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特開2024-25615強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025615
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20240216BHJP
   B65D 85/86 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/86 400
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184430
(22)【出願日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】111130286
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】邱銘乾
(72)【発明者】
【氏名】潘詠晉
(72)【発明者】
【氏名】黄子寧
(72)【発明者】
【氏名】林志銘
【テーマコード(参考)】
3E096
5F131
【Fターム(参考)】
3E096AA03
3E096BA15
3E096BB03
3E096CA01
3E096CB03
3E096DA08
3E096FA20
3E096GA03
3E096GA14
5F131AA12
5F131AA23
5F131CA70
5F131DA05
5F131DA22
5F131DA43
5F131DC06
5F131GA03
5F131GA32
5F131GA52
5F131GA53
5F131GA63
5F131GA73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容器本体の構造強度を増加し支持能力を強化するキャリアボード搬送ボックスを提供する。
【解決手段】キャリアボード搬送ボックス100は、容器本体1、挟持横棒2と台座横棒を含む二つの挟持部と少なくとも二つの強化構造4を含む。容器本体は、天板11と、底板12と、天板及び底板に連接する複数のサイド板13及びサイド開口14と、を有し、天板、底板及びサイド板が収納空間Sを挟み込んで形成される。強化構造は、挟持横棒及び台座横棒に連接する縦棒である。二つの挟持部及び少なくとも二つの強化構造は、容器本体の対向する二つのサイドに夫々設置されており、かつ、サイド開口位置に近接している。キャリアボード搬送ボックスに、少なくとも二つの強化構造を容器本体に取り付ることで、容器本体の構造強度を増加させて支持能力を強化し、容器本体を移載するときの押込み及び不均等な受力により変形が生じない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体、二つの挟持部及び少なくとも二つの強化構造を含み、
前記容器本体は、天板、底板と、前記天板及び前記底板に連接する複数のサイド板及びサイド開口を有し、前記天板、前記底板及び前記複数のサイド板が収納空間を挟み込んで形成し、
前記二つの挟持部は前記容器本体の対向する二つのサイドにそれぞれ設置されており、
前記少なくとも二つの強化構造は前記容器本体の対向する二つのサイドにそれぞれ設置されており、かつ各前記強化構造は前記サイド開口位置に近接している、
ことを特徴とする強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項2】
前記少なくとも二つの強化構造は炭素繊維材質の縦棒である、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項3】
前記少なくとも二つの強化構造は前記容器本体の前記サイド開口位置が近接する位置に埋設固定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項4】
前記天板と前記サイド板との隣接箇所に少なくとも二つの取付素子が設けられており、前記少なくとも二つの取付素子はそれぞれ前記強化構造を前記容器本体の対向する二つのサイドに取付固定させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項5】
前記挟持部はサイド板挟持構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項6】
各前記挟持部はOHT(Overhead Hoist Transfer)構造であり、対応して配置される挟持横棒と台座横棒とを含み、
