(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025628
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】フラッピングディスプレイ付き装置
(51)【国際特許分類】
A63H 33/22 20060101AFI20240216BHJP
A63H 33/26 20060101ALI20240216BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20240216BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240216BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240216BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240216BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240216BHJP
F21L 4/00 20060101ALI20240216BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20240216BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240216BHJP
【FI】
A63H33/22 A
A63H33/26 A
G06F3/0487
G06F3/01 560
F21V23/00 110
F21V23/04
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21L4/00 600
F21V33/00 430
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023012390
(22)【出願日】2023-01-31
(31)【優先権主張番号】63/397,786
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/054,130
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519080528
【氏名又は名称】スピン マスター リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】アミール ハダディ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン エリアス ダーマー
(72)【発明者】
【氏名】ポール アンドリュー レイノルズ
(72)【発明者】
【氏名】アミリット ドゥート
(72)【発明者】
【氏名】マーチン ラブレキュー
【テーマコード(参考)】
2C150
3K013
3K014
5E555
【Fターム(参考)】
2C150DF01
2C150DF21
2C150DF33
2C150DG01
2C150DG13
2C150DG14
2C150DG21
2C150DJ04
2C150DK17
2C150EB37
2C150EB44
2C150ED42
2C150ED52
2C150EE02
2C150EE07
2C150EF16
2C150EF24
2C150FB12
2C150FC11
3K013BA01
3K013CA05
3K013EA16
3K014AA01
3K014GA02
3K014GA03
3K014GA05
5E555AA76
5E555BA90
5E555BC30
5E555CA11
5E555CA27
5E555CB12
5E555DA13
5E555DA24
5E555DC37
5E555FA00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザインタラクションに応答して視覚及び音声出力を提供する電子玩具。
【解決手段】玩具は、磁気応答性部材、支点部材、プリント回路基板(PCB)、PCBを覆う蓋、作動スイッチ、タッチセンサ、モーションセンサ、音声変換器、信号発生器、及びコントローラを含む。フレキシブルPCBは、電磁コイルと、複数の発光ダイオード(LED)とを含む。蓋を開けると作動スイッチが作動し、これに応答して、コントローラは信号発生器を制御して電磁コイル用のコイル制御信号を生成し、磁気応答性部材と相互作用する磁界を生成してPCBの振動フラッピングを誘発させる。又、コントローラは、コントローラからのタッチ信号、又はモーションセンサからのモーション信号を検出したことに応答して、PCBのフラッピング中にLEDの照明を制御する為のLED制御信号と、音声変換器を制御して音声を出力する為の音声制御信号も生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具であって、
磁気応答性部材と、
基部と、
電磁コイルと、第1の方向に分布する複数の発光ダイオード(LED)とを含むプリント回路基板(PCB)であって、前記PCBが、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させるように前記基部に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられている、プリント回路基板(PCB)と、
ユーザによってタッチされた時に少なくとも1つのタッチ信号を生成する為の少なくとも1つのタッチセンサと、
前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する信号発生器と、
コントローラと、を備え、前記コントローラが、
前記PCB、前記少なくとも1つのタッチセンサ、及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサと、
非一時的コンピュータ可読媒体を備えたメモリとを備え、前記メモリが、
複数のLEDの為の複数の異なるLED照明シーケンスであって、前記LED照明シーケンスの各々は、前記LEDの一連の照明状態を含む、複数のLED照明シーケンスを記憶すると共に、
方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶し、前記方法は、
(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルに前記コイル制御信号を生成して、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び取り付けられた前記複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、
(ii)前記タッチ信号を検出したことに応答して、ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の少なくとも1つに従って前記LEDの照明を制御するステップとを含む、玩具。
【請求項2】
前記PCBがフレキシブルプリント回路基板であり、前記玩具が前記基部に取り付けられた支点部材を備え、前記フレキシブルPCBが前記支点部材から片持ち支持され、前記フレキシブルPCBは、前記PCBが前記支点部材に対して曲がることにより、前記基部に対してフラップ可能である、請求項1に記載の玩具。
【請求項3】
前記PCBがフレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであり、前記PCBが前記基部に枢着され、前記玩具が更に前記PCBを前記基部に対して接離何れかの方向にバイアスする為のばねを含み、前記PCBが前記基部に対して枢動することによって前記基部に対してフラップ可能である、請求項1に記載の玩具。
【請求項4】
前記磁気応答性部材が永久磁石である、請求項1に記載の玩具。
【請求項5】
前記少なくとも1つのタッチセンサが複数のタッチセンサを含み、前記方法が更に、前記タッチセンサの内の何れが前記タッチ信号を生成したかに基いて、ステップ(ii)で使用される前記LED照明シーケンスの内の少なくとも1つを選択するステップを含む、請求項1に記載の玩具。
【請求項6】
ステップ(ii)において、前記検出されたタッチ信号は、前記少なくとも1つのタッチセンサがスワイプジェスチャでタッチされたことを示す、請求項1に記載の玩具。
【請求項7】
前記少なくとも1つのタッチセンサは、少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサを備え、前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサは、使用時に、前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサが前記PCBと一体に前記基部に対してフラップするように前記PCBに取り付けられている、請求項1に記載の玩具。
【請求項8】
前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサは前記PCBの上向き面に取り付けられている、請求項7に記載の玩具。
【請求項9】
前記複数のLEDは前記PCBの下向き面に配置されている、請求項1に記載の玩具。
【請求項10】
前記少なくとも1つのタッチセンサは、前記基部に固定的に取り付けられた少なくとも1つの固定型タッチセンサを備えている、請求項1に記載の玩具。
【請求項11】
前記玩具は更に、前記玩具のモーションを検出する為のモーションセンサを備え、
前記方法は、前記モーションセンサによって生成されたモーション信号を検出したことに応答して、ステップ(i)の間に、別のLED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従って前記複数のLEDを照明するように制御するステップを含む、請求項1に記載の玩具。
【請求項12】
前記方法は更に、前記モーション信号によって示されるモーションのタイプに基いて、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスを選択するステップを含み、前記モーションのタイプは、揺動又は傾動の何れかを含む、請求項11に記載の玩具。
【請求項13】
前記玩具は更に、音声変換器を備え、
前記メモリは更に、複数の異なる音声ファイルを記憶し、
前記方法は、前記少なくとも1つのタッチセンサによって生成された前記タッチ信号を検出したことに応答して、音声制御信号を生成して、前記音声ファイルの1つに従った音を出力するように前記音声変換器を制御するステップを含む、請求項1に記載の玩具。
【請求項14】
前記玩具が更に、前記基部に可動に取り付けられた蓋を備え、前記蓋は、前記蓋が前記PCBを覆って前記ハウジングの外側から前記PCBが見られるのを防止する閉位置と、前記ハウジングが前記PCBを前記ハウジングの外側から見られるように露出させる全開位置との間で可動であり、前記玩具が更に、前記蓋が前記閉位置から前記全開位置へ動くことによって、前記プロセッサによってオフ状態から完全オン状態へ作動可能な作動スイッチを備え、前記作動スイッチが前記完全オン状態に在る時、前記プロセッサが第1の機能セットを実行するようにプログラムされている、請求項1に記載の玩具。
【請求項15】
前記蓋が前記基部に枢着され、前記蓋が前記閉位置から前記全開位置に向かって10度~15度の角度へ動くことによって、前記作動スイッチが前記オフ状態から部分オン状態に作動され、前記作動スイッチが前記部分オン状態に在る時、前記プロセッサが前記第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされている、請求項14に記載の玩具。
【請求項16】
前記作動スイッチは、前記蓋が前記閉位置から半開位置へ動くことによって、前記オフ状態から部分オン状態へ作動可能であり、
前記作動スイッチが前記部分オン状態に在る時、前記プロセッサは、前記第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされ、
前記作動スイッチは更に、前記蓋を前記半開位置から前記全開位置へと動かすことによって、前記完全オン状態に作動可能であり、
前記方法は更に、前記作動スイッチが前記完全オン状態に在ることを検出したことに応答して、別のLED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従って前記LEDの照明を制御するステップを含む、請求項14に記載の玩具。
【請求項17】
前記基部が実質的に水平なプラットフォームを画定し、前記PCBが前記プラットフォームから上方に延在し、前記プラットフォームが、前記PCBが前記基部に対してその振動の下限に在る時に前記LEDを受容して前記LEDと前記プラットフォームとの間の接触を防止するプラットフォーム凹部を画定する、請求項1に記載の玩具。
【請求項18】
前記プラットフォームは、使用時に前記PCBによって接触されて、前記基部に対するその振動の下限を限る、請求項17に記載の玩具。
【請求項19】
前記基部が実質的に水平なプラットフォームを画定し、前記支点部材が前記プラットフォームから上方に延在し、前記玩具が更に、前記支点部材から水平方向に離間すると共に前記PCBを前記プラットフォーム及び前記支点部材の上面に対して下方に押し付けるクランプ部材を備えている、請求項2に記載の玩具。
