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▶ 高司 努の特許一覧

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  • 特開-階段昇降補助する移動装置 図1
  • 特開-階段昇降補助する移動装置 図2
  • 特開-階段昇降補助する移動装置 図3
  • 特開-階段昇降補助する移動装置 図4
  • 特開-階段昇降補助する移動装置 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025595
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】階段昇降補助する移動装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 3/04 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
A61H3/04
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022136355
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】516224466
【氏名又は名称】高司 努
(72)【発明者】
【氏名】高司 努
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA23
4C046AA24
4C046AA25
4C046AA42
4C046AA49
4C046BB07
4C046CC01
4C046DD07
4C046DD33
4C046DD39
(57)【要約】
【課題】歩けるが足上げ困難な歩行困難者や健常者に、体を支え容易な移動と、階段の段差昇降の自力補助が出来る移動装置を提供する。
【解決手段】平らな道や下り坂で移動する為の車輪を有した杖状棒に、搭乗者が立位状態で搭乗する足乗せ部と、手で握り易く自らの腕力で足を持ち上げ易くする握り部を有した事を特徴とする、移動装置を提供する事。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単数または複数の握り部と単数または複数の片足を乗せる足乗せ部と単数または複数の足甲当てを有する単数または複数の杖状棒に、その杖状棒か足乗せ部またはその両方に単数または複数の車輪を有し、杖状棒か足乗せ部またはその両方に単数または複数の滑り止めを有した事を特徴とする移動装置。
【請求項2】
単数または複数の握り部と単数または複数の片足を乗せる足乗せ部と単数または複数の足甲当てを有する単数または複数の杖状棒に、その杖状棒か足乗せ部またはその両方に単数または複数の滑り止めを有した事を特徴とする移動装置。
【請求項3】
単数または複数の握り部と単数または複数の片足を乗せる足乗せ部を有する単数または複数の杖状棒を特徴とする移動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杖に足乗せを配置した移動装置に関し、特に搭乗者の腕力を利用して、階段の段差を上るのを助け、車輪によって移動を助ける事の出来る移動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から歩行困難者が移動する際、使用する道具として杖が使われて来た。
【0003】
しかし、従来の杖では体を支えるだけで、移動速度は歩行とかわらず、歩行や階段の段差で足を上げる動作を補助する事も難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、下肢機能が低下している者や健常者が、階段の段差を上るのを助け、車輪によって容易に移動出来る事を特徴とする移動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様に係る移動装置は、搭乗者が立位状態で搭乗し、杖状棒に、その杖状棒が垂直状に立つ上部付近に握り部があり、その杖状棒が垂直状に立つ下部付近に足乗せ部と足甲当てと滑り止めと車輪を備えるものである。
【0006】
本発明の第2態様に係る移動装置は、上記第1態様の移動装置において、杖状棒が垂直状に立つ下部付近にある車輪を無くした事を特徴とするものである。
【0007】
本発明の第3態様に係る移動装置は、上記第1、2態様において、杖状棒が垂直状に立つ下部付近にある足甲当てと滑り止めを無くした事を特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば下肢機能が低下した者や健常者が、車輪走行や歩行を容易にして移動しやすく、階段の昇降の際の足上げを容易に行うことができる移動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の移動装置Aの斜視図である。
図2】実施の形態1の移動装置Aの搭乗時の歩行と階段昇降時を説明する側面図である。
図3】実施の形態1の移動装置Aの搭乗時の正面図である。
図4】実施の形態1の移動装置Aの搭乗時の車輪走行時を説明する図である。
図5】実施の形態2の移動装置Bの滑り止めを増やした時の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る移動装置の構成について、図1図2図3図4を参照して説明する。図1図2図3図4は本実施の形態に係る移動装置Aの構成を示す図である。図1は移動装置Aの斜視図であり、図2は搭乗時の歩行と階段昇降時を説明する側面図、図3は搭乗時の正面図、図4は搭乗時の車輪走行時を説明する図である。本実施の形態に係る移動装置Aは、基本的に左右一組で使用し、足乗せ部に足を乗せ、杖状棒で体を支え、握り部で自らの腕力で足を上げるのを助け、平地や下り坂で車輪走行する車輪を有する移動装置である。