前記強化構造は前記挟持横棒及び前記台座横棒に連接する縦棒である、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項7】
前記強化構造の数量は複数の縦棒であり、
前記複数の縦棒は前記挟持横棒と前記台座横棒との間に相互に間隔を置いて設置される、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項8】
前記挟持横棒と前記台座横棒はそれぞれ前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持する、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項9】
前記挟持横棒は前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒の一端は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持し、前記台座横棒は前記挟持横棒位置に対応して配置され、前記台座横棒は前記縦棒のもう一方の端に連接される、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項10】
前記台座横棒は前記縦棒に対応して設置されるクリップ溝、第二凸部及びバックル素子を含み、前記第二凸部は前記クリップ溝の溝壁から凸起し、前記縦棒の一端は前記第二凸部に対応する第二頸部を有し、前記バックル素子は前記クリップ溝の一つのサイドにロックされ、前記バックル素子と前記第二凸部とは前記第二頸部を挟持し、前記挟持横棒は前記台座横棒の位置に対応して配置され、前記挟持横棒は前記縦棒のもう一方の端に連接される、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項11】
前記挟持横棒は前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持し、
前記台座横棒は前記縦棒に対応して設置されるクリップ溝、第二凸部及びバックル素子を含み、前記第二凸部は前記クリップ溝の溝壁から凸起し、前記縦棒は前記第二凸部に対応する第二頸部を有し、前記バックル素子は前記クリップ溝の一つのサイドにロックされ、前記バックル素子と前記第二凸部とは前記第二頸部を挟持する、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項12】
少なくとも一つの台座肋桿を更に含み、前記台座肋桿の両端はそれぞれ前記二つの台座横棒に連接し、かつ前記台座肋桿は前記サイド開口から遠く離れている、
ことを特徴とする請求項6に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【請求項13】
前記天板にはガイド溝が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャリアに関するものであり、特に強化構造を有するキャリアボード搬送ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体分野において、プリント回路基板等シート状物は重要な商品又は半製品である。これらのシート状物は製造工程を進める準備のための初期基板、製造工程を進めている基板、又はすでに製造工程が完了した基板の完成品である可能性がある。どの状態の基板であっても、基板を外部の衝撃や環境汚染から保護するために、キャリアに積載して運送する必要がある。より多くの、より大型の基板を積載するために、キャリアの大きさも次第により大型化に発展している。
【0003】
絶縁及び重量を減量する目的を達成するため、市場に流通するキャリアの材料は射出成形のプラスチックである。それでも、大型化キャリアの重量に積載する基板重量は70kgに、更には100kgにもなりかねない。このようなキャリアは支持性、強度不足の問題が生じやすく、機械アームがキャリアを挟持するとき、重力が過度に集中することでプラスチックケースにツイスト変形が生じやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、周知のキャリアの各種課題を解決するため、本発明は強化構造を有するキャリアボード搬送ボックスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的及び他の目的を達成するために、本発明は、容器本体、二つの挟持部及び少なくとも二つの強化構造を含み、前記容器本体は、天板、底板と、前記天板及び前記底板に連接する複数のサイド板及びサイド開口を有し、前記天板、前記底板及び前記複数のサイド板が収納空間を挟み込んで形成し、前記二つの挟持部は前記容器本体の対向する二つのサイドにそれぞれ設置されており、各前記強化構造は前記容器本体の対向する二つのサイドにそれぞれ設置されており、かつ各前記強化構造は前記サイド開口位置に近接している、ことを特徴とする強化構造を有するキャリアボード搬送ボックスを提供する。