【請求項20】
前記クランプ部材は、前記プラットフォームの上方から前記プラットフォームの下方へ延在するチャネルを画定し、前記PCBは前記チャネルを通って延在して前記プラットフォームの下方の前記プロセッサに取り付けられる、請求項19に記載の玩具。
【請求項21】
ステップ(i)において、前記PCBの前記振動フラッピングは、前記PCBが第1のストローク方向に続いて前記第1のストローク方向とは反対の第2のストローク方向に繰り返し動くことを含み、ステップ(ii)において、前記LED制御信号は、前記LEDが前記第1のストローク方向又は前記第2のストローク方向の何れかに動くが、前記第1のストローク方向及び前記第2のストローク方向の両方には動かない場合に前記LEDを照明するように構成される、請求項1に記載の玩具。
【請求項22】
前記PCBは、前記電磁コイルと重なり、前記電磁コイルの周囲を超えて延び、前記電磁コイルから前記電磁コイルの前記周囲を超えた前記PCBの部分に熱を放散する内部金属箔層を備えている、請求項1に記載の玩具。
【請求項23】
前記玩具が更に、前記PCBの温度を測定する為に前記PCBに取り付けられた温度センサと、前記コイルへの前記コイル制御信号を遮断する為の回路遮断スイッチとを備え、
前記プロセッサは、前記温度センサと前記回路遮断スイッチとに動作可能に接続され、
前記方法が更に、前記PCBの温度又は前記PCBの温度上昇率が予め定義された閾値を超えたことに応答して、前記プロセッサが、前記コイルへの前記コイル制御信号を遮断するように前記回路遮断スイッチを制御するステップを含む、請求項1に記載の玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年8月12日に出願された米国仮特許出願第63/397,786
号の利益を主張し、同出願の内容をその全体の参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は、一般に、電子ディスプレイ装置に関し、特に、玩具の蓋を開けること、ユーザのタッチ、及び玩具を動かすことを含むユーザインタラクションに応答して視覚及び音声出力を提供する電子玩具に関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術には、生きているペットの交友や発達をシミュレートする為に、ユーザインタラクションに応答して視覚及び音声出力を提供する「デジタルペット」と称される電子玩具が含まれる。たまごっち(商標)(株式会社バンダイ、日本)として販売されている玩具はデジタルペットの一例であり、ユーザ入力用の押しボタン、ペットの画像を表示する為の液晶ディスプレイ画面、及び音を出す為の音声変換器を備えている。このようなデジタルペットの分野では、ペットの3次元表示や、ペットとの触覚インタラクションをユーザに提供することが求められている。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、基部と、プリント回路基板(PCB)と、少なくとも1つのタッチセンサと、信号発生器と、コントローラとを含む玩具を含む。前記PCBは、電磁コイルと、複数の発光ダイオード(LED)とを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させるように前記PCBが前記基部に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられている。前記少なくとも1つのタッチセンサは、ユーザによってタッチされた時に少なくとも1つのタッチ信号を生成する為のものである。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記コントローラは、前記PCB、前記少なくとも1つのタッチセンサ、及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記メモリは、複数のLEDの為の複数の異なるLED照明シーケンスを記憶し、前記LED照明シーケンスの各々は、前記LEDの一連の照明状態を含む。前記メモリは又、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する。前記方法は、(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルに前記コイル制御信号を生成して、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び取り付けられた前記複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、(ii)前記タッチ信号を検出したことに応答して、ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の少なくとも1つに従って前記LEDの照明を制御するステップと、を含む。
【0005】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記PCBはフレキシブルPCBであり、前記玩具は前記基部に取り付けられた支点部材を備え、前記フレキシブルPCBは前記支点部材から片持ち支持され、前記フレキシブルPCBは、前記PCBが前記PCBの支点部材に対して曲がることにより前記基部に対してフラップ可能である。前記基部は実質的に水平なプラットフォームを画定してもよく、前記支点部材は前記プラットフォームから上方に延在する。前記玩具は更に、前記支点部材から水平方向に離間すると共に前記PCBを前記プラットフォーム及び前記支点部材の上面に対して下方に押し付けるクランプ部材を含んでもよい。前記クランプ部材は、前記プラットフォームの上方から前記プラットフォームの下方へ延在するチャネルを画定してもよく、前記PCBは、前記チャネルを通って延在して、前記プラットフォームの下方に配置された前記プロセッサに取り付けられる。
【0006】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記PCBは、フレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであり、前記PCBは前記基部に枢着され、前記玩具は更に、前記PCBを前記基部に対して接離何れかの方向にバイアスする為のPCBばねを含み、前記PCBは前記基部に対して枢動することによって前記基部に対してフラップ可能である。
【0007】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記磁気応答性部材は永久磁石である。
【0008】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記少なくとも1つのタッチセンサは少なくとも1つの静電容量式タッチセンサを含む。
【0009】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記方法は更に、ステップ(ii)で使用される前記LED照明シーケンスの内の少なくとも1つを選択するステップを含む。
【0010】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記少なくとも1つのタッチセンサは複数のタッチセンサを含む。前記方法は、前記タッチセンサの内の何れが前記タッチ信号を生成したかに基いて、ステップ(ii)において使用される前記LED照明シーケンスの内の少なくとも1つを選択するステップを含んでもよい。
【0011】
第1の態様の玩具の実施形態において、ステップ(ii)において、前記検出されたタッチ信号は、前記少なくとも1つのタッチセンサがスワイプジェスチャでタッチされたこと、及び/又は前記少なくとも1つのタッチセンサが予め定義されたタッチ持続時間の間タッチされたことを示す。
【0012】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記少なくとも1つのタッチセンサは少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサを含み、前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサは、使用時に、前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサが前記PCBと一体に前記基部に対してフラップするように前記PCBに取り付けられている。前記少なくとも1つのPCB装着型タッチセンサは、前記PCBの上向き面に取り付けられてもよい。
【0013】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記複数のLEDは前記PCBの下向き面に配置されている。
【0014】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記少なくとも1つのタッチセンサは、前記基部に固定的に取り付けられた前記玩具の部分に固定的に取り付けられた少なくとも1つの固定型タッチセンサを含む。
【0015】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記玩具は更に、前記玩具のモーションを検出する為のモーションセンサを含み、これは、ボールスイッチセンサを含んでもよい。前記方法は、前記モーションセンサによって生成されたモーション信号を検出したことに応答して、ステップ(i)の間に、別のLED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従って前記複数のLEDを照明するように制御するステップを含む。前記方法は、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスを選択するステップを含んでもよく、これは、前記モーション信号によって示されるモーションのタイプに基き得る。前記モーションのタイプは、揺動又は傾動の何れかを含んでもよい。
【0016】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記玩具は音声変換器を含み、前記方法は複数の異なる音声ファイルを記憶する。前記方法は、前記少なくとも1つのタッチセンサによって生成された前記タッチ信号を検出したことに応答して、音声制御信号を生成して、前記音声ファイルの1つに従った音を出力するように前記音声変換器を制御するステップを含む。前記方法は更に、前記音声ファイルの1つを選択するステップを含んでもよい。
【0017】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記玩具は、前記基部に可動に取り付けられた蓋を含み、前記蓋は、前記蓋が前記PCBを覆って前記ハウジングの外側から前記PCBが見られるのを防止する閉位置と、前記ハウジングが前記PCBを前記ハウジングの外側から見られるように露出させる全開位置との間で動く。前記玩具は更に、前記蓋を前記閉位置から前記全開位置へと動かすことによって、前記プロセッサによってオフ状態から完全オン状態へ作動可能な作動スイッチを任意に備えている。前記作動スイッチが完全オン状態に在る時、前記プロセッサは第1の機能セットを実行するようにプログラムされている。前記第1の機能セットは前記玩具の所有権に関連する一連の機能であってもよい。例えば、前記第1の機能セットは、前記少なくとも1つのタッチセンサから入力を受け取ることと、前記少なくとも1つのタッチセンサからの入力に基いて、前記LED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの第1のシーケンスに従って前記LEDの照明を制御することとを含んでもよい。任意選択で、前記作動スイッチは、前記蓋が前記閉位置から前記全開位置に向かって10度~15度の角度へ動くことによって前記オフ状態から部分オン状態に作動され、前記作動スイッチが部分オン状態に在る時、前記プロセッサは、前記第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされる。前記第2の機能セットは、前記玩具が前記ユーザによって未だ所有されていない間(例えば、前記玩具が購入前に店に置かれている間)の、前記玩具のトライミーモードに関連する機能セットであってよい。例えば、前記第2の機能セットは、前記少なくとも1つのタッチセンサからの入力に基いて、前記LED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の第2のシーケンスに従って前記LEDの照明を制御することを含んでもよい。より広義に言えば、前記作動スイッチは、前記蓋の前記閉位置から半開位置への動きによって、前記オフ状態から部分オン状態へ作動可能であると言うことができ、前記作動スイッチが前記部分オン状態に在る時、前記プロセッサは、前記第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされ、前記作動スイッチは更に、前記蓋を前記半開位置から全開位置へと動かすことによって、完全オン状態に作動可能であり、前記方法は更に、前記作動スイッチが前記完全オン状態に在ることを検出したことに応答して、別のLED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従って前記LEDの照明を制御するステップを含む。
