定する。具体的には、ユーザが表示部14Aを操作することによって原稿IDが指定されたか否かを判定する。
【0059】
ここで、処理サーバ30における画像処理において発生するエラーの中には、ユーザによる原稿の再読み取りを必要としない自動リカバリが可能なエラーと、ユーザによる原稿の再読み取りが必要となり、自動リカバリが不可能なエラー、すなわち手動リカバリが必要となるエラーがある。自動リカバリが可能なエラーは、例えば原稿画像の解像度不足に基づくエラー、第1画像データの容量の大きさに基づくエラー、原稿画像の裏写りの影響に基づくエラー、及び原稿画像の地色の影響に基づくエラーが含まれる。一方、手動リカバリが必要となるエラーは、自動リカバリが可能なエラー以外のエラーであり、例えば原稿の読み取った時点で読み取り画像が歪んでいる場合等である。手動リカバリが必要なエラーが発生した場合、図6に示すメール70が処理サーバ30からユーザ装置20に送信される。
【0060】
図6に示すメール70には、例えばエラーが発生した原稿画像に対応する原稿を再度読み取ることを促すメッセージと、エラーが発生した原稿画像に対応付けられた原稿IDと、エラーが発生した原稿画像に該当するページ番号と、が記載される。これにより、ユーザは、再度読み取りが必要な原稿を認識する。図6の例では、ユーザは、5ページ目の原稿を再度読み取ることが必要であることを認識し、5ページ目の原稿を画像形成装置10にセットして読み取りを指示する。なお、ユーザによる原稿の再読み取りの指示は、エラー情報に対応した対応処理の一例である。
【0061】
図4のステップS112において、CPU12Aは、メール70を受信したユーザの操作による原稿IDを受け付けたか否かを判定する。そして、原稿IDを受け付けた場合(ステップS112:YES)、ステップS114に移行する。一方、原稿IDを受け付けていない場合(ステップS112:NO)、ステップS120へ移行する。
【0062】
ステップS114において、CPU12Aは、ユーザにより再度セットされた原稿を画像読取部12Dに読み取らせる。
【0063】
ステップS116において、CPU12Aは、ユーザにより再度セットされた原稿を読み取ることで生成した原稿画像を含む画像データ及びステップS112で受け付けた原稿IDを含む画像データを第2画像データとして処理サーバ30へ送信する。
【0064】
なお、ステップS114、及びステップS116の処理を手動リカバリ処理と呼ぶ。すなわち、手動リカバリ処理は、自動リカバリが可能なエラーに関するエラー情報を受信していない場合であって、ユーザから原稿IDを受付けた際にCPU12Aによって実行される処理である。
【0065】
ステップS120において、CPU12Aは、処理サーバ30から処理を終了したことが通知されたか否かを判定する。そして、処理サーバ30から処理を終了したことが通知された場合(ステップS120:YES)は、本ルーチンを終了する。一方、処理サーバ30から処理を終了したことが通知されていない場合(ステップS120:NO)は、ステップS110へ移行する。
【0066】
次に図5を参照して、ステップS118において実行される自動リカバリ処理について説明する。
【0067】
ステップS200において、CPU12Aは、図4のステップS110で受信したエラー情報に含まれるエラーの内容が原稿画像の解像度不足によるエラーであるか否かを判定する。
【0068】
解像度不足によるエラーは、例えば処理サーバ30が第1画像データに含まれる原稿画像に対しテキストを抽出する画像処理を実行する際、原稿画像の解像度が不足しているためテキストを抽出することができない場合に発生する。
【0069】
エラーの内容が解像度不足による場合(ステップS200:YES)、CPU12Aは、ステップS202において、取得された異なる解像度の原稿画像のうち、エラー情報に対応した解像度の原稿画像を選択する。詳細には、CPU12Aは、取得された異なる解像度の原稿画像のうち、高解像度の原稿画像を選択する。高解像度の原稿画像を選択する処理は、エラー情報に対応した対応処理の一例である。
【0070】
ステップS204において、CPU12Aは、高解像度の原稿画像を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。なお、高解像度の原稿画像を含む画像データは、第2画像データの一例である。
【0071】
一方、エラーの内容が解像度不足によるエラーでない場合(ステップS200:NO)、CPU12Aは、ステップS206において、エラー情報に含まれるエラーの内容が画像データの容量不足によるエラーであるか否かを判定する。
【0072】
容量不足によるエラーは、例えば処理サーバ30による画像処理の実行が終了した第1画像データの容量が、当該画像処理が終了した画像データを格納する格納部34Cの容量を超える場合に発生する。より詳細には、テキスト、及び写真等が混在する原稿画像を含む第1画像データにおいて、画像処理が終了した第1画像データの容量が、当該画像処理が終了した第1画像データを格納する格納部34Cの容量を超えることが想定される。また、容量不足によるエラーは、第1画像データの容量が、画像処理を実行するために必要なRAM32Cの容量を超える場合に発生する場合もある。より詳細には、テキスト、及び写真等が混在する原稿画像を含む第1画像データにおいて、写真等の解像度が高いと、第1画像データの容量が、画像処理を実行するために必要なRAM32Cの容量を超えることが想定される。
