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特開2024-25679多光源照明モジュール及びその自動車用灯火器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025679
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】多光源照明モジュール及びその自動車用灯火器
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/663 20180101AFI20240216BHJP
   F21S 41/147 20180101ALI20240216BHJP
   F21S 41/32 20180101ALI20240216BHJP
   F21S 41/125 20180101ALI20240216BHJP
   F21W 102/10 20180101ALN20240216BHJP
   F21Y 115/00 20160101ALN20240216BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20240216BHJP
【FI】
F21S41/663
F21S41/147
F21S41/32
F21S41/125
F21W102:10
F21Y115:00
F21Y113:10
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119668
(22)【出願日】2023-07-24
(31)【優先権主張番号】63/397,711
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514008468
【氏名又は名称】巨鎧精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呉 柏樺
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車用灯火器の照明モジュール内に多色光源を設置し、異なる色光を同時に発生可能とすることで、従来のLED車用ヘッドライト群は悪天候での照明効果に劣るとの課題を大幅に改善する。
【解決手段】多光源照明モジュール100は、少なくとも1つの光路調整部材110、少なくとも1つの第1光源121及び少なくとも1つの第2光源122を含む。第1光源は、第1色光を発生させて、第1色光を光路調整部材に投射するために用いられる。第2光源は、第2色光を発生させて、第2色光を光路調整部材に投射するために用いられる。光路調整部材は、第1色光及び第2色光を多光源照明モジュールの前方に投射することで、第1色光と第2色光の一部又は全部を重ね合わせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多光源照明モジュールであって、
少なくとも1つの光路調整部材、
第1色光を発生させて、前記第1色光を前記光路調整部材に投射するための少なくとも1つの第1光源、及び
第2色光を発生させて、前記第2色光を前記光路調整部材に投射するための少なくとも1つの第2光源、を含み、
前記光路調整部材は、前記第1色光及び前記第2色光を前記多光源照明モジュールの前方に投射することで、前記第1色光と前記第2色光の一部又は全部を重ね合わせる多光源照明モジュール。
【請求項2】
前記光路調整部材は、内側陥凹反射面を有するリフレクターカップである請求項1に記載の多光源照明モジュール。
【請求項3】
前記第1色光と前記第2色光は前記内側陥凹反射面における到達点が異なり、且つ、前記内側陥凹反射面はこれらの到達点において異なる曲率又は反射角度を有する請求項2に記載の多光源照明モジュール。
【請求項4】
前記第1光源と前記第2光源は単一の変色可能発光モジュールをなすよう結合され、且つ、前記第1色光と前記第2色光の投射範囲は重なり合う請求項2に記載の多光源照明モジュール。
【請求項5】
前記第1光源は、前記第2光源に密接しており、且つ、前記リフレクターカップの焦点又は鏡心に近接している請求項2に記載の多光源照明モジュール。
【請求項6】
前記第1光源及び前記第2光源の数は複数であり、且つ光源アレイを形成する請求項4に記載の多光源照明モジュール。
【請求項7】
前記第1光源と前記第2光源の間には間隔が備わっており、前記リフレクターカップは第1反射部及び第2反射部を含み、前記第1反射部は、前記第1光源が発生させた前記第1色光を反射するために用いられ、前記第2反射部は、前記第2光源が発生させた前記第2色光を反射するために用いられる請求項2に記載の多光源照明モジュール。
【請求項8】
前記第1反射部及び前記第2反射部は、異なる形態、角度又は曲率の反射面である請求項7に記載の多光源照明モジュール。
【請求項9】
前記第1色光は白色光であり、前記第2色光は黄色光である請求項1に記載の多光源照明モジュール。
【請求項10】
更に、
前記第1光源と前記第2光源のオンを制御するための制御回路と、
トリガ信号を前記制御回路に伝送するためのスイッチ、を含み、
前記第1光源が点灯しているとき、前記制御回路は、特定回数の前記トリガ信号の受信を1サイクルとして前記第2光源をオン又はオフにする請求項1に記載の多光源照明モジュール。
【請求項11】