【0018】
実施形態において、前記蓋は前記基部に枢着されてもよく、その場合、前記蓋の前記開位置は、前記蓋が前記閉位置における前記蓋の配向から10度~15度の角度で枢動することに対応し得る。実施形態において、前記玩具は更に、前記蓋が前記閉位置から前記開位置へ動くことによってオフ状態からオン状態に作動可能な作動スイッチを含んでもよい。前記プロセッサは前記作動スイッチに動作可能に接続され、前記方法において、ステップ(i)は、前記作動スイッチが前記オン状態に作動されたことに応答して開始される。実施形態において、開位置は半開位置に対応し、オン状態は中間オン状態に対応し、前記作動スイッチは更に、前記蓋を前記半開位置から全開位置に動かすことによって完全オン状態に作動可能である。このような実施形態では、前記方法は更に、前記作動スイッチが前記完全オン状態に在ることを検出したことに応答して、別のLED制御信号を生成して、前記LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従って前記LEDの照明を制御するステップを含む。実施形態において、前記玩具は、前記蓋を前記閉位置にバイアスする蓋ばねを含む。実施形態において、前記玩具は、前記蓋を前記閉位置又は前記開位置の何れかに解放可能に保持する為に、前記蓋の少なくとも1つの穴に挿入可能なばね式ラッチピンを含んでいる。
【0019】
第1の態様の玩具の実施形態において、複数のLEDは少なくとも24個のLEDを含む。LEDは一列に配置されてもよい。実施形態において、LEDは多色LEDであり、LEDの照明状態は少なくともLEDの照明色によって定義される。付加的に又は代替的に、LEDは調光式LEDであり、LED照明状態は、少なくともLEDの照明輝度によって定義される。
【0020】
第1の態様の玩具の実施形態において、電磁コイルは、複数の異なる方向に配向された複数の線形セグメントを含む。
【0021】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記基部は実質的に水平なプラットフォームを画定し、前記PCBは前記プラットフォームから上方に延在する。前記プラットフォームは、前記PCBが前記基部に対してその振動の下限に在る時に前記LEDを受容して前記LEDと前記プラットフォームとの間の接触を防止するプラットフォーム凹部を画定してもよい。前記プラットフォームは、使用中に前記PCBによって接触されて、前記基部に対するその振動の下限を限ってもよい。
【0022】
第1の態様の玩具の実施形態において、ステップ(i)において、前記PCBの前記振動フラッピングは、前記PCBが第1のストローク方向に続いて前記第1のストローク方向と反対の第2のストローク方向に繰り返し動くことを含む。ステップ(ii)において、前記LED制御信号は、前記LEDが前記第1のストローク方向又は前記第2のストローク方向の何れかに動くが、前記第1のストローク方向及び前記第2のストローク方向の両方には動かない場合に前記LEDを照明するように構成される。前記第1のストローク方向がアップストローク方向であって前記第2のストローク方向がダウンストローク方向であってもよく、又はその逆であってもよい。
【0023】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記PCBは、前記電磁コイルと重なり、前記電磁コイルの周囲を超えて延び、前記電磁コイルから前記電磁コイルの前記周囲を超えた前記PCBの部分に熱を放散する内部金属箔層を備えている。
【0024】
第1の態様の玩具の実施形態において、前記玩具は更に、前記PCBの温度を測定する為に前記PCBに取り付けられた温度センサと、前記コイルへの前記コイル制御信号を遮断する為の回路遮断スイッチとを備える。前記プロセッサは、前記温度センサと前記回路遮断スイッチとに動作可能に接続されている。前記方法は更に、前記PCBの温度又は前記PCBの温度上昇率が予め定義された閾値を超えたことに応答して、前記プロセッサが、前記コイルへの前記コイル制御信号を遮断するように前記回路遮断スイッチを制御するステップを含む。
【0025】
第2の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、実質的に水平なプラットフォームと、プラットフォームから上方に延在する支点部材と、フレキシブルプリント回路基板(PCB)と、信号発生器と、クランプ部材と、コントローラと、を含む玩具を含む。前記PCBは、電磁コイルと、複数の発光ダイオード(LED)とを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させる為に、前記PCBが前記支点部材に対してフラップ可能であるように、前記支点部材から片持ち支持される。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記クランプ部材は、前記支点部材から水平方向に離間すると共に前記PCBを前記プラットフォーム及び前記支点部材の上面に対して下方に押し付ける。前記コントローラは、前記PCB及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記方法は以下を含む:(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルに前記コイル制御信号を生成し、前記磁気応答性部材と相互作用して前記支点部材に対する前記PCB及び前記取り付けられた複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、(ii)ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御するステップ。
【0026】
第2の態様の玩具の実施形態において、前記プラットフォームは、前記PCBが前記支点部材に対してその振動の下限に在る時に前記LEDを受容して前記LEDと前記プラットフォームとの間の接触を防止するプラットフォーム凹部を画定してもよい。前記クランプ部材は、前記プラットフォームの上方から前記プラットフォームの下方へ延在するチャネルを画定してもよく、前記PCBは前記チャネルを通って延び、前記プラットフォームの下方に配置された前記プロセッサに取り付けられる。前記複数のLEDは前記PCBの下向き面上に配置されてもよい。
【0027】
第3の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、基部と、プリント回路基板(PCB)と、蓋と、作動スイッチと、信号発生器と、コントローラとを含む玩具を含む。前記プリント回路基板(PCB)は、電磁コイルと複数の発光ダイオード(LED)とを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、フレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであってよく、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させるように、前記PCBが前記支点部材に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられている。前記蓋は、前記蓋が前記PCBを覆って蓋の外側から前記PCBが見られるのを防止する閉位置と、前記蓋が前記PCBを前記蓋の外側から見られるように露出させる全開位置との間で可動に前記基部に取り付けられている。前記作動スイッチは、前記蓋が前記閉位置から前記開位置へ動くことによって、オフ状態からオン状態へ作動可能である。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記コントローラは、前記PCB、前記作動スイッチ、及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記方法は以下を含む:(i)前記作動スイッチが前記オン状態に作動されたことに応答して、前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成して、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び取り付けられた複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、(ii)ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御するステップ。
【0028】
第3の態様の玩具の実施形態において、前記蓋は前記基部に枢着されてもよく、前記蓋の前記開位置は、前記蓋が前記閉位置における前記蓋の配向から10度~15度の角度で枢動することに対応する。前記玩具は更に、前記蓋を前記閉位置にバイアスする蓋ばねを含んでもよい。前記玩具は更に、前記蓋を前記閉位置又は前記開位置の何れかに解除可能に保持するばね式ラッチピンを含んでもよい。前記開位置は半開位置に対応してもよく、前記オン状態は中間オン状態に対応する。前記作動スイッチは更に、前記蓋が前記半開位置から全開位置に動くことによって完全オン状態に作動可能である。前記方法は更に、前記作動スイッチが前記完全オン状態に在ることを検出したことに応答して、前記LED制御信号とは異なる別のLED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御するステップを含む。
【0029】
第4の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、基部と、プリント回路基板(PCB)と、信号発生器と、コントローラとを含む玩具を含む。前記PCBはフレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであってよく、電磁コイルと、複数の発光ダイオード(LED)とを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させる為に、前記PCBが前記基部に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられている。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記コントローラは、前記PCB及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記方法は以下を含む:(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルに前記コイル制御信号を生成し、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び前記取り付けられた複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成し、前記PCBの前記振動フラッピングは、前記PCBが第1のストローク方向に続いて前記第1のストローク方向とは反対の第2のストローク方向へ繰り返し動くことを含む、ステップと、(ii)ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御し、前記LED制御信号は、前記LEDが前記第1のストローク方向又は前記第2のストローク方向の何れかに動くが、前記第1及び前記第2のストローク方向の両方には動かない場合に前記LEDを照明するように構成される、ステップ。実施形態において、前記第1のストローク方向がアップストローク方向であって前記第2のストローク方向がダウンストローク方向であり、又はその逆もある。
【0030】
第5の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、基部と、プリント回路基板(PCB)と、信号発生器と、コントローラとを含む玩具を含む。前記PCBは、フレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであってよく、電磁コイルと、複数の発光ダイオード(LED)とを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させる為に、前記PCBが前記基部に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられる。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記コントローラは、前記PCB及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記方法は以下を含む:(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルに前記コイル制御信号を生成し、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び前記取り付けられた複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、(ii)ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御するステップ。前記基部は実質的に水平なプラットフォームを画定し、前記PCBは前記プラットフォームから上方に延在する。前記プラットフォームは、使用時に、前記PCBによって接触され、前記基部に対するその振動の下限を限る。そのような実施形態において、前記プラットフォームは、前記PCBが前記基部に対するその振動の下限に在る時に前記LEDを受容して前記LEDと前記プラットフォームとの間の接触を防止するプラットフォーム凹部を画定してもよい。
