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特開2024-25682フォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025682
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】フォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/72 20120101AFI20240216BHJP
   G03F 1/84 20120101ALI20240216BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G03F1/72
G03F1/84
H01L21/306 S
H01L21/306 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119911
(22)【出願日】2023-07-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0100588
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヨンデ チュン
(72)【発明者】
【氏名】ジフン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キフン チョイ
(72)【発明者】
【氏名】テヒ キム
(72)【発明者】
【氏名】セフン オ
【テーマコード(参考)】
2H195
5F043
【Fターム(参考)】
2H195BA02
2H195BA10
2H195BD02
2H195BD03
2H195BD32
2H195BD34
2H195BD40
2H195CA22
5F043AA27
5F043BB18
5F043DD08
5F043DD13
5F043EE07
5F043EE08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法を提供する。
【解決手段】光軸に沿って光を放出する光源と、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクと、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を検出するように構成された検査器と、複数のミラーブロックを、それぞれオン状態とオフ状態との間で転換するように構成されたDMDと、を含み、ミラーブロックは、それぞれオン状態において、放出された光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、オフ状態において、放出された光を、フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成され、DMDは、フォトマスクの第1面の補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、フォトマスクの第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸に沿って光を放出する光源と、
複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクと、
前記複数のパターンのうち、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を検出するように構成された検査器と、
複数のミラーブロックを含み、前記複数のミラーブロックを、それぞれオン状態とオフ状態との間で転換するように構成されたDMD(digital micromirror device)と、を含むが、
前記ミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記放出された光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記放出された光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成され、
前記DMDは、複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面の前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、前記オン状態に転換し、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、前記オフ状態に転換することを特徴とするフォトマスク処理装置。
【請求項2】
前記補正対象パターンは、前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれのターゲット臨界寸法の偏差より大きい臨界寸法を有するパターンであることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項3】
前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給するように構成された流体供給部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項4】
前記ミラーブロックのオン/オフ状態転換は、前記ミラーブロックの回転を介して行われることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項5】
オフ状態のミラーブロックによって反射される光を吸収するように構成されたバンパ部をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項6】
前記光軸に沿って放出された光を、フラットトップ(flat-top)光に変換させるように構成されたフラットトップ光学系をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度を測定する温度測定器、及び前記DMDの前記ミラーブロックのオン/オフ状態転換を制御するように構成されたDMD制御器をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項8】
前記DMD制御器は、前記温度測定器から測定された前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度に基づき、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度が目標温度に逹するように、前記少なくとも1つの補正対象パターンに対応する複数のミラーブロックのオン/オフ状態を制御することを特徴とする請求項7に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項9】
前記光軸に沿って放出された光を、前記DMDに提供するように構成された光照射光学系をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項10】
前記光照射光学系は、前記光軸に沿って放出された光を、前記光軸と異なる方向に沿い、前記DMDに提供するように構成されたことを特徴とする請求項9に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項11】
前記DMDは、前記ミラーブロックが、LXM行列形態に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項12】
前記DMDから反射された光の倍率を調節するように構成された屈折レンズをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク処理装置。
【請求項13】
複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクを準備する段階と、
前記フォトマスクに対し、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を決定する段階と、
前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する段階と、
前記フォトマスクの前記補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの寸法を補正する段階と、を含むが、
前記補正対象パターンの寸法を補正する段階は、