【0073】
エラーの内容が容量不足によるエラーである場合(ステップS206:YES)、CPU12Aは、ステップS208において、取得された異なる解像度の原稿画像のうち、エラー情報に対応した解像度の原稿画像を選択する。詳細には、CPU12Aは、取得された異なる解像度の原稿画像のうち、低解像度の原稿画像を選択する。低解像度の原稿画像を選択する処理は、エラー情報に対応した対応処理の一例である。
【0074】
ステップS210において、CPU12Aは、低解像度の原稿画像を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。なお、低解像度の原稿画像を含む画像データは、第2画像データの一例である。
【0075】
一方、エラーの内容が容量不足によるエラーではない場合(ステップS206:NO)、CPU12Aは、ステップS212において、エラーの内容が原稿画像の裏写りによるエラーであるか否かを判定する。
【0076】
エラーの内容が原稿画像の裏写りによるエラーである場合(ステップS212:YES)、CPU12Aは、ステップS214において、例えば取得された異なる解像度の原稿画像のうち、例えば中解像度の原稿画像を選択する。
【0077】
ステップS216において、CPU12Aは、中解像度の原稿画像に対し裏写りを除去する処理を実行する。裏写りを除去する処理は、具体的には原稿画像の濃度を低くする画像処理であり、種々公知の方法が用いられる。
【0078】
図7は、裏写りを除去する処理の概略を説明する図である。図7は、第1画像データの画像処理において裏写りのためエラーが発生した原稿画像50を示す。原稿画像50は、読み取った原稿の裏面に汚れ等があることによって裏写り50Aがある。この裏写り50Aが画像処理に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、CPU12Aは、例えば原稿画像50の濃度が低くなるように調整することで、裏写り50Aが除去された原稿画像60を生成する。なお、裏写り50Aを除去する処理は、エラー情報に対応した対応処理の一例である。
【0079】
ステップS218において、CPU12Aは、裏写り50Aが除去された原稿画像60を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。裏写り50Aが除去された原稿画像60を含む画像データは、第2画像データの一例である。
【0080】
一方、エラーの内容が裏写りによるエラーでない場合(ステップS212:NO)、CPU12Aは、ステップS220において、取得された異なる解像度の原稿画像のうち、例えば中解像度の原稿画像を選択する。
【0081】
ステップS222において、CPU12Aは、中解像度の原稿画像に対して地色を除去する処理を実行する。地色を除去する処理は、種々公知の方法を用いることができる。
【0082】
図8は、地色を除去する処理の概略を説明する図である。図8は、第1画像データの画像処理においてエラーが発生した原稿画像50を示す。原稿画像50は、読み取った原稿の地色が白色ではなく有色であるため、画像処理に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、CPU12Aは、例えば原稿画像50の透明度を調整することで、地色の除去された原稿画像60を生成する。なお、地色を除去する処理は、エラー情報に対応した対応処理の一例である。
【0083】
ステップS224において、CPU12Aは、地色の除去された原稿画像60を含む画像データを処理サーバ30へ送信する。地色の除去された原稿画像60を含む画像データは、第2画像データの一例である。
【0084】
CPU12Aは、ステップS204、ステップS210、ステップS218、またはステップS224の処理が行われると、図4のステップS120へ移行する。
【0085】
次に、図9図12を参照して、処理サーバ30で実行される画像処理を説明する。
【0086】
図9は、処理サーバ30により実行される画像処理プログラム300の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図示しないユーザ認証処理によって画像形成装置10の利用が許可されたユーザが、画像形成装置10において原稿の読み取りを実行することにより図9に示す処理が実行される。
【0087】
ステップS300において、CPU32Aは、画像読取装置12により送信された第1画像データを受け付ける。
【0088】
ステップS302において、CPU32Aは、受け付けた第1画像データに含まれる原稿画像に対し、OCR処理等の画像処理を実行する。
【0089】