【0031】
第6の態様において、本発明は、磁気応答性部材と、基部と、プリント回路基板(PCB)と、前記PCBに取り付けられて前記PCBの温度を測定する温度センサと、回路遮断スイッチと、信号発生器と、コントローラとを含む玩具を含む。前記PCBは、フレキシブルPCB又はリジッドPCBの何れかであってよく、電磁コイル、複数の発光ダイオード(LED)、温度センサ、及び回路遮断スイッチを含む。前記LEDは第1の方向に分布している。前記PCBは、前記LEDを前記第1の方向に対して非ゼロ角度の第2の方向に振動させる為に、前記PCBが前記基部に対してフラップ可能であるように前記基部に取り付けられる。前記信号発生器は前記電磁コイルに動作可能に接続され、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成する。前記コントローラは、前記PCB、前記温度センサ、前記回路遮断スイッチ、及び前記信号発生器に動作可能に接続されたプロセッサを含む。前記コントローラは、方法を実施する為に前記プロセッサによって実行可能な命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むメモリも含む。前記方法は以下を含む:(i)前記信号発生器を制御して、前記電磁コイルにコイル制御信号を生成し、前記磁気応答性部材と相互作用して前記基部に対する前記PCB及び前記取り付けられた複数のLEDの振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成するステップと、(ii)ステップ(i)の間に、LED制御信号を生成して前記LEDの照明を制御するステップと、(iii)前記回路遮断スイッチを制御して、前記PCBの温度又は前記PCBの温度増加率が予め定義された閾値を超えたことに応答して前記コイルへの前記コイル制御信号を遮断するステップ。
【0032】
第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の態様の玩具の実施形態は、上述したように、他の何れかの態様の玩具の実施形態の特徴を含んでもよい。
【0033】
本明細書に記載された様々な実施形態のより良い理解の為に、又、それらがどのように実施され得るかをより明確に示す為に、次に、例示としてのみ、以下の添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図6】本発明の玩具の、その蓋が全開位置に在る時の、非限定的な実施形態の図である。
【
図1】フレキシブルPCBがその振動の下限に在る時の、玩具の上面‐正面‐右側4分の1斜視図である。
【
図2】フレキシブルPCBがその振動の上限に在る時の、玩具の上面‐正面‐右側4分の1斜視図である。
【
図3】ユーザの指がフレキシブルPCBの上向き面上のタッチセンサにタッチした時の、玩具の上面‐正面‐左側4分の1斜視図である。
【
図4】玩具の上面‐正面‐右側4分の1斜視内側断面図である。
【
図5】フレキシブルPCBがその振動の下限に在る時の、玩具の右側立面図である。
【
図6】フレキシブルPCBがその振動の下限に在る時の、玩具の右側立面図である。
【
図8】
図1の玩具の、その蓋が半開位置に在る時の図である。
【
図7】玩具の上面‐正面‐右側4分の1斜視図である。
【
図8】
図7の線A‐Aを通る垂直面に沿った玩具の右立面断面図である。
【
図12】
図1の玩具の、その蓋が閉じている時の図である。
【
図9】玩具の上面‐正面‐右側4分の1斜視図である。
【
図10】玩具の上面‐後面‐左側4分の1斜視図である。
【
図11】玩具の底面‐正面‐左側4分の1斜視図である。
【
図12】玩具の底面‐後面‐右側4分の1斜視図である。
【
図13】蓋の内側部分の底面‐後面‐左側4分の1図である。
【
図15】プラットフォーム、支点部材、クランプ部材、及びフレキシブルPCBの右上斜視内側断面図である。
【
図16】フレキシブルPCBの一実施形態の底面図である。
【
図17】
図16のフレキシブルPCBの自由端の、
図16の線XVIIに沿った拡大縮尺での断面図である。
【
図18】蓋が閉位置に在る時の、蓋及び作動スイッチの底面‐正面‐左側斜視図である。
【
図19】蓋が全開位置に在る時の、蓋及び作動スイッチの底面‐正面‐左側斜視図である。
【
図20】コントローラのリジッドPCBに取り付けられたフレキシブルPCBの上面‐正面‐右側4分の1斜視図である。
【
図21】本発明の玩具の一実施形態の電子部品の機能ブロック図である。
【
図22】玩具の蓋が開いたことに応答する為に玩具のコントローラによって実施される典型的なサブルーチンのフローチャートである。
【
図23】玩具がタッチされていることに対する応答の為に玩具のコントローラによって実施される典型的なサブルーチンのフローチャートである。
【
図24】玩具が動かされることに対する応答の為に玩具のコントローラによって実施される典型的なサブルーチンのフローチャートである。
【
図25F】本発明の玩具の一実施形態との例示的なユーザインタラクション及び応答を示す図である。
【
図25A】ユーザが蓋を開けて、ペット犬のアニメーションを、可聴「ラフ(Ruff)」の挨拶を伴って表示しているフラッピングLEDを示す図である。
【
図25B】ユーザが、PCBに取り付けられているタッチセンサにタッチしてフラッピングLEDを起動して、愛情を感情表現しているペット犬のアニメーションを表示しているのを示す図である。
【
図25C】ユーザが、基部に取り付けられたタッチセンサにスワイプジェスチャでタッチして、フラッピングLEDによって表示される褒美又は玩具の画像を変更する様子を示す図である。
【
図25D】ユーザが、PCBに取り付けられているタッチセンサにスワイプジェスチャでタッチしてフラッピングLEDを起動して、フラフープで遊んでいるペット犬のアニメーションを表示させ、音声変換器を起動して、「レッツフラ(Let's Hula)!」の可聴読み上げを出力させていることを示す図である。
【
図25E】ユーザが玩具を揺動させて、音声変換器を起動して、蓋が開く前に、「ウォー(Whoaa)!」という可聴読み上げを出力させ、蓋が開かれた後に、フラッピングLEDを起動して、悲しい顔の感情表現をするペット犬のアニメーションを表示させ、又、音声変換器を起動して、「グルルル(Grrr)...」という可聴読み上げを出力させるのを示す図である。
【
図25F】ユーザが玩具を左右又は前後に傾動させて、フラッピングLEDを起動して、蓋が開かれた後に、踊るペット犬のアニメーションを表示し、又、音声変換器を起動して、可聴音楽を出力させていることを示す図である。
【
図26】フレキシブルPCBがその振動の下限に在る時の、本発明の玩具の他の実施形態の右側、内側断面図である。
【
図29】本発明の玩具の別の非限定的な実施形態の図である。
【
図27】玩具の、その蓋が全開位置に在る時の、基部の一部を省略した、上面‐正面‐左側4分の1斜視図である。
【
図28】玩具の、その蓋が全開位置に在る時の、基部の一部を省略した、左側、内側断面図であり、フレキシブルPCBの可動範囲を示す図である。
【
図29】玩具の、その蓋が閉位置に在る時の、左側内側断面図である。
【
図30】基部に枢着された、LEDを伴うPCBを有する、本発明の玩具の別の非限定的実施形態の左立面図である。
【
図31】PCBの実質的に全幅に亘って延びる磁気応答性部材を示す為に、蓋及びプラットフォームの一部が取り外された、本発明の玩具の別の非限定的実施形態の上面‐右側‐正面4分の1斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
解釈
【0036】
図示の単純化及び明確化の為に、適切と考えられる場合には、対応する又は類似の要素を示す為に、参照数字が図の間で繰り返されることがある。更に、多数の特定の詳細が、本明細書に記載された実施形態又は実施態様の徹底的な理解を提供する為に規定される。しかしながら、本明細書に記載される実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが、当業者には理解されよう。他の例では、周知の方法、手順、及び構成要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないように、詳細には記載されていない。典型的な実施形態が図に示され、以下に説明されるが、本開示の原理は、現在知られているか否かに拘らず、任意の数の技術を使用して実施され得ることが冒頭で理解されるべきである。本開示は、決して、図面に例示され、以下に説明される例示的な実施形態及び技術に限定されるべきでは無い。
【0037】
本明細書全体を通して使用される様々な用語は、文脈が他に示す場合を除いて、以下のように読解されてよい:全体を通して使用される「又は」は、「及び/又は」と書かれたかのように包括的であり、全体を通して使用される単数形の冠詞及び代名詞は、それらの複数形を含み、逆も同様であり、同様に、性別の代名詞は、代名詞が単一の性別による使用、実施、実行等に本明細書に記載されるあらゆるものを限定すると理解すべきでないように、それらの対応代名詞を含み、「典型的」は「例示」又は「例証」として理解すべきで、必ずしも他の実施形態よりも「好ましい」ものとして理解すべきでは無い。用語の更なる定義が本明細書に記載される場合があり、これらは、本明細書の読解から理解されるように、それらの用語の先行及び後続の実施例に適用され得る。又、用語「1つの(a)又は(an)」の使用は、明示的に別段の記載が無い限り、又は「1つ(one)」を意味しなければならないことが明白であると理解される場合を除き、全ての実施例において「少なくとも1つ」を示すと理解されることに留意されたい。
【0038】
本開示の範囲から逸脱すること無く、本明細書に記載のシステム、装置、及び方法に対して修正、追加、又は省略を行ってもよい。例えば、システム及び装置の構成要素は、統合されてもよいし、分離されてもよい。更に、本明細書に開示されるシステム及び装置の動作は、より多数の、より少数の、又は他の構成要素によって実行されてもよく、記載される方法は、より多数の、より少数の、又は他のステップを含んでもよい。更に、ステップは、任意の適切な順序で実行されてもよい。本書で使用される場合、「各」は、セットの各部材又はセットのサブセットの各部材を指す。
【0039】
本書で使用される場合、2つの接続された部品の関係を説明する際の「取り付けられた」は、2つの接続された部品が互いに接触している「直接取り付けられた」場合と、接続部品が「間接的に取り付けられ」互いに接触しないが、間に介在する1つ以上の他の部品(複数可)により接続している場合とを含む。
【0040】
「メモリ」とは、プロセッサによって可読な形式で情報を記憶する為の非一時的有形コンピュータ可読媒体、及び/又はアルゴリズムを実装する為のプロセッサによって可読な命令を指す。「メモリ」という用語は、単数形で使用されているにも拘らず、物理的に離散し、動作可能に接続された複数のデバイスを含む。メモリの非限定的なタイプは、ソリッドステート、光学、及び磁気コンピュータ可読媒体を含む。メモリは、不揮発性であっても揮発性であってもよい。メモリによって記憶される命令は、当技術分野で周知の複数のプログラミング言語に基いてもよく、非限定的な例として、C、C++、Python(商標)、MATLAB(登録商標)、及びJava(商標)プログラミング言語を含む。
【0041】
「プロセッサ」とは、メモリに記憶された命令を読み出して実行し、メモリに記憶されるか、データ信号で提供される場合があるデータに対して演算を行うことができる1つ以上の電子デバイスを指す。「プロセッサ」という用語は、単数形で使用されているにも拘らず、物理的に離散し、動作可能に接続された複数のデバイスを含む。プロセッサの非限定的な例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット(MCU)、中央処理装置(CPU)、及びデジタル信号プロセッサと呼ばれるデバイスを含む。
【0042】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明され得る。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施され得ることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、プロセッサに提供され得、その結果、プロセッサ、及びプロセッサを介して実行される命令を記憶するメモリが、フローチャート及び/又はブロック図のブロック又は複数のブロックに指定された機能/行為を実施する為の機械を集合的に構成する。
【0043】