それぞれオン状態とオフ状態との間で転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMD(digital micromirror device)を準備する段階であり、前記複数のミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成された前記DMDを準備する段階と、
前記複数のミラーブロックのうち、前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、前記複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階と、
前記DMDに前記光を提供し、前記DMDで反射された前記光を利用し、前記補正対象パターンをエッチングする段階と、を含むことを特徴とするフォトマスク処理方法。
【請求項14】
前記補正対象パターンは、前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれのターゲット臨界寸法の偏差より大きい臨界寸法を有するパターンであることを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項15】
前記DMDを準備する段階は、前記フォトマスクの大きさに対応し、前記反射された光の倍率を調節する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項16】
前記ミラーブロックのオン/オフ機能は、前記ミラーブロックの回転を介し、前記ミラーブロックのオン/オフ状態が決定されることを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項17】
前記補正対象パターンをエッチングする段階において、光の経路を変更するように構成された光照射光学系を介し、前記DMDに光が提供されることを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項18】
前記補正対象パターンの寸法を補正する段階は、
前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度を測定する段階、及び前記測定された温度に基づき、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度が目標温度に逹するように、前記少なくとも1つの補正対象パターンに対応する複数のミラーブロックのオン/オフ状態をフィードバック制御する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項19】
前記補正対象パターンをエッチングする段階は、前記光を、フラットトップ光に変換させる段階を含むことを特徴とする請求項13に記載のフォトマスク処理方法。
【請求項20】
マスク基板、前記マスク基板上に位置し、極紫外線(EUV)光を反射させる反射多層膜、及び前記反射多層膜上に位置する吸収層を含むマスクブランクを準備する段階と、
前記吸収層をエッチングし、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクを提供する段階と、
前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれの臨界寸法の偏差より大きい幅を有するパターンである補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を検出する段階と、
前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する段階と、
前記エッチング液が供給された状態で、補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの臨界寸法を補正する段階と、を含み、
前記補正対象パターンの臨界寸法を補正する段階は、
それぞれオン状態とオフ状態とにおいて転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMDを準備する段階であり、前記複数のミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成された前記DMDを準備する段階と、
前記複数のミラーブロックのうち、前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、前記複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階と、
前記DMDに前記光を提供し、前記DMDで反射された前記光を利用し、前記補正対象パターンをエッチングする段階と、を含むことを特徴とするフォトマスク処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法に係り、さらに具体的には、フォトマスク、特に、極紫外線(EUV:extreme ultraviolet)フォトリソグラフィ工程に使用されうるフォトマスクの臨界寸法を補正するフォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を半導体基板上に具現するために、露光工程及び現像工程を含むフォトリソグラフィ技術が利用される。半導体素子のダウンスケーリング傾向により、半導体基板上にマスクパターンを形成するにおいて、極紫外線(EUV)光が露光装置の光源として使用されている。EUVリソグラフィ工程を利用し、高密度に配される複数の微細パターンを形成するにあたり、反射型EUVフォトマスクを含む反射型露光系を利用し、ウェーハ上にパターンを転写する技術に対する研究が活発になされている。反射型フォトマスクは、スキャニング(scanning)過程を介し、フォトマスク上のパターンがウェーハ上に転写されるので、フォトマスクの欠陥は、ウェーハ上に具現される素子の欠陥を誘発してしまう。ところで、反射型フォトマスクは、製造過程において、多様なエラーが生じうる。従って、フォトマスクの多様なエラーを効果的に補正し、EUVフォトマスクの収率を改善させることができる技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする第1の課題は、フォトマスクパターンの臨界寸法を補正することができるフォトマスク処理装置を提供することである。
【0004】
本発明の技術的思想が解決しようとする第2の課題は、フォトマスクパターンの臨界寸法を補正することができるフォトマスク処理方法を提供することである。
【0005】
また、本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されるものではなく、他の課題は、以下の記載から、当業者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記第1の技術的課題をなすために、光軸に沿って光を放出する光源と、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクと、前記複数のパターンのうち、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を検出するように構成された検査器と、複数のミラーブロックを含み、前記複数のミラーブロックを、それぞれオン状態とオフ状態との間で転換するように構成されたDMD(digital micromirror device)と、を含むものの、前記ミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記放出された光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記放出された光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成され、前記DMDは、複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面の前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、前記オン状態に転換し、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、前記オフ状態に転換することを特徴とするフォトマスク処理装置を提供する。
【0007】
本発明の実施形態において、前記補正対象パターンは、前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれのターゲット臨界寸法の偏差より大きい臨界寸法を有するパターンであることを特徴とする。
【0008】
本発明の実施形態において、前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給するように構成された流体供給部をさらに含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の実施形態において、前記ミラーブロックのオン/オフ状態転換は、前記ミラーブロックの回転を介して行われることを特徴とする。
