(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025620
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】手書きデータ処理方法および手書きデータ処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04883 20220101AFI20240216BHJP
【FI】
G06F3/04883
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204449
(22)【出願日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】202210960930.6
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522495865
【氏名又は名称】環勝電子(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】陳誌祥
(72)【発明者】
【氏名】施▲ケイ▼華
(72)【発明者】
【氏名】劉晃助
(72)【発明者】
【氏名】蕭然益
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA67
5E555BA02
5E555BA06
5E555BB02
5E555BB06
5E555BC19
5E555CA14
5E555CB10
5E555DB56
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】手書きデータ処理方法および手書きデータ処理システムを提供する。
【解決手段】手書きデータ処理方法は無線接続機能を有するグラフィック画面およびデータ処理装置に適用され、下記のステップを含む。ステップ1において、データ処理装置は無線伝送方式でグラフィック画面から手書きデータを取得する。ステップ2において、データ処理装置は画面を圧縮し、圧縮後の画面と、圧縮していない手書きデータとをグラフィック画面に無線伝送方式で伝送する。ステップ3において、グラフィック画面は圧縮後の画面を展開し、展開後の画面と手書きデータとを重ねて全体像を完成させる。上述した技術特徴により、本発明による手書きデータ処理方法はグラフィック画面のプロセッサーのマシンタイムを効果的に削減し、手書きの反応遅延を効果的に低減することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィック画面およびデータ処理装置に適用され、ステップ1およびステップ2を含む手書きデータ処理方法において、
前記グラフィック画面は無線伝送方式によって前記データ処理装置に接続され、
前記ステップ1において、前記データ処理装置は無線伝送方式で前記グラフィック画面から手書きデータを取得し、同時に画面を圧縮し、圧縮後の前記画面および圧縮していない前記手書きデータを前記グラフィック画面に無線伝送方式で伝送し、
前記ステップ2において、前記グラフィック画面は圧縮後の前記画面を展開し、展開後の前記画面と前記手書きデータとを重ねて全体像を完成させることを特徴とする手書きデータ処理方法。
【請求項2】
前記データ処理装置は一秒ごとに前記グラフィック画面に前記手書きデータを伝送するストローク数を増加させることを特徴とする請求項1に記載の手書きデータ処理方法。
【請求項3】
前記データ処理装置は前記手書きデータを読み取った後、前記手書きデータの画面に小さい範囲内の切り取り処理を行い、続いて切り取った前記手書きデータを圧縮せず前記グラフィック画面に伝送することを特徴とする請求項1に記載の手書きデータ処理方法。
【請求項4】
前記グラフィック画面は受け取った前記手書きデータが正確であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の手書きデータ処理方法。
【請求項5】
グラフィック画面およびデータ処理装置を備え、
前記グラフィック画面は表示モジュール、センサー、第一無線伝送モジュールおよび第一処理モジュールを有し、前記第一処理モジュールは前記表示モジュール、前記センサーおよび前記第一無線伝送モジュールに電気的に接続され、前記センサーは手書きデータを生成し、
前記データ処理装置は第二処理モジュールおよび第二無線伝送モジュールを有し、前記第二無線伝送モジュールは前記第二処理モジュールに電気的に接続され、前記第二無線伝送モジュールは無線で前記第一無線伝送モジュールを接続し、
前記データ処理装置は前記第二無線伝送モジュールによって前記手書きデータを読み取った後、画面を圧縮し、そののち前記第二無線伝送モジュールによって圧縮後の前記画面および圧縮していない前記手書きデータを前記グラフィック画面に伝送し、
前記第一処理モジュールは圧縮後の前記画面を展開し、展開後の前記画面と前記手書きデータを重ねて全体像を完成させ、前記表示モジュールは完成した前記全体像を表示することを特徴とする手書きデータ処理システム。
【請求項6】
さらにスタイラスを備え、
前記スタイラスが前記グラフィック画面の前記表示モジュールにタッチする際、前記センサーは検知機能によって前記手書きデータを生成することを特徴とする請求項5に記載の手書きデータ処理システム。
【請求項7】