図中のフローチャート及び機能ブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示すものである。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能(複数可)を実施する為の1つ以上の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、又は部分を表し得る。又、幾つかの代替的な実装態様では、ブロックに記された機能は、図に記された順序とは異なって発生する可能性があることに留意されたい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行される場合があり、又は、ブロックは、関係する機能に応じて、時には逆の順序で実行される場合がある。又、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能又は行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、或いは専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせによって実行され得ることに留意されたい。
【0044】
本明細書に記載された発明の実施形態は、(例えば、材料、形状、寸法、及び構造の詳細に関して)典型的なものであり、本明細書に添付された請求項及びそれに加えられた修正によって制限されるものでは無い。当業者は、更に多くの代替的な実施及び修正が可能であること、及び以下の実施例は1つ以上の実施態様の例示に過ぎないことを理解するであろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に添付された請求項及びそれに対して行われた修正によってのみ限定されるものである。
【0045】
玩具
【0046】
一態様において、本開示は、
図1~
図12に様々な図で示す一実施形態の玩具10を対象とし、その部品を
図13~
図20に示している。
図26は玩具10の第2の実施形態を示し、
図27~
図29は玩具10の第3の実施形態を示し、
図30は玩具の第4の実施形態を示している。図示の実施形態では、共通の参照番号を使用して類似の部品を表示している。玩具10の実施形態の内の何れも、玩具10の別の実施形態の特徴の内の任意の1つ又は組合せで変更されてもよい。
【0047】
図1~
図4を参照すると、玩具10は、磁気応答性部材20(
図4)、基部30、蓋50、フレキシブルPCB80、支点部材100、クランプ部材110、タッチセンサ120、122、及び音声変換器130を含む。
図16及び
図17は、フレキシブルPCB80の、その電磁コイル88及び複数の発光ダイオード(LED)90を示す底面図である。
図20は、コントローラ150を形成するリジッドPCBに動作可能に接続されたフレキシブルPCB80を示す図である。
図21は、電源180、信号発生器182、PCB80のコイル88、LED90、及び温度センサ94、タッチセンサ120、122、音声変換器130、モーションセンサ132、並びに蓋50によって作動する電気機械的作動スイッチ140に動作可能に接続されたプロセッサ152及びメモリ154を有するコントローラ150を含む玩具10の電子部品のブロック図である。玩具10の本実施形態のこれら及び他の構成部品について、以下により詳細に説明する。
【0048】
磁気応答性部材
【0049】
磁気応答性部材20は、電磁コイル88と連動して、PCB80の振動フラッピング運動を誘発する為に使用される。磁気応答性部材20は、任意の適切な構造を有し得る。例えば、磁気応答性部材は、例えば、ニッケルや鉄等の強磁性金属等、様々な好適な材料で形成された永久磁石であってもよい。他の実施形態では、磁気応答性部材は、例えば、電磁石であってもよい。
図4に示す実施形態では、磁気応答性部材は、円筒形状を有する永久磁石であり、これは、基部30のプラットフォーム36の下側によって画定される凹部内に配置され、プラットフォーム36の下側に取り付けられる保持部材によってそこに固定される。
図31に示すような他の実施形態では、磁気応答性部材20は、PCB80の幅を実質的に横切って水平に延びていてもよく(破線で透明に示す)、或いは複数の磁気応答性部材20がPCB80の幅を実質的に横切って配設されていてもよい。
図4に示すようにPCBの中間幅付近に局在する磁気応答性部材20と比較して、
図31に示す磁気応答性部材(複数可)20の配置は、PCB80がフラップする際にPCB80の反り又は横ずれを防止する為にPCB80の幅に亘って磁界のバランスを取るのに役立ち得る。実施形態において、磁気応答性部材20は、永久磁界を有する永久磁石である。他の実施形態では、磁気応答性部材20は電磁石である。
【0050】
基部
【0051】
玩具10は、玩具10全体を支持する基部30を含む。
図4を参照すると、基部30の下部は、玩具10の電子構成要素の為の電源180(
図21)として使用される一対の「AA」サイズの電池を収容する為の電池接点を有する電池区画32を画定している。基部30は、螺子35によって基部30の残りの部分に取り外し可能に取り付けられる電池区画カバー34を含む。基部30の中間部分は、
図8に示すように、コントローラ150を収容する為の区画40を画定している。基部30の上方部分は、実質的に水平なステージ状のプラットフォーム36によって終端している。プラットフォーム36の上面は、PCB80のLED90のプラットフォーム36への衝突を、このような衝撃はLED90を損傷し騒音を発生させる可能性がある為、防止するように、プラットフォーム凹部38を画定している。
図26は、PCB80のLED90がPCB80の振動の下限でプラットフォーム凹部38内に受容されるようにPCB80がより大きい長さを有することを除いて、
図1に示す玩具10と同じである玩具10の他の実施形態を示している。
【0052】
蓋
【0053】
蓋50は、閉位置と全開位置との間で可動であるように基部30に取り付けられている。
図1~
図6に示すように、蓋50が全開位置に在る時、蓋50は、PCB80をユーザが見たり触れたりできるように露出される。
図7及び
図8に示すように、蓋50が半開位置に在る時、基部30と蓋50との間の隙間は、PCB80をユーザが見ることができるように十分に大きいが、PCB80に触れる為に子供の指が通るのを防止する程に十分に小さくてもよい。
図9~
図12に示すように、蓋50が閉位置に在る時、蓋50はPCB80を覆って、PCB80がユーザによって触られるのを防止する。図示の実施形態では、蓋50は不透明な材料(プラスチック)で作られており、従って蓋50は、蓋50が閉位置に在る時にもPCB80を視界から隠している。
【0054】
図4を参照すると、この実施形態では、蓋50は、外側シェル52、インサート54、及び内側層56の3つの部分から作られている。外側シェル52とインサート54は、機能上、主に装飾的である。外側シェル52は、蓋50を開け易くする為に、指先を受け入れる為の指用凹部53を画定する。インサート54は外側シェル52の内面に取り付けられ、外側シェル52によって画定された穴を通して玩具10の外側から見えるようになっている。蓋50は、外側シェル52と内側層56との間に、音声変換器130を収容する区画58を画定している。内側層56は、音声変換器130からの音伝達の為の複数の穴60(
図4)を画定する。好ましくは、
図27~
図29の実施形態に示すように、内側層56は、PCB80に接触せずに、PCB80を受容する下向き内側凹部59を画定する。従って、蓋50が閉位置に在る時、長時間の衝突がPCB80を永久変形させ、そのフラッピング性能を損なう可能性があるので、内側層56がPCB80に衝突しないように、内側層56とPCB80の間にクリアランスが存在する。
【0055】
この実施形態では、蓋50は基部30に枢着されている。他の実施形態では、蓋50は、閉位置と全開位置との間で動く為に、別の方法で基部30に可動に取り付けられてもよい。
図13は、蓋50と、蓋50を
図14に示す基部30に枢動可能に取り付ける為に使用される関連部品とを示している。一対のシャフト62が、蓋内側層56によって画定された穴を介して通り、穴の内の1つは蓋内側層56のボス64によって画定されている。シャフト62は、ヒンジを形成するように、基部30のボス42によって画定された整列した穴に挿入し、蓋50が基部30から上方に枢動することを許容する。トーション蓋ばね68は、基部30に固定された一端と、蓋内側層56に固定された他端とを有し、蓋50を閉位置に向けてバイアスする。蓋内側層56は、基部ボス42と干渉して、基部30に対する蓋50の全開位置への回転を制限する凸部57を有する。ばね式ラッチピン70は、基部ボス42によって画定された穴44に挿入される一端を有する。ラッチピン70のラッチピンばねは、ラッチピン70の他端を蓋ボス64に対してバイアスする。
図18を参照すると、蓋50が閉位置に在る時、ラッチピンばねは、ラッチピン70の先端を蓋第1穴72に押し込んで、蓋50を閉位置に保持する。ラッチピン70の先端は面取りされており、蓋50の枢動により、ラッチピン70がラッチピンばねのバイアス力に抗して蓋第1穴72から押しやられて後退するようになっている。
図8を参照すると、蓋50が部分的に開いている時、後退したラッチピン70は、基部30に対して蓋50を枢動させることを可能にする。
図19を参照すると、蓋50が凸部57と基部ボス42との干渉によって許容される最大角度まで枢動すると、ラッチピンばねがラッチピン70の先端を蓋第2穴74に押し込んで蓋50を全開位置に保持する。蓋50は、ラッチピン70に十分な力を加えてラッチピン70を蓋第2穴74から後退させることにより、閉位置に動かすことができる。
【0056】
フレキシブルPCB
【0057】
フレキシブルPCBは当技術分野で周知である。一般に、フレキシブルPCB80は、非限定的な例としてはポリイミド若しくはポリエーテルケトン(PEEK)等のプラスチック材料、又は導電性ポリエステルであるフレキシブル基板に取り付けられた配線及び他の電子部品を含む。本開示は、以下でより詳細に説明するように、PCB80の振動フラッピングモーションを可能にする為に十分に可撓性である限り、任意の特定の基板によって限定されない。実施形態において、フレキシブルPCB80は約1.0mm~1.5mmの厚さを有してよく、他の厚さでも、PCB80の曲げ剛性、及びPCB80のフラッピング動作の所望の範囲に応じて適切であり得る。
【0058】
図16は、本開示の玩具10に使用されるフレキシブルPCB80の一実施形態の底面図を示す。PCB80の固定端82は、PCB80をコントローラ150の回路基板に動作可能に接続する為に使用されるピン接続部を有する。PCB80の自由端84は、動作可能に接続された電磁コイル88、複数のLED90、金属箔92、及び温度センサ94を含む。PCB80の中間部分86は、PCB80の可撓性を高める為に幅が狭くなっている。中間部80の幅は、PCB80の所望の可撓性、PCB80の所望のフラッピングモーション範囲、並びにPCB80の所望の耐久性及び耐疲労性等の考慮事項を考慮して選択され得る。一例として、中間部分86の幅は約10mm~18mmであってよい。固定端82及び自由端84は、補強部材で強度を高めてもよい。
【0059】
フレキシブルPCB:電磁コイル
【0060】
電磁コイルとその動作原理は当技術分野で周知である。電磁コイル88は、配線に電流が流れるとループ状(例えば、円形)の磁界を発生する形状を有する配線である。このような効果をもたらす為に、配線は、当技術分野で周知のように、円形コイル、螺旋又は渦巻の形状でレイアウトされてもよい。
図16は、複数の異なる方向に配向した複数の線形セグメントを含む、電磁コイル88の為の配線レイアウトを示す。従来の円形配線レイアウトと比較して、
図16のレイアウトは、より高い強度の磁界を提供し得る。
【0061】
コイル88は、コイル88の磁界(通電時)がPCB80の可動範囲の少なくとも一部内で磁気応答性部材20と相互作用するように、磁気応答性部材20に近接して配置される。磁気応答性部材20が磁界を有する場合(例えば、磁気応答性部材20が永久磁石の場合)、その磁界もコイル88の磁界と相互作用する(通電時)。使用時、コントローラ150を使用してコイル制御信号を生成して、コイル88に、磁気応答性部材20と相互作用してPCB80の振動フラッピングを誘発する経時変化する変動磁界を生成させる。PCB80の振動フラッピングは、PCBが第1のストローク方向(例えば、アップストローク方向)に続いて第1のストローク方向とは反対の第2のストローク方向(例えば、ダウンストローク方向)に繰り返し動くことを意味する。コイル制御信号は、電磁コイルの磁界の強さを時間的に変化させる様々な形態を取ることができ、その非限定的な例は、パルス幅変調波形、又は正弦波波形を含む。経時変化する磁界と磁気応答性部材20との間の相互作用は、コイル88を通る電流の流れの方向を変化させることによって、引力又は斥力の何れか、或いは周期的方式で交番で引力及び斥力であってもよい(例えば、正の電流と負の電流との間で交番する。従って、プロセッサ152は、コイル88に所望の波形を有するコイル制御信号を生成することができる信号発生器182を備えている、又は信号発生器182に動作可能に接続されることが理解されるであろう。信号発生器は、制御された特性(例えば、振幅、周波数、波形)を有する電気信号を生成する電子装置であり、当該技術分野において周知である。信号発生器は、アナログ信号発生器であってもデジタル信号発生器であってもよい。PCB80に作用する磁界(複数可)の相互作用は、フレキシブルPCB80の弾性復元傾向と組み合わされて(更にPCB80の自重を考慮して)、PCB80を振動的にフラッピングさせる。本実施形態では、PCB80のフラッピング動作は、支点部材100に対して上下に行われる。他の実施形態では、PCB80の平面、支点部材100、及び磁界(複数)の方向の配置の仕方によって、フラッピング動作は異なる方向(例えば、左右方向)であってもよい。