【0010】
本発明の実施形態において、オフ状態のミラーブロックによって反射される光を吸収するように構成されたバンパ部をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の実施形態において、前記光軸に沿って放出された光を、フラットトップ(flat-top)光に変換させるように構成されたフラットトップ光学系をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の実施形態において、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度を測定する温度測定器、及び前記DMDの前記ミラーブロックのオン/オフ状態転換を制御するように構成されたDMD制御器をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の実施形態において、前記DMD制御器は、前記温度測定器から測定された前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度に基づき、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度が目標温度に逹するように、前記少なくとも1つの補正対象パターンに対応する複数のミラーブロックのオン/オフ状態を制御することを特徴とする。
【0014】
本発明の実施形態において、前記光軸に沿って放出された光を、前記DMDに提供するように構成された光の照射光学系をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の実施形態において、前記光の照射光学系は、前記光軸に沿って放出された光を、前記光軸と異なる方向に沿い、前記DMDに提供するように構成されたことを特徴とする。
【0016】
本発明の実施形態において、前記DMDは、前記ミラーブロックが、LXM行列形態に配列されたことを特徴とする。
【0017】
本発明の実施形態において、前記DMDから反射された光の倍率を調節するように構成された屈折レンズをさらに含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、前記第2の技術的課題をなすために、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクを準備する段階と、前記フォトマスクに対し、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を決定する段階と、前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する段階と、前記フォトマスクの前記補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの寸法を補正する段階と、を含むものの、前記補正対象パターンの寸法を補正する段階は、それぞれオン状態とオフ状態との間で転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMD(digital micromirror device)を準備する段階であり、前記複数のミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成された前記DMDを準備する段階と、前記複数のミラーブロックのうち、前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、前記複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階と、前記DMDに前記光を提供し、前記DMDで反射された前記光を利用し、前記補正対象パターンをエッチングする段階と、を含むことを特徴とするフォトマスク処理方法を提供する。
【0019】
本発明の実施形態において、前記補正対象パターンは、前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれのターゲット臨界寸法の偏差より大きい臨界寸法を有するパターンであることを特徴とする。
【0020】
本発明の実施形態において、前記DMDを準備する段階は、前記フォトマスクの大きさに対応し、前記反射された光の倍率を調節する段階を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の実施形態において、前記ミラーブロックのオン/オフ機能は、前記ミラーブロックの回転を介し、前記ミラーブロックのオン/オフ状態が決定されることを特徴とする。
【0022】
本発明の実施形態において、前記補正対象パターンをエッチングする段階において、光の経路を変更するように構成された光の照射光学系を介し、前記DMDに光が提供されることを特徴とする。
【0023】
本発明の実施形態において、前記補正対象パターンの寸法を補正する段階は、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度を測定する段階、及び前記測定された温度に基づき、前記少なくとも1つの補正対象パターンの温度が目標温度に逹するように、前記少なくとも1つの補正対象パターンに対応する複数のミラーブロックのオン/オフ状態をフィードバック制御する段階をさらに含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の実施形態において、前記補正対象パターンをエッチングする段階は、前記光を、フラットトップ光に変換させる段階を含むことを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、前記技術的課題をなすために、マスク基板、前記マスク基板上に位置し、極紫外線(EUV)光を反射させる反射多層膜、及び前記反射多層膜上に位置する吸収層を含むマスクブランクを準備する段階と、前記吸収層をエッチングし、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクを提供する段階と、前記複数のパターンのうち、前記複数のパターンそれぞれの臨界寸法の偏差より大きい幅を有するパターンである補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を検出する段階と、前記フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する段階と、前記エッチング液が供給された状態で、補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの臨界寸法を補正する段階と、を含み、前記補正対象パターンの臨界寸法を補正する段階は、それぞれオン状態とオフ状態とにおいて転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMDを準備する段階であり、前記複数のミラーブロックは、それぞれ前記オン状態において、前記光をフォトマスクの第1面に向けて反射させ、前記オフ状態において、前記光を、前記フォトマスクの第1面の外部に向けて反射させるように構成された前記DMDを準備する段階と、前記複数のミラーブロックのうち、前記補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、前記複数のミラーブロックのうち、前記フォトマスクの前記第1面において、補正対象領域以外の領域である非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階と、前記DMDに前記光を提供し、前記DMDで反射された前記光を利用し、前記補正対象パターンをエッチングする段階と、を含むことを特徴とするフォトマスク処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明の技術的思想によるフォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法は、DMDによる光の部分的反射により、フォトマスクに光が照射される領域を決定することができる。光が照射された領域は、エッチング速度が速まり、前記領域内にあるパターンの臨界寸法(CD:critical dimension)を低減させることができる。
【0027】
それにより、フォトマスクにおいて、補正が必要なパターンの臨界寸法を効率的に補正することができ、究極的には、フォトマスクの収率を改善させることができる。
【0028】