前記グラフィック画面は映像信号変換アダプターを介して前記全体像を前記表示モジュールに伝送し、表示することを特徴とする請求項5に記載の手書きデータ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフィックスのデータ処理法に関し、詳しくはワイヤレスでコンピューターを接続してグラフィックスのデータ処理を行う際、手書きの反応が遅れることを効果的に減少させることができるグラフィックスのデータ処理法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示機能が付いていない従来の描画キャンバスを使用する際、描画キャンバスは有線接続方式でコンピューターに接続される。ユーザーはスタイラス(登録商標)を持って描画キャンバスに図を描いたり文字を書いたりし、描いた図形または手書きの内容をコンピューターの画面によって確認する。
【0003】
コンピューターグラフィックスの使い易さおよび利便性を向上させるために開発されたグラフィック画面用製品は描画キャンバスとディスプレイを結合させる機能をユーザーに提供し、グラフィック画面を確認させながら従来のペンと紙による描画に近い方式を体験させる。一部のグラフィック画面はWi-Fiなどの無線接続技術によってコンピューターにデータを伝送する方式を採用するため、使用上の利便性を向上させる。
【0004】
詳しく言えば、上述したグラフィック画面は無線接続技術によってデータ入力端(Source端)の画面をキャッチし、キャッチした画面をグラフィック画面に表示する。Source端は無線接続技術によって画面を伝送する主動的制御装置、例えば基本機能を有するコンピューター、ノートパソコンおよびスマートフォンなどである。それに対し、グラフィック画面は信号出力端(Sink端)、即ち受動的装置である。一般のグラフィック画面はシンプルな埋め込み式作業システムまたはマイクロプロセッサを有し、フードが独立し、かつネットワークを介してSource端に接続する。Sink端は被制御側と定義され、無線接続技術によってSource端からの画面をキャッチおよび表示する装置である。
【0005】
グラフィック画面が起動されれば、無線接続でSource端装置を検索すると同時にSource端装置を接続する。接続が完了した後、ユーザーはスタイラスを使ってグラフィック画面に絵を描いたり文字を書いたりすることができる。
【0006】
ユーザーがグラフィック画面に絵を描いたり文字を書いたりする際、グラフィック画面は無線接続技術によってスタイラスで作成した手書きの内容をSource端装置に伝送する。上述した手書きの内容は2次元X―Y座標データなどの情報を含み、Source端の画面(例えばノートパソコンの画面)に表示される。続いて、Source端は画面と上述した2次元X―Y座標データとを重ねて全体像を生成すると同時に、全体像に関わるデータを圧縮し、無線パケット通信方式でSink端に伝送する。続いてSink端は上述したデータを展開して全体像を復元し、復元した全体像をグラフィック画面に表示する。
【0007】
しかし、無線伝送の帯域幅は比較的狭い。上述したパケット通信方式で処理した全体像のデータは比較的大きいため、伝送時間およびSink端で展開作業に掛かる時間を増加させる。またユーザーがものを書く際、書いた内容の配列をグラフィック画面に表示する時間が遅延するため、グラフィック画面での描画を十分に体験することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述した欠点に鑑み、手書きの反応遅延を効果的に低減し、ユーザーの手書き体験を最適化することができる手書きデータ処理方法および手書きデータ処理システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、手書きデータ処理方法はグラフィック画面およびデータ処理装置に適用され、下記のステップを含む。ステップ1において、データ処理装置は無線伝送方式でグラフィック画面から手書きデータを取得する。ステップ2において、データ処理装置は画面のデータを圧縮し、圧縮後の画面および圧縮していない手書きデータをグラフィック画面に無線伝送方式で伝送する。ステップ3において、グラフィック画面は圧縮後の画面を展開し、展開後の画面と手書きデータとを重ねて全体像を完成させる。
【0010】
詳しく言えば、本発明による手書きデータ処理方法において、データ処理装置は圧縮後の画面と圧縮していない手書きデータをグラフィック画面に別々に伝送する。続いて、グラフィックソフトウェアが圧縮後の画面だけ展開すればよいし、手書きデータは量が通常大きくないため、グラフィック画面のプロセッサーのマシンタイム (machine time) を効果的に削減し、ユーザーの描いた手書きデータを迅速に表示することができるだけでなく、手書きデータの更新速度を効果的に高め、手書きの反応遅延を効果的に低減し、ユーザーの手書き体験を最適化することができる。
【0011】
データ処理装置はコンピューター、ノートパソコンまたはスマートフォンであってもよい。
【0012】
通常手書きデータのファイルはあまり大きくない。本発明において、手書きデータは圧縮されていないため、データ処理装置は一秒ごとにグラフィック画面に手書きデータを伝送するストローク数が増加し、かつ一秒ごとに圧縮後の画面を伝送するストローク数より多い。つまり、本発明は手書きデータの更新速度を高め、手書きの反応遅延を効果的に低減することができる。
