(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025658
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】鳥獣ケージ清掃装置
(51)【国際特許分類】
A01K 31/04 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
A01K31/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093560
(22)【出願日】2023-06-06
(62)【分割の表示】P 2022128661の分割
【原出願日】2022-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA20
2B101CC10
2B101FC02
2B101FC03
2B101FC04
2B101FC09
(57)【要約】
【課題】鳥獣ケージ、特に鳥かごの糞便等を簡易に清掃するのに好適な、鳥獣ケージ清掃装置を提供する。
【解決手段】ロール紙3をセットする供給部1と、前記ロール紙3を巻き取る巻取部2と、を備え、供給部1から巻取部2に渡されるロール紙3が、鳥獣ケージ底面の全面または部分の上方に位置することを特徴とする、鳥獣ケージ清掃装置とする。供給部1から巻取部2に渡されたロール紙3上に排泄された糞便等を巻取部2でロール紙3に巻き込むことにより、清掃をすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙(3)をセットする供給部(1)と、前記ロール紙(3)を巻き取る巻取部(2)と、を備え、供給部(1)から巻取部(2)に渡されるロール紙(3)が、鳥獣ケージ底面の全面または部分の上方に位置し、巻取部(2)はロール紙(3)を直接巻きつけて巻き取って巻き取り後に引き抜くことができる軸棒(4)を備え、軸棒(4)の回転中心は供給部(1)から巻取部(2)に渡されるロール紙(3)の水平部分の巻取部(2)側終端よりも供給部(1)側で、かつ、前記水平部分の下方に位置することを特徴とする、鳥獣ケージ清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥獣ケージ、特に鳥かごの糞便等を簡易に清掃するのに好適な、鳥獣ケージ清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鳥獣を飼育する場合には、鳥獣ケージ内に排泄される糞便等の清掃が必要である。従来は、鳥獣ケージの下部に設置されている引き出し状の底板を引き出して清掃したり、鳥獣ケージを分解して清掃したりしている。また、引用文献1に、鳥かご簡易掃除装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鳥獣ケージ内に排泄される糞便等を簡易に清掃する方法として、特許文献1に鳥かご簡易掃除装置が開示されているが、清掃のたびにシート排出口から排出されるシートを切断・廃棄しなければならないものであり、また、送り歯車に噛み合うように製作された特別なロールシートを使用しなければならないものとなっている。
【0005】
本発明は、つまみを回す等の簡易な操作で、糞便等の清掃を行うことができ、清掃のたびのロール紙切断・廃棄動作が必要なく、市販のキッチンペーパー等のロール紙を使用することもできる、鳥獣ケージ清掃装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ロール紙3をセットする供給部1と、前記ロール紙3を巻き取る巻取部2と、を備え、供給部1から巻取部2に渡されるロール紙3が、鳥獣ケージ底面の全面または部分の上方に位置することを特徴とする、鳥獣ケージ清掃装置とする。
【発明の効果】
【0007】
供給部1から供給するロール紙3を巻取部2で巻き取る動作で、供給部1から巻取部2に渡されたロール紙3上に排泄された糞便等をロール紙3に巻き込むことにより、清掃をすることができる。巻取部2でロール紙3を巻き取る動作は、つまみを回す等の簡易な操作で行うことができ、また、ロール紙3として市販のキッチンペーパー等を使用できるように供給部1や巻取部2を製作することも容易である。このため、つまみを回す等の簡易な操作で清掃を行うことができ、清掃のたびのロール紙切断・廃棄動作が必要なく、市販のキッチンペーパー等のロール紙を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例1である。(a)は正面断面図、(b)は巻取部斜視図、(c)は巻取部上面図。
【
図2】実施例2である。(a)は正面断面図、(b)は部分正面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ロール紙3をセットする供給部1と、前記ロール紙3を巻き取る巻取部2と、を備え、供給部1から巻取部2に渡されるロール紙3が、鳥獣ケージ底面の全面または部分の上方に位置することを特徴とする、鳥獣ケージ清掃装置とする。