【0006】
本発明の一実施例において、前記少なくとも二つの強化構造は炭素繊維材質の縦棒である。
【0007】
本発明の一実施例において、前記少なくとも二つの強化構造は前記容器本体の前記サイド開口位置が近接する位置に埋設固定される。
【0008】
本発明の一実施例において、前記天板と前記サイド板の隣接箇所に少なくとも二つの取付素子が設けられており、前記少なくとも二つの取付素子はそれぞれ前記強化構造を前記容器本体の対向する二つのサイドに取付固定させる。
【0009】
本発明の一実施例において、前記挟持部はサイド板挟持構造である。
【0010】
本発明の一実施例において、各前記挟持部はOHT(Overhead Hoist Transfer)構造であり、対応して配置される挟持横棒と台座横棒とを含み、前記強化構造は前記挟持横棒及び前記台座横棒に連接する縦棒である。
【0011】
本発明の一実施例において、前記強化構造の数量は複数の縦棒であり、前記複数の縦棒は前記挟持横棒と前記台座横棒との間に相互に間隔を置いて設置される。
【0012】
本発明の一実施例において、前記挟持横棒と前記台座横棒はそれぞれ前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持する。
【0013】
本発明の一実施例において、前記挟持横棒は前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒の一端は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持し、前記台座横棒は前記挟持横棒の位置に対応して配置され、前記台座横棒は前記縦棒のもう一方の端に連接される。
【0014】
本発明の一実施例において、前記台座横棒は前記縦棒に対応して設置されるクリップ溝、第二凸部及びバックル素子を含み、前記第二凸部は前記クリップ溝の溝壁から凸起し、前記縦棒の一端は前記第二凸部に対応する第二頸部を有し、前記バックル素子は前記クリップ溝の一つのサイドにロックされ、前記バックル素子と前記第二凸部とが前記第二頸部を挟持し、前記挟持横棒は前記台座横棒の位置に対応して配置され、前記挟持横棒は前記縦棒のもう一方の端に連接される。
【0015】
本発明の一実施例において、前記挟持横棒は前記縦棒に対応して設置される収納孔、第一凸部及び締結素子を含み、前記第一凸部は前記収納孔の孔壁から凸起し、前記縦棒は前記第一凸部に対応する第一頸部を有し、前記締結素子は前記収納孔の中に設置され、前記締結素子と前記第一凸部とが前記第一頸部を挟持し、前記台座横棒は前記縦棒に対応して設置されるクリップ溝、第二凸部及びバックル素子を含み、前記第二凸部は前記クリップ溝の溝壁から凸起し、前記縦棒は前記第二凸部に対応する第二頸部を有し、前記バックル素子は前記クリップ溝の一つのサイドにロックされ、前記バックル素子と前記第二凸部とは前記第二頸部を挟持する。
【0016】
本発明の一実施例において、少なくとも一つの台座肋桿を更に含み、前記台座肋桿の両端はそれぞれ前記二つの台座横棒に連接し、かつ前記台座肋桿は前記サイド開口から遠く離れている。
【0017】
本発明の一実施例において、前記天板にはガイド溝が設けられている。
【発明の効果】
【0018】
上述の通り、本発明のキャリアボード搬送ボックスは、少なくとも二つの強化構造を容器本体に取付又は埋設の技術的手段で設置することにより、容器本体の構造強度を増加させることができ、その支持能力を強化し、容器本体を移載するときの押込み、不均等な受力により生じる変形の課題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第一実施例に基づくキャリアボード搬送ボックスの立体図である。
図2】本発明の第一実施例に基づく荷重フレームの立体図である。
図3】本発明の第一実施例に基づく挟持部の一部を拡大した立体分解図である。
図4】本発明の第一実施例に基づく別の挟持部の一部を拡大した立体分解図である。