【0062】
PCB80が振動的にフラッピングすると、その複数のLED90も同様にフラッピングする。PCB80の振動フラッピング運動の振動数は、LED90の照明が「残像」又は「網膜への残存」として知られる目の錯覚をもたらすように、比較的急速であるべきである。即ち、人間のユーザは、LED90が実際には時間間隔に亘り振動経路に沿って動いているにも拘らず、短い時間間隔に亘って合成画像を形成しているようにLED90の照明された列を知覚する。実施形態において、振動フラッピングの振動数は、1秒間に少なくとも24回のフラッピングである。当業者は、磁気応答性部材20の磁界の強さ(存在する場合)、電磁コイル88によって生じる磁界の強さ、その周期性を含むコイル制御信号の特性、及びその剛性と自重を含むPCB80の機械特性等のパラメータを考慮し、PCB80が所望の周波数でフラップするように玩具10を構成できるであろう。
【0063】
フレキシブルPCB:LED及びLED照明シーケンス
【0064】
LED90は、コントローラ150が生成するLED制御信号の制御の下、LED照明シーケンス156に従って照明する。本実施形態では、複数のLEDは32個のLEDを有するが、他の実施形態では、複数のLEDは2個以上の任意の整数個のLED(例えば、24個から50個の範囲のLED)を有していてもよい。本実施形態では、LED90は多色LEDである、即ち、LED90は、異なる色で光を生成するように制御可能であると共に、「オン」及び「オフ」状態で照明するように制御可能である。他の実施形態では、LED90は単色であってもよく、この場合、異なるLED90は、同じ色又は異なる色の光を生成するように照明してもよい。更に、実施形態において、LED90は調光式であってもよく、即ち、LEDの輝度は、パルス幅変調(PWM)信号のパラメータによって変化させることができる。
【0065】
図16に示す実施形態では、LED90は、PCB80の下側(即ち、下向き面)に配置される。このように、LED90は、
図3に示すように、PCB80の上側(即ち、上向き面)上のタッチセンサ120にタッチするユーザの指に干渉せず、干渉されない。LED90は、LED90が或る方向に互いに分散している限り、PCB80の平面上に様々な方法で配置されてもよい。非限定的な例として、
図16に示す実施形態では、LED90は、実質的に水平方向に延在する2つの線形列に配置され、一方の列のLEDは他方の列のLEDから水平方向にオフセットされている。他の実施形態では、LED90は非線形のトポロジーに沿って配置されてもよい。
【0066】
図21を参照すると、LED照明シーケンス156はメモリ154に記憶されている。本明細書で使用される場合の用語「LED照明シーケンス」は、時間間隔に亘るLED90の一連の照明状態を意味する。1つのLED照明シーケンスにおいて、LED90の照明状態は、時間間隔に亘る各LEDの一連の「オン」及び「オフ」状態によって定義されてもよい。多色LED90の場合、LED照明シーケンスは、追加的又は代替的に、時間間隔に亘る各LEDの一連の色状態によって定義されてもよい。調光式LED90の場合、LED照明シーケンスは、時間間隔に亘る各LEDの一連の輝度状態によって追加的又は代替的に定義されてもよい。異なるLED90の照明状態は、時間間隔内の任意の時間において、互いに同じであっても異なっていてもよい。一連の各照明状態の経過時間は所望の効果をもたらすように選択されてもよい。非限定的な例として、一連とは、1秒当たり70個のLED照明状態によって定義されてもよい。使用時、LED90は、PCB80がフラッピングしている間、照明される。上述したように、PCB80の振動フラッピングは、PCBが第1のストローク方向(例えば、アップストローク方向)に続いて第1のストローク方向とは反対の第2のストローク方向(例えば、ダウンストローク方向)に繰り返し動くことを指す。LED照明シーケンスに従って照明するようにコントローラ150が生成するLED制御信号は、PCB80がその振動の第1及び第2のストローク方向のうち特定の一方のみに動く場合(例えば、アップストローク又はダウンストロークであって両方では無い)、又はPCB80がその振動の両方の方向に動く場合(例えば、アップストローク及びダウンストロークの両方)にのみLED90が照明するように構成されてもよい。PCB80がストローク方向の一方のみ(例えば、アップストローク方向又はダウンストローク方向の何れかであり、両方では無い)に動く時にLED90を照明するように構成されたLED制御信号は、特にPCB80が第1及び第2のストローク方向を横切る方向(例えば、水平方向)に周期的に僅かに動く場合、ユーザによって知覚される画像のぼやけを防止し得る。「残像」効果により、LED照明シーケンス156は、人間の視聴者が、照明されたLED90を認識可能な物体(例えば、ペット動物)の画像として認識するように構成されてもよい。更に、LED照明シーケンス156は、人間の視聴者が照明されたLED90をアニメーション画像として知覚するように、PCB80の振動に亘って変化するように構成されてもよい。
【0067】
フレキシブルPCB:放熱性金属箔層と温度センサ
【0068】
コイル88及びLCD90を通る電気回路の長時間の流れは、PCB80の温度を許容レベル以上に上昇させる可能性がある。この温度上昇を緩和する為に、PCB80は、PCB80内に分布した、PCB80から熱を放散する為の金属箔92の内部層を含む。一実施形態では、
図17に示すように、金属箔92は、PCB80の基板層の間に挟まれる。金属箔92は、コイル88と重なり、コイル88の周囲を超えて延び、コイル88の周囲を超えたPCB80の部分へ熱を放散させる。金属箔92は、銅やアルミニウム等の比較的高い熱伝導率を有する金属で製造されていることが好ましい。
【0069】
温度センサ94は、PCB80の温度を測定する為に使用される。温度センサ94は、当技術分野で周知のNTC(負の温度係数)サーミスタ又はPTC(正の温度係数)サーミスタを含む、PCB80に取り付け又は一体化できる様々なタイプの温度センサによって実装され得る。当技術分野で周知のように、NTCサーミスタの電気抵抗は温度が上昇すると減少し、一方、PTCサーミスタの電気抵抗は温度が上昇すると増加するので、PCB80の電磁コイル88への回路におけるヒューズとして使用され得る。使用され得る他のタイプの温度センサは、デジタルサーミスタ(例えば、金属酸化物半導体ベースのサーミスタ)、及び熱電対等のアナログ温度センサである。メモリ154は、温度センサ94によって測定された温度を監視し、PCBの測定温度又はPCBの測定温度の増加率が予め定義された閾値を超えた場合にコイル88へのコイル制御信号を遮断する為に回路遮断スイッチ96(
図21)を制御する、コントローラ150のプロセッサ152によって実行可能である命令を記憶してもよい。予め定義された閾値の温度値は、絶対値(例えば50℃)で定義されてもよいし、蓋50が開けられた時に測定された温度に対する温度上昇で定義されてもよい。
【0070】
支点部材とクランプ部材
【0071】
支点部材100は、PCB80が載ると共に、そこからPCB80(その構成電磁コイル88と複数のLED90を含む)が片持ち支持される構造体を提供する。即ち、PCB80は、PCB80及びその付属のLED90が支点部材100に対して振動的にフラッピングすることができるように、支点部材100から支持されない態様で延在している。
図15の実施形態では、支点部材100は、基部30のプラットフォーム36から垂直に延在する凸部の形態である。支点部材100の上端は、PCB80を縮らせること無く、PCB80の曲げ加工を容易にする為に丸みを帯びている。他の実施形態では、支点部材100は、玩具10の他の部分に取り付けられ、他の形態で提供されてもよい。例えば、
図27~
図29の実施形態では、支点部材100は、基部30のプラットフォーム36のレッジによって形成されている。
【0072】
前述したように、LED90は、或る方向に沿って分布しており、これを「第1の方向」と呼ぶ。PCB80の支点部材100に対する片持ち支持関係は、PCB80が支点部材100に対してフラップ可能であり、LED90を、第1の方向に対して非ゼロ角である「第2の方向」に振動させるように構成される。一例として、
図16に示す実施形態では、LED90は、実質的に水平な「第1の方向」に沿って分布している。PCB80は、
図5及び
図6に示すように、PCB80が支点部材100に対してフラップする時、LED90が実質的に垂直な「第2の方向」に振動するように支点部材100から片持ち支持されている。
【0073】
クランプ部材110は、PCB80を支点部材100に対して、且つ磁気応答部材20に向かって押圧すること、及びPCB80の振動振幅を制御することを含む、幾つかの目的を果し得る。本実施形態では、PCB80の固定端82がコントローラ150との接続の為にプラットフォーム36の下方にあり、PCB80がプラットフォーム36の上方に上向きに延在しているので、クランプ部材110が必要である。PCB80は、その曲がっていない「中立」形状が、基部30のプラットフォーム36から、斜め上方に突出するような十分な剛性を有している。従って、クランプ部材110は、PCB80の電磁コイル88が磁気応答性部材20に近付くように、PCB80を中立形状から下方に曲げる。他の実施形態では、PCB80が玩具10の残りの部分にどのように固定されるか、及びPCB80及び磁気応答性部材20の形状に応じて、クランプ部材110を省略してもよい。
【0074】
図15の実施形態では、クランプ部材110は、中間部分86をプラットフォーム36の上側から、コントローラ150(
図8及び
図20)に接続する為にプラットフォーム36の下側にルーティングする為の湾曲チャネル112を画定する。クランプ部材110は、プラットフォーム36の穴を通ってクランプ部材110の中に上向きに延在するボルトによってプラットフォーム36に固定される。クランプ部材110は、支点部材100から水平方向に離間しPCB80の上面に接触して、支点部材100並びにPCB80をプラットフォーム36の上面に対して下向きに押圧する足部114を画定する。足部114は、PCBの動きの振幅が大きく、電磁コイル88と磁気応答部材20との間の磁気吸引力が最小となり得る時に、PCB80が下方に動くのを補助する。
図15に示すような実施形態では、足部114の幅は、PCB80の中間部分86の幅(例えば、10mm~18mm)とほぼ等しくてもよい。
図31に示すような他の実施形態では、足部114の幅は、PCBの中間部分86の幅より実質的に小さくてもよい。PCB80の片持ち支持長さ、支点部材100及びクランプ部材110の形状及び相対位置を選択することによって、PCB80のフラッピング性能(例えば、フラッピングの振幅及び角度範囲)を所望の効果に調整してもよい。
【0075】
PCBの振動フラッピング
【0076】
一例として、
図5及び
図6は、PCB80が振動の下限及び上限に在る玩具10の実施形態を夫々示している。
図5の下限から
図6の上限に動く際に、PCB80は約90度の角度変位を有してよく、LED90は約25ミリメートルの垂直距離を動いてもよい。後者の測定値は、実質的に、振動する時にLED90によって表示され得る画像の寸法である。
【0077】
図28を参照すると、破線は、その可動角度範囲の範囲内に在るPCB80を示す。PCB80の振動フラッピングモーションは、PCB80の中立位置を基準として反対方向に角度変化α及びβを定義することができる。「中立位置」とは、PCB80が磁気応答性部材20の如何なる磁界も受けない時の静止位置を指す。実施形態において、α及びβのスカラー値は互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。1つの非限定的な例では、α及びβのスカラー値は、約90度の総可動角度範囲に関して、夫々75度と15度であってよい。別の非限定的な例では、α及びβのスカラー値は、約90度の総可動角度範囲に関して、両方とも約45度であってもよい。所与の総可動角度範囲に関して、PCB80が受ける最大ストレスを最小限にする為に、αとβのスカラー値は類似又は同じであることが好ましくあり得る。図及び
図28に示すように、PCB80のモーションの下限は、PCB80が基部30のプラットフォーム36の制限用凸部39に接触することによって限られてもよい。
【0078】
代替的実施形態:電磁コイル及びLEDを備えたリジッドPCB
【0079】
実施形態において、本発明の玩具10は、フレキシブルPCB80では無く、リジッドPCBで実施されてもよい。リジッドPCBは当技術分野で周知である。一般に、リジッドPCBは、非限定的な例としては樹脂コーティングされたガラス繊維であるリジッド基板に取り付けられた配線及び他の電子部品を含む。振動フラッピング効果を生み出す為に、リジッドPCBは基部30に枢着されなければならないが、それに対しフレキシブルPCB80は固定点を中心に単純に曲がることができる。