【0011】
図1図2図3図4に示すように、移動装置Aは握り部LとR、杖状棒LとR、足乗せ部LとR、足甲当てLとR、滑り止めLとR、車輪LとRを備えている。なお以下の図において紙面に向かって左側が搭乗者から見た右側に当たる。以下の説明において正面図では搭乗者から見た方向で表している。
【0012】
本発明に係る移動装置Aには、握り部1Lと1Rがある。この部分をそれぞれ左手と右手で握り、体を支え、自らの腕力で足を上げるのを助け、車輪走行の際に移動装置Aを傾ける為にある。
【0013】
握り部1Lと1Rにはそれぞれに、人の足先から腰までの長さ程の杖状棒2Lと2Rがついている。体を支え、足を上げ、車輪走行の際に移動装置Aを傾ける為にある。
【0014】
杖状棒2Lと2Rを垂直状にした際の下部付近にはそれぞれに、足乗せ部3Lと3Rがついている。この部分にそれぞれ左足と右足を乗せ、立位状態で搭乗する事になる。
【0015】
杖状棒2Lと2Rと足乗せ部3Lと3Rにはそれぞれに、足甲当て4Lと4Rがついている。歩行時や車輪走行時に足が外れにくくする為にある。
【0016】
杖状棒2Lと2Rを垂直状にした際の下部付近にはそれぞれに、滑り止め5Lと5Rがついている。先端は滑りにくい素材で覆われ、歩行時や停止時に地面を転ばないようにする為と、車輪走行時のブレーキの為にある。
【0017】
杖状棒2Lと2Rを垂直状にした際の下部付近にはそれぞれに、車輪6Lと6Rがついている。平らな道や下り坂で車輪走行する為にある。
【0018】
ここで移動装置Aの実施例を説明する。まずは搭乗の仕方。移動装置Aの握り部1Lと1Rを、それぞれ左手と右手で握り。次に、足乗せ部3Lと3Rへそれぞれ左足と右足を入れ乗せる。次に、立位状態となれば搭乗完了である。
【0019】
次に、歩行時と階段昇降時の使い方だが、図2に示すように移動装置Aに搭乗時に、足を出したい側や足を高く上げたい側の握り部1Lか1Rを強く握り、自らの腕力で任意の高さへと握り部を持ち上げる。握り部1Lと1Rと、足乗せ部3Lと3Rは杖状棒2Lと2Rでそれぞれが繋がっているので乗せた足も持ち上がる。握り部を手足の届く任意の所で下げおろせば、左手と左足や右手と右足の様に、手足を同時に出す形の一歩となる。この動作を左右交互に繰り返せば、歩行と階段昇降が出来る。
【0020】
次に、車輪走行時の使い方だが、図4で示すように、図4では左手側の移動装置Aで車輪走行を始める説明をする。移動装置Aに搭乗時に車輪走行したい側の握り部1Lを車輪6Lの方向へと斜めに傾け体重を杖状棒2Lごと車輪6Lへと乗せる。握り部1Lと杖状棒2Lは繋がっていて、かつ杖状棒2Lと足乗せ部3Lと滑り止め5Lは繋がっているので、斜めになった足乗せ部3Lと滑り止め5Lは地面から僅かに離れる。それと同時に反対側の地面から離れていない足乗せ部3Rと滑り止め5Rで地面を蹴り進めれば車輪走行が出来る。この動作を車輪走行している側の移動装置Aで連続して繰り返しても、左右を交互に入れ替えながら車輪走行しても良い。
【0021】
なお、上述の実施の形態において、長さや大きさや数や形状を調節出来る部分は、長さや大きさや数や形状を変更出来るようにしても良い。杖状棒の数を単数から複数へと変更しても良い。握り部の数や位置を変更しても良い。車輪の位置を足乗せ部や足甲当てや滑り止めの位置へと変更しても良い。車輪の数を複数へと変更し、別位置に同時に車輪を設置しても良い。足乗せ部の位置と数を複数へと変更しても良い。足甲当てと滑り止めの位置と数を複数へと変更し、どちらかのみ設置しても良い。
【0022】
実施の形態2
本発明の移動装置Bの構成について、図5を参照して説明する。図5は実施の形態に係る移動装置Bの設置例を示す図である。図5は斜視図である。なお、本実施の形態に係る移動装置Bは基本的な構成は実施の形態1と略同様である。変更されている部分を記す。
【0023】
本発明の実施の形態2には、実施の形態1に設置されている車輪を無くし、滑り止めを複数設置してある。図5はその設置例であり、滑り止めの数や長さ形状や設置場所はこの限りではない。
【0024】
以上が変更点である。移動装置Bは移動装置Aと比べて、車輪が無い分、停止時や歩行時や階段昇降時に転ばない為の安定性が特徴である。
【0025】
実施の形態3
本発明の移動装置Cの構成について説明する。なお、本実施の形態に係る移動装置Cは基本的な構成は実施の形態1と2と略同様である。変更されている部分を記す。
【0026】
本発明の実施の形態3には、実施の形態1と2に設置されている足甲当てと滑り止めを無くしている。
【0027】
以上が変更点である。移動装置Cは移動装置AとBと比べて、足甲当てと滑り止めが無い分、軽い事が特徴である。
【0028】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更する事が可能である。例えば、実施の形態2の滑り止めを一つに戻しても構わない。実施の形態1と実施の形態2と実施の形態3の杖状棒を単数から複数にしても構わない。実施の形態1と2には、足甲当てと滑り止めが設置されているが、これを無くすかどちらかのみを設置しても構わない。実施の形態3の、足甲当てと滑り止めのどちらかを設置しても構わない。実施の形態1と2と3の移動装置AとBとCの片側のみで使用し、移動装置AとBとCの片方を入れ替えて使用しても構わない。
【符号の説明】
【0029】
1L1R握り部
2L2R杖状棒
3L3R足乗せ部
4L4R足甲当て
5L5R滑り止め
6L6R車輪
図1
図2
図3
図4
図5