本発明の例示的実施例から得られる効果は、以上で言及したところに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の説明から、本発明の例示的実施例が属する技術分野で当業者に明確に導き出されて理解されるであろう。すなわち、本発明の例示的実施例を実施することによる意図されていない効果も、本発明の例示的実施例から、当該技術分野の当業者によって導き出されるのである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態によるフォトマスク処理方法について説明するためのブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるフォトマスクについて説明するためのマスクブランクの断面図である。
図3A】本発明の一実施形態によるフォトマスクパターンのターゲット臨界寸法について説明するためのフォトマスクの断面図である。
図3B】本発明の一実施形態によるフォトマスクパターンの臨界寸法及び補正対象領域について説明するためのフォトマスクの断面図である。
図4図3BのフォトマスクをXY平面から見た平面図である。
図5】本発明の一実施形態によるフォトマスク処理装置を概略的に示す構成図である。
図6】本発明の一実施形態による流体供給部及び支持部を概略的に示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態による第4段階について説明するためのブロック図である。
図8A】本発明の一実施形態によるDMDを概略的に示す平面図である。
図8B図8AのDMDについて説明するための平面図である。
図9】本発明の一実施形態によるミラーブロックのオン/オフ状態転換の一実施形態及びバンパ部の概路図である。
図10A】本発明の一実施形態によるフラットトップ光学系について説明するためのグラフである。
図10B】本発明の一実施形態によるフラットトップ光学系について説明するためのグラフである。
図11】本発明の一実施形態によるフォトマスク処理装置を概略的に示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一構成要素については、同一参照符号を使用し、それらに係わる重複説明は、省略する。
【0031】
以下、図面において、X軸方向及びY軸方向は、フォトマスクの上面に並行な方向を示し、X軸方向及びY軸方向は、互いに垂直方向でもある。Z軸方向は、フォトマスクの上面に垂直方向を示し、Z軸方向は、XY平面に垂直方向でもある。
【0032】
以下、図面において説明するフォトマスクは、極紫外線(EUV:extreme ultraviolet)フォトマスクでもあるが、それに限定されるのではない。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態によるフォトマスク処理方法について説明するためのブロック図である。図1を参照すれば、フォトマスク処理方法(S10)は、第1段階(S100)ないし第4段階(S400)の工程順序を含むものでもある。
【0034】
ある実施形態が他形態に具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されもし、説明される順序と反対の順序にも遂行される。
【0035】
本発明の技術的思想によるフォトマスク処理方法(S10)は、複数のパターンが提供された第1面を含むフォトマスクを準備する第1段階(S100)、前記フォトマスクに対し、事前に決定された目標範囲より大きい寸法を有する補正対象パターンを、少なくとも一つ含む補正対象領域を決定する第2段階(S200)、フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する第3段階(S300)、及び前記フォトマスクの前記補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの寸法を補正する第4段階(S400)を含むものでもある。
【0036】
フォトマスク処理方法(S10)において、前記第1段階(S100)は、例えば、マスクブランク100(図2)のエッチングを介しても遂行される。前記第1段階(S100)は、図2ないし図4を介して詳細に説明する。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態によるフォトマスクについて説明するためのマスクブランクの断面図である。図3Aは、本発明の一実施形態によるフォトマスクパターンのターゲット臨界寸法について説明するためのフォトマスクの断面図であり、図3Bは、本発明の一実施形態によるフォトマスクパターンの臨界寸法及び補正対象領域について説明するためのフォトマスクの断面図である。図4は、図3BのフォトマスクをXY平面から見た平面図である。
【0038】
図1ないし図4を参照すれば、マスクブランク100は、伝導性層110、マスク基板120、マスク基板120上の反射多層膜140、反射多層膜140上の吸収層170、及び吸収層170上の反射防止層190を含むものでもある。本実施形態によるマスクブランク100は、反射型フォトマスクのためのマスクブランクでもある。
【0039】
伝導性層110は、露光工程時、露光装置の静電チャック(electrostatic chuck)にフォトマスク101(図3A)を固定するのにも利用される。伝導性層110は、Cr含有物質またはTa含有物質によってもなる。例えば、伝導性層110は、CrまたはCrNによってもなる。伝導性層110は、約20~80nmの厚みを有することができる。
【0040】
マスク基板120は、シリコン(Si)のように、低い熱膨脹係数を有する物質によっても形成される。例えば、前記マスク基板120は、20℃における熱膨脹係数が、約0±1.0×10-7/℃でもあるが、それに限定されるのではない。また、マスク基板120は、平滑性、平坦度、及び洗浄液に対する耐性にすぐれる材料によってもなる。例えば、前記マスク基板120は、合成石英ガラス、石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、SiO-TiO系ガラスのようなLTEM(low thermal expansion material)ガラス;β石英固溶体を析出した結晶化ガラス;単結晶シリコン;またはSiCによってもなる。
【0041】
反射多層膜140は、EUV光を反射させる物質によっても形成される。例示的な実施形態によれば、反射多層膜140は、モリブデン(Mo)/シリコン(Si)周期多層膜を含むものでもある。反射多層膜140は、第1反射層141、第2反射層142及びキャッピング層143を含むものでもある。
【0042】
反射多層膜140は、第1反射層141と第2反射層142とが交互に積層された構造を有しうる。例示的な実施形態によれば、第1反射層141は、モリブデンまたはシリコンによって形成され、第2反射層142は、シリコンまたはモリブデンによって形成されうる。例示的な実施形態によれば、第1反射層141と第2反射層142は、数十層にも積層されるが、その厚みは、多様でもある。キャッピング層143は、反射多層膜140の最上層にも配される。キャッピング層143は、反射多層膜140を、機械的損傷及び/または化学的損傷から保護するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、キャッピング層143は、ルテニウム(Ru)またはルテニウム化合物を含むものでもある。
【0043】
吸収層170は、EUV光を吸収する物質によっても形成される。吸収層170は、EUV光の波長領域の光線を、吸収層170の表面に照射したとき、波長13.5nm近辺の最大光線反射率が約5%以下である物質を含むものでもある。前記吸収層170は、例えば、TaN、TaNO、TaBO、TaBN、Lrなどによっても形成される。例示的な実施形態によれば、吸収層170を形成するために、スパッタリング工程を利用することができるが、それに限定されるものではない。一部実施形態において、吸収層170は、約30~200nmの厚みを有しうる。
【0044】
反射防止層190は、後続工程で製造されるパターン要素に対する検査中、検査光の波長帯域、例えば、約190~260nmの波長帯域において、比較的低い反射率を提供することにより、十分なコントラストが得られるようにも構成される。例示的な実施形態によれば、反射防止層190は、金属窒化物、例えば、チタン窒化物またはタンタル窒化物のような遷移金属窒化物を含むか、あるいは塩素、フッ素、アルゴン、水素及び酸素によって構成されたグループから選択された1以上の追加成分を含むものでもある。例示的な実施形態によれば、反射防止層190は、スパッタリング工程によっても形成されるが、それに限定されるものではない。例示的な実施形態によれば、反射防止層190は、5~25nmの厚みを有しうる。一部実施形態において、反射防止層190は、追加成分、またはその前駆体を含む雰囲気において、吸収層170表面を処理することによっても形成される。