【0013】
上述した課題を解決するため、手書きデータ処理システムはグラフィック画面およびデータ処理装置を備える。グラフィック画面は表示モジュール、センサー、第一無線伝送モジュールおよび第一処理モジュールを有する。第一処理モジュールは表示モジュール、センサーおよび第一無線伝送モジュールに電気的に接続される。センサーは手書きデータを生成する。データ処理装置は第二処理モジュールおよび第二無線伝送モジュールを有する。第二無線伝送モジュールは第二処理モジュールに電気的に接続される。第二無線伝送モジュールと第一無線伝送モジュールとは無線で結合する。データ処理装置は第二無線伝送モジュールによって手書きデータを読み取り、そののち画面を圧縮し、圧縮後の画面および圧縮していない手書きデータをグラフィック画面に伝送する。第一処理モジュールは圧縮後の画面を展開し、展開後の画面と読み取った手書きデータを重ねて全体像を完成させ、完成した全体像を表示モジュールに表示する。
【0014】
手書きデータ処理システムはさらにスタイラスを備える。スタイラスがグラフィック画面の表示モジュールにタッチする際、センサーはタッチの位置およびタッチで生じた圧力を検知し、手書きデータを生成する。
【0015】
手書きデータ処理方法の詳細なステップおよび特徴と、手書きデータ処理システムの構築および機能とは、以下の実施形態の詳細な説明を通して明確にする。また、以下の詳細な説明および本発明により提示された実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定できないことは、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態による手書きデータ処理システムの構築を示す模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態による手書きデータ処理システムのデータ処理装置の構造を示す模式図である。
【
図3】本発明の一実施形態による手書きデータ処理方法のステップを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による手書きデータ処理方法および手書きデータ処理システムを図面に基づいて説明する。
【0018】
(一実施形態)
図1に示すように、本発明の一実施形態による手書きデータ処理システム1はグラフィック画面10およびデータ処理装置20を備える。
【0019】
グラフィック画面10は作業システムおよびワイヤレスネットワーク機能が独立する信号出力端(Sink端)であり、表示モジュール11、センサー12、第一無線伝送モジュール13および第一処理モジュール14を有する。表示モジュール11は図面、画像および手書きを表示できる液晶パネルである。本実施形態において、センサー12はEMRセンサー(Electro Magnetic Transducer)であるが、これに限定されず、タッチスクリーンに対応する静電容量センサーまたは抵抗センサーを採用してもよい。センサー12とスタイラスSとを組み合わせて使用する際、スタイラスSがグラフィック画面10の表示モジュール11にタッチしながら移動すれば、表示モジュール11に電磁信号を生成する。EMRセンサーは電磁信号を解析し、手書きデータを生成し、そののち第一処理モジュール14に伝送する。手書きデータは2次元X―Y座標位置、圧力値、傾斜度などのデータを含む。
【0020】
本実施形態において、第一無線伝送モジュール13はWi-Fi(登録商標)モジュールであるが、これに限定されず、無線ネットワークでデータ処理装置20を接続する方式を採用してもよい。第一処理モジュール14はマイクロプロセッサ (MCU) またはシステム・オン・チップ(SoC)を採用し、表示モジュール11、センサー12および第一無線伝送モジュール13に電気的に接続される。第一処理モジュール14は手書きデータをキャッチし、第一無線伝送モジュール13を介して手書きデータをデータ処理装置20に伝送すると同時に別のデータを処理する。別のデータ処理については後ほど説明する。
【0021】
図2に示すように、データ処理装置20は信号入力端(Source端)になる。本実施形態において、データ処理装置20は一般の計算機能を有するコンピューターであり、モニター21、第二処理モジュール22、第二無線伝送モジュール23およびデータ処理装置20の機能を正常な状態に維持する付属品、例えばメモリ、電源などを有する。第二処理モジュール22はモニター21および第二無線伝送モジュール23に電気的に接続される。モニター21は図面、画像および手書きを表示できる装置である。本実施形態において、第二無線伝送モジュール23はWi-Fiモジュールを採用し、ネットワークを介して第一無線伝送モジュール13を接続することができる。第二処理モジュール22はコンピューターの中央処理装置である。
【0022】
手書きデータ処理システム1を稼働させる際、グラフィック画面10およびデータ処理装置20を起動すれば、グラフィック画面10は無線ネットワークを介してデータ処理装置20を接続し、データ処理装置20との間にデータ伝送を確保する。ユーザーがスタイラスSによってグラフィック画面10の表示モジュール11に描いたり書いたりする際、スタイラスSは表示モジュール11に電磁信号を生じさせる。センサー12は電磁信号を解析し、手書きデータに転換すると同時に第一処理モジュール14に伝送する。第一処理モジュール14は手書きデータをキャッチし、そののち第一無線伝送モジュール13の無線伝送技術によって手書きデータをデータ処理装置20に伝送する。