ステップS304において、CPU32Aは、第1画像データに含まれる全てのページの原稿画像に対して画像処理が実行されたか否かを判定する。
【0090】
第1画像データにおいて、画像処理が実行されていない原稿画像が存在する場合(ステップS304:NO)、画像処理が完了していない原稿画像に対しステップS302の処理を実行する。
【0091】
第1画像データに含まれる全ての原稿画像に対して画像処理が実行されると、第1画像データに対する画像処理を終了し(ステップS304:YES)、CPU32Aは、ステップS306において、画像処理においてエラーが発生した原稿画像が存在するか否かを判定する。
【0092】
画像処理においてエラーが発生した原稿画像が存在しない場合(ステップS306:NO)、CPU32AはステップS326以降の処理を実行する。
【0093】
エラーが発生した原稿画像が存在する場合(ステップS306:YES)、CPU32Aは、ステップS308においてエラーの内容を判定する。具体的には、エラーの内容は、例えば原稿画像の解像度不足によるもの、第1画像データの容量によるもの、第1画像データの画像処理が終了した際の容量によるもの、原稿画像の裏写りによるもの、原稿画像の地色によるもの、その他の原因によるもの等に分類される。CPU12Aは、例えば上記の分類に従って、エラーの内容を判定する。
【0094】
ステップS310において、CPU32Aは、エラーの内容が、画像読取装置12によって自動でリカバリできるエラーであるか否かを判定する。
【0095】
具体的には、例えばエラーの内容が原稿画像の解像度不足によるもの、第1画像データの容量不足によるもの、第1画像データの画像処理が終了した際の容量不足によるもの、原稿画像の裏写りによるもの、原稿画像の地色によるものの何れかである場合は、CPU32Aは自動でリカバリできると判定する。
【0096】
自動でリカバリできる場合(ステップS310:YES)、CPU32Aは、ステップS312において、エラー情報を画像読取装置12へ送信する。エラー情報は、エラーの内容、及びエラーが発生した原稿画像の原稿IDを含む情報である。
【0097】
一方、自動でリカバリできない場合(ステップS310:NO)、CPU32Aは、ステップS316において、エラーが発生した原稿画像に対応する原稿を再度読み取ることを促すメッセージとエラー情報とを含む図6に示すようなメール70を、原稿の読み取りを行ったユーザのメールアドレスへ送信する。具体的には、CPU32Aは、ユーザ情報302を参照して、事前に行われたユーザ認証によって得られたユーザIDに対応するメールアドレスを取得し、取得したメールアドレスにメール70を送信する。これにより、ユーザは、ユーザ装置20を用いてメールを確認することができ、原稿画像の画像処理でエラーが発生したことを認識することができる。
【0098】
図10に示すように、エラーが発生した原稿画像に対応する原稿を再度読み取ることを促すメッセージ及びエラー情報に加えて、エラーが発生した原稿画像を示す画像82を含むメール80をユーザ装置20へ送信してもよい。ユーザは、メール80により、実際に読み取られた原稿画像の状態を確認できる。
【0099】
図9のステップS318において、CPU32Aは、エラーが発生した原稿画像の原稿IDと同じ原稿IDの原稿画像を含む第2画像データ、すなわちエラーが発生した原稿画像に対して前述した対応処理を行った原稿画像を含む第2画像データを画像読取装置12から受け付ける。具体的には、画像読取装置12において自動リカバリ処理又は手動リカバリ処理が実行されると、CPU32Aは第2画像データを受け付ける。
【0100】
ステップS320において、CPU32Aは受け付けた第2画像データに含まれる原稿画像に対しステップS302と同様の画像処理を実行する。
【0101】
ステップS322において、CPU32Aは、第2画像データに含まれる原稿画像に対する画像処理においてエラーが発生した原稿画像が存在するか否かを判定する。
【0102】
エラーが発生した原稿画像が存在する場合(ステップS322:YES)、CPU32AはステップS308~S322の処理を繰り返す。
【0103】
エラーが発生した原稿画像が存在しない場合(ステップS322:NO)、CPU32Aは、ステップS324において、第1画像データに含まれるエラーが発生した原稿画像を、第2画像データに含まれ、画像処理が実行された原稿画像に差し替える。詳細は図11を参照して説明する。
【0104】
図11において、原稿IDが22-5の原稿画像110は、第1画像データに含まれる原稿画像であって、画像処理においてエラーが発生した原稿画像を示す。なお、図11に示す、原稿画像110以外の処理済の原稿画像は、画像処理においてエラーが発生しなかった第1画像データに含まれる原稿画像を示す。処理済の原稿画像は、例えば格納部34Cに格納されている。原稿IDが22-5の原稿画像120は、第2画像データに含まれる、画像処理を実行した後の原稿画像を示す。CPU32Aは、第1画像データに含まれるエラーが発生した原稿画像110を、第2画像データに含まれ、画像処理が実行された原稿画像120に差し替える。