図30は、フレキシブルPCB80では無くリジッドPCB190を有する玩具10の一実施形態を示す。リジッドPCB190は、上述したフレキシブルPCB80と類似の様式で、電磁コイル88(図示せず)及びLED90を含むことが理解されよう。リジッドPCB190の一端は、保持部材192に確りと保持されるか、又は取り付けられている。一例として、保持部材192は、上述した支点部材100及びクランプ部材110と同様の部材によって実装されてもよい。保持部材192は、接続ピン194によって基部30に取り付けられ、従って、リジッドPCB90が上昇した位置で曲線矢印線及び破線表現で示されるように、基部に対してリジッドPCB90を枢動することを可能とする。ばね196(本明細書では、玩具10の他のばねと区別する為に「PCBばね」と呼ぶ)は、リジッドPCB190が中立位置から変位する時、基部30に対して接離何れかの方向にリジッドPCB190をバイアスする。PCBばね196は、
図30の実施形態に示されるような圧縮ばねであってもよいし、他の実施形態におけるトーションばねであってもよい。電磁コイル88の経時変化する磁界と磁気応答性部材20との間の相互作用は、PCBばね196のバイアス効果を構成して、リジッドPCB190の振動フラッピングを誘発させる。PCBばね196のバイアス効果を克服する為に、磁気応答性部材20に比較的強い永久磁石を使用することが必要な場合がある。
【0080】
図示されていないが、実施形態において、フレキシブルPCB80は又、
図30に示されるリジッドPCB190に類似する方法で基部30に枢着されてもよい。そのような実施形態において、フレキシブルPCB80の振動フラッピングは、フレキシブルPCB80の曲げ、基部30に対するフレキシブルPCB80の枢動、及びPCBばね196のバイアス効果の組み合わせに起因し得る。
【0081】
タッチセンサ
【0082】
タッチセンサ120、122は、ユーザによってタッチされた時にタッチ信号を生成することによって、玩具10との触覚ユーザインタラクションを検出する。タッチセンサ120、122は、容量性タッチセンサ、抵抗性タッチセンサ、赤外線(IR)タッチセンサ、及び表面弾性波(SAW)センサを含む様々なセンサタイプによって実装されてもよく、そのようなセンサ及びその動作の原理は当技術分野で周知である。玩具10の実施形態は、単一のタッチセンサ、又はユーザインタラクションの為の複数のタッチポイントを提供する為の複数のタッチセンサを有してもよい。
【0083】
図1に示す実施形態では、玩具10は、2つの物理的に離散したタッチセンサ120、122を有する。第1のタッチセンサ120は、PCB80、より詳細には、PCB80の上面(即ち、上向き面)に取り付けられている。従って、このタッチセンサ120は、「固定タッチ」センサ122と区別する為に、本明細書では「PCB装着型」タッチセンサと呼ぶことがある。PCB80のLED90がペットを表示する為に使用される限り、PCB80に取り付けられたタッチセンサ120にタッチすることで、ペットに触れるという疑似体験を提供することができる。
【0084】
第2のタッチセンサ122は、プラットフォーム36、及びより一般的には基部30に固定される。支点100は全体として基部30に対して定置されているので、このタッチセンサ122は、「PCB装着型」タッチセンサ120と区別する為に、本明細書では「固定型」タッチセンサと呼ぶことがある。第2のタッチセンサ122は、溝によって分離された横一列に配置された3つの離散サブセンサ124から形成されるか、又は単一の細長いセンサから形成されてもよい。他の実施形態では、1つ以上のタッチセンサは、玩具10の異なる部分に追加的又は代替的に配置されてもよい。例えば、1つ以上のタッチセンサは、基部30又は蓋50の外面に配置されてもよい。
【0085】
コントローラ150と連動して、タッチセンサ120、122は、タッチ、タッチジェスチャ(例えば、タッチセンサ120、122を横切るユーザの指の「スワイプ」又は「スライド」)、又はタッチ持続時間(例えば、ユーザの指が、どれほど長期間タッチセンサ120、122に接触した状態であるか)を検出する為に使用され得る。タッチ、タッチジェスチャ、及びタッチ持続時間を検出する為のタッチセンサ及びプロセッサの構成は、当技術分野において周知である。コントローラ150は、タッチ、タッチジェスチャ、又はタッチ持続時間の検出を、LED90が出力するLED照明シーケンス156の中から選択する為の基準として、又は音声変換器130が出力する音声ファイル158の中から選択する為の基準として使用してもよい。
【0086】
音声変換器及び音声ファイル
【0087】
音声変換器130は、コントローラ150によって生成された音声制御信号の制御下で、記憶された音声ファイル158に従った音を出力する為に使用される。
図2に示す実施形態では、音声変換器130は、蓋50によって画定された区画58に配置されたラウドスピーカーによって実装される。
図21を参照すると、音声ファイル158は、デジタル形式等のメモリ154に記憶される。異なる音声ファイル158は、音楽シーケンス、発声されたスピーチ、又は効果音等の異なる音を符号化する。
【0088】
モーションセンサ
【0089】
モーションセンサ132は、玩具10のモーションに応答してモーション信号を生成する為に使用される。実施形態では、モーションセンサ132は、玩具10のモーションだけで無く、玩具10の配向及び傾斜を検出できるボールスイッチセンサを含んでもよい。ボールスイッチセンサは当該技術分野において周知であり、一般に、チューブ内で転がり、チューブ内の電気接点を係合又は離脱させる金属ボールを含む。他の実施形態では、モーションセンサ132は、MEMS加速度計のような当技術分野で周知の他のタイプのモーションセンサによって実装されてもよい。
【0090】
蓋によって作動する機械的作動スイッチ
【0091】
機械的作動スイッチ140は、蓋50が閉位置に在ること、及び全開位置に在ることに夫々対応する、オフ状態と完全オン状態との間で切替可能である。実施形態では、作動スイッチ140は、
図7及び
図8に示されるような、蓋50が半開位置に在ることに対応する中間オン状態に切替可能であってもよい。作動スイッチ140のオフ状態、完全オン状態、及び中間オン状態は、PCB80の振動フラッピングを終了させるか又は開始させる為にコントローラ150によって検出可能であり、或いはLEDによって出力するLED照明シーケンス156の中から選択する為、又は音声変換器130によって出力する音声ファイル158の中から選択する為の基準として使用されてもよい。
【0092】
図8、18及び19に示される実施形態を参照すると、機械的作動スイッチ140は、基部30に取り付けられた触覚スイッチによって実装される。蓋50が閉位置(
図18)から半開位置(
図8)、全開位置(
図19)へと基部30に対して枢動すると、蓋内側層56によって画定されるカム74が作動スイッチ140の枢動部分に係合して、スイッチをオフ状態(
図18)から中間オン状態(
図8)、完全オン状態(
図19)に作動させる。逆に、蓋50が基部30に対して全開位置から半開位置、閉位置へと枢動すると、カム74が作動スイッチ140に係合し、作動スイッチ140をオン状態から中間オン状態、オフ状態へと作動させる。作動スイッチ140は、蓋50が閉位置から全開位置に向かって或る角度だけ半開位置に枢動した時に、
図7及び
図8に示すように、オフ状態と中間オン状態との間で作動するように構成されてもよい。非限定的な例として、半開位置では、蓋50の配向の角度変化は、閉位置での蓋50の配向から約10度~15度であってもよく、全開位置では、蓋50の配向の角度変化は、閉位置での蓋50の配向から約70度~80度であってもよい。後述するように、PCB80の振動フラッピングは、蓋50が開く時は何時でも玩具のユーザがPCB80の動きを見ることができるように、蓋50が半開位置に在る時に開始されてもよい。
【0093】
コントローラ
【0094】
図21は、コントローラ150の、電源180、電磁コイル88、LED90、タッチセンサ120、122、音声変換器130、動作検出器132、及び機械的作動スイッチ140への動作可能接続(破線によって表される)を示している。電源180は1つ以上の電池であってもよく、他の実施形態では、他の電力源(例えば、電力供給アダプタ)であってもよい。
【0095】
コントローラ150は、少なくとも1つのプロセッサ152と、少なくとも1つのメモリ154とを含む。一実施形態では、プロセッサ152及びメモリ154は、マイクロコントローラ150ユニット(MCU)、即ち、1つ以上の処理コア及び1つ以上のメモリを有する集積チップによって実装される。MCUは、
図20のコントローラ150で示されるような回路基板に接続され、この回路基板は、
図21に示される他の電子部品への動作可能接続(例えば、データバス接続、ピンコネクタ、半田付け接続等)を有する。このような実施形態では、メモリ154は、製造時にインストールされるファームウェアを記憶する読み取り専用メモリであってよい。
【0096】
ファームウェアは、先に説明したように、LED照明シーケンス156のセットと、音声ファイル158のセットとを含む。ファームウェアは又、プロセッサ152によって実行可能な命令のセットを含む。それらの命令の一部は、
図21においてモジュールとして概念的に示されている。コイル制御モジュール160は、コイル制御信号を生成して電磁コイル88を制御して、磁気応答性部材20と相互作用する経時変化する磁界を生成してPCB80の振動フラッピングを誘発する。LED制御モジュール162は、LED制御信号を生成して、LED照明シーケンス156に従って照明するようにLED90を制御する。音声制御モジュール164は、音声制御信号を生成して、音声ファイル158に従って音声を出力するように音声変換器130を制御する。タッチ検出モジュール166は、タッチセンサ120、122からのタッチ信号を分析し、及び/又はそれに応答して、玩具10がタッチされたこと、特定のジェスチャ(例えば、スワイプ又はスライドジェスチャ)でタッチされたこと、又は特定の持続時間でタッチされたことを検出する。モーション検出モジュール168は、モーションセンサ132からのモーション信号を分析し、及び/又はそれに応答して、玩具10の動き、又は玩具10の特定のタイプの動き(例えば、揺動又は傾動)を検出する。スイッチ検出モジュール170は、作動スイッチ140の状態に依存するスイッチ信号を分析し、及び/又はそれに応答して、作動スイッチ140がオフ状態、中間状態、又はオン状態の何れであるかを検出する。プレイ応答モジュール172は、前述のモジュールの1つ以上と連動して、ユーザインタラクションに応答するように玩具10を制御するサブルーチンを符号化する。そのようなサブルーチンの例は、以下の実施例で説明される。サブルーチンの内の任意の1つ以上を、任意の順序で、互いに組み合わせて実装してもよい。
【0097】
実施例1:蓋が半開又は全開であることに応答した玩具の制御
【0098】
図22は、蓋50の、
図7及び
図8に示すような半開、又は
図1~
図6に示すような全開に応答してコントローラ150によって実施されるサブルーチン200を示す。ステップ202で、コントローラ150は、信号を分析、及び/又は信号に応答して、蓋50が半開位置又は全開位置に在ることに夫々対応する、作動スイッチ140が中間オン状態又は完全オン状態であるかどうかを決定する。作動スイッチ140がオフ状態である場合、方法はステップ202に戻る。そうでなければ、作動スイッチ140が中間オン状態又は完全オン状態に在る場合、ステップ204で、コントローラ150は、LED照明シーケンス156の内の1つ、及び任意に、音声ファイル158の内の1つを選択する。これらの選択は、メモリ154によって記憶された命令のセットに従って行われてもよい。実施形態では、選択は、作動スイッチ140が中間オン状態であるか完全オン状態であるかに依存して、異なるプレイパターンを提供することができる。例えば、蓋50が作動スイッチ140の中間オン状態を作動させる半開位置に動かされた時に選択されるLED照明シーケンス156及び音声ファイル158である。これは、玩具10が小売用パッケージで小売店の棚に陳列される際に、振動するLED10によって表示される画像又はアニメーションを、蓋50を全開にせずにユーザが見るのを可能にする、「トライミー」段階に玩具10を構成する為に使用され得る。対照的に、蓋50が、作動スイッチ140の完全オン状態を作動させる全開位置に在る時に選択されるLED照明シーケンス156及び音声ファイル158は、「トライミー」段階時に使用されるものと異なっていてもよい。これは、玩具10とのユーザインタラクションを、タッチセンサ120、122に触れたり、玩具10を動かす等の特定の方法で促進又は対応する「プレイフェーズ」に玩具10を構成する為に使用され得る。他の実施形態では、メモリ154によって記憶された命令は、それ自体の選択を行わずに、LED照明シーケンス156の内の1つ及び音声ファイル158の内の1つを使用するようにコントローラ150をプログラムしてもよい。ステップ206で、コントローラ150は、信号発生器182を制御して、コイル88にコイル制御信号を生成して、コイル88に経時変化する磁界を誘発し、これが磁気応答性部材20と相互作用してPCB80及びそのLED90の振動フラッピングを誘発する。ステップ208はステップ206と同時に実行される。ステップ208で、コントローラ150はLED制御信号を生成して、選択されたLED照明シーケンス156に従って照明するようにLED90を制御する。ステップ204でコントローラ150が音声ファイル158の内の1つを選択した場合、ステップ208で、コントローラ150は更に、音声制御信号を生成して、その選択された音声ファイル158に従った音を出力するように音声変換器130を制御する。サブルーチンのバリエーションでは、ステップ204はステップ202の前に実行され、ステップ206及び208は、ステップ202の条件が真と評価された場合、ステップ202の後に実行される。