前記制御回路は、前記第1光源が点灯しているときに前記特定回数の前記トリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき前記第2光源をオンにして点灯させるとともに、前記第1光源の点灯を維持する請求項10に記載の多光源照明モジュール。
【請求項12】
前記制御回路は、
電力を前記第1光源に供給するための第1駆動装置と、
電力を前記第2光源に供給するための第2駆動装置、を含む請求項10に記載の多光源照明モジュール。
【請求項13】
前記制御回路は、前記第1光源がオフのときに前記特定回数の前記トリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき前記第2光源をオンにし、或いは、
前記制御回路は、前記第1光源がオンのときに前記特定回数の前記トリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき前記第2光源をオンにするとともに、前記第1光源をオフにする請求項10に記載の多光源照明モジュール。
【請求項14】
前記制御回路は駆動装置及び切替装置を含み、前記駆動装置は、電力を前記切替装置に供給し、前記切替装置を経由して電力を前記第1光源又は前記第2光源に出力するために用いられる請求項13に記載の多光源照明モジュール。
【請求項15】
前記第1光源と前記第2光源は、それぞれ発光ダイオードである請求項1に記載の多光源照明モジュール。
【請求項16】
同一のソケット内に統合される請求項1に記載の複数の多光源照明モジュールを含む自動車用灯火器。
【請求項17】
更に、前記ソケットに統合される少なくとも1つの補助照明モジュールを含む請求項16に記載の自動車用灯火器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車部品に関し、特に、多光源照明モジュール及び当該多光源照明モジュールを備えた自動車用灯火器に関する。
【背景技術】
【0002】
白熱灯と比較して、発光ダイオードは、体積が小さく、輝度が高く、使用寿命が長く、省電力であるとの利点を有する。発光ダイオードを車用ヘッドライト群に応用すれば高輝度の白色光を発生可能となり、一般的な状況では照明効果を確実に達成し得る。しかし、LED車用ヘッドライト群が発生させる白色光は色温度が高く、悪天候の場合には、往々にして期待するような照明効果を達成できない。例えば、雨や雪、或いは霧といった天気では、なおさら運転時の視線に影響を及ぼす場合があり、ひいては走行の安全性にも影響する。
【0003】
よって、悪天候の場合、ユーザーは、走行の安全性を高めるために、しばしばフォグランプをオンにし、LED車用ヘッドライト群の白色光と組み合わせて照明せねばならない。しかし、フォグランプは装着位置が低く、照射距離が近いため、通常は警告的な効果を有するにすぎず、良好な照明効果は提供できない。そのほか、フォグランプの多くは独立して設置され、自動車販売時の標準装備となっていないことすらある。また、別途追加する場合には装着コストも増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のLED車用ヘッドライト群の欠点を改善するために、本発明は、更に、車用灯火器の照明モジュール内に多色光源を設置し、異なる色光を同時に発生可能とすることで、従来のLED車用ヘッドライト群は悪天候での照明効果に劣るとの課題を大幅に改善可能とすることを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は多光源照明モジュールを提供する。当該モジュールは、少なくとも1つの光路調整部材と、第1色光を発生させて第1色光を光路調整部材に投射するための少なくとも1つの第1光源と、第2色光を発生させて第2色光を光路調整部材に投射するための少なくとも1つの第2光源、を含む。光路調整部材は、第1色光及び第2色光を多光源照明モジュールの前方に投射することで、第1色光と第2色光の一部又は全部を重ね合わせる。
【0006】
本発明は、更に、同一のソケット内に統合される上記の多光源照明モジュールを含む自動車用灯火器を提供する。
【0007】
本発明の少なくとも1つの実施例において、光路調整部材は内側陥凹反射面を有するリフレクターカップである。
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1色光と第2色光は、それぞれ、内側陥凹反射面に投射される際の到達点が異なり、且つ、内側陥凹反射面はこれらの到達点において異なる曲率又は反射角度を有する。
【0009】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1光源と第2光源は単一の変色可能発光モジュールをなすよう結合され、且つ、第1色光と第2色光の投射範囲は重なり合う。
【0010】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1光源は、第2光源に密接しており、且つ、リフレクターカップの焦点又は鏡心に近接している。
【0011】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1光源及び第2光源の数は複数であり、且つ光源アレイを形成する。