【0010】
図1に、本鳥獣ケージ清掃装置の実施例1を示す。実施例1は鳥かごとしての実施例であり、鳥かご底面の左右の外側に供給部1と巻取部2を配置している。供給部1は、ロール紙3の回転軸となる部材を使用せずに、ロール紙3を置くだけでよい構造としている。巻取部2は、縦に分割した軸棒4につまみ5を取り付けた構造としており、ロール紙3の端部を軸棒4に挟んで、つまみ5を回すことで、ロール紙3を巻き取るものとしている。ロール紙3を全て巻き取った後は、軸棒4を引き抜くことでロール紙3を取り外すことができる。巻取部2の回転方向は、ロール紙3上の糞便等をこぼさずに巻き込める方向としている。鳥かごの底面に張られるロール紙3がたるまないようにするため、軸棒4の回転を抑制するための回転抑制機構7、および、供給部1からのロール紙3の供給に抵抗力を与えるためのおもり8を配置している。回転抑制機構7は、菊形状の穴に、弾性的に引っ込む突起がある軸を通すことで、ある程度以上の力でなければ回転しない構造としている。ロール紙3が巻取部に入る時に、ロール紙3上の糞便等が壁材の角でこそげとられることを防ぐため、ローラ6を配置している。
【0011】
図2に、本鳥獣ケージ清掃装置の実施例2を示す。実施例2は鳥かごとしての実施例であり、鳥かご底面の左右の内側に供給部1と巻取部2を配置している。供給部1は、ロール紙3の回転軸となる部材を使用せずに、鳥かご前面の開閉扉11を開けてロール紙3を入れるだけでよい構造としている。巻取部2は、
図1の実施例1と同様の構造としており、巻き取り後に取り外したロール紙3は開閉扉11を開けて取り出すことができる構造としている。供給部1と巻取部2に糞便等がかからないように、供給部1と巻取部2は、供給部1から巻取部2に渡されるロール紙3よりも下方に配置している。ロール紙3の残量や巻取量の変化により鳥かごとロール紙3の間に隙間が発生することを防ぐため、供給部1と巻取部2の各上方の壁際に2本のローラ6を配置している。ローラ6間に張られるロール紙3がたるまないようにするため、
図1の実施例1と同様の回転抑制機構7(
図2上での図示はない。)、および、供給部1からのロール紙3の供給に抵抗力を与えるためのおもり8を配置している。巻き取り時にロール紙3供給の抵抗力が大きくなりすぎないように、おもり8は鳥かごの外側から持ち上げられるようにしている。巻き取り時にこぼれ落ちる糞便等を回収するため、巻取部2の下方に受皿9を配置し、受皿9は鳥かごの前面から引き抜ける構造としている。供給部1から巻取部2に渡されるロール紙3の上に鳥が乗ることを考慮して、2本のローラ6の間に底板10を配置している。
【0012】
市販のロール状のキッチンペーパーは一般的なロール紙の構造と同様なものであるため、市販のロール状のキッチンペーパーを本鳥獣ケージ清掃装置に使用できるようにすることも考えられる。このため、本鳥獣ケージ清掃装置で使用するロール紙3を、専用品とするか市販のキッチンペーパー等とするかの選択ができるようにすることで、本鳥獣ケージ清掃装置の利便性が高まると考えられる。
【0013】
巻取部2を電動とすることも考えられ、この場合、ボタンを押している間のみ巻き取るものとすることや、一度のボタン操作で規定の量を巻き取るものとすること、等の動作方法が考えられる。
【0014】
図1~2に示した実施例1~2は、本発明の実施例に過ぎず、鳥獣ケージの種類・形状・大きさ、供給部1や巻取部2の構造・形状・配置位置・回転方向、ロール紙3の大きさ・取付方法・取付方向、ロール紙3のたるみ防止の方法、ローラ6・回転抑制機構7・おもり8・受皿9・底板10・開閉扉11の有無・構造・形状・配置位置・数量、等を限定するものではない。
【符号の説明】
【0015】
1 供給部
2 巻取部
3 ロール紙
4 軸棒
5 つまみ
6 ローラ
7 回転抑制機構
8 おもり
9 受皿
10 底板
11 開閉扉
【手続補正書】
【提出日】2023-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙(3)をセットする供給部(1)と、前記ロール紙(3)を巻き取る巻取部(2)と、を備え、供給部(1)から巻取部(2)に渡されるロール紙(3)が、鳥獣ケージ底面の全面または部分の上方に位置し、巻取部(2)はロール紙(3)を直接巻きつけて巻き取って巻き取り後に引き抜くことができる軸棒(4)を備え、軸棒(4)の回転中心は供給部(1)から巻取部(2)に渡されるロール紙(3)の水平部分の巻取部(2)側終端よりも供給部(1)側で、かつ、前記水平部分の下方に位置すること、および、巻取部(2)がロール紙(3)を巻き取る方向はロール紙(3)に付着した糞便等を内側に巻き込む方向とすること、を特徴とする、鳥獣ケージ清掃装置。