図5】本発明の第二実施例に基づくキャリアボード搬送ボックスの立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を十分に理解するため、以下の具体的な実施例により、添付した図面をあわせて本発明について詳細に説明する。当業者は本明細書が公開する内容により本発明の目的、特性及び効果を理解することができる。注意すべきことは、本発明は他の異なる具体的な実施例による実施又は応用ができ、本明細書における本質的な部分でない部分は異なる観点と応用に基づき本発明の精神から逸脱することなく、修正及び変更を行うことができる、ということである。以下の実施方式は本発明に関連する技術の内容を更に詳しく説明するが、公開する内容は本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。本発明につき以下に説明する。
【0021】
図1に示す通り、本発明の第一実施例の強化構造を有するキャリアボード搬送ボックス100は、容器本体1、二つの挟持部及び少なくとも二つの強化構造4を含む。
【0022】
容器本体1は、天板11、底板12、天板11及び底板12に連接する複数のサイド板13及びサイド開口14を有する。天板11、底板12及び各サイド板13が収納空間Sを挟み込んで形成する。本実施例において、収納空間Sは各種シート状物P、例えば、プリント回路基板を収納するのに用い、各シート状物Pは平行に順序通りに排列され、積層されることが好ましい。しかしながら、本発明はこれに限らず、収納空間Sは他の種類、形状の物品を収納してもよい。容器本体1は、サイド開口14に設置され、収納空間Sを密閉するのに用いる門蓋(図示せず)を更に含んでもよい。容器本体1の材料は、軽量で耐摩耗性に優れた絶縁性の材料であることが好ましく、例えば、射出成形の絶縁プラスチックが挙げられる。
【0023】
挟持部は、自動化器械に挟持されたり、人間に取り持たれるように、容器本体1の対向する二つのサイドに設置されており、挟持部の構造設計の詳細については後述する。
【0024】
少なくとも二つの強化構造4は前記容器本体1の対向する二つのサイドにそれぞれ設置されている。各強化構造4は、前記サイド開口14(サイド開口14の両サイドに位置する)位置に近接しており、それにより、容器本体1の構造強度を強化して、荷重能力を向上させて、容器本体1が変形や毀損を生じる課題を解決することができる。第一実施例において、強化構造4の形態は縦棒である。しかしながら、本発明はこれに限らず、強化構造4の形態に必要に応じて追加や変更を行ってもよい。
【0025】
更に、好ましくは、少なくとも二つの強化構造4は炭素繊維材質の縦棒であり、炭素繊維材質は強度が高く軽量であるという利点を有し、これにより、容器本体1は、キャリアボード重量及びその移載作動を繰り返し受けるため、荷重要因により容器がツイスト変形する課題を解決することができる。
【0026】
更に、強化構造4は容器本体1のサイド開口14が近接する位置に埋設固定されてもよく、又は取付素子を利用して強化構造4を容器本体1のサイド開口14が近接する位置に取付固定してもよい。第一実施例において、取付素子の使用を例として説明すると、取付素子はそれぞれ強化構造4を容器本体1の対向する二つのサイドに取付固定し、取付素子はカラー16であってもよい。詳細に説明すると、カラー16は天板11とサイド板13との隣接箇所に設置され、強化構造4は、対応するカラー16の中を貫通し、容器本体1のサイド辺に固定するのに用いる。しかしながら、本発明はこれに限らず、取付素子の構造設計と取付位置は、必要に応じて変更してもよく、例えば、取付素子はねじ止め、又はオスメスのバックルが結合するバックル、又は他の構造設計であっても強化構造4を容器本体1に応用できればよく、いずれも本発明の特許請求の範囲の保護の範疇に属する。
【0027】
図1図2とを合わせて参照されたい。図2は本発明の第一実施例に基づく荷重フレームの立体図である。荷重フレームは容器本体1に設置される。第一実施例において、荷重フレームは挟持部、強化構造4と台座肋桿5を含む。二つの挟持部はOHT構造、即ち、天井走行式無人搬送車(Overhead Hoist Transfer)であり、各挟持部は対応して配置される挟持横棒2と台座横棒3を含む。ここで、二つの挟持横棒2は容器本体1の天サイド(即ち、天板11の上方)の対向する両側に設置され、自動化された挟持器械は容器本体1の天サイドから挟持横棒2を挟持して、容器本体1を引き上げることができる。
【0028】