【0012】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1光源と第2光源の間には間隔が備わっており、リフレクターカップは第1反射部及び第2反射部を含む。第1反射部は、第1光源が発生させた第1色光を反射するために用いられ、第2反射部は、第2光源が発生させた第2色光を反射するために用いられる。
【0013】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1反射部及び第2反射部は、異なる形態、角度又は曲率の反射面である。
【0014】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1色光は白色光であり、第2色光は黄色光である。
【0015】
本発明の少なくとも1つの実施例において、多光源照明モジュールは、更に、制御回路及びスイッチを含む。制御回路は、第1光源と第2光源のオンを制御するために用いられる。スイッチは、トリガ信号を制御回路に伝送するために用いられる。第1光源が点灯しているとき、制御回路は、特定回数のトリガ信号の受信を1サイクルとして第2光源をオン又はオフにする。
【0016】
本発明の少なくとも1つの実施例において、制御回路は、第1光源が点灯しているときに特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源をオンにするとともに、第1光源の点灯を維持する。
【0017】
本発明の少なくとも1つの実施例において、制御回路は第1駆動装置及び第2駆動装置を含む。第1駆動装置は、電力を第1光源に供給するために用いられる。且つ、第2駆動装置は、電力を第2光源に供給するために用いられる。
【0018】
本発明の少なくとも1つの実施例において、制御回路は、第1光源がオフのときに特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源をオンにする。或いは、制御回路は、第1光源がオンのときに特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源をオンにするとともに、第1光源をオフにする。
【0019】
本発明の少なくとも1つの実施例において、制御回路は駆動装置及び切替装置を含む。駆動装置は、電力を切替装置に供給し、切替装置を経由して電力を第1光源又は第2光源に出力するために用いられる。
【0020】
本発明の少なくとも1つの実施例において、第1光源と第2光源はそれぞれ発光ダイオードである。
【0021】
本発明の少なくとも1つの実施例において、自動車用灯火器は、更に、ソケットに統合される少なくとも1つの補助照明モジュールを含む。
【発明の効果】
【0022】
実際の応用時には、一般的な車のヘッドライトを本発明で記載する多光源照明モジュール又は自動車用灯火器に直接交換可能であり、車内の車用灯火器制御レバーを調整することで、車に悪天候時の照明光源を発生させられる。換言すると、本発明で記載する多光源照明モジュール又は自動車用灯火器は、迅速且つ容易に一般的な車に装着可能であり、車の走行時の安全性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明における多光源照明モジュールを備えた自動車用灯火器の一実施例の概略構造図である。
図2図2は、本発明における多光源照明モジュールの一実施例の概略断面図である。
図3図3は、本発明における多光源照明モジュールの更なる実施例の概略断面図である。
図4図4は、本発明の多光源照明モジュールにおける光源アレイの一実施例の概略構造図である。
図5図5は、本発明の多光源照明モジュールにおける光源、制御回路及びスイッチの一実施例の概略接続図である。
図6図6は、本発明の多光源照明モジュールにおける光源及び制御回路の更なる実施例の概略接続図である。
図7図7は、本発明の多光源照明モジュールにおける光源及び制御回路の更なる実施例の概略接続図である。
図8図8は、本発明における多光源照明モジュールの更なる実施例の概略斜視図である。
図9図9は、本発明における多光源照明モジュールの更なる実施例の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明における多光源照明モジュールを備えた自動車用灯火器の一実施例の概略構造図を示している。自動車用灯火器1は、複数の多光源照明モジュール100を含む。複数の多光源照明モジュール100は同一のソケット1a内に統合される。具体的実施例において、自動車用灯火器1は自動車のヘッドライト群としてもよい。実際の応用時には、一般的な自動車のヘッドライト群を本発明の自動車用灯火器1に直接交換可能である。これにより、自動車の照明効果を向上させられる。
【0025】
具体的実施例において、本発明の上記自動車用灯火器1は、更に、補助照明モジュール100aを含む。且つ、補助照明モジュール100aはソケット1a内に統合される。本発明の一実施例では、多光源照明モジュール100をロービームモジュールとし、補助照明モジュール100aをハイビームモジュールとしてもよい。また、本発明の別の実施例では、多光源照明モジュール100をハイビームモジュールとし、補助照明モジュール100aをロービームモジュールとしてもよい。
【0026】
図1及び図2に示すように、多光源照明モジュール100は、少なくとも1つの光路調整部材110、少なくとも1つの第1光源121及び少なくとも1つの第2光源122を含む。
【0027】