【0023】
データ処理装置20が手書きデータをキャッチすると、データ処理装置20の第二処理モジュール22は切り取り・伝送プログラムによってキャッチした手書きデータに小さい範囲内の切り取り処理を行い、切り取った手書きデータを圧縮せずグラフィック画面10に伝送する。同時にデータ処理装置20の第二処理モジュール22は別のアプリケーションによってデータ処理装置20のモニター21の画面を切り取って圧縮し、パケット通信方式で圧縮後の画面データをグラフィック画面10に伝送する。グラフィック画面10が圧縮後の画面データと圧縮せず取り切った手書きデータとをキャッチすれば、第一処理モジュール14は圧縮後の画面データを展開し、展開後の画面データと取り切った手書きデータとを重ねて全体像を完成させ、続いて映像信号変換アダプター(Scaler)を介して全体像を表示モジュール11に表示する。本実施形態は上述に限定されず、実際の作動環境に応じて映像信号変換アダプターになるチップを第一処理モジュール14に内蔵する方式を採用してもよい。
【0024】
従来の手書きデータ処理方式に対し、本実施形態において、データ処理装置20は圧縮後の画面と圧縮していない手書きデータをグラフィック画面10に別々に伝送する。グラフィック画面10が圧縮後の画面だけ展開すればよいし、手書きデータは量が通常大きくないため、グラフィック画面10第一処理モジュール14のマシンタイム (machine time) を効果的に削減し、ユーザーの描いた手書きデータを迅速に表示することができる。詳しく言えば、ユーザーが書き終われば、グラフィック画面10の表示モジュール11に表示する手書きデータがほぼ同時に完成する。つまり、手書きの反応遅延を効果的に低減し、手書きデータの更新速度を効果的に高め、ユーザーの手書き体験を最適化することができる。
【0025】
グラフィック画面10は従来の無線接続技術によって処理する手書きデータの量が非常に大きいため、伝送時間が長いだけでなく、遅延時間が500ms以上である。それに対し、本実施形態による手書きデータ処理システム1はグラフィック画面10の遅延時間が35msまで大幅に下がることがテストによって判明した。つまり、ユーザーはグラフィック画面10に手書きの反応が遅れることにあまり気付かない。
【0026】
続いて、手書きデータ処理方法について説明を進める。
【0027】
ステップ1において、グラフィック画面10およびデータ処理装置20を起動する。データ処理装置20が無線ネットワークを介してグラフィック画面10を探すと同時にグラフィック画面10が無線ネットワークを介してデータ処理装置20を認識および接続すれば、データ処理装置20とグラフィック画面10はネットワークになり、相互にデータを伝送することができる。
【0028】
ステップ2において、データ処理装置20は一つのアプリケーションによってデータ処理装置20のモニター21の画面を切り取って圧縮する。ユーザーがスタイラスSによってグラフィック画面10の表示モジュール11に描いたり書いたりする際、スタイラスSは表示モジュール11に電磁信号を生じさせる。センサー12は電磁信号を解析し、手書きデータに転換する。手書きデータは2次元X―Y座標位置、圧力値、傾斜度などのデータを含む。第一処理モジュール14は解析後の手書きデータを無線技術で伝送できるデータ形式に変換すると同時にデータ処理装置20に伝送する。データ処理装置20はグラフィック画面10から手書きデータを読み取り、そののち切り取り・伝送プログラムによって手書きデータを切り取ると同時に無線伝送技術によって圧縮後の画面データと圧縮せず切り取った手書きデータをグラフィック画面10に伝送する。
【0029】
ステップ3において、グラフィック画面10の第一処理モジュール14は手書きデータと圧縮後の画面データを受け取る。続いて、データが間違ったことが原因でグラフィック画面10が間違った手書きデータを表示することを防止するために、第一処理モジュール14は手書きデータ、例えば手書きの位置およびデータの内容が正確であるが否かを判定する。手書きデータが正確であると判定される場合、第一処理モジュール14は圧縮後の画面を展開し、展開後の画面と取り切った手書きデータとを重ねて全体像を完成させる。
【0030】
ステップ4において、第一処理モジュール14は完成した全体像を表示モジュール11によって表示する。
【0031】
手書きデータの量はあまり大きくないため、ステップ2において、データ処理装置20は一秒ごとにグラフィック画面10に手書きデータを伝送するストローク数が増加し、かつ一秒ごとに圧縮後の画面を伝送するストローク数より多い。つまり、本発明は手書きデータの更新速度を効果的に高めることができるだけでなく、ユーザーが書き終わったときにグラフィック画面10がほぼ同時に手書きデータを表示することを実現させる。
【0032】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0033】
1:手書きデータ処理システム
10:グラフィック画面
11:表示モジュール
12:センサー
13:第一無線伝送モジュール
14:第一処理モジュール
20:データ処理装置
21:モニター
22:第二処理モジュール
23:第二無線伝送モジュール
S:スタイラス