【0105】
図9のステップS326において、CPU32Aは、画像処理が終了した、エラーが発生しなかった原稿画像による第1画像データを、例えば格納部34Cに格納する。画像処理が終了した、エラーが発生しなかった原稿画像による第1画像データは、処理済画像データの一例である。
【0106】
ステップS328において、CPU32Aは、処理済画像データが、例えば格納部34Cに格納され、処理が終了したことを画像形成装置10に通知すると共に、処理が終了したことを通知するためのメールをユーザ装置20へ送信し、画像処理プログラム300による処理を終了する。
【0107】
図12は、処理済データが格納部34Cに格納されたこと通知するためのメールの一例を示す図である。図12に示すメール90は、処理済画像データが格納部34Cに格納されると、処理サーバ30によりユーザ装置20へ送信される。ユーザは、メール90を確認し、例えば格納部34Cにアクセスすることで、処理済画像データを取得できる。
【0108】
このように、本実施形態によれば、ユーザが画像読取装置12の前にいない状態においても、処理サーバ30の画像処理において発生したエラーを自動でリカバリすることができる。
【0109】
以上、実施の形態を説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【0110】
例えば、本実施形態では、自動リカバリ及び手動リカバリの両方を実行する場合について説明したが、自動リカバリのみ実行してもよいし、手動リカバリのみ実行してもよい。また、自動リカバリと手動リカバリとを切り替えて実行、自動リカバリのみ実行、及び手動リカバリのみ実行の何れを実行するかを設定可能としてもよい。
【0111】
また、上記実施の形態は、請求項に係る開示を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0112】
また、上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated
【0113】
Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0114】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0115】
本実施形態では、画像読取プログラム100が記憶部14Cにインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、画像処理プログラム300がROM32B又は格納部34Cにインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係る画像読取プログラム100、及び画像処理プログラム300を、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、本実施形態に係る画像読取プログラム100、及び画像処理プログラム300を、CD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくはUSB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、本実施形態に係る画像読取プログラム100を、I/F部12Eを介して外部の装置から取得するようにしてもよい。また、本実施形態に係る画像処理プログラム300を、I/F部32Dを介して外部の装置から取得するようにしてもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、画像読取における処理、及び画像処理における処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、情報処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0117】
その他、上記実施形態で説明した画像読取装置12の構成は一例であり、本開示の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0118】
同様に、上記実施形態で説明したユーザ装置20、及び処理サーバ30の構成は一例であり、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0119】
また、上記実施の形態で説明した画像読取プログラム100の処理の流れ(図4、5参照)及び画像処理プログラム300の処理の流れ(図9参照)も一例であり、本開示の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0120】
1…画像処理システム、10…画像形成装置、12…画像読取装置、14C…記憶部、20…ユーザ装置、30…処理サーバ、34C…格納部、100…画像読取プログラム、300…画像処理プログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12