図1及び図2に示すように、第1光源121及び第2光源122は、それぞれ、第1色光L1及び第2色光L2を発生させるために用いられる。第1色光L1及び第2色光L2は、異なる波長、色又は色温度を有する。例えば、第1色光L1は白色光であり、第2色光L2は黄色光である。具体的実施例において、第1光源121及び前記第2光源122は発光ダイオード(LED)である。しかし、第1光源121及び第2光源122が発光ダイオードであることは本発明の一実施例にすぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。本発明における第1光源121及び第2光源122は、その他の種類の光源であってもよい。
【0028】
図1及び図2に示すように、第1光源121は第1色光L1を光路調整部材110に投射するために用いられ、第2光源122は第2色光L2を光路調整部材110に投射するために用いられる。光路調整部材110は、反射、屈折、反射と屈折の組み合わせ、又はその他の光路調整方式によって、第1色光L1及び第2色光L2を多光源照明モジュール100の前方に投射する。これにより、第1色光L1と第2色光L2の一部又は全部が重なり合う。
【0029】
図1及び図2に示すように、本発明の具体的実施例において、光路調整部材110は内側陥凹反射面110aを有するリフレクターカップである。第1色光L1と第2色光L2は、内側陥凹反射面110aにおける到達点が異なる。図2に示すように、内側陥凹反射面110aはこれらの到達点において異なる曲率を有する。例えば、第1色光L1及び第2色光L2は、それぞれ内側陥凹反射面110aの異なる領域に投射されるが、第1色光L1及び第2色光L2が投射される領域は、それぞれ異なる曲率又は反射角度を有する。
【0030】
図3に示すように、本発明の具体的実施例において、第1光源121と第2光源122は、単一の変色可能発光モジュール12をなすよう結合してもよい。この場合、第1色光L1と第2色光L2の投射範囲は重なり合う。例えば、変色可能発光モジュール12は、2つのチップが封入された発光ダイオード装置としてもよく、異なる色の色光を発生可能である。
【0031】
本発明における上記のリフレクターカップは、球面反射鏡としてもよいし、非球面反射鏡としてもよく、例えばパラボリックミラーである。
【0032】
本発明の一実施例において、第1光源121は第2光源122に密接している。例えば、第1光源121と第2光源122は密着して設けられる。且つ、これらはいずれもリフレクターカップの焦点又は鏡心に近接している。第1光源121及び第2光源122は、第1色光L1及び第2色光L2を同時にリフレクターカップ(光路調整部材110)に投射し、リフレクターカップを経由して、第1色光L1及び第2色光L2を多光源照明モジュール100の前方に反射可能である。これにより、第1色光L1と第2色光L2が部分的に重なり合い、悪天候時の照明光源を形成する。
【0033】
本発明の一実施例において、第2色光L2の投射高さ/角度は、第1色光L1よりも低くなるよう設定される。これにより、第2色光L2(特に、黄色光を使用する場合)が対向車に影響を及ぼすとの事態が回避されるとともに、近い箇所の地面に対し十分な照明を発生させることも可能となる。
【0034】
図1図2及び図4に示す多光源照明モジュール100において、第1光源121と第2光源122は隣接している。例えば、複数の第1光源121及び複数の第2光源122を光源アレイ120となるよう緊密に並べてもよい。
【0035】
図4に示すように、光源アレイ120は9つの発光ダイオードを含んでもよい。例えば、3つの第1光源121と6つの第2光源122を含み、3つの第1光源121の両側に第2光源122が設けられる。
【0036】
図4の光源アレイ120は一例にすぎず、実際の応用時には、ライトタイプや照度のニーズに応じてアレイの大きさを調整するとともに、光源アレイ120の第1光源121及び第2光源122の数と位置を調整する。これにより、多光源照明モジュール100が発生させる第1色光L1、第2色光L2及び悪天候時の照明光源のライトタイプが関連法規の規定を満たすようにする。
【0037】
図5に示すように、多光源照明モジュール100は、更に、制御回路130及びスイッチ140を含む。制御回路130は、第1光源121及び第2光源122のオン又はオフを制御するために用いられる。例えば、制御回路130は多段式切替装置としてもよい。スイッチ140は、車のハイビーム切替スイッチ又はパッシング切替スイッチとしてもよい。スイッチ140は、トリガ信号を制御回路130に伝送するために用いられる。これにより、制御回路130は、トリガ信号に基づいて第1光源121及び第2光源122のオン又はオフを切り替える。
【0038】
第1光源121が点灯しているとき、制御回路130は、特定回数のトリガ信号の受信を1サイクルとして第2光源122をオン又はオフにする。例えば、スイッチ140が3回トリガするごとに第2光源122オンにする。そして、再びトリガされると、スイッチ140が次に3回トリガして第2光源122を再びオンにするまで第2光源122をオフにする。
【0039】
具体的に、本発明の多光源照明モジュール100は3種類の動作モードを有してもよい。そのうち、第1動作モードは第1光源121及び第2光源122がいずれも発光せず、通常は昼間又は照明が十分な走行環境に利用される。
【0040】