二つの台座横棒3は底板12の対向する二つのサイドに設置され、二つの台座横棒3の位置は二つの挟持横棒2にそれぞれに対応している。換言すれば、各挟持横棒2の下方には、台座横棒3が設けられており、かつ挟持横棒2と対応する台座横棒3は概ね平行である。強化構造4は挟持横棒2及び台座横棒3に連接する縦棒であり、例えば、縦棒の両端は挟持横棒2及び台座横棒3にそれぞれ連接し、容器本体1自体の構造強度の強化として、容器本体1が耐えることができるキャリアボード重量を支えるのに十分である。具体的には、荷重フレームの構造設計により、自動化された挟持器械が挟持横棒2を挟持して上昇する過程において、挟持横棒2が強化構造4と台座横棒3に連動して、元の荷重を容器本体1自身から台座横棒3に転移させることができ、荷重転移の過程において炭素繊維材質の縦棒は十分な強度の支持能力を提供することができる。これにより、容器本体1の移載過程において、荷重によりプラスチック材質の容器本体1の中への押込み変形が生じる課題を解決することができる。第一実施例において、強化構造4、挟持横棒2と台座横棒3との間の連接方式は溶接、係合、係止又はいかなる連接固定できる構造設計であってもよいが、本発明は連接方式を制限するものではない。
【0029】
実際の運用上の必要性に応じて強化構造4の数量を増やすことができ、第一実施例において、強化構造4の数量が複数の縦棒である場合を例として説明する。複数の縦棒は、荷重転移の過程における荷重フレーム受力状況の均衡を取るように、挟持横棒2と台座横棒3との間に相互に間隔を置いて設置される。
【0030】
図3は、本発明の第一実施例に基づく挟持部の一部を拡大した立体分解図である。第一実施例において、挟持部の挟持横棒2と台座横棒3は、同一構造であってもよく、ここで、挟持横棒2の細部構造設計を例として説明する。挟持横棒2は縦棒(強化構造4)に対応して設置される収納孔H、第一凸部22及び締結素子21を含む。第一凸部22は収納孔Hの孔壁から凸起し、縦棒の端部は第一凸部22に対応する第一頸部41を有し、縦棒を収納孔Hの中に延在させ、第一頸部41が第一凸部22に向けられるように、第一凸部22と第一頸部41とが相互に嵌合し、そして、締結素子21は収納孔Hの中に設置され、締結素子21の両サイドはそれぞれ縦棒の外サイドと収納孔Hの内壁に当接し、締結素子21はロック等方式を利用して収納孔Hの別のサイドに固定するため、縦棒は第一凸部22と締結素子21との間に挟持されるので、収納孔Hの中に固定される。
【0031】
そして、締結素子21は、縦棒の第一頸部41に向かって突出する延伸部211を更に有してもよく、第一凸部22及び締結素子21が縦棒を挟持するとき、延伸部211は第一頸部41の中に突出し、更に組立の構造安定性を向上させる。しかしながら、締結素子21は、第一凸部22とともに縦棒を支持するために、他の形状及び構造で設計してもよいため、本発明は締結素子21の構造態様を制限しない。
【0032】
第一実施例において、二つの挟持横棒2、二つの台座横棒3及び少なくとも二つの強化構造4は、剛性素子であり、即ち、プラスチック素子と比較しても変形しにくい材質であり、例えば、金属、炭素繊維複合材料が挙げられる。
【0033】
上述の通り、挟持横棒2と台座横棒3は、同一構造であってもよい。したがって、同一構造の台座横棒3について再度図示しない。他の例示において、挟持横棒2のみが前述の収納孔H、第一凸部22及び締結素子21を含み、台座横棒3が挟持横棒2の位置に対応して配置され、他の限定しない形態で縦棒のもう一方の端に連接されてもよい。他の形態としては、例えば、異なるネジのねじ止め、オスメスのバックルが結合するバックル又は他の構造設計であって、台座横棒3が一体成形して縦棒に連接してもよい。
【0034】
図4に示す通り、本発明の第一実施例に基づく別の挟持部の一部を拡大した立体分解図である。挟持部の挟持横棒2と台座横棒3は、異なる構造であってもよく、ここで、前述の挟持横棒2と異なる台座横棒3の細部構造設計のみを説明する。台座横棒3はクリップ溝G、第二凸部32及びバックル素子31を更に含む。第二凸部32はクリップ溝Gの内溝壁から凸起し、縦棒(強化構造4)は第二凸部32に対応する第二頸部42を有し、縦棒をクリップ溝Gの中に延在させ、第二頸部42が第二凸部32に向けられるように、第二凸部32と第二頸部42とを相互にクリップ溝Gのひとつのサイドに嵌合させる。続いて、バックル素子31をクリップ溝Gの別のサイドにロック等方式を利用して固定する。したがって、縦棒は第二凸部32及びバックル素子31との間に挟持され、それにより、クリップ溝Gの中に固定される。各種慣用されている係合方式はいずれも台座横棒3と強化構造4の連接に適用されてもよく、本発明は連接構造の態様に限定されない。
【0035】