【0045】
フォトマスク101は、マスクブランク100の吸収層170をエッチングし、複数のパターンPRを形成することができる。例示的な実施形態において、フォトマスク101は、吸収層170と共に、反射防止層190をエッチングし、複数のパターンPRを形成することができる。フォトマスク101は、吸収層170がエッチングされていない非パターン領域BRをさらに含むものでもある。フォトマスク101において、パターンPRが提供された面である第1面は、フォトマスクの上面でもある。
【0046】
例示的な実施形態によれば、フォトマスク101の複数のパターンPRそれぞれは、臨界寸法(critical dimension)を有するようにも形成される。該臨界寸法は、パターンの線幅、及び隣接したパターン間の間隔によっても表現される。フォトマスク101の複数のパターンPRそれぞれは、ターゲット臨界寸法(target critical dimension)を有するようにも形成される。該ターゲット臨界寸法は、工程時に要求されるパターンの線幅、及び隣接したパターン間の間隔によっても表現されうる。複数のパターンPRは、それぞれ異なるターゲット臨界寸法を有しうる。例示的な実施形態によれば、複数のパターンPRは、それぞれ第1幅W1ないし第3幅W3に該当するターゲット臨界寸法を有しうる。
【0047】
例示的な実施形態によれば、マスクブランク100の吸収層170をエッチングし、複数のパターンPRが形成されたフォトマスク101’は、ターゲット臨界寸法と異なる臨界寸法を有する、同じ複数のパターンPRを含むものでもある。例示的な実施形態によれば、複数のパターンPRは、それぞれ第1幅W1’ないし第3幅W3’に該当する臨界寸法を有しうる。
【0048】
例示的な実施形態によれば、複数のパターンPRのうち一部は、臨界寸法として、第1幅W1’を有し、ターゲット臨界寸法として、第1幅W1を有しうる。臨界寸法である前記第1幅W1’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第1幅W1より大きい幅を有しうる。同じ意味として、前記パターンのパターン距離である第1距離D1’は、前記パターンがターゲット臨界寸法を有するときのパターン距離である第1距離D1よりも小さい。このとき、前記パターンの臨界寸法である第1幅W1’と、ターゲット臨界寸法である第1幅W1との差が臨界寸法の偏差による許容範囲を外れてしまうのでもある。
【0049】
例示的な実施形態によれば、複数のパターンPRのうち、他の一部は、臨界寸法として、第2幅W2’を有し、ターゲット臨界寸法として、第2幅W2を有しうる。臨界寸法である前記第2幅W2’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第2幅W2より大きい幅を有しうる。同じ意味として、前記パターンのパターン距離である第2距離D2’は、前記パターンがターゲット臨界寸法を有するときのパターン距離である第2距離D2よりも小さい。このとき、前記パターンの臨界寸法である第2幅W2’と、ターゲット臨界寸法である第2幅W2との差が臨界寸法の偏差による許容範囲を外れるものでもある。
【0050】
例示的な実施形態によれば、複数のパターンPRのうち、さらに他の一部は、臨界寸法として、第3幅W3’を有し、ターゲット臨界寸法として、第3幅W3を有しうる。臨界寸法である前記第3幅W3’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第3幅W3と同一であるか、あるいはその差が偏差による許容範囲内でもある。従って、前記パターンのパターン距離である第3距離D3’は、前記パターンがターゲット臨界寸法を有するときのパターン距離である第2距離D3と同一であるか、あるいはその差が偏差による許容範囲内でもある。
【0051】
補正対象パターンCPは、複数のパターンPRのうち、寸法補正が要求されるパターンでもある。補正対象パターンCPは、複数個が提供されうる。補正対象領域CRは、フォトマスク101’の第1面において、補正が要求される領域でもある。補正対象領域CRは、少なくとも1以上の補正対象パターンCPを含むものでもある。
【0052】
例示的な実施形態によれば、補正対象パターンCPは、複数のパターンPRにおいて、複数のパターンPRそれぞれの臨界寸法が、それぞれのターゲット臨界寸法より大きい幅を有し、その差が許容範囲を外れたパターンでもある。補正対象領域CRは、フォトマスク101’の第1面において、臨界寸法補正が必要な領域でもある。
【0053】
例えば、複数のパターンPRにおいて、臨界寸法として、第1幅W1’を有するパターンの場合、前記第1幅W1’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第1幅W1より大きい幅を有し、その差が許容範囲内の偏差を外れてしまう。従って、前記パターンは、臨界寸法の補正が必要であり、このとき、補正が必要な前記第1幅W1’を臨界寸法として有するパターンは、第1補正対象パターンCP1でもある。
【0054】
また、複数のパターンPRにおいて、臨界寸法として、第2幅W2’を有するパターンの場合、前記第2幅W2’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第2幅W2より大きい幅を有し、その差が許容範囲内の偏差を外れてしまう。従って、前記パターンは、臨界寸法の補正が必要であり、このとき、補正が必要な前記第2幅W2’を臨界寸法として有するパターンは、第2補正対象パターンCP2でもある。
【0055】
このとき、補正対象領域CRは、第1補正対象パターンCP1及び第2補正対象パターンCP2を含むものでもある。すなわち、補正対象領域CRは、フォトマスク101’の第1面において、第1補正対象パターンCP1及び第2補正対象パターンCP2に該当する領域でもある。
【0056】
本明細書において、パターンPR及び補正対象パターンCPの単数形態は、文脈上、取り立てての場合を明らかに指すものでないならば、複数の形態を含むものでもある。
【0057】
図3A図3B及び図4において、補正対象パターンCP1,CP2の数を2個に図示されているが、補正対象領域の数は、それに制限されるものではなく、補正対象パターンCPは、1、または3以上でもある。
【0058】
また、図3A図3B及び図4において、補正対象パターンCPを、複数のパターンPRにおいて、複数のパターンPRそれぞれの臨界寸法が、それぞれのターゲット臨界寸法より大きい幅を有し、その差が許容範囲を外れた偏差であるパターンに図示されているが、補正対象パターンCPは、それに限定されるものではなく、補正対象パターンCPは、フォトマスクの平坦度エラー(flatness error)、フォトマスクの厚み偏差(thickness variation)、臨界線幅均一度(CDU:critical dimension uniformity)などにつき、ターゲット寸法を外れたパターンでもある。
【0059】
非補正領域NCRは、フォトマスク101’の第1面において、補正対象領域CRに該当しない領域でもある。例示的な実施形態によれば、非補正領域NCRは、フォトマスク101’の複数のパターンPRにおいて、寸法補正が要求されない領域でもある。例示的な実施形態によれば、非補正領域NCRは、フォトマスク101’の複数のパターンPRにおいて、臨界寸法補正が要求されない領域でもある。
【0060】
また、複数のパターンPRにおいて、臨界寸法として、第2幅W2’を有するパターンの場合、前記第2幅W2’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第2幅W2より大きい幅を有し、その差が許容範囲内の偏差を外れてしまう。従って、前記パターンは、臨界寸法の補正が必要であり、このとき、補正が必要な前記第2幅W2’を臨界寸法として有するパターンは、第2補正対象パターンCP2でもある。
【0061】
例えば、複数のパターンにおいて、臨界寸法として、第3幅W3’を有するパターンの場合、前記第3幅W3’は、前記パターンのターゲット臨界寸法である第3幅W3と同一であるか、あるいはその差が偏差による許容範囲内でもある。従って、前記パターンは、臨界寸法の補正が要求されるものではなく、このとき、補正が必要ではない前記第3幅W3’を臨界寸法として有するパターンは、非補正領域NCRに含まれうる。
【0062】
補正対象領域を検出する前記第2段階(S200)、フォトマスクの第1面にエッチング液を供給する第3段階(S300)、及び前記フォトマスクの前記補正対象領域に光を照射し、前記少なくとも1つの補正対象パターンの寸法を補正する前記第4段階(S400)は、フォトマスク処理装置1000(図5)によっても遂行される。