【0099】
サブルーチン200は、蓋50が閉じられた時にPCB80のフラッピングを非活性化して作動スイッチ140をオフ状態に作動させる更なるステップで増強され得ることは明らかであろう。このようにして、増強されたサブルーチンは、蓋50が半開位置と全開位置に在る時にのみPCB80の振動フラッピングが作動し、蓋50が閉位置に在る時には作動しないように、玩具10を制御できる。
【0100】
図25Aは、サブルーチン200の典型的な適用例を示す。コントローラ150は、ペット犬のアニメーションを表示するLED照明シーケンス156と、挨拶「ラフ(Ruff)」の発声された読み上げを符号化する音声ファイル158とを選択する。LED90はペット犬を表示し、音声変換器130は、蓋50が開けられた後に「ラフ」という音声を出力する。
【0101】
言い換えると、玩具10は、任意選択で、蓋50が閉位置から全開位置へ動くことによって、プロセッサ152によってオフ状態から完全オン状態に作動可能な作動スイッチ140を更に備える。作動スイッチ140が完全オン状態に在る時、プロセッサ152は、第1の機能セットを実行するようにプログラムされる。第1の機能セットは、玩具10の所有権に関連する機能のセットであってよい。例えば、第1の機能セットは、少なくとも1つのタッチセンサから入力を受け取ることと、LED制御信号を生成して、少なくとも1つのタッチセンサからの入力に基いて、LED照明シーケンスの第1の照明シーケンスに従ってLED90の照明を制御することとを含んでもよい。任意選択で、作動スイッチ140は、蓋50が閉位置から全開位置に向かって10度~15度の角度で動くことによって、オフ状態から部分オン状態に作動され、作動スイッチ140が部分オン状態に在る時、プロセッサ152は、第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされる。第2の機能セットは、玩具10が未だユーザによって所有されていない間(例えば、玩具10が購入前に店舗に置かれている間)の玩具のトライミーモードに関連する機能セットであってよい。例えば、第2の機能セットは、少なくとも1つのタッチセンサからの入力に関係無く、LED制御信号を生成して、LED照明シーケンスの第2の照明シーケンスに従ってLED90の照明を制御することを含んでもよい。より広義に言えば、作動スイッチ140は、蓋50が閉位置から半開位置へ動くことによってオフ状態から部分オン状態に作動可能であり、作動スイッチ140が部分オン状態に在る時、プロセッサ152は、第1の機能セットとは異なる第2の機能セットを実行するようにプログラムされ、作動スイッチ140は更に蓋50が半開位置から全開位置に動くことによって完全オン状態へ作動可能であると言うことができ、又、本方法は更に、作動スイッチが完全オン状態であることを検出したことに応答して、LED照明シーケンスの内の別のシーケンスに従ってLED90の照明を制御する別のLED制御信号を生成するステップを含む。
【0102】
実施例2:玩具がタッチされたことに応答した玩具の制御
【0103】
図23は、タッチセンサ120、122の内の1つがタッチされたことに応答してコントローラ150によって実装されるサブルーチン300を示す。ステップ302で、コントローラ150は、信号発生器182を制御して、コイル88にコイル制御信号を生成し、コイル88に経時変化する磁界を誘発し、この磁界が磁気応答性部材20と相互作用してPCB80及びそのLED90の振動フラッピングを誘発する。(ステップ302は、サブルーチン200のステップ206の続きとして実行されてもよい。)ステップ304で、コントローラ150は、タッチセンサからのタッチ信号を分析し、及び/又はそれに応答して、玩具10がタッチされたか否かを判断する。この評価は、玩具10が特定のジェスチャ(例えば、特定の方向へのスワイプジェスチャ)、又は指定されたタッチ持続時間(例えば、1秒以上)でタッチされたかどうかを判断することを含み得る。タッチ信号が受信されなかった場合、本方法はステップ304に戻る。そうで無ければ、タッチ信号が受信された場合、ステップ306で、コントローラ150は、LED照明シーケンス156の内の1つ、及び任意選択で音声ファイル158の内の1つを選択する。これらの選択は、ステップ304における特定のタッチジェスチャの検出に依存してもよい。即ち、異なるタッチジェスチャの検出は、記憶された規則に従って、異なるLED照明シーケンス156及び音声ファイル158の選択をもたらし得る。ステップ308はステップ302と同時に実行される。これらの選択は、メモリ154によって記憶された命令のセットに従って行われてもよい。他の実施形態では、メモリ154によって記憶された命令は、それ自体の選択を行わずに、LED照明シーケンス156の内の1つと音声ファイル158の内の1つを使用するようにコントローラ150をプログラムしてもよい。ステップ308で、コントローラ150は、LED制御信号を生成して、選択されたLED照明シーケンス156に従ってLED90を照明するように制御する。ステップ306でコントローラ150が音声ファイル158の内の1つを選択した場合、ステップ308で、コントローラ150は更に、音声制御信号を生成して、選択された音声ファイル158に従って音を出力するように音声変換器130を制御する。
【0104】
図25Bは、PCB80上のタッチセンサ120が、犬を撫でることをシミュレートする為にタッチされた時のサブルーチン300の1つの典型的な適用例を示す。このタッチに応答して、コントローラ150は、LED照明シーケンス156を選択して、ハートの画像によって象徴されるような、愛情深い応答を感情表現する犬のアニメーションを表示するようにLED90を制御する。
【0105】
図25Cは、プラットフォーム36に取り付けられたタッチセンサ122がスワイプジェスチャでタッチされた時のサブルーチン300の別の典型的な適用例を示す。ユーザがタッチセンサ122を左にワイプするか又は右にスワイプするかに応じて、コントローラ150は、異なるLED照明シーケンス156を選択して、異なるペットの玩具又は褒美を表示する。例えば、LED90は、最初にテニスボールの画像を表示するように制御される。ユーザが右にスワイプした場合、LED90はハンバーガーを表示する。ユーザが左にスワイプした場合、LED90は林檎を表示する。
【0106】
図25Dは、プラットフォーム36上のタッチセンサ122がスワイプジェスチャでタッチされた時の、サブルーチン300の更に別の典型的な適用例を示す図である。ユーザがタッチセンサ上で交互に左と右にスワイプしたことに応答して、コントローラ150は、LED照明シーケンス156を選択して、フラフープで遊ぶ犬のアニメーションを表示するようにLED90を制御し、音声ファイル158を選択して「レッツフラ!(Let’s Hula)」という発声された読み上げを出力させるように音声変換器130を制御する。
【0107】
実施例3:玩具が動かされたことに応答した玩具の制御
【0108】
図23は、玩具10が動かされたことに応答してコントローラ150が実装するサブルーチン400の一例を示す図である。ステップ402で、コントローラ150は、モーションセンサ132から受信したモーション信号を分析し、及び/又はそれに応答して、玩具10が動かされたかどうかを判断する。この評価は、玩具10が特定の方法で動かされたかどうか(例えば、揺動された、又は特定の方向に前後に傾動された)を決定してもよい。動きが検出されなかった場合、方法はステップ402に戻る。そうで無ければ、動きが検出された場合、ステップ404で、コントローラ150は、LED照明シーケンス156の内の1つ、及び任意選択で、音声ファイル158の内の1つを選択する。これらの選択は、ステップ402における動きの検出に依存してもよい。即ち、異なる動き(例えば、傾動とは対照的に揺動)の検出は、記憶された規則に従って、異なるLED照明シーケンス156及び音声ファイル158の選択をもたらし得る。他の実施形態では、メモリ154によって記憶された命令は、それ自体の選択を行わずに、LED照明シーケンス156の内の1つと音声ファイル158の内の1つを使用するようにコントローラ150を単にプログラムしてもよい。ステップ406において、コントローラ150は、音声制御信号を生成して、選択された音声ファイル158に従った音を出力するように音声変換器130を制御する。ステップ406は、蓋50が閉じているか開いているかの何れか、又はその両方の時に実行されてもよい。その後、サブルーチンは、サブルーチン200に類似したステップを実行するが、ステップ404で選択されたLED照明シーケンス156が、ステップ204での選択に使用されることが理解される。
【0109】
図25Eは、玩具10が揺動された時のサブルーチン400の1つの典型的な適用例を示す。検出された揺動に応答して、コントローラ150は、LED照明シーケンス156を選択して、蓋50が開けられた後に悲しい顔で感情表現している犬のアニメーションを表示するようにLED90を制御する。又、コントローラ150は、2つの異なる音声ファイル158を選択して、蓋50が閉じている時と蓋50が全開している時とで異なる音を出力するように音声変換器130を制御する。蓋50が閉じた時、音声変換器130は、最初に選択された音声ファイル158に従って、「ウォー(Whoaa)!」という発声された読み上げを出力する。蓋50が閉じた時、音声変換器130は、第2の選択された音声ファイル158に従って、「グルルル(Grrr)...」という発声された読み上げを出力する。
【0110】
図25Fは、玩具10が前後に傾動した時のサブルーチン400の別の典型的な適用例を示す。検出された傾動に応答して、コントローラ150は、蓋50が開かれた後で、LED照明シーケンス156を選択して犬が踊るアニメーションを表示するようにLED90を制御し、音声ファイル158を選択して音楽を出力させるように音声変換器130を制御する。
【符号の説明】
【0111】
10 玩具
20 磁気応答性部材
30 基部
32 基部、電池区画
34 基部、電池区画カバー
35 基部、電池区画カバーの螺子
36 基部、プラットフォーム
38 基部、プラットフォーム凹部
39 基部、プラットフォーム、制限用凸部
40 基部、コントローラ区画
42 基部、ボス
50 蓋
52 蓋、外側シェル
53 蓋、外側シェル、指用凹部
54 蓋、インサート
56 蓋、内側層
57 蓋、内側層凸部
58 蓋、音声変換器区画
59 蓋、フレキシブルPCB用の内側凹部
60 蓋、音声変換器用の穴
62 蓋、基部への取り付け用のシャフト
64 蓋、ボス
68 蓋、蓋ばね
70 蓋、ばね式ラッチピン
72 蓋、ばね式ラッチピン用の第1穴
74 蓋、ばね式ラッチピン用の第2穴
76 蓋、作動スイッチを作動させる為のカム
80 フレキシブルPCB
82 フレキシブルPCB、固定端
84 フレキシブルPCB、自由端
86 フレキシブルPCB、中間部分
88 フレキシブルPCB、電磁コイル
90 フレキシブルPCB、LED
92 フレキシブルPCB、金属箔層
94 フレキシブルPCB、温度センサ
96 フレキシブルPCB、回路遮断スイッチ
100 支点部材
110 クランプ部材
112 クランプ部材、チャネル
114 クランプ部材、足部
120 タッチセンサ、PCB装着型
122 タッチセンサ、基部上の支点部材に対して固定されている
122 基板上のタッチセンサ、サブセンサ
130 音声変換器
132 モーションセンサ
140 蓋によって作動される作動スイッチ
150 コントローラ
152 コントローラ、プロセッサ
154 コントローラ、メモリ
156 メモリ、記憶されたLED照明シーケンス
158 メモリ、記憶された音声ファイル
160 メモリ、コイル制御モジュール
162 メモリ、LED制御モジュール
164 メモリ、音声制御モジュール
166 メモリ、タッチ検出モジュール
168 メモリ、モーション検出モジュール
170 メモリ、スイッチ検出モジュール
172 メモリ、プレイ応答モジュール
180 電源
182 信号発生器
190 PCB、フレキシブル又はリジッド
192 PCB用保持部材
194 接続ピン
196 PCB用ばね(PCBばね)
200‐208 玩具の蓋が開けられたことに応答したサブルーチン及びそのステップ
300‐308 玩具がタッチされたことに応答したサブルーチン及びそのステップ
400‐406 玩具が動かされたことに応答したサブルーチン及びそのステップ
【外国語明細書】