上述の通り、挟持横棒2と台座横棒3とが異なって縦棒に連接される細部構造を開示したが、他の例示において、挟持横棒2の縦棒に連接する具体的態様を限定するものではない。挟持横棒2は台座横棒3の位置に対応して配置して、挟持横棒2は縦棒のもう一方に連接すればよい。挟持横棒2が連接する縦棒の方式は、例えば、異なる態様であるねじ止め、オスメスのバックルが結合するバックル、又は他の構造設計であって、挟持横棒2が一体成形して縦棒に連接してもよい。
【0036】
第一実施例において、図2に示す通り、キャリアボード搬送ボックス100は少なくとも一つの台座肋桿5を更に含む。台座肋桿5の両端はそれぞれ二つの台座横棒3に連接する。台座肋桿5は台座横棒3の担持性の強化に用いられる。自動化された挟持器械が力点として二つの挟持横棒2を挟持して、持ち上げるとき、挟持器械が容器本体1サイド辺の強化構造4を引き込み、強化構造4は台座横棒3と台座肋桿5を連動させる。このように、容器本体1に集中させた荷重を台座横棒3と台座肋桿5に移転されることができ、容器本体1は、受力の非均等、過度な担持や材料疲労等の影響により変形することを回避することができる。
【0037】
好ましくは、台座肋桿5はサイド開口14から遠く離れており、即ち、キャリアボード搬送ボックス100の後側に位置する。既存のキャリアボード搬送ボックス100は複数のキャリアボードを担持し、かつキャリアボードの担持位置はキャリアボード搬送ボックス100の後側により近いため、後側の荷重の重量はサイド開口14より大きい。したがって、本発明は、荷重転移の過程における荷重フレームの受力能力を強化するために、台座肋桿5を増やした。当然、台座肋桿5の設置位置、設置数量は、実際の必要に応じて調整することができる。
【0038】
第一実施例において、図1に示す通り、容器本体1をロードポートに移載するとき、容器本体1の体積又は高さが原因で、容器本体1の底板12でロードポートにバックルすることしかできないが、容器本体1の天板11の位置がぐらつきやすいため、位置のずれが生じやすい。したがって、本発明の天板11にはガイド溝11aが設けられており、ガイド溝11aはサイド開口14の位置に近接する。ロードポートはガイド溝11aに合わせる位置決め部(図示しない)を有する。自動化された挟持器械がキャリアボード搬送ボックス100をロードポートに移載するとき、ロードポートの位置決め部はガイド溝11aの位置に対応して相互に結びつけて位置決めをする。注目すべき点は、容器本体1はガイド溝11を利用してずれた位置の調節機能を実行することで、容器本体1積載時の正確性を向上させることができる。ガイド溝11aの構造設計はV字形状の態様であってもよいが、本発明はこれに限らず、ガイド溝11aの幾何形状は必要に応じて変化、調整させてもよい。
【0039】
上述第一実施例は取付素子を利用して強化構造4を容器本体1のサイド開口14に近接する位置に取り付けて固定することであり、それ以外に、図5は本発明の第二実施例に基づくキャリアボード搬送ボックス100aの立体図である。ここで、第二実施例と第一実施例との相違点のみを説明する。強化構造4は、容器本体1のサイド開口14に近接する位置に埋設固定されていてもよい。二つの挟持部はサイド板挟持構造2aであってもよく、サイド板挟持構造2aはサイド板13の表面から外に向かって延伸してなる。自動化された挟持器械は容器本体1のサイド板13からサイド板挟持構造2aを挟持して容器本体1を引き上げる。当然、サイド板挟持構造2aはハンドルであり、容器本体1のサイド板13上に設置されてもよく、又は自動化された挟持器械が挟持して移載できるように、容器本体1のサイド板13に挟持凹溝を設けてもよいが、本発明はサイド板挟持構造2aの構造の設計態様を制限しない。
【0040】
本発明の好適な実施例を上述において説明したが、当業者が理解すべきことは、上述の実施例は本発明を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を制限して理解するべきではない。上述の実施例と均等である変更や置換のすべては、いずれも本発明の範疇内に含まれることを留意されたい。よって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲によって定められたものを基準とする。
【符号の説明】
【0041】
100 キャリアボード搬送ボックス
100a キャリアボード搬送ボックス
1 容器本体
11 天板
11a ガイド溝
12 底板
13 サイド板
14 サイド開口
16 カラー
2 挟持横棒
2a サイド板挟持構造
21 締結素子
211 延伸部
22 第一凸部
3 台座横棒
31 バックル素子
32 第二凸部
4 強化構造
41 第一頸部
42 第二頸部
5 台座肋桿
G クリップ溝
H 収納孔
S 収納空間
P シート状物
図1
図2
図3
図4
図5