【0063】
図5は、本発明の一実施形態によるフォトマスク処理装置1000を概略的に示す構成図である。図6は、本発明の一実施形態による流体供給部及び支持部を概略的に示す断面図である。
【0064】
図5及び図6を参照すれば、フォトマスク処理装置1000は、検査器1800、支持部1450、流体供給部1410、光源1100、DMD(digital micromirror device)1500及びDMD制御器1600を含むものでもある。
【0065】
検査器1800は、フォトマスク101’の第1面上の複数のパターンPRのうち、補正が要求される補正対象パターンCPを検出するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、検査器1800は、複数のパターンPRのうち、臨界寸法補正が必要な補正対象パターンPRを検出することができる。例示的な実施形態によれば、検査器1800は、フォトマスク101’の補正対象パターンを検出するために、フォトマスク101’の前面側または背面側において、測定可能な多様な特性を測定することができる。例示的な実施形態によれば、検査器1800は、平坦度エラー(flatness error)、フォトマスクの厚み偏差(thickness variation)、臨界線幅均一度(CDU:critical dimension uniformity)などにおいて、エラーを有する領域を検出することができる。
【0066】
フォトマスク処理装置1000の検査器1800により、少なくとも1以上の補正対象パターンCPが検出され、それにより、補正対象領域を決定する第2段階(S200)が遂行されうる。
【0067】
支持部1450は、フォトマスク101’の下面、すなわち、フォトマスク101’の第1面と対向する面を支持するようにも構成される。支持部1450は、支持台1451、支持バー1453及び駆動器1455を含むものでもある。支持台1451は、工程処理時、フォトマスク101’の前記下面を支持することができる。支持バー1453は、支持台1451の前記下面の中心部を支持し、図6の矢印方向に回転自在になるようにも構成される。駆動器1455は、支持台1451の高さを調節するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、駆動器1455は、上下方向に移動するようにも構成される。
【0068】
流体供給部1410は、フォトマスク101’にエッチング液を供給するようにも構成される。一部実施形態において、前記エッチング液は、アンモニア水(NHOH)及び水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH:tetramethylammonium hydroxide)ヌ値、少なくとも一つを含むものでもある。一部実施形態において、前記エッチング液は、水酸化アンモニウム(NHOH)と過酸化水素(H)と超純水(HO)との混合液、アンモニア(NH)と脱イオン水との混合液、二酸化炭素が添加された超純水などを含むものでもある。流体供給部1410は、流体供給ライン1411及びノズル1413を含むものでもある。例示的な実施形態によれば、該エッチング液は、流体供給ライン1411を介してノズル1413に供給され、ノズル1413から、フォトマスク101’の第1面上にも供給される。このとき、フォトマスク101’は、支持台1451によって支持され、支持バー1453の回転により、支持台1451が回転され、それにより、ノズル1413から吐出されたエッチング液が、フォトマスク101’の第1面上の複数のパターンPRにも供給される。
【0069】
それにより、流体供給部1410及び支持部1450により、フォトマスクの第1面に、エッチング液を供給する第3段階(S300)が遂行されうる。
【0070】
光源1100は、光軸1110に沿い、光Lを放出するようにも構成される。
【0071】
DMD 1500は、光軸1110に沿って放出された光Lを、フォトマスク101’に反射させるようにも構成される。例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、フォトマスク101’の第1面上に、前記光Lを反射させることができる。例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、フォトマスク101’の複数のパターンPRに、前記光軸1110に沿って放出された光Lを反射させることができる。DMD 1500は、オン状態1513(図8B)とオフ状態1511(図8B)との間で転換されるように構成された複数のミラーブロック1510(図8A)を含むものでもある。DMD 1500のオン/オフ状態、及びさらに詳細な説明は、図8A及び図8Bを参照して後述する。
【0072】
DMD制御器1600は、DMD 1500のミラーブロック1510(図8A)それぞれのオン/オフ状態を制御するようにも構成される。前記DMD制御器1600は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせによっても具現される。例えば、前記DMD制御器1600は、ワークステーションコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータのようなコンピューティング装置を含むものでもある。DMD制御器1600は、単純コントローラ、マイクロプロセッサ、CPU(central processing unit)・GPU(graphics processing unit)のような複雑なプロセッサ、ソフトウェアによって構成されたプロセッサ、専用のハードウェアまたはファームウェアを含むものでもある。DMD制御器1600は、例えば、汎用コンピュータ、またはDSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)及びASIC(application specific integrated circuit)のようなアプリケーション特定ハードウェアによっても具現される。DMD制御器1600は、1以上のプロセッサによって判読されて実行されうる機械可読媒体上に保存された命令としても具現される。ここで、該機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティング装置)によって読取り可能な形態でもって、情報を保存及び/または伝送するための任意のメカニズムを含むものでもある。例えば、該機械可読媒体は、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、磁気ディスク記録媒体、光学記録媒体、フラッシュメモリ装置、電気的・光学的・音響的、または他形態の電波信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、及びその他任意の信号を含むものでもある。
【0073】
DMD制御器1600の詳細な説明は、図8A及び図8Bを参照して後述する。
【0074】
一部実施形態において、フォトマスク処理装置1000は、光照射光学系1300をさらに含むものでもある。光照射光学系1300は、光軸1110に沿って放出された光Lを、DMD 1500に提供するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、光軸1110に沿って放出された光Lを、光軸1110と異なる方向に沿い、DMD 1500に提供するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、光照射光学系1300は、光軸1110に沿って放出された光Lが、光軸1110に垂直方向に沿い、DMD 1500に提供されるようにも構成される。
【0075】
例示的な実施形態によれば、フォトマスク処理装置1000は、屈折レンズ1700をさらに含むものでもある。屈折レンズ1700は、DMD 1500から反射された光Lの倍率を調節するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、屈折レンズ1700は、フォトマスク101’の第1面の面積に対応し、前記反射された光Lの倍率を調節することができる。例示的な実施形態によれば、屈折レンズ1700は、フォトマスク101’の複数のパターンPRの面積に対応し、前記反射された光Lの倍率を調節することができる。例えば、フォトマスク101’の第1面の面積が相対的に小さく、DMD 1500がフォトマスク101’の複数のパターンPRの面積を超える領域に光Lを反射させる場合、屈折レンズ1700を介し、光Lの倍率を高め、フォトマスク101’のパターンPRに光Lを集中させうる。このとき、屈折レンズ1700として、凸状レンズが使用されうる。また、一部実施形態において、フォトマスク101’の第1面の面積が相対的に大きく、DMD 1500が、フォトマスク101’のパターンPRの一部にだけ光Lを反射させる場合、屈折レンズ1700として、凹状レンズを使用し、フォトマスク101’のパターンPR全部に光Lが反射されるようにするのである。