第2動作モードでは、多光源照明モジュール100の第1光源121及び第2光源122が同時に発光可能である。まず、第1光源121がオンとなって第1色光L1を発生させるが、第2光源122は発光しない。制御回路130は、第1光源121がオンのとき特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源122をオンにして第2色光L2を発生させるとともに、第1光源121の点灯を維持して第1色光L1を発生させる。これにより、多光源照明モジュール100に第1色光L1と第2色光L2を同時に発生させる。通常、第2動作モードは、夜間又は照明が不足した走行環境に利用される。
【0041】
図6に示すように、第1光源121と第2光源122は同時にオンとなる場合がある(例えば、第2動作モードにおいて)。そのため、制御回路130は、第1駆動装置131及び第2駆動装置132を含んでもよい。第1駆動装置131は、電力を第1光源121に供給するために用いられ、第2駆動装置132は、電力を第2光源122に供給するために用いられる。2つの駆動装置によって、十分な電力を第1光源121及び第2光源122に供給可能となる。これにより、単一の駆動装置で出力可能な電流が低すぎるために第1色光L1と第2色光L2の輝度が不足するとの事態が回避される。
【0042】
図6は、第1駆動装置131及び第2駆動装置132を制御回路130の内部に統合する場合を示しているが、これは本発明の一実施例にすぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。別の実施例では、第1駆動装置131及び第2駆動装置132を制御回路130に外付けで設置してもよい。例えば、第1駆動装置131は制御回路130と第1光源121の間に位置し、第2駆動装置132は制御回路130と第2光源122の間に位置する。
【0043】
第3動作モードでは、多光源照明モジュール100の第1光源121及び第2光源122の一方のみがオンとなる。この場合、第1光源121がオフのとき、制御回路130は特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源122をオンにする。また、第1光源121がオンであり、且つロービームモジュールがオンの場合、制御回路130は特定回数のトリガ信号を受信すると、そのサイクルに基づき第2光源122をオンにするとともに、第1光源121をオフにする。
【0044】
図7に示すように、第1光源121と第2光源122が同時にオンとなり得ない場合には、光源をオンにして十分な照度を維持するのに必要な総電力は小さくなる。この場合、制御回路130は駆動装置133及び切替装置134のみを含む。駆動装置133は、電力を切替装置134に供給し、切替装置134を経由して電力を第1光源121又は第2光源122に出力するために用いられる。
【0045】
図7は、駆動装置133を制御回路130の内部に統合することを示しているが、これは本発明の一実施例にすぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。別の実施例では、駆動装置133を制御回路130に外付けしてもよい。
【0046】
図8及び図9に示すように、本発明の別の実施例において、第1光源121と第2光源122の間には間隔が備わっており、リフレクターカップは第1反射部111及び第2反射部112を含む。第1反射部111及び第2反射部112は異なる形態の反射面である。即ち、第1反射部111及び第2反射部112は、それぞれ異なる曲率又は反射角度を有する反射面である。第1反射部111は、第1光源121が発生させた第1色光L1を反射するために用いられ、第2反射部112は、第2光源122が発生させた第2色光L2を反射するために用いられる。
【0047】
本発明の一実施例において、多光源照明モジュール100は、リフレクターカップの光路の下流に位置する投射レンズを含んでもよい。光路調整部材110により反射された第1色光L1及び/又は第2色光L2は、投射レンズを通過して多光源照明モジュール100の前方に投射される。
【0048】
実際の応用時には、一般的な車の車用ヘッドライト群を本発明における上記の多光源照明モジュール100に直接交換可能であり、車内の車用灯火器制御レバーを調整することで、車に悪天候時の照明光源を発生させられる。換言すると、本発明における上記の車用ヘッドライト群は、迅速且つ容易に一般的な車に装着可能であり、車の走行時の安全性を向上させる。
【0049】
以上の記載は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の実施範囲を限定するものではない。即ち、本発明の特許請求の範囲で記載する形状、構造、特徴及び精神に基づいてなされる均等な変形及び補足は、いずれも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 自動車用灯火器
1a ソケット
100 多光源照明モジュール
100a 補助照明モジュール
110 光路調整部材
110a 内側陥凹反射面
111 第1反射部
112 第2反射部
12 変色可能発光モジュール
120 光源アレイ
121 第1光源
122 第2光源
130 制御回路
131 第1駆動装置
132 第2駆動装置
133 駆動装置
134 切替装置
140 スイッチ
L1 第1色光
L2 第2色光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9