【0076】
それにより、大きさが異なるフォトマスク101’についても、DMD 1500を介し、パターンPRに光を照射することができる。
【0077】
例示的な実施形態によれば、フォトマスク処理方法(S10)において、補正対象領域に光を照射し、補正対象パターンの寸法を補正する前記第4段階(S400)は、光源1100、DMD 1500、DMD制御器1600を介しても遂行される。前記第4段階(S400)は、図7図8A及び図8Bを介して詳細に説明する。
【0078】
図7は、本発明の一実施形態による前記第4段階について説明するためのブロック図である。図8Aは、本発明の一実施形態によるDMDを概略的に示す平面図であり、図8Bは、図8AのDMDについて説明するための平面図である。
【0079】
図7を参照すれば、補正対象領域に光を照射し、補正対象パターンの寸法を補正する前記第4段階(S400)は、オン状態とオフ状態との間で転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMDを準備する段階(S410)、補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階(S420)、前記DMDに前記光を提供し、前記DMDで反射された前記光を利用し、前記補正対象パターンを補正する段階(S430)を含むものでもある。
【0080】
オン状態とオフ状態との間で転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMDを準備する段階(S410)、及び補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態に転換し、非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態に転換する段階(S420)は、例えば、DMD 1500及びDMD制御器1600を介しても遂行される。
【0081】
図5図8A及び図8Bを参照すれば、DMD 1500は、複数のミラーブロック1510を含み、光軸1110に沿って放出された光Lを、フォトマスク101’の第1面に向けて反射させるようにも構成される。図8A及び図8Bにおいて、参照番号1513は、オン状態のミラーブロックを示し、参照番号1511は、オフ状態のミラーブロックを示す。例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、オン状態1513とオフ状態1511との間で転換されるように構成された複数のミラーブロック1510を含むものでもある。ミラーブロック1510それぞれは、オン状態1513であるとき、光軸1110に沿って放出された光Lを、フォトマスク101’の第1面に向けて反射させ、オフ状態1511において、前記光Lを、フォトマスク101’の外部に向けて反射させるようにも構成される。
【0082】
例示的な実施形態によれば、DMD 1500のミラーブロック1510は、少なくとも一部のミラーブロック1510がオン状態1513であるとき、光軸1110に沿って放出された光Lを、フォトマスク101’の第1面全部に反射させるようにも構成される。
【0083】
例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、LxM行列形態に配列された複数のミラーブロック1510を含むものでもある。例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、1920x1080行列形態に配列されたミラーブロック1510を含むものでもあるが、ミラーブロック1510の行列形態がそのように制限されるものではない。
【0084】
DMD制御器1600は、DMD 1500のミラーブロック1510それぞれのオン/オフ状態を制御するようにも構成される。DMD制御器1600は、DMD 1500のミラーブロック1510それぞれを、オン状態1513またはオフ状態1511に転換する信号を生成することができる。
【0085】
例示的な実施形態によれば、検査器によって検出された補正対象パターンが、第1補正対象パターンCP1(図4)及び第2補正対象パターンCP2(図4)であるとき、DMD制御器1600は、光軸1110に沿って放出された光Lを、第1補正対象パターンCP1に反射させるミラーブロックの集合である第1対応領域1520、及び光軸1110に沿って放出された光Lを、第2補正対象パターンCP2に反射させるミラーブロックの集合である第2対応領域1530を特定し、第1対応領域1520及び第2対応領域1530に該当するミラーブロックそれぞれを、オン状態1513に転換させるか、あるいはオン状態1513に維持する信号を生成することができ、それらを除いたミラーブロック、すなわち、非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態1511に転換させるか、あるいはオフ状態1511に維持する信号を生成することができる。それにより、オン状態1513とオフ状態1511との間で転換されるように構成された複数のミラーブロックを含むDMDを準備する段階(S410)、及び補正対象領域に対応するミラーブロックを、オン状態1513に転換し、非補正領域に対応するミラーブロックを、オフ状態1511に転換する段階(S420)が遂行されうる。
【0086】
光をDMD 1500に提供し、前記DMD 1500で反射された光を利用し、補正対象パターンを補正する段階(S430)は、次のようにも遂行される。
【0087】
光源1100は、光軸1110に沿って光Lを放出するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、光軸1110に沿って放出される光Lは、レーザビームの形態を含むものでもある。
【0088】
光軸1110に沿って放出された光Lは、DMD 1500の複数のミラーブロック1510により、フォトマスク101’に反射されうる。オン状態1513とオフ状態1511との間で転換されるように構成された複数のミラーブロック1510を含むDMD 1500を準備する段階(S410)、及び補正対象領域に対応するミラーブロック1510を、オン状態1513に転換し、非補正領域に対応するミラーブロック1510を、オフ状態1511に転換する段階(S420)により、第1対応領域1520及び第2対応領域1530に該当するミラーブロック1510それぞれが、オン状態1513でもあり、非補正領域NCRに対応するミラーブロック1510をそれぞれは、オフ状態1511でもある。従って、前記DMD 1500に提供された光Lは、オン状態1513の複数のミラーブロック1510によって反射され、フォトマスク101’の補正対象領域CRにだけ照射され、非補正領域NCRには、前記光Lが照射されないのである。それにより、DMD 1500に提供された光Lが、オン状態1513の複数のミラーブロック1510により、フォトマスク101’の補正対象パターンCPそれぞれにも照射される。
【0089】
光Lが照射された領域、すなわち、少なくとも1以上の補正対象パターンCP、または前記補正対象パターンCPの隣近に位置するエッチング液は、光Lが有するエネルギーによって温度が上昇しうる。
【0090】
フォトマスク101’にエッチング液が供給された状態において、前記光Lにより、補正対象領域CRの温度が上昇すれば、フォトマスクの補正対象領域CRに位置する少なくとも1つの補正対象パターンCPの臨界寸法補正が行われうる。
【0091】
以下のアレニウス式を参照すれば、エッチング液の温度上昇は、化学反応によるエッチング率を上昇させることができる。
【数1】
【0092】
ここで、kは、反応速度定数であり、A、Eは、反応物による固有数値定数であり、Rは、気体定数であり、Tは、絶対温度である。
【0093】
エッチング液の温度Tの上昇により、反応速度定数Kが増大し、光が照射されていないエッチング液より、光が照射されたエッチング液の反応速度がさらに速くなりうる。従って、前記光が照射されたエッチング液と接触するパターン、すなわち、補正対象パターンCPは、光が照射されていない他の領域より早くエッチングされうる。それにより、補正対象パターンCPを選択的にエッチングすることができる。
【0094】
例示的な実施形態によれば、補正対象パターンCPは、複数個が提供され、そのとき、DMD 1500及びDMD制御器1600により、前記複数の補正対象パターンCPそれぞれに同時に光Lを照射することができる。光Lが照射された領域、すなわち、補正対象領域CRに位置するエッチング液は、光Lが有するエネルギーによって温度が上昇し、それにより、前記エッチング液と接触する複数の補正対象パターンCPのエッチング速度を上昇させ、複数の補正対象パターンCPの臨界寸法を同時に補正することができる。
【0095】
一般的なフォトマスクパターンの臨界寸法補正の場合、局所的に補正が進められる。補正対象パターンが複数個である場合、1補正対象パターンのCD補正を完了した後、光Lの照射位置を他の補正対象パターンに当たるように移動させ、光Lを照射する工程を反復遂行し、長時間が必要となり非効率的であった。
【0096】
しかしながら、本発明のフォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法は、DMD 1500を介して光Lを反射させ、DMD 1500のオン/オフ機能を有する複数のミラーブロック1510を介し、光LをフォトマスクのパターンPRのうち、臨界寸法補正が必要な補正対象パターンCPに同時に照射することができる。それにより、本発明のフォトマスク処理装置及びフォトマスク処理方法は、臨界寸法補正が要求される少なくとも1つの補正対象パターンCPの臨界寸法を同時にそれぞれ補正することができ、フォトマスクの収率を上昇させることができる。
【0097】
例示的な実施形態において、光Lによるエッチングの精度を高めるために、光Lの波長は、化学液に吸収されず、フォトマスク101’の補正対象領域CRに吸収され、補正対象領域CR、または前記補正対象領域CRに隣接するエッチング液の温度を上昇させるようにも選択される。本実施形態に採用された光Lは、前記エッチング液に吸収されない波長を有しうる。該エッチング液の相当部分を占める水を基準に、光Lの波長の範囲を設定することができる。水の波長吸収率を考慮するとき、光Lの波長は、約200nm~約700nm範囲でもある。一部実施形態において、光Lの波長は、約400nm~約600nm範囲でもある。例えば、前記光Lは、KrF、XeCl、ArF、KrCl、Ar、YAGまたはCOの光Lでもある。
【0098】
図9A及び図9Bは、本発明の一実施形態によるミラーブロックのオン/オフ状態転換の一実施形態及びバンパ部の概路図である。
【0099】
図9A及び図9Bを参照すれば、ミラーブロック1510のオン/オフ状態転換は、ミラーブロック1510の回転を介しても行われる。例示的な実施形態によれば、ミラーブロック1510がY軸を基準にα角度ほど回転し、ミラーブロック1510のオン/オフ状態を転換させることができる。例示的な実施形態によれば、ミラーブロック1510がX軸を基準に、α角度ほど回転し、ミラーブロック1510のオン/オフ状態を転換させることができる。ミラーブロックが、オフ状態1511であるとき、オフ状態1511のミラーブロック1510によって反射された光Lは、フォトマスク101’以外の他のところにも反射される。
【0100】
例示的な実施形態によれば、DMD 1500は、オフ状態1511のミラーブロック1510により、フォトマスク101’以外の他のところに反射された光Lを吸収することができるように構成されたバンパ部1550をさらに含むものでもある。前記バンパ部1550は、オフ状態1511のミラーブロック1510によって反射された光Lが逹するところに位置することができる。前記バンパ部1550は、オフ状態1511のミラーブロック1510によって反射された光Lの再反射または散乱などを防止し、オフ状態1511のミラーブロック1510によって反射された光Lが、フォトマスク101’のパターン補正に影響を及ぼさないようにするものである。
【0101】
図10A及び図10Bは、本発明の一実施形態によるフラットトップ光学系について説明するためのグラフである。
【0102】
図5図10A、及び図10Bを参照すれば、フォトマスク処理装置1000は、フラットトップ(flat-top)光学系1200を含むものでもある。フラットトップ光学系1200は、光軸1110に沿って放出された光Lを、正方形の均一なエネルギー分布を有するフラットトップ光に変換させるようにも構成される。図10Aに示されているように、一般的な光は、光軸1110から遠くなるほど、低いエネルギー値を有しうる。しかしながら、フラットトップ光学系1200を通過した光は、図10Bに示されているように正方形の均一なエネルギー分布を有するように変換される。
【0103】
結局、フラットトップ光学系1200を含むフォトマスク処理装置1000は、均一なエネルギーを有する光Lを、補正対象領域CRに照射することができ、それにより、エッチング液が上昇される温度を正確に計算することができ、補正対象パターンCRの正確な臨界寸法補正が可能である。
【0104】
図11は、本発明の一実施形態によるフォトマスク処理装置を概略的に示す構成図である。図11を参照すれば、フォトマスク処理装置1001は、支持部1450、検査器1800、流体供給部1410、光源1100、光照射光学系1200、DMD 1500、DMD制御器1600及び温度測定器1900を含むものでもある。
【0105】
以下においては、図5のフォトマスク処理装置1000、及び図11のフォトマスク処理装置1001の重複内容は、省略し、違いを主として説明する。
【0106】
温度測定器1900は、エッチング液の温度、またはフォトマスク101’の複数のパターンPRの温度を測定するようにも構成される。例示的な実施形態によれば、温度測定器1900は、熱画像カメラを含むものでもある。例示的な実施形態によれば、温度測定器1900は、複数のミラーブロック1510の個数に対応したピクセル(pixel)を有しうる。
【0107】
補正対象パターンCPが複数個提供された場合、複数の補正対象パターンCPそれぞれのターゲット臨界寸法が異なりうる。従って、補正対象パターンCPそれぞれに位置するエッチング液の目標温度が異なりうる。
【0108】
DMD制御器1600は、温度測定器1900によって測定された補正対象パターンCPそれぞれに位置するエッチング液の温度を基に、DMDのミラーブロック1510のオン/オフ状態を制御する信号を生成することができる。
【0109】
例えば、複数の補正対象パターンCPそれぞれに位置するエッチング液のうち一部が目標温度に逹した場合、前記エッチング液に光を反射させるミラーブロック1510をオフ状態1511にフィードバック制御することができる。すなわち、臨界寸法補正により、ターゲット臨界寸法を得た補正対象パターンCPに光Lを反射させるミラーブロック1510を、オフ状態1511にフィードバック制御することができる。
【0110】
一方、複数の補正対象パターンCPそれぞれに位置するエッチング液のおいて、目標温度に逹していない部分、すなわち、前記補正により、ターゲット臨界寸法に逹していない補正対象パターンCPに光Lを反射させるミラーブロック1510は、オン状態1513を維持するように制御することができる。
【0111】
結局、DMD制御器1600は、温度測定器1900で測定したエッチング液の温度に基づき、ミラーブロック1510のオン/オフ状態をフィードバック制御することができる。それにより、複数の補正対象パターンCPそれぞれのターゲット臨界寸法が異なる場合にも、複数の補正対象パターンCPそれぞれの臨界寸法を正確に補正することができる。
【0112】
以上のように、図面と明細書とでもって、例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定の用語を用いて実施形態について説明されたが、それらは、単に本発明の技術的思想について説明するための目的で使用されたものであり、意味を限定したり、特許請求の範囲に記載された本開示の範囲を制限したりするために使用されたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。
【符号の説明】
【0113】
100 マスクブランク
101,101’ フォトマスク
110 伝導性層
120 マスク基板
140 反射多層膜
170 吸収層
190 反射防止層
1000,1001 フォトマスク処理装置
1100 光源
1110 光軸
1200 光学系
1300 光照射光学系
1410 流体供給器
1411 流体供給ライン
1413 ノズル
1450 支持部
1451 支持台
1453 支持バー
1455 駆動器
1500 DMD
1510 ミラーブロック
1520 第1対応領域
1530 第2対応領域
1550 バンパ部
1600 DMD制御器
1700 屈折レンズ
1800 検査器
1900 温度測定器
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11